(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】被検査デバイスを検査するためのプローブシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G01R 31/28 20060101AFI20241021BHJP
G01R 31/26 20200101ALI20241021BHJP
H01L 21/66 20060101ALI20241021BHJP
【FI】
G01R31/28 M
G01R31/28 H
G01R31/26 J
H01L21/66 B
(21)【出願番号】P 2022525935
(86)(22)【出願日】2020-11-05
(86)【国際出願番号】 US2020059046
(87)【国際公開番号】W WO2021092131
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-05-20
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505377474
【氏名又は名称】フォームファクター, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100147692
【氏名又は名称】下地 健一
(72)【発明者】
【氏名】根岸 一樹
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-258490(JP,A)
【文献】特開2006-173311(JP,A)
【文献】特表2013-520770(JP,A)
【文献】特開平9-172146(JP,A)
【文献】特開平3-234063(JP,A)
【文献】国際公開第2018/187068(WO,A1)
【文献】特開2002-164396(JP,A)
【文献】特表平9-502804(JP,A)
【文献】特開2010-109009(JP,A)
【文献】特開2004-282058(JP,A)
【文献】特開2006-30111(JP,A)
【文献】米国特許第5818672(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 31/26-31/3193
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査デバイス(DUT)を検査するためのプローブシステムであって、該プローブシステムは、
前記DUTを支持するように構成された支持面を画定するチャックと、
前記DUTにテスト信号を供給すること、及び前記DUTから結果信号を受信することのうちの少なくとも一方を行うように構成されたプローブアセンブリと、
前記チャックおよび前記プローブアセンブリの少なくとも何れかを含む構造体と、
非線形回路と、
を備え、
前記構造体と前記非線形回路とを含む導電性接地ループが形成され、前記構造体は前記導電性接地ループの少なくとも一部の領域を介して接地電位に電気的に接続され、前記非線形回路は前記導電性接地ループ内で前記構造体に電気的に直列に接続され、
前記非線形回路は、前記導電性接地ループ内で非線形抵抗器として機能し、
前記非線形回路が、
(i)前記非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、前記導電性接地ループ内での電流の流れに抵抗し、及び
(ii)前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内での電流の流れを許容する、
ように構成されている、プローブシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、
(i)前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、閾値低電圧抵抗を画定し、及び
(ii)前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、閾値高電圧抵抗を画定し、前記閾値低電圧抵抗は前記閾値高電圧抵抗より大きくなる、ように構成されている、プローブシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のプローブシステムであって、前記閾値低電圧抵抗は、前記閾値高電圧抵抗の閾値抵抗倍数であり、前記閾値抵抗倍数は最小100である、プローブシステム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のプローブシステムであって、
(i)前記構造体は、第1構造体であり、及び第1構造体接地導体を介して前記接地電位に電気的に接続され、
(ii)前記プローブシステムは、第2構造体接地導体を介して前記接地電位に電気的に接続された第2構造体を更に含み、
(iii)前記プローブシステムが、前記第1構造体と前記第2構造体とを電気的に相互接続する中間接地導体を更に含み、及び
(iv)前記第1構造体、前記第1構造体接地導体、前記第2構造体、前記第2構造体接地導体、前記中間接地導体、及び前記非線形回路が、少なくとも部分的に前記導電性接地ループを形成する、
プローブシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のプローブシステムであって、
(i)前記第1構造体が、筐体を含み、前記筐体が、前記DUTおよび前記チャックを包含するように構成された密閉容積を画定し、及び
(ii)前記第2構造体が、前記テスト信号および前記結果信号の少なくとも何れかを伝達する信号導体で、前記プローブアセンブリと接続され、前記DUTを電気的に検査するように構成された検査機器を含む、
プローブシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のプローブシステムであって、前記検査機器は、信号生成及び分析アセンブリを含む、プローブシステム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、
(i)ダイオードパックと、
(ii)過渡電圧サプレッサ(TVS)
のうちの少なくとも1つを含む、プローブシステム。
【請求項8】
請求項1~6のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記非線形回路がダイオードパックを含み、該ダイオードパックは、
(i)第1端子と、
(ii)第2端子と、
(iii)前記第1端子と前記第2端子とを第1ダイオード極性で電気的に相互接続する第1ダイオードと、
(iv)前記第1端子と前記第2端子とを前記第1ダイオード極性と反対の第2ダイオード極性で電気的に相互接続する第2ダイオードと、
を含む、プローブシステム。
【請求項9】
請求項2または3に記載のプローブシステムであって、前記非線形回路が第1端子及び第2端子を含み、並びに、さらに非線形回路が、
(i)前記第1端子と前記第2端子との間の電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、前記導電性接地ループ内の電流の流れに抵抗し、並びに
(ii)前記第1端子と前記第2端子との間の前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内の前記電流の流れを許容する、
ように構成されている、プローブシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、前記電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、前記第1端子と前記第2端子との間に前記閾値低電圧抵抗を提供するように構成され、及びさらに前記閾値低電圧抵抗は最小500オームである、プローブシステム。
【請求項11】
請求項9に記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、前記電圧差が前記閾値電圧差よりも大きい場合、前記第1端子と前記第2端子との間に前記閾値高電圧抵抗を提供するように構成され、及びさらに前記閾値高電圧抵抗は最大10オームである、プローブシステム。
【請求項12】
請求項1~3のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記構造体は、
(i)温度制御された前記チャックと、
(ii)前記プローブシステムの温度調節器と、
(iii)前記プローブシステムの冷却器と、
(iv)前記プローブシステムのマテリアルハンドリングロボットと、
(v)ウェーハハンドラーと、
のうちの少なくとも1つを含む、プローブシステム。
【請求項13】
請求項1~12のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記閾値電圧差は最小0.1ボルト(V)であり、及び最大5Vである、プローブシステム。
【請求項14】
請求項5または6に記載のプローブシステムを利用して被検査デバイス(DUT)を検査する方法であって、該方法は、
前記DUTを前記プローブシステム内に配置するステップと、
前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、前記非線形回路を用いて、前記導電性接地ループ内の電流の流れに抵抗するステップと、
前記非線形回路にかかる前記電圧差が閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内及び前記非線形回路を通る電流の流れを許容するステップと、
を備える、方法。
【請求項15】
被検査デバイス(DUT)を検査する方法であって、該方法は、
DUTをプローブシステム内に配置するステップであって、前記プローブシステムが、前記DUTを支持するように構成された支持面を画定するチャックと、前記DUTにテスト信号を供給すること、及び前記DUTから結果信号を受信することのうちの少なくとも一方を行うように構成されたプローブアセンブリと、前記チャックおよび前記プローブアセンブリの少なくとも何れかを含む構造体と、非線形回路とを備え、前記構造体と前記非線形回路とを含む導電性接地ループが形成され、前記構造体は前記導電性接地ループの一部の領域を介して接地電位に電気的に接続され、前記非線形回路は前記導電性接地ループ内で前記構造体に電気的に直列に接続され
、前記非線形回路は、前記導電性接地ループ内で非線形抵抗器として機能する、ステップと、
前記非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、前記非線形回路を用いて、導電性接地ループ内の電流を抵抗するステップと、
前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内及び前記非線形回路を通る電流の流れを許容するステップと、
前記プローブシステムを用いて、前記被検査デバイス(DUT)の動作を電気的に検査するステップと、を備える方法。
【請求項16】
請求項
15に記載の方法であって、前記抵抗するステップは、前記非線形回路を用いて、閾値低電圧抵抗を画定するステップを含む、方法。
【請求項17】
請求項
16に記載の方法であって、前記許容するステップは、前記非線形回路を用いて、閾値高電圧抵抗を画定するステップを含み、さらに前記閾値低電圧抵抗は前記閾値高電圧抵抗より大きい、方法。
【請求項18】
請求項
17に記載の方法であって、前記閾値低電圧抵抗は、前記閾値高電圧抵抗の少なくとも閾値抵抗倍数であり、さらに閾値抵抗倍数は最小100である、方法。
【請求項19】
請求項
15~18のいずれかに記載の方法であって、前記検査は、
(i)前記プローブシステムの信号生成及び分析アセンブリを用いて、前記DUTにテスト信号を提供するステップと、
(ii)前記信号生成及び分析アセンブリを用いて、前記DUTから結果信号を受信するステップと、
のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項20】
請求項
15~19の何れかに記載の方法であって、前記方法は、前記検査するステップ中に前記抵抗するステップを行うステップを含む、方法。
【請求項21】
請求項
15~20のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、前記検査するステップ中に前記許容するステップを行うステップを含む、方法。
【請求項22】
請求項
15~21のいずれかに記載の方法であって、前記非線形回路は、前記導電性接地ループ内で非線形抵抗器として機能する、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年10月21日に出願された米国特許出願シリアル番号17/076,279、及び2019年11月5日に出願された米国仮特許出願番号62/930,959に対する優先権を主張し、その開示の全体が参照により本書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、被検査デバイスを検査するためのプローブシステム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
プローブシステムは、被検査デバイス(DUT)の動作を検査するために利用される場合がある。具体的な例では、DUTは半導体デバイスを含んでもよく、及びプローブシステムは、DUTにテスト信号を提供することによって、並びに/又はDUTから結果信号を受信することなどによって、DUTの動作を電気的に検査するように構成されることができる。
【0004】
いくつかの構成では、1つ以上の接地ループがプローブシステムによって少なくとも部分的に画定される場合がある。1つ以上の接地ループは、プローブシステムの検査環境に電気ノイズをもたらす可能性があり、プローブシステムによって行われる検査の精度を低下させる可能性がある。したがって、被検査デバイスを検査するための改良されたプローブシステム及び方法に対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
被検査デバイスを検査するためのプローブシステム及び方法が、本明細書に開示される。プローブシステムは、導電性接地ループと、導電性接地ループの少なくとも一領域を介して接地電位に電気的に接続される構造体と、を含む。プローブシステムはまた、非線形回路を含む。非線形回路は、非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、接地ループ内の電流の流れに抵抗するように構成される。非線形回路はまた、非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より大きい場合、接地ループ内の電流の流れを許容するように構成される。
【0006】
本方法は、導電性接地ループ及び非線形回路を含むプローブシステム内に被検査デバイス(DUT)を配置するステップを含む。本方法はまた、非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、非線形回路を用いて、接地ループ内の電流の流れに抵抗するステップを含む。本方法は、非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より大きい場合、接地ループ内及び非線形回路を通る電流の流れを許容するステップを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示によるプローブシステムの実施例の概略図である。
【
図2】本開示によるプローブシステムの実施例の概略図である。
【
図3】本開示による、プローブシステムにおいて利用され得るダイオードパックの形態における非線形回路の例を示す概略図である。
【
図4】本開示によるプローブシステムの例の若干概略的でない説明図である。
【
図5】本開示による、ダイオードパックの形態における非線形回路についての電圧の関数としての電流及び抵抗を示すプロットである。
【
図6】本開示による、プローブシステムを利用する被検査デバイスを検査する方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~
図6は、本開示による、方法200を行い得るプローブシステム10の例を提供する。同様の、又は少なくとも実質的に同様の目的を果たす要素は、
図1~6において同様の番号でラベル付けされ、及びこれらの要素は、
図1~6の各々を参照しても本明細書において詳細に論じられない場合がある。同様に、全ての要素は、
図1~6の各々においてラベル付けされない可能性があるが、それらに関連する参照番号は、一貫性のために本明細書において利用され得る。
図1~6の1つ以上を参照して本明細書で論じられる要素、構成要素、及び/又は特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図1~6のいずれにも含まれ、並びに/若しくは利用されてもよい。
【0009】
一般に、特定の実施形態に含まれる可能性が高い要素は実線で示され、随意である要素は破線で示される。しかしながら、実線で示される要素は必須でない場合があり、いくつかの実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく省略することができる。
【0010】
図1~2は、被検査デバイス(DUT)を検査するために利用され得る、本開示によるプローブシステム10の例の概略図である。
図1~2に示されるように、プローブシステム10は、第1構造体21及び第2構造体22を含む、複数の構造体20を含む。第1構造体21は、第1構造体接地導体31の形態の構造体接地導体30を介して接地電位に電気的に接続される。同様に、第2構造体22は、第2構造体接地導体32の形態で構造体接地導体30を介して接地電位に電気的に接続されている。
【0011】
図1~2にも示されるように、プローブシステム10は、第1構造体21及び第2構造体22を電気的に相互接続する中間接地導体40を含む。中間接地導体40は、第1構造体21及び第1構造体接地導体31を介して接地電位に電気的に接続されてもよい。中間地導体40はまた、第2構造体22及び第2構造体接地導体32を介して接地電位に電気的に接続されてもよい。
【0012】
さらに
図1~2に示されるように、プローブシステム10はまた、本明細書において非線形インピーダンスデバイス50とも呼ばれ得る非線形回路50を含む。本明細書で使用される場合、「非線形回路」という語句は、集合的に非線形電流対電圧曲線を示す1つ以上の回路要素を示すために利用される。本明細書においてより詳細に論じられるように、非線形回路を通る電流の流れは、閾値電圧低下よりも小さい非線形回路にかかる電圧低下に対して、低い、又は無視できるものである。しかしながら、閾値電圧低下よりも大きい非線形回路にかかる電圧低下については、非線形回路を通る電流の流れは、実質的に増加する。非線形回路50の例は、ダイオードパック68を含み、その例は、本明細書に開示されている。非線形回路50の追加の例は、含まれる電圧感受性デバイスを有するパワートランジスタ、含まれる電圧感受性デバイスを有するパワーMOFSET、及び/又は過渡電圧サプレッサ(TVS)を含む。非線形電流対電圧曲線の例は、
図5に示され、及び本明細書においてより詳細に論じられる。
【0013】
非線形回路50は、第1構造体21、第1構造体接地導体31、第2構造体22、第2構造体接地導体32、中間接地導体40、及び非線形回路50が一緒に、並びに/又は少なくとも部分的に接地ループ150を画定するように、プローブシステム10内に、配置されてもよい。接地ループ150はまた、本明細書において、導電性材料の連続ループ150として、及び/又は導電性接地ループ150として言及されることがある。
【0014】
接地ループ150の構成要素の各々は、金属などのような導電性材料によって画定されてもよい。しかしながら、接地ループ150は、完全な電気伝導体によって画定されなくてもよく、及びその代わりに、複数のインピーダンスを含んでもよく、又は本明細書において含むと言及されることがある。例として、第1構造体接地導体31、第1構造体接地導体31と第1構造体21との間の接続、及び/又は第1構造体接地導体31と接地電位との間の接続は各々、一般に小さいが有限の対応する電気インピーダンスを有する、並びに/若しくは、そのような電気インピーダンスを画定してもよい。追加的又は代替的に、第2構造体接地導体32、第2構造体接地導体32と第2構造体22との間の接続、及び/又は第2構造体接地導体32と接地電位との間の接続は各々、一般に小さいが有限の対応する電気インピーダンスを有する、並びに/若しくは、そのような電気インピーダンスを画定してもよい。追加的又は代替的に、中間接地導体40、中間接地導体40と第1構造体21との間の接続、及び/又は中間接地導体40と第2構造体22との間の接続は各々、一般に小さいが有限の対応する電気インピーダンスを有する、並びに/若しくはそのような電気インピーダンスを画定してもよい。追加的又は代替的に、接地電位は、設備側接地導体140によって提供されてもよく、これは、一般に小さいが有限の対応する電気インピーダンスを有する、並びに/若しくは、そのような電気インピーダンスを画定してもよい。
【0015】
プローブシステム10の動作中、プローブシステム及び/又はその接地ループ150は、磁場Mを含み得る環境内に配置されてもよい。磁場Mの存在は、接地ループ150内に電流80の流れを誘発し得、及びこの電流の流れは、電気ノイズを生成並びに/若しくは生じさせ得る。電気ノイズは、プローブシステム10によって行われる電気検査のノイズを増加させ、及び/又は精度を低下させる可能性がある。
【0016】
しかしながら、接地ループ150内に非線形回路50を含む本開示によるプローブシステム10は、接地ループ内を流れる電流80の大きさを減少させ得る、又は著しく減少させ得る。電流の流れのこの減少は、電流の流れによって発生する電気ノイズを減少させ得るか、又は著しく減少させ、それによって、対応する接地ループを画定するが、対応する接地ループ内に非線形回路50を含まない先行技術のプローブシステムと比較すると、本開示によるプローブシステム10が、より高精度及び/若しくは低ノイズの検査を行うことが可能となる。
【0017】
図3は、本開示による、プローブシステム10において利用され得る、ダイオードパック68の形態における、非線形回路50の一例の概略図である。
図3のダイオードパック68は、
図1~2に図示され、及びそれを参照して本明細書で論じられる非線形回路50並びに/又はダイオードパック68のより詳細な例示を含んでもよく、並びに/若しくは、そのような詳細な例示であってもよい。このように、
図3のダイオードパック68の構造、機能、及び/又は特徴のいずれかが、本開示の範囲から逸脱することなく、
図1~2の非線形回路50並びに/若しくはダイオードパック68に含まれ、並びに/若しくは利用されてもよい。同様に、
図1~2のプローブシステム10、非線形回路50、及び/又はダイオードパック68の構造、機能、並びに/若しくは特徴のいずれかが、本開示の範囲から逸脱することなく、
図3の非線形回路50並びに/若しくはダイオードパック68に含まれてもよく並びに/若しくは利用されてもよい。
【0018】
ダイオードパック68はまた、本明細書において、ダブルバックパワーダイオード68として、及び/又はダブルバックパワーダイオードパック68として言及されることがある。非線形回路50及び/又はダイオードパック68は、第1端子61並びに第2端子62を含んでもよい。ダイオードパック68はまた、第1ダイオード71及び第2ダイオード72を含む複数のダイオード70を含んでもよい。第1ダイオード71は、第1端子61と第2端子62とを第1ダイオード極性で電気的に相互接続し、並びに第2ダイオード72は、第1端子61と第2端子62とを第2ダイオード極性で電気的に相互接続する。第2ダイオード極性は、第1ダイオード極性と異なり、第1ダイオード極性と対立し、及び/又は、第1ダイオード極性と反対である。
【0019】
このように、第1ダイオード71などのような1つのダイオード70は、第1端子61から第2端子62への電流80の流れを許容し、及び第2端子62から第1端子61への電流の流れに抵抗する。逆に、第2ダイオード72などのような別のダイオード70は、第2端子62から第1端子61への電流の流れを許容し、第1端子61から第2端子62への電流の流れに抵抗する。
【0020】
ダイオードパック68がない場合に磁界Mによって接地ループ150内に生じる電流80の大きさは、比較的低く、一般に数ミリアンペア(mA)のオーダーであることが予想される。同様に、磁界Mによって接地ループ150内に生じる電位差、すなわち電圧の大きさもまた、比較的低く、一般にミリボルト(mV)より小さいことが予想される。これらの電圧値は、シリコンベースのダイオード(公称0.7ボルト)又はゲルマニウムベースのダイオード(公称0.3ボルト)では、閾値電圧差、若しくは閾値「ターンオン」電圧を大幅に下回る。
【0021】
したがって、また
図5に示されるように、ダイオードパック68のダイオード70は、抵抗器として、非線形抵抗器として、及び/又は可変抵抗器として機能し、ダイオードによって画定される抵抗値は、ダイオードにわたる電圧差、すなわち順方向極性電圧差によって画定される。一例として、順方向極性電圧差が0.3Vの場合、
図5は、ダイオード電流が約2~3マイクロアンペアであり、及びダイオード抵抗が約80~90
キロオームであることを示している。このように、磁界Mによって生じる低電圧では、接地ループ内の電流の流れは、ダイオードパック68によってほぼ排除される。
【0022】
しかしながら、接地ループ150及び/又は接地ループ150を画定する様々な電気伝導体の重要な機能は、プローブシステム10のユーザーを電気ショックから保護することであることは注目に値する。ダイオードパック68もまた、この機能を容易にする。より具体的には、ダイオードパックにわたる順方向極性電圧差が閾値電圧差より大きいとき、ダイオード抵抗はかなり小さくなり、それによって潜在的に危険な電流の放散を可能にする。
図5に戻ると、シリコンベースのダイオードの場合、約0.7V以上の順方向極性ダイオード電圧では、ダイオード抵抗は約20オームである。このダイオード抵抗は、約2.0ボルト以上の順方向極性ダイオード電圧では、2オーム未満に減少する。
【0023】
図5は、非線形回路50のダイオードパック68内で利用され得るダイオード70での電流及び抵抗対電圧の一例を示している。しかしながら、及び論じられたように、非線形回路50は、
図5に例示される非線形電流対電圧曲線などのような非線形電流対電圧曲線を示す任意の適切な構造、素子、及び/又は要素を含むことができる。このことを念頭に置いて、非線形回路50は、閾値電圧差が任意の適切な値を有するように構成されてもよい。例として、閾値電圧差は、最小0.1ボルト(V)、最小0.2V、最小0.3V、最小0.4V、最小0.5V、最小0.6V、最小0.7V、最小0.8V、最小0.9V、及び/又は最小1Vであってもよい。追加的又は代替的に、閾値電圧差は、最大5V、最大4.5V、最大3.5V、最大3V、最大2.5V、最大2V、最大1.5V、最大1V、最大0.9V、最大0.8V、最大0.7V、最大0.6V、最大0.5V、及び/又は最大0.4Vであってもよい。
【0024】
非線形回路50にわたる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、非線形回路は、第1端子61と第2端子62との間及び/又はその間に閾値低電圧抵抗を提供するように構成されてもよい。閾値低電圧抵抗の例は、最小50オーム、最小75オーム、最小100オーム、最小125オーム、最小150オーム、最小175オーム、最小200オーム、最小250オーム、最小300オーム、最小400オーム、最小500オーム、最小600オーム、最小700オーム、最小800オーム、最小900オーム、最小1000オーム、最小1250オーム、最小1500オーム、最小1750オーム、及び/又は最小2000オームの抵抗値を含む。
【0025】
追加的又は代替的に、非線形回路50にわたる電圧差が閾値電圧差よりも大きいとき、非線形回路は、第1端子61と第2端子62との間及び/又はその間に閾値高電圧抵抗を提供するように構成されてもよい。閾値高電圧抵抗の例は、最大100オーム、最大50オーム、最大25オーム、最大20オーム、最大15オーム、最大10オーム、最大5オーム、最大2.5オーム、最大1オーム、及び/又は最大0.5オームの抵抗値を含む。
【0026】
別の言い方をすれば、非線形回路50は、非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さいとき、少なくとも閾値低電圧抵抗を画定してもよく、非線形回路は、非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より大きいとき、閾値高電圧抵抗を画定してもよい。閾値低電圧抵抗は、閾値高電圧抵抗より大きくてもよい。一例として、閾値低電圧抵抗は、閾値高電圧抵抗の閾値抵抗倍数であってもよい。閾値抵抗倍数の例としては、最小100、最小500、最小1000、最小2500、最小5000、最小7500、最小10,000、最小25,000、最小50,000、最小75,000、又は最小100,000を含む。
【0027】
図1に戻ると、プローブシステム10は、少なくとも第1構造体21及び第2構造体22を含む任意の適切な数の構造体20を含んでもよい。一例として、及び破線で示すように、プローブシステム10は、更に第3構造体23を含んでもよい。この例では、第3構造体23は、第3構造体接地導体33を介して接地電位に電気的に接続されてもよい。また、この例では、プローブシステム10は、第1構造体21と第2構造体22とを電気的に相互接続する第1中間接地導体41、及び第2構造体22と第3構造体23とを電気的に相互接続する第2中間接地導体42を含んでもよい。
【0028】
このような構成において、プローブシステム10は、複数の接地ループ150を画定してもよい。より具体的には、プローブシステム10は、
図1に実線で図示されるような第1接地ループ151、
図1に破線で図示されるような第2接地ループ152、及び
図1に鎖戦で図示されるような第3の接地ループ153を画定してもよい。
【0029】
第1接地ループ151は、第1構造体接地導体31、第1構造体21、第1中間接地導体41、第2構造体22、及び第2構造体接地導体32によって少なくとも部分的に画定されてもよい。第2接地ループ152は、第2構造体接地導体32、第2構造体22、第2中間接地導体42、第3構造体23、及び第3構造体接地導体33によって少なくとも部分的に画定されてもよい。第3接地ループ153は、第1構造体接地導体31、第1構造体21、第1中間接地導体41、第2構造体22、第2中間接地導体42、第3構造体23、及び第3構造体接地導体33によって少なくとも部分的に画定されても良い。
【0030】
設備側接地導体140は、接地電位を供給してもよい。このような構成において、構造体接地導体30は、設備側接地導体に電気的に接続されてもよく、及び/又は、設備側接地導体は、第1接地ループ151、第2接地ループ152、及び/又は第3接地ループ153の一部を画定してもよい。例として、設備側接地導体は、第1構造体接地導体31と第2構造体接地導体32との間、第2構造体接地導体32と第3構造体接地導体33との間、及び/又は第1構造体接地導体31と第3構造体接地導体33との間に延在するそれぞれの接地ループの一部を画定してもよい。
【0031】
プローブシステム10によって画定される各接地ループ150が非線形回路50を含んでもよいことは、本開示の範囲内である。非線形回路50は、接地ループ内の任意の適切な、又は便利な位置に配置されてもよい。例として、また
図1に示されるように、非線形回路50は、51で示されるように第1構造体接地導体31と、53で示されるように第2構造体接地導体32と、及び/又は55で示されるように第3構造体接地導体33と、電気的に接続されてもよく、その一部を形成してもよく、並びに/若しくは関連付けられてもよい。
【0032】
第1構造体21、第2構造体22、及び/又は第3構造体23を含む構造体20は、存在する場合、プローブシステム10の任意の適切な構成要素を含んでもよく、であってもよく、及び/又は少なくとも部分的に画定されてもよいことは、本開示の範囲内である。例として、構造体20は、DUTを包含するように構成された密閉容積を画定する筐体、DUTを支持するように構成された支持面を画定するチャック、温度制御されたチャック、DUTと通信するように構成された少なくとも一つのプローブを含むプローブアセンブリ、検査機器、信号生成及び分析アセンブリ、プローブシステムの温度調節器、プローブシステムの冷却器、プローブシステムの材料処理ロボット、及び/又はウェーハハンドラーのうちの一つ以上を含んでもよい。
【0033】
プローブアセンブリは、存在する場合、DUTと電気的に通信するように構成された少なくとも1つの電気プローブを含む電気プローブアセンブリ及び/又はDUTと光学的に通信するように構成された少なくとも1つの光プローブを含む光プローブアセンブリを含んでもよく、並びに/若しくは、そのような光プローブアセンブリであってもよい。信号生成及び分析アセンブリは、存在する場合、DUTにテスト信号を提供するように、及び/又はDUTから結果信号を受信するように構成されてもよい。
【0034】
検査機器は、存在する場合、プローブシステム10と共に、及び/又はプローブシステム10の製造業者によって提供されてもよい。追加的又は代替的に、検査機器は、プローブシステム10のユーザー、又はエンドユーザによって提供されてもよい。検査機器の例には、測定器及び/又は他の関連器材を含む。このことを念頭に置いて、本開示による非線形回路50は、対応する接地ループ150を形成及び/又は画定する任意の適切な数の製造者並びに/若しくはユーザー提供の構造体20を含むプローブシステムにおける接地ループ電流並びに/若しくは関連する電気ノイズを柔軟に並びに/若しくはモジュール式に低減するために利用され得る。
【0035】
具体的な例では、また
図2に概略的に示され、及び
図4には若干概略的ではなく示されているように、第1構造体21は、基板90上に形成され得るDUT92を包含するように構成された密閉容積102を画定する筐体100を含んでもよい。この例では、第2構造体22は、DUTを電気的に検査するように構成された、信号生成及び分析アセンブリ132などのような検査機器130を含んでもよい。筐体100は、第1構造体接地導体31を介して、設備側接地導体140などのような接地電位に電気的に接続されてもよい。筐体100はまた、中間接地導体40を介して検査機器130に電気的に接続されてもよく、及び検査機器130は、第2構造体接地導体32を介して接地電位に電気的に接続されてもよい。この例では、プローブシステム10はまた、基板を支持するように構成された支持面112を画定するチャック110、及び/又はDUTにテスト信号を提供し、並びに/若しくはDUTから結果信号を受信するように構成された少なくとも1つのプローブ122を含むプローブアセンブリ120を含んでもよい。
図4に示されるように、中間接地導体40は、検査機器130とプローブ122との間でテスト信号及び/又は結果信号を伝達するように構成され得る信号導体124を遮蔽する、若しくは電気的に遮蔽するように構成されてもよい。
【0036】
このような構成において、接地ループ150は、少なくとも、第1構造体接地導体31、筐体100、中間接地導体40、検査機器130、及び第2構造体接地導体32によって形成されてもよい。また、そのような構成において、非線形回路50は、接地ループ内に含まれてもよい。本明細書においてより詳細に論じられるように、接地ループ内に非線形回路50を含めることは、磁場Mによって引き起こされ得るなどのような接地ループ内の電流の流れの大きさを減少させ得る。これは、密閉容積102内の電気ノイズ及び/又はDUT92に近接する電気ノイズを減少させ、それによってプローブシステムによって行われ得る電気測定におけるノイズを減少させ得る。
【0037】
DUT92は、プローブシステム10によって検査され得る、及び/又は基板90によって画定され、基板90上に画定され、基板90内に画定され、並びに/若しくは基板90によって支持され得る、任意の適切な構造を含んでもよい。DUT92の例は、固体デバイス、半導体デバイス、論理デバイス、トランジスタ、メモリデバイス、撮像デバイス、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)撮像デバイス、及び/又は電荷結合デバイス(CCD)センサを含む。基板90の例としては、半導体ウェーハ、シリコンウェーハ、ガリウム砒素ウェーハ、及び/又はIII-V族半導体ウェーハを含む。
【0038】
図6は、本開示による、プローブシステムを利用して被検査デバイスを検査する方法200の例を示すフローチャートである。方法200は、210で被検査デバイス(DUT)を配置するステップ及び220で電流の流れに抵抗するステップを含む。方法200は、230で接地ループを励起するステップを含んでもよい。方法200は、240で接地ループ内の電流の流れを許容するステップを含む。方法200は更に250でDUTの動作を検査するステップを含んでもよい。
【0039】
210における被試験デバイス(DUT)を配置するステップは、被検査デバイスをプローブシステムに及び/又はプローブシステム内に配置するステップを含んでもよい。プローブシステムは、導電性接地ループ、及び導電性接地ループに電気的に接続され得る非線形回路を含んでもよい。プローブシステムの例は、プローブシステム10を参照して本明細書に開示される。導電性接地ループの例及び非線形回路の例は、それぞれ接地ループ150及び非線形回路50を参照して本明細書に開示される。
【0040】
220における電流の流れに抵抗するステップは、接地ループ内及び/又は非線形回路で電流の流れに抵抗するステップを含んでもよい。220における抵抗するステップはまた、接地ループ内の非線形回路にかかる電圧差が、閾値電圧差より小さい場合、もし電圧差が、閾値電圧差より小さいなら、及び/又は電圧差が、閾値電圧差より小さいことに応答して、電流の流れに抵抗するステップを含んでもよい。追加的又は代替的に、220での抵抗するステップは、非線形回路内及び/又は非線形回路を介した接地ループ内で、少なくとも閾値低電圧抵抗を画定並びに/若しくは確立するステップを含んでもよい。閾値電圧差及び閾値低電圧抵抗の例は、本明細書に開示されている。
【0041】
220における抵抗するステップは、方法200の間、任意の適切なタイミング及び/又は順序で行われてもよい。例として、220における抵抗するステップは、240における許容するステップの前、240での許容するステップの後、及び/又は250における検査するステップ中に行われてもよい。
【0042】
230における接地ループを励起するステップは、非線形回路にわたる電圧差が閾値電圧差よりも大きくなるように接地ループを励起するステップを含んでもよく、及び任意の適切なやり方で達成されてもよい。一例として、プローブシステムは、磁場を含む環境内に配置されてもよく、及び磁場は、接地ループ内の電流の流れを誘導してもよい。磁場は、プローブシステム10の1つ以上の構成要素によって、及び/又はプローブシステム10の外部並びに/若しくは環境内に存在し得る他の器材によって発せられてもよい。
【0043】
240において接地ループ内の電流の流れを許容するステップは、非線形回路を通る及び/又は非線形回路内の電流の流れを許容するステップを含んでもよい。これは、非線形回路にわたる電圧差が閾値電圧差よりも大きい場合、もし電圧差が閾値電圧差よりも大きいなら、及び/又は電圧差が閾値電圧差よりも大きいことに応答して、電流の流れを許容するステップを含んでもよい。追加的又は代替的に、240における許可するステップは、非線形回路内及び/又は非線形回路を介した接地ループ内で最大で閾値高電圧抵抗を画定及び/又は確立するステップを含んでもよい。閾値高電圧抵抗の例は、本明細書に開示されている。いくつかの例では、閾値低電圧抵抗は、閾値高電圧抵抗より大きくてもよく、及び/又は閾値高電圧抵抗の閾値倍数であってもよい。閾値倍数の例は、本明細書に開示されている。
【0044】
240における許可するステップは、方法200の間、任意の適切なタイミング及び/又は順序で行われてもよい。例として、240での許可するステップは、220での抵抗するステップの後に、220における抵抗するステップの前に、230における励起するステップの後に、230における励起するステップに応答して、及び/又は250における検査するステップ中に行われてもよい。
【0045】
250におけるDUTの動作を検査するステップは、任意の適切なやり方でDUTの任意の適切な動作及び/又はパラメータを検査するステップを含んでもよい。一例として、250における検査するステップは、DUTにテスト信号を提供するステップを含んでもよい。別の例として、250における検査するステップは、DUTから結果信号を受信するステップを含んでもよい。本明細書においてより詳細に論じられるように、テスト信号は、任意の適切な電気的及び/又は光学的テスト信号を含んでもよく、並びに/若しくはであってよい。同様に、結果信号は、任意の適切な電気的及び/又は光学的な結果信号を含んでもよく、及び/又は、任意の適切な電気的及び/又は光学的な結果信号であってよい。
【0046】
いくつかの例では、プローブシステム10は、DUT92を検査する方法、又は電気的に検査する方法において、及び/若しくはその一部として利用されるものとして本明細書で言及される場合がある。そのような方法は、
図2の支持面112上などのような、プローブシステム内にDUTを配置することを含んでもよい。そのような方法はまた、
図1~2の接地ループ150などのような接地ループ内の電流の流れに抵抗することを含んでもよい。抵抗するステップは、
図1~3の非線形回路50などのような非線形回路で抵抗するステップを含んでもよい。方法は、DUTにテスト信号を提供すること及び/又はDUTから結果信号を受信することなどにより、DUTの動作を検査するステップを更に含んでもよい。テスト信号は、
図2の検査機器130などのような検査機器によって提供されてもよく、及び/又は結果信号は、検査機器によって受信されてもよい。
【0047】
本開示において、例示的で非排他的な例のいくつかは、方法が一連のブロック、又はステップとして示され、説明される流れ図、若しくはフローチャートの文脈で論じられ、及び/若しくは提示されてきた。添付の説明で具体的に記載されていない限り、ブロックの順序は、ブロック(又はステップ)の2つ以上が異なる順序で及び/又は同時に発生することを含め、フロー図に図示された順序と異なってもよいことは、本開示の範囲内である。ブロック、又はステップが、ロジックとして実装されてもよいことも、本開示の範囲内であり、ブロック、又はステップをロジックとして実装すると説明されることもある。いくつかのアプリケーションでは、ブロック、又はステップは、機能的に等価な回路若しくは他の論理デバイスによって行われる式及び/若しくはアクションを表す場合がある。図示されたブロックは、コンピュータ、プロセッサ、及び/又は他の論理デバイスに応答させる、アクションを行う、状態を変更する、出力若しくは表示を生成する、並びに/若しくは決定を行う実行可能命令を表すことができるが、必須ではない。
【0048】
本明細書で使用される場合、第1のエンティティと第2のエンティティの間に置かれる用語「及び/又は」は、(1)第1のエンティティ、(2)第2のエンティティ、及び(3)第1のエンティティと第2のエンティティのうちの1つを意味する。「及び/又は」で記載された複数のエンティティは、同じように解釈されるべきで、すなわち、そのように結合されたエンティティの「1つ以上」を意味する。他のエンティティは、「及び/又は」節によって具体的に特定されるエンティティ以外に、具体的に特定されるエンティティに関連するか否かを問わず、随意で存在することができる。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」という言及は、「備える」などのオープンエンドの言語と組み合わせて使用される場合、ある実施形態では、Aのみ(任意にB以外のエンティティを含む)、別の実施形態では、Bのみ(随意でA以外のエンティティを含む)、さらに別の実施形態では、A及びB両方(随意で他のエンティティを含む)、と言及してもよい。これらのエンティティは、要素、アクション、構造、ステップ、操作、値などを指す場合がある。
【0049】
本明細書で使用される場合、1つ以上のエンティティのリストを参照する語句「少なくとも1つ」は、エンティティのリスト内の任意の1つ以上のエンティティから選択される少なくとも1つのエンティティを意味すると理解すべきであるが、必ずしもエンティティのリスト内に具体的にリストされた各エンティティの少なくとも1つを含む必要はなく、エンティティのリスト内のエンティティの任意の組み合わせを除外するものでもない。また、この定義では、「少なくとも1つ」という文言が指すエンティティのリスト内で具体的に特定されたエンティティ以外に、具体的に特定されたエンティティに関連するかしないかにかかわらず、エンティティが随意で存在することができる。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は、等価的に「A又はBの少なくとも1つ」、又は、等価的に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない(及び、随意でB以外のエンティティを含む)少なくとも1つの、随意で2つ以上の、Aを指すことができ、別の実施形態では、Aが存在しない(及び随意でA以外のエンティティを含む)少なくとも1つの、随意で2つ以上の、Bを指すことができ、さらに別の実施形態では、1つ以上のA、及びBを含む(及び随意で他のエンティティを含む)少なくとも1つ、随意で2つ以上を指すことができる。言い換えれば、語句「少なくとも1つ」、「1つ以上」、及び「及び/又は」は、動作において接続的及び分離的であるオープンエンドな表現である。例えば、「A、B、及びCの少なくとも1つ」、「A、B、又はCの少なくとも1つ」、「A、B、及びCの1つ以上」、「A、B、又はCの1つ以上」、「A、B、及び/又はC」という表現はそれぞれ、A単独で、B単独で、C単独で、A及びB一緒に、A及びC一緒に、B及びC一緒に、A、B及びC一緒に、随意で上記のいずれかと少なくとも一つの他のエンティティを組み合わせて意味し得る。
【0050】
特許、特許出願、又は他の文献が参照により本明細書に組み込まれ、本開示の非組み込み部分又は他の組み込まれた文献のいずれかと(1)矛盾するやり方で用語を定義した場合、及び/又は(2)他の矛盾する場合、本開示の非組み込み部分が支配し、並びにそこに組み込まれた用語若しくは開示は、その用語が定義されて並びに/若しくは組み込まれた開示がもともと存在していた文献に関してのみ支配するものとする。
【0051】
本明細書で使用される「適合される」及び「構成される」という用語は、要素、構成要素、又は他の主題が、所定の機能を行うように設計され、及び/又は意図されていることを意味する。したがって、用語「適合される」及び「構成される」の使用は、所定の要素、構成要素、又は他の主題が単に所定の機能を行う「ことができる」ことではなく、要素、構成要素、及び/又は他の主題が機能を行う目的で特に選択、作成、実装、利用、プログラム、並びに/若しくは設計されていることを意味すると解釈されるべきである。特定の機能を行うように適合されているとして記載されている要素、構成要素、並びに/若しくは他の記載されている主題は、追加的又は代替的に、その機能を行うように構成されていると記載されてもよく、その逆もまた、本開示の範囲内である。
【0052】
本明細書で使用される場合、「例えば」という語句、「例として」という語句、及び/又は単なる「例」という用語は、本開示による1つ以上の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法を参照して使用される場合、説明された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法が、本開示による構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、並びに/若しくは方法の例は例示的であり、非排他的であると伝えるよう意図されたものである。したがって、記載された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法は、限定的、必須、若しくは排他的/網羅的であることを意図しておらず、構造的並びに/若しくは機能的に類似並びに/若しくは同等の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、並びに/若しくは方法を含む、他の構成要素、特徴、詳細、構造、並びに/若しくは方法もまた本開示の範囲内である。
【0053】
本明細書で使用される場合、程度又は関係を修正するときの「少なくとも実質的に」は、言及された「実質的な」程度又は関係だけでなく、言及された程度又は関係の全範囲を含んでもよい。言及された程度又は関係の実質的な量は、言及された程度又は関係の少なくとも75%を含むことができる。例えば、材料から少なくとも実質的に形成されているオブジェクトは、オブジェクトの少なくとも75%が材料から形成されているオブジェクトを含み、また、材料から完全に形成されているオブジェクトも含む。別の例として、第2の長さと少なくとも実質的に同じ長さである第1の長さは、第2の長さの75%以内である第1の長さを含み、また、第2の長さと同じ長さである第1の長さを含む。
【0054】
本開示によるプローブシステム及び方法の例示的で非排他的な例が、以下の列挙された段落に提示されている。以下の列挙された段落を含む本明細書に記載された方法の個々のステップが、追加的又は代替的に、記載された動作を行う「ためのステップ」と呼ばれ得ることは、本開示の範囲内である。
【0055】
A1.被検査デバイス(DUT)を検査するためのプローブシステムであって、該プローブシステムは、
導電性接地ループと、
前記導電性接地ループの少なくとも一領域を介して接地電位に電気的に接続された構造体と、及び
導電性接地ループに電気的に接続された非線形回路と、
を備え、随意で前記非線形回路が
(i)前記非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、前記導電性接地ループ内の電流の流れに抵抗することと、
(ii)前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内の電流の流れを許容することと、
(iii)前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、最小で閾値低電圧抵抗を画定することと、
(iv)前記非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より大きい場合、最大で閾値高電圧抵抗を画定することと、
の少なくとも1つを行うように構成されている、プローブシステム
【0056】
A2.A1に記載のプローブシステムであって、前記閾値低電圧抵抗は前記閾値高電圧抵抗より大きい、プローブシステム。
【0057】
A3.A1~A2のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記閾値低電圧抵抗が前記閾値高電圧抵抗の閾値抵抗倍数であり、前記閾値抵抗倍数が最小100、最小500、最小1000、最小2500、最小5000、最小7500、最小10,000、最小25,000、最小50,000、最小75,000、又は最小100,000である、プローブシステム。
【0058】
A4.A1~A3のいずれかに記載のプローブシステムであって、
前記構造体は、第1構造体であり、及び第1構造体接地導体を介して前記接地電位に電気的に接続され、
前記プローブシステムは、第2構造体接地導体を介して前記接地電位に電気的に接続された第2構造体を更に含み、
前記プローブシステムは、前記第1構造体と前記第2構造体とを電気的に相互接続する中間接地導体を更に含み、及び
前記第1構造体、前記第1構造体接地導体、前記第2構造体、前記第2構造体接地導体、前記中間接地導体、及び前記非線形回路が、少なくとも部分的に前記導電性接地ループを画定する、
プローブシステム。
【0059】
A5.A1~A4のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、
(i)ダイオードパックと、
(ii)ダブルバックパワーダイオードパックと、
(iii)電圧感受性デバイスを含むパワートランジスタと、
(iv)電圧感受性デバイスを含むパワーMOFSETと、及び
(v)過渡電圧サプレッサ(TVS)と、
のうちの少なくとも1つを含む、プローブシステム。
【0060】
A6.A1~A5のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、
(i)第1端子と、及び
(ii)第2端子と、
(iii)随意で、前記第1端子と前記第2端子とを第1ダイオード極性で電気的に相互接続する第1のダイオードと、並びに
(iv)随意で、前記第1端子と前記第2端子とを前記第1ダイオード極性と反対の前記第2ダイオード極性で電気的に相互接続する第2ダイオードと、
を含む、プローブシステム。
【0061】
A7.A6に記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、
(i)前記第1端子と前記第2端子との間の電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、前記導電性接地ループ内の電流の流れに抵抗し、及び
(ii)前記第1端子と前記第2端子との間の前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内での電流の流れを許容する、
ように構成されている、プローブシステム。
【0062】
A8.A1~A7のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記閾値電圧差は、
(i)最小0.1ボルト(V)、最小0.2V、最小0.3V、最小0.4V、最小0.5V、最小0.6V、最小0.7V、最小0.8V、最小0.9V、又は最小1V、及び
(ii)最大5V、最大4.5V、最大4V、最大3.5V、最大3V、最大2.5V、最大2V、最大1.5V、最大1V、最大0.9V、最大0.8V、最大0.7V、最大0.6V、最大0.5V、又は最大0.4V、
のうちの少なくとも1つである、プローブシステム。
【0063】
A9.A6~A8のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、前記電圧差が前記閾値電圧差より小さい場合、前記第1端子と前記第2端子との間に前記閾値低電圧抵抗を提供するように構成される、プローブシステム。
【0064】
A10.A6~A9のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記閾値低電圧抵抗は、最小50オーム、最小75オーム、最小100オーム、最小125オーム、最小150オーム、最小175オーム、最小200オーム、最小250オーム、最小300オーム、最小400オーム、最小500オーム、最小600オーム、最小700オーム、最小800オーム、最小900オーム、最小1000オーム、最小1250オーム、最小1500オーム、最小1750オーム、又は最小2000オームである、プローブシステム。
【0065】
A11.A6~A10のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記非線形回路は、前記電圧差が前記閾値電圧差よりも大きい場合、前記第1端子と前記第2端子との間に前記閾値高電圧抵抗を提供するように構成される、プローブシステム。
【0066】
A12.A1~A11のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記閾値高電圧抵抗は、最大100オーム、最大50オーム、最大25オーム、最大20オーム、最大15オーム、最大10オーム、最大5オーム、最大2.5オーム、最大1オーム、又は最大0.5オームである、プローブシステム。
【0067】
A13.A1~A12のいずれかに記載のプローブシステムであって、(前記)第1構造体、及び(前記)第2構造体のうちの少なくとも1つが、
(i)前記DUTを包含するように構成された密閉容積を画定する筐体と、
(ii)前記DUTを支持するように構成された支持面を画定するチャックと、
(iii)温度制御されたチャックと、
(iv)前記DUTと通信するように構成された少なくとも1つのプローブを含むプローブアセンブリと、
(v)検査機器と、
(vi)前記DUTにテスト信号を提供し、前記DUTから結果信号を受信することの少なくとも一つを行うように構成された信号生成及び分析アセンブリと、
(vii)前記プローブシステムの温度調節器と、
(viii)前記プローブシステムの冷却器と、
(ix)前記プローブシステムのマテリアルハンドリングロボットと、並びに
(x)ウェーハハンドラーと、
のうちの少なくとも1つを含む、プローブシステム。
【0068】
A14.A1~A13のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記DUTが基板上に画定され、随意で、前記プローブシステムが前記基板を含む、プローブシステム。
【0069】
A15.A14に記載のプローブシステムであって、前記基板が、半導体ウェーハ、シリコンウェーハ、ガリウム砒素ウェーハ、及びIII-V族半導体ウェーハのうちの少なくとも1つを含む、プローブシステム。
【0070】
A16.A1~A15のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記DUTは、
(i)ソリッドステートデバイスと、
(ii)半導体デバイスと、
(iii)ロジックデバイスと、
(iv)トランジスタと、
(v)メモリデバイスと、
(vi)撮像デバイスと、
(vii)相補型金属酸化膜半導体(CMOS)撮像デバイス、及び/又は
(viii)電荷結合デバイス(CCD)センサと、
のうちの少なくとも1つを含む、プローブシステム。
【0071】
A17.A1~A16のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記プローブシステムは、前記DUTを含む、プローブシステム。
【0072】
A18.A1~A17のいずれかに記載のプローブシステムであって、A4から従属する場合、前記第1構造体が、(前記)筐体を含み、前記筐体が、前記DUTを包含するように構成された(前記)密閉容積を画定する、プローブシステム。
【0073】
A19.A18に記載のプローブシステムであって、前記プローブシステムは、前記DUTを支持するように構成された(前記)支持面を画定する(前記)チャックを更に含む、プローブシステム。
【0074】
A20.A18~A19のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記第2構造体は、前記DUTを電気的に検査するように構成された検査機器を含む、プローブシステム。
【0075】
A21.A20に記載のプローブシステムであって、前記検査機器は、(前記)信号生成及び分析アセンブリを含む、プローブシステム。
【0076】
A22.A18~A21のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記プローブシステムが、前記DUTに(前記)テスト信号を提供すること、及び前記DUTから(前記)結果信号を受信することのうちの少なくとも1つを行うように構成された(前記)プローブアセンブリを更に含む、プローブシステム。
【0077】
A23.A1~A12のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記接地電位は、設備側接地導体によって画定される、プローブシステム。
【0078】
A24.A23に記載のプローブシステムであって、A4から従属する場合、
(i)前記第1構造体接地導体は、前記設備側接地導体に電気的に接続されている、及び
(ii)前記第2構造体接地導体は、前記設備側接地導体に電気的に接続されている、
のうちの少なくとも1つである、プローブシステム。
【0079】
A25.A23~A24のいずれかに記載のプローブシステムであって、A4から従属する場合、前記第1構造体、前記第1構造体接地導体、前記第2構造体、前記第2構造体接地導体、前記中間接地導体、前記設備側接地導体、及び前記非線形回路は、少なくとも部分的に前記導電性接地ループを画定する、プローブシステム。
【0080】
A26.A1~A25のいずれかに記載のプローブシステムであって、前記プローブシステムは、
(i)(前記)第1構造体接地導体と、
(ii)(前記)第2構造体接地導体と、及び
(iii)(前記)設備側接地導体と、
のうちの少なくとも1つを更に含む、プローブシステム。
【0081】
B1.被検査デバイス(DUT)を検査する方法であって、該方法は、
DUTをプローブシステム内に配置するステップであって、前記プローブシステムが、導電性接地ループ、及び前記導電性接地ループに電気的に接続された非線形回路を含むステップと、
前記非線形回路にかかる電圧差が閾値電圧差より小さい場合、前記非線形回路を用いて、前記導電性接地ループ内の電流を抵抗するステップと、並びに
前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より大きい場合、前記導電性接地ループ内及び前記非線形回路を通る電流の流れを許容するステップと、
を備える方法。
【0082】
B2.B1記載の方法であって、前記プローブシステムが、A1~A26のいずれかに記載の前記プローブシステムのいずれかの適切な構造体を含む、方法。
【0083】
B3.B1~B2のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、前記非線形回路にかかる前記電圧差が前記閾値電圧差より大きくなるように、前記導電性接地ループを励起するステップを更に含む、方法。
【0084】
B4.B1~B3のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、
(i)前記許容するステップに続いて前記抵抗するステップを行うステップと、及び
(ii)前記抵抗するステップに続いて前記許容するステップを行うステップと、
のうちの少なくとも1つを更に含む、方法。
【0085】
B5.B1~B4のいずれかに記載の方法であって前記抵抗するステップは、前記非線形回路を用いて、最小で閾値低電圧抵抗を画定するステップを含む、方法。
【0086】
B6.B1~B5のいずれかに記載の方法であって、前記許容するステップは、前記非線形回路を用いて、最大で閾値高電圧抵抗を画定するステップを含む、方法。
【0087】
B7.B6に記載の方法であって、B5から従属する場合、前記閾値低電圧抵抗は前記閾値高電圧抵抗より大きい、方法。
【0088】
B8.B6~B7のいずれかに記載の方法であって、B5から従属する場合、前記閾値低電圧抵抗は、前記閾値高電圧抵抗の少なくとも閾値抵抗倍数であり、前記閾値抵抗倍数は、最小100、最小500、最小1000、最小2500、最小5000、最小7500、最小10,000、最小25,000、最小50,000、最小75,000、又は最小100,000である、方法。
【0089】
B9.B1~B8のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、前記DUTの動作を検査するステップを更に含む、方法。
【0090】
B10.B9に記載の方法であって、前記検査は、
(i)前記DUTにテスト信号を提供するステップと、及び
(ii)前記DUTから結果信号を受信するステップと、
のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【0091】
B11.B9~B10のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、前記検査するステップ中に前記抵抗するステップを行うステップを含む、方法。
【0092】
B12.B9~B11のいずれかに記載の方法であって、前記方法は、前記検査するステップ中に前記許容するステップを行うステップを含む、方法。
【0093】
C1.非線形回路の使用であって、プローブシステムの接地ループ内で、前記接地ループ内の電流の流れを選択的に許容及び抑制するための非線形回路の使用。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本明細書に開示されたプローブシステム及び方法は、半導体検査業界に適用可能である。
【0095】
上記の開示は、独立した有用性を有する複数の異なる発明を包含していると考えられる。これらの発明の各々は、その好ましい形態で開示されているが、多数の変形が可能であるため、本明細書に開示及び図示されるその特定の実施形態は、限定的な意味で考慮されるべきものではない。本発明の主題は、本明細書に開示された様々な要素、特徴、機能及び/又は特性の全ての新規かつ非自明な組み合わせ並びに下位の組み合わせを含むものである。同様に、請求項が「a(一つの)」又は「a first(第1の)」要素又はその同等物を記載している場合、そのような請求項は、1つ以上のそのような要素の組み込みを含むと理解されるべきであり、2つ以上のそのような要素を要求も排除もしない。
【0096】
以下の請求項は、開示された発明の1つに向けられ、新規かつ非自明である特定の組み合わせ及びサブ組み合わせを特に指摘するものであると考えられる。特徴、機能、要素、及び/又は特性の他の組み合わせ並びに下位組み合わせで具現化される発明は、本請求項の補正又は本出願若しくは関連出願における新しい請求項の提示によって請求され得る。このような補正された請求項又は新たな請求項は、それらが異なる発明を対象としているか、若しくは同じ発明を対象としているか、元の請求項と異なるか、広いか、狭いか、若しくは範囲が等しいかにかかわらず、本開示の発明の主題に含まれるとみなされる。