(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】圧縮機装置および圧縮方法
(51)【国際特許分類】
F04B 31/00 20060101AFI20241021BHJP
F04B 35/02 20060101ALI20241021BHJP
F04B 39/12 20060101ALI20241021BHJP
【FI】
F04B31/00
F04B35/02
F04B39/12 101E
(21)【出願番号】P 2021506060
(86)(22)【出願日】2019-04-18
(86)【国際出願番号】 EP2019060176
(87)【国際公開番号】W WO2019202115
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】102018109443.4
(32)【優先日】2018-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520404388
【氏名又は名称】ゼラ・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】SERA GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100220489
【氏名又は名称】笹沼 崇
(72)【発明者】
【氏名】ヒレブラント・シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ツァイスベルク・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】フリードリッヒ・ニルス
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】特許第83792(JP,C2)
【文献】特開2016-200086(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0096845(US,A1)
【文献】特開昭53-037902(JP,A)
【文献】特開平10-288158(JP,A)
【文献】特開平01-113581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 31/00
F04B 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内の少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)で
水素を圧縮する圧縮機装置(100)であって、
a)少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)内に少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が配置されており、当該少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が、前記少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)を2つの駆動室(11a,11b,11c,11d)に分割しており、
b)少なくとも1つの第1及び第2の前記駆動室(11a,11b)に作動流体による流体圧が周期的に作用することにより、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)が動かされることが可能であり、
c)前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)内の第3及び第4の駆動室(11c,11d)同士が、連結部材(15)を介して
自然流通状態であり、
d)少なくとも1つの機械的連結手段(20a,20b)により、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内に可動に配置された少なくとも1つの圧縮ピストン(3a,3b)へ伝達されることが可能であり、当該圧縮ピストン(3a,3b)は、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が前記少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)の容積変化へと変換可能になるように、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)のうちの一方の側に当該少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)を可動に画成しており、
e)空間的にみて、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)は、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)から間隔(Da,Db)をもって離間するように配置されている、圧縮機装置(100)において、
前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)との間には、少なくとも1つの連結室(30a,30b)が配置されており、前記少なくとも1つの連結室(30a,30b)が、前記少なくとも1つの連結室(30a,30b)をパージするための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)の漏洩を検知するための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)を閉塞するための機能性ガスで充填されており、
f)前記少なくとも1つの駆動ピストン及び/又は前記少なくとも1つの機械的連結手段及び/又は前記少なくとも1つの圧縮ピストンの位置を求めることが可能な、少なくとも1つの測定装置(17)と、
g)前記駆動ピストン(13a,13b)同士の運動を切り離すバルブ装置(52)と、
h)前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室(11a,11b)に対する前記作動流体の作用を、前記少なくとも1つの測定装置(17)からのデータに応じて前記バルブ装置(52)で制御する制御システムと、を備え、
i)前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室(11a,11b)と前記第3及び第4の駆動室(11c,11d)との間で、対応する駆動ピストン(13a,13b)の運動反転が生じる駆動室(11a,11c)の一端に設置され、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)を迂回する少なくとも1つの圧力補償ライン(16a,16b)により、前記流体圧を同期させることが可能であることを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項2】
請求項1に記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)が、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)と共通の壁を共有していないことを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の圧縮機装置(100)において、前記間隔(Da,Db)は、対応する前記駆動シリンダ(12a,12b)内で前記少なくとも1つの各駆動ピストン(13a,13b)が進む最大距離の大きさ以上であることを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項4】
請求項1から
3のいずれか一項に記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)が、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)の下方に配置されていることを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか一項に記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも1つの圧縮ピストン(3a,3b)との間、及び/又は前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも1つの機械的連結手段(20a,20b)との間に、シールが設けられていることを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか一項に記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)に、当該少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)の動作で発生した廃熱を放出する冷却装置(8a,8b)が配置されていることを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項7】
請求項1から
6のいずれか一項に記載の圧縮機装置(100)において、多段圧縮を形成するために、圧縮されたガスは、さらなる圧縮対象のガスとして第1の圧縮室(1a)から少なくとも1つの第2の圧縮室(1b,1c,1d,1e,1f)へと導かれることが可能であることを特徴とする、圧縮機装置(100)。
【請求項8】
少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内の少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)で
水素を圧縮する圧縮方法であって、
a)少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)内に少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が配置されており、当該少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が、前記少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)を2つの駆動室(11a,11b,11c,11d)に分割しており、
b)少なくとも1つの第1及び第2の前記駆動室(11a,11b)に作動流体による流体圧が周期的に作用することにより、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)が動かされて、
c)前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)内の第3及び第4の駆動室(11c,11d)同士が、連結部材(15)を介して
自然流通状態であり、
d)少なくとも1つの機械的連結手段(20a,20b)により、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内に可動に配置された少なくとも1つの圧縮ピストン(3a,3b)へ伝達されて、当該圧縮ピストン(3a,3b)は、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が前記少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)の容積変化へと変換可能になるように、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内に当該少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)を可動に画成し、
e)空間的にみて、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)は、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)から間隔(Da,Db)をもって離間するように配置されている、圧縮方法において、
前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)との間には、少なくとも1つの連結室(30a,30b)が配置されており、前記少なくとも1つの連結室(30a,30b)が、前記少なくとも1つの連結室(30a,30b)をパージするための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)の漏洩を検知するための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)を閉塞するための機能性ガスで充填されており、
f)少なくとも1つの測定装置(17)によって、前記少なくとも1つの駆動ピストン及び/又は前記少なくとも1つの機械的連結手段及び/又は前記少なくとも1つの圧縮ピストンの位置を求めることと、
g)バルブ装置(52)によって、前記駆動ピストン(13a,13b)同士の運動を切り離すことと、
h)制御システムによって、前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室(11a,11b)に対する前記作動流体の作用を、前記少なくとも1つの測定装置(17)からのデータに応じて前記バルブ装置(52)で制御することと、を含み、
i)前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室(11a,11b)と前記第3及び第4の駆動室(11c,11d)との間で、対応する駆動ピストン(13a,13b)の運動反転が生じる駆動室(11a,11c)の一端に設置され、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)を迂回する少なくとも1つの圧力補償ライン(16a,16b)により、前記流体圧を同期させることを特徴とする、圧縮方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1の構成を備える圧縮機装置、および独立請求項13の構成を備える圧縮方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の圧縮機装置は、ガスを輸送、保管、加工又は使用のために圧縮することが必要となる例えばプロセス産業(Prozessindustrie)、機械工学、水素分野等での用途が想定されている。
【0003】
圧縮対象のガスは、例えば、水素、ヘリウム、二酸化炭素、アルゴン、窒素、エチレンなどといった、固体を含まない非腐食性ガスであり得る。原則として、その他のガスや混合ガスも圧縮されてよい。
【0004】
駆動シリンダを用いて駆動することが可能である流体圧駆動式のピストン圧縮機が、従来技術から知られている。駆動は、駆動ピストンの運動によって行われる。当該駆動ピストンは、例えばピストンロッド等の機械的連結手段を介して、圧縮ピストンに接続されている。当該圧縮ピストンにより、圧縮室の容積変化、したがって、ガスの圧縮が、周期的に引き起こされる。
【0005】
流体圧駆動式のピストン圧縮機は、例えば、圧縮ピストンおよび当該圧縮ピストンに接続された駆動ピストンを備え得る(二重ピストン原理)。2つの圧縮ピストンを1つの駆動ピストンに接続することも、同じく可能である(三重ピストン原理)。
【0006】
複数の圧縮ピストンの使用は、単位時間当たりでより多くのガス量を圧縮したり、ガスの圧縮度を高めたりするのに利用され得る。圧縮度を高めるには、まず第1の圧縮シリンダでガスを圧縮してからさらに第2の(場合によっては、複数の)圧縮シリンダへ流入させて、さらなる圧縮を行うことが可能である。原則として、この種の圧縮段の数は、どのような数とすることも想定され得る。例えば、最大4つの圧縮段を具備した三重ピストン圧縮機装置が、EP 0 064 177(特許文献1)に記載されている。
【0007】
流体圧駆動式のピストン圧縮機の動作における一般的な問題は、作動流体(例えば、作動油)によるガス(例えば、水素などの繊細なガス)の汚染や、望ましくない粒子による汚染である。汚染は、例えば、ピストンロッドに沿って圧縮室へと伝わることによって起こり得る。
【0008】
上記の特許文献1には、三重ピストン圧縮機装置の配置構成が記載されている。駆動ピストンが調節されるたびに、作動流体に通じる駆動シリンダとガスに通じる圧縮シリンダとの間でピストンロッドの一部が切り替わるため、汚染が持ち込まれるということが想定され得る。横型の配置構成の場合には、さらに、圧縮シリンダ及び駆動シリンダをシールするピストンロッド上のシールや圧縮ピストン上のシールが、特に一方の側で摩耗し得るという問題がある。したがって、この配置構成の場合にも、ガスの汚染リスクが存在する。具体的に述べると、シールが部分的に摩耗した場合、油の持ち込みによる汚染が極めて大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、ガスの汚染リスクが特に抑えられた圧縮機装置の改良を提供するという目的に基づいたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1に記載の圧縮機装置、および請求項13に記載の圧縮方法により達成される。
【0012】
よって、圧縮機装置は、ガスを圧縮するために、少なくとも1つの圧縮シリンダ内に少なくとも1つの圧縮室を有する。少なくとも1つの駆動ピストンが、少なくとも2つの各駆動シリンダ内に配置されている。当該駆動ピストンは、前記少なくとも2つの各駆動シリンダを2つの駆動室に分割している。少なくとも1つの第1又は第2の当該駆動室に作動流体圧が周期的に作用することにより、対応する(jeweiligen)前記駆動ピストンが動かされることが可能である。
【0013】
この種の圧縮機装置は、例えば、作動油で流体圧駆動されて少なくとも1つの圧縮シリンダ内で水素、ヘリウムなどのガスを圧縮するよう用いられるピストン圧縮機により形成され得る。前記少なくとも1つの圧縮室は、例えば、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ内の空間(特には、筒状の空間)により形成され得る。ガスは、例えば、バルブ制御されたガス入口を介して前記少なくとも1つの圧縮シリンダ内に流入してバルブ制御されたガス出口を介して流出し得る。
【0014】
前記少なくとも2つの各駆動シリンダ内に少なくとも1つの駆動ピストンが配置されており、当該駆動ピストンが、前記少なくとも2つの各駆動シリンダを2つの駆動室に分割している。
【0015】
例えば、前記作動流体が前記少なくとも1つの第1の駆動室に流入すると、第1の駆動ピストンが駆動シリンダ内で動いて当該少なくとも1つの第1の駆動室が拡張する。この第1の駆動ピストンは第1の駆動シリンダを2つの副室に分割しているので、片方の(verbleibende)駆動室はそれに応じて大きさが収縮し得る。
【0016】
前記少なくとも2つの駆動シリンダ内の残りの各駆動室同士は、連結部材を介して自然流通状態である(durch ein Fluid uber ein Verbindungsstuck kraftschlussig miteinander in Verbindung)。自然流通状態を提供するこのような接続は、流体カップリングであるとも理解できる。前記残りの各駆動室は、例えば、第3及び第4の駆動室であり得る。
【0017】
前記駆動室に対して作動流体が周期的に作用すると、前記流体カップリングにより、前記駆動ピストン同士は相互に連動した(gekoppelt)かたちで周期的に動くことが可能となる。例えば、各駆動シリンダにおいて、一方の駆動室が拡張すると対応する片方の駆動室の大きさが収縮する。大きさが収縮した各駆動室からは、前記流体カップリングで接続された(gekoppelten)対応する他方の駆動室へと前記流体が排出されることにより、当該対応する他方の駆動室が拡張するという効果が生じ得る。
【0018】
つまり、前記駆動ピストン同士の運動は、同期させることが可能である。例えば、少なくとも1つの第1の駆動ピストンが少なくとも1つの第2の駆動ピストンとは反対の運動を行うという差動シリンダの意味での運動を行わせることが可能である。同様に、同期流体圧シリンダの意味で、前記少なくとも1つの第1の駆動ピストンに前記少なくとも1つの第2の駆動ピストンと並行した運動を行わせることも可能である。原則として、同期流体圧シリンダの動作は差動シリンダの動作と比べてより複雑である。
【0019】
前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室と前記残りの各駆動室との間には、不所望の漏洩が生じる可能性がある。これは、特に、高圧側から低圧側への動作の過程で起こることである。当該漏洩により、前記駆動ピストン同士の運動が同期しなくなり得る。一実施形態では、前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室と前記残りの各駆動室との間で流体圧を同期させるために、同期設備が設けられ得る。当該同期設備は、前記駆動ピストン同士の運動の補正を行い(bewirken)得る。
【0020】
前記同期設備は、例えば、圧力補償ラインにより形成され得る。当該圧力補償ラインは、対応する(zugeordneten)駆動ピストンの運動反転が生じる、駆動室の一端にて設置され得る。
【0021】
前記圧力補償ラインは、前記駆動ピストンを迂回することが可能なものであり得る。これにより、対応する(betreffenden)前記駆動シリンダの2つの駆動室間で流体圧を前記圧力補償ラインによって同期させることが可能となり得る。また、前記圧力補償ラインは、例えば、圧力の補償を制御する(つまり、当該圧力補償ラインを開閉する)逆止弁を具備し得る。この原理は、前記駆動ピストン同士のストロークの修正又は自動補正と見なすこともできる。
【0022】
少なくとも1つの機械的連結手段により、前記駆動ピストンの運動は、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ内に可動に配置された少なくとも1つの圧縮ピストンへ伝達されることが可能である。一実施形態において、当該少なくとも1つの圧縮ピストンは、前記駆動ピストンの運動が前記少なくとも1つの圧縮室の容積変化へと変換可能になるように、前記少なくとも1つの圧縮シリンダのうちの一方の側に当該少なくとも1つの圧縮室を画成している。少なくとも1つの圧縮ピストンは、少なくとも2つの駆動ピストンによって駆動され得る。具体的に述べると、2つの各駆動ピストンが、1つの圧縮ピストンを駆動し得る。
【0023】
空間的にみて、前記少なくとも1つの圧縮シリンダは、前記少なくとも2つの駆動シリンダから間隔をもって離間するように配置されている。当該間隔は、例えば、前記少なくとも1つの各駆動ピストンの運動方向に沿った、前記少なくとも1つの圧縮シリンダと前記少なくとも2つの駆動シリンダとの間の間隔を指し得る。具体的に述べると、前記間隔は、重力の方向に沿って延在するものであり得る。これにより、圧縮対象のガスのあらゆる汚染のリスクを抑えることができる。
【0024】
例示的な一実施形態において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダは、前記少なくとも2つの駆動シリンダと共通の壁を共有していない。壁は、例えば、前記少なくとも1つの圧縮シリンダの圧縮シリンダハウジング、前記少なくとも2つの駆動シリンダの駆動シリンダハウジング等により形成され得る。前記圧縮シリンダハウジングが前記駆動シリンダハウジングと連続しているとき、共通の壁が存在し得る。具体的に述べると、共通の壁とは、前記圧縮シリンダが前記少なくとも2つの駆動シリンダのうちの一つと接していることを意味し得る。例えば、金属の接触が存在し得る。
【0025】
例示的なさらなる実施形態において、前記圧縮シリンダと前記駆動シリンダとの間の前記間隔は、対応する前記駆動シリンダ内で前記少なくとも1つの各駆動ピストンが進む最大距離の大きさ以上である。特には、前記間隔が、前記少なくとも1つの駆動ピストンのストローク長に相当し得る。
【0026】
つまり、前記間隔は、前記少なくとも1つの各駆動ピストンの2つの位置間の距離であると理解することができる。対応する(zugeordneten)駆動室の容積は、前記駆動ピストンの第1の位置にて最小となり得る。前記作動流体も、前記駆動室からの流出から当該駆動室への流入へと同じく切り替わり得る。前記駆動室の容積は、前記駆動ピストンの第2の位置にて最大となり得る。当該第2の位置にて、前記作動流体は前記駆動室への流入から当該駆動室からの流出へと切り替わり得る。よって、この長さは、前記駆動シリンダ内で前記駆動ピストンが進む最大ストローク又は最大距離であるとも理解することができる。
【0027】
設計のさらなる実施形態において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダと前記少なくとも2つの駆動シリンダとの間には少なくとも1つの連結室が配置されている。特には、当該少なくとも1つの連結室は、当該少なくとも1つの連結室をパージするための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室の漏洩を検知するための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室を閉塞するための機能性ガスで充填可能である。
【0028】
例えば、第1の連結室は、少なくとも1つの第1の駆動シリンダから前記少なくとも1つの圧縮シリンダにかけて延在し得る。第2の連結室は、少なくとも1つの第2の駆動シリンダから前記少なくとも1つの圧縮シリンダにかけて延在し得る。同様に、前記少なくとも1つの第1の駆動シリンダ及び第2の駆動シリンダから前記少なくとも1つの圧縮シリンダ又は複数の圧縮シリンダにかけて、共通の連結室を延在させるようにすることも可能である。
【0029】
前記少なくとも1つの機械的連結手段は、前記少なくとも1つの第1の駆動シリンダ及び/又は前記少なくとも1つの第2の駆動シリンダから前記少なくとも1つの連結室を通って前記少なくとも1つの圧縮シリンダへと延びるものであり得る。前記少なくとも1つの連結室は、例えば、連結ハウジングで囲まれたものであり得る。当該連結ハウジングは、前記少なくとも1つの連結室を気密に形成するものであり得る。よって、前記少なくとも1つの連結室により、前記少なくとも1つの機械的連結手段を望ましくないガスや粒子などの外部汚染に対して保護することが可能となる。
【0030】
例示的な一実施形態では、前記少なくとも1つの連結室が、機能性ガスで充填される。例えば、前記少なくとも1つの連結室は、パージ用のガスで充填され得る。当該パージ用のガスを用いて前記少なくとも1つの連結室をパージすることにより、当該連結室から望ましくないガスや粒子を取り除くことができる。同じく、前記少なくとも1つの連結室をリーク用のガスで充填することも想定され得る。リーク用のガスは、例えば、前記少なくとも1つの連結室の漏洩を検知する役割を果たし得る。また、前記少なくとも1つの連結室は、シール用のガスで充填されてもよい。当該ガスは、前記少なくとも1つの連結室を気体状物質に対して閉塞する役割を果たし得る。シール用のガスは、例えば、望ましくない物質が前記少なくとも1つの連結室に侵入するのを阻止することができる。
【0031】
前記少なくとも1つの圧縮シリンダと前記少なくとも2つの駆動シリンダは、前記少なくとも1つの連結室によって互いに離間したものとされ得る。ここで、前記少なくとも1つの連結室は、対応する前記駆動シリンダ内で前記少なくとも1つの各駆動ピストンが進む最大距離以上の長さであり得る。つまり、前記少なくとも2つの駆動シリンダと前記少なくとも1つの圧縮シリンダとの間の前記間隔は、前記少なくとも1つの連結室により構成されることになり得る。よって、前記少なくとも1つの連結室は、前記少なくとも2つの駆動シリンダと前記少なくとも1つの圧縮シリンダとを離間させる間隔室を形成するものとなり得る。具体的に述べると、前記少なくとも1つの連結室は、油を使わないシールが可能となるようにランタンとして構成され得る。
【0032】
また、前記2つの各駆動室のうちの少なくとも一方には、例えば対応する前記駆動シリンダ内での前記少なくとも1つの各駆動ピストンの位置を求めることが可能な、少なくとも1つの測定装置が設けられ得る。求められた位置は、どの時点で前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室に流体圧を作用させるのかを決めるのに役立ち得る。これにより、前記少なくとも1つの各駆動ピストンの運動反転が制御可能となり得る。前記少なくとも1つの測定装置は、例えば、位置センサにより形成され得る。同様に、前記少なくとも1つの測定装置は、例えば、前記少なくとも1つの駆動シリンダに設けられ得る位置測定システムにより形成されたものとされてもよい。
【0033】
前記少なくとも1つの測定装置は、前記少なくとも1つの機械的連結手段の位置を求めるように前記少なくとも1つの連結室に設けられたものとすることも想定され得る。前記少なくとも1つの測定装置のさらなる配置例は、前記少なくとも1つの圧縮ピストンの位置を求めるように前記少なくとも1つの圧縮シリンダに設けることである。
【0034】
例示的なさらなる実施形態では、前記少なくとも2つの駆動シリンダが、前記少なくとも1つの圧縮シリンダの下方に配置されている。ここで、下方とは、重力のことを指していると理解できる。つまり、前記少なくとも2つの駆動シリンダは、重力の方向に沿って前記少なくとも1つの圧縮シリンダよりも下側になるように配置されている。これにより、例えば、駆動室から作動流体が漏洩しても、前記少なくとも2つの駆動シリンダから前記少なくとも1つの圧縮シリンダの方向へ広がることが重力で出来なくなる。
【0035】
また、前記少なくとも1つの圧縮シリンダと前記少なくとも1つの圧縮ピストン及び/又は前記少なくとも1つの機械的連結手段との間には、シール、特にはラビリンスシールが設けられ得る。
【0036】
また、前記少なくとも1つの圧縮シリンダには、当該少なくとも1つの圧縮シリンダの動作で発生した廃熱を放出する冷却装置が配置されることも可能である。当該冷却装置は、例えば、空冷システム又は水冷システムとして構成され得る。
【0037】
また、多段圧縮を形成するために、圧縮されたガスは、さらなる圧縮対象のガスとして第1の圧縮室から第2、第3又は第4の圧縮室へと導いて圧縮可能とすることも可能である。原則として、さらなる圧縮対象のガスは、どのような数のさらなる圧縮室へと導いてさらなる圧縮が可能とすることも想定され得て且つ可能である。
【0038】
一実施形態では、前記駆動ピストン同士の運動を切り離すバルブ装置が設けられ得る。当該バルブ装置により、例えば、流体による作動を前記駆動ピストン間で切り離すことが可能となる。ここで、前記バルブ装置は、例えば、前記少なくとも1つの測定装置によって生成されたデータ及び/又は情報及び/又はプロセスパラメータに応じて(as a function of)制御可能なものとされ得る。例示的な一実施形態において、前記バルブ装置は、制御システムにより制御されることが可能なものである。当該制御システムは、前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室に対する前記作動流体の作用を前記バルブ装置で制御し得る。前記制御システムは、前記少なくとも1つの測定装置からのデータ、特には位置又は運動に関するデータに頼って制御を行い得る。他の実施形態では、前記制御システムが、例えば供給される前記作動流体の流体圧、量(供給量)等のプロセスパラメータに頼って制御を行い得る。
【0039】
前記目的は、さらに、請求項13の構成を備える圧縮方法によっても達成される。
【0040】
以下では、例示的な実施形態について例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】圧縮機装置の第1の実施形態(単動、一段、水冷、ロッド側での駆動室同士の流体カップリング)を示す図である。
【
図2】圧縮機装置の第2の実施形態(単動、一段、空冷、ロッド側での駆動室同士の流体カップリング)を示す図である。
【
図3】圧縮機装置の第3の実施形態(単動、一段、水冷、ピストン側での駆動室同士の流体カップリング)を示す図である。
【
図4】圧縮機装置の第4の実施形態(単動、二段、水冷、ロッド側での駆動室同士の流体カップリング)を示す図である。
【
図5】圧縮機装置の第5の実施形態(複動、四段、水冷、ロッド側での駆動室同士の流体カップリング)を示す図である。
【
図6a】第1の位置のバルブ制御システムを備える、圧縮装置の一実施形態を示す図である。
【
図6b】
図6aの実施形態において、第2の位置にある様子を示す図である。
【
図7】四段圧縮による、圧縮装置のさらなる実施形態を示す概略図である。
【
図8A】3つの二段圧縮による、圧縮装置の代替的な一実施形態を示す概略図である。
【
図8B】四段圧縮による、圧縮装置の代替的な一実施形態を示す概略図である。
【
図8C】四段圧縮及び圧縮対象のガスの代替的な案内様式による、圧縮装置の代替的な一実施形態を示す概略図である。
【
図8D】三段圧縮による、圧縮装置の代替的な一実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1に、ガスの各圧縮シリンダ2a,2b内に1つの圧縮室1a,1bを具備した圧縮機装置100の一実施形態を示す。
【0043】
ここで、圧縮シリンダ2a,2bは、互いに平行になるように縦に配置されている。圧縮室1a,1bへ入ってくる(圧縮対象の)ガスと出ていく(圧縮された)ガスは、前記圧縮シリンダの端部側にある二本の矢印でそれぞれ表される。圧縮室1a,1bはそれぞれ、1つのガス入口5a,5bおよび1つのガス出口6a,6bを有している。ガス入口5a,5bおよびガス出口6a,6bは、ガスバルブ(図示せず)により形成され得る。
【0044】
圧縮行程中は、圧縮ピストン3a,3bによって圧縮室1a,1bの容積が周期的に変化する。
【0045】
圧縮ピストン3a,3bはそれぞれ、圧縮シリンダ2a,2b内に圧縮室1a,1bを下向きに可動に画成する。図示の実施形態では、動作時の圧縮ピストン3a,3bが1つのストローク分の仕事しかしない、すなわち、当該圧縮ピストン3a,3bは単動式の圧縮ピストンである。
【0046】
同図において、圧縮機装置100は、重力が下向きになるように向きが定められている(ausgerichtet)。圧縮機装置100は、重力に対してどのように向きを定められることも同じく想定され得て且つ可能である。例えば、圧縮機装置100は、重力に対して水平方向(横)になるように向き決めされてもよい。駆動シリンダ12a,12bはそれぞれ、少なくとも1つの圧縮シリンダ2a,2bの下方で互いに同軸になるように配置されている。例示的な他の実施形態(図示せず)では、駆動シリンダ12a,12bが少なくとも1つの圧縮シリンダ2a,2bの上方に配置される。
【0047】
図示の実施形態で2つの駆動シリンダ12a,12b内に配置されている駆動ピストン13a,13bは、圧縮ピストン3a,3bを駆動する役割を果たす。
【0048】
2つの駆動ピストン13a,13bはそれぞれ、駆動シリンダ12a,12bの内部室を2つの駆動室11a,11b,11c,11dに細分する。駆動室11a,11b,11c,11dの容積は、駆動シリンダ12a,12b内の駆動ピストン13a,13bの位置に応じて変化し得る。ここで、各駆動シリンダ12a,12b内の駆動室11a,11b,11c,11dの容積の合計は一定になる。
【0049】
第1及び第2の駆動室11a,11bには、作動流体が周期的に作用する。入ってくる作動流体と出ていく作動流体は、二本の矢印で表される(作動流体送入部18a,18b)。例えば、作動流体が第1の駆動室11a内へ押しやられると、駆動ピストン13aが上方に動く。運動は、運動軸Ba,Bbに沿って生じる。
【0050】
第3及び第4の駆動室11c,11dはそれぞれ、駆動ピストン13a,13bの上側を指している。当該第3及び第4の駆動室11c,11dは、連結部材(15)を介して互いに流体接続されている。
【0051】
例えば、第1の駆動ピストン13aが上方に動くと、第3の駆動室11c内に存在していた流体が第4の駆動室11内へ押しやられる。このような流体カップリング(流体圧入による(hydraulische kraftschlussige)カップリング)により、駆動室11c,11d間で流体がやり取りされる。
【0052】
駆動ピストン13a,13bは、少なくとも1つの機械的連結手段20a,20bを介して圧縮ピストン3a,3bに接続されている。本例では、機械的連結手段20a,20bが真直なロッドとされる。本実施形態において、駆動シリンダ12a,12bおよび圧縮シリンダ2a,2bは、互いに上下に並ぶようにそれぞれ位置している。
【0053】
機械的連結手段20a,20bにより、駆動ピストン13a,13bの運動は、圧縮シリンダ2a,2b内に可動に配置された圧縮ピストン3a,3bへと伝達されることが可能である。これにより、駆動ピストン13a,13bの運動が圧縮室1a,1bの容積変化へと変換可能になる。
【0054】
ここで、空間的にみて、圧縮シリンダ2a,2bは、2つの各駆動シリンダ12a,12bから間隔Da,Dbをもって相互離間するように配置されている。当該間隔Da,Dbを定めることにより、例えば、駆動シリンダ12a,12bから圧縮シリンダ13a,13bへと汚染リスクが持ち込まれてしまうのが抑えられる。
【0055】
また、間隔Da,Dbにより、圧縮シリンダ13a,13bが駆動シリンダ12a,12bと共通の壁を共有しないという効果が生じる。具体的に述べると、圧縮シリンダ2a,2bと駆動シリンダ12a,12bは、空間的、流体的及び熱的な意味でも互いに分離される。
【0056】
一実施形態において、間隔Da,Dbは、対応する駆動シリンダ12a,12b内で1つの駆動ピストン13a,13bが進む最大距離の長さ以上に選択され得る。
【0057】
図1に示す実施形態では、圧縮シリンダ2a,2bと駆動シリンダ12a,12bとの間に、それぞれ少なくとも1つの連結室30a,30bが配置されている。当該少なくとも1つの連結室30a,30bは、当該少なくとも1つの連結室30a,30bをパージするための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室30a,30bの漏洩を検知するための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室30a,30bを閉塞するための機能性ガスで充填可能である。少なくとも1つの連結室30a,30bは、連結ハウジング40a,40bで囲まれている。
【0058】
図1の実施形態は、さらに、冷却装置8a,8bを備える。当該冷却装置8a,8bにより、圧縮シリンダ2a,2bは冷却されることが可能であり、動作で発生した廃熱が放出される。図示の実施形態では、前記冷却装置が、水冷システムとして構成されている。流入する水と流出する水を、矢印で表している。水冷は、比較的高出力な圧縮機の場合に特に好都合である。
【0059】
図1には、駆動ピストン13a,13bのうちの1つの位置を求めるための測定装置17が概略的に示されている。測定装置17は、位置センサにより形成されている。
【0060】
このような圧縮機装置100を用いて、例えば、500mmのストロークが実現されることが可能である。この場合の当該装置の全体的高さは、約1800mmとなる。原則として、それ以外の寸法も実現可能である。
【0061】
つまり、
図1の実施形態は、単動、一段、水冷及びロッド側の流体カップリングの圧縮機装置100を表している。ここで、ロッド側という用語は、機械的連結手段20a,20b(ロッド)を基準とした相対的配置のことを指している。
【0062】
以降の図には、圧縮装置100の代替的な構造態様が描かれている。簡略化のため、
図1の実施形態の説明も参照されたい。
【0063】
図2に、単動、一段及びロッド側の流体カップリングである点は共通するが、空冷システムを備える点で異なる第2の実施形態を示す。
【0064】
同実施形態では、圧縮室1a,1b周りにリブ装置が冷却装置として配置されている。この機能態様は、他の点に関して言えば第1の実施形態と合致している。
【0065】
図3に、
図1の実施形態のさらなる変形例を表した第3の実施形態を示す。
【0066】
この第3の実施形態は、第1の実施形態と同じく水冷システムを備えている。ただし、前記流体カップリングは、ロッド側ではなくピストン側の連結部材15によって行われている。よって、前記作動流体の送入ライン18a,18bは、駆動ピストン13a,13bの上側、すなわち、ロッド側に位置している。
【0067】
本願で(hier)図示する種類の圧縮機装置は、二段圧縮機として構成されることも可能である。
【0068】
よって、
図4に、単動、二段、水冷及びロッド側の流体カップリングによる一変形例を示す。この第4の実施形態は、他の点に関して言えば第1の実施形態と合致している。追加となる構成として、同図には、第1の圧縮室1aと第2の圧縮室1bとの間の接続ライン60が描かれている。当該接続ライン60により、二段圧縮が任意で実現可能となる。
【0069】
図5に、さらなる変形例を示す。第1の実施形態と同じく、水冷式の圧縮装置100が存在している。当該圧縮装置100には、駆動室11c,11d同士のロッド側の流体カップリングが存在している。
【0070】
ただし、同実施形態の圧縮室1a,1bは、圧縮機装置100が複動式で動作するように、すなわち、圧縮ピストン3a,3bが各ストローク毎に仕事を行うように構成されている。そのため、圧縮室1a,1b,1c,1d,1e,1fがそれぞれ、1つの入口および1つの出口を有している。
【0071】
圧縮機装置100のさらなる利点は、流体カップリングされた駆動シリンダ12a,12bに由来するものである。2つの圧縮ピストン3a,3bがそれぞれ専用の駆動シリンダ12a,12bで駆動されるため、流体圧回路を適切に構築すれば、動作中、第1のシリンダのストロークを第2の駆動シリンダと独立して変化させることが可能となる。
図6a及び
図6bに、この目的のための一実施形態を示す。
【0072】
この切離し構成は、入力圧が低下する中でガスを一定の出力圧に圧縮する場合(例えば、容器内容物の排出時)にとりわけ大いに有利となる。二段式のプラントでは、2つの段が特定の1種類の用途(狭小な範囲)のみを目的して設計されているため、入力圧が低下すると中間圧も同様に低下する。この設計点からのズレは、例えばガス入力部の圧力範囲が指定されていること等が理由となって、少しの範囲までしか許容されない。過度なあらゆるズレは、許容可能範囲を上回ったのか下回ったのかに応じて、それら2段のうちの一方での非一様な望ましくない圧縮比へと繋がる。これにより、想定外の過剰な熱が発生し、部品に損傷が生じてしまう可能性がある。この原理は、出力圧が変動(特には、上昇)する、容器内容物の充填の場合にも同じく当てはまる。
【0073】
2つの駆動シリンダ12a,12bのうちの一方のストロークを可変に操作出来ることで、動作中、それら2つの段を様々な動作状態に調整することが可能となる。これにより、2つの段で圧縮比が大きく異なることによって熱が不必要に発生するのが防止され、入力圧をより広い範囲にわたって(とりわけ、低圧力域で)最適に作動させることが可能となる。
【0074】
ストロークのこのような調節は、駆動シリンダ12a,12b内の流体管理を変化させることで達成される。
【0075】
第1の駆動ピストン13aが下方に動いている際に所望のストロークに達したら、第1の駆動シリンダ12aの流体出力部50を閉塞する。これと同時に、さらなる作動流体出力部51を介して、上方に動いている第2の駆動ピストン13bの前記作動流体(油)を放出する。
【0076】
このように、前記駆動ピストンのうちの一方をストローク最中に固定する。当該駆動ピストンにカップリングされた駆動ピストンは、油が転流させられることでストロークを完全に完了させることが可能となる。よって、2つの駆動ピストン13a,13bのストロークは、適切なバルブ装置52を使って互いに切り離すことが可能となっている。
【0077】
第3及び第4の駆動室11c,11dのうちの、各駆動ピストン13a,13bの運動反転が生じる端部には、圧力補償ライン16a,16bが設置されている。圧力補償ライン16a,16bは、運動反転が生じる駆動ピストン13a,13bの位置にて当該駆動ピストン13a,13bを迂回することにより、駆動シリンダ12a,12bの2つの駆動室11a,11b,11c,11d同士を当該圧力補償ライン16a,16bで繋ぐことが可能なものとされている。圧力補償ライン16a,16bは、駆動室11a,11b,11c,11d間の繋がりを制御する逆止弁161a,161bを具備している。
【0078】
図7に、
図5の実施形態の一変形を示す。よって、前述の説明も参照されたい。
【0079】
同図で実現されているのは四段圧縮であり、第1の圧縮室1aが第1段を形成している。圧縮されたガスは、ガス出口5b及びガス入口6aを介して圧縮室1bの第2段へと供給される。次に、ガスは、この圧縮室1bのガス出口6bを介して、第3の圧縮室1cで実現された第3段へと供給される。その後、このガスは、圧縮室1dで第4圧縮段を実現した最初の圧縮シリンダへと戻される。
図7では、2つの圧縮シリンダ間でのガスの流れを矢印で表している。このときの圧縮室1a,1b,1c,1dの大きさは、圧縮タスクに合わせて任意で調整されているものとする。
【0080】
図8A及び
図8Bの代替的な一実施形態では、第1の圧縮室1aと第4の圧縮室1dとが第1段を形成する二段以上の圧縮が実現される。第1の圧縮室1aと第4の圧縮室1dのそれぞれに、圧縮対象のガスが1つのガス入口5a,5a’によって供給される。具体的に述べると、ここでは、圧縮対象のガスが第1の圧縮室1aと第4の圧縮室1dとに交互に供給される。圧縮されたガスは、さらなる圧縮対象のガスとして、各圧縮室1b,1cの第2段へとそれぞれ1つのガス出口5b,5b’を介して供給される。さらなる圧縮対象のガスは、第2の圧縮室1bと第3の圧縮室1cのそれぞれへと1つのガス入口6a,6a’を介して供給される。ここでは、第1の圧縮室1aからのガスが第2の圧縮室1bへと供給されて、第4の圧縮室1dからのガスが第3の圧縮室1cへと供給される。これら第2の圧縮室1b及び第3の圧縮室1cからは、当該さらなる圧縮対象のガスが、ガス出口6b,6b’を介して先へと案内される。
【0081】
図8Aでは、前記第2段でさらなる圧縮を受けたガスが、さらなる処理を受けるために先へと案内される。
【0082】
図8Bでは、第2の圧縮室1b及び第3の圧縮室1cからのさらなる圧縮を受けたガスが、さらなる圧縮段へと供給される。
【0083】
図8A及び
図8Bの圧縮機装置は、4つの圧縮シリンダ2a,2b,2c,2dを備えている。つまり、当該圧縮機装置は、
図7の例示的な実施形態に対して2つの圧縮シリンダ2c,2dを付け加えたものに略合致する。圧縮シリンダ2c,2dのそれぞれには、当該圧縮シリンダ2c,2dを冷却することが可能な1つの冷却装置8c,8dが配置されている。駆動ピストン13a,13bの運動は、機械的連結手段20a,20bにより、圧縮シリンダ2a,2b,2c,2d内にそれぞれ可動に配置された4つの各圧縮ピストン3a,3b,3c,3dへ伝達されることが可能である。機械的連結手段20a,20bのそれぞれには、2つの圧縮ピストン3a,3b,3c,3dが設けられている。原則として、圧縮ピストン3a,3b,3c,3dは各圧縮シリンダ2a,2b,2c,2dを2つの圧縮室に分割しているものであり得て、当該各圧縮室内では、ガスが互いに独立して又は複数段で圧縮されることが可能である。前記圧縮装置の前記圧縮室にガスを案内させる順番は、どのように選択されてもよい。同じく、圧縮段数および/または同時に作動させる圧縮数(場合によっては、多段圧縮数)も、どのように選択されてもよい。
【0084】
図8Aでは、第1の圧縮室1aで圧縮されたガスが、その後に第2の圧縮室1bへと供給される。これとは独立して、第3の圧縮シリンダ2cの第5の圧縮室1eで、ガスが圧縮される。第5の圧縮室1eへは、圧縮対象のガスがガス入口7aを介して供給される。圧縮されたガスは、さらなる圧縮対象のガスとして、第6の圧縮室1fのさらなる段へとガス出口7bを介して供給される。さらなる圧縮対象のガスは、第6の圧縮室1fへとガス入口7a’を介して供給される。第6の圧縮室1fからのさらなる圧縮を受けたガスは、ガス出口7b’を介して先へと案内される。
【0085】
変形例として、ガスは、三段以上で圧縮されることも同じく可能である。
図8Bに、四段圧縮機装置を示す。
図8Aに示す圧縮機装置とは違って、ガスは、第5の圧縮室1eのガス入口7aへと第3の圧縮段を実現するようにして供給される。次に、ガスは、第6の圧縮室1fで実現した第4段へと、圧縮室1eのガス出口7bを介して供給される。このガスは、第6の圧縮室1fへとガス入口7a’を介して供給される。第6の圧縮室1fで圧縮されたガスは、ガス出口7b’を介して、さらなる処理のために先へと案内される。駆動ピストン3a,3dの直径は、駆動ピストン3b,3cの直径よりも大きい。原則として、駆動ピストン3a,3b,3c,3dの大きさも、圧縮室1a,1b,1c,1dの大きさと同じく圧縮タスクに合わせて任意で調整されているものとする。
【0086】
図8Cに、前記圧縮機装置内でのガスの代替的な案内様式を示す。同図では、圧縮されたガスが、さらなる圧縮対象のガスとして、圧縮室1cの第2段へとガス出口5b,5b’を介して供給される。さらなる圧縮対象のガスは、第2の圧縮室1bと第3の圧縮室1cのそれぞれへと、ガス入口6a,6a’を介して供給される。第3の圧縮室1cからのさらなる圧縮を受けたガスは、第5の圧縮室1eへと供給される。その後、ガスは、第6の圧縮室1fの第4段へと供給される。
【0087】
変形例では、
図8Dに示すように、ガスが、第5の圧縮室1eによるさらなる処理を第3段以降で受けるようにして供給され得る。同図では、駆動ピストン13aの運動が、機械的連結手段20aによって圧縮ピストン3aへ伝達されることが可能である。駆動ピストン13bの運動は、機械的連結手段20bによって2つの圧縮ピストン3b,3cへ伝達されることが可能である。原則として、機械的連結手段20a,20bに連結した圧縮ピストンの数、ならびに前記圧縮室での圧縮対象のガス、圧縮されたガス及びさらなる圧縮対象のガスの案内様式は、どのようなものも想定され得て且つ可能である。ここでも、圧縮室1a,1b,1c,1d,1e,1fの大きさは、圧縮タスクに合わせて任意で調整されているものとする。
なお、本発明は実施の態様として以下の内容を含む。
[態様1]
少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内の少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)でガスを圧縮する圧縮機装置(100)であって、
a)少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)内に少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が配置されており、当該少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が、前記少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)を2つの駆動室(11a,11b,11c,11d)に分割しており、
b)少なくとも1つの第1及び第2の前記駆動室(11a,11b,11c,11c)に作動流体による流体圧が周期的に作用することにより、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)が動かされることが可能であり、
c)前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12,12b)内の残りの各駆動室(11c,11d,11a,11b)同士が、連結部材(15)を介して流体による摩擦係合で接続されており、
d)少なくとも1つの機械的連結手段(20a,20b)により、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内に可動に配置された少なくとも1つの圧縮ピストン(3a,3b)へ伝達されることが可能であり、当該圧縮ピストン(3a,3b)は、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が前記少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)の容積変化へと変換可能になるように、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)のうちの一方の側に当該少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)を可動に画成しており、
e)空間的にみて、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)は、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)から間隔(Da,Db)をもって離間するように配置されている、圧縮機装置(100)において、
前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)との間には、機能性ガスが充填された少なくとも1つの連結室(30a,30b)が配置されている、圧縮機装置(100)。
[態様2]
態様1に記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)が、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)と共通の壁を共有していない、圧縮機装置(100)。
[態様3]
態様1または2に記載の圧縮機装置(100)において、前記間隔(Da,Db)は、対応する前記駆動シリンダ(12a,12b)内で前記少なくとも1つの各駆動ピストン(13a,13b)が進む最大距離の大きさ以上である、圧縮機装置(100)。
[態様4]
態様1から3の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの連結室(30a,30b)が、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)をパージするための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)の漏洩を検知するための、かつ/あるいは、当該少なくとも1つの連結室(30a,30b)を閉塞するための前記機能性ガスで充填可能である、圧縮機装置(100)。
[態様5]
態様1から4の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの駆動ピストン及び/又は前記少なくとも1つの機械的連結手段及び/又は前記少なくとも1つの圧縮ピストンの位置を求めることが可能な、少なくとも1つの測定装置(17)が設けられている、圧縮機装置(100)。
[態様6]
態様1から5の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)が、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)の下方に配置されている、圧縮機装置(100)。
[態様7]
態様1から6の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも1つの圧縮ピストン(3a,3b)及び/又は前記少なくとも1つの機械的連結手段(20a,20b)との間に、シール、特にはラビリンスシールが設けられている、圧縮機装置(100)。
[態様8]
態様1から7の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)に、当該少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)の動作で発生した廃熱を放出する冷却装置(8a,8b)が配置されている、圧縮機装置(100)。
[態様9]
態様1から8の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、多段圧縮を形成するために、圧縮されたガスは、さらなる圧縮対象のガスとして第1の圧縮室(1a)から少なくとも1つの第2の圧縮室(1b,1c,1d,1e,1f)へと導かれることが可能である、圧縮機装置(100)。
[態様10]
態様1から9の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、さらに、
前記駆動ピストン(13a,13b)同士の運動を切り離すバルブ装置(52)、
を備える、圧縮機装置(100)。
[態様11]
態様1から10の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、さらに、
前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室(11a,11b,11c,11d)に対する前記作動流体の作用を前記バルブ装置(52)で制御する、特には前記少なくとも1つの測定装置(17)からのデータ、または少なくとも1つのプロセスパラメータに応じて制御する、制御システム、
を備える、圧縮機装置(100)。
[態様12]
態様1から11の少なくとも一つに記載の圧縮機装置(100)において、前記少なくとも1つの第1及び第2の駆動室(11a,11b)と前記残りの各駆動室(11c,11d)との間で、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)を迂回する少なくとも1つの同期設備(16a,16b)により、前記流体圧を同期させることが可能である、圧縮機装置(100)。
[態様13]
少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内の少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)でガスを圧縮する圧縮方法であって、
a)少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)内に少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が配置されており、当該少なくとも1つの駆動ピストン(13a,13b)が、前記少なくとも2つの各駆動シリンダ(12a,12b)を2つの駆動室(11a,11b,11c,11d)に分割しており、
b)少なくとも1つの第1及び第2の前記駆動室(11a,11b)に作動流体による流体圧が周期的に作用することにより、対応する前記駆動ピストン(13a,13b)が動かされて、
c)前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)内の残りの各駆動室(11c,11d)同士が、連結部材(15)を介して流体による摩擦係合で接続されており、
d)少なくとも1つの機械的連結手段(20a,20b)により、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内に可動
に配置された少なくとも1つの圧縮ピストン(3a,3b)へ伝達されて、当該圧縮ピストン(3a,3b)は、前記駆動ピストン(13a,13b)の運動が前記少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)の容積変化へと変換可能になるように、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)内に当該少なくとも1つの圧縮室(1a,1b,1c,1d,1e,1f)を可動に画成し、
e)空間的にみて、前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)は、前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)から間隔(Da,Db)をもって離間するように配置されている、圧縮方法において、
前記少なくとも1つの圧縮シリンダ(2a,2b)と前記少なくとも2つの駆動シリンダ(12a,12b)との間には、機能性ガスが充填された少なくとも1つの連結室(30a,30b)が配置されている、圧縮方法。
【符号の説明】
【0088】
1a,1b,1c,1d,1e,1f 圧縮室
2a,2b,2c,2d 圧縮シリンダ
3a,3b,3c,3d 圧縮ピストン
5a,6a,5a’,6a’,7a,7a’ ガス入口
5b,6b,5b’,6b’,7b,7b’ ガス出口
8a,8b,8c,8d 冷却装置
11a,11b,11c,11d 駆動室
12a,12b 駆動シリンダ
13a,13b 駆動ピストン
15 連結部材
16a,16b 圧力補償ライン
161a,161b 逆止弁
17 測定装置
18a,18b 作動流体の送入ライン
20a,20b 機械的連結手段
30a,30b 連結室
40a,40b 連結ハウジング
50 流体出力部
51 さらなる作動流体出力部
52 バルブ装置
100 圧縮機装置
Ba,Bb 運動軸
Da,Db 間隔