(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20241021BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20241021BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20241021BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/79 500
A63F13/69
(21)【出願番号】P 2023210663
(22)【出願日】2023-12-14
【審査請求日】2023-12-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コウ セイブン
【審査官】白形 優依
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-076176(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2028733(KR,B1)
【文献】特開2021-094214(JP,A)
【文献】特開2021-090728(JP,A)
【文献】特開2017-143844(JP,A)
【文献】特許第7231875(JP,B1)
【文献】特開2019-088464(JP,A)
【文献】特開2014-221404(JP,A)
【文献】パスドラレーダーの助っ人機能の仕様や使い方を徹底解説!,スマホゲームの攻略・最新情報サイト,2016年05月14日,[online],[検索日 2024.1.17], <https://apri-game.com/pazdoraredasuketo-10573>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶するプレイヤ情報記憶部と、
前提条件が満たされている場合にカスタマイズ検索の条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出するプレイヤ検索部と、を備え、
前記前提条件は、前記カスタマイズ検索を実行するために所定量の消費媒体を消費すること、又は、前記カスタマイズ検索を実行できる上限回数に関する制限であり、
前記上限回数は、一のプレイヤによる課金に応じて変動
し、
前記プレイヤ検索部は、前記カスタマイズ検索の条件の指定を受け付ける際に、一のプレイヤのデッキに設定されているオブジェクトと相性の良いオブジェクトを提示し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付ける、情報処理システム。
【請求項2】
前記プレイヤ検索部が抽出した前記他のプレイヤのリストに基づき、前記一のプレイヤによるフレンド申請を受け付けるフレンド管理部、をさらに備える請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記一のプレイヤが所有する少なくとも1つのオブジェクトと、前記他のプレイヤが所有する少なくとも1つのサポートオブジェクトとを使用するゲームを実行するゲーム処理部と、
前記プレイヤ検索部が抽出した前記他のプレイヤのリストに基づき、前記一のプレイヤによる前記サポートオブジェクトの選択を受け付ける準備処理部と、をさらに備える請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プレイヤ検索部により抽出された前記他のプレイヤであって、前記一のプレイヤから前記フレンド申請を受けた対象プレイヤが、前記一のプレイヤによる前記フレンド申請を承認した場合に、前記対象プレイヤに対して報酬を付与する報酬付与部、をさらに備える請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プレイヤ検索部により抽出された前記他のプレイヤであって、前記一のプレイヤに選択された前記サポートオブジェクトを所有する前記他のプレイヤを対象プレイヤとして、前記対象プレイヤに対して報酬を付与する報酬付与部、をさらに備える請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記前提条件は、一のプレイヤによる課金に応じて変動する、前記カスタマイズ検索を実行できる上限回数に関する制限である、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶することと、
前提条件が満たされている場合にカスタマイズ検索の条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出することと、をコンピュータに実行させ、
前記前提条件は、前記カスタマイズ検索を実行するために所定量の消費媒体を消費すること、又は、前記カスタマイズ検索を実行できる上限回数に関する制限であり、
前記上限回数は、一のプレイヤによる課金に応じて変動
し、
前記カスタマイズ検索の条件の指定を受け付ける際に、前記コンピュータが、一のプレイヤのデッキに設定されているオブジェクトと相性の良いオブジェクトを提示し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付ける、プログラム。
【請求項8】
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶することと、
前提条件が満たされている場合にカスタマイズ検索の条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出することと、をコンピュータが実行し、
前記前提条件は、前記カスタマイズ検索を実行するために所定量の消費媒体を消費すること、又は、前記カスタマイズ検索を実行できる上限回数に関する制限であり、
前記上限回数は、一のプレイヤによる課金に応じて変動
し、
前記カスタマイズ検索の条件の指定を受け付ける際に、前記コンピュータが、一のプレイヤのデッキに設定されているオブジェクトと相性の良いオブジェクトを提示し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付ける、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、プログラム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームにおけるプレイヤ間のコミュニケーションを支援する機能として、「フレンド登録」が知られている。例えば、特許文献1が開示しているゲームシステムでは、フレンド登録されているプレイヤ同士で、互いに情報を共有でき、対戦プレイヤ及び協力プレイヤを楽しむことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなフレンド登録機能を備えるゲームでは、積極的にフレンドを増やしていくプレイヤがいる一方で、見ず知らずのプレイヤからフレンド申請等が届くことに対して、抵抗感を抱くプレイヤも少なくない。そのため、フレンド申請の方法に一定の制限が設けられていることがある。例えば、特許文献1では、フレンド申請の対象を、マルチプレイ等で一緒にゲームをプレイしたことのあるプレイヤ、もしくは、個人識別用のコードを知っているプレイヤに限定している。
【0005】
ただし、上記のような制限の中では、ゲーム進行度などの自身の状況に応じてゲームを有利に展開できるようなプレイヤとフレンドになりたくとも、なかなか所望のプレイヤが見つからない場合がある。見ず知らずのプレイヤに自分の情報を提示したくない人や、自身のゲーム進行度に合うプレイヤとフレンドになりたい人などが存在する中で、より多くのプレイヤのニーズに応えるためには、フレンド申請における制限と自由度のバランスが求められる。
【0006】
本開示における例示的な実施形態の目的は、ゲームにおけるプレイヤ間の交流を支援することができる情報処理システム、プログラム、及び、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係わる情報処理システムは、
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶するプレイヤ情報記憶部と、
前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出するプレイヤ検索部と、を備える。
【0008】
情報処理システムが上記の特徴を有することで、ゲームにおけるプレイヤ間の交流を支援することができる。
【0009】
本開示の一態様に係わるプログラムは、
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶することと、
前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出することと、をコンピュータに実行させる。
【0010】
プログラムが上記の特徴を有することで、ゲームにおけるプレイヤ間の交流を支援することができる。
【0011】
本開示の一様態に係わる情報処理方法は、
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶することと、
前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出することと、をコンピュータが実行する。
【0012】
情報処理方法が上記の特徴を有することで、ゲームにおけるプレイヤ間の交流を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係わる情報処理システムの構成例を示す概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すサーバの機能上の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1に示すプレイヤ端末の機能上の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、フレンド申請の概略を説明するための図である。
【
図5】
図5は、プレイヤ検索の概略を説明するための図である。
【
図6】
図6は、受け取ったフレンド申請に対する処理の概略を説明するための図である。
【
図7】
図7は、ゲーム実行前の準備処理の概略を説明するための図である。
【
図8】
図8は、フレンド登録に関わる処理の概略を説明するためのフローチャートである。
【
図9】
図9は、ゲームの実行に関わる処理の概略を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の一実施形態に係わる情報処理システム10を、図面を参照しつつ説明する。添付の各図面において、同一または類似の要素には同一または類似の参照符号及び名称が付され、実施形態の説明において同一または類似の要素に関する重複する説明は省略することがある。なお、各図面に示す内容は、あくまでも、本実施形態を説明するための例示であり、本実施形態を説明し易いように概略的に示す例示にすぎない。各図面の内容は、技術的に問題が生じない範囲内で改変したり、変更したりしてもよい。
【0015】
<システムの概要>
本実施形態に係わる情報処理システム10は、インターネット網などのネットワークNを介してゲームに関する各種サービスを、プレイヤ3に提供するためのシステムである。
【0016】
図1に示すように、情報処理システム10は、少なくとも1つのサーバ20、及び、少なくとも1つのプレイヤ端末30、を主要構成として備える。これら主要構成は、ネットワークNを介して互いにアクセス可能に接続される。この情報処理システム10では、事業者1に配備されているサーバ20が、画像、動画、音声等によって構成されるゲームに関する情報処理を、プレイヤ3が保有するプレイヤ端末30に実行させることによって、プレイヤ端末30にゲームを提供する。
【0017】
情報処理システム10において提供するゲームは、少なくとも1つのオブジェクトを使用して実行するゲームであればよく、提供されるゲームのカテゴリは特に限定されない。たとえば、情報処理システム10において提供するゲームのカテゴリは、対戦ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲーム、リズムゲーム、RPG(ロールプレイングゲーム)、位置情報ゲーム、ボードゲーム、アドベンチャーゲーム、カジノゲーム、シミュレーションゲーム、ストラテジーゲーム、もしくは、レーシングゲーム等であってもよい。
【0018】
ここで、「オブジェクト」とは、プレイヤ3がゲーム内で使用する電子データの総称である。たとえば、カード、キャラクタ、アバター、ゲーム内通貨などの消費媒体、武器、防具、その他のアイテムなどが、オブジェクトに該当する。情報処理システム10で提供するゲームでは、上記のオブジェクトの中でも、カード、キャラクタ、もしくはアバターなどのインゲームにおいてプレイヤ3による操作対象となるオブジェクトが少なくとも1種使用される。以下の説明では、説明を簡潔なものとするために、プレイヤ3が所定数のキャラクタを選択して編成したデッキを用いて実行するゲームを例示する。
【0019】
なお、情報処理システム10で提供するゲームには、例えば、所謂「インゲーム」と呼ばれる実際のゲームプレイに関する部分であって、オブジェクトを操作してゲームを進行させるための「ゲーム進行パート」だけでなく、所謂「アウトゲーム」と呼ばれる、ゲーム内のキャラクタやアイテム等のオブジェクトをプレイヤに抽選で付与する所謂「ガチャ」などの「抽選パート」、ゲーム内で使用するキャラクタ等のオブジェクトを選択する「編成パート」、キャラクタやアイテム等を強化する「強化パート」等を含んでいてもよい。
【0020】
本実施形態で例示するゲームは、プレイヤ間の交流を図るための要素として、「フレンド登録制度」を有する。フレンド登録制度は、フレンド関係にある両者のプレイヤに対して、フレンドが存在しない状態よりも有益な効果をもたらす。フレンド関係によって齎される効果は、特に限定されず、例えば、フレンド関係にあるプレイヤ同士に限り、コミュニケーション機能(例、チャット)などの付加機能が使用可能となってもよく、フレンドに関する所定の情報が閲覧可能となるなどの機能制限が解除されてもよく、フレンドとして登録されていない場合よりも有利なゲーム内報酬が付与されてもよい。
【0021】
フレンド登録は、一のプレイヤ3が他のプレイヤ3に対してフレンドになって貰うように要請し(以下、フレンド申請と称する)、受け手側のプレイヤ3がそのフレンド申請を承認することで成立する。フレンド申請にあたって、申請者側は申請する相手を指定する必要があり、従来は、プレイヤ3を特定するIDを指定したり、ゲーム内で何らかの接点があったプレイヤ3(例えば、過去にマルチプレイを一緒に行ったプレイヤなど)を指定したりして、フレンド申請を受け付けることが一般的であった。しかしながら、従来のフレンド申請の方法のみでは、所望のオブジェクトを所有するプレイヤ3と繋がりたくとも、なかなか、希望に沿うプレイヤ3が見つからない場合があった。特に、ゲームの興趣性を高める観点でゲーム内のキャラクタが多様化し増加していく傾向があり、キャラクタ数が豊富な場合には、所望のキャラクタを所有するプレイヤを見つけることの困難性も増す。
【0022】
本実施形態の情報処理システム10は、一定の制限のもと、一のプレイヤ3からキャラクタ等のオブジェクトの指定を受け付け、指定されたオブジェクトを所有する他のプレイヤ3を検索する機能(後述のプレイヤ検索部221)を備えている。このようなプレイヤ検索機能により、一のプレイヤ3が、フレンド申請時に所望のオブジェクトを持っている他のプレイヤ3を見つけ易くなり、フレンド申請の利便性が向上する。つまり、一のプレイヤ3が所望のプレイヤ3と繋がることができるよう、プレイヤ間の交流を支援することができる。
【0023】
情報処理システム10における上記のようなプレイヤ検索機能は、フレンド申請処理に活用できるだけでなく、ゲームをプレイする前の準備処理(編成)においても活用できる。情報処理システム10が提供するゲームでは、プレイヤ3が、他のプレイヤ3が所有するオブジェクトを借りてゲームを実行できる。当該ゲームは、フレンからオブジェクトのレンタルが可能な仕様であってもよいし、フレンド登録の有無に拘わらずフレンド登録されていない他のプレイヤ3からもオブジェクトのレンタルが可能な仕様であってもよい。フレンド登録されていない他のプレイヤ3からオブジェクトを借りてゲームを実行した場合には、ゲームのプレイ後に貸主の他のプレイヤ3にフレンド申請するか否かの選択が可能であってもよい。情報処理システム10では、このようなゲームにおけるオブジェクトのレンタル機能により、プレイヤ間の交流を生じさせるきっかけを作ることができる。以下の説明では、他のプレイヤ3に貸し出すオブジェクト(他のプレイヤ3から借りることができるオブジェクト)を「サポートオブジェクト(オブジェクトがキャラクタの場合はサポートキャラ)」と称することとする。
【0024】
上記のようなゲームをプレイする前の準備処理では、一のプレイヤ3は、自身の所有するオブジェクトのうちの少なくとも1つと、他のプレイヤ3が所有する少なくとも1つのサポートオブジェクトとを選択してデッキを編成する。この準備処理において、他のプレイヤ3から所望のサポートオブジェクトを借りたくとも、その所望のサポートオブジェクトを所有している他のプレイヤ3がなかなか見つけられない場合がある。このような場合に、情報処理システム10のプレイヤ検索機能をゲームの準備処理に適用し、一定の制限のもと、一のプレイヤからオブジェクトの指定を受け付け、指定されたオブジェクトを所有する他のプレイヤ3を抽出する。これにより、一のプレイヤ3が、所望のオブジェクトを所有する他のプレイヤ3とゲーム内で繋がることができ、プレイヤ間の交流を支援することができる。また、ゲーム実行前の準備処理において、デッキ編成にかかる手間を削減できる。
【0025】
以下、情報処理システム10の各部の具体的な構成について、説明する。
【0026】
<サーバ装置の構成>
サーバ20は、ゲームサービスを運営及び管理する際に利用する情報処理装置であって、前述のとおり、ゲームサービスを提供する事業者1に配備されている。情報処理装置としてのサーバ20は、たとえば、ワークステーションもしくはパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータであってもよく、クラウド・コンピューティング技術により論理的に構築されていてもよい。
【0027】
サーバ20は、各種データ及びアプリケーションプログラムを記憶する記憶部21と、サーバ20全体の制御を行う制御部22と、ネットワークNを介してプレイヤ端末30との間でデータを送受信するサーバ通信部23と、を有する。
【0028】
<記憶部(サーバ)>
記憶部21は、各種制御処理や制御部22内の各機能を実行するためのプログラム、ゲームサービスの提供に用いられる各種情報を記憶するサーバ20の記憶領域であり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部21は、サーバ20が通信を行った際に、サーバ20の通信内容を一時的に記憶する機能を有していてもよい。
【0029】
サーバ20の記憶部21は、記憶する情報の種類に応じて区画された複数の領域を有していてもよい。例えば、記憶部21は、ゲーム情報記憶部211、及び、プレイヤ情報記憶部212を備えていてもよい。
【0030】
ゲーム情報記憶部211は、ゲームに関する基本的な情報を記憶し、格納している。ゲーム情報記憶部211に格納されるゲームに関する基本的な情報は、ゲームの種類に応じて適宜構成され、特に限定されない。たとえば、ゲーム情報記憶部211には、ゲーム単位ごとの設定情報、オブジェクトの設定情報、背景画像などのゲーム空間に関連する情報、イベント情報などの情報が格納されていてもよい。なお、「ゲーム単位」とは、ゲームの一つのまとまりを意味し、「ゲーム単位」は、クエスト、イベント、ミッション、コース、ストーリー、シナリオ、チャプター、ダンジョン、ステージ、戦闘、及び、対戦などの用語で換言することができる。複数のステージが設定されたゲームの場合、ゲーム単位ごとの設定情報は、各ゲーム単位を識別するための識別子であるステージIDと、該ステージIDに紐づけられた、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報、及び、背景画像などの仮想空間に関連する情報などを含んでいてもよい。
【0031】
ゲーム情報記憶部211に格納されるオブジェクトの設定情報は、プレイヤ3と関連付けられていないオブジェクトの設定情報である。オブジェクトの設定情報には、各オブジェクトを一意に特定するための識別子としてID(以下、オブジェクトIDと称する)が付与されていてもよく、このようなオブジェクトIDに紐づけて各オブジェクトに関する諸々の設定情報が、ゲーム情報記憶部211に記憶されていてもよい。例えば、オブジェクトの設定情報には、キャラクタに関する設定情報、武器及び防具などのアイテムに関する設定情報、ゲーム内通貨などのゲーム内でプレイヤ3により消費される消費媒体に関する設定情報、などが含まれていてもよい。
【0032】
例えば、キャラクタに関する設定情報には、プレイヤ3が取得可能でプレイヤ3による操作対象となるキャラクタ、ゲーム内でプレイヤ3の仲間となるキャラクタ、プレイヤ3と対戦する敵キャラクタなどの情報が含まれる。各キャラクタの情報には、キャラクタIDと紐づけられた、キャラクタ名、画像データ、分類情報(属性等)、特性情報(攻撃力、防御力、体力、攻撃の命中率、スキルの発動率、クリティカルの発生率、及び、回避成功率などのキャラクタの特性に関する初期パラメータ)、キャラクタが習得可能なスキル、入手方法、入手確率、キャラクタの特徴を説明するテキストデータ、他のキャラクタとの関係性を示す情報(例、同一デッキ内に編成されると何らかの相乗効果が生まれるなどの相性のよい他キャラクタを示す情報)などの情報が含まれていてもよい。
【0033】
プレイヤ情報記憶部212は、ゲームサービスを利用する各プレイヤ3に関連付けられた情報を記憶する。例えば、プレイヤ情報記憶部222には、プレイヤID(各プレイヤ3を特定するための識別子)と、プレイヤIDと紐づけられた、アカウント情報、プレイ履歴情報、所有オブジェクトの情報、デッキ情報、及び、フレンド関連情報などが含まれていてもよい。
【0034】
アカウント情報は、例えば、プレイヤ名、ゲームサービスへの登録日、プレイヤランク(プレイヤレベル)、及び、その他各種設定情報などを含んでいてもよい。プレイ履歴情報は、例えば、ログイン日時、ログイン回数、総プレイ時間、ゲーム単位ごとの実行回数、各ゲーム単位をクリアした際のデータ、獲得したアイテムの数、消費したアイテムの数、ポイント及び/又はゲーム内通貨などの消費媒体(有償及び/又は無償の消費媒体)の所持量、課金額、課金回数、及び、抽選の実行回数などのデータを含んでいてもよい。
【0035】
所有オブジェクトの情報は、各プレイヤ3が所有するオブジェクトに関する情報である。例えば、プレイヤ情報記憶部212には、一のプレイヤ3のプレイヤIDと紐づけられて、一のプレイヤ3が所有するキャラクタごとに、レベル、攻撃力、防御力、体力等の各種のパラメータの現在値、取得履歴、使用状況、強化履歴、及び、使用可能なスキルに関する情報などが含まれていてもよい。各プレイヤ3が所有するアイテムに関しても、上記の所有キャラクタの情報と同様の情報が、プレイヤIDと対応付けられて、プレイヤ情報記憶部222に格納されていてもよい。
【0036】
また、所有オブジェクトの情報には、サポートオブジェクトに関する情報が含まれていてもよい。サポートオブジェクトに関する情報とは、他のプレイヤ3がゲームを実行する際に一のプレイヤ3から借りることができるオブジェクト(つまり、一のプレイヤ3が他のプレイヤ3に貸し出して使用してもらうオブジェクト)を特定する情報である。サポートオブジェクトは、一のプレイヤ3が所有オブジェクトのうちから少なくとも1つのオブジェクトを指定することで設定されてもよいし、一のプレイヤ3が編成したメインのデッキのリーダーに設定されているオブジェクトを自動的にサポートオブジェクトに指定してもよい。
【0037】
デッキ情報は、各プレイヤ3が編成したデッキに関する情報であって、デッキを一意に特定するためのデッキID、デッキを構成するオブジェクトを特定する情報、デッキの作成日時、及び、デッキの使用履歴などが含まれていてもよい。例えば、一のプレイヤ3が自身の所有キャラクタのうちから所定数のキャラクタを選択することで、デッキ情報が生成され、このデッキ情報がプレイヤIDと対応付けられてプレイヤ情報記憶部212に保存されてもよい。また、一のプレイヤ3が、自身の所有キャラクタのうちの少なくとも1つのキャラクタを選択するとともに、他のプレイヤ3が所有する少なくとも1つのサポートキャラを選択することで、デッキ情報が生成されてもよい。この場合、デッキ情報には、デッキを構成する所有キャラクタの情報のみならず、選択された他のプレイヤ3とそのサポートキャラとを特定する情報が含まれていてもよい。なお、デッキを構成するキャラクタ数は、特に限定されず、デッキに含まれる複数のキャラクタのうちの1つがリーダーとして設定されてもよい。各プレイヤ3が保存できるデッキの数も、特に限定されず、複数のデッキを保存できる場合は、複数のデッキのうちの1つのデッキがメインデッキとして設定されてもよい。
【0038】
フレンド関連情報には、プレイヤIDと対応付けて、登録済みのフレンドに関する情報、自身が実行した未成立状態のフレンド申請に関する情報、及び、他のプレイヤ3から受け取った未承認状態のフレンド申請に関する情報などが含まれていてもよい。登録済みのフレンドに関する情報には、例えば、フレンド登録されている他のプレイヤ3のIDが含まれていてもよく、フレンドのIDからフレンドのログイン状況、フレンドのプレイヤレベルなどのゲーム進捗状況、及び、フレンドが所有するオブジェクトの情報(フレンドごとに設定されているサポートオブジェクトの情報を含む)などが読み出し可能であってもよい。
【0039】
<制御部(サーバ)>
制御部22は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ20全体の制御を行う構成要素である。制御部22は、ゲームサービスの提供に必要な各種情報処理を実行する機能を有しており、制御部22の該機能は、CPU(Central Processing Unit)、及び/又は、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置が所定のストレージに格納されたデータ及びプログラムを読み出し、メモリの作業領域で各種プログラムを実行することによって実現される。
【0040】
制御部22は、実行する情報処理の種類に応じた複数の機能部を有する。例えば、制御部22は、機能部として、ゲーム処理部220と、プレイヤ検索部221と、フレンド管理部222と、準備処理部223と、報酬付与部224と、操作情報受信部225と、を備えていてもよい。
【0041】
ゲーム処理部220は、ゲームプログラムに従ってゲーム(インゲーム)を進行させる処理を実行する機能を有する。ゲーム処理部220が進行するゲームでは、例えば、一のプレイヤ3が自身の所有オブジェクトのうちから選択した少なくとも1つのオブジェクトを操作し、ゲーム処理部220が一のプレイヤ3による操作情報に基づいてゲームを進行させる。該ゲームでは、所有オブジェクトのみならず、他のプレイヤ3が所有するサポートオブジェクトの使用が可能であってもよい。つまり、ゲーム処理部220は、一のプレイヤが所有する少なくとも1つのオブジェクトと、他のプレイヤ3が所有する少なくとも1つのサポートオブジェクトとを使用するゲームを実行してもよい。この場合、サポートオブジェクトの操作は、ゲームを実行する一のプレイヤ3が実行してもよいし、人工知能(AI)などのようなノンプレイヤキャラクタ(NPC)の制御アルゴリズムが実行してもよい。
【0042】
ゲーム処理部220が進行するゲームには、上記のようなシングルプレイによるゲームだけでなく、一のプレイヤ3が他のプレイヤ3(フレンドであってもよいし、フレンド登録されていない他のプレイヤ3であってもよい)と協力して実行するマルチプレイによるゲーム、及び/又は、一のプレイヤ3が他のプレイヤ3と対戦するゲームが含まれてもよい。
【0043】
プレイヤ検索部221は、前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤ3による少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤ3を抽出する処理を実行する。以下の説明では、オブジェクトを検索条件に指定して、プレイヤ3を絞り込む検索を「カスタマイズ検索」と称する場合がある。前提条件は、カスタマイズ検索を実行するための要件であって、カスタマイズ検索には、前提条件が満たされなければならないという制限がかけられている。前提条件は、特に限定されず、例えば、以下で例示するような前提条件を設定してもよい。
【0044】
所定量の消費媒体(ポイント又はアイテム等)を消費することを前提条件に設定してもよい。この場合の消費媒体は、カスタマイズ検索でのみ使用可能な専用の消費媒体であってもよく、カスタマイズ検索のみならず抽選(ガチャ)などの他の用途にも使用可能な消費媒体であってもよい。カスタマイズ検索の実行に必要な消費媒体の量(以下、必要量と称する)は、特に限定されず、常に定量の消費媒体の支払いが求められてもよいし、プレイヤレベル、総プレイ時間などのプレイヤ3のゲーム進行度に応じてプレイヤ3ごとに必要量が設定されてもよいし、カスタマイズ検索でプレイヤ3が指定するオブジェクトのレア度、強さなどのオブジェクトの特性に応じてオブジェクトごとに必要量が設定されてもよい。また、カスタマイズ検索の前提条件に関わる消費媒体の獲得方法は、特に制限されず、該消費媒体は、課金に依らず獲得可能な無償の消費媒体であってもよいし、課金によって取得される有償の消費媒体であってもよく、無償及び有償の両方の消費媒体がカスタマイズ検索で使用可能であってもよい。例えば、ゲーム内でのフレンドへの挨拶、マルチプレイの実行、及び、自身のサポートキャラをフレンドに使ってもらうなどのように他のプレイヤ3と交流した際に該消費媒体がプレイヤ3に付与されてもよいし、イベント報酬、ログイン報酬、攻略報酬などの所定の報酬として該消費媒体がプレイヤ3に付与されてもよく、獲得方法に応じて消費媒体の付与量を変動させてもよい。
【0045】
カスタマイズ検索を実行できる回数に制限を設けてもよく、上限回数を下回っていることを前提条件に設定してもよい。この場合の上限回数は、一週間単位、一か月単位などの所定期間あたりの上限値であってもよく、期間の定めなく設定される上限値であってもよい。カスタマイズ検索の上限回数(実行可能な回数)は、プレイヤ3のゲーム進行度に応じてプレイヤ3ごとに設定されてもよい。また、課金によって上限回数を変動させてもよいし(例えば、課金すると上限回数を増やせる)、カスタマイズ検索を実行した積算回数を課金によってリセットさせてもよい。
【0046】
プレイヤ3のステータスに関連する前提条件を設定してもよい。プレイヤ3のステータスとは、例えば、プレイヤレベル、ランキング順位、クエスト進行度、プレイ時間、登録済みのフレンド数、課金額、キャラクタの所有数、及び、その他プレイ履歴情報が挙げられる。このようなプレイヤ3のステータスに応じて、カスタマイズ検索を利用できるプレイヤ3を限定してもよい。例えば、プレイヤレベルが所定値以下もしくは所定値以上であることを前提条件に設定し、所定レベル以下もしくは所定レベル以上のプレイヤ3に対してカスタマイズ検索の実行を許可してもよい。
【0047】
プレイヤ検索部221は、上記のような前提条件が満たされることを要件として、カスタマイズ検索の実行を許可し、プレイヤ3による少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付ける。検索条件の指定を受け付ける方法は、特に限定されず、オブジェクトの名称等を入力させるテキスト入力方式を採用してもよいし、オブジェクトのリストを使用する方法を採用してもよい。例えば、プレイヤ検索部221は、プレイヤ3からの要求に応じて、システムに登録されているキャラクタのリストを提示し、そのリスト中からプレイヤ3に少なくとも1つのキャラクタを選択させることで、検索条件に指定するキャラクタを特定してもよい。このようにリストを使ってオブジェクトの指定を受け付ける際には、各種パラメータなどのキャラクタの特性、キャラクタの属性、レアリティなどのオブジェクトの設定情報に応じて、出力するリストの絞り込みが可能であってもよい。例えば、検索条件に指定したいキャラクタの属性をプレイヤ3に選択させ、プレイヤ検索部221が、選択された属性を有するキャラクタのリストを出力してもよい。この場合、プレイヤ3は、出力されたリストのうちから少なくとも1つのキャラクタを選択することで、検索条件に指定するキャラクタを決定する。
【0048】
カスタマイズ検索では、オブジェクトの名称及び/又はオブジェクトIDなどのオブジェクトの種類を特定する識別情報を用いて、検索条件に指定するキャラクタの選択を受け付ける。上述のとおり、カスタマイズ検索において、プレイヤ3は、キャラクタの種類を検索条件に指定できるが、検索条件には、キャラクタの種類と共にその他の項目が指定可能であってもよい。プレイヤ3が指定できる項目のうち、キャラクタの種類に関する指定項目を第1項目と称し、キャラクタの種類以外の指定項目を第2項目と称することとする。プレイヤ検索部221が実行するカスタマイズ検索では、例えば、プレイヤレベル、ログイン履歴などの他のプレイヤ3のステータス情報を第2項目に指定できてもよく、第1項目で指定したオブジェクトのレベル、各種パラメータの現在値、スキルなどのオブジェクトの成長度合いを示す情報を第2項目に指定できてもよく、複数の第2項目が指定可能であってもよい。検索式における第2項目は、第1項目に対して「and条件」で組み合わされてもよく、「not条件(除外条件)」で組み合わされてもよく、プレイヤ3が指定項目の組み合わせ方法を指定できてもよい。
【0049】
検索条件の指定を受け付けたのち、プレイヤ検索部221は、一のプレイヤ3によって選択されたオブジェクトを所有している他のプレイヤ3を検索する。当該検索を実行する際の母集団(検索条件に対応するプレイヤを抽出する前の集合)は、ゲームサービスを利用する全プレイヤ3(ただし、検索の実行主体であるプレイヤ3を除く)であってもよく、所定の設定に基づいて予め絞り込まれた母集団であってもよい。例えば、プレイヤレベル、アカウント作成時期、現実世界におけるプレイヤの居住区域などのプレイヤ3のステータスに応じてプレイヤ3を階層分けし、階層ごとにカスタマイズ検索時の母集団が形成されてもよい。この場合、プレイヤ検索部221は、一のプレイヤ3から検索条件の指定を受け付けたのち、該一のプレイヤ3が属する階層の母集団から、検索条件に見合う他のプレイヤ3を検索する処理を実行してもよい。プレイヤレベルで階層分けした場合には、該一のプレイヤ3のレベル以上のレベルを有するプレイヤ3で母集団を形成し、カスタマイズ検索を実行してもよい。カスタマイズ検索をゲームの準備処理(サポートキャラを選択するデッキ編成処理)に適用する場合において、サポートオブジェクトをフレンドから借りる場合には、登録済みのフレンドを母集団に設定してもよい。
【0050】
なお、各プレイヤ3の意思に基づいて、カスタマイズ検索の母集団から自身を除外する設定が可能であってもよい。例えば、カスタマイズ検索の検索対象(検索される側)に自分のアカウントを含めることを許可するか否かを選択できるオン(許可)/オフ(拒否)切り替えボタンなどの設定項目を、ユーザ設定などのゲームに関する環境設定画面に設けてもよい。カスタマイズ検索によるフレンド申請を受けたくないプレイヤ3は、当該設定項目において「拒否」を選択しておけばよく、プレイヤ検索部221は、当該設定項目において「許可」が選択されているプレイヤ3を検索対象の母集団に設定して、カスタマイズ検索に関わる処理を実行してもよい。
【0051】
プレイヤ検索部221は、検索処理の実行時に、プレイヤ情報記憶部212に格納されている各プレイヤ3の所有オブジェクトの情報を参酌し、一のプレイヤ3が指定したオブジェクトを所有しているプレイヤ3を抽出する。この際、プレイヤ検索部221は、各プレイヤ3のサポートオブジェクトに関する設定情報も参酌し、一のプレイヤ3から指定されたオブジェクトをサポートオブジェクトに設定しているプレイヤ3を特定してもよい。つまり、プレイヤ検索部221は、検索条件に指定されたオブジェクトを所有しているだけでなく、サポートオブジェクトに設定している他のプレイヤ3を抽出する処理を実行してもよい。
【0052】
プレイヤ検索部221は、プレイヤ3が指定した検索条件を満たす他のプレイヤ3を抽出した後、その抽出結果を規定の条件に基づいてさらに絞り込む2次抽出(フィルタリング)を実行してもよい。この場合、プレイヤ3によって指定された検索条件による抽出を1次抽出と称することとする。2次抽出を行うための規定の条件は、ゲームサービスの管理者が設定及び変更する条件であって、例えば、検索対象に自分のアカウントを含めることを拒否しているプレイヤ3を除外する条件、最終ログインから現時点までの期間が所定期間を経過しているプレイヤ3(所定期間以上ログインしていないプレイヤ3)を除外する条件、フレンド登録数が上限に達しているプレイヤ3(新たなフレンド申請を受けることができない状態のプレイヤ3)を除外する条件などを2次抽出の条件に設定してもよい。また、プレイヤのステータス情報に基づいてプレイヤ3を階層分けしている場合には、階層分けに関連する条件を2次抽出の条件に設定してもよい。例えば、プレイヤ検索部221は、検索主体の一のプレイヤ3が属する階層を基準として、1次抽出の結果から所定の階層(一のプレイヤ3と同じ階層、同等以上の階層、一のプレイヤ3の階層を中心として所定範囲の階層など)に属するプレイヤ3のみを抽出する2次抽出を実行してもよい。
【0053】
また、プレイヤ検索部221は、1次抽出の結果を所定のソート条件に基づいて並べ替えるソート処理を実行してもよい。ソート条件は、特に限定されない。例えば、プレイヤレベルなどのステータス情報に関するソート条件を設定して、プレイヤレベルが高い順に1次抽出結果を並べ替えてもよいし、オブジェクトの成長度合いを示す情報をソート条件に設定して、サポートオブジェクトのレベルが高い順に1次抽出結果を並べ替えてもよい。ソート条件は、ゲームサービスの管理者が設定及び変更してもよいし、カスタマイズ検索を実行するプレイヤ3がソート条件を指定可能であってもよい。
【0054】
プレイヤ検索部221は、一のプレイヤ3が設定した検索条件に基づいて他のプレイヤ3を抽出した後(1次抽出後であってもよいし、2次抽出後であってもよいし、ソート処理後であってもよい)、抽出したプレイヤ3のリストを生成し、当該リストを検索結果として出力する。例えば、
図5がカスタマイズ検索の結果を概略的に示すユーザインターフェース(プレイヤ検索画面)の一例である。
図5に示すプレイヤ検索画面では、入力欄IF1を介して一のプレイヤ3によるキャラクタの指定を受け付け、一のプレイヤ3がボタンB1をタップすると、指定された検索条件に基づくカスタマイズ検索が実行される。
図5では、入力欄IF1でキャラクタC1が指定されており、該キャラクタC1をサポートキャラに設定しているプレイヤ3のリストが検索結果に表示されている。検索結果のリストに提示する情報は、特に限定されず、カスタマイズ検索を実行する目的に応じて出力するリストの掲載内容が設定されてもよい。
【0055】
プレイヤ検索部221は、後述するフレンド管理部222、及び/又は、準備処理部223と連携し、カスタマイズ検索の検索結果をこれらの機能部に通知する。例えば、プレイヤ検索部221が出力した検索結果が、フレンド管理部222が実行するフレンド申請処理に利用されてもよいし、準備処理部223が実行する準備処理(デッキ編成処理)に利用されてもよい。
【0056】
フレンド管理部222は、フレンドの申請、承認、登録、及び、管理に関わる各種情報処理を実行する。例えば、フレンド申請処理では、一のプレイヤ3(以下、申請者と称する場合がある)が、
図4で例示するようなユーザインターフェースを介して、フレンド関係を構築したい他のプレイヤ3を選択し、フレンド申請の実行を要求する(以下の説明では、申請者によって選択されたプレイヤを「受け手のプレイヤ」と称する場合がある)。フレンド管理部222は、申請者から送られてくるフレンド申請の実行指示を受け付けて、申請者情報を生成する。そして、生成した申請者情報を受け手のプレイヤに送信し、受け手のプレイヤに対してフレンド申請が実行された旨を通知する。
【0057】
申請者情報は、申請者による入力情報及び申請者に関するプレイヤ情報(プレイヤ情報記憶部212に記憶されている情報)に基づいて生成され、例えば、申請日時、プレイヤID及び/又はプレイヤ名などの申請者を特定する情報、及び、申請者のプロフィール情報、が含まれていてもよい。申請者のプロフィール情報は、受け手のプレイヤがフレンド申請を承認するか否かを決定するうえで参考になる情報を含んでいてもよく、例えば、申請者によって入力された挨拶文、申請者のプレイヤレベル、申請者のランキング順位、申請者が所有するオブジェクトに関する情報(リーダキャラ及び/又はサポートキャラのレベル、能力値(各パラメータの現在値等)、スキルなど)などがプロフィール情報に含まれていてもよい。
【0058】
上記のようなフレンド申請に際して、フレンド管理部222は、フレンド申請を行おうとしているプレイヤ3に対して、該申請の候補となる他のプレイヤ3(以下、候補プレイヤと称する場合がある)を提示する。フレンド管理部222は、申請者が入力する個人識別情報に基づいて候補プレイヤを特定してもよい。個人識別情報は、プレイヤID、又は、プレイヤ名(ニックネームであってもよい)などの他のプレイヤ3を一意に特定するための情報であって、
図4の入力欄IF2などを介して、他のプレイヤの個人識別情報を申請者に入力させてもよい。また、フレンド管理部222は、規定の設定に基づいて、おすすめの候補プレイヤを抽出してもよい。例えば、過去にマルチプレイを申請者と一緒に実行したプレイヤ、その他ゲーム内で申請者と何らかの接点があるプレイヤ、現実世界において申請者の近くに存在するプレイヤなどをおすすめの候補プレイヤとして抽出してもよい。上記のようにカスタマイズ検索を利用することなく候補プレイヤを抽出する方法を、「通常手段」と称することとし、フレンド管理部222は、少なくとも1つの通常手段を備える。なお、通常手段は、上記の例に限定されず、プレイヤのランキングを候補プレイヤのリストとして使用してもよい。
【0059】
フレンド管理部222は、プレイヤ検索部221が抽出した他のプレイヤ3のリストに基づき、一のプレイヤ3(申請者)によるフレンド申請を受け付けてもよい。つまり、上記のような通常手段で所望の候補プレイヤが見つからない場合、申請者は、前述したプレイヤ検索部221によるカスタマイズ検索を選択できる。例えば、
図4に示すボタンB2がタップされた場合に、
図5に示すようなカスタマイズ検索画面に移行する。そして、前提条件が満たされていれば、プレイヤ検索部221がオブジェクトを検索条件に指定して候補プレイヤを抽出することを許可する。フレンド管理部222は、プレイヤ検索部221の検索結果を候補プレイヤのリストとして申請者に提示し、申請者に当該リストからフレンド関係を構築したいプレイヤを選択させる。申請者は、リストに表示されているいずれかのプレイヤをタップすることで、フレンド申請の実行を指示できる。
【0060】
フレンド申請後、フレンド管理部222は、申請者情報を受け手のプレイヤに提示し、申請を承認するか拒否するかを、受け手のプレイヤに選択させる。
図6が一のプレイヤ3に対して通知されたフレンド申請の例である。
図6に示すような承認待ちリストにおいて、受け手側の一のプレイヤ3は、各申請者の情報を参酌して、各フレンド申請を承認するか拒否するかを選択できる。ボタンB3が受け手側の一のプレイヤ3にタップされた場合には、フレンド管理部222は、フレンド申請が承認されたものと判定し、申請者のプレイヤIDと受け手のプレイヤIDとを対応付けて、両者をフレンドとして登録する処理を実行する。一方、ボタンB4が受け手側の一のプレイヤ3にタップされた場合には、フレンド管理部222は、対象のフレンド申請を不成立と判定し、受け手側の承認待ちリスト、及び、申請者側の申請中リストから対象のフレンド申請を削除する処理を実行する。
【0061】
なお、フレンド申請が承認された場合には、受け手のプレイヤに対して申請を承認したことに対する報酬を付与してもよい。当該報酬は、フレンド申請にあたって、受け手のプレイヤがプレイヤ検索部221によって抽出された場合に限り付与されてもよいし、プレイヤ検索部221の検索結果がフレンド申請に使用されたか否かに拘わらず付与されてもよい。後者の場合、フレンド申請を承認した全てのプレイヤ3に対して報酬が付与されてもよいし、自分よりもプレイヤレベルが低い申請者によるフレンド申請を承認することなどのように報酬の付与に所定の要件が設定されていてもよい。また、プレイヤ検索部221の検索結果がフレンド申請に使用されたか否かに拘わらず報酬が付与される場合に、受け手のプレイヤがプレイヤ検索部221によって抽出されていれば、通常の報酬に加えて追加報酬が付与されてもよい。報酬要件を満たすフレンド申請が承認された際には、フレンド管理部222が報酬の付与指示を後述する報酬付与部224に通知し、報酬付与部224がフレンド申請を承認した受け手のプレイヤに対して報酬を付与する処理を実行する。
【0062】
なお、フレンド申請を承認することで付与される報酬は、ゲーム内もしくは現実世界においてプレイヤ3にとって利益になるものであればよく、特に限定されない。例えば、所定量の消費媒体を報酬として、受け手のプレイヤに付与してもよい。
図6に示すような承認待ちリストでは、報酬(もしくは追加報酬)を受け取ることができる申請に「報酬有」「ボーナス有」などの表記を付して、受け手のプレイヤが「承認」又は「拒否」を選択する前に、報酬(もしくは追加報酬)の有無を確認できるようにしてもよい。
【0063】
フレンド管理部222は、各プレイヤ3からの要求に基づいて、登録済みのフレンドリストを表示させる処理を実行する。各プレイヤ3は、登録済みのフレンドリストから、フレンドを整理することができる。例えば、一のプレイヤ3は、自身の登録済みのフレンドリストからフレンド関係を解消したいフレンドを選択し、フレンド関係を解消する処理の実行を指示できる。この場合、フレンド管理部222は、一のプレイヤ3からの指示に基づいて、対象のフレンド登録を削除する処理を実行する。
【0064】
準備処理部223は、ゲームを実行する前に必要な各種情報処理を実行する。具体的に、準備処理部223は、一のプレイヤ3が所有オブジェクトのうちからゲームで使用する少なくとも1つの所有オブジェクトを選択する操作を受け付ける。準備処理部223は、プレイヤ3から所有オブジェクトの選択操作を実行する旨の指令を受け取ると、プレイヤ情報記憶部212に格納されている所有オブジェクトの情報を読み出す。そして、所有オブジェクトの一覧をプレイヤ端末30に表示させる。プレイヤ3がプレイヤ端末30に表示された所有オブジェクトの一覧の中からゲームで使用する少なくとも1つのオブジェクトを選択すると、準備処理部223は、プレイヤ3が選択した所有オブジェクトの情報を、ゲーム処理部220に伝達する。一のプレイヤ3が複数の所有オブジェクトを選択してデッキを編成した場合には、準備処理部223は、一のプレイヤ3による選択を受け付けて、編成されたデッキをプレイヤIDと対応付けて保存する。
【0065】
ゲームにおいてプレイヤ自身が所有するオブジェクトのみならず、他のプレイヤ3のサポートオブジェクトを借りて使用できる場合には、準備処理部223は、
図7に示すように、所有オブジェクトの選択を受け付けるとともに、一のプレイヤ3が少なくとも1人の他のプレイヤ3を選択して、ゲームで使用するサポートオブジェクトを決定する操作を受け付ける。
図7は、プレイヤ3によるオブジェクトの選択操作を受け付ける際に、プレイヤ端末30に表示されるユーザインターフェースの一例である。
図7では、所有オブジェクトのうちの4つのオブジェクトと、他のプレイヤ3が所有する1つのサポートオブジェクトとを組み合わせてデッキを構成するケースを例示している。なお、デッキを構成する所有オブジェクトの数と、サポートオブジェクトの数とは、特に限定されない。
【0066】
一のプレイヤ3からサポートオブジェクトの選択操作を受け付ける際に、準備処理部223は、規定の設定に従ってランダムに所定数の他のプレイヤ3を抽出し、抽出した他のプレイヤ3と当該他のプレイヤ3のサポートオブジェクトの情報をプレイヤ端末30に表示させる。準備処理部223が他のプレイヤ3を抽出する際の「規定の設定」は、プレイヤ3が指定できる条件ではなく、管理者が設定及び変更可能な抽出条件であって、特に限定されない。例えば、「規定の設定」は、一のプレイヤ3と同じ階層に属する他のプレイヤ3を抽出する設定であってもよく、現実世界で一のプレイヤ3の近くに存在する他のプレイヤ3を抽出する設定であってもよい。また、サポートオブジェクトは、一のプレイヤ3のフレンドから選択可能であってもよい。その場合、準備処理部223は、フレンドのリストを一のプレイヤ3に提示してもよい。
【0067】
一のプレイヤ3は、準備処理部223によって提示された他のプレイヤ3のなかに、ゲームで使用したいサポートオブジェクトを所有するプレイヤ3がいれば、該プレイヤ3に対応するボタンB5をタップして、他のプレイヤ3を選択できる。準備処理部223は、一のプレイヤ3から他のプレイヤ3の選択を受け付けると、選択された他のプレイヤ3が所有するサポートオブジェクトに関する情報をプレイヤ情報記憶部212から読み出し、作成中のデッキ情報に紐づける処理を実行する。一方、準備処理部223によって提示された他のプレイヤ3のなかに所望のサポートオブジェクトを所有するプレイヤ3が存在しない場合には、一のプレイヤ3は、ボタンB6をタップして、他のプレイヤ3の再抽出を要求できる。
【0068】
ただし、このようにシステム側でランダムにプレイヤ3を抽出する方法の場合、なかなか所望のオブジェクトを所有する他のプレイヤ3が見つからず、ゲームに対するプレイヤ3の意欲を損なう恐れがある。本実施形態の情報処理システム10では、前述のプレイヤ検索部221によるカスタマイズ検索の機能を、準備処理(デッキ編成処理)に適用する。つまり、一のプレイヤ3は、入力欄IF1を介して所望のオブジェクトを指定して、プレイヤ検索部221によるカスタマイズ検索を要求できる。
【0069】
準備処理において、カスタマイズ検索が要求された場合、プレイヤ検索部221は、所定の前提条件が満たされていれば、オブジェクトを検索条件に指定して他のプレイヤ3を抽出することを許可する。この際、プレイヤ検索部221は、オブジェクトの設定情報を参酌して、デッキに設定されている所有オブジェクトと相性の良いオブジェクトのリストを生成し、そのリストから一のプレイヤ3によるオブジェクトの指定を受け付けてもよい。また、プレイヤ検索部221は、オブジェクトの設定情報を参酌して、デッキに設定されている所有オブジェクトと相性の良いスキルを習得しているオブジェクトを特定し、1次抽出の結果から、相性の良いスキルを習得している該オブジェクトをサポートオブジェクトに設定しているプレイヤ3を2次抽出(もしくはソート)する処理を実行してもよい。なお、フレンドからサポートオブジェクトを選択する場合には、プレイヤ検索部221は、検索時の母集団を一のプレイヤ3のフレンドに設定してもよい。
【0070】
準備処理部223は、プレイヤ検索部221によって抽出された他のプレイヤ3のリストを一のプレイヤ3に提示し、当該リストに基づいて一のプレイヤ3によるサポートオブジェクトの選択を受け付けてもよい。一のプレイヤ3は、リストに表示されているいずれかのプレイヤ3をタップすることで、デッキに編成するサポートオブジェクトを指定できる。
【0071】
デッキを構成する所定数のオブジェクトが選択された後、準備処理部223は、一のプレイヤ3による指示に基づき、編成されたデッキを保存する処理を実行してもよい。ゲームの実行時には、ゲーム処理部220が、準備処理部223が保存したデッキ情報を読み出して、ゲームを実行させる。
【0072】
なお、サポートオブジェクトを使用してクエスト等のゲームを攻略した場合には、当該ゲームで使用されたサポートオブジェクトの貸主である他のプレイヤ3に対して、報酬が付与されてもよい。当該報酬は、サポートオブジェクトの選択にあたって、貸主がプレイヤ検索部221によって抽出された場合に限り付与されてもよいし、プレイヤ検索部221の検索結果が貸主となる他のプレイヤ3(サポートオブジェクト)の選択に使用されたか否かに拘わらず付与されてもよい。後者の場合、貸主のプレイヤ3がプレイヤ検索部221によって抽出されていれば、通常の報酬に加えて追加報酬が付与されてもよい。また、通常の報酬を付与するために所定の要件が設定されていてもよい。サポートオブジェクトを使用して一のプレイヤ3がゲームを攻略した際には、ゲーム処理部220が報酬の付与指示を後述する報酬付与部224に通知し、報酬付与部224が貸主である他のプレイヤ3に対して報酬を付与する処理を実行する。
【0073】
なお、サポートオブジェクトを貸し出したことで付与される報酬は、ゲーム内もしくは現実世界においてプレイヤ3にとって利益になるものであればよく、特に限定されない。例えば、所定量の消費媒体を報酬として、貸主のプレイヤ3に付与してもよい。
【0074】
ゲームで使用したサポートオブジェクトの所有者(貸主)が、一のプレイヤ3のフレンドに登録されていない場合には、ゲームの終了後に、フレンド申請の要求を受け付けてもよい。例えば、ゲーム終了後に、フレンド管理部222が、一のプレイヤ3に対して、フレンド申請を行うか否かの選択画面(サポートオブジェクトの貸主のプレイヤ3に対してフレンド申請を行うか否かの選択画面)を送信してもよい。この場合、一のプレイヤ3は、当該選択画面を介して、貸主のプレイヤに対するフレンド申請を行うことができる。
【0075】
報酬付与部224は、所定の要件に基づいて各プレイヤ3に報酬を付与する処理を実行する。前述のとおり報酬付与部224は、フレンド申請が承認された場合、及び/又は、サポートオブジェクトが貸し出された場合に、報酬を付与してもよい。例えば、報酬付与部224は、プレイヤ検索部221により抽出された他のプレイヤ3であって、一のプレイヤ3によるフレンド申請の受け手側であるプレイヤ3が、一のプレイヤ3による当該フレンド申請を承認した場合に、当該受け手のプレイヤ3に対して報酬を付与してもよい。カスタマイズ検索の前提条件として、一のプレイヤ3が所定量の消費媒体を使用した場合には、一のプレイヤ3が消費した量の消費媒体を、上記の報酬として受け手のプレイヤ3に付与してもよい。
【0076】
また、報酬付与部224は、サポートオブジェクトを使用したゲームのクリア時に、プレイヤ検索部221により抽出された貸主のプレイヤ3に対して、報酬を付与する処理を実行してもよい。カスタマイズ検索の前提条件として、借り手の一のプレイヤ3が所定量の消費媒体を使用した場合には、一のプレイヤ3が消費した量の消費媒体を上記の報酬として、貸主のプレイヤ3に付与してもよい。
【0077】
操作情報受信部225は、プレイヤ端末30より送信されたプレイヤ3の操作情報を受信する機能を有する。受信した操作情報は、各機能部(ゲーム処理部220、プレイヤ検索部221、フレンド管理部222、準備処理部223など)によりゲームプログラムが処理されるための指示情報として用いられる。
【0078】
<サーバ通信部>
サーバ通信部23は、ネットワークNを介して、プレイヤ端末30の端末通信部35に接続される。サーバ通信部23と、プレイヤ端末30の端末通信部35とは、互いに情報を送受信する。サーバ20では、サーバ通信部23を介してプレイヤ端末30から各種のコマンド(プロンプト、リクエストなど)を受信する。プレイヤ端末30から送信されてくる各種コマンドを基に、制御部22においてゲームプログラムによる処理を実行し、サーバ通信部23は、制御部22が生成したゲームプログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)をプレイヤ端末30に送信する。なお、制御部22の機能として例示したゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末30に送信されてプレイヤ端末30上で実行されてもよい。
【0079】
<プレイヤ端末>
図3は、
図1に示すプレイヤ端末30の機能ブロック図である。プレイヤ端末30は、プレイヤ3が所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末、ゲーム専用端末、その他コンピュータ等)である。プレイヤ端末30は、サーバ20から送信されたゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーションまたはWebブラウザを介して出力(例えば、ゲーム画像出力、ゲーム音声出力等)することができる。プレイヤ端末30は、例えば、各種データ・プログラムを記憶する記憶部31と、プレイヤ端末30全体の制御を行う制御部32と、入力部33と、ゲーム画面及び操作画面等を表示する表示部34と、サーバ20との間で情報通信を行う端末通信部35と、を有する。
【0080】
<記憶部(プレイヤ端末)>
プレイヤ端末30の記憶部31は、各種制御処理や制御部32内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部31は、プレイヤ端末30が通信を行った際には、プレイヤ端末30の通信内容を一時的に記憶する。記憶部31は、プレイヤ設定記憶部311を備えていてもよい。
【0081】
プレイヤ設定記憶部311は、決済手段に関する情報やアカウント情報などのプレイヤ設定情報を記憶する。このようなプレイヤ設定情報は、サーバ20のプレイヤ情報記憶部212に記憶させておいてもよい。
【0082】
<制御部(プレイヤ端末)>
制御部32は、ディスプレイやカメラなどのプレイヤ端末30の各部を制御するために必要な機能を有しており、制御部32の各機能は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。プレイヤ端末30の制御部32は、例えば、操作情報受付部321と、ゲーム動作部322と、処理結果受信部323と、を備えていてもよい。
【0083】
操作情報受付部321は、プレイヤ3によって後述の入力部33に入力されたゲームに関する操作情報を受け付ける処理を実行する。また、操作情報受付部321は、受け付けたゲームに関する操作情報をゲーム動作部322に出力する処理を実行する。
【0084】
ゲーム動作部322は、ゲームアプリケーションを動作させるための処理を実行する。ゲーム動作部322は、記憶部31に記憶されたゲーム動作情報に含まれるゲームソフトウェアと、プレイヤによって後述の入力部23から入力されたゲームに関する操作情報に基づいてゲームを開始及び動作させる。ゲーム動作部322は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を表示部34に出力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部322は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成し、生成した音楽や音声をプレイヤ端末30から出力させるための制御処理を行う。
【0085】
なお、ここでは、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末30のゲーム動作部322がサーバ20の機能を一部実行する構成について説明したが、プレイヤ端末30の制御部32はゲーム動作部322の機能を有していなくともよい。その場合、サーバ20のゲーム処理部220などが処理結果として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい。また、サーバ20の代わりに、プレイヤ端末30のゲーム動作部322が全てのゲーム用画像、音声を生成するように情報処理システム10を構成してもよい。
【0086】
制御部32がゲーム動作部322を有する場合、ゲーム動作部322が動作させるゲームにおける所定のパラメータはサーバ20にて管理される。例えば、ゲームにおけるレベルや、ゲーム内通貨といったパラメータが、サーバ20にて管理される。そのため、プレイヤ端末30のゲーム動作部322は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合には、サーバ20との通信を行うことにより、サーバ20が管理するパラメータを更新させる。そして、ゲーム動作部322は、更新後のパラメータをサーバ20から受信し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
【0087】
処理結果受信部323は、サーバ20の制御部22により生成及び送信された処理結果を受信し、その処理結果を表示部34に出力させる処理を実行する。なお、プレイヤ端末30の制御部32は、上述した操作情報受付部321、ゲーム動作部322、及び、処理結果受信部323以外の機能部を有していてもよい。
【0088】
<入力部>
入力部33は、プレイヤ3による入力操作を受け付けて、ゲームにおけるプレイヤ3の操作情報を生成する。プレイヤ3による入力操作としては、例えば、タッチパネルなどの表示面への接触による入力操作、プレイヤ端末30に備えられている物理ボタンを介した入力操作、キーボードを用いたテキストの入力操作、マイクを用いた音声の入力操作、プレイヤ端末30に内装されるジャイロセンサのようなセンサを利用してプレイヤ3がプレイヤ端末30を物理的に動かす(傾ける、振るなど)ことによる入力操作などが挙げられる。
【0089】
<表示部>
表示部34は、ゲームプログラムの処理結果が表示されるディスプレイであり、このディスプレイは、表示面への接触によりプレイヤ3の入力操作を受付可能なタッチパネルであってもよい。
【0090】
<端末通信部>
端末通信部35は、ネットワークNを介して、サーバ20のサーバ通信部23と接続されている。端末通信部35と、サーバ通信部23とは、互いに情報を送受信する。
【0091】
以下、フレンド登録に関わる処理の一例を、
図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0092】
ステップS101では、フレンド管理部222が、通常手段に従って、申請者以外の他のプレイヤ3を抽出し、申請者である一のプレイヤ3に提示する。ステップS101で他のプレイヤ3を抽出する通常手段は、例えば、申請者が入力した他のプレイヤ3の個人識別情報(プレイヤID又はプレイヤ名など)に従って、該個人識別情報に対応する候補プレイヤを抽出する方法であってもよく、申請者による検索条件の指定を受け付けることなく規定の設定に従っておすすめの候補プレイヤを抽出する方法であってもよい。フレンド管理部222による候補プレイヤの提示を受けた申請者は、提示された候補プレイヤの中から、フレンド関係を構築したいプレイヤ3がいるかを吟味し(ステップS102)、所望のプレイヤ3が見つかった場合は、ステップS106に移行し、所望のプレイヤ3を選択してフレンド申請の実行を要求する。ステップS102で、所望のプレイヤ3が見つからなかった場合には、ステップS103に移行し、カスタマイズ検索を要求する。申請者からの要求を受けて、プレイヤ検索部221は、申請者が所定量の消費媒体を支払うなどの前提条件が満たされているかどうかを判定する。ステップS103で、前提条件が満たされていると判定された場合には、プレイヤ検索部221が、申請者による検索条件の指定を許可し、ステップS104に移行する。
【0093】
次に、ステップS104では、申請者に少なくとも1つのオブジェクトを選択させることで、プレイヤ検索部221が、申請者によるオブジェクトの指定を受け付ける。プレイヤ検索部221は、プレイヤ情報記憶部212に格納されている情報を読み込み、指定されたオブジェクトを所有している他のプレイヤ3を検索する処理を実行する(ステップS105)。このステップS105において、プレイヤ検索部221は、各プレイヤ3の所有オブジェクトのうちサポートオブジェクトを絞り込み対象として、他のプレイヤ3を検索する処理を実行してもよい。フレンド管理部222は、プレイヤ検索部221が出力した検索結果を受信して、その検索結果を候補プレイヤのリストとして申請者に提示する。候補プレイヤのリストを受け取った申請者は、ステップS106において、当該リストの中からフレンド申請を行う他のプレイヤを選択する。フレンド管理部222は、申請者からの他のプレイヤ3の選択を受け付け、申請者情報を生成して受け手のプレイヤ3に通知する。
【0094】
次に、ステップS107において、受け手のプレイヤ3が通知されたフレンド申請を拒否した場合には、フレンド管理部222は、フレンド申請が不成立になったと判定し、処理を完了する。一方、ステップS107において、受け手のプレイヤ3が通知されたフレンド申請を承認した場合には、フレンド管理部222は、申請者のIDと受け手のIDとを対応付けて、フレンド登録を実行する。ステップS108では、フレンド管理部222が、成立したフレンド申請がプレイヤ検索部221によるカスタマイズ検索の検索結果を使用して実行されたものであるか否かを判定する。受け手のプレイヤがカスタマイズ検索によって抽出されていた場合には、フレンド管理部222は、受け手のプレイヤ3に対してフレンド申請を承認したことに対する報酬(追加報酬であってもよい)を付与するように報酬付与部224に指示情報を送信する。ステップS109において、指示情報を受け取った報酬付与部224が、対象のプレイヤ3(受け手のプレイヤ)に対して報酬を付与し、フレンド登録に関わる処理が完結される。
【0095】
上記のように、フレンド申請時のプレイヤ検索においてオブジェクトの指定を許可することで、申請者は所望のプレイヤ3と容易に繋がることができ、フレンド申請の利便性が向上する。本実施形態の情報処理システム10では、前提条件による制限のもとで、申請者に対して自由度の高いプレイヤ検索を開放しており、各プレイヤに関する情報の保護と開示のバランスが保たれている。また、フレンド申請を受ける側に対して報酬というメリットを与えることで、カスタマイズ検索を利用したフレンド申請に対する抵抗感をより和らげることができる。
【0096】
以下、ゲームの実行に関わる処理の一例を、
図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0097】
ステップS201では、準備処理部223が、規定の設定に従ってランダムに所定数の他のプレイヤ3を抽出する。準備処理部223により所定数の他のプレイヤ3の提示を受けた一のプレイヤ3は、提示されたリストに基づき、どのプレイヤ3からサポートオブジェクトを借りるかを検討する(ステップS202)。このステップS202で所望のサポートオブジェクトが見つかった場合には、ステップS206に移行し、一のプレイヤ3が少なくとも1人の他のプレイヤ3を指定して、デッキに編成するサポートオブジェクトを決定する。ステップS202で、所望のサポートオブジェクトが見つからなかった場合には、ステップS203に移行し、カスタマイズ検索を要求する。一のプレイヤ3からの要求を受けて、プレイヤ検索部221は、一のプレイヤ3が所定量の消費媒体を支払うなどの前提条件が満たされているかどうかを判定する。ステップS203で、前提条件が満たされていると判定された場合には、プレイヤ検索部221が、一のプレイヤ3による検索条件の指定を許可し、ステップS204に移行する。
【0098】
ステップS204では、一のプレイヤ3が少なくとも1つのオブジェクトを選択し、プレイヤ検索部221が、一のプレイヤ3が選択したオブジェクトをプレイヤ検索時の絞り込み条件に設定する。次に、プレイヤ検索部221は、プレイヤ情報記憶部212に格納されているプレイヤ情報と、プレイヤ情報に紐づくサポートオブジェクトに関する情報とを読み出し、指定されたサポートオブジェクトを所有している他のプレイヤ3を検索する処理を実行する(ステップS205)。準備処理部223は、プレイヤ検索部221が出力した検索結果を受信して、プレイヤ検索部221によって抽出されたプレイヤリストを一のプレイヤ3に提示する。当該リストを受け取った一のプレイヤ3は、ステップS206において、当該リストの中から所望のサポートオブジェクトを所有している他のプレイヤ3を選択する。準備処理部223は、一のプレイヤ3による他のプレイヤ3の選択を受け付け、選択されたプレイヤが所有するサポートオブジェクトを一のプレイヤ3のデッキに紐づける。
【0099】
ステップS207では、ゲーム処理部220が、一のプレイヤ3によって編成されたデッキ(サポートオブジェクトを含むデッキ)を読み込み、当該デッキを使用するゲームを実行する。サポートオブジェクトを使用して一のプレイヤ3がゲームを攻略した際には、ゲーム処理部220が、デッキ情報を参照して、ゲームで使用したサポートオブジェクトがプレイヤ検索部221の検索結果を使用して選択されたかどうかを判定する(ステップS208)。サポートオブジェクトがプレイヤ検索部221によって抽出された他のプレイヤ3から貸し出されていた場合には、ゲーム処理部220は、貸主である他のプレイヤ3に対して報酬(追加報酬であってもよい)を付与するように報酬付与部224に指示情報を送信する。ステップS209において、指示情報を受け取った報酬付与部224が、貸主である他のプレイヤ3に対して報酬を付与し、ゲームの実行に関わる一連の処理が完結される。
【0100】
上記のように、ゲーム実行前の準備処理において、一定の制限のもとサポートオブジェクトを指定したプレイヤ3の検索を許可することで、一のプレイヤが、所望のオブジェクトを所有する他のプレイヤ3とゲーム内で容易に繋がることができる。また、ゲーム実行前の準備処理において、デッキ編成にかかる手間を削減できる。このようにオブジェクトのレンタル制度を有するゲームの利便性を向上することで、フレンド登録の活性化やプレイヤ間の交流の活性化が期待できる。また、サポートオブジェクトの貸主側に対して報酬を付与することで、ゲームに対するプレイヤ3の意欲の向上が期待できる。
【0101】
<実施形態のまとめ>
本実施形態の情報処理システム10は、それぞれのプレイヤ3が所有するオブジェクトの情報を記憶するプレイヤ情報記憶部212と、前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤ3を抽出するプレイヤ検索部221と、を備える。
【0102】
情報処理システム10では、プレイヤ検索部221によるカスタマイズ検索をフレンド申請処理及び/又は準備処理(デッキ編成処理)に適用することで、各プレイヤに関する情報の保護と開示のバランスを保ちつつ、プレイヤ間の交流を好適な様態で支援することができる。
【0103】
上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【0104】
本開示は、以下の構成を備える。
(項目1)
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶するプレイヤ情報記憶部と、
前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出するプレイヤ検索部と、を備える情報処理システム。
(項目2)
前記プレイヤ検索部が抽出した前記他のプレイヤのリストに基づき、前記一のプレイヤによるフレンド申請を受け付けるフレンド管理部、をさらに備える項目1に記載の情報処理システム。
(項目3)
前記一のプレイヤが所有する少なくとも1つのオブジェクトと、前記他のプレイヤが所有する少なくとも1つのサポートオブジェクトとを使用するゲームを実行するゲーム処理部と、
前記プレイヤ検索部が抽出した前記他のプレイヤのリストに基づき、前記一のプレイヤによる前記サポートオブジェクトの選択を受け付ける準備処理部と、をさらに備える項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目4)
前記前提条件は、所定量の消費媒体を消費することである項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目5)
前記プレイヤ検索部により抽出された前記他のプレイヤであって、前記一のプレイヤから前記フレンド申請を受けた対象プレイヤが、前記一のプレイヤによる前記フレンド申請を承認した場合に、前記対象プレイヤに対して報酬を付与する報酬付与部、をさらに備える項目2に記載の情報処理システム。
(項目6)
前記プレイヤ検索部により抽出された前記他のプレイヤであって、前記一のプレイヤに選択された前記サポートオブジェクトを所有する前記他のプレイヤを対象プレイヤとして、前記対象プレイヤに対して報酬を付与する報酬付与部、をさらに備える項目3に記載の情報処理システム。
(項目7)
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶することと、
前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出することと、をコンピュータに実行させるプログラム。
(項目8)
それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶することと、
前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出することと、をコンピュータが実行する情報処理方法。
【符号の説明】
【0105】
1 … 事業者
3 … プレイヤ
10 … 情報処理システム
20 … サーバ(情報処理装置)
30 … プレイヤ端末
【要約】
【課題】ゲームにおけるプレイヤ間の交流を支援することができる情報処理システム、プログラム、及び、情報処理方法を提供すること。
【解決手段】それぞれのプレイヤが所有するオブジェクトの情報を記憶するプレイヤ情報記憶部と、前提条件が満たされている場合に検索条件の指定を許可し、一のプレイヤによる少なくとも1つのオブジェクトの指定を受け付け、指定された該オブジェクトを所有する他のプレイヤを抽出するプレイヤ検索部と、を備える情報処理システム。
【選択図】
図1