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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】自動車両のワイパシステム
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/40 20060101AFI20241021BHJP
【FI】
B60S1/40 100D
B60S1/40 300B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022539190
(86)(22)【出願日】2020-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 EP2020085374
(87)【国際公開番号】W WO2021130023
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】1915697
(32)【優先日】2019-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】パスカル、ルノー
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ、ククリー
(72)【発明者】
【氏名】テオ、アレクシ
【審査官】飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02965958(EP,A1)
【文献】米国特許第03147507(US,A)
【文献】英国特許出願公開第01603264(GB,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0096142(US,A1)
【文献】国際公開第02/034595(WO,A1)
【文献】独国特許出願公開第102011089922(DE,A1)
【文献】特表2003-512250(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0136996(US,A1)
【文献】特開2015-044501(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00-1/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続装置によって互いに接続される駆動アーム(1、1’)およびワイパ(3)を備える、自動車両用のワイパシステム(100)であって、前記接続装置が、前記ワイパ(3)に固定されたコネクタ(4、4’)、および接続シャフト(43、43a、43b、19)を備え、前記駆動アーム(1、1’)は、前記駆動アームがそれを介して駆動手段(2)に装着される第1の端部(10)と、前記駆動アーム(1、1’)の長手方向(X)の、前記第1の端部(10)とは反対側の第2の端部(11)と、を備え、前記接続装置が、前記接続シャフト(43、43a、43b、19)を受容するための受容ハウジング(16a、16b、44a’、44b’)を備え、前記受容ハウジング(16a、16b、44a’、44b’)は、前記接続シャフト(43、43a、43b、19)が前記受容ハウジング(16a、16b、44a’、44b’)内に受容されるようにする入口(160a、160b、440a’、440b’)と、前記接続シャフト(43、43a、43b、19)をロックするためのロックゾーン(162a、162b、442a’、442b’)と、を備え、前記ロックゾーン(162a、162b、442a’、442b’)が、前記受容ハウジング(160a、160b、440a’、440b’)の前記入口と前記駆動アーム(1、1’)の前記第2の端部(11)との間に配置され、前記接続シャフト(43、43a、43b)が前記コネクタ(4)によって支持され、前記接続シャフト(16a、16b)を受容するための前記受容ハウジングが、前記駆動アーム(1)の収容容積(150)内に位置する受容壁(14、14a、14b)内に配置され、前記駆動アーム(1)が、前記駆動アーム(1)の長手方向中央平面(155)の両側に対称的に1つずつ配置された2つの受容壁(14a、14b)を備え、前記受容壁(14a、14b)のそれぞれが、前記接続シャフト(43、43a、43b)を受容するための受容ハウジング(16a、16b)を備え、前記駆動アーム(1)がガイド部材(17a、17b)を備え、前記ガイド部材が、前記接続シャフト(16a、16b)を受容する前記受容ハウジングの前記入口(160a、160b)の方へ傾斜する主壁(170a、170b)を備えることを特徴とする、ワイパシステム(100)。
【請求項2】
前記ガイド部材(17a、17b)が、当接すべき前記接続シャフトのための支持壁(171a、171b)を備えることを特徴とする、請求項に記載のワイパシステム(100)。
【請求項3】
前記駆動アーム(1)が、前記コネクタ(18)を動かなくするための低壁を備えることを特徴とする、請求項に記載のワイパシステム(100)。
【請求項4】
前記駆動アーム(1、1’)が安定した係合解除位置を有さないことを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のワイパシステム(100)。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載のワイパシステム(100)の前記駆動アーム(1、1’)から前記ワイパ(3)を分解する方法であって、前記接続シャフト(43、43a、43b、19)を前記受容ハウジング(16a、16b、44a’、44b’)に対して前記ワイパシステム(100)のガイド部材(17、45’)に沿って相対並進運動させるステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車両の光沢面(glazed surfaces)を拭くかつ/または清掃する分野に関し、より詳細には、そのような用途のためのワイパシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車両用のワイパシステムは、ワイピング(wiping)によって運転者の周囲の視界を妨げ得る液体および汚れを除去するように設計される。これらのワイパシステムは、一般に、拭かれる/清掃されるべき光沢面に対して往復角運動(angular back-and-forth movement)を行う少なくとも1つの駆動アーム(drive arm)と、弾性材料で作られたワイパブレードラバーまたはブレードラバーを備える少なくとも1つのワイパと、を備える。ワイパおよび駆動アームは、特にワイパにしっかりと固定されたコネクタを備える接続アセンブリによって接続される。いくつかの構成では、アダプタがコネクタを駆動アームに接続する。本発明は、より詳細には、ワイパシステムのワイパが駆動アームに着脱可能に固定されることを可能にするようにコネクタが駆動アームの末端部に直接係合されるように構成され、同時に、ワイパおよびアームの動きによって駆動されると、ブレードラバーは、拭かれる/清掃されるべき光沢面に擦れ、水およびその上の一定量の汚れを拭き取り、それにより、水および汚れを運転者の視野から除去され得るようにする、ワイパシステムに関する。
【0003】
そのようなワイパシステムでは、ワイパが支持するブレードラバーが過度に摩耗したときにワイパを交換することは、ワイパに固定されたコネクタを駆動アームから係合解除することによって行われる。これを行うために、駆動アームは、一般に、その表面に略垂直な方向に、それが拭く/清掃するように意図され、ワイパが押圧される光沢面から離れる向きに動かされる。いくつかの駆動アームは、上述のコネクタへの容易なアクセスを可能にする安定した係合解除位置を有するように構成され、これは特に、例えば、自動車両の前部のフロントガラスに押し付けられるように意図されたワイパシステムの駆動アームの場合に当てはまる。そのような場合、ユーザは、ワイパに関連するコネクタを駆動アームに装着するため、およびコネクタを駆動アームから係合解除する逆操作を実行するために、両手を利用できる。さらに、そのような構成では、車両の光沢面に対する駆動アームの移動の振幅は、コネクタと駆動アームとの間の接続領域の良好な視認性をユーザに与える。
【0004】
他の駆動アームは、安定した係合解除位置を有さず、これは特に、例えば自動車両の後部窓を拭く/清掃するように意図されたワイパシステムの場合である。そのような例では、コネクタ、したがってワイパを駆動アームに組み付けたり駆動アームから分解したりすることは、わずかな空間において、コネクタおよびコネクタが駆動アームと係合されるコネクタの部分の視認性が低下して、さらには視認性がなくても、行われなければならない。さらに、そのような構成では、ユーザは、コネクタと駆動アームとの間の接続領域へのアクセスを提供するために他方の手が駆動アームを車両の表面から離れる向きに保持しなければならないので、ワイパに取り付けられたコネクタを駆動アームに装着するために、または逆の操作を実行するために利用できる手は一方の手のみである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一目的は、コネクタと駆動アームとの間の接続領域の接近可能性および視認性の条件にかかわらず、ワイパに固定されたコネクタを自動車両のワイパシステムの駆動アームに容易に組み付けることを保証する簡単で安価な解決策を提案することである。本発明によって提案される解決策はまた、そのようなアセンブリが経時的に適切な保持を維持することを確実にすることも目的とする。特に、そのようなアセンブリには、例えば自動車両が自動洗浄システムを通過するときに駆動アームおよびワイパに加えられる応力に耐えることができる必要があり、この応力は、場合によっては、コネクタおよびワイパを駆動アームから切り離される原因となり得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的を達成するために、本発明の主題は、第1の態様によれば、接続装置によって互いに接続される駆動アームおよびワイパを備える、自動車両用のワイパシステムであって、接続装置が、ワイパに固定されたコネクタ、および接続シャフトを備え、駆動アームは、駆動アームがそれを介して駆動手段に装着される第1の端部と、駆動アームの長手方向の、第1の端部とは反対側の第2の端部と、を備え、接続装置が、接続シャフトを受容するための受容ハウジングを備え、受容ハウジングは、接続シャフトが受容ハウジング内に受容されるようにする入口と、接続シャフトをロックするためのロックゾーンと、を備え、ロックゾーンが、受容ハウジングの入口と駆動アームの第2の端部との間に配置されることを特徴とする、ワイパシステムである。
【0007】
有利には、本発明によるワイパシステムを構成する要素、すなわち、特に駆動アーム、コネクタおよび接続シャフトは、プラスチック材料を型内で射出成形することによって生産される。
【0008】
ここで、駆動アームの長手方向は、駆動アームの主伸長方向である。さらに、以下では、この方向は、本発明によるワイパシステムおよびこのシステムが構成される要素の長手方向と呼ばれる。この長手方向に垂直な方向は、本発明によるワイパシステムでは、駆動アームおよびワイパを積み重ねる方向に対応する、ワイパシステムおよびこのシステムを構成する要素の垂直方向と定義される。これらの方向および向きに関して、「下方(lower)」および「下部(bottom)」という用語は、以下では、ワイパシステムの垂直方向にワイパに最も近いワイパシステムの部分を指し、「上方(upper)」および「上部(top)」という用語は、以下では、上述の垂直方向にワイパから最も遠いワイパシステムの部分を指す。
【0009】
本発明によるワイパシステムを装備した車両において、ワイパシステムの垂直方向は、ワイパが押圧される光沢面に対して略垂直であり、「下部」または「下方」という用語は、上記で定義された垂直方向に光沢面と接触するワイパシステムの部分を指す。上述の長手方向および垂直方向に関して、本発明によるワイパシステムおよびこのシステムを構成する要素の横方向は、上記で定義された長手方向と垂直方向の両方に垂直な方向であると定義される。ワイパシステムの長手方向および横方向はまた、ワイパシステムの構成要素、特に駆動アームとそのコネクタの長手方向、横方向、および垂直方向を表し、以下ではこれらの方向を指す。本発明によるワイパシステムの長手方向、垂直方向、および横方向は、このシステムの空間内または自動車両上での向きとは無関係であることに留意されたい。
【0010】
上記で定義された方向および向きに加えて、駆動アームの第1の長手方向端部は、このアームが駆動手段に装着されるためのものであり、以下では、駆動アームの後端部であると任意に呼ばれ、本発明によるワイパシステムの長手方向の、駆動アームの反対側の端部は、駆動アームの前端部であると呼ばれる。本発明によるワイパシステムでは、駆動アームは、その後端部において、ワイパシステムの長手方向および横方向によって画定される平面に略平行な平面内での往復角運動を駆動アームに与えるように構成された駆動手段に接続される。ブレードラバーは、コネクタを介して、駆動アームの往復角運動によって駆動されると、ワイパシステムが押圧される自動車両の光沢面を、これを拭くことにより清掃する。
【0011】
本発明によるワイパシステムでは、接続シャフトは、主に、ワイパシステムの上記で定義された横方向に略平行な方向に延びる。さらに、本発明によれば、接続シャフトがその受容ハウジング内にロックされるロックゾーンは、本発明によるワイパシステムの長手方向に、接続シャフトがその受容ハウジング内にそれを通って収容される、受容ハウジングの入口と、駆動アームの上記で定義された前端部と、の間に配置される。したがって、本発明によるワイパシステムでは、接続シャフトをその受容ハウジング内にロックする操作は、一方が他方に対して相対的に、ワイパシステム、接続シャフトおよび受容ハウジングの長手方向の少なくとも1回の相対並進移動を含む。
【0012】
本発明の第1の実施形態によれば、接続シャフトはコネクタによって支持され、受容ハウジングは、駆動アームの収容容積内に位置する受容壁内に配置される。したがって、この第1の実施形態によれば、コネクタは、駆動アームを本発明によるワイパシステムのワイパに接続するために、駆動アームの収容容積内に受容される。収容容積は、少なくとも、駆動アームの2つの横側面(lateral flanks)および上壁によって画定される。
【0013】
具体的には、上記で定義された方向および向きに関して、本発明のこの第1の実施形態によれば、駆動アームの収容容積は、この容積内にコネクタが受容され、駆動アームの上壁と、駆動アームの2つの長手方向縁部から、上述の上壁に略垂直に延びる駆動アームの2つの横側面と、これらの側壁の下方縁部と、によって画定される。したがって、ここでは、駆動アームの横側面が、それらの上方長手方向縁部を介して駆動アームの上壁に装着されることを理解されたい。換言すれば、上記で定義された収容容積は、ワイパシステムの垂直方向および横方向によって画定される平面上の断面において、水平分岐部が駆動アームの上壁によって形成され、垂直分岐部が駆動アームの横側面によって形成される略逆U字形状を形成する。したがって、駆動アームの収容容積は、ワイパシステムのコネクタを受容するために、その下方部分で開放している。
【0014】
本発明のこの第1の実施形態によれば、接続シャフトは、例えば円形断面を有する略円筒形であり、コネクタおよびワイパシステムの横方向に略平行な方向に延びる。より具体的には、接続シャフトは、ワイパシステムおよびコネクタの垂直長手方向垂直平面に略平行なコネクタの上方直立部から突出する。有利には、接続シャフトは、本発明によるワイパシステムの横方向に、前述の上方直立部から駆動アームの最も近い横側面の方向に横方向に延びる。
【0015】
受容ハウジングが配置される駆動アーム壁は、以下では受容壁とも呼ばれ、略平坦でありかつ駆動アームの上述の横側面に略平行である壁である。したがって、上記で定義された方向に関して、受容壁は、駆動アームおよび本発明によるワイパシステムの垂直長手方向平面に略平行に延びる。より具体的には、受容壁は、駆動アームの上記で定義された収容容積内に配置される。より具体的には、この収容容積内で、受容壁は、駆動アームの上壁から延び、駆動アームの横方向に、その横側面から少し離れて配置される。一例では、前述の受容壁および横側面は、これら2つの要素に垂直な1つまたは複数の補強材によって接続される。
【0016】
一例では、受容壁は、駆動アームの横側面の下方縁部によって画定された平面内に実質的に延びる下方縁部を備える。ここで、受容壁の下方縁部は、受容壁の厚さによって形成され、上記で定義された方向および向きに関して、駆動アームおよび本発明によるワイパシステムの横長手方向平面に略平行に延びることを理解されたい。
【0017】
受容ハウジングは、ここでは、受容壁内に切り欠きを形成し、切り欠きは、受容壁の後縁部に開口している、すなわち、上述の方向および向きに関して、駆動アームの長手方向に、駆動アームの第1の端部、すなわち後端部に最も近いこの壁の縁部に開口している。ここで、受容壁の後縁部は、受容壁の厚さによって形成され、上記で定義された方向および向きに関して、駆動アームの横垂直平面に略平行に延びることを理解されたい。
【0018】
本発明によれば、受容ハウジングが受容壁の後縁部内に開口している開口は、接続シャフトがそれを通って受容ハウジングに入る入口を形成するとともに、駆動アームの垂直方向に、一方では受容壁の上記で定義された下方縁部から少し離れて位置し、他方では駆動アームの上壁から少し離れて位置する。換言すれば、接続シャフトを受容する受容ハウジングは、この壁の下方縁部と駆動アームの上壁との間の受容壁の後縁部内に、駆動アームの垂直方向に開口している。
【0019】
接続シャフトが前述の受容ハウジング内にロックされるロックゾーンは、受容ハウジングの入口を発端に駆動アームの長手方向に延びる。一例では、ロックゾーンは、前述の長手方向に、第1の部分と、以下では末端部とも呼ばれる第2の部分と、を備える。そのような例では、ロックゾーンの第1の部分は、受容壁内に略長手方向の窓を形成し、駆動アームの垂直方向に測定されたこの窓の1つの寸法は、接続シャフトの直径よりわずかに小さい。さらに、そのような例では、ロックゾーンの第2の部分は、接続シャフトの形状および寸法を実質的に補完する形状および寸法を有する。本発明によれば、ロックゾーンの第2の部分は、駆動アームおよびワイパシステムの長手方向に、受容ハウジングの入口と駆動アームの上記で定義された第2の端部、すなわち前端部との間に位置する。
【0020】
上述の第1の実施形態によれば、コネクタは、接続シャフトを受容ハウジングの入口に係合させることにより、次いで、接続シャフトの並進運動を、受容ハウジング内でワイパシステムの長手方向にロックゾーンの末端部の方へ、すなわち駆動アームの前端部の方向に行うことにより、駆動アームの収容容積に挿入される。次いで、コネクタは、接続シャフトを、ロックゾーンの末端部内にスナップ締結することによりロックすることにより、受容ハウジング内で不動にされる。受容ハウジングの構成および駆動アームを作るために使用されるプラスチック材料の性質は、ロックゾーンの第1の部分における接続シャフトの並進運動中に、ワイパシステムの垂直方向に、受容ハウジングと受容壁の下方縁部との間に含まれる受容壁の下方部分が、接続シャフトの通過および摺動を容易にするために駆動アームが作られるプラスチック材料の弾性の影響下で変形することを意味することに留意されたい。
【0021】
この実施形態によれば、受容ハウジングおよびそのロックゾーンのそれぞれの構成はまた、上記で定義された収容容積内へのコネクタの嵌合およびロックが、駆動アームに対するコネクタの、ワイパシステムの長手方向に実質的に向けられた相対並進運動によって行われることを意味し、この相対並進運動は、コネクタを駆動アームの上記で定義された前端部に近づける傾向がある。
【0022】
この第1の実施形態による本発明の様々な相補的特徴によれば、相補的特徴は、別個にまたは組み合わせて考慮される。
【0023】
駆動アームは、駆動アームの長手方向中央平面の両側に1つずつ対称的に配置された2つの受容壁を備え、受容壁はそれぞれ、接続シャフトを受容するための受容ハウジングを備える。その場合、接続シャフトは、コネクタの長手方向中央平面に対して対称的に配置された、コネクタの2つの略相互に平行な上方直立部から突出することが有利である。長手方向中央平面は、ここでは、上記で定義された方向および向きに関して、コネクタの上記で定義された横方向にコネクタの中央を通過する垂直長手方向平面を意味すると理解されるべきである。そのような例では、接続シャフトは、ワイパシステムの横方向に、コネクタの前述の2つの上方直立部のそれぞれの側に、駆動アームの横側面の方へ延びる。より具体的には、その場合、接続シャフトは、上述の上方直立部から駆動アームの横側面の方へ横方向に出現する2つの部分から構成される。様々な変形形態では、接続シャフトは、一体品であるか、またはワイパシステムの横方向に整列された同じサイズの2つの部品を備え、2つの部品は前述の部分を形成する。有利には、そのような例によれば、接続シャフトの、ワイパシステムの横方向の1つの寸法は、上記で定義された収容容積の内側に位置する、駆動アームの横側面のそれらの表面の間で測定される駆動アームの横方向寸法よりわずかに小さい。これにより、コネクタが前述の収容容積内の定位置にあるとき、ロックゾーンの構成によって得られる長手方向の不動化を、駆動アームの横側面相互間の横方向の不動化で補うことが可能になる。
【0024】
駆動アームはガイド部材を備え、ガイド部材は、受容ハウジングの入口の方へ傾斜する主壁を備える。ガイド部材は、先に定義されたような受容壁の、長手方向の後方まで延びる。ガイド部材は受容壁に略平行な主壁を備え、ガイド部材は主壁の後方まで延びる。主壁は、接続シャフトを受容ハウジング内に挿入する方向に向けられる。上記で定義された方向に関して、この主壁の下方縁部は、この壁の厚さによって形成されるものであり、受容ハウジングの入口の方へ傾斜している。換言すれば、ガイド部材の主壁の、駆動アームの垂直方向に測定される寸法は、前述の主壁の後端部から前端部の方へ縮小している。より具体的には、駆動アームの上壁から駆動アームの垂直方向に測定された、ガイド部材の主壁の寸法は、この主壁の前端部において、駆動アームの垂直方向に測定された、駆動アームの上壁と接続シャフトを受容する受容ハウジングの入口の下方縁部との間の距離よりも小さい。上記で定義された方向および向きに関して、ガイド部材の主壁の前端部は、駆動アームの長手方向に、駆動アームの第2の端部、すなわち前端部に最も近いガイド部材の端部であることに留意されたい。同様に、ガイド部材の主壁の後端部は、駆動アームの長手方向に、駆動アームの第1の端部、すなわち後端部に最も近いガイド部材の端部である。上記は、ガイド部材の主壁の傾斜した縁部が、接続シャフトを受容ハウジングの入口の方へ向けることができるように、接続シャフトに長手方向の案内を提供することを意味する。駆動アームが安定した係合解除位置を有しておらず、かつ、コネクタに(すなわち、コネクタが固定されるワイパにも)、コネクタと駆動アームとの間の協働ゾーンを直接視認することなく駆動アームを組み付けられることになる構成では、この長手方向の案内は、組み立ての容易さに関してかなりの利点を提供する。
【0025】
ガイド部材は、当接すべき接続シャフトのための支持壁を備える。より具体的には、ガイド部材は、上述の主壁の前端部から主壁に対して略垂直に延びていて、駆動アームの横方向に、前述の主壁に最も近い駆動アームの横側面に当接する横壁を備える。
【0026】
有利には、ガイド部材の横壁の、駆動アームの垂直方向に測定される一つの寸法は、駆動アームの垂直方向に測定される、駆動アームの前端部でのガイド部材の主壁の寸法に実質的に等しい。ガイド部材および受容ハウジングの構成は、この横壁が、接続シャフトが当接することができる支持面を形成することにより、ガイド部材の主壁の傾斜縁部によってもたらされる上述の長手方向案内を完了することを意味する。このような接触は、特に、受容ハウジングの入口に対する接続シャフトの正確な位置決めを確実にし、したがって、接続シャフトはその入口内で係合することができる。
【0027】
駆動アームは、コネクタを動かなくするための低壁を備える。上記で定義された方向および向きに関して、この低壁は、駆動アームの略垂直な長手方向平面内に延び、駆動アームの横方向に沿って実質的に中間に配置される。低壁は、コネクタの上述の上方直立部相互間に挿入されるように構成される。このようにして、低壁は、駆動アームの収容容積内でのコネクタの横方向の不動化をもたらし、したがって、駆動アームに対するワイパの横揺動運動を制限する。
【0028】
本発明の第2の実施形態によれば、接続シャフトは、駆動アームの2つの横側面の間に延び、接続シャフトを受容する受容ハウジングはコネクタ内に配置される。
【0029】
第1の変形形態では、接続シャフトは、ここでは、駆動アームの横側面から横方向に延びていて、横側面のそれぞれに当接する。あるいは、接続シャフトは、駆動アームの横側面に略平行でありかつ上記で定義された収容容積の内側に配置される、駆動アームの側壁を発端にして配置される。
【0030】
本発明の第2の前述の実施形態によれば、受容ハウジングは、コネクタの上記で定義された上方直立部内に配置される。上記で定義された方向および向きに関して、受容ハウジングの入口は、ここでは、関連する上方直立部の上縁部内に、すなわち、本発明によるワイパシステムにおいて、駆動アームの上記で定義された上壁に最も近いコネクタの上方直立部の縁部内に開口する。
【0031】
受容ハウジングの入口を発端に、受容ハウジングは、ここでは、本発明によるワイパシステムにおいて、ワイパシステムの下部の方へかつワイパシステムの前面の方へ延びる、すなわち、上記で定義された方向および向きに関して、一方では、ワイパシステムの垂直方向に、コネクタが受容される駆動アームの収容容積の開口部の方へ延び、他方では、ワイパシステムの長手方向に、ワイパシステムの前面の方へ、すなわち、駆動アームの上記で定義された第2の端部、すなわち前端部の方へ延びる。
【0032】
上述の第1の実施形態と同様に、接続シャフトをロックするためのロックゾーンは、その形状および寸法が接続シャフトの形状および寸法を実質的に補完する、第2の部分、すなわち末端部と、受容ハウジングの入口とロックゾーンの第2の部分との間の、上記で定義された長手方向に延びる第1の部分と、を備える。上述の第1の実施形態と同様に、受容ハウジング内での接続シャフトの係合および不動化は、一方では、接続シャフトを支持する駆動アームに対するコネクタの相対並進運動によって達成され、他方では、接続シャフトをロックゾーンの第2の部分にスナップ締結でロックすることによって達成される。
【0033】
上記は、本発明のこの第2の実施形態によるワイパシステムにおいて、受容ハウジングのロックゾーンの第1の部分が、駆動アームの垂直方向に、駆動アームの下方部分の方へ、かつ駆動アームの長手方向に、駆動アームの前端部の方へ傾斜していることを意味する。
【0034】
本発明の上述の第2の実施形態によれば、接続シャフトを受容する受容ハウジングは、接続シャフトを受入ハウジング内に案内するための少なくとも1つのガイド壁を備える。より具体的には、前述に関連して、このガイド壁は、ロックゾーンの第1の部分の下方縁部、すなわち、ワイパシステムの垂直方向に、コネクタが固定されるワイパに最も近いロックゾーンの縁部を備える。上記は、前述の下方縁部が接続シャフトを受容ハウジング内に挿入する方向に傾斜していることを意味する。
【0035】
たった今説明した本発明の第2の実施形態では、コネクタは、以下のように駆動アームの収容容積内に取り付けられ不動にされる。コネクタは、まず、受容ハウジングのロックゾーンの第2の部分が駆動アームの前端部の側に、駆動アームの長手方向に位置するように、駆動アームの収容容積の下側開口に係合される。
【0036】
次いで、コネクタは、駆動アームによって支持された接続シャフトがコネクタ内に配置された受容ハウジングの入口に係合するまで、駆動アームの第1の端部、すなわち後端部の方へ向けられる長手方向並進運動で駆動アームに対して動かされる。相対並進運動は、接続シャフトが、受容ハウジングのロックゾーンの第2の部分内にスナップ締結することにより長手方向にロックされるまで続く。これらの係合および相対並進運動で、コネクタは、接続シャフトに対して、まず、受容ハウジングが開口しているコネクタの上方直立部の上縁部によって案内され、次いでロックゾーンの第1の部分の上記で定義された下方縁部によって案内される。したがって、受容ハウジングが開口しているコネクタの上方直立部の上縁部、およびロックゾーンの第1の部分の下方縁部は、これら2つの要素が組み立てられかつ/または分解されるときに、受容ハウジングに対して接続シャフトを案内するガイド部材を共に形成する。
【0037】
どんな構成が選択されても、接続シャフトをロックゾーンの第2の部分内にスナップ締結することによりロックすると、駆動アームに対するコネクタの長手方向の不動化および垂直方向の不動化をもたらすのと同時に、接続シャフトを駆動アームに対して、ワイパシステムの横方向に平行な軸線を中心として自由に回転させたままにし、この回転により、本発明によるワイパシステムにおける駆動アームに対するワイパの相対運動が可能になる。
【0038】
さらに、どんな構成が選択されても、本発明は、ワイパシステムの駆動アームの収容容積内にワイパシステムのコネクタを容易に嵌合することが可能になり、これら2つの要素の間の接続領域が見える必要はない。したがって、本発明は、駆動アームが安定した係合解除位置を有していないワイパシステムに特に有益であり、したがって、第2の態様によれば、このワイパシステムをカバーすることに及ぶ。さらに、そのようなワイパシステムでは、ユーザは、コネクタと駆動アームとの間の接続ゾーンへのアクセスを提供するために他方の手が駆動アームを車両の光沢面から離れる向きに保持しなければならないので、ワイパに固定されたコネクタを駆動アームに装着するために、または逆の操作を実行するために利用できるユーザの手は一方のみである。
【0039】
より具体的には、本発明は、ワイパシステムが押圧される光沢面に対して垂直な駆動アームの移動の振幅がかかるワイパシステムにおいて特に有利な用途を見出す。例えば、車両の光沢面に対する本発明によるワイパシステムの駆動アームの最大角度移動は、約10°未満であり、これは特に、車両の光沢後面に関連付けられるように意図されたワイパシステムの場合である。
【0040】
最後に、本発明は、第3の態様によれば、上述のワイパシステムの駆動アームからワイパを分解する方法におよび、この方法は、接続シャフトを受容ハウジングに対してワイパシステムのガイド部材に沿って相対並進運動させるステップを含む。有利には、並進運動は、駆動アームの長手方向を含む平面内で行われる。
【0041】
本発明の上述の第1の実施形態によれば、受容ハウジングに対する接続シャフトの相対並進運動は、コネクタを駆動アームの第1の端部、すなわち後端部から遠ざける効果を有し、このアームは、その端部を介して駆動手段に接続される。本発明の上述の第2の実施形態によれば、受容ハウジングに対する接続シャフトの相対並進運動は、コネクタを駆動アームの第1の端部、すなわち後端部に近づける効果を有し、このアームは、その端部を介して駆動手段に接続される。
【0042】
本発明の他の特徴、詳細および利点は、以下の説明および図面を用いてより明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明によるワイパシステムの概略斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態によるワイパシステムのコネクタの概略斜視図である。
図3】本発明の第1の実施形態によるワイパシステムの駆動アームの概略斜視図である。
図4図2および図3で示される本発明の第1の実施形態によるコネクタおよび駆動アームのアセンブリを概略的に示す図である。
図5】本発明の第2の実施形態によるワイパシステムの駆動アームの概略斜視図である。
図6】本発明の第2の実施形態によるワイパシステムのコネクタの概略斜視図である。
図7図5および図6で示される本発明の第2の実施形態によるコネクタおよび駆動アームのアセンブリを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
まず、上記の図は、本発明を実施するために本発明を詳細に述べるものであるが、前記図は、必要に応じて本発明をよりよく定義するために使用され得ることに留意されたい。すべての図において、類似しているかつ/または同じ機能を実行する要素は、同じ参照番号で示されていることにも留意されたい。
【0045】
図1を参照すると、自動車両を対象とするワイパシステム100は、特に、車両の、図示されていない光沢面に対して往復角運動を行うように構成された駆動アーム1を備える。駆動アーム1は、主延長方向に細長い形状を有し、この形状は、以下では駆動アーム1およびワイパシステム100の長手方向(X)とも呼ばれる。駆動アーム1は、その長手方向に、その両端部の一方10において、以下では任意に第1の端部、すなわち後端部10と呼ばれる端部において、前述の往復角運動を与えるように構成された駆動装置2に接続される。駆動装置2は、例えば電動機を備える。
【0046】
駆動アーム1は、その長手方向(X)に、その反対側端部11において、以下では任意に第2の端部、すなわち前端部11と呼ばれる端部において、図1には詳述されていない接続装置200によってワイパ3に接続される。ワイパ3は、特にブレードラバー30を有し、ブレードラバーは、図1に概略的に示され、可撓性材料で作られる。駆動アーム1は、車両の光沢面に対して往復角運動で駆動されると、ワイパ3とそのブレードラバー30を駆動し、ブレードラバーは、この運動の影響下で光沢面を擦り、車両の運転者が自分の周囲を見る視界を妨げ得るほこりや汚れを光沢面から除去する。
【0047】
接続装置200は、特に、ワイパ3に固定され、特に上記で定義された長手方向(X)に垂直な横軸線(Y)を中心とした駆動アーム1に対するワイパ3の相対回転を可能にするように、駆動アーム1に接続された、図1には見えないコネクタ4を備える。
【0048】
ワイパ3が駆動アーム1に対してそれを中心に回転することができる横軸線(Y)は、ワイパシステム100の横方向(Y)も表す。長手方向(X)および前述の横方向(Y)に関して、ワイパシステム100におけるワイパ3および駆動アーム1の積層方向を表すワイパシステム100の垂直方向も定義される。ワイパシステム100の垂直方向は軸線(Z)の方向によって表され、座標系(X、Y、Z)は直接三面体を形成する。この三面体系に関して、「上部」または「上方」という用語は軸線(Z)の正方向によって表され、「下部」または「下方」という用語はこの同じ軸線(Z)の負方向によって表される。より具体的には、本発明によるワイパシステム100において、「上部」または「上方」という用語は、以下では、駆動アーム1の、上述の垂直方向(Z)の側に位置する要素を指し、「下部」または「下方」という用語は、以下では、ブレードラバー30の、垂直方向(Z)の側に位置する要素を指す。このようにして定義された方向は、これらの要素を装備した車両の方向および向きと関連がないことに留意されたい。換言すれば、長手方向(X)、横方向(Y)、および垂直方向(Z)は、本発明によるワイパシステムを装備した自動車両の長手方向、横方向T、および垂直方向Vに対していかなる向きも有することができる。ワイパシステム100の長手方向(X)、横方向(Y)、および垂直方向(Z)はまた、ワイパシステム100の構成要素、特に駆動アーム1およびコネクタ4の長手方向、横方向、および垂直方向を表し、以下では区別せずにそれらの方向を指す。
【0049】
図2は、本発明の第1の実施形態による、図1に示されているようなワイパシステム100のコネクタ4を斜視で概略的に示す。
【0050】
この図を参照すると、コネクタ4は、基部40と、基部40から上部の方へ、コネクタの垂直方向(Z)にかつ上記で定義された方向および向きに対して延びる2つの上方直立部41a、41bと、を備える。コネクタ4の基部40は、実質的に横長手方向平面内に延びる上壁400と、上壁400から上壁に対して略垂直に下部の方へ、前述の垂直方向(Z)にかつ上記で定義された方向および向きに対して延びる2つの側壁401a、401bと、を備える。上壁400および側壁401a、401bは共に、図2には示されていない前述のワイパ3を受容するように構成されたチャネル402を画定する。したがって、上記で定義された方向および向きに関して、チャネル402は、ワイパ3を受容するためにチャネルの下方部分で開放している。
【0051】
コネクタ4の上方直立部41a、41bは、略平坦でありかつ互いに平行であり、上述の方向(X、Z)によって画定される垂直長手方向平面に対して略平行に延びる。より具体的には、図2により詳細に示されている例によれば、上方直立部41a、41bは、コネクタ4の基部40の上壁400の中央を横方向(Y)に通過する垂直長手方向中央平面450の両側に略対称的に1つずつ延びる。それらの間の横直立部41a、41bは、前述の垂直長手方向中央平面450に平行に走る長手方向スロット42を画定する。
【0052】
長手方向(X)の略中央位置において、コネクタ4の上方直立部41a、41bはそれぞれ、略円筒形部分43a、43bを備え、略円筒形部分の軸線はコネクタ4の横方向(Y)に略平行である。各部分43a、43bは、上方直立部41a、41bから上述の横スロット42とは逆方向の横方向に突出する。図2には部分43aだけが見える。
【0053】
一例によれば、部分43a、43bは全く同じであり、両部分の軸線は整列している。あるいは、部分43a、43bは、単一の横断シャフトを形成するために横スロット42内で接合され得る。
【0054】
図3は、本発明の第1の実施形態による、図1に示されているようなワイパシステム100の駆動アーム1を斜視で概略的に示す。したがって、図3に示されている駆動アーム1は、図2に示されているようなコネクタ4を受容するように構成される。図3は、このような駆動アーム1の第2の端部11、すなわち前端部をより詳細に示す。より具体的には、図3は、駆動アームの下方部分の側から見られる、すなわち、上記で定義された方向および向きに関して、ワイパ3がワイパシステム100内の駆動アーム1に装着される側から見られる、駆動アーム1の前端部11を示す。
【0055】
図3を参照すると、駆動アーム1は、実質的に長手方向および横方向の範囲の上壁12を備え、上壁の長手方向縁部から、上壁12に対して略垂直な、実質的に長手方向および垂直方向の範囲の2つの横側面13a、13bが延びる。上壁12および横側面13a、13bは共に、本明細書に上述され図2に示されるコネクタ4を受容するように特に構成された収容容積150を画定する。より具体的には、収容容積150は、収容容積150内へのコネクタ4の挿入を可能にするように特に構成された開口151を備える。上記で定義された方向および向きに関して、開口151は、収容容積150の下方部分に配置される、すなわち、上記で定義された垂直方向(Z)に、ワイパシステム100内のワイパ3に最も近くなるように意図された、この容積の部分に配置される。図3により詳細に示される例によれば、開口151は、上壁12の下方縁部120と、駆動アーム1の横側面13a、13bのそれぞれの下方縁部130a、130bと、によって画定される。
【0056】
本発明によれば、駆動アーム1は、収容容積150内に配置された受容壁14を備え、受容壁は、駆動アーム1の横側面13a、13bに略平行な上壁12から、駆動アーム1の横方向(Y)に横側面から少し離れて延びる。図3により詳細に示されている例では、駆動アーム1は、駆動アーム1の垂直長手方向中央平面155の両側に互いに平行でありかつ対称的に1つずつ配置された2つの側壁14a、14bを備え、垂直長手方向中央平面は、上記で定義された方向(X、Z)によって画定され、上壁12の中央を横方向(Y)に通過する。図3に示すように、各受容壁14a、14bは、関連する受容壁14a、14bに略垂直な少なくとも1つのリブ140a、140bによって駆動アーム1のそれぞれの横側面13a、13bに装着される。より具体的には、リブ140a、140bは、受容壁14a、14bと横方向(Y)にこの壁に最も近い駆動アーム1の横側面13a、13bとの間に延びる。
【0057】
受容壁14a、14bはそれぞれ、上述のコネクタ4の部分43a、43bを受容するように受容ハウジングを形成する切り欠き16a、16bを有する。したがって、図2および図3により詳細に示される例によれば、コネクタ4の各部分43a、43bは、コネクタ4を駆動アーム1に接続する接続シャフトを形成することを理解されたい。
【0058】
受容ハウジング16a、16bは、受容ハウジングがそれを通って受容壁14a、14bの後方垂直縁部141a、141b内に開口する入口160a、160bを備える。後方垂直縁部141a、141bは、ここでは、駆動アーム1の前端部11からこのアームの長手方向(X)に最も遠い関連壁の縁部を意味すると理解されなければならない。より具体的には、図3に示すように、受容ハウジング16a、16bの入口160a、160bは、受容壁14a、14bの下方縁部142a、142bおよび上壁12から駆動アーム1の垂直方向(Z)に距離を置いて配置される。有利には、受容壁14a、14bの下方縁部142a、142b、および横側面13a、13bの下方縁部130a、130bは、実質的に同一平面上にある。有利には、入口160a、160bの垂直方向(Z)に測定される一つの寸法は、接続シャフトを形成する部分43a、43bの直径に実質的に等しい。
【0059】
受容ハウジング16a、16bは、入口160a、160bを発端に、駆動アーム1の長手方向(X)にこのアームの前端部11の方へ延びる。
【0060】
より具体的には、受容ハウジング16a、16bは、その入口160a、160bを発端に、駆動アーム1の前端部11の方へ連続的に機能して、長手方向(X)に実質的に整列される第1の部分161a、161bおよび第2の部分162a、162bまたは末端部を備える。受容ハウジング16bの第1の部分161bおよび第2の部分162bは、図3には見えない。
【0061】
本発明によれば、第1の部分161a、161bの垂直方向(Z)に測定される一つの寸法は、コネクタ4の部分43a、43bの直径よりわずかに小さい。さらに、本発明は、コネクタ4の部分43a、43bの形状および寸法を実質的に補完するように、上述の末端部162a、162bの形状および寸法を提供する。第1の部分161a、161bおよび第2の部分162a、162bは共に、コネクタ4を駆動アーム1にロックするためのロックゾーンを形成する。
【0062】
本発明によれば、駆動アーム1は、収容容積150内に配置されたガイド部材も備える。図2および図3により詳細に示される例によれば、駆動アーム1は、上記で定義された垂直長手方向中央平面155の両側に対称的に1つずつ配置された2つのガイド部材17a、17bを備える。
【0063】
上記で定義された向きおよび命名規則に関して、各ガイド部材17a、17bは、駆動アーム1の長手方向(X)に、受容壁14a、14bの後部まで延びる。換言すれば、各受容壁14a、14bは、駆動アーム1およびワイパシステム100の長手方向(X)に、駆動アーム1の前端部11と対応するガイド部材17a、17bとの間に位置する。
【0064】
各ガイド部材17a、17bは、受容壁14a、14bに続いて駆動アーム1の長手方向(X)に延びており、横側面13a、13bに略平行な主壁170a、170bを備え、ガイド部材は、横方向(Y)に主壁に最も近い、より具体的には、ガイド部材17a、17bの主壁170a、170bは、駆動アーム1の長手方向(X)に、対応する受容壁14a、14bに実質的に整列される。
【0065】
本発明によれば、主壁170a、170bの前端部で駆動アーム1の垂直方向(Z)に測定される一つの寸法は、主壁170a、170bの後端部で駆動アーム1の垂直方向(Z)に測定される寸法よりも小さい。換言すれば、ガイド部材17a、17bの主壁170a、170bは、駆動アーム1の長手方向(X)に受容壁14a、14bの方へ傾斜し、受容壁に続いて、関係しているガイド部材17a、17bが長手方向に延びる。上記で定義された方向および向きに関して、主壁170a、170bの前端部は、駆動アーム1の長手方向(X)に、駆動アーム1の上記で定義された前端部11に最も近いこの壁の端部であることに留意されたい。同様に、主壁170a、170bの後端部は、駆動アーム1の長手方向(X)に、駆動アーム1の前端部11から最も遠いこの壁の端部である。
【0066】
ガイド部材17a、17bはまた、ガイド部材17a、17bの主壁170a、170bに略垂直な支持壁171a、171bを備える。より具体的には、支持壁171a、171bは、主壁170a、170bの前端部において、主壁と駆動アーム1の、横方向(Y)に最も近い横側面13a、13bとの間に延びる。図3に示すように、支持壁171a、171bは、主壁170a、170bおよび横側面13a、13bに対して略垂直であり、主壁と横側面との間に支持壁が延びる。
【0067】
図2および図3により詳細に示される例によれば、駆動アーム1はまた、駆動アーム1の中央で駆動アームの横方向(Y)に実質的に延びる略垂直な長手方向低壁18を備える。換言すれば、低壁18は、上記で定義された垂直長手方向中央平面155内で実質的に延びる。低壁18は、駆動アームの上壁12から延びる。さらに、長手方向に、低壁18は、ガイド部材17a、17bの主壁170a、170bの後端部と受容壁14a、14bの前端部との間に実質的に延びる。有利には、駆動アーム1の横方向(Y)に測定される低壁18の一つの寸法は、コネクタ4およびワイパシステム100の横方向(Y)に測定される、図2に示されるコネクタ4の上述のスロット42の寸法よりもわずかに小さく、したがって、ワイパシステム100では、駆動アーム1の低壁18は、コネクタの上方直立部41a、41bの間の、コネクタ4の長手方向スロット42内に受容され得る。
【0068】
図4は、上述され図2に示されているようなコネクタ4と上述され図3に示されているような駆動アーム1とのアセンブリを示す。上記で定義された向きおよび命名規則に関して、この図は、より具体的には、下から見られる、すなわち、駆動アーム1およびワイパシステム100の垂直方向(Z)に側面から見られる駆動アーム1の前端部11を示しており、それにより、駆動アーム1の上記で定義された収容容積150は、コネクタ4を受容するように開放している。図4はまた、コネクタ4が駆動アーム1に、より具体的には駆動アームの前端部11に組み付けられる位置にあるコネクタ4を示す。換言すれば、図4は、本発明によるワイパシステム100において互いに装着される、相対位置にある駆動アーム1およびコネクタ4を示す。
【0069】
図4はまたコネクタ4を示し、コネクタの基部40、コネクタの上方直立部41a、41b、およびコネクタの各部分43a、43bが接続シャフトを形成している。図4には部分43bだけが見える。この図はまた、駆動アーム1およびコネクタ4を備えるワイパシステム100のワイパ3を受容するように構成された上記で定義されたスロット402も示す。ワイパ3は、コネクタ4が固定されるものであり、図4には示されていない。
【0070】
図4はまた、駆動アーム1の前端部11、上記で定義された収容容積150、収容容積の上述の開口151、ならびに、特に、受容壁14a、14b、受容ハウジング16a、16b、ガイド部材17a、17b、および低壁18も示し、これらは上述の通りである。
【0071】
ワイパ3に固定されたコネクタ4は、まず、部分43a、43bがその中に配置される、上方直立部41a、41bの上部を、ワイパシステム100の垂直方向(Z)に、駆動アーム1の収容容積150の開口151内に挿入することにより、駆動アーム1に装着される。コネクタ4の上方直立部41a、41bの上部を駆動アーム1の収容容積150内に挿入する方向は、図4に矢印F1で示されている。より具体的には、この挿入は、コネクタ4の部分43a、43bが、対応するガイド部材17a、17bの主壁170a、170bの厚さに、すなわち上述の主壁170a、170bの下方縁部に当接することになるように行われる。
【0072】
コネクタ4を駆動アーム1に装着するのは、図4に矢印F2で示される略長手方向の、駆動アーム1に対するコネクタ4の相対並進運動を継続する、すなわち、コネクタ4を駆動アーム1の前端部11の末端部に近づける傾向の運動で継続する。この運動で、コネクタ4の部分43a、43bは、対応するガイド部材17a、17bの主壁170a、170bの傾斜により上述の支持壁171a、171bまで案内される。駆動アーム1の上述の構成および寸法は、駆動アーム1に対するコネクタ4の、矢印F2で示される方向の相対並進運動が継続するにつれて、部分43a、43bはそれぞれ、受容ハウジング16a、16bの入口160a、160bに係合することを意味する。
【0073】
次いで、コネクタ4は、駆動アーム1に対するコネクタ4の、矢印F2で示される方向の相対並進運動を継続することにより、駆動アーム1に対して不動にされる。この運動で、部分43a、43bは、まず、受容ハウジング16a、16bの第1の部分161a、161bに沿って案内され、次いで、その部分は、前述の受容ハウジング16a、16bの末端部162a、162b内にスナップ締結することによってロックされる。この位置では、コネクタ4は、駆動アーム1に対して、このアームおよびワイパシステム100の長手方向(X)および垂直方向(Z)に不動にされる。部分43a、43bの軸線を中心とする駆動アーム1に対するコネクタ4の相対回転運動は可能なままであり、したがって、コネクタ4に固定されたワイパ3は自動車両の複雑な形状の光沢面に押し付けられたままであることが可能になる。
【0074】
さらに、コネクタ4の構成および駆動アーム1の前端部11の構成は、上述の並進運動で、駆動アーム1の低壁18がコネクタ4の上方直立部41a、41bの間に挿入されることになり、それにより、コネクタ4に固定されたワイパ3が駆動アーム1に対して揺動横運動するリスクが低減されることを意味することに留意されたい。
【0075】
したがって、本発明により、コネクタ4は、駆動アーム1の前端部11に簡単な方法で取り付けられかつロックされることが可能になる。ここで、ワイパシステム100が自動車両上に設置されるとき、駆動アーム1は、ワイパ3を交換するときに、ワイパシステム100がそれに当たって配置される光沢面から離れて、上述の光沢面に対して略垂直な方向に、すなわち、上に示したように、ワイパシステム100の垂直方向(Z)に対して略平行な方向に動かされることに留意されたい。上記は、上記で定義された方向および向きに関して、コネクタ4は、駆動アーム1の下から収容容積150内に挿入されることを意味する。
【0076】
この観点から、特に、ガイド部材17a、17bの主壁170a、170bの傾斜、ならびに支持壁171a、171bの存在により、接続シャフトを形成するコネクタ4の部分43a、43bは駆動アーム1の受容ハウジング16a、16bまで案内されることが可能になることに留意すべきである。この案内は、車両の光沢面に対する駆動アーム1の移動が小さい構成で、すなわち、ユーザが上記で定義された収容容積150およびこれを構成する要素の低下した視認性を有するだけ、さらには視認性を全く有していない状況で、駆動アーム1に対するコネクタ4のフィッティングおよびロッキングを可能にしかつ容易にする。この案内は、ユーザが片手のみを使用してこれらの操作を行わなければならず、他方の手は駆動アーム1を車両の光沢面から離して保持しなければならない上述の構成で、駆動アーム1に対するコネクタ4の着脱をさらに容易にする。これは、本発明を、車両の後部窓を装備するように意図されたワイパシステムに非排他的に適用するという文脈において、本発明を特に魅力的なものにする。
【0077】
図5および図6はそれぞれ、本発明によるワイパシステム100の第2の実施形態による駆動アーム1’およびコネクタ4’を示す。この第2の実施形態では、接続シャフトが駆動アーム1’によって支持され、接続シャフトを受容するように構成された受容ハウジングがコネクタ4’内に配置される。
【0078】
図5は、本発明のこの第2の実施形態による駆動アーム1’を示す。
【0079】
図3に示される駆動アーム1と同様に、駆動アーム1’は、駆動アーム1’の内部容積150’を共に画定する上壁12および2つの横側面13a、13bを備え、内部容積の形状は、実質的に、駆動アーム1’の上壁12によって下方分岐部が形成される逆U字の形状である。
【0080】
図5により詳細に示される例によれば、駆動アーム1’は、前述の内部容積150’内に配置された、以下では接続壁15a’、15b’とも呼ばれる2つの壁15a’および15b’をそれぞれ備え、接続壁は、互いにかつ前述の横側面13a、13bに略平行である。より具体的には、各接続壁15a’、15b’は、前述の横方向(Y)にその接続壁が最も近い横側面13a、13bから駆動アーム1’の横方向(Y)に少し離れて延びる。一例によれば、各接続壁15a’、15b’は、これら2つの要素に略垂直な1つまたは複数の補強材によって、その接続壁が横方向に最も近い横側面13a、13bに接続される。
【0081】
図5により詳細に示される例によれば、接続シャフト19が、駆動アーム1’の横方向(Y)に、上記で定義された接続壁15a’、15b’の間に延びる。上記は、接続シャフト19が前述の接続壁15a’、15b’に対して略垂直であることを意味する。代替例によれば、接続シャフト19は、前述の横側面13a、13bの間に延びることができる。
【0082】
図6は、本発明の前述の第2の実施形態による、図5に示されているような駆動アーム1’と協働するように構成されたコネクタ4’をより詳細に示す。本発明の第1の実施形態について図2に示されるコネクタ4と同様に、コネクタ4’はまた、図6には示されていないワイパシステム100のワイパ3を受容するように構成されたスロット402を共に画定する、上述の上壁400および2つの側壁401a、401bから形成された基部40を有する。
【0083】
また、再度、上記で定義された方向および向きに関して、上壁400から上部の方へ垂直に延びるのが、互いに略平行でありかつワイパシステム100の垂直長手方向面に平行である、2つの上方直立部41a’、41b’である。より具体的には、図6により詳細に示される例によれば、上方直立部41a’、41b’は、上壁400の中央をコネクタ4’の横方向(Y)に通過する垂直長手方向中央平面450’の両側に略対称的に1つずつ延びる。それらの間の上方直立部41a’、41b’は、垂直長手方向中央平面450’に略平行な長手方向スロット42’を画定する。
【0084】
図6により詳細に示される例によれば、各上方直立部41a’、41b’は、駆動アーム1’によって支持された上述の接続シャフト19を受容するようにハウジングを形成する切り欠き44a’、44b’を備える。より具体的には、上記で定義された方向および向きに関して、各切り欠き44a’、44b’は、上方直立部41a’、41b’の上縁410a’、410b’から、コネクタ4’の長手方向(X)と垂直方向(Z)との間の組み合わされた方向に延びる。換言すれば、各切り欠き44a’、44b’は、対応する上方直立部41a’、41b’において、基部40の上壁400の方向に傾斜していて、コネクタ4’の垂直方向(Z)と非ゼロ角度460を成す。
【0085】
各切り欠き44a’、44b’は、対応する受容ハウジング44a’、44b’の入口440a’、440b’を形成するように上縁410a’、410b’に開口している。さらに、図6に示すように、各切り欠き44a’、44b’は、その主延長方向の、その入口440a’、440b’とは反対側の端部に、末端部442a’、442b’を備え、末端部の形状および寸法は、前述の接続シャフト19の形状および寸法を実質的に補完する。図5および図6により詳細に示される例によれば、各受容ハウジング44a’、44b’の末端部442a’、442b’は、前述の駆動アーム1’によって支持された接続シャフト19のためのスナップ締結ロックゾーンを構成する。
【0086】
入口440a’、440b’と末端部442a’、442b’との間に、各切り欠き44a’、44b’は中間部分441a’、441b’を備え、中間部分の形状およびサイズは、駆動アーム1’によって支持された前述の接続シャフト19が摺動することを可能にするように画定される。
【0087】
図7は、本発明によるワイパシステム100における、図6に示されているようなコネクタ4’を図5に示されているような駆動アーム1’に組み付けるのを示す。上記で定義された方向および向きに関して、コネクタ4’および駆動アーム1’は、図7に下から見て示されている。
【0088】
図7には示されていないワイパ3に固定されたコネクタ4’は、接続シャフト19を受容ハウジング44a’、44b’の入口440a’、440b’に係合させ、次いで、コネクタ4’を駆動アーム1’に対して、コネクタ4’の受容ハウジング44a’、44b’のロックゾーン442a’、442b’内に接続シャフト19を引き込もうとする方向に相対的に摺動させることにより、駆動アーム1’に装着される。
【0089】
より具体的には、コネクタ4’は、まず、駆動アーム1’の長手方向(X)に略平行な方向に、駆動アームの前端部11から駆動アーム1’の収容容積150’内に係合される。コネクタ4’を駆動アーム1’に係合させる方向は、図7に矢印F3で示されている。より具体的には、コネクタ4’は、ロックゾーン442a’、442b’が上述の入口440a’、440b’と駆動アーム1’の前端部11の前方末端部との間に位置するように、駆動アーム1’に係合する。
【0090】
ここで、本発明によるワイパシステムが自動車両上に設置されるとき、駆動アーム1’の移動が小さい状況では、上方直立部41a’、41b’の上縁410a’、410b’は、接続シャフト19に当接して摺動し、接続シャフトを、受容ハウジング44a’、44b’の入口440a’、440b’まで案内することを理解されたい。これにより、コネクタ4’を駆動アーム1’により容易に組み付けることが可能になる。この案内は、コネクタ4’を駆動アーム1’に対して相対的に摺動させている間、接続シャフト19がロックゾーン442a’、442b’でスナップ締結することによってロックされるまで、接続シャフト19が受容ハウジング44a’、44b’の第1の部分441a’、441b’の傾斜縁部4410a’、4410b’、4411a’、4411b’の間で案内されることによって継続される。
【0091】
換言すれば、図5および図6により詳細に示される本発明の実施形態によれば、コネクタ4’の上方直立部41a’、41b’の上縁410a’、410b’と受容ハウジング44a’、44b’の第1の部分441a’、441b’の傾斜縁部4410a’、4410b’、4411a’、4411b’とが、駆動アーム1’によって支持された接続シャフト19をコネクタ4’に対して案内するガイド部材45’を形成する。
【0092】
したがって、本発明は、2つの別個の実施形態に従ってたった今説明したように、特に、コネクタ4、4’が駆動アーム1、1’に装着される領域の、ユーザの視点からの視認性の低減、さらにはゼロ、および低いアクセス性の状況において、ワイパシステム100のワイパ3を交換するための簡単な解決策を提供する。
【0093】
しかしながら、本発明は、記載され例示されている手段および構成に限定されるものではなく、すべての同等の手段または構成ならびにかかる手段の任意の組合せにも等しく適用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7