(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】昇降式2軸ヒンジ並びにこの昇降式2軸ヒンジを用いた端末機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20241021BHJP
F16C 11/04 20060101ALI20241021BHJP
F16C 11/10 20060101ALI20241021BHJP
【FI】
G06F1/16 312F
G06F1/16 312J
F16C11/04 F
F16C11/10 C
(21)【出願番号】P 2022514905
(86)(22)【出願日】2020-04-14
(86)【国際出願番号】 JP2020016466
(87)【国際公開番号】W WO2021210075
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2023-04-10
(73)【特許権者】
【識別番号】513014628
【氏名又は名称】株式会社ナチュラレーザ・ワン
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】余 ▲い▼賢
【審査官】佐藤 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-129968(JP,A)
【文献】特開2018-132129(JP,A)
【文献】特開2012-251572(JP,A)
【文献】特表2012-502373(JP,A)
【文献】特表2017-510065(JP,A)
【文献】特開2015-155708(JP,A)
【文献】国際公開第2019/194796(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16
F16C 11/04
F16C 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体側に取り付けられる移動ヒンジシャフトと、第2筐体側に取り付けられる固定ヒンジシャフトと、前記移動ヒンジシャフトを移動可能に連結し、前記固定ヒンジシャフトを固定位置で回転可能に軸受けする第1連結部材と、前記移動ヒンジシャフトを移動位置で回転可能に軸受けし、前記固定ヒンジシャフトを固定位置で回転可能に連結すると共に、前記移動ヒンジシャフトと前記固定ヒンジシャフトの間に設けた第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトを移動可能に連結する複数の第2連結部材と、前記固定ヒンジシャフトと第1変位回転シャフトの間、前記第1変位回転シャフトと前記第2変位回転シャフトの間、及び前記第2変位回転シャフトと前記移動ヒンジシャフトの間の各軸間距離が変化しないように連結する複数の第3連結部材と、前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び前記第2変位回転シャフトと
の間に設けた同期回転機構と、で構成したことを特徴とする、昇降式2軸ヒンジ。
【請求項2】
前記第1連結部材には、前記移動ヒンジシャフトがスライド可能に挿通されるガイド長孔と前記固定ヒンジシャフトが回転可能に軸受される第1軸受孔が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の昇降式2軸ヒンジ。
【請求項3】
前記第2連結部材には、前記移動ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフトと前記第2変位回転シャフトがスライド可能に挿通される屈曲ガイド長孔と、
前記固定ヒンジシャフトが軸受けされる第2軸受孔が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の昇降式2軸ヒンジ。
【請求項4】
前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフトの間には、前記第1変位回転シャフトに回転可能に取り付けられ前記固定ヒンジシャフトと係合する一対のフック部材で構成した軸間距離安定機構が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の昇降式2軸ヒンジ。
【請求項5】
前記同期回転機構は、前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトに設けられ、互いに噛み合うギアによって構成したことを特徴とする、請求項1に記載の昇降式2軸ヒンジ。
【請求項6】
前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトには、それぞれフリクショントルク発生機構が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の昇降式2軸ヒンジ
【請求項7】
前記フリクショントルク発生機構は、前記各シャフトを挿通させて設けたフリクションワッシャと皿ばねとを含むことを特徴とする、請求項
6に記載の昇降式2軸ヒンジ。
【請求項8】
請求項1~7に各記載の昇降式2軸ヒンジを用いたことを特徴とする、端末機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末機器の一種であるとくにキーボード付きの2画面折り畳み式タブレットに用いて好適な昇降式2軸ヒンジ、並びにこの昇降式ヒンジを用いた同じく端末機器の一種であるキーボード付きの2画面折り畳み式タブレットに関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳み式のノートパソコンや電子辞書、PDA等の端末機器に用いられる2軸ヒンジとしては、例えば、下記特許文献1と2に記載されているようなものが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-10422号公報
【文献】特開2019-35474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来公知の2軸ヒンジは、キーボード部を構成する第1筐体とディスプレイ部を構成する第2筐体を360度に渡ってフリーストップに開閉することができるものであるが、当該2軸ヒンジを構成する第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトの軸間距離の調整はできない。
【0005】
近年、キーボード付きで2画面折り畳み式タブレット型の端末機器が開発されている。このような端末機器においては、その利便性の向上を図るため、キーボードを別に用意し、必要に応じてこのキーボード盤を第1の筐体の上に載置して通常のキーボード付きのパソコンと同じように使用でき、持ち運び時に第1の筐体と第2の筐体の間にキーボード盤を挟んで移動できるようにしたものが開発されている。
【0006】
このような端末機器においては、キーボード盤がある場合とない場合とでは、厚さが変化するため、2軸ヒンジの第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトの軸間距離の調整を可能にして、1種類の2軸ヒンジで両方の用途に対応できるようにした2軸ヒンジが求められている。
【0007】
そこで、本発明の目的は、端末機器を構成する第1の上面にキーボード盤を載置しても、その第1筐体と第2筐体の開閉操作に支障を来たさないように成した昇降式2軸ヒンジ並びにこの昇降式2軸ヒンジを用いた端末機器を提供せんとするにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の昇降式2軸ヒンジは、第1筐体側に取り付けられる移動ヒンジシャフトと、第2筐体側に取り付けられる固定ヒンジシャフトと、前記移動ヒンジシャフトを移動可能に連結し、前記固定ヒンジシャフトを固定位置で回転可能に軸受けする第1連結部材と、前記移動ヒンジシャフトを移動位置で回転可能に軸受けし、前記固定ヒンジシャフトを固定位置で回転可能に連結すると共に、前記移動ヒンジシャフトと前記固定ヒンジシャフトの間に設けた第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトを移動可能に連結する複数の第2連結部材と、前記固定ヒンジシャフトと第1変位回転シャフトの間、前記第1変位回転シャフトと前記第2変位回転シャフトの間、及び前記第2変位回転シャフトと前記移動ヒンジシャフトの間の各軸間距離が変化しないように連結する複数の第3連結部材と、前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び前記第2変位回転シャフトとの各間に設けた同期回転機構と、で構成したことを特徴とする。
【0009】
その際に、本発明に係る請求項2に記載の昇降式2軸ヒンジは、前記第1連結部材には、前記移動ヒンジシャフトがスライド可能に挿通されるガイド長孔と前記固定ヒンジシャフトが回転可能に軸受される第1軸受孔が設けられていることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係る請求項3に記載の昇降式2軸ヒンジは、前記第2連結部材には、前記移動ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフトと前記第2変位回転シャフトがスライド可能に挿通される屈曲ガイド長孔と、前記固定ヒンジシャフトが軸受けされる第2軸受孔が設けられていることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明に係る請求項4に記載の昇降式2軸ヒンジは、前記第1変位回転シャフトに回転可能に取り付けられ前記固定ヒンジシャフトと係合する一対のフック部材で構成した軸間距離安定機構が設けられていることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明に係るに請求項5に記載の昇降式2軸ヒンジは、前記同期回転機構を、前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトに設けられ、互いに噛み合うギアによって構成したことを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明に係る請求項6に記載の昇降式2軸ヒンジは、前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトには、それぞれフリクショントルク発生機構が設けられていることを特徴とする。
【0014】
さらに本発明に係る請求項7に記載の昇降式2軸ヒンジは、前記フリクショントルク発生機構が、それぞれ前記移動ヒンジシャフト及び前記固定ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトを挿通させて設けたフリクションワッシャと皿ばねとを含むことを特徴とする。
【0015】
そして、本発明に係る請求項8に記載の発明は、上記した各昇降式2軸ヒンジを用いた端末機器であること特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、本発明に係る昇降式2軸ヒンジを端末機器の一種である2画面折り畳み式タブレットに用いる場合には、第1筐体に対して第2筐体を開くと、固定ヒンジシャフトが回転し、第2ブラケットを介して第2筐体の開成操作を可能し、同時に固定ヒンジシャフトの回転は同期回転機構を介して第1変位回転シャフトから第2変位回転シャフト、さらには移動ヒンジシャフトへ伝達され、移動ヒンジシャフトが固定ヒンジシャフトとは逆方向へ回転するので、第1筐体は第2筐体の開成方向とは逆の方向の開成方向へ開かれ、第1筐体と第2筐体の開閉角度を0度から90度、さらには90度から180度、さらには180度から360度まで開閉されることになる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、第1連結部材の第1軸受孔に固定位置で回転可能に軸受けされた固定ヒンジシャフトに対して、ガイド長孔内を移動ヒンジシャフトがスライドして移動し、固定ヒンジシャフトと移動ヒンジシャフトの間の軸間距離を変えることができるものである。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、前記第2連結部材には、前記移動ヒンジシャフトと前記第1変位回転シャフトと前記第2変位回転シャフトがスライド可能に挿通される屈曲ガイド長孔と、前記固定ヒンジシャフトが軸受けされる第2軸受孔が設けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、軸間距離安定機構を構成するフック部材によって、移動ヒンジシャフトと固定ヒンジシャフトの軸間距離が変化するのをより確実に防止することができるものである。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、ギアを用いた同期回転機構より、より確実に回転駆動力を固定ヒンジシャフトから第1変位回転シャフト、第2変位回転シャフトから移動ヒンジシャフトへ、またその逆方向へ伝達することができるものである。
【0021】
請求項6と7に記載の各発明によれば、移動ヒンジシャフト及び固定ヒンジシャフトと第1変位回転シャフト及び第2変位回転シャフトそれぞれの回転時にフリクショントルクを発生させて、前記第1筐体と第2筐体をその開閉操作時にフリーストップに停止させることができ、さらに第2筐体側に設置したディスプレイ部を指やペンでタッチしてもその開閉角度に変化をきたさないように保持できるものである。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、上記した特徴を有する昇降式2軸ヒンジを備えた端末機器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明に係る昇降式2軸ヒンジを用いた端末機器の一例としての2画面折り畳み式タブレットを示し、(a)は閉成状態の斜視図、(b)はその側面図、(c)その90度の開成状態の側面図である。
【
図2】本発明に係る昇降式2軸ヒンジの斜視図である。
【
図3】
図2に示した昇降式2軸ヒンジの一部断面平面図である。
【
図4】
図2に示した昇降式2軸ヒンジの分解斜視図である。
【
図5】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの移動シャフトと固定シャフトを示し、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
【
図6】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの第1連結部材の斜視図である。
【
図7】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの第1変位回転シャフトを示し、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
【
図8】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの第2変位回転シャフトを示し、(a)はその正面図、(b)はその平面図である。
【
図9】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの第2連結部材を示し、(a)は第2A連結部材と第2B連結部材の斜視図、(b)は第2C連結部材の斜視図である。
【
図10】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの第3連結部材の斜視図である。
【
図11】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの軸間距離安定機構を示し、(a)はフック部材の斜視図、(b)は組立状態の一部断面側面図である。
【
図12】
図3と
図4に示した昇降式2軸ヒンジの動作を説明する説明図であり、(a)は第1筐体と第2筐体が0度の閉成状態、(b)は80度開いた状態、(c)は180度開いた状態、(d)は360度開いた状態を示している。
【
図13】本発明に係る昇降式2軸ヒンジを用いた他の端末機器を示し、(a)は閉成状態の斜視図、(b)はその側面図、(c)はその90度の開成状態の側面図である。
【
図14】
図13に示した端末機器の場合の本発明に係る昇降式2軸ヒンジの動作を説明するもので、(a)は第1筐体と第2筐体が0度の閉成状態、(b)は80度開いた状態、(c)は180度開いた状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る昇降式2軸ヒンジを、第1筐体と第2筐体を備える2画面折り畳み式のタブレットである端末機器に実施した場合について添付図面を用いて説明するが、本発明を実施する端末機器には、第1筐体と第2筐体間の厚みが変化するノート型パソコンやラップトップ型パソコン、電子辞書をはじめとするPDA等の端末機器も含まれる。また、第1筐体と第2筐体とを昇降式2軸ヒンジで開閉可能に連結する種々の機器や容器においても用いることができる。
【0025】
[実施の形態1]
本発明を実施する端末機器1は、この実施形態1のものは、
図1に示したように、第1ディスプレイ部2aを設けた第1筐体2と、第2ディスプレイ部3aを設けた第2筐体3を有する2画面折り畳み式タブレットであるが、
図13に示したように、別物品としてキーボード盤21を有し、このキーボード盤21を第1筐体2と第2筐体3の間に挟んで持ち運びできるようにしたものを含んでいる。
【0026】
本発明に係る昇降式2軸ヒンジ4,4は、このキーボード盤21を第1筐体2と第2筐体3の間に挟んで第1筐体と第2筐体を閉じても問題の生じないように構成したもので、第1筐体2と第2筐体3の各後端部の左右位置に所定間隔を空けて、一対取り付けられている。第1筐体2と第2筐体3は、この昇降式2軸ヒンジ4,4によって、相対的に開閉自在に連結されている。即ち、端末機器1は、昇降式2軸ヒンジ4,4によって、第1筐体2と第2筐体3を0度の閉成状態から90度、180度、270度、360度というように全開状態まで開き、また、360度から270度、180度、90度、そして0度というように0度の閉成状態に戻すことができ、キーボード盤21を第1筐体2と第2筐体3の間に挟んで第1筐体2と第2筐体3を閉じても、同様に0度から360度まで開閉できるように構成したものである。
【0027】
第1ディスプレイ部2aと第2ディスプレイ部3aは、演算された画像を表示する機能の他に、指等による画面上のタッチ入力操作が可能な機能を有する。本実施形態では、昇降式2軸ヒンジ4,4は、同じ構成のものが左右一対設けられているので、以下の説明では、
図1(a)における右側の昇降式2軸ヒンジ4について説明し、左側の昇降式2軸ヒンジの説明は省略する。
【0028】
この昇降式2軸ヒンジ4は、とくに
図2~
図4に示したように、ケース部A の中に収装されており、後述する移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7の各一部と、移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7に取り付けた第1ブラケット5と第2ブラケット8が外部へ突出している。
【0029】
図3乃至
図11は、この昇降式2軸ヒンジ4の具体的な構成を示すもので、各図面に示すように、昇降式2軸ヒンジ4は、第1ディスプレイ部2aを設置した第1筐体2側に第1ブラケット5を介して取り付けられる移動ヒンジシャフト6と、第2ディスプレイ部3aを設置した第2筐体3側に第2ブラケット8を介して取り付けられる固定ヒンジシャフト7と、前記移動ヒンジシャフト6を移動可能に軸受けするガイド長孔9aと、前記固定ヒンジシャフト7を固定位置で回転可能に軸支する第1軸受孔9bを有する第1連結部材9と、前記移動ヒンジシャフト6を移動可能かつ回転可能に軸受けする屈曲ガイド長孔10a,11a,12aと、前記固定ヒンジシャフト7を固定位置で回転可能に軸受けする第2軸受孔10b,11b,12bを有する3枚の第2A連結部材10,第2B連結部材11及び第2C連結部材12と、前記移動ヒンジシャフト6及び前記固定ヒジシャフト7と第1変位回転シャフト13及び前記第2変位回転シャフト14とをそれぞれの軸間距離が変化しないように連結する7枚の第3連結部材15,15,15・・・と、
前記固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13との間に設けた軸間距離安定機構Bと、前記移動ヒンジシャフト6及び前記固定ヒンジシャフト7と前記第1変位回転シャフト13及び前記第2変位回転シャフト14との間に設けた同期回転機構Cとを有している。
【0030】
さらに、各移動ヒンジシャフト6及び固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14には、それぞれ第1フリクション機構発生機構F1及び第2フリクショントルク発生機構F2と第3フリクショントルク発生機構F3と第4フリクショントルク発生機構F4が設けられている。尚、本明細書、特許請求の範囲では、第1フリクショントルク発生機構F1及び第2フリクショントルク発生機構F2と第3フリクショントルク発生機構F3と第4フリクショントルク発生機構F4をまとめてフリクショントルク発生機構Fという場合がある。また、この各フリクショントルク発生機構F1~F4の数は、実施例のものに限定されない。それは各移動ヒンジシャフト6及び固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14の一部のものに設けることも可能である。
【0031】
以下に順次上記各部材の詳しい説明を行う。尚、上記したように、以下の説明では、移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13と第2変位回転シャフト14を含めて各シャフトという場合がある。
【0032】
まず、移動ヒンジシャフト6は、とくに
図5に示すように、その一端部側
に一対のフランジ部6a,6aを有し、このフランジ部6a,6a
の間に形成された取付偏平部6bと、この取付偏平部6bに続いて
設けられた断面円形状を呈した第1小径部6cと、この第1小径部6cに続いて設けられたこの第1小径部6cよりも大径の第1ギア部6dと、この第1ギア部6dに続いて設けられた第2小径部6eと、この第2小径部6eに続いて設けられた第3小径部6fと、この第3小径部6fに続いて設けられた第4小径部6gと、この第4小径部6gの中ほどから設けられた変形軸部6hと、この変形軸部6hの一端部側に設けられた雄ネジ部6iとを有する。
【0033】
尚、移動ヒンジシャフト6の取付偏平部6bには、複数の取付孔6k,6k・・が設けられ、この取付孔6k,6k・・を通した取付ネジ6m,6m・・により、第1ブラケット5が固着されており、周知構成であるので、充分に図示はしてないが、この第1ブラケット5に第1筐体2の後端部が取り付けられるものである。この第1ブラケット5に設けた取付孔で、指示記号5a,5aのものは、移動ヒンジシャフト6へ取付ネジ6m,6m・・を介して取り付ける取付孔で、指示記号5b,5bのものは、図示してない取付ネジを用いて第1筐体2へ取り付ける際に用いる取付孔である。尚、指示記号5c,5cのものは、スペーサーである。
【0034】
次に、固定ヒンジシャフト7は、移動ヒンジシャフト6と同じ構成であり、同じく
図5にカッコ付きで指示記号を示したように、その一端部側
にフランジ部7a,7aを有し、このフランジ部7a,7aの
間に形成された取付扁平部7bと、この取付扁平部7bに続いて
設けられた断面円形状を呈した第1小径部7cと、この第1小径部7cに続いて設けられた当該第1小径部7cよりも大径の第2ギア部7dと、この第2ギア部7dに続いて設けられた第2小径部7eと、この第2小径部7eに続いて設けられた第3小径部7fと、この第3小径部7fに続いて設けられた第4小径部7gと、この第4小径部7gの中ほどから端部に向けて設けられた変形軸部7hと、この変形軸部7hの一端部側に設けられた雄ネジ部7iとを有する。
【0035】
尚、固定ヒンジシャフト7の取付扁平部7bには、第2ブラケット8がそこに設けた複数の取付孔8a,8a・・を通した取付ネジ7m,7m・・・を用いて固着されており、周知構成であるので、充分に図示してはないが、この第2ブラケット8に第2筐体3の後端部が取り付けられるものである。この第2ブラケット8の指示記号8b,8b・・・のものは、図示してない取付ネジを用いて第2筐体3へ取り付ける際に用いる取付孔である。
【0036】
次に、第1連結部材9は、とくに
図4と
図6に示したように、平面略小判形状を呈した1枚のプレート状のもので、その一端部側に移動ヒンジシャフト6のフランジ部6aを移動可能に軸受けするガイド長孔9aを設け、このガイド長孔9aに対向させて固定ヒンジシャフト7のフランジ部7aを固定位置で回転可能に軸受けさせる第1軸受孔9bを設けたもので、この第1連結部材9はその一端面側に挿入凸部9cを有し、
図4に示したように、この挿入凸部9cをケース部Aの入口aに嵌め込むことにより、同時にケース部Aの蓋体を兼ねている。
【0037】
第1変位回転シャフト13は、とくに
図4と
図7に示したように、その一端部側の周溝13bを設けた第1小径部13aと、この第1小径部13aに続いて設けられた第3ギア部13cと、この第3ギア部13cに続いて設けられた第2小径部13dと、この第2小径部13cに続いて設けられた若干大径のフランジ部13eと、このフランジ部13eに続いて設けられた長い第3小径部13fと、この第3小径部13fに設けられた変形軸部13gと、この変形軸部13gに設けられた雄ネジ部13hとで構成されている。
【0038】
第2変位回転シャフト14は、とくに
図4と
図8に示したように、その一端部側に設けられた第4ギア部14aと、この第4ギア部14aに続いて設けられた第1小径部14bと、この第1小径部14bに続いて設けられた若干大径のフランジ部14cと、このフランジ部14cに続いて設けられた長い第2小径部14dと、この第2小径部14dに設けられた変形軸部14eと、この変形軸部14eに設けられた雄ネジ部14fで構成されている。
【0039】
次に、第2連結部材は、とくに
図3と
図4及び
図9に示されたように、第1連結部材9の内側、つまり、ケース部A内に位置する側に所定間隔を空けて配置された第2A連結部材10と、第2B連結部材11及び第2C連結部材12の3枚で構成されており、
図9(a)に示されたように、第2A連結部材10と第2B連結部材11は、同じ構成であるが、第2C連結部材12には、
図4と
図9(b)に示したように、取付ロッド20が取り付けられる雌ネジ孔12cが設けられている。この取付ロッド20は、昇降式2軸ヒンジ4をケース部Aへ固定させるもので、その一端部側を第2C連結部材12にネジ着させ、その自由端側をケース部Aの側板部へ
取付ネジbで取り付けられるものである。さらに第2A連結部材10,第2B連結部材11,第2C連結部材12は、実施形態のものは合計で3枚であるが、その枚数に限定はない。
【0040】
第2A連結部材10と第2B連結部材11は、とくに
図9(a)に示されたように、ケース部Aの内側に全周に渡って接する大きさと形状を有するプレート状のもので、移動ヒンジシャフト6の第2小径部6eと第1変位回転シャフト13と第2変位回転シャフト14を移動可能に軸受けする屈曲ガイド長孔10a、11aと、この屈曲ガイド長孔10a,11aに対向させて設けたところの固定ヒンジシャフト7を軸受けしつつ固定位置で回転可能に軸支する第2軸受孔10b,11bとを有する。
【0041】
第2C連結部材12は、とくに
図9(b)に示されたように、ケース部Aの内側に全周に渡って接する大きさと形状を有するプレート状のもので、移動ヒンジシャフト6の第2小径部6eと第1変位回転シャフト13と第2変位回転シャフト14を移動可能に軸受けする屈曲ガイド長孔12aと、この屈曲ガイド長孔12aに対向させて設けたところの固定ヒンジシャフト7を軸受けしつつ固定位置で回転可能に軸支する第2軸受孔12bと、ロッド20をネジ着させる雌ネジ孔12cを有する。
【0042】
第3連結部材15は、とくに
図3と
図4及び
図10に示したように、同じ形状のもの7枚から構成されており、
固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13との間、この第1変位回転シャフト13と第2変位回転シャフト14の間及びこの第2変位回転シャフト14と
移動ヒンジシャフト6の間の互いの軸間距離の変動防止するためのものである。この第3連結部材15,15,・・・は、他の第1連結部材9や第2A連結部材10、第2B連結部材11及び第2C連結部材12に比して小型の平面小判形状を呈した同じくプレート状のもので、合計7枚のものから構成されているが、この数に限定はない。この第3連結部材15,15・・・は、とくに
図10にその1枚を代表させてして大きく図示したように、それぞれ所定間隔を空けて2個ずつの連結孔15a,15a・・・と15b,15b・・・が設けられている。この各連結孔15a,15a・・・と15b,15b・・・の内径は、詳しくは図示しないが、そこに連結される移動ヒンジシャフト6、固定ヒンジシャフト7、第1変位回転シャフト13、及び第2変位回転シャフト14の各軸部の外径に合わせて異なっている。
【0043】
移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7の間の軸間距離安定機構Bは、
図4と
図11に示したように、一対のフック部材16,17から成る。このフック部材16,17は、とくに
図11にその1枚を拡大図示したように、第1変位回転シャフト13の第1小径部13aに取り付けられる連結孔16a,17aとフック部16b,17bを有し、常時互いにクロスするフック部16b,17bで固定ヒンジシャフト7の第1小径部7cを保持している。
【0044】
移動ヒンジシャフト6及び固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14を同期して回転させる同期回転機構Cは、上記した第3連結部材15,15,・・・と、とくに
図3と
図4に示したように、互いに噛み合うように、移動ヒンジシャフト6及び固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14に設けたところの、互いのギア比を共通にした第1ギア部6d、第2ギア部7d、第3ギア部13c、第4ギア部14aから構成されている。この各ギア部6d,7d,13c,14aの外径とギア比は、これを変えることができる。また、この同期回転機構Cは、実施の形態のものに限定されず、例えばベルトを用いた同期回転機構に代えることができる。
【0045】
フリクショントルク発生機構Fは、公知構成のもので、とくに
図3と
図4に示したように、各移動ヒンジシャフト6及び固定ヒンジシャフト7と第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14にそれぞれ設けられた第1フリクショントルク発生機構F1、第2フリクショントルク発生機構F2、第3フリクショントルク発生機構F3及び第4フリクショントルク発生機構F4から成り、それぞれのシャフト(移動ヒンジシャフト6、固定ヒンジシャフト7、第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14)を挿通させたそれぞれ複数枚から成る皿バネ18,18,18,18と、この各皿バネ18,18,18,18を挟んで設けた各一対のフリクションワッシャ19,19・19,19・19,19・19,1
9と各シャフト(移動ヒンジシャフト6、固定ヒンジシャフト7、第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14)の各雄ネジ部6i,7i,13h,14fに捻子着させる締付ナット22,22,22,22とで構成されている。各フリクションワッシャ19,19・19,19・19,19・19,19に設けた挿通孔19a,19a・19a,19a・19a,19a・19a,19aは、各シャフト(移動ヒンジシャフト6、固定ヒンジシャフト7、第1変位回転シャフト13及び第2変位回転シャフト14)の各変形軸部6h、7h、13g、14eと係合する変形孔となっており、各皿バネ18,18,18,18の各挿通孔18aはすべて表示してないが円形である。その他、
図3と
図4において、指示記号23,23・23,23で示したものはスペーサーリングであり、支持記号24,24はワッシャである。尚、上記したが、第1フリクショントルク発生機構F1、第2フリクショントルク発生機構F2、第3フリクショントルク発生機構F3及び第4フリクショントルク発生機構F4は、単にフリクション機構という場合がある。
【0046】
次に、上記各第1連結部材9、第2連結部材10,11,12及び第3連結部材15,15・・・の配置について説明する。とくに
図2~
図4と
図6に示したように、まず、第1連結部材9は、ケース部Aの蓋体を兼ね、移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7の各フランジ部6a,7aをそのガイド長孔9aと第1軸受孔9bに軸受させている。この第1連結部材9の裏側、つまりとくに
図3における左側に、3枚の第2A連結部材10、第2B連結部材11及び第2C連結部材12が所定間隔を空けて設置され、そこに設けた各屈曲ガイド長孔10a,11a,12aと各第2軸受孔10b,11b,
12bに移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7の
第3小径部6f、7fを挿通させている。この各屈曲ガイド長孔10a,11a,12aには、さらに第1変位回転シャフト13と第2変位回転シャフト14の各第3小径部13fと第2小径部14dが、変位可能に連結軸受けされている。^
【0047】
移動ヒンジシャフト6と第2変位回転シャフト14、この第2変位回転シャフト14と第1変位回転シャフト13、この第2変位回転シャフト14と固定ヒンジシャフト7の間は、上記したように、それぞれ第3連結部材15,15,15,15で互いに連結されており、相互の軸間距離が変動しないように構成されている。
【0048】
次に、上記した本発明に係る昇降式2軸ヒンジ4の各部品や機構の動作を、
図1に示した第1筐体2と第2筐体3が共にディスプレイ部
2a,3aを設置した、2画面折り畳み式のタブレット型の端末機器1に用いた場合について説明する。
【0049】
この場合には、本発明に係る昇降式2軸ヒンジ4は、通常の2軸ヒンジと同じように機能し、
図12(a)に示したように、第1筐体2と第2筐体3の閉成状態から同図の(c)に示したように、第2筐体3を開くと、この第2筐体3に取り付けられている固定ヒンジシャフト7が回転し、この回転駆動力は第2ギア部7dを介して第1変位回転シャフト13に設けた第3ギア部13cに伝わり、さらにこの第3ギア部13cと噛み合っている第2変位回転シャフト14の第4ギア部14aに伝わり、さらにこの第4ギア部14aに噛み合っている第1ギア部6dを有する移動ヒンジシャフト6に伝わり、この移動ヒンジシャフト6を固定ヒンジシャフト7とは逆方向へ回転させるので、第1筐体2と第2筐体3はその0度の閉成状態から、(b)、(c)、(d)に示されたように、80度、180度及び360度というように開かれ、各シャフト(固定ヒンジシャフト7、第1変位回転シャフト13、第2変位回転シャフト14及び移動ヒンジシャフト6)に設けられているフリクショントルク発生機構Fの第2フリクショントルク発生機構F2、第3フリクショントルク発生機構F3、第4フリクショントルク発生機構F4及び第1フリクショントルク発生機構F1により、任意の開成角度で停止し使用可能状態となる。360度まで開かれた第1筐体2と第2筐体3を閉じる際には、上記したのと逆の動作が起こり、第1筐2と第2筐体3は最初の0度まで閉じられることになる。
【0050】
次に、端末機器を2画面折り畳み式タブレットとは別に用意されたキーボード盤を用いてノートパソコンのように使用する場合における本発明に係る昇降式2軸ヒンジの動作を説明する。
【0051】
図13に示したように、指示記号1aで示したものは、キーボード盤21付きの2画面折り畳み式タブレットである。このキーボード盤21付きの2画面折り畳み式タブレット1aは、通常は単に2画面折り畳み式のタブレットとして使用されるが、
図14に示されたように、別に用意されているキーボード盤21を第1筐体2上に載置してノートパソコンのようにキー操作によって入力できるように構成したもので、キーボード盤21と第1ディスプレイ2a及び又は第2ディスプレイ部3aとの間は、例えばブルートゥース(登録商標)などの近接無線で通信可能となっている。
【0052】
操作者がキーボード盤21に対するキー操作による入力を終えてキーボード盤21を第1筐体2上から取り外せば、そのまま2画面の折り畳み式のタブレットとして再び使用できるが、キーボード盤21を一緒に携帯して移動する場合には、キーボード盤21を第1筐体2と第2筐体3の間に挟んで持ち運ぶと、コンパクトにまとまり、かつ、キーボード盤21を置き忘れたりすることがないので便利である。そこで、この場合には、キーボード盤21を第1筐体2上に載置した状態で第2筐体3を閉じることができるようにすることが必要である。このような場合、第2筐体3をキーボード盤21に向けて閉じて行くと、この第2筐体3の後端部がキーボード盤21の後端部に当たることになる。
【0053】
この状態からさらに、第2筐体3を第1筐体2乃至キーボード盤21に対して閉じて行くと、固定ヒンジシャフト7と移動ヒンジシャフト6は上下方向へ引っ張られる力を受け、昇降式2軸ヒンジ4は、第2筐体3と共にそのケース部Aが、固定ヒンジシャフト7と共に上方へ持ち上がり、移動ヒンジシャフト6が第1連結部材9と各第2連結部材10,11,12に設けたガイド長孔9a及び屈曲ガイド長孔10a、11a、12a内を移動するので、下方へスライドすることになる。この動作によって、第1筐体2と第2筐体3の間にキーボード盤21の厚み分の間隙が生ずるので、
図14の(a)に示されたように、第1筐体2と第2筐体3を閉じることが可能となる。
【0054】
即ち、第2筐体3を第1筐体2に対して閉じると、上述したように移動ヒンジシャフト6と固定ヒンジシャフト7との間の軸間距離が広がる力を受けることから、第1変位回転シャフト13と第2変位回転シャフト14は、各連結部材15、15,15及び15によって連結されているので、
図14の(a)に示したように、第2A連結部材10と第2B連結部材11と第2C連結部材12の屈曲ガイド長孔10a,11a,12a内を共に斜め下方に移動することになる。このようにして、第1筐体2と第2筐体3の間にキーボード盤21が挟まれて閉じられた状態における昇降式2軸ヒンジ4は、同じく
図14の(a)の状態にある。
【0055】
同時に同期回転機構Cが動作して、この場合にも固定ヒンジシャフト7の回転は移動ヒンジシャフト6へ伝達される。
【0056】
上記のようにして閉じられた第2筐体3を再び開く際には、
図14の(b)と(c)に示したように、所定開閉角度から昇降式2軸ヒンジ4は元の状態に戻る。
また、キーボード盤21を第1筐体2上から取り去られると、第2筐体3の重みで昇降式2軸ヒンジ4自体が降下して、元の2画面折り畳み式タブレット1に戻り、昇降式2軸ヒンジ4も元の状態に戻ることになる。
【0057】
以上のようにして、本発明に係る昇降式2軸ヒンジは、通常の2画面折り畳み式タブレットの開閉用ヒンジとして、或はキーボード盤を別に備えた2画面折り畳み式タブレットの開閉用ヒンジとして、好適に用いられると共に、そのような昇降式2軸ヒンジを用いた2画面折り畳み式タブレット、及び着脱式のキーボード盤を備えた2画面折り畳み式タブレットを提供できる他、同じように用途によって厚みの変化する端末機器のヒンジとして好適に用いられるものである。
【符号の説明】
【0058】
A ケース部
B 軸間距離安定機構
C 同期回転機構
F フリクショントルク発生機構
F1 第1フリクショントルク発生機構
F2 第2フリクショントルク発生機構
F3 第3フリクショントルク発生機構
F4 第4フリクショントルク発生機構
1 端末機器(2画面折り畳み式タブレット)
1a 端末機器(キーボード盤付き)
2 第1筐体
3 第2筐体
4 昇降式2軸ヒンジ
5 第1ブラケット
6 移動ヒンジシャフト
7 固定ヒンジシャフト
8 第2ブラケット
9 第1連結部材
10 第2A連結部材
11 第2B連結部材
12 第2C連結部材
13 第1変位回転シャフト
14 第2変位回転シャフト
15 第3連結部材
16,17 フック部材
21 キーボード盤