(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】ホログラフィック映像表示方法、ホログラフィック映像表示装置及び映像データ作成方法
(51)【国際特許分類】
G09F 19/12 20060101AFI20241021BHJP
G09F 13/30 20060101ALI20241021BHJP
G09F 9/37 20060101ALI20241021BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20241021BHJP
G03H 1/22 20060101ALI20241021BHJP
【FI】
G09F19/12 L
G09F13/30
G09F9/37
G09F9/33
G03H1/22
(21)【出願番号】P 2023222222
(22)【出願日】2023-12-28
【審査請求日】2024-06-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 http://justone.jp/(ウェブサイトの掲載日 令和5年10月12日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 産業交流展2023(展示日 令和5年11月6日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 第32回 2023特許・情報フェア&コンファレンス(展示日 令和5年9月13日)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399021943
【氏名又は名称】アイビーリサーチ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 正人
(72)【発明者】
【氏名】加賀美 真央
(72)【発明者】
【氏名】寺嶋 節子
【審査官】鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-140918(JP,A)
【文献】登録実用新案第3220306(JP,U)
【文献】特許第6866528(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 19/12
G09F 13/00-13/16
G09F 9/37
G09F 9/33
G03H 1/22
G09G 5/00- 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置を用いてホログラフィック映像を表示する方法であって、
円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像が前記円環状領域又は前記球状領域の表面に沿って移動する映像データを記憶媒体から読み出すステップと、
前記ホログラフィック映像表示装置において、前記映像データに基づいて前記複数の光源の輝度を変化させることにより、前記映像データに基づくホログラフィック映像を表示するステップと、
を有し、
前記複数の画像データにおいて、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている、ホログラフィック映像表示方法。
【請求項2】
前記第1画像の色と前記第2画像の色とが、互いに補色の関係にある、
請求項1に記載のホログラフィック映像表示方法。
【請求項3】
前記第1画像に複数の色が含まれており、前記第2画像に、前記第1画像に含まれる複数の色と異なる複数の色が含まれている、
請求項1又は2に記載のホログラフィック映像表示方法。
【請求項4】
前記ホログラフィック映像を表示するステップにおいて、前記第1画像と前記第2画像とが重なった状態で、前記第1画像及び前記第2画像を表示する、
請求項1又は2に記載のホログラフィック映像表示方法。
【請求項5】
前記ホログラフィック映像を表示するステップにおいて、前記第1画像及び前記第2画像のうち、前記円環状領域又は前記球状領域の手前側の画像を奥側の画像よりも大きく表示する、
請求項1又は2に記載のホログラフィック映像表示方法。
【請求項6】
3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードと、
円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像が前記円環状領域又は前記球状領域の表面に沿って移動する映像データに基づいて前記複数の光源の輝度を変化させるプロセッサと、
前記プロセッサが前記複数の光源の輝度を変化させている間に前記ブレードを回転させるモータと、
を有し、
前記複数の画像データにおいて、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている、
ホログラフィック映像表示装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置を用いてホログラフィック映像を表示するために用いられる映像データの作成方法であって、
前記映像データは、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なるように前記複数の画像データを作成する、
映像データ作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラフィック映像表示方法、ホログラフィック映像表示装置、映像データ及び映像データ作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホログラフィック映像を表示する装置が知られている。特許文献1及び特許文献2には、LEDライトストリップが設けられているブレードと、ブレードが回転可能に接続されるモータ200が設けられているベースとを有するホログラフィック表示ファンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3220306号公報
【文献】特許第6866528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ホログラフィック映像表示装置で円環状又は球状に文字列又は画像が回転する映像を表示すると、円環状又は球状に立体的に文字列又は画像が動くように見えるので、広告のように人に注目されたい文字列又は画像を表示するために好適である。しかしながら、円環又は球の手前に表示される文字又は画像と円環又は球の奥に表示される文字又は画像が同じ色だと、手前の文字と奥の文字の区別がつかず、立体的に見えなくなってしまうという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ホログラフィック映像表示装置で表示される文字又は画像の視認性を向上させ、立体的に見えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様のホログラフィック映像表示方法は、3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置を用いてホログラフィック映像を表示する方法であって、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像が前記円環状領域又は前記球状領域の表面に沿って移動する映像データを記憶媒体から読み出すステップと、前記ホログラフィック映像表示装置において、前記映像データに基づいて前記複数の光源の輝度を変化させることにより、前記映像データに基づくホログラフィック映像を表示するステップと、を有し、前記複数の画像データにおいて、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている。
【0007】
前記第1画像の色と前記第2画像の色とが、互いに補色の関係にあってもよい。
前記第1画像に複数の色が含まれており、前記第2画像に、前記第1画像に含まれる複数の色と異なる複数の色が含まれていてもよい。
【0008】
前記ホログラフィック映像を表示するステップにおいて、前記第1画像と前記第2画像とが重なった状態で、前記第1画像及び前記第2画像を表示してもよい。
【0009】
前記ホログラフィック映像を表示するステップにおいて、前記第1画像及び前記第2画像のうち、前記円環状領域又は前記球状領域の手前側の画像を奥側の画像よりも大きく表示してもよい。
【0010】
本発明の第2の態様のホログラフィック映像表示装置は、3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードと、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像が前記円環状領域又は前記球状領域の表面に沿って移動する映像データに基づいて前記複数の光源の輝度を変化させるプロセッサと、前記プロセッサが前記複数の光源の輝度を変化させている間に前記ブレードを回転させるモータと、を有し、前記複数の画像データにおいて、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている。
【0011】
本発明の第3の態様の映像データは、3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置を用いてホログラフィック映像を表示するために用いられる映像データであって、前記映像データは、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像データにおいて、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている映像データである。
【0012】
本発明の第4の態様の映像データの作成方法は、コンピュータが実行する、色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置を用いてホログラフィック映像を表示するために用いられる映像データの作成方法であって、前記映像データは、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、前記複数の画像のうち第1画像の色と、前記円環状領域又は前記球状領域の中心に対して前記第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なるように前記複数の画像データを作成する、映像データ作成方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ホログラフィック映像表示装置で表示される文字又は画像の視認性が向上し、立体的に見えるようになるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】ホログラフィック映像表示装置Sの構成を示す図である。
【
図3】ホログラフィック映像表示装置Sの機能構成図である。
【
図4】プロセッサ320がホログラフィック映像を表示するために用いる複数の画像データの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[ホログラフィック映像表示装置Sの構成]
図1は、ホログラフィック映像表示装置Sの構成を示す図である。
図2は、固定部2の構成を示す図である。
図2(a)は、固定部2の正面図である。
図2(b)は、固定部2の側面図である。
図2(c)は、固定部2の上面図である。
図3は、ホログラフィック映像表示装置Sの機能構成図である。
【0016】
ホログラフィック映像表示装置Sは、ホログラフィック表示ファン1と、固定部2と、を有する。固定部2は、ホログラフィック表示ファン1を収容する収容器として機能する。固定部2は、ホログラフィック表示ファン1の側の面である後方面21が黒色である。ホログラフィック映像表示装置Sは、後方面21が黒色の固定部2を有することで、ブレード11に配置されている光源ユニット100によって表示される映像を見やすくすることができる。
【0017】
ホログラフィック表示ファン1は、ブレード11と、ベース12と、を有する。ベース12におけるブレード11が設けられている側と反対側は、後方面21に固定されている。ホログラフィック表示ファン1の前方(手前側)には、透明の板が設けられていてもよい。
【0018】
ブレード11は、ベース12を回転軸として回転する。ブレード11には、直線状に光源ユニット100が配置されている。光源ユニット100は、例えば3色以上の異なる色(例えば、赤色、緑色、青色)が順番に配置された複数の光源である複数のLED(Light Emitting Diode)を含む。具体的には、光源ユニット100においては、赤色、緑色、青色、赤色、緑色、青色、赤色、・・・のように、複数の異なる色のLEDのセットが、ブレード11の長手方向において異なる位置に配置されている。また、ブレード11には、表示する映像データが記憶されているSDカードが挿入される挿入口(不図示)が設けられている。
【0019】
ブレード11は、第1ブレード112及び第2ブレード113を有する。第1ブレード112及び第2ブレード113は、ベース12が有するモータ200の回転軸に結合されている。
【0020】
ベース12は、
図3に示すモータ200と、制御基板300と、を有する。制御基板300は、メモリ310と、プロセッサ320と、を有する。モータ200は、プロセッサ320が複数の光源の輝度を変化させている間にブレード11を回転させる。
【0021】
メモリ310は、プロセッサ320が実行するプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)と、プロセッサ320がワークメモリとして使用するRAM(Random Access Memory)と、を有している。プロセッサ320は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、メモリ310に記憶されたプログラムを実行することにより、モータ200を回転させながら、映像データに基づいて光源ユニット100が有する複数のLEDの点灯状態と消灯状態とを切り替えることでホログラム映像を表示する。
【0022】
[ホログラフィック映像を表示する方法]
以下、プロセッサ320が実行する、3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置Sを用いてホログラフィック映像を表示する方法の詳細を説明する。
【0023】
プロセッサ320は、複数の画像が円環状領域又は球状領域の表面に沿って移動する映像データを記憶媒体から読み出すステップを実行する。映像データは、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、複数の画像データにおいて、複数の画像のうち第1画像の色と、円環状領域又は球状領域の中心に対して第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている。プロセッサ320は、例えばブレード11に装着されたSDカードに記憶された映像データを読み出す。プロセッサ320は、外部装置に記憶された映像データを読み出してもよい。
【0024】
続いて、プロセッサ320は、映像データに基づいて複数の光源の輝度を変化させることにより、映像データに基づくホログラフィック映像を表示するステップを実行する。ホログラフィック映像を表示するステップにおいて、プロセッサ320は、複数の画像の位置が変化するように、順次複数の画像データを切り替えて表示する。そして、プロセッサ320は、複数の画像のうち第1画像と、円環状領域又は球状領域の中心に対して第1画像と点対称の位置にある第2画像とが重なった状態で、第1画像及び第2画像を表示することで、ホログラフィック映像表示装置Sを見る人にとって、円環又は球の表面に配置された複数の画像が、円環又は球の中心を回転中心として回転するように見える。
【0025】
図4は、プロセッサ320がホログラフィック映像を表示するために用いる複数の画像データの例を示す図である。
図4においては、円環状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データの例を示している。
図4に示す複数の画像データには、「高精度チェッカー」という8文字が円環状に配置された状態で含まれている。
図4は、
図4(a)→
図4(b)→
図4(c)の順に変化する3つの画像データを示しているが、
図4(a)と
図4(b)との間、及び
図4(b)と
図4(c)との間にも、複数の画像(文字)の位置が少しずつ異なる複数の画像データが含まれてい。時間の経過とともに、
図4(a)→
図4(b)→
図4(c)の順に画像データが変化することにより、ホログラフィック映像表示装置Sを見る人には、文字列が円環状に回転するように見える。
【0026】
ところが、手前に表示された文字(例えば、
図4(a)における「精」)と奥に表示された文字(例えば、
図4(a)における「カ」の左右反転文字)の色が同じだと、手前の文字と奥の文字が一体化した状態で見えてしまうので、文字を識別することが困難であるとともに、文字列が円環状に回転しているように見えづらくなってしまう。
【0027】
そこで、プロセッサ320が表示する複数の画像データにおいて、複数の画像のうち第1画像の色と、円環状領域又は球状領域の中心に対して第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なるようになっている。
図4(a)の例では、「精」の文字の色と「カ」の文字の色とが異なっている。
図4(b)の例では、「度」の文字の色と「ー」の文字の色とが異なっている。
図4(c)の例では、「ェ」の文字の色と「高」の文字の色とが異なっている。このように、円環状領域又は球状領域の中心に対して点対称の位置にある複数の画像の色が異なることで、複数の画像が一体化しないので、ホログラフィック映像表示装置Sを見る人が複数の画像(例えば文字)を識別できるとともに、複数の画像が円環状に回転するように見える。
【0028】
円環状領域又は球状領域の中心に対して点対称の位置にある複数の画像の識別性を向上させるために、第1画像の色と第2画像の色とが、互いに補色の関係にあってもよい。補色の関係とは、色相環の反対側に位置する関係であり、物理補色の関係であっても心理補色の関係であってもよい。
【0029】
一例として、
図4(a)の例では、「精」の文字が赤であり、「カ」の文字がシアンである。
図4(b)の例では、「度」の文字がマゼンタであり、「ー」の文字が緑である。このように、複数の画像のうち、隣接する画像の色は補色関係になく、互いに類似する色であることが望ましい。このように画像データが構成されていることで、手前の画像が、円環状領域又は球状領域の中心に対して点対称の位置にある他の画像に隣接する画像と部分的に重なる領域が存在しても、当該領域の識別性が低下しない。
【0030】
画像データに含まれる複数の画像それぞれに複数の色が含まれていてもよい。具体的には、第1画像に複数の色が含まれており、第2画像に、第1画像に含まれる複数の色と異なる複数の色が含まれていてもよい。一例として、
図4における「精」の文字は、左から右に向かうにつれて赤からマゼンタに変化するように彩色されており、「カ」の文字は左から右に向かうにつれてシアンから緑に変化するように彩色されている。画像データがこのように構成されていることで、円環状又は球状に複数の画像が徐々に色を変化させながら回転するように見えるので、視覚的効果が向上する。
【0031】
円環状又は球状に配置された複数の画像が、より立体的に見えるように、プロセッサ320は、ホログラフィック映像を表示するステップにおいて、第1画像及び第2画像のうち、円環状領域又は球状領域の手前側の画像を奥側の画像よりも大きく表示してもよい。
図4(a)に示す例では、「精」の文字が「カ」の文字よりも大きく、
図4(b)に示す例では、「度」の文字が「ー」の文字よりも大きい。
【0032】
[映像データの作成方法]
上述した映像データは、コンピュータを用いて作成することができる。一例として、映像データを作成するためのプログラムを実行することにより、コンピュータは、3色以上の複数の光源が配置された回転可能なブレードを有するホログラフィック映像表示装置を用いてホログラフィック映像を表示するために用いられる映像データを作成する方法を実行する。
【0033】
上述したように、映像データは、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、コンピュータは、複数の画像のうち第1画像の色と、円環状領域又は球状領域の中心に対して第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なるように複数の画像データを作成することで、映像データを作成する。コンピュータは、通信媒体を介して、又は記憶媒体を介して映像データをホログラフィック映像表示装置Sに入力することで、ホログラフィック映像表示装置Sがホログラム映像を表示することが可能になる。
【0034】
[ホログラフィック映像表示装置Sによる効果]
以上説明したように、ホログラフィック映像表示装置Sは、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、複数の画像が円環状領域又は球状領域の表面に沿って移動する映像データに基づいて複数の光源の輝度を変化させるプロセッサ320と、プロセッサ320が複数の光源の輝度を変化させている間にブレード11を回転させるモータ200と、を有する。そして、複数の画像データにおいて、複数の画像のうち第1画像の色と、円環状領域又は球状領域の中心に対して第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている。
【0035】
ホログラフィック映像表示装置Sがこのような映像データを表示することで、ホログラフィック映像表示装置Sを見る人が、円環状又は球状に配置された複数の画像が円環又は球の中心を回転中心として回転する立体映像を見ながら手前の画像と奥の画像とを識別できるので、視覚的効果が高まる。特に、複数の画像が文字画像である場合、手前の文字と奥の文字とを識別できるので、ホログラフィック映像表示装置Sを見る人が文字列の内容を把握しやすいので、ホログラフィック映像表示装置Sが展示会や店舗に設置されて広告文字を表示する場合に、広告効果が高まる。
【0036】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0037】
1 ホログラフィック表示ファン
2 固定部
11 ブレード
12 ベース
21 後方面
100 光源ユニット
112 第1ブレード
113 第2ブレード
200 モータ
300 制御基板
310 メモリ
320 プロセッサ
【要約】
【課題】ホログラフィック映像表示装置で表示される文字又は画像の視認性が向上し、立体的に見えるようにする。
【解決手段】ホログラフィック映像表示方法は、円環状領域又は球状領域の表面に複数の画像が配置された複数の画像データから構成されており、複数の画像が円環状領域又は前記球状領域の表面に沿って移動する映像データを記憶媒体から読み出すステップと、ホログラフィック映像表示装置において、映像データに基づいて複数の光源の輝度を変化させることにより、映像データに基づくホログラフィック映像を表示するステップと、を有し、複数の画像データにおいて、複数の画像のうち第1画像の色と、円環状領域又は前記球状領域の中心に対して第1画像と点対称の位置にある第2画像の色とが、互いに異なっている。
【選択図】
図3