(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】露光工程のステッチ方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20241018BHJP
H01L 21/48 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F7/20 501
H01L21/48
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023209683
(22)【出願日】2023-12-12
【審査請求日】2023-12-12
(32)【優先日】2023-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】519334340
【氏名又は名称】力晶積成電子製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Powerchip Semiconductor Manufacturing Corporation
【住所又は居所原語表記】No. 18, Li-Hsin Rd. 1, Hsinchu Science Park, Hsinchu, Taiwan.
(73)【特許権者】
【識別番号】523469191
【氏名又は名称】愛普科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AP Memory Technology Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】張 守仁
(72)【発明者】
【氏名】呂 俊麟
(72)【発明者】
【氏名】何 承書
(72)【発明者】
【氏名】劉 國為
(72)【発明者】
【氏名】鍾 基偉
(72)【発明者】
【氏名】蔡 茹宜
【審査官】佐藤 海
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0164899(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第116682784(CN,A)
【文献】国際公開第2023/105874(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2023/0187397(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2022/0384325(US,A1)
【文献】特開2016-086088(JP,A)
【文献】特開平04-171860(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
H01L 21/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光工程に用いるスティッチング方法であって、
ウェーハを提供することであって、前記ウェーハは、複数のインターポーザ領域を含み、各前記複数のインターポーザ領域は、ロジックチップ領域と、第1のメモリチップ領域と、第2のメモリチップ領域と、を含み、
前記ロジックチップ領域は、前記第1のメモリチップ領域と前記第2のメモリチップ領域との間に位置する、前記ウェーハを提供することと、
前記ウェーハ上にフォトレジスト層を形成することと、
第1のフォトマスクを適用することによって、前記フォトレジスト層上に複数の第1の露光工程を実行し、前記フォトレジスト層内に複数の第1のショット領域を形成することと、
第2のフォトマスクを適用することによって、前記フォトレジスト層に複数の第2の露光工程を実行し、前記フォトレジスト層内に複数の第2のショット領域を形成することと、
を含み、
前記複数の第1のショット領域と前記複数の第2のショット領域は、第1の方向に交互に配置され、
前記複数の第1のショット領域と前記複数の第2のショット領域は、重なり合って複数のスティッチング領域を形成し、
各前記スティッチング領域は、
前記ロジックチップ領域内に位置
せず、
各前記複数の第1のショット領域は、前記複数のインターポーザ領域のうちの対応するインターポーザ領域内の前記ロジックチップ領域と重なり、
各前記複数の第2のショット領域は、前記複数のインターポーザ領域のうちの隣接する2つのインターポーザ領域の一方の前記第1のメモリチップ領域と、前記隣接する2つのインターポーザ領域の他方の前記第2のメモリチップ領域と重なる、
スティッチング方法。
【請求項2】
各前記複数のインターポーザ領域内の前記ロジックチップ領域は、前記複数の第1のショット領域のうちの対応する第1のショット領域内に排他的に位置する、請求項1に記載のスティッチング方法。
【請求項3】
各前記複数の第1のショット領域のサイズは、各前記複数の第2のショット領域のサイズ以上である、請求項2に記載のスティッチング方法。
【請求項4】
各前記複数のインターポーザ領域の前記第1のメモリチップ領域は、前記複数の第2のショット領域のうちの対応する第2のショット領域に位置する、請求項2に記載のスティッチング方法。
【請求項5】
各前記複数のインターポーザ領域の前記第1のメモリチップ領域は、さらに、前記複数の第1のショット領域のうちの対応する第1のショット領域に位置する、請求項4に記載のスティッチング方法。
【請求項6】
各前記複数のインターポーザ領域の前記第2のメモリチップ領域は、前記複数の第2のショット領域のうちの対応する第2のショット領域に位置する、請求項2に記載のスティッチング方法。
【請求項7】
各前記複数のインターポーザ領域の前記第2のメモリチップ領域は、さらに、前記複数の第1のショット領域のうちの対応する第1のショット領域に位置する、請求項6に記載のスティッチング方法。
【請求項8】
前記各前記複数の第1のショット領域は、さらに、前記対応するインターポーザ領域内の前記第1のメモリチップ領域及び前記第2のメモリチップ領域と重なる、請求項
1に記載のスティッチング方法。
【請求項9】
前記複数のスティッチング領域のうちの2つは、各前記複数のインターポーザ領域に位置する、請求項1に記載のスティッチング方法。
【請求項10】
前記2つのスティッチング領域のうちの一方は、前記複数のインターポーザ領域のうちの対応するインターポーザ領域内の前記ロジックチップ領域と前記第1のメモリチップ領域との間に位置する、請求項
9に記載のスティッチング方法。
【請求項11】
前記2つのスティッチング領域のうちの他方は、前記対応するインターポーザ領域内の前記ロジックチップ領域と前記第2のメモリチップ領域との間に位置する、請求項
10に記載のスティッチング方法。
【請求項12】
前記2つのスティッチング領域のうちの一方は、前記対応するインターポーザ領域内の前記第1のメモリチップ領域と重なる、請求項
9に記載のスティッチング方法。
【請求項13】
前記2つのスティッチング領域のうちの他方は、前記対応するインターポーザ領域内の前記第2のメモリチップ領域と重なる、請求項
12に記載のスティッチング方法。
【請求項14】
前記ウェーハは、複数の第1のスクライブライン領域及び複数の第2のスクライブライン領域をさらに備え、
前記複数の第1のスクライブライン領域は、第1の方向に延在し、第2の方向に配列され、
前記複数の第2のスクライブライン領域は、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に配列され、
前記第1の方向は、前記第2の方向と交差し、
前記複数の第1のスクライブライン領域は、前記複数の第2のスクライブライン領域と交差する、請求項1に記載のスティッチング方法。
【請求項15】
前記複数の第1のスクライブライン領域及び前記複数の第2のスクライブライン領域は、前記複数のインターポーザ領域を画定する、請求項
14に記載のスティッチング方法。
【請求項16】
前記第1の方向は、前記第2の方向に垂直である、請求項
14に記載のスティッチング方法。
【請求項17】
各前記複数の第1のショット領域は、前記第1のスクライブライン領域のうちの対応する第1スクライブライン領域と重なる、請求項
14に記載のスティッチング方法。
【請求項18】
各前記複数の第2のショット領域は、前記複数の第1のスクライブライン領域の対応する第1スクライブライン領域及び前記複数の第2のスクライブライン領域の対応する第2スクライブライン領域と重なる、請求項
17に記載のスティッチング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体プロセスに関する。より具体的には、本発明は、露光工程に用いるスティッチング方法(stitching method)に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、半導体チップをインターポーザ(interposer)上に垂直に積層または水平に配置する半導体パッケージ方法が開発されている。インターポーザはフォトマスクに比べてサイズが大きいため、インターポーザ上に回路パターンを形成するには、リソグラフィー・スティッチング(lithography stitching)技術を採用することが不可欠である。しかしながら、スティッチング工程のプロセスウィンドウ(process window)が制約されると、スティッチング接合部に位置するフォトレジストパターンが変形しやすくなり、それによって期待されるフォトレジストパターンの達成が妨げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、スティッチング工程のプロセスウィンドウを効果的に改善することができる、露光工程に用いるスティッチング方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態において、露光工程に用いるスティッチング方法は、以下のステップを含む。ウェーハを提供する。ウェーハは、複数のインターポーザ領域を含み、各インターポーザ領域は、ロジックチップ領域と、第1のメモリチップ領域と、第2のメモリチップ領域と、を含む。ロジックチップ領域は、第1のメモリチップ領域と第2のメモリチップ領域との間に位置する。ウェーハ上にフォトレジスト層を形成する。第1のフォトマスクを適用することによって、フォトレジスト層上に複数の第1の露光工程を実行し、フォトレジスト層内に複数の第1のショット領域(shot region)を形成する。第2のフォトマスクを適用することによって、フォトレジスト層上に複数の第2の露光工程を実行し、フォトレジスト層内に複数の第2のショット領域を形成する。第1のショット領域と第2のショット領域は、第1の方向に交互に配置される。第1のショット領域と第2のショット領域は、重なり合って複数のスティッチング領域を形成し、各スティッチング領域は、ロジックチップ領域内に位置しない。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各インターポーザ領域内のロジックチップ領域は、第1のショット領域のうちの対応する第1のショット領域内に排他的に位置して良い。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各第1のショット領域のサイズは、各第2のショット領域のサイズ以上であって良い。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各インターポーザ領域の第1メモリチップ領域は、第2のショット領域のうちの対応する第2のショット領域に位置して良い。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各インターポーザ領域の第1メモリチップ領域は、さらに、第1のショット領域のうちの対応する第1のショット領域に位置して良い。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各インターポーザ領域の第2のメモリチップ領域は、第2のショット領域のうちの対応する第2のショット領域に位置して良い。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各インターポーザ領域の第2のメモリチップ領域は、さらに、第1のショット領域のうちの対応する第1のショット領域に位置して良い。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各第1のショット領域は、インターポーザ領域のうちの対応するインターポーザ領域内のロジックチップ領域と重なって良い。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各第1のショット領域は、さらに、対応するインターポーザ領域内の第1メモリチップ領域及び第2のメモリチップ領域と重なって良い。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各第2のショット領域は、インターポーザ領域のうちの隣接する2つのインターポーザ領域の一方の第1メモリチップ領域と、隣接する2つのインターポーザ領域の他方の第2のメモリチップ領域と重なって良い。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、スティッチング領域のうちの2つは、各インターポーザ領域に配置されて良い。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、2つのスティッチング領域のうちの一方は、インターポーザ領域のうちの対応するインターポーザ領域内のロジックチップ領域と第1のメモリチップ領域との間に配置されて良い。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、2つのスティッチング領域のうちの他方は、対応するインターポーザ領域内のロジックチップ領域と第2のメモリチップ領域との間に配置されて良い。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、2つのスティッチング領域のうちの一方は、対応するインターポーザ領域内の第1のメモリチップ領域と重なって良い。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、2つのスティッチング領域のうちの他方は、対応するインターポーザ領域内の第2のメモリチップ領域と重なって良い。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、ウェーハは、複数の第1のスクライブライン領域及び複数の第2のスクライブライン領域をさらに含んで良い。第1スクライブライン領域は、第1の方向に延在し、第2の方向に配列されて良い。第2スクライブライン領域は、第2の方向に延在し、第1の方向に配列されて良い。第1の方向は、第2の方向と交差して良い。第1のスクライブライン領域は、第2のスクライブライン領域と交差して良い。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、第1のスクライブライン領域及び第2のスクライブライン領域は、インターポーザ領域を画定して良い。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、第1の方向は、第2の方向に対して垂直であって良い。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各第1のショット領域は、第1スクライブライン領域のうちの対応する第1スクライブライン領域と重なって良い。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、スティッチング方法において、各第2のショット領域は、第1スクライブライン領域の対応する第1スクライブライン領域及び第2スクライブライン領域の対応する第2スクライブライン領域と重なって良い。
【発明の効果】
【0024】
上記を考慮して、本発明の露光工程に用いるスティッチング方法は、本発明の1つ以上の実施形態で提供されるように、複雑な回路パターンを有するロジックチップ領域にスティッチング領域が位置しないため、スティッチング工程のプロセスウィンドウを効果的に改善することができる。したがって、フォトレジスト層に対して現像工程を実行した後、予期するフォトレジストパターンを得ることができる。
【0025】
前述の内容をより理解しやすくするために、図面を参照していくつかの実施形態を以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために提供され、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は本発明の実施形態を示し、説明とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。
【
図1】本発明のいくつかの実施形態によるウェーハの概略上面図である。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態による露光工程の概略図である。
【
図3】本発明の他の実施形態による露光工程の概略図である。
【
図4】本発明の他の実施形態による露光工程の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の例示的な実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。なお、添付及び説明において、同一の図面又は同様の部分には可能な限り同一の符号を付し、同一の技術内容の説明は省略する。省略された部分の説明は前の実施形態から派生することができ、それ以下の実施形態では説明は繰り返されない。
【0028】
図1は、本発明のいくつかの実施形態によるウェーハの概略上面図である。
図2は、本発明のいくつかの実施形態による露光工程の概略図である。
図3は、本発明の他の実施形態による露光工程の概略図である。
図4は、本発明の他の実施形態による露光工程の概略図である。
図2~
図4のウェーハWは、
図1に示す領域RにおけるウェーハWの拡大図である。なお、
図1では、
図1における各構成要素の配置関係を明確に説明するために、
図2~
図4の構成要素の一部を省略している。
【0029】
図1及び
図2を参照すると、ウェーハWが提供される。いくつかの実施形態において、ウェーハWは、半導体ウェーハ、例えばシリコンウェーハであって良い。ウェーハWは、複数のインターポーザ領域IRを含む。いくつかの実施形態において、インターポーザ領域IRは、ウェーハWがインターポーザ(例えば、シリコン(Si)インターポーザ)に切断されることが予め定められている領域であって良い。
【0030】
各インターポーザ領域IRは、ロジックチップ領域LRと、メモリチップ領域MR1と、メモリチップ領域MR2と、を含む。ロジックチップ領域LRは、メモリチップ領域MR1とメモリチップ領域MR2との間に位置する。いくつかの実施形態において、ロジックチップ領域LRは、ロジックチップを搭載し、ロジックチップに電気的に接続されるインターポーザの領域であって良い。いくつかの実施形態において、ロジックチップは、例えば、システムオンチップ(system-on-chip,SoC)である。いくつかの実施形態において、メモリチップ領域MR1、MR2は、メモリチップを搭載し、メモリチップに電気的に接続されるインターポーザの領域であって良い。いくつかの実施形態において、メモリチップは、例えば、高帯域幅メモリ(high bandwidth memory,HBM)である。
【0031】
ウェーハWは、さらに、複数のスクライブライン領域SLR1及び複数のスクライブライン領域SLR2含んで良い。スクライブライン領域SLR1は、D1方向に延在し、D2方向に配列されて良い。スクライブライン領域SLR2は、D2方向に延在し、D1方向に配列されて良い。D1方向は、方向D2と交差して良い。いくつかの実施形態において、D1方向はD2方向に対して垂直であって良い。第1スクライブライン領域SLR1は、第2スクライブライン領域SLR2と交差して良い。スクライブライン領域SLR1及びスクライブライン領域SLR2は、インターポーザ領域IRを画定して良い。
【0032】
図2を参照すると、ウェーハW上にフォトレジスト層100が形成される。いくつかの実施形態において、フォトレジスト層100を形成する方法は、例えば、スピンコーティング法である。
【0033】
フォトマスクM1を適用することによって、フォトレジスト層100で複数の露光工程P1が実行され、フォトレジスト層100に複数のショット領域SR1が形成される。また、フォトマスクM2を適用することによって、フォトレジスト層100で複数の露光工程P2が実行され、フォトレジスト層100に複数のショット領域SR2が形成される。いくつかの実施形態では、最初にフォトマスクM1を適用することによって、フォトレジスト層100で露光工程P1を実行し、続いてフォトマスクM2を適用することによって、フォトレジスト層100で露光工程P2を実行するが、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、最初にフォトマスクM2を適用することによって、フォトレジスト層100で露光工程P2を実行し、続いてフォトマスクM1を適用することによって、フォトレジスト層100で露光工程P1を実行しても良い。いくつかの実施形態では、フォトマスクM1上のパターンは、フォトマスクM2上のパターンと異なっていても良い。
【0034】
ショット領域SR1とショット領域SR2は、方向D1に沿って交互に配置される。ショット領域SR1とショット領域SR2とが重なり合って複数のスティッチング領域STが形成される。各スティッチング領域STは、ロジックチップ領域LRに位置しない。スティッチング領域STが複雑な回路パターンを有するロジックチップ領域LRに位置しないため、スティッチング工程のプロセスウィンドウを効果的に改善することができる。
【0035】
いくつかの実施形態において、各インターポーザ領域IR内のロジックチップ領域LRは、複数のショット領域SR1のうち対応するショット領域SR1内に排他的に位置して良い。つまり、インターポーザ領域IR内のロジックチップ領域LRは、ショット領域SR2内に位置しなくても良い。いくつかの実施形態において、各インターポーザ領域IR内のメモリチップ領域MR1は、ショット領域SR2のうちの対応するショット領域SR2に位置して良い。いくつかの実施形態において、各インターポーザ領域IR内のメモリチップ領域MR2は、対応するショット領域SR2に位置して良い。
【0036】
いくつかの実施形態において、各ショット領域SR1は、対応するインターポーザ領域IR内のロジックチップ領域LRと重なって良い。いくつかの実施形態において、各ショット領域SR2は、隣接する2つのインターポーザ領域IRのうちの一方(例えば、インターポーザ領域IR1)のメモリチップ領域MR1と、隣接する2つのインターポーザ領域IRのうちの他方(例えば、インターポーザ領域IR2)のメモリチップ領域MR2と重なって良い。いくつかの実施形態において、各ショット領域SR1は、スクライブライン領域SLR1のうちの対応するスクライブライン領域SLR1と重なって良い。いくつかの実施形態において、各ショット領域SR2は、対応するスクライブライン領域SLR1及び対応するスクライブライン領域SLR2と重なって良い。
【0037】
いくつかの実施形態において、各インターポーザ領域IRは、2つのスティッチング領域STを含んで良い。いくつかの実施形態において、2つのスティッチング領域STのうちの一方(例えば、スティッチング領域ST1)は、対応するインターポーザ領域IR内のロジックチップ領域LRとメモリチップ領域MR1との間に位置して良い。いくつかの実施形態において、2つのスティッチング領域STのうちの他方(例えば、スティッチング領域ST2)は、対応するインターポーザ領域IR内のロジックチップ領域LRとメモリチップ領域MR2との間に位置して良い。
【0038】
いくつかの実施形態では、
図3及び
図4に示されるように、各インターポーザ領域IRのメモリチップ領域MR1は、対応するショット領域SR1にさらに位置しても良く、各インターポーザ領域IRのメモリチップ領域MR2は、対応するショット領域SR1にさらに位置しても良い。他の実施形態では、
図3及び
図4に示すように、各ショット領域SR1は、対応するインターポーザ領域IRにおいてメモリチップ領域MR1及びメモリチップ領域MR2と重なって良い。
【0039】
いくつかの実施形態では、
図3及び
図4に示されるように、2つのスティッチング領域STのうちの一方(例えば、スティッチング領域ST1)は、対応するインターポーザ領域IR内のメモリチップ領域MR1と重なって良く、2つのスティッチング領域STのうちの他方(例えば、スティッチング領域ST2)は、対応するインターポーザ領域IR内のメモリチップ領域MR2と重なって良い。
【0040】
図2に示される実施形態では、フォトマスクM1は、ロジックチップ領域LRに回路を形成するためのパターンを含み、フォトマスクM2は、メモリチップ領域MR1に回路を形成するためのパターンと、メモリチップ領域MR2に回路を形成するためのパターンと、を含む。
図3及び
図4に示される実施形態において、フォトマスクM1は、ロジックチップ領域LRに回路を形成するためのパターン、メモリチップ領域MR1に回路を形成するためのパターン、メモリチップ領域MR2に回路を形成するためのパターンを含み、フォトマスクM2は、メモリチップ領域MR1に回路を形成するためのパターンと、メモリチップ領域MR2に回路を形成するためのパターンとを含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、
図2及び
図3に示されるように、各ショット領域SR1のサイズ(例えば、各ショット領域SR1が占める面積)は、各ショット領域SR2のサイズ(例えば、各ショット領域SR2が占める面積)と等しくて良い。しかしながら、これは本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。いくつかの実施形態では、
図2及び
図3に示すように、ショット領域SR1は、インターポーザ領域IR1の約半分と重なって良く、ショット領域SR2は、インターポーザ領域IR1の約4分の1及びインターポーザ領域IR2の約4分の1と重なって良い。他の実施形態では、
図4に示すように、各ショット領域SR1のサイズ(例えば、各ショット領域SR1が占める面積)は、各ショット領域SR2のサイズ(例えば、各ショット領域 SR2が占める面積)より大きくても良い。
【0042】
上記実施形態の1つまたは複数に基づいて、露光工程に用いるスティッチング方法では、スティッチング領域STが複雑な回路パターンを有するロジックチップ領域LRに位置しないため、スティッチング工程のプロセスウィンドウを効果的に改善することができる。したがって、フォトレジスト層100に対して現像工程を実行した後、予期するフォトレジストパターンを得ることができる。
【0043】
まとめると、本発明の1つまたは複数の実施形態で提供される露光工程に用いるスティッチング方法では、スティッチング工程のプロセスウィンドウを効果的に改善することができる。したがって、予期するフォトレジストパターンを得ることができる。
【0044】
本発明の範囲または精神から逸脱することなく、開示された実施形態に対してさまざまな修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかである。上記を考慮すると、本発明は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲内にある限り、修正及び変形を包含することが意図されている。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明における露光工程に用いるスティッチング方法は、所望のフォトレジストパターンを得るために、スティッチング工程のプロセスウィンドウを効果的に改善するために適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
100: フォトレジスト層
D1、D2: 方向
IR、IR1、IR2: インターポーザ領域
LR:ロジックチップ領域
M1、M2: フォトマスク
MR1、MR2: メモリチップ領域
P1、P2: 露光工程
R:領域
SLR1、SLR2: スクライブライン領域
SR1、SR2: ショット領域
ST、ST1、ST2: スティッチング領域
W: ウェーハ
【要約】 (修正有)
【課題】露光工程のためのプロセスウィンドウを改善するスティッチング方法を提供する。
【解決手段】ウェーハは、インターポーザ領域を含む。各インターポーザ領域は、ロジックチップ領域と、第1のメモリチップ領域と、第2のメモリチップ領域と、を含む。ロジックチップ領域は、第1のメモリチップ領域と第2のメモリチップ領域との間に位置する。フォトレジスト層を形成し、第1のフォトマスクを適用することにより第1の露光工程を実行し、フォトレジスト層内に第1のショット領域を形成する。第2のフォトマスクを適用することによりフォトレジスト層上で第2の露光工程を実行し、フォトレジスト層内に第2のショット領域を形成する。第1のショット領域と第2のショット領域は、第1の方向に交互に配置される。第1のショット領域と第2のショット領域は、重なり合ってロジックチップ領域内に位置しないスティッチング領域を形成する。
【選択図】
図2