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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】ルールウォッチシステムなど
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241018BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20241018BHJP
   G06F 16/951 20190101ALI20241018BHJP
   H04L 51/52 20220101ALI20241018BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q50/00 300
G06F16/951
H04L51/52
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2022003416
(22)【出願日】2022-01-12
(65)【公開番号】P2022109238
(43)【公開日】2022-07-27
【審査請求日】2024-04-11
(31)【優先権主張番号】P 2021004565
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520042582
【氏名又は名称】株式会社オシンテック
(74)【代理人】
【識別番号】100183564
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 伸也
(72)【発明者】
【氏名】小田 真人
(72)【発明者】
【氏名】布施 智行
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-108709(JP,A)
【文献】特開2003-281173(JP,A)
【文献】特開2020-013395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 16/951
H04L 51/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収集手段、1以上の記憶部、選別手段及び簡略手段を有する1又は複数のコンピュータにより実行されるルール情報の収集方法であって、
前記収集手段が、環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先から前記ルール情報を収集するステップと、
前記記憶部が、取得したルール情報のうち、前記取得したルール情報から得られるタイトル、公開日及び組織名の全てが一致するルール情報が既に記憶されているか確認し、記憶されていないルール情報を記憶するステップと、
前記選別手段が、記憶されたルール情報から、予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報を選別するステップと、
前記簡略手段が、前記選別したルール情報から抽出された所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成された要約からなる簡潔な情報を形成するステップと、
前記記憶部に前記簡潔な情報を記憶するステップとを備えている、ルール情報の収集方法。
【請求項2】
前記コンピュータが翻訳手段をさらに備えており、
前記選別するステップの前に、前記翻訳手段が、前記ルール情報が所定の言語と異なる言語を含む場合に、翻訳条件に基づいて前記所定の言語に翻訳するステップを備えている、請求項記載のルール情報の収集方法。
【請求項3】
前記コンピュータが投稿手段及び注目度測定手段をさらに備えており、
前記投稿手段が、前記簡潔な情報をSNSサイトに投稿するステップを備えており、
前記注目度測定手段が、投稿された前記簡潔な情報に対応するユーザのコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記対応するルール情報の注目度を測定するステップを備えている、請求項1又は2記載のルール情報の収集方法。
【請求項4】
前記コンピュータが進捗度測定手段をさらに備えており、
前記ルール形成の進捗度が、低い順に、社会課題の段階、法案作成機関の段階、議会の段階、行政の段階及び裁判所の段階に分けると共に、各段階に対応する組織名が定められており、
前記進捗度測定手段が、前記ルール情報の収集先である組織名がいずれの前記段階であるのかに基づいて、前記ルール形成の進捗度を判断するステップとを備えている、請求項1、2あるいはのいずれかに記載のルール情報の収集方法。
【請求項5】
収集手段、1以上の記憶部、翻訳手段、選別手段及び簡略手段を有する1又は複数のコンピュータにより実行され、且つ、前記記憶部に記憶されると共にユーザ端末に表示するためのルール情報の製造方法であって、
前記収集手段が、環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先から前記ルール情報を収集するステップと、
前記記憶部が、取得したルール情報のうち、前記取得したルール情報から得られるタイトル、公開日及び組織名の全てが一致するルール情報が既に記憶されているか確認し、記憶されていないルール情報を記憶するステップと、
前記翻訳手段が、記憶された前記ルール情報が所定の言語と異なる言語を含む場合に、翻訳条件に基づいて前記所定の言語に翻訳し、前記記憶部に記憶するステップと、
前記選別手段が、記憶されたルール情報から、予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報を選別するステップと、
前記簡略手段が、前記選別したルール情報から抽出された所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成された要約からなる簡潔な情報を形成するステップと、を備えている、ルール情報の製造方法。
【請求項6】
環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先からインターネットを介して公開されている前記ルール情報を収集する収集手段及び記憶部に記憶された前記収集したルール情報が翻訳すべき言語と異なる場合に、翻訳条件に基づいて翻訳すべき所定の言語に翻訳する翻訳手段を備えるクローラサーバと、
前記翻訳されたルール情報から予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報を選別する選別手段、前記選別したルール情報から抽出される所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成される要約からなる簡潔な情報を形成する簡略手段及び前記ルール形成の進捗度が、低い順に、社会課題の段階、法案作成機関の段階、議会の段階、行政の段階及び裁判所の段階に分けられると共に、各段階に対応する組織名が定められており、前記ルール情報の収集先である組織名がいずれの前記段階であるのかに基づいて前記ルール形成の進捗度を測定する進捗度測定手段を備えるサーバと、
前記簡潔な情報を投稿するためのSNSサイトを管理しており、且つ、前記SNSサイトに投稿する投稿手段及び前記投稿された前記簡潔な情報に対応するユーザのコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記対応するルール情報の注目度を測定する注目度測定手段を備えるSNSサーバとからなる、ルールウォッチシステム。
【請求項7】
SNSサイトに投稿される情報を作成するサーバであって、
ンターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先から収集された前記ルール情報から、予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報を選別する選別手段と、
前記選別したルール情報から抽出される所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成される要約からなる簡潔な情報を形成する簡略手段とからなる、サーバ。
【請求項8】
前記ルール形成の進捗度が、低い順に、社会課題の段階、法案作成機関の段階、議会の段階、行政の段階及び裁判所の段階に分けられると共に、各段階に対応する組織名が定められており、前記ルール情報の収集先である組織名がいずれの前記段階であるのかに基づいて、前記ルール形成の進捗度を測定する進捗度測定手段を備えている、請求項7記載のサーバ。
【請求項9】
NSサイトを管理するSNSサーバであって、
ンターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先から収集された前記ルール情報から、予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報選別されており、その選別されたルール情報から抽出される所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成される要約からなる簡潔な情報が形成されており、形成された簡潔な情報を前記SNSサイトに投稿する投稿手段を備えている、SNSサーバ。
【請求項10】
前記ルール情報の収集先を追加するためのユーザに入力させる入力フォームをユーザ端末に送信する要求手段を備えている、請求項9記載のSNSサーバ。
【請求項11】
定の前記ルール情報について、ユーザ同士がコメントできるフォーラムの形成を要求するための前記ユーザに入力させる入力フォームをユーザ端末に送信するフォーラム形成手段を備えている、請求項10記載のSNSサーバ。
【請求項12】
投稿された前記簡潔な情報に対応するコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記簡潔な情報の注目度を測定する注目度測定手段をさらに備えている、請求項9、10あるいは11のいずれかに記載のSNSサーバ。
【請求項13】
SNSサイトに投稿される情報を作成するサーバプログラムであって、
コンピュータに、
ンターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先から収集された前記ルール情報から、予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報を選別させ、
前記選別したルール情報から抽出される所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成される要約からなる簡潔な情報を形成させる、サーバプログラム。
【請求項14】
前記ルール形成の進捗度が、低い順に、社会課題の段階、法案作成機関の段階、議会の段階、行政の段階及び裁判所の段階に分けられると共に、各段階に対応する組織名が定められており、前記ルール情報の収集先である組織名がいずれの前記段階であるのかに基づいて、前記ルール形成の進捗度を測定させる、請求項13記載のサーバプログラム。
【請求項15】
NSサイトを管理するSNSサーバに用いるSNSサーバプログラムであって、
コンピュータに、
ンターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関する情報を含むルール情報が得られるであろう予め登録されたNGO、国連、企業、法案作成機関、議会、行政又は裁判所からなる収集先から収集された前記ルール情報から、予め登録された選別テーブルのキーワードを有する前記ルール情報を選別されており、選別したルール情報から抽出される所定のキーワード及び前記選別したルール情報から作成される要約からなる簡潔な情報を形成されており、形成された簡潔な情報を、前記SNSサイトに投稿させる、SNSサーバプログラム。
【請求項16】
投稿された前記簡潔な情報に対応するコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記簡潔な情報の注目度を測定させる、請求項15記載のSNSサーバプログラム。
【請求項17】
前記コンピュータは共起語群取得手段及び類似度取得手段をさらに備えており、
前記収集手段が、技術の実用化に関する技術情報及び技術の進捗に関する学術情報が得られるであろう予め登録された収集先から前記技術情報及び前記学術情報をインターネットからそれぞれ収集するステップと、
前記共起語群取得手段が、前記ルール情報、収集した技術情報及び学術情報から共起語群をそれぞれ取得するステップと、
前記類似度取得手段が、それぞれの共起語群の類似の程度に基づいて、前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報における情報間の類似度を取得するステップとを備えている、請求項1記載のルール情報の収集方法。
【請求項18】
前記コンピュータは図面作成手段をさらに備えており、
前記図面作成手段が、前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報をそれぞれ示す表示要素のうち類似する前記表示要素同士を結ぶ線の種類、太さ又は長さで、前記類似度の高低をユーザ端末の表示部に表示するステップを備えている、請求項17記載のルール情報の収集方法。
【請求項19】
前記コンピュータは図面作成手段をさらに備えており、
前記選別手段が、前記収集したルール情報、技術情報及び学術情報から予め登録された選別テーブルのキーワードの存在をそれぞれ確認し、存在する前記キーワードに基づいて所定のカテゴリーにそれぞれ選別するステップと、
前記図面作成手段が、前記ルール情報、前記技術情報若しくは前記学術情報を示す表示要素を、対応する国若しくは前記カテゴリーを示す軸と時間軸とからなるグラフに表示するステップとを備えている、請求項17記載のルール情報の収集方法。
【請求項20】
収集手段、共起語群取得手段及び類似度取得手段を備えた1又は複数のコンピュータにより実行されるルールウォッチ方法であって、
前記収集手段が、環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関するルール情報、技術の実用化に関する技術情報及び技術の進捗に関する学術情報が得られるであろう予め登録された収集先から前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報をインターネットからそれぞれ収集するステップと、
前記共起語群取得手段が、前記ルール情報、収集した技術情報及び学術情報から共起語群をそれぞれ取得するステップと、
前記類似度取得手段が、それぞれの共起語群の類似の程度に基づいて、前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報における情報間の類似度を取得するステップと
前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報をそれぞれ示す表示要素のうち類似する前記表示要素同士を結ぶ線の種類、太さ又は長さで、前記類似度の高低をユーザ端末の表示部に表示するステップとを備えている、ルールウォッチ方法。
【請求項21】
環境問題、人権問題、法規制または標準化のルール形成に関するルール情報を、インターネットから収集し、選別条件に基づいて前記ルール情報を技術テーマで選別するサーバと通信可能に接続されるユーザ端末であって、
ユーザの操作により、国名若しくは技術テーマ名を含む操作入力情報を取得する操作入力情報取得手段と、
前記サーバにより作成され、且つ、前記操作入力情報の国名に対応する前記ルール情報の数を技術テーマ毎に、又は、前記操作入力情報の技術テーマ名に対応する前記ルール情報の数を国名毎に、時系列で示す画面を表示する表示部とを備えている、ユーザ端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はルール形成に関する情報を監視するルールウォッチシステムなどに関する。さらにはSNSを用いるルールウォッチシステムなどに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、薬事又は医療の規制に関する情報を好適に提示することができる情報処理装置等が開示されている。その情報処理方法は、インターネット上に公開されている薬事又は医療の規制に関する規制情報を、該規制情報の取得手順を示す取得ルールを参照して収集し、収集した前記規制情報に対し、該規制情報に関連する関連情報を付加し、前記関連情報を付加した前記規制情報をユーザ宛に出力する、というものである。
【0003】
また世界的な社会課題の解決において、これまでの個々の内部中心、短期的思考のアプローチでは、十分対処できないという認識が広がり、より長期的、多角的、外部的視点に立つ課題解決としてOutside-in Approachが求められるようになってきた。しかしながら、企業、研究者、市民が横断的に分野を越えたOutside-in Approachで社会課題に対処するプラットフォームは不足している傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-190766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
法規制・標準化を含むルールが形成されることで影響を受ける人・会社は多いが、そのような人・会社がルールの形成に関わる機会は少ない。またルール形成に関わる情報は、世界各国で言語・様式など様々であり、それらを監視・チェックするのは煩雑である。
【0006】
そこで本発明は、ルール形成に関する情報の把握の煩雑さを低減するルールウォッチシステムなどを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明のルールウォッチ方法は、1又は複数のコンピュータにより実行されるルールウォッチ方法であって、予め登録された収集先を含む収集条件に基づいて、インターネットを介して公開されている環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報を収集するステップと、前記ルール情報から取得される所定の情報に基づいて簡潔な情報を形成するステップと、前記簡潔な情報を最初の投稿として投稿するためのSNSサイトに前記最初の投稿を行うステップとを備えていることを特徴としている。
【0008】
「ルール形成に関する情報」とは、環境問題、人権問題、技術の標準化、法規制などの国内外のルール形成に関する情報である。例えば、NGO、企業などから発信されている社会課題、対応する新技術・サービスについての情報である。例えば、法規制・標準化のための規則、規定、規格、取決めについての情報である。例えば、世論が喚起されている段階、法案作成機関が関与する段階、議会で法律とする段階、行政から命令として出されている段階、裁判所の判断として出されている段階において取集される情報である。
また例えば、標準化の取決めとは、関係する人々の間で利益又は利便が公正に得られるように、統一し、単純化を図る目的で、もの(生産活動の産出物)及びもの以外(組織、責任権限、システム、方法など)について定めたものである。またルール形成に直接的に関連しなくてもよい。例えば、最終的にルール形成に関連しなかった情報を含んでよく、収集した時点で、ルール形成に関連する可能性がある情報であればよい。さらにルール形成に関する情報に換算できる値、情報を含む概念である。例えば、温室効果ガス排出量、排出削減目標、目標のための年数などである。
「ルール情報」とは、ルール形成に関する情報を含むものであり、さらに例えば、テキストデータ、ファイルの情報を含み、Webページ内から文書ファイルを識別するためのキーワード(テキスト)、文書ファイルに対応付けられるメタデータ(例えばHTMLのタグ情報)などを含む。
「簡潔な情報」とは、ルール情報のWEBサイト、さらにはルール情報に加えて技術情報及び学術情報のWEBサイトから抽出・取得した所定の情報に基づいて形成される情報である。例えば、公開日、タイトル、コンテンツが公開された国名・組織名である。それらに加え例えば、コンテンツから抽出された地名、人名、キーワードの少なくとも1つを含んでよい。さらに例えば、WEBサイトのURL、要約、要約の一部の少なくとも1つを含んでよい。
【0009】
(2)このようなルールウォッチ方法は、前記収集したルール情報を選別条件に基づいて、所定のカテゴリーに選別するステップと、前記選別したルール情報から前記簡潔な情報を形成するステップとを備えているのが好ましい。
【0010】
(3)また、前記選別するステップ以降で言語を揃えるべく、前記収集したルール情報が所定の言語と異なる言語を含む場合に、翻訳条件に基づいて前記所定の言語に翻訳するステップを前記選別するステップの前に備えているのが好ましい。
【0011】
(4)また、投稿された前記簡潔な情報に対応する前記ユーザのコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記対応するルール情報の注目度を測定するステップを備えているのが好ましい。
【0012】
(5)また、前記ルール情報の収集先である組織を含む組織情報に基づいて、前記ルール形成の進捗度を判断するステップを備えているのが好ましい。
【0013】
(6)本発明のルールウォッチシステムは、予め登録された収集先を含む収集条件に基づいて、インターネットを介して公開されている環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報を収集する収集手段及び前記収集したルール情報が翻訳すべき言語と異なる場合に、翻訳条件に基づいて翻訳すべき所定の言語に翻訳する翻訳手段とを備えるクローラサーバと、前記翻訳されたルール情報から所定のカテゴリーに関連するルール情報を選別条件に基づいて選別する選別手段、前記選別したルール情報から取得される所定の情報に基づいて簡潔な情報を形成する簡略手段及び前記ルール情報の収集先である組織を含む組織情報に基づいて前記ルール形成の進捗度を測定する進捗度測定手段を備えるサーバと、前記簡潔な情報を最初の投稿として投稿するためのSNSサイトを管理しており、且つ、前記最初の投稿をする投稿手段及び前記投稿された前記簡潔な情報に対応する前記ユーザのコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記対応するルール情報の注目度を測定する注目度測定手段を備えるSNSサーバとからなることを特徴としている。
【0014】
「組織情報」とは、ルール情報を収集した収集先の組織の情報であり、例えば、収集されたルール情報がWEBサイトのコンテンツである場合には、そのWEBサイトのコンテンツを作成した組織名、団体名などの情報を含む概念である。さらに組織名に換算できる情報を含む概念である。
「収集手段」は、実施形態では工程S1(図4参照)が対応する。
「翻訳手段」は、実施形態では工程S3(図4参照)が対応する。
「選別手段」は、実施形態では工程S5(図6参照)が対応する。
「簡略手段」は、実施形態では工程S6(図6参照)が対応する。
「投稿手段」は、実施形態では工程S11(図6参照)が対応する。
「注目度測定手段」は、実施形態では工程v3(図14参照)が対応する。
「進捗度測定手段」は、実施形態では工程w2(図15参照)が対応する。
【0015】
(7)本発明のサーバは、最初の投稿として投稿するためのSNSサイトが用意されており、且つ、前記投稿すべき情報を形成するサーバであって、予め登録された収集先を含む収集条件に基づいて収集され、且つ、インターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報を、選別条件に基づいて所定のカテゴリーに関連するルール情報に選別する選別手段と、前記選別したルール情報から取得される所定の情報に基づいて簡潔な情報を形成する簡略手段とからなることを特徴としている。
【0016】
(8)このようなサーバは、前記ルール情報の収集先である組織を含む組織情報に基づいて、前記ルール形成の進捗度を判断する進捗度判断手段を備えているのが好ましい。
【0017】
(9)本発明のSNSサーバは、最初の投稿として投稿するためのSNSサイトを管理するSNSサーバであって、予め登録された収集先を含む収集条件に基づいて収集され、且つ、インターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報から、選別条件に基づいて所定のカテゴリーに関連するルール情報を選別し、その選別されたルール情報から所定の情報を取得して形成された簡潔な情報を、前記最初の投稿として前記SNSサイトに投稿する投稿手段を備えている、ことを特徴としている。
【0018】
(10)このようなSNSサーバは、前記SNSのユーザに要求させるべく、前記収集先の追加を要求する要求手段を備えているのが好ましい。
「要求手段」とは、実施形態では工程T1(図11参照)が対応する。
【0019】
(11)また、前記SNSのユーザに作成させるべく、所定の前記ルール情報について、特定の前記SNSのユーザ同士がコメントできるフォーラムを形成するフォーラム形成手段を備えているのが好ましい。
「フォーラム形成手段」とは、実施形態では工程U4(図12参照)が対応する。
【0020】
(12)また、投稿された前記簡潔な情報に対応するコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記簡潔な情報の注目度を測定する注目度測定手段をさらに備えているのが好ましい。
【0021】
(13)本発明のサーバプログラムは、最初の投稿として投稿するためのSNSサイトが用意されており、且つ、前記投稿すべき情報を形成するサーバプログラムであって、コンピュータに、予め登録された収集先を含む収集条件に基づいて収集され、且つ、インターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報を、選別条件に基づいて所定のカテゴリーに関連するルール情報に選別させ、前記選別したルール情報を簡潔な情報を形成させることを特徴としている。
【0022】
(14)このようなサーバプログラムは、前記ルール情報の収集先である組織を含む組織情報に基づいて、前記ルール形成の進捗度を判断させるのが好ましい。
【0023】
(15)本発明のSNSプログラムは、最初の投稿として投稿するためのSNSサイトを管理し、且つ、前記投稿すべき情報を前記SNSサイトに投稿するSNSサーバに用いるSNSサーバプログラムであって、コンピュータに、予め登録された収集先を含む収集条件に基づいて収集され、且つ、インターネットを介して公開される環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報から、選別条件に基づいて所定のカテゴリーに関連するルール情報を選別し、その選別されたルール情報から所定の情報を取得して形成された簡潔な情報を、前記最初の投稿として前記SNSサイトに投稿させることを特徴としている。
【0024】
(16)このようなSNSプログラムは、投稿された前記簡潔な情報に対応するコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、前記対応するルール情報の注目度を測定させるのが好ましい。
【0025】
(17)このようなルールウォッチ方法は、1又は複数のコンピュータにより実行されるルールウォッチ方法であって、科学技術に関連するプレスリリース若しくは技術投資などの技術の実用化に関する技術情報及び科学技術に関連する論文若しくは特許文献などの技術の進捗に関する学術情報の収集先を含む予め登録された収集条件に基づいて、前記技術情報及び前記学術技術情報をインターネットからそれぞれ収集するステップと、前記ルール情報、収集した技術情報及び学術技術情報から共起語群をそれぞれ取得するステップと、それぞれの共起語群の類似の程度に基づいて、前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報における情報間の類似度を取得するステップとを備えているの好ましい。
【0026】
「技術の実用化に関する情報」とは、特定の分野における知識の実用化ための情報や、科学的知識を工学的に応用する方法を、実験や理論の段階ではなく、実際に使用する・役立たせることに関する情報である。例えば、企業の技術に関するプレスリリース、企業のHPに掲載されている自社技術に関する情報、技術系のファンド、例えば官民ファンドのHPに掲載されている情報である。また技術の実用化に直接的に関連しなくてもよい。例えば、最終的に技術の実用化に関連しなかった情報を含んでよく、収集した時点で、技術の実用化に関連する可能性がある情報であればよい。さらに技術の実用化に関する情報に換算できる値、情報を含む概念である。例えば、技術の実用化のために必要な人員・資金・時間や、実用化のために必要な要素技術の開発の情報などである。
【0027】
「技術情報」とは、技術の実用化に関する情報を含んでおり、さらに例えば、それらのテキストデータ、ファイルの情報を含み、Webページ内から文書ファイルを識別するためのキーワード(テキスト)、文書ファイルに対応付けられるメタデータ(例えばHTMLのタグ情報)などを含む。
【0028】
「技術の進捗に関する情報」とは、技術の実用化に必要な学術に関する情報を含んでおり、天文学・物理学・化学・地学・生物学などの自然科学及び機械工学・土木工学・電子工学などの工学において、公開された論文、公開された特許・実用新案などの文献の情報である。また技術の進捗に直接的に関連しなくてもよい。例えば、最終的に技術の進捗に関連しなかった情報を含んでよく、収集した時点で、技術の進捗に関連する可能性がある情報であればよい。さらに最新の論文・文献の情報でなくてもよく、特定の技術に用いることが判明した過去の論文・文献の情報を含んでもよい。さらに技術の進捗に関する情報に換算できる値、情報を含む概念である。例えば、官民ファンドのプレスリリースや公募情報などである。
【0029】
「学術情報」とは、技術の進捗に関する情報を含んでおり、さらに例えば、それらのテキストデータ、ファイルの情報を含み、Webページ内から文書ファイルを識別するためのキーワード(テキスト)、文書ファイルに対応付けられるメタデータ(例えばHTMLのタグ情報)などを含む。
【0030】
(18)また前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報をそれぞれ示す表示要素のうち類似する前記表示要素同士を結ぶ線の太さ又は長さで、前記類似度の高低をユーザ端末の表示部に表示するステップを備えているのが好ましい。
【0031】
(19)また前記収集したルール情報、技術情報及び学術情報を選別条件に基づいて所定のカテゴリーに選別するステップと、前記ルール情報、前記技術情報若しくは前記学術情報を示す表示要素を、対応する国若しくは前記カテゴリーを示す軸と時間軸とからなるグラフに表示するステップとを備えているのが好ましい。
【0032】
(20)本発明のルールウォッチ方法の他の態様は、1又は複数のコンピュータにより実行されるルールウォッチ方法であって、環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関するルール情報、科学技術に関連するプレスリリース若しくは技術投資などの技術の実用化に関する技術情報及び科学技術に関連する論文若しくは特許文献などの技術の進捗に関する学術情報の収集先を含む予め登録された収集条件に基づいて、前記ルール情報、前記科学技術情報及び前記学術情報をインターネットからそれぞれ収集するステップと、前記ルール情報、収集した技術情報及び学術技術情報から共起語群をそれぞれ取得するステップと、それぞれの共起語群の類似の程度に基づいて、前記ルール情報、前記技術情報及び前記学術情報における情報間の類似度を取得するステップとを備えていることを特徴としている。
【0033】
(21)本発明のユーザ端末は、環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関するルール情報、科学技術に関連するプレスリリース若しくは技術投資などの技術の実用化に関する技術情報及び科学技術に関連する論文若しくは特許文献などの技術の進捗に関する学術情報を、予め登録された収集条件に基づいてインターネットから収集し、所定の選別条件で選別するサーバと通信可能に接続されるユーザ端末であって、ユーザの操作により、国名若しくは技術テーマ名を含む操作入力情報を取得する操作入力情報取得手段と、前記サーバにより作成され、且つ、前記操作入力情報に対応する前記ルール情報、前記技術情報若しくは前記学術情報の数を時系列で示す画面を表示する表示部とを備えていることを特徴としている。
【0034】
「入力情報取得手段」は、実施形態では工程S13(図19参照)が対応する。
「操作入力情報取得手段」は、実施形態では工程S19(図23参照)が対応する。
「共起語取得手段」は、実施形態では工程S12(図18参照)が対応する。
「類似度取得手段」は、実施形態では工程S14(図19参照)が対応する。
「重要度取得手段」は、実施形態では工程S15(図19参照)が対応する。
「人物・組織重要度手段」は、実施形態では工程S17(図19参照)が対応する。
「画面作成手段」は、実施形態では工程S16(図19参照)が対応する。
「収集数取得手段」は、実施形態では工程S21(図23参照)が対応する。
「収集画面取得手段」は、実施形態では工程S22(図23参照)が対応する。
「表示手段」は、実施形態では工程S23(図23参照)が対応する。
【発明の効果】
【0035】
本発明のルールウォッチシステムなどは、ルール形成に関する情報の把握を容易にすることができる。また、各国の技術投資や技術開発の動向を把握したり、ルール情報、技術情報及び学術情報の関係の把握を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は本発明のルールウォッチシステムが用いられる環境を示す概略図である。
図2図2はルールウォッチシステムの一実施形態を示す機能ブロック図である。
図3図3aはサーバのハードウェア構成の一例を示す概略図、図3bはユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
図4図4はサーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図5図5は公開日を所定の書式に整える様子を示す概略図である。
図6図6はサーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図7図7は選別条件を示す選別テーブルのデータ構造を示す概略図である。
図8図8は分類条件を示す分類テーブルのデータ構造を示す概略図である。
図9図9はSNSユーザのユーザ端末で表示される画面の一実施形態を示す概略図である。
図10図10図9の画面を折りたたみ表示した状態を示す画面の一実施形態を示す概略図である。
図11図11はSNSサーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図12図12はSNSサーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図13図13はSNSユーザのユーザ端末で表示される全体画面の一実施形態を示す概略図である
図14図14はSNSサーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図15図15はサーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図16図16はルール形成の進捗度の段階の一例を示す概略図である。
図17図17はルールウォッチシステムの他の実施形態を示す機能ブロック図である。
図18図18はサーバ及び解析サーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図19図19は解析サーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図20図20はルール情報、技術情報及び学術情報の関係を表す相関図である。
図21図21は表示要素、連結表示要素、人物・組織表示要素及び人物連結表示要素の一実施形態を示す概略図である。
図22図22はルール情報、技術情報及び学術情報、並びに人物・組織情報の関係を表す人物相関図である。
図23図23はユーザ端末及び解析サーバの処理の流れの一実施形態を示すフローチャートである。
図24図24はユーザ端末で表示されるトレンド画面の一実施形態を示す概略図である
図25図25はユーザ端末で表示されるトレンド画面の他の実施形態を示す概略図である
【発明を実施するための形態】
【0037】
[1.概略説明]
まず、図1を用いて本発明のルールウォッチシステムを説明する。図1に示しているルールウォッチシステム(以下システムという。)10は、環境問題や人権問題、技術の標準化、法規制などにおける国内外におけるルール形成に関する情報13を、インターネット12を介して収集先11から収集する。ルール形成に関する情報13は、一般的には、様々な書式からなり煩雑であったり、内容が専門的であったりするため、限られた人しか知らなかったり、理解が困難であったりする傾向にある。
【0038】
本システム10は、国内外のルール形成に関する情報13を簡潔にして、その情報13を投稿するために用意されたSNS(ソーシャルネットワークサービス)のサイト14aに投稿する。一般的に、SNSは、情報の発信・共有・拡散といった機能を有している。このため、SNSに属する様々な立場のユーザ15としての企業、研究者、市民が、横断的に分野を越えたOutside-in Approachで社会課題に対処するのを促すことができる。
【0039】
その上で、ユーザ15はルール形成に関する情報13に、容易に触れることができ、コメントを発信したり、コメント・情報13を共有・拡散したりすることができる。例えば、特定のルール形成についてのコメントの内容、リアクションによる態度の表明、コメント数は、そのルール形成への関心・疑義・警戒などの反応を間接的に示す。これらのSNSユーザ15の反応を観察することで、歓迎すべきルール形成なのか、警戒が必要なルール形成なのかなど、重要なルール形成のサインに気付くことができ、SNSユーザにより世界的なルール形成を監視することができる。
【0040】
(ルールウォッチシステム10)
図2の機能ブロック図を用いて本発明の一実施形態に係るシステム10を説明する。図2に示しているシステム10は、インターネット12上のルール情報13を収集するクローラサーバ9と、そのクローラサーバ9が収集したルール情報を取得するサーバ1と、そのサーバ1にインターネット12(通信網)などを介して通信可能に接続されたSNSサーバ14とからなる。本実施形態では、システム10には管理者が操作する管理者端末10a(図1参照)が通信可能に接続されている。管理者端末10aは、クローラサーバ9、サーバ1、SNSサーバ14に対し、管理者によりプログラム、条件などの修正を送信する。
なお本実施形態では、第1記憶部7、第2記憶部8を外部のデータサーバとして備えている。
【0041】
(収集先11)
本実施形態では、収集先11(図1参照)として、例えば、主要国議会、行政府、最高裁、国連、研究機関、大手NGOのWEBサイトが相当する。その他、学術情報、技術投資情報、ルール形成に関わると判断される会社のWEBサイトを含んでもよい。
【0042】
(ルール情報13)
ルール情報13は、例えば、収集先11のWEBサイト、SNSなどで公開されているテキストデータ、画像データ、動画(ビデオ)データ、音声(録音データ)データ、さらにはそれらのファイル、テキストファイル、画像ファイル、動画(ビデオ)ファイル、音声(録音データ)ファイルなどが含まれる。その他、メールマガジン、動画音声データからの文字起こし情報を含んでもよい。
【0043】
[2.各構成]
(サーバ1)
図2にクローラサーバ9の一実施形態を示す。クローラサーバ9は、本実施形態においては、例えばパソコン(パーソナルコンピュータ)である。図2に示しているクローラサーバ9は、収集手段2と、翻訳手段3とを備えている。
【0044】
(収集手段2)
収集手段2は、収集条件2a(図4参照)に基づいて、ルール情報13を収集する。収集手段2は、例えば、クローラーと呼ばれるもので、WEBサイトやSNSなどの所定のサイトからテキストデータを収集する。そのテキストデータには、WEBサイトのテキストコンテンツと、メタデータとを含んでいる。メタデータはWebブラウザ上でコンテンツの閲覧者に表示されないものであり、例えば、タイトル、コンテンツ文書の長さ、作成者、組織名、公開日、作成日時、更新日時、キーワード、コンテンツ文書の要約、その要約を簡略化したものなどの情報を含んでいる。
【0045】
収集条件2aは、クローラサーバ9のメモリに記憶されている(図3a参照)。収集条件2aには、収集すべきサイトのURLが記載されている。また収集すべき情報について、例えば、テキスト情報、タイトル、組織名、公開日について、WEBサイトのコンテンツから取得するのか、メタデータから取得するのかを、収集条件2aによりサイト毎に定めている。
【0046】
(翻訳手段3)
翻訳手段3は、翻訳条件3aに基づいてルール情報13を所定の言語に翻訳する。そして翻訳したルール情報13を第1記憶部7に記憶する。本実施形態では、英語以外の言語を英語に翻訳している。翻訳手段3としては、従来公知の翻訳プログラムを用いてもよい。なお翻訳手段として、日本語など他の言語に翻訳してもよい。世界各国から取集されるルール情報13は、所定の言語、すなわち共通の言語に翻訳される。その共通の言語に基づいて、選別手段4以降の一連の処理が行われる。
【0047】
(翻訳条件3a)
翻訳条件3aはサーバ1の記憶部に記憶されている(図3a参照)。翻訳条件3aとしては、例えば、専門用語などを翻訳するための辞書テーブルを含んでいる。その他、組織名やその略称のゆらぎを無くすための辞書テーブル、国家連合や国名のゆらぎを無くすための辞書テーブルなどを含んでいる。
【0048】
(サーバ1)
図2にサーバ1の一実施形態を示す。サーバ1は、本実施形態においては、例えばパソコン(パーソナルコンピュータ)である。図2に示しているサーバ1は、選別手段4と、簡略手段5とを備えている。さらに本実施形態では、クレンジング手段17と、タグ手段18と、進捗度判断手段29とを備えている。
【0049】
(選別手段4)
選別手段4は、翻訳したルール情報13から所定のカテゴリーに関連するルール情報を選別条件4aに基づいて選別する。
【0050】
(選別条件4a)
選別条件4aは、サーバ1の記憶部に記憶されている(図3a参照)。選別条件4aには、選別のためのキーワードが登録されている。本実施形態では、選別条件4aは翻訳される言語、すなわち英語で作成されている。
【0051】
(簡略手段5)
簡略手段5は、選別したルール情報13から取得される所定の情報に基づいて簡潔な情報5aを形成する。
【0052】
(クレンジング手段17)
クレンジング手段7は、データクレンジング処理を行う。第2記憶部8に記憶されているルール情報13を含むデータの中から、重複、表記の揺れなどを探し出し、削除や修正、正規化などを行う。なお誤記を探して、削除や修正、正規化などを行ってもよい。
【0053】
(タグ手段18)
タグ手段18は、簡略手段5で取得したキーワードを分類条件18aに基づいて所定のトピックに分類する。次いで、ルール情報13をトピックでタグ付けし、第2記憶部8に記憶する。
【0054】
(進捗度判断手段29)
進捗度判断手段29は、ルール情報13の収集先11(図1参照)である組織(図9の符号25d)に基づいて、ルール形成の進捗度を判断する。
【0055】
(SNSサーバ14)
SNSサーバ14は、本実施形態においては、例えばパソコン(パーソナルコンピュータ)である。SNSサーバ14はSNSサイト14a(図1参照)を管理している。SNSサーバ14は、投稿手段6と、フォーラム形成手段19と、要求手段20と、注目度測定手段28とを備えている。
【0056】
(SNSサイト14a)
SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービスの略である。通常、利用者同士が交流できるWEBサイトの会員制サービスとされている。一般的なSNSでは、個人のプロフィールや写真を掲載するページを持つことができる。ページには、メッセージ機能、チャット機能、特定の仲間の間だけで情報やファイルなどをやりとりできるグループ機能(図13の符号43aなどのフォーラム参照)などがある。その他、公開する範囲を制限できる日記機能などが用意されていたり、アプリケーションをインストールすることにより機能を拡張したりするができる。なお利用に際し、利用者に所定の登録を必要としてもよい。
本実施形態で用いるSNSサイト14aは、利用者同士が交流できるWEB上のサイトである。例えば、簡潔な情報5aに対しコメントする機能(図9の符号27a参照)、ユーザが気がかりに感じているであろう予め登録されたコメントを選択する機能(図9の符号27b参照)、他のSNSにシェアする機能(図9の符号27c参照)、コメントまたは簡潔な情報5aに対するリアクションを行う機能(図9の符号27d参照)を有している。
【0057】
(投稿手段6)
投稿手段6は、選別手段4で選別したカテゴリー毎に、最初の投稿として簡潔な情報5aをSNSサイト14aに投稿する。最初の投稿とはSNSサイト14aにスレッドを立てることである。本実施形態では、投稿手段6は簡潔な情報5aをカテゴリー毎にスレッドとして立てる。
【0058】
(フォーラム形成手段19)
フォーラム形成手段19は、SNSユーザ15のフォーラム形成操作に基づいて、特定のSNSユーザ15、15同士がコメントできるフォーラムを形成するものである。
【0059】
(要求手段20)
要求手段20は、SNSユーザ15の要求操作に基づいて、ルール情報13の所望の収集先の追加を、クローラサーバ9に送信するものである。なお収集先の追加を、管理者端末10aに送信し、管理者の確認後にクローラサーバ9に送信してもよい。
【0060】
(注目度測定手段28)
注目度測定手段28は、投稿された簡潔な情報5aに対応するユーザ15のコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示(図10参照)が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、対応するルール情報の注目度を測定する。
【0061】
(ユーザ端末16)
ユーザ端末16は、表示部16aを備えている。本実施形態においては、例えばスマートフォンである。なお、携帯電話、タブレット型端末、パソコン(パーソナルコンピュータ)などでもよい。
【0062】
(表示部16a)
表示部16aとしては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、有機EL(EL:Electroluminescence)などの画面を表示する装置が用いられる。ユーザ15は表示部16aを指などで押圧・接触することによりユーザ端末16を操作することができる。前記操作によりユーザ端末16は、ユーザ15を介して入力すべき情報(後述する)を取得することができる。
【0063】
[3.ハードウェア構成]
次に図3a用いて、サーバ1、クローラサーバ9およびSNSサーバ14、すなわちサーバ1、9、14、45(図17で後述する)のハードウェア構成を説明する。さらに図3bを用いてユーザ端末16のハードウェア構成を説明する。
【0064】
(サーバ1(9、14、45)のハードウェア構成)
本実施形態のサーバ1、(9、14、45)は、例えばパソコンを用いている。図3aに示すように、パソコンはCPU30を備えたものである。そのCPU30には、メモリ31と、記録デバイス32などを接続/読み込むための接続ポート33と、ネットワークを介して外部と通信するための通信回路34とがバスライン35を介して接続されている。メモリ31には、条件4a、(2a、3a)、さらには本発明のシステムを処理するためのサーバプログラム36(36a~m)、ブラウザプログラム37、さらにはOS38(オペレーティングシステム)が記録されている。
【0065】
本実施形態では、サーバプログラム36は、OS38およびブラウザプログラム37の機能を利用して協働して動作する。なおサーバプログラム36として、ブラウザプログラム37、OS38を利用せず、単独で動作するようにしてもよい。条件4a、(2a、3a)、サーバプログラム36、ブラウザプログラム37およびOS38は、例えばダウンロードにより通信回路34を介して、または接続ポート33を通してデバイス32によりメモリ31にインストールされる。
【0066】
(ユーザ端末16のハードウェア構成)
次いで、ユーザ端末16のハードウェア構成を説明する。ユーザ端末16のハードウェア構成は、前述のサーバ1のハードウェア構成とほぼ同じであるので、同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。符号36nはユーザ端末のプロフラムである。
【0067】
上述したハードウェア構成では、図2に示す機能を、例えば、CPU30とプログラム36を用いて実現するようにしているが、その一部または全部をマイコンなどの論理回路、あるいは、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を用いてシーケンス制御してもよい。
【0068】
[4.プログラム]
(ルール情報13を取得するフローチャート)
図4は、システム10のクローラサーバ9で用いられるクローラプログラム36aの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図4は主にルール情報13を取得するフローチャートである。なお技術情報及び学術情報については、後述する。
【0069】
(S1)クローラサーバ9のCPU30(図3a参照)は、インターネット12上に公開されたWEBページから、収集条件2aに基づいてルール情報13を収集する。本実施形態においては、ルール情報13として、テキストデータ、ファイルを収集する。さらに、そのテキストデータ、ファイルなどから、収集情報2bとして、テキスト情報、タイトル、組織名、公開日を抜き取る。さらに収集情報2bとして、収集条件2aから取集先のURLを取得する。
ここでテキスト情報はWEBサイトのテキストコンテンツであり、タイトルはテキストデータに付けられたタイトルである。組織名とはテキストデータを公開した主体であり、個人、団体、会社などである。公開日とはテキストデータがインターネット上で公開された日である。
その他、テキストコンテンツのキーワードとしてのタグ情報、イベント情報、裁判ステータス情報などを収集してもよい。
【0070】
(S2)収集したルール情報13を第1記憶部7に記憶する。このとき、収集したルール情報13に紐づけて収集情報2bを第1記憶部7に保存する。
収集条件2aには、収集したルール情報13を第1記憶部7に保存する条件が定められている。本実施形態では、例えば、取得したルール情報13から得られるタイトル、公開日、組織名が、全て一致するものが第1記憶部7に存在するか確認し、存在しない場合に記憶する。これにより同一文章を収集するのを防止している。
【0071】
(S3)第1記憶部7からルール情報13を取得し、翻訳条件3aに基づいて英語に翻訳する。なお、収集情報2bを所定の言語に翻訳してもよい。共通の言語に翻訳してから、その後の処理が行われる。
【0072】
次いで図5は、公開日を所定の書式に整える様子を示す概略図である。図5に示すように、様々な公開日のデータ21を、言語毎に設けた日付テーブル22に基づいて所定の書式に整えて、第1記憶部7に保存する。日付テーブル22は収集条件2aに含まれる。
【0073】
(S4)翻訳されたルール情報13を第1記憶部7に保存する。
【0074】
(ルール情報13を簡潔にし、投稿するフローチャート)
図6はサーバ1およびSNSサーバ14でそれぞれ用いられるサーバプログラム36およびSNSサーバプログラム36bの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図6は主にルール情報13を簡潔にし、投稿するフローチャートである。
【0075】
(S5)第1記憶部7からルール情報13を取得し、選別条件4aに基づいて、所定のカテゴリーに関連するルール情報13を選別する。
本実施形態では、例えば、ルール情報13から、気候危機のカテゴリーに関連するルール情報13を選別している(図1参照)。選別したルール情報13に気候危機のタグ(カテゴリー)4b(次に説明する)でタグ付けする。ルール情報13はカテゴリー毎に分けられる。
【0076】
図7に選別条件4aを示す選別テーブルのデータ構造を示す。図に示している選別テーブルは、カテゴリー4b毎にテーブルが用意されている。図にはカテゴリーが気候危機の場合の選別テーブルを示している。
選別テーブルには、1つのカテゴリー4bに対し、1つ以上の特定のカテゴリーキーワード4cが記載されている(単にキーワード4cとする)。ルール情報13のテキスト情報中に特定のキーワード4cが存在すると、選別テーブルに基づいて対応するカテゴリー4bを決定する。本実施形態では、ルール情報13のテキスト情報中に、1つのキーワード4cが存在することによりカテゴリー4bが決定される場合と、2つのキーワード4cのセットが存在することによりカテゴリー4bが決定される場合とがある。なおルール情報13のテキスト情報中に、3つ以上のキーワード4cのセットが存在することによりカテゴリー4bを決定してもよい。
【0077】
(S6)図6に戻って、ルール情報13から簡潔な情報5aを作成する。本実施形態では、ルール情報13のテキスト情報から機械学習によりキーワードを抽出し、さらに要約、要約の冒頭の所定の文字数のテキスト情報(以下簡略要約テキストという。)を作成する。
【0078】
抽出するキーワードとしては、ルール情報13のタイトル、収集先11としての組織名、公開日、どこ向け(どのこの国)の記事なのか、さらにルール情報13のテキスト情報から抽出された人名、抽出された地名、抽出された組織名が挙げられる。これらの人名、地名、組織名は複数でもよい。収集先11のURLを収集情報2bから取得する。その他、法律、規制の名称を抽出してもよい。なおタイトル、組織名、公開日については、収集情報2b(図4参照)から取得してもよい。
上記キーワードの抽出に関して、例えば、機械学習が用いられている。すなわち、抽出するキーワード種類に属するか推論することを機械学習する。学習を施した計算モデルは、初見のワードであっても、前記キーワードがどのキーワード種類に該当するか類推して分類することができる。前記計算モデルは、ワード類推の自信の度合いとして類似の程度を点数化して同時に示す機能を有しており、その点数が低すぎる場合には採用しないようにプログラミングすることもできる。
例えば、「組織名」の抽出に関する計算モデルを生成する手法を説明する。まず、「組織名」、「人名」、「法律に関する言葉」などの分類するキーワード種類と対応する複数のデータ、もしくはいずれにも対応しないデータを、キーワード種類ラベル情報とペアにした形式で学習データとして予め用意する。本件であつかうのは言語データ(文字データ)であり、そのままではコンピュータ(計算機)に解釈させることができないため、これを数値データの組み合わせ、すなわちベクトルに変換する。類似する学習データのベクトルが計算モデルに入力されると、計算モデルはその入力ベクトルの分類種類への適合確信度を計算して出力する。結果として出力されるベクトルは、分類種類の類似の程度を示す数値(確信度)である。一方、類似しない複数の学習データが入力された場合には、対応する分類が学習データに該当しないことを表すベクトルを生成する。その出力結果について、入力されたデータの全てに対してペアになっているラベル情報への確信度が上がるよう、前記計算モデルの修正、最適化を行う。このようにして生成された計算モデルにおいて、「組織名」の確信度の高い出力がもたらされる入力データを選定することが、すなわち、「組織名」の抽出となる。
なお、本件システム外の汎用コンピュータにおいても、キーワード種類に対して学習データを用意すれば機械学習を随時行うことは可能である。本件システムで用いる計算モデルを、別途生成した分類の類推精度を高めた計算モデルに切り替えることによって、本件システムはキーワード抽出の適宜最適化が可能である。
【0079】
簡潔な情報5aは、本実施形態では、公開日、タイトル、コンテンツが公開された国名・組織名、コンテンツから抽出された地名、人名、キーワード、WEBサイトのURLおよび要約を簡略にした簡略要約テキストからなる。なお、他の情報を追加してもよい。
【0080】
(S7)簡潔な情報5aをルール情報13に紐付けし、第2記憶部8に記憶する。
【0081】
(S8)第2記憶部8からルール情報13を取得し、データクレンジングを行う。
【0082】
図8に分類条件18aを示す分類テーブルのデータ構造を示す。図に示している分類テーブル18aは、カテゴリー4bと、キーワード18bと、そのキーワード18bに対応するタグ18cとからなる。
【0083】
(S9)図6に戻って、工程S6で抽出したキーワードを分類条件18aに基づいて所定のトピックを示すタグ18cに分類する。
【0084】
(S10)タグ付けたルール情報13を第2記憶部8に記憶する。
【0085】
(S11)SNSサーバ14のCPUは、第2記憶部8から簡潔な情報5aを取得し、最初の投稿としてSNSサイト14aに投稿する。すなわち、SNSサイト14aに、簡潔な情報5aをカテゴリー4b毎にスレッドとして立てる。
【0086】
図9はSNSユーザ15のユーザ端末16で表示される画面16aの一実施形態を示す概略図である。図9には投稿画面23が示されている。投稿画面23は、上段、中段、下段に3分割されている。上段は共通画面部24で、中段は抽出キーワード画面部25で、下段は要約画面部26である。
【0087】
(共通画面部24)
共通画面部24は、投稿者を示す投稿者画面部24aと、投稿日時を示す投稿日時画面部24bとからなる。実施形態では自動投稿ロボット(SNSサーバプログラム36b)が投稿者である。
【0088】
(抽出キーワード画面部25)
抽出キーワード画面部25は、ルール情報13のタイトルが表示されているタイトル画面部25aと、ルール情報13の公開日を示す画面部25bと、どこ向けの(どこの国の)記事なのかを示す画面部25cと、ルール情報13の組織名を示す画面部25dと、ルール情報13から抽出されたキーワード18bを示す画面部25eと、ルール情報13から抽出された人名を示す画面部25fと、抽出された地名を示す画面部25gと、抽出された組織名を示す画面部25hと、選別されたカテゴリー4b(図7参照)の根拠となるキーワード4cを示す画面部25iと、符号25dから25iの画面部の表示を折りたたんで表示させるためのクリックする部位である折りたたみ表示画面部25jとからなる。
【0089】
(タイトル画面部25a)
タイトル画面部25aはルール情報13の収集先11のHP(ホームページ)にリンクしている。
【0090】
(要約画面部26)
要約画面部26は、収集先11を示すアイコンなどを表示するアイコン画面部26aと、タイトルを表示するタイトル画面部26bと、URLを表示するURL画面部26cと、簡略要約テキストを表示する簡略画面部26dと、タグ18c(図8参照)を表示するタグ画面部26eと、ユーザに入力させる入力画面部26fとからなる。
【0091】
アイコン画面部26a、タイトル画面部26bおよびURL画面部26cは収集先11のHP(ホームページ)にリンクしている。
タグ画面部26eは、クリックすると同じタグ18cのルール情報13をソートして表示する。
入力画面部26fは、ユーザ15に入力させるものであり、投稿されたルール情報13に対する反応が入力される。例えば、それらをユーザによるアクションと呼ぶ。
【0092】
符号27aは、コメントを記載するための画面部である。コメント画面部27aをクリックすると、コメント記入欄を表示する。ユーザ15により、コメントを記載することができる。
【0093】
符号27bは、気がかりを示す気がかり画面部である。気がかり画面部27をクリックすると、ユーザが気がかりに感じているであろうコメントを複数列挙する。ユーザ15により、合致していると思われるコメントがクリックされる。
例えば、コメントは以下である。
・話題に関係ないかも・・・
・不快に感じます・・・
・スパムかも・・・
・フェイクニュースかも・・・
・詐欺かも・・・
・禁止された投稿かも・・・
・暴力的かも・・・
・記載情報に不足があります。(例えばNANと書いてある)
・その他、管理者に知らせたい気がかり
【0094】
符号27cは、シェアをするためのシェア画面部である。シェア画面部27cをクリックすると、ユーザ15が登録している他のSNSに簡潔な情報5aまたは簡潔な情報5aに関連する情報をシェアすることができる。例えば要約画面部26に表示されている情報をシェアする。
【0095】
符号27dは、リアクションを示すリアクション画面部である。リアクション画面部27dをクリックすると、ユーザが感じているであろう気持ちを示すイラスト画面を複数列挙する。ユーザ15により、合致していると思われるイラスト画面がクリックされると、そのイラスト画面と共にクリック数を表示する。同じ画面がクリックされる毎に数字を加算する。
例えば、イラスト画面が示す気持ちは以下である。
・イイね(良いを示すものとして)
・ほれぼれ(感動を示すものとして)
・アハハ(笑いを示すものとして)
・NICEWATCH(ルールウォッチ対象として注目したい気持ちを示すものとして)
・おぉ(驚きを示すものとして)
・シクシク(悲しみを示すものとして)
・プンプン(怒りを示すものとして)
【0096】
なおSNSサイト14aへの投稿は、例えば、1日に1回、予め定められた時刻に行われる。その際に、サーバ1はSNSユーザ15のメールアドレスに投稿した簡潔な情報5aに対応する簡略要約テキスト(図9の符号26d参照)を送信する。これによりユーザ15に投稿があったことが知らされる。なお1日に複数回投稿してもよい。
【0097】
図10図9の画面を折りたたみ表示した状態を示す画面の一実施形態を示す概略図である。符号25kは折りたたみ解除画面部である。折りたたみ解除画面部25kをクリックすると、符号25dから25iの画面部(図9参照)が表示される。
【0098】
(ルール情報13の収集先を要求するフローチャート)
図11はSNSサーバ14で用いられるSNSサーバプログラム36cの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図11は主にルール情報13の収集先を要求するするフローチャートである。
【0099】
(T1)ユーザ端末16から収集先11の追加のためのフォームの要求命令をSNSサーバ14に送信する。例えば、全体画面(図13参照)に追加のためのボタンを設け、そのボタンをクリックすることにより、フォームの要求を命令してもよい。
【0100】
(T2)SNSサーバ14から収集先11の追加のためのフォームをユーザ端末16に送信する。
【0101】
(T3)ユーザ15により収集先の情報が入力される。入力された収集先の情報をSNSサーバ14に送信する。
【0102】
(T4)管理者端末10a(図1参照)に収集先の情報を送信する。
【0103】
(T5)管理者により収集先が確認される。
【0104】
(T6)確認された収集先をクローラサーバ9に送信し、収集条件2a(図4参照)に加える。
【0105】
(フォーラム形成を要求するフローチャート)
図12はSNSサーバ14で用いられるSNSサーバプログラム36dの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図12は主にフォーラムの形成を要求するフローチャートである。ここで、フォーラムの形成について理解を容易にするために、まずホーム画面(全体画面)を説明する。
【0106】
図13はSNSユーザ15のユーザ端末16で表示される全体画面の一実施形態を示す概略図である。図13には全体画面40が示されている。全体画面40は、左右に分割されている。右画面41と、左画面42とからなる。右画面41は投稿画面23が時系列で表示されている。右画面41を下方にスクロールすると、過去に投稿された投稿画面23aが表示される。
【0107】
(左外面部42)
左画面42は、共通画面部42aと、フォーラム画面部42bとからなる。
【0108】
(共通画面部42a)
共通画面部42aの白抜きのホームの文字は、現在、ホーム画面(全体画面)を選択していることを示している。例えば、イベントカレンダー42bを選択すると、カレンダーが右画面41に表示される(図示せず)。
【0109】
(フォーラム画面部42b)
フォーラム画面部42bは、既に立ち上っているフォーラムが表示されている。フォーラム画面部42bは、ルールトレンド画面部43aと、社会課題画面部43bと、プロジェクト画面部43cと、専門家画面部43dとからなる。
【0110】
(ルールトレンド画面部43a)
本実施形態ではルールトレンド画面部43aとして4つのフォーラムが立ち上っている。それぞれのフォーラムは、カテゴリー4b(図8参照)毎に整理されている。例えばClimate Crisisをクリックすると、Climate Crisisをカテゴリーとする簡潔な情報5a(図6参照)が表示される。これらのフォーラムは、管理者によって立ち上げられている。なお、SNSユーザ15が立ち上げてもよい。
【0111】
(社会課題画面部43b)
社会課題画面部43bは、SNSユーザ15が立ち上げるフォーラムである。SNSユーザ同士15、15が共通の問題に対して、議論を行う部屋である。例えば、図中のESG/投責任/社会的インパクト投資をクリックすると、チャットルームが右画面41に表示される。
【0112】
(プロジェクト画面部43c)
プロジェクト画面部43cは、例えば社会課題画面部43bに形成したフォーラムにおいて、ユーザ間で話が進み、具体的にプロジェクトとして取り組みがされる際に形成されるフォーラムである。
【0113】
(専門家画面部43d)
専門家画面部43dは、SNSユーザ15と専門家とが、話し合うフォーラムである。
【0114】
図12に戻って、(U1)ユーザ端末16からフォーラム形成のためのフォームの要求命令をSNSサーバ14に送信する。
【0115】
図13に示すように、社会課題画面部43b、プロジェクト画面部43cおよび専門家画面部43dの右方にある+の表示画面部(符号39参照)は、フォーラムの形成を要求するための追加画面部39である。追加画面部39をクリックすることにより、フォームの要求を命令する。
【0116】
再び図12に戻って、(U2)SNSサーバ14からフォーラム形成のためのフォームをユーザ端末16に送信する。
【0117】
(U3)ユーザ15によりフォーラムに形成のための情報が入力される。入力された情報をSNSサーバ14に送信する。
例えば、入力される情報は以下である。
・フォーラム名
・フォーラム説明
・フォーラムの公開範囲の設定(例えばSNSユーザ限定か、閲覧制限をかけるのか)
・コンテンツの見え方(例えばフォーラムメンバー限定か、閲覧制限をかけるのか)
・参加方法(招待制か、招待とリクエストか、誰でも参加できるのか)
【0118】
(U4)新たなフォーラムを表示する。
【0119】
(ルール情報13の注目度を判断するフローチャート)
図14はSNSサーバ14で用いられるSNSサーバプログラム36eの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図14は主に注目度を判断するフローチャートである。
【0120】
(v1)SNSユーザ15によるアクションの度に、ユーザ端末16は、そのアクションをSNSサーバ14に送信する。SNSサーバ14はアクションを受信する。
例えば、コメント画面部27aにコメントが記入されたり、リアクション画面部27dがクリックされたり、対応するルール情報13へアクセスするためのリンク26c(図9参照)がクリックされたり、折りたたみが解除されたりすると、それがあったことの情報をSNSサーバ14は受信する。
【0121】
(v2)コメント数、リアクションのクリック数、リンクのクリック数、折りたたみの解除数をカウントする(加算する)。
【0122】
(v3)コメント数、リアクションのクリック数、リンクのクリック数、折りたたみの解除数のいずれか1つに基づいて、注目度を判断する。例えば、本実施形態では、コメント数、リアクションのクリック数、リンクのクリック数、折りたたみの解除数の合計が10までを小注目とし、100までを中注目とし、1000を超えると大注目とする。これらの閾値の値は、変更してもよい。またコメント数、リアクションのクリック数、リンクのクリック数、折りたたみの解除数のそれぞれに重み付けをして、いずれかの数の影響を大きくしてもよい。さらにコメント数、リアクションのクリック数、リンクのクリック数、折りたたみの解除数のどれか1、2あるいは3つを用いて注目度を判断してもよい。その際には、上述した閾値や重み付けは、加算する項目毎または加算する複数の項目において適用してもよい。
【0123】
(v4)注目度をユーザ端末16に送信する。ユーザ端末の表示部16aに注目度が表示される。
【0124】
(ルール形成の進捗度を判断するフローチャート)
図15はサーバ1で用いられるサーバプログラム36fの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図15は主にルール形成の進捗度を判断するフローチャートである。
【0125】
(w1)簡潔な情報5aからルール情報13を管理する組織名25d(図9参照)を取得する。
【0126】
図16はルール形成の進捗度の段階の一例を示す概略図である。ルール形成の段階を最初の社会課題の段階R1と、次の法案作成機関の段階R2と、その次の議会の段階R3と、さらに次の行政の段階R4と、最後の裁判所の段階R5とに分けている。R1からR5に向かうほど進捗度が高いと判断する。
【0127】
(社会課題の段階R1)
社会課題の段階R1は、世論が喚起されている段階である。この段階では社会課題、対応する新技術・サービスがNGO、企業などから発信されている。例えば、NGO、企業などが進捗度を判断するための組織となる。進捗度R1である。
【0128】
(法案作成機関の段階R2)
法案作成機関の段階R2は、法案作成機関が関与する段階である。有力な政治家などへ政策の関与があったり、外交ルートから外交/外圧があったりして、政府の方針として法案が作成される段階である。また官僚との勉強会、専門家による委員会の設置の段階である。さらに陳情・署名などが議員に届けられ、法案が作成される段階である。法案作成機関として、例えば、政府、官僚との勉強会、専門家の委員会、法案を作成した議員などが進捗度を判断するための組織となる。進捗度R2である。
【0129】
(議会の段階R3)
議会の段階R3は、議会で法律とする段階である。例えば、小委員会による法案の審査/修正、本会議による法案の審議などである。例えば、小委員会、本議会などが進捗度を判断するための組織となる。進捗度R3である。
【0130】
(行政の段階R4)
行政の段階R4は、行政から命令として出されている段階である。例えば、パブリックコメントの募集・回答、法律に伴う命令、規制、助成などである。例えば、行政などが進捗度を判断するための組織となる。進捗度R4である。
【0131】
(裁判所の段階R5)
裁判所の段階R5は、裁判所の判断として出されている段階である。例えば、訴訟・司法判断、法の不備の判断などである。例えば、裁判所などが進捗度を判断するための組織となる。進捗度R5である。
【0132】
図15に戻って、(w2)取得した組織名25dが、R1~R4(図16参照)のどの組織名に相当するかを判断し、進捗度R1~R4を決める。
【0133】
(w3)得られた進捗度を第2記憶部8に記憶する。その際にルール情報13と紐付ける。その後、進捗度を簡潔な情報5aと共にSNSサイト14aに投稿する(図示せず)。
なお、得られた進捗度をユーザ端末16に送信し、表示部16aに進捗度が表示してもよい。その際にSNSサーバ14を介してユーザ端末16に進捗度を送信してもよい。
【0134】
[5.他の実施形態]
(ルールウォッチシステム44)
図17は前述のシステム10の他の実施形態を示す。図17には他の実施形態に係るルールウォッチシステム(以下システムという。)44を示している。図17に示しているシステム44は、前述したシステム10とほぼ同様であるので、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。図ではクレンジング手段17、タグ手段18及び進捗測定手段29の記載を省略している。
例えば、上述したシステム10では、ルール情報13を処理しているが、システム44ではさらに技術情報56及び学術情報57を処理する。すなわち、ルール情報13で行われていた収集条件2aに基づく収集手段2及び翻訳条件3aに基づく翻訳手段3による処理は、システム44による技術情報56及び学術情報57の処理においてそれぞれ行われる。本実施形態では、収集した技術情報56及び学術情報57は、解析サーバ45に送信され、処理される(後述する)。
【0135】
システム44は、インターネット12上のルール情報13、技術情報56及び学術情報57を収集条件2a(図4参照)に基づいて収集するクローラサーバ9と、そのクローラサーバ9が収集した技術情報56及び学術情報57を取得し、インターネット12(通信網)などを介して通信可能に接続された解析サーバ45とを備えている。なお本実施形態では、第3記憶部46を外部のデータサーバとしてさらに備えている。
【0136】
(1)概略
システム44は、ルール情報13に加え、技術情報56及び学術情報57を収集先11から収集する。収集された情報は、解析サーバ45で解析される。解析の結果として、例えば、それぞれの情報間の類似度や、それぞれの情報の重要度が取得される。前記解析の結果はユーザ端末16の表示部16aに表示される。例えば、類似度が可視化されると、それぞれの情報間の関連性を把握できる。このため、ルール形成に必要な技術分野、必要な技術投資分野、必要な自然科学などの学術的な知見を予測するのを容易にする。さらには必要な技術や学術的な知見を担っている組織や人物の関連性を把握若しくは予測するのを容易にする。
【0137】
(収集先11)
技術情報56の収集先11(図1参照)としては、例えば、企業の技術に関するプレスリリース、企業のHPに掲載されている自社技術に関する情報、技術系のファンドのHPなどの情報である。その他、技術の実用化に関わると判断されるWEBサイトの情報を含んでもよい。
学術情報57の収集先11(図1参照)としては、例えば、自然科学及び機械工学・土木工学・電子工学などの工学において、公開された論文、公開された特許・実用新案などの文献が掲載されたWEBサイトの情報である。
【0138】
(技術情報56、学術情報57)
技術情報56及び学術情報57は、例えば、収集先11のWEBサイト、SNSなどで公開されているテキストデータ、画像データ、動画(ビデオ)データ、音声(録音データ)データ、さらにはそれらのファイル、テキストファイル、画像ファイル、動画(ビデオ)ファイル、音声(録音データ)ファイルなどが含まれる。その他、メールマガジン、動画音声データからの文字起こし情報を含んでもよい。
【0139】
(2)各構成
(特徴語取得手段5a)
システム44のサーバ1及び分析サーバ46は、特徴語取得手段5aをそれぞれ備えている。特徴語取得手段5aは、選別されたルール情報13、技術情報56及び学術情報57からそれぞれ特徴語52(図18参照)を取得する。それらの特徴語52は、ルール情報13、技術情報56及び学術情報57にそれぞれ紐付けられ、第2記憶部8に記憶される。なおサーバ1で特徴語取得手段5aを簡略手段5で兼ねてもよい。
【0140】
(入力情報取得手段16b、操作入力情報取得手段16c)
入力情報取得手段16bは、解析の対象となるルール情報13、技術情報56及び学術情報57のそれぞれのうちの特定の情報(例えば、後述する図20のルール情報13a)に紐付けられた入力情報67(図19参照)をユーザ15の入力操作により取得する。取得した入力情報67はユーザ端末16により解析サーバ45に送信される。
操作入力情報取得手段16cは、ユーザ15の入力操作によりユーザ端末16に入力される操作入力情報68(後述する、図23参照)を取得する。ユーザ端末16は操作入力情報68を解析サーバ45に送信する。
【0141】
(解析サーバ45)
解析サーバ45は、取得したルール情報13、技術情報56及び学術情報57のそれぞれの特徴語52から共起語群53(図18参照)を取得する共起語群取得手段47と、取得した共起語群53に基づいて、ルール情報13、技術情報56及び学術情報57における類似度54(図19参照)を取得する類似度取得手段48と、所定以上の類似度である情報と接続された数に基づいて、特定の情報13aの重要度55(図19参照)を取得する重要度取得手段49と、表示部16aに表示する表示要素を作成する画面作成手段51と、収集画面作成手段71とを備えている。
【0142】
(共起語群取得手段47)
共起語群取得手段47は、ルール情報13、技術情報56及び学術情報57のそれぞれの特徴語52から共起語群53をそれぞれ取得する。
【0143】
(類似度取得手段48)
類似度取得手段48は、それぞれの共起語群53の類似の高低に基づいて、ルール情報13、技術情報56及び学術情報57における情報間の類似度54を取得する。さらに所定の類似度54の関係にある情報の数(接続数)を取得する。例えば、特定のルール情報13a(図20参照)においては、所定の類似度54の関係にある情報として、特定の技術情報56a、56b、56c、56d及び学術情報57aの5つの情報がある。すなわち特定のルール情報13aは、5つの情報と所定の類似度54に関係にあり、接続数は5である。
【0144】
(重要度取得手段49、人物・組織重要度取得手段50)
重要度取得手段49は、接続数(図21参照)61に基づいて、対応する情報の重要度55を取得する。人物・組織重要度取得手段50は、共起語群53として取得される人名若しくは組織名の数に基づいて、人名若しくは組織名の人物・組織重要度66(図21参照)を取得する。
【0145】
(画面作成手段51、収集画面作成手段75)
画面作成手段51は、類似度54及び重要度55の高低を表示部16aに表示するための画面を作成する。収集画面作成手段75は、収集数76の高低を表示部16aに表示するための画面を作成する。
【0146】
(4)プログラム
(ルール情報13、技術情報56、学術情報57を取得するフローチャート)
図4に戻って、図に示すフローチャートは、システム44のクローラサーバ9で用いられるクローラプログラム36gの処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【0147】
(S1a)クローラサーバ9のCPU30(図3a参照)は、インターネット12上に公開されたWEBページから、収集条件2aに基づいてルール情報13に加え、技術情報56及び学術情報57を収集する。
本実施形態においては、ルール情報13、技術情報56、学術情報57として、テキストデータ、ファイルを収集する。さらに、そのテキストデータ、ファイルなどから、収集情報2bとして、テキスト情報、タイトル、組織名、公開日を抜き取る。さらに収集情報2bとして、収集条件2aから取集先のURLを取得する。取得する情報は、システム10で説明したのとほぼ同様である。
【0148】
(S2a)収集したルール情報13、技術情報56及び学術情報57を第1記憶部7に記憶する。このとき収集したルール情報13、技術情報56及び学術情報57にそれぞれ紐づけて収集情報2bを第1記憶部7に保存する。
収集条件2aには、収集したルール情報13、技術情報56及び学術情報57を第1記憶部7に保存する条件が定められている。本実施形態では、例えば、取得したルール情報13、技術情報56及び学術情報57からそれぞれ得られるタイトル、公開日、組織名が、全て一致するものが第1記憶部7に存在するか確認し、存在しない場合に記憶する。これにより同一文章を収集するのを防止している。
【0149】
(S3a)第1記憶部7からルール情報13、技術情報56及び学術情報57を取得し、翻訳条件3aに基づいて所定の言語にそれぞれ翻訳する。翻訳後の処理は、所定の言語に基づいて行われる。本実施系形態では、所定の言語は英語である。なお収集情報2bを所定の言語に翻訳してもよい。
【0150】
次いで、システム10と同様に、様々な公開日のデータ21を、言語毎に設けた日付テーブル22に基づいて所定の書式に整えて、第1記憶部7に保存する(図5参照)。日付テーブル22は収集条件2aに含まれる。
【0151】
(S4a)翻訳されたルール情報13、技術情報56及び学術情報57を第1記憶部7に保存する。
【0152】
(共起語群53を取得する処理)
図18は、システム44のサーバ1及び解析サーバ45で用いられるプログラム36h、36iの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図18に示しているシステム44のフローチャートにおいて、前述したシステム10とほぼ同じ部分には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0153】
(S5)第1記憶部7からルール情報13を取得し、選別条件4aに基づいて、所定のカテゴリーに関連するルール情報13を選別する。例えば、所定のカテゴリーとして、ドローン、ブロックチェーン、AI、電池、宇宙技術などの技術テーマが相当する。
(S5a)また技術情報56及び学術情報57については、解析サーバ44で選別する。選別の処理はシステム10で説明したのと同様の手法で行われる(図7参照)。
【0154】
(S6a)ルール情報13から簡潔な情報5aを作成する。本実施形態では簡潔な情報5aとして特徴語52を抽出する。取得した特徴語52をルール情報13に紐づけて第2記憶部8に記憶する。
(S6b)技術情報56及び学術情報57からそれぞれ特徴語52を抽出する。取得した特徴語52を対応する技術情報56若しくは学術情報57に紐づけて第3記憶部46に記憶する。なおルール情報13と同様に、簡潔な情報5aを作成してもよい。
【0155】
取得した特徴語52、52、52は、ルール情報13、技術情報56若しくは学術情報57のそれぞれの内容を特徴付ける語である。特徴語の抽出には、公知の手法を用いることができる。例えば、TF-IDF(Term Frequency-Inverse Document Frequency)、SVM(Support Vector Machune)若しくはKeyGraphといった手法を用いることができる。
本実実施形態では、TF-IDFの手法を用いて特徴語52を抽出している。TF-IDFによる手法は、例えば、よく出てくる語句は重要な語句という仮説をもとに語句を抽出する手法である。
その他、SVMによる手法は、特徴語は話題の中心になりやすく見出しにも登場しやすいという性質を仮定とし語句を抽出する手法である。
KeyGraphによる手法は、特徴語は話題の中心になりやすく見出しにも登場しやすいという性質と、文章内で出現頻度の高い語句は文章全体の基本となる土台となっていることが多いという仮定と、その土台に支えられているのが最も伝えたい内容である、つまり特徴語となるという考えに基づく手法である。なおこれらに手法以外の他の手法を用いて特徴語を抽出してもよい。
【0156】
(S12)ルール情報13、技術情報56及び学術情報57と共にそれぞれに対応する特徴語52、52、52を第2及び第3記憶部8、46から取得する。解析サーバ45は、取得した特徴語52、52、52に対応するルール情報13、技術情報56及び学術情報5の共起語群53、53、53を取得する。
ここで共起語は、主軸となる単語に対して、関連性が強く一緒に用いられる頻度が高い単語のことである。主軸となる単語の周囲によく現れる単語とも言え、1つ以上存在する。本実施形態では、主軸となる単語として特徴語52を用いており、各情報13、55若しくは56において、特徴語52と一緒に使われる単語(共起語)の一群を共起語群53としている。共起語群53の取得には、公知の手法を用いることができる。
【0157】
(共起語群53を取得する処理)
図19は、システム44の解析サーバ45で用いられるプログラム36jの処理の一実施形態を示すフローチャートである。図19に示しているフローチャートは、主に、ルール情報13、技術情報56若しくは学述情報57からユーザ15(図17参照)の選択により入力される1つの特定の情報と類似し、且つ、入力された情報と異なる種の特定の情報を取得するものである。特定の情報とは、例えば、ルール情報13を例にすると、ルール形成に関する複数の情報の束であるルール情報13の中からユーザ15が特定したルール情報13a(図20の上方の符号13a参照)に相当する。なお添え字aは、特定のルール情報であることを示している。
【0158】
(S13)例えば、ユーザ15(図17参照)はルール情報13の中から、特定のルール情報を選択する。
ユーザ15の入力操作によりにユーザ端末16は、特定のルール情報13aを示す情報(入力情報67)を取得し、解析サーバ45に送信する。解析サーバ45は入力情報67に対応する特定のルール情報13aを第2記憶部8から取得する。入力情報67とは、特定したルール情報13aを識別するための情報である。
技術情報56及び学術情報57についてもルール情報13と同様に、特定の情報を示す際には添え字を付す。また特定すべき情報が複数ある場合、例えば、特定のルール情報13a、13b、13c・・のようにアルファベット順に添え字を付す。
【0159】
(類似度54を示す相関図)
ここから図20をさらに用いて詳述する。図20はユーザ端末16の表示部16a(図17参照)に表示される画面の一実施形態を示す概略図である。画面は類似度の相関図60を示している。相関図60には、ルール情報13、技術情報56及び学術情報57の特定の情報を示す複数の円形状の表示要素58が示されている。表示要素58、58同士を連結する直線形状は、連結表示要素59である。なお相関図60では、類似度54が中程度以上の関係にある情報を表す表示要素58を表示し、それらの表示要素58、58を連結表示要素59で連結している。
【0160】
(S14)入力情報67に基づいて、ルール情報13aに対応する共起語群53aを第3記憶部46から取得する。
ルール情報13aの共起語群53aと、技術情報56及び学術情報57のそれぞれの共起語群53、53とを比較する。ここで、例えば、技術情報56の共起語群53は、技術情報56a、56b・・・のそれぞれの共起語群53a、53b・・の束である。
上述の比較の結果、ルール情報13aの共起語群53aが類似している技術情報56及び学術情報57を取得する。本実施形態では、共起語群53aが類似している情報として、図20に示すように技術情報56a、56b、56c、56d及び学術情報57aが挙げられている。また、それらの情報56a、56b、56c、56d、57aのルール情報13aとの類似度54をそれぞれ取得する。
【0161】
(類似度54)
本実施形態では、例えば、2つの共起語群を比較し、8割以上が同じ若しくは一方の共起語群のうちの8割以上が他方の共起語群に包含されているなら、類似度が高いとしている。さらに、それぞれの共起語群の8割未満~6割以上が同じ若しくは一方が他方に8割未満~6割以上で包含されているなら類似度を中とし、6割未満~2割以上同じ若しくは一方が他方に6割未満~2割以上が包含されているなら類似度を低いとし、2割未満が同じ若しくは一方が他方に2割未満で含されているなら類似度を無し、としている。
【0162】
(接続数61)
次いで、例えば、特定のルール情報13aと類似の関係にある情報の数(接続数)を取得する。取得した接続数61を第3記憶部46に記憶する。例えば、図20では、特定のルール情報13aを表す表示要素58から5本の連結表示要素59a、59bが延びている。すなわち特定のルール情報13aと中程度以上の類似度54の特定の情報が5つあることが分かる。接続している数が多い情報ほど、他の情報への引用が推測されるので、情報としての重要度や価値が高いと推測される。
【0163】
(S15、重要度55)本実施形態では、接続数が5つ以上であるなら重要度55が高いとし、接続数が4~3つであるなら重要度が中程度とし、接続数が2以下であるなら重要度は低いとしている。なお本実施系形態では、接続数61を高・中・低の三段階に区分しているが、接続数が0を重要度55が無しとしてもよい。さらに重要度55の区分を二段階又は四段階以上にしてもよい。
【0164】
取得した類似度54、接続数61及び重要度55を、対応する技術情報56a、56b、56c、56d及び学術情報57aと共に第3記憶部46に記憶する。
前述した類似度54及び重要度55を取得する処理において、過去に記憶された類似度54及び重要度55を第3記憶部46から読み込んでもよい。過去に記憶されたかどうかは、例えば、類似度54及び重要度55が記憶された日時に基づいて判断する。前記日時以降に収集されたルール情報13、技術情報56及び学術情報57に関する類似度54及び重要度55については、上述したように共起語群53に基づいて類似度54及び重要度55を取得する。
【0165】
(次の類似度・接続数・重要度を取得する処理)
次いで、取得した特定の技術情報56a、56b、56c、56d及び特定の学術情報57aの共起語群53a・・と、それらの共起語群を除く他の技術情報56及び学術情報57の共起語群53とを比較し、新たな類似度54、新たな特定の技術情報56e、56f及び新たな特定の学術情報57b、57cを得取する。新たに取得した特定の技術情報56e、56f及び特定の学術情報57b、57cについて、新たな接続数61及び重要度55をそれぞれ取得する。新たに取得した類似度54、接続数61及び重要度55を、対応する新たなに情報に紐付けて、且つ、技術情報56e、56f及び特定の学術情報57b、57cと共に第3記憶部46に記憶する。
【0166】
(類似度・接続数・重要度・特定の情報を繰り返し取得・記憶する処理)
新たに取得した特定の技術情報56e、56f及び特定の学術情報57b、57cについて、再度、特定の技術情報、学術情報、類似度54、接続数61及び重要度55を取得し、第3記憶部46に記憶する。この処理を繰り返えして探索の深度を深くすることにより、特定のルール情報13aの根幹となる技術情報56及び/又は学術情報57に到達する可能性が高まる。本実施形態では、類似度54、特定の技術情報、学術情報、接続数61及び重要度55の取得の処理を5回行っている。なお前記処理は1~4回でもよいし、6回以上行ってもよい。
【0167】
(S16)取得した類似度54、特定の技術情報、学術情報、接続数61及び重要度55に基づいて、相関図60を作成する。図21は、重要度55及び類似度54の値に基づいた表示要素58及び連結表示要素59を表示している。例えば、本実施系形態では、重要度55が高くなるほど、表示要素58の形状を大きくする。例えば、重要度55が高、中について、それぞれ表示要素58a、58bが対応している。
また本実施系形態では、類似度54の高低は連結表示要素59の長短で表している。短いほど類似度が高い。例えば、類似度54が高又は中について、それぞれ連結表示要素59a、59bが対応している。その上で、本実施形態では、類似度54が中であるか高であるのかを一層明確にするため、類似度54が中の連結表示要素を一点鎖線で表示している(符号59b参照)。例えば図20では、ルール情報13aと類似する情報として、技術情報56a、56b、56c、56d及び学術情報57aが表示されている。それらのうち実線(符号59a参照)で連結されている技術情報56b、56cは、ルール情報13aとの類似度54が高程度である。本実施形態では、所定の類似度54として、類似度54が高及び中程度の関係にある情報間について、連結表示要素59を表示している。
【0168】
(連結表示要素59の矢印の向き)
本実施形態では、連結表示要素59は矢印線とされている。その矢印の方向は共起語群53の数が多い表示要素58に向いている。例えば、矢印が向いている表示要素58を主とし、反対の表示要素58を従と仮定してもよい。なお矢印を記載しなくてもよい。
【0169】
(相関図60
例えば、相関図60からは、ルール情報13aについて、学術情報57lを表す表示要素58を出発点の1つにしていることが把握できる。その出発点の学術情報57lから図の左右のルートでルール情報13aに至っていることが把握できる。右方のルートは、図の下方の出発点の学術情報57lから上方に向けて、学術情報57i、57f、57c、57aを経てルール情報13aに至るルートである。一方で、左方のルートは、図の下方の出発点の学術情報57lから上方に向けて、学術情報57g、57d及び57eを介して、次いで技術情報56f、56aを経てルール情報13aに至るルートである。
【0170】
例えば相関図60において、ユーザ15が詳細を表示したい表示要素58を選択すると、表示要素58に紐付けられた簡潔な情報5aを表示部16aに表示してもよい。簡潔な情報5aは、SNSサーバ4を介して表示される。簡潔な情報5aを表示する画面として、例えば、前述した画面23、40、41、42(図9、10、13参照)がある。
なお簡潔な情報5aを示すテキスト情報を第2記憶部8若しくは第3記憶部46から取得し、表示してもよい。
【0171】
(相関図の他の実施形態62)
図22は相関図60の他の実施形態を示す。図22に示している人物相関図62は、前述した相関図60とほぼ同様であるので、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。人物相関図62は、前述した相関図60の情報に人物・組織に関する情報がさらに表されている点で異なる。
【0172】
図19に戻って、人物相関図62を表示するためのプログラム36kの処理の一実施形態を示すフローチャートを説明する。プログラム36kの処理(点線参照)は、前述のプログラム36jの処理とほぼ同じであるので、異なる部分の説明をし、同じ部分の説明を省略する。プログラム36kの処理は、類似度・接続数を取得する工程(S14)と重要度を取得する工程(S15)との間に、人物・組織の重要度を取得する工程(S17)を備えている点でプログラム36jの処理と異なる。
【0173】
(S17、人物・組織情報63)
共起語群53から人物名若しくは組織名の情報(人物・組織情報)63と、人物・組織情報63の出現回数を取得する。出現回数に基づいて、人物・組織の重要度66を取得する。人物・組織の重要度66を第3記憶部46に記憶する。ここで添え字aは、特定の人物・組織情報であることを示している。また特定すべき情報が複数ある場合、例えば、特定の人物・組織情報63a、63b、63c・・のようにアルファベット順に添え字を付す。
【0174】
(人物・組織重要度66)
上述の相関図60で示した所定の類似度54の関係にある情報(13、56、57)において、それぞれの情報(13、56、57)の共起語群53、53、53から人名若しくは組織名の出現回数を取得する。出現回数に基づいて、人名・組織情報63の人名・組織重要度66を取得する。本実施系形態では、例えば、出現回数が10回以上を高とし、5回以上で10回未満を中とし、5回未満を低としている。
例えば、本実施形態では、特定の人名・組織情報63a(図22参照)は、ルール情報13a及び技術情報56eに出現している。それらの出現回数の和を人名・組織重要度66として取得する。
【0175】
取得した人名・組織情報63及び人名・組織重要度66に基づいて、人物相関図62を作成する。ここから図21をさらに用いて説明する。図21には人名・組織重要度66の値に基づいて作成される人物・組織表示要素64が示されている。本実施系形態では、人名・組織重要度66が高くなるほど、人物・組織表示要素64の形状を大きくする。例えば、人名・組織重要度66が高、中、低について、それぞれ人名・組織表示要素64a、64b、64cが対応している。
また人物連結表示要素65は、人物・組織表示要素64と、対応する表示要素58とを連結する。例えば図22に示す人物相関図62では、人物・組織情報63fは、ルール情報13a、技術情報56f、学術情報57a、57b、57e、57f、57h、に連結している。
本実施形態では、所定の人名・組織重要度66として、重要度66が低以上の関係にある人名・組織情報63の人物・組織表示要素64を表示している。なお人名・組織重要度66を高以上若しくは中以上に設定してもよい。
【0176】
(人物相関図62
例えば、人物相関図62からは、人物・組織情報63fは、周囲の7つの情報に連結されているため、ルール情報13aに対して重要な人物若しくは組織であることが推測される。
【0177】
(その他)
図19において、人物・組織の重要度を取得する工程(S17)の処理と同時に若しくは処理の後に、重要度を取得する工程(S15)の処理をしてもよい。
また相関図60図20参照)を表示した後に、ユーザ15によるユーザ端末16の操作により、人物・組織表示要素64及び人物連結表示要素65を相関図60に付加するように表示してもよい。例えば、ユーザ端末16からの入力情報(符号67a参照)の取得により、人物・組織の重要度を取得し(S17)、図を作成し(工程16)、ユーザ端末16に表示する(プログラム36lの処理の一実施形態を示す二点鎖線の処理を参照)。
【0178】
(収集した情報のトレンドの把握)
次いで図23を用いて、収集したルール情報13、技術情報56若しくは学術情報57のトレンドを把握する方法を説明する。図23は解析サーバ45で用いられるプログラム36m、36nの処理の一実施形態を示すフローチャートである。
【0179】
(準備工程)ユーザ端末16のCPU30(図3b参照)は、解析サーバ45に入力画面のダウンロード要請をする。入力画面を介して、トレンドを把握するための条件が入力される。
【0180】
(入力画面69)
ここから図24を用いて入力画面(トレンド画面)69を説明する。図24には、ユーザ端末16の表示部16aに表示される入力画面の概略図が示されている。入力画面69は、技術テーマ毎に、ルール情報13、技術情報56若しくは学術情報57の収集数をそれぞれの情報の作成日等に基づいて時系列で表している。入力画面69は、縦軸画面部70と、横軸画面部71と、収集数76を示す収集数画面部72と、収集の条件を変更するために操作する操作画面部73とからなる。
【0181】
(縦軸画面部70、横軸画面部71、収集数画面72、操作画面部73)
縦軸画面部70には、選別条件4a(図7参照)に基づいて選別されたキーワード4cのうち技術に関連するワード(技術テーマ)が列挙されている。
横軸画面部71には作成日時を示す軸である。作成日は収集手段2(図17参照)で取得した情報の作成日(作成日時)、公開日(公開日時)、更新日(更新日時)などが相当する。本実施形態では作成日を採用している。なお作成日が取得できない場合は、公開日を採用し、作成日・公開日が取得できない場合は更新日を採用してもよい。本実施形態では、横軸画面部71として、約2年間の時間長で、半年間隔でメモリが付された軸を表示している。
収集数画面部72は、縦軸画面部70及び横軸画面部71で囲まれる内部領域の画面部である。収集数画面部72には、作成日時毎に、収取した情報の数(収集数)を半年毎に収集数表示要素74で示している。本実施形態では、例えば、収集数表示要素74の収取数を色の濃淡で表示している(図21参照)。色が濃いほど収集数が多い。収集数表示要素74は収集された数に応じて3段階に区分されている。例えば、収集数が101件以上の多数を示す収集数表示要素74a、100~11件の中程度の数を示す収集数表示要素74b及び10~1件の小数を示す収集数表示要素74cからなる。
操作画面部73は、国名・技術テーマを選択する国・技術選択画面部73aと、ルール情報13、技術情報56若しくは学術情報57を選択する情報選択画面部73bとからなる。本実実施形態では、例えば、選択画面部73a、73bはドロップダウンメニュー若しくはプルダウンメニューと呼ばれる方式を採用しており、ユーザ15が選択画面部73a、73bを指で触れると、選択可能な選択肢が画面に選択可能な状態で列挙される。操作画面部73において、横軸画面部71で示す時間の長さや、時間の間隔を変更できるようにしてもよい。なお本実施形態では、国・技術選択画面部73aに表示される国名及び情報選択画面部73bに表示される情報は、操作入力情報68に相当する。
【0182】
(S18)図23に戻って、ユーザ端末16のCPUは、解析サーバ45から入力画面69を取得する。操作入力情報68が入力されていない状態では、入力画面69の収集数画面部72に収集数表示要素74は表示されていない。
なお初期値としての操作入力情報68が予め設定されている場合は、収集数画面部72に設定された操作入力情報68で収集数表示要素74を表示するようにしてもよい。
【0183】
(S19)ユーザ端末16は、ユーザ15の操作により、操作入力情報68を取得する。取得した操作入力情報68を解析サーバ45に送信する。本実施形態では、収集すべき情報として、国・技術選択画面部73aにおいて国名の中から日本を選択し、情報選択画面部73bにおいてルール情報を選択している。選択された選択肢の周囲の画面部は、選択されたことを示す枠が表示される(符号73c参照)。本実施形態では、四角の枠状の表示要素でルール及び日本というテキストを囲った表示とされている(図24参照)。
【0184】
(S20)解析サーバ45は操作入力情報68を取得する。
(S21)操作入力情報68に基づいて、収集数を取得する。
(S22)取得した収集数に基づいて、収集数表示要素74(図21参照)を取得し、収集数画面部72に表示し、トレンド画面69を作成する。ユーザ端末16にトレンド画面69を送信する。
(S23)ユーザ端末16の表示部16aにトレンド画面69を表示する。
【0185】
(他の実施例)
図25にはトレンド画面77の他の実施例を示している。トレンド画面77は前述したトレンド画面69とほぼ同じであるので、同じ部分の説明は省略する。図25に示しているトレンド画面77は、国・技術選択画面部73aにおいて技術テーマを選択するようにされている。また縦軸画面部70には国名が列挙されている。情報選択画面部73bにおいてルール情報を選択している。国・技術選択画面部73aに表示される技術テーマ及び情報選択画面部73bに表示される情報が、操作入力情報68に相当する。本実施系形態では、国別に時系列で技術テーマがドローンについて、ルール情報の収集数76を表示している。
【0186】
[6.その他]
上述の実施形態では、第1記憶部7、第2記憶部8及び第3記憶部45を外部のデータサーバとしているが、それらの1つ以上をサーバ1、クローラサーバ9、SNSサーバ14、解析サーバ45のいずれかに設けてもよい。
また、翻訳手段3をクローラサーバ9に設けているが、サーバ1及び解析サーバ45に設けてもよい。
またクローラサーバ9、SNSサーバ14及び解析サーバ45をサーバ1と別に設けているが、クローラサーバ9、SNSサーバ14及び解析サーバ45の全て又はいずれか1つ以上の機能をサーバ1に一体に設けてもよい。さらにクローラサーバ9とSNSサーバ14を1つのサーバとしてもよい。さらにクローラサーバ9と解析サーバ45を1つのサーバとしてもよい。さらにSNSサーバ14と解析サーバ45を1つのサーバとしてもよい。
また、要求手段20をサーバ1に設けてもよい。
また本実施形態では、注目度測定手段28はSNSサーバ14に設けられており、進捗度判断手段29はサーバ1に設けられているが、それぞれ他のサーバに設けてもよい。さらにシステム10、44の外部の別のサーバに設けてもよい。
また図11の工程T3において、新たな収集先の情報を管理者端末10aに直接送信してもよい。
また図11の工程T1において、収集先の追加の要求は、SNSに登録されたユーザ以外のユーザができるようにしてもよい。
さらに図12の工程U1において、フォームの要求は、SNSに登録されたユーザ以外のユーザができるようにしてもよい。
【0187】
本実施系形態では、類似度54を高・中・低・無しの4段階に区分しているが、2若しくは3段階又は5段階以上に区分してもよい。なお各段階の範囲は任意に設定できる。
所定の類似度54について、本実施形態では、中以上の類似度54の関係にある情報を相関図60に表示しているが、例えば、高以上又は低以上の類似度54の関係にある情報について表示するようにしてもよい。
解析サーバ46において、クレンジング手段17及び分類条件18aに基づくタグ手段18の処理の全部または一部を技術情報56及び学術情報57について行ってもよい。
本実施形態では、類似度54の結果を第3記憶部46に記憶しているが、必要な類似度54のみを記録するようにしてもよい。例えば、高以上、中以上又は低以上の類似度54について記録するようにしてもよい。
本実施形態では、接続数61の本数を記憶しているが、高・中・低のような程度として記憶してもよい。また接続数61が無い場合は0又は無しとして記憶してもよい。
表示要素58の形状は、多角形、楕円形、星型など任意の形状であってもよい。重要度54の高低に応じて、表示要素58の形状を拡大・拡縮する代わりに、異なる形状に変化するようにしてもよい。例えば、円形状、四角形状、星形状のようにしてもよい。さらに表示要素58の色が変化するようにしてもよい。例えば、青、黄色、赤のように、赤又は青が濃くなるように変化させてもよい。さらに重要度54の高低を単色の濃淡で表してもよい。
連結表示要素59の長さで類似度54の高低が視認できるなら、線種は同じでもよい。
連結表示要素59の太さで類似度54の高低を表してもよい。例えば、太いほど類似度54が高くする。さらに連結表示要素59の線の種類で類似度54の高低を表す場合、例えば、実線、一点鎖線、二点鎖線、点線の順のように実線に近づくほど類似度54が高いことを表してもよい。
連結表示要素59の矢印は、共起語群53の数が少ない表示要素58に向くようにしてもよい。なお共起語群53の数が同数の場合は、両方の表示要素58、58に矢印が向くようにしたり、矢印を付さないようにしてもよい。
なお上述の実施形態では、特定のルール情報13aからスタートして、技術情報56及び学術情報57の類似度54の取得を繰り返したが、特定の技術情報56a又は特定の学術情報57aをスタートとして、それぞれルール情報13及び学術情報57又はルール情報13及び技術情報56の類似度54の取得を繰り返してもよい。
前述の実施形態に、その他として記載した事項を、それぞれを適宜に組み合わせて用いることができる。
【0188】
[7.まとめ]
システム10は、予め登録された収集先11を含む収集条件2aに基づいて、インターネット12を介して公開されている環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関する情報を含むルール情報13を収集する収集手段2と、収集したルール情報13が翻訳すべき言語と異なる場合に、翻訳条件3aに基づいて翻訳すべき所定の言語に翻訳する翻訳手段3とを備えるクローラサーバ9と、翻訳されたルール情報13から所定のカテゴリーに関連するルール情報を選別条件4aに基づいて選別する選別手段4と、選別したルール情報13から取得される所定の情報に基づいて簡潔な情報5aを形成する簡略手段5と、ルール情報13の収集先11である組織を含む組織情報に基づいてルール形成の進捗度を測定する進捗度測定手段29とを備えるサーバ1と、簡潔な情報5aを最初の投稿として投稿するためのSNSサイト14aを管理しており、且つ、前記最初の投稿をする投稿手段6と、投稿された簡潔な情報5aに対応するユーザ15のコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示が解除された数のうちの少なくとも1つに基づいて、対応するルール情報13の注目度を測定する注目度測定手段28とを備えるSNSサーバ14とからなる。システム10によりルールウォッチ方法が実現される。
【0189】
SNSは、情報の発信・共有・拡散といった機能を有している。ルール形成に関する情報13を簡潔にしてSNS上で広く知らしめると、分野を超えた多くのSNSユーザによるコメント、リアクションなどを集めることができる。
このため、SNSに属する様々な立場のユーザ15が、横断的に分野を越えて社会課題に対処する議論を促すことができる。その上で、これらのSNSユーザ15の反応を観察することで、歓迎すべきルール形成なのか、警戒が必要なルール形成なのかなど、重要なルール形成のサインに気付くことができ、SNSユーザにより世界的なルール形成を監視することができる。
【0190】
このようなシステム10、ルールウォッチ方法、サーバ1、サーバプログラム36、36h、36iは、収集したルール情報を選別条件に基づいて、所定のカテゴリーに選別するステップと、前記選別したルール情報から前記簡潔な情報を形成するステップとを備えているので、ルール情報13がカテゴリー毎に分けられて、簡潔な情報5aとしてまとまる。このため、ユーザ15が容易にルール情報13の内容に触れることができる。またSNSサイト14aでユーザ15の反応を集めやすくなる。
【0191】
またシステム10及びルールウォッチ方法は、選別するステップ以降で言語を揃えるべく、収集したルール情報が所定の言語と異なる言語を含む場合に、翻訳条件4aに基づいて所定の言語に翻訳するステップを前記選別するステップの前に備えているので、国内外のルール情報13を簡潔な情報5aとしてまとめることができる。
【0192】
またシステム10、ルールウォッチ方法、SNSサーバ14及びSNSサーバプログラム36eは、投稿された簡潔な情報に対応するユーザ15のコメント数、リアクションの数、対応するルール情報へアクセスするためのリンクのクリック数、折りたたみ表示を解除するボタンのうちの少なくとも1つに基づいて、対応するルール情報13の注目度を測定する注目度測定手段28を備えているので、ルール情報13に対するユーザ15の注目度が分かる。注目度が高いルール情報13は、ユーザ15の関心、警戒などの良し悪しを含め、重要なルール形成について見逃さないサインの1つになり得る。
【0193】
またシステム10、ルールウォッチ方法、サーバ1及びサーバプログラム36fは、ルール情報13の収集先11である組織25dに基づいて、ルール形成の進捗度を測定する進捗度測定手段29を備えているので、ルール形成に至る程度を知ることができるから、早急に対処すべきか、留意すべき情報かどうかの判断を助けることができる。
【0194】
またSNSサーバ14は、SNSユーザ15に要求させるべく、ルール情報13の所望の収集先の追加を要求する要求手段20を備えているので、SNSサイト14aに挙げる情報はユーザ15により作成される。このため、SNSサイトに、ユーザ15が気になるルール情報13に関する投稿されやすくなる。
【0195】
またSNSサーバ14は、SNSユーザ15に作成させるべく、所定のルール情報13について、特定のSNSユーザ15同士がコメントできるフォーラムを形成するフォーラム形成手段19を備えているので、SNSのユーザ15同士が会話するのを促すことができる。このため、ユーザの反応を一層集めやすくなる。
【0196】
システム44に示しているルールウォッチ方法は、科学技術に関連するプレスリリース若しくは技術投資などの技術の実用化に関する技術情報56及び科学技術に関連する論文若しくは特許文献などの技術の進捗に関する学術情報57の収集先を含む予め登録された収集条件2aに基づいて、技術情報及び学術技術情報をインターネットからそれぞれ収集するステップと、ルール情報、収集した技術情報及び学術技術情報から共起語群53をそれぞれ取得し、それぞれの共起語群の類似の程度に基づいて、ルール情報、技術情報及び学術情報における情報間の類似度54を取得するステップとを備えていることを特徴としている。
このためルール情報、技術情報及び学術情報における繋がりを簡易に把握することができる。
【0197】
このようなルールウォッチ方法は、ルール情報13、技術情報56及び学術情報57をそれぞれ示す表示要素58のうち類似する表示要素同士を結ぶ線の太さ又は長さで、類似度の高低をユーザ端末の表示部に表示するステップとを備えているので、ルール情報、技術情報及び学術情報の相互の繋がりを把握しやすい。
【0198】
また収集したルール情報13、技術情報56及び学術情報57を選別条件4aに基づいて所定のカテゴリーに選別するステップと、ルール情報、技術情報若しくは学術情報を示す表示要素58を、対応する国若しくはカテゴリーを示す軸と時間軸とからなるグラフに表示するステップとを備えているので、国若しくはカテゴリー毎にルール情報、技術情報若しくは学術情報のトレンドを把握しやすい。
【0199】
ユーザ端末16は、環境問題、人権問題、法規制または標準化などのルール形成に関するルール情報13、科学技術に関連するプレスリリース若しくは技術投資などの技術の実用化に関する技術情報56及び科学技術に関連する論文若しくは特許文献などの技術の進捗に関する学術情報57を、予め登録された収集条件2aに基づいてインターネットから収集し、所定の選別条件4aで選別するサーバ1と通信可能に接続されるユーザ端末であって、ユーザの操作により、国名若しくは技術テーマ名を含む操作入力情報68を取得する操作入力情報取得手段16cと、サーバにより作成され、且つ、操作入力情報に対応するルール情報、技術情報若しくは学術情報の数を時系列で示す画面を表示する表示部16aとを備えていることを特徴としている。
このため簡易な操作で、国若しくはカテゴリー毎にルール情報、技術情報若しくは学術情報のトレンドを把握しやすい。
【符号の説明】
【0200】
1 サーバ
2 収集手段
2a 収集条件
2b 収集情報
3 翻訳手段
4 選別手段
4a 選別条件
5 簡略手段
5a 簡潔な情報
6 投稿手段
7 第1記憶部
8 第2記憶部
9 クローラサーバ
10 ルールウォッチシステム(システム)
10a 管理者端末
11 収集先
12 インターネット
13 ルール情報
14 SNSサーバ
14a SNSサイト
15 ユーザ
16 ユーザ端末
16a 表示部
16b 入力情報取得手段
16c 操作入力情報取得手段
17 クレンジング手段
18 タグ手段
18a 分類条件
18b 分類キーワード
18c タグ
19 フォーラム形成手段
20 要求手段
21 公開日のデータ
22 日付テーブル
23 投稿画面
23a 投稿画面
24 共通画面部
24a 投稿者画面部
24b 投稿日時画面部
25 抽出キーワード画面部
25a タイトル画面部
25b 公開日を示す画面部
25c どこ向けの(どこの国の)記事なのかを示す画面部
25d 組織名を示す画面部
25e キーワードを示す画面部
25f 抽出された人名を示す画面部
25g 抽出された地名を示す画面部
25h 抽出された組織名を示す画面部
25i 根拠となるキーワードを示す画面部
25j 折り畳む画面部
25k 折りたたみ表示の解除画面部
26 要約画面部
26a アイコン画面部
26b タイトル画面部
26c URL画面部
26d 簡略画面部
26e タグ画面部
26f 入力画面部
27a コメント画面部
27b 気がかり画面部
27c シェア画面部
27d リアクション画面部
28 注目度測定手段
29 進捗度判断手段
30 CPU
31 メモリ
32 記録デバイス
33 接続ポート
34 通信回路
35 バスライン
36a~m サーバプログラム
36n ユーザ端末プログラム
37 ブラウザプログラム
38 OS
39 追加画面部
40 ホーム画面
41 右画面
42 左画面
42a 共通画面部
42b フォーラム画面部
43a ルールトレンド画面部
43b 社会課題画面部
43c プロジェクト画面部
43d 専門家画面部
44 ルールウォッチシステム
45 解析サーバ
46 第3記憶部
47 共起語群取得手段
48 類似度取得手段
49 重要度取得手段
50 人物・組織重要度取得手段
51 画面作成手段
52 特徴語
53 共起語群
54 類似度
55 重要度
56 技術情報
57 学術情報
58 表示要素
59 連結表示要素
60 相関図
61 接続数
62 人物相関図
63 人物・組織情報
64 人物・組織表示要素
65 人物連結表示要素
66 人物・組織の重要度
67 入力情報
68 操作入力情報
69 入力画面(トレンド画面)
70 縦軸画面部
71 横軸画面部
72 収集数画面部
73 操作画面部
74 収集数表示要素
75 収取画面作成手段
76 収集数
77 入力画面(トレンド画面)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25