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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】情報端末及びインターホンシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20241018BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H04M1/02 G
H04M9/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020183800
(22)【出願日】2020-11-02
(65)【公開番号】P2022073663
(43)【公開日】2022-05-17
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 一星
(72)【発明者】
【氏名】桑野 剛
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-298678(JP,A)
【文献】特開2005-347744(JP,A)
【文献】特開2005-251135(JP,A)
【文献】特開2001-297383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02
H04M 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターホン装置として動作する情報端末であって、
正面壁と、前記正面壁から前記正面壁の厚さ方向に沿って延びる側壁と、を有し、前記正面壁のうち前記側壁と隣接する領域に開口部を含む筐体と、
前記開口部に挿入されている操作体と、
前記筐体の内部に配置されている機械的スイッチ素子であるスイッチ素子と、を備え、
前記操作体は、
前記開口部を通して前記筐体の外部に露出しており、操作を受け付ける操作部と、
前記操作部から見て前記側壁が位置する側とは反対側に設けられた押圧部と、
回転軸としての軸部と、を有し、
前記操作体は、前記操作部への操作に応じて前記操作部の少なくとも一部が前記筐体の内部に押し込まれるように、前記軸部を中心として回転し、前記押圧部にて前記スイッチ素子を押圧し、
前記軸部は、前記押圧部から見て前記側壁が位置する側に設けられており、
前記操作体の前記回転軸と前記正面壁との間の前記厚さ方向の距離は、前記スイッチ素子と前記正面壁との間の前記厚さ方向の距離よりも短い、
情報端末。
【請求項2】
前記正面壁は、前記開口部に沿った位置であって、前記開口部から見て前記側壁が位置する側とは反対側の位置に、前記操作部に関する表示をする表示部を有する、
請求項1に記載の情報端末。
【請求項3】
前記筐体の内部に配置されている発光部を更に備え、
前記発光部は、前記表示部を透過する可視光を放射する、
請求項2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記発光部の点灯状態を制御する発光制御部を更に備え、
前記発光制御部は、所定の条件が満たされると前記発光部を点灯させ、前記所定の条件が満たされないと前記発光部を消灯させる、
請求項3に記載の情報端末。
【請求項5】
前記正面壁は、前記表示部を含む複数の表示部を有し、
前記複数の表示部のうち少なくとも1つの表示部は、前記発光部により照射されず、
前記筐体の内部において、前記正面壁の前記厚さ方向において前記少なくとも1つの表示部と重なる位置には、前記発光部とは異なる部材が配置されている、
請求項3又は4に記載の情報端末。
【請求項6】
前記筐体の内部に設けられ、前記発光部を囲む隔離壁と、
前記隔離壁と一体に形成されており、かつ、前記スイッチ素子から見て前記正面壁が位置する側に設けられており、前記操作体が前記開口部を通して前記筐体の外部へ移動することを規制する規制部と、を更に備える、
請求項3~5のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項7】
前記スイッチ素子から見て前記正面壁が位置する側に設けられており、前記操作体が前記開口部を通して前記筐体の外部へ移動することを規制する規制部を更に備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の情報端末と、
前記情報端末と通信するインターホン装置と、を備える、
インターホンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に情報端末及びインターホンシステムに関し、より詳細には、インターホン装置として動作する情報端末及びこの情報端末を備えるインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のインターホン装置は、筐体と、通話部と、基板と、を備える。通話部は、他の通話装置と通話を行う。通話部は、撮像部と、通信部と、操作部と、を備えている。操作部は、押し釦スイッチ、及び当該押し釦スイッチの前方に配置された操作部材を有しており、来訪者から呼び出しのための操作を受け付ける。操作部の押し釦スイッチ等は、筐体の内部に配置された基板に実装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-087899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたようなインターホン装置では、筐体の内部に配置された基板に押し釦スイッチ(スイッチ素子)が実装され、基板の正面にしか、操作部材(操作部)を配置することができなかった。そのため、操作部材(操作部)のレイアウトが限定されていた。例えば、基板を筐体の側壁に近づけて配置できない場合には、側壁と隣接する領域に操作部材(操作部)を配置することは、設計的に困難であった。
【0005】
本開示は、情報端末の筐体の側壁と隣接する領域に操作部を配置しつつ、操作部への操作に応じてスイッチ素子を押圧できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る情報端末は、インターホン装置として動作する。前記情報端末は、筐体と、操作体と、スイッチ素子と、を備える。前記筐体は、正面壁と、側壁と、を有する。前記側壁は、前記正面壁から前記正面壁の厚さ方向に沿って延びる。前記筐体は、前記正面壁のうち前記側壁と隣接する領域に開口部を含む。前記操作体は、前記開口部に挿入されている。前記スイッチ素子は、前記筐体の内部に配置されている機械的スイッチ素子である。前記操作体は、操作部と、押圧部と、回転軸としての軸部と、を有する。前記操作部は、前記開口部を通して前記筐体の外部に露出しており、操作を受け付ける。前記押圧部は、前記操作部から見て前記側壁が位置する側とは反対側に設けられている。前記操作体は、前記操作部への操作に応じて前記操作部の少なくとも一部が前記筐体の内部に押し込まれるように、前記軸部を中心として回転し、前記押圧部にて前記スイッチ素子を押圧する。前記軸部は、前記押圧部から見て前記側壁が位置する側に設けられている。前記操作体の前記回転軸と前記正面壁との間の前記厚さ方向の距離は、前記スイッチ素子と前記正面壁との間の前記厚さ方向の距離よりも短い。
【0007】
本開示の一態様に係るインターホンシステムは、前記情報端末と、前記情報端末と通信するインターホン装置と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示は、情報端末の筐体の側壁と隣接する領域に操作部を配置しつつ、操作部への操作に応じてスイッチ素子を押圧できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係るインターホンシステムのブロック図である。
図2図2は、一実施形態に係るインターホン親機(情報端末)が構造物に取り付けられた状態を表す斜視図である。
図3図3は、同上のインターホン親機が構造物に取り付けられる前の状態を表す斜視図である。
図4図4は、同上のインターホン親機の分解斜視図である。
図5図5は、同上のインターホン親機の分解斜視図である。
図6図6は、同上のインターホン親機の要部の分解斜視図である。
図7図7は、同上のインターホン親機の操作体の斜視図である。
図8図8は、同上のインターホン親機の要部の側断面図である。
図9図9は、同上のインターホン親機の要部の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
以下、実施形態に係る情報端末及びインターホンシステムについて、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0011】
(概要)
まず、本実施形態に係るインターホンシステム100の概要について、図1を参照して説明する。なお、本実施形態では、インターホンシステム100が集合住宅に用いられる場合を例として説明するが、インターホンシステム100は集合住宅用のインターホンシステムに限られず、例えば戸建住宅用のインターホンシステムであってもよい。
【0012】
本実施形態のインターホンシステム100は、図1に示すように、情報端末としての複数(図1では2つ)のインターホン親機1を備える。インターホンシステム100は、複数(図1では2つ)のインターホン子機91と、ロビーインターホン92と、管理室親機93と、制御装置94と、を更に備える。本開示において「インターホン機能」とは、インターホンシステムに含まれるインターホン装置と通話することができる機能である。インターホン親機1、インターホン子機91、ロビーインターホン92及び管理室親機93等のインターホン装置は、インターホン機能を有しており、インターホンシステム100に含まれる他のインターホン装置と通信及び通話をすることができる。
【0013】
インターホン親機1及びインターホン子機91は、集合住宅の住戸D1に設けられる。例えば、インターホン親機1は、住戸D1内の構造物900(例えば、住戸D1の室内の壁。図2参照)に取り付けられ、インターホン子機91は、住戸D1の外玄関に設けられる。ロビーインターホン92は、集合住宅のロビーに設けられる。管理室親機93は、集合住宅の管理室に設けられる。制御装置94は、複数のインターホン親機1、ロビーインターホン92及び管理室親機93のそれぞれの間の通信を制御する。
【0014】
本実施形態では主として、インターホン装置としての(また、情報端末としての)インターホン親機1の構成を説明する。ただし、本実施形態におけるインターホン親機1の構成が、インターホン機能を有する他のインターホン装置(例えば、インターホン子機91、ロビーインターホン92及び管理室親機93)に適用されてもよい。
【0015】
なお、図面中の各方向を示す矢印は一例であり、インターホン親機1の使用時の方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
【0016】
本実施形態の情報端末(インターホン親機1)は、インターホン装置として動作する。図2に示すように、情報端末は、筐体2と、操作体5と、スイッチ素子SW1(図8参照)と、を備える。筐体2は、正面壁F1と、側壁(第1側壁221)と、を有する。側壁は、正面壁F1から正面壁F1の厚さ方向に沿って延びる。筐体2は、正面壁F1のうち側壁と隣接する領域に開口部201を含む。操作体5は、開口部201に挿入されている。スイッチ素子SW1は、筐体2の内部に配置されている機械的スイッチ素子である。操作体5は、操作部51(図8参照)と、押圧部52(図8参照)と、を有する。操作部51は、開口部201を通して筐体2の外部に露出しており、操作を受け付ける。押圧部52は、操作部51から見て側壁が位置する側とは反対側に設けられており、操作部51への操作に応じてスイッチ素子SW1を押圧する。
【0017】
本実施形態によれば、押圧部52は、押圧部52から見て開口部201が真正面となる位置ではなく、操作部51から見て側壁(第1側壁221)が位置する側とは反対側に設けられている。言い換えると、押圧部52は、開口部201の真後ろではなく、操作部51から見て下側に設けられている。そのため、設計上の制約によりスイッチ素子SW1をスイッチ素子SW1から見て開口部201が真正面となる位置に配置できない場合であっても、操作部51への操作に応じて押圧部52にスイッチ素子SW1を押圧させることができる。言い換えると、スイッチ素子SW1を開口部201の真後ろに配置できない場合であっても、操作部51への操作に応じて押圧部52にスイッチ素子SW1を押圧させることができる。つまり、操作体5を側壁と隣接する領域の開口部201内に配置しつつ、スイッチ素子SW1の接点操作を可能とすることができる。
【0018】
なお、本開示において、「筐体2は、正面壁F1のうち側壁と隣接する領域に開口部201を含む。」とは、開口部201の内面の一部が側壁に含まれる場合を含み、また、開口部201が設けられている領域と側壁との間に、所定部材が配置されている場合も含む。ただし、側壁の厚さ方向における所定部材の長さは、十分に短い。例えば、側壁の厚さ方向における所定部材の長さは、好ましくは、同方向における開口部201の長さよりも短く、更に好ましくは、同方向における開口部201の長さの1/2よりも短い。
【0019】
(詳細)
(1)機能
以下、本実施形態に係るインターホン親機1について、図面を参照してより詳細に説明する。
【0020】
図1に示すように、インターホン親機1は、操作部11、表示部12(第1表示部)、通話部13、通信部14、制御部15及び筐体2(図3参照)を備える。
【0021】
表示部12は、画像を表示する表示面を有する表示パネル121(図4参照)を備える。表示パネル121は、液晶ディスプレイ、又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。表示部12(表示パネル121)は、所望の画像を表示する。表示部12は、例えば、インターホン子機91又はロビーインターホン92から送信される画像データに基づいて、インターホン子機91又はロビーインターホン92に接続されている撮像部で撮像された画像を表示する。本実施形態の表示部12は、ユーザの操作を受け付け可能なタッチパッド111(図4参照)及び表示パネル121を含むタッチパネルで構成されている。つまり、表示部12は、操作部11と一体に構成されている。
【0022】
操作部11は、インターホン親機1が設けられている住戸D1の住人等のユーザによる操作を受け付ける。本実施形態では、操作部11は、タッチパッド111を含むタッチパネルで構成されている。インターホン親機1は、例えば来訪者によりロビーインターホン92から呼び出しが発生した場合、呼び出し音を発生させる。インターホン親機1では、呼び出しの発生後、操作部11が住戸D1の住人に操作されることにより、インターホン親機1とロビーインターホン92とを介して、住人と来訪者との通話が可能となる。
【0023】
また、インターホン親機1には、ロビーの玄関ドアに設けられた電気錠の施錠/解錠を制御する玄関制御装置95が、制御装置94を介して接続されている。操作部11が住人に操作されることにより、電気錠が解錠され、来訪者を集合住宅内に招き入れることが可能となる。
【0024】
通話部13は、スピーカと集音部とを備える。本実施形態のスピーカは、コーン(円錐)形振動板、ボイスコイル及び磁気回路等を有する動電(ダイナミック)形のスピーカであり、音信号(電気信号)を音に変換する。集音部は、ユーザ等が発した音を筐体2の内部に導く集音孔220(図2参照)と、マイクロホンとを有している。マイクロホンは、音を音信号(電気信号)に変換する。スピーカ及び集音部は、例えば他の装置(ロビーインターホン92、管理室親機93又は他住戸のインターホン親機1等)を介したユーザと来訪者との通話に用いられる。また、スピーカは、呼び出し音及び警報音等の発生に用いられる。
【0025】
インターホン親機1には、住戸D1に設置された火災感知器96が接続されている。火災感知器96が火災の発生を感知すると、インターホン親機1は、スピーカから警報音を発生させる等の応答をする。すなわち、インターホン親機1は、インターホン機能だけではなく、火災を報知する機能をも有する。
【0026】
通信部14は、通信インターフェースであり、複数の設備(装置、システム)が接続されている。本実施形態では、通信部14にインターホン子機91、火災感知器96及び制御装置94が接続されている。通信部14は、接続された設備との間で通信を行う。
【0027】
図1に示すように、各住戸D1において、通信部14はインターホン子機91と接続されている。これにより、インターホン親機1とインターホン子機91とは、互いに通信可能に構成されている。また、通信部14は、制御装置94を介して、ロビーインターホン92及び管理室親機93と接続されている。これにより、インターホン親機1とロビーインターホン92とは、制御装置94を介して互いに通信可能に構成されている。また、インターホン親機1と管理室親機93とは、制御装置94を介して互いに通信可能に構成されている。なお、通信部14は、インターホン子機91又は制御装置94がそれぞれ個別に接続される複数の通信部で構成されていてもよい。
【0028】
制御部15は、例えば、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、制御部15の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0029】
制御部15は、操作部11、表示部12、通話部13及び通信部14を制御する。また、制御部15は、後述の発光部E1(図9参照)を制御する発光制御部150を有する。
【0030】
(2)構造
(2.1)構造物への取付構造
図3に示すように、インターホン親機1は、筐体2と、端子ユニット6と、を備える。インターホン親機1は、取付金具3及び埋込ボックス8と一体化されて、構造物900に取り付けられる。本実施形態の構造物900は、壁材である。
【0031】
筐体2は、カバー21と、第1ボディ22と、第2ボディ23と、第3ボディ24と、釦ホルダ25と、を有する(図4参照)。第2ボディ23の後面には、取付金具3が取り付けられる。より詳細には、取付金具3は、第2ボディ23にねじ止めされる。取付金具3の形状は、矩形枠状である。取付金具3は、構造物900に形成された貫通孔901に挿入される。
【0032】
取付金具3の内側には、端子ユニット6が取り付けられる。端子ユニット6は、インターホン親機1とインターホン親機1の外部の装置(例えば、インターホン子機91)とを電気的に接続する配線を中継する。つまり、端子ユニット6には、インターホン親機1に接続された1以上の第1配線が接続され、かつ、構造物900の裏側を通る1以上の第2配線が接続される。1以上の第1配線の各々は、端子ユニット6において、対応する第2配線に接続される。例えば、1以上の第1配線及び1以上の第2配線はそれぞれ、電源線と通信線とを含み、1以上の第1配線のうち電源線は、1以上の第2配線のうち電源線に接続され、1以上の第1配線のうち通信線は、1以上の第2配線のうち通信線に接続される。
【0033】
埋込ボックス8は、構造物900の後方に配置され、かつ、固定されている。埋込ボックス8の形状は、直方体状である。埋込ボックス8は、前面に凹部80を有する。凹部80には、取付金具3が嵌め込まれる。さらに、取付金具3は、ねじ又はボルト等の締結部材を用いて構造物900に取り付けられる。これにより、インターホン親機1は、第1ボディ22、カバー21及び釦ホルダ25が構造物900の前方に突出した状態で構造物900に取り付けられる。
【0034】
(2.2)筐体
図4図5に示すように、筐体2の第1ボディ22の形状は、矩形枠状である。つまり、第1ボディ22は、第1側壁221と、第2側壁222と、第3側壁223と、第4側壁224と、を有する。第1側壁221及び第3側壁223は、左右方向に長さを有する。第1側壁221は、第3側壁223の上方に位置する。第2側壁222及び第4側壁224は、上下方向に長さを有する。第2側壁222は、第1側壁221の右端と第3側壁223の右端とを連結している。第4側壁224は、第1側壁221の左端と第3側壁223の左端とを連結している。表示パネル121の少なくとも一部は、第1ボディ22の内側の開口を通して前から視認可能である。
【0035】
第1ボディ22は、複数(図4では3つ)の操作体5の各々と対向する部位に、規制片225を有する。操作体5が所定距離だけ押し込まれたとき、操作体5が規制片225に接触することで、操作体5が所定距離を超えて押し込まれることが抑制される。
【0036】
カバー21及び釦ホルダ25は、筐体2の正面壁F1を構成する(図2参照)。すなわち、正面壁F1は、カバー21及び釦ホルダ25を含む。正面壁F1は、筐体2の前面に相当する部位である。第1側壁221は、正面壁F1の一端(上端)から後ろに延びている。
【0037】
カバー21の形状は、長方形状の板状である。カバー21は、第1ボディ22の前面を覆っている。カバー21のうち、少なくとも表示部12に対向する領域は、可視光を透過する。カバー21の材料は、例えばアクリル樹脂等の樹脂である。なお、カバー21の材料は、ガラス等であってもよい。
【0038】
釦ホルダ25の形状は、棒状である。釦ホルダ25は、左右方向に長さを有する。釦ホルダ25は、第1ボディ22の内側に配置される。釦ホルダ25は、第1ボディ22の前面のうち、第1側壁221に沿った領域を覆っている。前から見て、釦ホルダ25は、第1側壁221とカバー21との間に挟まれる位置にある(図2参照)。
【0039】
釦ホルダ25は、複数(図4では3つ)の収容凹部250を有する。複数の収容凹部250は、複数(図4では3つ)の操作体5(釦)と一対一で対応する。各収容凹部250には、対応する操作体5が収容されている。これにより、複数の操作体5が釦ホルダ25に保持されている。
【0040】
釦ホルダ25は、各収容凹部250の底面から突出した突部251(図6参照)を有する。すなわち、釦ホルダ25は、複数(図6では3つ)の突部251を有する。各突部251には、操作体5が取り付けられる。
【0041】
第2ボディ23の形状は、前面が開口した直方体状である。第2ボディ23は、第1ボディ22の後面を覆っている。
【0042】
第3ボディ24の形状は、前面が開口した箱状である。第3ボディ24と第2ボディ23とは、1つの部材からなる。第3ボディ24は、第2ボディ23の後面から突出している。
【0043】
カバー21、第1ボディ22、第2ボディ23及び第3ボディ24に囲まれた空間は、筐体2の内部空間である。筐体2の内部空間には、通話部13(図1参照)のスピーカ及びマイクロホン等の、インターホン親機1の種々の装置及び電気回路が収容されている。
【0044】
インターホン親機1は、第1フレーム41と、第2フレーム42と、基板43と、を更に備える。第1フレーム41は、操作部11(表示部12)のタッチパッド111を保持している。第2フレーム42は、表示部12の表示パネル121を保持している。基板43には、複数(図4では3つ)のスイッチ素子SW1が実装されている。第1フレーム41、第2フレーム42、基板43及び複数のスイッチ素子SW1は、筐体2の内部空間に収容されている。
【0045】
筐体2では、第1側壁221と、釦ホルダ25と、カバー21と、に囲まれた複数(図2では3つ)の開口部201(図2図8参照)が形成されている。すなわち、筐体2は、3つの開口部201を含む。3つの開口部201は、釦ホルダ25の3つの収容凹部250と一対一で対応する。各開口部201は、対応する収容凹部250につながっている。3つの開口部201は、3つの操作体5と一対一で対応している。各開口部201には、対応する操作体5が挿入されている。
【0046】
(2.3)操作体
図2に示すように、インターホン親機1は、複数(3つ)の操作体5を備える。複数の操作体5は、左右方向に並んでいる。複数の操作体5の各々は、対応する開口部201に挿入された状態で、筐体2の上端の第1側壁221に沿って配置されている。
【0047】
図6図7に示すように、複数の操作体5の各々は、操作部51と、押圧部52と、規制片53と、を有する。操作部51と押圧部52とは、1つの部材からなる。
【0048】
操作部51の概略形状は、直方体状である。前から見て、操作部51の形状は、長方形状である。左右から見て、操作部51の形状は、前側の辺が円弧状に曲がった長方形状である。操作部51は、開口部201を通して筐体2の外部に露出している。
【0049】
規制片53は、操作部51の後面から下向きに突出している。
【0050】
押圧部52は、操作部51の後面及び規制片53の後面から突出している。押圧部52は、操作部51の後面のうち、上下方向における中央よりも下から突出している。押圧部52は、前後方向に長さを有する。後ろから見て、押圧部52の形状は、凸字状である。言い換えると、後ろから見て、押圧部52の形状は、第1の長方形と、第1の長方形の上辺につながっており第1の長方形よりも小さい第2の長方形と、からなる形状である。押圧部52のうち操作部51につながっている側とは反対側の先端(後端)は、スイッチ素子SW1(図8参照)に対向している。スイッチ素子SW1の中心は、操作部51の中心よりも下方に位置する。スイッチ素子SW1は、スイッチ素子SW1は、後ろ向きに押されることでオンオフが切り替わる。
【0051】
操作部51は、軸部510を有する。軸部510は、窪みである。軸部510は、操作部51の後面に形成されている。軸部510は、操作部51のうち、上下方向における中央よりも上に形成されている。軸部510には、釦ホルダ25の突部251が挿入される。釦ホルダ25に対する軸部510の位置は固定されている。操作体5は、軸部510を中心として回転可能である。より詳細には、開口部201の内縁と操作部51との間には僅かに隙間があり、隙間の大きさ分だけ操作体5は回転可能である。
【0052】
すなわち、操作体5は、回転軸としての軸部510を有し、操作部51への操作に応じて操作部51の少なくとも一部が筐体2の内部に押し込まれるように、軸部510を中心として回転可能である。軸部510は、押圧部52から見て第1側壁221が位置する側(押圧部52から見て上側)に設けられている。操作体5の回転に伴い、押圧部52がスイッチ素子SW1を押圧する。
【0053】
(2.4)第2表示部及び発光部
一例として、インターホン親機1は、火災感知器96(図1参照)と通信し、複数の操作体5の各々の操作部51は、火災感知器96が火災の発生を感知した際等に操作される。図2に示すように、正面壁F1のカバー21は、複数(図2では3つ)の(第2)表示部d2を有する。複数の表示部d2は、複数の操作体5と一対一で対応している。各表示部d2は、対応する操作体5の操作部51に関する表示をする。より詳細には、各表示部d2は、対応する操作体5の操作部51の用途を説明する表示をする。各表示部d2は、対応する操作体5の操作部51の近傍に設けられている。より詳細には、各表示部d2は、カバー21のうち開口部201に沿った位置であって、開口部201から見て第1側壁221が位置する側とは反対側の位置(開口部201の下方)に設けられている。
【0054】
各表示部d2の表示態様は、例えば、文字、映像、図形、記号、色又はこれらのうち2つ以上の組み合わせによる。本実施形態では、各表示部d2は、文字からなる。1つの表示部d2は、「火災確定」の文字からなる。別の1つの表示部d2は、「非常音停止」の文字からなる。残りの1つの表示部d2は、「非常」の文字からなる。図8は、「非常」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5を含む断面図であり、図9は、「火災確定」又は「非常音停止」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5を含む断面図である。
【0055】
「非常」の文字は、不透明である。「非常」の文字は、例えば、印刷により形成されている。
【0056】
「火災確定」及び「非常音停止」の文字は、透明である。「火災確定」及び「非常音停止」の文字は、例えば、アクリル樹脂等の透光性の材料からなるカバー21に、文字の領域を避けて不透明材料を印刷することで設けられている。
【0057】
図9に示すように、インターホン親機1は、複数(本実施形態では2つ)の発光部E1を更に備える。2つの発光部E1は、筐体2の内部に配置されている。各発光部E1は、表示部d2を透過する可視光を放射する。各発光部E1は、例えば、発光ダイオードである。各発光部E1は、有色の光を放射する。各発光部E1の放射光の色は、例えば、赤色である。
【0058】
2つの発光部E1は、3つの表示部d2のうち、「火災確定」及び「非常音停止」の文字からなる2つの表示部d2と一対一で対応している。各発光部E1は、対応する表示部d2の後方に配置されている。各発光部E1は、対応する表示部d2を透過する可視光を放射する。
【0059】
発光制御部150(図1参照)は、発光部E1の点灯状態を制御する。発光制御部150は、所定の条件が満たされると発光部E1を点灯させ、所定の条件が満たされないと発光部E1を消灯させる。発光部E1が点灯することで、対応する表示部d2をユーザが視認しやすくなる。
【0060】
具体的には、所定の条件は、火災の発生を通知する警報信号がインターホン親機1に入力されることである。つまり、発光制御部150は、インターホン親機1に警報信号が入力されると2つの発光部E1を点灯させ、警報信号が入力されていないときは2つの発光部E1を消灯させる。警報信号は、インターホン親機1が設置された住戸D1の火災感知器96(図1参照)から出力され得る。また、警報信号は、住戸D1の外の火災感知器からも出力され得る。
【0061】
また、発光制御部150は、所定の条件とは別の条件に応じて、2つの発光部E1を消灯させる。具体的には、「火災確定」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5(操作部51)が操作されて(押されて)スイッチ素子SW1が押圧されると、発光制御部150は、「火災確定」の文字からなる表示部d2に対応する発光部E1を消灯させる。また、「警報音停止」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5(操作部51)が操作されて(押されて)スイッチ素子SW1が押圧されると、発光制御部150は、「警報音停止」の文字からなる表示部d2に対応する発光部E1を消灯させる。
【0062】
(2.5)操作部への操作に対する応答
インターホン親機1に警報信号が入力されると、制御部15は、インターホン親機1のスピーカから警報音を発生させることで、火災の発生を通知する。
【0063】
「火災確定」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5(操作部51)が操作されて(押されて)スイッチ素子SW1が押圧されると、制御部15は、通信部14を介して、集合住宅の他のインターホン装置(例えば、他の住戸D1のインターホン親機1)に、火災の発生を通知する警報信号を出力する。
【0064】
「警報音停止」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5(操作部51)が操作されて(押されて)スイッチ素子SW1が押圧されると、制御部15は、スピーカに警報音を停止させる。
【0065】
「非常」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5(操作部51)が操作されて(押されて)スイッチ素子SW1が押圧されると、制御部15は、スピーカに警報音を発生させる。再びスイッチ素子SW1が押圧されると、制御部15は、スピーカに警報音を停止させる。
【0066】
このように、制御部15は、操作体5(操作部51)への操作に応じて、種々の応答をする。なお、制御部15は、「火災確定」及び「警報音停止」の文字からなる表示部d2に対応する操作体5(操作部51)への操作を、発光部E1の点灯時にのみ有効な操作として処理する。つまり、発光部E1が消灯している際には、対応する操作部51が操作されてスイッチ素子SW1が押圧されても、制御部15は応答しない。
【0067】
(2.6)隔離壁及び規制部
図5図9に示すように、インターホン親機1は、複数(本実施形態では2つ)の隔離壁411を備える。各隔離壁411の形状は、筒状(より詳細には、角筒状)である。2つの隔離壁411は、2つの発光部E1と一対一で対応している。各隔離壁411は、筐体2の内部に設けられ、対応する発光部E1を囲む。これにより、発光部E1の放射光が他の表示部d2等を通して漏れ出る可能性を低減させることができる。各隔離壁411は、第1フレーム41の一部である。
【0068】
また、インターホン親機1は、規制部412を備える。規制部412は、スイッチ素子SW1から見て正面壁F1が位置する側(スイッチ素子SW1の前方)に設けられている。規制部412は、第1フレーム41の一部である。規制部412は、第1フレーム41の上端のうち前方の部位から突出した突起であり、左右方向に長さを有する。規制部412は、2つの隔離壁411と一体に形成されている。規制部412は、操作体5が開口部201を通して筐体2の外部へ移動することを規制する。つまり。押圧部52が前に向かうように操作体5が回転するとき、規制片53が所定の位置で規制部412に接触することで、規制片53が所定の位置を越えるようにして操作体5が前に移動することが規制される。
【0069】
また、規制部412は、開口部201から見て第1側壁221が位置する側とは反対側に設けられている。つまり、規制部412は、開口部201の下方に設けられている。そのため、規制部412が開口部201の上方に設けられている場合と比較して、開口部201と第1側壁221との間の距離を短くすることができる。
【0070】
ところで、2つの表示部d2の後方には2つの発光部E1が配置されており、残りの1つの表示部d2(「非常」の文字からなる表示部d2)の後方には発光部E1が配置されていない。「非常」の文字からなる表示部d2は、発光部E1により照射されない。筐体2の内部において、正面壁F1の厚さ方向(前後方向)において「非常」の文字からなる表示部d2と重なる位置には、発光部E1とは異なる部材44が配置されている。言い換えると、筐体2の内部において、「非常」の文字からなる表示部d2の後方には、発光部E1とは異なる部材44が配置されている。これにより、筐体2の内部の空きスペースを有効に利用できる。本実施形態では、部材44は、ねじである。より詳細には、部材44は、第1フレーム41と第2ボディ23とを連結するねじである。
【0071】
(3)利点
以上説明したように、操作体5は、第1側壁221の下方に設けられる。操作体5は、操作を受け付ける操作部51と、操作部51から見て下方に設けられた押圧部52と、を有し、操作部51への操作に応じて押圧部52がスイッチ素子SW1を押圧する(押す)。このような構成により、第1側壁221と隣接する領域に操作部51を配置しつつ、操作部51への操作に応じてスイッチ素子SW1を押圧することができる。
【0072】
例えば、図8に示す形状のインターホン親機1では、操作部51の真後ろには第2ボディ23の一部が位置するため、スイッチ素子SW1が実装された基板43を操作部51の真後ろまで延ばせない。よって、スイッチ素子SW1を操作部51の真後ろに配置できない。
【0073】
一般的なプッシュスイッチでは、操作部の真後ろにスイッチ素子が配置され、操作部が後ろに押し込まれることでスイッチ素子が押圧される。そのため、図8において操作体5の代わりに一般的なプッシュスイッチの構成を採用した場合は、スイッチ素子SW1を押圧できない。そこで、例えば、操作部51を第1側壁221から離して(図8における配置よりも下方に)配置する等の対処が必要となる。しかしながら、上記の構成を採用することにより、操作部51を第1側壁221と隣接する領域に配置した構成を採用しつつ、スイッチ素子SW1を押圧可能とすることができる。
【0074】
(変形例)
以下、実施形態の変形例を列挙する。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0075】
正面壁F1がカバー21と釦ホルダ25との2つの部材からなることは必須ではない。正面壁F1は、1つの部材からなる構成であってもよいし、正面壁F1が3つ以上の部材に分かれていてもよい。
【0076】
1つの発光部E1は、2つ以上の表示部d2に可視光を照射してもよい。
【0077】
操作体5の移動を規制する規制部412は、第1フレーム41の一部ではなくてもよい。例えば、規制部412は、カバー21の一部であってもよい。また、規制部412は、カバー21とも規制部412とも異なる部材であってもよい。
【0078】
実施形態では、釦ホルダ25に突部251が設けられ、操作体5に突部251が挿入される窪み(軸部510)が設けられている。これに対して、操作体5に突部が設けられ、釦ホルダ25に突部が挿入される窪みが設けられてもよい。
【0079】
操作体5は、操作に応じて回転する構成に限定されない。例えば、操作体5は、操作に応じて後方に押し込まれる構成であってもよい。
【0080】
操作体5は、火災等の非常時において操作される構成に限定されない。操作体5は、例えば、インターホン装置において通話を開始若しくは終了するために操作される構成、インターホン装置の設定をするために操作される構成、又は、スピーカから出力される音量を調整するために操作される構成であってもよい。
【0081】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0082】
第1の態様に係る情報端末(インターホン親機1)は、インターホン装置として動作する。情報端末(インターホン親機1)は、筐体(2)と、操作体(5)と、スイッチ素子(SW1)と、を備える。筐体(2)は、正面壁(F1)と、側壁(第1側壁221)と、を有する。側壁(第1側壁221)は、正面壁(F1)から正面壁(F1)の厚さ方向に沿って延びる。筐体(2)は、正面壁(F1)のうち側壁(第1側壁221)と隣接する領域に開口部(201)を含む。操作体(5)は、開口部(201)に挿入されている。スイッチ素子(SW1)は、筐体(2)の内部に配置されている機械的スイッチ素子である。操作体(5)は、操作部(51)と、押圧部(52)と、を有する。操作部(51)は、開口部(201)を通して筐体(2)の外部に露出しており、操作を受け付ける。押圧部(52)は、操作部(51)から見て側壁(第1側壁221)が位置する側とは反対側に設けられており、操作部(51)への操作に応じてスイッチ素子(SW1)を押圧する。
【0083】
上記の構成によれば、押圧部(52)は、押圧部(52)から見て開口部(201)が真正面となる位置ではなく、操作部(51)から見て側壁(第1側壁221)が位置する側とは反対側に設けられている。そのため、設計上の制約によりスイッチ素子(SW1)をスイッチ素子(SW1)から見て開口部(201)が真正面となる位置に配置できない場合であっても、操作部(51)への操作に応じて押圧部(52)にスイッチ素子(SW1)を押圧させることができる。つまり、操作体(5)を側壁(第1側壁221)と隣接する領域の開口部(201)内に配置しつつ、スイッチ素子(SW1)の接点操作を可能とすることができる。
【0084】
また、第2の態様に係る情報端末(インターホン親機1)では、第1の態様において、操作体(5)は、回転軸としての軸部(510)を更に有する。操作体(5)は、操作部(51)への操作に応じて操作部(51)の少なくとも一部が筐体(2)の内部に押し込まれるように、軸部(510)を中心として回転可能である。軸部(510)は、押圧部(52)から見て側壁(第1側壁221)が位置する側に設けられている。
【0085】
上記の構成によれば、操作体(5)の構造としてカム機構等を用いない簡単な構造を採用しつつ、スイッチ素子(SW1)を押圧する押圧部(52)を実現できる。
【0086】
また、第3の態様に係る情報端末(インターホン親機1)では、第1又は2の態様において、正面壁(F1)は、開口部(201)に沿った位置であって、開口部(201)から見て側壁(第1側壁221)が位置する側とは反対側の位置に、表示部(d2)を有する。表示部(d2)は、操作部(51)に関する表示をする。
【0087】
上記の構成によれば、ユーザビリティを高めることができる。
【0088】
また、第4の態様に係る情報端末(インターホン親機1)は、第3の態様において、発光部(E1)を更に備える。発光部(E1)は、筐体(2)の内部に配置されている。発光部(E1)は、表示部(d2)を透過する可視光を放射する。
【0089】
上記の構成によれば、発光部(E1)を設けたことにより、ユーザが表示部(d2)を視認しやすくなる。
【0090】
また、第5の態様に係る情報端末(インターホン親機1)は、第4の態様において、発光部(E1)の点灯状態を制御する発光制御部(150)を更に備える。発光制御部(150)は、所定の条件が満たされると発光部(E1)を点灯させ、所定の条件が満たされないと発光部(E1)を消灯させる。
【0091】
上記の構成によれば、発光部(E1)の点灯の有無によりユーザが情報端末(インターホン親機1)の状態を確認できる。
【0092】
また、第6の態様に係る情報端末(インターホン親機1)では、第4又は5の態様において、正面壁(F1)は、表示部(d2)を複数有する。複数の表示部(d2)のうち少なくとも1つの表示部(d2)は、発光部(E1)により照射されない。筐体(2)の内部において、正面壁(F1)の厚さ方向において上記少なくとも1つの表示部(d2)と重なる位置には、発光部(E1)とは異なる部材(44)が配置されている。
【0093】
上記の構成によれば、発光部(E1)により照射されない表示部(d2)と重なるスペース(位置)を有効に利用できる。
【0094】
また、第7の態様に係る情報端末(インターホン親機1)は、第4~6の態様のいずれか1つにおいて、隔離壁(411)と、規制部(412)と、を更に備える。隔離壁(411)は、筐体(2)の内部に設けられ、発光部(E1)を囲む。規制部(412)は、隔離壁(411)と一体に形成されている。規制部(412)は、スイッチ素子(SW1)から見て正面壁(F1)が位置する側に設けられている。規制部(412)は、操作体(5)が開口部(201)を通して筐体(2)の外部へ移動することを規制する。
【0095】
上記の構成によれば、操作体(5)が筐体(2)から脱落する可能性を低減させることができる。
【0096】
また、第8の態様に係る情報端末(インターホン親機1)は、第1~6の態様のいずれか1つにおいて、規制部(412)を更に備える。規制部(412)は、スイッチ素子(SW1)から見て正面壁(F1)が位置する側に設けられている。規制部(412)は、操作体(5)が開口部(201)を通して筐体(2)の外部へ移動することを規制する。
【0097】
上記の構成によれば、操作体(5)が筐体(2)から脱落する可能性を低減させることができる。
【0098】
第1の態様以外の構成については、情報端末に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0099】
また、第9の態様に係るインターホンシステム(100)は、第1~8の態様のいずれか1つに係る情報端末(インターホン親機1)と、情報端末(インターホン親機1)と通信するインターホン装置(例えば、インターホン子機91又は別のインターホン親機1)と、を備える。
【0100】
上記の構成によれば、操作体(5)を側壁(第1側壁221)と隣接する領域の開口部(201)内に配置しつつ、スイッチ素子(SW1)の接点操作を可能とすることができる。
【符号の説明】
【0101】
1 インターホン親機(情報端末)
2 筐体
5 操作体
44 部材
51 操作部
52 押圧部
100 インターホンシステム
150 発光制御部
201 開口部
221 第1側壁(側壁)
411 隔離壁
412 規制部
510 軸部
d2 表示部
E1 発光部
F1 正面壁
SW1 スイッチ素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9