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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241018BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024084240
(22)【出願日】2024-05-23
【審査請求日】2024-05-23
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年11月30日に、ウェブサイト(https://www.hitohinto.com/services_personal)及び(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000091903.html)に公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年11月30日に、ウェブサイト(https://www.hitohinto.com/services_personal)及び(https://personal.hitohinto.com)に公開した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521164717
【氏名又は名称】株式会社hitohinto
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大野 千香
【審査官】日比野 可奈子
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-048877(JP,A)
【文献】国際公開第2021/106111(WO,A1)
【文献】特開2007-033808(JP,A)
【文献】特許第7469839(JP,B1)
【文献】特許第7471760(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップと、
前記メモリに格納された前記エピソードを用いて、前記エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるための第2プロンプトを生成するステップと、
生成した前記第2プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記質問を生成させるステップと、
前記質問を出力するステップと、
前記ユーザの操作により、修正された前記エピソードを受け付けるステップと、
受け付けた前記修正された前記エピソードを、前記メモリに格納するステップと、
前記メモリに格納された前記修正された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを前記大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップと、
作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップと、
前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記第2プロンプトを生成するステップにおいて、前記ユーザの求めに応じて、又は所定の条件を満たしたときに、前記第2プロンプトを生成する、
請求項に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2プロンプトを生成するステップにおいて、所定の閾値より前記メモリに格納されている前記エピソードの量が多い場合、前記数値情報に基づいて、前記エピソードを選択し、選択した前記エピソードと、選択した前記エピソードについての前記数値情報とを用いて前記第2プロンプトを生成する、
請求項に記載のプログラム。
【請求項4】
前記入力を受け付けるステップにおいて、前記エピソードと、前記数値情報と、前記ユーザが前記経験をしたときの日付情報との入力を受け付け、
前記格納するステップにおいて、受け付けた前記エピソードと、前記数値情報と、前記日付情報とを、前記メモリに格納し、
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記メモリに格納された前記エピソードのうち、前記エピソードについての前記日付情報が最も最近の前記エピソードを重視して、前記ユーザの強みに関するテキストを前記大規模言語モデルに生成させるように、前記第1プロンプトを生成する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、所定の閾値より前記メモリに格納されている前記エピソードの量が多い場合、前記数値情報に基づいて、前記エピソードを選択し、選択した前記エピソードと、選択した前記エピソードについての前記数値情報とを用いて前記第1プロンプトを生成する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記入力を受け付けるステップにおいて、前記エピソードと、前記数値情報と、前記ユーザが前記経験をしたときの日付情報との入力を受け付け、
前記格納するステップにおいて、受け付けた前記エピソードと、前記数値情報と、前記日付情報とを、前記メモリに格納し、
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記所定の閾値より前記メモリに格納されている前記エピソードの量が多い場合、前記エピソードについての前記数値情報及び前記日付情報に基づいて、前記エピソードを選択し、選択した前記エピソードと、選択した前記エピソードについての前記数値情報とを用いて前記第1プロンプトを生成する、
請求項に記載のプログラム。
【請求項7】
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、
ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップと、
前記メモリに格納された前記エピソードを用いて、前記エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるための第2プロンプトを生成するステップと、
生成した前記第2プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記質問を生成させるステップと、
前記質問を出力するステップと、
前記ユーザの操作により、修正された前記エピソードを受け付けるステップと、
受け付けた前記修正された前記エピソードを、前記メモリに格納するステップと、
前記メモリに格納された前記修正された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを前記大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップと、
作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップと、
前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップと、
を実行する、情報処理装置。
【請求項8】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータが実行する方法であって、前記プロセッサが、
ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップと、
前記メモリに格納された前記エピソードを用いて、前記エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるための第2プロンプトを生成するステップと、
生成した前記第2プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記質問を生成させるステップと、
前記質問を出力するステップと、
前記ユーザの操作により、修正された前記エピソードを受け付けるステップと、
受け付けた前記修正された前記エピソードを、前記メモリに格納するステップと、
前記メモリに格納された前記修正された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを前記大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップと、
作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップと、
前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップと、
を実行する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セカンドキャリアを選択するにあたり、自己の強みをユーザに認識させることができることを目的として、入力されるユーザの学び情報又は経験情報を受け付け、学び情報又は経験情報をモデルに適用することでユーザの強みを判断し、ユーザの強みを出力する、という技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2023-048877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術は、ユーザの強みを、強み要素ごとに評価し、評価結果を出力している。しかし、上記の技術では、自己の強みを表現することが苦手なユーザに対して評価結果を提示したとしても、そのユーザが自己の強みを表現することができない、という問題があった。
【0005】
そこで、本開示において、自己の強みを表現することが苦手なユーザに対して、そのユーザならではの強みを表現することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るプログラムは、プロセッサとメモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップと、受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップと、前記メモリに格納された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップと、作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップと、前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、自己の強みを表現することが苦手なユーザに対して、そのユーザならではの強みを表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、システム1の全体の構成を示す図である。
図2図2は、情報処理装置10の機能的な構成を示す図である。
図3図3は、ユーザDB121のデータ構造を示す図である。
図4図4は、エピソードDB122のデータ構造を示す図である。
図5図5は、ユーザ端末20の機能的な構成を示す図である。
図6図6は、システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図7図7は、システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図8図8は、システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図9図9は、システム1における処理の流れの一例を示す図である。
図10図10は、ユーザ端末20に表示させるポータル画面の画面例の一例である。
図11図11は、ユーザ端末20に表示させる入力画面の画面例の一例である。
図12図12は、ユーザ端末20に表示させるアドバイス画面の画面例の一例である。
図13図13は、ユーザ端末20に表示させるフィードバック画面の画面例の一例である。
図14図14は、情報処理装置10の機能的な構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0010】
また、以下の説明において、「プロセッサ」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0011】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0012】
また、以下の説明において、「xxxテーブル」といった表現により、入力に対して出力が得られる情報を説明することがあるが、この情報は、どのような構造のデータでもよいし、入力に対する出力を発生するニューラルネットワークのような学習モデルでもよい。従って、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。
【0013】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0014】
また、以下の説明において、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサによって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部及び/又はインタフェース部などを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、そのプロセッサを有するコントローラのようなデバイス)とされてもよい。
【0015】
プログラムは、計算機のような装置にインストールされてもよいし、例えば、プログラム配布サーバ又は計算機が読み取り可能な(例えば非一時的な)記録媒体にあってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0016】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0017】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0018】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0019】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。情報処理装置10、ユーザ端末20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0020】
<本開示の概要>
本開示では、ユーザに対し、そのユーザ自身の経験に基づくそのユーザならではの強みに関するテキストを提示する。ユーザは、例えば、就職活動や転職活動を行う求職者などである。これにより、ユーザは、就職活動や転職活動において、自己の強みを理解できていなかったり、自己の強みを表現することが苦手だったりしても、自己の強みを表現することができる。ユーザの強みや弱み、性格、価値観などを表現することは、就職活動や転職活動において、履歴書や職務経歴書に記載するだけでなく、面接においても必要である。このような場面において、例えば、学生であれば、初めての就職活動であるため、うまく自己表現をすることができない場合が多い。このような表現が苦手なユーザは、典型的な自己表現や他者の成功例を転記することがある。しかし、このようなことをしても人事担当者は実際に会った際に記載とのギャップを感じるため面接で不合格になったり、入社後に自分の価値観や能力と合わないことで苦労したり、結果としてそのユーザに対してマイナスの状態になることもある。
【0021】
また、自己の強みを理解することは難しい。従来技術では、例えば所定の項目毎に評価値が出てくるが、これでは複数のユーザが同じ結果になる場合が多数存在する。これでは、その人自身の強みを理解しようとしても、ユーザ自身でも何が他人と異なっているのか、自分特有の強みは何なのか理解できない。そして、ユーザは、自己肯定感が低かったり、自分自身を見なおす時間がなかったり、自分には強みなんてないと考えていたりして、自己の強みが理解できない場合がある。このような場合に、他のユーザと同じような結果が表示されても、自己の強みを理解できるとは言えない。
【0022】
また、このような自己理解は、他人に手伝ってもらうとなると、時間がかかってしまう上に、うまく伝えきれないことが多く、煩わしい。また、そもそも自分は大した経験が無い人間だと思っている中で、他人に自分の経験を話すことは、勇気が出なかったり、やろうと思えなかったり等の心理的ハードルが特に大きい。
【0023】
本開示の技術は、ユーザの強みをユーザの経験に基づいて生成することで、ユーザ自身でも気付かなかったユーザならではの強みを表現することができる。これにより、本開示の技術は、ユーザの就職活動や転職活動、その他自己PRが必要な活動の補助することができる。また、本開示の技術は、人手ではなく、自己のエピソードに基づいて自動的に自己の強みを抽出することで、人に手伝ってもらう場合の煩わしさを解消することができる。また、そのユーザならではの強みを提示することで、自分には強みなんてないと考えているユーザに対して、そのユーザの強みをフィードバックすることになる。これにより、ユーザに自分の強みに気づいてもらうこと、理解してもらうことができる。なお、本開示の実施形態では、ユーザの強みに関するテキストを生成する場合を例に説明するが、強み以外の、例えば、ユーザの弱み、性格、価値観等を生成することに適用することができる。
【0024】
<1.実施形態>
<1.1.システム1の全体構成>
本開示の実施形態のシステム1の構成について説明する。システム1は、本開示に係るユーザの強みに関するテキストを生成するためのシステムである。
【0025】
図1に示すように、システム1は、情報処理装置10と、ユーザ端末20と、サーバ30と、ネットワーク80とを備える。情報処理装置10と、ユーザ端末20と、サーバ30とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0026】
情報処理装置10は、ユーザの強みに関するテキストを生成する機能を発揮する情報処理装置である。
ユーザ端末20は、ユーザが操作する情報処理装置である。
サーバ30は、情報処理装置10から大規模言語モデル(LLM:Large Language Models)に対する入力を受け付け、生成された結果を情報処理装置10に対して返すサーバとして機能する情報処理装置である。大規模言語モデルは、例えば、GPT-4、BERTなど任意の大規模言語モデルを採用することができる。
【0027】
情報処理装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCなどにより実現される。
【0028】
図1に示すように、情報処理装置10は、通信IF12と、入出力IF13と、メモリ15と、ストレージ16とを備える。
【0029】
通信IF12は、情報処理装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及びユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。入出力IF13は、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。メモリ15は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。ストレージ16は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0030】
ユーザ端末20は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCなどにより実現される。
【0031】
図1に示すように、ユーザ端末20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26とを備える。
【0032】
通信IF22は、ユーザ端末20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及びユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。入出力IF23は、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。メモリ25は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。ストレージ26は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0033】
<1.2.情報処理装置10の機能的な構成>
図2は、情報処理装置10の機能的な構成を示す図である。図2に示すように、情報処理装置10は、通信部101と、記憶部102と、制御部103としての機能を発揮する 。
【0034】
通信部101は、外部の装置と通信するための処理を行う。
【0035】
記憶部102は、使用するデータ及びプログラムを記憶する。
【0036】
具体的には、記憶部102は、ユーザDB(データベース)121、及びエピソードDB122などを記憶する。
【0037】
以下に、図3及び図4に示す情報処理装置10が記憶するユーザDB121及びエピソードDB122のデータ構造について説明する。なお、図3及び図4は、各データベースのデータ構造を示す図である。
【0038】
ユーザDB121は、ユーザの情報を保持するデータベースである。ユーザDB121は、項目「ユーザID」と、項目「氏名」と、項目「所属」と、項目「生年月日」と、を含む。
【0039】
項目「ユーザID」は、ユーザを識別するための情報である。
【0040】
項目「氏名」は、ユーザの名称又は氏名である。
【0041】
項目「所属」は、ユーザが所属している団体である。具体的には、項目「所属」は、ユーザが所属している大学、企業などである。
【0042】
項目「生年月日」は、ユーザの生年月日である。
【0043】
エピソードDB122は、ユーザの経験に関するデータを保持するデータベースである。エピソードDB122は、項目「ユーザID」と、項目「データID」と、項目「タイトル」と、項目「エピソード」と、項目「日付情報」と、項目「数値情報」と、項目「動画像」とを含む。
【0044】
項目「ユーザID」は、ユーザを識別するための情報である。
【0045】
項目「データID」は、情報セットを識別するための情報である。
【0046】
項目「エピソード」は、ユーザが経験した主観的なエピソードの内容である。具体的には、エピソードは、ユーザが経験したことの具体的なエピソードを記載したテキストデータである。エピソードには、タイトル、経験した出来事、経験したときに感じた感情などの情報が含まれる。
【0047】
項目「日付情報」は、ユーザがエピソードの経験をした時期である。具体的には、日付情報は、例えば、西暦及び月としてもよいし、年月日としても、ユーザが経験したときの年齢としてもよい。
【0048】
項目「数値情報」は、ユーザがエピソードの経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化したものである。具体的には、数値情報は、例えば、ユーザが経験をしたときに幸せに感じた度合を示す幸福度である。数値情報は、幸福度の他に、例えば、経験したときに感じた関心度、嫌悪度等種々の感情に関する度合を採用することができる。本開示では、数値情報が幸福度の場合を例に説明する。幸福度は、ユーザが入力しやすく、直感的に表すことができる数値が好ましい。本開示では、幸福度は、-10~10の整数を用いる場合を例に説明する。なお、幸福度以外の感情(関心度、嫌悪感等)を採用する場合も同様に、-10~10の整数を用いることができる。
【0049】
項目「動画像」は、エピソードに関する動画像のデータである。具体的には、動画像は、動画又は静止画のデータである。
【0050】
制御部103は、情報処理装置10のプロセッサがプログラムにしたがって処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。制御部103は、受信制御部131、送信制御部132、表示部133、入力部134、第1生成部135、第2生成部136などを含む。
【0051】
受信制御部131は、情報処理装置10が外部の装置から通信プロトコルにしたがって信号を送受信する処理を制御する。
【0052】
送信制御部132は、情報処理装置10が外部の装置に対し通信プロトコルにしたがって信号を送信する処理を制御する。
【0053】
表示部133は、種々の画面をユーザ端末20に表示させる。
具体的には、表示部133は、ポータル画面を、ユーザ端末20に表示させる。ポータル画面は、後述する入力画面、修正画面、アドバイス画面、フィードバック画面の各々を表示させるためのボタンを含む。
【0054】
また、表示部133は、ユーザが経験したエピソードと、当該ユーザが当該経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報と、当該ユーザが当該経験をしたときの日付情報との入力を受け付けるための入力画面を、ユーザ端末20に表示させる。入力画面は、例えば、ユーザの操作により、入力画面を表示させるためのボタンがポータル画面において押下されたことにより、表示される。
【0055】
また、表示部133は、当該データを、対話形式で入力させるための入力画面を表示することとしてもよい。具体的には、この場合、入力画面において、チャットボット等の対話システムにより、データの入力を受け付ける。
【0056】
また、表示部133は、入力したエピソード、数値情報、及び日付情報について、修正を受け付ける修正画面を、ユーザ端末20に表示させる。修正画面は、例えば、ユーザの操作により、修正画面を表示させるためのボタンがポータル画面において押下されたことにより、表示される。また、修正画面は、入力を受け付けるための画面と同様のユーザインタフェースを用いてもよい。
【0057】
また、表示部133は、ユーザのエピソードを充実させるための質問をするためのアドバイス画面を、ユーザ端末20に表示させる。アドバイス画面は、例えば、ユーザの操作により、アドバイス画面を表示させるためのボタンがポータル画面において押下されたことにより、表示される。
【0058】
また、表示部133は、ユーザの強みに関するテキストを表示するフィードバック画面を、ユーザ端末20に表示させる。フィードバック画面は、例えば、ユーザの操作により、フィードバック画面を表示させるためのボタンがポータル画面において押下されたことにより、表示される。
【0059】
入力部134は、ユーザが経験したエピソードと、当該ユーザが当該経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報と、当該ユーザが当該経験をしたときの日付情報との入力を受け付ける。
【0060】
具体的には、入力部134は、ユーザ端末20からユーザが経験したエピソードと、数値情報と、日付情報とを受信することにより、エピソードと、数値情報と、日付情報との入力を受け付ける。入力部134は、受け付けたエピソードと、数値情報と、日付情報とを、エピソードDB122に格納する。
【0061】
また、入力部134は、ユーザ端末20から修正されたエピソード、数値情報、及び日付情報の何れかを受信することにより、修正されたエピソード、数値情報、及び日付情報を、エピソードDB122に格納する。
【0062】
第1生成部135は、ユーザの強みに関するテキストを生成する。
具体的には、第1生成部135は、エピソードDB122に格納されたエピソードと、数値情報と、日付情報とを用いて、ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成する。
【0063】
より具体的には、第1生成部135は、まず、所定の閾値よりエピソードDB122に格納されている当該ユーザのエピソードの量が多い場合に、エピソードDB122に格納されているエピソードのうち、数値情報及び日付情報に基づいて、エピソードを選択する。プロンプトの文字数等の容量は、大規模言語モデルにおいて、制限されている場合があるため、この問題を解消するためである。
【0064】
所定の閾値は、例えば、エピソードの数で判断する場合、プロンプトに入れることができるエピソード数以下の任意の値を設定すればよい。また、所定の閾値は、例えば、エピソードのデータ容量の総量で判断する場合、プロンプトに入れることができるエピソードのデータ容量の総量以下の任意の値(単位はバイト、ビット等)を設定すればよい。例えば、所定の閾値は、1文字を2バイトで表し、プロンプトにインプットデータとして含める文字数の最大が1000文字であれば、2000バイトを閾値とすればよい。
【0065】
エピソードの選択は、例えば、下記の選択ルールにより行う。
・数値情報の絶対値が大きい順にエピソードをソートする
・数値情報の絶対値が同じエピソードについて、日付情報が新しい順にエピソードをソートする
・ソートしたエピソードのうち、先頭から第1プロンプトに入れることができる量のエピソードを選択する
【0066】
次に、第1生成部135は、エピソードを選択している場合は選択しているエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第1プロンプトを生成する。また、第1生成部135は、エピソードを選択していない場合はエピソードDB122に格納されている当該ユーザの全てのエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第1プロンプトを生成する。
【0067】
第1プロンプトは、大規模言語モデルへの指示として、ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成することを指示する指示部と、エピソード、数値情報、及び日付情報の組であるインプットデータ部とに分けて記述される。
【0068】
指示部には、ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための指示が記述される。指示部には、例えば、「サービスのシニアコンサルタントとして、ユーザ自身が記述した人生エピソードの内容から、根拠を持って『ユーザならではの強み』を言語化し、ユーザ自身へフィードバックしてください」等が記述される。
【0069】
また、指示部には、ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるためとして、以下に定めた生成ルールを守る指示を含むことができる。
【0070】
・複数のエピソードのうち、数値情報の絶対値が大きいエピソードに着目して、ユーザの強みに関するテキストを生成すること
・複数のエピソードのうち、日付情報が最も最近のエピソードを重視して、ユーザの強みに関するテキストを生成すること。
・複数のエピソードのうち、独自性が高く、かつユーザの強みが見出せるエピソードに着目して、ユーザの強みを生成すること。
このような生成ルールにより、当該ユーザの複数のエピソードを全て平等に扱う訳ではなく、よりユーザの強みを引き出すためのエピソードに着目してユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるためである。
なお、指示部には、これらの生成ルールを任意に組み合わせた表現を用いてもよい。また、指示部には、これらの生成ルールに優先順位を指定する表現を含めてもよい。
【0071】
また、指示部は、ユーザの強みをより分かりやすくするために、ユーザの強みに関するテキストに、ユーザの強みついて、その根拠を示すように大規模言語モデルに指示することを含んでもよい。例えば、指示部は、エピソードを引用することで根拠を示すように指示することを含めばよい。
【0072】
また、指示部は、ユーザがユーザの強みをより把握しやすくするために、ユーザの強みに関するテキストに、複数(例えば3つ)の強みを含めるように大規模言語モデルに指示することを含んでもよい。
【0073】
また、第1プロンプトのインプットデータ部は、例えば下記のように記述される。
・インプットデータ部に記述されるデータは、ユーザの人生におけるエピソードと当時の感情を表にしたものであること
・インプット内の数値情報(例えば、幸福度)の数値は、各エピソードに対して-10から10の範囲で定義されること
・インプットデータ部は、例えば次の形式で行うこと
インプットデータ部の例:
| 幸福度 | 年齢 | エピソードタイトル | エピソード本文 | そのときの感情 |
|---|---|---|---|---|
| 10 | 15 | タイトルサンプルX | サンプルエピソードX | サンプル感情X |
(以降複数行のエピソードが続く)
【0074】
なお、第1生成部135は、インプットデータに、ユーザDB121から取得したユーザの生年月日、又は生年月日から算出したユーザの年齢を含める構成としてもよい。
【0075】
そして、第1生成部135は、生成した第1プロンプトを大規模言語モデルに入力して、ユーザの強みに関するテキストを生成させる。
【0076】
具体的には、第1生成部135は、生成した第1プロンプトをサーバ30に送信することにより、サーバ30の大規模言語モデルに強みに関するテキストを生成させる。第1生成部135は、サーバ30からユーザの強みに関するテキストを受信すると、表示部133に、ユーザの強みに関するテキストをユーザ端末20に表示させる。
【0077】
第2生成部136は、エピソードを充実させるための質問を生成する。
具体的には、第2生成部136は、エピソードDB122に格納されたエピソードと、数値情報と、日付情報とを用いて、エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるための第2プロンプトを生成する。
【0078】
より具体的には、第2生成部136は、まず、所定の閾値よりエピソードDB122に格納されている当該ユーザのエピソードの量が多い場合、エピソードDB122に格納されているエピソードのうち、数値情報及び日付情報に基づいて、エピソードを選択する。プロンプトの文字数等の容量は、大規模言語モデルにおいて、制限されている場合があるため、この問題を解消するためである。なお、所定の閾値及びエピソードの選択は、第1生成部135と同様である。
【0079】
次に、第2生成部136は、エピソードを選択している場合は選択しているエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第2プロンプトを生成する。また、第2生成部136は、エピソードを選択していない場合はエピソードDB122に格納されている当該ユーザの全てのエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第2プロンプトを生成する。
【0080】
第2プロンプトは、大規模言語モデルへの指示として、エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成することを指示する指示部と、エピソード、数値情報、及び日付情報の組であるインプットデータ部とに分けて記述される。
【0081】
指示部には、エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるための指示が記述される。指示部には、例えば、「サービスのシニアコンサルタントとして、ユーザ自身が記述した人生エピソードの内容に対し、記載が薄い部分を深掘る質問をできるだけたくさん投げかけてください」等が記述される。
【0082】
また、指示部には、エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるためとして、以下の指示を含むことができる。
・1つ1つのエピソード自体を深堀りする質問をすること
このとき、疑問符を用いた言葉を多用し、ユーザ自身の記述の足りない観点を深掘る質問をたくさん投げかけることを指示してもよい。・インプットデータ部のエピソードの内容を引用しながら具体的な質問とすること
【0083】
また、第2プロンプトのインプットデータ部は、例えば下記のように記述される。
・インプットデータ部に記述されるデータは、ユーザの人生におけるエピソードと当時の感情を表にしたものであること
・インプット内の数値情報(例えば、幸福度)の数値は、各エピソードに対して-10から10の範囲で定義されること
・インプットデータ部は、例えば次の形式で行うこと
インプットデータ部の例:
| 幸福度 | 年齢 | エピソードタイトル | エピソード本文 | そのときの感情 |
|---|---|---|---|---|
| 10 | 15 | タイトルサンプルY | サンプルエピソードY | サンプル感情Y |
(以降複数行のエピソードが続く)
【0084】
なお、第2生成部136は、インプットデータに、ユーザDB121から取得したユーザの生年月日、又は生年月日から算出したユーザの年齢を含める構成としてもよい。
【0085】
そして、第2生成部136は、生成した第2プロンプトを大規模言語モデルに入力して、エピソードを充実させるための質問を生成させる。
【0086】
具体的には、第2生成部136は、生成した第2プロンプトをサーバ30に送信することにより、サーバ30の大規模言語モデルにエピソードを充実させるための質問を生成させる。第2生成部136は、サーバ30からエピソードを充実させるための質問を受信すると、表示部133に、エピソードを充実させるための質問をユーザ端末20に表示させる。
【0087】
<1.3.ユーザ端末20の機能的な構成>
図6は、ユーザ端末20の機能的な構成を示す図である。図5に示すように、ユーザ端末20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する 。
【0088】
通信部201は、ユーザ端末20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0089】
記憶部202は、ユーザ端末20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。
【0090】
制御部203は、ユーザ端末20のプロセッサがプログラムにしたがって処理を行うことにより、各種モジュールとして示す機能を発揮する。制御部203は、受信制御部231、送信制御部232、受付部233、登録部234、通知部235、及び表示部236としての機能を発揮する。
【0091】
受信制御部231は、ユーザ端末20が外部の装置から通信プロトコルにしたがって信号を送受信する処理を制御する。
【0092】
送信制御部232は、ユーザ端末20が外部の装置に対し通信プロトコルにしたがって信号を送信する処理を制御する。
【0093】
受付部233は、ユーザからの操作・入力を受け付ける。
【0094】
具体的には、受付部233は、ユーザからポータル画面、入力画面、修正画面、アドバイス画面、及びフィードバック画面の各々に対する操作を受け付ける。受付部は、操作に応じた情報を、情報処理装置10に送信する。
【0095】
表示部236は、情報処理装置10から受信した情報を表示する。具体的には、表示部236は、情報処理装置10から受信した、ポータル画面、入力画面、修正画面、アドバイス画面、及びフィードバック画面を表示する。
【0096】
<1.4.システム1の処理の流れ>
次に、図6図9を用いて、システム1の処理の流れについて説明する。
【0097】
図6は、ユーザからエピソード、数値情報等の情報を取得する処理の流れの一例を示す図である。
【0098】
ステップS601において、表示部133は、ポータル画面を、ユーザ端末20に表示させる。
【0099】
ステップS603において、ユーザ端末20は、ユーザにポータル画面を表示し、ユーザから入力画面を表示させるためのボタンの押下を受け付ける。ユーザ端末20は、入力画面を表示させるためのボタンが押下されたことを受け付けると、その旨を情報処理装置10に送信する。
【0100】
ステップS605において、表示部133は、入力画面を、ユーザ端末20に表示させる。
【0101】
ステップS607において、ユーザ端末20は、ユーザに入力画面を表示し、ユーザの操作により、ユーザが入力画面に入力した、ユーザが経験したエピソードと、当該ユーザが当該経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報と、当該ユーザが当該経験をしたときの日付情報とを、情報処理装置10に送信する。
【0102】
ステップS609において、入力部134は、ユーザが経験したエピソードと、数値情報と、日付情報との入力を、ユーザ端末20から受信することにより、受け付ける。
【0103】
ステップS611において、入力部134は、受け付けたエピソードと、数値情報と、日付情報とを、エピソードDB122に格納する。
【0104】
図7は、エピソードを充実させるための質問を生成して表示する処理の流れの一例を示す図である。
【0105】
ステップS703において、ユーザ端末20は、ユーザにポータル画面を表示し、ユーザからアドバイス画面を表示させるためのボタンの押下を受け付ける。ユーザ端末20は、アドバイス画面を表示させるためのボタンが押下されたことを受け付けると、その旨を情報処理装置10に送信する。
【0106】
ステップS705において、第2生成部136は、所定の閾値よりエピソードDB122に格納されている当該ユーザのエピソードの量が多い場合、エピソードDB122に格納されているエピソードのうち、数値情報及び日付情報に基づいて、エピソードを選択する。
【0107】
ステップS707において、第2生成部136は、エピソードを選択している場合は選択しているエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第2プロンプトを生成する。また、第2生成部136は、エピソードを選択していない場合はエピソードDB122に格納されている当該ユーザの全てのエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第2プロンプトを生成する。
【0108】
ステップS709において、第2生成部136は、生成した第2プロンプトをサーバ30に送信することにより、サーバ30の大規模言語モデルにエピソードを充実させるための質問を生成させる。
【0109】
ステップS711において、サーバ30は、第2プロンプトを受信する。
【0110】
ステップS713において、サーバ30は、第2プロンプトを大規模言語モデルに入力することにより、エピソードを充実させるための質問を生成する。
【0111】
ステップS715において、サーバ30は、生成したエピソードを充実させるための質問を情報処理装置10に送信する。
【0112】
ステップS717において、第2生成部136は、サーバ30から、エピソードを充実させるための質問を受信する。
【0113】
ステップS719において、表示部133は、生成したエピソードを充実させるための質問を含むアドバイス画面を、ユーザ端末20に表示させる。
【0114】
図8は、ユーザからエピソード、数値情報等の情報の修正を受け付ける処理の流れの一例を示す図である。
【0115】
ステップS803において、ユーザ端末20は、ユーザにポータル画面を表示し、ユーザから修正画面を表示させるためのボタンの押下を受け付ける。ユーザ端末20は、修正画面を表示させるためのボタンが押下されたことを受け付けると、その旨を情報処理装置10に送信する。
【0116】
ステップS805において、表示部133は、修正画面を、ユーザ端末20に表示させる。
【0117】
ステップS807において、ユーザ端末20は、ユーザに修正画面を表示し、ユーザの操作により、ユーザが修正画面に入力した、ユーザにより修正されたエピソードと、数値情報と、日付情報とを、情報処理装置10に送信する。
【0118】
ステップS809において、入力部134は、ユーザにより修正されたエピソードと、数値情報と、日付情報との入力を、ユーザ端末20から受信することにより、受け付ける。
【0119】
ステップS811において、入力部134は、修正されたエピソードと、数値情報と、日付情報とを、エピソードDB122に格納する。
【0120】
図9は、ユーザの強みに関するテキストを生成して表示する処理の流れの一例を示す図である。
【0121】
ステップS903において、ユーザ端末20は、ユーザにポータル画面を表示し、ユーザからフィードバック画面を表示させるためのボタンの押下を受け付ける。ユーザ端末20は、フィードバック画面を表示させるためのボタンが押下されたことを受け付けると、その旨を情報処理装置10に送信する。
【0122】
ステップS905において、第1生成部135は、所定の閾値よりエピソードDB122に格納されている当該ユーザのエピソードの量が多い場合、エピソードDB122に格納されているエピソードのうち、数値情報及び日付情報に基づいて、エピソードを選択する。
【0123】
ステップS907において、第1生成部135は、エピソードを選択している場合は選択しているエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第1プロンプトを生成する。また、第1生成部135は、エピソードを選択していない場合はエピソードDB122に格納されている当該ユーザの全てのエピソード、数値情報、及び日付情報を用いて、第1プロンプトを生成する。
【0124】
ステップS909において、第1生成部135は、生成した第1プロンプトをサーバ30に送信することにより、サーバ30の大規模言語モデルにユーザの強みに関するテキストを生成させる。
【0125】
ステップS911において、サーバ30は、第1プロンプトを受信する。
【0126】
ステップS913において、サーバ30は、第1プロンプトを大規模言語モデルに入力することにより、ユーザの強みに関するテキストを生成する。
【0127】
ステップS915において、サーバ30は、生成したユーザの強みに関するテキストを情報処理装置10に送信する。
【0128】
ステップS917において、第1生成部135は、サーバ30から、ユーザの強みに関するテキストを受信する。
【0129】
ステップS919において、表示部133は、ユーザの強みに関するテキストを含むフィードバック画面を、ユーザ端末20に表示させる。
【0130】
<1.5.画面例>
本開示の実施形態のシステム1において用いられる画面例について説明する。図10図13は、ポータル画面、入力画面(修正画面)、アドバイス画面、及びフィードバック画面を例示する図である。
【0131】
図10は、ユーザ端末20に表示させるポータル画面の画面例の一例である。
【0132】
図10に示すように、ポータル画面1000は、表示部1001、表示部1002、ボタン1003~ボタン1006を含む。
【0133】
表示部1001は、第1グラフを表示する。第1グラフは、ユーザの状態として、当該ユーザの経験毎の幸福度を時系列に表すグラフである。例えば、第1グラフは、縦軸を幸福度、横軸を西暦とし、ユーザの各エピソードの時期及び幸福度を通るような折れ線グラフ、曲線などである。
【0134】
表示部1002は、表示部1001において、選択された第1グラフの部分についてのエピソードを表示する。なお、表示部1002は、時系列順に、自動又は手動により、エピソードを表示する構成としてもよい。手動の場合、画面1000に、例えば前後を操作するボタンを設けることで、ユーザの操作を受け付ける構成とすればよい。
【0135】
ボタン1003は、入力画面を表示するためのボタンである。ユーザ端末20において、ユーザがボタン1003を押下する操作に応答して、ユーザ端末20が、ボタン1003が押下されたことを、情報処理装置10に送信する。ボタン1003が押下されると、表示部133は、図11に示す入力画面(画面1100)をユーザ端末20に表示させる。
【0136】
ボタン1004は、アドバイス画面を表示するためのボタンである。ユーザ端末20において、ユーザがボタン1004を押下する操作に応答して、ユーザ端末20が、ボタン1004が押下されたことを、情報処理装置10に送信する。ボタン1004が押下されると、表示部133は、図12に示すアドバイス画面(画面1200)をユーザ端末20に表示させる。なお、画面1000には、ユーザが登録したエピソードが所定数(例えば、10)以上登録してからボタン1004を押下するメッセージを表示してもよい。当該所定数以上エピソードが登録されることにより、第2プロンプトに含めるエピソードが少なくとも当該所定数以上となることが期待される。このため、第2生成部136が生成するエピソードを充実させるための質問の精度を高めることができるからである。当該メッセージは、ボタン1004の周辺に表示させる、ボタン1004又はボタン1004の周辺に用意したアイコンにオンマウスしたタイミングで表示させる、等の方法により表示させてもよい。
【0137】
ボタン1005は、修正画面を表示するためのボタンである。ユーザ端末20において、ユーザがボタン1005を押下する操作に応答して、ユーザ端末20が、ボタン1005が押下されたことを、情報処理装置10に送信する。ボタン1005が押下されると、表示部133は、図11に示す修正画面(画面1100)をユーザ端末20に表示させる。
【0138】
ボタン1006は、フィードバック画面を表示するためのボタンである。ユーザ端末20において、ユーザがボタン1006を押下する操作に応答して、ユーザ端末20が、ボタン1004が押下されたことを、情報処理装置10に送信する。ボタン1006が押下されると、表示部133は、図13に示すフィードバック画面(画面1300)をユーザ端末20に表示させる。なお、画面1000には、ユーザが、上記質問に回答する形で登録した充実させたエピソードが所定数(例えば、10)以上登録してからボタン1006を押下するメッセージを表示してもよい。当該所定数以上充実させたエピソードが登録されることにより、第1プロンプトに含める充実させたエピソードが少なくとも当該所定数以上となることが期待される。このため、第1生成部135が生成するユーザの強みに関するテキストの精度を高めることができるからである。当該メッセージは、ボタン1006の周辺に表示させる、ボタン1006又はボタン1006の周辺に用意したアイコンにオンマウスしたタイミングで表示させる、等の方法により表示させてもよい。
【0139】
図11は、ユーザ端末20に表示させる入力画面の画面例の一例である。
【0140】
図11に示すように、画面1100は、プルダウン1101、プルダウン1102、画像追加部1103、テキストボックス1104、テキストボックス1105、テキストボックス1106、及びボタン1107を含む。
【0141】
プルダウン1101は、経験の日付情報を入力するためのプルダウンメニューである。ユーザ端末20において、ユーザが、プルダウン1101を押下する操作に応答して、予め定めた複数の日付情報が選択可能に表示される。表示される日付情報は、例えば、西暦、年月、年月日、年齢などである。プルダウン1101は、表示された1又は複数の日付情報について、ユーザが指定する操作を受け付ける。
【0142】
プルダウン1102は、数値情報(例えば、幸福度)を入力するためのプルダウンメニューである。ユーザ端末20において、ユーザが、プルダウン1102を押下する操作に応答して、予め定めた複数の幸福度(-10~10)が選択可能に表示される。プルダウン1102は、表示された複数の幸福度について、ユーザが指定する操作を受け付ける。
【0143】
画像追加部1103は、ユーザが、経験に関する画像を追加するための機能を実現する。ユーザの操作により、画像を追加することができる。なお、画像追加部143は、動画を追加するように構成してもよい。
【0144】
テキストボックス1104は、ユーザの経験に関するエピソードのタイトルを入力するためのテキストボックスである。
【0145】
テキストボックス1105は、ユーザの経験に関するエピソードを入力するためのテキストボックスである。なお、テキストボックス1105は、エピソードにおける事実を入力するテキストボックスと、エピソードにおけるユーザが感じたことを入力するテキストボックスとを含む構成としてもよい。
【0146】
テキストボックス1106は、ユーザが経験をしたときに感じたそのときの感情を入力するためのテキストボックスである。ここでの感情は、幸福度という数値情報ではなく、具体的にどのように感じたかをユーザが表現した文章である。
【0147】
ボタン1107は、プルダウン1101、プルダウン1102、画像追加部1103、テキストボックス1104、テキストボックス1105、及びテキストボックス1106に入力されたデータを、情報処理装置10に送信するためのボタンである。ユーザ端末20において、ユーザがボタン1107を押下する操作に応答して、ユーザ端末20が、当該データを、情報処理装置10に送信する。
【0148】
また、画面1100は、修正画面として用いても良い。画面1100を修正画面として用いる場合、プルダウン1101、プルダウン1102、画像追加部1103、テキストボックス1104、テキストボックス1105、及びテキストボックス1106に、エピソードDB122に格納されている情報を反映させて表示させる構成としてもよい。
【0149】
図12は、ユーザ端末20に表示させるアドバイス画面の画面例の一例である。
【0150】
図12に示すように、画面1200は、図12に示すように、画面1200は、表示部1201、ボタン1003、ボタン1004、ボタン1005、ボタン1006などを含む。
【0151】
表示部1201は、ボタン1004が押下されたことにより第2生成部136が生成したエピソードを充実させるための質問を表示する。表示部1203は、ユーザが利用できるように、エピソードを充実させるための質問をコピーできるように構成される。
【0152】
図13は、ユーザ端末20に表示させるフィードバック画面の画面例の一例である。
【0153】
図13に示すように、画面1300は、表示部1301、ボタン1302などを含む。
【0154】
表示部1301は、ボタン1005が押下されたことにより第1生成部135が生成したユーザの強みに関するテキストを表示する。また、表示部1301は、ユーザが利用できるように、ユーザの強みに関するテキストをコピーできるように構成される。
【0155】
ボタン1302は、前の画面に戻るためのボタンである。
【0156】
<1.6.小括>
以上説明したように、本開示の技術は、ユーザが経験したエピソードと、当該ユーザが当該経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付ける。本開示の技術は、受け付けたエピソードと、数値情報とをメモリに格納する。本開示の技術は、メモリに格納されたエピソードと、数値情報とを用いて、ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成する。本開示の技術は、作成した第1プロンプトを大規模言語モデルに入力して、ユーザの強みに関するテキストを生成させる。そして、本開示の技術は、ユーザの強みに関するテキストを出力する。これにより、本開示の技術は、自己の強みを理解できていないユーザや、表現することが苦手なユーザに対して、そのユーザならではの強みを提示することができる。
【0157】
また、本開示の技術は、メモリに格納されたエピソードと、数値情報とを用いて、エピソードを充実させるための質問を大規模言語モデルに生成させるための第2プロンプトを生成する。本開示の技術は、生成した第2プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、質問を生成させ、生成した質問をユーザに提示する。これにより、ユーザは、自己の強みを知るために、どのようなエピソードを入力すべきかを知ることができ、よりユーザが自身の強みを明確に知ることができる。
【0158】
また、本開示の技術は、所定の閾値よりメモリに格納されているエピソードの量が多い場合、数値情報に基づいて、エピソードを選択し、選択したエピソードと、選択したエピソードについての数値情報とを用いて第1プロンプトを生成する。これにより、ユーザの複数のエピソードのうち、数値情報に基づいたよりユーザにとって重要なエピソードが選択されるため、よりユーザならではの強みに関するテキストを生成することができ、よりユーザが自身の強みを明確に知ることができる。
【0159】
また、本開示の技術は、選択したエピソードのうち、独自性が高く、かつユーザの強みが見出せるエピソードと、当該エピソードについての数値情報とに着目して、ユーザの強みを大規模言語モデルに生成させるように指示する第1プロンプトを生成する。これにより、選択したエピソードを全て平等に扱う訳ではなく、独自性が高く、かつユーザの強みが見出せるエピソードと、当該エピソードについての数値情報とに着目して、ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させる。このため、よりユーザならではの強みに関するテキストを生成することができ、よりユーザが自身の強みを明確に知ることができる。
【0160】
<2.変形例>
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態、その変形は、発明の範囲、要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0161】
例えば、大規模言語モデルが外部サーバであるサーバ30に実装される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。大規模言語モデルが情報処理装置10に格納され、外部の通信を行わずにユーザの強みに関するテキスト及びエピソードを充実させるための質問を生成する構成としてもよい。
【0162】
また、上記実施形態では、第2生成部136が、ユーザの求めに応じて、第2プロンプトを生成し、生成した第2プロンプトを大規模言語モデルに入力して、エピソードを充実させるための質問を生成させる構成としたが、これに限定されるものではない。
【0163】
例えば、第2生成部136は、所定の条件を満たしたときに、第2プロンプトを生成し、生成した第2プロンプトを大規模言語モデルに入力して、エピソードを充実させるための質問を生成させる構成としてもよい。
【0164】
所定の条件は、エピソードを充実させることが必要と考えられるものであれば、任意のものを採用することができる。所定の条件は、例えば、エピソードのテキスト量が所定量よりも少ない、エピソード数とテキスト量との総和が所定量よりも少ない等の条件を採用することができる。
【0165】
このような構成によれば、第2生成部136が、所定の条件を満たした場合に、ユーザに自動的にエピソードを充実させるための質問を生成する。表示部133が、生成した質問をユーザ端末20に表示させる。これにより、本開示の技術は、所定の条件を満たした場合に、自動的にエピソードを充実させる質問をユーザに提示するため、ユーザが容易に自己の強みに関するテキストを生成しやすいようにエピソードの追記等の修正することができる。
【0166】
また、本開示の技術は、就職活動支援や研修に使うこともできる。研修は、例えば、新入社員の相互理解研修、チームビルディングのための研修、マネジメントスキル向上のための研修、キャリアデザイン研修等である。本開示の技術は、上記で記載しているように通信を介した環境に適用することができるため、オンラインでの就職活動支援や研修とも親和性が高い。以下、就職活動支援において活用する例について説明する。
【0167】
就職活動支援において、以下の(1)~(3)の流れでユーザの強みを生成する。
(1)ユーザが経験したエピソードと、その経験に対する幸福度をいくつかユーザ端末20から入力する。
(2)情報処理装置10が、第1プロンプトを生成し、大規模言語モデルに第1プロンプトを入力することにより、ユーザの強みに関するテキストを生成する。
(3)ユーザに、当該ユーザの強みを、提示する。
【0168】
その後、ユーザは、自己の強みを自己PRとして履歴書に記載したり、当該強みを面接で説明できるようにトレーニングしたりする。
【0169】
このように、本開示の技術を用いて、ユーザは、自己表現が苦手であっても、就職活動において必要な自己表現が可能となる。
【0170】
また、本開示の技術は就職活動支援だけに用いられるものではない。例えば、ユーザは、就職後にも様々な経験を積んでいく。そのため、就職後にユーザが経験したエピソードを追加していった後で、当該ユーザの強みを抽出することで、当該ユーザが自身に身に付いた新たな強みを知ることができる。このため、就職後に当該ユーザが自己の成長に気付いたり、新たな自分を見出したりすることができる。また、その強みは、研修や自己研鑽、キャリアデザインにも用いることができる。
【0171】
また、上記実施形態では、数値情報として幸福度を用いる場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。数値情報として、例えば、関心度、嫌悪感などを採用することができる。数値情報として、関心度を採用する場合、関心度の高さを-10~10で表せばよい。また、数値情報として、嫌悪感を採用する場合、嫌悪感の強さを-10~10で表せばよい。
【0172】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図14は、コンピュータ1400の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ1400は、プロセッサ1401、主記憶装置1402、補助記憶装置1403、通信IF1404(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス1406により相互に電気的に接続される。
【0173】
プロセッサ1401とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ1401は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0174】
主記憶装置1402とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0175】
補助記憶装置1403とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0176】
通信IF1404とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0177】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ1400に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ1400を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ1400は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ1400だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0178】
<コンピュータ1400の基本機能構成>
コンピュータ1400の基本ハードウェア構成(図11)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0179】
なお、コンピュータ1400が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ1400に分散して設けても実現することができる。コンピュータ1400は、単一のコンピュータ1400だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0180】
制御部は、プロセッサ1401が補助記憶装置1403に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置1402に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0181】
記憶部は、主記憶装置1402、補助記憶装置1403により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ1401は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置1402または補助記憶装置1403に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ1401に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0182】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ1401に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
また、記憶部に、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶させることにより、本開示にかかる情報処理装置、情報処理システムが製造されたものとして捉えることができる。
【0183】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0184】
通信部は、通信IF1404により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ1400と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ1400から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ1401に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ1400へ送信することができる。
【0185】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0186】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0187】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0188】
本明細書中に記載されている構成要素により実現される機能は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、汎用プロセッサ、特定用途プロセッサ、集積回路、ASICs (Application Specific Integrated Circuits)、CPU (a Central Processing Unit)、従来型の回路、および/又はそれらの組合せを含む、circuitry又はprocessing circuitryにおいて実装されてもよい。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含み、circuitry又はprocessing circuitryとみなされる。プロセッサは、メモリに格納されたプログラムを実行する、programmed processorであってもよい。
本明細書において、circuitry、ユニット、手段は、記載された機能を実現するようにプログラムされたハードウェア、又は実行するハードウェアである。当該ハードウェアは、本明細書に開示されているあらゆるハードウェア、又は、当該記載された機能を実現するようにプログラムされた、又は、実行するものとして知られているあらゆるハードウェアであってもよい。
当該ハードウェアがcircuitryのタイプであるとみなされるプロセッサである場合、当該circuitry、手段、又はユニットは、ハードウェアと、当該ハードウェア及び又はプロセッサを構成する為に用いられるソフトウェアの組合せである。
【0189】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0190】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0191】
(付記1)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップ(S609)と、
受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップ(S611)と、
前記メモリに格納された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップ(S907)と、
作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップ(S909)と、
前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップ(S919)と、
を実行させるプログラム。
【0192】
(付記2)
前記メモリに格納された前記エピソードを用いて、前記エピソードを充実させるための質問を前記大規模言語モデルに生成させるための第2プロンプトを生成するステップ(S707)と、
生成した前記第2プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記質問を生成させるステップ(S709)と、
前記質問を出力するステップ(S717)と、
前記ユーザの操作により、修正された前記エピソードを受け付けるステップ(S809)と、
受け付けた前記修正された前記エピソードを、前記メモリに格納するステップ(S811)と、
を実行させ、
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記メモリに格納された前記修正された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記第1プロンプトを生成する、
(付記1)に記載のプログラム。
【0193】
(付記3)
前記第2プロンプトを生成するステップにおいて、前記ユーザの求めに応じて、又は所定の条件を満たしたときに、前記第2プロンプトを生成する、
(付記2)に記載のプログラム。
【0194】
(付記4)
前記第2プロンプトを生成するステップにおいて、前記所定の閾値より前記メモリに格納されているエピソードの量が多い場合、前記数値情報に基づいて、前記エピソードを選択し、選択した前記エピソードと、選択した前記エピソードについての前記数値情報とを用いて前記第2プロンプトを生成する、
(付記2)又は(付記3)に記載のプログラム。
【0195】
(付記5)
前記入力を受け付けるステップにおいて、前記エピソードと、前記数値情報と、前記ユーザが前記経験をしたときの日付情報との入力を受け付け、
前記格納するステップにおいて、受け付けた前記エピソードと、前記数値情報と、前記日付情報とを、前記メモリに格納し、
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記メモリに格納された前記エピソードのうち、前記エピソードについての前記日付情報が最も最近の前記エピソードを重視して、前記ユーザの強みに関するテキストを前記大規模言語モデルに生成させるように、前記第1プロンプトを生成する、
(付記1)に記載のプログラム。
【0196】
(付記6)
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記所定の閾値より前記メモリに格納されている前記エピソードの量が多い場合、前記数値情報に基づいて、前記エピソードを選択し、選択した前記エピソードと、選択した前記エピソードについての前記数値情報とを用いて前記第1プロンプトを生成する、
(付記1)に記載のプログラム。
【0197】
(付記7)
前記入力を受け付けるステップにおいて、前記エピソードと、前記数値情報と、前記ユーザが前記経験をしたときの日付情報との入力を受け付け、
前記格納するステップにおいて、受け付けた前記エピソードと、前記数値情報と、前記日付情報とを、前記メモリに格納し、
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記所定の閾値より前記メモリに格納されている前記エピソードの量が多い場合、前記エピソードについての前記数値情報及び前記日付情報に基づいて、前記エピソードを選択し、選択した前記エピソードと、選択した前記エピソードについての前記数値情報とを用いて前記第1プロンプトを生成する、
(付記6)に記載のプログラム。
【0198】
(付記8)
前記第1プロンプトを生成するステップにおいて、前記メモリに格納された複数の前記エピソードのうち、独自性が高く、かつ前記ユーザの強みが見出せる前記エピソードに着目して、前記ユーザの強みを前記大規模言語モデルに生成させるように指示する前記第1プロンプトを生成する、
(付記6)に記載のプログラム。
【0199】
(付記9)
プロセッサとメモリとを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、
ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップ(S609)と、
受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップ(S611)と、
前記メモリに格納された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップ(S907)と、
作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップ(S909)と、
前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップ(S919)と、
を実行する、情報処理装置。
【0200】
(付記10)
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータが実行する方法であって、前記プロセッサが、
ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップ(S609)と、
受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップ(S611)と、
前記メモリに格納された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップ(S907)と、
作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップ(S909)と、
前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップ(S919)と、
を実行する方法。
【符号の説明】
【0201】
1 システム、10 情報処理装置、12 通信IF、13 入出力IF、15 メモリ、16 ストレージ、20 ユーザ端末、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、30 サーバ、80 ネットワーク、101 通信部、102 記憶部、103 制御部、121 ユーザDB、122 エピソードDB、131 受信制御部、132 送信制御部、133 表示部、134 入力部、135 第1生成部、136 第2生成部、143 画像追加部、201 通信部、202 記憶部、203 制御部、231 受信制御部、232 送信制御部、233 受付部、234 登録部、235 通知部、236 表示部、1000 画面、1001 表示部、1002 表示部、1003 ボタン、1004 ボタン、1005 ボタン、1006 ボタン、1100 画面、1101 プルダウン、1102 プルダウン、1103 画像追加部、1104 テキストボックス、1105 テキストボックス、1106 テキストボックス、1107 ボタン、1200 画面、1201 表示部、1203 表示部、1300 画面、1301 表示部、1302 ボタン、1400 コンピュータ、1401 プロセッサ、1402 主記憶装置、1403 補助記憶装置、1404 通信IF、1406 通信バス。
【要約】
【課題】自己の人となりを理解できていないユーザや、表現することが苦手なユーザに対して、そのユーザならではの人となりを提示することができるようにする。
【解決手段】コンピュータに実行させるためのプログラムであって、ユーザが経験したエピソードと、前記ユーザが前記経験をしたときに感じた所定の感情についての度合いを数値化した数値情報との入力を受け付けるステップと、受け付けた前記エピソードと、前記数値情報とを前記メモリに格納するステップと、前記メモリに格納された前記エピソードと、前記数値情報とを用いて、前記ユーザの強みに関するテキストを大規模言語モデルに生成させるための第1プロンプトを生成するステップと、作成した前記第1プロンプトを前記大規模言語モデルに入力して、前記ユーザの強みに関するテキストを生成させるステップと、前記ユーザの強みに関するテキストを出力するステップと、を実行させる。
【選択図】図9
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14