(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】物品運搬・包装用の装置
(51)【国際特許分類】
B65B 43/46 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
B65B43/46 A
(21)【出願番号】P 2024114426
(22)【出願日】2024-07-18
【審査請求日】2024-08-02
(31)【優先権主張番号】202311187557.6
(32)【優先日】2023-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524267316
【氏名又は名称】馳逸自動化科技(蘇州)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】周 英浩
(72)【発明者】
【氏名】周 逸
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-140167(JP,A)
【文献】特開2001-206301(JP,A)
【文献】特開2019-081552(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第115158785(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第115610718(CN,A)
【文献】中国実用新案第213414396(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0126322(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D65B 43/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品運搬・包装用の装置であって、2つの第1スライドレール(1)と、2つの第2スライドレール(2)とを備え、前記第1スライドレール(1)が前記第2スライドレール(2)の真上に平行に配置され、前記第1スライドレール(1)とその真下の前記第2スライドレール(2)とは、複数の支柱(3)を介して連結固定され、前記第1スライドレール(1)の頂部にハーフリング(4)が摺動可能に設けられ、前記ハーフリング(4)の両端に転動構造が設けられ、前記転動構造は前記第1スライドレール(1)と滑合し、前記ハーフリング(4)の内側の底部に制限用ブラケット(5)が連結固定され、2つの前記制限用ブラケット(5)の間に物品を運搬・包装する包装構造が設けられ、前記包装構造の内側に包装袋(6)が設けられ、前記包装袋(6)の頂部の側辺は前記包装構造の内側の頂部に対応して規制し、
前記制限用ブラケット(5)の表面の両側には、2つのシュート(13)が対称的に穿設され、2つの前記シュート(13)頂端間の距離は2つの前記シュート(13)底部間の距離より大きく、前記包装構造は2つの前記シュート(13)にそれぞれ対応して設けられた2つのピンチロール(14)を備え、前記ピンチロール(14)の両端端部に突出ロット(15)が設けられ、前記ピンチロール(14)は両端の前記突出ロット(15)を介して2つの前記制限用ブラケット(5)の一側の前記シュート(13)と滑合し、前記ピンチロール(14)の内側に電熱装置が設けられ、前記ピンチロール(14)が外部バッテリーに接続され、
前記制限用ブラケット(5)の外側の両側に2つのヘリカルラック(16)が対称的に設けられ、2つの前記ヘリカルラック(16)は、2つの前記シュート(13)に1つずつ対応し、前記ヘリカルラック(16)の歯の方向は下向きで、前記突出ロット(15)の表面に歯車(17)が固設され、前記歯車(17)の内側面は前記制限用ブラケット(5)の外側面に対応して合着され、前記歯車(17)は前記ヘリカルラック(16)の歯と噛み合い、
前記包装構造は、互いに平行に対向配置された2つの底板(21)をさらに備え、前記包装袋(6)の底端は2つの前記底板(21)の頂面に対応して配置され、2つの前記底板(21)の両端の外側部に突出板が設けられ、前記突出板の中央部に貫通溝(22)が設けられ、2つの前記ピンチロール(14)は2つの前記底板(21)にそれぞれ対応して配置され、前記突出ロット(15)の表面に可動板(23)の頂端が回転自在に被嵌され、前記可動板(23)の中央部が突出板表面の前記貫通溝(22)を貫通し、前記可動板(23)の底端に回転輪(24)が回転可能に連結され、前記回転輪(24)は前記第2スライドレール(2)の頂面と回転可能に適合し、前記突出板の端面中央部にネジ(25)が螺設され、前記ネジ(25)の内側端が前記可動板(23)の外側面に密着し、
2つの前記制限用ブラケット(5)の外側には、摺動枠(26)が設けられ、前記摺動枠(26)の頂部の内側に摺動溝が設けられ、前記摺動溝の両端は2つの前記突出ロット(15)の表面に移動自在に被嵌され、前記第1スライドレール(1)と前記第2スライドレール(2)との間に摺動ロッド(27)が設けられ、前記摺動ロッド(27)は前記複数の支柱(3)に連結固定され、前記摺動枠(26)の外側面には前記摺動ロッド(27)に対応する載置ロッド(28)が設けられ、前記摺動枠(26)は前記載置ロッド(28)を介して常に前記摺動ロッド(27)の頂面と滑接し、
前記摺動ロッド(27)は、順に配置された水平部、円弧部、下降部及び上昇部を含む
ことを特徴とする、物品運搬・包装用の装置。
【請求項2】
前記転動構造は、ローラ(7)を備え、前記ハーフリング(4)の両端の頂部に一対の支持板(8)が連結固定され、前記支持板(8)の中央部に垂直溝(9)が設けられ、前記垂直溝(9)の中央部に垂直ロッド(10)が垂設され、前記ハーフリング(4)の同じ端にある2つの前記垂直ロッド(10)は中心ロッド(11)の両端に被嵌され、前記ローラ(7)が前記中心ロッド(11)の表面に回転自在に被嵌され、前記垂直ロッド(10)の表面にバネ(12)が設けられ、前記バネ(12)は前記中心ロッド(11)の端部の上方にあることを特徴とする、請求項1に記載の物品運搬・包装用の装置。
【請求項3】
前記突出ロット(15)の表面に回転枠(18)が回転自在に被嵌され、前記回転枠(18)は、前記回転枠(18)の底端が前記ピンチロール(14)と前記制限用ブラケット(5)との間にあり、隣り合う2つの前記回転枠(18)の頂端はスクリュー(19)の表面に回転自在に被嵌され、前記スクリュー(19)の内側端にナット(20)が螺着され、前記包装袋の頂部の側辺が前記ナット(20)の外側面と前記回転枠(18)の頂端との間にあり、前記ナット(20)と前記スクリュー(19)の螺合により前記包装袋(6)の頂部の側辺を規制することを特徴とする、請求項1に記載の物品運搬・包装用の装置。
【請求項4】
前記制限用ブラケット(5)の内側面には、2つの固定バー(29)が垂設され、前記スクリュー(19)の外側端が2つの前記固定バー(29)の間で滑合することを特徴とする、請求項3に記載の物品運搬・包装用の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の運搬・包装の技術分野に関し、特に、物品運搬・包装用の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
包装機は、例えば大規模農場で生産された大豆、トウモロコシ、小麦、肥料などの産物の収穫後に包装して販売するための機械である。
【0003】
包装機は、さまざまな物品を包装するための機械装置であり、貨物を保護し、製品が摩擦、変形、腐敗、摩耗、湿気などの原因による製品の損傷を防止することを目的とする。現代社会において、包装機は、包装産業において非常に重要な役割を果たしており、さまざまな産業で必要不可欠な設備となっている。
【0004】
包装機の動作原理は、通常、輸送装置、充填装置、シーラー及び切断装置等からなる機器システムを通じて包装プロセス全体を完了させることである。包装機は、包装効率を向上させながら製品の品質と安全性を保証するために必要である。
【0005】
特許文献1では、包装機の技術分野に関し従来の包装機システムにおいて複数の製品を輸送箱に詰める作業は手作業であることにより、手間がかかり、人件費が高いという問題を解決するための包装機システムが開示されている。特許文献1の包装機システムは、熱成形機と梱包機との間の作業台の近傍に設けられた駆動装置と、熱成形機と梱包機との間のベルトコンベア上に設けられ、熱成形機で包装された製品のベルトコンベア上の位置を確認するための感知装置と、駆動装置に接続され、熱成形機で包装された製品を梱包機内の輸送箱内に詰めるための運搬装置と、感知装置及び駆動装置にそれぞれ電気的に接続され、感知装置から送信された制御信号を受信し、駆動装置を制御して運搬装置を動かせて箱詰め作業を完了させるための制御装置とを備える。特許文献1は、主に製品包装作業の包装ラインに応用される。
【0006】
運搬プロセスで物品を包装する時、包装袋と物品は一緒に移動し、輸送過程で包装袋の袋口の径が大きくなったり、傾いたりしやすくなり、一部の物品は流動性があるため、口を封じていない包装袋はベルトコンベア上で容易に漏れることで、物品の運搬・包装プロセスに影響を及ぼし、さらには機器に故障が生じて潜在的な危険性を引き起こす可能性がある。また、包装機の包装は、組み立てラインのサイクル作業であり、一部の接続部材の品質に対する要求が高く、設備の寿命を確保することで、製造コストを削減する必要がある。
【0007】
これ故に、上記の問題点を解決するため、物品運搬・包装用の装置を発明する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】中国特願第CN201621106217.1号公報
【文献】中国特願第CN115158785A号公報
【文献】中国特願第CN115610718A号公報
【文献】中国特願第CN213414396U号公報
【文献】中国特願第CN218086082U号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述の問題点に着目し、上述の背景技術中で言及された課題を解決するため、物品運搬・包装用の装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、次のような技術的手段を提示する。物品運搬・包装用の装置であって、2つの第1スライドレールと、2つの第2スライドレールとを備え、前記第1スライドレールは第2スライドレールの真上にあり、前記第1スライドレールと第2スライドレールは複数の支柱で連結固定され、互いに平行に配置され、且つ第1スライドレールと第2スライドレールの中心線が同一の垂直面上にあり、前記第1スライドレールの頂部にハーフリングが摺動可能に設けられ、前記ハーフリングの内側の底部に制限用ブラケットが連結固定され、前記ハーフリングの両端は転動構造を用いて第1スライドレールと滑合し、2つの前記制限用ブラケットの間に物品を運搬・包装する包装構造が設けられ、包装構造の内側に包装袋が設けられ、前記包装袋の頂部の側辺は包装構造の内側の頂部に対応して規制する。
【0011】
また、前記転動構造は、ローラを備え、前記ハーフリングの両端の頂部に支持板が連結固定され、前記ローラは対向する2つの支持板の間にあり、前記ハーフリングはローラを介して第1スライドレールの頂面に滑合し、前記支持板の中央部に垂直溝が設けられ、前記垂直溝の中央部に垂直ロッドが垂設され、2つの前記垂直ロッドは中心ロッドの両端に被嵌され、ローラが中心ロッドの表面に回転自在に被嵌され、前記垂直ロッドの表面にバネが設けられ、前記バネは中心ロッドの端部の頂部にある。
【0012】
また、前記制限用ブラケットの表面の両側には、2つのシュートが対称的に穿設され、2つのシュート頂端間の距離は2つのシュート底部間の距離より大きく、前記包装構造は2つのシュートにそれぞれ対応して設けられた2つのピンチロールを備え、前記ピンチロールの両端端部に突出ロットが設けられ、前記ピンチロールは両端の突出ロットを介して2つの制限用ブラケットの一側のシュートと滑合し、前記ピンチロールの内側に電熱装置が設けられ、ピンチロールが外部バッテリーに接続される。
【0013】
また、前記制限用ブラケットの外側の両側に2つのヘリカルラックが対称的に設けられ、2つのヘリカルラックは、2つのシュートに1つずつ対応し、ヘリカルラックの歯の方向は下向きで、前記突出ロットの表面に歯車が固設され、前記ピンチロールは2つの突出ロットの表面の歯車を介して2つの制限用ブラケットの一側のシュートと滑合し、歯車の内側面は制限用ブラケットの外側面に対応して合着され、前記突出ロットは歯車を介してヘリカルラックの歯と噛み合う。
【0014】
また、前記突出ロット15の表面が回転枠18の底端に回転自在に被嵌され、前記回転枠は制限用ブラケットの内側部にあり、回転枠の底端がピンチロールと制限用ブラケットとの間にあり、隣り合う2つの回転枠の頂端はスクリューの表面に回転自在に被嵌され、前記スクリューの内側端にナットが螺着され、前記包装袋の頂部の側辺がナットの外側面と回転枠の頂端との間にあり、ナットとスクリューの螺合により包装袋の頂部の側辺が規制される。
【0015】
また、前記包装構造は、互いに平行に対向配置された2つの底板をさらに備え、包装袋の底端は2つの底板の頂面に対応して配置され、2つの底板の両端の外側部に突出板が設けられ、前記突出板の中央部に貫通溝が設けられ、2つの前記ピンチロールは2つの底板にそれぞれ対応して配置され、ピンチロール端部の突出ロットの表面に可動板の頂端が回転自在に被嵌され、前記可動板の中央部が突出板表面の貫通溝を貫通し、可動板の底端に回転輪が回転可能に連結され、可動板の底端は回転輪を介して第2スライドレールの頂面と回転可能に適合し、前記突出板の端面中央部にネジが螺設され、前記ネジの内側端が可動板の外側面に密着する。
【0016】
また、2つの前記制限用ブラケットの外側には、摺動枠が設けられ、摺動枠の両端は2つの突出ロットの表面に移動自在に被嵌され、摺動枠の頂部の内側には突出ロットと滑合する摺動溝が設けられ、前記第1スライドレールと第2スライドレールとの間に摺動ロッドが設けられ、前記摺動ロッドは複数の支柱に連結固定され、前記摺動枠の外側面には摺動ロッドに対応する載置ロッドが設けられ、前記摺動枠は載置ロッドを介して常に摺動ロッドの頂面と滑接する。
【0017】
また、前記制限用ブラケットの内側面には、2つの固定バーが固設され、前記スクリューの外側端が2つの固定バーの間にあり、2つの固定バーはスクリューの摺動方向を規制する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の技術的効果及び利点は、次の通りである。
【0019】
1、本発明は、両側の2つのナットとスクリューの螺旋効果により、包装袋の頂部側辺を規制することが容易になり、ピンチロールは突出ロットを介してシュートの内側で下方に移動する間に互いに接近し、2つのピンチロールは下方への移動過程で徐々に包装袋に接近し、このとき、2つのピンチロールは包装袋の袋口の仮挟持を容易にし、包装袋の袋口の径を縮小させ、突出ロットが可動板の頂端を下方に移動させ、2つの可動板は回転過程で2つの底板の内側端が徐々に下方に回転するようにさせ、包装袋の底端は底板の回転に伴い徐々に下方に移動し、このとき、ナットとスクリューの螺旋効果により包装袋の頂部側辺を引っ張り、包装袋の頂部袋口の径を縮小させることができ、移動過程で包装袋の袋口がずれるか、袋口の径が大きくなることを防ぐことができる。
【0020】
2、本発明は、ハーフリングを第1スライドレールの頂部に載置することにより、ハーフリングの両端のローラの底面が先に第1スライドレールの頂面に接触し、転動構造及び包装構造の重量が2つのハーフリングにかかり、ハーフリングにかかる重量がローラを介して第1スライドレールに直接作用し、ローラに対する第1スライドレールの反力によりローラは中心ロッドを垂直ロッドの表面上で上方に移動させ、中心ロッドは上方への移動中に垂直ロッドの表面にあるバネを押し付け、バネの弾性力によりハーフリングの内側底面が第1スライドレールの頂面と直接接触するのを防ぐことができ、且つハーフリングはローラを介して第1スライドレールの表面を転動することにより、ハーフリングと第1スライドレールの間の滑り摩擦による損傷を避け、転動構造全体の寿命を向上させることができる。
【0021】
3、本発明は、ピンチロールを突出ロットを介してシュートの内側で下方に移動するとき、突出ロットが歯車を同時に下方に移動させ、歯車とヘリカルラックの歯とが噛合するため、歯車が下方への移動過程で回転する。歯車は、突出ロットを介してピンチロールを同時に回転させ、2つのピンチロールが包装袋の両側で互いに向かって回転し、すなわち、左側のピンチロールが反時計回りに回転し、右側のピンチロールが時計回りに回転し、2つの互いに向かって回転するピンチロールの回転過程で包装袋の頂部の両側辺を押し出すことなく、このとき、2つのピンチロールが接近過程で包装袋の開口部の口径を徐々に縮小させることができ、互いに接近する2つのピンチロールは包装袋の頂部の開口部をスムーズに挟持することを容易にし、且つ2つの互いに向かって回転するピンチロールが包装袋と接触する過程で包装袋の頂部の開口部を常に上向きにさせることができる。
【0022】
4、本発明は、摺動ロッドの設計により、装置が包装袋に物品を詰め、包装袋をよりスムーズに運搬することができるとともに包装袋の漏れを引き起こすことなく、物品を循環的かつ連続的に包装し、包装の効率を大幅に向上させると共に、包装の安全性が確保される。
【0023】
本発明その他の特徴及び利点は、後述の明細書で説明され、部分的には明細書から明らかになるか、或いは本発明の実施により理解され得る。本発明の目的及び他の利点は、明細書及び図面で指摘された構造により実現及び獲得され得る。
【0024】
以下、本発明の実施形態又は従来技術内の技術的手段を明確に説明するため、実施形態又は従来技術の描写に使用する必要がある添付図面を簡単に説明する。以下に描写する添付図面は、本発明のいくつかの実施形態というのみであり、当業者にとって創造性の活動をしない前提で、これら添付図面に基づいてその他の添付図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施形態に係る物品運搬・包装用の装置の概略全体構成図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る包装構造の概略全体構成図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る
図2の部位Aの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態の目的、技術的手段及び利点をより明確かつ明白にするため、以下、本発明の実施形態の図面を参照しつつ本発明の実施形態中の技術的手段を明確かつ詳細に説明するが、説明する実施形態は本発明の一部の実施形態であり、全ての実施形態でないことは言うまでもない。本発明中の実施形態に基づいて、当業者が創造性の活動をしない前提で得られた全ての他の実施形態は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0027】
本発明は、物品運搬・包装用の装置を提供したものであり、
図1に示すように、2つの第1スライドレール1と、2つの第2スライドレール2とを備え、前記第1スライドレール1は第2スライドレール2の真上にあり、前記第1スライドレール1と第2スライドレール2は複数の支柱3で連結固定され、互いに平行に配置され、且つ第1スライドレール1と第2スライドレール2の中心線が同一の垂直面上にあり、前記第1スライドレール1の頂部にハーフリング4が摺動可能に設けられ、前記ハーフリング4の内側の底部に制限用ブラケット5が連結固定され、前記ハーフリング4の両端は転動構造を用いて第1スライドレール1と滑合し、2つの前記制限用ブラケット5の間に物品を運搬・包装する包装構造が設けられ、包装構造の内側に包装袋6が設けられ、前記包装袋6の頂部の側辺は包装構造の内側の頂部に対応して規制する。物品運搬の距離に応じて第1スライドレール1及び第2スライドレール2を取り付けることで、運搬・包装の循環ラインを形成し、循環ライン上に複数の包装構造を取り付ける。物品を運搬・包装する必要がある場合、包装袋6を包装構造に対応してセットし、包装袋6の頂部側辺を包装構造の内側頂部で挟持した後、物品を包装袋6の袋口から包装袋6の内部に投入し、包装構造は包装袋6を転動構造と包装構造により第1スライドレール1及び第2スライドレール2上でそれぞれ摺動させ、第1スライドレール1及び第2スライドレール2により包装構造の運搬を容易にし、運搬中に包装構造で包装袋6の頂部の開口部を封じ、目的の場所に輸送された後、包装構造の底部が開かれ、物品を詰めた包装袋6を包装構造の底部から落下させることができ、包装構造全体を動かし続けて移動させ、新しい包装袋6を包装構造に取り付けるのが便利で、複数の包装構造及び循環ラインを利用して物品を連続的に運搬・包装することができる。
【0028】
図2及び
図3に示すように、前記転動構造は、ローラ7を備え、前記ハーフリング4の両端の頂部に支持板8が連結固定され、前記ローラ7は対向する2つの支持板8の間にあり、前記ハーフリング4はローラ7を介して第1スライドレール1の頂面に滑合し、前記支持板8の中央部に垂直溝9が設けられ、前記垂直溝9の中央部に垂直ロッド10が垂設され、2つの前記垂直ロッド10は中心ロッド11の両端に被嵌され、ローラ7が中心ロッド11の表面に回転自在に被嵌され、前記垂直ロッド10の表面にバネ12が設けられ、前記バネ12は中心ロッド11の端部の頂部にある。包装構造が循環ライン上を移動する際、包装構造はハーフリング4の両端にある転動構造を介して第1スライドレール1上を移動する。ハーフリング4を第1スライドレール1の頂部に載置することにより、ハーフリング4の両端のローラ7の底面が先に第1スライドレール1の頂面に接触し、転動構造及び包装構造の重量が2つのハーフリング4にかかり、ハーフリング4にかかる重量がローラ7を介して第1スライドレール1に直接作用し、ローラ7に対する第1スライドレール1の反力によりローラ7は中心ロッド11を垂直ロッド10の表面上で上方に移動させ、中心ロッド11は上方への移動中に垂直ロッド10の表面にあるバネ12を押し付け、バネ12の弾性力によりハーフリング4の内側底面が第1スライドレール1の頂面と直接接触するのを防ぐことができ、且つハーフリング4はローラ7を介して第1スライドレール1の表面を転動することにより、ハーフリング4と第1スライドレール1の間の滑り摩擦による損傷を避け、転動構造全体の寿命を向上させることができる。
【0029】
図1及び
図2に示すように、前記制限用ブラケット5の表面の両側には、2つのシュート13が対称的に穿設され、2つのシュート13頂端間の距離は2つのシュート13底部間の距離より大きく、前記包装構造は2つのシュート13にそれぞれ対応して設けられた2つのピンチロール14を備え、前記ピンチロール14の両端端部に突出ロット15が設けられ、前記ピンチロール14は両端の突出ロット15を介して2つの制限用ブラケット5の一側のシュート13と滑合し、前記ピンチロール14の内側に電熱装置が設けられ、ピンチロール14が外部バッテリーに接続される。包装袋6は、ビニール包装袋としてセットされており、2つのピンチロール14が徐々に下方に移動したとき、突出ロット15を介してシュート13の内側で下方に移動し、且つ包装袋6の頂部の開口部を挟持し続けることができるようになるまで、2つのピンチロール14が下方に移動する間に徐々に接近し、バッテリーはピンチロール14内の電熱装置に通電し、このとき、通電された電熱装置が発熱し、ピンチロール14を介して包装袋6の頂部の開口部に作用し、包装袋6の表面と発熱したピンチロール14との接觸位置が2つのピンチロール14の挟持により密着し、2つの発熱したピンチロール14により包装袋6の頂部を密封するのを容易にする。
【0030】
図1及び
図2に示すように、前記制限用ブラケット5の外側の両側に2つのヘリカルラック16が対称的に設けられ、2つのヘリカルラック16は、2つのシュート13に1つずつ対応し、ヘリカルラック16の歯の方向は下向きで、前記突出ロット15の表面に歯車17が固設され、前記ピンチロールは2つの突出ロット15の表面の歯車17を介して2つの制限用ブラケット5の一側のシュート13と滑合し、歯車17の内側面は制限用ブラケット5の外側面に対応して合着され、前記突出ロット15は歯車17を介してヘリカルラック16の歯と噛み合う。ピンチロール14は突出ロット15を介してシュート13の内側で下方に移動するとき、突出ロット15が歯車17を同時に下方に移動させ、歯車17とヘリカルラック16の歯とが噛合するため、歯車17が下方への移動過程で回転する。歯車17は、突出ロット15を介してピンチロール14を同時に回転させ、2つのピンチロール14が包装袋6の両側で互いに向かって回転し、すなわち、左側のピンチロール14が反時計回りに回転し、右側のピンチロール14が時計回りに回転し、2つの互いに向かって回転するピンチロール14の回転過程で包装袋6の頂部の両側辺を押し出すことなく、このとき、2つのピンチロール14が接近過程で包装袋6の開口部の口径を徐々に縮小させることができ、互いに接近する2つのピンチロール14は包装袋6の頂部の開口部をスムーズに挟持することを容易にし、且つ2つの互いに向かって回転するピンチロール14が包装袋6と接触する過程で包装袋6の頂部の開口部を常に上向きにさせることができる。
【0031】
図1及び
図2に示すように、前記突出ロット15の表面が回転枠18の底端に回転自在に被嵌され、前記回転枠18は制限用ブラケット5の内側部にあり、回転枠18の底端がピンチロール14と制限用ブラケット5との間にあり、隣り合う2つの回転枠18の頂端はスクリュー19の表面に回転自在に被嵌され、前記スクリュー19の内側端にナット20が螺着され、前記包装袋の頂部の側辺がナット20の外側面と回転枠18の頂端との間にあり、ナット20とスクリュー19の螺合により包装袋の頂部の側辺が規制される。前記制限用ブラケット5の内側面には、2つの固定バー29が固設され、前記スクリュー19の外側端が2つの固定バー29の間にあり、2つの固定バー29はスクリュー19の摺動方向を規制する。包装袋6の頂部側辺を固定する必要がある場合、ナット20を緩め、包装袋6の頂部側辺をナット20と回転枠18の頂端との間に置き、ナット20を締め、両側の2つのナット20とスクリュー19の螺旋効果により、包装袋6の頂部側辺を規制することが容易になり、包装袋6の頂部の開口部を広げることが容易になる。ピンチロール14が突出ロット15を介してシュート13の内側で下方に移動するとき、下方に移動する間に徐々に接近し、互いに近接しているため、ピンチロール14は両端の2つの突出ロット15を介して2つの回転枠18の底端を下方に移動する間に互いに接近させ、2つの固定バー29がスクリュー19の内側端を規制するため、このとき、2つの回転枠18の頂端がスクリュー19の表面上で回転して、回転枠18の回転中にスクリュー19がずれするのを防ぐ。スクリュー19とナット20の協働により、包装袋6の頂部の開口部を挟持し、2つの回転枠18が下方に移動して回転する過程でスクリュー19が2つの固定バー29の間で上方に移動する時、両側のナット20及びスクリュー19が包装袋6の2つの頂部側辺を引っ張ることにより、包装袋6の袋口が引っ張り過程で徐々に小さくなり、2つのピンチロール14が包装袋6の袋口を密封することが容易になる。
【0032】
図1及び
図2に示すように、前記包装構造は、互いに平行に対向配置された2つの底板21をさらに備え、包装袋6の底端は2つの底板21の頂面に対応して配置され、2つの底板21の両端の外側部に突出板が設けられ、前記突出板の中央部に貫通溝22が設けられ、2つの前記ピンチロール14は2つの底板21にそれぞれ対応して配置され、ピンチロール14端部の突出ロット15の表面に可動板23の頂端が回転自在に被嵌され、前記可動板23の中央部が突出板表面の貫通溝22を貫通し、可動板23の底端に回転輪24が回転可能に連結され、可動板23の底端は回転輪24を介して第2スライドレール2の頂面と回転可能に適合し、前記突出板の端面中央部にネジ25が螺設され、前記ネジ25の内側端が可動板23の外側面に密着する。2つのピンチロール14端部の突出ロット15をシュート13の頂部に置き、このとき、2つの底板21が水平な状態にあることを確保し、包装袋6をセットするとき、包装袋6の底部を2つの底板21の頂部に対応して配置し、包装袋6の高さに応じて可動板23の表面上の底板21位置を調整し、ネジ25を緩め、底板21を押して移動し、ナット20及びスクリュー19の協働により包装袋6の頂部側辺を規制した後、ネジ25を締めることで、底板21を可動板23上に規制するまで底板21は端部の突出板表面にある貫通溝22を介して可動板23の表面上を移動する。底板21の位置が固定された後、この時可動板23の底部に回転可能に連結された回転輪24を第2スライドレール2上に載置し、この時包装構造は可動板23の底部にある回転輪24を介して第2スライドレール2の頂面で転動することができる。
【0033】
図1及び
図2に示すように、2つの前記制限用ブラケット5の外側には、摺動枠26が設けられ、摺動枠26の両端は2つの突出ロット15の表面に移動自在に被嵌され、摺動枠26の頂部の内側には突出ロット15と滑合する摺動溝が設けられ、前記第1スライドレール1と第2スライドレール2との間に摺動ロッド27が設けられ、前記摺動ロッド27は複数の支柱3に連結固定され、前記摺動枠26の外側面には摺動ロッド27に対応する載置ロッド28が設けられ、前記摺動枠26は載置ロッド28を介して常に摺動ロッド27の頂面と滑接する。包装構造がローラ7及び回転輪24を介して第1スライドレール1及び第2スライドレール2上を移動するとき、ピンチロール14の端部の突出ロット15は摺動枠26を同時に移動させ、摺動枠26は載置ロッド28を介して摺動ロッド27の頂面を摺動し、包装袋6に詰めた物品及び包装構造の重量は突出ロット15を通じて摺動枠26にかかるため、摺動枠26は載置ロッド28を介して摺動ロッド27を押し付け、包装袋6に詰めた物品及び包装構造の重量により載置ロッド28を摺動ロッド27と常に接触させることができる。
【0034】
摺動ロッド27は、水平部、円弧部、下降部及び上昇部を含む。
【0035】
摺動枠26は、載置ロッド28を介して摺動ロッド27の水平部上を摺動する際、包装構造全体及び包装袋6が循環ライン上をスムーズに移動でき、このとき、包装袋6の頂部の開口部を通じて包装袋6の内部に物品を投入することが容易になる。
【0036】
摺動枠26が載置ロッド28を介して摺動ロッド27の円弧部上を摺動するとき、摺動枠26の載置ロッド28が円弧部上で一旦下降した後で上方に移動し、摺動枠26が下方に移動するとき、突出ロット15を介してピンチロール14をシュート13の内側で下方に移動させ、2つのピンチロール14は下方に移動する間に包装袋6に徐々に接近し、このとき、2つのピンチロール14は包装袋6の袋口の仮挟持を容易にし、包装袋6の袋口の径を縮小させ、包装袋6内部の物品が袋口から流出するのを防止することができる。突出ロット15が下方に移動したとき、可動板23の頂端を下方に移動させ、このとき、可動板23の底端は回転輪24を介して第2スライドレール2上を転動し、2つの可動板23の底端の間の距離は大きくなり、且2つの可動板23が回転過程で2つの底板21を回転させ、このとき、2つの底板21の内側端は徐々に下方に回転し、包装袋6の底端は底板21の回転に伴って徐々に下方に移動し、このとき、ナット20及びスクリュー19の螺旋効果により包装袋6の頂部側辺を引っ張ることにより、包装袋6の頂部袋口の径をさらに縮小させることができる。摺動枠26が上方に移動したとき、摺動ロッド27が載置ロッド28を介して摺動枠26を上方に押し上げ、可動板23の内側端が徐々に上方に移動し、可動板23が回転して2つの底板21を水平状態に戻らせる。
【0037】
摺動枠26が載置ロッド28を介して摺動ロッド27の下降部上を摺動するとき、円弧部出の摺動過程を参照し、このとき、突出ロット15が常にシュート13の内側で下方に移動し、可動板23を介して底板21を回転させることで、包装袋6を下方に移動させ、且つナット20とスクリュー19で包装袋6の頂部を挟持して包装袋6の口径を縮小させ、2つのピンチロール14が回転中に包装袋6の袋口を密封することを容易にし、2つの底板21が包装袋6を支持できなくなるとき、包装袋6内部の物品重量がナット20とスクリュー19による包装袋6の頂部側辺の挟持を上回る場合、物品を詰めた包装袋6が2つの底板21間から落下し、物品の運搬・包装効果を奏する。
【0038】
摺動枠26が載置ロッド28を介して摺動ロッド27の上昇部上を摺動するとき、円弧部の摺動過程を参照し、突出ロット15が常にシュート13の内側で上方に移動し、可動板23を介して底板21を回転させ、底板21が回転中に徐々に水平になり、突出ロット15がシュート13の頂部に移動した後、このとき、摺動枠26の載置ロッド28が摺動ロッド27の水平部に徐々に移動し、上述のプロセスを繰り返し、包装袋6を利用して物品を循環かつ連続的に包装することが容易になる。
【0039】
本発明の動作原理
図1~
図3を参照すると、物品運搬の距離に応じて第1スライドレール1及び第2スライドレール2を取り付けて、運搬・包装の循環ラインを形成する。物品を運搬・包装する必要があるとき、包装袋6の底部を2つの底板21の頂部に対応して配置し、包装袋6の高さに応じて可動板23の表面上の底板21位置を調整し、ネジ25を緩め、底板21を押して移動し、ナット20及びスクリュー19の協働により包装袋6の頂部側辺を規制した後、ネジ25を締めることで、底板21を可動板23上に規制するまで底板21は端部の突出板表面にある貫通溝22を介して可動板23の表面上を移動する。
【0040】
包装構造を押し移動させ、包装構造はローラ7及び回転輪24を介して第1スライドレール1及び第2スライドレール2上を移動し、目的の場所に輸送された後、包装構造の底部が開かれ、物品を詰めた包装袋6を包装構造の底部から落下させることができ、包装構造全体を動かし続けて移動させ、新しい包装袋6を包装構造に取り付けるのが便利で、複数の包装構造及び循環ラインを利用して物品を連続的に運搬・包装することができる。
【0041】
前述の実施形態を参照して本発明を詳細に説明してきたが、当業者であれば、前述の各実施形態に記載の技術的手段を修正するか、技術的特徴の一部を均等物で置き換えることができることが理解されるであろう。かかる修正又は置換は、対応する技術的手段の本質を本発明の各実施形態の技術的手段の精神及び範囲から逸脱するものではない。
【符号の説明】
【0042】
1 第1スライドレール
10 垂直ロッド
11 中心ロッド
12 バネ
13 シュート
14 ピンチロール
15 突出ロット
16 ヘリカルラック
17 歯車
18 回転枠
19 スクリュー
2 第2スライドレール
20 ナット
21 底板
22 貫通溝
23 可動板
24 回転輪
25 ネジ
26 摺動枠
27 摺動ロッド
28 載置ロッド
29 固定バー
3 支柱
4 ハーフリング
5 制限用ブラケット
6 包装袋
7 ローラ
8 支持板
9 垂直溝
【要約】 (修正有)
【課題】物品運搬・包装用の装置を提供する。
【解決手段】2つの第1スライドレール1と、2つの第2スライドレール2とを備える。両側の2つのナット20とスクリュー19の螺旋効果により、包装袋6の頂部側辺を規制し、ピンチロール14は突出ロット15を介してシュート13の内側で下方に移動する間に互いに接近し、下方への移動過程で徐々に包装袋に接近し、包装袋の袋口の仮挟持を容易にし、包装袋の袋口の径を縮小させ、突出ロットが可動板23の頂端を下方に移動させ、2つの可動板は回転過程で2つの底板21の内側端が徐々に下方に回転するようにさせ、包装袋の底端は底板の回転に伴い徐々に下方に移動しる。ナットとスクリューの螺旋効果により包装袋の頂部側辺を引っ張り、包装袋の頂部袋口の径を縮小させることができ、移動過程で包装袋の袋口がずれるか、袋口の径が大きくなることを防ぐ。
【選択図】
図1