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特許7573178経路案内システム、人搬送装置、経路案内方法、プログラム、及びサーバ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】経路案内システム、人搬送装置、経路案内方法、プログラム、及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20241018BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G08G1/005
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023034834
(22)【出願日】2023-03-07
(65)【公開番号】P2024126452
(43)【公開日】2024-09-20
【審査請求日】2023-03-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 清秀
【審査官】佐藤 吉信
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-017922(JP,A)
【文献】特開2017-026537(JP,A)
【文献】特開2021-009081(JP,A)
【文献】特開2011-007696(JP,A)
【文献】特開2016-173309(JP,A)
【文献】特開2010-208773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G09B 23/00-29/14
B66B 3/00- 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地を示す目的地データが入力される入力部と、
エレベータ及びマンコンベヤの少なくとも一つの設備を含む人搬送装置の設備が運転中又は運休中の状態であることを示す運転データを記憶する記憶部と、
前記人搬送装置を経由する前記目的地までの経路を演算する処理部と、
前記経路を表示する表示部と、を備える、経路案内システムであって、
前記記憶部は、前記人搬送装置の混雑度合いを数値化して示す混雑データを記憶し、
前記表示部は、前記混雑データも表示し、
前記入力部は、所望の回避すべき混雑度合いの設定値が入力可能であり
前記処理部は、前記目的地データ、前記運転データ及び前記混雑データに基づいて、前記設定値以上である混雑度合いの前記人搬送装置を使用せず且つ前記設定値未満である混雑度合いの前記人搬送装置のみを使用するようにして、前記人搬送装置を経由する前記目的地までの経路を演算する、経路案内システム。
【請求項2】
前記入力部は、前記目的地データと、経路を検索させる検索指示データと、が入力され
前記処理部は、前記入力部に前記検索指示データが入力された場合に、前記目的地データ及び前記運転データに基づいて、前記人搬送装置を経由する前記目的地までの経路を演算し、
記表示部は、端末装置に備えられ、
前記処理部は、災害データを取得した場合に、前記入力部への前記検索指示データの入力の有無に拘わらず、前記端末装置の現在地からの避難経路を演算し、
前記表示部は、前記避難経路を表示する、請求項1に記載の経路案内システム。
【請求項3】
記表示部は、前記運転データも表示する、請求項1又は2に記載の経路案内システム。
【請求項4】
前記入力部は、車椅子使用者、高齢者及び視覚障害者の少なくとも一つを含む人の属性を示すパーソナルデータが入力され、
前記記憶部は、前記人搬送装置における前記パーソナルデータに関する仕様を示す仕様データを記憶し、
前記処理部は、前記目的地データ、前記運転データ、前記パーソナルデータ、及び前記仕様データに基づいて、前記人搬送装置を経由する前記目的地までの経路を演算する、請求項1又は2に記載の経路案内システム。
【請求項5】
記表示部は、前記入力部に前記パーソナルデータが入力された場合に、前記パーソナルデータに関係する前記仕様データも表示する、請求項4に記載の経路案内システム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の経路案内システムによって実行される、経路案内方法。
【請求項7】
請求項に記載の経路案内方法を、少なくとも一つのプロセッサに実行させる、プログラム。
【請求項8】
請求項に記載のプログラムを記憶する、サーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、経路案内システム、人搬送装置、経路案内方法、プログラム、及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、経路案内システムにおいては、端末装置に、目的階を入力することによって、端末装置に、現在階から目的階の経路が表示される(例えば、特許文献1)。ところで、人搬送装置(エレベータ、マンコンベヤ)の運転状態には、人を搬送する運転中の状態と、人を搬送できない運休中の状態とが存在する。そして、人搬送装置が運休中の状態である場合には、端末装置に表示される経路が適切でない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-20853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、課題は、人搬送装置の運転状態を考慮して、目的地までの経路を演算することができる経路案内システム、人搬送装置、経路案内方法、プログラム、及びサーバ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
経路案内システムは、目的地を示す目的地データが入力される入力部と、エレベータ及びマンコンベヤの少なくとも一つの設備を含む人搬送装置の設備が運転中又は運休中の状態であることを示す運転データを記憶する記憶部と、前記目的地データ及び前記運転データに基づいて、前記人搬送装置を経由する前記目的地までの経路を演算する処理部と、を備える。
【0006】
経路案内方法は、前記の経路案内システムによって実行される。
【0007】
プログラムは、前記の経路案内方法を、少なくとも一つのプロセッサに実行させる。
【0008】
サーバ装置は、前記のプログラムを記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係る経路案内システムの制御ブロック図
図2】同実施形態に係る処理装置の制御ブロック図
図3】同実施形態に係る処理部の制御ブロック図
図4】表示部で表示される画面であって、施設の全体を表示する図
図5】表示部で表示される画面であって、施設の一部を拡大表示する図
図6】端末装置の図であって、出発地の入力画面を表示する図
図7】端末装置の図であって、目的地の入力画面を表示する図
図8】端末装置の図であって、人条件の入力画面を表示する図
図9】端末装置の図であって、検索条件の入力画面を表示する図
図10】表示部で表示される画面であって、経路の全体を表示する図
図11】表示部で表示される画面であって、経路の一部を拡大表示する図
図12】表示部で表示される画面であって、経路の一部を拡大表示する図
図13】表示部で表示される画面であって、経路の一部を拡大表示する図
【0010】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0011】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0012】
以下、経路案内システム、サーバ装置及びプログラムにおける一実施形態について、図1図13を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、経路案内システム、サーバ装置及びプログラムの構成等の理解を助けるために例示するものであり、経路案内システム、サーバ装置及びプログラムの構成を限定するものではない。
【0013】
図1に示すように、経路案内システム1は、端末装置2と、サーバ装置3と、人搬送装置4と、防災装置5とを備えていてもよい。そして、各装置2~5は、通信手段6によって、互いに通信可能となっていてもよい。なお、通信手段6は、例えば、インターネット、Wi-Fi、ブルートゥース、無線LAN等の無線通信手段でもよく、また、例えば、有線LAN、通信ケーブル等の有線通信手段でもよい。
【0014】
経路案内システム1は、例えば、本実施形態のように、データが入力される入力部11と、データを取得する取得部12と、データを記憶する記憶部13と、データを処理する処理部14と、データを出力する出力部15とを備えていてもよい。また、出力部15は、例えば、本実施形態のように、データを表示する表示部16と、データを発音する発音部17とを備えていてもよい。
【0015】
端末装置2は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、入力部11、取得部12、記憶部13、処理部14、及び出力部15(表示部16及び発音部17)を備えていてもよい。なお、端末装置2は、特に限定されないが、例えば、携帯型パソコン、タブレットコンピュータ等の持ち運びに適した携帯端末でもよく、また、例えば、デスクトップパソコン等の持ち運びに適さず、所定の場所に設置されて使用される固定端末でもよい。
【0016】
サーバ装置3は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、取得部12、記憶部13及び処理部14を備えていてもよい。なお、経路案内システム1は、図示していないが、例えば、入力部11を有する入力装置(例えば、マウス、キーボード、コントローラ等)や、出力部15(表示部16、発音部17)を有する出力装置(例えば、VR表示器、プロジェクター、モニタ、スピーカ等)を備えていてもよい。
【0017】
人搬送装置4は、エレベータ及びマンコンベヤ(エスカレータ、歩く歩道)の少なくとも一つの設備を備えている。特に限定されないが、人搬送装置4は、例えば、本実施形態のように、複数のエレベータと、複数のマンコンベヤとを備えていてもよい。なお、人搬送装置4の各設備は、例えば、図示していない中央管理盤を経由して、各装置2,3と通信可能であってもよい。
【0018】
ところで、経路案内システム1の記憶部13及び処理部14は、例えば、本実施形態のように、互いに通信可能な複数の装置2,3に分散して備えられていてもよい。なお、斯かる構成に限られず、経路案内システム1の記憶部13及び処理部14は、例えば、一つの装置(例えば、端末装置2のみ)に備えられていてもよい。
【0019】
処理部14が端末装置2及びサーバ装置3からなる構成の一例として、例えば、端末装置2の入力部11にデータが入力されることによって、必要に応じて、サーバ装置3の処理部14が、端末装置2へ必要なデータ(例えば、プログラム22aの一部)を送信し、端末装置2の記憶部13が当該データを一時的に記憶し、その後、端末装置2の入力部11にデータが入力されることによって、端末装置2の処理部14がデータを処理し、端末装置2の表示部16がデータを表示する、という構成でもよい。
【0020】
また、処理部14が端末装置2及びサーバ装置3からなる構成の別例として、例えば、端末装置2の入力部11にデータが入力されるたびに、サーバ装置3の処理部14が、データを処理し、処理したデータを端末装置2へ送信し、そして、端末装置2の記憶部13が当該データを一時的に記憶し、端末装置2の処理部14が、データに必要な処理を行い、端末装置2の表示部16が、データを表示する、という構成でもよい。
【0021】
また、処理部14が端末装置2のみからなる構成の一例として、例えば、サーバ装置3が、必要な全てのデータを端末装置2へ送信することによって、端末装置2の記憶部13が、必要な全てのデータを記憶し(ダウンロードし)、その後、端末装置2の入力部11にデータが入力された場合に、端末装置2がサーバ装置3と通信することなく、端末装置2の処理部14がデータを処理し、端末装置2の表示部16がデータを表示する、という構成でもよい。
【0022】
なお、端末装置2及びサーバ装置3は、処理部14を備える処理装置2,3ともいう。図2に示すように、処理装置2,3は、例えば、プロセッサ21、メモリ22及び各種インターフェイス23等を備えるコンピュータである。そして、例えば、メモリ22がプログラム22a及びデータベース22bを記憶し、プロセッサ21が当該プログラム22aを実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理装置2,3の各部が実現されている。
【0023】
したがって、例えば、本実施形態のように、経路案内システム1の処理部14が、複数の装置2,3に分散して備えられている構成においては、複数の装置(例えば、端末装置2及びサーバ装置3)のコンピュータにおけるプロセッサ21(即ち、複数のプロセッサ21)が、分散して処理を実行することによって、処理部14は、実現されている。
【0024】
一方で、経路案内システム1の処理部14が、一つの装置(例えば、端末装置2のみ)に備えられている構成においては、一つの装置(例えば、端末装置2)のコンピュータにおけるプロセッサ21(即ち、一つのプロセッサ21)が、処理を実行することによって、処理部14は、実現されている。
【0025】
プロセッサ21は、コンピュータ実行可能命令の実行を可能に構成されている。プロセッサ21は、特に限定されないが、例えば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ(MPU)等としてもよい。
【0026】
メモリ22は、コンピュータデータを記憶可能に構成されている。メモリ22は、プロセッサ21が処理を実行するときにデータを一時的に記憶するメモリだけでなく、データを永続的に記憶するストレージも含む。メモリ22は、特に限定されないが、例えば、半導体メモリ(各種ROM、各種RAM等)、光ディスク(CD、DVD等)、磁気ディスク(ハードディスク、MO等)、磁気テープ、フラッシュメモリを用いた記憶媒体(SDカード、USBメモリ等)等としてもよい。
【0027】
図3に示すように、処理部14は、例えば、データを演算する演算部14aと、経路案内システム1の各部を制御する制御部14bとを備えていてもよい。演算部14aは、例えば、本実施形態のように、人搬送装置4を経由する経路データを演算する経路演算部14cを備えていてもよい。制御部14bは、例えば、本実施形態のように、表示部16を制御する表示制御部14dを備えていてもよい。
【0028】
次に、本実施形態に係る経路案内システム1に用いられる各種データについて、説明する。なお、以下の内容は、経路案内システム1の構成等の理解を助けるために例示するものであり、経路案内システム1の構成等を限定するものではない。
【0029】
例えば、本実施形態のように、人搬送装置4(図1参照)は、各装置2,3の記憶部13へデータを出力してもよい。なお、記憶部13は、例えば、人搬送装置4や各装置2,3等から出力されたデータを記憶してもよい。また、人搬送装置4が出力するデータは、特に限定されないが、例えば、運転データ、混雑データ、搬送データ、仕様データ、及び搬送階データ等であってもよい。
【0030】
運転データは、例えば、人搬送装置4の各設備の運転状態、即ち、人を搬送する「運転中」の状態、又は、人を搬送できない「運休中」の状態を示すデータである。なお、例えば、運休中の状態には、メンテナンスや所有者の要求等によって、意図的に運転を停止させた運休中の状態と、非常停止等によって、偶発的に運転を停止させた運休中の状態とが存在する。そこで、運転データは、例えば、意図的な運転停止による第1の運休中の状態と、偶発的な運転停止による第2の運休中の状態とを区別していてもよい。
【0031】
混雑データは、人搬送装置4の混雑度合いを示すデータである。なお、混雑データは、特に限定されないが、例えば、人搬送装置4の各設備で搬送する人の混雑度合いを示すデータでもよく、また、例えば、人搬送装置4の各設備の乗降部の人の混雑度合いを示すデータでもよく、また、例えば、その両方のデータでもよい。また、混雑度合いは、例えば、現在(瞬時)の混雑度合いでもよく、また、例えば、直近の所定期間(例えば、10分~30分)の平均の混雑度合いでもよい。
【0032】
エレベータで搬送する人の混雑度合いは、例えば、かご内の重量を重量センサで検出することによって、かご内の混雑度合いを演算してもよい。また、エレベータの乗降部(乗場)の人の混雑度合いは、例えば、乗降部の人を画像センサで検出することによって、乗降部の混雑度合いを演算してもよい。
【0033】
マンコンベヤで搬送する人の混雑度合いは、例えば、マンコンベヤに乗る人を検出するセンサやステップを駆動させる駆動源の負荷を検出するセンサによって、ステップ上の混雑度合いを演算してもよい。また、マンコンベヤの乗降部の人の混雑度合いは、例えば、乗降部の人を画像センサで検出することによって、乗降部の混雑度合いを演算してもよい。
【0034】
搬送データは、人搬送装置4の各設備が人を搬送する状況を示すデータである。エレベータにおける搬送データは、例えば、現在の人の搬送方向(かごの進行方向)を示すデータを含んでいてもよく、また、例えば、現在のかごの位置(階)を示すデータを含んでいてもよい。マンコンベヤにおける搬送データは、例えば、現在の人の搬送方向(露出するステップの進行方向)を示すデータを含んでいてもよい。なお、マンコンベヤは、例えば、時刻によって、人の搬送方向を変更可能であってもよい。
【0035】
仕様データは、人搬送装置4の各設備の仕様を示すデータである。エレベータにおける仕様データは、例えば、車椅子仕様(例えば、副操作盤、背面鏡、手摺)のエレベータであることを示すデータを含んでいてもよく、また、例えば、高齢者仕様(例えば、手摺)のエレベータであることを示すデータを含んでいてもよく、また、例えば、視覚障害者仕様(例えば、点字、音声ガイダンス)のエレベータであることを示すデータを含んでいてもよい。
【0036】
また、エレベータにおける仕様データは、例えば、かごの定員のデータを含んでいてもよく、また、例えば、かごの進行速度(例えば、定格速度、現在速度)のデータを含んでいてもよく、また、例えば、所定の乗降部間の所要時間のデータを含んでいてもよい。また、マンコンベヤにおける仕様データは、例えば、幅の定員(1名乗り、2名乗り)のデータを含んでいてもよく、また、例えば、ステップの進行速度(例えば、定格速度、現在速度)のデータを含んでいてもよく、また、例えば、乗降部間の所要時間のデータを含んでいてもよい。
【0037】
搬送階データは、人搬送装置4の各設備が人を搬送する階を示すデータである。エレベータにおける搬送階データは、例えば、かごが停止する乗り降り可能な階を示すデータを含んでいてもよい。なお、エレベータは、例えば、時刻によって、かごが停止する階を変更可能であってもよい。また、マンコンベヤにおける搬送階データは、例えば、乗降部の階を示すデータを含んでいてもよい。
【0038】
防災装置5(図1参照)は、例えば、本実施形態のように、各装置2,3の記憶部13へデータを出力してもよい。防災装置5が出力するデータは、特に限定されないが、例えば、施設内の災害データ等であってもよい。災害データは、特に限定されないが、例えば、災害の種類(例えば、火災)及び災害の発生地を含んでいてもよい。
【0039】
記憶部13(図1参照)は、例えば、本実施形態のように、施設に関する施設データを記憶していてもよい。施設データは、特に限定されないが、例えば、施設内の配置(例えば、エレベータの位置、マンコンベヤの位置、店舗の位置等)を含んでいてもよく、また、例えば、店舗のデータ(例えば、店舗名、店舗の種類等)を含んでいてもよい。
【0040】
そして、表示制御部14dは、各種データに基づいて、図4及び図5に示すように、表示部16に施設のデータを地図にして表示させてもよい。例えば、図4においては、表示部16は、施設の全体を表示している。なお、施設は、例えば、図4に示すように、一つの建物で構成されていてもよく、また、例えば、複数の建物で構成されていてもよい。
【0041】
また、表示制御部14dは、入力部11への入力に基づいて、例えば、特定の階の全体図(例えば、平面図)を表示してもよく、また、例えば、図5に示すように、特定の階の平面図の一部を拡大表示してもよい。なお、図5においては、9階の一部(図4における9階の左下の領域)を拡大表示したものを図示している。
【0042】
図5に示すように、表示部16は、例えば、運転データを表示する運転表示部16aと、混雑データを表示する混雑表示部16bと、搬送データを表示する搬送表示部16cと、仕様データを表示する仕様表示部16dとを備えていてもよい。特に限定されないが、図5においては、運転表示部16a、搬送表示部16c及び仕様表示部16dは、特定の領域を共有して表示されている。
【0043】
例えば、第1エレベータEL1においては、運転表示部16aは、運転中の状態であることを表示し、混雑表示部16bは、混雑度が50%であることを表示し、搬送表示部16cは、かご位置が5階で下へ搬送していることを表示し、仕様表示部16dは、車椅子仕様であることを表示している。
【0044】
また、例えば、第2エレベータEL2においては、運転表示部16aは、運転中の状態であることを表示し、混雑表示部16bは、混雑度が25%であることを表示し、搬送表示部16cは、かご位置が2階で上へ搬送していることを表示し、仕様表示部16dは、標準の仕様であることを表示している。
【0045】
また、例えば、第3エレベータEL3においては、運転表示部16aは、運休中の状態であることを表示している。なお、第3エレベータEL3においては、混雑表示部16b、搬送表示部16c及び仕様表示部16dは、表示していない。
【0046】
また、例えば、8階及び9階間の第1マンコンベヤ(エスカレータ)ES81においては、運転表示部16aは、運転中の状態であることを表示し、混雑表示部16bは、混雑度が50%であることを表示し、搬送表示部16cは、上へ搬送していることを表示している。
【0047】
また、例えば、8階及び9階間の第2マンコンベヤ(エスカレータ)ES82においては、運転表示部16aは、運転中の状態であることを表示し、混雑表示部16bは、混雑度が25%であることを表示し、搬送表示部16cは、下へ搬送していることを表示している。
【0048】
このように、表示部16は、人搬送装置4の各設備(エレベータ、マンコンベヤ)の運転データ、仕様データ、搬送データ、混雑データを表示している。これにより、人搬送装置4の各設備の状態等を把握することができるため、例えば、目的地まで向かうときに、人搬送装置4を有効に利用することができる。
【0049】
次に、本実施形態に係る経路案内方法について、図6図13を参照しながら説明する。なお、以下の方法は、経路案内システム1の構成及び経路案内方法等の理解を助けるために例示するものであり、経路案内システム1の構成及び経路案内方法等を限定するものではない。
【0050】
図6図9に示すように、例えば、端末装置2の入力部11は、タッチすることによってデータが入力されるタッチパネルとしてもよく、また、例えば、端末装置2の表示部16は、データを表示するディスプレイとしてもよい。例えば、タッチパネルは、透明に形成され、ディスプレイの表面上に重ねて配置され、ディスプレイの表示は、タッチパネルを経由して視認可能であってもよい。
【0051】
また、端末装置2の入力部11は、例えば、本実施形態のように、経路の出発地を示す出発地データが入力される出発地入力部11aと、経路の目的地を示す目的地データが入力される目的地入力部11bと、人搬送装置4で搬送される人の条件を示すパーソナルデータが入力される人条件入力部11cと、経路を検索するときに優先される条件を示す優先データが入力される検索条件入力部11dと、経路の検索を指示する検索指示データが入力される検索指示入力部11eとを備えていてもよい。
【0052】
図6に示すように、例えば、出発地入力部11aに対して、端末装置2の現在地を出発地データにする第1の入力と、既に登録された位置を出発地データにする第2の入力と、店舗名や位置等を直接入力して出発地データにする第3の入力と、地図から直接入力して出発地データにする第4の入力とが、行える、という構成でもよい。なお、第1の入力が実行された場合には、例えば、三つ以上の発信器による三点測位やGPSの測位等によって、端末装置2の現在地が特定されてもよい。
【0053】
また、図7に示すように、例えば、目的地入力部11bに対して、既に登録された位置を目的地データにする第1の入力と、店舗名や位置等を直接入力して目的地データにする第2の入力と、地図から直接入力して目的地データにする第3の入力とが、行える、という構成でもよい。
【0054】
また、図8に示すように、例えば、人条件入力部11cには、車椅子使用者をパーソナルデータにする第1の入力と、高齢者をパーソナルデータにする第2の入力と、視覚障害者をパーソナルデータにする第3の入力とが、行える、という構成でもよい。
【0055】
また、図9に示すように、例えば、検索条件入力部11dには、到着時間を優先データする第1の入力と、歩行距離を優先データにする第2の入力と、人条件を優先データにする第3の入力と、混雑回避を優先データにする第4の入力とが、行える、という構成でもよい。
【0056】
そして、例えば、検索条件入力部11dに、到着時間が優先データとして入力された場合には、経路演算部14cは、目的地に到着する時間が最も早くなるように、経路を演算してもよい。また、例えば、検索条件入力部11dに、歩行距離が優先データとして入力された場合には、経路演算部14cは、目的地に到達するまでの歩行距離が最も短くなるように、経路を演算してもよい。
【0057】
また、例えば、検索条件入力部11dに、人条件が優先データとして入力された場合には、経路演算部14cは、人条件入力部11cで入力されたパーソナルデータの条件を満たす仕様である人搬送装置4の設備を利用するように、経路を演算してもよい。また、例えば、検索条件入力部11dに、混雑回避が優先データとして入力された場合には、経路演算部14cは、混雑度の高い人搬送装置4の設備を使用せず、混雑度の低い人搬送装置4の設備を使用するように、経路を演算してもよい。
【0058】
なお、各入力部11a~11dのうち、少なくとも目的地入力部11bに入力が行われた後に、検索指示入力部11eに入力が行われた場合に、経路演算部14cは、経路を演算してもよい。即ち、出発地入力部11a、人条件入力部11c及び検索条件入力部11dの入力は、任意としてもよい。
【0059】
そして、未入力の入力部11a,11c,11dに関するデータは、事前に設定されているデータとされてもよい。特に限定されないが、出発地入力部11aが未入力である場合には、例えば、出発地データは、「現在地」と設定されてもよく、また、人条件入力部11cが未入力である場合には、例えば、パーソナルデータは、「無し」と設定されてもよく、また、検索条件入力部11dが未入力である場合には、例えば、優先データは、「到着時間優先」と設定されてもよい。
【0060】
このように、経路演算部14cが、経路を演算し、その後に、表示制御部14dは、例えば、図10図13に示すように、表示部16に、演算した経路を施設の地図上に表示させてもよい。例えば、図10においては、表示部16は、出発地S1から目的地G1までの経路R1の全体を表示している。
【0061】
また、表示制御部14dは、入力部11の入力に基づいて、例えば、特定の階の全体図(例えば、平面図)を表示してもよく、また、例えば、図11図13に示すように、特定の階の平面図の一部を拡大表示してもよい。なお、図11図13においては、1階の一部(図10における1階の左下の領域)を拡大表示したものを図示している。
【0062】
なお、経路演算部14cは、一つの経路を演算し、表示部16は、一つの経路を表示する、という構成だけでなく、例えば、経路演算部14cは、複数の経路を演算し、表示部16は、複数の経路R1を表示する、という構成でもよい。なお、演算し表示される経路の個数は、特に限定されず、例えば、2つ~5つであってもよい。
【0063】
そして、斯かる構成においては、例えば、表示された複数の経路から、入力部11によって所望の経路が選択可能であり、表示部16は、選択された経路のみを再表示する、という構成でもよい。なお、表示部16は、経路に対して、到着時間と、歩行距離と、使用する人搬送装置4の設備の仕様及び混雑度合いと、を合わせて表示してもよい。
【0064】
ここで、図11で表示された経路R11について、以下に説明する。
【0065】
マンコンベヤES11,ES12が運休中の状態である場合には、図11に示すように、経路R11は、マンコンベヤES11を使用せずに、エレベータEL3を使用している。なお、マンコンベヤES11,ES12の運転表示部16aは、運休中の状態であることを表示している。
【0066】
このように、経路演算部14cは、目的地データ及び運転データに基づいて、人搬送装置4を経由する目的地までの経路R11を演算している。したがって、表示部16は、人搬送装置4の運転状態を考慮して演算された目的地までの経路R11を、表示している。
【0067】
次に、図12で表示された経路R12について、以下に説明する。
【0068】
車椅子使用者がマンコンベヤES11,ES12を使用できないため、例えば、人条件入力部11c(図8)に入力されたパーソナルデータが、「車椅子使用者」である場合には、検索条件入力部11d(図9)に入力された優先データに拘わらず、図12に示すように、経路R12は、マンコンベヤES11を使用せずに、エレベータEL1を使用している。なお、人条件入力部11cに入力されたパーソナルデータが、「車椅子使用者」であるため、第1エレベータEL1の仕様表示部16dは、車椅子仕様であることを表示する。
【0069】
また、例えば、検索条件入力部11d(図9)に入力された優先データが、「人条件」である場合には、図12に示すように、経路R12は、車椅子仕様ではない第2及び第3エレベータEL2,EL3を使用せずに、車椅子仕様である第1エレベータEL1を使用している。なお、図12においては、第3エレベータEL3のかごが、第1エレベータEL1のかごよりも先に、1階の乗降部に到着するにも拘わらず、経路R12は、第1エレベータEL1を使用している。
【0070】
このように、経路演算部14cは、目的地データ及び運転データだけでなく、パーソナルデータ及び仕様データにも基づいて、人搬送装置4を経由する目的地までの経路R12を演算している。したがって、表示部16は、パーソナルデータを考慮して演算された目的地までの経路R12を、表示している。
【0071】
次に、図13で表示された経路R13について、以下に説明する。
【0072】
例えば、検索条件入力部11d(図9)に入力された優先データが、「混雑回避」である場合には、図13に示すように、経路R13は、マンコンベヤES11を使用せずに、エレベータEL1を使用している。なお、例えば、マンコンベヤES11を使用する方が、エレベータEL1~EL3を使用するよりも、早く到着する場合であっても、図13に示すように、経路R13は、高い混雑度合いであるマンコンベヤES11を使用せずに、低い混雑度合いであるエレベータEL1を使用する。
【0073】
このように、経路演算部14cは、目的地データ及び運転データだけでなく、混雑デーにも基づいて、人搬送装置4を経由する目的地までの経路R13を演算している。したがって、表示部16は、混雑度合いを考慮して演算された目的地までの経路R13を、表示している。
【0074】
なお、例えば、人搬送装置4の各設備の混雑度合いが数値化され、検索条件入力部11dに、回避すべき設備の混雑度合いの設定値が入力可能である、という構成でもよい。斯かる構成においては、例えば、経路演算部14cは、設定値以上である混雑度合いの設備を使用せずに、設定値未満である混雑度合いである設備のみを使用する経路を演算してもよい。
【0075】
[1]
以上より、経路案内システム1は、本実施形態のように、目的地を示す目的地データが入力される入力部11と、エレベータEL1~EL3及びマンコンベヤES11,ES12,ES81,ES82の少なくとも一つの設備を含む人搬送装置4の設備が運転中又は運休中の状態であることを示す運転データを記憶する記憶部13と、前記目的地データ及び前記運転データに基づいて、前記人搬送装置4を経由する前記目的地までの経路を演算する処理部14と、を備える、という構成が好ましい。
【0076】
斯かる構成によれば、処理部14は、目的地データ及び運転データに基づいて、人搬送装置4を経由する目的地までの経路を演算する。これにより、人搬送装置4の運転状態を考慮して、目的地までの経路を演算することができる。
【0077】
[2]
また、上記[1]の経路案内システム1は、本実施形態のように、前記経路を表示する表示部16をさらに備え、前記表示部16は、前記運転データも表示する、という構成が好ましい。
【0078】
斯かる構成によれば、表示部16が、演算された経路だけでなく、運転データも表示するため、表示部16によって、経路だけでなく、人搬送装置4の運転状態を把握することができる。これにより、例えば、表示された経路の整合性を確認することができる。
【0079】
[3]
また、上記[1]又は[2]の経路案内システム1においては、本実施形態のように、前記入力部11は、車椅子使用者、高齢者及び視覚障害者の少なくとも一つを含む人の属性を示すパーソナルデータが入力され、前記記憶部13は、前記人搬送装置4における前記パーソナルデータに関する仕様を示す仕様データを記憶し、前記処理部14は、前記運転データ、前記目的地データ、前記パーソナルデータ、及び前記仕様データに基づいて、前記人搬送装置4を経由する前記目的地までの経路を演算する、という構成が好ましい。
【0080】
斯かる構成によれば、記憶部13は、仕様を示す仕様データを記憶しており、処理部14は、目的地データ及び運転データだけでなく、パーソナルデータ及び仕様データにも基づいて、人搬送装置4を経由する目的地までの経路を演算する。これにより、パーソナルデータを考慮して、目的地までの経路を演算して表示することができる。
【0081】
[4]
また、上記[3]の経路案内システム1は、本実施形態のように、前記経路を表示する表示部16をさらに備え、前記表示部16は、前記入力部11に前記パーソナルデータが入力された場合に、前記パーソナルデータに関係する前記仕様データも表示する、という構成が好ましい。
【0082】
斯かる構成によれば、表示部16が、演算された経路だけでなく、仕様データも表示するため、表示部16によって、経路だけでなく、人搬送装置4のパーソナルデータに関する仕様を把握することができる。これにより、例えば、表示された経路の整合性を確認することができる。
【0083】
[5]
また、上記[1]~[4]の何れか一つの経路案内システム1においては、本実施形態のように、前記記憶部13は、前記人搬送装置4の混雑度合いを示す混雑データを記憶し、前記処理部14は、前記運転データ、前記目的地データ及び前記混雑データに基づいて、前記人搬送装置4を経由する前記目的地までの経路を演算する、という構成が好ましい。
【0084】
斯かる構成によれば、処理部14は、目的地データ及び運転データだけでなく、混雑データにも基づいて、人搬送装置4を経由する目的地までの経路を演算する。これにより、人搬送装置4の混雑度合いを考慮して、目的地までの経路を演算して表示することができる。
【0085】
[6]
また、上記[5]の経路案内システム1は、本実施形態のように、前記経路を表示する表示部16をさらに備え、前記表示部16は、前記混雑データも表示する、という構成が好ましい。
【0086】
斯かる構成によれば、表示部16が、演算された経路だけでなく、混雑データも表示するため、表示部16によって、経路だけでなく、人搬送装置4の混雑度合いを把握することができる。これにより、例えば、表示された経路の整合性を確認することができる。
【0087】
[7]
また、経路案内方法は、本実施形態のように、上記[1]~[6]の何れか一つの経路案内システム1によって実行される、という方法が好ましい。
【0088】
斯かる方法によれば、人搬送装置4の運転状態を考慮して、目的地までの経路を演算して表示することができる。
【0089】
[8]
また、プログラム22aは、本実施形態のように、上記[7]の経路案内方法を、少なくとも一つのプロセッサ21に実行させる、という構成が好ましい。
【0090】
斯かる構成によれば、人搬送装置4の運転状態を考慮して、目的地までの経路を演算して表示することができる。
【0091】
[9]
また、サーバ装置3は、本実施形態のように、上記[8]のプログラム22aを記憶する、という構成が好ましい。
【0092】
斯かる構成によれば、人搬送装置4の運転状態を考慮して、目的地までの経路を演算して表示することができる。
【0093】
なお、経路案内システム1、経路案内方法、プログラム22a、及びサーバ装置3は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、経路案内システム1、経路案内方法、プログラム22a、及びサーバ装置3は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0094】
(A)上記実施形態に係る経路案内システム1においては、入力部11に、出発地データ及び目的地データが入力可能である、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、入力部11に、目的地データが入力可能であり、入力部11に、出発地データが入力できない、という構成でもよい。斯かる構成においては、例えば、出発地は、常に、端末装置2の現在地に設定されていてもよい。
【0095】
(B)また、上記実施形態に係る経路案内システム1においては、入力部11に、パーソナルデータ及び優先データが入力可能である、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、入力部11に、パーソナルデータ及び優先データの少なくとも一方が入力できない、という構成でもよい。
【0096】
(C)また、上記実施形態に係る経路案内システム1においては、入力部11には、車椅子使用者、高齢者及び視覚障害者のパーソナルデータが入力可能である、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、入力部11には、車椅子使用者、高齢者及び視覚障害者のパーソナルデータのうち、一部のみが入力可能であり、他部が入力できない、という構成でもよい。
【0097】
(D)また、上記実施形態に係る経路案内システム1においては、人搬送装置4は、運転データ、混雑データ、搬送データ、仕様データ、及び搬送階データを記憶部13へ出力し、記憶部13は、人搬送装置4が出力した各データを記憶する、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。
【0098】
例えば、人搬送装置4は、運転データ、混雑データ、搬送データ、仕様データ、及び搬送階データのうち、一部のデータのみ出力し、且つ、他部のデータは、入力部11を有する入力装置に入力され、そして、記憶部13は、人搬送装置4が出力した各データ及び入力部11に入力された各データをそれぞれ記憶する、という構成でもよい。また、例えば、運転データ、混雑データ、搬送データ、仕様データ、及び搬送階データの全てのデータは、入力部11を有する入力装置に入力され、そして、記憶部13は、入力部11に入力された各データをそれぞれ記憶する、という構成でもよい。
【0099】
(E)また、上記実施形態に係る経路案内システム1においては、表示部16は、運転データ、仕様データ、搬送データ、及び混雑データを表示する、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、表示部16は、運転データ、仕様データ、搬送データ、及び混雑データのうち、一部のみを表示し、他部を表示しない、という構成でもよい。
【0100】
(F)また、上記実施形態に係る経路案内システム1においては、入力部11に、パーソナルデータが入力された場合に、表示部16は、パーソナルデータに関係する仕様データを表示する、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、入力部11へのパーソナルデータの入力の有無に拘わらず、表示部16は、パーソナルデータに関係する仕様データを表示する、という構成でもよい。
【0101】
(G)また、上記実施形態に係る経路案内システム1においては、処理部14は、経路案内システム1の利用者が使用する端末装置2の入力部11に対して、入力された優先データに基づいて、経路を演算する、という構成である。しかしながら、経路案内システム1は、斯かる構成に限られない。
【0102】
例えば、処理部14は、経路案内システム1の管理者が使用する入力装置の入力部11に対して、入力された優先データに基づいて、経路を演算する、という構成でもよい。斯かる構成においては、優先データとして、例えば、特定の店舗の前を通過することや、人搬送装置4の各設備の混雑度合いを平準化すること等としてもよい。
【0103】
(H)また、例えば、経路案内システム1においては、防災装置5が記憶部13へ災害データを出力した場合に、処理部14は、災害データに基づいて、避難経路を演算し、表示部16は、避難経路を表示する、という構成でもよい。斯かる構成においては、例えば、検索指示入力部11eへの検索指示データの入力の有無に拘わらず、処理部14は、避難経路を演算し、表示部16は、避難経路を表示する、という構成でもよい。
【0104】
(I)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示したシステム、方法、プログラム22a、及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0105】
1…経路案内システム、2…端末装置、3…サーバ装置、4…人搬送装置、5…防災装置、6…通信手段、11…入力部、11a…出発地入力部、11b…目的地入力部、11c…人条件入力部、11d…検索条件入力部、11e…検索指示入力部、12…取得部、13…記憶部、14…処理部、14a…演算部、14b…制御部、14c…経路演算部、14d…表示制御部、15…出力部、16…表示部、16a…運転表示部、16b…混雑表示部、16c…搬送表示部、16d…仕様表示部、17…発音部、21…プロセッサ、22…メモリ、22a…プログラム、22b…データベース、23…インターフェイス
図1
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