(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】NORメモリストリングの3次元メモリ構造を製造する方法
(51)【国際特許分類】
H10B 43/27 20230101AFI20241018BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20241018BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20241018BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20241018BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20241018BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
H10B43/27
H01L29/78 371
H01L21/28 301R
H01L29/50 M
(21)【出願番号】P 2023504166
(86)(22)【出願日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 US2021042620
(87)【国際公開番号】W WO2022020502
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-04-21
(32)【優先日】2020-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518109985
【氏名又は名称】サンライズ メモリー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プラヤス、ヴィノード
(72)【発明者】
【氏名】能生 陽介
(72)【発明者】
【氏名】上坂 翔平
(72)【発明者】
【氏名】中根 美智留
(72)【発明者】
【氏名】ハラリ、エリ
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0020718(US,A1)
【文献】特表2019-526934(JP,A)
【文献】特表2003-510795(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0342455(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0213032(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0203378(US,A1)
【文献】特開2008-160121(JP,A)
【文献】特開2010-251572(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 43/27
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
H01L 21/28
H01L 29/417
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の平坦な表面上に、前記平坦な前記表面と実質的に平行な第1の方向に所定の幅を有するトレンチによって互いに間隔を置いて配置された第1及び第2の
多層構造を設け、
前記第1及び前記第2の
多層構造が、それぞれ前記第1の方向に実質的に直交する第2の方向に沿う長手方向に延在し、かつ前記表面に実質的に垂直な第3の方向に沿って互いに積層される活性多層ストリップを含み、前記活性多層ストリップの隣接するもの同士が、絶縁材料層によって互いに電気的に絶縁され、各活性多層ストリップは、誘電体材料によって互いに
間隔を置いて配置された第1及び第2の
導体層を含むものとするステップと、
前記第1の方向に沿って前記活性多層ストリップにおける前記トレンチの側壁を窪ませることにより、絶縁材料の隣接層間に溝を形成するステップと、
前記溝に所定の材料を配置するステップと、
前記トレンチを第1の充填材料で充填するステップと、
各シャフトにおいて、前記第1及び前記第2の
多層構造の各々から各多層ストリップの一部を除去し、前記トレンチから
絶縁材料の一部を除去することによって、前記第2の方向に沿って所定の間隔を空けて第1及び第2のシャフトを形成するステップと、
前記第1及び前記第2のシャフトに第2の充填材料を充填するステップと、
前記第1のシャフト及び前記第2のシャフトの間の前記トレンチから前記第1の充填材料を除去するステップと、
前記トレンチの前記側壁に
データ記憶層をコンフォーマルに設け、前記トレンチの残りの部分を導電材料で充填するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記絶縁材料がシリコンオキシカーバイド(SiOC)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記
データ記憶層は、トンネリング層、電荷蓄積層、及びブロッキング層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記トンネリング層が、任意のシリコン酸化物(SiO
x)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、任意の酸化アルミニウム(AlO
x)、任意の酸化ハフニウム(HfO
x)、酸化ジルコニウム(ZrO
x)、任意の酸化ハフニウムシリコン(HfSi
xO
y)及び任意の酸化ハフニウムジルコニウム(HfZrO)の1以上を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ブロッキング層が、遮断層が、任意の酸化ケイ素(SiO
x)及び任意の酸化アルミニウム(AlO
x)のうちの1以上を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記電荷蓄積層が、窒化シリコン(SiN)、酸化ハフニウム(HfO
2)、及び酸窒化ハフニウムシリコン(HfSiON)のうちの1以上を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記導電材料が金属ライナー及び耐熱金属を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記金属ライナーが、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)及び窒化タンタル(TaN)のうちの1以上を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記耐熱金属が、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)及びモリブデン(Mo)のうちの1以上を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の充填材料が酸化ケイ素を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記トレンチ内の前記
データ記憶層及び前記導電材料の両方の上にキャップを形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記所定の材料は、
半導体層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記シャフトに前記第2の充填材料を充填する前に、前記第1及び前記第2のシャフトの前記側壁に誘電体ライナーを設けるステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記誘電体ライナーが窒化シリコンを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第2の充填材料が酸化ケイ素を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記トレンチを前記導電材料で充填した後、前記第2の充填材料を除去し、前記絶縁材料によって置き換えるステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記キャップを形成した後、前記シャフト及び前記所定の材料から前記第2の充填材料を除去し、前記所定の材料を
半導体層で置き換えるステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記所定の材料を置き換えた後、前記シャフトにおける前記
半導体層を原子層堆積法(ALD)シリコン酸化物ライナーで封止するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ALDシリコン酸化物ライナーを設けた後、前記シャフトに前記絶縁材料を充填するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
各活性多層ストリップの前記第1及び前記第2の
導体層、前記
データ記憶層、並びに前記導電材料は、NORメモリストリングの薄膜ストレージトランジスタの共通ビット線、共通ソース線、電荷蓄積層及びゲート電極をそれぞれ提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記トレンチは、
多層構造に形成された複数の前記トレンチのうちの1つであり、前記トレンチは、複数の高アスペクト比エッチングによって形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
各前記高アスペクト比エッチングが50未満のアスペクト比を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
各前記活性多層ストリップが、前記第1及び前記第2の
導体層のうちの1つ以上に隣接し、かつ接触する
金属層をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記活性多層ストリップの前記
金属層が、前記トレンチを形成する前に配置されていた犠牲材料を置き換えるステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1及び前記第2の
多層構造と前記半導体基板の前記平坦な前記表面との間にエッチング停止層を設けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記エッチング停止層は、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、酸化アルミニウム(AlO)または窒化アルミニウム(AlN)のうちの1以上を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記エッチング停止層と前記半導体基板の前記平坦な前記表面との間にパッド酸化層をさらに備える、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリ集積回路の製造プロセスに関する。特に、本発明は、半導体基板の平坦な表面上に形成された3次元メモリ構造内に薄膜記憶トランジスタを製造するためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の相互参照)
高密度メモリアレイ、例えば、NORメモリストリングの3次元アレイ(「3D NORメモリアレイ」)は、例えば、「Capacitive-Coupled Non-Volatile Thin-film Transistor Strings in Three-Dimensional Arrays」と題された米国特許出願公開第2017/0092371A1号(「構造に関する文献I」)、及び、「3-Dimensional NOR Memory Array Architecture and Methods for Fabrication There of」と題された米国特許出願公開第2018/0366489A1(「構造に関する文献II」)、に開示されている。構造に関する文献I及びII(これらを合わせて、以下、「構造に関する文献」と称する)の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの3次元NORメモリアレイは、高いメモリ密度と容量を提供するだけでなく、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(「DRAM」)のように、回路密度がはるかに低く、電力損失が大幅に大きい従来のメモリ回路に匹敵する非常に望ましい速度のメモリ回路を設けるために動作することができる。
【0003】
構造に関する文献の実施形態によっては、3次元NORメモリアレイは、NORメモリストリングの多数のスタックを含み、各スタックは、互いにひとつずつ積み重ねられた多数のNORメモリストリングを有する。該開示においては、NORメモリストリングは、共通のドレイン領域(「共通ビット線」)及び共通のソース領域(「共通ソース線」)を共有する多数の記憶セルを含み、記憶セルは、NORメモリストリングの長手方向に沿って片面または両面に設けられる。各記憶セルは、メモリストリングと実質的に直交する導体(「ワード線」または「ローカルワード線」)によって制御される。各ワード線は、その長手方向に沿って、ワード線の反対側に配置された他のNORメモリストリングの多数の記憶セルによって共有されることがある。しかし、3次元NORメモリアレイで高密度を実現するためには、隣接するワード線間のピッチを細かくする必要がある。(例えば、50以上の)高アスペクト比で(例えば、タングステン等の)導体をエッチングすることは、困難な作業となる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一実施形態によれば、非常に微細なピッチにより間隔を設定されるワード線を有するNORメモリアレイを作成するプロセスは、以下を含む。(i)半導体基板の平坦な表面上に、平坦な表面と実質的に平行な第1の方向に所定の幅を有するトレンチによって互いに間隔を置いて配置された第1及び第2の半導体構造を設け、第1及び第2の半導体構造が、それぞれ第1の方向に実質的に直交する第2の方向に沿う長手方向に延在し、かつ平表面に実質的に垂直な第3の方向に沿って互いに積層される活性多層ストリップを含み、活性多層ストリップの隣接するもの同士が、絶縁材料層によって互いに電気的に絶縁され、各活性多層ストリップは、誘電体材料によって互いに隔離された第1の導電型の第1及び第2の半導体層を含むものとするステップと、(ii)第1の方向に沿って多層ストリップにおけるトレンチの側壁を窪ませることにより、絶縁材料の隣接層間に溝を形成するステップと、(iii)溝に所定の材料を配置するステップと、(iv)トレンチを第1の充填材料で充填するステップと、(v)各シャフトにおいて、第1及び前記第2の半導体構造の各々から各多層ストリップの一部を除去し、トレンチから第2の絶縁材料の一部を除去することによって、第2の方向に沿って所定の間隔を空けて第1及び第2のシャフトを形成するステップと、(vi)第1及び第2のシャフトに第2の充填材料を充填するステップと、(vii)第1のシャフト及び第2のシャフトの間のトレンチから第1の充填材料を除去するステップと、(viii)トレンチの側壁に電荷トラップ層をコンフォーマルに設け、トレンチの残りの部分を導電材料で充填するステップと、と含む。
【0005】
各活性多層ストリップの第1及び第2の半導体層、電荷トラップ層、導電材料は、それぞれ、NORメモリストリングの薄膜ストレージトランジスタの共通ビット線、共通ソース線、電荷ストレージ層及びゲート電極を設けてもよい。一実施形態において、所定の材料は、薄膜ストレージトランジスタのチャネル領域として機能するチャネルポリシリコン材料であってもよい。他の実施形態では、所定の材料は、ワード線が最終的なチャネル材料に形成された後に置き換えられて、誘電体ライナー(例えば、原子層堆積(ALD)シリコン酸化物ライナー)で封止されてもよい。
【0006】
本発明は、非常に微細なピッチにより配置されるローカルワード線を提供するための導電材料をエッチングするという課題を回避することができる。薄膜ストレージトランジスタ間のアイソレーションを提供するシャフトのエッチングは、導電材料をエッチングするのに必要なアスペクト比よりも低いアスペクト比で実施することができる。
【0007】
本発明の一実施形態において、第1及び第2の半導体層は、N+ドープアモルファスシリコンまたはポリシリコンを含んでもよく、第3の半導体層は、P-ドープアモルファスまたはポリシリコンを含んでもよく、絶縁材料は、シリコンオキシカーバイド(SiOC)またはシリコン酸化物を含んでもよく、電荷トラップ層は、(i)トンネル層(例えば、任意のシリコン酸化物(SiOx)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、任意の酸化アルミニウム(AlOx)、任意の酸化ハフニウム(HfOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)、任意のハフニウムシリコン酸化物(HfSixOy)、任意のハフニウムジルコニウム酸化物(HfZrO)、またはそれらの任意の組み合わせ)、(ii)電荷蓄積層(例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化ハフニウム(HfO2)、またはハフニウム酸窒化シリコン(HfSiON))及びブロッキング層(例えば、任意の酸化ケイ素、酸化アルミニウム、またはその両方)を含んでいてもよい。導電材料は、金属ライナー(例えば、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)または窒化タンタル(TaN))及び耐熱金属(例えば、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)またはモリブデン(Mo))を含んでもよい。第1の充填材料は、酸化ケイ素を含んでもよい。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、電荷トラップ層及び局所ワード線が形成された後の後続のプロセスステップから保護するためにキャップ(例えば、タングステン)を設けてもよい。シャフトは、第2の充填材料(例えば、酸化ケイ素)による充填の前に、誘電体ライナー(例えば、窒化シリコン)によってライニングしてもよい。
【0009】
本発明は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を考慮することにより、よりよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態による、3次元NORメモリアレイを含むメモリ構造におけるモジュールユニット(「タイル」)100の模式的な上面図である。
【
図2A-1】本発明の一実施形態による、多数の材料層(後述)の堆積後のメモリ構造200のZ-X平面における断面を示す図である。
【
図2A-2】本発明の一実施形態による、
図1の階段部分102aまたは102bを作製するための連続した溝の形成(recessing)及びエッチングステップを示す図である。
【
図2B】本発明の一実施形態による、P
-ドープアモルファスシリコン層250の分離エッチングが実施された後に、結果として得られるメモリ構造200をX-Z平面における断面を示す図である。
【
図2C】シリコン酸化物223を堆積させてトレンチ216を充填し、平坦化した後に結果として得られるメモリ構造200をX-Z平面における断面を示す図である。
【
図2D】本発明の一実施形態による、トレンチ218の第2のグループが形成された後に結果として得られるメモリ構造200をX-Z平面における断面を示す図である。
【
図2E】本発明の一実施形態による、各活性多層204からSiN層204a及び204eを除去した後に結果として得られるメモリ構造200をX-Z平面における断面を示す図である。
【
図2F】本発明の一実施形態による、各活性多層204からSiN層204a及び204eを導電材料229で置換した後に結果として得られるメモリ構造200をX-Z平面における断面で示す図である。
【
図2G】本発明の一実施形態による、各活性多層204の導電材料229、N
+アモルファス半導体層204b及び204d、並びに酸化物層203に溝を形成した後に結果として得られるメモリ構造200をX-Z断面で示す図である。
【
図2H】本発明の一実施形態による、チャネルポリシリコン250をトレンチ218内に堆積させた後に得られるメモリ構造200をX-Z断面で示す図である。
【
図2I】本発明の一実施形態による、シリコン酸化物223をトレンチ218内に堆積させた後に得られるメモリ構造200をX-Z断面で示す図である。
【
図2J-1】本発明の一実施形態による、シャフト263を形成した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2J-2】本発明の一実施形態による、シャフト263を形成した後に得られるメモリ構造200の(
図2J-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2K-1】本発明の一実施形態による、シャフト263を犠牲シリコン265によって充填した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2K-2】本発明の一実施形態による、シャフト263を犠牲シリコン265によって充填した後に得られるメモリ構造200の(
図2K-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2L-1】本発明の一実施形態による、シリコン酸化物223をトレンチ218から除去した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2L-2】本発明の一実施形態による、シリコン酸化物223がトレンチ218から除去した後に得られるメモリ構造200の(
図2L-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を示す。
【
図2M-1】本発明の一実施形態による、導電材料272をトレンチ218内に堆積させた後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2M-2】本発明の一実施形態による、導電材料272をトレンチ218内に堆積させた後に得られるメモリ構造200の(
図2M-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を示す。
【
図2N-1】本発明の一実施形態による、電荷トラップ層268を保護するためにキャップ272tを形成した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2N-2】本発明の一実施形態による、電荷トラップ層268を保護するためにキャップ272tを形成した後に得られるメモリ構造200の(
図2N-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2O-1】本発明の一実施形態による、犠牲アモルファスシリコン265を除去した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2O-1】本発明の一実施形態による、犠牲アモルファスシリコン265を除去した後に得られるメモリ構造200の(
図2O-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2P-1】本発明の他の実施形態による、窒化シリコンライナー264を除去した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2P-2】本発明の他の実施形態による、窒化シリコンライナー264を除去した後に得られるメモリ構造200の(
図2P-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2Q-1】本発明の他の実施形態による、チャネルポリシリコン250を除去した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2Q-2】本発明の他の実施形態による、チャネルポリシリコン250を除去した後に得られるメモリ構造200の(
図2Q-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2R-1】本発明の他の実施形態による、チャネルポリシリコン280を堆積した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2R-2】本発明の他の実施形態による、チャネルポリシリコン280を堆積した後に得られるメモリ構造200の(
図2R-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2S-1】本発明の他の実施形態による、チャネルポリシリコン280に溝を形成した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2S-2】本発明の他の実施形態による、チャネルポリシリコン280に溝を形成した後に得られるメモリ構造200の(
図2S-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【
図2T-1】本発明の他の実施形態による、ALD酸化物ライナー285を堆積した後に得られるメモリ構造200の上面図である。
【
図2T-2】本発明の代替実施形態による、ALD酸化物ライナー285を堆積した後に得られるメモリ構造200の(
図2T-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の一実施形態による、3次元NORメモリアレイを含むメモリ構造内のモジュールユニット(「タイル」)100の模式的な上面図である。タイル100は通常、シリコンウエハの単結晶エピタキシャル層などの半導体基板の平面上に形成される。本明細書では、3次元構造の視覚化を容易にするために、X-Y平面上に平面を仮定し、X-Y平面に直交するZ方向に平面の法線を仮定した直交座標系を使用した。
【0012】
いくつかの例では、半導体基板は、3次元NORメモリアレイの下に、その中またはその上に形成された3次元NORメモリアレイのためのサポート回路を含んでもよい。このようなサポート回路には、アナログ回路及びデジタル回路の両方を含んでいてもよい。このようなサポート回路の例としては、シフトレジスタ、ラッチ、センスアンプ、リファレンスセル、電源ライン、バイアス及び基準電圧発生器、インバータ、NAND、NOR、Exclusive-Or及び他の論理ゲート、入力/出力ドライバー、アドレスデコーダ(例えば、ビット線及びワード線デコーダ)、並びに、他のメモリ素子、例えば、エラー検出及び訂正回路を含むデータエンコーディング及びデコーディング回路、シーケンサ及びステートマシンを含む。本明細書は、そのようなサポート回路がある場合には、すでに従来の方法で形成されている半導体基板の説明から始まる。本明細書及び当業者の技術は、本発明の様々な実施形態における半導体基板のサポート回路の形成において実施されるプロセスもしくは工程によって課される、または利用可能になる制約もしくは関連する設計オプションを周知するものである。
【0013】
図1に示すように、タイル100は、「階段部分」102a及び102bの間に設けられた「アレイ」部分101を含む。タイル100のNORメモリストリングの薄膜記憶トランジスタは、アレイ部分101に形成され、階段部分102a及び102bは、導体ビアを介して、NORメモリストリングの共通ビット線、及び任意で共通ソース線にも接続できるようにする。(構造に関する文献には、共通ソース線が、プログラミング、読み出し、及び消去の動作中に仮想電圧基準源として機能するように予め充電され、それにより、そのような動作中にサポート回路と連続的に電気的に接続することを不要にする方式が開示されている。)
図1において、アレイ部分101、並びに、階段部分102a及び102bは縮尺通りに記載していない。例えば、アレイ部分101は、階段部分102a及び102bのいずれよりもはるかに大きな面積を有していてもよい。
【0014】
図2A-1は、本発明の一実施形態による、多数の材料層(後述)の堆積後のメモリ構造200のZ-X平面における断面を示す図である。まず始めに、半導体基板の平面上にパッド酸化物201(例えば、シリコン酸化物)を設ける。次いで、エッチング停止層202(例えば、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、酸化アルミニウム(AlO)または窒化アルミニウム(AlN))を設ける。次いで、シリコンオキシカーバイド(SiOC)層203を設け、その後に堆積する層からエッチング停止層202を絶縁する。その後、(
図2A-1に示すように、全部で8つの)活性多層204を連続的に堆積する。活性多層204はそれぞれ、堆積順に、(i)窒化シリコン(SiN)層204a、(ii)N
+ドープアモルファスシリコン(またはポリシリコン)層204b、(iii)犠牲酸化物層204c、(iv)N
+ドープアモルファスシリコン(またはポリシリコン)層204d、及び、(v)SiN層204eを含む。隣接する活性多層の間に、
図2A-1にSiOC層203として示されるSiOC層を堆積する。次いで、絶縁SiOC層205を、活性多層204の上に堆積する。その結果として、
図2のメモリ構造200が得られる。
【0015】
図2A-2は、本発明の一実施形態による、
図1の階段部分102aまたは102bを作成するための連続的な溝形成及びエッチングステップを示す。
図2A-2(1)に示すように、メモリ構造200の表面をパターニングしてマスク層210を形成することにより、メモリ構造211の第1の部分を露出させる。次いで、絶縁SiOC層205の露出部分を除去することにより、その下の活性多層204の一部を露出させる。次いで、活性多層204の露出部分を除去することにより、その真下のSiOC層203の一部を露出させる。これにより得られた構造を
図2A-2(2)に示す。次いで、マスク層210に溝を形成することにより、絶縁SiOC層205の新たな部分を露出させる。次いで、露出したSiOC層205及び203の除去、活性多層204の除去、並びに、マスク層210の溝形成をさらに7回繰り返し、それによって階段構造102aまたは102bを形成する。その後、活性層240を除去した部分を充填するように酸化物を堆積させる。マスク層210を除去し、メモリ構造200の上面を平坦化するために化学機械研磨(CMP)ステップを実施する。活性多層204内の導体層への接続を提供するために、導体充填ビアを、適切な後続の時間に作製してもよい。
【0016】
本明細書では、以下のアレイ部分101の処理について詳細に説明する前に、階段構造102a及び102bの形成を説明している。しかしながら、階段構造102a及び102bの形成前にアレイ部分101の処理をしてもよい。
【0017】
アレイ部分101の処理の始めに、ハードマスク層(例えば、カーボンハードマスク)を堆積し、メモリ構造200上にフォトリソグラフィによってパターニングする。ハードマスクは、そのパターンを転写することにより、メモリ構造200のトレンチ216の第1の群をエッチング可能にする。トレンチ216の各々は、絶縁層205及び203、活性多層204及びエッチング停止層202を通って延在する。一実施形態では、トレンチ216はそれぞれ70nm幅であり、隣接するトレンチの対応する端部は互いに190nmの間隔を置いて配置されている。該実施形態では、トレンチ216を、50未満(さらには30未満)のアスペクト比によってエッチングする。一連のエッチングステップにより、各活性多層204のSiN層204a及び204e、N
+ドープアモルファスシリコン層204b及び204d、並びに酸化物層204cに、例えば10nmの溝を形成する。次いで、P
-ドープアモルファスシリコン(またはポリシリコン)層250をコンフォーマルに堆積し、エッチバック(すなわち、分離エッチング)する。各活性多層204のN
+アモルファスシリコン層204b及び204dは、形成されるNORメモリストリングの薄膜トランジスタの共通ビット線と共通ソース線とを提供する。一実施形態では、P
-ドープアモルファスシリコン層250は、NORメモリストリングの記憶トランジスタにチャネル領域を提供する。次いで、メモリ構造200上のハードマスク及び余分なP
-ドープアモルファスポリシリコン層250を(例えば、CMPによって)除去する。P
-ドープアモルファスシリコン層250の分離エッチングが行われた後に得られたメモリ構造200のX-Z平面における断面図を、本発明の一実施形態に従って、
図2Bに示す。
【0018】
次いで、シリコン酸化物223を堆積することによりトレンチ216を充填し、次いで、
図2CのX-Z平面における断面図に示すように、半導体構造200の表面上のシリコン酸化物223を(例えば、CMPによって)除去することにより、平坦化される。
【0019】
次いで、第2の群のトレンチ218を、
図2Bを参照して上述したように、トレンチ216と実質的に同じ方法を用いてエッチングする。トレンチ218の第2の群を、隣接するトレンチ216の間に作製する。トレンチ216を酸化物によって充填しているため、隣接するトレンチ間の材料スタックは、トレンチ216の第1の群のエッチングと実質的に同一のピッチを有し、したがって、トレンチ218のエッチング中に機械的支持を提供する。トレンチ218は、トレンチ216のエッチングと実質的に同じアスペクト比で実行される。このように、複数の群のトレンチを形成することにより、各トレンチ形成のエッチングを所望のアスペクト比(例えば、50未満)内で行うことが可能となる。トレンチ218の第2の群が形成された後に結果として得られるメモリ構造200のX-Z平面における断面を、本発明の一実施形態に従って、
図2Dに示す。
【0020】
トレンチ218を通じて、活性多層204の各々のSiN層204a及び204eを、例えば、窒化シリコンウェットエッチングを用いて除去してもよい。各活性多層204のSiN層204a及び204aを除去した後の結果として得られるメモリ構造200のX-Z平面における断面を、本発明の一実施形態に従って、
図2Eに示す。
【0021】
原子層堆積(ALD)ステップでは、導電材料229(例えば、以下の材料-チタン、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)、または窒化タンタル(TaN)の1以上のライナー)を堆積させる。次いで、活性多層204の各々からSiN層204a及び204eを除去することによって生じるキャビティに耐熱金属(例えば、タングステン(W)、窒化タングステン、またはモリブデン(Mo))を注入する。次いで、エッチバックステップまたは異方性エッチングにより、トレンチ218の底部から導電材料229を除去し、それらの側壁に実質的にコンフォーマルな層を残留させる。活性多層204の各々からのSiN層204a及び204eの導電材料229による置換後に得られるメモリ構造200を、X-Z平面における断面を、本発明の一実施形態に従って、
図2Fに示す。
【0022】
導電材料229は、N+アモルファスシリコン層204b、204dと接触する任意の導体層を形成する。各活性多層204のN+アモルファスシリコン層204b及び204dは、それぞれ、形成されるNORメモリストリングの共通ビット線及び共通ソース線となるため、導電材料229は、共通ビット線及び共通ソース線の抵抗率を低減させる。
【0023】
導電材料229を、トレンチ218の側壁から除去し、さらなる溝を形成するためにさらにエッチングしてもよい。次いで、一連のエッチングステップにより、各活性層204の第1及び第2のN
+ドープアモルファスシリコン層204b及び204d、並びに酸化物層204cに、例えば10nmだけ溝を形成する。導電材料229、N
+アモルファス半導体層204b及び204d、並びに各活性多層204の酸化物層203に溝を形成した後に得られるメモリ構造200のX-Z断面を、本発明の一実施形態に従って、
図2Gに示す。
【0024】
次いで、P
-ドープアモルファスシリコン層(「チャネルポリシリコン」)250を、
図2Bを参照して上述したものと実質的に同じ方法を用いて、トレンチ218の側壁にコンフォーマルに堆積してもよい。トレンチ218へのチャネルポリシリコン250の堆積後に得られたメモリ構造200のX-Z断面を、本発明の一実施形態に従って、
図2Hに示す。
【0025】
次いで、トレンチ218を、シリコン酸化物223によって充填し、
図2Cのシリコン酸化物223を提供するためのステップと関連して上述したものと同様の方法を用いて平坦化してもよい。トレンチ218へのシリコン酸化物223の堆積後に得られたメモリ構造200のX-Z断面を、本発明の一実施形態に従って、
図2Iに示す。
【0026】
シリコン酸化物223をトレンチ218内に堆積し、平坦化した後、以下の詳細な説明において、トレンチ216及び218の間のさらなる区別は不要である。したがって、以下では、トレンチ216及び218を、両方ともトレンチ218と称する。次のステップは、NORメモリストリングの各薄膜記憶トランジスタ用の記憶層及びゲート電極(「ワード線」または「ローカルワード線」)を提供する。
【0027】
シリコン酸化物223の平坦化後、ハードマスク260をメモリ構造200上に設け、フォトリソグラフィでパターン化したのち、現像する。ハードマスク260は、楕円形の開口部261の列を含む。(本明細書では、オブジェクトの「列」はY方向に沿って整列されたオブジェクトを示し、オブジェクトの「行」はX方向に沿って整列されたオブジェクトを示す。)
図2J-1では、開口部261の隣接する列は、隣接する列の最も近い開口部が、そのような開口部がX方向に並んでいる場合よりもそれらの間の間隔が大きくなるように、X方向に沿って互いに対してずれて配置されている。一実施形態では、各列内の隣接する開口部は、Y方向に沿って110nmのピッチにより配置され、隣接する列もX方向に沿って110nmのピッチにより配置されている。本実施形態では、各開口部の長軸及び短軸は、例えば、X方向及びY方向に沿ってそれぞれ100nm及び60nmであってもよい。開口部261を通過する一連のエッチングは、対応するシャフト263を掘削し、酸化物層203及び活性多層204を除去し、エッチング停止層202に到達する。シャフト263を形成した後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2J-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における断面図)を、本発明の一実施形態に従って、それぞれ
図2J-1及び
図2J-2に示す。シャフト263を作成するエッチングステップのアスペクト比は、依然として実質的に所望の範囲内にあるアスペクト比を有する(例えば、50未満)。
【0028】
次いで、窒化シリコンライナー264(例えば、厚さ5nm)をシャフト263にコンフォーマルに堆積し、次いで、犠牲アモルファスシリコン265によって充填する。次いで、ハードマスク260を除去し、メモリ構造200の表面を(例えば、CMPによって)平坦化する。シャフト263を犠牲アモルファスシリコン265によって充填した後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2K-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の一実施形態に従って、それぞれ
図2K-1及び
図2K-2に示す。
【0029】
次いで、ウェットエッチングにより、トレンチ218からシリコン酸化物223を除去する。シリコン酸化物223をトレンチ218から除去した後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2L-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の一実施形態に従って、それぞれ
図2L-1及び
図2L-2に示す。
【0030】
次いで、コンフォーマルな電荷トラップ層268を、トレンチ218の側壁にコンフォーマルに堆積する。電荷トラップ層268は、以下を含む多層であってもよい。(i)トンネル層(例えば、任意のシリコン酸化物(SiOx)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、任意の酸化アルミニウム(AlOx)、任意の酸化ハフニウム(HfOx)、ジルコニウム酸化物(ZrOx)、任意のハフニウム酸化ケイ素(HfSixOy)、ハフニウムジルコニウム酸化物(HfZrO)、またはそれらの任意の組み合わせ)、(ii)電荷蓄積層(例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化ハフニウム(HfCk)、または酸窒化ハフニウムシリコン(HfSiON))、及び、(iii)ブロッキング層(例えば、任意の酸化ケイ素(SiOx)、任意の酸化アルミニウム(AlOx)、またはその両方)。導電材料は、金属ライナー(例えば、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タンタル(Ta)または窒化タンタル(TaN))及び耐熱金属(例えば、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、またはモリブデン(Mo))を含んでいてもよい。
【0031】
トンネル誘電体層(例えば、シリコン酸化物)、記憶層(例えば、窒化シリコン)、ブロッキング誘電体層(例えば、シリコン酸化物、酸化アルミニウム、またはその両方)。次いで、トレンチ218を、導電材料272(例えば、TiN接着層を有するタングステン)によって充填してもよく、これは、ゲート電極の長さに沿って各活性多層240の記憶セルのためのゲート電極(すなわち、「ワード線」または「ローカルワード線」)を形成する。このように形成したゲート電極は、60nm×60nm以下であってもよい。平坦化ステップ(例えば、CMP)を使用して、メモリ構造200の上面から余分な導電材料272を除去してもよい。導電材料272をトレンチ218に堆積し、平坦化した後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2M-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の一実施形態に従って、
図2M-1及び
図2M-2にそれぞれ示す。
【0032】
キャップ272tを設けることより、下方に配置されたワード線への接触を容易にし、後続の処理ステップで電荷トラップ層268を保護してもよい。キャップは、追加のマスキング、パターニング、(導電材料272を含む)堆積、及び平坦化ステップを用いて形成してもよい。キャップ272tを形成した後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2N-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の一実施形態に従って、
図2N-1及び2N-2に示す。
【0033】
次いで、犠牲アモルファスシリコン265をシャフト263から除去し、シリコン酸化物に置き換えて、薄膜ストレージトランジスタ間のアイソレーションとして機能させてもよい。メモリ構造200の上面上の過剰なシリコン酸化物は、平坦化ステップ(例えば、CMP)により除去してもよい。また、シャフト263は未充填のままとして、空隙が薄膜ストレージトランジスタ間のアイソレーションとして機能するようにしてもよい。犠牲アモルファスシリコン265が除去された後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2O-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の一実施形態に従って、
図2O-1及び
図2O-2にそれぞれ示す。この時点で、3次元NORメモリストリングアレイの形成のためのプロセスは、ワード線を形成するための導電材料272のエッチングを必要とすることなく、実質的に完了する。従来の相互接続層、プログラマブルスイッチ回路、及び他の有用な回路を、従来の方法を用いてメモリ構造200の上に形成してもよい。
【0034】
上記で詳細に説明したプロセスにおいて、チャネルポリシリコン250を、製造プロセスの初期(例えば、
図2J-1及び
図2J-2を参照して上述したシャフト263の形成前)に形成する。各薄膜記憶トランジスタにおいてより高品質のチャネル領域を有するために、他の実施形態では、犠牲アモルファスシリコン265を除去した後、チャネルポリシリコン250を置き換える。本発明のこの他の実施形態に従って、アモルファスシリコン265を除去した後、窒化シリコンライナー264も除去する。窒化シリコンライナー264が除去された後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2P-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の他の実施形態に従って、
図2P-1及び
図2P-2に示す。
【0035】
その後、チャネルポリシリコン250を、例えば、ウェットエッチングによって除去する。チャネルポリシリコン250の除去後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2Q-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の他の実施形態に従って、それぞれ
図2Q-1及び
図2Q-2に示す。
【0036】
次いで、P
-ドープチャネルポリシリコン280を、例えば、電荷トラップ層268の下からチャネルポリシリコン250を除去することにより得られたキャビティにおいて、シャフト263の側壁に最大10nmまで堆積する。チャネルポリシリコン280の堆積後に得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2R-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、本発明の他の実施形態に従って、それぞれ
図2R-1及び
図2R-2に示す。
【0037】
チャネルポリシリコン280に溝を形成することにより、より大きなアイソレーションを提供してもよい。チャネルポリシリコン280に溝を形成した後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び(
図2S-1の線A-A'に沿ったX-Z平面における)断面図を、それぞれ
図2S-1及び
図2S-2に示す。
【0038】
次いで、ALDシリコン酸化物ライナー285(例えば、10nm)を、チャネルポリシリコン280の溝及びシャフト263の側壁に堆積し、アイソレーションを提供する。ALD酸化物ライナー285の堆積後に結果として得られるメモリ構造200の上面図及び断面図(
図2T-1の線A-A'に沿ったX-Z平面内)を、本発明の他の実施形態に従って、それぞれ
図2T-1及び
図2T-2に示す。
【0039】
シリコン酸化物をシャフト263に堆積させることにより、薄膜記憶トランジスタ間のアイソレーションとして機能させてもよい。メモリ構造200の上面上の過剰なシリコン酸化物を、平坦化ステップ(例えば、CMP)により除去してもよい。また、シャフト263を未充填のままにして、空隙を薄膜ストレージトランジスタ間のアイソレーションとして機能させてもよい。
【0040】
上記の詳細な説明は、本発明の特定の実施形態を説明するために提供されたものであり、限定することを意図するものではない。本発明の範囲内で多数の変形及び修正が可能である。本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されている。