(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】ユーザによる住宅ローンの借り入れを支援するコンピュータシステム、およびサーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/03 20230101AFI20241021BHJP
【FI】
G06Q40/03
(21)【出願番号】P 2022110578
(22)【出願日】2022-07-08
【審査請求日】2023-09-20
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ▲1▼ウェブサイトの掲載日:令和4年2月1日 ウェブサイトのアドレス(URL):http://www.mc-j.co.jp/ http://www.mc-j.co.jp/Portals/0/20220201_press.pdf 公開者:日本住宅ローン株式会社 ▲2▼ウェブサイトの掲載日:令和4年1月31日 ウェブサイトのアドレス(URL):https://apps.apple.com/us/app/日本住宅ローンアプリ/id1456336662 公開者:日本住宅ローン株式会社 ▲3▼ウェブサイトの掲載日:令和4年1月31日 ウェブサイトのアドレス(URL):https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.mc_j.mcjcu 公開者:日本住宅ローン株式会社 ▲4▼ウェブサイトの掲載日:令和4年5月26日 ウェブサイトのアドレス(URL):https://job.rikunabi.com/2023/company/r150420042/employ/ 公開者:日本住宅ローン株式会社 ▲5▼ウェブサイトの掲載日:令和4年5月6日 ウェブサイトのアドレス(URL):https://job.mynavi.jp/23/pc/search/corp56242/outline.html https://job.mynavi.jp/24/pc/search/corp56242/outline.html 公開者:日本住宅ローン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】503394453
【氏名又は名称】日本住宅ローン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安藤 直広
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-026057(JP,A)
【文献】特開2004-220250(JP,A)
【文献】国際公開第2022/107191(WO,A1)
【文献】特開2001-283005(JP,A)
【文献】特開2022-031627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
住宅ローンの申し込みを希望するユーザの端末装置で実行される第一アプリケーションプログラムと、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置で実行される第二アプリケーションプログラムと、前記ユーザの端末装置および前記住宅ローンの紹介企業の端末装置と通信可能なサーバと、を含むコンピュータシステムであって、
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力を受け付けさせ、
前記受け付けた審査項目の入力内容を前記サーバへ送信させ、
前記サーバは、
前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置へ送信し、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置から受信し、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査の申し込みであって、住宅金融支援機構から業務委託された住宅ローンの商品についての審査の申し込みを、住宅金融支援機構システムに送信し、当該住宅金融支援機構システムから、前記複数の住宅ローンの商品のそれぞれについての審査結果を受信し、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査結果
であって、前記住宅金融支援機構システムから受信された審査結果を含む、前記審査結果に基づき前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を前記ユーザの端末装置へ送信し、
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる、コンピュータシステム。
【請求項2】
前記第二アプリケーションプログラムは、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置に、
前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品のうちのいずれか一つの商品の選択を受け付けさせ、
前記受け付けられた一つの商品の申し込みを前記サーバに送信させる
ことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項3】
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置は、ハウスメーカーの端末装置である、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項4】
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報であって、金利条件が有利な順に並べられた当該複数の住宅ローンの商品の紹介情報を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項5】
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、前記複数の住宅ローンのうち前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項6】
前記紹介情報は、借入可能年数と、当初金利と、当初返済額と、総返済額と、手数料とを含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項7】
前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースは、第一タブと第二タブとを有し、前記第一タブは、返済期間が相対的に短い住宅ローンの商品の紹介情報を含み、前記第二タブは、返済期間が相対的に長い住宅ローンの商品の紹介情報を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項8】
前記サーバは、前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査であって、変動金利型の住宅ローンの商品についての審査を当該サーバの内部で実行する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項9】
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置から前記サーバへ送信される前記ユーザの個人情報は、前記ユーザの名前、生年月日および携帯電話番号を含む、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項10】
前記複数の住宅ローンの商品は、第一の審査機関により審査される住宅ローンの商品と、第二の審査機関により審査される住宅ローンの商品とを含み、
前記サーバは、前記第一の審査機関により融資可能と判定された住宅ローンの商品の紹介情報と、前記第二の審査機関により融資可能と判定された住宅ローンの商品の紹介情報とを一括して、前記ユーザの端末装置および前記住宅ローンの紹介企業の端末装置のうちの一方または両方に、送信する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項11】
前記サーバは、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置からユーザの個人情報を受信して記憶手段に記憶し、
前記ユーザが前記住宅ローンの申し込みに関する第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための認証情報を発行し、当該認証情報を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置または前記ユーザの端末装置に送信し、
前記ユーザの端末装置において実行された前記第一アプリケーションプログラムによってユーザ認証が成功した後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記ユーザの個人情報を受信し、
前記サーバにおいて前記ユーザの個人情報が正しいと認証された後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力内容を前記ユーザの端末装置から受信する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記サーバは、
前記第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための認証情報を発行した後に、当該第一アプリケーションプログラムのダウンロードの案内を、前記ユーザの個人情報から特定される電話番号をあて先とし、ショートメッセージサービスを介して、前記ユーザの端末装置に送信する、請求項
11に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記サーバは、前記第一アプリケーションプログラムのダウンロードの案内とともに、前記ユーザが前記第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための前記認証情報を、前記個人情報から特定される電話番号をあて先とし、ショートメッセージサービスを介して、前記ユーザの端末装置に送信する、請求項
12に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記第一アプリケーションプログラムの使用に関する同意書へのユーザによる同意、
前記ユーザの個人情報の取り扱いに関する同意書へのユーザによる同意、
前記ユーザの電磁的取引に関する同意書へのユーザによる同意、および、
前記複数の住宅ローンの商品に対する申込審査に関する同意書への同意を、受け付けさせ、
重要事項説明に対するユーザの確認を受け付けさせる、
請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置は、前記審査項目の入力内容として、前記ユーザの性別および国籍を補充する、請求項1に記載のコンピュータシステム。
【請求項16】
住宅ローンの申し込みを希望するユーザの端末装置と通信可能であるとともに、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置とも通信可能なサーバであって、
前記ユーザの端末装置において実行される第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力内容を前記ユーザの端末装置から受信し、
前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置へ送信し、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容とともに審査申込を受信し、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査の申し込みであって、住宅金融支援機構から業務委託された住宅ローンの商品についての審査の申し込みを、住宅金融支援機構システムに送信し、当該住宅金融支援機構システムから、前記複数の住宅ローンの商品のそれぞれについての審査結果を受信し、
前記審査申込と関連付けられた前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査結果
であって、前記住宅金融支援機構システムから受信された審査結果を含む、前記審査結果に基づき前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を前記ユーザの端末装置へ送信する、サーバ。
【請求項17】
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置からユーザの個人情報を受信して記憶手段に記憶し、
前記ユーザが前記住宅ローンの申し込みに関する第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための認証情報を発行し、当該認証情報を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置または前記ユーザの端末装置に送信し、
前記ユーザの端末装置において実行された前記第一アプリケーションプログラムによってユーザ認証が成功した後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記ユーザの個人情報を受信し、
前記サーバにおいて前記ユーザの個人情報が正しいと認証された後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力内容を前記ユーザの端末装置から受信する、請求項
16に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる住宅ローンの借り入れを支援するコンピュータシステム、サーバ、およびアプリケーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
わが国において住宅ローンには、銀行等の金融機関が貸し出す民間融資と、自治体等が貸し出す公的融資とがある。かつては、公的融資の一つを住宅金融公庫が担っており、住宅金融公庫が直接的に借入希望者(ユーザ)に対して融資(直接融資)を行っていた。2007年に住宅金融公庫が廃止されたが、その代わりに住宅金融支援機構が設立された。住宅金融支援機構は直接融資をせず、民間機関が住宅金融支援機構の業務委託を受けて、ユーザに融資(間接融資)を行っている。
【0003】
このようにして、住宅ローンを取り扱う金融機関が増加し、住宅ローンの種類(商品の種類)も増加し、ユーザにとっては、商品の選択だけでなく、その申し込み等の負担が増加することになった。
【0004】
特許文献1によれば、複数の金融機関が取り扱う複数の住宅ローン商品から住宅ローン商品候補を抽出し、住宅ローン仲介者の情報処理端末に送信する住宅ローン商品抽出システムが提案されている。特許文献2によれば、借入希望者について、氏名、生年月日、及び性別を含む本人情報と、購入予算、借入希望金額、返済期間、及び物件情報を含む借入情報と、前記借入希望者の勤務先の名称、前記勤務先での所属や雇用形態、前記勤務先での仕事内容、及び前記勤務先での年収を含む職業情報とを少なくとも含む審査申込情報から、住宅ローンを受けられるか否かを判定し、判定結果を前記借入希望者に送信する住宅ローン借入支援方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2021-170170号公報
【文献】特開2021-068270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、ユーザは、金融機関から提供されるパンフレットやWebページに掲載される多数の商品を見ながら希望の商品を選択することが一般的であった。特許文献1の発明では、住宅ローン仲介者の情報処理端末に住宅ローン借入希望者に関する情報を入力し、入力された情報に基づき住宅ローン商品候補の一覧が情報処理端末に表示されていた。つまり、ユーザと住宅ローン仲介者とが対面しながら商品選びと申し込みとを行っていた。このような対面形式は、昨今のコロナ感染症の蔓延により、困難となってきている。
【0007】
特許文献2によれば、ユーザが住宅ローンを事前に選択したうえでサーバにアクセスし、審査に必要な情報を入力し、サーバが審査を実行し、ユーザに対して借入可能額を送信する。そのため、特許文献2によれば、ユーザは、事前に住宅ローンを選択しなければならないだけでなく、住宅ローン仲介者や住宅ローンを紹介する紹介企業(例:ハウスメーカー)の助けを借りることなく、住宅ローンの審査に必要となる情報(少なくとも200個の情報)を正確に入力しなければならなかった。加えて、ユーザと仲介者または紹介企業との間の対面の機会が減ったことで、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担が極めて増えたといわれている。今後、ユーザと仲介者または紹介企業との間の対面の機会が確保されるかもしれないが、それでもなお、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担は軽減されるべきであろう。
【0008】
そこで、本発明は、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、たとえば、
住宅ローンの申し込みを希望するユーザの端末装置で実行される第一アプリケーションプログラムと、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置で実行される第二アプリケーションプログラムと、前記ユーザの端末装置および前記住宅ローンの紹介企業の端末装置と通信可能なサーバと、を含むコンピュータシステムであって、
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力を受け付けさせ、
前記受け付けた審査項目の入力内容を前記サーバへ送信させ、
前記サーバは、
前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置へ送信し、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置から受信し、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査の申し込みであって、住宅金融支援機構から業務委託された住宅ローンの商品についての審査の申し込みを、住宅金融支援機構システムに送信し、当該住宅金融支援機構システムから、前記複数の住宅ローンの商品のそれぞれについての審査結果を受信し、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査結果であって、前記住宅金融支援機構システムから受信された審査結果を含む、前記審査結果に基づき前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を前記ユーザの端末装置へ送信し、
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる、コンピュータシステムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】住宅ローンの申し込みを支援するコンピュータシステムを示す図。
【
図5】一括審査の申込に関する一連の処理を示すシーケンス図。
【
図6】一括審査の申込に関する一連の処理を示すシーケンス図。
【
図7】HM端末に表示されるログイン画面を示す図。
【
図8】HM端末に表示されるメニュー画面を示す図。
【
図9】HM端末における個人情報の入力画面を示す図。
【
図10】HM端末における個人情報の入力画面を示す図。
【
図11】HM端末における認証情報の通知画面を示す図。
【
図12】認証情報を通知するSMSメッセージを示す図。
【
図15】パスワード設定画面と、一括審査申込画面とを示す図。
【
図17】HM端末に表示される修正補充画面を示す図。
【
図23】HMアプリにおける申込一覧画面を示す図。
【
図24】HMアプリにおけるメニュー画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】
以下において処理の実行主体としてプログラムが記載されることがあるが、これは、当該プログラムにしたがって処理を実行するCPU等のプロセッサがハードウエア上の主体であることを意味する。
【0014】
(1)住宅ローンの申し込みを受け付けるコンピュータシステム
図1は、モーゲージバンクのサーバ100に対してネットワーク110を介して接続される様々なコンピュータを示している。ネットワーク110は、たとえば、インターネットである。モーゲージバンク(以下、MB)とは、銀行等預金を扱う金融機関とは異なり、住宅ローンを専門に取り扱う金融機関である。ハウスメーカーA、Bは、たとえば、住宅ローンの紹介企業である。ユーザは、ハウスメーカーに対して住宅の建築または建売住宅の購入を申し込み、その際に住宅ローンの紹介を受け、ハウスメーカーに補助されながらモーゲージバンクに申し込む。以下、HMはハウスメーカーの略称である。政策金融機関とは、たとえば、住宅金融支援機構などである。
【0015】
ユーザ端末101a~101cは、モーゲージバンクから住宅ローンの借り入れを希望するユーザの端末装置である。ユーザ端末101a~101cは、たとえば、モバイルオペレーティングシステム(例:iOS(登録商標)、Android(登録商標)など)を実行するスマートフォンやタブレット端末である。ここでは、3台のユーザ端末101a~101cが一例として図示されているが、より多くのユーザ端末101が存在する。参照符号の末尾に付与された小文字のアルファベットは同種の構成要素の一つ一つを区別するために付与されている。よって、複数の同種の構成要素について共通する事項が説明される際には、小文字のアルファベットが省略される。
【0016】
HM端末102a~102cは、ハウスメーカーAの営業担当者が使用する端末装置である。HM端末102d~102fは、ハウスメーカーBの営業担当者が使用する端末装置である。HM端末102は、デスクトップパソコンやノートパソコンなどであるが、モバイルオペレーティングシステムを実行するスマートフォンやタブレット端末であってもよい。HM端末102の数とハウスメーカーの数も一例にすぎない。HM端末102として、パソコン(PC)型の端末と、スマートフォン型の端末とが混在していてもよい。
【0017】
MBサーバ100は、モーゲージバンクにより管理されるコンピュータであり、ユーザ端末101およびHM端末102に対してネットワーク110を介して通信する。さらに、MBサーバ100は、ネットワーク110を介して機構システム120と通信する。機構システム120は、政策金融機関により管理されるコンピュータである。
【0018】
ここでは、政策金融機関が提供する住宅ローンの貸し出しについてモーゲージバンクが業務委託を受けているものと仮定する。つまり、機構システム120は、モーゲージバンクのMBサーバ100から住宅ローンの審査依頼を受信し、各ユーザについて住宅ローンの審査を実行し、審査結果をMBサーバ100へ送信する。ここでは、政策金融機関が金利固定型の住宅ローンを貸し出しているものとする。
【0019】
一台のMBサーバ100が示されているが、実際には、ユーザ端末101のみが接続できるサーバと、HM端末102のみが接続できるサーバと、顧客データベースを管理するサーバと、が個別に用意されていてもよい。
【0020】
(2)MBサーバ
図2はMBサーバ100の概要を示している。プロセッサ200はCPU(中央演算処理装置)であり、記憶装置210に記憶されている各種のプログラムを実行する。通信回路201は、ネットワークと接続し、ユーザ端末101やHM端末102、機構システム120と通信するネットワークインターフェース回路である。通信回路201は、ショートメッセージサービス(SMS)を介してショートメッセージをユーザ端末101やスマートフォン型のHM端末102に送信するためのインターフェースも備えている。通信回路201は、SMSメッセージに代えて、プッシュ通知をユーザ端末101やスマートフォン型のHM端末102に送信してもよい。入力装置202はキーボードやポインティングディバイスなどである。出力装置203はディスプレイ装置などである。
【0021】
記憶装置210は、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)およびROM(リードオンリメモリ)などを含む。記憶装置210は、Webサーバプログラム211、住宅ローンシステムプログラム212,ユーザアプリ用サーバプログラム213、データベース220を記憶している。Webサーバプログラム211は、HTTP(ハイパーテキストトランスファープロトコル)にしたがってWebブラウザに対して様々な情報を提供する。なお、Webサーバプログラム211は、守秘義務を有するハウスメーカーだけがアクセスすることを許されたWebサーバを実現するプログラムである。住宅ローンシステムプログラム212は、Webサーバプログラム211により受信されたリクエストに対するレスポンスを作成し、Webサーバプログラム211にレスポンスを返すプログラムである。住宅ローンシステムプログラム212は、認証情報(ユーザIDと初期パスワード(PWD))の採番(発行)と、個人情報を用いた認証と、審査申込の受け付け、事前審査(利用可能商品の判定と提案)、本審査などを実行する。住宅ローンシステムプログラム212は、モーゲージバンクにより直接的に提供される住宅ローン(商品)についての審査を実行するとともに、住宅金融支援機構により提供される商品についての審査はネットワーク110を介して機構システム120に審査要求を送信し、審査結果を受信する。ユーザアプリ用サーバプログラム213は、ユーザ端末101と通信するためのプログラムである。ユーザアプリ用サーバプログラム213は、認証情報(ユーザIDと初期パスワード(PWD))を用いた認証と、パスワードの変更、審査結果(利用可能商品の一覧)の送信などを実行する。
【0022】
データベース220は、住宅ローンシステムプログラム212とユーザアプリ用サーバプログラム213とにより共有される顧客データベース(DB)である。認証情報は、各ユーザごとのログインIDとパスワードとを含む。個人情報は、たとえば、三点認証などに使用される、氏名(カタカナ)、生年月日および携帯電話番号などである。
【0023】
事前審査用の審査項目223は、住宅ローンの利用可能商品の判定(事前審査)用の項目であり、たとえば、少なくとも50項目からなる。従来の事前審査では、ユーザは、申込商品、返済期間、金利特約、返済方法(元利・元金)、団信加入有無なども入力する必要があったが、本実施形態では、これらの入力が必要とされず、与信判断に必要となる情報が必要とされるにすぎない。ここで入力される情報は、与信判断のみならず、住宅ローンに関するその他の審査で必要となる情報も含まれている。たとえば、ユーザの性(漢字)、名(漢字)、性(フリガナ)、名(フリガナ)、性別、国籍、生年月日、現住所(郵便番号、都道府県、市町村、番地同、建物名等)、現住所(フリガナ)、携帯電話番号、自宅固定電話番号、職業、業種、勤務先名称、勤務先住所、勤務先電話番号、在籍確認方法(健康保険証など)、就職年月日、年収、休業(産休・育休・介護休)、残高証明書発行希望、現在の居住住宅、現在の床面積、今回住宅を取得する理由、入居家族の家族構成、入居人数、メールアドレス、外国PEPs(外国の元首・政府関係者等かどうか)、勤務先事業内容、勤務先所属部署・職種・役職、通勤時間、出向・派遣、元勤務先名・勤続年数、現在の住宅の建て方、入居家族(氏名・続柄等)、連帯債務者に関する情報が、50項目に含まれてもよい。
【0024】
本審査用の審査項目224は、住宅ローンの利用可能商品からユーザにより選択された商品について本審査を受けるために必要となる項目であり、たとえば、少なくとも200項目からなる。なお、本審査用の審査項目224の一部が、事前審査用の審査項目223であってもよい。本審査用の審査項目224には、たとえば、購入年月日、登記上の面積、分筆予定、既存抵当権、土地持分などが含まれてもよい。
【0025】
審査結果225は、各商品の審査結果を含み、たとえば、利用可能商品の識別情報や利用可能でない商品の識別情報などを含む。また、審査結果225は、複数の商品について、審査が完了したか、完了していないかを示す情報を含んでもよい。これは、ユーザ端末101およびHM端末102に対して送信される利用可能商品の一覧において、審査済みの商品を上に表示し、審査が済んでいない商品を下に表示する際に役立つ情報となる。審査が済んでない商品を表示することで、ユーザおよび営業担当者はどの商品がまだ審査中であるかを容易に理解できる。一方、審査が済んでいない商品は、一覧において表示されなくてもよい。この場合、一覧が短くなるため、ユーザおよび営業担当者にとっては検討の負荷が小さくなろう。
【0026】
(2)ユーザ端末
図3はユーザ端末101の構成を示している。プロセッサ300はCPU(中央演算処理装置)であり、記憶装置310に記憶されている各種のプログラムを実行する。通信回路301は、ネットワーク110と接続し、MBサーバ100と通信するネットワークインターフェース回路である。通信回路301は、プッシュ通知、またはショートメッセージサービス(SMS)を介したショートメッセージを受信するためのインターフェースも備えている。入力装置302は入力キーやタッチパネルセンサ、音声入力装置などである。出力装置303はディスプレイ装置や音声出力回路などである。
【0027】
記憶装置310は、RAM(ランダムアクセスメモリ)およびROM(リードオンリメモリ)などを含む。ただし、ROMはEEPROM(電気的に書き換え可能な読み取り専用メモリ)やフラッシュ(登録商標)メモリなどを含みうる。記憶装置310は、モバイルOS311と、住宅ローンアプリ(以下、お客様アプリ)312とを含む。モバイルOS311は、iOSやアンドロイド(登録商標)OSである。お客様アプリ312は、アプリケーションサーバ(例:AppStore、GooglePlay)などからダウンロードされてインストールされるユーザ用のアプリケーションプログラムである。プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがってネットワーク110を介してMBサーバ100のユーザアプリ用サーバプログラム213と通信する。
【0028】
(3)HM端末
図4はHM端末102の構成を示している。プロセッサ400はCPU(中央演算処理装置)であり、記憶装置410に記憶されている各種のプログラムを実行する。通信回路401は、ネットワーク110と接続し、MBサーバ100と通信するネットワークインターフェース回路である。通信回路401は、プッシュ通知、またはショートメッセージサービス(SMS)を介したショートメッセージを受信するためのインターフェースも備えていてもよい。HM端末102がPCである場合、入力装置402はキーボードやポインティングディバイス、音声入力装置などである。HM端末102がスマートフォン型である場合、入力装置402は入力キーやタッチパネルセンサ、音声入力装置などである。出力装置403はディスプレイ装置や音声出力回路などである。
【0029】
HM端末102がPCである場合、記憶装置410は、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)およびROM(リードオンリメモリ)などを含む。記憶装置410は、PC用のOS411と、ブラウザプログラム413とを含む。プロセッサ400は、ブラウザプログラム413にしたがってネットワーク110を介してMBサーバ100のWebサーバ(Webサーバプログラム211)と通信する。
【0030】
HM端末102がスマートフォン型である場合、記憶装置410は、RAM(ランダムアクセスメモリ)およびROM(リードオンリメモリ)などを含む。ただし、ROMはEEPROMやフラッシュ(登録商標)メモリなどを含みうる。OS411は、iOSやアンドロイド(登録商標)OSである。HMアプリ412は、アプリケーションサーバ(例:AppStore、GooglePlay)などからダウンロードされてインストールされ、守秘義務を有するハウスメーカーにだけ限定公開されたアプリケーションプログラムである。プロセッサ400は、HMアプリ412にしたがってネットワーク110を介してMBサーバ100のユーザアプリ用サーバプログラム213と通信する。ユーザアプリ用サーバプログラム213に加えて、HMアプリ412と通信する独立したサーバプログラムがMBサーバ100に設けられていてもよい。
【0031】
(4)処理の流れ
本実施形態に係る住宅ローン申込システムにはそれぞれ独立した発明となりうるいくつかの特徴がある。
(イ)ユーザが利用可能な住宅ローン商品を知るための事前審査を申し込む際に、ユーザは商品を選択する必要が無く、包括的な審査申込が可能であること。
(ロ)事前審査に必要な情報はユーザがスマートフォンアプリから入力できるため、ハウスメーカーの営業担当者と対面する必要が無いこと。
(ハ)ユーザが入力した事前審査に必要な情報に誤りが無いかをハウスメーカーの営業担当者がチェックし、必要に応じて修正や補充がなされ、ユーザの負担が軽減されること(営業担当者は住宅の申し込みの際に入手したユーザの個人情報と照らし合わせて、間違いや不足を修正できる)。
(ニ)住宅金融支援機構が提供する金利固定型商品だけでなく、モーゲージバンクが提供する金利変動型商品を含めて包括的な事前審査が実行されること。
(ホ)ユーザは利用可能商品をスマートフォンアプリで確認できるため、ハウスメーカーの営業担当者と対面する必要が無いこと。
【0032】
図5および
図6は住宅ローン申込システムの処理の流れを示すシーケンス図である。ここでは、ハウスメーカーAの営業担当者はPCタイプのHM端末102aとスマートフォンタイプのHM端末102bを利用することが想定されている。
【0033】
S501でHM端末102aのプロセッサ400はブラウザプログラム413を実行してWebブラウザとして機能し、MBサーバ100の住宅ローンシステム(プロセッサ200が住宅ローンシステムプログラム212を実行することで実現される)にアクセスし、ユーザIDと初期パスワード(PWD)の発行要求をMBサーバ100へ送信する。
【0034】
図7は、ブラウザプログラム413によってHM端末102aの出力装置403に表示されるログイン画面700を示している。ID入力ボックス701には、守秘義務を有する営業担当者のユーザIDが入力される。パスワード入力ボックス702は営業担当者に割り当てられたパスワードが入力される。ログインボタン703は、ユーザIDとパスワードとを含むログインリクエストをMBサーバ100へ送信するためのボタンである。
【0035】
図8は、ログインに成功したときにブラウザプログラム413によってHM端末102aの出力装置403に表示されるトップ画面の一部を示している。トップ画面にはメニュー800が存在する。メニュー800は、複数の選択ボタンを有し、そのうちの一つが新規申込開始ボタン801である。
【0036】
図9は、新規申込開始ボタン801が押されることで、ブラウザプログラム413によってHM端末102aの出力装置403に表示される申込情報入力画面900を示している。氏名入力ボックス901は、漢字による氏・名と、カタカナによる氏・名とを入力するためのボックスを含む。ここで、申込本人とは、ユーザである。電子申込ボタン902とは、ユーザがユーザ端末101を通じて事前審査に必要な情報の入力と、事前審査の結果(利用可能商品)の表示とを希望する場合に、営業担当者により押されるボタンである。書面申込ボタン903は、従前の書面を用いた審査の申し込みに進むためのボタンである。
【0037】
図10は、電子申込ボタン902が押されると、ブラウザプログラム413によってHM端末102aの出力装置403に表示される入力画面1000を示している。本人情報入力部1001は、申込本人の氏名、生年月日および電話番号(携帯電話番号)の入力を受け付けるテキストボックス群である。連帯債務者情報入力部1002は、連帯債務者の氏名、生年月日および電話番号(携帯電話番号)の入力を受け付けるテキストボックス群である。ログインID発行ボタン1003は、入力された個人情報をMBサーバ100に送信し、MBサーバ100にユーザ(申込本人と連帯債務者)のログインIDとパスワードとを発行することを要求するためのボタンである。ログインID発行ボタン1003が操作されると、S501で、HM端末102aは、MBサーバ100に対して、発行要求(氏名、生年月日および携帯電話番号)を送信する。
【0038】
なお、MBサーバ100のプロセッサ200は、Webサーバプログラム211にしたがってWebブラウザ(HM端末102a)と通信し、上記の画面を提供する。MBサーバ100のプロセッサ200は、Webサーバプログラム211にしたがって、HM端末102aから発行要求(氏名、生年月日および携帯電話番号)を受信する。発行要求は、Webサーバプログラム211から住宅ローンシステムプログラム212へ渡される。
【0039】
S502で、MBサーバ100のプロセッサ200は、MBサーバ100のプロセッサ200にしたがって、IDと初期パスワードとを発行する。なお、プロセッサ200は、MBサーバ100のプロセッサ200にしたがって、本人のID、パスワード、氏名、生年月日および携帯電話番号と、連帯債務者のID、パスワード、氏名、生年月日および携帯電話番号、および、営業担当者の識別情報など、データベース220に書き込む。とりわけ、IDとパスワードは、認証情報221となる。氏名、生年月日および携帯電話番号は個人情報222となる。これらは、各申込ごとに発行される申込識別情報に関連付けられてもよい。
【0040】
S503で、MBサーバ100のプロセッサ200は、Webサーバプログラム211にしたがって、通信回路201を制御し、IDと初期パスワードをHM端末102aへ送信する。HM端末102aのプロセッサ400は、Webブラウザプログラム413にしたがって、IDと初期パスワードを含むHTMLファイルを受信する。
【0041】
図11は、Webブラウザプログラム413にしたがって、HM端末102aの出力装置403に表示される、申込本人のIDと初期パスワード、および、連帯債務者のIDと初期パスワードとを含むID通知画面1100を示す。
【0042】
S504でMBサーバ100のプロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、通信回路201を制御し、申込本人のIDとパスワードを含むSMSメッセージをユーザ端末101a(本人のスマートフォン)に送信する。SMSメッセージの宛先は本人の携帯電話番号である。連帯債務者が存在する場合、プロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、通信回路201を制御し、連帯債務者のIDとパスワードを含むSMSメッセージをユーザ端末101b(連帯債務者のスマートフォン)に送信する。
【0043】
図12は、申込本人および連帯債務者に送信され、出力装置303に表示されるSMSメッセージ1200を示している。SMSメッセージ1200は、たとえば、ログインID(お客様ID)、初期パスワード、および、お客様アプリ312を提供しているアプリケーションストアの情報(例:アプリケーションストアの名称、お客様アプリ312を提供しているURLのリンクなど)を含みうる。以下では、申込本人について説明されるが、連帯債務者についても同様の手順となる。
【0044】
S505でユーザ端末101のプロセッサ300は、SMSメッセージにより指定されたアプリケーションサーバからお客様アプリ312をダウンロードしてインストールする。
【0045】
S506でユーザ端末101のプロセッサ300は、入力装置302から入力される起動指示にしたがって、お客様アプリ312を起動する。これにより、お客様アプリ312は、MBサーバ100のユーザアプリ用サーバプログラム213と通信可能となる。
【0046】
S507でユーザ端末101のプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがってログイン処理を実行する。
【0047】
図13は、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって出力装置303に表示するログイン画面1300と本人情報入力画面1310とを示している。ログイン画面1300は、SMSメッセージ1200により通知されたログインID(お客様ID)と初期パスワードの入力を、入力装置302を通じて受け付ける。ログインボタン1301が押されると、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、ログインID(お客様ID)と初期パスワードをMBサーバ100のユーザアプリ用サーバプログラム213へ送信する。プロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、受信されたIDおよびパスワードと、データベース220の認証情報221と比較する。両者が一致すると、プロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、認証成功を示すレスポンスをユーザ端末101へ送信する。ユーザ端末101のプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、レスポンスを受信する。なお、両者が一致しない場合、プロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、認証失敗を示すレスポンスをユーザ端末101へ送信する。この場合、ユーザは、再度ログインを試みる。
【0048】
S508で、ユーザ端末101のプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、本人情報入力画面1310を出力装置303へ表示し、個人情報の入力を受け付ける。
図13が示すように、本人情報入力画面1310は、本人の氏名(カタカナ)、生年月日および携帯電話番号の入力ボックスを含む。
【0049】
S509で、プロセッサ300は、本人情報の登録ボタン1311の操作を検知すると、本人情報入力画面1310を通じて入力された個人情報をMBサーバ100へ送信する。MBサーバ100のプロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、ユーザ端末101から受信された個人情報が、営業担当者により入力された個人情報222と一致するかどうかを判定する(3点認証)。両者が一致しなければ、プロセッサ200は、ユーザ端末101に対して再入力を要求する。
【0050】
両者が一致すると、S510で、プロセッサ200は、ユーザ端末101に対して各種同意書の表示を要求する。
【0051】
S511で、ユーザ端末101のプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、規約同意処理などを実行する。
【0052】
図14は、お客様アプリ312にしたがって、出力装置303に表示される同意画面1400、1410、1420を示している。同意画面1400は、お客様アプリ312についての利用規約への同意画面である。同意ボタン1401が押されると、プロセッサ300は、同意画面1410を出力装置303に表示する。同意画面1410は、個人情報の取り扱いに関する同意書への同意画面である。同意ボタン1411が押されると、プロセッサ300は、同意画面1420を出力装置303に表示する。同意画面1420は、電磁的同意書への同意画面である。同意ボタン1421が押されると、プロセッサ300は、S512に進む。
【0053】
S512でプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、パスワードの設定を行う。つまり、初期パスワードはユーザにより設定されたパスワードに更新される。
【0054】
図15は、お客様アプリ312にしたがって出力装置303に表示されるパスワード設定画面1500と、事前審査の申込確認画面1510とを示している。プロセッサ300は、パスワード設定画面1500を通じて新しいパスワードを受け付ける。次へボタン1501が押されると、プロセッサ300は、新しいパスワードをMBサーバ100へ送信する。MBサーバ100のプロセッサ200は、新しいパスワードを認証情報221へ書き込む。
【0055】
S513で、プロセッサ300は、重要事項説明書を出力装置303に表示する。
【0056】
S514で、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、申込確認を実行する。
図15が示すように、申込確認画面1510が出力装置303に表示される。申込確認画面1510は、重要事項説明書への同意と、包括(一括)審査への同意とをユーザから受け付ける画面である。ユーザは、申込確定ボタン1511を押すことで、事前審査を申し込むことができる。
【0057】
S515で、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、事前審査用の審査項目の入力画面を出力装置303に表示し、入力を受け付ける。ここで、必要となる審査項目は、たとえば、50項目であり、本審査で必要となる審査項目の数と比較して、4分の1程度である。事前審査では、ユーザにとって利用可能な住宅ローンの商品を判定するための審査であるため、本審査の審査項目と比較して、審査項目数が少ない。
【0058】
なお、プロセッサ300は、事前審査用の審査項目の入力画面に、ハウスメーカーの営業担当者に入力内容を確認してもらうことを依頼するための確認依頼ボタンを配置してもよい。確認依頼ボタンは、「ハウスメーカーに確認を依頼する」と表記されたボタンまたはリンクであってもよい。プロセッサ300は、入力装置302を通じて確認依頼ボタンが押されると、S516に進んでもよい。なお、ハウスメーカーの営業担当者への確認依頼はMBサーバ100を通じてハウスメーカーの営業担当者へSMSメッセージまたは電子メールで送信されてもよい(
図6のS601)。一般に、ユーザにとって住宅や土地を購入する機会は1度や2度などであるため、審査項目の中には耳慣れない項目が含まれていることがあろう。一方で、ハウスメーカーの営業担当者は審査項目について習熟しているだけでなく、ユーザの個人情報も把握しており、審査項目の入力内容が正しいかどうかを判定しやすい。また、ハウスメーカーの営業担当者は、未入力の審査項目について補充することもできる。よって、ハウスメーカーの営業担当者に入力を補助する機会を与えることで、ユーザは、安心感を得られるであろう。
【0059】
S516で、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、入力された審査項目(入力内容)をMBサーバ100のユーザアプリ用サーバプログラム213へ送信する。MBサーバ100のプロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、審査項目を受信し、審査項目223としてデータベース220に書き込む。
【0060】
S517で、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、入力装置302の一つであるカメラを制御し、運転免許証の写しなどの必要書類を撮影し、必要書類(画像データ)を作成する。
【0061】
S518で、プロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、必要書類をMBサーバ100のユーザアプリ用サーバプログラム213へ送信する。MBサーバ100のプロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、必要書類を受信し、データベース220へ格納する。
【0062】
図6が示すように、S601で、MBサーバ100のプロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212またはユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、データベース220から、営業担当者のアドレス(電子メールアドレスまたは携帯電話番号)を取得し、申込内容の最終確認依頼を送信する。
【0063】
S602で、HM端末102aのプロセッサ400は、ブラウザプログラム413を起動して、MBサーバ100にアクセスし、申込ナビゲーション画面を出力装置403に表示し、ユーザにより入力された事前審査用の審査項目がOK(エラーが無く、不足もないこと)かどうかを営業担当者に判定させる。
【0064】
図16は、申込ナビゲーション画面1600を示す。申込ナビゲーション画面1600は、申込本人の情報を表示する欄1601と、連帯債務者の情報を表示する欄1602と、メニューとを含む。メニューは、ユーザにより入力された審査項目を表示して、その内容を修正したり、不足している内容を入力したりするためのボタン1603を含む。ボタン1603が押されると、プロセッサ400は、申込内容(入力内容)のチェック画面をMBサーバ100に要求する。MBサーバ100は、データベース220を参照してチェック画面を作成し、HM端末102aへ送信する。これにより、HM端末102aは、チェック画面を出力装置403に表示する。営業担当者は、申込内容を確認し、必要に応じて修正や補充を実行する。
【0065】
図17は、複数あるチェック画面の一つである必須項目の確認画面1700を示している。本人情報確認部1701は、事前審査に必須とされる申込本人の氏名、性別、国籍などの確認画面である。入力抜けがある場合、営業担当者が、HM端末102aを操作して、情報を修正または補充する。入力保存ボタン1702は、確認画面1700において入力された内容をMBサーバ100に送信して、データベース220へ登録するためのボタンである。チェックボタン1703は、利用可能商品の提案(レストランプラン)に必須となる審査項目をチェックするためのボタンである。チェックボタン1703が押されると、MBサーバ100のプロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、ユーザ等により入力された審査項目のうちレストランプランについての必須項目について不備が無いかを判定し、判定結果をHM端末102aへ送信する。判定結果は、たとえば、「入力内容に問題ありません。この内容でレストランプランを申し込むことができます。」といったメッセージを含んでもよい。
【0066】
図6の説明に戻る。S602でプロセッサ400は、入力内容に問題がないことを示す判定結果をMBサーバ100から受信したかどうかを判定する。入力内容に問題があった場合、S603でプロセッサ400は、審査項目の入力内容の修正または補充を受け付ける。S604でプロセッサ400は、修正された入力内容とともに修正保存(入力保存)要求をMBサーバ100へ送信する。MBサーバ100のプロセッサ200は、Webサーバプログラム211および住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、修正された入力内容を審査項目223としてデータベース220へ登録する。
【0067】
この際に、MBサーバ100のプロセッサ200は、修正された入力内容をユーザ端末101に送信して出力装置303に表示させてもよい。これにより、ユーザは、修正内容を知ることができる。さらに、MBサーバ100のプロセッサ200は、修正された入力内容についてユーザの同意を求めてもよい。MBサーバ100のプロセッサ200は、ユーザ端末101から、修正された入力内容の同意を示す信号を受信すると、修正された入力内容を審査項目223としてデータベース220へ登録してもよい。
【0068】
入力内容に問題がないことを示す判定結果をMBサーバ100から受信すると、プロセッサ400は、申込ナビゲーション画面1600を出力装置403に表示し、申込(審査依頼)ボタン1604の押し下げを待つ。
【0069】
S605で、HM端末102aのプロセッサ400は、審査申込(最終確認OK)をMBサーバ100へ送信する。
【0070】
S606で、MBサーバ100のプロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、事前審査(利用可能商品の判定)を開始する。なお、モーゲージバンクが提供する商品の審査は、MBサーバ100のプロセッサ200により、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、実行される。一方で、住宅金融支援機構により提供される金利固定型の商品については、S607で、プロセッサ200が機構システム120へ審査項目の入力内容を伴う審査依頼を送信する。なお、プロセッサ200が機構システム120へ審査項目の入力内容を伴う審査依頼を送信する前に、プロセッサ200が所定の審査を実行してもよい。ここで所定の審査とは、商品の種類に依存して、たとえば、返済負担率のチェック、土地種類のチェック(保留地等)、代表執行役決裁(借入金額が大きい場合)などが含まれうる。機構システム120は、審査結果をMBサーバ100へ送信する。プロセッサ200は、モーゲージバンクにより提供される金利変動型商品についての審査結果と、機構システム120から受信された審査結果とを含む、審査結果225をデータベース220へ書き込む。なお、モーゲージバンクにより提供される金利変動型商品についての審査は、MBサーバ100により実行されるため、短時間で審査結果が得られる。なお、プロセッサ200は、住宅ローンシステムプログラム212にしたがって、ユーザが反社会的組織に属しているか否か、および、指定信用情報機関による信用審査(調査)がクリアされた後に、利用可能商品の判定を実行してもよい。
【0071】
S608でユーザ端末101aのプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、審査結果の回答要求をMBサーバ100へ送信する。
【0072】
図18は、ユーザ認証後に表示されるお客様アプリ312のトップ画面1800である。進捗表示部1801は、住宅ローンについての複数の手続について現在進行中の手続を示す。レストランプランボタン1802は、審査結果(利用可能商品)の表示を指示するためのボタンである。レストランプランボタン1802が押されると、S608で回答要求がMBサーバ100へ送信される。
【0073】
S609でMBサーバ100のプロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213にしたがって、データベース220から審査結果225を読み出し、ユーザ端末101へ送信する。
【0074】
S610でユーザ端末101のプロセッサ300は、お客様アプリ312にしたがって、審査結果(利用可能商品)を出力装置303に表示する。
【0075】
図19は、レストランプランの表示画面1900を示している。表示画面1900は、通常期間タブ1901と超長期タブ1910とを有していてもよい。通常期間タブ1901は、返済期間が40年までの商品の審査結果の一覧を含む。たとえば、通常期間タブ1901は、返済期間が10年から35年である固定金利の商品と、返済期間が10年から40年である変動金利の商品と、を含んでもよい。超長期タブ1910は、返済期間が40年を超える商品の審査結果の一覧を含む。たとえば、超長期タブ1910は、返済期間が36年から50年である固定金利の商品と、返済期間が41年から50年である変動金利の商品と、を含んでもよい。商品紹介情報1902~1904は、利用可能と判定された各商品の紹介情報を含む。ここで、三つの商品紹介情報1902~1904が示されているが、実際の商品紹介情報の数はこれよりも少なくともよいし、さらに多くてもよい。また、通常期間タブ1901と超長期タブ1910には、審査が終了した商品の情報が表示され、審査が終了していない商品の情報は表示されなくてもよい。あるいは、審査が終了した商品の情報が上位に表示され、審査が終了していない商品の情報は下位に表示されてもよい。審査が終了した商品の情報には審査済みのマークが付与され、審査が終了していない商品の情報には審査中のマークが付与されてもよい。上述されたように、審査が終了していない商品の情報は表示されなくてもよい。
【0076】
なお、多数の商品が存在する場合、スクロール機能によって見たい商品の情報が変更される。また、審査が終了した商品のうち、ユーザにとって有利と考えられる商品が上位に表示されてもよい。たとえば、MBサーバ100は、各商品の当初金利、当初返済額、総返済額、手数料、借入可能期間などについて評価点を演算し、合計評価点の高い順に、商品を列挙してもよい。たとえば、月額返済額が低い商品ほど評価点が高くなり、より上位に表示されてもよい。また、総返済額が低い商品ほど評価点が高くなり、より上位に表示されてもよい。また、金利変動型商品については相対的に評価点を低くすることで、下位に表示されてもよい。
【0077】
図20は、超長期タブ1910の商品紹介情報2002~2004が示されている。通常期間タブ1901と比較して、超長期タブ1910に表示される商品の返済期間が非常に長いことがわかる。
【0078】
図21は、すべての商品についての審査結果が確定したことを示すユーザインタフェース2100を示している。モーゲージバンク内で審査される商品はすぐに審査結果が得られるが、機構システム120により審査される商品の審査結果は後から得られることが多い。そのため、審査結果の回答要求が送信されたタイミングでは、審査の完了していない商品も存在しうる。そのため、審査が完了した商品から上位に表示されてもよい。つまり、表示画面1900に表示される審査結果は、時間の経過とともに(つまり、MBサーバ100にアクセスするたびに)変化することになる。
【0079】
図6が示すように、S611で、審査結果の回答要求は、HM端末102a、102bから送信されてもよい。つまり、Webブラウザプログラム413から要求されてもよいし、HMアプリ412から供給されてもよい。
【0080】
S612でMBサーバ100のプロセッサ200は、ユーザアプリ用サーバプログラム213またはWebサーバプログラム211にしたがって、データベース220から審査結果225を読み出し、HM端末102a、102bへ送信する。
【0081】
S613でHM端末102a、102bのプロセッサ400は、Webブラウザプログラム413またはHMアプリ412にしたがって、審査結果(利用可能商品)を出力装置403に表示する。
【0082】
S614でHM端末102a、102bのプロセッサ400は、入力装置402から入力された選択指示にしたがって商品を確定する。営業担当者は、メールや通話、対話によってユーザと連絡し、最終的な商品を確定し、確定された商品を入力装置402から入力する。
【0083】
S615でHM端末102a、102bのプロセッサ400は、本審査要求をMBサーバ100へ送信する。これにより、MBサーバ100は、商品についての本審査を実行する。なお、S614とS615との間で、本審査用の審査項目(約200個)の入力とMBサーバ100への送信が実行される。
【0084】
図22はHMアプリ412のトップ画面2200を示している。営業担当者が自分に割り当てられたIDとパスワードを入力し、MBサーバ100による認証が成功すると、トップ画面2200が出力装置403に表示される。ボックス2201は、ハウスメーカーの事業者名を表示するボックスである。ボックス2201は、さらに、営業担当者の氏名などを表示してもよい。ボタン2202は、営業担当者が担当している申し込みの一覧を表示するためのボタンである。
【0085】
図23は、HMアプリ412のトップ画面2200から遷移する申込一覧画面2300を示している。申込一覧画面2300には、申込の一覧を含む。いずれかの申込情報2301のチェックボックスがチェックされて、さらに申込情報がタッチされることで、操作対象の申込が選択される。なお、チェックボックスは省略されてもよく、この場合、一覧における任意の行(申込情報2302)がタッチされることで、操作対象の申込が選択される。
【0086】
図24は、申込情報2301がタッチされたことで表示されるHMアプリ412のメニュー画面2400を示している。タッチ領域2401は、レストランプランの表示画面への遷移を指示する領域である。タッチ領域2402は、必要書類の撮影・送信を実行するために入力装置402の一部であるカメラを起動することを指示する領域である。タッチ領域2403は、申込情報を入力することを指示するための領域である。とりわけ、タッチ領域2401がタッチされると、HMアプリ412は、出力装置403に、
図19~
図21に示された審査結果を表示する。つまり、レストランプランの表示画面は、HMアプリ412とお客様アプリ312とでほぼ共通であってもよい。
【0087】
本実施形態は、ユーザと営業担当者とが対面できないケースを想定している。そのため、ユーザと営業担当者とは電話やチャットアプリなどを介して対話しなければならない。その際に、ユーザは、ユーザ端末101を見ながら会話し、営業担当者はHM端末102a、102bを見ながら会話することになる。とりわけ、HM端末102bで動作するHMアプリ412のUIは、ユーザ端末101で動作するお客様アプリ312のUIとほぼ共通しているため、ユーザと営業担当者とが同一のレストランプランの表示画面を共有しながら対話できる。これにより、営業担当者は、ユーザの意図をより正確に理解しやすくなるであろうし、より正確なアドバイスをユーザに提供できるようになろう。
【0088】
<まとめ>
[観点1]
図1が示すように、住宅ローンの申し込みを希望するユーザの端末装置(例:ユーザ端末101)で実行される第一アプリケーションプログラム(例:お客様アプリ312)と、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置(例:HM端末102)で実行される第二アプリケーションプログラム(例:ブラウザプログラム413、HMアプリ412)と、前記ユーザの端末装置および前記住宅ローンの紹介企業の端末装置と通信可能なサーバ(例:MBサーバ100)と、を含むコンピュータシステムが提供される。なお、紹介企業は、紹介企業の従業員(営業担当者)などの紹介者を含む。
【0089】
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目(例:利用可能商品の判定のための約50個の審査項目)の入力を受け付けさせ(例:S515)、
前記受け付けた審査項目の入力内容を前記サーバへ送信させる(例:S516)。
【0090】
前記サーバは、
前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置へ送信し(例:S601)、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置から受信し(例:S604)、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査結果に基づき前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を前記ユーザの端末装置へ送信する(例:S609)。
【0091】
前記第一アプリケーションプログラムは、さらに、前記ユーザの端末装置に、
前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる(例:S610)。
【0092】
本実施形態によれば、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担を軽減することが可能となる。とりわけ、ユーザは、事前に住宅ローン商品を選ぶことなく、複数の商品についての一括審査(包括的審査)を申し込むことができる。また、ユーザにより入力された審査項目の入力内容に誤りや不足があれば、ハウスメーカーの営業担当者など、紹介企業がそれを修正または補充することができる。そのため、ユーザの申込負担が大幅に軽減される。また、ユーザは、スマートフォンやタブレット端末などのユーザ端末101から申し込みできるため、紹介企業の担当者との対面する必要がない。これにより、感染症を予防することができる。また、ユーザは、ユーザ端末101で利用可能商品を閲覧できるため、やはり、紹介企業の担当者と対面する必要がない。
【0093】
[観点2]
前記第二アプリケーションプログラムは、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置に、
前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品のうちのいずれか一つの商品の選択を受け付けさせ(例:S614)、
前記受け付けられた一つの商品の申し込みを前記サーバに送信させる(例:S615)
ことを特徴とする観点1に記載のコンピュータシステム。
【0094】
営業担当者は、ユーザと相談しながら最終的な商品を選択し、住宅ローンの本審査を申し込むことができる。したがって、ユーザの申込負担が軽減される。
【0095】
[観点3]
前記サーバは、
前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査の申し込みであって、住宅金融支援機構から業務委託された住宅ローンの商品についての審査の申し込みを、住宅金融支援機構システム(例:機構システム120)に送信し、当該住宅金融支援機構システムから、前記複数の住宅ローンの商品のそれぞれについての審査結果を受信する(例:S607)、ことを特徴とする観点1または2に記載のコンピュータシステム。
【0096】
このように、候補となる商品の中には、住宅金融支援機構からモーゲージバンクに業務委託された住宅ローンの商品が含まれていてもよい。
【0097】
[観点4]
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置は、ハウスメーカーの端末装置である、観点1から3のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0098】
ユーザは、住宅の建築または購入についてハウスメーカーの営業担当者と打ち合わせるが、住宅ローンの商品選びについてもこの営業担当者に相談することができる。つまり、ユーザが個人で銀行等を訪れて相談するよりも、手間と時間が大幅に削減される。また、ハウスメーカーの営業担当者は、住宅の建築又は購入の際にユーザから様々な個人情報を入手しており、ユーザによる審査項目の入力を補助(修正または補充)しやすい立場にある。よって、ハウスメーカーの営業担当者であれば、住宅ローンの商品選びや申込に関するユーザの負担を大幅に軽減できるであろう。
【0099】
[観点5]
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報であって、金利条件が有利な順に並べられた当該複数の住宅ローンの商品の紹介情報を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる(例:S610)、観点1から4のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0100】
これにより、金利条件に注目しているユーザにとって、好みの商品を選択しやすくなるであろう。なお、金利固定型の商品群が先に(上位に)表示され、金利変動型の商品群が後に(下位に)表示されてもよい。たとえば、月額返済額が低い商品群が上位集団として表示されてもよい。さらに、上位集団内で、月額返済額が低い商品ほど上位に表示される。また、総返済額が低い商品群が、中位集団に表示されてもよい。中位集団において、総返済額が低い商品ほど上位に表示される。また、金利変動型の商品群については、下位集団として表示されてもよい。下位集団において、金利が低い商品ほど上位に表示されてもよい。
【0101】
[観点6]
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、前記複数の住宅ローンのうち前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる(例:S610)、観点1から5のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0102】
すでに説明されたように、すべての商品の審査がモーゲージバンク内で実行されず、一部の商品の審査がモーゲージバンクの外部で実行されることがある。したがって、商品ごとに審査が完了するタイミングが異なり、融資可能と判定された商品など、審査が完了した商品が表示される。なお、審査が完了しない商品も一緒に表示されてもよい。この場合、審査が完了した商品と審査が完了していない商品とを区別して表示することで、ユーザは、各商品の審査の進捗を容易に把握することができるであろう。なお、審査が完了した商品として、融資可能と判定された商品だけが表示されてもよいし、融資可能と判定された商品と融資可能でないと判定された商品とが区別されて表示されてもよい。
【0103】
[観点7]
図19などが例示するように、前記紹介情報は、借入可能年数と、当初金利と、当初返済額と、総返済額と、手数料とを含む、観点1から6のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0104】
このように、住宅ローンについてユーザにとって特に注目すべき情報が表示されるため、ユーザは、各商品を比較しながら選ぶことができるであろう。
【0105】
[観点8]
図19などが例示するように、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースは、第一タブと第二タブとを有し、前記第一タブは、返済期間が相対的に短い住宅ローンの商品の紹介情報を含み、前記第二タブは、返済期間が相対的に長い住宅ローンの商品の紹介情報を含む、観点1から7のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0106】
スマートフォンなどのユーザ端末101では、多数の商品を一度に閲覧することは難しい。その一方で、返済期間には従来よりも多様性が広がっている。そこで、返済期間ごとのタブによって利用可能商品が区別されて表示されてもよい。これによりユーザはタブを切り替えることで、簡単に返済期間により区別された商品を閲覧できるようになろう。
【0107】
[観点9]
前記サーバは、前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査であって、変動金利型の住宅ローンの商品についての審査を当該サーバの内部で実行する、観点1から8のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0108】
このように、モーゲージバンクにより提供されるような変動金利型の住宅ローンの商品については、サーバ内部で審査が実行されるため、早期に審査結果をユーザに提供できるようになる。
【0109】
[観点10]
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置から前記サーバへ送信される前記ユーザの個人情報は、前記ユーザの名前、生年月日および携帯電話番号を含む、観点1から9のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0110】
このように、ユーザの認証情報を発行する場合などに、必要最小限度の個人情報が住宅ローンの紹介企業の端末装置からサーバへ送信されてもよい。これにより、ユーザの負担がさらに軽減されるであろう。
【0111】
[観点11]
前記複数の住宅ローンの商品は、第一の審査機関(例:モーゲージバンク)により審査される住宅ローンの商品と、第二の審査機関(例:住宅金融支援機構)により審査される住宅ローンの商品とを含み、
前記サーバは、前記第一の審査機関により融資可能と判定された住宅ローンの商品の紹介情報と、前記第二の審査機関により融資可能と判定された住宅ローンの商品の紹介情報とを一括して、前記ユーザの端末装置および前記住宅ローンの紹介企業の端末装置のうちの一方または両方に、送信する、観点1から10のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0112】
図19~
図21などが示すように、それぞれ異なる審査機関により審査される複数の商品についての審査結果が一括して、ユーザや紹介企業に通知されてもよい。従来、ユーザは、事前に商品を選択し、その商品を提供する審査機関に対してそれぞれ個別に審査申込を行わねばならず、非常に不便であった。本実施形態では、このような場合にも一括で審査を申し込めるだけでなく、一括で審査結果を閲覧することが可能となる。よって、従来と比較して、ユーザの利便性が大幅に向上するであろう。
【0113】
[観点12]
前記サーバは、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置からユーザの個人情報を受信して記憶手段(例:データベース220)に記憶し(例:S501)、
前記ユーザが前記住宅ローンの申し込みに関する第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための認証情報を発行し(例:S502)、当該認証情報を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置または前記ユーザの端末装置に送信し(例:S503)、
前記ユーザの端末装置において実行された前記第一アプリケーションプログラムによってユーザ認証が成功した後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記ユーザの個人情報を受信し(例:S509)、
前記サーバにおいて前記ユーザの個人情報が正しいと認証された後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力内容を前記ユーザの端末装置から受信する(例:S516)、観点1から11のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0114】
このように、認証情報を発行するための個人情報は、ユーザではなく、紹介企業により入力される。そのため、認証情報を用いてユーザがログインしてきた場合には、紹介企業により事前に提供されたユーザの個人情報と、ユーザにより自ら提供された個人情報とが比較されてもよい。これにより、個人情報の入力ミスが減るだけでなく、より高度な認証処理が実現されるであろう。
【0115】
[観点13]
前記サーバは、
前記第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための認証情報を発行した後に、当該第一アプリケーションプログラムのダウンロードの案内を、前記ユーザの個人情報から特定される電話番号をあて先とし、ショートメッセージサービスを介して、前記ユーザの端末装置に送信する(例:S504)、観点1から12のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0116】
これによりユーザは、ダウウンロードすべきプログラムについて容易に理解することが可能となる。
【0117】
[観点14]
前記サーバは、前記第一アプリケーションプログラムのダウンロードの案内とともに、前記ユーザが前記第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための前記認証情報を、前記個人情報から特定される電話番号をあて先とし、ショートメッセージサービスを介して、前記ユーザの端末装置に送信する、観点13に記載のコンピュータシステム。
【0118】
ショートメッセージサービスを介することで、より安全に、かつ、低コストで、認証情報をユーザに提供することが可能となる。
【0119】
[観点15]
前記第一アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記第一アプリケーションプログラムの使用に関する同意書へのユーザによる同意(例:S511)、
前記ユーザの個人情報の取り扱いに関する同意書へのユーザによる同意、
前記ユーザの電磁的取引に関する同意書へのユーザによる同意、および、
前記複数の住宅ローンの商品に対する申込審査に関する同意書への同意を、受け付けさせ(例:S511)、
重要事項説明に対するユーザの確認を受け付けさせる(例:S513、S514)、
観点1から14のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0120】
このように、ユーザ端末101を通じて、ユーザは、各種の書面に同意することが可能となる。
【0121】
[観点16]
図17が例示するように、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置は、前記審査項目の入力内容として、前記ユーザの性別および/または国籍を補充する、観点1から15のいずれかに記載のコンピュータシステム。
【0122】
紹介企業は、ユーザの性別および国籍を把握しているため、ユーザの代わりにこれらの情報を補充することが可能となる。
【0123】
[観点17]
住宅ローンの申し込みを希望するユーザの端末装置で実行されるアプリケーションプログラムであって、前記ユーザの端末装置に、
前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力を受け付けさせ(例:S515)、
前記受け付けた審査項目の入力内容をサーバへ送信させ(例:S516)、
前記サーバから前記審査項目の入力内容が前記住宅ローンの紹介企業の端末装置へ送信され、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容が受信され、前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査結果に基づき前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を前記サーバから受信させ(例:S609)、
前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報の一覧を、前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる(例:S610)、アプリケーションプログラム。
【0124】
これによ、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担を軽減することが可能となる。とりわけ、ユーザは、事前に住宅ローン商品を選ぶことなく、複数の商品についての一括審査(包括的審査)を申し込むことができる。また、ユーザにより入力された審査項目の入力内容に誤りや不足があれば、ハウスメーカーの営業担当者など、紹介企業がそれを修正または補充することができる。そのため、ユーザの申込負担が大幅に軽減される。また、ユーザは、スマートフォンやタブレット端末などのユーザ端末101から申し込みできるため、紹介企業の担当者との対面する必要がない。これにより、感染症を予防することができる。また、ユーザは、ユーザ端末101で利用可能商品を閲覧できるため、やはり、紹介企業の担当者と対面する必要がない。
【0125】
[観点18]
前記アプリケーションプログラムは、
前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて前記ユーザの認証情報を受け付けさせ(例:S507)、
前記受け付けた認証情報に基づきユーザ認証を実行させ(例:S507)、
前記ユーザ認証が成功した後に、前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて前記ユーザの個人情報を受け付けさせ(例:S508)、
前記受け付けたユーザの個人情報を、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置と通信可能なサーバへ送信させ(例:S509)、
前記サーバにおいて前記ユーザの個人情報が正しいと認証された後に、前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力を受け付けさせる(例:S515)、観点17に記載のアプリケーションプログラム。
【0126】
このように、認証情報を発行するための個人情報は、ユーザではなく、紹介企業により入力される。そのため、認証情報を用いてユーザがログインしてきた場合には、紹介企業により事前に提供されたユーザの個人情報と、ユーザにより自ら提供された個人情報とが比較されてもよい。これにより、個人情報の入力ミスが減るだけでなく、より高度な認証処理が実現されるであろう。そして、認証情報と個人情報とを用いた認証が完了すると、審査項目の入力が可能となる。
【0127】
[観点19]
前記アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報であって、金利条件が有利な順に並べられた当該複数の住宅ローンの商品の紹介情報の前記一覧を、前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる、観点17または18に記載のアプリケーションプログラム。
【0128】
これにより、金利条件に注目しているユーザにとって、好みの商品を選択しやすくなるであろう。
【0129】
[観点20]
前記アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、前記複数の住宅ローンのうち前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を、前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて、表示させる、観点17から19のいずれかに記載のアプリケーションプログラム。
【0130】
すでに説明されたように、すべての商品の審査がモーゲージバンク内で実行されず、一部の商品の審査がモーゲージバンクの外部で実行されることがある。したがって、商品ごとに審査が完了するタイミングが異なり、融資可能と判定された商品など、審査が完了した商品が表示される。なお、審査が完了しない商品も一緒に表示されてもよい。この場合、審査が完了した商品と審査が完了していない商品とを区別して表示することで、ユーザは、各商品の審査の進捗を容易に把握することができるであろう。
【0131】
[観点21]
前記紹介情報は、借入可能年数と、当初金利と、当初返済額と、総返済額と、手数料とを含む、観点17から20のいずれかに記載のアプリケーションプログラム。
【0132】
このように、住宅ローンについてユーザにとって特に注目すべき情報が表示されるため、ユーザは、各商品を比較しながら選ぶことができるであろう。
【0133】
[観点22]
前記アプリケーションプログラムのユーザインタフェースは、第一タブと第二タブとを有し、前記第一タブは、返済期間が相対的に短い住宅ローンの商品の紹介情報を含み、前記第二タブは、返済期間が相対的に長い住宅ローンの商品の紹介情報を含む、観点17から21のいずれかに記載のアプリケーションプログラム。
【0134】
スマートフォンなどのユーザ端末101では、多数の商品を一度に閲覧することは難しい。その一方で、返済期間には従来よりも多様性が広がっている。そこで、返済期間ごとのタブによって利用可能商品が区別されて表示されてもよい。これによりユーザはタブを切り替えることで、簡単に返済期間により区別された商品を閲覧できるようになろう。
【0135】
[観点23]
前記アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記アプリケーションプログラムの使用に関する同意書へのユーザによる同意、
前記ユーザの個人情報の取り扱いに関する同意書へのユーザによる同意、
前記ユーザの電磁的取引に関する同意書へのユーザによる同意、および、
前記複数の住宅ローンの商品に対する申込審査に関する同意書への同意を、受け付けさせ、
重要事項説明に対するユーザの確認を受け付けさせる、観点17から22のいずれに記載のアプリケーションプログラム。
【0136】
このように、ユーザ端末101を通じて、ユーザは、各種の書面に同意することが可能となる。
【0137】
[観点24]
前記アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記受け付けた審査項目の入力内容について前記住宅ローンの紹介企業の端末装置に修正または補充を依頼するための要求を前記サーバに対して送信させ、
前記サーバは、当該要求に応じて、前記受け付けた審査項目の入力内容について前記住宅ローンの紹介企業の端末装置に修正または補充を依頼する、観点17から観点23のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【0138】
このように本実施形態によれば、ユーザは、住宅ローンの紹介企業に対して、利用可能商品の判定に必要となる審査項目の入力内容について、確認作業(補充や修正)を依頼することが可能となる。これにより、ユーザの入力負担が大幅に軽減されるであろう。
【0139】
[観点25]
前記アプリケーションプログラムは、前記ユーザの端末装置に、
前記サーバから、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容を受信させ、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容を表示させる、観点17から観点24のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラム。
【0140】
このように本実施形態によれば、住宅ローンの紹介企業により修正または補充された、利用可能商品の判定に必要となる審査項目の入力内容を、ユーザが知ることができるようになる。これにより、利用可能商品の判定に必要となる審査項目の入力内容がより正確な情報となろう。また、利用可能商品の判定がさらに正確となろう。
【0141】
[観点26]
住宅ローンの申し込みを希望するユーザの端末装置と通信可能であるとともに、前記住宅ローンの紹介企業の端末装置とも通信可能なサーバであって、
前記ユーザの端末装置において実行される第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力内容を前記ユーザの端末装置から受信し、
前記審査項目の入力内容を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置へ送信し、
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置において修正または補充された前記審査項目の入力内容とともに審査申込を受信し、
前記審査申込と関連付けられた前記修正または補充された審査項目の入力内容に基づく複数の住宅ローンの商品についての審査結果に基づき前記ユーザに対して融資可能と判定された複数の住宅ローンの商品の紹介情報を含む一覧を前記ユーザの端末装置へ送信する、サーバ。
【0142】
本実施形態によれば、ユーザによる住宅ローン選びと申し込みなどの負担を軽減することが可能となる。とりわけ、ユーザは、事前に住宅ローン商品を選ぶことなく、複数の商品についての一括審査(包括的審査)を申し込むことができる。また、ユーザにより入力された審査項目の入力内容に誤りや不足があれば、ハウスメーカーの営業担当者など、紹介企業がそれを修正または補充することができる。そのため、ユーザの申込負担が大幅に軽減される。また、ユーザは、スマートフォンやタブレット端末などのユーザ端末101から申し込みできるため、紹介企業の担当者との対面する必要がない。これにより、感染症を予防することができる。また、ユーザは、ユーザ端末101で利用可能商品を閲覧できるため、やはり、紹介企業の担当者と対面する必要がない。
【0143】
[観点27]
前記住宅ローンの紹介企業の端末装置からユーザの個人情報を受信して記憶手段に記憶し、
前記ユーザが前記住宅ローンの申し込みに関する第一アプリケーションプログラムを前記ユーザの端末装置において使用するための認証情報を発行し、当該認証情報を前記住宅ローンの紹介企業の端末装置または前記ユーザの端末装置に送信し、
前記ユーザの端末装置において実行された前記第一アプリケーションプログラムによってユーザ認証が成功した後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記ユーザの個人情報を受信し、
前記サーバにおいて前記ユーザの個人情報が正しいと認証された後に、前記第一アプリケーションプログラムのユーザインタフェースを通じて入力される前記住宅ローンの審査に必要となる審査項目の入力内容を前記ユーザの端末装置から受信する、観点26に記載のサーバ。
【0144】
このように、認証情報を発行するための個人情報は、ユーザではなく、紹介企業により入力される。そのため、認証情報を用いてユーザがログインしてきた場合には、紹介企業により事前に提供されたユーザの個人情報と、ユーザにより自ら提供された個人情報とが比較されてもよい。これにより、個人情報の入力ミスが減るだけでなく、より高度な認証処理が実現されるであろう。
【0145】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0146】
100:MBサーバ、101:ユーザ端末、102:HM端末