(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】通信方法および関連装置
(51)【国際特許分類】
H04L 41/122 20220101AFI20241021BHJP
【FI】
H04L41/122
(21)【出願番号】P 2023513327
(86)(22)【出願日】2021-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2021107008
(87)【国際公開番号】W WO2022042133
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-03-22
(31)【優先権主張番号】202010870809.5
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 娟
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲許▼宝
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 重
(72)【発明者】
【氏名】廖 ▲ティン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ 清
【審査官】長谷川 未貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-126355(JP,A)
【文献】特開2016-127322(JP,A)
【文献】国際公開第2020/001044(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00-101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
第1のネットワークデバイスによって、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第1のリンク層トポロジー情報および前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のリンク層トポロジー情報および前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定するステップと
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記方法が、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライス上のトンネルパスを決定するステップ
をさらに含む請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第1のリンク層トポロジー情報および前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定する前記ステップは、
第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースと、第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースとが、M個の物理的インターフェースに別々に位置する場合、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーに含まれると決定するステップであって、前記第2のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Mであり、前記第1のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Nであり、Mは、N以下であり、MおよびNは、正の整数である、ステップ
を含む請求項1に記載の通信方法。
【請求項4】
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のリンク層トポロジー情報および前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する前記ステップは、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスの前記リンク層トポロジー内のトポロジーの一部であると決定する場合
、第1のリンク層トポロジーを決定するステップであって、前記第1のリンク層トポロジーは、前記第1のネットワークスライスの前記リンク層トポロジー内にあり、かつ、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーと同じであるトポロジーである、ステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第1のリンク層トポロジーおよび前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報を決定するステップであって、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報は、前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報内にあり、かつ、前記第1のリンク層トポロジーに対応する一部である、ステップと
を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項5】
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のリンク層トポロジー情報および前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスによって、第3のネットワークスライスに対応する第3のリンク層トポロジー情報を取得するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第3のリンク層トポロジー情報および前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーが前記第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第3のネットワークスライスのものであり、かつ、前記第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第3のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報および前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報を使用して、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報を決定することを決定するステップと
をさらに含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項6】
前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報は、最短パスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報、または柔軟なアルゴリズム
(FlexAlgo
)に基づいて決定されるトポロジー情報を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項7】
前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報は、内部ゲートウェイプロトコル(IGP)トポロジー情報を含み、前記IGPトポロジー情報は、インターネットプロトコル(IP)アドレス、リンクCOST値、レイテンシ、トラフィックエンジニアリング(TE)メトリック、親和属性、および共有リスクリンクグループ(SRLG)のうちの1つまたは複数のアイテムを含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項8】
前記第1のリンク層トポロジー情報は、前記第1のネットワークスライスの識別子および前記第1のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含み、
前記第2のリンク層トポロジー情報は、前記第2のネットワークスライスの識別子および前記第2のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のネットワークスライスのパス計算要件を取得するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のリンク層トポロジー情報および前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、パス計算を行って、パス計算結果を取得するステップと、
前記第1のネットワークデバイスによって、前記第2のネットワークデバイスへ前記パス計算結果を送るステップであって、前記パス計算結果は、サービスを搬送するトンネルを作成するように前記第2のネットワークデバイスに示すために使用される、ステップと
をさらに含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の通信方法。
【請求項10】
前記パス計算結果は、リソース予約プロトコル(RSVP)トンネルのパス計算結果、セグメントルーティングトラフィックエンジニアリング(SR TE)トンネルのパス計算結果、およびセグメントルーティングインターネットプロトコルバージョン6 (SRv6)トンネルのパス計算結果のうちの1つまたは複数のアイテムを含む請求項9に記載の通信方法。
【請求項11】
ネットワークデバイスであって、
第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得するように構成される取得ユニットであって、
前記取得ユニットは、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得するようにさらに構成される、取得ユニットと、
前記第1のリンク層トポロジー情報および前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するように構成される処理ユニットと、
前記第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するように構成される受信ユニットと
を備え、
前記処理ユニットは、前記第2のリンク層トポロジー情報および前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定するようにさらに構成される、ネットワークデバイス。
【請求項12】
前記処理ユニットは、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライス上のトンネルパスを決定するようにさらに構成される請求項11に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記処理ユニットは、
第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースと、第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースとが、M個の物理的インターフェースに別々に位置する場合、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーに含まれると決定するようにさらに構成され、前記第2のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Mであり、前記第1のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Nであり、Mは、N以下であり、MおよびNは、正の整数である請求項11に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
前記処理ユニットは、
前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーが前記第1のネットワークスライスの前記リンク層トポロジー内のトポロジーの一部であると決定される場合
、第1のリンク層トポロジーを決定することであって、前記第1のリンク層トポロジーは、前記第1のネットワークスライスの前記リンク層トポロジー内にあり、かつ、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーと同じトポロジーである、決定することと、
前記第1のリンク層トポロジーおよび前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報を決定することであって、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報は、前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報内にあり、かつ、前記第1のリンク層トポロジーに対応する一部である、決定することと
を行うようにさらに構成される請求項11乃至13のいずれか一項に記載のネットワークデバイス。
【請求項15】
前記取得ユニットは、第3のネットワークスライスに対応する第3のリンク層トポロジー情報を取得するようにさらに構成され、
前記処理ユニットは、前記第3のリンク層トポロジー情報および前記第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、前記第2のネットワークスライスの前記リンク層トポロジーが前記第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するようにさらに構成され、
前記受信ユニットは、前記第3のネットワークスライスのものであり、かつ、前記第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するようにさらに構成され、
前記処理ユニットは、前記第3のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報および前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報を使用して、前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報を決定することを決定するようにさらに構成される請求項11乃至13のいずれか一項に記載のネットワークデバイス。
【請求項16】
前記第1のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報は、最短パスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報、または柔軟なアルゴリズム(FlexAlgo)に基づいて決定されるトポロジー情報を含む請求項11乃至13のいずれか一項に記載のネットワークデバイス。
【請求項17】
前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報は、内部ゲートウェイプロトコル(IGP)トポロジー情報を含み、前記IGPトポロジー情報は、インターネットプロトコル(IP)アドレス、リンクCOST値、レイテンシ、トラフィックエンジニアリング(TE)メトリック、親和属性、および共有リスクリンクグループ(SRLG)のうちの1つまたは複数のアイテムを含む請求項11乃至13のいずれか一項に記載のネットワークデバイス。
【請求項18】
前記第1のリンク層トポロジー情報は、前記第1のネットワークスライスの識別子および前記第1のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含み、前記第2のリンク層トポロジー情報は、前記第2のネットワークスライスの識別子および前記第2のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含む請求項11乃至13のいずれか一項に記載のネットワークデバイス。
【請求項19】
前記ネットワークデバイスは、送信ユニットをさらに備え、
前記取得ユニットは、前記第2のネットワークスライスのパス計算要件を取得するようにさらに構成され、
前記処理ユニットは、前記第2のリンク層トポロジー情報および前記第2のネットワークスライスの前記ネットワーク層トポロジー情報に基づいて、パス計算を行って、パス計算結果を取得するようにさらに構成され、
前記送信ユニットは、前記第2のネットワークデバイスへ前記パス計算結果を送るようにさらに構成され、前記パス計算結果は、サービスを搬送するトンネルを作成するように前記第2のネットワークデバイスに示すために使用される請求項11乃至13のいずれか一項に記載のネットワークデバイス。
【請求項20】
前記パス計算結果は、リソース予約プロトコル (RSVP)トンネルのパス計算結果、セグメントルーティングトラフィックエンジニアリング (SR TE)トンネルのパス計算結果、およびセグメントルーティングインターネットプロトコルバージョン6 (SRv6)トンネルのパス計算結果のうちの1つまたは複数のアイテムを含む請求項19に記載のネットワークデバイス。
【請求項21】
ネットワークデバイスであって、プロセッサと、メモリとを備え、前記メモリは、命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリ内の前記命令を実行して、前記ネットワークデバイスが請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を行うことを可能にするように構成される、ネットワークデバイス。
【請求項22】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令を記憶し、前記コンピュータ可読命令がプロセッサによって実行される場合に請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ
可読記憶媒体。
【請求項23】
プログラムが通信装置によって実行されると、前記通信装置は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の通信方法を実行することを可能にする、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、通信方法および関連装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2020年8月26日に出願され、「COMMUNICATION PROCESSING METHOD AND RELATED APPARATUS」と題された中国特許出願第202010870809.5号の優先権を主張し、この中国特許出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0003】
第5世代のモバイル通信(the 5th generation mobile communication、5G)技術ネットワーク規格の策定と共に、5Gネットワークに基づいて提案されるネットワークスライス技術は、継続的に研究および開発されている。ネットワークスライスとは、異なるネットワーク適用シナリオに柔軟に対応するために、事業者の物理的なネットワークが、複数の仮想ネットワークへと分割され、各仮想ネットワークが、異なるサービス要件に基づいて分割され得る(例えば、実際の場合においてはレイテンシ要件、広帯域サイズ要件、およびセキュリティ要件に基づいて分割され得る)ことを指す。ネットワークスライスは、産業用途において幅広い適用範囲を有する。
【0004】
既存のネットワークスライス展開解決策において、細かい粒度のスライス化が、1つの物理的インターフェースに対して行なわれる場合、物理的インターフェースは、複数のネットワークスライスに対応する論理的インターフェースへと分割される必要がある。また、各論理的インターフェースは、各ネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を形成するために、対応する内部ゲートウェイプロトコル(Interior Gateway Protocol、IGP)により構成される必要がある。
【0005】
ネットワーク内の各ネットワークスライスは、ネットワーク層トポロジー情報を形成するために、IGPにより別々に構成される必要があるので、ネットワーク層トポロジー情報要因をアドバタイズするためにネットワークデバイスによって使用される大量のルートは、ネットワークデバイスの大きなリソースコストを引き起こす。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、通信方法および関連装置を提供する。第1のネットワークデバイスが、取得されたリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのトポロジーが第1のネットワークスライスのトポロジーに含まれると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し得、すなわち、1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、複数のネットワークスライス上に多重化され、その結果、ネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズするためにネットワークデバイスによって使用されるルートの量が低減されることが可能であり、リソースコストが低減されることが可能である。
【0007】
本出願の第1の態様によれば、以下を含む通信方法が提供される。第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得し、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得し、第1のネットワークデバイスは、例えば、別のネットワークデバイスによって送られたNetconfメッセージを受信することによって、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報を取得し、第1のネットワークデバイスは、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれる、すなわち、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーが、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー全体を含むと決定し、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信し、第1のネットワークデバイスは、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する。
【0008】
いくつかの可能な設計において、第1のネットワークデバイスが、取得されたリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのトポロジーが第1のネットワークスライスのトポロジーに含まれると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し得、すなわち、1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、複数のネットワークスライス上に多重化され、その結果、ネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズするためにネットワークデバイスによって使用されるルートの量が低減されることが可能であり、リソースコストが低減されることが可能である。
【0009】
いくつかの可能な設計において、本方法は、以下をさらに含む。第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライス上のトンネルパスを計算し、すなわち、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、第1のネットワークデバイスによって、第2のネットワークスライス上のトンネルパスを計算するために使用され得る。
【0010】
いくつかの可能な設計において、第1のネットワークデバイスが、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定することは、以下を含む。第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースと第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースとが、M個の物理的インターフェースに別々に位置する場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定し得、第2のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Mであり、第1のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Nであり、Mは、N以下であり、MおよびNは、正の整数である。すなわち、第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースの各々と、第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースのうちの1つとは、同じ物理的インターフェースに位置する。言いかえれば、M個の物理的インターフェースの各々は、第2のリンク層トポロジーの1つのインターフェースと、第1のリンク層トポロジーの1つのインターフェースとを含む。
【0011】
いくつかの可能な設計において、1つのリンク層トポロジーが、別のリンク層トポロジーに含まれるかどうかは、2つのリンク層トポロジーのインターフェースが、同じ物理的インターフェースに位置するかどうかを決定することによって決定される。これは、解決策実装の柔軟性を改善する。
【0012】
いくつかの可能な設計において、第1のネットワークデバイスが、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することは、以下を含む。第1のネットワークデバイスが、第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内のトポロジーの一部であると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のリンク層トポロジーを決定し、第1のリンク層トポロジーは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内にあり、かつ、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じであるトポロジーであり、第1のネットワークデバイスは、第1のリンク層トポロジーおよび第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報内にあり、かつ、第1のリンク層トポロジーに対応する一部である。
【0013】
すなわち、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じである場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスの第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を直接多重化して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を取得し得る。
【0014】
第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内のトポロジーの一部である場合、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内にあり、かつ、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じである一部をまず決定し、次いで、トポロジーのこの一部に基づいて、第2のネットワークスライス上に多重化されるべきネットワーク層トポロジー情報を決定して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を取得し得る。
【0015】
いくつかの可能な設計において、第2のネットワークスライス上に多重化されるべきネットワーク層トポロジー情報は、異なる場合において、ターゲットを絞った手法で決定される。これは、解決策実装の柔軟性を改善する。
【0016】
いくつかの可能な設計において、第1のネットワークデバイスが、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する前に、方法は、以下をさらに含む。第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークスライスに対応する第3のリンク層トポロジー情報を取得し、第1のネットワークデバイスは、第3のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定し、第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信し、第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を使用して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することを決定する。
【0017】
すなわち、第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーは第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーおよび第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報からの1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報と、第3のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報とを選択し得る。次いで、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスの第2のリンク層トポロジー情報およびネットワークスライスの選択されたネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し得る。
【0018】
いくつかの可能な設計において、第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第1のネットワークデバイスによって受信されるネットワーク層トポロジー情報は、最短のパスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報と、FlexAlgoに基づいて決定される1つまたは複数のトポロジー情報とを含み得る。第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジーを決定する前に、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスの受信されたネットワーク層トポロジー情報から、1つのネットワーク層トポロジー情報をまず選択し、例えば、最短のパスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報、または柔軟なアルゴリズムFlexAlgoに基づいて決定されるトポロジー情報を選択し得る。次いで、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスの選択されたネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する。
【0019】
いくつかの可能な設計において、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、内部ゲートウェイプロトコルIGPトポロジー情報を含み、IGPトポロジー情報は、IPアドレス、リンクコストCOST値、レイテンシ、トラフィックエンジニアリングメトリック(Traffic Engineering metric、TEメトリック)、親和属性、および共有リスクリンクグループ(Shared Risk Link Group、SRLG)のうちの1つまたは複数のアイテムを含む。この解決策において、ネットワーク層トポロジー情報は、IPアドレスをさらに含む。1つのネットワークスライスのIPアドレスは、複数の他のネットワークスライス上に多重化される。これは、IPアドレス割り当てを低減し、IPアドレスリソースを節約することができる。
【0020】
いくつかの可能な設計において、第1のリンク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスの識別子および第1のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含み、第2のリンク層トポロジー情報は、第2のネットワークスライスの識別子および第2のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0021】
いくつかの可能な設計において、方法は、以下をさらに含む。第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのパス計算要件を取得し、第1のネットワークデバイスは、第2のリンク層トポロジー情報および第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、パス計算を行なって、パス計算結果を取得し、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスへパス計算結果を送り、パス計算結果は、サービスを搬送するトンネルを作成するように第2のネットワークデバイスに示すために使用される。
【0022】
いくつかの可能な設計において、パス計算結果は、リソース予約プロトコルRSVPトンネルのパス計算結果、セグメントルーティングトラフィックエンジニアリングSR TEトンネルのパス計算結果、およびセグメントルーティングインターネットプロトコルバージョン6 SRv6トンネルのパス計算結果のうちの1つまたは複数のアイテムを含む。
【0023】
本出願の第2の態様によれば、ネットワークデバイスであって、取得ユニットと、処理ユニットと、受信ユニットとを含み、取得ユニットは、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得するように構成され、取得ユニットは、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得するようにさらに構成され、処理ユニットは、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するように構成され、受信ユニットは、第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するように構成され、処理ユニットは、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定するようにさらに構成される、ネットワークデバイスが提供される。
【0024】
いくつかの可能な設計において、処理ユニットは、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライス上のトンネルパスを計算するようにさらに構成される。
【0025】
いくつかの可能な設計において、処理ユニットは、第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースと、第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースとが、M個の物理的インターフェースに別々に位置する場合、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するようにさらに構成され、第2のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Mであり、第1のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Nであり、Mは、N以下であり、MおよびNは、正の整数である。
【0026】
いくつかの可能な設計において、処理ユニットは、第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内のトポロジーの一部であると決定される場合、第1のリンク層トポロジーを決定することであって、第1のリンク層トポロジーは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内にあり、かつ、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じトポロジーである、決定することと、第1のリンク層トポロジーおよび第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することであって、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報内にあり、かつ、第1のリンク層トポロジーに対応する一部である、決定することとを行うようにさらに構成される。
【0027】
いくつかの可能な設計において、取得ユニットは、第3のネットワークスライスに対応する第3のリンク層トポロジー情報を取得するようにさらに構成され、処理ユニットは、第3のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するようにさらに構成され、受信ユニットは、第3のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するようにさらに構成され、処理ユニットは、第3のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を使用して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することを決定するようにさらに構成される。
【0028】
いくつかの可能な設計において、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、最短のパスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報、またはFlexAlgoに基づいて決定されるトポロジー情報を含む。
【0029】
いくつかの可能な設計において、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、内部ゲートウェイプロトコルIGPトポロジー情報を含み、IGPトポロジー情報は、IPアドレス、リンクコストCOST値、レイテンシ、TEメトリック、親和属性、およびSRLGのうちの1つまたは複数のアイテムを含む。
【0030】
いくつかの可能な設計において、第1のリンク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスの識別子および第1のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含み、第2のリンク層トポロジー情報は、第2のネットワークスライスの識別子および第2のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0031】
いくつかの可能な設計において、ネットワークデバイスは、送信ユニットをさらに含み、取得ユニットは、第2のネットワークスライスのパス計算要件を取得するようにさらに構成され、処理ユニットは、第2のリンク層トポロジー情報および第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、パス計算を行なって、パス計算結果を取得するようにさらに構成され、送信ユニットは、第2のネットワークデバイスへパス計算結果を送るようにさらに構成され、パス計算結果は、サービスを搬送するトンネルを作成するように第2のネットワークデバイスに示すために使用される。
【0032】
いくつかの可能な設計において、パス計算結果は、RSVPトンネルのパス計算結果、SR TEトンネルのパス計算結果、およびSRv6トンネルのパス計算結果のうちの1つまたは複数のアイテムを含む。
【0033】
本出願の第3の態様によれば、ネットワークデバイスが提供される。ネットワークデバイスは、プロセッサと、メモリとを含み、メモリは、命令を記憶するように構成され、プロセッサは、メモリ内の命令を実行して、ネットワークデバイスが、第1の態様のいずれかのアイテムに記載の方法を行なうことを可能にするように構成される。
【0034】
本出願の第4の態様によれば、コンピュータ記憶媒体が提供される。コンピュータ記憶媒体は、不揮発性であってよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令を記憶し、コンピュータ可読命令がプロセッサによって実行される場合、第1の態様のいずれかのアイテムに記載の方法が実装される。
【0035】
本出願の第5の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される場合、コンピュータは、第1の態様のいずれかのアイテムに記載の方法を行うことを可能にされる。
【0036】
本出願の実施形態は以下の利点を有することが、前述の技術的解決策から学習されることが可能である。
【0037】
本出願は、通信方法および関連装置を提供する。第1のネットワークデバイスが、取得されたリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのトポロジーは第1のネットワークスライスのトポロジーに含まれると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し、すなわち、1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、複数のネットワークスライス上に多重化され、その結果、ネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズするためにネットワークデバイスによって使用されるルートの量が低減されることが可能であり、リソースコストが低減されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本出願の一実施形態による通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態による通信方法200の概略フローチャートである。
【
図3】本出願の一実施形態による別の通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
【
図4】本出願の一実施形態による別の通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
【
図5】本出願の一実施形態による別の通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
【
図6】本出願の一実施形態によるネットワークデバイス600の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本出願の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下に、添付の図面を参照して、本出願の実施形態を説明する。明らかに、説明される実施形態は、本出願の実施形態の全部ではなく、一部に過ぎない。当業者は、新たな適用シナリオの出現と共に、本出願の実施形態において提供される技術的解決策が、同様の技術的問題に対して等しく適用可能であることを分かり得る。
【0040】
本出願の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、「第1の」、「第2の」などの用語は、同様のオブジェクトを区別することを意図されているが、必ずしも特定の順序またはシーケンスを示すとは限らない。そのような手法で使用されるデータは、適当な状況において互換可能であり、その結果、本明細書において説明される実施形態は、本明細書において例示または説明される内容以外の順序で実装されることが可能であることが理解されるべきである。さらに、「含む」、「備える」という用語、およびこれらの任意の他のバリエーションは、非排他的な包含を網羅することを意図されている。例えば、一連のステップもしくはモジュールを含む処理、方法、システム、製品、またはデバイスは、必ずしもそれらの明示的に列挙されたステップもしくはモジュールに限定されず、明示的に列挙されていない、または処理、方法、製品、もしくはデバイスに固有の他のステップまたはモジュールを含んでよい。本出願におけるステップの名称または番号は、方法手順におけるステップが、名称または番号によって示される時間/論理的なシーケンスにおいて行われる必要があることを意味しない。命名された、または番号を付けられた、手順におけるステップの実行シーケンスは、同じまたは同様の技術的な効果が達成されることが可能であれば、達成されるべき技術的な目的に基づいて変更されることが可能である。本出願において現われるユニット分割は、論理的な分割である。実際の適用において、一実装において別の分割手法があり得、例えば、複数のユニットは、別のシステムへと組み合わせられ、もしくは別のシステムに一体化されてよく、または、いくつかの特徴は、無視されてよく、もしくは行われなくてよい。また、表示される、もしくは論じられる相互結合、直接的な結合、または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装されてよく、ユニット間の間接的な結合もしくは通信接続は、電気的形態または別の同様の形態において実装され得る。これは、本出願において限定されない。また、別個の部分として説明されるユニットまたはサブユニットは、物理的に分離されていてよく、もしくは物理的に分離されていなくてよく、物理的なユニットであってよく、もしくは物理的なユニットでなくてよく、もしくは複数の回路ユニットに分散されてよい。本出願における解決策の目的を実装するために、実際の要件に基づいて、一部または全部のユニットが選択され得る。
【0041】
5Gネットワークにおいて、多様なサービス要件は、速度、性能、セキュリティ、信頼性、およびレイテンシなどの態様においてネットワークに対して異なる要件を有する。例えば、拡張モバイルブロードバンド(enhanced mobile broadband、eMBB)シナリオ(例えば、仮想現実シナリオまたは拡張現実シナリオ)は、帯域幅に対して高い要件を有し、xGbpsレベルの帯域幅を必要とする。別の例として、大規模マシンタイプ通信(massive machine type communication、mMTC)シナリオ(例えば、ウェアラブルシナリオまたはスマートグリッドシナリオ)は、大規模なデバイスのアクセスをサポートすることを必要とし、例えば、数億または数十億ものデバイスのアクセスをサポートすることを必要とする。別の例として、超高信頼性および低レイテンシ通信(ultrareliable and low latency communications、uRLLC)シナリオ(例えば、自動運転シナリオ、遠隔手術シナリオ、または産業制御シナリオ)は、1msの超低レイテンシをサポートすることを必要とする。異なるシナリオ、異なる要件、および最終的な体験要件に直面する際に、ネットワークスライスは、適切な時に現われ、異なるシナリオおよび要件に基づいて、異なる特徴を有するネットワークを柔軟に構築するために使用され得る。
【0042】
ネットワークスライスは、異なるサービス要件に基づいて、物理的ネットワークインフラストラクチャまたは仮想ネットワークインフラストラクチャ上にカスタマイズされる論理的ネットワークである。ネットワークスライスは、アクセスネットワーク、送信ネットワーク、コアネットワーク、およびアプリケーションサーバを含み、完全な通信サービスを提供することができ、特定のネットワーク能力を有する完全なエンドツーエンドのネットワークであり得る。ネットワークスライスは、代替として、アクセスネットワーク、送信ネットワーク、コアネットワーク、およびアプリケーションサーバの任意の組み合わせであってよい。
【0043】
ネットワークスライスは、通常、5Gネットワークにおいて使用され得、5Gネットワークは、ネットワークスライスを使用することによって、1つのネットワークのマルチユースを実装して、異なるサービスのサービスレベル合意(Service-Level Agreement、SLA)の要件を満たし得る。1つのネットワークスライスは、通常、同じサービス要件保証を有する一つのタイプのネットワークを提供する。そのようなネットワーク構造は、事業者がユーザに対するサービスとしてネットワークを提供することを可能にし、レート、容量、カバレッジ、レイテンシ、信頼性、セキュリティ、および可用性などのインジケータに基づいて、物理的ネットワークを自由に組み合わせて、異なるユーザの要件を満たすことができる。
【0044】
既存のネットワークスライス展開解決策において、細かい粒度のスライス化が、1つの物理的インターフェースに対して行われる場合、物理的インターフェースは、複数のネットワークスライスに対応する論理的インターフェースへと分割される必要がある。また、各論理的インターフェースは、各ネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を形成するために、対応するIGPにより構成される必要がある。
【0045】
ネットワーク内の各ネットワークスライスは、ネットワーク層トポロジー情報を形成するために、IGPにより別々に構成される必要があるので、ネットワークデバイスは、各ネットワークスライス上でネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズする必要がある。IGPメッセージは、マルチキャストプロトコルとしてアドバタイズされるので、各ネットワークスライス上のネットワーク層トポロジー情報がアドバタイズされる必要がある場合、ネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズするために使用される大量のルートは、ネットワークデバイスの大きなリソースコストを引き起こす。
【0046】
これを考慮して、本出願の実施形態は、通信方法を提供する。第1のネットワークデバイスが、取得されたリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定する場合、ネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し、すなわち、1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、複数のネットワークスライス上に多重化され、その結果、ネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズするためにネットワークデバイスによって使用されるルートの量が低減されることが可能であり、リソースコストが低減されることが可能である。
【0047】
図1は、本出願の一実施形態による通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
図1に示されるように、アプリケーションアーキテクチャは、ネットワークデバイス1と、ネットワークデバイス2と、ネットワークデバイス3とを含む。ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2およびネットワークデバイス3に別々に接続され、ネットワークデバイス2は、ネットワークデバイス3に接続される。ネットワークスライス0およびネットワークスライス1は、ネットワークデバイス2およびネットワークデバイス3上に展開され、ネットワークスライス1のトポロジーは、ネットワークスライス0のトポロジーに含まれる。ネットワークデバイス1は、ネットワークスライス0およびネットワークスライス1の各々のものであり、かつ、ネットワークデバイス2によって送られるリンク層トポロジー情報を受信し、リンク層トポロジー情報に基づいて、ネットワークスライス1のトポロジーがネットワークスライス0のトポロジーに含まれると決定し得る。このようにして、ネットワークデバイス1が、ネットワークスライス0のネットワーク層トポロジー情報を取得する場合、ネットワークデバイス1は、ネットワークスライス1のリンク層トポロジー情報およびネットワークスライス0のネットワーク層トポロジー情報に基づいて、ネットワークスライス1のネットワーク層トポロジー情報を決定し得る。
【0048】
ネットワークデバイス1は、サブネットにおける中央管理機能を有し、かつ、ネットワークデバイス2およびネットワークデバイス3を管理することができるコントローラであり得ることが理解され得る。例えば、中央管理機能は、ネットワークスライスサブネット管理機能(Network Slice Subnet Management Function、NSSMF)であってよい。ネットワークデバイス2およびネットワークデバイス3は各々、トラフィック転送を実装することができる物理デバイス(つまり、フォワーダ)、例えば、スイッチ、ルータ、もしくはゲートウェイであってよく、または、トラフィック転送をサポートする仮想デバイスであってよい。
【0049】
図2は、本出願の一実施形態による通信方法200の概略フローチャートである。
図2に示されるように、本出願のこの実施形態において提供される通信方法200は、下記のステップを含む。
【0050】
ステップ201:第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得する。
【0051】
この実施形態において、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって送られたメッセージを受信することによって、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得し得る。例えば、Netconfプロトコルが、第2のネットワークデバイス上で有効にされ得る。第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得した後、第2のネットワークデバイスは、Netconfメッセージを使用することによって、第1のネットワークデバイスへ、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を送り得る。
【0052】
可能な実施形態において、第1のネットワークスライスは、1つまたは複数のネットワークデバイスを含み得、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライス内の1つのネットワークデバイスであり得る。第2のネットワークデバイスは、リンク層発見プロトコル(Link Layer Discovery Protocol、LLDP)を有効にすることによって、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得し得る。LLDPは、標準的なリンク層発見手法を提供し、主要な能力、管理アドレス、デバイス識別子、およびローカルデバイスのインターフェース識別子などの情報は、近隣のデバイスへ情報を転送するために、LLDPパケット内にカプセル化され得る。情報を受信した後、近隣のデバイスは、情報を記憶し得、その結果、ネットワーク管理システム(Network Management System、NMS)は、リンクの通信状態を問い合わせ、決定する。ネットワーク内のリンク層トポロジー情報、例えば、ネットワーク内のデバイスに取り付けられたインターフェースおよびデバイス間の相互接続の特定の情報は、LLDPに基づいて取得されることが可能である。
【0053】
例えば、LLDPに基づいて、第2のネットワークデバイスによって取得された第1のリンク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスに対応するN個のインターフェース識別子、第1のネットワークスライスの識別子、および第1のネットワークスライスの帯域幅などの情報を含み得る。N個のインターフェース識別子は、第1のネットワークスライス内の1つまたは複数のネットワークデバイスが、1つまたは複数のネットワークデバイスの近隣のデバイスと通信するインターフェースの識別子であり得、Nは、1以上の整数であり得る。
【0054】
この実施形態において、第1のネットワークデバイスは、サブネット内の中央管理機能を有し、かつ、第2のネットワークデバイスを管理することができるコントローラであり得る。第2のネットワークデバイスは、トラフィック転送を実装することができる物理デバイス(つまり、フォワーダ)、例えば、スイッチ、ルータ、もしくはゲートウェイであってよく、またはトラフィック転送をサポートする仮想デバイスであってよい。
【0055】
ステップ202:第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得する。
【0056】
この実施形態において、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスによって送られたメッセージ、例えば、第2のネットワークデバイスによって送られたNetconfメッセージを受信することによって、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得し得る。第1のネットワークデバイスは、代替として、別のネットワークデバイスによって送られたメッセージを受信することによって、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得してよいことが理解され得る。
【0057】
第2のネットワークスライスは、1つまたは複数のネットワークデバイスも含んでよく、第2のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライス内の1つのネットワークデバイスであってよい。第2のネットワークデバイスが、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得する手法は、第2のネットワークデバイスが第1のリンク層トポロジー情報を取得する手法と同様である。詳細については、ステップ201を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0058】
例えば、第2のリンク層トポロジー情報は、第2のネットワークスライスに対応するM個のインターフェース識別子、第2のネットワークスライスの識別子、および第2のネットワークスライスの帯域幅などの情報を含み得る。M個のインターフェース識別子は、第2のネットワークスライス内のネットワークデバイスが、ネットワークデバイスの近隣のデバイスと通信するインターフェースの識別子であり得、Mは、1以上の整数であり得る。
【0059】
ステップ203:第1のネットワークデバイスは、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定する。
【0060】
この実施形態において、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれることは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーを含むことであり得る。例えば、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じであり(すなわち、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーをまさに含む)、または、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーの一部である(すなわち、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーに加えて、別のトポロジーをさらに含む)。
【0061】
例えば、
図3は、本出願の一実施形態による別の通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
図3に示されるように、
【0062】
ネットワークスライス0は、ネットワークデバイス2と、ネットワークデバイス3と、ネットワークデバイス4とを含む。
【0063】
ネットワークスライス1は、ネットワークデバイス2と、ネットワークデバイス3と、ネットワークデバイス4とを含む。
【0064】
ネットワークスライス2は、ネットワークデバイス2と、ネットワークデバイス3とを含む。
【0065】
すなわち、ネットワークスライス0に対応するトポロジーは、「ネットワークデバイス2--ネットワークデバイス3--ネットワークデバイス4」であり、ネットワークスライス1に対応するトポロジーは、「ネットワークデバイス2--ネットワークデバイス3--ネットワークデバイス4」であり、ネットワークスライス2に対応するトポロジーは、「ネットワークデバイス2--ネットワークデバイス3」である。
【0066】
ネットワークスライス1のトポロジーは、ネットワークスライス0のトポロジーと同じであり、ネットワークスライス1のトポロジーは、ネットワークスライス0のトポロジーに含まれるものとして考えられ得る。ネットワークスライス0のトポロジーは、ネットワークスライス2のトポロジーを含み、「ネットワークデバイス3--ネットワークデバイス4」のトポロジーをさらに含む。ネットワークスライス2のトポロジーも、ネットワークスライス0のトポロジーに含まれるものとして考えられ得る。
【0067】
第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれることは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第2のネットワークスライスのトポロジー全体を含むことであることが理解され得る。第1のネットワークスライスが、第2のネットワークスライスのトポロジーの一部のみを含む場合、それは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれていないものとして考えられ得る。
【0068】
例えば、ネットワークスライス0は、ネットワークデバイス2と、ネットワークデバイス3と、ネットワークデバイス4とを含み、ネットワークスライス3は、ネットワークデバイス3と、ネットワークデバイス4と、ネットワークデバイス5とを含むと仮定する。すなわち、ネットワークスライス0に対応するトポロジーは、「ネットワークデバイス2--ネットワークデバイス3--ネットワークデバイス4」であり、ネットワークスライス3に対応するトポロジーは、「ネットワークデバイス3--ネットワークデバイス4--ネットワークデバイス5」である。ネットワークスライス0のトポロジーは、ネットワークスライス3のトポロジーの一部(つまり、「ネットワークデバイス3--ネットワークデバイス4」)のみを含み、ネットワークスライス3のトポロジーのその他の部分(つまり、「ネットワークデバイス4--ネットワークデバイス5」)を含まない。したがって、それは、ネットワークスライス3のトポロジーがネットワークスライス0のトポロジーに含まれないものとして考えられ得る。
【0069】
可能な実施形態において、第1のネットワークデバイスは、リンク層トポロジー情報内のインターフェース識別子同士を比較することによって、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれるかどうかを決定し得る。
【0070】
例えば、第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースと、第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースとが、M個の物理的インターフェースに別々に位置する場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定し得、第2のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Mであり、第1のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Nであり、Mは、N以下であり、MおよびNは、正の整数である。
【0071】
第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースと、第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースとが、M個の物理的インターフェースに別々に位置することは、第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースの各々と、および第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースのうちの1つとが、同じ物理的インターフェースに位置することを指し得ると理解され得る。言いかえれば、M個の物理的インターフェースの各々は、第2のリンク層トポロジーの1つのインターフェースと、第1のリンク層トポロジーの1つのインターフェースとを含む。
【0072】
具体的には、第2のリンク層トポロジーのインターフェースと第1のリンク層トポロジーのインターフェースとが、同じ物理的インターフェースに位置するかどうかは、第2のリンク層トポロジー情報内のインターフェース識別子、および第1のリンク層トポロジー情報内のインターフェース識別子に基づいて決定され得る。例えば、第1のリンク層トポロジー情報内の1つのインターフェース識別子1は、1/0/0であり、第2のリンク層トポロジー情報内の1つのインターフェース識別子2は、1/0/0.1であると仮定すると、インターフェース識別子2に対応するインターフェースは、インターフェース識別子1に対応するインターフェースのサブインターフェースであり、両方のインターフェースは同じ物理的インターフェースに位置するものとして考えられ得る。別の例として、第1のリンク層トポロジー情報内の1つのインターフェース識別子3は、1/0/0.2であり、第2のリンク層トポロジー情報内の1つのインターフェース識別子4は、1/0/0.3であると仮定すると、インターフェース識別子3に対応するインターフェースとインターフェース識別子4に対応するインターフェースとの両方が、同じ物理的インターフェース下のサブインターフェースであり、この両方のインターフェースも、同じ物理的インターフェースに位置するものとして考えられ得る。
【0073】
例えば、
図4は、本出願の一実施形態による別の通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
図4に示されるように、ネットワークスライス0のリンク層トポロジーは、4つのインターフェースを含み、4つのインターフェースは、それぞれA1、A2、A3、およびA4であり、ネットワークスライス1のリンク層トポロジーは、4つのインターフェースを含み、4つのインターフェースは、それぞれB1、B2、B3、ならびにB4であり、ネットワークスライス2のリンク層トポロジーは、2つのインターフェースを含み、2つのインターフェースは、それぞれC1およびC2である。
【0074】
ネットワークスライス0、ネットワークスライス1、およびネットワークスライス2内のインターフェースに対応するインターフェース識別子は、表1内に示され得る。
【0075】
【0076】
表1から、ネットワークスライス0およびネットワークスライス1について、インターフェースA1からA4およびインターフェースB1からB4は、4つの物理的インターフェースに別々に位置することが学習されることが可能である。言いかえれば、ネットワークスライス0内の4つのインターフェースおよびネットワークスライス1内の4つのインターフェースは、4つの物理的インターフェースに位置する。このようにして、ネットワークスライス1のリンク層トポロジーはネットワークスライス0のリンク層トポロジーに含まれると決定されることが可能である。
【0077】
ネットワークスライス0およびネットワークスライス2について、インターフェースA1とインターフェースC1とは、同じ物理的インターフェースに位置し、インターフェースA2とインターフェースC2とは、同じ物理的インターフェースに位置する。言いかえれば、ネットワークスライス0内の2つのインターフェースおよびネットワークスライス2内の2つのインターフェースは、2つの物理的インターフェースに位置する。このようにして、ネットワークスライス2のリンク層トポロジーはネットワークスライス0のリンク層トポロジーに含まれると決定されることが可能である。
【0078】
例えば、
図5は、本出願の一実施形態による別の通信方法のアプリケーションアーキテクチャの概略図である。
図5に示されるように、ネットワークスライス0のリンク層トポロジーは、4つのインターフェースを含み、4つのインターフェースは、それぞれA1、A2、A3、およびA4であり、ネットワークスライス3のリンク層トポロジーは、4つのインターフェースを含み、4つのインターフェースは、それぞれD3、D4、D5、ならびにD6である。
【0079】
ネットワークスライス0およびネットワークスライス3内のインターフェースに対応するインターフェース識別子は、表2に示され得る。
【0080】
【0081】
表2から、ネットワークスライス0内のインターフェースA3およびA4と、ネットワークスライス3内のインターフェースD5ならびにD6と、ネットワークスライス0内のインターフェースA1およびA2とは、異なる物理的インターフェースにそれぞれ位置するので、ネットワークスライス3内のインターフェースD3ならびにD4のみが、同じ物理的インターフェースに位置することが学習されることが可能である。言いかえれば、ネットワークスライス3内の4つのインターフェースおよびネットワークスライス0内の4つのインターフェースは、4つの物理的インターフェースに位置しない。この場合において、ネットワークスライス3のリンク層トポロジーはネットワークスライス0のリンク層トポロジーに含まれないと決定されることが可能である。
【0082】
ステップ204:第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信する。
【0083】
この実施形態において、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、インターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)層トポロジー情報であってよく、これは、層3トポロジー情報とも称され得る。ネットワーク層トポロジー情報は、例えば、IGPトポロジー情報であってよい。第1のネットワークスライスのIGPトポロジー情報は、第1のネットワークスライス上でIGPを有効にすることによって取得される。例えば、第1のネットワークスライス上の各ネットワークデバイスは、IGPメッセージを使用することによって、各ネットワークデバイスの対応するネットワーク層トポロジー情報を互いにアドバタイズし得る。このようにして、第1のネットワークスライス下の各ネットワークデバイスのネットワーク層トポロジー情報、つまり、第1のネットワークスライスに対応するネットワーク層トポロジー情報は、第2のネットワークデバイス上で取得され得る。第1のネットワークスライス上で有効にされるIGPは、中間システム間(Intermediate System to Intermediate System、IS-IS)プロトコル、またはオープン最短パスファースト(Open Shortest Path First、OSPF)プロトコルを含み得る。どちらのプロトコルも、リンク状態ベースのプロトコルである。
【0084】
第2のネットワークデバイスが、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を取得した後、第2のネットワークデバイスは、ボーダゲートウェイプロトコル-リンク状態(Border Gateway Protocol-Link state、BGP-LS)を使用することによって、第1のネットワークデバイスへ、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を送り得る。BGP-LSは、ネットワークトポロジーを収集する手法であり、IGPに基づいて収集されたトポロジー情報を要約して、上位のコントローラへトポロジー情報を送るために使用されることが可能である。
【0085】
例えば、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、IPアドレス、リンクコストCOST値、レイテンシ、トラフィックエンジニアリングメトリック(Traffic Engineering metric、TEメトリック)、親和属性、および共有リスクリンクグループ(Shared Risk Link Group、SRLG)のうちの1つまたは複数のアイテムを含み得る。
【0086】
第1のネットワークデバイスによって受信される第1のリンク層トポロジー情報、第2のリンク層トポロジー情報、およびネットワーク層トポロジー情報は、同じネットワークデバイス(例えば。第2のネットワークデバイス)によって送られてよく、または、異なるネットワークデバイスによって送られてよく、例えば、第3のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスへ、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報を送り、第2のネットワークデバイスは、第1のネットワークデバイスへ、ネットワーク層トポロジー情報を送ることが理解され得る。第1のネットワークデバイスがリンク層トポロジー情報およびネットワーク層トポロジー情報を取得するネットワークデバイスは、この実施形態において具体的に限定されない。
【0087】
ステップ205:第1のネットワークデバイスは、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する。
【0088】
この実施形態において、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれるので、第2のネットワークスライスのネットワーク層属性(例えば、リンクコスト値、レイテンシ、およびTEメトリックなどの属性情報)は、第1のネットワークスライスのネットワーク層属性と同様であり、第2のネットワークスライスは、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を多重化し得る。
【0089】
例えば、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じである場合、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスの第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を多重化して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を取得し得る。
【0090】
第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内のトポロジーの一部である場合、第1のネットワークデバイスは、第1のリンク層トポロジーをまず決定し得、第1のリンク層トポロジーは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内にあり、かつ、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じでトポロジーであり、第1のネットワークデバイスは、第1のリンク層トポロジーおよび第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し得、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報内にあり、かつ、第1のリンク層トポロジーに対応する一部である。簡単に言えば、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内にあり、かつ、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じ一部をまず決定し、次いで、トポロジーのこの一部に基づいて、第2のネットワークスライス上に多重化されるべきネットワーク層トポロジー情報を決定して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を取得し得る。
【0091】
第1のネットワークデバイスが、取得されたリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーは第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定する場合、ネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し得、すなわち、1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、複数のネットワークスライス上に多重化され、その結果、ネットワーク層トポロジー情報をアドバタイズするためにネットワークデバイスによって使用されるルートの量が低減されることが可能であり、リソースコストが低減されることが可能である。また、ネットワーク層トポロジー情報が、IPアドレスをさらに含む場合、1つのネットワークスライスのIPアドレスは、複数の他のネットワークスライス上に多重化される。これは、IPアドレス割り当てをさらに低減し、IPアドレスリソースを節約することができる。
【0092】
可能な実施形態において、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーに基づいて、第2のリンク層トポロジー情報、および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報をオーバーレイして、第2のネットワークスライスのグローバルトポロジー情報を取得し得る。具体的には、第2のネットワークスライス内のネットワークデバイスについて、ネットワークデバイス上の第2のネットワークスライスのリンク層トポロジー情報、およびネットワークデバイス上の第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、オーバーレイされて、ネットワークデバイス上の第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報が取得され得る。
【0093】
理解を簡単にするために、以下に、特定の例を使用することによって、第1のネットワークデバイスが第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する処理を詳細に説明する。
【0094】
図3に示されるネットワーク構造が、例として依然として使用される。ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2によって送られたメッセージを受信することによって、ネットワークスライス0のリンク層トポロジー情報、ネットワークスライス1のリンク層トポロジー情報、およびネットワークスライス0のネットワーク層トポロジー情報を取得し得る。ネットワークスライス1のリンク層トポロジー情報は、表3に示される。
【0095】
【0096】
ネットワークスライス0のネットワーク層トポロジー情報は、表4に示される。
【0097】
【0098】
ネットワークスライス0のリンク層トポロジーが、ネットワークスライス1のリンク層トポロジーと同じであるので、ネットワークスライス1のネットワーク層トポロジーは、ネットワークスライス0のネットワーク層トポロジーを直接再使用することによって取得され得る。言いかえれば、ネットワークスライス1のネットワーク層トポロジーは、ネットワークスライス0のネットワーク層トポロジーと同じである。
【0099】
また、ネットワークデバイス1は、ネットワークスライス1のリンク層トポロジー情報に基づいて、ネットワークスライス0のネットワーク層トポロジー情報をオーバーレイして、ネットワークスライス1のグローバルトポロジー情報を取得する。具体的には、ネットワークスライス1のグローバルトポロジー情報は、表5に示される。
【0100】
【0101】
表5から、第1のネットワークデバイスが、ネットワークスライス1のリンク層トポロジー情報に基づいて、ネットワークスライス0のネットワーク層トポロジー情報をオーバーレイして、ネットワークスライス1のグローバルトポロジー情報を取得することが学習されることが可能である。
【0102】
また、ネットワークデバイス1は、ネットワークデバイス2によって送られたメッセージを受信することによって、ネットワークスライス2のリンク層トポロジー情報をさらに取得し得る。ネットワークスライス2のリンク層トポロジー情報は、表6に示される。
【0103】
【0104】
ネットワークデバイス1は、ネットワークスライス2のリンク層トポロジーに基づいて、ネットワークスライス1内にあり、かつ、ネットワークスライス2のリンク層トポロジーと同じ一部(つまり、ネットワークデバイス2およびネットワークデバイス3)を決定して、ネットワークスライス2のネットワーク層トポロジーを決定し得る。
【0105】
具体的には、ネットワークスライス2のネットワーク層トポロジー情報は、表7に示される。
【0106】
【0107】
ネットワークスライス0上の対応するネットワーク層トポロジー情報は、ネットワークスライス2のリンク層トポロジー情報に基づいてオーバーレイされて、ネットワークスライス2のグローバルトポロジー情報が取得される。具体的には、ネットワークスライス2のネットワーク層トポロジー情報は、表8に示される。
【0108】
【0109】
可能な実施形態において、IGPを有効にすることによって第1のネットワークスライス上の対応するネットワーク層トポロジー情報を構成することに加えて、対応するネットワーク層トポロジー情報は、別のネットワークスライス上でさらに構成されてよく、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーも、別のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれる。このようにして、第2のネットワークスライスについて、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスおよび別のネットワークスライスから任意のネットワークスライスを選択し、選択されたネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を多重化し得る。
【0110】
例えば、この実施形態において提供される通信方法200は、以下をさらに含み得る。第1のネットワークデバイスが、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する前に、方法は、以下をさらに含む。第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークスライスに対応する第3のリンク層トポロジー情報を取得し、第1のネットワークデバイスは、第3のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定し、第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信し、第1のネットワークデバイスは、第3のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を使用して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することを決定する。
【0111】
すなわち、第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーは第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーおよび第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定する場合、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報からの1つのネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報と、第3のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報とを選択し得る。次いで、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスの第2のリンク層トポロジー情報、およびネットワークスライスの選択されたネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定し得る。
【0112】
可能な実施形態において、1つまたは複数の柔軟なアルゴリズム(FlexAlgo)が、同じネットワークスライス上に構成される場合、ネットワークスライスは、従来のネットワーク層トポロジーに基づいて、および1つまたは複数のFlexAlgoに基づいて構成されて、1つまたは複数のFlexAlgoトポロジーを取得し得る。言いかえれば、ネットワークスライスは、従来のネットワーク層トポロジー情報と、1つまたは複数のFlexAlgoトポロジー情報とを含み得る。この場合において、ネットワーク層トポロジーにより構成されない別のネットワークスライスは、ネットワークスライスまたは1つのFlexAlgoトポロジー情報に対応するネットワーク層トポロジー情報を多重化することを選択し得る。従来のネットワーク層トポロジー情報は、例えば、最短パスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報であってよい。
【0113】
すなわち、第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第1のネットワークデバイスによって受信されるネットワーク層トポロジー情報は、最短パスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報と、FlexAlgoに基づいて決定される1つまたは複数のトポロジー情報とを含み得る。第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジーを決定する前に、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスの受信されたネットワーク層トポロジー情報から、1つのネットワーク層トポロジー情報をまず選択し、例えば、最短パスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報、または柔軟なアルゴリズムFlexAlgoに基づいて決定されるトポロジー情報を選択し得る。次いで、第1のネットワークデバイスは、第1のネットワークスライスの選択されたネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定する。
【0114】
例えば、2つのアルゴリズムFlexAlgo1およびFlexAlgo2が、ネットワークスライス0上で構成される場合、ネットワークスライス0は、最短パスアルゴリズムベースのトポロジー情報0と、FlexAlgo1ベースのトポロジー情報1と、FlexAlgo2ベースのトポロジー情報2とを生成し得る。すなわち、ネットワークスライス0に対応し、かつ、第1のネットワークデバイスによって受信されるネットワーク層トポロジー情報は、トポロジー情報0と、トポロジー情報1と、トポロジー情報2とを含む。第1のネットワークデバイスは、トポロジー情報0、トポロジー情報1、およびトポロジー情報2から、任意のトポロジー情報を選択して、ネットワークスライス1のネットワーク層トポロジー情報を決定し得る。
【0115】
この実施形態において、第1のネットワークデバイスが、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定した後、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライス上のトンネルパスを計算し得ることが理解され得る。
【0116】
例えば、この実施形態において提供される通信方法200は、以下をさらに含み得る。第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークスライスのパス計算要件を取得し、第1のネットワークデバイスは、第2のリンク層トポロジー情報および第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、パス計算を行って、パス計算結果を取得し、第1のネットワークデバイスは、第2のネットワークデバイスへパス計算結果を送り、パス計算結果は、サービスを搬送するトンネルを作成するように第2のネットワークデバイスに示すために使用される。
【0117】
可能な実施形態において、パス計算結果は、リソース予約プロトコル(Resource ReSerVation Protocol、RSVP)トンネルのパス計算結果、セグメントルーティングトラフィックエンジニアリング(Segment Routing Traffic Engineering、SR TE)トンネルのパス計算結果、およびセグメントルーティングインターネットプロトコルバージョン6(Segment Routing Internet Protocol Version 6、SRv6)トンネルのパス計算結果のうちの1つまたは複数のアイテムを含み得る。言いかえれば、この実施形態において提供される通信方法200は、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいた計算を通じて、異なるタイプのトンネルを取得するために、異なるネットワークに対して適用され得る。
【0118】
例えば、この実施形態における通信方法200が、IPv4ネットワークに対して適用される場合、RSVPトンネルパス計算は、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて行われて、RSVPトンネルのパス計算結果が取得されてよく、または、SR TEトンネルパス計算は、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて行われて、SR TEトンネルのパス計算結果が取得される。この実施形態における通信方法200が、IPv6ネットワークに対して適用される場合、SRv6トンネルパス計算は、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて行われて、SRv6トンネルのパス計算結果が取得され得る。
【0119】
前述の実施形態を実装するために、本出願は、ネットワークデバイスをさらに提供する。
図6は、本出願の一実施形態によるネットワークデバイス600の構造の概略図である。
【0120】
いくつかの特定の特徴が、
図6に示されるネットワークデバイス600において示されるが、当業者は、本出願の実施形態において開示される実装のより多くの関連する態様による混乱を回避するべく、
図6が簡潔さのために様々な他の特徴を示さないことを本出願の実施形態から理解する。これを考慮して、一例として、いくつかの実装において、ネットワークデバイス600は、1つまたは複数のプロセッサ601、例えば、中央処理ユニット(CPU)と、ネットワークインターフェース602と、プログラミングインターフェース603と、メモリ604と、様々な構成要素を相互接続するように構成される1つまたは複数の通信バス605とを含む。いくつかの他の実装において、いくつかの機能的構成要素またはユニットは、代替として、前述の例に基づいて、ネットワークデバイス600から省略されてよく、またはネットワークデバイス600に追加されてよい。
【0121】
いくつかの実装において、ネットワークインターフェース602は、固定ネットワークインターフェース、例えば、RJ45インターフェースであってよく、または無線ネットワークインターフェース、例えば、Wi-Fiインターフェースもしくはセルラーネットワークインターフェースであってよい。
【0122】
いくつかの実装において、プログラミングインターフェース603は、物理的インターフェース、例えば、プログラム可能なシリアルインターフェースもしくはプログラム可能なパラレルインターフェースであってよく、または仮想インターフェース、例えば、アプリケーションプログラミングインターフェースであってよい。
【0123】
いくつかの実装において、別の使用法に加えて、ネットワークインターフェース602は、ネットワークシステム内の1つまたは複数の他のネットワークデバイス/サーバに接続するように構成される。いくつかの実装において、通信バス605は、システム構成要素を相互接続し、システム構成要素間の通信を制御するための回路を含む。メモリ604は、不揮発性メモリ、例えば、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能な読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(消去可能PROM、EPROM)、電気的消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(電気的EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリを含み得る。メモリ604は、代替として、揮発性メモリを含んでよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして使用される。
【0124】
いくつかの実装において、メモリ604、またはメモリ604の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、受信ユニット(図示せず)、送信ユニット(図示せず)、取得ユニット6041、および処理ユニット6042を具体的に含む、以下のプログラム、モジュール、ならびにデータ構造、もしくは、そのサブセットを記憶する。
【0125】
可能な実施形態において、ネットワークデバイス600は、例えば、取得ユニット6041と、処理ユニット6042と、受信ユニットとを含み得る。取得ユニット6041は、第1のネットワークスライスに対応する第1のリンク層トポロジー情報を取得するように構成される。取得ユニット6041は、第2のネットワークスライスに対応する第2のリンク層トポロジー情報を取得するようにさらに構成され、処理ユニット6042は、第1のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するように構成され、受信ユニットは、第1のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するように構成され、処理ユニット6042は、第2のリンク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定するようにさらに構成される。取得ユニット6041および処理ユニット6042は、メモリ604内に記憶されるコンピュータ実行可能なプログラムであり、取得ユニット6041ならびに処理ユニット6042の機能または能力は、プロセッサ601によって実装される。
【0126】
可能な実装において、処理ユニット6042は、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライス上のトンネルパスを計算するようにさらに構成される。
【0127】
可能な実装において、処理ユニット6042は、第2のリンク層トポロジーのM個のインターフェースおよび第1のリンク層トポロジーのM個のインターフェースが、M個の物理的インターフェースに別々に位置する場合、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するようにさらに構成され、第2のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Mであり、第1のリンク層トポロジーの全てのインターフェースの量は、Nであり、Mは、N以下であり、MおよびNは、正の整数である。
【0128】
可能な実装において、処理ユニット6042は、第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内のトポロジーの一部であると決定される場合、第1のリンク層トポロジーを決定することであって、第1のリンク層トポロジーは、第1のネットワークスライスのリンク層トポロジー内にあり、かつ、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーと同じトポロジーである、決定することと、第1のリンク層トポロジーおよび第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することであって、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報内にあり、かつ、第1のリンク層トポロジーに対応する一部である、決定することとを行うようにさらに構成される。
【0129】
可能な実装において、取得ユニット6041は、第3のネットワークスライスに対応する第3のリンク層トポロジー情報を取得するようにさらに構成され、処理ユニット6042は、第3のリンク層トポロジー情報および第2のリンク層トポロジー情報に基づいて、第2のネットワークスライスのリンク層トポロジーが第3のネットワークスライスのリンク層トポロジーに含まれると決定するようにさらに構成され、受信ユニットは、第3のネットワークスライスのものであり、かつ、第2のネットワークデバイスによって送られるネットワーク層トポロジー情報を受信するようにさらに構成され、処理ユニット6042は、第3のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報および第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を使用して、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報を決定することを決定するようにさらに構成される。
【0130】
可能な実装において、第1のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、最短パスアルゴリズムに基づいて決定されるトポロジー情報、またはFlexAlgoに基づいて決定されるトポロジー情報を含む。
【0131】
可能な実装において、第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報は、内部ゲートウェイプロトコルIGPトポロジー情報を含み、IGPトポロジー情報は、IPアドレス、リンクコストCOST値、レイテンシ、TEメトリック、親和属性、およびSRLGのうちの1つまたは複数のアイテムを含む。
【0132】
可能な実装において、第1のリンク層トポロジー情報は、第1のネットワークスライスの識別子および第1のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含み、第2のリンク層トポロジー情報は、第2のネットワークスライスの識別子および第2のネットワークスライスの帯域幅情報のうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0133】
可能な実装において、ネットワークデバイスは、送信ユニットをさらに含み、取得ユニット6041は、第2のネットワークスライスのパス計算要件を取得するようにさらに構成され、処理ユニット6042は、第2のリンク層トポロジー情報および第2のネットワークスライスのネットワーク層トポロジー情報に基づいて、パス計算を行って、パス計算結果を取得するようにさらに構成され、送信ユニットは、第2のネットワークデバイスへパス計算結果を送るようにさらに構成され、パス計算結果は、サービスを搬送するトンネルを作成するように第2のネットワークデバイスに示すために使用される。
【0134】
可能な実装において、パス計算結果は、RSVPトンネルのパス計算結果、SR TEトンネルのパス計算結果、およびSRv6トンネルのパス計算結果のうちの1つまたは複数のアイテムを含む。
【0135】
受信ユニットおよび送信機能は、プロセッサによってメモリ内のプログラムコードを起動することによって実装され得、必要に応じて、ネットワークインターフェース602と協働し得ることが理解され得る。代替として、ネットワークデバイス600上のネットワークインターフェース602が、データ送受信動作を完了してよい。
【0136】
様々な実装において、ネットワークデバイス600は、本出願の実施形態において提供される通信方法を行うように構成される。例えば、プロセッサ601は、メモリ604内のコンピュータ実行可能な命令を実行して、ネットワークデバイス600が、
図2から
図5に対応する実施形態に含まれる通信方法を行うことを可能にする。
【0137】
前述の内容は、本出願の実施形態を詳細に説明している。本出願の実施形態の方法におけるステップは、実際の要件に基づいて、連続してスケジューリングされ、組み合わされ、または削除され得る。本出願の実施形態における装置内のモジュールは、実際の要件に基づいて、分割され、組み合わされ、または削除され得る。
【0138】
明細書全体において言及される「一実施形態」は、その実施形態に関連する特定の特徴、構造、または特性が、本出願の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することが理解されるべきである。したがって、明細書の全体にわたって現われる「一実施形態において」は、同じ実施形態を指すものではない。また、これらの特定の特徴、構造、または特性は、任意の適当な手法で、1つまたは複数の実施形態において組み合わされてよい。前述の処理のシーケンス番号は、本出願の実施形態における実行シーケンスを意味しないことが理解されるべきである。処理の実行シーケンスは、処理の機能および内部ロジックに基づいて決定されるべきであり、本出願の実施形態の実装処理に対するいかなる限定も構成するべきではない。
【0139】
本明細書における「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクトを説明するための関連付け関係のみを説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AとBとの両方が存在する、ならびに、Bのみが存在する、を表し得る。また、本明細書における「/」という文字は、一般に、関連付けられたオブジェクト間の「または」の関係を示す。
【0140】
本出願の実施形態において、「Aに対応するB」は、BがAに関連付けられ、BがAに基づいて決定され得ることを示すことが理解されるべきである。しかしながら、Aに基づいてBを決定することは、BがAのみに基づいて決定されることを意味しないことが理解されるべきである。Bは、代替として、Aおよび/または他の情報に基づいて決定されてよい。
【0141】
当業者は、本明細書において開示される実施形態において説明される例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または、これらの組み合わせによって実装されることが可能であることを認識し得る。ハードウェアとソフトウェアとの間の互換性を明確に説明するために、前述の内容は、一般に、各例の構成およびステップを機能に従って説明している。機能がハードウェアによって行われるか、またはソフトウェアによって行われるかは、技術的解決策の特定の用途および設計制約条件に依存する。当業者は、特定の用途ごとに、説明された機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、その実装が本出願の範囲を越えると考えられるべきではない。
【0142】
好都合かつ簡単な説明の目的のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作動処理については、前述の方法実施形態における対応する処理を参照されたいことが、当業者によって明確に理解され得る。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0143】
本出願において提供されるいくつかの実施形態において、開示されるシステム、装置、および方法が、他の手法で実装されてよいことが理解されるべきである。例えば、説明される装置実施形態は、例に過ぎない。例えば、ユニットの分割は、論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装においては他の分割であってよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、別のシステムへと組み合わされ、もしくは一体化されてよく、または、いくつかの特徴は、無視されてよく、もしくは行われなくてよい。また、表示されたまたは論じられた相互結合もしくは直接的な結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実装されてよい。装置間またはユニット間の間接的な結合もしくは通信接続は、電気的形態、機械的形態、または別の形態で実装され得る。
【0144】
別個の部分として説明されるユニットは、物理的に別個であってよく、または物理的に別個でなくてよく、ユニットとして表示される部分は、物理的ユニットであってよく、もしくは物理的ユニットでなくてよく、1つの位置に位置してよく、または、複数のネットワークユニット上に分散されてよい。ユニットのうちの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に基づいて選択され得る。
【0145】
また、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されてよく、ユニットの各々は、物理的に単独で存在してよく、または2つ以上のユニットが、1ユニットに一体化されてよい。一体化されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてよい。
【0146】
一体化されたユニットが、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用される場合、一体化されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は、実質的にもしくは先行技術に貢献する部分で、または技術的解決策のうちの一部もしくは全部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイス等であり得る)に、本出願の実施形態において説明される方法のステップの全部または一部を行うように指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光ディスクなどを含む。