(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】粉末化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/19 20060101AFI20241018BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20241018BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20241018BHJP
A61K 8/36 20060101ALI20241018BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
A61K8/19
A61K8/29
A61K8/02
A61K8/36
A61Q1/00
(21)【出願番号】P 2024075099
(22)【出願日】2024-05-07
【審査請求日】2024-05-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390041036
【氏名又は名称】株式会社日本色材工業研究所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 裕貴
【審査官】河村 明希乃
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0047266(KR,A)
【文献】特開2000-159649(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107604644(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0141772(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第107496226(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109021791(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108117827(CN,A)
【文献】特開2023-028210(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00-8/99
A61Q 1/00-90/00
CAplus/REGISTRY(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)イライトを5~70質量%と、(b)
顔料級酸化チタン
を1~25質量%と、(c)球状粉体を2.5~9質量%と、及び(d)金属石鹸粉体を2~20質量%を含み、
乾式成形されたタルクを実質的に含まない粉末化粧料。
【請求項2】
前記(a)イライトを20~50質量%の範囲内で含む、請求項1に記載の粉末化粧料。
【請求項3】
前記(d)金属石鹸粉体を7.5~17.5質量%の範囲内で含む、請求項1または2に記載の粉末化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タルクを含有しない粉末化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、凹凸形状に富んだタルクは安価であるといった利点と、固形粉末化粧料の場合は成型性や耐衝撃性を向上させることから、好んで固形粉末化粧料の基材として用いられてきた。近年ではアスベスト混入の懸念などからタルクを配合しない「タルクフリー」の粉末化粧料が求められている。しかし、タルクに類似する板状粉体としてはマイカ、セリサイト、合成金雲母等が一般的に知られているが、これらはいずれも不自然なツヤが生じやすく、更には固形粉末化粧料の場合は成型性、耐衝撃性の低下といった課題があり、タルクの代替成分として十分ではなかった。
【0003】
これらの問題を解決するために、特許文献1には、次の成分(a)少なくとも1つのバター処理粉末、(b)少なくとも1つの球状粉末、(c)少なくとも1つのバターを含有することを特徴とするプレストパウダー化粧料が、開示されている。また、特許文献2には、(a)窒化ホウ素を5~55重量%、(b)光輝性顔料を40~90質量%、(c)油剤を5~40質量%含有することを特徴とする粉末固型化粧料が、開示されている。
【0004】
一方、特許文献3には、次の成分、平均粒子径が15μm以下の雲母(A)及び平均粒子径10μm以上の雲母(B)を含有し、タルクを含まない粉末固形粉末化粧料が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2022-532440号公報
【文献】特開2000-186012号公報
【文献】国際公開第2022/085589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、バター処理粉末及びバターを配合しているため、バターの独特なしっとりとした重めの感触が強くなるため、パウダリー感が消失してしまうという懸念があった。また、特許文献2に記載されている技術は、光沢感の強い窒化ホウ素を多く配合しているため、不自然な仕上がりとなる懸念があった。さらに、特許文献3に記載されている技術についても、耐衝撃性や感触の柔らかさ、自然な仕上がりついては検討されているものの、雲母特有のツヤ感が生じ、マットな仕上がりを望む消費者のニーズを満たすものではなかった。そこで、タルクを含まずとも、マットで自然な仕上がりで、固形状に成型する場合は耐衝撃性が損なわれず、感触も柔らかいままである粉末化粧料が望まれていた。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、バター処理粉末及びバターを配合しているため、バターの独特なしっとりとした重めの感触が強くなるため、パウダリー感が消失してしまうという懸念があった。また、特許文献2に記載されている技術は、光沢感の強い窒化ホウ素を多く配合しているため、不自然な仕上がりとなる懸念があった。さらに、特許文献3に記載されている技術についても、耐衝撃性や感触の柔らかさ、自然な仕上がりついては検討されているものの、雲母特有のツヤ感が生じ、マットな仕上がりを望む消費者のニーズを満たすものではなかった。そこで、タルクを含まずとも、マットで自然な仕上がりで、固形状に成型する場合は耐衝撃性が損なわれず、感触も柔らかいままである粉末化粧料が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明者は鋭意検討を行った結果、イライトと酸化チタンを組合せることによって、タルクを含まずとも、マットで自然な仕上がりで、固形状に成型する場合は耐衝撃性を維持しつつも、柔らかい使用感である粉末化粧料を得ることができる事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は、一実施形態によれば、(a)イライトを5~70質量%と、及び(b)酸化チタンを含み、タルクを実質的に含まない粉末化粧料に関する。
【0010】
前記粉末化粧料において、前記成分(b)酸化チタンを1~25質量%の範囲内で含むことが好ましい。
【0011】
前記粉末化粧料において、前記成分(c)球状粉体を0.5~15質量%の範囲内で含むことが好ましい。
【0012】
前記粉末化粧料において、前記成分(d)金属石鹸粉体を2~20質量%の範囲内で含むことが好ましい。
【0013】
前記粉末化粧料において、乾式成型されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、タルクを含まずとも、マットで自然な仕上がりで、固形状に成型する場合は耐衝撃性を維持しつつも柔らかい使用感である粉末化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の粉末化粧料について具体的に説明する。
本発明の粉末化粧料は、粉末化粧料であって、少なくとも以下の成分(a)及び(b)を含んでいる。
(a)イライトを5~70質量%
(b)酸化チタン
本実施形態に係る粉末化粧料は、タルクを実質的に含まない。
【0016】
本発明において、粉末化粧料とは、粉末成分を主成分とし、感触付与または成型性向上を目的として適宜油性成分を含んで構成される化粧料をいう。固形粉末化粧料とは、粉末化粧料を乾式または湿式成型法で皿状容器へ成型した化粧料である。
【0017】
本実施形態による粉末化粧料はタルクを実質的に含まない。タルクは含水珪酸マグネシウム(Mg3Si4O10(OH)2)、またはこれを主成分とする層状鉱物をいう。タルクは人工的に合成させた合成タルクも含まれる。タルクを実質的に含まないとは、化粧料全量中にタルクの配合量が0.1質量%未満で、意図的にタルクを添加等しないことを示すものであり、不可避的に混入しうる程度の含有量であることをいう。
【0018】
以下、本実施形態による粉末化粧料を構成する必須成分(a)及び(b)について説明する。
【0019】
(a)イライト
本発明における成分(a)イライトは、フィロケイ酸塩鉱物または層状のアルミノケイ酸塩鉱物で、粘土鉱物の一種である。マイカより格子水を多く含み、カリウム含量が少ないことで他の雲母鉱物と区別される。イライトは表面処理がなされてもよく、表面処理剤としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、フッ素化合物、シリコーン系化合物、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、金属石鹸、界面活性剤、水溶性高分子等の通常公知のものを使用できる。市販品としては、RonaFlair Satin(メルクパフォーマンスマテリアルズ合同会社製)、GREEN CLAY(Alban Muller International社製)などが挙げられる。
【0020】
前記成分(a)イライトの粒子形状および粒子径は特には限定されないが仕上がりと成型性の観点から、平均粒子径5~50μm以下の板状形状であることが好ましい。
【0021】
前記成分(a)イライトは、粉末化粧料の総質量を100%とした場合に、5~70質量%の範囲で含まれる。成分(a)の含有量が5質量%未満であると、マット感が足らず不自然なつやが目立つ仕上がりとなり、固形状に成型する場合は耐衝撃性が悪化する。成分(a)の含有量が70質量%を超えて存在すると、使用感が重くなり、均一な塗布が難しくなる。成分(a)の含有量は10~60質量%であることが好ましく、20~50質量%であることがさらに好ましい。
【0022】
(b)酸化チタン
本発明における成分(b)酸化チタンは、平均一次粒径が180nm~1000nmの顔料級酸化チタンである。平均粒径は透過電子顕微鏡写真の画像解析による個数平均径などの方法によって測定される。また、酸化チタンに表面処理がなされたものであってもよい。通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、フッ素化合物、シリコーン系化合物、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、金属石鹸、界面活性剤、水溶性高分子等の通常公知のものを使用できる。なお、パール剤として用いられる雲母チタンに含まれる酸化チタンは、本発明においては成分(b)に該当しないものとする。市販品としては、TITANIUM DIOXIDE MP-1133(テイカ株式会社製)、TIPAQUE CR-50(石原産業株式会社製)などが挙げられる。
【0023】
(b)酸化チタン
前記成分(b)酸化チタンは、粉末化粧料の総質量を100%とした場合に、1~25質量%の範囲で含まれる。成分(b)の含有量が1質量%未満であると、カバー力が足りずにマット感が感じられない場合がある。成分(b)の含有量が25質量%を超えて存在すると、白浮きしてしまい、不自然な仕上がりとなる場合がある。成分(b)の含有量は3.5~20質量%であることが好ましく、7~15質量%であることがさらに好ましい。
【0024】
(c)球状粉体
本発明のおける成分(c)球状粉体は、任意選択的な成分であって、通常化粧料に使用するものであればいずれのものも使用できる。例えば、シリカ、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の鉱物粉体;ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂;セルロース、デンプン等の天然高分子粉体;酵母培養物等の生分解性粉体などが挙げられる。また、これらの球状粉体に表面処理がなされたものであってもよい。通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、フッ素化合物、シリコーン系化合物、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、金属石鹸、界面活性剤、水溶性高分子等の通常公知のものを使用できる。 求める仕上がりや感触に応じて適宜使用することができ、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
平均粒子径は特に限定されないが、1μm以上30μm未満が好ましく、3μm以上20μm未満がより好ましく、5μm以上10μm未満がさらにより好ましい。平均粒子径が大きすぎると異物感を感じる場合があり、平均粒子径が小さすぎると、滑らかさに欠け、きしみ感を感じる場合がある。
さらに、前記成分(c)球状粉体における球状とは、真球、略球状、回転楕円体を含み、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。市販品としては、CELLULOBEADS D-5(大東化成工業株式会社製)、SILICA MICRO BEAD P-1500(日揮触媒化成株式会社製)などが挙げられる。
【0025】
前記成分(c)球状粉体は粉末化粧料の総質量を100%とした場合に、0.5~15質量%の範囲で含まれる。成分(c)の含有量が0.5質量%未満であると、球状粉体特有の柔らかい感触を得ることができず、成分(c)の含有量が15質量%を超えて存在すると、固形状に成型する場合は耐衝撃性が悪化してしまう。
成分(c)の含有量は1.5~13質量%であることが好ましく、2.5~9質量%であることがさらに好ましい。
【0026】
本発明における(d)金属石鹸粉体は、任意選択的な成分であって、通常化粧料に使用するものであればいずれのものも使用でき、炭素数10~22の不飽和結合を有していてもよい直鎖、分岐、環状の脂肪酸のIIA属、IIB属、IIIA属の金属塩であれば特に制限されないが、これらの内でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸又はベヘン酸の、亜鉛塩、アルミニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が好ましく用いられる。
【0027】
前記成分(d)金属石鹸粉体は、粉末化粧料の総質量を100%とした場合に、2~20質量%の範囲で含まれる。固形状に成型する場合は、成分(d)の含有量が2質量%未満であると、耐衝撃性が低下してしまい、成分(d)の含有量が20質量%を超えて存在すると、固形粉末が硬くなりすぎ、ケーキングする懸念が高まる。
成分(d)の含有量は7.5~17.5質量%であることが好ましく、10~14質量%であることがさらに好ましい。
【0028】
(e)その他の成分
本実施形態における粉末化粧料は、その特性を損なわない範囲成分で(a)~(d)に該当しない、通常化粧料や医薬部外品、医薬組成物等に用いられるその他の成分を含んでもよい。例えば、(a)~(d)以外の粉体成分、液状、固形状、ペースト状の油性成分、保湿剤、界面活性剤、増粘剤、染料、低級アルコール、有機酸、有機アミン、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、水等を挙げることができる。
【0029】
本実施形態における粉末化粧料の用途は、特に限定されない。
本発明の粉末化粧料は、そのまま粉末状の化粧料として使用してもよく、粉末化粧料を固形状に成形し、固形粉末化粧料として使用してもよい。
本発明の粉末化粧料は、耐衝撃性や成形性に優れるため、固形粉末化粧料に、好ましく適用することができる。本発明の粉末化粧料を固形粉末化粧料として使用する場合には、乾式成形法、湿式成形法等の公知の成形法を適用し、粉末化粧料を固形状に成形することにより、固形粉末化粧料を製造することができる。
【0030】
本実施形態における粉末化粧料は、公知の方法で製造することができる。すなわち、成分(a)、(b)と任意選択的に成分(c)、(d)、(e)のうち粉体成分を必要に応じて混合し混合し粉体基材を得る工程と、得られた粉体基材へ必要に応じて加熱溶融した(e)のうち油性および水性成分を添加し、均一混合する工程により、粉末化粧料を得ることができる。固形粉末化粧料の場合は、得られた粉末化粧料を金皿等の容器へ乾式あるいは湿式法で充填する。
【0031】
また、本実施形態における粉末化粧料は、製品形態としては、メーキャップ化粧料、化粧料、及び皮膚外用剤がありうる。具体的にはパウダーファンデーション、プレストパウダー、ルースパウダー、アイシャドウ、チーク、ハイライト、アイブロウ、パウダーリップ(口紅)などが挙げられるが、これらには限定されない。
【0032】
以下、本発明について、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下、処方中の数値は質量%を示す。
【実施例】
【0033】
(実施例1~29、比較例1~8、参考例)
下記表1~4記載の配合量(質量%)で、表中の粉体相の成分をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、さらに表中の油相の成分を添加、混合した。得られた混合物をアトマイザー等の粉砕機にて粉砕を行った。その後ふるいを通し、金皿に圧縮成型して、実施例1~29、比較例1~8、参考例のパウダーファンデーション(乾式)を製造した。また、得られた固形粉末化粧料は、下記記載の試験方法で耐衝撃性、仕上がり、感触の官能試験を行い、結果を下記表1~4に併記した。参考例はタルクを粉体基剤として含有する従来の固形粉末化粧料である。
【0034】
<耐衝撃性>
耐衝撃性は落下試験にて評価した。試験は、金皿に充填し、圧縮試験して得られた固形粉末化粧料を、プラスチック製のコンパクトに装填し、30cmの高さよりラワン材へ正落下させ、欠けが発生するまでの落下回数の算術平均(n=3)により比較した
(スコア)
◎:11回以上
〇:6回~10回
△:3回~5回
×:2回以下
【0035】
<仕上がりの官能試験>
専門パネリスト5名に得られたパウダーファンデーションを使用してもらい、塗布後のマット感について、以下の基準で評価した。得られたスコアを算術平均して、以下の評価基準で判定した。
(スコア)
4点:マット感に優れ、不自然なツヤ感を感じない
3点:マット感があり、不自然なツヤ感をほとんど感じない
2点:マット感はややあるが、不自然なツヤ感を感じる
1点:マット感がなく、非常に不自然なツヤ感を感じる
(評価基準)
◎:スコア(算術平均値)4点
○:スコア(算術平均値)3.0点以上4.0点未満
△:スコア(算術平均値)2.0点以上3.0点未満
×:スコア(算術平均値)1.0点以上2.0点未満
【0036】
<感触の官能試験>
専門パネリスト5名に、得られたパウダーファンデーションを使用してもらい、塗布時の柔らかさについて、以下の基準で評価した。得られたスコアを算術平均して、以下の評価基準で判定した。
(スコア)
4点:とても柔らかく、均一に伸び広がる
3点:柔らかいが、わずかにムラができる
2点:硬く、ややムラができる
1点:とても硬く、ムラができる
(評価基準)
◎:スコア(算術平均値)4点
○:スコア(算術平均値)3.0点以上4.0点未満
△:スコア(算術平均値)2.0点以上3.0点未満
×:スコア(算術平均値)1.0点以上2.0点未満
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
次に、粉末化粧料の処方例を示す。各処方中、成分の右側は、化粧料全体の質量を100%とした場合の質量%を示す。
【0042】
[処方例1]ファンデーション
(1)マイカ 残量
(2)酸化チタン 13.0
(3)イライト 10.0
(4)ナイロン―12 3.0
(5)酸化鉄 3.0
(6)合成フルオロフロゴパイト 0.5
(7)イソステアリン酸 3.2
(8)イソステアリン酸PEG-60グリセリル 2.4
(9)デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10 1.6
(10)スクワラン 5.5
(11)防腐剤 適量
上記(1)~(6)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、さらに(7)~(11)を添加、混合した。得られた混合物をアトマイザー等の粉砕機にて粉砕を行った。その後ふるいを通し、金皿にプレスした。得られた固形粉末化粧料は、マットで自然な仕上がり、柔らかな感触および耐衝撃性のすべてにおいて良好であった。なお、マイカで配合量を100質量%に調整している。
【0043】
[処方例2]ルースファンデーション
(1)マイカ 残量
(2)酸化チタン 8.0
(3)イライト 40.0
(4)ポリメタクリル酸メチル 6.0
(5)酸化鉄 0.5
(6)トリエチルヘキサノイン 3.5
(7)防腐剤 適量
上記(1)~(5)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、さらに(6)、(7)を添加、混合した。得られた粉末化粧料は、マットで自然な仕上がりおよび柔らかな感触において良好であった。なお、マイカで配合量を100質量%に調整している。
【0044】
[処方例3]ルースパウダー
(1)マイカ 残量
(2)酸化チタン 3.5
(3)イライト 20.0
(4)シリカ 10.0
(5)酸化鉄 0.2
(6)ジメチコン 1.5
(7)防腐剤 適量
上記(1)~(5)をヘンシェルミキサーにて均一に混合し、さらに(6)、(7)を添加、混合した。得られた粉末化粧料は、マットで自然な仕上がりおよび柔らかな感触において良好であった。なお、マイカで配合量を100質量%に調整している。
【要約】
【課題】マットな仕上がりと、良好な感触を有する粉末化粧料。
【解決手段】(a)イライトを5~70質量%と、及び
(b)酸化チタン
を含み、タルクを実質的に含まない粉末化粧料。
【選択図】なし