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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】共助支援方法及び共助支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241018BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022114487
(22)【出願日】2022-07-19
(65)【公開番号】P2024012769
(43)【公開日】2024-01-31
【審査請求日】2024-01-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内山 幸治
(72)【発明者】
【氏名】小沢 寛之
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 毅郎
(72)【発明者】
【氏名】寺濱 幸徳
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-071880(JP,A)
【文献】特開2011-175595(JP,A)
【文献】特開2001-283082(JP,A)
【文献】特開2021-124955(JP,A)
【文献】特開2010-205106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
出資物ごとの価値換算基準、出資物と拠出物との間の価値交換基準、及び各出資者の出
資状況、の各情報を記憶装置にて保持し、
出資希望者からの出資要求を所定装置から受け付けた場合、前記出資状況の情報に基づ
き、当該出資要求の引受可否を判定する処理と、
前記判定の結果、前記出資要求を引き受ける場合、前記出資希望者に関して、当該出資
の内容を価値換算して記憶装置に登録する処理と、
前記各出資者のいずれかからの、所定事象に関する拠出要求を受け付けた場合、当該出
資者の出資状況の情報と、前記価値交換基準の情報とに基づき、当該拠出要求の受入可否
を判定し、当該判定の結果に基づいて、前記拠出要求に応じた処理を実行する、
ことを特徴とする共助支援方法。
【請求項2】
前記情報処理装置が、
前記引受可否の判定に際し、前記出資状況の情報を集計し、出資者群における出資物と
拠出希望とのバランス状況を特定する処理と、前記特定したバランス状況に、前記出資要
求を照合し、当該出資要求の引受可否を判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の共助支援方法。
【請求項3】
前記情報処理装置が、
前記拠出要求を受け付けた場合、所定の出資者を選定し、当該出資者からの前記受入可
否の判定結果を取得する処理と、前記受入可否の判定の結果に基づいて、前記拠出要求に
応じた処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の共助支援方法。
【請求項4】
前記情報処理装置が、
前記拠出要求に対する受入可否の判定に際し、前記拠出要求を行った出資者による出資
物の価値と、前記拠出要求が示す拠出形態を採用する際に必要となる価値とについて、前
記出資状況及び前記価値交換基準の各情報に基づいてマッチングを行うことで、適宜な拠
出形態を選択し、当該拠出形態での受入可否の判定要求を前記選定した出資者に通知する

ことを特徴とする請求項3に記載の共助支援方法。
【請求項5】
出資物ごとの価値換算基準、出資物と拠出物との間の価値交換基準、及び各出資者の出
資状況、の各情報を保持する記憶装置と、
出資希望者からの出資要求を所定装置から受け付けた場合、前記出資状況の情報に基づ
き、当該出資要求の引受可否を判定する処理と、前記判定の結果、前記出資要求を引き受
ける場合、前記出資希望者に関して、当該出資の内容を価値換算して記憶装置に登録する
処理と、前記各出資者のいずれかからの、所定事象に関する拠出要求を受け付けた場合、
当該出資者の出資状況の情報と、前記価値交換基準の情報とに基づき、当該拠出要求の受
入可否を判定し、当該判定の結果に基づいて、前記拠出要求に応じた処理を実行する演算
装置と、
を含むことを特徴とする共助支援装置。
【請求項6】
前記演算装置は、
前記引受可否の判定に際し、前記出資状況の情報を集計し、出資者群における出資物と
拠出希望とのバランス状況を特定する処理と、前記特定したバランス状況に、前記出資要
求を照合し、当該出資要求の引受可否を判定するものである、
ことを特徴とする請求項5に記載の共助支援装置。
【請求項7】
前記演算装置は、
前記拠出要求を受け付けた場合、所定の出資者を選定し、当該出資者からの前記受入可
否の判定結果を取得する処理と、前記受入可否の判定の結果に基づいて、前記拠出要求に
応じた処理を実行するものである、
ことを特徴とする請求項5に記載の共助支援装置。
【請求項8】
前記演算装置は、
前記拠出要求に対する受入可否の判定に際し、前記拠出要求を行った出資者による出資
物の価値と、前記拠出要求が示す拠出形態を採用する際に必要となる価値とについて、前
記出資状況及び前記価値交換基準の各情報に基づいてマッチングを行うことで、適宜な拠
出形態を選択し、当該拠出形態での受入可否の判定要求を前記選定した出資者に通知する
ものである、
ことを特徴とする請求項7に記載の共助支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共助支援方法及び共助支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人口構成や種々の社会規範、労働環境など、これまで長らく安定していたものが大きな
変革期を迎えている。こうした環境下では、疾病や事故、火災といった、これまで豊富な
過去データが蓄積されてきた事象だけでなく、他の様々な事象が保険対象として求められ
ることとなった。
【0003】
一方、一般的な保険商品では引受が難しい事象に関して、共済という相互扶助の概念に
根ざした仕掛けは提案されている。当該共済などに関する従来技術としては、顧客にとっ
て掛金を支払うことで葬儀費用が負担できる以外のメリットを得ることができ、葬儀社に
とっても積極的に会員を募集することができるメリットを得ることができる技術(特許文
献1参照)などが提案されている。
【0004】
この技術は、会員の個人口座から葬儀社の口座への会費の振り込み通知に基づいて、前
記葬儀社の口座から、会費の預かり金用口座、および葬儀費用の一部または全部を保証金
として保証する保証会社の口座のそれぞれへ、送金を指示する第1送金指示手段と、前記
預かり金用口座へ送金された金額に対応するポイントに、所定割合のポイントを増加させ
て、前記会員の蓄積ポイントに加算するポイント演算手段と、前記会員の関係者から前記
葬儀社に前記会員の葬儀の執行を依頼されたときに、前記保証会社の口座から前記葬儀社
の口座に、葬儀費用の一部または全部の送金を指示する第2送金指示手段と、前記会員の
蓄積ポイントから商品および/またはサービスを購入したときに、発行ポイントの1ポイ
ントあたりの金額に基づいて、利用したポイントに対応する購入相当額を演算する購入金
額演算手段と、前記預かり金用口座から購入相当額を、商品および/またはサービスを販
売する販売会社の口座へ送金を指示する第3送金指示手段とを備えた装置に係る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-128719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既に述べたように、既存の社会保障制度や保険で、様々な人々の様々なリスクをカバー
することは難しい状況になっている。そこで、これらに加えて、「自助」、「共助」、「
公助」といった観点で、人々が安心・安全に生活を営むためのサポート体制を構築、運営
することが好ましい。
【0007】
ところが、現状ではそうした好適な体制を効率的に構築、運用しうる手法は提案されて
いない。勿論、小規模な共済制度や頼母子講といった、古くから地域社会に根付いた共助
の仕組みは存在する。
【0008】
だが、出資者の募集や選定、出資金の管理や拠出判定といった管理自体が煩雑で難しく
、その運用成否は属人的、情緒的な部分が大きく影響していた。
【0009】
すると、適切な出資者から潤沢な出資金をタイムリーに確保・運用できるとは限らない
。その場合、参加者が困窮しても的確なタイミングに適宜な助けを提供できないケースや
、不適切な者に過度な拠出をしてしまうといったケースも生じることとなっていた。こう
した課題は、公的機関における公助サービス等でも同様に存在しうる。
【0010】
そこで本発明の目的は、共助の基盤を適宜に構築・運用し、適切な共助実行の支援を可
能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決する本発明の共助支援方法は、情報処理装置が、出資物ごとの価値換算
基準、出資物と拠出物との間の価値交換基準、及び各出資者の出資状況、の各情報を記憶
装置にて保持し、出資希望者からの出資要求を所定装置から受け付けた場合、前記出資状
況の情報に基づき、当該出資要求の引受可否を判定する処理と、前記判定の結果、前記出
資要求を引き受ける場合、前記出資希望者に関して、当該出資の内容を価値換算して記憶
装置に登録する処理と、前記各出資者のいずれかからの、所定事象に関する拠出要求を受
け付けた場合、当該出資者の出資状況の情報と、前記価値交換基準の情報とに基づき、当
該拠出要求の受入可否を判定し、当該判定の結果に基づいて、前記拠出要求に応じた処理
を実行する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の共助支援システムは、出資物ごとの価値換算基準、出資物と拠出物との
間の価値交換基準、及び各出資者の出資状況、の各情報を保持する記憶装置と、出資希望
者からの出資要求を所定装置から受け付けた場合、前記出資状況の情報に基づき、当該出
資要求の引受可否を判定する処理と、前記判定の結果、前記出資要求を引き受ける場合、
前記出資希望者に関して、当該出資の内容を価値換算して記憶装置に登録する処理と、前
記各出資者のいずれかからの、所定事象に関する拠出要求を受け付けた場合、当該出資者
の出資状況の情報と、前記価値交換基準の情報とに基づき、当該拠出要求の受入可否を判
定し、当該判定の結果に基づいて、前記拠出要求に応じた処理を実行する演算装置と、を
含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、共助の基盤を適宜に構築・運用し、適切な共助実行の支援が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態の共助基盤の概念例を示す図である。
図2A】本実施形態の共助基盤における出資形態例を示す図である。
図2B】本実施形態の共助基盤における互助対象と出資例を示す図である。
図3】本実施形態の共助基盤における出資変換概念を示す図である。
図4】本実施形態の共助基盤における出資変換率の概念例を示す図である。
図5】本実施形態の共助支援装置を含むネットワーク構成図である。
図6】本実施形態における共助支援装置のハードウェア構成例を示す図である。
図7】本実施形態における会員端末のハードウェア構成例を示す図である。
図8】本実施形態におけるポイント換算基準の構成例を示す図である。
図9】本実施形態におけるポイント交換基準の構成例を示す図である。
図10】本実施形態におけるリソース管理テーブルの構成例を示す図である。
図11】本実施形態における会員管理DBの構成例を示す図である。
図12】本実施形態における共助支援方法のフロー例を示す図である。
図13】本実施形態における画面例を示す図である。
図14】本実施形態における画面例を示す図である。
図15】本実施形態における画面例を示す図である。
図16】本実施形態における画面例を示す図である。
図17】本実施形態における共助支援方法のフロー例を示す図である。
図18】本実施形態における画面例を示す図である。
図19】本実施形態における画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<共助基盤の概念について>
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態に
おける共助基盤の概念例を示す図である。本実施形態における共助支援装置が運用され、
関係者が互いに助け合える環境を下支えするのが共助基盤の概念である。
【0016】
この共助基盤は、例えば所定の仲間同士で、日頃から自身のお金や各種物品、または労
働力や代行業務サービスなどの拠出対象となるリソース(図2A図2Bで示す仲間の例
や出資形態例参照)を、ポイントなどの価値形態で定期的にプールしておき、仲間のうち
急な困りごとが発生し、かつ所定の拠出判定を経た者に対し、拠出する基盤となる。
【0017】
このため、共助基盤を適宜に運用するのに必要となる、適切な出資と拠出の管理や、出
資されプールしているリソースの管理を継続的に行うこととなる、
【0018】
上述の拠出の可否に関する判定は、出資者たる仲間のうち知見豊富なものなど所定の者
が行うケースや、或いは共助支援装置側で一定のルールに応じた自動判定を実施するケー
スなどが想定できる。
【0019】
また、拠出の判定に際しては、共助基盤からの拠出を受けることを望む者すなわち拠出
希望者の望みを無条件に受け入れる訳ではなく、当該拠出希望者の出資内容との経済的価
値のバランスや拠出形態(サービスや現金等々)の観点(図3参照)で可否や内容等が判
定されることになる。こうした判定は、出資を受け入れる際にも同様に実行される。
【0020】
また図4で示すように、上述の出資と拠出の各種類の組合せ毎に、上述のポイントの換
算率(図中での出資変換率)は様々で、一定期間ごと或いは所定のイベント等に応じて見
直されるものとなる。
【0021】
例えば、出資物が「保育」で、拠出物が「介護」の場合、ある時期Xでの変換率は、出
資「保育」のポイント「1.0」に対して、「介護」サービスをうける拠出に必要なポイ
ント「1.3」、法改正や社会情勢により、介護サービスへの需要が劇的に増大した時期
Yでの変換率は、出資「保育」のポイント「1.0」に対して、「介護」サービスをうけ
る拠出に必要なポイント「1.8」、といった形態を想定できる。
【0022】
<ネットワーク構成>
続いて、本実施形態における共助支援装置100を含むネットワーク構成例について説
明する。図5は、本実施形態の共助支援装置100を含むネットワーク構成図である。
【0023】
図5に示す共助支援装置100は、共助の基盤を適宜に構築・運用し、適切な共助実行
の支援を可能とするコンピュータである。
【0024】
本実施形態の共助支援装置100は、図5で示すように、ネットワーク1を介して、
会員端末200および外部システム300と通信可能に接続されている。よって、これら
を総称して共助支援システム10としてもよい。
【0025】
本実施形態の共助支援装置100は、共助基盤を主として構成するサービス提供装置と
言える。この共助支援装置100は、例えば、共助基盤を運営し共助サービスを運営する
企業が管理するサーバ装置を想定出来る。
【0026】
一方、会員端末200は、共助基盤に基づく共助の仕組みを形作る会員それぞれが操作
する端末で、共助支援装置100の提供サービスを利用に際して使用される端末である。
具体的には、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどを想定でき
る。
【0027】
また、外部システム300は、共助支援装置100に対して、種々の情報提供を行う装
置であって、例えば、各種物品や通貨、サービスの価値情報を提供するシステムである。
こうした外部システム300としては、市場情報や公的統計情報などの配信を担う金融機
関や政府機関の情報配信サーバを想定出来る。
【0028】
<ハードウェア構成>
また、本実施形態の共助支援装置100のハードウェア構成は、図6に以下の如くとな
る。すなわち共助支援装置100は、記憶装置101、メモリ103、演算装置104、
および通信装置105、を備える。
【0029】
このうち記憶装置101は、SSD(Solid State Drive)やハード
ディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される。
【0030】
また、メモリ103は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される。
【0031】
また、演算装置104は、記憶装置101に保持されるプログラム102をメモリ10
3に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制
御処理を行なうCPUである。
【0032】
また、通信装置105は、ネットワーク1と接続して会員端末200や外部システム3
00との通信処理を担うネットワークインターフェイスカード等を想定する。
【0033】
なお、共助支援装置100は、共助基盤の管理者などの適宜なユーザからのキー入力や
音声入力を受け付ける入力装置、処理データの表示を行うディスプレイ等の出力装置、を
更に備えるとすれば好適である。
【0034】
また、記憶装置101内には、本実施形態の共助支援装置として必要な機能を実装する
為のプログラム102に加えて、ポイント換算基準125、ポイント交換基準126、リ
ソース管理テーブル127、および会員管理DB128といった各種データ類が少なくと
も記憶されている。ただし、これらデータベースについての詳細は後述する。
【0035】
また、演算装置104がプログラム102を実行することで、出資管理部110、拠出
審査部111、およびリソース管理部112の各機能部が実行されることとなる。
【0036】
また、本実施形態の会員端末200のハードウェア構成は、図7に以下の如くとなる。
すなわち会員端末200は、記憶装置201、メモリ203、演算装置204、入出力装
置205、および通信装置206、を備える。
【0037】
このうち記憶装置201は、SSD(Solid State Drive)やハード
ディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される。
【0038】
また、メモリ203は、RAMなど揮発性記憶素子で構成される。
【0039】
また、演算装置204は、記憶装置201に保持されるプログラム202をメモリ20
3に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制
御処理を行なうCPUである。
【0040】
また、入出力装置205は、共助基盤のユーザたる各会員らによるキー入力や音声入力
を受け付けるインターフェイスや、処理データの表示を行うインターフェイスを備えた、
キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネル等の装置である
【0041】
また、通信装置206は、ネットワーク1と接続して共助支援装置100との通信処理
を担うネットワークインターフェイスカード等を想定する。
【0042】
また、記憶装置201内には、本実施形態の共助支援装置として必要な機能を実装する
為のプログラム202に加えて、リソース情報225が少なくとも記憶されている。この
リソース情報225は、当該会員端末200のユーザたる会員が共助基盤に出資したリソ
ースの情報であって、上述の共助支援装置100が記憶装置101のリソース管理テーブ
ル127で各会員に関して管理する情報の元となる情報である。
【0043】
<データ構造例>
続いて、本実施形態の共助支援装置100が用いる各種情報について説明する。図8
、本実施形態におけるポイント換算基準125の一例を示す。
【0044】
本実施形態のポイント換算基準125は、共助基盤の会員が出資する事物ごとの、共助
基盤中での価値の換算基準を格納したテーブルである。
【0045】
このポイント換算基準125は、例えば、出資分類および当該出資分類に属する出資物
の情報をキーとして、当該出資物が共助基盤の仕組みの中で発揮する価値を、ポイントの
形で一般化する際の換算基準の情報を紐付けたレコードの集合体となっている。
【0046】
例えば、出資分類「資材」における出資物「食料品」は、当該食料品の販売価格がその
ままポイントとなる換算基準が規定されている。また、出資分類「輸送力」における出資
物「配送労働力」は、当該労働力を一般市場で確保する場合の時給相当がポイントとなる
換算基準が規定されている。
【0047】
続いて図9に、本実施形態におけるポイント交換基準126の一例を示す。このポイン
ト交換基準126は、共助基盤の会員が他会員からの拠出を受ける際の、当該会員が共助
基盤に出資している出資物と、当該会員が拠出を望む拠出対象との間での価値の違いをポ
イント交換率として規定したテーブルとなる。
【0048】
ポイント交換基準126は、出資分類および当該出資分類の属する出資物の情報をキー
として、当該出資物の拠出対象となる事物、および当該出資物と当該拠出対象との間での
ポイント交換率の値を紐付けたレコードの集合体となっている。
【0049】
続いて図10に、本実施形態におけるリソース管理テーブル127の一例を示す。この
リソース管理テーブル127は、共助基盤全体において、各会員から出資された出資物の
総量や当該出資物に関して寄せられた拠出希望の総量などの情報を管理するテーブルであ
る。
【0050】
リソース管理テーブル127は、共助基盤の各会員から現在出資されている出資物の情
報をキーとして、当該出資物の、(共助基盤全体における)出資状況、当該出資物に基づ
く拠出の希望内容、拠出形態の種類、当該出資物に対して各会員から寄せられた拠出希望
状況、および必要ポイントの各値を紐付けたレコードの集合体となっている。なお、上述
の必要ポイントの値は、出資物を拠出してもらう際に必要なポイント数である。
【0051】
続いて図11に、本実施形態における会員管理DB128の一例を示す。本実施形態の
会員管理DB128は、上述の共助基盤の会員それぞれの情報を管理するデータベースで
ある。
【0052】
この会員管理DB128は、例えば、共助基盤の会員を一意に特定する会員IDをキー
として、当該会員による出資物、出資状況、希望拠出内容(拠出してほしい出資物の種類
)、およびその数量等を示す拠出希望(予定)といった値を紐付けたレコードの集合体と
なっている。
【0053】
<フロー例:出資引受判定>
以下、本実施形態における共助支援方法の実際手順について図に基づき説明する。以下
で説明する共助支援方法に対応する各種動作は、共助支援装置100がメモリ等に読み出
して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明さ
れる各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0054】
図12は、本実施形態における共助支援方法のフロー例を示す図であり、具体的には、
出資引受判定に係るフローである。例えば、共助基盤への出資受付について共助支援装置
100が公開するWEBサイトなどに、或る出資希望者が会員端末200を操作してアク
セスし、会員登録を済ませた状況を想定する。
【0055】
この場合、共助支援装置100の出資管理部110は、上述の会員端末200から、当
該ユーザが希望する出資内容の情報すなわち出資要求を取得する(s10)。この出資要
求には、例えば、出資対象とする事物とその量に関する情報と、当該ユーザが共助基盤か
ら拠出を受ける場合の拠出希望の内容等の情報を含んでいるものとする(図13の画面1
000参照)。
【0056】
続いて、共助支援装置100の出資管理部110は、現在の共助基盤において管理する
出資物と拠出希望の状況について、リソース管理テーブル127を参照し、s10で得た
出資内容および拠出希望等について、共助基盤全体でのバランスがとれているか確認する
(s11)。
【0057】
このバランスの確認は、全ての会員(上述の出資希望者含む)における、出資の種類、
程度と希望(予定)する拠出対象・程度との各間で、ポイントがバランスするか、を判定
する処理により実行される。
【0058】
そのため、共助支援装置100は、上述のs10で情報を得た出資内容等をポイント換
算基準125に照合して当該出資物に関するポイント換算基準を特定する。また、共助支
援装置100は、外部システム300から当該出資物の経済的価値(例:市場での販売価
格や時給など)の情報を取得する。
【0059】
共助支援装置100は、上述のように得たポイント換算基準(例:時給相当)と、経済
的価値の各情報を踏まえ、例えば、出資物「配送労働力」を「40時間」と、配送担当者
の平均時給「2000円」とに基づいて、ポイントとして「48,000」ポイントを算
定する。
【0060】
また、共助支援装置100は、この「配送労働力」に関して共助基盤全体で現在管理し
ているポイントを、リソース管理テーブル127で、「250,000」ポイントなどと
特定する。また、共助支援装置100は、共助基盤全体における、この「配送労働力」に
関する拠出希望についても、リソース管理テーブル127で、「350,000」ポイン
ト、などと特定する。
【0061】
この場合、上述のs10で受け付けている出資内容の「配送労働力」の「48,000
」ポイントを既存の出資総量「250,000」ポイントに加算しても、共助基盤全体に
おける拠出希望「350,000」ポイントを超えないため、当該出資に意味がある、す
なわち出資引受可、のバランス状態と言える。
【0062】
一方、上述のs10で受け付けている出資内容のポイントを既存の出資総量のポイント
に加算した値が、共助基盤全体における拠出希望のポイントを(一定限度を超えて)オー
バーする場合、当該出資に意味が無い、すなわち出資引受不可、のバランス状態と言える
【0063】
そこで共助支援装置100の出資管理部110は、上述のバランスの確認処理を経て、
当該確認の結果に基づいて出資引受の可否を判定する(s12)。
【0064】
上述の判定の結果、出資引受不可となった場合(s13:NO)、共助支援装置100
は、その旨を会員端末200に応答(図14の画面1010参照)して処理を終了する。
【0065】
一方、上述の判定の結果、出資引受可となった場合(s13:YES)、共助支援装置
100のリソース管理部112は、当該出資内容とポイント換算の結果等の情報に基づい
て、リソース管理テーブル127における当該出資物のレコードの対応欄(「(全体)出
資状況」、「(全体)拠出希望状況」)の値と、会員管理DB128における当該ユーザ
のレコードの対応欄(出資物、出資状況、希望拠出内容、拠出希望(予定))を更新し、
当該情報(図15の画面1011参照)を会員端末200に応答し(s14)、処理を終
了する。
【0066】
なお、上述の説明では、出資物に関するポイントのバランスのみで出資引受可否の判定
を行う例を示したが、勿論、当該ユーザが希望する拠出内容との関係についても考慮する
ケースも想定できる。
【0067】
その場合、共助支援装置100の出資管理部110は、上述のユーザが予定する出資物
「配送労働力」と拠出希望「一時保育」との組合せについて、ポイント交換基準126に
てポイント交換率を参照する。
【0068】
図9に示すポイント交換基準126の例であれば、出資物「配送労働力」と拠出対象「
一時保育」の間のポイント交換率は、1.4:1.0である。これは、現在の共助基盤で
は、「配送労働力」に対して「一時保育」の方が需要として1.4倍ある状態であること
を指している。
【0069】
したがって、「配送労働力」を出資して、後に共助基盤から「一時保育」のサービスを
拠出してもらおうとする場合、リソース管理テーブル127で管理する「一時保育」の必
要ポイント欄の値の1.4倍のポイントを、出資物である「配送労働力」として出資して
おく必要がある。
【0070】
そこで、共助支援装置100の出資管理部110は、上述の出資引受の可否判定の際、
出資する「配送労働力」の量「40時間」に基づくポイント「48,000」を、上述の
ポイント交換率「1.4」で除算して、「一時保育」に関して許容される拠出量(のポイ
ント)を、「34,285」ポイント、などと算定する。
【0071】
また、共助支援装置100の出資管理部110は、上述のユーザが希望する「一時保育
」の拠出量「2時間」に、単位時間あたり必要なポイント数(リソース管理テーブル12
7の必要ポイント欄の値。例えば、16,000ポイント/時間)を乗じて、必要なポイ
ント数として例えば、「32,000」ポイント、を算定する。
【0072】
上述の場合、ユーザが「配送労働力」の形で出資するポイント「34,285」が、拠
出対象として希望する「一時保育を2時間」に必要なポイント「32,000」を上回っ
ており、共助支援装置100の出資管理部110は出資可と判定することになる。勿論、
「配送労働力」の形で出資するポイントが、拠出対象として希望する内容に必要なポイン
トを下回っている場合は、出資不可と判定することになる。
【0073】
こうした運用を採用・実行するならば、金員やそれ以外の様々なリソースも含めて出資
を受け付けて管理する本発明において、各種リソースの間のニーズや重要度に応じた比率
でポイント換算を行い、実効性のある出資引受の判断を行うことにつながる。よって、共
助支援装置100のリソース管理部112は、リソース管理テーブル127で管理する出
資物および拠出対象のニーズの変化傾向(例:直近の一定期間での出資や拠出の希望量の
増減傾向)を監視し、その変化傾向の大きさに応じてポイント交換基準126におけるポ
イント交換率を更新する(例:ある出資物Aの出資希望に変化無し、この出資を行うユー
ザらが希望する拠出対象Bの拠出希望量が10%の増加を示している場合、ポイント交換
率の出資物側の値を1.1倍に更新)と好適である。
【0074】
また、共助支援装置100のリソース管理部112は、外部システム300から得られ
る市場情報(商品価格や通貨価値など)や社会情勢(為替や金利の政策決定、社会保障政
策の変更など)などに応じて、関係する出資物と拠出対象の間でのポイント交換率を更新
するとさらに好適である。
【0075】
このように、ポイント交換率が変化した場合、会員によっては、追加出資が必要になる
ケースもある。そのため、共助支援装置100のリソース管理部112は、当該会員の会
員端末200に、必要となった追加出資の内容、または現状の出資内容に見合う拠出対象
の内容について、通知するとしてもよい。
【0076】
また、共助支援装置100のリソース管理部112は、上述の会員に対し、その出資物
が、他の会員とどの程度重複しているのかを明示するとしてもよい(図16の画面101
2参照)。
【0077】
このような情報を伝達することで、当該会員は自身の出資物に関する供給状況、ひいて
は当該出資物の価値を把握しやすくなる。このことは、当該会員が以後に追加出資等する
場合の、出資物選定の目安をうることにつながり、共助基盤全体として、より供給が少な
く価値の高い出資物を効率良く出資してもらう方向性に誘導できる。
【0078】
<フロー例:拠出可否判定>
続いて、いずれかの会員すなわち出資者に困りごとが起き、当該出資者が会員端末20
0を操作して共助支援装置100に拠出要求を行う状況を想定する。図17は、本実施形
態における共助支援方法のフローであり、具体的には、拠出可否判定の処理を示すもので
ある。
【0079】
この場合、共助支援装置100の拠出審査部111は、上述の拠出要求は適切なものか
(出資に見合ったレベルのものか否かなど)について、会員が提出したエビデンス(例:
家族の疾病やそれに伴う就労不能など不測の事態の証明書類)や当該会員の出資状況等に
よる要件確認など所定の審査を行うこととなる。
【0080】
そこで共助支援装置100の拠出審査部111は、会員端末200から拠出要求を受け
て(s20)、上述のエビデンスの他、当該会員に関して登録されている出資および拠出
の情報を会員管理DB128にて参照する(s21)。
【0081】
共助支援装置100の拠出審査部111は、この参照により、当該会員における「出資
状況」、「希望拠出内容」、および「拠出希望(予定)」の各欄の値を特定し、例えば、
「出資物「配送労働力」の出資状況「48,000」ポイントと、希望拠出内容「一時保
育」の拠出希望(予定)「2時間」の各値を抽出する。
【0082】
続いて、共助支援装置100の拠出審査部111は、拠出判定人の選出を行い、当該拠
出判定人の会員端末200に上述のエビデンスや拠出要求の情報を通知する(s22)。
拠出判定人は、上述のs21で得た情報等に基づいて、当該拠出要求の妥当性を判定す
る者であって、共助基盤の会員のうち適宜な知見や経験を有した者である。
【0083】
こうした拠出判定人の選出は、例えば、会員管理DB128において管理する会員属性
が示す、例えば、会員歴の長短、保有スキル、所属組織、拠出判定経験といった値を、予
め定めた選出条件と照合し、当該条件を満たす者を選び出す、といったアルゴリズムで行
う。
【0084】
続いて、共助支援装置100は、s22で選出した1または複数の拠出判定人の会員端
末200から、上述の拠出要求に関する拠出可否判定結果を取得し、例えば、多数決など
のルールに則って拠出可否の判定を下す(s23)。
【0085】
つまり、会員中から選出した拠出判定人により、エビデンスや出資状況等に基づく拠出
の妥当性についての客観的審査が行われ、その審査結果に基づく多数決によって、拠出可
否が判定されることになる。これにより、逸脱した(または怪しそうな)拠出要求を、あ
る程度抑止することが期待できる。
【0086】
なお、拠出可否の判定については、上述のように拠出判定人の意見に基づくケースの他
、拠出要求を行ってきた会員の出資状況の情報(例:配送労働力とそれに応じたポイント
)および希望する拠出対象(例:一時保育を2時間)の情報と、そのポイント交換基準1
26の情報とに基づき、共助支援装置100の拠出審査部111が当該拠出要求の受入可
否を判定するとしてもよい。
【0087】
その場合、出資引受判定の際と同様に、会員管理DB128で当該会員に関して情報を
保持する出資物に対応するポイント数が、希望する拠出対象に必要なポイントを上回って
いるか、を拠出審査部111が判定することとなる。
【0088】
上述のs23における拠出判定の結果、拠出不可となった場合(s24:NO)、共助
支援装置100の拠出審査部111は、その旨(図18の画面1100参照)を会員端末
200に通知して処理を終了する。
【0089】
一方、上述の判定の結果、拠出可となった場合(s24:YES)、共助支援装置10
0の拠出審査部111は、その旨(図19の画面1110参照)を通知するとともに、例
えば、他会員のうち拠出対象を必要量だけ提供しうる者を会員管理DB128にて特定し
、拠出要求を行った会員に対する拠出対象の提供指示を、当該会員の会員端末200に通
知し(s25)、処理を終了する。
【0090】
なお、こうした拠出処理に際し、共助支援装置100のリソース管理部112は、リソ
ース管理部112における対象会員(拠出要求を行った者)の「出資状況」欄の値を、上
述の拠出対象の提供に伴い必要となったポイント分だけ低減するものとする。こうした処
理を経てもポイントが余った場合、リソース管理部112は、当該会員が予め指定する他
会員に向けて、希望のタイミングで当該ポイントを寄付(送付)する、としてもよい。そ
の場合、リソース管理部112は、当該寄付を受けた会員の出資状況欄の値を当該寄付分
だけ増加させる。
【0091】
このような寄付行為は、共助基盤の会員間で行う運用の他、例えば、当該会員らが所属
する組織や居住地の自治体、或いはNPO法人などに対してプールし提供する運用も想定
できる。
【0092】
以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0093】
こうした本実施形態によれば、共助の基盤を適宜に構築・運用し、適切な共助実行の支
援が可能となる。
【0094】
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態
の共助支援方法において、前記情報処理装置が、前記引受可否の判定に際し、前記出資状
況の情報を集計し、出資者群における出資物と拠出希望とのバランス状況を特定する処理
と、前記特定したバランス状況に、前記出資要求を照合し、当該出資要求の引受可否を判
定する、としてもよい。
【0095】
これによれば、共助の仕組みを構成する出資者による出資物と拠出希望とがアンバラン
スとなり、或る種の出資に対して拠出希望が過多となって、適切なタイミングでの拠出す
なわち共助が機能しないといった事態を事前に回避可能となる。ひいては、共助の基盤を
より適宜に構築・運用し、適切な共助実行の支援が可能となる。
【0096】
また、本実施形態の共助支援方法において、前記情報処理装置が、前記拠出要求を受け
付けた場合、所定の出資者を選定し、当該出資者からの前記受入可否の判定結果を取得す
る処理と、前記受入可否の判定の結果に基づいて、前記拠出要求に応じた処理を実行する
、としてもよい。
【0097】
これによれば、例えば、一定の知見等を有して拠出の適否を的確に判断できる出資者の
判断を得て、無理な拠出を適宜に回避可能となる。ひいては、共助の基盤をより適宜に構
築・運用し、適切な共助実行の支援が可能となる。
【0098】
また、本実施形態の共助支援方法において、前記情報処理装置が、前記拠出要求に対す
る受入可否の判定に際し、前記拠出要求を行った出資者による出資物の価値と、前記拠出
要求が示す拠出形態を採用する際に必要となる価値とについて、前記出資状況及び前記価
値交換基準の各情報に基づいてマッチングを行うことで、適宜な拠出形態を選択し、当該
拠出形態での受入可否の判定要求を前記選定した出資者に通知する、としてもよい。
【0099】
これによれば、拠出を希望する者による、これまでの出資実績が希望する拠出内容に見
合うものか、すなわち共助の基盤を毀損しないものかを精度良く判定可能となる。ひいて
は、共助の基盤をより適宜に構築・運用し、適切な共助実行の支援が可能となる。
【0100】
また、本実施形態の共助支援システムにおいて、前記演算装置は、前記引受可否の判定
に際し、前記出資状況の情報を集計し、出資者群における出資物と拠出希望とのバランス
状況を特定する処理と、前記特定したバランス状況に、前記出資要求を照合し、当該出資
要求の引受可否を判定するものである、としてもよい。
【0101】
また、本実施形態の共助支援システムにおいて、前記演算装置は、前記拠出要求を受け
付けた場合、所定の出資者を選定し、当該出資者からの前記受入可否の判定結果を取得す
る処理と、前記受入可否の判定の結果に基づいて、前記拠出要求に応じた処理を実行する
ものである、としてもよい。
【0102】
また、本実施形態の共助支援システムにおいて、前記演算装置は、前記拠出要求に対す
る受入可否の判定に際し、前記拠出要求を行った出資者による出資物の価値と、前記拠出
要求が示す拠出形態を採用する際に必要となる価値とについて、前記出資状況及び前記価
値交換基準の各情報に基づいてマッチングを行うことで、適宜な拠出形態を選択し、当該
拠出形態での受入可否の判定要求を前記選定した出資者に通知するものである、としても
よい。
【符号の説明】
【0103】
1 ネットワーク
10 共助支援システム
100 共助支援装置
101 記憶装置
102 プログラム
103 メモリ
104 演算装置
105 通信装置
110 出資管理部
111 拠出審査部
112 リソース管理部
125 ポイント換算基準
126 ポイント交換基準
127 リソース管理テーブル
128 会員管理DB
200 会員端末
201 記憶装置
202 プログラム
203 メモリ
204 演算装置
205 入出力装置
206 通信装置
225 リソース情報
300 外部システム
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19