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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】フィードバック装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20241021BHJP
【FI】
G06Q10/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023547012
(86)(22)【出願日】2022-09-09
(86)【国際出願番号】 JP2022033955
(87)【国際公開番号】W WO2023038125
(87)【国際公開日】2023-03-16
【審査請求日】2023-08-31
【審判番号】
【審判請求日】2024-03-19
(31)【優先権主張番号】P 2021147207
(32)【優先日】2021-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519063196
【氏名又は名称】株式会社ZENKIGEN
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 直央
(72)【発明者】
【氏名】小荷田 成尭
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】古川 哲也
【審判官】安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0370390(US,A1)
【文献】面接官を「面接」AIが助言 ゼンキゲン、リモート向け 発話量・表情300項目分析 さらば「圧迫」、人材確保,日本経済新聞,2021年03月24日,[検索日 2022.11.16],インターネット: <URL: https://www.nikkei.com/article/DGKKZO70261660T20C21A3TJ2000/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインにおける参加者のミーティングにおいてフィードバックを実施するフィードバック装置であって、
ミーティングに関するミーティングデータを取得するデータ取得部と、
前記ミーティングデータから抽出する特徴点の種類と当該種類の特徴点に対する判断基準とを基準情報として取得する基準情報取得部と、
取得された前記基準情報に含まれる前記種類について、取得したミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する抽出部と、
抽出された前記特徴点と、取得された前記基準情報に含まれる前記判断基準とを比較する比較部と、
比較結果に基づいて、前記ミーティングに関係する関係者に向けた通知を作成する通知作成部と、
作成された通知を前記関係者に向けて出力する出力部と、
を備え、
前記参加者は、所定団体に属することを希望する希望者と、当該所定団体に属する者であって前記希望者に対して面接をする面接官とを含み、
前記ミーティングは、前記面接官による前記希望者に対する面接であり、
前記基準情報は、特徴点の前記種類として、前記面接官が前記希望者から必要十分な事項を聞き出す引き出し力を把握するための1以上の種類、前記面接官が次回の選考又は内定に適切な前記希望者を選ぶジャッジ力を把握するための1以上の種類、及び、アトラクト力を把握するための1以上の種類を併せて含む、
フィードバック装置。
【請求項2】
前記通知の際に用いる前記特徴点の種類として、前記引き出し力を把握するための前記1以上の種類、前記ジャッジ力を把握するための前記1以上の種類、及び前記アトラクト力を把握するための前記1以上の種類の夫々について、ユーザの操作により選択された1以上の種類を設定する設定部をさらに備え、
前記通知作成部は、前記設定部により設定された前記1以上の種類の前記特徴点についての前記比較結果に基づいて、前記通知を作成する、
請求項1に記載のフィードバック装置。
【請求項3】
前記設定部は、さらに、設定した前記1以上の種類の前記特徴点毎に、前記ユーザの操作により選択された前記判断基準を夫々設定し、
前記通知作成部は、前記設定部により設定された前記1以上の種類の前記特徴点及び前記判断基準が用いられた前記比較結果に基づいて、前記通知を作成する、
請求項2に記載のフィードバック装置。
【請求項4】
前記通知作成部は、オンラインにおける参加者のミーティングにおいてリアルタイムに通知を作成する請求項1に記載のフィードバック装置。
【請求項5】
前記参加者の属性を示す参加者情報を取得する参加者情報取得部と、
取得された参加者情報に基づいて、参加者に対して用いる判断基準を決定する決定部と、
をさらに備え、
前記比較部は、抽出された特徴点と決定された判断基準とを比較する請求項1乃至のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項6】
前記基準情報取得部は、基準情報として通知を出力する出力先の関係者を特定する特定情報をさらに含み、
前記出力部は、取得された参加者情報と取得された特定情報とに基づいて、出力先の参加者を決定する請求項に記載のフィードバック装置。
【請求項7】
前記基準情報には、特徴点の前記種類として、予め定められた表現が含まれており、
前記抽出部は、特徴点として、前記ミーティングデータに含まれる前記表現を抽出し、
前記比較部は、抽出された前記表現と判断基準とを比較し、
前記通知作成部は、比較結果に基づいて、予め定められた表現を評価した通知を作成する請求項1乃至のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項8】
前記基準情報には、特徴点の前記種類として、発話比率が含まれており、
前記抽出部は、参加者の前記発話比率を特徴点として抽出し、
前記比較部は、抽出された前記発話比率と判断基準とを比較し、
前記通知作成部は、比較結果に基づいてバランスをとるように促す通知を作成する請求項1乃至のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項9】
前記基準情報には、特徴点の前記種類として、人の状態が含まれており、
前記抽出部は、特徴点として、参加者の前記状態を抽出し、
前記比較部は、抽出された前記状態と判断基準とを比較し、
前記通知作成部は、比較結果に基づいてアドバイスを提供する通知を作成する請求項1請求項1乃至のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項10】
前記基準情報には、特徴点の前記種類として、発言の具体的内容が含まれており、
前記抽出部は、特徴点として、発言の具体的な前記内容を抽出し、
前記比較部は、抽出された前記内容と判断基準とを比較し、
前記通知作成部は、比較結果に基づいて抽出した内容に対する通知を作成する請求項1乃至のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項11】
前記基準情報には、特徴点の前記種類として、発言内容に基づく参加者のコミュニケーションの特徴が含まれており、
前記抽出部は、特徴点として、発言内容に基づく参加者のコミュニケーションの前記特徴を抽出し、
前記比較部は、抽出された前記特徴と判断基準とを比較し、
前記通知作成部は、判断結果に基づいて抽出したコミュニケーションの特徴に対する対応手法を通知として作成する請求項1乃至10のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項12】
参加者の人数及び属性に応じて取得された基準情報の内容を変更する変更部をさらに備える請求項1乃至11のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項13】
前記所定団体は、複数のグループごとに、1回以上の面接を行った前記面接官を1人以有しており、
前記抽出部における前記特徴点を抽出する単位として、前記所定団体、前記グループ、前記面接官、及び前記ミーティングのうち何れかを設定する単位設定手段をさらに備え、
前記抽出部は、設定された前記単位に含まれる1以上の前記ミーティングデータから特徴点を抽出し、
前記比較部の前記比較結果は、設定された前記単位についての結果であり、
前記通知作成部は、設定された前記単位に関する前記通知を作成する、
請求項1乃至12のうち何れか1項に記載のフィードバック装置。
【請求項14】
オンラインにおける参加者のミーティングに基づいてフィードバックを実施するフィードバック装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
ミーティングに関するミーティングデータを取得するデータ取得部と、
前記ミーティングデータから抽出する特徴点の種類と当該種類の特徴点に対する判断基準とを基準情報として取得する基準情報取得部と、
取得された前記基準情報に含まれる前記種類について、取得したミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する抽出部と、
抽出された前記特徴点と、取得された前記基準情報に含まれる前記判断基準とを比較する比較部と、
比較結果に基づいて、前記ミーティングに関係する関係者に向けた通知を作成する通知作成部と、
作成された通知を前記関係者に向けて出力する出力部と、
として機能させ、
前記参加者は、所定団体に属することを希望する希望者と、当該所定団体に属する者であって前記希望者に対して面接をする面接官とを含み、
前記ミーティングは、前記面接官による前記希望者に対する面接であり、
前記基準情報は、特徴点の前記種類として、前記面接官が前記希望者から必要十分な事項を聞き出す引き出し力を把握するための1以上の種類、前記面接官が次回の選考又は内定に適切な前記希望者を選ぶジャッジ力を把握するための1以上の種類、及び、アトラクト力を把握するための1以上の種類を併せて含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フィードバック装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、オンラインでの面接、及び会議等のミーティングが実施されている。このようなオンラインミーティングを記録して分析することにより、ミーティングを支援するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-61594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、オンラインミーティングでは、参加者同士がネットワークを介して接続されていることから、参加者がミーティングの状況を把握しづらいという課題があった。例えば、参加者は、他の参加者の反応や、ミーティングの雰囲気等について、画面又は音声を通じて把握する必要があるため、状況を把握しづらいという課題があった。
【0005】
特許文献1では、オンラインミーティングについて、リアルタイムでテキスト化及びミーティングを評価することにより、ミーティングの後にオンラインミーティングの記録を資産化している。一方で、特許文献1では、ミーティングの進行に応じて変化する状況について、これに応じた情報を提示することはできていない。また、特許文献1では、ミーティングの質についてまで把握できない。そこで、ミーティングの状況に応じた情報を把握することができれば好適である。
【0006】
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、ミーティングの状況に応じた情報を把握することが可能なフィードバック装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、オンラインにおける参加者のミーティングにおいてフィードバックを実施するフィードバック装置であって、ミーティングに関するミーティングデータを取得するデータ取得部と、前記ミーティングデータから抽出する特徴点と特徴点に対する判断基準とを基準情報として取得する基準情報取得部と、取得した基準情報に基づいて取得したミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する抽出部と、抽出された特徴点と判断基準とを比較する比較部と、比較結果に基づいて、前記ミーティングに関係する関係者に向けた通知を作成する通知作成部と、作成された通知を前記関係者に向けて出力する出力部と、を備えるフィードバック装置に関する。
【0008】
また、前記通知作成部は、オンラインにおける参加者のミーティングにおいてリアルタイムに通知を作成するのが好ましい。
【0009】
また、フィードバック装置は、前記参加者の属性を示す参加者情報を取得する参加者情報取得部と、取得された参加者情報に基づいて、参加者に対して用いる判断基準を決定する決定部と、をさらに備え、前記比較部は、抽出された特徴点と決定された判断基準とを比較するのが好ましい。
【0010】
また、前記基準情報取得部は、基準情報として通知を出力する出力先の関係者を特定する特定情報をさらに含み、前記出力部は、取得された参加者情報と取得された特定情報とに基づいて、出力先の参加者を決定するのが好ましい。
【0011】
また、前記抽出部は、特徴点として、前記ミーティングデータに含まれる予め定められた表現を抽出し、前記比較部は、抽出した予め定められた表現と判断基準とを比較し、
前記通知作成部は、判断結果に基づいて、予め定められた表現を評価した通知を作成するのが好ましい。
【0012】
また、前記抽出部は、参加者の発話比率を特徴点として抽出し、前記比較部は、抽出した発話比率と判断基準とを比較し、前記通知作成部は、判断結果に基づいてバランスをとるように促す通知を作成するのが好ましい。
【0013】
また、前記抽出部は、特徴点として、参加者の状態を抽出し、前記比較部は、抽出した状態と判断基準とを比較し、前記通知作成部は、判断結果に基づいてアドバイスを提供する通知を作成するのが好ましい。
【0014】
また、前記抽出部は、特徴点として、発言の具体的な内容を抽出し、前記比較部は、抽出した内容と判断基準とを比較し、前記通知作成部は、判断結果に基づいて抽出した内容に対する通知を作成するのが好ましい。
【0015】
また、前記抽出部は、特徴点として、発言内容に基づく参加者のコミュニケーションの特徴を抽出し、前記比較部は、抽出した内容と判断基準とを比較し、前記通知作成部は、判断結果に基づいて抽出したコミュニケーションの特徴に対する対応手法を通知として作成するのが好ましい。
【0016】
また、フィードバック装置は、参加者の人数及び属性に応じて取得された基準情報の内容を変更する変更部をさらに備えるのが好ましい。
【0017】
また、フィードバック装置は、前記基準情報には、特徴点の前記種類として、引き出し力を把握するための1以上の種類、ジャッジ力を把握するための1以上の種類、及び、アトラクト力を把握するための1以上の種類を含むのが好ましい。
【0018】
また、本発明は、オンラインにおける参加者のミーティングに基づいてフィードバックを実施するフィードバック装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、ミーティングに関するミーティングデータを取得するデータ取得部、前記ミーティングデータから抽出する特徴点と特徴点に対する判断基準とを基準情報して取得する基準情報取得部、取得した基準情報に基づいて取得したミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する抽出部、抽出された特徴点と判断基準とを比較する比較部、比較結果に基づいて、前記ミーティングに関係する関係者に向けた通知を作成する通知作成部、作成された通知を前記関係者に向けて出力する出力部、として機能させるプログラムに関する。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、ミーティングの状況に応じた情報を把握することが可能なフィードバック装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係るフィードバック装置を含むフィードバックシステムを示す概略図である。
図2】第1実施形態のフィードバック装置の構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態のフィードバック装置の比較部によって比較される内容の一例を示すタイムチャートである。
図4】第1実施形態のフィードバック装置の通知作成部によって作成される通知の一例を示すタイムチャートである。
図5】第1実施形態のフィードバック装置の出力部によって出力される画面の一例を示す画面図である。
図6】第1実施形態のフィードバック装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第2実施形態のフィードバック装置の構成を示すブロック図である。
図8】第2実施形態のフィードバック装置によって表示される画面を示す画面図である。
図9】第2実施形態のフィードバック装置によって表示される他の画面を示す画面図である。
図10】第2実施形態のフィードバック装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図11】本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置を含むフィードバックシステムを用いたサービスの概要を示す図である。
図12】採用における面接力の概要を示す図である。
図13図11に示すサービスを実現する、本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置を含むフィードバックシステムを示す概略図である。
図14図13のフィードバックシステムのうちフィードバック装置、即ち、本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置の構成を示すブロック図である。
図15図11の人事担当者が確認するレポートのうち、全ての部署担当者の特徴の情報を総合したダッシュボードの画面の一例を示す図である。
図16図11の人事担当者が確認するレポートのうち、部署担当者毎の特徴点の情報を確認するための面接官一覧の画面の一例を示す図である。
図17図11の人事担当者が確認するレポートのうち、特定の部署担当者の特徴点の情報を確認するための、当該特定の部署担当者の評価の画面の一例を示す図である。
図18】特定の面接における各種類の特徴点のサマリ、面接の時系列情報、及び面接の動画データを確認するための、面接詳細分析の画面の一例を示す図である。
図19】各種類の特徴点ごとに、図15乃至図18の画面における表示若しくは非表示を設定する画面の一例である。
図20図19の画面で設定対象となる各種類の特徴点の夫々について閾値を設定する画面の一例である。
図21】面接の採用候補者USと部署担当者Mとして適切なペアをマッチングする機能、即ち上述の面接官マッチ機能を利用する画面の一例を示している。
図22図11の本サービスのシステム構成であって、図12の例と異なる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の各実施形態に係るフィードバック装置1及びプログラムについて、図1から図10を参照して説明する。
まず、各実施形態に係るフィードバック装置1の概略について説明する。
【0022】
フィードバック装置1は、例えば、サーバ等の情報処理装置である。フィードバック装置1は、例えば、オンラインにおける参加者のミーティングにおいてフィードバックを実施する装置である。
ここで、ミーティングの画像データ(静止画データ若しくは映像(動画)データ)若しくは音声データ又はミーティング以外のデータから取得又は算出され、数値化することが可能な情報であって、ミーティング又はミーティングの参加者に係る所定種類(所定属性)の特徴についての度合いを示す情報を、以下「特徴点」と呼ぶ。特徴点の種類(属性)としては、ミーティングの画像データ(静止画データ若しくは映像(動画)データ)又は音声データに関連するものとしては、参加者の発言内容、表情、仕草、発話比率、及びミーティング時間等が存在する。ミーティング以外のデータに関連するものとしては、合格率、トスアップ率、及び内定承諾率等が存在する。
フィードバック装置1は、例えば、参加者の発言内容、表情、仕草、及び発話比率等の複数種類の特徴点を抽出して、抽出した種類の特徴点の内容に応じた通知を参加者等にフィードバックする。フィードバック装置1は、例えば、ミーティングの参加者に限定されず、ミーティングの管理者及び司会者等に対しても通知を出力する。これにより、フィードバック装置1は、ミーティングの状況に応じた情報を把握することを図っている。特に、以下の実施形態のフィードバック装置1は、参加者の心的状態がどう変わったか(例えば、ミーティングが採用面接であれば志望度向上や、心理的安全性向上、職場利用であれば参加者のモチベーション向上等)、或いは、参加者同士の関係性がどうなったか(例えば、採用面接であれば相手への好意向上、職場でのミーティングであれば上司・部下の関係性の改善等)といった人事的な観点でフィードバックを実施する。また、フィードバック装置1は、人事以外の観点についても、例えば会議利用でコミュニケーションを円滑にする、又はファシリテーションをサポートすることを図ったものである。フィードバック装置1は、例えば、「相手の参加者が緊張していそうなのでアイスブレイクしてください」、又は「次のアジェンダにうつった方が良いと思います」といったフィードバックを実施する。なお、以下の説明では、理解を容易にするために、ミーティングとして採用面接を例として説明する。
【0023】
なお、以下の第1及び第2実施形態では、ミーティング中に、リアルタイムにフィードバックを実施する場合が説明される。ここで、「リアルタイムにフィードバック」とは、即時にフィードバックするだけでなく、5分や10分ごとに、その間の参加者の状況をフィードバックすることも含む。また、以下の実施形態では、リアルタイムに限らず、事前に定められた期間の複数のミーティングが実施された後、予め定められたミーティングの回数実施後、又は問題を含むミーティングの回数が所定回数以上検出された場合にフィードバックされるようになっていてもよい。これにより、検証するミーティングの回数を増やすことができるので、フィードバックの確度を向上することができる。また、リアルタイムに限らず、ミーティングから予め設定された一定期間の後にフィードバックをしてもよい。これにより、冷静な状態の参加者に対してフィードバックを実施することができる。
【0024】
次に、フィードバック装置1を含むフィードバックシステム200について説明する。
フィードバックシステム200は、図1に示すように、複数の参加者端末100と、フィードバック装置1と、を含む。
【0025】
参加者端末100は、例えば、マイク及びカメラを有する情報処理装置である。参加者端末100は、例えば、ミーティングの参加者ごとに設けられる。参加者端末100は、例えば、面接官ごとに設けられる。また、参加者端末100は、面接を受ける受験者ごとに設けられる。また、参加者端末100は、ミーティングに直接参加しないが、ミーティングを管理する管理者ごとに設けられる。
フィードバック装置1の詳細については後述する。
【0026】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係るフィードバック装置1について、図1から図6を参照して説明する。
フィードバック装置1は、参加者端末100を用いて実施されるミーティングに関して、ミーティングの状況を分析して、参加者に通知等のフィードバックを実施する。フィードバック装置1は、図1に示すように、複数の参加者端末100とネットワークNを介して接続される。本実施形態において、フィードバック装置1は、参加者端末100間のミーティングについても管理する装置として説明する。フィードバック装置1は、図2に示すように、データ取得部11と、参加者情報格納部12と、参加者情報取得部13と、ミーティング実施部14と、ミーティング格納部15と、基準情報格納部16と、基準情報取得部17と、決定部18と、抽出部19と、比較部20と、通知作成部21と、出力部22と、変更部23と、を備える。
【0027】
データ取得部11は、例えば、CPUが動作することにより実現される。データ取得部11は、ミーティングに関するミーティングデータを取得する。データ取得部11は、例えば、参加者端末100から送信される音声データ及び映像データをミーティングデータとして取得する。具体的には、データ取得部11は、各参加者端末100から送信される、参加者の音声データ及び映像データを取得する。
【0028】
参加者情報格納部12は、例えば、ハードディスク等の記録媒体である。参加者情報格納部12は、参加者の属性を示す参加者情報を格納する。参加者情報格納部12は、例えば、参加者を識別する識別情報(例えばID等)に紐づけられた参加者情報を格納する。参加者情報格納部12は、例えば、参加者情報として、参加者が受験者であるか面接官であるかの情報を格納する。また、参加者情報格納部12は、例えば、参加者が受験者である場合に、受験者の自己紹介動画、アンケート結果、性別、学歴、職歴、及び他のサービスから得られたデータ(チャットツール、エンゲージメント測定ツール等)等を参加者情報として格納する。また、参加者情報格納部12は、例えば、参加者が面接官である場合に、面接官の性別、性格、年齢、入社年度、入社区分(新卒/中途)、部署、役職、学歴、経験部署、人事評価(360度評価・360度フィードバックを含む)、業績情報(営業成績等)、休職履歴、勤怠データ、コミュニケーションデータ(チャットツール等から取得した他メンバーとのコミュニケーション頻度および質、組織図から見たつながりの傾向(業務上の関与メンバーが多い、少ないなど))、採用活動時のデータ、並びにヘルスケアプロダクトから取得したデータ等を参加者情報として格納する。本実施形態において、参加者情報格納部12は、ミーティングが実施される前に、予め参加者情報を格納する。
【0029】
参加者情報取得部13は、例えば、CPUが動作することにより実現される。参加者情報取得部13は、参加者の属性を示す参加者情報を取得する。参加者情報取得部13は、例えば、参加者を識別する識別情報に紐づけられた参加者情報を取得する。
【0030】
ミーティング実施部14は、例えば、CPUが動作することにより実現される。ミーティング実施部14は、所定のミーティングに参加予定の参加者によって用いられる参加者端末100から取得したミーティングデータを用いてミーティングを実施する。
【0031】
ミーティング格納部15は、例えば、ハードディスク等の記録媒体である。ミーティング格納部15は、実施されたミーティングの内容と、後述する作成された通知とを格納する。
【0032】
基準情報格納部16は、例えば、ハードディスク等の記録媒体である。基準情報格納部16は、取得したミーティングデータに関して、参加者の状態を判断する基準情報を格納する。基準情報格納部16は、例えば、ミーティングの開始及び終了時刻、アジェンダ、及びミーティングに関連する主題等のメタデータ等を基準情報として格納する。また、基準情報格納部16は、例えば、経過時間、発話比率の良否、笑顔比率の良否、及び会話速度の良否を判断基準として格納する。また、基準情報格納部16は、基準情報として通知を出力する出力先の関係者を特定する特定情報をさらに格納する。基準情報格納部16は、例えば、アジェンダの時刻について面接官及び関係者(ファシリテータ、コントローラ等)の参加者端末100に出力することを特定する特定情報を格納する。また、基準情報格納部16は、例えば、発話比率の良否、笑顔比率の良否、及び会話速度の良否については、該当する参加者を出力先として特定する特定情報を格納する。
【0033】
また、基準情報格納部16は、ミーティングデータに含まれる予め定められた表現に関する判断基準を基準情報として格納する。基準情報格納部16は、例えば、高圧的な発言、ネガティブな発言、及びポジティブな発言に関する判断基準を基準情報として格納する。また、基準情報格納部16は、例えば、怒鳴り声に該当する音声の音量、及び机を叩く等の仕草に関する判断基準を基準情報として格納する。また、基準情報格納部16は、参加者の状態を判断基準として格納する。基準情報格納部16は、例えば、参加者の表情、仕草、声のトーン、及び発言の具体的な内容に関する判断基準を基準情報として格納する。また、基準情報格納部16は、コミュニケーションの特徴に関する判断基準を基準情報として格納する。なお、基準情報格納部16は、例えば、状態として、発言・動作から読み取れる人の内的状態(例えば、心理的安全性、信頼度合い、及びモチベーション等)といった結果指標を格納する。また、基準情報格納部16は、表現として、「状態」に影響を与える原因となりうる発言・動作(例えば、パワハラ的で萎縮させる言動等)を格納する。すなわち、表現と状態との関係は、一例として、「表現」が引き金になって「状態」を作り出すものとして扱われる。
【0034】
基準情報取得部17は、例えば、CPUが動作することにより実現される。基準情報取得部17は、ミーティングデータから抽出する特徴点と特徴点に対する判断基準とを基準情報して取得する。基準情報取得部17は、例えば、基準情報格納部16に格納されている基準情報を取得する。
【0035】
決定部18は、例えば、CPUが動作することにより実現される。決定部18は、取得された参加者情報に基づいて、参加者に対して用いる判断基準を決定する。決定部18は、例えば、基準情報に含まれる出力先の特定に基づいて、参加者に対して用いる判断基準を決定する。
【0036】
抽出部19は、例えば、CPUが動作することにより実現される。抽出部19は、取得した基準情報に基づいて取得したミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する。抽出部19は、例えば、基準情報に含まれるアジェンダに基づいて、取得したミーティングデータに含まれる経過時間を取得する。また、抽出部19は、例えば、基準情報に含まれる発話比率に基づいて取得したミーティングデータに含まれる参加者の発話比率を特徴点として取得する。また、抽出部19は、例えば、基準情報に含まれる笑顔比率に基づいて、ミーティングデータに含まれる参加者の顔の特徴部分を取得する。また、抽出部19は、基準情報に含まれる会話速度に基づいて、ミーティングデータに含まれる参加者の会話速度を取得する。抽出部19は、例えば、ミーティング中のミーティングデータから特徴点をリアルタイムで抽出する。抽出部19は、例えば、図3に示すように、経過時間、発話比率、笑顔比率、及び会話速度をリアルタイムで抽出する。
【0037】
また、抽出部19は、特徴点として、ミーティングデータに含まれる予め定められた表現を抽出する。抽出部19は、例えば、ミーティングデータに含まれる、高圧的な発言、ネガティブな発言、及びポジティブな発言を抽出する。また、抽出部19は、特徴点として、参加者の状態を抽出する。また、抽出部19は、特徴点として、発言内容に基づく参加者のコミュニケーションの特徴を抽出する。また、抽出部19は、参加者の応答内容を抽出する。また、抽出部19は、例えば、少なくとも表情及び文言のいずれか一方を特徴点として抽出する。抽出部19は、例えば、特徴点から、参加者の表情及び他の参加者から見た場合の表情の感じられ方(眉間にしわが寄っている等)を判断する。
【0038】
比較部20は、例えば、CPUが動作することにより実現される。比較部20は、抽出された特徴点と判断基準とを比較する。比較部20は、例えば、抽出された経過時間、発話比率、笑顔比率、及び会話速度と基準情報に含まれる判断基準とを比較する。比較部20は、例えば、判断基準として所定のしきい値に対して、抽出された特徴点を比較する。比較部20は、抽出された特徴点と決定された判断基準とを比較する。比較部20は、例えば、決定部18によって決定された参加者に適用する比較基準を用いて、抽出された特徴点を判断基準と比較する。また、比較部20は、抽出した予め定められた表現と判断基準とを比較する。また、比較部20は、抽出した状態と判断基準とを比較する。
【0039】
通知作成部21は、例えば、CPUが動作することにより実現される。通知作成部21は、比較結果に基づいて、ミーティングに関係する関係者に向けた通知を作成する。通知作成部21は、例えば、判断結果に基づいて発話比率のバランスをとるように促す通知を作成する。また、通知作成部21は、判断結果に基づいて、予め定められた表現を評価した通知を作成する。通知作成部21は、例えば、図4に示すように、笑顔比率の低い参加者に対して「表情が硬いので笑顔で」という通知を作成する。また、通知作成部21は、笑顔比率の高い参加者に対して「いい感じです!」という通知を作成する。また、通知作成部21は、会話速度が速くなっている参加者に対して「話速が上がっています」という通知を作成する。通知作成部21は、例えば、参加者ごとに判断された通知を作成する。通知作成部21は、例えば、高圧的な発言又はネガティブな発言を控えるように促す通知を作成する。また、通知作成部21は、例えば、ポジティブな発言に対して、高評価であることを示唆する通知を作成する。また、通知作成部21は、判断結果に基づいて抽出したコミュニケーションの特徴に対する対応手法を通知として作成する。通知作成部21は、例えば、面接中の参加者のコミュニケーションの特徴に対して、当該参加者に応じた対話の仕方(例えば、聞き役に回った方が良い、リードした方が良い等)を面接官に通知する。また、通知作成部21は、参加者の理解度を推定して、面接官に対する通知を作成する。
【0040】
また、通知作成部21は、例えば同じ用語が繰り返される場合等、発言の内容の偏りを指摘する通知を作成する。通知作成部21は、例えば、比較部20において比較された、発話比率、声質、及び表情の状態の良、不良から偏りを是正するか又はそのまま続けることを促す通知を作成するまた、通知作成部21は、例えば、同じカテゴリの文言が繰り返し出現する場合に、偏りを指摘する通知を作成する。また、通知作成部21は、アジェンダに対する文言の頻出度合いに応じて、深掘を促す通知を作成する。通知作成部21は、「いまの発言はどういった背景からのものですか?」「XXXという単語は初めて登場しましたが、相手に伝わりやすい言葉でしょうか?」等)の通知を作成する。通知作成部21は、例えば、採用であれば「相手の話を引き出す」「相手の性格・能力・資質を見極める」という目的、職場利用であれば「相手に内省を促し気づきを与える」「緊張している場合は緩和させる」などの目的が会話中タイプごとに用意され、それをコミュニケーション中に参加者(単独もしくは複数)に表示する。この時、アドバイスの内容や実施タイミングの算出に、それまでの動画中で得られたデータや、他使用データ(上記参照)を使用しても良い。また、通知作成部21は、相手の応答を解析して相手の理解度を通知してもよい。
【0041】
出力部22は、例えば、CPUが動作することにより実現される。出力部22は、作成された通知を関係者に向けて出力する。出力部22は、取得された参加者情報と取得された特定情報とに基づいて、出力先の参加者を決定する。出力部22は、例えば、アジェンダの時刻を面接官及びファシリテータの参加者端末100に対して出力する。出力部22は、例えば、発話比率、笑顔比率、及び会話速度に関する通知を該当する参加者の参加者端末100に対して出力する。出力部22は、例えば、メッセージ通知、音声(音)、画面へのグラフ表示、信号機を模したもの、又は色(ウィンドーの縁の色の変化)等を用いて通知してもよい。出力部22は、アドバイスの方法としてチャット以外の方法でも良い(下記「人事部・本人への通知方法」、「データの表示方法」および「画像データのパターン」参照)。出力部22は、アドバイスの実施タイミングとして、即時でも、5分おきなどのバッジ処理でも、会話が終了した後でも良い。
【0042】
変更部23は、例えば、CPUが動作することにより実現される。変更部23は、参加者の人数及び属性に応じて取得された基準情報の内容を変更する。変更部23は、例えば、面接官の人数及び受験者の人数の比率に応じて発話比率に関する基準情報(例えばしきい値)を変更する。
【0043】
次に、フィードバック装置1の動作の流れについて、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、基準情報取得部17は、基準情報を取得する(ステップS1)。次いで、参加者情報取得部13は、参加者情報を取得する(ステップS2)。また、変更部23は、参加者の人数及び属性に応じて、取得された基準情報の内容を変更する。次いで、データ取得部11は、ミーティングデータを取得する(ステップS3)。
【0044】
次いで、ミーティング実施部14は、ミーティングを実施する(ステップS4)。次いで、決定部18は、参加者に用いる判断基準を決定する(ステップS5)。次いで、抽出部19は、ミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する(ステップS6)。次いで、比較部20は、抽出された特徴と判断基準とを比較する(ステップS7)。
【0045】
次いで、通知作成部21は、比較結果に基づいて通知を作成する(ステップS8)。次いで、出力部22は、作成した通知を該当する参加者に向けて出力する(ステップS9)。
【0046】
次いで、ミーティングが終了するか否かが判断される(ステップS10)。ミーティングが終了する場合(ステップS10:YES)、本フローによる処理は、終了する。一方、ミーティングが継続する場合(ステップS10:NO)、処理は、ステップS6に戻る。
【0047】
次に、プログラムについて説明する。
フィードバック装置1に含まれる各構成は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせによりそれぞれ実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0048】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、表示プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0049】
以上、本実施形態に係るフィードバック装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(1)オンラインにおける参加者のミーティングにおいてリアルタイムにフィードバックを実施するフィードバック装置1であって、ミーティングに関するミーティングデータを取得するデータ取得部11と、ミーティングデータから抽出する特徴点と特徴点に対する判断基準とを基準情報として取得する基準情報取得部17と、取得した基準情報に基づいて取得したミーティングデータに含まれる特徴点を抽出する抽出部19と、抽出された特徴点と判断基準とを比較する比較部20と、比較結果に基づいて、ミーティングに関係する関係者に向けた通知を作成する通知作成部21と、作成された通知を関係者に向けて出力する出力部22と、を備える。これにより、ミーティングの状況に応じた情報をリアルタイムで把握することができる。
(2)フィードバック装置1は、参加者の属性を示す参加者情報を取得する参加者情報取得部13と、取得された参加者情報に基づいて、参加者に対して用いる判断基準を決定する決定部18と、をさらに備え、比較部20は、抽出された特徴点と決定された判断基準とを比較する。これにより、参加者ごとに判断基準を変更することができるので、柔軟性を向上することができる。
【0050】
(3)基準情報取得部17は、基準情報として通知を出力する出力先の関係者を特定する特定情報をさらに含み、出力部22は、取得された参加者情報と取得された特定情報とに基づいて、出力先の参加者を決定する。これにより、フィードバックの内容を参加者ごとに変更することができるので、柔軟性を向上することができる。
【0051】
(4)抽出部19は、特徴点として、発言の具体的な内容を抽出し、比較部20は、抽出した内容と判断基準とを比較し、通知作成部21は、判断結果に基づいて抽出した内容に対する通知を作成する。これにより、参加者の発言ごとに発言の良否を示す通知を作成することができるので、柔軟性を向上することができる。
【0052】
(5)抽出部19は、特徴点として、発言内容に基づく参加者のコミュニケーションの特徴を抽出し、比較部20は、抽出した内容と判断基準とを比較し、通知作成部21は、判断結果に基づいて抽出したコミュニケーションの特徴に対する対応手法を通知として作成する。これにより、参加者にとって好ましいコミュニケーションの仕方を通知することができるので、より柔軟性を向上することができる。
【0053】
(6)フィードバック装置1は、参加者の人数及び属性に応じて取得された基準情報の内容を変更する変更部23をさらに備える。これにより、参加者の状況に応じて判断基準を柔軟に変更することができる。
【0054】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るフィードバック装置1及びプログラムについて、図7から図10を参照して説明する。第2実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
【0055】
第2実施形態に係るフィードバック装置1及びプログラムは、参加者のミーティングの一覧を出力するものである。特に、第2実施形態に係るフィードバック装置1は、実施済みのミーティングデータに関して判断及び蓄積された情報を一覧で表示することにより、ミーティングの改善に資する情報を得ることを図ったものである。
【0056】
第2実施形態に係るフィードバック装置1は、図7に示すように、判断結果取得部31と、検出対象設定部32と、評価部33と、傾向判断部34と、変化取得部35と、入力取得部36と、を備える点で第1実施形態と異なる。また、第2実施形態に係るフィードバック装置1は、データ取得部11が、既に実施済みのミーティングデータを複数取得する点で第1実施形態と異なる。また、第2実施形態に係るフィードバック装置1は、出力部22が取得したミーティングデータを一覧として出力するとともに、評価結果をミーティングデータごとに出力する点で第1実施形態と異なる。
【0057】
判断結果取得部31は、例えば、CPUが動作することにより実現される。判断結果取得部31は、ミーティングデータを解析して得られた特徴点に対する判断結果を取得する。判断結果取得部31は、例えば、第1実施形態の比較部20によって比較された結果を判断結果として取得する。また、判断結果取得部31は、第1実施形態の通知作成部21によって作成された通知を判断結果として取得する。
【0058】
検出対象設定部32は、例えば、CPUが動作することにより実現される。検出対象設定部32は、ミーティングデータに含まれる重要な特徴を検出対象として設定する。検出対象設定部32は、例えば、予め定められたネガティブな発言内容及び予め定められたポジティブな発言内容を検出対象として設定する。
【0059】
評価部33は、例えば、CPUが動作することにより実現される。評価部33は、判断結果に基づいて、ミーティングデータを評価する。評価部33は、例えば、良い傾向の判断結果が多いミーティングデータを良いミーティングデータとして評価する。また、評価部33は、例えば、面接に不適切な発言等が含まれていると判断されている場合に、問題のあるミーティングデータであると評価する。
【0060】
傾向判断部34は、例えば、CPUが動作することにより実現される。傾向判断部34は、取得された判断結果の傾向を判断する。傾向判断部34は、例えば、参加した面接官ごとの判断結果の傾向を判断する。具体的には、傾向判断部34は、参加した面接官ごとの発言傾向を判断する。
【0061】
変化取得部35は、例えば、CPUが動作することにより実現される。変化取得部35は、取得された判断結果ごとに特徴点に対する参加者の変化を取得する。変化取得部35は、例えば、笑顔に対する参加者の変化率を取得する。また、変化取得部35は、例えば、発話比率に関する参加者の変化を取得する。
【0062】
入力取得部36は、例えば、CPUが動作することにより実現される。入力取得部36は、ミーティング時又はミーティング後の任意に入力される参加者等によって入力されるテキスト等を取得する。入力取得部36は、例えば、参加者によるミーティング中のメモ書きや、ミーティング後に参加者又は関係者によって入力される面接に対する感想等のテキストを取得する。
【0063】
出力部22は、図8に示すように、ミーティングデータの一覧を出力する。出力部22は、評価結果、傾向、変化、及び入力内容をミーティングデータの一覧とともに出力する。出力部22は、例えば、ミーティングのデータの実施日時、参加者名、ミーティング内容等の情報とともに、当該ミーティングデータの評価結果、傾向、変化、及び入力内容を出力する。また、出力部22は、図9に示すように、一覧のうちから選択されたミーティングデータの内容の詳細を出力する。出力部22は、問題のある面談があった場合に検知し、それを面接の管理者等に出力してもよい。これにより、出力部22は、参加者又は参加者を含むグループのコミュニケーションの傾向を把握することができる。
【0064】
次に、フィードバック装置1の動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。
【0065】
まず、データ取得部11は、ミーティングデータを取得する(ステップS11)。次いで、判断結果取得部31は、判断結果を取得する(ステップS12)。次いで、検出対象取得部は、検出対象を取得する(ステップS13)。
【0066】
次いで、評価部33は、ミーティングデータを評価する(ステップS14)。次いで、傾向判断部34は、ミーティングデータの傾向を判断する(ステップS15)。次いで、変化取得部35は、ミーティングデータにおける参加者の変化を取得する(ステップS16)。次いで、入力取得部36は、テキスト等の入力データを取得する(ステップS17)。次いで、出力部22は、評価結果、傾向、変化、及び入力データとともにミーティングデータの概要を出力する(ステップS18)。
【0067】
次いで、評価を終了するか否かが判断される(ステップS19)。評価するミーティングデータが無い場合(ステップS19:YES)、本フローによる処理は、終了する。一方、評価するミーティングデータが未だある場合(ステップS19:NO)、処理は、ステップS1に戻る。
【0068】
以上、本実施形態に係るフィードバック装置1及びプログラムによれば、以下の効果を奏する。
(7)参加者のミーティングの一覧を出力可能なフィードバック装置1であって、参加者のミーティングデータを複数取得するデータ取得部11と、会話データを解析して得られた特徴点に対する判断結果を取得する判断結果取得部31と、判断結果に基づいて、ミーティングデータを評価する評価部33と、取得したミーティングデータを一覧として出力するとともに、評価結果をミーティングデータごとに出力する出力部22と、を備える。これにより、実施済みのミーティングデータに関して判断及び蓄積された情報を一覧で表示することにより、ミーティングの改善に資する情報を得ることができる。
【0069】
(8)評価部33は、ミーティングデータに重要な特徴を検出し、出力部22は、検出された重要な特徴をミーティングデータとともに出力する。これにより、特に着目すべき特徴を出力することができるので、より注目すべきミーティングデータを把握することが可能になる。
【0070】
(9)フィードバック装置1は、取得された判断結果の傾向を判断する傾向判断部34をさらに備え、出力部22は、判断された傾向を出力する。これにより、参加者の発言内容等の傾向を把握することができるので、ミーティングの改善に資する情報を得ることができる。
【0071】
(10)フィードバック装置1は、取得された判断結果ごとに特徴点に対する参加者の変化を取得する変化取得部35をさらに備え、評価部33は、取得された参加者の変化を評価する。これにより、参加者の詳細な状態変化をより容易に把握することができる。
【0072】
(11)評価部33は、ミーティングデータに含まれる参加者ごとにミーティングの内容を評価し、出力部22は、参加者ごとの評価結果をミーティングデータとともに出力する。これにより、参加者ごとに異なるミーティングデータの評価結果を容易に得ることができる。
【0073】
(12)フィードバック装置1は、ミーティングデータに対する入力を取得する入力取得部36をさらに備え、出力部22は、ミーティングデータとともに、取得した入力内容を出力する。これにより、ミーティングに対する状況等の詳細な情報をより容易に得ることができる。
【0074】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置1について、図11から図21を参照して説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置を含むフィードバックシステムを用いたサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要を示す図である。
第3実施形態では、ミーティングとして、採用面接が採用されている。なお、以下、第3実施形態の説明において、「採用面接」を「面接」と適宜略記する。
図11の例では、採用を行おうとする企業には、人事部BJが存在する。人事部BJには、人事担当者MJが属している。
また、企業には、採用を行おうとする(即ち採用面接を行い得る)複数の部署が存在する。企業は、複数の部署の夫々の計画に沿って採用を行う。これら複数の部署の夫々には、1以上の採用担当者(以下、「部署担当者」と呼ぶ)が属している。具体的には例えば、図11の例においては、複数の部署の一部として、α部Baとβ部Bbが描画されている。α部Baには、部署担当者Ma-1及び部署担当者Ma-2等が属している。また、β部Bbには、部署担当者Mb-1及び部署担当者Mb-2等が属している。
なお、以下、部署及び人を特に区別する必要がない場合、部署担当者Ma-1、部署担当者Ma-2、部署担当者Mb-1、及び部署担当者Mb-2等をまとめて、「部署担当者M」と呼ぶ。
【0075】
このように、複数の部署の夫々の部署担当者Mが採用に関わることにより、部署毎の適切な受け答え(質疑応答や現場感覚の共有)等ができるため、より好適な採用面接となることが期待される。
しかしながら、このように、採用に関与する部署担当者Mが多くなると、部署担当者Mに対する面接力の教育が困難になり、その結果、部署担当者Mの面接力の向上が困難になる。
そこで、第3実施形態のフィードバック装置1は、このような部署担当者Mの面接力を向上させるためのレポートRを生成して、部署担当者Mのみならずその上司や人事担当者MJにフィードバックする。これにより、部署担当者Mの面接力の向上が可能となる。
【0076】
また、会社からの採用に応募する採用候補者USは、当該会社の複数の部署のうち希望部署の部署担当者Mとの1on1の面接を含む複数回の面接を経て、採用される。
ここで、上述したように、面接力とは、面接を通して企業(面接官)が当該企業にとってふさわしい候補者との間で相思相愛になれる力であるといえる。そのため、一般的な面接力の向上を目指す一方、面接官と、候補者との間には相性も存在する。
そこで、人事担当者MJには、複数の採用候補者USの夫々に対して、複数の部署担当者Mのうちその採用候補者USとの相性の良い部署担当者Mと面接をさせたいという要望が存在する。そこで、本サービスでは、面接官マッチ機能が提供される。面接官マッチ機能については、図21を用いて、後述する。
【0077】
さらに以下、上述のレポートRの提供によるフィードバックの流れについて説明する。
ステップST1において、採用候補者USは、面接の希望をする。
面接の希望とは、採用候補者USがその企業に応募する意思や、自身が将来的に所属する部署や担当する業務等の希望の内容を、企業に提示することをいう。
【0078】
次に、ステップST2において、人事担当者MJは、採用候補者USの面接の希望に基づいて、面接をセッティングする。
面接のセッティングとは、採用候補者USと面接をする部署担当者Mを決定し、その採用候補者USと部署担当者Mとの面接のセッティングを行うことをいう。なお、ステップST2を示す矢印が破線となっているのは、第3実施形態では、面接官マッチング機能により部署担当者Mが決定されるため、面接のセッティングの一部又は全部はフィードバック装置1の処理により実現され、実際的に人事担当者MJの作業は少ないことを示している。
ここでは、ステップST2において、α部の部署担当者Ma-2と採用候補者USとの面接がセッティングされたものとして、次のステップST3以降の流れについて説明する。
【0079】
ステップST3において、ミーティングとして、採用候補者USと部署担当者Mとの面接が行われる。
具体的には例えば図11の例では、ミーティングとして、採用候補者USと部署担当者Ma-2との間で、ウェブ会議システムを用いた1on1の面接が行われる。
【0080】
ステップST4において、ミーティング内容として、ミーティングの画像データと音声データのうち少なくとも一方を含む情報が、ミーティング格納部15(図14)に記録される。また、部署担当者Mによる面接の結果として、採用結果や面接に関するコメントが、参加者情報格納部12(図14)に記録される。
【0081】
ステップST5において、抽出・比較・通知の作成が行われる。
ステップST6において、レポートRの出力がされる。
レポートRには、面接を行った部署担当者Mの面接力が記載されている。面接力については、図12を参照して後述するが、より良い面接を実現するために重要な指標である。
出力されたレポートRは、人事部BJの人事担当者MJに適宜提供される。人事担当者MJは、レポートRに記載された部署担当者Mの面接力等に基づいて、部署担当者Mの適性等を確認し、面接力向上のための教育を部署担当者Mに施したり、面接官マッチング機能におけるマッチングの条件を変化させることができる。このように、レポートRは、より良い面接を実現できるような対応を行うことができるように、フィードバックされるのである。
【0082】
次に、レポートRに含まれる面接力について説明する。会社の採用活動においては、面接官(図11の例では部署担当者M)の面接力向上のための教育や、面接力に応じた面接官マッチングを行うことが重要である。
図12は、採用における面接力の概要を示す図である。
【0083】
採用する力(以下、「採用力」と呼ぶ)は、企業の将来の運営の成否に寄与する重要な力である。
図12に示すように、採用力には、面接力、母集団形成力、及び運営効率等が含まれる。
ここで、面接力とは、面接官が候補者を面接する力のことである。面接は、複数の候補者(図11の例では採用候補者US)から採用者を企業(面接官)が選択するものと把握される側面があるが、候補者にとっても企業を選択する機会を与えてくれるものという側面もある。この点を考慮すると、面接力は、面接を通して企業(面接官)が当該企業にとってふさわしい候補者との間で相思相愛になれる力であるともいえる。
【0084】
ここで、細分化して考えると、面接力は、引き出し力、アトラクト力、ジャッジ力が含まれる。
引き出し力とは、面接官が候補者から必要十分な事項を聞き出す力である。引き出し力を高めるには、例えば、面接官は、段取り(面接時間等)、候補者に対する傾聴、話題の発散・深掘、及び発言内容等の項目を適切にケアすることが必要である。
アトラクト力とは、面接官が候補者の企業に対する好感度を上げる力である。アトラクト力を高めるには、例えば、面接官は、NG行動の有無(例えば遅刻の有無やNG発言の有無)や、非言語(笑顔等)、候補者への興味、及び自社アピール等の項目を適切にケアすることが必要である。
ジャッジ力とは、面接官が、次回の選考や内定に適切な候補者を選ぶ力である。ジャッジ力を高めるには、例えば、面接官は、合格基準の適切さや判断理由の言語化、及び公平性等を適切にケアすることが重要である。
【0085】
図11の例でいえば、面接官たる部署担当者Mは、面接力を有していれば、複数の採用候補者USの夫々に対して面接をすることで、適切に情報を聞き出すとともに、企業に対する好感度を上げたうえで、次回の選考や内定に適切な採用候補者USを選ぶことができ、最終的に、採用候補者USと企業とが相思相愛となることができる。このようにして部署担当者Mが面接力を向上させることによって、企業にとって適切な採用候補者USを採用することができるのである。
【0086】
そこで、部署担当者Mの面接力を向上させるべく、本サービスは、図11に示すように、面接の内容や採用結果や面接に関するコメントを蓄積するとともに、抽出・比較・通知し、レポートRを作成する。
【0087】
次に、図13を参照して、第3実施形態のフィードバック装置1を含む情報処理システム(以下、「フィードバックシステム」と呼ぶ)の構成について説明する。
図13は、図11に示すサービスを実現する、本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置を含むフィードバックシステムを示す概略図である。
【0088】
図13に示すフィードバックシステムは、フィードバック装置1と、採用候補者端末110と、参加者端末100-1乃至100-nと、人事担当者端末120とを含むように構成されている。
フィードバック装置1と、採用候補者端末110と、参加者端末100-1乃至100-nと、人事担当者端末120とは、インターネット等の所定のネットワークを介して相互に接続されている。
【0089】
フィードバック装置1は、図11に示すサービスの提供者(以下、「サービス提供者」と呼ぶ)により管理されるサーバである。フィードバック装置1は、参加者端末100-1乃至100-nと、採用候補者端末110と、人事担当者端末120と適宜通信をしながら、図11に示すサービスを実現するための各種処理を実行する。
【0090】
図11に示すサービスでは、部署担当者Mが面接をする際には参加者となる。そこで、参加者端末100-1乃至100-nの夫々は、面接官となるn人の部署担当者Mの夫々により操作される情報処理装置である。
なお、以下、複数の部署担当者Mの夫々を個々に区別する必要がない場合、参加者端末100-1乃至100-nをまとめて「参加者端末100」と呼ぶ。さらに、第3実施形態の説明に限り、図13にかっこ書きで示すように、参加者端末100を適宜「部署担当者端末100」と呼ぶ。
部署担当者Mは、部署担当者端末100を操作して、オンラインミーティングにより採用候補者USと面接を行う。
【0091】
一方、採用候補者USも面接の参加者であるが、図11の例のサービスは企業側にフィードバックするサービスのため、採用候補者USにより操作される端末は、参加者端末100ではなく、採用候補者端末110とされている。
即ち、採用候補者端末110は、採用候補者USにより操作される情報処理装置である。採用候補者USは、採用候補者端末110を操作して、オンラインミーティングにより部署担当者Mと面接を行う。
【0092】
人事担当者端末120は、人事担当者MJにより操作される情報処理装置である。人事担当者MJは、人事担当者端末120を用いて、レポートRを確認することができる。
【0093】
図14は、図13のフィードバックシステムのうちフィードバック装置、即ち、本発明の第3実施形態に係るフィードバック装置の構成を示すブロック図である。
【0094】
図14の説明において、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同様の機能を果たすブロックは、同一の符号を用いて、重複する説明を適宜省略する。
【0095】
図14に示すように、フィードバック装置1のCPUにおいては、データ取得部11と、参加者情報取得部13と、ミーティング実施部14と、基準情報取得部17と、決定部18と、抽出部19と、比較部20と、通知作成部21と、出力部22と、変更部23と、基準情報設定部24と、比較単位設定部25とが機能する。
なお、サーバ1の記憶部の一領域には、ミーティング格納部15と、基準情報格納部16と、特徴点格納部26とが設けられている。
【0096】
データ取得部11は、部署担当者端末100-1乃至100-nのうち面接が行われた部署担当者端末100から、ミーティングデータを夫々取得する。
データ取得部11により取得されたミーティングデータは、ミーティング格納部15に格納されて管理される。
【0097】
基準情報設定部24は、ミーティングデータから抽出する特徴点の種類と、当該種類の特徴点に対する判断基準とを含む情報を、基準情報として取得して基準情報格納部16に格納して管理することで、基準情報を設定する。
具体的には例えば、特徴点の種類として、予め定められた表現、発話比率、人の状態、発言の具体的内容、及び発言内容に基づく部署担当者Mのコミュニケーションの特徴が含まれるものとする。これらの特徴点の種類の夫々について、判断基準が夫々取得される。
なお、上述の図13に示したように、面接力には、引き出し力、ジャッジ力、アトラクト力が重要である。そこで、基準情報設定部24は、引き出し力を把握するための1以上の種類、ジャッジ力を把握するための1以上の種類、及び、アトラクト力を把握するための1以上の種類を含むように基準情報を設定すると好適である。
ここで、引き出し力を把握するための1以上の種類、ジャッジ力を把握するための1以上の種類、及び、アトラクト力を把握するための1以上の種類の夫々は、予め固定されているものが採用されてもよいが、ここでは、後述の図19に示すように、人事担当者MJにより自由に設定可能なものとされている。
なお、引き出し力、ジャッジ力、アトラクト力のいずれかが向上すれば、面接力の少なくとも一部が向上するといえる。そこで、基準情報設定部24は、引き出し力を把握するための1以上の種類、ジャッジ力を把握するための1以上の種類、及び、アトラクト力を把握するための1以上の種類のうち、1以上の種類を含むように基準情報を設定してもよい。
【0098】
基準情報取得部17は、基準情報格納部16に格納された基準情報、即ち特徴点の種類及びその判断基準を取得する。
【0099】
比較単位設定部25は、抽出部19における特徴点を抽出する単位として、企業(会社)、部署、部署担当者M(面接官)、面接(ミーティング)のうち何れかを設定する。具体的には例えば、人事担当者MJは、ある部署に属する複数の部署担当者Mの特徴点を確認したい場合、特徴点を抽出する単位として部署を設定するための操作を行う。即ち、比較単位設定部25は、人事担当者MJの操作に基づいて設定された特徴点を抽出する単位を、人事担当者端末120を介して人事担当者MJから取得する。
【0100】
そして、抽出部19は、基準情報取得部17により取得された基準情報に含まれる特徴点の種類、及び比較単位設定部25により設定された単位に基づいて、ミーティングデータから特徴点を抽出する。抽出された特徴点は、特徴点格納部26に格納されて管理される。
比較部20は、抽出部19により抽出された特徴点と、取得された基準情報に含まれる判断基準とを比較する。
【0101】
通知作成部21は、抽出部19により抽出された特徴点と、基準情報に含まれる判断基準とが比較部20により比較された結果に基づいて、比較単位設定部25により設定された単位についてのレポートRを通知として作成する。
【0102】
出力部22は、通知作成部21により作成されたレポートRを人事担当者端末120に出力する。これにより、人事担当者MJにより設定された単位について集計されて作成されたレポートRが通知として、人事担当者MJに提示される。即ち、人事担当者MJは、企業(会社)、部署、部署担当者M、面接毎といった様々な単位毎のレポートRを通知として確認することができる。
また例えば、部署担当者Mを単位とするレポートRや、部署担当者Mが担当した面接毎の単位で作成されたレポートRは、当該部署担当者Mの端末100に出力される。これにより、部署担当者Mは、自身を単位とするレポートRや、自身が担当した面接を単位とするレポートRを確認することができる。このようにして、部署担当者Mは、面接のフィードバックを得ることができる。
【0103】
図15は、図11の人事担当者が確認するレポートのうち、全ての部署担当者の特徴の情報を総合した各特徴点のサマリ情報を確認するダッシュボードの画面の一例を示す図である。
図15に示す画面には、全ての部署担当者Mの情報を総合した各特徴点のサマリ情報が表示されている。具体的には、例えば、部署担当者Mの人数、面接回数、平均NPS、最終参加率、内定承諾率といった種類の特徴点が表示されている。
図15に示す領域G11には、母集団を選択するための選択窓が表示されている。人事担当者MJは、選択窓を用いて、全ての部署担当者Mの情報を総合する母集団を設定することができる。具体的には例えば、所定年度のビジネスの新卒採用のための面接について総合する選択肢や、所定の四半期における所定部の中途採用のための面接といった、母集団を設定することができる。
また、図15に示す領域G12には、スコアが表示されている。図15の例においては、スコアの集計の単位として、「部署別」が設定されている。
その結果、領域G12には、各部署毎の引き出し力、ジャッジ力、アトラクト力のスコア(ここでは、1~3の整数値)と、その割合が表示されている。
【0104】
図16は、図11の人事担当者が確認するレポートのうち、部署担当者毎の特徴点の情報を確認するための面接官一覧の画面の一例を示す図である。
図16に示す画面には、任意の条件で部署担当者Mを絞り込み、部署担当者Mの単位の特徴点が集計されて表示されている。
具体的には例えば、領域G21に示すように、部署担当者Mの属性情報(例えば、部署名や面接キャリア)と各特徴点が各列として表示されている。具体的には例えば、特徴点の種類として、面接力評価、面接キャリア、面接回数、引き出し力、アトラクト力、結果指数とが、表示されている。図16の例において、引き出し力、アトラクト力、結果指数の特徴点は、星の数で示されている。
また、人事担当者MJは、領域G21の各列を適宜設定することができる。具体的には例えば、各種類の特徴点の数値表示、各種類の特徴点の記号表示(例えば、星の数や〇×△等)、複数種類の特徴点を組み合わせた総合評価、任意の面接官の属性情報が設定され得る。
【0105】
図17は、図11の人事担当者が確認するレポートのうち、特定の部署担当者の特徴点の情報を確認するための、当該特定の部署担当者の評価の画面の一例を示す図である。
図17に示す画面には、特定の部署担当者Mにおける各種類の特徴点の詳細が表示されている。
例えば、図17の領域G30には、特徴点に基づいてタイプ分けされた面接スタイルが表示されている。具体的には例えば、図17の例においては、部署担当者Mの面接の進め方・話す態度に関する特徴点に基づいてタイプ分けされた面接スタイルとして、ロジカルタイプが示されている。
なお、人事担当者が確認するレポートに示される面接スタイルは、特徴点に基づいてタイプ分けされた面接スタイルに限定されない。即ち例えば、面接とは別の性格診断等に基づいてタイプ分けされた面接スタイルが示されてもよい。
具体的には例えば、まず、性格診断等に基づいて「現実志向及び未来志向」の軸、「論理的及び情熱的」の軸で区分される四象限のタイプに、部署担当者Mが分類される。そして、部署担当者Mが属する象限に基づいてタイプ分けされた面接スタイルが示される。具体的には例えば、部署担当者Mが現実志向及び論理的の象限に属する場合「ロジカルタイプ」、現実志向及び情熱的の象限に属する場合、「フレンドリー」といった面接スタイルが、性格診断の結果に基づいてタイプ分けされた面接スタイルとして示される。
【0106】
また、図17の領域G31には、人事担当者MJ等他者からの定性評価や、部署担当者M自身でのメモとして、コメントが表示されている。
なお、図17の例においては、人事担当者MJ等他者からの定性評価や、部署担当者M自身でのメモとしてコメントが表示されているが、フィードバック装置1の処理により生成等された初見がコメントとして表示されてもよい。具体的には例えば、フィードバック装置1は、部署担当者Mの特徴点に基づいて、面接時間短めや候補者発話少なめ等の判定を行う。そして、フィードバック装置1は、判定結果に基づいて、コメントを生成及び表示することが出来る。
図17の画面の下部には、部署担当者Mの評定が、各特徴点の種類ごとに表示されている。
具体的には、図17の領域G32においては、任意の回数分、時系列に各種類の特徴点がグラフ化されている。そして、設定されている閾値を下回っている種類の特徴点については、当該種類を示すグラフが強調表示される。
また、領域G33においては、部署担当者Mの平均の特徴点の数値が表示されている。
また、領域G34においては、部署担当者Mの平均と比較すべく、会社内の平均や、本サービスを利用する他社も含めた全社平均、同業種平均等が表示されている。
また、領域G35においては、部署担当者Mの平均と会社内平均の比較、任意の回数分の過去面接の閾値超過回数等、各種類の特徴点が任意の条件で記号化又は数値化された形態で評価及び評定として表示されている。
人事担当者MJは、図17の部署担当者Mの評価の画面を視認することで、その部署担当者Mについて、各種各様な特徴点を、様々な区分(例えば、社内)の平均な評定と比較して確認することができる。
【0107】
図18は、特定の面接における各種類の特徴点のサマリ、面接の時系列情報、及び面接の動画データを確認するための、面接詳細分析の画面の一例を示す図である。
具体的には、図18の画面の領域G41には、特定の面接における動画データに対応する動画(以下、「面接動画」と呼ぶ)が表示されている。人事担当者MJは、領域G41に表示された面接動画を確認することができる。
また、領域G42には、面接の時系列情報が表示される。面接の時系列情報とは、面接動画の解析の結果として、特定の面接における部署担当者Mについての各種類の特徴点及び採用候補者USの各種類の特徴点の夫々の値が、所定時間の間隔ごとにプロット又は棒グラフとして、時系列の順に2次元平面上に配置された情報である。この2次元平面のうち、横軸は時間であり、縦軸は各種類の特徴点の値である。
また、領域G43には、絶対時間や相対時間の任意の時間単位(絶対時間の時間単位としては例えば5分間、相対時間の時間単位としては例えば面接時間の10分の1)で区切られた区間における、部署担当者M及び採用候補者USの各種類の特徴点の夫々の平均値が表示されている。
また、領域G44には、人事担当者MJ等が特徴点を確認していた区間から、面接動画を再生させるボタンが表示されている。
人事担当者MJは、領域G42に表示された時系列情報を用いて、部署担当者M及び採用候補者USの各種類の特徴点の時間変化を確認し、領域G42の表示内容により、各時間帯の各種類の特徴点を確認することができる。
そして、人事担当者MJは、例えば、ある時間帯において所定種類の特徴点の値が気になった場合(例えば、極端に低い場合)に、領域G44に表示された再生するボタンを押下操作することにより、その気になった時間帯の面接動画を確認することができる。
これにより、人事担当者MJは、部署担当者Mに対して適切なアドバイス等を適宜フィードバックすることができる。
また、部署担当者Mも、図18の例の画面を、自身のレポートRとして参照することができる。これにより、部署担当者Mは、自身で反省点等を考慮することが出来るようになるため、自身の面接力の向上をすることができる。
【0108】
図19は、各種類の特徴点ごとに、図15乃至図18の画面における特徴点の表示若しくは非表示を設定する画面の一例である。 図19の画面には、引き出し力を把握するための特徴点として、表示(ON)若しくは非表示(OFF)を設定する特徴点の種類として、面接時間、逆質問開始時間、話題の発散、話題の深掘り、傾聴度が示されており、各種類について、ON/OFFスイッチが表示されている。
また、図19の画面には、ジャッジ力を把握するための特徴点として表示(ON)若しくは非表示(OFF)を設定する特徴点の種類として、合格基準、判断の公平性、多様性受容度、評価の言語化、評価観点が示されており、各種類について、ON/OFFスイッチが表示されている。
また、図19の画面には、アトラクト力を把握するための特徴点として表示(ON)若しくは非表示(OFF)を設定するための特徴点の種類として、遅刻有無、NGワード発言有無、笑顔度、自社アピール、NPSが示されており、各種類について、ON/OFFスイッチが表示されている。
人事担当者MJは、企業において、面接力(引き出し力、ジャッジ力、アトラクト力)を把握するために用いる1以上の特徴点の種類を、図19の画面のON/OFFスイッチを操作することにより設定することができる。
換言すると、人事担当者MJによりON(表示)とされた特徴点の種類とは、図14の基準情報設定部24で設定される基準情報のうち、ミーティングデータから抽出する特徴点の種類を意味することになる。
【0109】
図20は、図19の画面で設定対象となる各種類の特徴点の夫々について閾値を設定する画面の一例である。
ここで、閾値の設定とは、図14の基準情報設定部24で設定される基準情報のうち、判断基準の設定を意味する。即ち、特徴点の所定種類について設定された閾値の上限及び下限の範囲が、当該所定種類にとって推奨範囲であり、判断基準になる。
このため、図20の画面には、特徴点の各種類の夫々について、閾値の上限及び下限を設定する窓(以下、「設定窓」と呼ぶ)が表示されている。人事担当者MJは、図20の画面の設定窓に数値を入力することで、特徴点の種類ごとに、目標とする閾値の上限及び上限(即ち判断基準としての推奨範囲)を設定することができる。
即ち、図19の画面により、ミーティングデータから抽出する特徴点の種類が入力され、図20の画面により、当該種類の特徴点に対する判断基準が入力されることになる。従って、図14の基準情報設定部24は、図19及び図20の各画面により入力された情報を、基準情報として取得して、基準情報格納部16に格納して管理することで、基準情報を設定することができる。
【0110】
図21は、面接の採用候補者USと部署担当者Mとして適切なペアをマッチングする機能、即ち上述の面接官マッチ機能を利用する画面の一例を示している。
図21に示す画面には、2次面接の推奨組み合わせとして、採用候補者US(候補者)の夫々に対して相性が好適な部署担当者M(面接官)の氏名と、マッチ度とが表示されている。
なお、マッチ度(相性)は、過去の面接における1以上の種類の特徴点、過去の面接でのマッチ度実績、面接スタイル、アンケート、適性検査等の各種各様なデータが加味されて算出される。
人事担当者MJは、図21の画面に表示されたマッチ度に応じて、面接のセッティングを行う(図11のステップST2)。これにより、採用候補者USに対して相性のよい部署担当者Mが担当して面接するため、より良い面接となる。即ち、会社の観点では、高い面接力が発揮された面接が実行されることになり、その結果として、採用力が高まることになる。即ち、採用候補者USと会社とが、部署担当者Mを介して相思相愛となるような面接が実行されるので、会社にとって採用力が高まることになる。
【0111】
なお、面接マッチ機能は、採用候補者USが、自身を面接する面接官(上述の部署担当者M等)を選択する際のマッチングに用いてもよい。即ち、採用候補者USは、自身にとって相性の良い複数の部署担当者Mと面接をしたいと考える。そこで、本サービスでは、面接官マッチ機能が提供される。
【0112】
以上、本発明のフィードバック装置及びプログラムの好ましい各実施形態につき説明したが、本開示は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0113】
例えば、上記実施形態において、ミーティングデータは、音声データのみや、映像データのみ、又は両方を含むものであってよい。
【0114】
また、上記実施形態において、ミーティングについて採用面接を例に説明したが、これに制限されない。ミーティングは、社内での会議(1on1、複数人でのミーティング)、ビジネス上の他社との商談等、種々のミーティングを含むことができる。また、ミーティングは、入学試験(大学入試等)及び職業紹介事業等のキャリアカウンセリング等を含むことができる。
【0115】
また、上記実施形態において、ミーティングは1on1のミーティングに限らず、複数人が参加するミーティングであってよい。また、通知作成部21及び出力部22は、1人の参加者が話過ぎている場合に、他の参加者に対して静止を目的とした通知を作成及び出力するようにしてもよい。また、通知作成部21は、ファシリテータに対して、静止を目的とした通知を作成してもよい。また、通知作成部21は、静止に限らず、ミーティングを円滑に進めることを目的とする通知をしてよい。通知作成部21は、例えば、笑顔が少ない場合に、笑顔醸成を促す通知をしてよい。また、通知作成部21は、集中力が切れている場合に休憩を取ることを提案する通知や、ある参加者の発言に納得のいっていない表情をしている他の参加者に発言を促す等の通知をしてよい。
【0116】
また、上記第2実施形態において、出力部22は、参加者別、日時別、属性別、ミーティングデータに付されるタグ等に基づいて、ソート可能及び検索可能にミーティングデータの一覧を出力してもよい。
【0117】
また、上記実施形態において、抽出部19は、声のトーン、笑顔以外の表情(悲しみ、驚き、リラックス、怒り、及び当惑等)、さえぎりの回数、タイミングの良否、発話内容の良否、仕草、ボディーランゲージの良否等を特徴点として抽出してもよい。
【0118】
また、上記実施形態において、参加者は、ミーティングに参加している人物に限定されない。参加者は、例えば、ミーティングに参加しないがミーティングを管理する管理者や、ミーティングに参加せずにミーティングの内容を閲覧する閲覧者(所属部門管理者や参加者に対して外部から指示する人物を含む)等を含んでもよい。なお、この場合、管理者や閲覧者の動画像や言動から通知はフィードバックされなくてもよい。
【0119】
また、上記第2実施形態において、評価部33は、ミーティングの傾向を示す内容のタグを作成してもよい。評価部33は、ミーティングの傾向として、話の弾みの有無、参加者のパーソナリティー及び職場での課題等の深掘りの有無、或いは、参加者の心的状態(会社への志望度、仕事へのモチベーション、相手への信頼度合い等)の向上の有無等のタグを作成してもよい。評価部33は、例えば、タグ付けの対象として、「ミーティングの傾向」、「参加者の特徴」、及び「参加者同士の関係性の特徴」を用いてもよい。評価部33は、例えば、ミーティングの傾向が良否、信頼関係の有無、及びハラスメント傾向の有無についてタグ付けの対象としてもよい。また、評価部33は、例えば、参加者の特徴を示すタグを作成してもよい。評価部33は、例えば、ミーティングの種類に応じて、参加者の特徴を抽出してもよい。評価部33は、例えば、ミーティングが面接である場合に、参加者の特徴として、ミーティング中の発言から「英語力」、「ボランティア」、「留学」、「ニューヨーク」、「TOEFL」等の特徴を抽出してタグとしてもよい。また、評価部33は、参加者の特徴として、発言傾向、性格の特性(明暗)、話の多寡、社交性の有無、笑顔の多寡、相手への影響、好かれやすさ等のタグを作成してもよい。また、評価部33は、相性の良い部門や面接担当者と引き合わせることを可能にしてもよい。
【0120】
また、上記第2実施形態において、出力部22は、ミーティングデータをソートして表示してもよい。出力部22は、例えば、参加者別、日時別、参加者の属性別、又は参加者のタグを用いてミーティングデータをソートしてもよい。
【0121】
また、上記第2実施形態において、出力部22は、ミーティングデータの内容について、円グラフ(ドーナツグラフ含む)、表・ヒートマップ(ピボットテーブル含む))、棒グラフ(積み上げ棒グラフ含む)、折れ線グラフ、散布図、バブルチャート、帯グラフ、じょうご(採用プロセスの歩留まりを表すのに特に有用)、ヒストグラム、ゲージ(車のメーターのようなもの)、面グラフ、面積グラフ、箱ひげ図、レーダーチャート、パレート図、スロープグラフ(坂グラフ)、等高線、サンキーダイアグラム、ウォーターフォールチャート、又は組織図・ネットワーク図へのマップ等で出力してもよい。また、出力部22は、メッセージ通知、音声(音)、画面にグラフ表示、信号機を模した表示、画面の色(ウィンドーの縁に色を付した表示)を用いて出力してもよい。
【0122】
また、第2実施形態において、出力部22は、グラフの軸として、ミーティングデータの進行時刻、実施時刻、各種スコア、又は通信状況等を用いて表現してもよい。また、評価部33は、ミーティングデータを解析して、見どころを抽出してもよい。評価部33は、スコアの上昇点、降下点、不適切発言、感情の変化に関連する発言にミーティングデータにおいて発生した時刻をリンクさせてもよい。また、評価部33は、リンクから動画の該当箇所を再生できるようにしてもよい。また、評価部33は、これらの見どころを含むハイライト動画を作成してもよい。出力部22は、グラフで表示させる内容として、1回のミーティングの中の各点数・推移などを表示させるもの、同じ参加者で実施された複数回のミーティング同士を比較表示するもの、他の参加者と比較表示するもの例えば、「面接官Aの実施した学生B/学生Cとの面接を同じグラフで比較するもの」、又は「上司Dの実施した部下E/部下Fとのミーティングを同じグラフで比較するもの」が考えられる。
【0123】
また、上記第1実施形態において、通知作成部21は、コミュニケーションに関する解析スコアが極端に低い面談が検知された場合に、即時、もしくは事後的に通知を作成してもよい。また、第2実施形態において、評価部33は、例えば、その日の夕方に、当日実施された面接の内、笑顔度が極端に低い面談があれば、それらをリストアップして人事あてにメール通知するようにしてもよい。また、評価部33は、コミュニケーションの質として補完関係にある(面接官)ペアを発見及び提案して、面談全体の質の向上に寄与するようにしてもよい。また、上記第1実施形態において、比較部20は、コミュニケーションにおける参加者のパワーバランスを比較してもよい。出力部22は、この比較結果を出力してもよい。
【0124】
また、上記実施形態において、フィードバック装置1は、採用面接での利用と、職場内での面談での利用とを横断的に連携させて用いることができる。例えば、フィードバック装置1は、ある参加者の採用面接で用いられた文言等を参加者情報として蓄積して、職場内での同じ参加者の面談における判断に蓄積された判断情報を用いてもよい。
【0125】
また、上記第2実施形態において、評価部33は、参加者(求職者及び面接官)の発言の様子及び内容を解析して、評価指標への変換をしてもよい。また、評価部33は、面接官の発言に対する参加者の反応の違いに基づいて、求職者の状況を評価してもよい。また、評価部33は、参加者がいずれのアジェンダをより適切に語れているかを評価してもよい。また、評価部33は、発言の自身の程度や、豊かな回答を行えていたかを解析し、スコア化してもよい。これにより、評価部33は、参加者の評価制度を安定化することができる。
【0126】
また、上記実施形態において、出力部22は、出力内容を、チャット、ダッシュボード、レポート、メール、又はコール(電話等)で通知してよい。また、出力部22は、データを画像で出力する場合、色分け、印をつける、点滅させる、囲いをつける(破線、波線、点線等)、アニメーションをつける、ポップアップでメッセージを入れる(キャラクター含む)、又は音で通知する等で出力してもよい。
【0127】
また、上記実施形態において、フィードバック装置1は、面接官の最適なアサインに活用する。また、フィードバック装置1は、参加者の性格を分析し、プロファイリングしてもよい。また、フィードバック装置1は、参加者の今後の活動に反映する(面接時に大人しそうな性格が検知できたので、活気のある部署への配属を避ける方が望ましい可能性がある旨、管理者に通知する等)してもよい。
【0128】
図22は、図11の本サービスのシステム構成であって、図12の例と異なる例を示す図である。
上述の第3実施形態においては、図13に示すシステム構成のフィードバック装置1によりレポートRが作成されるものとして説明したが、本サービスの提供のためのシステム構成は、図22に示すような構成であってもよい。
具体的には例えば、サービス提供者環境として、面接に用いられたWeb会議システムから面接動画を含むミーティング情報が解析サーバに送信され、解析された特徴点がデータベースに格納される。そして、データベースに格納された任意の特徴点が、Webサーバを介して、リアルタイムにWeb会議に参加している部署担当者M(面接官)に提供される。
そして、リアルタイム又はWeb会議の終了後等において、データベースに格納された任意の特徴点が人事担当者MJや部署担当者M(面接官)自身にダッシュボードの形態で表示される。ここで、図14のフィードバック装置1は、図22の解析サーバ及びWebサーバを兼ねているものであるといえる。
また例えば、データベースに格納された任意の特徴点は、企業独自環境にWebサーバに配置されて、適宜ダッシュボードの形態、或いは、さらなる解析がなされて、企業独自システムで参照されるようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0129】
1 フィードバック装置
11 データ取得部
13 参加者情報取得部
17 基準情報取得部
18 決定部
19 抽出部
20 比較部
21 通知作成部
22 出力部
23 変更部
24 基本情報設定部
25 特徴量格納部
26 比較単位設定部
31 判断結果取得部
33 評価部
34 傾向判断部
35 変化取得部
36 入力取得部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22