(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】ネット巻き取り装置
(51)【国際特許分類】
A63B 61/00 20060101AFI20241018BHJP
【FI】
A63B61/00 Z
(21)【出願番号】P 2023088610
(22)【出願日】2023-05-30
【審査請求日】2023-05-30
(73)【特許権者】
【識別番号】504361931
【氏名又は名称】陳登癸
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】陳登癸
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-008472(JP,U)
【文献】中国実用新案第217187773(CN,U)
【文献】特開2007-000584(JP,A)
【文献】特開2004-065656(JP,A)
【文献】登録実用新案第3158933(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 61/00-65/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットと、巻き取り機構とから構成され、
前記ネットは、格子状を呈するメッシュ面を有し、前記メッシュ面の上端と下端とには、キャンバスで作製されたサイドストリップがそれぞれ設けられており、前記各サイドストリップに硬質な突出物が設けられており、
前記ネットの一側は、前記巻き取り機構に結合されており、前記巻き取り機構の駆動により、前記ネットを展開し、又は巻き取り;
前記ネットの前記巻き取り機構に結合された一側の反対側に、真っ直ぐな牽引部が設けられており、且つ前記牽引部に柱状体が設けられており、前記牽引部の柱状体を握ることにより、前記ネットをフラットに引き出し、又は巻き取ることができ、
前記巻き取り機構は、リールと、上蓋と、下蓋と、接続ロッドと、を備え、
前述リールは、内シャフトを備え、前記内シャフトは、軸方向に沿って前記上蓋と前記下蓋とに接続されていることにより、前記上蓋と前記下蓋との間に回転することができ、
前記内シャフトの外側に、前記ネットを巻き取って固定するための外筒体が設けられており、前記外筒体は、軸方向に沿って前述内シャフトと接続することにより、前記外筒体が前記内シャフトと共に回転することができ、
前記上蓋は前記リールの上端に設けられており、前記上蓋の内側には、上軸接続部と、上ローラー位置決め部と、上接続円筒部とが設けられており、
前記上軸接続部は、軸方向に沿う前記リールの内シャフトと接続するためのものであり、
前記上ローラー位置決め部に上位置決めローラーセットが設けられており、
前記上位置決めローラーセットは、二セットの上位置決めローラーを備え、前記ネットの上端のサイドストリップは、前記上位置決めローラーセットに差し込まれており、前記二
セットの上位置決めローラーの間に、前記ネットの上端の突出物を制限するための上制限部が形成され、且つ前記上制限部の幅は前記突出物よりやや大きいため、前記突出物は、前記上制限部内に移動可能であるが、離脱することができず、且つ前記上蓋は、前記上ローラー位置決め部の前端に上開口が設けられており、前記牽引部の柱状体は、前記ネットを巻き取るときに、前記上位置決めローラーセットの前端を止め、
前記上接続円筒部は、軸方向に沿う前記接続ロッドと接続するためのものであり、
前記下蓋は前記リールの下端に設けられており、前記下蓋の内側には、下軸接続部と、下ローラー位置決め部と、下接続円筒部とが設けられており、;
前記下軸接続部は、軸方向に沿う前記リールの内シャフトの下端と接続するためのものであり、
前記下ローラー位置決め部に下位置決めローラーセットが設けられており、
前記下位置決めローラーセットは、二セットの下位置決めローラーを備え、前記ネットの下端のサイドストリップは前記下位置決めローラーセットに差し込まれており、前記二
セットの下位置決めローラーの間に、前記ネットの下端の突出物を制限するための下制限部が形成され、且つ前記下制限部の幅は前記突出物よりやや大きいため、前記突出物は、前記下制限部内に移動可能であるが、離脱することができず、且つ前記下蓋は、前記下ローラー位置決め部の前端に下開口が設けられており、
前記下接続円筒部は、軸方向に沿う前記接続ロッドと接続するためのものであり、
前記ネットの上端と下端との突出物は、それぞれ前記上位置決めローラーセットの上制限部と、下位置決めローラーセットの下制限部とに差し込まれていることにより、前記ネットは、前記上制限部と前記下制限部とに制限されて、前記リールからフラットに展開され、又は前記リールにフラットに巻き取られることができることを特徴とするネット巻き取り装置。
【請求項2】
前記突出物はナイロンロープであることを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項3】
前記上蓋と前記下蓋とに接続リング部がそれぞれ設けられており、前記各接続リング部に、ロープを挿通することができることを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項4】
前記下蓋は、前記下接続円筒部に穿孔が設けられており、且つ前記接続ロッドは伸縮ロッドであり、前記穿孔から前記接続ロッドを取り出すことができることを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項5】
前記下蓋の前記下接続円筒部に穿孔が設けられており、前記穿孔に固定枠ロッドを差し込むことができることを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項6】
前記サイドストリップを折り返して折り目が形成され、前記突出物を覆うように、前記折り目を前記
突出物に接着することにより、突出物の離脱を防止することができることを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項7】
前記各サイドストリップは、更に、樹脂を射出成形して形成さ
れ、メッシュ面のエッジを覆うことを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項8】
前記各サイドストリップは、熱圧接着技術を採用して、前記メッシュ面のエッジを覆い、且つ熱圧接着方式で、前記サイドストリップ、前記メッシュ面、及び前記突出物を成形することを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【請求項9】
前記内シャフトには、更に、ねじりバネが嵌められており、前記ねじりバネの一側は、前記内シャフトの内係止溝にはめ込まれており、且つ前記ねじりバネは、
所定の長さを有し、その他側に接続端が設けられており、前記外筒体の外係止溝に前記接続端を固定することを特徴とする、請求項1に記載のネット巻き取り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネット巻き取り装置に関し、特に、巻き取り構造に設けられているネットを容易に展開し、又は巻き取ることができ、巻き取り構造の上蓋と下蓋とは、ネットの位置を固定するための巻き取り裝置に設けられており、ネットを引き出そうとするときに、ネットを快速に取り出して展開することができ、ネットを収納しようとするときに、巻き取り構造のリールに位置決め構造を合わせることにより、リールにネットをフラットに巻き取ることができるネット巻き取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
球技は昔から人気の高いスポーツで、特に近年はテニスやバドミントンの世界で国内スポーツ選手が次々と上位入賞を果たしており、休日のとき、競技場や公園でも、テニス、バドミントン、バレーボールなどのスポーツを練習する人々の姿が見られる。
【0003】
上記のスポーツには、ボールとラケット、そして運動をする場所の両側を仕切るネットが必要であるため、目下、ユーザーは、ネットを、用意して展開して、両端の枠に、別々嵌め、又はロープを介して固定する必要がある。しかし、上記の構造は下記の欠点がある。(1)ネットに格子が多数形成され、ネット自体は柔らかいため、ネットが絡まりやすく、結び目が生じ、整理に時間がかかる。(2)使用しようとするときに、毎回、ネットを展開することが必要なため、時間がかかる。
【0004】
このため、あるメーカーは、例えば中国特許CN217187773Uを提案した。このような構造は、第1の支柱は、内部が中空であり、側辺に開口が設けられており、シャフトは、第1の支柱内に回転可能に取り付けられており、ネットの一端はシャフトに固定されており、シャフトの回転により、第1の支柱の開口で、ネットを巻き取り、又は放出することができ、台座は第1の支柱の底部に固定されており、シャフトは、台座上のシャフトの底部に位置する駆動回転部材に取り付けられて、駆動されて回転する。シャフトを回転してネットを巻き取り、又は放出したいときに、駆動回転部材でシャフトを駆動することにより、シャフトが第1の支柱内に回転する。これにより、ネットは、第1の支柱の開口で、巻き取られ、又は放出されることができる。しかし、上記の構造は下記の欠点がある。(1)ネットが第1の支柱に固定されているため、ネットの上端と下端との支持力が弱く、これにより、ネットが斜めになって縮れる。(2)ネットを巻き取ろうとするときに、重力により、ネットが垂れ下がる。上記のようなことを排除しないと、ネットは、巻き取られるときに結び目が生じ、更に、巻き取り不能となることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、位置決めローラーセットにより、ネットの可動範囲が制限されて、ネットは、フラットに展開され、又はリールにフラットに巻き取られることができるネット巻き取り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、ネットと、巻き取り機構とから構成され、
ネットは、格子状を呈するメッシュ面を有し、メッシュ面の上端と下端とには、キャンバスで作製されたサイドストリップがそれぞれ設けられており、各サイドストリップに硬質な突出物が設けられており、
ネットの一側は、巻き取り機構に結合されており、巻き取り機構の駆動により、ネットを展開し、又は巻き取り;
ネットの巻き取り機構に結合された一側の反対側に、真っ直ぐな牽引部が設けられており、且つ牽引部に柱状体が設けられており、牽引部の柱状体を握ることにより、ネットをフラットに引き出し、又は巻き取ることができ、
巻き取り機構は、リールと、上蓋と、下蓋と、接続ロッドと、を備え、
リールは、内シャフを備え、内シャフトは、軸方向に沿って上蓋と下蓋とに接続されていることにより、上蓋と下蓋との間に回転することができ、
内シャフトの外側に、ネットを巻き取って固定するための外筒体が設けられており、外筒体は、軸方向に沿って内シャフトと接続することにより、外筒体が内シャフトと共に回転することができ、
上蓋はリールの上端に設けられており、上蓋の内側には、上軸接続部と、上ローラー位置決め部と、上接続円筒部とが設けられており、
上軸接続部は、軸方向に沿うリールの内シャフトと接続するためのものであり、
上ローラー位置決め部に上位置決めローラーセットが設けられており、
上位置決めローラーセットは、二セットの上位置決めローラーを備え、ネットの上端のサイドストリップは、上位置決めローラーセットに差し込まれており、二つの上位置決めローラーの間に、ネットの上端の突出物を制限するための上制限部が形成され、且つ上制限部の幅は突出物よりやや大きいため、突出物は、上制限部内に移動可能であるが、離脱することができず、且つ上蓋は、上ローラー位置決め部の前端に上開口が設けられており、牽引部の柱状体は、ネットを巻き取るときに、上位置決めローラーセットの前端を止め、
上接続円筒部は、軸方向に沿う接続ロッドと接続するためのものであり、
下蓋はリールの下端に設けられており、下蓋の内側には、下軸接続部と、下ローラー位置決め部と、下接続円筒部とが設けられており、;
下軸接続部は、軸方向に沿うリールの内シャフトの下端と接続するためのものであり、
下ローラー位置決め部に下位置決めローラーセットが設けられており、
下位置決めローラーセットは、二セットの下位置決めローラーを備え、ネットの下端のサイドストリップは下位置決めローラーセットに差し込まれており、二つの下位置決めローラーの間に、ネットの下端の突出物を制限するための下制限部が形成され、且つ下制限部の幅は突出物よりやや大きいため、突出物は、下制限部内に移動可能であるが、離脱することができず、且つ下蓋は、下ローラー位置決め部の前端に下開口が設けられており、
下接続円筒部は、軸方向に沿う接続ロッドと接続するためのものであり、
ネットの上端と下端との突出物は、それぞれ上位置決めローラーセットの上制限部と、下位置決めローラーセットの下制限部とに差し込まれていることにより、ネットは、上制限部と下制限部とに制限されて、リールからフラットに展開され、又はリールにフラットに巻き取られることができることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、突出物はナイロンロープであることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、上蓋と下蓋とに接続リング部がそれぞれ設けられており、各接続リング部に、ロープを挿通することができる。
【0010】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、下蓋は、下接続円筒部に穿孔が設けられており、且つ接続ロッドは伸縮ロッドであり、穿孔から接続ロッドを取り出すことができる。
【0011】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、下蓋の下接続円筒部に穿孔が設けられており、穿孔に固定枠ロッドを差し込むことができる。
【0012】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、サイドストリップを折り返して折り目が形成され、突出物を覆うように、折り目をサイドストリップに接着することにより、突出物の離脱を防止することができる。
【0013】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、各サイドストリップは、更に、樹脂を射出成形して形成されてもよく、メッシュ面のエッジを覆う。
【0014】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、各サイドストリップは、熱圧接着技術を採用して、メッシュ面のエッジを覆い、且つ熱圧接着方式で、サイドストリップ、メッシュ面、及び突出物を成形する。
【0015】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、内シャフトには、更に、ねじりバネが嵌められており、ねじりバネの一側は、内シャフトの内係止溝にはめ込まれており、且つねじりバネは、予定の長さを有し、その他側に接続端が設けられており、外筒体の外係止溝に接続端を固定する。
【0016】
本発明に係るネット巻き取り装置によると、上蓋の外側には、更に、ハンドホイールが設けられており、ハンドホイールは、リールの上軸接続部材と接続する。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るネット巻き取り装置によれば、次のような効果がある。
(1)使用しようとするときに、前記牽引部を握ってネットを取り出し、ネットの上端と下端との突出物は、上蓋に設けられている上位置決めローラーセットと、下蓋に設けられている下位置決めローラーセットとにより、移動可能の位置が制限されるため、ネットをフラットに取り出すことができる。
【0018】
(2)ネットを収納しようとするときに、上位置決めローラーセットと下位置決めローラーセットとにより、上記の突出物の移動可能の位置が制限されて、リールにネットをフラットに巻き取ることができ、且つネットの前端の柱状体に合わせることにより、ネットが上位置決めローラーセットと下位置決めローラーセットとから離脱することを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るネット巻き取り装置の構造を示す斜視図である。
【
図3】本発明に係る巻き取り機構の構造を示す図である。
【
図4】本発明に係る巻き取り機構の構造を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1から
図4を参照する。本発明に係るネット巻き取り装置は、ネット10と、巻き取り機構100とから構成される。
【0022】
ネット10は、
図1及び
図2に示すように、格子状を呈するメッシュ面11を有する。メッシュ面11の上端と下端とには、キャンバスで作製されたサイドストリップ12,13がそれぞれ設けられている。サイドストリップ12,13に硬質な突出物121,131が設けられている。突出物121,131は、硬質であるが、柔軟性を持つストリップ状を呈するナイロンロープを採用してもよい。
【0023】
図1に示すように、ネット10は、一側が巻き取り機構100と結合して、巻き取り機構100に駆動されて、展開され、又は巻き取られる。
【0024】
図1及び
図2に示すように、ネット10の巻き取り機構100と結合する一側の反対側に、真っ直ぐな牽引部14が設けられており、且つ牽引部14に柱状体141が設けられていることにより、牽引部14の柱状体141を握ると、ネット10をフラットに引き出し、又は巻き取ることができる。
【0025】
特に説明したいのは、サイドストリップ12,13を折り返したと、折り目(図示せず)が形成され、突出物121,131が折り返されたサイドストリップ12,13にカバーされることにより、突出物121,131を固定して、突出物121,131の離脱を防止することができる。折り目により、サイドストリップ12,13が突出物121,131を固定する他、ある実施の形態では、各サイドストリップ12,13が、更に、樹脂を射出成形して形成されて、メッシュ面11のエッジを覆った後、サイドストリップ12,13に突出物121,131を組み込む。加えて、各サイドストリップ12,13は、熱圧接着技術を採用して、メッシュ面11のエッジを覆い、且つメッシュ面11と、サイドストリップ12,13と、突出物121,131と、を熱圧接着することにより、一体化にしてもよい。
【0026】
図1及び
図2に示すように、ネット10は、その一側が巻き取り機構100に結合されており、巻き取り機構100に駆動されて、展開され、又は巻き取られることができる。
【0027】
巻き取り機構100は、
図1、
図3及び
図4に示すように、リール20と、上蓋30と、下蓋40と、接続ロッド50と、を備える。
【0028】
リール20は、
図3及び
図4に示すように、内シャフト21と、外筒体22と、を備える。内シャフト21は、軸方向に沿って上蓋30と下蓋40とに接続されていることにより、上蓋30と下蓋40とに間に回転することができる。
【0029】
外筒体22は、
図3及び
図4に示すように、内シャフト21の外側に設けられており、軸方向に沿って内シャフト21と接続することにより、外筒体22が内シャフト21と共に回転することができる。
【0030】
図3及び
図4を参照する。本発明の主な実施例では、リール20は、スプリングスクロール機構を採用して、自動的に巻き取る機能を持つ。そして、内シャフト21にねじりバネ60が組み付けられており、内シャフト21に内係止溝211が設けられており、ねじりバネ60の一側が内係止溝211にはめ込まれて固定され、ねじりバネ60の他側が外筒体22の外係止溝221にはめ込まれており、リール20に設けられているネット10を引くと、外筒体22が回転してネット10を展開する目的を達成し、ネット10をリリースすると、ねじりバネの弾性力により、外筒体22が駆動されて回転して、ネット10がリール20に巻き取られるという効果を得ることができる。
【0031】
上記の実施の方式によれば、ねじりバネ60を利用して、自動的に巻き取ることを可能にした。その他、上蓋30の外側には、更に、ハンドホイール(図示せず)が設けられており、前記ハンドホイールはリール20の上軸接続部材22と接続する。前記ハンドホイールの駆動により、ネット10を展開することができ、又はユーザーが手で前記ハンドホイールを回すことにより、ネット10がリール20に巻き取られることができる。
【0032】
上蓋30は、
図1、
図3、
図4及び
図5に示すように、リール20の上端に設けられており、その内側に、上軸接続部31と、上ローラー位置決め部32と、上接続円筒部33とが設けられている。
【0033】
リール20の内シャフト21は、
図1、
図3、
図4及び
図5に示すように、軸方向に沿って上軸接続部31に接続されている。
【0034】
上ローラー位置決め部32には、
図1、
図3、
図4及び
図5に示すように、上位置決めローラーセット34が設けられている。
【0035】
上位置決めローラーセット34には、
図1、
図3、
図4及び
図5に示すように、2セットの上位置決めローラー341が設けられている。ネット10の上端のサイドストリップ12は、上位置決めローラーセット34に差し込む。二つの上位置決めローラー341の間には、ネット10の上端の突出物121を制限するための上制限部342が形成されており、且つ上制限部342の幅は突出物121よりやや大きいため、突出物121は、上制限部342内に移動することができるが、離脱することができず、且つ上蓋30は、上ローラー位置決め部32の前端に上開口301が設けられている。牽引部14の柱状体141は、ネット10が巻き取られるときに、上位置決めローラーセット34の前端を止める。
【0036】
接続ロッド50は、
図1、
図3、
図4及び
図5に示すように、軸方向に沿って上接続円筒部33と接続する。
【0037】
下蓋40は、
図1、
図3、
図4及び
図6に示すように、リール20の下端に設けられており、その内側に、下軸接続部41と、下ローラー位置決め部42と、下接続円筒部43とが設けられている。
【0038】
リール20の内シャフト21の下端は、
図1、
図3、
図4及び
図6に示すように、軸方向に沿って下軸接続部41と接続する。
【0039】
下ローラー位置決め部42には、
図1、
図3、
図4及び
図6に示すように、下位置決めローラーセット44が設けられている。
【0040】
下位置決めローラーセット44は、
図1、
図3、
図4、
図6に示すように、2セットの下位置決めローラー441を備える。ネット10の下端のサイドストリップ13は、下位置決めローラーセット44に差し込む。二つの下位置決めローラー441の間には、ネット10の下端の突出物131を制限するための下制限部442が形成されており、且つ下制限部442の幅は突出物131よりやや大きいため、突出物131は、下制限部442内に移動することができるが、離脱することができず、且つ下蓋40は、下ローラー位置決め部42の前端に下開口401が設けられている。
【0041】
接続ロッド50は、
図1、
図3、
図4及び
図6に示すように、軸方向に沿って下接続円筒部43と接続する。
【0042】
図1、
図3、
図5及び
図6を参照する。ネット10の上端と下端との突出物121,131が、それぞれ上位置決めローラーセット34の上制限部342と、下位置決めローラーセット44の下制限部442とに差し込み、ネット10が上制限部342と下制限部442とに制限されるため、ネット10は、フラットに展開され、又はリール20にフラットに巻き取られることができる。
【0043】
下蓋40は、
図3及び
図7に示すように、下接続円筒部43に穿孔431が設けられており、接続ロッド50は、伸縮ロッドであり、穿孔431から取り出されて、本発明に係るネット巻き取り装置を固定することができる。
【0044】
図8に示すように、上蓋30と下蓋40とには、接続リング部35,45がそれぞれ設けられており、各接続リング部35,45にロープHが通る。これにより、本発明に係る構造を固定しようとするときには、各接続リング部35,45にロープHを通って、床面や球技用固定枠にロープHを固定すると、本発明に係るネット巻き取り装置をしっかり固定することができる。
【0045】
図8に示すように、上記の実施例の技術に基づいて、更に、下蓋40は、下接続円筒部43に穿孔431が設けられており、穿孔431に固定枠ロッド70が差し込まれている。
【符号の説明】
【0046】
10 ネット
11 メッシュ面
12,13 サイドストリップ
121,131 突出物
14 牽引部
141 柱状体
100 巻き取り機構
20 リール
21 内シャフト
211 内係止溝
22 外筒体
221 外係止溝
30 上蓋
301 上開口
31 上軸接続部
32 上ローラー位置決め部
33 上接続円筒部
34 上位置決めローラーセット
341 上位置決めローラー
342 上制限部
35 接続リング部
40 下蓋
401 下開口
41 下軸接続部
42 下ローラー位置決め部
43 下接続円筒部
431 穿孔
44 下位置決めローラーセット
441 下位置決めローラー
442 下制限部
45 接続リング部
50 接続ロッド
60 ねじりバネ
70 固定枠ロッド
H ロープ
【要約】 (修正有)
【課題】位置決めローラーセットにより、ネットの可動範囲が制限されて、ネットは、フラットに展開され、又はリールにフラットに巻き取られることができるネット巻き取り装置を提供することにある。
【解決手段】巻き取り機構100に、上位置決めローラーモジュールと下位置決めローラーモジュールとが設けられていることにより、ネット10の可動範囲を制限する。これにより、ネットを展開しようとする場合には、ネットが上位置決めローラーと下位置決めローラーとにガイドされることにより、ネットをフラットに引き出すことができ、ネットを巻き取ろうとする場合に、突出物は、上位置決めローラーモジュールと下位置決めローラーモジュールとにより、その可動範囲が制限され、上位置決めローラーモジュールと下位置決めローラーモジュールとの制限部に制限される。
【選択図】
図1