(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 43/20 20060101AFI20241021BHJP
B29C 70/42 20060101ALI20241021BHJP
B60B 5/02 20060101ALI20241021BHJP
B29C 51/08 20060101ALI20241021BHJP
B29C 65/70 20060101ALI20241021BHJP
【FI】
B29C43/20
B29C70/42
B60B5/02 E
B29C51/08
B29C65/70
(21)【出願番号】P 2023017351
(22)【出願日】2023-02-08
【審査請求日】2024-06-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500564493
【氏名又は名称】株式会社イレブンインターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】五十川 幸宏
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 沙織
(72)【発明者】
【氏名】板倉 剛
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-018225(JP,A)
【文献】特開昭63-068401(JP,A)
【文献】国際公開第2022/185387(WO,A1)
【文献】特開平03-138132(JP,A)
【文献】特開昭64-047516(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 43/20
B29C 70/42
B60B 5/02
B29C 51/08
B29C 65/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性繊維強化樹脂からなる素材を金型で成形してリム部分とディスク部分が一体のホイールを製造する熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法であって、
前記金型を前記素材の構成要素である樹脂マトリックスの溶融点よりも低い温度に設定し、
前記素材としてのビレット状素材とシート状素材をそれらの構成要素である樹脂マトリックスの溶融点より高い温度に加熱したのち、
前記ビレット状素材をディスク外面金型とリム外径金型に囲まれた金型内に保持する一方、前記シート状素材を前記リム外径金型における前記ディスク外面金型とは反対のパンチ金型側の面に保持して前記シート状素材の外周部をしわ抑えプレートで押さえ、
前記パンチ金型と前記リム外径金型で前記シート状素材を深絞り成形してホイールのリム部分を形成しつつ、前記シート状素材の一部を前記ビレット状素材に押し付けて両者を接合するとともに、前記ビレット状素材を前記ディスク外面金型、前記リム外径金型及び前記パンチ金型で圧縮成形してホイールのディスク部分を形成する
熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項2】
前記ビレット状素材が中央に貫通穴を有するものであり、
前記ディスク外面金型の中央に設けた軸部に前記貫通穴を挿嵌して保持する
請求項1に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項3】
前記シート状素材として、連続繊維クロスシートを強化繊維として有するシート材を用いる
請求項1または請求項2に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項4】
前記シート状素材として、連続繊維積層疑似等方クロスシートを強化繊維として有するシート材を用いる
請求項1または請求項2に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項5】
前記シート状素材として、チョップ材を強化繊維として有するシート材を用いる
請求項1または請求項2に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項6】
前記シート状素材として、その一部に熱可塑性繊維強化樹脂からなる追加用シート状素材が積層されたものを用い、
前記追加用シート状素材の積層位置を、深絞り成形時の変形で、成形後に厚み又は剛性・強度を他の部位よりも高めるべき箇所に移動する位置に設定した
請求項1または請求項2に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項7】
前記追加用シート状素材が連続繊維クロスシートを強化繊維として有するシート材であるとともに、
前記追加用シート状素材の中央部を取り囲む周縁部における繊維が延びるたてよこ方向に対して45度の位置に、外周側ほど広がる形状の切欠きが形成され、
前記切欠きを形成する輪郭線が前記深絞り成形時に互いに接合する形状である
請求項6に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項8】
前記ビレット状素材として、チョップドシートを強化繊維として有する複数のシート材を前記パンチ金型による圧縮方向に積層したものを用いる
請求項1または請求項2に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【請求項9】
前記シート材間に連続繊維クロスシートからなる補強シートを備え、
圧縮成形時に前記補強シートを外周方向に移動させる
請求項8に記載の熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、リム部分とディスク部分が一体の自動車ホイールを熱可塑性繊維強化樹脂で成形するための製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リム部分とディスク部分を一体にした構造の自動車ホイールは、基本的に素材の全部または一部、つまり繊維強化樹脂(たとえばFRP(Fiber Reinforced Plastics)、SMC(Sheet molding compound))や繊維基材を金型の内面に沿わせて保持してから成形される。しかし、ホイールは形状と方向性を互いに異にするリム部分とディスク部分が一体のものであるので、少なくともそれらの部分を構成する複数の素材は互いに異なる形状にして別の位置に配置する必要があった。
【0003】
下記特許文献1に開示のホイールは、熱硬化性樹脂からなるものであり、次のようにして製造される。すなわち、リム部分を構成する素材には樹脂量が多いシート状樹脂成形材料(SMC)が用いられて、これは円筒状にしてリム成形金型の内側に保持される。ディスク部分を構成する素材には高繊維体積率のシート状樹脂成形材料(SMC)が用いられて、この素材はディスク部分を成形する下金型と上金型の間に収められる。この例の場合には、ディスク部分を構成する素材の外周にリム部分を構成する円筒状の素材を巻き付けて加工用樹脂素材としている。
【0004】
加工用樹脂素材は、加熱された金型内に装入したあと圧縮成形加工(ヒート&クール成形)が行われる。所定時間加熱して化学反応で素材の樹脂マトリックスが固化したあと冷却すると、成形が完了する。
【0005】
このようにして製造されるので、ホイールの製造には、金型内への素材の適切な配置・賦形作業と樹脂の硬化とに時間がかかり、準備段階も含めて数分で完了するような成形加工は不可能であった。
【0006】
熱硬化性繊維強化樹脂ではなく熱可塑性繊維強化樹脂のシート材を高速成形する技術は下記非特許文献1に開示されている。これは、サイクルタイムを短縮しつつ、充分な成形性を確保しようとするものであり、シート材をその樹脂マトリックスの溶融点よりも高い温度に加熱したのち、それよりも低い温度に設定された金型で挟み込んで成形するという方法が採られている。熱可塑性繊維強化樹脂でホイールを製造することは、下記非特許文献2に開示されている。これは、チョップ材を強化繊維とした熱可塑性繊維強化樹脂を素材として用い、これを所定の加工温度に加熱してから金型内に投入して圧縮成形するというものである。
【0007】
この方法では、パンチを素材に押し込んでディスク部分を圧縮して成形しながら、これによって素材の一部を筒状に押し出してリム部分を成形する。リム部分は上方に伸びるに従って直径が大きくなるので、リム部分の厚みを確保しようとすればより多くの素材の体積が必要となる。このためにはディスク部分側の体積を必要以上に大きくしなければならない。また、リム幅が広い場合には、パンチをより深く、強く押し込まなければならないので、成形荷重が急激に増大する。さらには、押し出して盛り上げることでリム部分を形成するので、強化繊維が特定方向に並びやすくなる。つまり異方性が増加して、高い強度が得られないので、リム部分の幅が広いホイールの成形は困難であった。換言すれば、強化繊維は成形前の素材の段階では等方性であっても、リム部分の上方に流れるのに従って、異方性が増して、軸方向の強度バラツキの発生や強度低下が起こりやすい。このため、リム部分の幅には制約がある。
【0008】
異方性を小さくするには、成形速度を遅くして強化繊維が流れる速度を遅くすることが考えられるが、成形時間が長くなる上に、成形中の樹脂温度が急激に低下して成形性を阻害することにもなる。このように、非特許文献1の技術では、1回の圧縮動作により短時間で成形できるようにも思えるが、成形速度と成形品性能のバランスを取り、双方を満足できるようにするのが難しいうえに、製品形状の制約もある。
【0009】
非特許文献2のようなクイックフォームによる成形のほか、HP-RTM(高圧レジントランスファーモールディング)成形という技術もある(例えば特許文献2)。
【0010】
この成形法では、たとえば樹脂を含浸させていないドライな状態の繊維基材や繊維基材の積層体を形成金型に手作業で配置して賦形したのち、成形金型の型締め後に型内を減圧してエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を加圧注入することで、繊維基材に含浸させる。このあと、金型を加熱して熱硬化性樹脂を硬化させる。繊維基材は適用箇所に応じて複数用意され、手作業によって配置されるので、強化すべき位置の積層枚数を増やすなどすることで、ホイールの強度を確保できる利点がある。
【0011】
しかし、繊維基材の配置・賦形作業には時間がかかる上に、均質な製品を得るためには高度のノウハウが必要である。
【0012】
このため、成形前の作業と成形とに、分レベルでは到底できないかなりの時間が必要であり、これによって製造したホイールは非常に高価であって、スーパーカー等の特殊な一部の車両にしか使用できないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】特公平6-51308号公報
【文献】特許第6652523号公報
【非特許文献】
【0014】
【文献】Sachihiro Isogawa, YoshioEnomoto, Hisao Kobayashi, Shougo Nasu,” High cycle deep drawing of PA6 matrixcarbon fiber reinforced thermoplastics by servo-driven screw press”, ”ProcediaManufacturing”, Available online 11 August 2018, Version of Record 11August 2018.,Volume15 , p.1722-1729
【文献】「CFRTP製自動車タイヤホイール」株式会社ラピート、製品カタログ、[2022年10月3日検索]、インターネット<URL:https://www.ipros.jp/catalog/detail/498804>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この発明は、熱可塑性繊維強化樹脂製のホイールを成形性よく短時間で製造できるようにするとともに、機械的性能も確保でき、幅の広いリム部分を有するホイールの製造も可能にすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そのための手段は、熱可塑性繊維強化樹脂からなる素材を金型で成形してリム部分とディスク部分が一体のホイールを製造する熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法であって、前記金型を前記素材の構成要素である樹脂マトリックスの溶融点よりも低い温度に設定し、前記素材としてのビレット状素材とシート状素材をそれらの構成要素である樹脂マトリックスの溶融点より高い温度に加熱したのち、前記ビレット状素材をディスク外面金型とリム外径金型に囲まれた金型内に保持する一方、前記シート状素材を前記リム外径金型における前記ディスク外面金型とは反対のパンチ金型側の面に保持して前記シート状素材の外周部をしわ抑えプレートで押さえ、前記パンチ金型と前記リム外径金型で前記シート状素材を深絞り成形してホイールのリム部分を形成しつつ、前記シート状素材の一部を前記ビレット状素材に押し付けて両者を接合するとともに、前記ビレット状素材を前記ディスク外面金型、前記リム外径金型及び前記パンチ金型で圧縮成形してホイールのディスク部分を形成する熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製造方法である。
【0017】
この構成では、互いに形状の異なるシート状素材とビレット状素材がそれぞれその形状に合った無理の少ない態様で塑性変形され、塑性変形と同時に互いに接合一体化もなされる。シート状素材の深絞り成形は、幅の広いリム部分の形成を可能にし、ビレット状素材の圧縮成形は、リム部分を形成する必要がないので過剰な体積や成形荷重が不要である。しかも、樹脂マトリックスの溶融点よりも高い温度に加熱されたシート状素材とビレット状素材は、それよりも低い所定温度の金型内で速やかに所定の形状に塑性変形されつつ温度が低下する。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、シート状素材の深絞り成形とビレット状素材の圧縮成形を有機的に結合して、リム部分とディスク部分とを一連の動作で無理なく成形し接合一体化する構成であるので、分レベルのごく短時間でホイールの成形が行え、成形性もよい。しかも、各素材の成形は、素材の形状に合った比較的無理の少ない態様でなされる。このため、リム部分とディスク部分の成形時における素材の流動を制御しやすく、強化繊維が過度に異方性を高めることを抑制することで、機械的性能を確保できる。また、リム部分はシート状素材を深絞り成形して構成するので、幅広のリム部分を形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】熱可塑性繊維強化樹脂製ホイールの製法の概略構成図。
【
図4】連続繊維積層疑似等方クロスシートの構造を示す平面図。
【
図10】他の例としてリム部分を補強等するための成形状態を示す断面図。
【
図11】追加用シート状素材が積層された素材の成形前後の状態を示す斜視図。
【
図12】他の例として補強シートを備えたビレット状素材の片側断面図。
【
図13】補強シートを備えたビレット状素材の平面図。
【
図14】補強シートを用いた成形状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
【0021】
この発明は、リム部分とディスク部分が一体の自動車ホイール(以下、「ホイール」という)を金型成形により製造するためのものであり、成形の素材(中間基材)として熱可塑性繊維強化樹脂を用いる。
【0022】
熱可塑性繊維強化樹脂は、Forged Carbon SheetやForged Carbon Fiber Sheetなどと称されるSMC(Sheet
Molding Compound)やBMC(Bulk Molding Compound)、Carbon Fiber Reinforced PlasticなどのFRP(Fiber Reinforced
Plastic)、スタンパブルシートなどであり、主に樹脂マトリックス(母材)と強化繊維(強化材)で構成されている。
【0023】
図1に、自動車ホイール製造方法の要部の概略を示す。この製造方法では、用意した素材11を加熱したのち金型31で成形してホイール形状の成形品を得る。その後、金型31から取り出した成形品に対して切削等の後加工を行うと、
図2に示したようなホイールの中間製品71(以下、「ホイール71」ともいう)が得られる。
【0024】
まず、素材11について説明する。
【0025】
素材11としては、
図3にも示したような2種類の形状のものを用いる。1つはシート状であり、他の1つはビレット状またはバルク状である。
【0026】
シート状の素材11(シート状素材11a)は、主にホイール71のリム部分72を構成するものであり、リム部分72の厚さと同等かそれ以上の厚みを有し、面方向に広がる円板形状に形成されている。面の中央には厚み方向に貫通する貫通穴12が形成されている。成形では深絞り成形される。貫通穴12は、図示例のような円形のほか、他の形状であってもよい。
【0027】
またシート状素材11aは、一枚のシート材からなるものであるほか、複数枚のシート材を積層して構成してもよい。
【0028】
ビレット状またはバルク状の素材11(ビレット状素材11b)は、主にホイール71のディスク部分73を構成するものであり、圧縮成形に適当な寸法にされた塊、または所定の大きさ、体積、嵩のある形状である。具体的には金型のキャビティに合わせて所定の厚みと所定の直径を有し、中央に貫通穴13を有する短円筒状に形成されている。成形では圧縮成形される。この貫通穴13も図示例のような円形のほか、他の形状であってもよい。
【0029】
素材11の強化繊維14は、チョップ材(チョップドファイバー)やチョップドシート、連続繊維クロス(織物)シートなどを有するものを使用でき、繊維としてはカーボン繊維やガラス繊維を有するものが好適に使用できる。特に、シート状素材11aについては、チョップ材やチョップドシートも使用できるが連続繊維を強化繊維14として有するものを用いるのが好ましい。より好ましくは連続繊維クロスシートであるとよい。深絞り成形時の織物組織のせん断変形や繊維のずれ等を考慮すると、
図4に示したように連続繊維クロスシート14aの方向性を一定角度αずつ変えて積層して強度と変形の等方性を高めた連続繊維積層疑似等方クロスシート15を強化繊維14とするのがよい。
図4の例では、経糸と緯糸からなる連続繊維クロスシート14aを22.5度ずつ回転しながら必要枚数積層して連続繊維積層疑似等方クロスシート15としている。
【0030】
ビレット状素材11bは、圧縮成形時の成形性を考慮して、チョップ材(チョップドファイバー)やチョップドシートを強化繊維14として有する疑似等方性のものとしている。成形性のほかに成形品の剛性を考慮すると、チョップドシートを強化繊維14として有する疑似等方のランダム系シート材であるSMC16を、
図5に示したようにその厚み方向に複数枚重ね合わせてビレット状素材11bとするのがより望ましい。SMC16の厚み方向は、圧縮成形時の圧縮方向である。
【0031】
シート状素材11aとビレット状素材11bの樹脂マトリックスは、互いに混ざり合う相性の良いものであればよく、一般的には同一の樹脂が用いられる。樹脂には例えば熱可塑性エポキシ樹脂やポリアミド等を使用できる。
【0032】
つぎに、製造方法に用いる装置について説明する。
【0033】
製造方法は、ビレット状素材11bとシート状素材11aをそれらの構成要素である樹脂マトリックスの溶融点より高い温度に加熱したのち、それよりも低い温度に設定された金型31で高速成形するというものである。
【0034】
このため装置としては、
図1に示したように、成形を行う金型31のほかに、シート状素材11aとビレット状素材11bを加熱する加熱装置51,52を有している。加熱装置51,52は、適宜の加熱方式の装置を使用できるが、内外の加熱ムラのない理想的な加熱を短時間で行う観点からは、IR(赤外線)加熱方式を用いるのがよい。
【0035】
シート状素材11aを加熱する加熱装置51は、上下にヒータ53を有し、ヒータ53間の搬送路に対する入口となる搬入口54と、出口となる搬出口55を有している。シート状素材11aの搬入から搬出は自動搬送装置でおこなわれる。
【0036】
ビレット状素材11bを加熱する加熱装置52は、シート状素材11aの加熱装置51と同じである。積み重ねるとビレット状になる複数のシート材(SMC16)を搬送しながら加熱する。この加熱装置52の後段には保温ポット56を備える。保温ポット56は、シート材(SMC16)を積層してなるビレット状素材11bを収容して均熱化をはかるものである。
【0037】
シート状素材11aとビレット状素材11bの加熱温度は、それらの樹脂マトリックスの溶融点よりも高い温度である。樹脂マトリックスがたとえばポリアミドである場合には、280℃程度に加熱するとよい。この温度は、成形時の温度低下を考慮したものでもあり、溶融点よりも30℃~70℃程度高い値である。
【0038】
成形を行う金型31は、ディスク外面金型32と、リム外径金型33と、パンチ金型34で構成される。ディスク外面金型32は、下金型として主にホイール71のディスク部分73の外面を成形するものである。リム外径金型33は、ディスク外面金型32の上面で径方向に移動しホイール71のリム部分72の外周面を形成するものであり、周方向に複数に分割されている。パンチ金型34は、上金型として主にリム部分72の内周面とディスク部分73の内面を形成するものであって、リム外径金型33におけるディスク外面金型32とは反対側からディスク外面金型32に向けて上下動可能に支持されている。
【0039】
閉じた状態のリム外径金型33の上方には、パンチ金型34と同様に上下動するしわ抑えプレート35が備えられる。しわ抑えプレート35は、リム外径金型33の上面に載置されたシート状素材11aの外周部を引き込まれるのを許容しつつ押さえつけて、深絞り成形においてシート状素材11aにしわが発生するのを抑制するものである。
【0040】
金型31の構造を説明する。なお、ホイール71には、例えばホイール(リム幅)の中心線から取付け面までの距離によって、インセット、ゼロセット、アウトセットとあるように、ディスクの外面形状が膨らんでいるか、平坦か、凹んでいるかなどを含めて様々な形状のものがある。金型31の形状もホイール形状に応じて様々あり、図示例の金型31はその一例である。この発明の製造方法は図示の形状に限定されるものではない。
【0041】
図1、
図6に示したように、ディスク外面金型32はおおよそ平板状であり、鉛直上方へ向く軸部36が中央に形成されている。軸部36はホイール71のセンターボア74に対応する位置にあり、軸部36の全周に、ディスク部分73の外面に対応する起伏形状面37がある。それよりも外周側の部分はリム外径金型33を支持する支持面38である。
【0042】
軸部36の先端側部はパンチ金型34と嵌合する嵌合部36aであり、軸部36の中でもっとも細く形成されている。嵌合部36aの下には段差部36bを介して大径部36cが形成されている。大径部36cの直径はビレット状素材11bの貫通穴13の直径よりも小さい。大径部36cは付け根部分、つまり下端外周に、山裾のように下側ほど大径となる傾斜形状部36dを有している。傾斜形状部36dの下端位置の直径は、ビレット状素材11bの貫通穴13の直径よりも大きい。
【0043】
リム外径金型33は、ホイール71のアウターフランジ75からタイヤの外側部が組み付けられる部分を形成する凹所39を下端に有している。凹所39から上方にはリム部分72の形状に沿って内外に出入りする凹凸形状部41が形成され、ホイール71のインナーフランジ76を形成する部分41aよりも上の上端には角アール部42が形成されている。
【0044】
しわ抑えプレート35は、リム外径金型33の上面、つまり角アール部42よりも外周側部分を押さえるものであって、板状であり、全体として円環状に形成されている。
【0045】
パンチ金型34は、ディスク外面金型32における軸部36の嵌合部36aと嵌合する嵌合凹部43を下面の中央に有している。また、閉じた状態のリム外径金型33の内側にリム部分72の厚みに対応した隅間を隔ててはまる形状の外周面44を有している。外周面44のうち、ホイール71のインナーフランジ76を形成する部分44aは特に、リム外径金型33の対応部分との間で、機械的性能を考慮した所望の形状の成形空間ができるように形成されている。
【0046】
嵌合凹部43の深さは、パンチ金型34の下死点においても嵌合凹部43の底と軸部36の先端との間に隙間d1ができるように設定されている。また、軸部36の周辺の寸法について、パンチ金型34が下死点に達した時にビレット状素材11bが達することのない逃がし部45が嵌合凹部43の口縁の近傍にできるように設計されている。
【0047】
嵌合凹部43よりも外周側の部分は、ホイール71のセンターボア74よりも外周側の部分を成形する環状凹部46であり、それよりも外周側の部分は、ホイール71のスポーク77と、スポーク77間の窓部78に対応する部位を成形する張り出し部47である。張り出し部47は、環状凹部46よりも下方へ突出している。張り出し部47のうち窓部78に対応する部分はディスク外面金型32の起伏形状面37との間で成形後の厚みが薄くなるように形成されている。
【0048】
このような金型31は、金型31の温度を一定に調節する温度調節機構(図示せず)を備えている。温度調節機構は水等の媒体を流す流路を設けて構成され、媒体流量と温度を監視し調整することで所定の温度に保つように構成されている。温度調節機構は、金型31内にカートリッジヒータを差し込んで構成することもできる。
【0049】
金型31の温度は、シート状素材11aとビレット状素材11bの樹脂マトリックスの溶融点よりも低い温度、また好ましくはガラス転移温度よりも低い温度である。樹脂マトリックスが熱可塑性エポキシ樹脂である場合には、具体的には100℃~130℃、特に120℃以下であるとよく、80℃以下、50℃程度であってもよい。温度は必要な一定温度以上であれば低いほうが、樹脂マトリックスの金型31への付着を抑制できるとともに、保持時間を短縮してサイクルタイムをより短くできるのでよい。
【0050】
以上のような装置は、前述のシート状素材11aとビレット状素材11bに対して次のような成形をおこなって、ホイール71を製造する。
【0051】
金型31は、閉じた状態にして、その温度を、素材の樹脂マトリックスの溶融点よりも低い所定の温度に設定しておく。
【0052】
このような準備をする一方、熱可塑性繊維強化樹脂をウォータージェット等で切断して、シート状素材11aと、ビレット状素材11bを構成するためのシート材(SMC16)を準備する。これらを加熱装置51,52にかけて所定温度に加熱し、ビレット状素材11bについては加熱したシート材(SMC16)を積層して保温ポット56で均熱化する。
【0053】
そして、パンチ金型34を上昇させて金型31を開き、
図7に示したように、ビレット状素材11bを金型31内に投入する。これに際して、ディスク外面金型32の軸部36と傾斜形状部36dがビレット状素材11bの中央とディスク外面金型32の中央の位置合わせをする。
【0054】
このあとすぐにシート状素材11aをリム外径金型33の上面に載置するとともに、しわ抑えプレート35を降下させてシート状素材11aの外周部を押さえつける。このしわ抑えプレート35は、シート状素材よりも低い温度に加熱・保温されている。
【0055】
このとき、金型31の温度はシート状素材11aとビレット状素材11bの加熱温度よりも低いので、加熱装置51や保温ポット56から出て温度低下するシート状素材11aとビレット状素材11bの温度はさらに低下する。
【0056】
シート状素材11aとビレット状素材11bの金型31へのセット後すぐに、
図8に示したようにパンチ金型34を降下させると、高速成形ができる。すなわち、パンチ金型34が降下すると、その張り出し部47の下端がまず先にシート状素材11aの上面に当たり、当接した部分を押し下げる。パンチ金型34が降下するに従い、シート状素材11aは金型31内に引き込まれつつ深絞り成形され、次第にリム外径金型33とパンチ金型34に沿って、リム部分72が形成されてゆく。このときリム部分72が冷却されて固化が進行する。
【0057】
張り出し部47の下端に押し下げられたシート状素材11aの内周側部分は、ビレット状素材11bの上面に上から接触して、パンチ金型34によってビレット状素材11bに対して押し付けられる。これによってシート状素材11aとビレット状素材11bが互いに接合一体化しつつ、更なる変形を継続し、パンチ金型34が下死点に達した時点で、
図9に示したようにシート状素材11aとビレット状素材11bの所望の成形は完了する。
【0058】
このときディスク外面金型32の軸部36の先端とパンチ金型34の嵌合凹部43の底とは非接触であり、嵌合凹部43の口縁の近傍には圧縮成形されたビレット状素材11bが達しない空間、つまり逃がし部45が得られる。このため、特にシート状素材11aがビレット状素材11bに接してからは成形荷重が高まるものの、成形荷重が極端に上昇することは回避できる。
【0059】
このような金型31による成形は、成形品の大きさにもよるが、下死点でたとえ15秒間保持したとしても1分もかからずに行える。しかも、金型31に対する素材11の保持は、多くの素材を厳密に配置するような作業とは異なり、簡易迅速に行える。このため、成形品の取り出しを含めて成形作業は1分以内で行える。
【0060】
金型31から取り出した成形品は、常温に静置するなどして冷却してから、例えばインナーフランジ76よりも張り出す部分や窓部78といった余分な部分の切削加工などの後加工がなされてホイール71となる(
図2参照)。
【0061】
前述のように金型31による成形では、シート状素材11aが深絞り成形、ビレット状素材11bが圧縮成形されて、成形過程において互いに接合される。しかもシート状素材11aは内周側の部分を押し下げて筒状に成形するので、無理なく所望のリム部分72を得られ、リム部分72を幅広にすることもできる。ビレット状素材11bにあっては、ディスク部分73のみを形成するのであり、リム部分72を形成する必要がないので、過剰な体積や成形荷重は不要である。成形荷重については、逃がし部45ができるようにしていることからも、急激な増大を確実に防止できる。
【0062】
このような成形は、いわば、シート状素材11aの深絞り成形とビレット状素材11bの圧縮成形を有機的に結合したものであって、リム部分72とディスク部分73とを一連の動作で無理なく成形し接合一体化するものである。このため、分レベルのごく短時間でホイール71の成形が行え、成形性もよい。しかも、シート状素材11aとビレット状素材11bのそれぞれ形状に合った無理の少ない態様で成形をおこなうので、成形時の素材の流動を制御しやすい。強化繊維14が過度に異方性を高めることを抑制することで、ホイールの機械的性能を確保できる。
【0063】
また、成形に際して過度な変形がなく素材の流動を制御しやすいので、部分的に補強等を行うことができ、これによって十分な機械的性能を得ることができる。
【0064】
たとえば、成形に際して、特にリム部分72のインナーフランジ76に相当する部分の厚みをリム部分72の他の部位よりも厚くしたり強度を向上したりするためには、次のようにおこなう。
【0065】
すなわち、
図10に示したように、シート状素材11aの一部に追加用シート状素材11cが積層されたものを用いる。追加用シート状素材11cは、目的に応じて強化繊維としてチョップ材を有するものや、連続繊維クロスシート14a、連続繊維積層疑似等方クロスシート15を有するものなどを使用できる。強度を高めるためには連続繊維クロスシートを有する繊維強化樹脂シートを追加用シート状素材11cとして使用するほうがよい。なお、
図10では便宜上、しわ抑えプレート35の図示を省略している。
【0066】
追加用シート状素材11cは適宜幅の円環状に形成されている。その積層位置は、シート状素材11aの上面のうち、深絞り成形時の変形で、成形後に厚み又は剛性・強度を他の部位よりも高めるべき箇所、たとえばインナーフランジ76を形成する部分41aに移動する位置に設定する。シート状素材11aに対する追加用シート状素材11cの積層は、上面に行うほか、シート状素材11aの内部、つまりシート状素材11aを構成するシート間に行ったり、シート状素材11aの下面に行ったりすることもできる。
【0067】
このようなシート状素材11aを用いて成形すると、積層された追加用シート状素材11cはシート状素材11aと一体に引き込まれながら深絞り成形されて、インナーフランジ76を形成する部分41aに到達する。そして、矢印で示したように流動して、厚肉となる所望の最終形状に成形される。このため、インナーフランジ76部分が他の部分よりも厚みを有していても十分に成形でき、追加用シート状素材11cが連続繊維クロスシートを有するものであれば、シート状素材11a,11c同士の積層による剛性の向上とともに、強度の向上をはかれる。
【0068】
図11に追加用シート状素材11cの他の例を示す。この追加用シート状素材11cは、深絞り成形時における繊維の配向の変化を小さくして、円周方向と幅方向に対する強度を向上するためのものである。
【0069】
すなわち、追加用シート状素材11cは連続繊維クロスシートを強化繊維として有するシート材であり、その中央部21を取り囲む周縁部22における繊維が延びるたてよこ方向に対して45度の位置に、外周側ほど広がる形状の切欠き23が形成されている。そしてその切欠き23を形成する輪郭線24は深絞り成形時に互いに接合する形状である。
【0070】
具体的には、追加用シート状素材11cは、円板形状のシート状素材11aに収まる大きさに形成され、その形状はおおよそ花弁が開いたような形状である。換言すれば円板形状の周縁部に、周方向に沿って等間隔に切欠き23を形成した形状であり、切欠き23で分断された花弁状部分25を有している。中央には、シート状素材11aの貫通穴12と同様の貫通穴26が形成されている。
【0071】
周縁部22の切欠き23はおおよそ扇形であり、扇形の角がある中央部21寄りの位置から外周方向に放射状に広がる2本の輪郭線を有している。このような形状の切欠き23の配置は、繊維が延びるたてよこ方向を東西南北とするならば、それらの間の位置、すなわち、北東、南東、南西、北西の位置である。そして4つの切欠き23を形成する相対向する2本の輪郭線24は、深絞り成形時に互いに接合、つまり、互いに突き合ったり重なり合ったりするようにリムの形状に応じて形成されている。
【0072】
このような追加用シート状素材11cをシート状素材11aの上に重ねて成形すると、積層された追加用シート状素材11cはシート状素材11aと一体に引き込まれながら深絞り成形される。このとき追加用シート状素材11cにおける切欠き23で分断されていた花弁状部分25は、互い接近し、輪郭線24同士が接合されて、この接合部分は周囲の素材で押さえ込まれて強度が確保される。
図11中、27は、輪郭線24同士が接合した接合線である。
【0073】
追加用シート状素材11cを構成している強化繊維としての連続繊維クロスシートの繊維は、周方向と幅方向に延びて、それらの方向での強度を向上する。深絞り成形時に花弁状部分25がリム外径金型33に沿って折れ込むように変形するので、連続繊維クロスシートの繊維の交差角度はほとんど変化しない。このため高い強度を得られる。
【0074】
ディスク部分73の成形においても、複雑で過度な変形がないので、ビレット状素材11bの流動は制御しやすく、十分な機械的性能を部分的に確保することができる。
【0075】
たとえば、成形に際してディスク部分73のスポーク77とアウターフランジ75の間を補強しようとする場合には、次のように行う。
【0076】
すなわち、ビレット状素材11bがチョップドシートを強化繊維14として有する疑似等方のランダム系シート材であるSMC16をその厚み方向に複数枚積層したものである場合、
図12に示したように、SMC16間に補強シート17を備えたものを使用する。補強シート17は連続繊維クロスシートで構成するとよい。このほか、例えば A&P technology 社の「QISO」(登録商標)のような三つ編みシート(準等方性生地)を強化繊維として有するものを用いてもよい。
【0077】
補強シート17はSMC16と同じ厚みであり、SMC16間に挟み込まれる。
【0078】
この補強シート17は、ビレット状素材11bの圧縮成形時に、変形に伴って外周方向に移動するものであり、このような移動が実現するように、ビレット状素材11bの外周側に位置しており、また周方向で分割されている。
【0079】
図12の(a)は、補強シート17をディスク部分73の外面側に備えた例を示しており、(b)は外面側に加えて内面側にも備えた例を示している。
【0080】
具体的には、ビレット状素材11bの補強シート17は、
図13に示したように、おおよそ扇形に形成されており、スポーク77の本数に合わせて複数等間隔に配設されている。ビレット状素材11bを金型31へ収める際には補強シート17を有する部分にスポーク77が形成されるように周方向の向きを決める。これは、ディスク外面金型32に軸部36があるので、軸部36とビレット状素材11bの貫通穴13との間に規制のための構造を備えることで容易に行える。
【0081】
そして、成形を行うと、
図14に示したように、補強シート17はビレット状素材11bが圧縮されて外周方向と内周方向に広がる変形をするときに、外周方向に移動して、アウターフランジ75とスポーク77の外周側の端部との間に位置することになる。なお、
図14の図示は、
図12の(a)に示したビレット状素材11bを成形した例を描いている。
【0082】
図15は成形品18の正面図を示している。成形品18に対する後加工では、補強シート17を含めて窓部78に対応する部分を切削して窓部78を開ける。すると、
図16に示したように正面視T字型の補強シート17がアウターフランジ75とスポーク77との間をつなぐように残り、この部分の強度を向上することになる。
【0083】
以上の構成はこの発明を実施するための一形態であり、この発明は前述の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することもできる。
【0084】
たとえば、リム部分72の一部に対して肉盛や補強をするための構成は、追加用シート状素材11cとして前述のような円環状のものを用いるのではなく、周方向に不連続なものを用いて部分的に補強等を行ってもよい。追加用シート状素材11cが成形後にリム幅方向に長く延びる態様であるほうが、強度を高められる。また追加用シート状素材11cは、周方向で不連続な部分と周方向に連続した部分を兼ね備えた形状であってもよい。
【0085】
ビレット状素材11bには、成形時に移動することを前提としない補強シート(図示せず)を備えてもよい。補強シートには、連続繊維クロスシート14aや連続繊維積層疑似等方クロスシート15を用いることができる。この場合、移動することを前提としないので、周方向に連続した円環状に形状とすることもできる。
【0086】
前述の例においてはシート状素材11aを円板形状としたが、シート状素材11aはその他の形状であってもよい。たとえば
図11に例示した追加用シート状素材11cと同様に、深絞り成形時に互いに接合する輪郭線を輸する切欠きが形成された形状、つまり花弁が開いたような形状としてもよい。このような形状のシート状素材11aを用いる場合には、追加用シート状素材11cを省略できる。またこの場合も、
図4に示した連続繊維積層疑似等方クロスシート15と同様に、花弁が開いたような形状のシート材の方向性を一定角度ずつ、
図11に例示のシート材の場合には45度ずつ、ずらして複数枚積層したものとするのが、接合部分を強化する観点から好ましい。
【符号の説明】
【0087】
11…素材
11a…シート状素材
11b…ビレット状素材
11c…追加用シート状素材
13…貫通穴
14…強化繊維
14a…連続クロスシート
15…連続繊維積層クロスシート
16…SMC
17…補強シート
31…金型
32…ディスク外面金型
33…リム外径金型
34…パンチ金型
35…しわ抑えプレート
36…軸部
71…ホイールの中間製品
72…リム部分
73…ディスク部分