(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法及びシステム、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01R 21/00 20060101AFI20241018BHJP
G01R 35/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G01R21/00 Z
G01R35/00 F
(21)【出願番号】P 2022544438
(86)(22)【出願日】2020-11-23
(86)【国際出願番号】 CN2020130780
(87)【国際公開番号】W WO2021147501
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】202010069718.1
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522291142
【氏名又は名称】北京市騰河電子技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】常洪山
(72)【発明者】
【氏名】何光
【審査官】越川 康弘
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110212518(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110707686(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111289942(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 21/00
G01R 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法であって、
測定領域内の親メーター及び子メーターの負荷を測定し、当該親メーター及び子メーターの負荷データを取得するステップS1と、
前記測定領域内に前記単一の負荷ジャンプが生じたと判定した場合、前記単一の負荷ジャンプの前後における前記親メーターの負荷測定差分値及び前記単一の負荷ジャンプの前後における前記ジャンプした子メーターの負荷測定差分値を取得し、前記単一の負荷ジャンプの前後における前記親メーターの前記負荷測定差分値及び前記単一の負荷ジャンプの前後における前記ジャンプした子メーターの前記負荷測定差分値に基づいて、前記親メーターに対する前記ジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算するステップS2と、
前記親メーターに対するすべての前記子メーターの誤差乖離度の統計データを形成するまで、ステップS2を繰り返し実行するステップS3と、
前記親メーターに対するすべての前記子メーターの誤差乖離度の前記統計データに基づいて、前記測定領域に対して誤差解析を行うステップS4と、
を含み、
前記ステップS2では、
前記子メーターの各々の負荷変化値と、予め設定された有効負荷ジャンプしきい値及び予め設定された負荷平滑変動しきい値とを比較し、前記子メーターの前記負荷変化値が前記予め設定された有効負荷ジャンプしきい値以上である場合、前記子メーターに負荷ジャンプが生じたと判定し、前記子メーターの前記負荷変化値が前記予め設定された負荷平滑変動しきい値よりも小さい場合、前記子メーターの負荷が平滑に変動すると判定するステップS21と、
同じ時刻での前記子メーターの各々の負荷変化状態を統計し、1つの子メーターだけに負荷ジャンプが生じており、他の子メーターの負荷が平滑に変動する場合、前記測定領域に前記単一の負荷ジャンプが生じたと判定し、そうでない場合、前記測定領域に前記単一の負荷ジャンプが生じていないと判定するステップS22と、
に基づいて決定され、
前記ステップS2では、
(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親=(△P測定親-△P測定k)/△P測定親の式に基づいて、前記親メーターに対する前記ジャンプした子メーターの前記誤差乖離度を計算し、
ただし、式中、ε△P親は、前記親メーターの電力真値の差分の誤差を表し、ε△Pkは、前記ジャンプした子メーターkの電力真値の差分の誤差を表し、
(ε△P親-ε△Pk)を、前記親メーターと前記ジャンプした子メーターkとの誤差乖離値として定義し、(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親を、前記親メーターに対する前記ジャンプした子メーターkとの誤差乖離度として定義し、
△P測定親は、前記単一の負荷ジャンプの前後の前記親メーターの負荷測定差分値を表し、△P測定kは、前記単一の負荷ジャンプの前後の前記ジャンプした子メーターkの負荷測定差分値を表し、
他の子メーターの負荷測定差分値の和が0
であるときに前記計算を行う、ことを特徴とする単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法。
【請求項2】
前記ステップS4は、具体的には、
前記親メーターに対するすべての前記子メーターの誤差乖離度の前記統計データを解析し、
前記親メーターに対するすべての前記子メーターの前記誤差乖離度の差が予め設定した範囲内にあり、かつ前記親メーターに対するすべての前記子メーターの前記誤差乖離度の差が予め設定した精度の範囲内にある場合、前記測定領域の全体の誤差が正常レベルにあると判定し、
前記親メーターに対するすべての前記子メーターの前記誤差乖離度の差が前記予め設定した範囲内にあり、かつ前記親メーターに対するすべての前記子メーターの前記誤差乖離度の差が前記予め設定した精度の範囲内にない場合、前記親メーターが異常状態にあると判定し、あるいは、
前記親メーターに対する個別の子メーターの誤差乖離度が前記予め設定した精度の範囲を超えているが、前記親メーターに対する残りの子メーターの誤差乖離度が前記予め設定した範囲にある場合、前記個別の子メーターの誤差が異常状態にあると判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法。
【請求項3】
前記測定領域に対して連続的に負荷のリアルタイムな測定を行い、前記単一の負荷ジャンプが生じた場合、前記親メーターに対する前記ジャンプした子メーターの前記誤差乖離度を計算し、この後に計算される誤差乖離度及び統計データに基づいて以前に求めた前記誤差乖離度の差が前記予め設定した範囲を超えており、かつ前記差がこの後に消えない場合、前記ジャンプした子メーターが故障したと判定し、この後に前記差が消えた場合、一時的に生じた影響因子による誤差であると判定するステップS5をさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法。
【請求項4】
前記測定領域は、メーターボックス又は一部分のブランチ又は給電エリア全体である、ことを特徴とする請求項1に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法。
【請求項5】
前記ステップS1では、時間窓の読み取りにより、前記親メーター及び前記子メーターの前記負荷データを取得し、1回の時間窓の読み取りで複数の時点の負荷データを得て、前記1つの時間窓の前記複数の負荷データの間が平滑に変動する場合、平滑値を負荷データとして採用し、前記平滑値は、前記時間窓内の特定の時点での負荷データ又は前記時間窓内の複数の時点での負荷データの平均値を採用するか、あるいは、前記1つの時間窓の前記複数の負荷データの間にジャンプが存在する場合、前記時間窓で読み取られた前記負荷データを廃棄する、ことを特徴とする請求項1に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法。
【請求項6】
単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うシステムであって、請求項1~5のいずれかに記載の方法を採用し、
前記システムは、
測定領域内の親メーター及び子メーターの負荷を測定して、当該親メーター及び子メーターの負荷データを取得するためのデータ測定ユニットと、
前記測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたか否かを判定し、前記測定領域内に前記単一の負荷ジャンプが生じたと判定した場合、前記親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、前記親メーターに対するすべての前記子メーターの誤差乖離度の統計データを形成するためのデータ処理ユニットと、
前記親メーターに対するすべての前記子メーターの誤差乖離度の前記統計データに基づいて、前記測定領域に対して誤差解析を行うための誤差解析ユニットと、
を含む、ことを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給電システムの誤差解析の技術分野に関し、特に、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法及びシステム、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電力負荷の測定領域は、親メーター及び多くの子メーターから構成され、そのうち、親メーターは、親ノード即ち測定領域全体の負荷を測定する役割を有し、子メーターは、各子ノードの負荷を測定する役割を有し、誤差が存在しないと、親メーターの測定値は、各子メーターの測定値の和であるべきである。しかし、実際の応用では、親メーターであろうと子メーターであろうと、測定誤差が存在し、これらのメーターの誤差がいずれも合理的な範囲内である場合、システムが誤差正常状態にある一方、一部の子メーターの誤差が合理的な範囲外である場合、システムが誤差異常状態にあり、各メーターの誤差状態、及び異常メーターの相対誤差をどのように決定するかは、電力システムが解決しなければならない課題である。従来技術では、単一の電気メーターの誤差を解析できるが、測定領域全体の誤差を解析していない。例えば、特許CN106772203Bには、高調波条件での電気メーターの統合誤差の解析方法が開示されており、高調波条件での電気メーターの計量方式の誤差をそれぞれ計算し、精度誤差を計算することにより、電気メーターの統合誤差を取得し、誤差解析がより合理的で、解析結果がより正確であり、より合理的な電気エネルギー計量案を提案するのに有利であるが、測定領域全体の誤差状態を解析できず、異常メーターの相対誤差を解析できない。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、従来の誤差解析方法が測定領域全体の誤差状態を解析できない技術課題を解決するために、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法及びシステム、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0004】
本発明の一態様によれば、
測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を測定し、大量の負荷データを取得するステップS1と、
測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたと判定した場合、親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値をそれぞれ取得し、親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値に基づいて、該親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算するステップS2と、
親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを形成するまで、ステップS2を繰り返し実行するステップS3と、
統計データに基づいて、測定領域に対して誤差解析を行うステップS4とを含む、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法を提供する。
【0005】
さらに、前記ステップS4は、具体的には、
統計データを解析し、すべての子メーターが親メーターと類似しかつ合理的な誤差乖離度を維持する場合、測定領域全体の誤差が正常レベルにあると判定し、すべての子メーターが親メーターと類似する誤差乖離度を維持し、乖離度が比較的大きい場合、親メーターが誤差の比較的大きい状態にあると判定し、個別の子メーターと親メーターとの誤差乖離度が比較的大きいが、残りの子メーターが類似する誤差乖離度を維持する場合、乖離度の比較的大きい子メーターが誤差の比較的大きい状態にあると判定する。
【0006】
さらに、
測定領域に対して連続的に負荷のリアルタイムな測定を行い、単一の負荷ジャンプが生じた場合、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、この後に計算される誤差乖離度と統計された誤差乖離度とに比較的大きい差分値があり、該差分値がこの後に消えない場合、該ジャンプした電気メーターが故障したと判定し、この後に該差分値が消える場合、一時的に生じた影響量による誤差であると判定するステップS5をさらに含む。
【0007】
さらに、前記ステップS2では、
(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親=(△P測定親-△P測定k)/△P測定親に基づいて、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、
ただし、(ε△P親-ε△Pk)を親メーターとジャンプした子メーターkとの誤差乖離値、(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親を親メーターとジャンプした子メーターkとの誤差乖離度として定義し、△P測定親は、親メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値を表し、△P測定kは、ジャンプした子メーターkのジャンプ前後の負荷測定差分値を表し、そのうち、他の子メーターの負荷差分値の和が0である時に計算することを選択する。
【0008】
さらに、前記測定領域は、メーターボックス又は一部分のブランチ又は給電エリア全体である。
【0009】
さらに、前記ステップS2では、
各子メーターの負荷変化値と予め設定された有効負荷ジャンプしきい値、負荷平滑変動しきい値とを比較し、子メーターの負荷変化値が予め設定された有効負荷ジャンプしきい値以上である場合、該子メーターに負荷ジャンプが生じたと判定し、子メーターの負荷変化値が予め設定された負荷平滑変動しきい値よりも小さい場合、該子メーターが負荷平滑変動に属すると判定するステップS21と、
同じ時刻での各子メーターの負荷変化状態を統計し、1つの子メーターだけに負荷ジャンプが生じており、他の子メーターの負荷が平滑に変動する場合、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたと判定し、そうでない場合、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じていないと判定するステップS22とに基づいて、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたか否かを判断する。
【0010】
さらに、前記ステップS1では、窓検針の方式を採用して、親メーター及び各子メーターの負荷データを取得し、1回の時間窓に複数の時点の負荷データを得、1つの時間窓の複数の負荷データの間が平滑に変動する場合、平滑値を負荷データとして採用し、1つの時間窓の複数の負荷データの間にジャンプが存在する場合、該窓期間に検針された負荷データを廃棄する。
【0011】
本発明は、
測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を測定して、大量の負荷データを取得するためのデータ測定ユニットと、
測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたか否かを判定し、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたと判定した場合、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを形成するためのデータ処理ユニットと、
統計データに基づいて、測定領域に対して誤差解析を行うための誤差解析ユニットとを含む、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うシステムをさらに提供する。
【0012】
さらに、前記データ測定ユニットは、さらに、測定領域に対して連続的に負荷のリアルタイムな測定を行うために用いられ、
前記誤差解析ユニットは、さらに、この後に計算される誤差乖離度とこの前に統計された誤差乖離度とを比較し、両者の差分値が比較的大きく、かつ該差分値がこの後に消えない場合、該ジャンプした電気メーターが故障したと判定し、この後に該差分値が消える場合、一時的に生じた影響量による誤差であると判定するために用いられる。
【0013】
本発明は、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うコンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがコンピュータで動作すると、以上に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法を実行させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以下の有益な効果を有する。
本発明の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法は、測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を高密度で長時間にわたって測定することにより、大量の負荷データを取得し、次に単一の負荷ジャンプの状況に応じて親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値を取得し、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を独特に定義し、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを得た後、統計データに基づいて、測定領域全体に対して誤差解析を行うことにより、測定領域全体の誤差状態、親メーターの誤差状態及び各子メーターの誤差状態を正確に評定することができ、広範な普及価値がある。また、ジャンプ前後の負荷測定差分値に基づいて、誤差乖離度を計算する時、ジャンプ前後のインターバルが非常に短く、電気メーターの運転環境、運転状態があまり変わらないため、影響量誤差による計算結果の影響を除去し、計算結果がより正確であり、後続の誤差解析の精度を確保する。
【0015】
また、本発明の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うシステムは、同様に、上記利点を有する。
【0016】
本発明は、上述した目的、特徴及び利点に加えて、他の目的、特徴及び利点を有する。以下、図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本願の一部を構成する図面は、本発明のさらなる理解を提供するためのものであり、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明の不当な限定を構成するものではなく、本発明を解釈するものである。
【
図1】本発明の好適な実施例による、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法のフローチャートである。
【
図2】本発明の好適な実施例の
図1におけるステップS2のサブフローチャートである。
【
図3】本発明の他の実施例による、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うシステムのモジュールの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施例について図面を併せて詳細に説明するが、本発明は、下記に限定されカバーされる様々な異なる形態で実施することができる。
【0019】
理解を容易にするために、
図1に示すように、本発明の好適な実施例は、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法を提供する。この単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法は、
測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を測定し、大量の負荷データを取得するステップS1と、
測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたと判定した場合、親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値をそれぞれ取得し、親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値に基づいて、該親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算するステップS2と、
親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを形成するまで、ステップS2を繰り返し実行するステップS3と、
統計データに基づいて、測定領域に対して誤差解析を行うステップS4とを含む。
【0020】
本実施例では、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う前記方法は、測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を高密度で長時間にわたって測定することにより、大量の負荷データを取得し、次に単一の負荷ジャンプの状況に応じて親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値を取得し、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を独特に定義し、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを得た後、統計データに基づいて、測定領域全体に対して誤差解析を行うことにより、測定領域全体の誤差状態、親メーターの誤差状態及び各子メーターの誤差状態を正確に評定することができ、広範な普及価値がある。また、ジャンプ前後の負荷測定差分値に基づいて、誤差乖離度を計算する時、ジャンプ前後のインターバルが非常に短く、電気メーターの運転環境、運転状態があまり変わらないため、影響量誤差による計算結果の影響を除去し、計算結果がより正確であり、後続の誤差解析の精度を確保する。
【0021】
前記ステップS1では、測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を高密度で長時間にわたって測定することにより、大量の負荷データを取得することが理解され得る。好適には、特定の時間帯を選択して測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を測定し、例えば、後半の夜中のほとんどの時間内に冷蔵庫、給湯器、エアコンなどの常用の電器だけが周期的に作動し、単一の負荷ジャンプの状況が発生しやすいため、後半の夜中を選択する。負荷データは、皮相電力、有効電力、無効電力、電力要素、電流、有効電流、無効電流などの電力システムの基本的な負荷パラメータであってもよく、これらの負荷パラメータの時間的な変化の特徴は、負荷のタイプ及び帰属の判断に適用でき、それにより、測定領域の誤差解析によく適用できる。なお、測定領域は、メーターボックスであってもよく、測定領域の親メーター及び子メーターは、テーブルボックス内の親メーター及び子メーターに対応する。測定領域は、さらに一部分のブランチであってもよく、測定領域の親メーターは、該ブランチの開始ノード及び終了ノードのブランチユニットで構成され、測定領域の子メーターは、本部分のブランチ内の子メーターに対応する。測定領域は、さらに給電エリア全体であってもよく、測定領域の親メーターは、給電エリアの親メーターであり、測定領域の子メーターは、給電エリア内のすべての子メーターに対応する。従って、メーターボックスであろうと、一部分のブランチであろうと、給電エリア全体であろうと、本発明の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法は、いずれも適用される。
【0022】
なお、前記ステップS1では、好適には、窓検針の方式を採用して、親メーター及び各子メーターの負荷データを取得し、1回の時間窓に複数の時点の負荷データを得、1つの時間窓の複数の負荷データの間が平滑に変動する場合、平滑値を負荷データとして採用し、1つの時間窓の複数の負荷データの間にジャンプが存在する場合、該窓期間に検針された負荷データを廃棄する。収集するデータの信頼度を確保し、後続の誤差乖離度の計算を容易にするように、親メーター及び各子メーターに対してデータ収集を行う時、時間同期を確保する必要があるからである。そのうち、時間同期は、収集時間同期及び測定時間同期を含み、収集時間同期は、給電エリア給電網全体が同じ時刻に異なる電気メーターに対する負荷検針命令を開始することであり、測定時間同期は、電気メーターが検針命令を受信した後、同じ時刻に負荷測定を行うことである。高精度な時間同期は、給電エリア給電網内のすべての機器の負荷統計の時間同期を確保でき、負荷ジャンプ識別技術の基礎である。本実施例では、給電エリア給電網の親メーター及び各子メーターにいずれもキャリアモジュールが搭載され、キャリアネットワークを構成し、広帯域キャリアネットワークは、高精度な時間同期を有し、すなわちキャリアネットワークにおけるすべてのキャリアモジュールは、ネットワーク基準時間に従って高精度な同期を維持し、それにより、ネットワーク基準時間を時間システムとし、キャリアモジュールで同じ時刻に負荷検針命令を開始すれば、システム収集時間の同期を達成することができる。測定時間同期について、電気メーターにおける負荷の計量及び読み取りは、それぞれ計量コア及び管理コアにより実現され、そのうち、計量コアは、負荷データを周期的に計量して記録する役割を有し、管理コアは、計量コアから負荷データを読み取る役割を有し、従って、負荷を計量する時点と、負荷を読み取る時点との間には、0~数百ミリ秒のランダムな時間差があり、この自然に存在する時間差によって、測定時間の正確な同期が困難になる。親メーター及び各子メーターの負荷値を取得する従来の方式は、すべて単一点検針方式であり、そのうち、単一点検針は、1つの時点に検針し、結果として1つの検針データを得ることであるが、単一点検針の方式を採用すると、測定時間の非同期による影響を除去できない。本実施例では、好適には、窓検針の方式を採用して親メーター及び各子メーターの負荷値を取得し、具体的には、複数の時点が含まれる1つの時間窓に従って負荷値を検針し、1回の時間窓検針によって、複数の時点の検針データを得ることができる。1つの時間窓に検針された複数の負荷データの間が平滑に変動する場合、該親メーター又は子メーターの負荷が該検針ノードで安定状態にあると考えることができ、平滑値を検針の負荷データとして採用でき、該平滑値は、窓のある時点の負荷データを採用してもよく、窓の複数の負荷データの平均値を採用してもよい。1つの時間窓に検針された複数の負荷値データにジャンプが存在する場合、電気メーターの負荷が該検針ノードで安定状態ではないと考え、該時間窓に検針された負荷データを廃棄する。例えば、収集周期が1分であり、すなわち負荷データを1分に1回検針し、窓に従って検針し、窓が3秒であり、1秒に1回読み取り、このように各検針周期に1秒間隔で3つの負荷データを読み取ることができる。この検針周期の3つのデータが平滑に変動する場合、該親メーター又は子メーターの負荷が該ノードで安定状態にあると考えることができ、負荷値データの平滑値を検針データとして採用できる。この検針周期の3つの負荷データにちょうどジャンプが存在する場合、該親メーター又は子メーターの負荷が該ノードで安定状態ではないと考え、該検針データを廃棄する。
【0023】
従って、前記ステップS1では、窓検針の方式を採用してデータ平滑化を行って負荷の安定状態値を取得し、非安定状態のデータを直接廃棄することにより、測定時間の非同期による影響を効果的に除去し、検針データの精度及び信頼性を確保することができる。
【0024】
図2に示すように、前記ステップS2では、
各子メーターの負荷変化値と予め設定された有効負荷ジャンプしきい値、負荷平滑変動しきい値とを比較し、子メーターの負荷変化値が予め設定された有効負荷ジャンプしきい値以上である場合、該子メーターに負荷ジャンプが生じたと判定し、子メーターの負荷変化値が予め設定された負荷平滑変動しきい値よりも小さい場合、該子メーターが負荷平滑変動に属すると判定するステップS21と、
同じ時刻での各子メーターの負荷変化状態を統計し、1つの子メーターだけに負荷ジャンプが生じており、他の子メーターの負荷が平滑に変動する場合、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたと判定し、そうでない場合、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じていないと判定するステップS22とに基づいて、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたか否かを判断することが理解され得る。
【0025】
前記ステップS21では、予め設定された有効負荷ジャンプしきい値の値は、通常比較的大きく、例えば、電力について、有効負荷ジャンプしきい値を1000wとして定義し、親メーター又は子メーターの電力変化値が1000wを超える場合、該親メーター又は子メーターに負荷有効ジャンプが生じたと判定し、そうでない場合、負荷ジャンプが生じていないと判定する。負荷平滑変動しきい値の値は、通常比較的小さく、例えば、電力について、負荷平滑変動しきい値を10wとして定義し、電気メーターの電力変化値が10wよりも小さい場合、該電気メーターの負荷が平滑に変動したと判定し、そうでない場合、該電気メーターが負荷平滑変動ではないことが理解され得る。測定領域全体内において1つの子メーターだけに負荷ジャンプが生じたが、他の子メーターの負荷が平滑に変動することに応じて、親メーターに負荷ジャンプが生じた場合、測定領域に単一の負荷ジャンプが生じたと判定し、それにより、この後に親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を単独に計算しやすく、そうでない場合、単一の負荷ジャンプが生じておらず、すなわち複数の負荷ジャンプが生じた又は測定領域全体の負荷が平滑に変動した状況が生じたと判定する。
【0026】
前記ステップS2では、
(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親=(△P測定親-△P測定k)/△P測定親に基づいて、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、
ただし、(ε△P親-ε△Pk)を親メーターとジャンプした子メーターkとの誤差乖離値、(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親を親メーターとジャンプした子メーターkとの誤差乖離度として定義し、△P測定親は、親メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値を表し、△P測定kは、ジャンプした子メーターkのジャンプ前後の負荷測定差分値を表し、そのうち、他の子メーターの負荷差分値の和が0である時に計算することを選択することが理解され得る。
【0027】
まず、電気メーターの誤差は、電気メーター自体の誤差及び影響量による誤差を含み、電気メーター自体の誤差は、電流サンプリング回路による誤差、電圧サンプリング回路による誤差、計量チップによる誤差などを含む。影響量による誤差について、異なる電気メーターの運転環境(温湿度、電磁環境など)、運転状態がそれぞれ異なり、これらの環境要素が影響量誤差をもたらし、影響量誤差が一定のランダム性を持つため、比較的大きい計算偏差をもたらすことがある。
【0028】
具体的には、ある物理量(電圧、電流、電力など)について、真値がyで、測定値がy測定で、誤差がεであると、y=y測定-ε (1)である。
【0029】
負荷のジャンプ前の時点1について、y1=y測定1-ε1であり、
負荷のジャンプ後の時点2について、y2=y測定2-ε2であり、
2つの式を減算し、y2-y1=y測定2-y測定1-(ε2-ε1)であり、
従って、同じ測定点のジャンプ前後の時点の負荷差分値について、上記式は、
△y=△y測定-(ε2-ε1)に変換される。
【0030】
負荷のジャンプ前後の電気メーターの測定値の差分値を採用して計算し、ジャンプ前後のインターバルが非常に短く、電気メーターの運転環境、運転状態があまり変わらないため、影響量誤差による計算結果の影響を除去し、影響量誤差を除去した後、電気メーターの測定値の差分値の誤差と測定値の差分値の真値とが近似的に線形関係を示し、ε2-ε1=ε2-1=ε△であり、上記式は、△y=△y測定-ε△ (2)に変換され、ただし、ε△は、測定値の差分値の誤差を表す。
【0031】
測定領域では、親メーターの電力真値=すべての子メーターの電力真値の和を満たす。親メーター及びk番目の子メーターにジャンプが生じたことを例として導出する。
【数1】
【0032】
ただし、P親は、親メーターの電力真値を表し、Piは、i番目の子メーターの電力真値を表し、Pkは、k番目の子メーターの電力真値を表す。
【0033】
ジャンプ前後の時点に、上記式の差分値を求める。
【数2】
【0034】
ただし、△P親は、親メーターのジャンプ前後の時点での電力真値の差分値を表し、△Piは、i番目の子メーターのジャンプ前後の時点での電力真値の差分値を表し、△Pkは、k番目の子メーターのジャンプ前後の時点での電力真値の差分値を表す。
【0035】
式(2)を用い、
【数3】
すなわち、以下の式を得る。
【数4】
ただし、ε
△P親は、親メーターの電力真値の差分値の誤差を表し、ε
△Pkは、k番目の子メーターの電力真値の差分値の誤差を表し、△P
測定親は、親メーターの電力測定値の差分値を表し、△P
測定kは、k番目の子メーターの電力測定値の差分値を表し、△P
測定iは、i番目の子メーターの電力測定値の差分値を表し、ε
△Piは、i番目の子メーターの電力真値の差分値の誤差を表す。
【0036】
測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じており、すなわちすべての子メーターのうちのk番目の子メーターだけに負荷ジャンプが生じており、残りの子メーターの負荷が平滑に変動する場合、他の子メーターの負荷差分値の和が0
である時に計算することを選択し、
【数5】
そのため、上記式は、
ε
△P親-ε
△Pk=△P
測定親-△P
測定kに変換される。
【0037】
ここでは、ε△P親-ε△Pkを親メーターとk番目の子メーターとの誤差乖離値、(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親を親メーターとk番目の子メーターとの誤差乖離度として定義し、測定領域内に単一の負荷ジャンプが発生すると、誤差乖離度を以下のように計算する。
(ε△P親-ε△Pk)/△P測定親=(△P測定親-△P測定k)/△P測定親 (3)
【0038】
前記ステップS4は、具体的には、
統計データを解析し、すべての子メーターが親メーターと類似しかつ合理的な誤差乖離度を維持する場合、測定領域全体の誤差が正常レベルにあると判定し、すべての子メーターが親メーターと類似する誤差乖離度を維持し、乖離度が比較的大きい場合、親メーターが誤差の比較的大きい状態にあると判定し、個別の子メーターと親メーターとの誤差乖離度が比較的大きいが、残りの子メーターが類似する誤差乖離度を維持する場合、乖離度の比較的大きい子メーターが誤差の比較的大きい状態にあると判定することが理解され得る。
【0039】
ただし、具体的には、親メーターと子メーターの精度に基づいて、誤差乖離度が合理的であるか否かを判断し、例えば、親メーター及び子メーターの精度がいずれも1%であると、-2%~+2%の乖離度が合理的であると考えることができ、具体的な範囲は、実際の精度の必要に応じて設定することができ、ここで、具体的な制限をしない。なお、親メーターに対する各子メーターの誤差乖離度の差分値に基づいて、近似するか否かを判断し、例えば、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の差分値がいずれも予め設定された範囲内にある場合、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度が近似すると考える。親メーターに対するある子メーターの誤差乖離度が予め設定された範囲を超える場合、親メーターに対する該子メーターの誤差乖離度が比較的大きいと考え、そのうち、予め設定された範囲の具体的な値は、実際の必要に応じて設定される。統計データを解析することにより、測定領域全体の誤差状態、単一の子メーターの誤差状態及び親メーターの誤差状態を効果的に判別することができる。
【0040】
好適には、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う前記方法は、以下のステップをさらに含むことが理解され得る。
【0041】
ステップS5:測定領域に対して連続的に負荷のリアルタイムな測定を行い、単一の負荷ジャンプが生じた場合、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、この後に計算される誤差乖離度と統計された誤差乖離度とに比較的大きい差分値があり、該差分値がこの後に消えない場合、該ジャンプした電気メーターが故障したと判定し、この後に該差分値が消える場合、一時的に生じた影響量による誤差であると判定する。
【0042】
前記ステップS5では、測定領域に対して連続的に負荷のリアルタイムな測定を行うことにより、ジャンプした子メーターのそれぞれに誤差が生じた原因を効果的に判別することができ、それにより、誤差を低減するための的確な措置を講じることができる。
【0043】
なお、
図3に示すように、本発明の他の実施例は、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うシステムをさらに提供し、好適には、以上に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法を採用し、
測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を測定して、大量の負荷データを取得するためのデータ測定ユニットと、
測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたか否かを判定し、測定領域内に単一の負荷ジャンプが生じたと判定した場合、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を計算し、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを形成するためのデータ処理ユニットと、
統計データに基づいて、測定領域に対して誤差解析を行うための誤差解析ユニットとを含む。
【0044】
大量の負荷データの記憶及び処理は、クラウドサーバで行われ、誤差解析は、クラウドサーバで行われるか、ローカルコンピュータを介してクラウドサーバにログインした後、ローカルコンピュータで行われてもよいことが理解され得る。
【0045】
好適には、前記データ測定ユニットは、さらに、測定領域に対して連続的に負荷のリアルタイムな測定を行うために用いられ、
前記誤差解析ユニットは、さらに、この後に計算される誤差乖離度とこの前に統計された誤差乖離度とを比較し、両者の差分値が比較的大きく、かつ該差分値がこの後に消えない場合、該ジャンプした電気メーターが故障したと判定し、この後に該差分値が消える場合、一時的に生じた影響量による誤差であると判定するために用いられることが理解され得る。
【0046】
なお、前記データ測定ユニット、データ処理ユニット及び誤差解析ユニットの具体的な実行プロセスは、上記方法の実施例において対応して述べられているので、ここではこれ以上説明しない。
【0047】
本実施例では、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う前記システムは、測定領域内の親メーター及び各子メーターの負荷を高密度で長時間にわたって測定することにより、大量の負荷データを取得し、次に単一の負荷ジャンプの状況に応じて親メーター及びジャンプした子メーターのジャンプ前後の負荷測定差分値を取得し、親メーターに対するジャンプした子メーターの誤差乖離度を独特に定義し、親メーターに対するすべての子メーターの誤差乖離度の統計データを得た後、統計データに基づいて、測定領域全体に対して誤差解析を行うことにより、測定領域全体の誤差状態、親メーターの誤差状態及び各子メーターの誤差状態を正確に評定することができ、広範な普及価値がある。また、ジャンプ前後の負荷測定差分値に基づいて、誤差乖離度を計算する時、ジャンプ前後のインターバルが非常に短く、電気メーターの運転環境、運転状態があまり変わらないため、影響量誤差による計算結果の影響を除去し、計算結果がより正確であり、後続の誤差解析の精度を確保する。
【0048】
なお、本発明は、単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行うコンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがコンピュータで動作すると、以上に記載の単一の負荷ジャンプに基づいて測定領域の誤差解析を行う方法を実行する。
【0049】
一般的なコンピュータ読み取り可能な媒体の形式は、フロッピーディスク(floppy disk)、フレキシブルディスク(flexible disk)、ハードディスク、テープ、任意の残りの磁気メディア、CD-ROM、任意の残りの光学媒体、パンチカード(punch cards)、ペーパーテープ(paper tape)、任意の残りの穴のあるパターンの物理媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュ消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(FLASH-EPROM)、残りの任意のメモリチップ又はカードカートリッジ、又は任意の残りのコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。命令は、伝送媒体によってさらに送信されても受信されてもよい。伝送媒体という用語は、任意の有形又は無形の媒体を含むことができ、機械に実行するための命令を記憶、符号化、または搬送するために使用することができ、デジタルまたはアナログ通信信号、または上述の命令との通信を促進するための無形媒体を含む。伝送媒体は、コンピュータデータ信号を伝送するためのバスの導線を含む同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。
【0050】
以上説明したのは、本発明の好適な実施例にすぎず、本発明を限定するためのものではなく、当業者にとっては、本発明は、様々な変更及び変更が可能である。本発明の精神と原則内で行ったいかなる修正、等価置換や改良などは、本発明の保護範囲に含まれるべきである。