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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-16
(45)【発行日】2024-10-24
(54)【発明の名称】スイッチシステム
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/38 20150101AFI20241017BHJP
   H01H 9/54 20060101ALI20241017BHJP
【FI】
H04B1/38
H01H9/54 B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024068537
(22)【出願日】2024-04-19
【審査請求日】2024-04-19
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524153293
【氏名又は名称】福田 雅治
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】福田 雅治
【審査官】赤穂 美香
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-005370(JP,A)
【文献】特表2016-511963(JP,A)
【文献】特開2021-064501(JP,A)
【文献】実開昭56-089148(JP,U)
【文献】特開2016-213174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/38
H01H 9/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷が接続された配線の通電状態を切り替えるためのスイッチシステムであって、
前記配線に対してオン状態とオフ状態との間で変位可能な物理スイッチと、
既存の3路スイッチ又は4路スイッチを介して前記負荷に接続され、前記物理スイッチが前記配線に対してオフ状態のときに、当該物理スイッチによりオン状態となる分岐用回路と、
前記物理スイッチを変位させる送受信装置とを備え、
前記送受信装置は、
ユーザによる操作に基づいて電波を送信する送信機と、
前記送信機から受信する電波に基づいて前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる受信機とを含む、スイッチシステム。
【請求項2】
前記受信機は、前記送信機から受信する電波に基づいて通電し、電磁力により前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる第1回路を有する、請求項1に記載のスイッチシステム。
【請求項3】
前記受信機は、ユーザによる操作に基づいて前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる操作部を有する、請求項1に記載のスイッチシステム。
【請求項4】
前記受信機は、前記操作部に対する操作に基づいて通電し、電磁力により前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる第2回路を有する、請求項3に記載のスイッチシステム。
【請求項5】
前記物理スイッチは、ユーザによる操作に基づいて当該物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる操作部を有する、請求項1に記載のスイッチシステム。
【請求項6】
前記受信機は、前記配線からの電力供給により充電される蓄電池を有する、請求項1に記載のスイッチシステム。
【請求項7】
負荷が接続された配線の通電状態を切り替えるためのスイッチシステムであって、
前記配線に対してオン状態とオフ状態との間で切替可能な主回路と、
既存の3路スイッチ又は4路スイッチを介して前記負荷に接続され、前記主回路が前記配線に対してオフ状態のときに、当該主回路によりオン状態となる分岐用回路と、
ユーザによる操作に基づいて電波を送信する送信機とを備え、
前記主回路は、前記送信機から受信する電波に基づいて当該主回路をオン状態とオフ状態との間で切り替える受信機を含む、スイッチシステム。
【請求項8】
前記主回路をオン状態とオフ状態との間で切り替える副回路をさらに備える、請求項に記載のスイッチシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線の通電状態を切り替えるためのスイッチシステム及びこれに用いられる送受信機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば住宅の玄関などに設置される電球に対する通電状態を切り替えるために、スイッチシステムが用いられる。具体的には、玄関に設置された物理スイッチをユーザが操作することにより、電球に対する通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。この種のスイッチシステムには、一般的には2路スイッチが用いられ、物理スイッチの切替操作に基づいて、電球に対する通電状態がオン状態又はオフ状態に交互に切り替わるようになっている。
【0003】
上記のようなスイッチシステムにおいて、例えば玄関だけでなく廊下などの別の場所から玄関の電球に対する通電状態を切り替えたい場合には、当該別の場所に物理スイッチが増設される。このとき、2路スイッチを3路スイッチに交換し、さらに別の3路スイッチを追加する作業が必要となる(例えば、下記特許文献1参照)。また、さらに別の場所に物理スイッチを増設し、合計3か所から玄関の電球に対する通電状態を切り替えたい場合には、2つの3路スイッチの間に4路スイッチを追加する作業が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-227346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、玄関の電球に対する通電状態を複数の場所から切り替えたい場合には、3路スイッチ又は4路スイッチを追加することで対応することができる。しかしながら、物理スイッチの増設に伴い、配線を増やす必要があるため、部品代が高くなるという問題がある。また、天井又は壁面などの入り組んだ場所に配線を増やす場合には、増設工事が難しくなるため、工事費も高くなるという問題がある。このような問題は、玄関の電球に限らず、各種の負荷が接続された配線の通電状態を切り替えるスイッチシステムにおいて生じ得る問題である。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、配線の通電状態を複数の場所から容易に切り替えることができるスイッチシステム及びこれに用いられる送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係るスイッチシステムは、配線の通電状態を切り替えるためのスイッチシステムであって、物理スイッチと、送受信装置とを備える。前記物理スイッチは、前記配線に対してオン状態とオフ状態との間で変位可能である。前記送受信装置は、前記物理スイッチを変位させる。前記送受信装置は、送信機と、受信機とを含む。前記送信機は、ユーザによる操作に基づいて電波を送信する。前記受信機は、前記送信機から受信する電波に基づいて前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる。
【0008】
このような構成によれば、送信機に対するユーザの操作により、受信機を介して物理スイッチを変位させ、配線の通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。したがって、複数の送信機を使用すれば、ユーザが各送信機を操作して電波を送信することにより、配線の通電状態を複数の場所から容易に切り替えることができる。
【0009】
(2)前記受信機は、前記送信機から受信する電波に基づいて通電し、電磁力により前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる第1回路を有していてもよい。
【0010】
このような構成によれば、送信機に対するユーザの操作により、受信機を介して電磁力により物理スイッチを変位させ、配線の通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。
【0011】
(3)前記受信機は、ユーザによる操作に基づいて前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる操作部を有していてもよい。
【0012】
このような構成によれば、受信機に対するユーザの操作により、当該受信機を介して物理スイッチを変位させ、配線の通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。
【0013】
(4)前記受信機は、前記操作部に対する操作に基づいて通電し、電磁力により前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる第2回路を有していてもよい。
【0014】
このような構成によれば、受信機に対するユーザの操作により、当該受信機を介して電磁力により物理スイッチを変位させ、配線の通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。
【0015】
(5)前記物理スイッチは、ユーザによる操作に基づいて当該物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる操作部を有していてもよい。
【0016】
このような構成によれば、ユーザは送信機に対する操作により受信機を介して物理スイッチを変位させることができるだけでなく、物理スイッチを直接操作して変位させることにより当該物理スイッチを変位させ、配線の通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。
【0017】
(6)前記受信機は、前記配線からの電力供給により充電される蓄電池を有していてもよい。
【0018】
このような構成によれば、配線の通電状態がオン状態のときに蓄電池が自動的に充電されるため、受信機に対する電池交換などの作業を省略することができる。
【0019】
(7)前記スイッチシステムは、前記物理スイッチが前記配線に対してオフ状態のときに、当該物理スイッチによりオン状態となる分岐用回路をさらに備えていてもよい。
【0020】
このような構成によれば、既に複数の物理スイッチが設置されているような場合であっても、受信機を介して1つ物理スイッチを変位させ、他の物理スイッチは分岐用回路を介して接続することにより既存のままで使用することができる。
【0021】
(8)本発明に係る送受信装置は、配線の通電状態を切り替えるための物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる送受信装置であって、送信機と、受信機とを含む。前記送信機は、ユーザによる操作に基づいて電波を送信する。前記受信機は、前記送信機から受信する電波に基づいて前記物理スイッチをオン状態とオフ状態との間で変位させる。
【0022】
このような構成によれば、送信機に対するユーザの操作により、受信機を介して物理スイッチを変位させ、配線の通電状態をオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。したがって、複数の送信機を使用すれば、ユーザが各送信機を操作して電波を送信することにより、配線の通電状態を複数の場所から容易に切り替えることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、配線の通電状態を複数の場所から容易に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施形態に係るスイッチシステムの構成例を示した回路図である。
図2A】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図2B】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図2C】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図2D】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図3A】スイッチシステムの受信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図3B】スイッチシステムの受信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図3C】スイッチシステムの受信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図3D】スイッチシステムの受信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図4A】スイッチシステムの他の増設例について説明するための図である。
図4B】スイッチシステムの他の増設例について説明するための図である。
図4C】スイッチシステムの他の増設例について説明するための図である。
図4D】スイッチシステムの他の増設例について説明するための図である。
図5A】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5B】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5C】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5D】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5E】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5F】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5G】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5H】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5I】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5J】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図5K】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図6A】負荷が複数の場合におけるスイッチシステムの設置例について説明するための図である。
図6B】負荷が複数の場合におけるスイッチシステムの設置例について説明するための図である。
図7】本発明の第2実施形態に係るスイッチシステムの構成例を示した回路図である。
図8A】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図8B】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図8C】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図8D】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図8E】スイッチシステムの送信機を操作したときの動作について説明するための図である。
図9A】スイッチシステムの副回路を操作したときの動作について説明するための図である。
図9B】スイッチシステムの副回路を操作したときの動作について説明するための図である。
図9C】スイッチシステムの副回路を操作したときの動作について説明するための図である。
図9D】スイッチシステムの副回路を操作したときの動作について説明するための図である。
図9E】スイッチシステムの副回路を操作したときの動作について説明するための図である。
図10A】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
図10B】スイッチシステムの変形例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1実施形態>
1-1.スイッチシステムの全体構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るスイッチシステムSの構成例を示した回路図である。このスイッチシステムSは、負荷Rが接続された配線1の通電状態を切り替えるためのものであり、スイッチ100及び送受信装置200を備える。負荷Rとしては、住宅の玄関などに設置される電球を例示することができるが、これに限られるものではなく、各種の負荷Rが接続された配線1の通電状態をスイッチシステムSにより切り替えることができる。
【0026】
負荷Rが接続された配線1は、L側(非接地側)に導通している。負荷Rには、配線1以外に、N側(接地側)に導通する配線2が接続されているが、スイッチシステムSは、L側(非接地側)の配線1に適用される。具体的には、配線1は一部が分断されており、その部分にスイッチ100が設置されている。スイッチ100は、機械的な動作(変位)によりオン状態又はオフ状態に切替可能な物理スイッチである。これにより、スイッチ100の変位に伴って、分断された配線1がスイッチ100を介して接続された状態(オン状態)と、配線1が分断された状態(オフ状態)との間で切り替えることができる。すなわち、スイッチ100は、配線1に対してオン状態とオフ状態との間で変位可能である。物理スイッチからなるスイッチ100は、主回路を構成している。
【0027】
送受信装置200は、スイッチ100をオン状態とオフ状態との間で変位させるためのものであり、送信機210及び受信機220を含む。送信機210及び受信機220は、互いに分離して設けられており、送信機210から送信される電波を受信機220で受信することにより、無線でスイッチ100を変位させることができる。電波の方式としては、2.4GHz帯又はラジオ波などを例示することができるが、これらに限られるものではなく任意の方式を採用することができる。
【0028】
送信機210は、送信回路211を備えている。送信回路211には、電力供給部212及び送信部213が含まれる。電力供給部212は、例えば交換式の電池又は充電可能な蓄電池により構成することができる。送信部213は、コイルを含む構成であってもよい。
【0029】
送信回路211は、スイッチ214に対する操作により通電状態を切り替えることができる。スイッチ214は、機械的な動作(変位)によりオン状態又はオフ状態に切替可能な物理スイッチであり、送信機210の操作部を構成している。具体的には、送信回路211は一部が分断されており、その部分にスイッチ214が設置されている。これにより、スイッチ214を操作することにより、分断された送信回路211がスイッチ214を介して接続された状態(オン状態)と、送信回路211が分断された状態(オフ状態)との間で切り替えることができる。
【0030】
スイッチ214は、例えばモーメンタリ式のスイッチである。すなわち、スイッチ214は、常時オフ状態であるが、ユーザがスイッチ214を操作したときだけオン状態となる。ユーザによる操作に基づいてスイッチ214がオン状態になると、電力供給部212から送信部213に電力が供給され、送信部213から電波が送信される。
【0031】
受信機220は、副回路を構成する受信回路221を備えている。受信回路221には、電力供給部222及び駆動部223が含まれる。本実施形態では、電力供給部222が、充電可能な蓄電池により構成されている。電力供給部222には、互いに並列接続された第1回路224及び第2回路225が接続されている。
【0032】
第1回路224は一部が分断されており、その部分に電波式のアクチュエータ226が設置されている。アクチュエータ226は、電波の受信に基づき変位することにより、分断された第1回路224がアクチュエータ226を介して接続された状態(オン状態)と、第1回路224が分断された状態(オフ状態)との間で切り替えることができる。
【0033】
第2回路225は一部が分断されており、その部分にスイッチ227が設置されている。スイッチ227は、機械的な動作(変位)によりオン状態又はオフ状態に切替可能な物理スイッチであり、受信機220の操作部を構成している。具体的には、第2回路225は一部が分断されており、その部分にスイッチ227が設置されている。これにより、ユーザによるスイッチ227の操作に基づいて、分断された第2回路225がスイッチ227を介して接続された状態(オン状態)と、第2回路225が分断された状態(オフ状態)との間で切り替えることができる。
【0034】
アクチュエータ226及びスイッチ227は連結されており、いずれも常時オフ状態となっている。送信機210から電波が送信されたときには、その送信機210から受信する電波に基づいてアクチュエータ226が変位することにより、第1回路224が一時的にオン状態となり通電される。このとき、第2回路225は、オフ状態のまま非通電とされる。一方、スイッチ227に対するユーザの操作に基づいて、第2回路225が一時的にオン状態となり通電されたときには、第1回路224がオフ状態のまま非通電とされる。
【0035】
第1回路224又は第2回路225の一方が通電されたときには、電力供給部222から駆動部223に電力が供給される。駆動部223は、例えば通電により電磁力を発生させ、スイッチ100を電磁力によりオン状態とオフ状態との間で変位させる。すなわち、第1回路224又は第2回路225の一方が通電されたときには、駆動部223の作用により配線1がオン状態となり、負荷Rへの通電が開始される。
【0036】
スイッチ100は、例えばオルタネイト式のスイッチである。したがって、スイッチ100がオン状態となり、配線1の通電が開始された後、アクチュエータ226及びスイッチ227がオフ状態に戻った場合でも、スイッチ100はオン状態で維持される。その後、再び第1回路224又は第2回路225の一方が通電されたときには、駆動部223の作用により配線1がオフ状態となり、負荷Rへの通電が停止される。このとき、アクチュエータ226及びスイッチ227がオフ状態に戻った場合でも、スイッチ100はオフ状態で維持される。
【0037】
本実施形態では、負荷Rに接続された配線1,2とは別に、分岐用回路3が設けられている。分岐用回路3は、配線1に対してスイッチ100よりもL側(非接地側)で接続されている。したがって、L側(非接地側)から供給される電力を分岐用回路3に分岐させることができる。
【0038】
分岐用回路3は一部が分断されており、その部分に上述のスイッチ100が設置されている。これにより、スイッチ100の変位に伴って、分断された分岐用回路3の負荷側がスイッチ100を介して接続された状態(オン状態)と、分岐用回路3の負荷側が分断された状態(オフ状態)との間で切り替えることができる。具体的には、図1に示すようにスイッチ100が配線1に対してオフ状態のときには、分岐用回路3の負荷側がスイッチ100によりオン状態となる。一方、スイッチ100が配線1に対してオン状態のときには、分岐用回路3の負荷側がオフ状態となる。
【0039】
蓄電池により構成される電力供給部222は、配線1からの電力供給により充電される。そのために、配線1と受信機220との間には、充電用回路4が適宜設けられる。充電用回路4には、例えばダイオードなどの充電に係る任意の電子部品が接続されていてもよい。
【0040】
1-2.送信機を操作したときの動作
図2A図2Dは、スイッチシステムSの送信機210を操作したときの動作について説明するための図である。
【0041】
図1の状態から送信機210のスイッチ214を操作することにより、図2Aに示すように送信回路211をオン状態とした場合、送信部213から電波が送信される。そして、電波を受信した受信機220のアクチュエータ226が変位することにより、第1回路224が一時的にオン状態となり通電される。これに伴い、駆動部223が通電されることにより電磁力が発生し、スイッチ100が電磁力によりオン状態となることにより、配線1を介して負荷Rへの通電が開始される。このとき、電力供給部222に対する充電も開始される。
【0042】
その後、図2Bに示すように送信機210のスイッチ214に対する操作が解除され、第1回路224及び第2回路225の両方がオフ状態となった場合でも、スイッチ100はオン状態のまま維持され、配線1を介して負荷Rへの通電が継続される。負荷Rへの通電中は、電力供給部222に対する充電も継続される。
【0043】
負荷Rへの通電を停止させる際には、図2Cに示すように送信機210のスイッチ214を操作することにより、送信回路211を再度オン状態とし、送信部213から電波を送信させる。これにより、電波を受信した受信機220のアクチュエータ226が変位し、第1回路224が一時的にオン状態となり通電される。これに伴い、駆動部223が通電されることにより電磁力が発生し、スイッチ100が電磁力によりオフ状態に切り替えられる。その結果、配線1を介した負荷Rへの通電が停止され、電力供給部222に対する充電も停止される。
【0044】
その後、図2Dに示すように送信機210のスイッチ214に対する操作が解除され、第1回路224及び第2回路225の両方がオフ状態となった場合でも、スイッチ100はオフ状態のまま維持され、配線1を介した負荷Rへの通電が停止された状態で維持される。
【0045】
1-3.受信機を操作したときの動作
図3A図3Dは、スイッチシステムSの受信機220を操作したときの動作について説明するための図である。
【0046】
図1の状態から受信機220のスイッチ227を操作することにより、図3Aに示すように第2回路225を一時的にオン状態とした場合、駆動部223が通電されることにより電磁力が発生する。これにより、スイッチ100が電磁力によりオン状態となり、配線1を介して負荷Rへの通電が開始される。このとき、電力供給部222に対する充電も開始される。
【0047】
その後、図3Bに示すように受信機220のスイッチ227に対する操作が解除され、第1回路224及び第2回路225の両方がオフ状態となった場合でも、スイッチ100はオン状態のまま維持され、配線1を介して負荷Rへの通電が継続される。負荷Rへの通電中は、電力供給部222に対する充電も継続される。
【0048】
負荷Rへの通電を停止させる際には、図3Cに示すように受信機220のスイッチ227を操作することにより、第2回路225を再度オン状態とする。これにより、駆動部223が通電されて電磁力が発生し、スイッチ100が電磁力によりオフ状態に切り替えられる。その結果、配線1を介した負荷Rへの通電が停止され、電力供給部222に対する充電も停止される。
【0049】
その後、図3Dに示すように受信機220のスイッチ227に対する操作が解除され、第1回路224及び第2回路225の両方がオフ状態となった場合でも、スイッチ100はオフ状態のまま維持され、配線1を介した負荷Rへの通電が停止された状態で維持される。
【0050】
1-4.他の増設例
図4A図4Dは、スイッチシステムSの他の増設例について説明するための図である。図1では、負荷Rに対する通電状態を2つの場所から切り替えることができるが、増設の方法によっては3つ以上の場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができる。
【0051】
図4Aの例では、図1の構成例に対して、さらに1つの送信機210を増設することにより、3つの場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができるようになっている。この場合、各送信機210から送信される電波の周波数は1つの周波数に統一される。このように、所望の数だけ送信機210を増設すれば、その送信機210の数に応じた複数の場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができる。
【0052】
図4Bの例では、既に物理スイッチとして3路スイッチ5が設置されている場合に、当該3路スイッチ5に対して図1のスイッチシステムSを増設した例が示されている。この場合、配線1が3路スイッチ5を介して負荷Rに接続されるようにスイッチシステムSが設置される。また、分岐用回路3の一端が接点となっており、図4Bに一点鎖線で示すように、3路スイッチ5を切り替えることにより負荷Rを分岐用回路3に接続することができる。これにより、3つの場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができる。
【0053】
図4Cの例では、図4Bの構成例に対して、さらに1つの送信機210を増設することにより、4つの場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができるようになっている。この場合、各送信機210から送信される電波の周波数は1つの周波数に統一される。このように、所望の数だけ送信機210を増設すれば、その送信機210の数に応じた複数の場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができる。
【0054】
図4Dの例では、既に物理スイッチとして3路スイッチ5及び4路スイッチ6が設置されている場合に、これらの3路スイッチ5及び4路スイッチ6に対して図1のスイッチシステムSを増設した例が示されている。この場合、3路スイッチ5が負荷Rに接続されるとともに、4路スイッチ6が3路スイッチ5に接続されており、配線1が4路スイッチ6を介して負荷Rに接続されるようにスイッチシステムSが設置される。また、分岐用回路3の一端が4路スイッチ6に接続されており、図4Dに一点鎖線で示すように、3路スイッチ5または4路スイッチ6を切り替えることにより負荷Rを分岐用回路3に接続することができる。これにより、4つの場所から負荷Rに対する通電状態の切り替えを行うことができる。
【0055】
1-5.変形例
図5A図5Kは、スイッチシステムSの変形例について説明するための図である。
【0056】
図5Aの例では、図1の構成における受信機220の電力供給部222が、蓄電池ではなく交換式の電池により構成されている。そのため、配線1と受信機220との間には、図1に示すような充電用回路4が設けられていない。
【0057】
図5Bの例では、図1の構成における送信機210のスイッチ214が、自己発電式のスイッチ214により構成されている。したがって、送信機210には、図1に示すような交換式の電池又は充電可能な蓄電池により構成される電力供給部212は備えられておらず、自己発電式のスイッチ214から送信部213に電力を供給することにより、送信部213から電波を送信することができる。なお、自己発電式のスイッチ214の発電方法としては、任意の方法を採用することができる。図5Bの構成において、受信機220の電力供給部222が、図5Aのように交換式の電池により構成されていてもよい。
【0058】
図5Cの例では、図1の構成における送信機210の送信部213に対して、蓄電池により構成される電力供給部212から電力が供給されるのではなく、送信回路211にL側(非接地側)及びN側(接地側)が接続されることにより直接電力が供給されている。図5Cの構成において、受信機220の電力供給部222が、図5Aのように交換式の電池により構成されてもよい。
【0059】
図5Dの例では、図1の構成における受信機220の第2回路225及びスイッチ227が省略され、スイッチ100に操作部101が設けられている。操作部101は、ユーザによる操作に基づいてスイッチ100をオン状態とオフ状態との間で変位させる。このように、スイッチ100を直接操作することにより、受信機220を介さずに配線1の通電状態を切り替えることができるようになっていてもよい。図5Dの構成において、受信機220の電力供給部222が、図5Aのように交換式の電池により構成されてもよい。また、図5Dの構成において、図5Bのように送信機210のスイッチ214が自己発電式のスイッチ214により構成されていてもよいし、図5Cのように送信回路211にL側(非接地側)及びN側(接地側)が接続されることにより直接電力が供給されるような構成であってもよい。
【0060】
図5Eの例では、図1の構成における分岐用回路3の一方の端部(図1における左側の端部)の接続端子が省略されている。このような構成は、図5A図5Dなどの他の任意の変形例においても同様に適用可能である。
【0061】
図5Fの例では、図1の構成における分岐用回路3が省略されている。スイッチ100が受信機220を介してオン状態とオフ状態との間で変位する点に変更はない。このような構成は、図5A図5Dなどの他の任意の変形例においても同様に適用可能である。
【0062】
図5Gの例では、図1の構成における送信機210及び受信機220にモニタMが追加されている。モニタMは、電力供給部212,222を構成する交換式の電池又は充電可能な蓄電池の残量を表示するためのものであり、例えば液晶表示器などにより構成することができるが、これに限られるものではない。送信機210のモニタMは、電力供給部212に対して並列に接続され、受信機220のモニタMは、電力供給部222に対して並列に接続される。このような構成は、図5A図5Fなどの他の任意の変形例における送信機210及び受信機220の少なくとも一方においても同様に適用可能である。
【0063】
図5Hの例では、図1の構成における送信機210の送信回路211にL側(非接地側)及びN側(接地側)の端子が設けられることにより、電力供給部212を構成する蓄電池を充電することができるようになっている。当該端子には、一般電源に限らず、太陽光発電などの任意の電源から電力を供給することができる。このような構成は、図5A図5D図5Fなどの他の任意の変形例における送信機210においても同様に適用可能である。
【0064】
図5Iの例では、図1の構成における受信機220の受信回路221が駆動部223を備えておらず、スイッチ100を直接動作させる構成となっている。具体的には、スイッチ100をソレノイド鉄心として、電磁力によりスイッチ100を動作させることができる。このような構成は、図5A図5Hなどの他の任意の変形例における受信機220においても同様に適用可能である。
【0065】
図5Jの例では、図5Iの構成における受信機220の第2回路225及びスイッチ227が省略され、スイッチ100に操作部101が設けられている。操作部101は、ユーザによる操作に基づいてスイッチ100をオン状態とオフ状態との間で変位させる。このように、スイッチ100を直接操作することにより、受信機220を介さずに配線1の通電状態を切り替えることができるようになっていてもよい。図5Jの構成において、受信機220の電力供給部222が、図5Aのように交換式の電池により構成されてもよい。また、図5Jの構成において、図5Bのように送信機210のスイッチ214が自己発電式のスイッチ214により構成されていてもよいし、図5Cのように送信回路211にL側(非接地側)及びN側(接地側)が接続されることにより直接電力が供給されるような構成であってもよい。
【0066】
図5Kの例では、図1の構成における送信機210及び受信機220に周波数切替スイッチ216,229が追加されている。具体的には、送信機210の送信回路211に周波数切替スイッチ216が設けられるとともに、受信機220の第1回路224に周波数切替スイッチ229が設けられている。各周波数切替スイッチ216,229を操作することにより、送信機210から送信する電波の周波数、及び、受信機220で受信する電波の周波数を調整することができ、それらの周波数を一致させることにより、送信機210から送信する電波を受信機220で受信することができる。各周波数切替スイッチ216,229は、任意の周波数又は複数段階の周波数に切替可能であるが、その構造及び種類は特に限定されるものではない。このような構成は、図5A図5Jなどの他の任意の変形例における送信機210及び受信機220の少なくとも一方においても同様に適用可能である。
【0067】
1-6.負荷が複数の場合
図6A及び図6Bは、負荷Rが複数の場合におけるスイッチシステムSの設置例について説明するための図である。図1では、負荷Rが1つの場合について説明したが、複数の負荷Rに対してスイッチシステムSを適用することもできる。ここでは、負荷Rが2つの場合について説明するが、負荷Rが3つ以上の場合にもスイッチシステムSを適用可能である。
【0068】
図6Aの例では、図1の構成における負荷Rが2つ(負荷R1及び負荷R2)設けられている。負荷R1及び負荷R2は、共通の配線2を介してN側(接地側)に接続されている。また、負荷R1は、スイッチ100を介してL側(非接地側)に接続されている。負荷R2には3路スイッチ5が接続され、当該3路スイッチ5に4路スイッチ6が接続されるとともに、当該4路スイッチ6に3路スイッチ7が接続されている。そして、3路スイッチ7には、受信機220の分岐用回路3の一方の端部(図1における左側の端部)が接続されている。
【0069】
これにより、負荷R1に対する通電状態をスイッチ100で切り替えることができるとともに、負荷R2に対する通電状態を3路スイッチ5、4路スイッチ6又は3路スイッチ7で切り替えることができる。ただし、負荷R2と受信機220の分岐用回路3との間に設けられる3路スイッチ又は4路スイッチの数は、図6Aの例に限られるものではない。
【0070】
図6Bの例では、2つの送信機210A,210B及び2つの受信機220A,220Bが設けられるとともに、図6Aの例における3路スイッチ7が受信機220Bに置き換えられている。また、各送信機210A,210B及び各受信機220A,220Bには、図5Kの例と同様に、周波数切替スイッチ216,229が追加されている。送信機210A及び受信機220Aの周波数を一致させ、送信機210B及び受信機220Bの周波数を別の周波数で一致させることにより、送信機210Aから送信する電波を受信機220Aのみで受信し、送信機210Bから送信する電波を受信機220Bのみで受信することができる。
【0071】
ただし、図6Aの例における3路スイッチ7ではなく、他のスイッチ(例えば3路スイッチ5)が受信機220Bに置き換えられた構成であってもよいし、送信機210及び受信機220が3セット以上設けられた構成であってもよい。
【0072】
<第2実施形態>
2-1.スイッチシステムの全体構成
図7は、本発明の第2実施形態に係るスイッチシステムSの構成例を示した回路図である。このスイッチシステムSは、負荷Rが接続された配線1の通電状態を切り替えるためのものであり、主回路300、副回路400及び送受信装置200を備える。負荷Rとしては、住宅の玄関などに設置される電球を例示することができるが、これに限られるものではなく、各種の負荷Rが接続された配線1の通電状態をスイッチシステムSにより切り替えることができる。
【0073】
負荷Rが接続された配線1は、主回路300を構成する論理回路を介してL側(非接地側)に導通している。負荷Rには、配線1以外に、N側(接地側)に導通する配線2が接続されているが、スイッチシステムSは、L側(非接地側)の配線1に適用される。具体的には、主回路300は、副回路400を介してL側(非接地側)に導通しており、負荷Rに接続された配線1,2とは別に設けられた分岐用回路3が、副回路400よりもL側(非接地側)で接続されている。したがって、L側(非接地側)から供給される電力を分岐用回路3に分岐させることができる。
【0074】
副回路400は、機械的な動作(変位)により主回路300をオン状態又はオフ状態に切替可能なスイッチを含む。当該スイッチは、例えばモーメンタリ式のスイッチである。これにより、副回路400に対する操作に伴って、主回路300に切替指示のための電力が供給され、分岐回路3及び主回路300を介して配線1がL側(非接地側)に接続されたオン状態と、配線1がL側(非接地側)に対して分断されたオフ状態との間で切り替えられる。すなわち、主回路300は、配線1に対してオン状態とオフ状態との間で切替可能である。ただし、副回路400は、主回路300を構成する論理回路の一部として構成されてもよい。また主回路300および送受信機を含む副回路400には出力状態や給電状態などを監視あるいは通知や表示するためのシステム、さらには電波の周波数を切替えるシステムが構成されていてもよい。本形態におけるスイッチシステムSは図6Aおよび図6Bに示すように、他の複数のスイッチシステムSや3路スイッチ、4路スイッチとを所望の数だけ組み合わせた構成でも使用可能である。
【0075】
送受信装置200は、主回路300をオン状態とオフ状態との間で切り替えるためのものであり、送信機210及び受信機220を含む。送信機210及び受信機220は、互いに分離して設けられており、送信機210から送信される電波を受信機220で受信することにより、無線で主回路300を切り替えることができる。電波の方式としては、2.4GHz帯又はラジオ波などを例示することができるが、これらに限られるものではなく任意の方式を採用することができる。本実施形態では、受信機220が主回路300に含まれている。なお、送信機210の構成および変形例は第1実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0076】
受信機220には、電力供給部222から電力が供給される。本実施形態では、電力供給部222が、充電可能な蓄電池により構成されている。蓄電池により構成される電力供給部222は、論理回路に接続されており、主回路300と負荷Rが通電状態となったときに充電される仕組みであってもよい。ただし、蓄電池により構成される電力供給部222により受信機220に電力が供給されるのではなく、受信機220にL側(非接地側)及びN側(接地側)が接続されることにより直接電力が供給されてもよい。電力供給部222は第1実施形態と同様、電池交換式でもよいし、直接給電や自己発電式であってもよい。
【0077】
2-2.送信機を操作したときの動作
図8A図8Eは、スイッチシステムSの送信機210を操作したときの動作について説明するための図である。
【0078】
図8Aのように配線1がオフ状態のときに、送信機210のスイッチ214が操作されることにより、図8Bに示すように送信回路211をオン状態とした場合、送信部213から電波が送信される。そして、図8Cに示すように電波を受信した受信機220が論理回路の出力先を切り替えることにより、配線1がオフ状態からオン状態に切り替わり、主回路300から負荷Rへの通電が開始される。このとき、電力供給部222に対する充電が開始されてもよい。
【0079】
負荷Rへの通電を停止させる際には、図8Dに示すように送信機210のスイッチ214を操作することにより、送信回路211を再度オン状態とし、送信部213から電波を送信させる。これにより、図8Eに示すように電波を受信した受信機220が論理回路の出力先を切り替えることにより、配線1がオン状態からオフ状態に切り替わり、主回路300から負荷Rへの通電が停止される。このとき、電力供給部222に対する充電も停止される。このように、送信機210のスイッチ214を操作するたびに、主回路300をオン状態とオフ状態との間で交互に切り替えることができる。分岐用回路3から負荷Rへ通電状態である場合は、電力供給部222に対する充電が開始されても良い。
【0080】
2-3.副回路を操作したときの動作
図9A図9Eは、スイッチシステムSの副回路400を操作したときの動作について説明するための図である。
【0081】
図9Aのように主回路300がオフ状態のときに、副回路400が操作されることにより、図9Bに示すように切替指示のための電力が主回路300に供給された場合、図9Cに示すように論理回路の出力先が切り替えられる。これにより、配線1がオフ状態からオン状態に切り替わり、主回路300から負荷Rへの通電が開始される。このとき、電力供給部222に対する充電が開始されてもよい。
【0082】
負荷Rへの通電を停止させる際には、図9Dに示すように副回路400を操作することにより、切替指示のための電力を主回路300に再度供給し、図9Eに示すように論理回路の出力先を切り替える。これにより、配線1がオン状態からオフ状態に切り替わり、主回路300から負荷Rへの通電が停止される。このとき、電力供給部222に対する充電も停止される。このように、副回路400のスイッチを操作するたびに、主回路300は配線1に対してオン状態とオフ状態との間で交互に切り替えることができる。分岐用回路3から負荷Rへ通電状態である場合は、電力供給部222に対する充電が開始されても良い。
【0083】
2-4.変形例
図10A及び図10Bは、スイッチシステムSの変形例について説明するための図である。これらの変形例においても、副回路400は、主回路300を構成する論理回路の一部として構成されてもよい。
【0084】
図10Aの例では、図7における副回路400が、タッチパネル500により構成されている。したがって、ユーザがタッチパネル500に対する操作を行うことにより、主回路300は配線1に対してオン状態とオフ状態との間で切り替えることができる。タッチパネル500は主回路300を構成する論理回路の一部として構成されてもよい。
【0085】
図10Bの例では、図7における送信機210のスイッチ214が、タッチパネル215により構成されている。したがって、ユーザがタッチパネル215に対する操作を行うことにより、送信部213から電波を送信することができる。この場合、送信機210をスマートフォンなどの携帯端末により構成することも可能である。なお、第1実施形態においても、送信機210をスマートフォンなどの携帯端末により構成することが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 配線
2 配線
3 分岐用回路
4 充電用回路
5 3路スイッチ
6 4路スイッチ
7 3路スイッチ
100 スイッチ
101 操作部
200 送受信装置
210 送信機
211 送信回路
212 電力供給部
213 送信部
214 スイッチ
215 タッチパネル
216 周波数切替スイッチ
220 受信機
221 受信回路
222 電力供給部
223 駆動部
224 第1回路
225 第2回路
226 アクチュエータ
227 スイッチ
229 周波数切替スイッチ
300 主回路
400 副回路
500 タッチパネル
【要約】
【課題】配線の通電状態を複数の場所から容易に切り替えることができるスイッチシステム及びこれに用いられる送受信装置を提供する。
【解決手段】スイッチ100は、配線1に対してオン状態とオフ状態との間で変位可能である。送受信装置200は、スイッチ100を変位させる。送受信装置200は、送信機210と、受信機220とを含む。送信機210は、ユーザによる操作に基づいて電波を送信する。受信機220は、送信機210から受信する電波に基づいてスイッチ100をオン状態とオフ状態との間で変位させる。
【選択図】 図1
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10A
図10B