(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】二人手術用顕微鏡
(51)【国際特許分類】
G02B 21/22 20060101AFI20241021BHJP
G02B 21/36 20060101ALI20241021BHJP
A61B 90/20 20160101ALI20241021BHJP
【FI】
G02B21/22
G02B21/36
A61B90/20
(21)【出願番号】P 2023518830
(86)(22)【出願日】2021-04-25
(86)【国際出願番号】 CN2021089575
(87)【国際公開番号】W WO2022062384
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】202011009431.6
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519341142
【氏名又は名称】ズーマックス メディカル コーポレーション,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 吉龍
(72)【発明者】
【氏名】何 進
(72)【発明者】
【氏名】李 剣月
(72)【発明者】
【氏名】杜 雷
(72)【発明者】
【氏名】朱 誠杰
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-154883(JP,A)
【文献】特開2005-087249(JP,A)
【文献】国際公開第2014/163109(WO,A1)
【文献】特開2017-023583(JP,A)
【文献】中国実用新案第202631839(CN,U)
【文献】特開2011-191517(JP,A)
【文献】国際公開第2020/115848(WO,A1)
【文献】特開平05-107482(JP,A)
【文献】特開2006-042913(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00 - 21/36
A61B 34/00 - 90/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(1)、鏡筒(2)、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)及び第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)を含み、前記鏡筒(2)は前記フレーム(1)上に取り付けられ、前記鏡筒(2)内には感光素子(24)が取り付けられ、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)は前記感光素子(24)にそれぞれ連結され、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)の表示方向と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)の表示方向は反対であり、
且つ前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)の表示画面の表示方向と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)の表示画面の表示方向は180°の差異があ
り、
前記感光素子(24)は、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と前記第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)にビデオ信号を同時に送信可能な観察光路に配置された、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と前記第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)にビデオ信号を同時に送信可能な、左側感光素子と右側感光素子とを備え、
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)には、右側入力端に前記右側感光素子のビデオ信号が入力され、左側入力端に前記左側感光素子のビデオ信号が入力され、
前記第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)には、右側入力端に前記左側感光素子のビデオ信号が入力され、左側入力端に前記右側感光素子のビデオ信号が入力されて、
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)の表示方向と前記第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)の表示方向は反対である
ことを特徴とする二人手術用顕微鏡。
【請求項2】
前記二人手術用顕微鏡は装着フレーム(5)を更に含み、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)は前記装着フレーム(5)上に移動及び回転可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項3】
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)は駆動手段により前記装着フレーム(5)の垂直方向にそれぞれ移動することができることを特徴とする請求項2に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項4】
前記フレーム(1)は、ベース(11)と、前記ベース(11)上に取り付けられる支持棒(15)と、前記支持棒(15)上に回転可能に取り付けられる大型横方向アーム(12)と、前記大型横方向アーム(12)上に回転可能に取り付けられる小型横方向アームと、前記小型横方向アームに回転可能に取り付けられるバランスアームとを含み、前記鏡筒(2)は前記バランスアームに取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項5】
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)は前記装着フレーム(5)により前記鏡筒(2)、大型横方向アーム(12)または支持棒(15)上に取り付けられるか或いは、前記二人手術用顕微鏡は支持台(6)と該支持台(6)上に取り付けられる連結棒(61)とを更に含み、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)は前記装着フレーム(5)により前記連結棒(61)の一端に取り付けられることを特徴とする請求項4に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項6】
前記連結棒(61)の他端は前記支持台(6)上に移動及び回転可能に連結され、前記連結棒(61)は駆動手段により前記支持台(6)に相対して連結棒(61)の軸方向に移動するか或いは連結棒(61)を回転軸として回転することができることを特徴とする請求項5に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項7】
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)は前記支持台(6)と連結棒(61)により地面に置かれるか或いは天井に掛けられることを特徴とする請求項6に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項8】
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置(4)のサイズは12~16インチであり、
前記二人手術用顕微鏡は、採集装置、処理装置及び駆動装置を更に含み、前記採集装置は操作者(9)または助手(10)の肉眼の位置情報を採集するように配置され、前記処理装置は、採集された肉眼の位置情報で前記駆動装置の作動を制御することにより、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)または第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(3)の表示角度を
調節することを特徴とする請求項1に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項9】
前記二人手術用顕微鏡は複数のローラー(62)を更に含み、前記ローラー(62)は前記ベース(11)の底面または前記支持台(6)の底面に取り付けられることを特徴とする請求項5に記載の二人手術用顕微鏡。
【請求項10】
前記ローラー(62)はジンバルホイールであることを特徴とする請求項9に記載の二人手術用顕微鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用機器の技術分野に属し、特に、二人手術用顕微鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の手術顕微鏡の接眼レンズの射出ひとみの位置(Exit pupil position)は固定しており、射出ひとみの直径は約2mmである。イメージング視野の全域を観察するため、操作者は目の瞳孔を接眼レンズの射出ひとみの位置に合わせる姿勢を長く維持する必要がある。現在の顕微鏡は観察者の目に合うように設計されているが、目の瞳孔を接眼レンズの射出ひとみの位置に長く合わせることにより操作者は疲労感を感じるおそれがある。患者の特殊な部位を治療するとき、手術顕微鏡を多く傾斜させる場合も多い。その場合、操作者は目を移動させることにより手術顕微鏡の接眼レンズの移動に合わせる必要がある。その問題を解決するため、手術顕微鏡の接眼レンズの移動を抑制する補償手段が提案されたが、その補償手段は、補償の範囲が小さいとの欠点を有しており、かつ手術顕微鏡を多く傾斜させるたびに補償手段を手動で調節する必要があるので、操作の利便性がよくない。
【0003】
そのため、ディスプレイ装置でビデオ画像を表示する技術が提案されたが、一般のディスプレイ装置は物体画面の深さに関する情報を表示することができないので、そのディスプレイ装置を現実の手術に用いることができない。
【0004】
従来の技術において、偏光(polarization)技術による3Dディスプレイ装置を採用してきたが、観察者が偏光眼鏡(Polarizing glasses)を着用しないと3D画像を視聴することができないので、観察者の操作に影響を与えるおそれがある。また、観察者が3Dディスプレイ装置の正面に立たないと理想的な画像を観察することができないので、3Dディスプレイ装置のサイズを大きくする必要がある。3Dディスプレイ装置のサイズが大きいことにより、3Dディスプレイ装置と観察者との間の距離を2m以上にする必要がある。観察者が視線を遠く離れている物体から近く離れている物体にそらすか或いは近く離れている物体から遠く離れている物体にそらすとき、観察者の目はその距離の変化の適応に一定の時間がかかる。操作者が視線を遠く離れている3Dディスプレイ装置から近く離れている顕微鏡または他の装置にそらしてその顕微鏡または他の装置を調節した後、視線を3Dディスプレイ装置に再びそらすとき、3Dディスプレイ装置の画面がしばらく見えない場合がある。
【0005】
複雑な手術を実施するとき、操作者(例えば執刀医)は助手の協力をもらうため操作者と助手が顕微鏡で手術の部位を同時に観察する場合がある。操作者と助手が患者に相対している方向が異なっているので、操作者と助手が(顕微鏡に接続されている)1つのディスプレイ装置を一緒に視聴するとき、少なくとも一人の快適性を同時に確保することができない。また、操作者と助手の観察角度が異なっているので、操作者と助手が1つのディスプレイ装置を一緒に視聴するとき、少なくとも一人の観察角度に誤差が生ずるおそれがある。
【0006】
医院のいろいろ課室、特に整骨課において、操作者(例えば医者さん)と助手が対向するように立っていろいろ操作をする場合が多い。そのような問題を解決するため、ブリッジ式ビームスプリッタ(Bridge type beam splitter)を提案した(US20030133187)。そのブリッジ式ビームスプリッタは、重量が重く、構造が複雑である欠点を有している。また、そのブリッジ式ビームスプリッタ内の光路において複数回の屈折が発生することにより、光線の損失が多く生じ、表示のレゾリューション(resolution)とコントラストが低下し、かつシステムが複雑であることにより製造のコストが高くなるおそれがある。
【0007】
従来の技術の課題を解決するため、新しい技術的事項を提案する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は二人手術用顕微鏡を提供することにある。本発明の二人手術用顕微鏡により、いろいろな身長を有している操作者と助手のアーゴノミックスに合う姿勢を獲得し、いろいろな視角において実際に合う画像を獲得し、相手の状態を観察しながらいろいろな操作を実施することができる。また、1つの3Dイメージングシステムのみを使用することによりビデオ信号の伝送と回転を容易に実施することができる。すなわち2人の観察を容易に実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的を実現するため、本発明の実施例において下記二人手術用顕微鏡を提供する。前記二人手術用顕微鏡は、フレーム、鏡筒、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置及び第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置を含み、前記鏡筒は前記フレーム上に取り付けられ、前記鏡筒内には感光素子が取り付けられ、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置は前記感光素子にそれぞれ連結され、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置の表示方向と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置の表示方向は反対であり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置の表示画面の表示方向と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置の表示画面の表示方向は180°の差異がある。
【0010】
本発明の実施例において、前記二人手術用顕微鏡は装着フレームを更に含み、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置は前記装着フレームに移動及び回転可能に取り付けられる。
【0011】
本発明の実施例において、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置は駆動手段により前記装着フレームの垂直方向にそれぞれ移動することができる。
【0012】
本発明の実施例において、前記フレームは、ベースと、前記ベース上に取り付けられる支持棒と、前記支持棒上に回転可能に取り付けられる大型横方向アームと、前記大型横方向アーム上に回転可能に取り付けられる小型横方向アームと、前記小型横方向アームに回転可能に取り付けられるバランスアームとを含み、前記鏡筒は前記バランスアームに取り付けられる。
【0013】
本発明の実施例において、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置は前記装着フレームにより前記鏡筒、大型横方向アームまたは支持棒上に取り付けられるか或いは、前記二人手術用顕微鏡は支持台と該支持台上に取り付けられる連結棒とを更に含み、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置は前記装着フレームにより前記連結棒の一端に取り付けられることができる。
【0014】
本発明の実施例において、前記連結棒の他端は前記支持台上に移動及び回転可能に連結され、前記連結棒は前記支持台に相対して連結棒の軸方向に移動するか或いは連結棒を回転軸として回転することができる。
【0015】
本発明の実施例において、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置は前記支持台と連結棒により地面に置かれるか或いは天井に掛けられる。
【0016】
本発明の実施例において、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置のサイズは12~16インチであり、前記二人手術用顕微鏡は、採集装置、処理装置及び駆動装置を更に含み、前記採集装置は操作者または助手の肉眼の位置情報を採集するように配置され、前記処理装置は、採集された肉眼の位置情報で前記駆動装置の作動を制御することにより、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置または第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置の表示角度を調節するように配置される。
【0017】
本発明の実施例において、前記二人手術用顕微鏡は複数のローラーを更に含み、前記ローラーは前記ベースの底面または前記支持台の底面に取り付けられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施例において、前記ローラーはジンバルホイールである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の構造を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置の接続関係を示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置が地面に置かれていることを示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置が地面に置かれていることを示す側面図である。
【
図5】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置が天井に掛かれていることを示す側面図である。
【
図6】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の構造を示す図である。
【
図7a】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡において正レンズ群と負レンズ群との間の距離を調節するとき光路が変化することを示す図である。
【
図7b】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡において正レンズ群と負レンズ群との間の距離を調節するとき光路が変化することを示す図である。
【
図8】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に観察ユニットが取り付けられている光路を示す図である。
【
図9】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に観察ユニットが取り付けられている構造を示す図である。
【
図10a】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に2つの照明光路が設計されていることを示す図である。
【
図10b】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に2つの照明光路が設計されていることを示す図である。
【
図11】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡において投射レンズ群とズームレンズ群が連動するときの光路を示す図である。
【
図12】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の非メガネ方式3Dディスプレイ装置の可視角度と距離を示す図である。
【
図13a】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置がフレームのいろいろな位置に取り付けられていることを示す図である。
【
図13b】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置がフレームのいろいろな位置に取り付けられていることを示す図である。
【
図13c】本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置がフレームのいろいろな位置に取り付けられていることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の事前設定目的を達成しようとする技術的手段と発明の効果をより詳細に説明するため、以下、図面と好適な実施例により本発明の具体的な実施形態、構造、特徴及び発明の効果を詳細に説明する。
【0021】
図1~
図13を参照すると、
図1は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の構造を示す斜視図であり、
図2は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置の接続関係を示す斜視図であり、
図3は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置が地面に置かれていることを示す斜視図であり、
図4は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置が地面に置かれていることを示す側面図であり、
図5は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置が天井に掛かれていることを示す側面図であり、
図6は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の構造を示す図であり、
図7aと
図7bは本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡において正レンズ群と負レンズ群との間の距離を調節するとき光路が変化することをそれぞれ示す図であり、
図8は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に観察ユニットが取り付けられている光路を示す図であり、
図9は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に観察ユニットが取り付けられている構造を示す図であり、
図10aと
図10bは本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡に2つの照明光路が設計されていることをそれぞれ示す図であり、
図11は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡において投射レンズ群とズームレンズ群が連動するときの光路を示す図であり、
図12は本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の非メガネ方式3Dディスプレイ装置の可視角度と距離を示す図であり、
図13a~
図13cは本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡の2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置がフレームのいろいろな位置に取り付けられていることをそれぞれ示す図である。
【0022】
実施例
図1に示すとおり、本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡は、フレーム1、鏡筒2、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置(Autostereoscopy display device)3及び第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4を含む。
図1、
図6及び
図13a~
図13cに示すとおり、前記フレーム1は、ベース11と、前記ベース11上に取り付けられる支持棒15と、前記支持棒15上に回転可能に取り付けられる大型横方向アーム12と、前記大型横方向アーム12上に回転可能に取り付けられる小型横方向アーム13と、前記小型横方向アーム13に回転可能に取り付けられるバランスアーム14とを含み、前記鏡筒2は前記バランスアーム14に取り付けられる。前記鏡筒2内にはイメージングユニット(Imaging Unit)20が取り付けられ、前記イメージングユニット20は、大型対物レンズ群(objective)21、ズームレンズ群22、第一鏡筒対物レンズ23及び感光素子(light-sensitive element)24を含む。
図6に示すとおり、前記大型対物レンズ群21、ズームレンズ群22、第一鏡筒対物レンズ23及び感光素子24は1つの観察光路25に順に配置される。
【0023】
前記大型対物レンズ群21は少なくとも1つの正レンズ群211と少なくとも1つの負レンズ群212を含む。前記正レンズ群211と負レンズ群212は同一の光軸に配置され、前記正レンズ群211と負レンズ群212との間の距離を調節することができる。前記正レンズ群211と負レンズ群212との間の距離の調節範囲は6mm以上である。焦点距離の調節が可能な大型対物レンズ群により焦平面(focal plane)の位置を容易に調節することができる。すなわち、焦平面の位置(作業距離)を調節することにより手術に合う画面の深さを獲得することができる。正レンズ群211と負レンズ群212との間の距離を調節することにより焦平面の位置(作業距離)を調節することができる。
図7aと
図7bに示すとおり、焦平面の位置(作業距離)の調節範囲は正レンズ群211と負レンズ群212との間の距離に正比例する。前記正レンズ群211は異なる材料で構成される少なくとも2つの光学レンズを含み、前記負レンズ群212は異なる材料で構成される少なくとも2つの光学レンズを含む。前記負レンズ群212は観察対象に近づいている。前記負レンズ群212は外側面2121と裏側面2122を含み、前記外側面2121と裏側面2122はいずれも凹面である。前記外側面2121の曲率半径(Radius of curvature)の絶対値は前記裏側面2122の曲率半径の絶対値より小さい。
【0024】
本発明の好適な実施例において2つの観察光路25を設計することが好ましい。各観察光路25には1つのズームレンズ群22、第一鏡筒対物レンズ23及び感光素子24が取り付けられ、2つの観察光路25は1つの大型対物レンズ群21を共用する。2つのズームレンズ群22が取り付けられるにより、いろいろな拡大率(Magnification)を獲得し、患部の全域または局部を観察することができる。前記ズームレンズ群22として無限焦点(afocal)型ガリレオ構造(Galileo structure)を採用することが好ましい。ズームレンズ群22は有段拡大が可能なズームレンズ群と無段拡大が可能なズームレンズ群に大別される。前記ズームレンズ群22が無段拡大構造であるとき、ズームレンズ群22は少なくとも2組の第二レンズ221を含み、前記第二レンズ221は駆動により2つの第二レンズの光軸の方向にそれぞれ移動することができる。本発明の二人手術用顕微鏡は、前記ズームレンズ群22と焦点距離の調節が可能な大型対物レンズ群を一緒に使用することにより、いろいろな深さを有している組織に対していろいろな拡大率を獲得し、観察の利便性を向上させることができる。
【0025】
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は前記感光素子24にそれぞれ連結され、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4のサイズは12~16インチである。
図12に示すとおり、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と観察者との間の距離は400~1200mmであり、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3の視野角は120°以上であり、好ましい視野角は90°以上である。
図1に示すとおり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3の背面と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の背面が対向するように装着フレーム5に取り付けられる。すなわち第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3の表示方向と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の表示方向は反対である。第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は2人の観察者の間に位置する。例えば、操作者9と助手10との間に位置する。前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は駆動手段により前記装着フレーム5の垂直方向にそれぞれ移動することができる。すなわち、操作者9と助手10は各自と対向している非メガネ方式3Dディスプレイ装置の高さをそれぞれ調節することができる。それにより、非メガネ方式3Dディスプレイ装置の高さを操作者9と助手10の身長に合わせ、観察者の観察姿勢に合う非メガネ方式3Dディスプレイ装置の高さを獲得することができる。前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は駆動手段により水平方向または垂直方向にそれぞれ回転することができる。すなわち、ディスプレイ装置の左右角または上下角を調節することにより適合の視聴角度を獲得することができる。操作者9と助手10は観察対象の両側にそれぞれ位置していることにより、操作者9と助手10が観察対象を観察する観察角度は異なり、操作者9と助手10が観察対象を観察する観察方向も異なっている。操作者9と助手10は手術顕微鏡の両側にそれぞれ位置していることにより、操作者9が観察対象を観察する観察方向と助手10が観察対象を観察する観察方向は約180°の差異がある。したがって、本発明の二人手術用顕微鏡において、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3の表示画面の表示方向と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の表示画面の表示方向は約180°の差異がある。例えば、
図2に示す例示において、観察対象が「F」型のものであるとき、第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3には「F」型の画面が表示され、第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4には180°回転した逆「F」型の画面が表示される。手術用顕微鏡が2つの観察光路25を採用することにより、鏡筒2内の観光装置には通常2つの感光素子24が設計されている。2つの観察光路25は2つの感光素子24にそれぞれ対応し、左側の感光素子24を左側感光素子といい、右側の感光素子24を右側感光素子ということができる。2つの感光素子24は非メガネ方式3Dディスプレイ装置にビデオ信号を同時に送信することができる。2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置の表示画面の表示方向が約180°回転することを確保するため、いずれか1つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置、例えば第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の入力信号を逆に入力することができる。具体的に、第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の左側入力端を右側感光素子に接続させ、右側入力端を左側感光素子に接続させることができる。つぎに、
図2に示すとおり、第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の画面を垂直方向に180°回転させることにより、第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の表示画面の表示方向と第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3の表示画面の表示方向が約180°回転するようにすることができる。他の実施例において、前記第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4を180°回転させた後取り付けるか或いは、ソフトウェアにより前記第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4中の画面を180°回転させることもできる。
【0026】
前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4を使用する場所の条件と使用の習慣が異なることにより、いろいろな固定手段を採用することができる。構造が簡単であり、安定性がよい固定手段を採用することが好ましい。
図13aに示すとおり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は前記装着フレーム5により支持棒15の上方に位置するように前記大型横方向アーム12の上表面に取り付けるか或いは、
図13cに示すとおり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は前記大型横方向アーム12の下部に取り付けられるか或いは、
図13bに示すとおり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は前記支持棒15上に直接に取り付けられることができる。また、
図4に示すとおり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4はフレーム1上に取り付けられず、支持台6と連結棒61により地面に置かれるか或いは、
図5に示すとおり、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は天井に掛けられることができる。
図3~
図5に示す構造において、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4は前記装着フレーム5により前記連結棒61の一端に連結され、前記連結棒61の他端は前記支持台6上に移動及び回転可能に連結される。前記連結棒61は前記支持台6に相対して連結棒61の軸方向に移動するか或いは連結棒61を回転軸として回転することにより、2つの非メガネ方式3Dディスプレイ装置を所定の位置に止めることができる。前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4をどこに取り付けても、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3と第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の装着の高さ、左右回転角度、上下回転角度を楽に調節することができ、それらを調節したその状態に維持することができる。
【0027】
非メガネ方式3Dディスプレイ装置と操作者9または助手10との間の距離を400~1200mmにし、非メガネ方式3Dディスプレイ装置を臨床装置の付近に取り付けることにより、観察者は非メガネ方式3Dディスプレイ装置とその付近の臨床装置を容易に観察することができ、非メガネ方式3Dディスプレイ装置とその付近の臨床装置を観察するため観察者が移動することを避けることができる。また、非メガネ方式3Dディスプレイ装置が操作者9または助手10のそばに位置することにより、非メガネ方式3Dディスプレイ装置の輝度の損失を低減し、視聴の快適性を確保することができる。また、非メガネ方式3Dディスプレイ装置を操作者9または助手10の付近に取り付けることにより使用者の近距離の観察習慣に合わせることができる。本発明の二人手術用顕微鏡は非メガネ方式3Dディスプレイ装置を採用することにより、操作者9または助手10は非メガネ方式3Dディスプレイ装置を直接に観察しながら手術を行うことができる。それにより、二人手術用顕微鏡の構造を簡単にし、画像のデータを多く処理する必要がないので、システムの遅延を低減することができる。また、非メガネ方式3Dディスプレイ装置を使用することにより、操作者9と助手10は非メガネ方式3Dディスプレイ装置の正面に立つ必要がなく、所定の視聴角度内において観察対象をよく観察することができ、非メガネ方式3Dディスプレイ装置の方向を調節する必要がない。
【0028】
本発明の実施例において、前記二人手術用顕微鏡は、採集装置、処理装置及び駆動装置を更に含む。前記採集装置は操作者9または助手10の肉眼の位置情報を採集するように配置され、前記処理装置は、採集された肉眼の位置情報で前記駆動装置の作動を制御することにより、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3または第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4の表示角度を調節するように配置される。その場合、前記第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置3または第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置4が操作者9または助手10の肉眼に従って回転することにより最適な視聴角度を獲得することができる。
【0029】
図7aに示すとおり、前記鏡筒2内には少なくとも1つの照明ユニット7が取り付けられ、各前記照明ユニット7は前記大型対物レンズ群21により照明光線を観察対象に照らすことができる。前記大型対物レンズ群21に入射する照明光線の方向が前記大型対物レンズ群21の光軸の方向に平行であることにより反射による光線の損失を低減することができる。また、
図10aと
図10bに示すとおり、2つの照明光路75を対称状態に配置することにより、照明の強度を向上させ、装置全体の横方向のサイズを低減し、鏡筒2のバランスを取ることができる。前記照明ユニット7は、1つの照明光路75に順に配列されている光源モジュール71、集光レンズ群72、アパチャー73及び投射レンズ群74を含む。前記光源モジュール71は少なくとも一種のLED光源711を含み、前記光源モジュール71中の少なくとも一種のLED光源711は所定の照明光路75により観察対象に光線を照らすことができる。前記光源モジュール71は、白色光源だけでなく、少なくとも一種の単色光源(蛍光モードに使用される)を更に含み、白色光源の光線と単色光源の光線は照明光路75にそれぞれ入射することができる。前記投射レンズ群74は少なくとも1つの第一レンズ741を含み、前記第一レンズ741は駆動により第一レンズの光軸の方向に移動することができる。
【0030】
図11に示すとおり、本発明の実施例に係る二人手術用顕微鏡は前記投射レンズ群74とズームレンズ群22との間に取り付けられる伝動装置を更に含み、前記伝動装置により前記投射レンズ群74とズームレンズ群22は連動することができる。
図11には伝動装置が示されておらず、図面中の折線は前記投射レンズ群74とズームレンズ群22の連動関係を指すものである。低倍率で観察物を観察するとき、対物側のイメージング視野の直径は大きい。その場合、照明光線のライトスポット(light spot)をイメージング視野全域に照らす必要がある。低倍率を高倍率に変換させるとき、イメージング視野の直径は迅速に小さくなる。そのとき、照明光路75の投射レンズ群74を調節することにより照明光線のライトスポットを小さくし、光の照射により視野外の組織に損傷を負わせることを抑制することができる。また、視野内の照度(Illuminance)を向上させ、高倍率の観察をするとき肉眼の主観的輝度(subjective luminance)が低下することを補償することができる。
【0031】
本発明の実施例において、
図9に示すとおり、本発明の二人手術用顕微鏡は前記鏡筒2に観察ユニット8を更に設置することにより肉眼観察をすることができる。
図8に示すとおり、前記観察ユニット8は、接眼レンズ(eyepiece)81、屈折レンズ群82(またはプリズム組)及び第二鏡筒対物レンズ83を含む。前記イメージングユニット20はスペクトロスコープ(spectroscope)組26を更に含む。1つの観察光路25において、光線は前記大型対物レンズ群21とズームレンズ群22を順に通過した後前記スペクトロスコープ組26に入射する。前記スペクトロスコープ組26は光線を2つの部分に分光し、分光される一部の光線は前記第一鏡筒対物レンズ23を通過した後前記感光素子24に入射し、他の光線は、第二鏡筒対物レンズ83、屈折レンズ群82及び接眼レンズ81を順に通過する。その場合、2人の観察者は非メガネ方式3Dディスプレイ装置に表示されている観察対象を観察するか或いは肉眼で観察対象を直接に観察することができるので、二人手術顕微鏡の操作の利便性と容易性を大幅に増加させることができる。
【0032】
本発明の実施例において、前記ベース11の底面または前記支持台6の底面に複数のローラー62を取り付けることにより顕微鏡を容易に移動させることができる。ローラー62としてジンバルホイールを採用することが好ましい。
【0033】
この明細書において、「含む」、「具備する」との用語またはそれらに類似している用語は非排除性(Excludability)用語である。すなわち、そのような用語は、記載されている事項だけでなく、記載されていない他の事項を更に含むことができる。
【0034】
この明細書において、前、後、上、下等の方向性用語は、図面中の部品が図面に位置している位置と部品が他の部品に相対している位置を定義するものであり、本発明の技術的事項を詳細に説明するために用いるものである。注意すべきことは、この明細書において方向性用語を用いることにより本発明を限定する意図はない。
【0035】
矛盾が生じない場合、本発明の実施例または実施例中の特徴を組み合わせることができる。
【0036】
以上、本発明の好適な実施例を説明してきたが、前記実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は前記実施例の構成にのみ限定されるものでない。この技術分野の技術者は本発明の要旨を逸脱しない範囲において設計の変更、代替、改良等をすることができ、そのような設計の変更、代替、改良等があっても本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0037】
1 フレーム
11 ベース
12 大型横方向アーム
13 小型横方向アーム
14 バランスアーム
15 支持棒
2 鏡筒
20 イメージングユニット
21 大型対物レンズ群
211 正レンズ群
212 負レンズ群
2121 外側面
2122 裏側面
22 ズームレンズ群
221 第二レンズ
23 第一鏡筒対物レンズ
24 感光素子
25 観察光路
26 スペクトロスコープ組
3 第一非メガネ方式3Dディスプレイ装置
4 第二非メガネ方式3Dディスプレイ装置
5 装着フレーム
6 支持台
61 連結棒
62 ローラー
7 照明ユニット
71 光源モジュール
711 LED光源
72 集光レンズ群
73 アパチャー
74 投射レンズ群
741 第一レンズ
75 照明光路
8 観察ユニット
81 接眼レンズ
82 屈折レンズ群
83 第二鏡筒対物レンズ
9 操作者
10 助手