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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-17
(45)【発行日】2024-10-25
(54)【発明の名称】冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 41/26 20210101AFI20241018BHJP
   F25B 5/02 20060101ALI20241018BHJP
   F25B 13/00 20060101ALI20241018BHJP
【FI】
F25B41/26 B
F25B5/02 510Q
F25B5/02 510R
F25B41/26 A
F25B13/00 104
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023515962
(86)(22)【出願日】2021-04-22
(86)【国際出願番号】 JP2021016241
(87)【国際公開番号】W WO2022224390
(87)【国際公開日】2022-10-27
【審査請求日】2023-07-04
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小池 孝典
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 万誉
(72)【発明者】
【氏名】田中 航祐
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/261387(WO,A1)
【文献】特開2001-241798(JP,A)
【文献】国際公開第2019/215916(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/055741(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/140994(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 5/02
F25B 6/02
F25B 13/00
F25B 29/00
F25B 41/00 ~ 41/48
F24F 11/00 ~ 11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源側ユニットと、中継ユニットと、複数の負荷側ユニットと、制御装置と、を備えた冷凍サイクル装置であって、
前記熱源側ユニットと前記中継ユニットは、低圧配管及び高圧配管により接続され、
前記中継ユニットと複数の前記負荷側ユニットの各々は、液枝管及びガス枝管により接続されており、
前記熱源側ユニットは、
冷媒を圧縮する圧縮機と、
運転モードに応じて冷媒の流路を切替える流路切替弁と、
互いに並列に接続された第1熱源側熱交換器及び第2熱源側熱交換器とからなる熱源側熱交換器と、
前記第1熱源側熱交換器の一端に接続された第1熱源側絞り装置と、
前記第2熱源側熱交換器の一端に接続された第2熱源側絞り装置と、
前記第1熱源側熱交換器の他端に接続された逆止弁と、を備え、
前記中継ユニットは、
複数の前記負荷側ユニットの各々に接続された、1つの六方弁又は2つの四方弁と、
入口が前記高圧配管に接続された気液分離器と、を備え、
1つの前記六方弁又は2つの前記四方弁は、前記気液分離器のガス出口と、前記気液分離器の液出口と、前記ガス枝管と、前記液枝管と、前記低圧配管とに接続されており、
前記制御装置は、
前記流路切替弁及び1つの前記六方弁、又は前記流路切替弁及び2つの前記四方弁を制御し、
複数の前記負荷側ユニットの全てが冷房運転を行う全冷房運転モードと、
複数の前記負荷側ユニットの少なくとも1つが前記冷房運転を行い、複数の前記負荷側ユニットの少なくとも1つが暖房運転を行い、且つ前記冷房運転の負荷が前記暖房運転の負荷よりも大きい冷房主体運転モードと、
複数の前記負荷側ユニットの全てが前記暖房運転を行う全暖房運転モードと、
複数の前記負荷側ユニットの少なくとも1つが前記冷房運転を行い、複数の前記負荷側ユニットの少なくとも1つが前記暖房運転を行い、且つ前記暖房運転の負荷が前記冷房運転の負荷よりも大きい暖房主体運転モードと、
の何れかを実行し、
前記冷房主体運転モード又は前記暖房主体運転モードにおいて、前記第1熱源側絞り装置を全閉とする冷凍サイクル装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記冷房運転を行う前記負荷側ユニットに接続された1つの前記六方弁又は2つの前記四方弁を、前記気液分離器の液出口と前記液枝管とが連通し、前記低圧配管と前記ガス枝管とが連通する状態に設定する請求項に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記暖房運転を行う前記負荷側ユニットに接続された1つの前記六方弁又は2つの前記四方弁を、前記気液分離器の液出口と前記液枝管とが連通し、前記高圧配管と前記ガス枝管とが連通する状態に設定する請求項又はに記載の冷凍サイクル装置。
【請求項4】
前記流路切替弁は、第1流路切替弁と、第2流路切替弁とからなり、
前記第1流路切替弁は、前記圧縮機の吐出側と、前記熱源側熱交換器と、前記高圧配管と、前記第2流路切替弁とに接続され、
前記第2流路切替弁は、四方弁であり、前記第1流路切替弁と、前記熱源側熱交換器と、前記圧縮機の吸入側と、前記低圧配管とに接続されている請求項1~3の何れか一項に記載の冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、中継ユニットを備える冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、熱源側ユニットと、中継ユニットと、複数の負荷側ユニットとを備える冷凍サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1では、全冷房運転モードと、全暖房運転モードと、冷房運転を行う負荷側ユニットと暖房運転を行う負荷側ユニットとが混在する冷房主体又は暖房主体運転モードとを実行する冷凍サイクル装置が開示されている。また、特許文献1の冷凍サイクル装置では、何れの運転モードにおいても、熱源側ユニットと中継ユニットとの間を接続した2つの配管を流れる冷媒の方向を常に一方向とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2017/130319号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の冷凍サイクル装置では、熱源側ユニットと中継ユニットとの間を接続した2つの配管内を流通する冷媒の方向を運転モードに依らず一方向とするために、熱源側ユニット及び中継ユニットに多数の逆止弁及び電磁弁が必要となっている。このように弁の数が多い場合は、部品点数の増加によるコスト増、回路の複雑化、サービス性の悪化及び故障のリスク増、並びに弁の増加によって冷媒流路の圧力損失が増加することによる性能の低下等の様々なデメリットがある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためのものであり、部品点数の削減を実現する冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る冷凍サイクル装置は、熱源側ユニットと、中継ユニットと、複数の負荷側ユニットと、制御装置と、を備えた冷凍サイクル装置であって、熱源側ユニットと中継ユニットは、低圧配管及び高圧配管により接続され、中継ユニットと複数の負荷側ユニットの各々は、液枝管及びガス枝管により接続されており、熱源側ユニットは、冷媒を圧縮する圧縮機と、運転モードに応じて冷媒の流路を切替える流路切替弁と、互いに並列に接続された第1熱源側熱交換器及び第2熱源側熱交換器とからなる熱源側熱交換器と、第1熱源側熱交換器の一端に接続された第1熱源側絞り装置と、第2熱源側熱交換器の一端に接続された第2熱源側絞り装置と、第1熱源側熱交換器の他端に接続された逆止弁と、を備え、中継ユニットは、複数の負荷側ユニットの各々に接続された、1つの六方弁又は2つの四方弁と、入口が高圧配管に接続された気液分離器と、を備え、1つの六方弁又は2つの四方弁は、気液分離器のガス出口と、気液分離器の液出口と、ガス枝管と、液枝管と、低圧配管とに接続されており、制御装置は、流路切替弁及び1つの六方弁、又は流路切替弁及び2つの四方弁を制御し、複数の負荷側ユニットの全てが冷房運転を行う全冷房運転モードと、複数の負荷側ユニットの少なくとも1つが冷房運転を行い、複数の負荷側ユニットの少なくとも1つが暖房運転を行い、且つ冷房運転の負荷が暖房運転の負荷よりも大きい冷房主体運転モードと、複数の負荷側ユニットの全てが暖房運転を行う全暖房運転モードと、複数の負荷側ユニットの少なくとも1つが冷房運転を行い、複数の負荷側ユニットの少なくとも1つが暖房運転を行い、且つ暖房運転の負荷が冷房運転の負荷よりも大きい暖房主体運転モードと、の何れかを実行し、冷房主体運転モード又は暖房主体運転モードにおいて、第1熱源側絞り装置を全閉とするものである
【発明の効果】
【0007】
本開示の冷凍サイクル装置によれば、中継ユニットが1つの六方弁又は2つの四方弁を備えることで、複数の逆止弁及び電磁弁を備える構成に比べて部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。
図2】実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の全冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図3】実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の冷房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図4】実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の全暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図5】実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の暖房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図6】実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。
図7】実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の全冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図8】実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の冷房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図9】実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の全暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図10】実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の暖房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図11】実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。
図12】実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の全冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図13】実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の冷房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図14】実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の全暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
図15】実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の暖房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。また、明細書全文に示す構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。以下の図面では、各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、明細書全文に示す温度及び圧力等の高低については、特に絶対的な値との関係で高低が定まっているものではなく、装置における状態又は動作において相対的に定まるものとする。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の冷媒回路図である。冷凍サイクル装置100は、例えばビル又はマンション等に設置され、冷媒を循環させる冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用して、空調対象空間を冷房又は暖房する空気調和装置である。
【0011】
(冷凍サイクル装置の構成)
冷凍サイクル装置100は、熱源側ユニット1と、中継ユニット2と、複数の負荷側ユニット3a及び3bとを備えている。熱源側ユニット1は、建物の外などの空調対象空間外に設置される室外機である。中継ユニット2は、建物の天井裏などの空調対象空間外に設置される。負荷側ユニット3a及び3bは、それぞれ異なる部屋などの空調対象空間内に設置される室内機である。
【0012】
熱源側ユニット1と中継ユニット2とは、低圧配管41と高圧配管42とで接続されている。中継ユニット2と負荷側ユニット3aとは、ガス枝管43aと液枝管44aとで接続されている。中継ユニット2と負荷側ユニット3bとは、ガス枝管43bと液枝管44bとで接続されている。熱源側ユニット1、中継ユニット2、並びに負荷側ユニット3a及び3bが各配管により接続されることで、冷凍サイクル装置100の冷媒回路が形成される。
【0013】
冷凍サイクル装置100に用いられる冷媒の種類は、特に限定されるものではない。例えば二酸化炭素、炭化水素、又はヘリウム等の自然冷媒、HFC410A又はHFC407C、HFC404A等の塩素を含まない代替冷媒、もしくは既存の製品に使用されているR22又はR134a等のフロン系冷媒が冷凍サイクル装置100に用いられる。
【0014】
(熱源側ユニット)
熱源側ユニット1は、負荷側ユニット3a及び3bに冷熱又は温熱を供給する。熱源側ユニット1は、圧縮機11と、第1流路切替弁12と、熱源側熱交換器13と、熱源側ファン14と、アキュムレータ15と、第2流路切替弁16と、制御装置17とを備える。熱源側ユニット1の圧縮機11、第1流路切替弁12、熱源側熱交換器13、アキュムレータ15、及び第2流路切替弁16は、配管により接続され、冷媒回路の一部を構成する。
【0015】
圧縮機11は、低温低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11によって、冷媒回路内に冷媒が循環する。圧縮機11は、例えば容量制御可能なインバータタイプの圧縮機である。もしくは、圧縮機11は、一定速のタイプの圧縮機、又はインバータタイプと一定速タイプと組み合わせた圧縮機等であってもよい。また、圧縮機11は、吸入した冷媒を高圧状態に圧縮できるものであればよく、レシプロ、ロータリー、スクロール又はスクリュー等の各種タイプの圧縮機を圧縮機11として用いることができる。
【0016】
第1流路切替弁12は、例えば四方弁である。第1流路切替弁12は、圧縮機11の吐出側と、熱源側熱交換器13と、第2流路切替弁16と、高圧配管42とに接続されている。第1流路切替弁12は、制御装置17により、運転モードに応じて圧縮機11から吐出された冷媒の流路を切替えるよう制御される。なお、第1流路切替弁12は、三方弁又は二方弁を組み合わせたものでもよい。
【0017】
熱源側熱交換器13は、例えばフィンチューブ式の熱交換器である。熱源側熱交換器13は、熱源側ファン14によって供給される空気と冷媒との間で熱交換を行う。熱源側熱交換器13は、運転モードに応じて蒸発器又は凝縮器として機能し、冷媒を蒸発又は凝縮する。
【0018】
熱源側ファン14は、例えばプロペラファン、シロッコファン又はクロスフローファンである。熱源側ファン14は、熱源側熱交換器13に空気を供給する。熱源側ファン14の回転数が制御装置17によって制御されることで、熱源側熱交換器13の凝縮能力又は蒸発能力が制御される。
【0019】
アキュムレータ15は、圧縮機11の吸入側に設けられ、液冷媒とガス冷媒とを分離する機能と、余剰冷媒を貯留する機能とを有している。
【0020】
第2流路切替弁16は、例えば四方弁である。第2流路切替弁16は、配管101を介して第1流路切替弁12と接続され、配管102を介して熱源側熱交換器13と接続されている。また、第2流路切替弁16は、配管103及びアキュムレータ15を介して圧縮機11の吸入側と接続され、低圧配管41を介して中継ユニット2と接続されている。第2流路切替弁16は、制御装置17により、運転モードに応じて中継ユニット2に流入する冷媒又は中継ユニット2から流入した冷媒の流路を切替えるよう制御される。
【0021】
また、熱源側ユニット1は、圧縮機11から吐出された冷媒の圧力を測定する高圧センサ51と、圧縮機11に吸入される冷媒の圧力を測定する低圧センサ52とを備えている。さらに、熱源側ユニット1は、外気温度を測定する外気温度センサ53を備えている。各センサは、測定した圧力又は温度を制御装置17に送信する。なお、以下の説明において高圧センサ51で測定した圧力を「高圧圧力」、低圧センサ52で測定した圧力を「低圧圧力」と称する。
【0022】
制御装置17は、例えばCPU(Central Processing Unit)及びメモリを備えるマイクロコンピュータである。制御装置17は、メモリに記憶されたプログラムをCPUで実行し、冷凍サイクル装置100の各機器を制御する。例えば、制御装置17は、高圧圧力、低圧圧力及び外気温度、並びにリモコン等の入力装置からの指示に基づいて、圧縮機11の駆動周波数、熱源側ファン14の回転数、並びに第1流路切替弁12及び第2流路切替弁16の切替えを行う。なお、制御装置17の各機能を、例えばアナログ回路又はデジタル回路などの専用の処理回路で実現する構成としてもよい。
【0023】
(負荷側ユニット)
負荷側ユニット3a及び3bは、空調対象空間の冷房負荷又は暖房負荷に対し、熱源側ユニット1からの冷熱又は温熱を供給する。
【0024】
負荷側ユニット3aは、負荷側熱交換器31aと、負荷側絞り装置32aと、負荷側ファン33aとを備えている。負荷側熱交換器31aと負荷側絞り装置32aは、直列に接続され、熱源側ユニット1及び中継ユニット2とともに冷媒回路を構成している。
【0025】
負荷側熱交換器31aは、例えばフィンチューブ式の熱交換器である。負荷側熱交換器31aは、負荷側ファン33aにより供給される空気と冷媒との間で熱交換を行う。負荷側熱交換器31aは、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。また、負荷側熱交換器31aは、冷房運転時には蒸発器として機能し、冷媒を蒸発してガス化させる。
【0026】
負荷側絞り装置32aは、開度が可変に制御される電子式膨張弁である。負荷側絞り装置32aは、負荷側熱交換器31aに流入する又は負荷側熱交換器31aから流出する冷媒を減圧して膨張させる。なお、負荷側絞り装置32aは毛細管であってもよい。
【0027】
負荷側ファン33aは、例えばプロペラファン、シロッコファン又はクロスフローファンである。負荷側ファン33aは、空調対象空間の空気を負荷側熱交換器31aに供給する。負荷側ファン33aの回転数が制御装置17によって制御されることで、負荷側熱交換器31aの凝縮能力又は蒸発能力が制御される。
【0028】
負荷側ユニット3bは、負荷側熱交換器31bと、負荷側絞り装置32bと、負荷側ファン33bとを備えている。負荷側ユニット3bの負荷側熱交換器31b、負荷側絞り装置32b、及び負荷側ファン33bの構成は、負荷側ユニット3aの負荷側熱交換器31a、負荷側絞り装置32a、及び負荷側ファン33aの構成とそれぞれ同じである。
【0029】
また、負荷側ユニット3aには、負荷側絞り装置32aと負荷側熱交換器31aとを接続する配管の温度を測定する第1温度センサ54aと、ガス枝管43aの温度を測定する第2温度センサ55aとが設けられている。負荷側ユニット3bには、負荷側絞り装置32bと負荷側熱交換器31bとを接続する配管の温度を測定する第1温度センサ54bと、ガス枝管43bの温度を測定する第2温度センサ55bとが設けられている。第1温度センサ54a及び54b並びに第2温度センサ55a及び55bで測定された温度は、制御装置17に送信される。制御装置17は、受信した温度に基づき、負荷側絞り装置32a及び32bの開度、並びに負荷側ファン33a及び33bの回転数を制御する。
【0030】
(中継ユニット)
中継ユニット2は、熱源側ユニット1と負荷側ユニット3a及び3bとの間に接続され、負荷側ユニット3a又は3bの運転に応じて冷媒の流れを切替えるものである。具体的には、中継ユニット2は、冷房運転を行う負荷側ユニット3a又は3bに低温冷媒を分配し、暖房運転を行う負荷側ユニット3a又は3bに高温冷媒を分配する。
【0031】
中継ユニット2は、気液分離器21と、第1絞り装置22と、第2絞り装置23と、第1冷媒熱交換器24と、第2冷媒熱交換器25と、六方弁26a及び26bとを備えている。中継ユニット2の気液分離器21、第1絞り装置22、第2絞り装置23、第1冷媒熱交換器24、第2冷媒熱交換器25、並びに六方弁26a及び26bは、熱源側ユニット1及び負荷側ユニット3a及び3bとともに冷媒回路を構成している。
【0032】
気液分離器21は、入口が高圧配管42に接続され、高圧配管42を流れる冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する。気液分離器21で分離され、ガス出口から流出したガス冷媒は、配管201を介して六方弁26b及び26bに流入する。また、気液分離器21で分離され、液出口から流出した液冷媒は、第1冷媒熱交換器24の一次側に流入する。
【0033】
六方弁26a及び26bは、運転モードに応じて負荷側ユニット3a及び3bへの冷媒流路を切替える。六方弁26aは、配管201と、配管202と、配管203aと、配管204aと、ガス枝管43aと、液枝管44aとに接続されている。配管201は、気液分離器21のガス出口に接続されている。配管202は、低圧配管41と第1冷媒熱交換器24の二次側出口に接続されている。配管203aは、第2冷媒熱交換器25と第2絞り装置23とを接続する配管に接続されている。配管204aは、第1絞り装置22と第2冷媒熱交換器25とを接続する配管に接続されている。すなわち、六方弁26aは、配管203a及び204aを介して気液分離器21の液出口に接続されている。
【0034】
六方弁26aは、負荷側ユニット3aが冷房運転を行う場合は、制御装置17により、配管203aと液枝管44aが連通するとともに、ガス枝管43aと配管202とが連通する状態に設定される。また、六方弁26aは、負荷側ユニット3aが暖房運転を行う場合は、制御装置17により、配管201とガス枝管43aが連通するとともに、液枝管44aと配管204aとが連通する状態に設定される。
【0035】
六方弁26bは、配管201と、配管202と、配管203bと、配管204bと、ガス枝管43bと、液枝管44bとに接続されている。配管203bは、第2冷媒熱交換器25と第2絞り装置23とを接続する配管に接続されている。配管204bは、第1絞り装置22と第2冷媒熱交換器25とを接続する配管に接続されている。すなわち、六方弁26bは、配管203b及び204bを介して気液分離器21の液出口に接続されている。
【0036】
六方弁26bは、負荷側ユニット3bが冷房運転を行う場合は、制御装置17により、配管203bと液枝管44bが連通するとともに、ガス枝管43bと配管202とが連通する状態に設定される。また、六方弁26bは、負荷側ユニット3bが暖房運転を行う場合は、制御装置17により、配管201とガス枝管43bが連通するとともに、液枝管44bと配管204bとが連通する状態に設定される。
【0037】
第1絞り装置22は、例えば、開度が可変に制御される電子式膨張弁である。第1絞り装置22は、第1冷媒熱交換器24の一次側と第2冷媒熱交換器25の一次側との間に設けられている。第1絞り装置22は、第1冷媒熱交換器24から流出し、第2冷媒熱交換器25に流入する冷媒を減圧して膨張させる。なお、第1絞り装置22は、毛細管であってもよい。
【0038】
第2絞り装置23は、例えば、開度が可変に制御される電子式膨張弁である。第2絞り装置23は、第2冷媒熱交換器25の二次側と六方弁26a及び26bとの間に設けられている。第2絞り装置23は、第1絞り装置22及び第2冷媒熱交換器25の一次側を通過した冷媒を減圧して膨張させるものである。なお、第2絞り装置23は、毛細管であってもよい。
【0039】
第1冷媒熱交換器24は、例えば二重管式熱交換器である。第1冷媒熱交換器24は、気液分離器21と第1絞り装置22との間を流れる冷媒と、第2絞り装置23を経由した後に第2冷媒熱交換器25から流出した冷媒との間で熱交換を行う。
【0040】
第2冷媒熱交換器25は、例えば二重管式熱交換器である。第2冷媒熱交換器25は、第1冷媒熱交換器24を経由した後に第1絞り装置22から流出した冷媒と、第2絞り装置23から流出した冷媒との間で熱交換を行う。なお、気液分離器21の液出口から第2絞り装置23に至るまでを第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の一次側といい、第2絞り装置23から配管202に至るまでを第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の二次側という。
【0041】
第1絞り装置22、第2絞り装置23、第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25を中継ユニット2に設けることで、一次側、すなわち気液分離器21を流出した液冷媒を過冷却状態とすることができる。制御装置17は、図示しない温度センサで第2冷媒熱交換器25の一次側出口の冷媒温度を測定し、測定した温度が目的の過冷却度となるように、第1絞り装置22及び第2絞り装置23の開度を制御する。
【0042】
(冷凍サイクル装置の動作)
次に冷凍サイクル装置100の動作について説明する。冷凍サイクル装置100は、冷房運転モード、冷房主体運転モード、全暖房運転モード、及び暖房主体運転モードの4つのモードの何れかで動作する。冷凍サイクル装置100の制御装置17は、負荷側ユニット3a及び3bにそれぞれ対応するリモートコントローラ等から、負荷側ユニット3a及び3bの冷房運転指示又は暖房運転指示を受信する。制御装置17は、受信した指示に応じて4つの運転モードのうちの何れかを実行する。
【0043】
具体的には、制御装置17は、負荷側ユニット3a及び3bの全てが冷房運転を行う場合、全冷房運転モードを実行する。制御装置17は、負荷側ユニット3a及び3bの一方が冷房運転を行い、他方が暖房運転を行い、かつ冷房運転の負荷が暖房運転の負荷よりも大きいと判断した場合、冷房主体運転モードを実行する。制御装置17は、全ての負荷側ユニット3a及び3bが暖房運転を行う場合、全暖房運転モードを実行する。制御装置17は、負荷側ユニット3a及び3bの一方が冷房運転を行い、他方が暖房運転を行い、かつ暖房運転の負荷が冷房運転の負荷よりも大きいと判断した場合、暖房主体運転モードを実行する。各運転モードについて以下に説明する。
【0044】
(全冷房運転モード)
図2は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の全冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図2を参照して、全冷房運転モード時における冷凍サイクル装置100の動作について説明する。全冷房運転モードにおいて、第1流路切替弁12は、圧縮機11の吐出側と熱源側熱交換器13が連通するとともに、配管101と高圧配管42が連通する状態に設定される。第2流路切替弁16は、配管101と配管102が連通するとともに、低圧配管41と配管103が連通する状態に設定される。六方弁26aは、配管203aと液枝管44aが連通するとともに、ガス枝管43aと配管202とが連通する状態に設定される。六方弁26bは、配管203bと液枝管44bが連通するとともに、ガス枝管43aと配管202が連通する状態に設定される。
【0045】
圧縮機11は低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、熱源側熱交換器13に流入する。熱源側熱交換器13に流入した冷媒は、熱源側ファン14により供給される空気と熱交換して凝縮し、液化する。熱源側熱交換器13から流出した液冷媒は、第2流路切替弁16、第1流路切替弁12及び高圧配管42を通って、熱源側ユニット1から流出する。
【0046】
熱源側ユニット1から流出した高圧の液冷媒は、中継ユニット2の気液分離器21に流入する。気液分離器21の液出口から流出した冷媒は、第1冷媒熱交換器24の一次側に流入する。第1冷媒熱交換器24の一次側に流入した液冷媒は、第1冷媒熱交換器24の二次側を流れる冷媒によって冷却され、過冷却状態となる。第1冷媒熱交換器24を流出した液冷媒は、第1絞り装置22によって中間圧まで減圧される。その後、第1絞り装置22で減圧された液冷媒は、第2冷媒熱交換器25の一次側に流入する。第2冷媒熱交換器25の一次側に流入した液冷媒は、第2冷媒熱交換器25の二次側を流れる冷媒によってさらに冷却され、過冷却度が増加する。
【0047】
第2冷媒熱交換器25から流出した液冷媒は、配管203a及び203bと、第2絞り装置23とへ分流される。配管203aに流入した冷媒は、六方弁26a及び液枝管44aを通って中継ユニット2から流出し、負荷側ユニット3aに流入する。配管203bに流入した冷媒は、六方弁26b及び液枝管44bを通って中継ユニット2から流出し、負荷側ユニット3bに流入する。
【0048】
負荷側ユニット3a及び3bに流入した液冷媒は、負荷側絞り装置32a及び32bにて減圧され、低温の気液二相冷媒となる。低温の気液二相冷媒は、負荷側熱交換器31a及び32bにそれぞれ流入する。負荷側熱交換器31a及び31bに流入した冷媒は、負荷側ファン33a及び33bによって供給される空気と熱交換して蒸発し、ガス化する。このとき、冷媒が空調対象空間の空気から吸熱することによって、負荷側ユニット3a及び3bが設置された空調対象空間がそれぞれ冷房される。その後、負荷側熱交換器31a及び31bから流出した冷媒は、ガス枝管43a及び43bを流れて負荷側ユニット3a及び3bから流出し、中継ユニット2に流入する。
【0049】
中継ユニット2に流入した冷媒は、六方弁26a及び26bを通り、第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の二次側を通った冷媒と、配管202で合流し、低圧配管41に流入する。
【0050】
低圧配管41を流れる冷媒は、中継ユニット2から流出した後、熱源側ユニット1に流入する。熱源側ユニット1に流入した冷媒は、第2流路切替弁16及びアキュムレータ15を経由して圧縮機11に再度吸入される。
【0051】
(冷房主体運転モード)
図3は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の冷房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図3を参照して、冷房主体運転モード時における冷凍サイクル装置100の動作について説明する。なお、以下では、負荷側ユニット3aが冷房運転を行い、負荷側ユニット3bが暖房運転を行う場合の冷房主体運転モードについて説明する。冷房主体運転モードにおいて、第1流路切替弁12、第2流路切替弁16及び六方弁26aは、全冷房運転モードと同じ状態に設定される。六方弁26bは、配管201とガス枝管43bが連通するとともに、液枝管44bと配管204bとが連通する状態に設定される。また、冷房主体運転モードでは、熱源側ユニット1から気液二相冷媒が流出するように、圧縮機11の駆動周波数又は熱源側ファン14の回転数が制御される。
【0052】
圧縮機11は低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、熱源側熱交換器13に流入する。熱源側熱交換器13に流入した冷媒は、熱源側ファン14により供給される空気と熱交換して凝縮し、気液二相冷媒となる。熱源側熱交換器13から流出した気液二相冷媒は、第2流路切替弁16、第1流路切替弁12及び高圧配管42を通って、熱源側ユニット1から流出する。
【0053】
熱源側ユニット1から流出した気液二相冷媒は、中継ユニット2の気液分離器21に流入する。気液分離器21に流入した気液二相冷媒は、気液分離器21でガス冷媒と液冷媒とに分離される。ガス冷媒は、気液分離器21から流出した後、配管201に流入する。配管201に流入したガス冷媒は、六方弁26b及びガス枝管43bを通って、負荷側ユニット3bに流入する。負荷側ユニット3bに流入したガス冷媒は、負荷側熱交換器31bで負荷側ファン33bにより供給される空気と熱交換して凝縮し、液化する。このとき冷媒が空調対象空間の空気に放熱することによって、負荷側ユニット3bが設置された空調対象空間が暖房される。負荷側熱交換器31bから流出した液冷媒は、負荷側絞り装置32bで中間圧力まで減圧される。
【0054】
負荷側絞り装置32bで減圧された中間圧力の液冷媒は、液枝管44bを通って、六方弁26bに流入する。六方弁26bに流入した液冷媒は、配管204bを通り、第1冷媒熱交換器24及び第1絞り装置22を経由して過冷却状態となった液冷媒と合流し、第2冷媒熱交換器25に流入する。第2冷媒熱交換器25に流入した液冷媒は、二次側を流れる冷媒との熱交換によりさらに冷却され、過冷却度が増加する。第2冷媒熱交換器25から流出した冷媒は、配管203aと、第2絞り装置23とに分流される。配管203aに流入した冷媒は、六方弁26a及び液枝管44aを通って中継ユニット2から流出し、負荷側ユニット3aに流入する。
【0055】
負荷側ユニット3aに流入した液冷媒は、負荷側絞り装置32aにて減圧され、低温の気液二相冷媒となる。低温の気液二相冷媒は、負荷側熱交換器31aに流入し、負荷側ファン33aによって供給される空気と熱交換して蒸発し、ガス化する。このとき冷媒が空調対象空間の空気から吸熱することによって、負荷側ユニット3aが設置された空調対象空間が冷房される。その後、負荷側熱交換器31aから流出した冷媒は、ガス枝管43aを流れて負荷側ユニット3aから流出し、中継ユニット2に流入する。
【0056】
中継ユニット2に流入した冷媒は、六方弁26aを通り、第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の二次側を通った冷媒と、配管202で合流し、低圧配管41に流入する。
【0057】
低圧配管41を流れる冷媒は、中継ユニット2から流出した後、熱源側ユニット1に流入する。熱源側ユニット1に流入したガス冷媒は、第2流路切替弁16及びアキュムレータ15を経由して圧縮機11に再度吸入される。
【0058】
(全暖房運転モード)
図4は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の全暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図4を参照して、全暖房運転モード時における冷凍サイクル装置100の動作について説明する。全暖房運転モードにおいて、第1流路切替弁12は、圧縮機11の吐出側と高圧配管42が連通するとともに、配管101と熱源側熱交換器13が連通する状態に設定される。第2流路切替弁16は、配管101と低圧配管41が連通するとともに、配管102と配管103が連通する状態に設定される。六方弁26aは、配管204aと液枝管44aが連通するとともに、ガス枝管43aと配管201が連通する状態に設定される。六方弁26bは、配管204bと液枝管44bが連通するとともに、ガス枝管43aと配管201が連通する状態に設定される。
【0059】
圧縮機11は低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、高圧配管42へ流入する。高圧配管42に流入した冷媒は、熱源側ユニット1から流出する。
【0060】
熱源側ユニット1から流出した高温高圧のガス冷媒は、中継ユニット2の気液分離器21に流入する。気液分離器21のガス出口から流出したガス冷媒は、配管201を通って六方弁26a及び26bに流入する。六方弁26a及び26bを通過した高温高圧のガス冷媒は、ガス枝管43a及び43bを通って負荷側ユニット3a及び3bへ流入する。
【0061】
負荷側ユニット3a及び3bに流入したガス冷媒は、負荷側熱交換器31a及び31bに流入する。負荷側熱交換器31a及び31bに流入した冷媒は、負荷側ファン33a及び33bによって供給される空気と熱交換して凝縮し、液化する。このとき冷媒が空調対象空間の空気放熱することによって、負荷側ユニット3a及び3bが設置された空調対象空間がそれぞれ暖房される。負荷側熱交換器31a及び31bから流出した液冷媒は、負荷側絞り装置32a及び32bで減圧される。負荷側絞り装置32a及び32bで減圧された液冷媒は、液枝管44a及び44bを流れて負荷側ユニット3a及び3bから流出し、中継ユニット2に流入する。
【0062】
中継ユニット2に流入した液冷媒は、六方弁26a及び26b、並びに配管204a及び204bを通り、第1絞り装置22と第2冷媒熱交換器25の一次側入口との間の配管から第2冷媒熱交換器25に流入する。第2冷媒熱交換器25を通過した液冷媒は、第2絞り装置23を通って、配管202を経由して低圧配管41に流入する。
【0063】
低圧配管41を流れる冷媒は、中継ユニット2から流出し、熱源側ユニット1に流入する。熱源側ユニット1に流入した冷媒は、第2流路切替弁16及び第1流路切替弁12を通り、熱源側熱交換器13に流入する。熱源側熱交換器13に流入した冷媒は、熱源側ファン14によって供給される空気と熱交換して蒸発し、ガス化する。熱源側熱交換器13から流出した冷媒は、第2流路切替弁16及びアキュムレータ15を経由して圧縮機11に再度吸入される。
【0064】
(暖房主体運転モード)
図5は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置100の暖房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図5を参照して、暖房主体運転モード時における冷凍サイクル装置100の動作について説明する。なお、以下では、負荷側ユニット3aが暖房運転を行い、負荷側ユニット3bが冷房運転を行う場合の暖房主体運転モードについて説明する。暖房主体運転モードにおいて、第1流路切替弁12、第2流路切替弁16及び六方弁26aは、全暖房運転モード時と同じ状態に設定される。六方弁26bは、配管203bと液枝管44bが連通するとともに、ガス枝管43aと配管202とが連通する状態に設定される。
【0065】
圧縮機11は低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、高圧配管42へ流入する。高圧配管42に流入した冷媒は、熱源側ユニット1から流出する。
【0066】
熱源側ユニット1から流出した高温高圧のガス冷媒は、中継ユニット2の気液分離器21に流入する。気液分離器21のガス出口から流出した高温高圧ガス冷媒は、配管201を通って六方弁26aに流入する。六方弁26aを通過したガス冷媒は、ガス枝管43aを通って負荷側ユニット3aへ流入する。
【0067】
負荷側ユニット3aに流入したガス冷媒は、負荷側熱交換器31aに流入する。負荷側熱交換器31aに流入した冷媒は、負荷側ファン33aによって供給される空気と熱交換して凝縮し、液化する。このとき冷媒が空調対象空間の空気に放熱することによって、負荷側ユニット3aが設置された空調対象空間が暖房される。負荷側熱交換器31aから流出した液冷媒は、負荷側絞り装置32aで減圧される。負荷側絞り装置32aで減圧された液冷媒は、液枝管44aを流れて負荷側ユニット3aから流出し、中継ユニット2に流入する。
【0068】
中継ユニット2に流入した液冷媒は、六方弁26a及び配管204aを通り、第2冷媒熱交換器25に流入する。第2冷媒熱交換器25に流入した冷媒は、第2冷媒熱交換器25の二次側を流れる冷媒との熱交換により冷却され、過冷却状態となって、第2冷媒熱交換器25から流出する。第2冷媒熱交換器25から流出した液冷媒は、配管203bと、第2絞り装置23とに分流される。配管203bに流入した冷媒は、六方弁26b及び液枝管44bを通って中継ユニット2から流出し、負荷側ユニット3bに流入する。
【0069】
負荷側ユニット3bに流入した液冷媒は、負荷側絞り装置32bにて減圧され、低温の気液二相冷媒となる。低温の気液二相冷媒は、負荷側熱交換器31bに流入し、負荷側ファン33bによって供給される空気と熱交換して蒸発し、ガス化する。このとき冷媒が空調対象空間の空気から吸熱することによって空調対象空間が冷房される。負荷側熱交換器31bから流出した冷媒は、ガス枝管43bを通って負荷側ユニット3bから流出し、中継ユニット2に流入する。
【0070】
中継ユニット2に流入した冷媒は、六方弁26bを通り、第2冷媒熱交換器25の二次側を通った冷媒と、配管202で合流し、低圧配管41に流入する。
【0071】
低圧配管41に流入した冷媒は、中継ユニット2から流出し、熱源側ユニット1に流入する。熱源側ユニット1に流入した冷媒は、第2流路切替弁16及び第1流路切替弁12を通り、熱源側熱交換器13に流入する。熱源側熱交換器13に流入した冷媒は、熱源側ファン14によって供給される空気と熱交換して蒸発し、ガス化する。熱源側熱交換器13から流出した冷媒は、第2流路切替弁16及びアキュムレータ15を経由して圧縮機11に再度吸入される。
【0072】
以上のように、本実施の形態の冷凍サイクル装置100は、第2流路切替弁16と、負荷ユニットごとに設けられた1つの六方弁とにより、冷媒の流路を切替えることで、従来の多数の逆止弁及び電磁弁を備える構成に比べて、部品点数及び部品の種類を削減することができる。これにより、コスト削減、冷媒回路構成の簡素化、サービス性改善、及び故障リスクの低減、並びに弁の数の減少による冷媒流路の圧力損失の低減による性能の向上を実現できる。特に、熱源側ユニット1において、全冷房運転モード又は冷房主体運転モードの際に圧力損失を発生させる逆止弁を備えていないことで、圧力損失を低減でき、冷房性能の低下が抑制できる。
【0073】
また、本実施の形態の冷凍サイクル装置100では、何れの運転モードにおいても、低圧配管41及び高圧配管42における冷媒の流れ方向が、互いに逆向きで、且つ常に一方向となっている。これにより、冷凍サイクル装置100の安定した運転が実現できる。
【0074】
さらに、何れの運転モードにおいても、熱源側熱交換器13における冷媒の流れを常に一方向とすることができるため、熱源側熱交換器13における冷媒の流れと空気の流れとを常に対向流とすることができ、熱交換器性能が向上する。
【0075】
実施の形態2.
(冷凍サイクル装置の構成)
図6は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置100Aの冷媒回路図である。本実施の形態の冷凍サイクル装置100Aは、中継ユニット2Aの構成において、実施の形態1と相違する。冷凍サイクル装置100Aの熱源側ユニット1、並びに負荷側ユニット3a及び3bの構成は、実施の形態1と同じである。
【0076】
(中継ユニット)
中継ユニット2Aは、気液分離器21と、第1絞り装置22と、第2絞り装置23と、第1冷媒熱交換器24と、第2冷媒熱交換器25と、第1四方弁271a及び271bと、第2四方弁272a及び272bとを備えている。すなわち、本実施の形態の中継ユニット2Aは、実施の形態1の六方弁26aに替えて第1四方弁271a及び第2四方弁272aを備え、六方弁26bに替えて第1四方弁271b及び第2四方弁272bを備えている。
【0077】
気液分離器21は、入口が高圧配管42に接続され、高圧配管42を流れる冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する。気液分離器21で分離され、ガス出口から流出したガス冷媒は配管201を介して第1四方弁271a及び271bに流入する。また、気液分離器21で分離され、液出口から流出した液冷媒は、第1冷媒熱交換器24の一次側に流入する。
【0078】
第1四方弁271a及び271b、並びに第2四方弁272a及び272bは、運転モードに応じて負荷側ユニット3a及び3bへの冷媒流路を切替える。第1四方弁271aは、配管201と、配管202と、ガス枝管43aとに接続され、残りのポートは閉塞されている。第2四方弁272aは、配管203aと、配管204aと、液枝管44aとに接続され、残りのポートは閉塞されている。第1四方弁271aは、制御装置17により、負荷側ユニット3aが冷房運転を行う場合は、ガス枝管43aと配管202が連通し、配管201が閉塞する状態に設定され、暖房運転を行う場合は、配管201とガス枝管43aが連通し、配管202が閉塞する状態に設定される。第2四方弁272aは、負荷側ユニット3aが冷房運転を行う場合は、配管203aと液枝管44aが連通し、配管204aが閉塞する状態に設定され、暖房運転を行う場合は、液枝管44aと配管204aが連通し、配管203aが閉塞する状態に設定される。
【0079】
第1四方弁271bは、配管201と、配管202と、ガス枝管43bとに接続され、残りのポートは閉塞されている。第2四方弁272bは、配管203bと、配管204bと、液枝管44bとに接続され、残りのポートは閉塞されている。第1四方弁271bは、負荷側ユニット3bが冷房運転を行う場合は、ガス枝管43bと配管202が連通し、配管201が閉塞する状態に設定され、暖房運転を行う場合は、配管201とガス枝管43bが連通し、配管202が閉塞する状態に設定される。第2四方弁272bは、負荷側ユニット3bが冷房運転を行う場合は、配管203bと液枝管44bが連通し、配管204bが閉塞する状態に設定され、暖房運転を行う場合は、液枝管44bと配管204bが連通し、配管203bが閉塞する状態に設定される。
【0080】
第1絞り装置22の構成、機能及び配置は、実施の形態1と同じである。第2絞り装置23の構成及び機能は、実施の形態1と同じである。本実施の形態において、第2絞り装置23は、第2冷媒熱交換器25の二次側と第2四方弁272a及び272bとの間に設けられている。第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の構成、機能及び配置は、実施の形態1と同じである。
【0081】
(冷凍サイクル装置の動作)
次に冷凍サイクル装置100Aの動作について説明する。冷凍サイクル装置100Aは、実施の形態1と同様に、冷房運転モード、冷房主体運転モード、全暖房運転モード、及び暖房主体運転モードの4つのモードの何れかで動作する。冷凍サイクル装置100Aの制御装置17は、例えば負荷側ユニット3a及び3bにそれぞれ対応するリモートコントローラ等から、負荷側ユニット3a及び3bの冷房運転指示又は暖房運転指示を受信する。制御装置17は、受信した指示に応じて4つの運転モードのうちの何れかを実行する。
【0082】
(全冷房運転モード)
図7は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置100Aの全冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図7を参照して、全冷房運転モード時における冷凍サイクル装置100Aの動作について説明する。全冷房運転モードにおける第1流路切替弁12及び第2流路切替弁16の状態は、実施の形態1の全冷房運転モード時の状態と同じである。全冷房運転モードにおいて、第1四方弁271aは、制御装置17により、ガス枝管43aと配管202が連通し、配管201が閉塞する状態に設定され、第2四方弁272aは、配管203aと液枝管44aが連通し、配管204aが閉塞する状態に設定される。また、第1四方弁271bは、制御装置17により、ガス枝管43bと配管202が連通し、配管201が閉塞する状態に設定され、第2四方弁272bは、配管203bと液枝管44bが連通し、配管204bが閉塞する状態に設定される。
【0083】
全冷房運転モード時の熱源側ユニット1及び負荷側ユニット3a及び3bにおける冷媒の流れは、実施の形態1の全冷房運転モード時の冷媒の流れと同じである。そのため、以下では中継ユニット2Aにおける冷媒の流れについて説明する。
【0084】
熱源側ユニット1から流出した高圧の液冷媒は、高圧配管42を通って中継ユニット2Aの気液分離器21に流入する。気液分離器21の液出口から流出した液冷媒は、第1冷媒熱交換器24の一次側に流入する。第1冷媒熱交換器24の一次側に流入した液冷媒は、第1冷媒熱交換器24の二次側を流れる冷媒によって冷却され、過冷却状態となる。第1冷媒熱交換器24から流出した液冷媒は、第1絞り装置22によって中間圧まで減圧される。第1絞り装置22で減圧された液冷媒は、第2冷媒熱交換器25によってさらに冷却され、過冷却度が増加する。第2冷媒熱交換器25から流出した液冷媒は、配管203a及び203bと、第2絞り装置23とへ分流される。配管203aに流入した冷媒は、第2四方弁272a及び液枝管44aを通って中継ユニット2Aから流出し、負荷側ユニット3aに流入する。配管203bに流入した冷媒は、第2四方弁272b及び液枝管44bを通って中継ユニット2から流出し、負荷側ユニット3bに流入する。
【0085】
負荷側ユニット3a及び3bで熱交換され、負荷側ユニット3a及び3bから流出した冷媒は、第1四方弁271a及び271bを通り、第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の二次側を通った冷媒と、配管202で合流する。配管202で合流した冷媒は、低圧配管41を通って熱源側ユニット1に流入し、熱源側ユニット1において圧縮機11に再度吸入される。
【0086】
(冷房主体運転モード)
図8は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置100Aの冷房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図8を参照して、冷房主体運転モード時における冷凍サイクル装置100Aの動作について説明する。なお、以下では、負荷側ユニット3aが冷房運転を行い、負荷側ユニット3bが暖房運転を行う場合の冷房主体運転モードについて説明する。全冷房運転モードにおいて、第1流路切替弁12、第2流路切替弁16、第1四方弁271a及び第2四方弁272aは、全冷房運転モードと同じ状態に設定される。第1四方弁271bは、制御装置17により、配管201とガス枝管43bが連通し、配管202が閉塞する状態に設定される。第2四方弁272bは、制御装置17により、液枝管44bと配管204bが連通し、配管203bが閉塞する状態に設定される。
【0087】
冷房主体運転モード時の熱源側ユニット1及び負荷側ユニット3a及び3bにおける冷媒の流れは、実施の形態1の冷房主体運転モード時の冷媒の流れと同じである。そのため、以下では中継ユニット2Aにおける冷媒の流れについて説明する。
【0088】
熱源側ユニット1から流出した気液二相冷媒は、高圧配管42を通って中継ユニット2Aの気液分離器21に流入する。気液分離器21に流入した気液二相冷媒は、気液分離器21でガス冷媒と液冷媒とに分離される。ガス冷媒は、気液分離器21のガス出口から流出し、配管201に流入する。配管201に流入したガス冷媒は、第1四方弁271b及びガス枝管43bを通って、負荷側ユニット3bに流入する。
【0089】
負荷側ユニット3bで熱交換され、負荷側ユニット3bから流出した液冷媒は、液枝管44bを通って、第2四方弁272bに流入する。第2四方弁272b及び配管204bを通過した液冷媒は、第1冷媒熱交換器24及び第1絞り装置22を経由し、過冷却状態となった液冷媒と合流し、第2冷媒熱交換器25に流入する。第2冷媒熱交換器25に流入した液冷媒は、二次側を流れる冷媒との熱交換によりさらに冷却され、過冷却度が増加する。第2冷媒熱交換器25から流出した冷媒は、配管203aと、第2絞り装置23とに分流される。配管203aに流入した冷媒は、第2四方弁272a及び液枝管44aを通って中継ユニット2Aから流出し、負荷側ユニット3aに流入する。
【0090】
負荷側ユニット3aで熱交換された冷媒は、ガス枝管43aを通って負荷側ユニット3aから流出し、中継ユニット2Aに流入する。中継ユニット2Aに流入した冷媒は、第1四方弁271aを通り、第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の二次側を通った冷媒と、配管202で合流し、低圧配管41に流入する。低圧配管41を通って熱源側ユニット1に流入した冷媒は、熱源側ユニット1において圧縮機11に再度吸入される。
【0091】
(全暖房運転モード)
図9は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置100Aの全暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図9を参照して、全暖房運転モード時における冷凍サイクル装置100Aの動作について説明する。全暖房運転モードにおける第1流路切替弁12及び第2流路切替弁16の状態は、実施の形態1の全暖房運転モード時の状態と同じである。全暖房運転モードにおいて、第1四方弁271aは、制御装置17により、ガス枝管43aと配管201が連通し、配管202が閉塞する状態に設定され、第2四方弁272aは、配管204aと液枝管44aが連通し、配管203aが閉塞する状態に設定される。また、第1四方弁271bは、制御装置17により、ガス枝管43bと配管201が連通し、配管202が閉塞する状態に設定され、第2四方弁272bは、配管204bと液枝管44bが連通し、配管203bが閉塞する状態に設定される。
【0092】
全暖房運転モード時の熱源側ユニット1及び負荷側ユニット3a及び3bにおける冷媒の流れは、実施の形態1の全暖房運転モード時の冷媒の流れと同じである。そのため、以下では中継ユニット2Aにおける冷媒の流れについて説明する。
【0093】
熱源側ユニット1から流出した高温高圧のガス冷媒は、高圧配管42を通って中継ユニット2Aの気液分離器21に流入する。気液分離器21のガス出口から流出した冷媒は、配管201を通って第1四方弁271a及び271bに流入する。第1四方弁271a及び271bを通過した高温高圧のガス冷媒は、ガス枝管43a及び43bを通って負荷側ユニット3a及び3bへ流入する。
【0094】
負荷側ユニット3a及び3bで熱交換され、液枝管44a及び44bを通って負荷側ユニット3a及び3bから流出した冷媒は、中継ユニット2Aに流入する。中継ユニット2Aに流入した液冷媒は、第2四方弁272a及び272b並びに配管204a及び204bを通って、第1絞り装置22と第2冷媒熱交換器25との間の配管に流入し、第2冷媒熱交換器25を流れる。第2冷媒熱交換器25を通過した冷媒は、第2絞り装置23を通って、配管202を経由して低圧配管41に流入する。低圧配管41を通って熱源側ユニット1に流入した冷媒は、熱源側ユニット1において圧縮機11に再度吸入される。
【0095】
(暖房主体運転モード)
図10は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置100Aの暖房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図10を参照して、暖房主体運転モード時における冷凍サイクル装置100Aの動作について説明する。なお、以下では、負荷側ユニット3aが暖房運転を行い、負荷側ユニット3bが冷房運転を行う場合の暖房主体運転モードについて説明する。暖房主体運転モードにおいて、第1流路切替弁12、第2流路切替弁16、第1四方弁271a及び第2四方弁272aは、全暖房運転モード時と同じ状態に設定される。第1四方弁271bは、制御装置17により、ガス枝管43bと配管202が連通し、配管201が閉塞する状態に設定され、第2四方弁272bは、配管203bと液枝管44bが連通し、配管204bが閉塞する状態に設定される。
【0096】
暖房主体運転モード時の熱源側ユニット1及び負荷側ユニット3a及び3bにおける冷媒の流れは、実施の形態1の暖房主体運転モード時の冷媒の流れと同じである。そのため、以下では中継ユニット2Aにおける冷媒の流れについて説明する。
【0097】
熱源側ユニット1から流出した高温高圧のガス冷媒は、高圧配管42を通って中継ユニット2Aの気液分離器21に流入する。気液分離器21のガス出口から流出した冷媒は、配管201を通って第1四方弁271aに流入する。第1四方弁271aを通過した高温高圧のガス冷媒は、ガス枝管43aを通って負荷側ユニット3aに流入する。
【0098】
負荷側ユニット3aで熱交換され、負荷側ユニット3aから流出した液冷媒は、液枝管44aを通って中継ユニット2Aに流入する。中継ユニット2Aに流入した液冷媒は、第2四方弁272a及び配管204aを通って、第2冷媒熱交換器25の一次側に流入する。第2冷媒熱交換器25に流入した冷媒は、二次側を流れる冷媒との熱交換により冷却され、過冷却状態となって、第2冷媒熱交換器25から流出する。第2冷媒熱交換器25から流出した液冷媒は、配管203bと、第2絞り装置23とに分流される。配管203bに流入した冷媒は、第2四方弁272b及び液枝管44bを通って中継ユニット2Aから流出し、負荷側ユニット3bに流入する。
【0099】
負荷側ユニット3bで熱交換され、負荷側ユニット3bから流出した冷媒は、ガス枝管43bを通って中継ユニット2Aに流入する。中継ユニット2Aに流入した冷媒は、第1四方弁271bを通り、第1冷媒熱交換器24及び第2冷媒熱交換器25の二次側を通った冷媒と、配管202で合流し、低圧配管41に流入する。低圧配管41を通って熱源側ユニット1に流入した冷媒は、熱源側ユニット1において圧縮機11に再度吸入される。
【0100】
以上のように、本実施の形態の冷凍サイクル装置100Aは、第2流路切替弁16と、負荷側ユニットごとに設けられた2つの四方弁とにより、冷媒の流路を切替えることで、実施の形態1と同じ効果を達成することができる。また、汎用性の高い四方弁を用いることで、さらなるコストの削減が可能となる。
【0101】
実施の形態3.
(冷凍サイクル装置の構成)
図11は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置100Bの冷媒回路図である。本実施の形態の冷凍サイクル装置100Bは、熱源側ユニット1Aの構成において、実施の形態1と相違する。冷凍サイクル装置100Bの中継ユニット2、並びに負荷側ユニット3a及び3bの構成は、実施の形態1と同じである。
【0102】
(熱源側ユニット)
熱源側ユニット1Aは、圧縮機11と、第1流路切替弁12と、第1熱源側熱交換器13aと、第2熱源側熱交換器13bと、熱源側ファン14と、アキュムレータ15と、第2流路切替弁16と、制御装置17と、第1熱源側絞り装置18aと、第2熱源側絞り装置18bと、逆止弁19と、を備える。
【0103】
圧縮機11、アキュムレータ15及び制御装置17の構成、機能及び配置は、実施の形態1と同じである。第1流路切替弁12の構成及び機能は、実施の形態1と同じである。第1流路切替弁12は、圧縮機11の吐出側と、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bと、第2流路切替弁16と、高圧配管42とに接続されている。
【0104】
熱源側ファン14の構成は、実施の形態1と同じである。熱源側ファン14は、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bに空気を供給する。なお、熱源側ユニット1Aに熱源側ファン14を2つ設け、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bにそれぞれ個別に空気を供給してもよい。
【0105】
第2流路切替弁16の構成及び機能は、実施の形態1と同じである。第2流路切替弁16は、配管101を介して第1流路切替弁12と接続され、配管102を介して第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bと接続されている。
【0106】
第1熱源側熱交換器13aは、例えばフィンチューブ式の熱交換器である。第1熱源側熱交換器13aは、熱源側ファン14によって供給される空気と冷媒との間で熱交換を行う。第1熱源側熱交換器13aは、運転モードに応じて蒸発器又は凝縮器として機能し、冷媒を蒸発又は凝縮する。
【0107】
第2熱源側熱交換器13bは、例えばフィンチューブ式の熱交換器である。第2熱源側熱交換器13bは、熱源側ファン14によって供給される空気と冷媒との間で熱交換を行う。第2熱源側熱交換器13bは、運転モードに応じて蒸発器又は凝縮器として機能し、冷媒を蒸発又は凝縮する。第1熱源側熱交換器13aと第2熱源側熱交換器13bは、互いに並列に接続されている。
【0108】
第1熱源側絞り装置18aは、開度が可変に制御される電子式膨張弁である。第1熱源側絞り装置18aは、第1熱源側熱交換器13aの一端に設けられ、第1熱源側熱交換器13aにおける冷媒の流れを許容又は遮断する。なお、第1熱源側絞り装置18aは、電磁弁であってもよい。
【0109】
第2熱源側絞り装置18bは、開度が可変に制御される電子式膨張弁である。第2熱源側絞り装置18bは、第2熱源側熱交換器13bの一端に設けられ、第2熱源側熱交換器13bにおける冷媒の流れを許容又は遮断する。なお、第2熱源側絞り装置18bは電磁弁であってもよい。
【0110】
逆止弁19は、第1熱源側熱交換器13aの他端と第2流路切替弁16との間に設けられている。逆止弁19は、第1熱源側熱交換器13aから第2流路切替弁16への冷媒の流れを許容し、第2流路切替弁16から第1熱源側熱交換器13aへの冷媒の流れを遮断する。
【0111】
(冷凍サイクル装置の動作)
次に冷凍サイクル装置100Bの動作について説明する。冷凍サイクル装置100Bは、実施の形態1と同様に、冷房運転モード、冷房主体運転モード、全暖房運転モード、及び暖房主体運転モードの4つのモードの何れかで動作する。冷凍サイクル装置100Bの制御装置17は、例えば負荷側ユニット3a及び3bにそれぞれ対応するリモートコントローラ等から、負荷側ユニット3a及び3bの冷房運転指示又は暖房運転指示を受信する。制御装置17は、受信した指示に応じて4つの運転モードのうちの何れかを実行する。
【0112】
(全冷房運転モード)
図12は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置100Bの全冷房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図12を参照して、全冷房運転モード時における冷凍サイクル装置100Bの動作について説明する。全冷房運転モードにおける第1流路切替弁12、第2流路切替弁16、並びに六方弁26a及び26bの状態は、実施の形態1の全冷房運転モード時の状態と同じである。また、全冷房運転モードにおいては、熱源側ユニット1Aにおける熱交換量を多くするため、制御装置17により、第1熱源側絞り装置18a及び第2熱源側絞り装置18bの両方が全開とされる。これにより、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方に冷媒が流れ、熱交換が行われる。
【0113】
全冷房運転モード時の中継ユニット2及び負荷側ユニット3a及び3bにおける冷媒の流れは、実施の形態1の全冷房運転モード時の冷媒の流れと同じである。そのため、以下では熱源側ユニット1Aにおける冷媒の流れについて説明する。
【0114】
圧縮機11は、低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方に流入する。第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bに流入した冷媒は、熱源側ファン14により供給される空気と熱交換して凝縮し、液化する。第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bから流出した液冷媒は、第2流路切替弁16及び第1流路切替弁12を経由し、高圧配管42を通って、熱源側ユニット1Aから流出する。熱源側ユニット1Aから流出した冷媒は、中継ユニット2、負荷側ユニット3a及び3b、中継ユニット2の順に通過し、低圧配管41を通って熱源側ユニット1Aに流入し、熱源側ユニット1Aにおいて、圧縮機11に再度吸入される。
【0115】
(冷房主体運転モード)
図13は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置100Bの冷房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図13を参照して、冷房主体運転モード時における冷凍サイクル装置100Bの動作について説明する。なお、以下では、負荷側ユニット3aが冷房運転を行い、負荷側ユニット3bが暖房運転を行う場合の冷房主体運転モードについて説明する。冷房主体運転モードにおける第1流路切替弁12、第2流路切替弁16、並びに六方弁26a及び26bの状態は、実施の形態1の冷房主体運転モード時の状態と同じである。また、冷房主体運転モードにおいては、制御装置17により、第1熱源側絞り装置18aが全閉とされ、第2熱源側絞り装置18bが全開とされる。これにより、第1熱源側熱交換器13aにおける冷媒の流れを遮断し、熱源側ユニット1Aにおける熱交換量が抑制される。
【0116】
冷房主体運転モード時の中継ユニット2及び負荷側ユニット3a及び3bにおける冷媒の流れは、実施の形態1の冷房主体運転モード時の冷媒の流れと同じである。そのため、以下では熱源側ユニット1Aにおける冷媒の流れについて説明する。
【0117】
圧縮機11は、低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、第2熱源側熱交換器13bにのみ流入する。第2熱源側熱交換器13bに流入した冷媒は、熱源側ファン14により供給される空気と熱交換して凝縮し、液化する。第2熱源側熱交換器13bから流出した冷媒は、第2流路切替弁16及び第1流路切替弁12を経由し、高圧配管42を通って、熱源側ユニット1Aから流出する。なお、第1熱源側熱交換器13aの冷媒出口には逆止弁19が設けられているため、第2熱源側熱交換器13bを通った後の冷媒は、第1熱源側熱交換器13aに流れこむことはない。熱源側ユニット1Aから流出した冷媒は、中継ユニット2、負荷側ユニット3a及び3b、中継ユニット2の順に通過し、低圧配管41を通って熱源側ユニット1Aに流入し、熱源側ユニット1Aにおいて、圧縮機11に再度吸入される。
【0118】
(全暖房運転モード)
図14は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置100Bの全暖房運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図14を参照して、全暖房運転モード時における冷凍サイクル装置100Bの動作について説明する。全暖房運転モードにおける第1流路切替弁12、第2流路切替弁16、並びに六方弁26a及び26bの状態は、実施の形態1の全暖房運転モード時の状態と同じである。また、全暖房運転モードにおいては、熱源側ユニット1Aにおける熱交換量を多くするため、制御装置17により、第1熱源側絞り装置18a及び第2熱源側絞り装置18bの両方が全開とされる。これにより、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方に冷媒が流れ、熱交換が行われる。
【0119】
圧縮機11は、低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、高圧配管42へ流入する。高圧配管42に流入した冷媒は、熱源側ユニット1Aから流出する。熱源側ユニット1Aから流出した冷媒は、中継ユニット2、負荷側ユニット3a及び3b、中継ユニット2の順に通過し、低圧配管41を通って熱源側ユニット1Aに流入する。
【0120】
熱源側ユニット1Aに流入した冷媒は、第2流路切替弁16及び第1流路切替弁12を通り、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方に流入する。第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bに流入した冷媒は、熱源側ファンに14より供給される空気と熱交換して蒸発し、ガス化する。第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bから流出した冷媒は、第2流路切替弁16及びアキュムレータ15を経由して圧縮機11に再度吸入される。
【0121】
(暖房主体運転モード)
図15は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置100Bの暖房主体運転モード時の冷媒の流れを示す図である。図15を参照して、暖房主体運転モード時における冷凍サイクル装置100Bの動作について説明する。なお、以下では、負荷側ユニット3aが暖房運転を行い、負荷側ユニット3bが冷房運転を行う場合の暖房主体運転モードについて説明する。暖房主体運転モードにおける第1流路切替弁12、第2流路切替弁16、並びに六方弁26a及び26bの状態は、実施の形態1の暖房主体運転モード時の状態と同じである。また、暖房主体運転モードにおいては、制御装置17により、第1熱源側絞り装置18aが全閉とされ、第2熱源側絞り装置18bが全開とされる。これにより、第1熱源側熱交換器13aの冷媒の流れが遮断され、熱源側ユニット1Aにおける熱交換量が抑制される。
【0122】
圧縮機11は、低温低圧の冷媒を圧縮して、高温高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11から吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1流路切替弁12を通り、高圧配管42へ流入する。高圧配管42に流入した冷媒は、熱源側ユニット1Aから流出する。熱源側ユニット1Aから流出した冷媒は、中継ユニット2、負荷側ユニット3a及び3b、中継ユニット2の順に通過し、低圧配管41を通って熱源側ユニット1Aに流入する。
【0123】
熱源側ユニット1Aに流入した冷媒は、第2流路切替弁16及び第1流路切替弁12を通り、第2熱源側熱交換器13bにのみ流入する。第2熱源側熱交換器13bに流入した冷媒は、熱源側ファン14によって供給される空気と熱交換して凝縮し、ガス化する。第2熱源側熱交換器13bから流出した冷媒は、第2流路切替弁16及びアキュムレータ15を経由して圧縮機11に再度吸入される。なお、第1熱源側熱交換器13aの冷媒出口には逆止弁19が設けられているため、第2熱源側熱交換器13bを通った後の冷媒は、第1熱源側熱交換器13aに流れこむことはない。
【0124】
以上のように、本実施の形態の冷凍サイクル装置100Bによれば、実施の形態1の効果に加え、冷凍サイクル装置100Bの空調対象空間における冷房負荷及び暖房負荷の大きさに応じて、熱源側ユニット1Aの熱交換量を調整することができる。具体的には、冷房負荷が大きい全冷房運転モード及び暖房負荷が大きい全暖房運転モードの場合は、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方で、冷媒の凝縮又は蒸発を行う。これにより、熱源側ユニット1Aにおける凝縮能力及び蒸発能力を最大とすることができる。
【0125】
また、冷房主体運転モードの場合は、第2熱源側熱交換器13bのみを用いて冷媒を凝縮させるため、凝縮能力を抑えることができ、第2熱源側熱交換器13bの凝縮温度が上昇する。第2熱源側熱交換器13bの凝縮温度が上昇すると、暖房運転を行う負荷側熱交換器31bの凝縮温度も上昇し、負荷側ユニット3bの暖房能力を向上させることができる。
【0126】
また、暖房主体運転モードの場合は、第2熱源側熱交換器13bのみを用いて冷媒を蒸発させるため、蒸発能力を抑えることができ、第2熱源側熱交換器13bの蒸発温度が減少する。第2熱源側熱交換器13bの蒸発温度が減少すると、冷房運転を行う負荷側熱交換器31bの蒸発温度も減少し、負荷側ユニット3bの冷房能力を向上させることができる。
【0127】
さらに、逆止弁19を備えることにより、第1熱源側熱交換器13aに冷媒が溜まることも無いため、冷媒回路内の冷媒が不足することを抑制することができる。また、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bにおける冷媒の流れが常に一方向であるため、常に第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの上流で冷媒を減圧することができる。これにより、第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bにおける冷媒の溜まり込みの発生を抑制することができる。
【0128】
なお、上記では、全冷房及び全暖房運転モードの場合に第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方で熱交換を行い、冷房主体及び暖房主体運転モードの場合に第2熱源側熱交換器13bのみで熱交換を行うとしたが、これに限定されるものではない。例えば、全冷房及び全暖房運転モードの場合に、第2熱源側熱交換器13bのみで熱交換を行い、冷房主体及び暖房主体運転モードの場合に第1熱源側熱交換器13a及び第2熱源側熱交換器13bの両方で熱交換を行ってもよい。制御装置17は、運転モードに依らず、冷凍サイクル装置100Bの空調対象空間における冷房負荷及び暖房負荷に応じて、第1熱源側絞り装置18a及び第2熱源側絞り装置18bを制御すればよい。また、制御装置17は、冷凍サイクル装置100Bの空調対象空間における冷房負荷及び暖房負荷に応じて、熱源側ファン14の回転数を増減させて熱交換量を調整してもよい。
【0129】
以上が実施の形態の説明であるが、本開示は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形又は組み合わせることが可能である。例えば、実施の形態2の熱源側ユニット1を実施の形態3の熱源側ユニット1Aに替えてもよい。
【0130】
また、上記実施の形態では、冷凍サイクル装置100が空気調和装置である場合を例に説明したが、冷凍サイクル装置100は、冷蔵冷凍倉庫等を冷却する冷却装置、又はその他の冷媒回路を備えた装置であってもよい。
【0131】
また、上記実施の形態では、熱源側熱交換器13、負荷側熱交換器31a及び31bを空冷式であるフィンチューブ式の熱交換器としたが、これに限定されるものではなく、水冷式の熱交換器であってもよい。水冷式の熱交換器の場合は、熱源側ファン14及び負荷側ファン33a及び33bに替えて水循環ポンプを備え、制御装置17は、水循環ポンプの回転数を制御して各交換器の凝縮能力又は蒸発能力を制御すればよい。
【0132】
また、冷凍サイクル装置100が備える負荷側ユニットの数は、図1に示す2台に限定されず、3台以上でもよい。この場合、中継ユニット2は、負荷側ユニットごとに六方弁又は2つの四方弁を備える構成とする。また、制御装置17は、3台以上の負荷側ユニットの少なくとも1つが冷房運転を行い、少なくとも1つが暖房運転を行い、且つ冷房運転の負荷が暖房運転の負荷よりも大きい場合に冷房主体運転モードを実行する。また、制御装置17は、3台以上の負荷側ユニットの少なくとも1つが冷房運転を行い、少なくとも1つが暖房運転を行い、且つ暖房運転の負荷が冷房運転の負荷よりも大きい場合に暖房主体運転モードを実行する。さらに、熱源側ユニット1の数と中継ユニット2の数も1台に限定されず、冷凍サイクル装置100は、複数の熱源側ユニット1又は複数の中継ユニット2を備えてもよい。
【0133】
また、上記実施の形態では、熱源側ユニット1が制御装置17を備える構成としたが、中継ユニット2、もしくは負荷側ユニット3a又は3bの何れかが制御装置17を備えてもよい。もしくは、制御装置17を、熱源側ユニット1、中継ユニット2、並びに負荷側ユニット3a及び3bの外部に設けてもよい。もしくは、制御装置17を機能に応じて複数に分けて、熱源側ユニット1、中継ユニット2、並びに負荷側ユニット3a及び3bのそれぞれに設けるようにしてもよい。これらの場合、各制御装置を無線又は有線で接続し、通信可能にするとよい。
【0134】
また、上記実施の形態では、第2流路切替弁16を四方弁で構成したが、第2流路切替弁16は、複数の逆止弁であってもよい。この場合も、中継ユニット2における部品点数が削減されるため、冷凍サイクル装置100における部品点数の削減が実現できる。
【符号の説明】
【0135】
1、1A 熱源側ユニット、2、2A 中継ユニット、3a、3b 負荷側ユニット、11 圧縮機、12 第1流路切替弁、13 熱源側熱交換器、13a 第1熱源側熱交換器、13b 第2熱源側熱交換器、14 熱源側ファン、15 アキュムレータ、16 第2流路切替弁、17 制御装置、18a 第1熱源側絞り装置、18b 第2熱源側絞り装置、19 逆止弁、21 気液分離器、22 第1絞り装置、23 第2絞り装置、24 第1冷媒熱交換器、25 第2冷媒熱交換器、26a、26b 六方弁、31a、31b 負荷側熱交換器、32a、32b 負荷側絞り装置、33a、33b 負荷側ファン、41 低圧配管、42 高圧配管、43a、43b ガス枝管、44a、44b 液枝管、51 高圧センサ、52 低圧センサ、53 外気温度センサ、54a、54b 第1温度センサ、55a、55b 第2温度センサ、100、100A、100B 冷凍サイクル装置、101、102、103、201、202、203a、203b、204a、204b 配管、271a、271b 第1四方弁、272a、272b 第2四方弁。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15