(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】ロッカー
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0338 20130101AFI20241021BHJP
【FI】
G06F3/0338 412
(21)【出願番号】P 2023083009
(22)【出願日】2023-05-19
【審査請求日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】202221885604.5
(32)【優先日】2022-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519344408
【氏名又は名称】深▲せん▼市谷粒科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】于 紅勇
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第114237341(CN,A)
【文献】特開2021-128404(JP,A)
【文献】特開2003-308127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0338
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピンドルと、
前記スピンドルに設けられ、第1の搖動部材を第1の方向に沿って搖動させるように駆動することができる前記第1の搖動部材と、
前記スピンドルの前記第1の搖動部材から離れた側に設けられ、第2の搖動部材を第2の方向に沿って搖動させることができ、前記第1の方向と前記第2の方向は同一平面内で互いに直交している前記第2の搖動部材と、
弾性部材と、
を備え、
前記第1の搖動部材は第1の制限部を含み、前記弾性部材は前記第1の制限部に当接され、前記第2の搖動部材は第2の制限部を含み、前記弾性部材は前記第2の制限部の前記スピンドルから離れた側面に当接され
、
前記スピンドルは軸部と接続部を含み、前記第1の搖動部材は前記軸部に嵌設され、前記接続部は前記弾性部材の方向に向かって延伸して突起を形成し、前記突起は前記弾性部材に係止される、ことを特徴とするロッカー。
【請求項2】
前記第2の搖動部材は第1の係合部をさらに含み、前記第2の制限部は前記第1の係合部に設けられ、前記第2の制限部は第2の方向に沿って前記スピンドルから離れた方向に向かって延伸する、ことを特徴とする請求項1に記載のロッカー。
【請求項3】
前記ロッカーはスペーサをさらに備え、前記スペーサは前記第1の制限部および前記第2の制限部に設けられ、前記弾性部材に当接される、ことを特徴とする請求項2に記載のロッカー。
【請求項4】
前記第2の搖動部材は前記接続部の前記軸部から離れた側に設けられ、前記スペーサに取付穴が開設され、前記接続部は前記取付穴内に設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載のロッカー。
【請求項5】
前記第1の搖動部材に第1の貫通穴が開設され、前記軸部は前記第1の貫通穴を通過する、ことを特徴とする請求項
1に記載のロッカー。
【請求項6】
前記第2の搖動部材は第2の係合部をさらに含み、前記第2の係合部は前記第1の係合部に設けられ、前記接続部の前記軸部から離れた側面に第1の取付溝および第2の取付溝が開設され、前記第1の係合部は前記第1の取付溝内に設けられ、前記第2の係合部は前記第2の取付溝内に設けられることにより、前記スピンドルは前記第2の搖動部材を前記第2の方向に沿って搖動させるように駆動することができる、ことを特徴とする請求項4に記載のロッカー。
【請求項7】
前記ロッカーは押圧部材をさらに備え、前記第2の搖動部材は押下部をさらに含み、前記押下部は
前記第2の係合部の
前記第1の係合部から離れた一端に設けられ、前記押下部は前記押圧部材に当接される、ことを特徴とする請求項
6に記載のロッカー。
【請求項8】
前記ロッカーはハウジングをさらに備え、前記第1の搖動部材、前記第2の搖動部材および前記弾性部材はそれぞれ前記ハウジング内に設けられ、前記ハウジングに第2の貫通穴が開設され、前記スピンドルの一部が前記第2の貫通穴から延びて前記ハウジングの外部に位置する、ことを特徴とする請求項4に記載のロッカー。
【請求項9】
前記スペーサの前記第2の制限部から離れた側面に凹部が開設され、前記弾性部材は前記凹部内に係止される、ことを特徴とする請求項3に記載のロッカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子外装機器の技術分野に関し、特にロッカーに関する。
【背景技術】
【0002】
ロッカーは操作終了後、ユーザーが次回の操作を行えるように自動的に中心位置に戻る必要があるため、ロッカーを自動的にリセットできるようにロッカーにバネを設置している。既存のロッカーでは、バネがスピンドルに直接係止されるため、中心に戻るとき、バネがスピンドルを押してリセットし、スピンドルが対応の搖動部材を押してリセットする必要があり、搖動部材はホール素子を駆動して中心戻り信号を電子製品に伝送することができ、伝送回数が多く、ロッカーの中心戻り誤差が大きくなる。
【発明の概要】
【0003】
上記の問題を鑑み、本発明は誤差がより小さいロッカーを提供する。
【0004】
本発明はロッカーを提供し、それは、
スピンドルと、
前記スピンドルに設けられ、第1の搖動部材を第1の方向に沿って搖動させるように駆動することができる前記第1の搖動部材と、
前記スピンドルの前記第1の搖動部材から離れた側に設けられ、第2の搖動部材を第2の方向に沿って搖動させることができ、前記第1の方向と前記第2の方向は同一平面内で互いに直交している前記第2の搖動部材と、
弾性部材と、
を備え、
前記第1の搖動部材は第1の制限部を含み、前記弾性部材は前記第1の制限部に当接され、前記第2の搖動部材は第2の制限部を含み、前記弾性部材は前記第2の制限部の前記スピンドルから離れた側面に当接される。
【0005】
本発明の一実施例では、前記第2の搖動部材は第1の係合部をさらに含み、前記第2の制限部は前記第1の係合部に設けられ、前記第2の制限部は第2の方向に沿って前記スピンドルから離れた方向に向かって延伸する。
【0006】
本発明の一実施例では、前記ロッカーはスペーサをさらに備え、前記スペーサは前記第1の制限部および前記第2の制限部に設けられ、前記弾性部材に当接される。
【0007】
本発明の一実施例では、前記スピンドルは軸部と接続部を含み、前記第1の搖動部材は前記軸部に嵌設され、前記第2の搖動部材は前記接続部の前記軸部から離れた側に設けられ、前記スペーサに取付穴が開設され、前記接続部は前記取付穴内に設けられる。
【0008】
本発明の一実施例では、前記接続部は前記弾性部材の方向に向かって延伸して突起を形成し、前記突起は前記弾性部材に係止される。
【0009】
本発明の一実施例では、前記第1の搖動部材に第1の貫通穴が開設され、前記軸部は前記第1の貫通穴を通過する。
【0010】
本発明の一実施例では、前記第2の搖動部材は第2の係合部をさらに含み、前記第2の係合部は前記第1の係合部に設けられ、前記接続部の前記軸部から離れた側面に第1の取付溝および第2の取付溝が開設され、前記第1の係合部は前記第1の取付溝内に設けられ、前記第2の係合部は前記第2の取付溝内に設けられることにより、前記スピンドルは前記第2の搖動部材を前記第2の方向に沿って搖動させるように駆動することができる。
【0011】
本発明の一実施例では、前記ロッカーは押圧部材をさらに備え、前記第2の搖動部材は押下部をさらに含み、前記押下部は前記第1の係合部の前記第2の係合部から離れた一端に設けられ、前記押下部は前記押圧部材に当接される。
【0012】
本発明の一実施例では、前記ロッカーはハウジングをさらに備え、前記第1の搖動部材、前記第2の搖動部材および前記弾性部材はそれぞれ前記ハウジング内に設けられ、前記ハウジングに第2の貫通穴が開設され、前記スピンドルの一部が前記第2の貫通穴から延びて前記ハウジングの外部に位置する。
【0013】
本発明の一実施例では、前記スペーサの前記第2の制限部から離れた側面に凹部が開設され、前記弾性部材は前記凹部内に係止される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施例によれば、少なくとも以下の有益な効果を有する。
【0015】
弾性部材は第1の搖動部材の第1の制限部および第2の搖動部材の第2の制限部に直接当接され、ロッカーが外力によって押されてある方向に偏向すると、第1の搖動部材または第2の搖動部材は弾性部材を押し、弾性部材の第1の搖動部材または第2の搖動部材に対する当接位置を押し方向に傾斜させる。これにより、ロッカーが中心に戻るときリセットされた弾性部材は第1の搖動部材または第2の搖動部材を直接押し、その後第1の搖動部材または第2の搖動部材が中心戻り信号をホール素子を介して電子製品に伝送し、従来技術の3段伝送に比べて機械伝送のステップを効果的に減らし、ロッカーが中心に戻るときの誤差をより小さくし、精度よく操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例または従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下実施例または従来技術の説明において使用される必要のある図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者は創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】一実施例に係るロッカーの全体構造を示す模式図である。
【
図2】一実施例に係るロッカーの分解構造を示す模式図である。
【
図3】一実施例に係るロッカーの部分構造を示す模式図である。
【
図4】一実施例における第1の搖動部材の全体構造を示す模式図である。
【
図5】一実施例におけるスピンドルの全体構造を示す模式図である。
【
図6】一実施例における第2の搖動部材の全体構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
当業者が本願における技術的解決策をよりよく理解できるようにするために、以下本願の実施例における図面を参照しながら本願の実施例における技術的解決策を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者は創造的な労働をすることなく得られた他の実施例は、すべて本願の保護範囲に含まれる。
【0018】
なお、素子が別の部材に「固定される」または「設けられる」と言われる場合、別の部材に直接設置されてもよく、別の部材に間接的に設置されてもよく、ある部材が別の部材に「接続される」と言われる場合、別の部材に直接接続されてもよく、または別の部材に間接的に接続されてもよい。
【0019】
なお、「長さ」、「幅」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」「内」、「外」などの用語で示される方位または位置関係は、図面に示す方位または位置関係に基づくものであり、本願の説明および説明の簡略化の目的でのみ使用され、かかる装置または部材は必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作されることを指示または暗示するものではないため、本願の限定として解釈されないことに留意されたい。
【0020】
さらに、「第1」、「第2」の用語は説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性またはかかる技術的特徴の数を指示または暗示するものではない。これによって、「第1」、「第2」で修飾される特徴は、明示または暗黙的に1つまたは複数のそのような特徴を含む。本願の説明において、「複数」、「多数」とは、特に明示的かつ具体的に限定しない限り、2つ以上を意味する。
【0021】
本明細書に添付された図面に示された構造、割合、大きさなどは、当業者の理解と閲覧のためにのみ意図されており、本願が実施され得る条件を限定することを意図しておらず、技術的実質的な意義を有しなく、任意の構造の変更、割合関係の変更または大きさの調整は、本願が生じる効果および目的を損なうことなく、やはり本願が開示した技術内容の範囲に含まれるものとする。
【0022】
図1~
図6を参照すると、本発明は、スピンドル100、第1の搖動部材200、第2の搖動部材300および弾性部材410を備えるロッカー1を提供する。第1の搖動部材200はスピンドル100に設けられ、スピンドル100は第1の搖動部材200を第1の方向aに沿って搖動させるように駆動することができる。第2の搖動部材300はスピンドル100の第1の搖動部材200から離れた側に設けられ、スピンドル100は第2の搖動部材300を第2の方向bに沿って搖動させるように駆動することができ、第1の方向aと第2の方向bは同一平面内で互いに直交している。
【0023】
さらに、第1の搖動部材200は第1の制限部240を含み、第2の搖動部材300は第2の制限部330を含み、弾性部材410はそれぞれ第1の制限部240および第2の制限部330のスピンドル100から離れた側面に当接される。したがって、ユーザーがロッカー1を操作する際に、スピンドル100が外力作用下で中心軸に対して相対的に偏向し、第1の搖動部材200または第2の搖動部材300はそれぞれ弾性部材410を押し、弾性部材410が変形し、傾斜角度や傾斜角度維持用時間などの情報をセンシングエレメントに伝送する。ユーザーがロッカー1スピンドル100を放すと、弾性部材410は回復傾向があり、第1の搖動部材200または第2の搖動部材300を押してリセットし、ロッカー1が中心に戻り、このとき、第1の搖動部材200と第2の搖動部材300は動作情報をセンシングエレメントに直接伝送することができる。
【0024】
さらに、ロッカー1はスペーサ500をさらに備え、スペーサ500は第1の制限部240および第2の制限部330に設けられて弾性部材410に当接される。スペーサ500により、弾性部材410との接触面積を増やすとともに、第1の制限部240と第2の制限部330を十分に支持することもでき、より精度よく伝送する。
【0025】
さらに、スペーサ500の第2の制限部330から離れた側面に凹部502が開設され、弾性部材410は凹部502内に係止されているので、使用中、弾性部材410がスペーサ500から外れにくく、構造がより安定になる。
【0026】
好ましくは、弾性部材410は皿バネまたは塔状バネである。
【0027】
さらに、スピンドル100は、軸部110と接続部120を含み、軸部110は実質的に垂直方向に沿って延伸する棒状構造であり、接続部120は溝を有する球状のような構造であり、軸部110の幾何学的中心は接続部120の幾何学的中心の投影と重なり合う。いくつかの実施例では、同一平面内において、接続部120の軸部110から離れた側面に互いに直交して連通する第1の取付溝101と第2の取付溝102が開設され、第1の取付溝101の延伸方向は第1の方向aであり、第2の取付溝102の延伸方向は第2の方向bであり、軸部110の延伸方向はこの平面に垂直であり、軸部110の延伸方向は第3の方向cである。
【0028】
さらに、第1の搖動部材200は軸部110に嵌設され、第2の搖動部材300は接続部120の軸部110から離れた側に設けられ、スペーサ500に取付穴501が開設され、接続部120は取付穴501内に設けられスペーサ500との間に一定の距離を有している。
【0029】
さらに、接続部120は弾性部材410の方向に向かって延伸して突起121を形成し、突起121は弾性部材410に係止される。
【0030】
さらに、第1の搖動部材200に第1の貫通穴201が開設され、軸部110は第1の貫通穴201を通過し、第1の搖動部材200は第3の方向cに沿ってスピンドル100に嵌設される。
【0031】
さらに、第1の搖動部材200は第1の支持部210を含み、第2の支持部220と第3の支持部230は、第3の方向cに沿って、第1の支持部210に第1の貫通穴201が開設され、軸部110は第1の支持部210を通過する。第2の方向bに沿って、第2の支持部220と第3の支持部230はそれぞれ第1の支持部210の対向両端に設けられ、第2の支持部220の一端は第1の支持部210の一側に設けられ、第3の支持部230の一端は第1の支持部210の他側に設けられ、第2の支持部220と第3の支持部230の他端はそれぞれ搖動可能に下部ハウジング620の底部に当接される。
【0032】
さらに、第2の支持部220は第1の接続軸221と搖動端222を含み、第1の接続軸221は実質的に第2の方向bに沿って延伸する柱状構造であり、第1の接続軸221の一端は第1の支持部210に設けられ、搖動端222は第1の接続軸221の他端に設けられ、搖動可能に下部ハウジング620の底部に当接される。
【0033】
さらに、搖動端222の下部ハウジング620の底部に近い側面は湾曲面である。
【0034】
さらに、第3の支持部230は第2の接続軸231、伝達部材232および第1の突起部233を含み、第2の接続軸231は実質的に第2の方向bに沿って延伸する柱状構造であり、第2の接続軸231の一端は第1の支持部210に設けられ、伝達部材232は第2の接続軸231の他端に設けられ、搖動可能に下部ハウジング620の底部に当接され、第1の突起部233は伝達部材232の第1の支持部210から離れた側面に位置し、下部ハウジング620の方向に設けられ、第1の突起部233は第1の摺動部材810に係止され、第1の摺動部材810が第1の方向aに沿って直線的に摺動するように駆動する。
【0035】
さらに、第2の搖動部材300は第1の係合部310をさらに含み、第2の制限部330は第1の係合部310に設けられ、第2の制限部330は第2の方向bに沿ってスピンドル100から離れた方向に向かって延伸する。
【0036】
さらに、第2の搖動部材300は第2の係合部320をさらに含み、第2の係合部320は第1の係合部310に設けられ、第1の係合部310は第1の取付溝101内に設けられ、第2の係合部320は第2の取付溝102内に設けられ、スピンドル100が第2の搖動部材300を第2の方向bに沿って搖動させる。第2の搖動部材300はスピンドル100の接続部120に設けられるので、取付のとき、まず第2の搖動部材300を取り付け、次にスピンドル100を第3の方向cに沿って第2の搖動部材300に取り付け、最後に上部ハウジング610と下部ハウジング620を締まる。取付がより容易になる同時に、異なるロッカーヘッドアセンブリ700の交換も容易になる。
【0037】
さらに、ロッカー1は押圧部材420をさらに備え、第2の搖動部材300は押下部340をさらに含み、押下部340は第1の係合部310の第2の係合部320から離れた一端に設けられ、押下部340は押圧部材420に当接される。ユーザーがスピンドル100を押すと、スピンドル100は第2の搖動部材300をさらに押し、押下部340が押圧部材420の圧力溝430内に係止され、圧力溝430には圧力感知部材(図示せず)があり、圧力感知部材は押下時間や押下力などの情報を感知して電子製品に伝送することができる。
【0038】
さらに、第1の係合部310は支持部311と第1の搖動部312を有し、押下部340は支持部311に設けられて圧力溝430内に位置し、第1の搖動部312は搖動可能に下部ハウジング620の底部に設けられる。
【0039】
さらに、第1の搖動部312の下部ハウジング620の底部に近い側面は湾曲面である。
【0040】
さらに、ロッカー1は第2の突起部313をさらに備え、第2の突起部313は第1の搖動部312の第2の係合部320から離れた側面に設けられ、下部ハウジング620の底部の近くに設けられ、第2の突起部313は第2の摺動部材910に係止され、第2の摺動部材910を第2の方向bに沿って直線的に摺動させるように駆動する。
【0041】
さらに、第2の係合部320は、第2の搖動部321と、第2の方向bに沿って第2の搖動部321から離れた方向に向かって延伸する当接部322を含み、第1の係合部310は第1の方向aに沿って第2の搖動部321に嵌設され、第2の搖動部321の第1の係合部310から離れた側面は搖動可能に下部ハウジング620の底部に当接される。
【0042】
さらに、ロッカー1はハウジング600をさらに備え、第1の搖動部材200、第2の搖動部材300および弾性部材410はそれぞれハウジング600内に設けられ、ハウジング600に第2の貫通穴601が開設され、スピンドル100の一部が第2の貫通穴601から突出してハウジング600外部に位置する。
【0043】
さらに、ハウジング600は上部ハウジング610と下部ハウジング620を含み、いくつかの実施例では、上部ハウジング610と下部ハウジング620の間に係合構造があり、スピンドル100の一部が上部ハウジング610内に係止することができるので、使用時、スピンドル100がずれにくく、ロッカー1が漂うことを効果的に防止することができる。
【0044】
さらに、ロッカー1はロッカーヘッドアセンブリ700をさらに備え、ロッカーヘッドアセンブリ700は軸部110の接続部120から離れた一端に取り外し可能に設けられるので、取付時、まずロッカー1の内部構造を取り付け、次にロッカーヘッドアセンブリ700を軸部110の上部ハウジング610から突出した部分に設ける。ロッカーヘッドアセンブリ700はロッドキャップ710とロッドヘッド720を含み、ロッドヘッド720は軸部110に嵌設され、ロッドキャップ710はロッドヘッド720の軸部110から離れた側面に設けられる。
【0045】
さらに、ロッカーヘッドアセンブリ700は防塵部材730をさらに含み、防塵部材730はロッドヘッド720と上部ハウジング610の間に設けられて、埃がロッカーヘッドアセンブリ700とハウジング600の間の隙間に入ることを防止して清掃しやすくなる。
【0046】
さらに、ロッカー1は第1のセンシングアセンブリ800および第2のセンシングアセンブリ900をさらに備える。第1のセンシングアセンブリ800は第1の摺動部材810、第1の磁性部材820および第1の感知部材830を含み、第1の摺動部材810は第2の搖動部材300に接続され、第2の搖動部材300が搖動するとき、第1の摺動部材810は第3の方向cに沿って直線的に摺動し、第1の磁性部材820は第1の摺動部材810内に設けられ、第1の摺動部材810の摺動振幅を検出するために使用され、第1の感知部材830は第1の磁性部材820によって生成された信号を受信するために使用され、第2のセンシングアセンブリ900は第2の摺動部材910、第2の磁性部材920および第2の感知部材930を含み、第2の摺動部材910は第1の搖動部材200に接続され、第1の搖動部材200が搖動するとき第2の方向bに沿って直線的に摺動し、第2の磁性部材920は第2の摺動部材910内に設けられ、第2の摺動部材910の摺動振幅を検出するために使用され、第2の感知部材930は第2の磁性部材920によって生成された信号を受信するために使用される。
【0047】
さらに、ロッカー1は第1の感知部材830および第2の感知部材930にそれぞれ接続されたマスター制御部材(図示せず)、およびマスター制御部材に接続された信号出力部材(図示せず)をさらに備え、マスター制御部材は第1の感知部材830および第2の感知部材930からの信号を受信し、出力部材を制御して外部に信号を出力する。
【0048】
好ましくは、信号出力部材はフレキシブルケーブルまたはハードボードピンである。
【0049】
いくつかの実施例では、第1の感知部材830と第2の感知部材930はいずれもリニアホール磁気感知部材である。第1の感知部材830と第2の感知部材930はいずれもチップとしてパッケージングされ、スピンドル100の下方の回路基板に配置される。別のいくつかの実施例では、第1の感知部材830と第2の感知部材930はいずれも摺動抵抗感知部材であり、第1の感知部材830は第1の摺動部材810の底端に設けられた第1の接触部材(図示せず)、および第1の摺動部材810の下方に設けられた第1の抵抗(図示せず)を含み、第2の感知部材930は第2の摺動部材910の底端に設けられた第2の接触部材(図示せず)、第2の摺動部材910の下方に設けられた第2の抵抗(図示せず)を含む。第1の抵抗と第2の抵抗はスピンドル100の下方の回路基板に設けられる。
【0050】
このましくは、第1の抵抗と第2の抵抗はいずれも炭素膜抵抗である。
【0051】
本願では、弾性部材410は第1の搖動部材200の第1の制限部240と第2の搖動部材300の第2の制限部330に直接当接され、ロッカー1が外力によって押されてある方向に偏向するとき、第1の搖動部材200または第2の搖動部材300は弾性部材410を押し、弾性部材410の第1の搖動部材200または第2の搖動部材300に対する当接位置を押し方向に傾斜させる。したがって、ロッカー1が中心に戻るときリセットされた弾性部材410は第1の搖動部材200または第2の搖動部材300を直接押し、次に第1の搖動部材200または第2の搖動部材300は中心戻り信号をホール素子を介して電子製品に伝送し、従来技術の3段伝送に比べて機械伝送のステップを効果的に減らし、ロッカーが中心に戻るときの誤差をより小さくし、精度よく操作することができる。
【0052】
開示された実施例の前記説明により、当業者は本発明を実施または使用することができる。これらの実施例に対する様々な変更は当業者にとって自明なことであり、本明細書で定義された一般原理は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施例で実施することができる。したがって、本発明は本明細書で記載されたそれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示した原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0053】
1 ロッカー
a 第1の方向
b 第2の方向
c 第3の方向
100 スピンドル
110 軸部
120 接続部
121 突起
101 第1の取付溝
102 第2の取付溝
200 第1の搖動部材
201 第1の貫通穴
210 第1の支持部
220 第2の支持部
221 第1の接続軸
222 搖動端
230 第3の支持部
231 第2の接続軸
232 伝達部材
233 第1の突起部
240 第1の制限部
300 第2の搖動部材
310 第1の係合部
311 支持部
312 第1の搖動部
313 第2の突起部
320 第2の係合部
321 第2の搖動部
322 当接部
330 第2の制限部
340 押下部
410 弾性部材
420 押圧部材
430 圧力溝
500 スペーサ
501 取付穴
502 凹部
600 ハウジング
601 第2の貫通穴
610 上部ハウジング
620 下部ハウジング
700 ロッカーヘッドアセンブリ
710 ロッドキャップ
720 ロッドヘッド
730 防塵部材
800 第1のセンシングアセンブリ
810 第1の摺動部材
820 第1の磁性部材
830 第1の感知部材
900 第2のセンシングアセンブリ
910 第2の摺動部材
920 第2の磁性部材
930 第2の感知部材