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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】相互接続部品及び太陽電池アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20241018BHJP
【FI】
H01L31/04 570
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023510369
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2020126426
(87)【国際公開番号】W WO2022041479
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】202010901005.7
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523048583
【氏名又は名称】泰州隆基楽叶光伏科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】LONGI SOLAR TECHNOLOGY (TAIZHOU) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.268 Xingtai South Road, Hailing District Taizhou, Jiangsu 225300, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】李 華
(72)【発明者】
【氏名】王 勇
(72)【発明者】
【氏名】陳 鵬
(72)【発明者】
【氏名】趙 徳宝
(72)【発明者】
【氏名】陳 軍
(72)【発明者】
【氏名】劉 継宇
【審査官】桂城 厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-007384(JP,A)
【文献】特表2008-502149(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0144218(US,A1)
【文献】特開2017-201691(JP,A)
【文献】国際公開第2013/018533(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第102576756(CN,A)
【文献】特開2009-266848(JP,A)
【文献】特開2005-011869(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0022857(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0305167(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/00-31/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックコンタクトセルの相互接続に適用されており、可撓性絶縁基材と、前記可撓性絶縁基材に間隔を空けて設けられた複数の構造化タブ線と、を含み、各前記構造化タブ線は、2つの溶接部と、2つの前記溶接部の間に位置する接続部と、を含み、前記接続部は2つの前記溶接部にそれぞれ接続され、前記接続部は少なくとも一部の部位が前記可撓性絶縁基材に位置し、2つの前記溶接部は前記可撓性絶縁基材から延出され、
さらに、前記可撓性絶縁基材内に導電層を有し、かつ、前記可撓性絶縁基材は、前記導電層を挟んで2層を有し、
前記構造化タブ線の前記接続部は、底部を前記導電層に接触されて電気的に接続されているとともに、前記可撓性絶縁基材に圧着又は粘着され、さらに、前記底部とは反対側の面は前記可撓性絶縁基材から露出されていることを特徴とする相互接続部品。
【請求項2】
前記接続部は応力を放出するための肉抜き構造を有することを特徴とする請求項1に記載の相互接続部品。
【請求項3】
前記肉抜き構造は少なくとも1つの貫通孔を有し、
各前記貫通孔のパターンは閉パターンであり、及び/又は、
各前記貫通孔のパターンは多角形パターン、円形パターン、楕円形パターン又は異形パターンであることを特徴とする請求項2に記載の相互接続部品。
【請求項4】
前記肉抜き構造はm列の貫通孔を含み、mは1以上の整数であり、各列の前記貫通孔は少なくとも1つの貫通孔を含み、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔は前記接続部に平行な何れかの方向に沿って前記接続部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の相互接続部品。
【請求項5】
隣接する2列の前記貫通孔は位置ずれして分布しており、
前記mは3以上の整数であり、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも2以上であり、
前記1列目の貫通孔から前記m列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の前記貫通孔に含まれる貫通孔の数は減少してから増加し、及び/又は、
前記mは3以上の整数であり、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも1以上であり、
前記1列目の貫通孔から前記m列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の前記貫通孔に含まれる貫通孔の数は増加してから減少することを特徴とする請求項4に記載の相互接続部品。
【請求項6】
2つの前記溶接部の中心軸は共線であり、及び/又は、
各前記溶接部の幅はいずれも前記接続部の最大幅よりも小さく、各前記溶接部は弧線移行方式によって前記接続部に接続されることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品。
【請求項7】
前記可撓性絶縁基材は遮光可能な可撓性絶縁基材であり、又は、
前記可撓性絶縁基材の少なくとも1つの面の一部又は全体に遮蔽コーティングを有し、又は、
前記可撓性絶縁基材は離型層を有する片面テープ又は離型層を有する両面テープであることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品。
【請求項8】
前記構造化タブ線は前記可撓性絶縁基材に圧着されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品。
【請求項9】
記導電層は導電ストリップ又は相互に接触する金属粒子からなる導電性粒子層であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の相互接続部品。
【請求項10】
少なくとも2つの電池セルと、前記電池セルを相互接続するための複数の相互接続部品と、を含み、各前記相互接続部品は請求項1に記載の相互接続部品であり、
各前記電池セルの裏面に2種の極性パッドを有し、各種の前記極性パッドに含まれる各極性パッドは対応する前記相互接続部品に含まれる対応する構造化タブ線が有する1つの溶接部に溶接されることを特徴とする太陽電池アセンブリ。
【請求項11】
隣接する2つの前記電池セルの間に隙間を有し、前記隙間内に対応する前記相互接続部品が収納され、各前記電池セルの裏面が有する2種の前記極性パッドは前記電池セルの縁部に近接し、隣接する2つの前記電池セルの異なる前記極性パッドは同一の前記隙間に近く、隣接する2つの前記電池セルが有する異なる前記極性パッドに対応する前記相互接続部品は同一の相互接続部品であることを特徴とする請求項10に記載の太陽電池アセンブリ。
【請求項12】
少なくとも1本のバスワイヤをさらに含み、
各前記バスワイヤは対応する前記相互接続部品が有する複数の前記構造化タブ線に含まれる1つの前記溶接部に溶接されていることを特徴とする請求項10に記載の太陽電池アセンブリ。
【請求項13】
前記バスワイヤが隣接する2つの前記電池セルの間に位置する場合、隣接する2つの前記電池セルの異なる前記極性パッドに対応する前記相互接続部品は異なる前記相互接続部品であり、隣接する2つの前記電池セルの異なる前記極性パッドに対応する前記相互接続部品は1本の前記バスワイヤを共用することを特徴とする請求項12に記載の太陽電池アセンブリ。
【請求項14】
隣接する2つの前記電池セルの間に位置する視覚遮蔽層をさらに含み、前記視覚遮蔽層は少なくとも1つの前記相互接続部品の前記電池セルの正面を向く面に位置することを特徴とする請求項10~13のいずれか1項に記載の太陽電池アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は2020年08月31日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010901005.7、名称が「相互接続部品及び太陽電池アセンブリ」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本開示は太陽光発電の技術分野に関し、特に相互接続部品及び太陽電池アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
バックコンタクトセルは太陽電池の正極と負極を太陽電池の裏面に配置した電池であり、タブ線を用いて相互接続することができる。前面グリッド線電極の遮光ロスを完全に解消するだけでなく、電池効率を向上させ、電池の外観性を向上させることができる。
【0004】
ただし、バックコンタクトセルの正極と負極の両方がバックコンタクトセルの裏面にあり、タブ線と電池セルの熱膨張係数の差が比較的に大きいため、バックコンタクトセルのパッドにタブ線を溶接する時に、溶接によって放出された熱によりタブ線が膨らみ、溶接が終わった後にタブ線がまた温度降下により収縮して、バックコンタクトセルに深刻な曲げ変形が発生し、溶接の安定性に悪影響を与え、アセンブリの作製プロセスにおける破片やクラックのリスクが増加し、そのため、バックコンタクトセルの溶接時の変形度合を軽減するように、タブ線の代わりにバックコンタクトセルの相互接続に利用できる相互接続部品を開発することが急務となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、電池セルの正常な相互接続を確保しつつ、バックコンタクトセルの溶接時の変形を抑える相互接続部品及び太陽電池アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様では、本開示は、可撓性絶縁基材と、可撓性絶縁基材に間隔を空けて設けられた複数の構造化タブ線と、を含む相互接続部品を提供する。各構造化タブ線は、2つの溶接部と、2つの溶接部の間に位置する接続部と、を含む。接続部は2つの溶接部にそれぞれ接続される。2つの溶接部は可撓性絶縁基材から延出し、接続部は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材に位置する。
【0007】
上記技術案を採用した場合、複数の構造化タブ線は可撓性絶縁基材に間隔を空けて設けられ、接続部は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材に位置し、接続部に接続された2つの溶接部は可撓性絶縁基材から延出する。これによって、構造化タブ線に含まれる接続部は構造化タブ線において溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を可撓性絶縁基材に伝達し、可撓性絶縁基材はこの応力を放出することができ、更に、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができる。また、可撓性絶縁基材は溶接中に複数の構造化タブ線を固定したり防塵したりする役割を果たし、溶接中の構造化タブ線とパッドとの相対位置のズレ及び溶接により生じた粒子の電池セルの正面への移動を防止し、溶接の正確性を向上させることができる。
【0008】
また、本開示で提供される相互接続部品は、バックコンタクトセル同士の相互接続に適用される場合、垂直導電通路としてバックコンタクトセル同士を相互接続することができるに加えて、可撓性絶縁基材により、隣接する2つのバックコンタクトセルのうちパッド以外の領域を電気的に隔離することができ、更に、漏電の可能性を低減させ、電池効率を向上させることができる。
【0009】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線が有する接続部は応力を放出するための肉抜き構造を有する。接続部は構造化タブ線において溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を可撓性絶縁基材に伝達できるに加えて、肉抜き構造は応力の一部を放出することができ、これによって、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができる。
【0010】
1つの可能な実施形態では、上記肉抜き構造は少なくとも1つの貫通孔を含む。各貫通孔のパターンは閉パターンである。このとき、ここでの閉パターンとは肉抜き構造の輪郭のパターンが閉じられたことを意味する。このような場合、接続部の縁部の輪郭が完全なものであり、構造化タブ線に優れた強度を持たせることができる。
【0011】
各貫通孔のパターンは多角形パターン、円形パターン、楕円形パターン又は異形パターンである。多角形パターンは三角形、長方形、正方形などであってもよい。
【0012】
1つの可能な実施形態では、上記肉抜き構造はm列の貫通孔を含み、mは1以上の整数である。各列の貫通孔は少なくとも1つの貫通孔を含む。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔は接続部に平行な何れかの方向に沿って前記接続部に形成されている。
【0013】
1つの可能な実施形態では、隣接する2列の貫通孔は位置ずれして分布している。このとき、接続部が有するm列の貫通孔は構造化タブ線による応力を均一に放出することができ、これによって、バックコンタクトセルの変形度合をさらに低減させることができる。
【0014】
1つの可能な実施形態では、上記貫通孔がスリット状貫通孔又は長方形貫通孔である場合、貫通孔の長手方向が2つの溶接部の分布方向であると、一方の溶接部の電流ができるだけ直線のように接続部を流れて他方の溶接部に伝送されるように2列の貫通孔の間隔を調整することができ、電流損失を低減することができる。
【0015】
1つの可能な実施形態では、mは3以上の整数である。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも2以上である。このとき、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は減少してから増加する。
【0016】
上記技術案を採用した場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが減少してから増加すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部の構造強度は増加してから減少し、接続部の応力は徐々に減少してから徐々に増大する。これに基づいて、貫通孔の接続部での分布形態によって接続部の各領域の強度及び応力放出能力を調整して、接続部の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0017】
1つの可能な実施形態では、mは3以上の整数である場合、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも1以上であり、1列目の貫通孔から前記m列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は増加してから減少する。
【0018】
上記技術案を採用した場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが減少してから増加すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部の構造強度は減少してから増加し、接続部の応力は徐々に増加してから徐々に減少する。これに基づいて、貫通孔の接続部での分布形態によって接続部の各領域の強度及び応力放出能力を調整して、接続部の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0019】
1つの可能な実施形態では、2つの溶接部の中心軸は共線である。このような場合、一方の溶接部から他方の溶接部に流れる電流は、できるだけ略直線のように伝導することができる。
【0020】
1つの可能な実施形態では、各溶接部の幅はいずれも接続部の最大幅よりも小さい。各溶接部は弧線移行方式によって接続部に接続される。弧線移行方式によって接続される場合、弧線移行箇所には応力集中が起こりにくくなり、これにより、構造化タブ線の温度変化による応力をさらに低減させることができる。
【0021】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は遮光可能な可撓性絶縁基材である。相互接続部品が隣接する2つのバックコンタクトセルを相互接続する場合、可撓性絶縁基材の一部又は全体が隣接する2つのバックコンタクトセルの間の隙間に位置すると、可撓性絶縁基材は視覚遮蔽構造として機能し、太陽電池アセンブリの正面から観察するときに太陽電池アセンブリの裏面にある構造化タブ線が視認できないようにし、これによって、太陽電池アセンブリの外観性を向上させることができる。
【0022】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材の少なくとも1つの面の一部又は全体に遮蔽コーティングを有する。遮蔽コーティングの効果については遮光可能な可撓性絶縁基材の関連説明を参照すればよく、ここでは詳しく説明しない。
【0023】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は離型層を有する片面テープ又は離型層を有する両面テープであってもよい。
【0024】
上記技術案を採用した場合、可撓性絶縁基材はバックコンタクトセルに粘着されて、構造化タブ線に対して位置決めの役割を果たすことができる。さらに、相互接続部品がバックコンタクトセルの相互接続に適用される場合、可撓性絶縁基材は隣接する2つのバックコンタクトセルの間に位置すると、片面テープ又は両面テープが有する離型層は視覚遮蔽層として機能して、太陽電池アセンブリの外観性を向上させることができるだけでなく、粒子による汚染を低減させることもできる。
【0025】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線が有する接続部は可撓性絶縁基材から離れた面が露出している。このとき、各構造化タブ線は圧着などのプロセスによって可撓性絶縁基材に圧着されてもよい。
【0026】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線が有する接続部は可撓性絶縁基材に埋め込まれ、各前記構造化タブ線が有する接続部は少なくとも一部が前記可撓性絶縁基材内に包まれる。このとき、相互接続部品はサンドイッチ構造となり、可撓性絶縁基材によって構造化タブ線をさらに固定することができ、これによって、溶接過程に構造化タブ線に発生する可能性のある変位を低減又は解消することができ、構造化タブ線が有する1つの溶接部が力を受けてカールした場合、構造化タブ線と可撓性絶縁基材との接続が故障する可能性を解消し、これにより、構造化タブ線と可撓性絶縁基材との接続の安定性を確保することができる。
【0027】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は長尺状構造である。複数の構造化タブ線は可撓性絶縁基材の長尺状延伸方向に沿って間隔を空けて分布している。
【0028】
1つの可能な実施形態では、各構造化タブ線は可撓性絶縁基材にホットプレス又は粘着されている。各構造化タブ線が可撓性絶縁基材にホットプレス又は粘着される場合、各構造化タブ線を可撓性絶縁基材に粘着する場合、粘着剤はポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、アクリル酸エステル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルゴム、ニトリルゴム、フェノール-ポリビニルアセタール、エポキシポリアミドのうちの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない高分子系粘着剤であってもよい。
【0029】
1つの可能な実施形態では、上記可撓性絶縁基材は導電層を内部に有する。各構造化タブ線が有する接続部は導電層を介して電気的に接続される。各構造化タブ線が有する接続部は導電層を介して電気的に接続される。該導電層は導電ストリップ又は相互に接触する金属粒子からなる導電性粒子層であってもよい。
【0030】
上記技術案を採用した場合、上記導電層は各構造化タブ線に含まれる導電層を電気的に接続することができ、これによって、導電層は横方向導電通路として機能することができる。複数の構造化タブ線のうちの1つに含まれる溶接部と対応する極性パッドとの溶接不良が発生した場合、当該構造化タブ線は垂直導電通路として局所的に故障したが、該構造化タブ線は導電層を介して電流を溶接が良好な他の構造化タブ線に伝導することができ、このように、垂直導電通路が局所的に故障した場合に電池効率が低下するという問題を解決し、相互接続部材の接続確実性を向上させることができる。
【0031】
第2態様では、本開示は、少なくとも2つの電池セルと、電池セルを相互接続するための複数の相互接続部品と、を含み、各相互接続部品は第1態様又は第1態様のいずれか1項に記載の相互接続部品である太陽電池アセンブリをさらに提供する。各電池セルの裏面に2種の極性パッドを有する。各種の極性パッドに含まれる各極性パッドは対応する相互接続部品に含まれる対応する構造化タブ線が有する1つの溶接部に溶接される。
【0032】
1つの可能な実施形態では、隣接する2つの電池セルの間に隙間を有する。該隙間内に対応する相互接続部品が収納され、各電池セルの裏面が有する2種の極性パッドは電池セルの縁部に近接し、隣接する2つの電池セルの異なる極性パッドは同一の隙間に近く、隣接する2つの電池セルが有する異なる極性パッドに対応する相互接続部品は同一の相互接続部品であり、これによって、1つの相互接続部品によって隣接する2つの電池セルを相互接続することが図られる。
【0033】
1つの可能な実施形態では、上記太陽電池アセンブリは少なくとも1本のバスワイヤをさらに含む。各バスワイヤは相互接続部品が有する複数の構造化タブ線に含まれる1つの溶接部に溶接されている。このような場合、バスワイヤ及び相互接続部品は電池セルによる電流を集電して伝導することができる。
【0034】
1つの可能な実施形態では、上記バスワイヤが隣接する2つの電池セルの間に位置する場合、隣接する2つの電池セルの異なる極性パッドに対応する相互接続部品は異なる相互接続部品であり、隣接する2つの電池セルの異なる極性パッドに対応する相互接続部品は1本のバスワイヤを共用し、これによって、2つの相互接続部品及び1本のバスワイヤによって隣接する2つの電池セルが溶接される。
【0035】
1つの可能な実施形態では、複数の電池セルがバスワイヤの同じ側に位置し、複数の電池セルが有する同じ極性パッドがバスワイヤに近い場合、該バスワイヤによって、これらの電池セルが有する同じ極性パッドに対応する相互接続部品に含まれる溶接部をバスワイヤに溶接することができ、これによって、1つのバスワイヤによって複数の電池セルを並列接続することができる。

【0036】
1つの可能な実施形態では、上記太陽電池アセンブリは隣接する2つの電池セルの間に位置する視覚遮蔽層をさらに含み、視覚遮蔽層は少なくとも1つの相互接続部品の電池セルの正面を向く面に位置する。このとき、相互接続部品に含まれる絶縁可撓性基材が透明である場合、視覚遮蔽層によって構造化タブ線を遮蔽して、太陽電池アセンブリの外観を美しくすることができる。
【0037】
1つの可能な実施形態では、上記溶接部は電磁溶接又は赤外線溶接によって電池セルが有する、対応する極性パッド上に溶接される。
【0038】
第2態様又は第2態様のいずれかの可能な実施形態の有益な効果は第1態様又は第1態様のいずれかの可能な実施形態の有益な効果と同様であり、ここでは詳しく説明しない。
【0039】
上記説明は本開示の技術案の概要に過ぎず、本開示の技術手段をより明確に理解するために、明細書の内容に基づいて実施されてもよく、しかも、本開示の上記及び他の目的、特徴や利点をより明確に理解しやすくするために、以下では、本開示の具体的な実施形態が例示される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
本開示の実施例又は従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される図面は本開示の一部の実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
ここで説明される図面は本開示をさらに理解するために提供され、本開示の一部を構成し、本開示の概略的な実施例及びその説明は本開示を解釈するものであり、本開示を何ら限定するものではない。
図1】本開示の実施例に係る太陽電池アセンブリの構造概略図である。
図2A】本開示の実施例における異なる数の電池セルと相互接続部品との溶接構造の概略図である。
図2B】本開示の実施例における異なる数の電池セルと相互接続部品との溶接構造の概略図である。
図2C】本開示の実施例における異なる数の電池セルと相互接続部品との溶接構造の概略図である。
図3A】本開示の実施例における電池セルの2種の裏面構造の概略図である。
図3B】本開示の実施例における電池セルの2種の裏面構造の概略図である。
図4A】本開示の実施例に係る3種類の電池ストリング群の裏面構造の概略図である。
図4B】本開示の実施例に係る3種類の電池ストリング群の裏面構造の概略図である。
図4C】本開示の実施例に係る3種類の電池ストリング群の裏面構造の概略図である。
図4D図4Cに示す電池ストリング群の正面概略図である。
図5】本開示の実施例における電池セルのスライス概略図である。
図6】本開示の実施例に係る相互接続部品の基本構造の概略図である。
図7A】本開示の実施例における構造化タブ線の2種の基本構造の概略図である。
図7B】本開示の実施例における構造化タブ線の2種の基本構造の概略図である。
図8】本開示の実施例に係る可撓性絶縁基材の一例の構造概略図である。
図9A】本開示の実施例における例示的な相互接続部品の構造概略図である。
図9B】本開示の実施例における別の例示的な相互接続部品の構造概略図である。
図10A】本開示の実施例における別の例示的な相互接続部品の構造概略図である。
図10B図10Aに示す相互接続部品のA-A矢視図である。
図10C図10Aに示す相互接続部品の別のA-A矢視図である。
図11A】本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図である。
図11B】本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図である。
図12A】本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図である。
図12B】本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図である。
図13A】本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図である。
図13B】本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図である。
図14】本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置の構造概略図である。
図15】本開示の実施例に係る相互接続部品の製造方法の構造化フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下では、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は本開示の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本開示の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに得る他の全ての実施例は本開示の特許範囲に属する。
【0042】
本開示が解決しようとする技術的課題、技術案及び有益な効果をより明確にするために、以下では、図面及び実施例を参照して本開示をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明される具体的な実施例は本開示を解釈するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【0043】
なお、構成要素が別の構成要素に「固定される」又は「設けられる」と記載された場合、この構成要素は別の構成要素に直接位置するか、又はこの別の構成要素に間接的に位置する。1つの構成要素が別の構成要素に「接続される」と記載された場合、この構成要素は別の構成要素に直接接続されるか、又は別の構成要素に間接的に接続される。
【0044】
さらに、「第1」、「第2」等の用語は説明するためのものに過ぎず、相対重要性を指示又は示唆したり、係る技術的特徴の数を暗黙的に指示したりするものとして理解すべきではない。よって、「第1」、「第2」により限定される特徴は1つ又は複数の該特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本開示の説明においては、「複数」は、特に特定の制限がない限り、2つ以上を意味する。「いくつか」は、特に特定の制限がない限り、1つ以上を意味する。
【0045】
なお、本開示の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などの用語により示される方位又は位置関係は図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本開示の説明及び説明の簡素化のために過ぎず、係る装置又は構成要素が必ずしも特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを指示又は示唆するものではなく、本開示を限定するものとして理解すべきではない。
【0046】
なお、本開示の説明において、別に明確な規定や限定がない限り、「取り付ける」、「連結」、「接続」等の用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体接続であってもよいし、機械的接続、電気的接続であってもよいし、直接連結、中間部品を介した間接的連結、2つの構成要素の内部連通又は2つの構成要素の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本開示における具体的な定義を理解することができる。
【0047】
図1は本開示の実施例に係る太陽電池アセンブリの構造概略図を示している。図1に示すように、本開示の実施例に係る太陽電池アセンブリは電池モジュールCellを含んでもよい。該太陽電池アセンブリは、電池モジュールCellに加えて、パッケージバックプレートBP、パッケージトッププレートTP及び一般的な1つ又は2つの粘着層などを含んでもよい。例えば、電池モジュールCellはパッケージトッププレートTPとパッケージバックプレートBPとの間に位置し、パッケージトッププレートTPと電池モジュールCellとの間に第1粘着層J1を有し、パッケージバックプレートBPと電池モジュールCellとの間に第2粘着層J2を有する。粘着層の材料としては、一般的にエチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)などの材料が使用されるが、これらに限定されない。
【0048】
図2A図2Cは本開示の実施例における異なる数の電池セルと相互接続部品との溶接構造の概略図を示している。図2A図2Cに示すように、図1に示す電池モジュールCellは少なくとも2つの電池セル100と、電池セル100を相互接続するための複数の相互接続部品200と、を含む。これらの電池セル100及び相互接続部品200は図1に示す電池モジュールCellを構成することができる。
【0049】
図3A及び図3Bは本開示の実施例における電池セルの2種の裏面構造の概略図である。図3A及び図3Bに示すように、上記各電池セル100がバックコンタクトセルである場合、各電池セル100の正面はいずれのグリッド線によって被覆されていなくてもよいし、一部のフィンガーが存在していてもよく、各電池セル100の裏面は正孔と電子を引き出し得るバスバー線を有する。これに基づいて、電池セル100の種類としては、インターデジタルバックコンタクト(Interdigitated back contact、IBC電池と略記)、メタライゼーションラップスルー(metallization wrap-through、MWTと略記)シリコン太陽電池、エミッタラップスルー(emitter-wrap-through、EWTと略記)シリコン太陽電池などが含まれてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0050】
図3A及び図3Bに示すように、電池セル100の裏面において正孔と電子の両方を同時に引き出すために、上記電池セル100の裏面はそれぞれ第1極性パッド101及び第2極性パッド102の2種の極性パッドを有する。第1極性パッド101が正極パッドである場合、第2極性パッド102は負極パッドである。第1極性パッド101が負極パッドである場合、第2極性パッド102は正極パッドである。実際の適用では、該電池セル100の裏面はP型領域のような正極性領域とN型領域のような負極極性領域とを含む。正極性領域は正孔を引き出すことに用いられてもよく、正極パッドは正極性領域に形成されてもよく、負極性領域は電子を引き出すことに用いられてもよく、負極パッドは負極性領域に形成されている。
【0051】
図3A及び図3Bに示すように、冷熱交互(溶接過程又は外部環境)により相互接続部品200で生じた応力が電池セル100に与える影響を低減させるために、同一の電池セル100に含まれる2種の極性パッドは電池セル100の縁部に近接する。具体的には、電池セル100は第1側縁部C1と第2側縁部C2を有する。第1極性パッド101は第1側縁部C1に接近するように電池セル100の裏面に形成され、第2極性パッド102は第2側縁部C2に接近するように電池セル100の裏面に形成されている。第1側縁部C1及び第2側縁部C2は、所在する方向が異なっていればよく、対向設置されてもよく、交差して設置されてもよい。
【0052】
一例として、図3A及び図3Bに示すように、第1側縁部C1と第2側縁部C2は対向設置されている。第1側縁部C1は電池セル100の1本の長辺であってもよく、第2側縁部C2は電池セル100の別の長辺であってもよい。
【0053】
図3A及び図3Bに示すように、同一の電池セル100では、上記第1極性パッド101の数及び第2極性パッド102の数は1つであってもよいし、複数であってもよい。第1極性パッド101の数及び第2極性パッド102の数は複数である場合、各第1極性パッド101と対応する第2極性パッド102は図3Aに示すように共線(破線Xに対して共線)となって設けられてもよく、図3Bに示すように位置ずれして(破線Xに対して位置ずれして)設けられてもよい。
【0054】
図3A及び図3Bに示すように、それぞれの極性パッドと電池セル縁部との間の最小距離dが0~10mmであってもよい。図3A及び図3Bは第2極性パッドと第2側縁部との間の最小距離dを示している。d=0mmの場合、第2極性パッド102は、電池セルの縁部に近い側が第2側縁部C2と面一である。d>0、且つ≦10mmの場合、第2極性パッド102の電池セルの縁部に近い側と第2側縁部C2との間には隙間(幅d)を有し、これによって、溶接過程に生じた応力が電池セルの縁部に与える影響を低減することができる。
【0055】
それぞれの極性パッドは対応する相互接続部品に溶接されてもよい。ここでは、それぞれの極性パッドに溶接される相互接続部品は当該極性パッドに対応する相互接続部品として定義される。溶接方式には電磁溶接又は赤外線溶接方式が含まれるが、これらに限定されない。それぞれの極性パッドの形状は長方形であってもよいし、円形、楕円形又は他の形状であってもよく、実際の状況に応じて選択されてもよい。各極性パッドの寸法は0.5mm~5mm(パッドの最大径方向寸法。例えば、正極パッドが円形パッドである場合、円形パッドの最大径方向寸法は円形パッドの直径である。また、例えば、正極パッドが楕円形パッドである場合、楕円形パッドの最大径方向寸法は楕円形パッドの長軸である。)であってもよく、これにより、それぞれの極性パッドは対応する相互接続部品に溶接されるのに十分な溶接領域を有する。極性パッドと対応する相互接続部品とを溶接する場合、電磁溶接又は赤外線溶接によって相互接続部品を対応する極性パッドに溶接してもよい。例えば、極性パッドと相互接続部材とを溶接する方式が電磁溶接である場合、溶接温度は180℃~380℃、溶接時間は1000ms~4000msである。
【0056】
一例では、図2Aに示すように、同一の相互接続部品100では、第1極性パッド101に溶接される相互接続部品200は第1極性パッド101に対応する第1相互接続部品200Aとして、第2極性パッド102に溶接される相互接続部品200は第2極性パッド102に対応する第2相互接続部品200Bとして定義される。
【0057】
別の例では、図2B及び図2Cに示すように、隣接する2つの電池セルでは、隣接する2つの電池セルの異なる極性パッドに対応する電池セルは同一の相互接続部品200であってもよく、異なる相互接続部品200であってもよい。隣接する2つの電池セルを第1電池セル100Aと第2電池セル100Bとして定義してもよい。第1電池セル100Aと第2電池セル100Bとの間に隙間を有する。該隙間は対応する相互接続部品200(即ち、第1電池セル100Aと第2電池セル100Bとの間にある隙間に対応する相互接続部品200)を収納する。
【0058】
図2B及び図2Cに示すように、上記第1電池セル100Aの裏面及び第2電池セル100Bの裏面が有する第1極性パッド101及び第2極性パッド102はいずれも電池セルの縁部に近接し、しかも、第1電池セル100A及び第2電池セル100Bの異なる極性パッドは同一の隙間に近接している。実際の適用では、第1電池セル100A及び第2電池セル100Bに含まれる第1極性パッド101と第2極性パッド102がいずれも対向設置されている場合、第1電池セル100Aが有する第1極性パッド101と第2電池セル100Bが有する第2極性パッド102は、第1電池セル100Aと第2電池セル100Bとの間の隙間に近接する。
【0059】
隣接する2つの電池セルの異なる極性パッドに対応する電池セルが同一の相互接続部品である場合、図2Bに示すように、第1電池セル100Aが有する第1極性パッド101と第2電池セル100Bが有する第2極性パッド102とは同一の相互接続部品200によって溶接される。このような場合、第1電池セル100Aが有する第1極性パッド101と第2電池セル100Bが有する第2極性パッド102とは同一の相互接続部品200によって相互接続される。
【0060】
隣接する2つの電池セルの異なる極性パッドに対応する電池セルが異なる相互接続部品である場合、図2Cに示すように、第1電池セル100Aが有する第1極性パッド101に対応する相互接続部品は第1相互接続部品200Aであり、第2電池セル100Bが有する第2極性パッド102に対応する相互接続部品は第2相互接続部品200Bであり、しかも、第1相互接続部品200Aの第1電池セル100Aから離れた側と第2相互接続部品200Bの第2電池セル100Bから離れた側はいずれもバスワイヤ300に溶接される。この場合、第1相互接続部品200Aと第2相互接続部品200Bは1本のバスワイヤ300を共用し、第1相互接続部品200A、バスワイヤ300及び第2相互接続部品200Aは相互接続アセンブリとなって、第1電池セル100Aと第2電池セル100Bを直列接続する。
【0061】
図4A図4Cは本開示の実施例に係る3種類の電池ストリング群の裏面構造の概略図を示している。図4A図4Cに示すように、上記太陽電池アセンブリは少なくとも1本のバスワイヤ300をさらに含んでもよい。バスワイヤ300はそれぞれ、対応する相互接続部品200に溶接されて、電池セル100を相互接続してもよい。実際の適用では、バスワイヤ300を対応する相互接続部品200に予め溶接してから、相互接続部品200のバスワイヤ300から離れた側を対応する極性パッドに溶接してもよいし、相互接続部品200の一側を対応する極性パッドに溶接してから、バスワイヤ300を相互接続部品200の対応する極性パッドから離れた側に溶接してもよい。
【0062】
一例では、図4Aに示すように、2つずつ直列溶接して、電池ストリングを構成し、次に、2つの電池ストリングをバスワイヤ300で並列接続し、電池ストリング群を構成してもよい。例えば、2行2列のハーフ電池(合計4つ)では、各列の電池セルに含まれる2つの電池セル100を相互接続部品200によって直列接続し、電池ストリングを構成し、次に、2つの電池ストリングをバスワイヤ300で並列接続し、図4Aに示す電池ストリング群を構成する。
【0063】
別の例では、図4Bに示すように、4つを1組として直列溶接し、電池ストリングを構成し、次に、各電池ストリングをバスワイヤ300で並列接続し、電池ストリング群を構成してもよい。例えば、4行2列のハーフ電池(合計8つ)では、各列の電池セルのうちの2つずつの電池セル100を相互接続部品200で直列接続し、電池ストリングを構成し、次に、2つの電池ストリングをバスワイヤ300で並列接続し、図4Bに示す電池ストリング群を構成する。
【0064】
更なる例では、図4Cに示すように、2つの電池セル100を1組として直列接続し、電池ストリングを構成し、次に、各電池ストリングを回路設計の通り直並列接続し、電池ストリング群を構成してもよい。例えば、4行6列のハーフ電池(合計24個)では、各列の電池セル100において、まず、2つの電池セル100を1組として相互接続部品200によって直列接続し、1つの電池ストリングを構成し、次に、2つの相互接続バー及び2つの相互接続バーを接続するバスワイヤ300によって、12個の電池ストリングを相互接続して、図4Cに示す電池ストリング群を構成する。
【0065】
図4Cに示すように、上記相互接続部品200が隣接する2つの電池セル100を相互接続する場合、隣接する2つの電池セル200の間に隙間を有する。この隙間は対応する相互接続部品200を内部に収納する。アセンブリの視覚効果を高めるために、図4D図4Cに示す電池ストリング群の正面概略図を示している。図4Dに示すように、上記太陽電池アセンブリは隣接する2つの電池セル100の間に位置する視覚遮蔽層400をさらに含む。視覚遮蔽層400は少なくとも1つの相互接続部品200の電池セルの正面を向く面に位置する。このような場合、視覚遮蔽層400は視覚遮蔽層に照射された太陽光を周辺の電池セルに散乱させることで、電池セルの光線利用率を向上させることができる。さらに、太陽電池アセンブリに使用される粘着層(例えば図1に示す第2粘着層J2)などは老化、変色しやすい重合性材料であり、例えば、EVAはCu材料や他の材料と長時間接触した場合に棕色に変わりやすく、視覚遮蔽層400はEVAの変色による太陽電池アセンブリの外観への影響を低減させることができる。
【0066】
実際に組み立てる時に、図4Dに示すように、まず、視覚遮蔽層400を相互接続部品200に貼り付け、次に、相互接続部品200と対応する極性パッドとを溶接し、視覚遮蔽層400が電池セル100の正面を向くようにし、相互接続部品を遮蔽し、これによって、太陽電池アセンブリの外観性を良好に保つ。例えば、該視覚遮蔽層400の材料は、太陽電池アセンブリのバックプレートと類似又は同じ色の遮光材料であってもよい。例えば、白色バックプレートが使用される場合、使用される視覚遮蔽層は白色のものとし、黒色バックプレートが使用される場合、使用される視覚遮蔽層は黒色のものとする。
【0067】
図4A図4Cに示す電池セル100は図5に示す完全な電池セルBAであってもよく、分割電池セルであってもよい。図5は本開示の実施例における電池セルのスライスの概略図を示している。図5に示すように、これらの分割電池セルは1枚の完全な電池セルBAを切断したものであってもよく、切断プロセスは従来の切断プロセスによって行われてもよい。この分割電池セルは1/Nの分割電池セルであり、Nは1枚の完全な電池セルBAを切断して得る電池セルの数である。例えば、完全な電池セルBAにおいてスクライブラインHを形成し、完全な電池セルBAをスクライブラインHに沿って切断し、ハーフ電池セルとして定義される2つの電池セル100を得る。もちろん、完全な電池セルBAはほぼ等面積のより多くのサブ電池に切断されてもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0068】
図4A図4Cに示す相互接続部品200を用いて分割電池セルを相互接続して太陽電池アセンブリとする場合、太陽電池アセンブリ内の電池セルは、通常、直列接続-並列接続構造によって相互接続され、これによって、それぞれのバスバーの電流を従来の1/2、内部損失を電池全体の1/4に低下させ、アセンブリのパワーを向上させることを確保する。ただし、このような電池面積の減少は相互接続の抵抗損失を低下させ、エネルギー出力効率を向上させる反面、複数回の切断によるダメージが存在し、電池の性能に悪影響を与える懸念を有し、このため、切断及び直列接続の設計においては総合的な考慮が必要である。例えば、複数の分割電池セルが直並列接続された場合、太陽光発電アセンブリは高い出力電圧を有し、多くの電池セルを直列接続することができ、電池セルの数について限定せず、実際のニーズに応じて決定すればよい。
【0069】
一例では、上記電池セルの裏面はマルバスバー構造(Multi Bus Bar、MBBと略記)のデザインであってもよい。MBBデザインによって電流のフィンガー上での伝導距離が短くなり、電池の集電経路が50%以上短縮され、横方向抵抗の損失が低下し、パッケージロスが減少され、アセンブリがより効率的である。
【0070】
マルバスバーのバスバーの数は主に電気学的及び光学的なバランスにより決まり、バスバーの数を増加させると、直列接続抵抗が低下するが、遮光面積がその分増大する。これに基づいて、各種の極性パッドの数は6BB~15BBであってもよい。パッドの形状は長方形であってもよく、寸法は好ましくは2mm×3mmである。各種の極性パッドは、対応する電池セルの縁部との最小距離が3mmであってもよく、これにより、応力が大きすぎることによる電池セルのクラックを回避することができる。
【0071】
電池効率を向上させるために、MBBデザインにおいて比較的細いバスバーを使用するとともに、電池を小さく設計することができる。例えば、上記電池セルは長方形の9BBハーフIBC電池であってもよい。この場合、IBC電池の裏面は対向する2つの長辺(即ち、前記の対向する第1側縁部と第2側縁部)を有し、9個の第1極性パッドは長手方向に沿って間隔を空けて分布しており、一方の長辺に近接し、9個の第2極性パッドは長手方向に沿って間隔を空けて分布しており、他方の長辺に近接する。他の数のグリッド線と比較すると、9BBハーフIBC電池は効率が高く、溶接プロセスの難易度が低いという利点がある。
【0072】
上記バックコンタクトセルの相互接続を実現するために、本開示の実施例に係る相互接続部品は、溶接過程や室外の温度差による応力を緩和し、更に、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や正確性を向上させることができる。
【0073】
図6は本開示の実施例に係る相互接続部品の基本構造の概略図を示している。図6に示すように、本開示の実施例に係る相互接続部品は、可撓性絶縁基材210と、可撓性絶縁基材210に形成される複数の構造化タブ線220と、を含む。
【0074】
図6に示すように、上記複数の構造化タブ線220は可撓性絶縁基材210に間隔を空けて設けられてもよく、可撓性絶縁基材210は長尺状として構成されてもよく、これにより、複数の構造化タブ線220は可撓性絶縁基材210の長尺状延伸方向に沿って間隔を空けて分布している。
【0075】
電池セルが有するある極性パッドが対応する相互接続部品に溶接される場合、該相互接続部品に対応する極性パッドの数は相互接続部品に含まれる構造化タブ線の数に関連する。例えば、図4Aに示す電池セルの第1極性パッド101及び第2極性パッド102の数はいずれも9つであり、この場合、可撓性絶縁基材210に設けられる構造化タブ線220の数は9つであってもよく、もちろん、様々な回路デザインのニーズを満たすように、9つよりも少なくてもよく、9つよりも多くてもよい。これに基づいて、電池セルが有するある極性パッドが対応する相互接続部品に溶接される場合、該電池セルでは、各種の極性パッドに含まれる各極性パッドは対応する前記相互接続部品に含まれる対応する構造化タブ線に溶接される。
【0076】
従来の相互接続用タブ線と比較すると、図6に示す複数の構造化タブ線220は可撓性絶縁基材210に間隔を空けて設けられることによって、タブ線材料の使用量を減少することができ、製造コストを低減することができるだけでなく、相互接続部品に含まれる構造化タブ線220と電池セルの裏面との接触面積を減少させ、相互接続時の熱応力による影響を低減し、太陽電池アセンブリの確実性を向上させることができる。さらに、複数の構造化タブ線220が可撓性絶縁基材210に間隔を空けて設けられる場合は、形成される相互接続部品は良好な可撓性を持ち、従って、構造化タブ線220は可撓性絶縁基材210を介して温度差(例えば、溶接過程、積層過程や室外環境の変化)により生じた熱応力を放出することができ、更に、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができる。また、本開示の実施例に係る相互接続部品がバックコンタクトセル同士の相互接続に適用される場合、相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材210は隣接する2つのバックコンタクトセルのうちパッド以外の領域を電気的に隔離することができ、これによって、漏電の可能性を低減させ、電池効率を向上させることができる。つまり、可撓性絶縁基材210は構造化タブ線220が電池セルのうち相互接続を必要としない領域とともに分流経路を構成することを回避し、電池変換効率を向上させることができる。
【0077】
また、図6に示すように、相互接続部品が対応する極性パッドに溶接される過程では、可撓性絶縁基材210は溶接過程で複数の構造化タブ線220を固定したり、溶接過程での構造化タブ線220とパッドとの相対位置ズレを防止したりする役割を果たし、溶接正確性を向上させ、構造化タブ線220とパッドが位置合わせしていない場合の電気短絡を避ける。さらに、図2A図2Dに示すように、相互接続部品200が隣接する2つの電池セルの間の隙間又は電池セルの一方の側に位置する場合、図6に示す可撓性絶縁基材210は一部又は全部が隙間又は電池セルの一方の側に位置してもよい。可撓性絶縁基材210の一部が隙間又は電池セルの一方の側に位置する場合、可撓性絶縁基材210において隙間又は電池セルの一方の側に位置していない領域は電池セルの縁部に貼り合わせることができる。
【0078】
相互接続部品が隣接する2つの電池セルの間の隙間又は電池セルの一方の側に位置する場合、図6に示す可撓性絶縁基材210は電池セルの縁部の隙間を遮蔽し、溶接過程で生じた粒子が電池セルの縁部を介して電池セルの正面に移動する可能性を減少させ、更に、溶接過程、後続のプロセスや使用中における電池セルの正面への粒子の汚染を低減させる。また、可撓性絶縁基材210はバックコンタクトセルの間隔マーカーとしてもよく、このように、太陽電池アセンブリの組み立ての対称性及び良好な外観性を確保することができる。
【0079】
1つの好適な実施形態では、図6に示すように、構造化タブ線220は打ち抜きプロセス、化学エッチングプロセス、放電加工プロセス、レーザ切断プロセスや他の適切な製造プロセスによって形成されてもよい。複数の構造化タブ線220が可撓性絶縁基材に間隔を空けて設けられることによって、歪み解消能力に優れた相互接続部品を製造できるだけでなく、製造コストも比較的低い。構造化タブ線を製造するための元のタブ線は、厚さが0.02mm~0.3mm、幅が3mm~7mmであってもよい。例えば、元のタブ線は無酸素銅やT2高純度銅などの銅系材料であり、銅含有量≧99.99wt%、電導率≧98%である。タブ線は両面コーティングを持ち、コーティング材料がSn63Pb37であり、コーティングの厚さが0.02~0.1mmであり、コーティングの融点が約183℃である。タブ線は、引張強度≧150N/mm、破断伸び≧20%、降伏強度≦65MPaである。
【0080】
図6に示すように、各構造化タブ線220はホットプレス又は粘着によって可撓性絶縁基材210に形成されてもよく、これによって、構造化タブ線220と可撓性絶縁基材210は一体式相互接続部品となる。各構造化タブ線220が粘着によって可撓性絶縁基材210に形成される場合、可撓性絶縁基材210は絶縁性重合体材料であってもよい。該重合体材料はポリビニルブチラール(PVB)、ポリオレフィン(POE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)のうちの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。粘着剤は、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、アクリル酸エステル、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルゴム、ニトリルゴム、フェノール-ポリビニルアセタール、エポキシポリアミドのうちの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない高分子系粘着剤であってもよい。
【0081】
一例では、図6に示すように、隣接する2つの電池セルの間に隙間を有し、相互接続部品がこの隙間に収納されている場合、相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材210は遮光可能な可撓性絶縁基材であってもよく、透明可撓性絶縁基材であってもよい。相互接続部品に含まれる可撓性絶縁基材210が遮光可能な可撓性絶縁基材である場合、可撓性絶縁基材210の一部又は全部が隣接する2つのバックコンタクトセルの間の隙間に位置するので、可撓性絶縁基材210は視覚遮蔽構造として機能し、太陽電池アセンブリを正面から観察したときに太陽電池アセンブリの裏面にある構造化タブ線220が視認できないようにし、これによって、太陽電池アセンブリの外観性を向上させることができる。
【0082】
図6に示すように、可撓性絶縁基材210が遮光可能な可撓性絶縁基材、特に透明可撓性絶縁基材である場合、視覚効果を高めるために、一方では、前記の視覚遮蔽層を可撓性絶縁基材210の、電池セルの正面を向く必要がある面に貼り合わせて構造化タブ線220を遮蔽してもよく、他方では、可撓性絶縁基材210を改良してもよい。
【0083】
例えば、上記可撓性絶縁基材の表面の一部又は全体に遮蔽コーティングが存在する。遮蔽コーティングは可撓性絶縁基材の片面に存在してもよいし、可撓性絶縁基材に良好な遮光効果を付与するために両面に存在してもよい。ここで、遮蔽コーティングの色は前記の視覚遮蔽層の色を参照してもよく、その効果も前記の視覚遮蔽層の関連説明を参照してもよい。
【0084】
また、例えば、上記可撓性絶縁基材は離型層を有する片面テープ又は離型層を有する両面テープであってもよい。該離型層は太陽電池アセンブリの加工中の環境や操作テーブルによるテープの表面への汚染を減少させる。
【0085】
1つの適用場面では、図4A図4D及び図6に示すように、上記相互接続部品が対応する極性パッドに溶接される場合、可撓性絶縁基材210が隣接する2つの電池セル100の間に位置すると、可撓性絶縁基材210の電池セルの正面を向く面は離型層を有してもよい。該離型層の色は前記の視覚遮蔽層の色を参照してもよく、効果も前記の視覚遮蔽層の関連説明を参照してもよい。また、可撓性絶縁基材210が電池セルの裏面(即ち複数の構造化タブ線220が形成された面)を向く場合、可撓性絶縁基材210のうち隣接する2つの構造化タブ線220の間にある領域にも離型層が形成されて、粒子汚染(アセンブリの加工又は後続の使用に由来)を防止してもよい。
【0086】
1つの適用場面では、隣接する2つの電池セルの同一隙間に近い縁部に片面テープの粘着面を粘着して、片面テープの粘着面が電池セルの正面を向くようにし、次に、構造化タブ線を対応する極性パッドに溶接してもよい。この場合、片面テープは可撓性絶縁基材として溶接前の固定化作用を果たし、これにより、構造化タブ線を溶接する場合、構造化タブ線の位置ズレが起こりにくくなる。もちろん、両面テープの場合は、いずれかの面を隣接する2つの電池セルの同一隙間に近い縁部に粘着すればよい。ここでは詳しく説明しない。
【0087】
図7A及び図7Bは本開示の実施例における構造化タブ線の2種の基本構造の概略図を示している。図7A及び図7Bに示すように、各構造化タブ線220は、2つの溶接部と、2つの溶接部の間に位置する接続部221と、を含む。接続部221は2つの溶接部にそれぞれ接続される。接続部221は少なくとも一部の部位が可撓性絶縁基材210に位置する。2つの溶接部は可撓性絶縁基材から延出する。例えば、各溶接部はいずれも中実面であり、2つの溶接部は反対方向に沿って可撓性絶縁基材210から延出し得る。
【0088】
電池セルが有する各種の極性タブ線が対応する相互接続部品の対応する構造化タブ線に溶接される場合、各種の極性タブ線に含まれる各極性タブ線はこの相互接続部品に含まれる各構造化タブ線が有する1つの溶接部に溶接される。溶接方式は電磁溶接又は赤外線溶接方式によって電池セルが有する対応する極性パッドに溶接されることを含むが、これらに限定されない。さらに、溶接、積層又は後続の使用には、溶接部で熱応力が生じると、接続部により熱応力を可撓性絶縁基材に伝達し、可撓性絶縁基材の可撓性作用によって熱応力を放出することができ、更に、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の安定性を向上させることができる。
【0089】
具体的には、図7A及び図7Bに示すように、上記2つの溶接部は第1溶接部221Aと第2溶接部221Bを含む。該第1溶接部221Aと第2溶接部221Bはいずれも対応する極性パッドに溶接される。例えば、第1溶接部221Aが第1極性パッドに溶接されるとき、第2溶接部221Aは電流を引き出すことに用いられ、バスワイヤ又は別の電池セルの第2極性パッドに溶接されてもよい。
【0090】
図6図7A及び図7Bに示すように、各構造化タブ線220がホットプレスによって可撓性絶縁基材210に形成される場合、上記可撓性絶縁基材210の厚さはできるだけ薄くされ、例えば、可撓性絶縁基材210の厚さは0.02mmよりも小さく、このようにして、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bの曲げ度合を低減させ、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bを対応する極性パッドにできるだけ水平に溶接し、これにより、溶接確実性を向上させることができる。もちろん、選択された可撓性絶縁基材210が熱可塑性を有する場合、積層プロセスにおいて、可撓性絶縁基材210は積層時の熱場の環境である程度展延して、隣接する2つの電池セルの間に充填することができ、これにより、隣接する2つの電池セルの間の隙間を完全に遮蔽することができるが、電池セルの裏面領域まで展延して電池セルの発電に影響を与えることはない。また、ホットプレスにおいて、ホットプレスの圧力が大きすぎて、構造化タブ線220によって可撓性絶縁基材210が切断されるという問題を回避するように、構造化タブ線220の厚さは可撓性絶縁基材210の厚さの1/3以下である。これに基づいて、元のタブ線の厚さは0.12mmであってもよく、幅は好ましくは5mmである。
【0091】
一例では、図7A及び図7Bに示すように、上記第1溶接部221Aと第2溶接部221Bの中心軸は共線して設置されてもよい。ここでは、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bが長方形である場合、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bの長手方向の軸線が中心軸であると定義する。このような場合、第1溶接部221Aから第2溶接部221Bに流れる電流は、できるだけ略直線のように伝導することができる。
【0092】
一例では、図7A及び図7Bに示すように、上記第1溶接部221Aの幅及び第2溶接部221Bの幅はいずれも接続部221の最大幅よりも小さくてもよい。例えば、第1溶接部221A、第2溶接部221B及び接続部221はいずれも長方形構造である場合、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bの寸法は6mm×1mmであってもよく、接続部221の寸法は6×3mmであってもよい。この場合、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bの幅はいずれも1mmであり、接続部221の幅は3mmである。
【0093】
一例では、図7A及び図7Bに示す第1溶接部221A及び第2溶接部221Bは、いずれも、図7Aに示す直角移行方式又は図7Bに示す弧線移行方式によって接続部221に接続される。図7Bに示す弧線移行方式によって接続される場合、弧線移行箇所に応力集中が起こりにくくなり、これにより、構造化タブ線220の温度変化(溶接温度の変化や外部環境の温度変化)による応力をさらに低減させることができる。
【0094】
図2A図7A及び図7Bに示すように、同一の電池セルでは、第1相互接続部品200Aに含まれる第1溶接部221Aは該電池セル100が有する第1極性パッド101に溶接され、第2相互接続部品200Bに含まれる第2溶接部221Bは該電池セル100が有する第2極性パッド102に溶接される。
【0095】
隣接する2つの電池セルでは、隣接する2つの電池セルが有する異なる極性パッドに対応する電池セルが同一の相互接続部品である場合、図2B図7A及び図7Bに示すように、同一の相互接続部品200に含まれる各構造化タブ線が有する第1溶接部221Aは第1電池セル100Aが有する各第1極性パッド101に1対1で対応して溶接され、同一の相互接続部品200に含まれる各構造化タブ線が有する第2溶接部221Bは第2電池セル100Bが有する各第2極性パッド102に1対1で対応して溶接される。隣接する2つの電池セルが有する異なる極性パッドに対応する電池セルが異なる相互接続部品である場合、図2C図7A及び図7Bに示すように、第1相互接続部品200Aに含まれる各構造化タブ線が有する第1溶接部221Aは第1電池セル100Aが有する各第1極性パッド101に1対1で対応して溶接され、第2相互接続部品200Bに含まれる各構造化タブ線が有する第2溶接部は第2電池セル100Bが有する第2極性パッド102に1対1で対応して溶接され、バスワイヤ300は、第1相互接続部品200Aが有する各構造化タブ線が有する第2溶接部221Bと、第2相互接続部品200Bが有する各構造化タブ線が有する第1溶接部221Aにそれぞれ溶接される。
【0096】
図8は本開示の実施例に係る可撓性絶縁基材の一例の構造概略図を示している。図8に示すように、該可撓性絶縁基材210は導電層212を内部に有する。図7A及び図7Bでは、各構造化タブ線220が有する接続部221は導電層212を介して電気的に接続される。なお、図8では、導電層212はいずれも部分的に露出しているが、実際には、不要な汚染や損失を回避するために、図8で露出している導電層212は一般に可撓性絶縁基材210に埋め込まれる。
【0097】
図8に示すように、上記導電層212は導電ストリップ又は相互に接触する金属粒子からなる導電性粒子層であってもよい。導電ストリップは銅ストリップ、銀ストリップ、アルミストリップなどのうちの1種又は複数種であってもよく、導電性粒子層は相互に接触する銅粒子、銀粒子、アルミ粒子などのうちの1種又は複数種を含んでもよい。実際の適用では、可撓性絶縁層の一方の面に導電性粒子スラリーを塗布し、可撓性絶縁基材210を破壊せずに、スラリー中に含まれる溶媒を除去し(例えば低温ベーク)、導電性粒子層を形成する。次に、可撓性絶縁層のうち導電性粒子層が形成された面に別の可撓性絶縁基材210を被覆し、このように、可撓性絶縁基材内に導電性粒子層を形成する。
【0098】
上記構造に基づいて、図7A図7B及び図8に示すように、導電層212が各構造化タブ線220に含まれる接続部221を電気的に接続すると、導電層212は横方向導電通路として機能することができる。複数の構造化タブ線220のうちの1つに含まれる第1溶接部221Aと第1極性パッドとの溶接不良が発生した場合、当該構造化タブ線220は垂直導電通路として局所的に故障したが、該構造化タブ線220は導電層を介して電流を溶接が良好な他の構造化タブ線220に伝導することができ、このように、垂直導電通路が局所的に故障した場合に電池効率が低下するという問題を回避し、相互接続部材の接続確実性を向上させることができる。
【0099】
図9Aは本開示の実施例の例示的な相互接続部品の構造概略図を示している。図9Bは本開示の実施例の相互接続部品の別の例示的な構造概略図を示している。図9A及び図9Bに示すように、各構造化タブ線220が有する接続部221は可撓性絶縁基材210から離れた面が露出している。この場合、複数の構造化タブ線220を可撓性絶縁基材210の表面に配置し、圧力の作用下で可撓性絶縁基材210に圧着することができる。
【0100】
図9A及び9Bに示すように、可撓性絶縁基材210が導電層212を内部に有する場合、可撓性絶縁基材210は2層の可撓性絶縁層211と、2層の可撓性絶縁基材211の間に位置する導電層212と、を含む。この場合、複数の構造化タブ線220をホットプレスプロセスで可撓性絶縁基材210の一方の面に圧着する際場合、構造化タブ線220に含まれる接続部221の底部を導電層212に接触させるように圧力を制御することができる。
【0101】
図10Aは本開示の実施例の相互接続部品の別の例示的な構造概略図を示している。図10B図10Aに示す相互接続部品のA-A矢視図を示している。図10A及び図10Bに示すように、各構造化タブ線220が有する接続部221は可撓性絶縁基材210に埋め込まれる。各構造化タブ線220が有する接続部221は少なくとも一部が可撓性絶縁基材210内に包まれる。第1溶接部221A及び第2溶接部221Bは可撓性絶縁基材210の2つの反対方向から延出している。このとき、図10Aに示す相互接続部品はサンドイッチ構造となり、可撓性絶縁基材210によって構造化タブ線220をさらに固定することができ、これによって、溶接過程に構造化タブ線220に発生する可能性のある変位を低減又は解消するだけでなく、構造化タブ線220が有する1つの溶接部が力を受けてカールした場合、構造化タブ線220と可撓性絶縁基材210との接続が故障する可能性を解消し、これにより、構造化タブ線220と可撓性絶縁基材210との接続の安定性を確保することができる。
【0102】
図10C図10Aに示す相互接続部品の別のA-A矢視図を示している。図10Cに示すように、複数の構造化タブ線がホットプレスプロセスによって2つの可撓性絶縁層211の間に圧着される場合、可撓性絶縁基材210内には導電層212が埋め込まれる。この場合、1つの可撓性絶縁層211に導電層212を形成した後、該可撓性絶縁層211のうち導電層212が形成された面に図7A又は図7Bに示す構造化タブ線220を形成してもよい。これに基づいて、該可撓性絶縁層211のうち導電層212が形成された面に別の可撓性絶縁層211を圧着する。このように、各構造化タブ線220が有する接続部221は少なくとも一部が2つの可撓性絶縁層211の間に包まれてり、これにより、各構造化タブ線220に含まれる接続部221が導電層212に直接接触することが確保される。
【0103】
1つの好適な形態では、図7A及び図7Bに示すように、上記接続部221は応力を放出するための肉抜き構造LKを有し、肉抜き構造LK以外、接続部221の残りの領域はいずれも中実構造である。この場合、肉抜き構造LKによって溶接過程、積層過程や室外の温度差により生じた応力を放出することができ、更に、バックコンタクトセルの曲げ変形度合を低減させ、溶接安定性や長時間使用の確実性を向上させることができる。
【0104】
図7A及び図7Bに示す肉抜き構造LKは少なくとも1つの貫通孔Tを含んでもよい。各貫通孔Tのパターンは閉パターンである。ここでの閉パターンとは肉抜き構造LKの輪郭のパターンは閉じられたことを意味する。このような場合、接続部221の縁部の輪郭が完全なものであり、構造化タブ線220に優れた強度を持たせることができる。各貫通孔のパターンは多角形パターン、円形パターン、楕円形パターン又は異形パターンである。多角形パターンは三角形、長方形、正方形などであってもよい。一例として、貫通孔の形状は長方形であり、その長さは1mm~10mmであってもよい。
【0105】
図11A図13Aは本開示の実施例において第1方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図を示している、図11B図13Bは本開示の実施例において第2方向に沿って分布している複数列の貫通孔の3種類の分布概略図を示している。図11A図13A及び図11B図13Bに示すように、図7A及び図7Bに示す肉抜き構造LKはm列の貫通孔を含み、mは1以上の整数である。各列の貫通孔は少なくとも1つの貫通孔を含む。1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔は接続部221に平行ないずれかの方向沿って接続部221に形成されている。例えば、mは2以上の整数である場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔は第1溶接部221A及び第2溶接部221Bの分布方向(第1方向A)に沿って分布している。また、例えば、mは2以上の整数である場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔は第1溶接部221A及び第2溶接部221Bに垂直な分布方向(第2方向B)に沿って分布している。
【0106】
1列目の貫通孔からm列目の貫通孔が図11A図13Aに示す第1方向Aに沿って分布している場合、貫通孔Tはスリット状貫通孔又は長方形貫通孔であり、強度や応力解消能力が適切な場合、第1溶接部221Aと第2溶接部221Bの間の回路経路が短くするように、隣接する2列の貫通孔Tの分布形態を適切に調整してもよい。
【0107】
1列目の貫通孔からm列目の貫通孔が図11B図13Bに示す第2方向Bに沿って分布している場合、貫通孔Tはスリット状貫通孔又は長方形貫通孔であり、貫通孔Tの長手方向が第1溶接部221A及び第2溶接部221Bに垂直な分布方向であると、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bの電流ができるだけ直線状に接続部221を流れて別の溶接部に伝達されるように2列の貫通孔の間隔を調整することができ、これにより、電流損失を低減することができる。
【0108】
例示的には、隣接する2列の貫通孔は位置ずれして分布している。この場合、接続部が有するm列の貫通孔は構造化タブ線による応力を均一に放出することができ、これによって、バックコンタクトセルの変形度合をさらに低減させることができる。もちろん、各列の貫通孔の分布形態を調整して、接続部の構造強度と応力放出能力とをバランスさせることもできる。一例として、図11A及び図11Bに示すように、該構造化タブ線220に含まれる接続部221は位置ずれして分布している2列のスリット状貫通孔を有し、各列のスリット状貫通孔は1つのスリット状貫通孔を含む。この2列のスリット状貫通孔は図11Aに示す第1方向Aに沿って分布していてもよく、図11Bに示す第2方向Bに沿って分布していてもよい。
【0109】
図11Aに示すように、2列の貫通孔が第1方向Aに分布している場合、1列目の貫通孔の端部と2列目の貫通孔の端部とが交差し、これにより、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bにより伝導される電流は接続部において図11Aの破線に示す方向に沿って伝導され得る。
【0110】
図11Bに示すように、2列の貫通孔が第2方向Bに分布している場合、各列の貫通孔はスリット状貫通孔である。スリット状貫通孔の長手方向は第1方向Aと同じである。この場合、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bが図11Bの破線に示す方向で電流を伝導するためのハードウェア基盤を提供するために、隣接する2列のスリット状貫通孔の間の距離を調整してもよい。
【0111】
例示的には、図12A及び図12Bに示すように、mは3以上の整数である場合、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも2以上である。この場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は減少してから増加する。1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが減少してから増加すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部221の構造強度は増加してから減少し、接続部221の応力は徐々に減少してから徐々に増大する。これに基づいて、貫通孔の接続部221での分布形態によって接続部221の各領域の強度及び応力放出能力を調整して、接続部221の強度と応力放出能力とのバランスを取ることができる。
【0112】
図12A及び図12Bに示すように、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔が2つの溶接部の分布方向に沿って接続部221に形成されている場合、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数が減少してから増加し、しかも、各列の貫通孔の頭尾両端と接続部221の縁部との間の距離が減少してから増加すると、第1溶接部221Aと第2溶接部221Bとの間で伝導される電流の、接続部221における経路はできるだけ短くなる。
【0113】
一例として、図12A及び12Bに示すように、該構造化タブ線220に含まれる接続部221は3列のスリット状貫通孔を有する。1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔はいずれも2つのスリット状貫通孔を含み、2列目の貫通孔は1つのスリット状貫通孔を含む。2列目の貫通孔に含まれる1つのスリット状貫通孔は1列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の長さよりも長いが、1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔の端部を越えない。この場合、1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は多く、一方、両端にある2列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は少なく、これによって、接続部221では、両端は歪み解消能力が高いものの、強度が低く、中央部は歪み解消能力が劣るものの、強度が高く、このため、m列の貫通孔の分布形態は接続部221の各領域の歪み解消能力と強度をバランスさせることができ、構造化タブ線は強度を確保しつつ、高い歪み解消能力を持つことができる。
【0114】
図12Aに示すように、3列の貫通孔が第1方向Aに分布している場合、2列目の貫通孔の端部は1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔の端部を越えておらず、これによって、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bによって伝導される電流の、接続部221における経路は図12Aに示す破線のように伝導される。
【0115】
図12Bに示すように、3列の貫通孔が第2方向Bに分布している場合、各列の貫通孔はいずれもスリット状貫通孔であり、スリット状貫通孔の長さ方向は第1方向に沿う。この場合、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bによって伝導される電流の、接続部221における経路は図12Bに示す破線のように伝導されるように、隣接する2列のスリット状貫通孔の間の距離を調整してもよい。
【0116】
例示的には、図13A及び図13Bに示すように、mは3以上の整数である場合、1列目の貫通孔及びm列目の貫通孔に含まれる貫通孔の数はいずれも1以上である。1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔に含まれる貫通孔の数は増加してから減少する。
【0117】
図13A及び図13Bに示すように、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、各列の貫通孔の列方向の長さが増加してから減少すると、1列目の貫通孔からm列目の貫通孔の分布方向に沿って、接続部221の構造強度は減少してから増加し、接続部221の応力は徐々に増加してから徐々に減少する。これに基づいて、貫通孔の接続部221での分布形態によって接続部221の各領域の強度と応力放出能力を調整して、接続部221の強度と応力放出能力ととのバランスを取ることができる。
【0118】
一例として、図13A及び図13Bに示すように、該構造化タブ線220に含まれる接続部221は3列のスリット状貫通孔を有する。1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔はいずれも1つのスリット状貫通孔を含み、2列目の貫通孔は2つのスリット状貫通孔を含む。1列目の貫通孔に含まれる1つのスリット状貫通孔は2列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の長さよりも長いが、1列目の貫通孔の端部及び3列目の貫通孔は2列目の貫通孔の端部を越えていない。この場合、1列目の貫通孔及び3列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は少なく、一方、2列目の貫通孔に含まれるスリット状貫通孔の数は多く、これによって、接続部221では、両端は強度が高いものの、応力解消能力が劣り、中央部は歪み解消能力が高いものの、強度が劣り、このため、m列の貫通孔Tの分布形態は接続部221の各領域の歪み解消能力と強度をバランスさせ、構造化タブ線220が強度を確保しつつ、高い歪み解消能力を持つようにする。
【0119】
図13Aに示すように、3列の貫通孔が第1方向Aに分布している場合、1列目の貫通孔の端部及び3列目の貫通孔は2列目の貫通孔を越えておらず、これによって、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bによって伝導される電流は接続部221において図13Aの破線に示す方向に沿って流れることができる。
【0120】
図13Bに示すように、3列の貫通孔が第2方向Bに分布している場合、各列の貫通孔はいずれもスリット状貫通孔であり、スリット状貫通孔の長手方向は第1方向Aに沿う。この場合、第1溶接部221A及び第2溶接部221Bによって伝導される電流が接続部221において図13Aの破線に示す方向に沿って流れるように、隣接する2列のスリット状貫通孔の間の距離を調整してもよい。
【0121】
図14は本開示の実施例に係る相互接続部品の製造装置の一例の構造概略図を示している。該相互接続部品の製造装置は第1供給手段S1と、プレス成型手段S2と、裁断手段S3と、第2供給手段S4と、材料複合化手段S5と、巻き取り手段S6と、を含む。上記プレス成型手段S2はパンチと成形金型を有する。該成形金型は上ダイと下ダイを含む。上ダイ及び下ダイは構造化タブ線220に対応する構造化タブ線形成部を含む。該構造化タブ線形成部の構造図は前記の構造化タブ線の構造を参照してもよく、具体的には、2つの溶接形成部と、2つの溶接形成部の間に位置する接続形成部とを含む。該接続形成部は2つの溶接形成部にそれぞれ接続され、接続形成部はタブ線に肉抜き部を形成するための構造を有する。以下、図15に示す相互接続部品の製造方法の各段階の構造化フローチャートを参照して、本開示の実施例に係る相互接続部品の製造過程を説明する。
【0122】
図14及び図15に示すように、上記第1供給手段S1はプレス成型手段へ図14に示すタブ線Wを供給することができる。プレス成型手段S2のパンチは下ダイと上ダイを制御して型締及び離型を行うことで、タブ線Wを打ち抜き、図14に示す連続構造化タブ線LXを得る。該連続構造化タブ線LXは前記の複数の構造化タブ線220で形成される一体式構造である。隣接する2つの構造化タブ線220はこれらに含まれる1つの溶接部によって接続される。裁断手段S3は隣接する2つの構造化タブ線220の連結された溶接部を切断し、複数の個別の構造化タブ線220を形成する。第2供給手段S4は材料複合化手段S5へ可撓性絶縁基材210を供給することができる。材料複合化手段S5はホットプレスロールツーロール手段であってもよく、50~120℃、5s~30s(例えば100℃)で可撓性絶縁基材210に複数の構造化タブ線220をホットプレスして、相互接続部品を製造することができる。巻き取り手段は相互接続部品を巻き取る。
【0123】
なお、相互接続部品がサンドイッチ構造を採用する場合、上記第2供給手段S4は、いずれも材料複合化手段S5へ可撓性絶縁基材210を供給するための2つの供給ローラを含んでもよい。材料複合化手段S5は2層の構造を複合化してもよいし、3層の構造を複合化してもよい。例えば、複数の構造化タブ線を可撓性絶縁基材の長手方向に沿って間隔を空けて分布させ、ホットプレスによって、該可撓性絶縁基材の構造化タブ線を分布させる面に可撓性絶縁基材を形成することにより、サンドイッチ構造の相互接続部品を製造する。
【0124】
上記実施形態の説明においては、具体的な特徴、構造、材料又は特性がいずれか1つ又は複数の実施例や例において適切な方式で組み合わせられてもよい。
【0125】
以上は本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲はこれらに限定されるものではなく、当業者が本開示で開示された技術範囲内で容易に想到し得る変化又は置換は全て本開示の保護範囲に含まれる。このため、本開示の保護範囲は特許請求の範囲による保護範囲に準じるべきである。
【0126】
上記した装置の実施例は例示的なものに過ぎず、分離部材として説明されたユニットは物理的に分離されているものでもよく、物理的に分離されているものでなくてもよく、ユニットとして表される部材は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、1つの場所に位置していてもよく、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。本実施例の技術案の目的は、実際のニーズに応じて、ここでのモジュールの一部又はその全部を選択することにより達成することができる。当業者は、創造的な労働をすることなく、理解して実施することができる。
【0127】
本明細書に記載の「一実施例」、「実施例」又は「1つ又は複数の実施例」は、実施例を参照して説明された特定の特徴、構造又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。なお、ここで「一実施例では」等の用語は必ずしも同一の実施例を指すとは限らない。
【0128】
以上の明細書においては、大量の細部が説明されている。ただし、本開示の実施例はこれらの細部がなくても実施され得ることが理解される。いくつかの例では、本明細書を曖昧にしないように、公知の方法、構造や技術が詳細に説明されていない。
【0129】
特許請求の範囲では、括弧内のいずれの参照符号も特許請求の範囲を制限するものではない。「含む」等の用語は特許請求の範囲に記載されていない構成要素やステップの存在を排除しない。構成要素の前に記載の「一」又は「1つ」などの用語はこのような構成要素を複数含むことを排除しない。本開示は、いくつかの異なる素子を含むハードウェアや適切にプログラムされたコンピュータによって実装されてもよい。いくつかの装置のユニットが記載されている請求項では、これらの装置のうちのいくつかは同一のハードウェアによって具現化されてもよい。第1、第2、及び第3などの用語の使用は何らかの順番を表すものではない。これらの用語は名詞として取り扱われ得る。
【0130】
なお、以上の実施例は本開示の技術案を説明することにのみ使用され、限定的なものではなく、本開示は前述の実施例を参照して詳細に説明されたが、当業者であれば、前述の各実施例に記載の技術案を修正したり、技術的特徴の一部を等同に置換したりすることができ、これらの修正や置換は、対応する技術案の本質を本開示の各実施例の技術案の趣旨や範囲から逸脱させるものではいことが理解されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14
図15