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特許7574483提供装置、提供方法、および、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-18
(45)【発行日】2024-10-28
(54)【発明の名称】提供装置、提供方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20241021BHJP
【FI】
G06Q10/083
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024030671
(22)【出願日】2024-02-29
【審査請求日】2024-02-29
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 大心
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-85787(JP,A)
【文献】特開2020-106762(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物の配達先の住所文字列を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得する取得部と、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出する抽出部と、
前記取得部により取得された緯度経度情報と前記抽出部により抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、前記抽出部により抽出された位置情報に基づき、前記受付部により受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供する提供部と、
を備える提供装置。
【請求項2】
前記所定の行動は、前記配達者が車両から降車してから、前記配達先へ荷物を配達して、該車両に乗車するまでの行動であって、
前記配達者が荷物を配達する過程で検知された該配達者の位置の時系列を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された前記時系列に含まれる各前記位置が検知された時刻から、各前記位置における前記配達者の移動速度を推定する移動速度推定部と、
前記移動速度推定部により推定された移動速度に基づいて、前記位置情報取得部により取得された前記時系列から、前記配達者が車両に搭乗していないと推定される区間を示す部分時系列を抽出する部分時系列抽出部と、
前記部分時系列抽出部により抽出された前記部分時系列と、前記配達者が配達した前記配達先の住所文字列とを対応付ける対応情報を生成して、前記データベースに格納する対応情報生成部と、
をさらに備える請求項1に記載の提供装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記取得部により取得された緯度経度情報が、前記抽出部により抽出された位置情報の分布に対する外れ値であるか否かを判定し、外れ値でないと判定した場合に前記緯度経度情報が正しいと判定し、外れ値であると判定した場合に前記緯度経度情報が正しくないと判定する、
請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項4】
前記対応情報生成部は、配達先毎に配達を完了した時刻を示す配達完了時刻を格納する配達完了リストを取得して、前記配達完了時刻ともっとも近い時系列を含む前記部分時系列を配達先毎に特定し、特定された前記部分時系列に含まれる各位置の位置情報と前記配達先の住所文字列とをそれぞれ対応付ける、
請求項2に記載の提供装置。
【請求項5】
前記提供部は、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、地図上に、前記抽出部により抽出された位置情報の分布を重畳した配達先地図情報を提供する、
請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項6】
前記提供部は、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、前記抽出部により抽出された位置情報のうち、位置が検知された検知時刻が早い位置情報である先頭部分と、検知時刻が遅い位置情報である末尾部分と、に基づいて、前記配達先に荷物を配達する際に車両を駐停車した駐停車位置を特定し、特定された前記駐停車位置からもっとも遠い位置情報を前記配達先の位置として特定し、特定された前記駐停車位置と前記配達先の位置とをそれぞれ地図上に配置した配達先地図情報を提供する、
請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項7】
前記提供部は、前記取得部により取得された緯度経度情報が地理的な範囲を示す領域情報であった場合、または、前記取得部により、前記住所文字列に対応付けられる前記緯度経度情報が取得されなかった場合、前記抽出部により抽出された位置情報に基づき、前記受付部により受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる地図情報を提供する、
請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項8】
前記抽出部は、前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出し、抽出された位置情報の中から外れ値を除去し、除去後の分布を前記判定部に送信する、
請求項1または2に記載の提供装置。
【請求項9】
前記所定の行動は、前記配達者が配達先毎の配達を完了した旨の完了報告をする行動であって、
前記配達者が荷物を配達する過程で検知された該配達者の位置の時系列を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された前記時系列の中から、前記完了報告をした時刻、または、前記完了報告にて入力された配達完了時刻ともっとも近い前記時系列を抽出し、前記抽出された時系列に含まれる位置情報と前記配達先の住所文字列とを対応付ける対応情報を生成して、前記データベースに格納する対応情報生成部と、
をさらに備える請求項1に記載の提供装置。
【請求項10】
コンピュータが、
荷物の配達先の住所文字列を受け付けるステップと、
受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得するステップと、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出するステップと、
取得された緯度経度情報と抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定するステップと、
前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、抽出された位置情報に基づき、前記受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供するステップと、
を実行する提供方法。
【請求項11】
コンピュータに、
荷物の配達先の住所文字列を受け付ける処理と、
受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得する処理と、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出する処理と、
取得された緯度経度情報と抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定する処理と、
前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、抽出された位置情報に基づき、前記受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置、提供方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
配達者が効率的に荷物を配達することを支援するための技術が知られている。例えば、特許文献1には、配達履歴に基づいて、複数の配達先それぞれに対して配達が成功する確率が最も高い時間帯を示す配達時間帯情報を生成し、複数の配達先に対する配達の順序である配達順序を設定する配達支援システムが開示されている。この配達支援システムは、地図上に配達先をプロットした配達先地図情報を生成し、配達者が保持する通信端末装置に表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-160904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般に、地図上に配達先をプロットする際、ジオコーディングによって配達先の住所を緯度経度などの位置情報に変換することが行われる。しかしながら、誤った位置情報が住所に対応付けられていることにより地図上の誤った位置に配達先がプロットされたり、住所に対応する地点が特定できないことにより、市町村などの領域が地図上にポリゴンで示される場合がある。このような場合、特許文献1に開示された配達支援システムでは、配達先の位置が配達者に正しく提供されないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、ジオコーディングによって配達先の正しい位置情報を得られなかった場合であっても、配達先の位置を提供することが可能な提供装置、提供方法、および、プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明に係る提供装置は、
荷物の配達先の住所文字列を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得する取得部と、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出する抽出部と、
前記取得部により取得された緯度経度情報と前記抽出部により抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、前記抽出部により抽出された位置情報に基づき、前記受付部により受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供する提供部と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ジオコーディングによって配達先の正しい位置情報を得られなかった場合であっても、配達先の位置を提供することが可能な提供装置、提供方法、および、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】提供装置と他の機器の連携を示す説明図である。
図2】提供装置の機能的な構成を示す説明図である。
図3】提供部により提供される配達先地図情報の一例を示す図である。
図4】提供部により提供される配達先地図情報の別の例を示す図である。
図5】位置情報取得部により取得される時系列データの一例を示す図である。
図6】部分時系列抽出部により抽出された時系列データの一例を示す図である。
図7】部分時系列抽出部により分割された部分時系列の一例を説明する図である。
図8】対応情報生成部により生成される対応情報の一例を示す図である
図9】提供装置の物理構成を示す説明図である。
図10】提供装置による対応情報生成処理のフローチャートである。
図11】配達完了リストの一例を示す図である。
図12】提供装置による提供処理のフローチャートである。
図13】変形例に係る提供装置による対応情報生成処理のフローチャートである。
図14】提供部により提供される配達先地図情報の別の例を示す図である。
図15】提供部により提供される配達先地図情報の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態に係る提供装置、提供方法、および、プログラムについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。なお、本実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0010】
(提供装置及び配達者端末とプログラムの関係)
本実施例に係る提供装置は、配達実績に基づき、地図検索サイトやジオコーディングサービスを利用して取得された配達先の緯度経度情報が正しいか否かを判定し、取得された緯度経度情報が正しくないと判定した場合に、当該配達先へ過去に配達した際の配達者の位置情報に基づき、当該配達先の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を配達者端末に提供するものである。
【0011】
本実施例の提供装置は、プログラムをコンピュータに実行させることにより実現するのが一般的であるが、専用電子回路により処理を実行させることも可能である。このほか、コンピュータと専用電子回路の中間形態として、プログラムを電子回路の設計スクリプトにコンパイルして、当該設計スクリプトに基づいて電子回路を動的に構成するFPGA(Field Programmable Gate Array)などの技術を適用することにより、本実施例の提供装置を構成することも可能である。
【0012】
本実施例に係る提供装置は、配達者端末と通信をする1台又は複数台のサーバコンピュータが、1つ又は複数のサーバプログラムにより実現される各機能を実行することによって実現される。
【0013】
本実施例に係る配達者端末は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブル端末等を実現する端末コンピュータであり予め提供された端末プログラムを実行することによって実現することができる。端末プログラムとしては、いわゆる「アプリ(App)」に相当するものを採用することができる。
【0014】
このほか、端末プログラムとして、一般的なブラウザを採用することもできるし、ブラウザ上で動作するスクリプトプログラムを端末プログラムとして採用することもできる。
【0015】
一般に、サーバコンピュータや端末コンピュータで実行されるプログラムは、コンパクトティスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録することができる。この情報記録媒体は、サーバコンピュータとは独立して配布・販売することもできる。
【0016】
サーバコンピュータや端末コンピュータでは、フラッシュメモリやハードディスク等の非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録されたプログラムを、一時的(temporary)記憶装置であるRAM(Random Access Memory)に読み出してから、読み出されたプログラムに含まれる指令をCPU(Central Processing Unit)が実行する。ただし、ROMとRAMを一つのメモリ空間にマッピングして実行することが可能なアーキテクチャでは、ROMに格納されたプログラムに含まれる指令を、直接CPUが読み出して実行する。
【0017】
さらに、サーバプログラムや端末プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網等の一時的(temporary)伝送媒体を介して、事業者が管理する配布サーバ等からサーバコンピュータや端末コンピュータ等へ配布・販売することができる。
【0018】
なお、提供装置が複数のコンピュータにより構成される場合には、各コンピュータで動作するプログラムは、互いに異なる機能を有しつつ協働する、互いに異なる複数のサーバプログラムということになる。そこで当該複数のプログラムを合わせたものは、提供装置を実現するためのシステムプログラムと考えることができる。
【0019】
(全体構成)
図1は、提供装置と他の機器との連携を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0020】
提供装置100は、配達者端末200とインターネット等の通信ネットワーク300を介して接続されている。なお、図1では、1台の配達者端末200が図示されているが、配達者端末200の数は複数台であってもよい。
【0021】
提供装置100は、例えば、荷物の宅配・配達サービスを提供する事業者、ネットスーパー等が運用するもので、荷物の配達をしようとする配達先の住所を示す住所文字列を受け付け、ジオコーディングを行うジオコーディングサーバ(図示せず)から、住所文字列に対応する緯度経度情報を取得する。提供装置100は、荷物の配達が完了した配達先の住所文字列と、当該配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときの配達者の位置情報と、を対応付けて記憶するDB(データベース)から、受け付けられた住所文字列に対応する位置情報を抽出する。
【0022】
提供装置100は、ジオコーディングサーバから取得された緯度経度情報とDBから抽出された位置情報とを比較して、取得された緯度経度情報が正しいか否かを判定する。提供装置100は、取得された緯度経度情報が正しいと判定した場合、取得された緯度経度情報が示す位置を地図上に表示させる配達先地図情報を配達者端末200に表示させる。一方、提供装置100は、取得された緯度経度情報が正しくないと判定した場合、DBから抽出された位置情報に基づいて配達先の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を、配達者端末200に表示させる。
【0023】
配達者端末200は、荷物を配達する配達者が作業従事中に携帯するスマートフォン、タブレット、その他の配達専用端末であり、配達状況やその他の業務データの入力を受け付けたり、配達スケジュールや配達先の位置および配達先までの経路などを表す地図情報を表示する端末である。配達者端末200は、配達者端末200の位置を検出する位置検出手段、および、情報を表示する表示手段を含む。
【0024】
位置検出手段は、衛星からの信号を受信する受信器を含む。受信器は、例えば、現在位置を測定するためのシステムであるグローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System:GPS)である。
【0025】
位置検出手段は、予め設定された時間毎にGPSによって受信された信号に基づいて、配達者端末200の位置情報である緯度及び経度を取得する。配達者端末200は、位置検出手段により取得された位置情報と、取得された時刻とを関連付けて提供装置100に送信する。提供装置100は、受信した位置情報と時刻とに基づいて時系列データを生成し、生成した時系列データの中から、配達者が所定の行動をしていたと推定される区間を示す部分時系列を抽出する。提供装置100は、抽出した部分時系列に含まれる位置情報と配達先の住所文字列とを対応付けてDBに記憶させる。なお、位置検出手段は、配達者端末200と通信している携帯電話基地局に基づいて配達者端末200の位置情報を取得するようにしてもよい。あるいは、位置検出手段は、配達者端末200と通信している無線LAN基地局に基づいて配達者端末200の位置情報を取得するようにしてもよい。
【0026】
表示手段は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等である。例えば、配達者は、荷物の配達をしようとする配達先の住所文字列を入力して、配達先の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を表示手段に表示させ、配達先の位置や現在地から配達先までの経路を確認して荷物の配達作業を行う。
【0027】
通信ネットワーク300は、様々なタイプのネットワークを含み得る。例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)インターネット等の広域ネットワーク(WAN)、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)などのテレコミュニケーションネットワーク、無線ネットワーク、公衆交換ネットワーク、衛星ネットワーク、セルラーネットワーク、公衆陸上移動体通信網(PLMN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、プライベートネットワーク、アドホックネットワーク、イントラネット、光ファイバベースのネットワークなど、これら又は他のタイプのネットワークの組み合わせである。
【0028】
(提供装置の機能構成)
次に、図2を用いて、提供装置100の機能的な構成を説明する。提供装置100は、受付部110と、取得部120と、DB(データベース)130と、抽出部140と、判定部150と、提供部160と、生成部170と、を備える。
【0029】
受付部110は、配達先の住所を表す文字列である住所文字列を受け付ける。具体的に、配達者は、例えば、配達者端末200の入力部を操作して、次に向かう配達先の住所文字列を入力する。配達者端末200は、入力された住所文字列を提供装置100に送信する。受付部110は、配達者により入力された住所文字列を受信する。
【0030】
取得部120は、受付部110により受信された住所文字列に対応する緯度・経度を含む緯度経度情報を取得する。具体的に、取得部120は、住所文字列を緯度経度情報に変換するジオコーディングサーバに住所文字列を送信し、送信した住所文字列に対応する緯度経度情報をジオコーディングサーバから受信する。
【0031】
DB130は、荷物の配達が完了した配達先の住所文字列と、配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに配達者が居た位置の位置情報と、を対応付ける対応情報を格納する。所定の行動とは、例えば、配達先毎に、配達者が駐停車位置に車両を停車して降車してから、荷物を配達して駐停車位置に戻り、車両に乗車するまでの行動をいう。対応情報は、生成部170により生成されて、DB130に格納される。
【0032】
抽出部140は、受付部110により受信された住所文字列に対応付けられた位置情報を抽出する。具体的に、抽出部140は、DB130に格納された対応情報を参照し、受け付けられた住所文字列に対応付けられた位置情報を抽出する。
【0033】
判定部150は、取得部120により取得された緯度経度情報が正しいか否かを判定する。具体的に、判定部150は、取得部120により取得された緯度経度情報が、抽出部140により抽出された位置情報の分布に対する外れ値であるか否かを判定する。判定部150は、緯度経度情報が外れ値であると判定した場合、緯度経度情報は正しくないと判定し、緯度経度情報が外れ値ではないと判定した場合、緯度経度情報は正しいと判定する。判定部150の処理の詳細については後述する。
【0034】
提供部160は、配達先の位置を地図上に示す配達先地図情報を配達者端末200に表示させる。具体的に、提供部160は、判定部150により、取得部120により取得された緯度経度情報が正しいと判定された場合、取得部120により取得された緯度経度情報が示す位置を配達先の位置として地図上に表示させる配達先地図情報を、配達者端末200に表示させる。ここで、取得部120により取得された緯度経度情報が正しいと判定された場合に、提供部160により提供される配達先地図情報の一例を図3に示す。図示する通り、配達先地図情報は、取得部120により取得された緯度経度情報により示される位置の周辺地図であり、当該位置に配達先の位置を示す位置アイコン20が配置される。
【0035】
また、提供部160は、判定部150により、取得部120により取得された緯度経度情報が正しくないと判定された場合、抽出部140により抽出された位置情報に基づき、配達先の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を、配達者端末200に表示させる。ここで、取得部120により取得された緯度経度情が正しくないと判定された場合に、提供部160により提供される配達先地図情報の一例を図4に示す。図示する通り、配達先地図情報は、抽出部140により抽出された位置情報の分布を地図に重畳して提供するものであり、抽出部140により抽出された複数の位置情報を地図上にプロットして表示する。
【0036】
図2に戻り、生成部170は、位置情報取得部171と、移動速度推定部172と、部分時系列抽出部173と、対応情報生成部174と、を備え、DB130に記憶される対応情報を生成する。具体的に、生成部170は、配達者端末200から位置情報を取得し、配達先毎に、配達者が駐停車位置に車両を停車して降車してから、荷物を配達して駐停車位置に戻り、車両に乗車するまでの位置情報を抽出して配達先の住所文字列と対応付ける。生成部170は、配達者端末200の位置を時系列順に並べた時系列データを生成し、各位置における移動速度を算出する。生成部170は、移動速度に基づいて、配達者が車両から降車していると推定される区間を示す部分時系列を抽出し、抽出した部分時系列と配達先の住所文字列とを対応付けて対応情報を生成する。
【0037】
位置情報取得部171は、配達者端末200から配達者端末200の位置情報と位置情報の取得時刻とを受信し、時系列データを生成する。時系列データは、提供装置100のメモリに記憶される。ここで、時系列データの一例を図5に示す。図示する通り、時系列データは、配達者端末200が位置情報を取得した年月日を示す「年月日」、取得時刻を示す「時刻t」、取得された位置座標を示す「位置情報」等の情報を含む。なお、時系列データは、位置情報を収集した配達者端末200を識別する端末IDなどの情報を含んでもよい。
【0038】
図2に戻り、移動速度推定部172は、配達者端末200の移動速度を推定する。具体的に、移動速度推定部172は、提供装置100のメモリに蓄積された図5に例示する時系列データに含まれる時刻情報および位置情報から配達者端末200の移動距離および移動時間を算出し、算出した移動距離および移動時間から配達者端末200の移動速度を算出する。
【0039】
部分時系列抽出部173は、提供装置100のメモリに蓄積された時系列データの中から、配達者が車両に搭乗していないと推定される区間の時系列データである部分時系列を、配達先毎に抽出する。具体的に、部分時系列抽出部173は、予め設定されたルールに基づき、配達先毎の部分時系列を抽出する。例えば、図6に例示する通り、部分時系列抽出部173は、位置情報取得部171により取得された図5に示す時系列データから、移動速度推定部172により算出された移動速度が、予め設定された閾値以下、例えば6km/h以下のデータを時系列データから抽出する。なお、移動速度に関する閾値は、6km/hに限られず、配達者が車両で移動していないと推定される任意の速度を設定してよい。
【0040】
次に、部分時系列抽出部173は、移動速度が閾値以下の時系列データを、時間的に連続する複数の部分時系列に分割する。具体的に、複数の配達先に荷物を配達した際の時系列データには、配達先毎に、配達者が車両に搭乗していないと推定される複数の部分時系列が少なくとも含まれる。部分時系列抽出部173は、例えば、1つ前の時系列データとの時刻の差が1分以内の場合、2つの時系列データを同じ部分時系列に分類し、1つ前の時系列データとの時刻の差が1分以上の場合、2つの時系列データを異なる部分時系列に分類する等の任意のルールにより、図7に例示する通り、抽出された時系列データを複数の部分時系列に分割する。
【0041】
図2に戻り、対応情報生成部174は、部分時系列抽出部173により分割された部分時系列と配達先の住所文字列とを対応付けて対応情報を生成する。具体的に、対応情報生成部174は、各配達先へ荷物の配達が完了した時刻を示す配達完了時刻を記録する配達完了リストを参照し、配達完了時刻ともっとも近い時系列データを含む部分時系列と当該配達先の住所文字列とを対応付けて、対応情報を生成する。ここで、生成部170により生成される対応情報の一例を、図8に示す。図示する通り、対応情報は、配達が完了した配達先の住所文字列を示す「住所」と、配達者端末200の位置情報を示す「位置情報」と、位置情報が取得された年月日を示す「年月日」と位置情報の取得時刻を示す「取得時刻」等の情報を含む。図示する例において、住所「東京都○区1-1」には、複数の位置情報(a4、b4)、(a5、b5)、・・・、(a20、b20)、(a21、b21)、および、これらの位置情報が取得された年月日と時刻とが対応付けられていることを示す。対応情報生成部174は、生成した対応情報をDB130に送信し、記憶させる。
【0042】
(情報処理装置のハードウェア構成)
図9は、提供装置100、および、配達者端末200が実現される情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、プログラムに従った処理を実行するCPU11と、揮発性メモリであるRAM12と、不揮発性メモリであるROM13と、データを記憶する記憶部14と、情報の入力を受け付ける入力部15と、情報を可視化して表示する表示部16と、情報の送受信を行う通信部17と、を備え、これらが内部バス99を介して接続されている。
【0043】
CPU11は、情報処理装置10全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。CPU11は、記憶部14に記憶されたプログラムをRAM12に読み出して実行することにより、各種処理を実行する。CPU11は、プログラムにより提供される主要な機能として、取得部120と抽出部140と判定部150と提供部160と生成部170とによる各処理を実行する。
【0044】
RAM12は、データやプログラムを一時的に記録するためのもので、記憶部14から読み出したプログラムやデータ、その他通信に必要なデータ等が保持される。RAM12は、CPU11のワークエリアとして使用される。
【0045】
ROM13は、情報処理装置10の基本動作のためにCPU11が実行する制御プログラム、BIOS(Basic Input Output System)等を記憶する。
【0046】
記憶部14は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等を備え、CPU11が実行するプログラムを記憶し、プログラム実行の際に使用される各種データを記憶する。記憶部14は、DB130として機能する。
【0047】
入力部15は、タッチパネル、キーボード、マウス、通信装置等を備えるユーザインタフェースである。入力部15は、情報処理装置10の使用者から操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応する信号をCPU11に出力する。
【0048】
表示部16は、情報を可視化して表示する液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
【0049】
通信部17は、ネットワークに接続する網終端装置又は無線通信装置、およびそれらと接続するシリアルインターフェース又はLAN(Local Area Network)インターフェースである。情報処理装置10は、通信部17を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。通信部17は、受付部110および取得部120として機能する。
【0050】
(対応情報生成処理)
続いて、提供装置100の動作について説明する。まず、配達実績に基づいて、配達先毎に、配達者が駐停車位置に車両を停車して降車してから、荷物を配達して駐停車位置に戻り、車両に乗車するまでの時系列データを抽出し、抽出した時系列データと配達先の住所文字列とを対応付ける対応情報を生成する処理について、図10を参照して説明する。
【0051】
事前準備として、提供装置100の記憶部14には、図5に例示する時系列データと図11に例示する配達完了リストが予め記憶されている。
【0052】
提供装置100の位置情報取得部171は、配達者端末200から送信される位置情報と位置情報が取得された時刻とを受信し、図5に例示する時系列データを生成して、記憶部14に記憶させる。
【0053】
配達者は、荷物の配達が完了すると、配達識別情報を含む配達完了情報を入力して配達者端末200から提供装置100に送信する。提供装置100は、送信された配達完了情報を、配達完了時刻とともにデータベース化して記憶部14に格納する。ここで、配達完了情報をデータベース化した配達完了リストの一例を図11に示す。図示する通り、配達完了リストは、配達情報を一意に識別するための「配達ID」、配達先を識別する識別情報である「配達先ID」、配達先の氏名を示す「氏名」、配達先の住所文字列を示す「住所」、配達先毎の配達完了時刻を示す「配達完了時刻」などの情報を含む。なお、配達完了時刻は、例えば、配達者が配達者端末200の画面に表示される配達完了ボタンを押す等の操作により、配達完了を報告した時刻が格納されてもよいし、配達者によって入力された時刻が格納されてもよい。
【0054】
図10に戻り、管理ユーザが提供装置100の入力部15を操作して、処理対象の期間を設定し、提供装置100に対応情報生成処理の開始を指示すると、提供装置100は処理を開始する。
【0055】
移動速度推定部172は、処理対象の時系列データを取得する(ステップS101)。具体的に、設定された期間の時系列データを、提供装置100の記憶部14から取得する。
【0056】
次に、移動速度推定部172は、配達者端末200の移動速度を推定する(ステップS102)。具体的に、移動速度推定部172は、ステップS101で取得された図5に例示する時系列データに含まれる時刻情報および位置情報から配達者端末200の移動距離および移動時間を算出し、算出した移動距離および移動時間から配達者端末200の移動速度を算出する。例えば、例示する位置情報(a2、b2)での移動速度を求める場合、移動速度推定部172は、1つ前の時系列データの位置情報(a1、b1)と(a2、b2)との距離である移動距離と、位置情報(a2、b2)の取得時刻t2=10時13分22秒と位置情報(a1、b1)の取得時刻t1=10時13分10秒との差である移動時間とを求め、移動距離を移動時間で除算することにより移動速度を算出する。また、例えば、移動速度推定部172は、前後の時系列データを用いて、1つ前の時系列データの位置情報(a1、b1)と(a2、b2)との距離と、1つ後の時系列データの位置情報(a3、b3)と(a2、b2)との距離との和である移動距離と、位置情報(a3、b3)の取得時刻t3=10時13分30秒と位置情報(a1、b1)の取得時刻t1=10時13分10秒との差である移動時間とを求め、移動距離を移動時間で除算するなどの方法により、位置情報(a2、b2)の移動速度を算出してもよい。
【0057】
図10に戻り、次に、部分時系列抽出部173は、ステップS102により算出された移動速度に基づき、時系列データの中から、配達者が車両に搭乗していないと推定される区間の時系列データを抽出する(ステップS103)。具体的に、図6に例示する通り、部分時系列抽出部173は、移動速度推定部172により算出された移動速度が、予め設定された閾値である6km/h以下のデータを時系列データから抽出する。
【0058】
図10に戻り、次に、部分時系列抽出部173は、移動速度が閾値以下の時系列データを、時間的に連続する複数の区間に分割して部分時系列を抽出する(ステップS104)。部分時系列抽出部173は、例えば、1つ前の時系列データとの時刻の差が1分以内の場合、2つの時系列データを同じ部分時系列に分類し、1つ前の時系列データとの時刻の差が1分より大きい場合、2つの時系列データを異なる部分時系列に分類する等の任意のルールにより、図7に例示する通り、移動速度が閾値以下の時系列データを、複数の部分時系列に分割する。
【0059】
次に、対応情報生成部174は、図11に例示する配達完了リストに基づき、分割された部分時系列と配達先の住所文字列との対応付けを決定する(ステップS105)。具体的に、対応情報生成部174は、配達完了リストの中から部分時系列の取得日と同日の配達履歴を抽出する。対応情報生成部174は、ステップS104で抽出された部分時系列の中から、抽出された配達履歴の配達完了時刻ともっとも近い時系列データを含む部分時系列を特定し、特定した部分時系列と配達先の住所文字列とを対応付ける。例えば、配達完了リストの「東京都○区1-1」の場合、対応情報生成部174は、図7に例示する各部分時系列の中から、当該配達先の配達完了時刻「10時14分55秒」と最も近い時刻「10時14分53秒」の時系列データを特定し、当該時系列データ含む部分時系列1を当該配達先と対応付けることを決定する。なお、対応情報生成部174は、各部分時系列に含まれる各時系列データの時刻の平均を算出し、算出した平均が配達完了時刻ともっとも近い部分時系列を当該配達先と対応付けると決定してもよい。
【0060】
図10に戻り、次に、対応情報生成部174は、ステップS104で決定した対応付けをDB130に記憶させる(ステップS106)。具体的に、対応情報生成部174は、住所文字列と、部分時系列に含まれる位置情報、年月日、時刻とをDB130に送信する。DB140は、受信した対応付けに関する情報を追加することにより、図8に例示する対応情報を生成して記憶する。
【0061】
(提供処理)
次に、住所文字列により表される配達先の位置を表示させる配達先地図情報を生成して、配達者に提供する提供処理について、図12を参照して説明する。
【0062】
受付部110は、住所文字列を受け付ける(ステップS201)。具体的に、配達者は、配達スケジュールを確認し、配達者端末200の入力部15を操作して、次の配達先の住所文字列を入力する。配達者端末200は、入力された住所文字列を提供装置100に送信する。
【0063】
受付部110は、住所文字列を受信したと判定すると(ステップS202;Yes)、受信した住所文字列を取得部120に送信し、ステップS203に移行する。一方、受付部110は、住所文字列を受信していないと判定すると(ステップS202;No)、ステップS201に戻り、住所文字列の入力を受け付ける。
【0064】
次に、取得部120は、住所文字列に対応する緯度経度情報を取得する(ステップS203)。具体的に、取得部120は、ステップS202で受信された住所文字列をジオコーディングサーバに送信し、送信した住所文字列に対応する緯度経度情報をジオコーディングサーバから受信する。
【0065】
次に、抽出部140は、DB130から、住所文字列に対応付けられた位置情報を抽出する(ステップS204)。具体的に、抽出部140は、図8に例示する対応情報を参照し、ステップS202で受信された住所文字列に対応する位置情報を抽出する。例えば、「東京都○区1-1」との住所文字列が受け付けられた場合、抽出部140は、「東京都○区1-1」に対応する位置情報(a4、b4)、(a5、b5)、・・・、(a21、b21)を抽出する。
【0066】
図12に戻り、次に、判定部150は、ステップS203で取得された緯度経度情報が正しいか否かを判定する(ステップS205)。具体的に、判定部150は、取得部120により取得された緯度経度情報が、抽出部140により抽出された位置情報の分布に対する外れ値であるか否かを判定する。判定部150は、例えば、ステップS204で抽出された位置情報(a4、b4)、(a5、b5)、・・・、(a21、b21)の重心を求め、求めた重心と取得部120により取得された緯度経度情報との距離が予め定められた閾値より大きい場合、外れ値であると判定し、緯度経度情報は正しくないと判定する(ステップS205;No)。一方、判定部150は、求めた重心と緯度経度情報との距離が予め定められた閾値以下の場合、外れ値ではないと判定し、緯度経度情報は正しいと判定する(ステップS205;Yes)。
【0067】
また、判定部150は、ステップS203で取得された緯度経度情報が、ある地点を定める情報ではなく、市町村などの地理的な範囲を定める領域情報である場合、取得された緯度経度情報は正しくないと判定する(ステップS205;No)。なお、ステップS203で、住所文字列に対応する緯度経度情報が存在しないことにより、エラー情報を受信した場合、判定部150は、ステップS203で取得された緯度経度情報は正しくないと判定してもよい。
【0068】
判定部150により、緯度経度情報は正しいと判定されると(ステップS205;Yes)、提供部160は、取得部120により取得された緯度経度情報が示す位置を地図上に表示する配達先地図情報を、配達者端末200に提供する(ステップS206)。具体的に、提供部160は、図3に例示する通り、取得部120により取得された緯度経度情報により示される位置の周辺地図に、位置アイコン20を配置した配達先地図情報を生成し、配達者端末200に表示させて、提供処理を終了する。
【0069】
一方、判定部150により、緯度経度情報は正しくないと判定されると(ステップS205;No)、提供部160は、抽出部140により抽出された位置情報に基づき、配達先の位置を地図上に表示する配達先地図情報を、配達者端末200に提供する。具体的に、提供部160は、図4に例示する通り、抽出部140により抽出された位置情報(a4、b4)、(a5、b5)、・・・、(a21、b21)の分布を周辺地図にプロットすることにより、当該分布を周辺地図に重畳した配達先地図情報位置情報を生成して、配達者端末200に表示させて、提供処理を終了する。
【0070】
なお、ステップS204において、ステップS202で受信した住所文字列の配達先への配達実績がないことにより、当該住所文字列に対応する位置情報を抽出できなかった場合、当該住所文字列に類似する住所文字列に対応する位置情報を抽出してもよい。具体的に、抽出部140は、例えば、ステップS202で受信した住所文字列と対応情報に格納される他の住所文字列との比較において、各住所文字列を広域から狭域へ向かって走査して共通文字列を求め、ステップS202で受信した住所文字列の文字数aと他の住所文字列の文字数bと共通文字列の文字数cとを用いて、2×c/(a+b)、c/(a×b)などの式により類似度を算出し、類似度がもっとも大きい他の住所文字列の位置情報を対応情報から抽出すればよい。その後、抽出された類似する住所文字列の位置情報を用いて、ステップS205~ステップS207の処理を実行すればよい。なお、この場合、ステップS205において、ステップS203で取得された緯度経度情報が正しいか否かを判定する際に用いられる距離に関する閾値は、ステップS202で受信した住所文字列に対応する位置情報を抽出できた場合の閾値とは異なる閾値が設定されてもよい。また、ステップS207の処理において提供される配達先地図情報は、ステップS202で受信した住所文字列に類似する配達先の位置を示すものであるため、その旨を示すメッセージを配達者端末200に表示させてもよい。
【0071】
以上のように、提供装置100は、配達過程で検知された配達者端末200の位置の時系列データから、配達者が所定の行動をしているときの位置情報を抽出し、抽出した位置情報と配達先の住所文字列とを対応付けてDB130に蓄積する。提供装置100は、荷物を配達しようとする配達先の住所文字列が入力されると、DB130を参照して、ジオコーディングサーバから取得された配達先の緯度経度情報が正しいか否かを判定する。提供装置100は、緯度経度情報は正しくないと判定すると、DB130から、住所文字列に対応付けられた位置情報を抽出し、抽出した位置情報の分布を周辺地図に重畳した配達先地図情報位置情報を生成して、配達者端末200に表示させる。したがって、ジオコーディングによって配達先の正しい位置情報を得られなかった場合であっても、配達先の位置を提供することが可能となる。
【0072】
(変形例)
上記の実施形態では、DB130に格納される対応情報は、配達者が駐停車位置に車両を停車して降車してから、荷物を配達して駐停車位置に戻り、車両に乗車するまでの時系列データの位置情報と配達先の住所文字列とを対応付けるものであり、提供装置100は、ステップS205で緯度経度情報が正しくないと判定した場合、当該位置情報に基づいて配達先地図情報を提供するものとして説明したがこれに限られない。例えば、対応情報は、配達者が荷物の配達を完了したときの配達者の位置情報と配達先の住所文字列とを対応付けるものであってもよい。この場合の処理の詳細について、図13を参照して説明する。なお、図10に例示するフローチャートと共通のステップを含むため、相違点を中心に説明する。
【0073】
図10のステップS101と同様の処理が実行されると、移動速度推定部172は、設定された期間の時系列データを記憶部14から取得する。
【0074】
次に、対応情報生成部174は、図11に例示する完了報告リストを読み出し(ステップS151)、設定された期間内に配達が完了したレコードを抽出する。
【0075】
次に、対応情報生成部174は、抽出された完了報告リストのレコードの配達完了時刻ともっとも近い時系列データを特定し、特定した時系列データと当該レコードの住所文字列とを対応付ける(ステップS152)。具体的に、例えば、図11に例示する完了報告リストの住所「東京都○区1-1」の例において、図5に例示する時系列データの中から、配達完了時刻「2024年7月1日 10時14分55秒」にもっとも近い時系列データである「10時14分53秒」を特定し、当該時系列データの位置情報(a16、b16)と住所文字列「東京都○区1-1」とを対応付けることを決定する。
【0076】
次に、対応情報生成部174は、ステップS105と同様の方法により、ステップS152で決定した対応付けをDB130に記憶させる(ステップS153)。
【0077】
提供装置100は、図12に例示する提供処理のステップS202にて、住所文字列「東京都○区1-1」を受信した場合、ステップS204において、ステップS152にて対応付けられた当該住所文字列に対応する位置情報(a16、b16)を抽出する。
【0078】
次に、提供装置100は、位置情報(a16、b16)とステップS203で取得された緯度経度情報との距離が予め定められた閾値より大きい場合、外れ値であると判定して緯度経度情報は正しくないと判定し(ステップS205;No)、地図上の位置情報(a16、b16)の位置に位置アイコン20を重畳して表示する配達先地図情報を提供すればよい(ステップS207)。
【0079】
一方、位置情報(a16、b16)とステップS203で取得された緯度経度情報との距離が予め定められた閾値以下の場合、提供装置100は、外れ値ではないと判定して緯度経度情報は正しいと判定し(ステップS205;No)、ステップS203で取得された緯度経度情報が示す位置を地図上に表示する配達先地図情報を提供すればよい(ステップS206)。
【0080】
また、上記の実施形態では、提供部160は、判定部150により、取得部120により取得された緯度経度情報が正しくないと判定された場合、図4に例示する通り、抽出部140により抽出された複数の位置情報を地図上にプロットした配達先地図情報を提供するものとして説明したがこれに限られない。例えば、配達先地図情報は、抽出された位置情報が示す地点の密度が大きいメッシュの色を濃く表示するヒートマップであってもよいし、抽出された複数の位置情報の重心に配達先の位置を示す位置アイコン20をプロットするものであってもよい。また、図14(a)に例示する通り、正しくないと判定された緯度経度情報が示す位置に位置アイコン20を配置し、さらに、抽出部140により抽出された複数の位置情報を地図上にプロットした配達先地図情報を提供してもよい。また、取得部120により取得された緯度経度情報が地理的な範囲を示す領域情報であった場合、図14(b)に例示する通り、領域情報が示すポリゴン40を地図上に表示させ、さらに、抽出部140により抽出された複数の位置情報を地図上にプロットした配達先地図情報を提供してもよい。
【0081】
また、提供部160は、図8に例示する対応情報に基づき、配達先の駐停車位置と配達先の位置とを特定して、特定した位置をそれぞれ地図上にプロットすることにより、図15に例示する配達先地図情報を提供してもよい。具体的に、提供部160は、対応情報の中から、取得時刻が早い位置情報である先頭部分と、取得時刻が遅い位置情報である末尾部分とをそれぞれ所定の数分抽出し、抽出した位置情報の中心位置を駐停車位置として特定し、特定した駐停車位置から最も遠い位置情報を配達先の位置として特定する。例えば、住所「東京都○区1-1」の場合、提供部160は、当該位置情報の先頭部分(a4、b4)、(a5、b5)と末尾部分(a20、b20)、(a21、b21)とを抽出し、(a4、b4)、(a5、b5)、(a20、b20)、(a21、b21)の中心位置を算出して、算出した中心位置が示す地図上の位置に駐停車位置アイコン30を配置する。また、提供部160は、対応情報から、算出した中心位置から距離がもっとも遠い位置情報を抽出して、抽出した位置情報が示す地図上の位置に位置アイコン20を配置すればよい。
【0082】
また、提供装置100は、配達者端末200から配達完了情報を受信しない場合、当該配達者端末200に警告文を表示させる警告部を備えてもよい。例えば、警告部は、30分、1時間など設定された期間、配達者端末200から配達完了情報を受信しない場合に、当該配達者端末200に警告文を表示させてもよいし、配達スケジュールに予め設定された配達先と配達予定時刻とに基づき、配達予定時刻から所定期間、当該配達先の配達完了情報を受信しない場合に警告文を表示させてもよい。
【0083】
また、抽出部140は、ステップS104で住所文字列に対応付けられた位置情報を抽出した後に、抽出された位置情報の中から外れ値を除去し、外れ値を除去した後の分布を判定部150に送信してもよい。例えば、抽出部140は、抽出された他の位置情報との距離が所定の閾値以上の位置情報を外れ値として除去すればよい。
【0084】
また、上記の実施形態では、提供部160は、配達先地図情報を配達者端末200に表示させるものとして説明したが、これに限られない。例えば、配達計画を立案する配達計画立案装置によって、住所文字列が送信された場合、配達先地図情報を配達計画立案装置に提供してもよい。
【0085】
また、提供装置100が記憶する情報は、ネットワーク上に存在するクラウドサーバで一括管理され、提供装置100は、必要に応じて当該クラウドサーバにアクセスして情報の読み書きを行ってもよい。この場合、提供装置100は、DB130を備えなくてもよい。また、提供装置100による対応情報生成処理および提供処理は、クラウドサーバに記憶された情報によって、クラウド上で実行されてもよい。
【0086】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0087】
(付記1)
荷物の配達先の住所文字列を受け付ける受付部と、
前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得する取得部と、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出する抽出部と、
前記取得部により取得された緯度経度情報と前記抽出部により抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、前記抽出部により抽出された位置情報に基づき、前記受付部により受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供する提供部と、
を備える提供装置。
【0088】
(付記2)
前記所定の行動は、前記配達者が車両から降車してから、前記配達先へ荷物を配達して、該車両に乗車するまでの行動であって、
前記配達者が荷物を配達する過程で検知された該配達者の位置の時系列を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された前記時系列に含まれる各前記位置が検知された時刻から、各前記位置における前記配達者の移動速度を推定する移動速度推定部と、
前記移動速度推定部により推定された移動速度に基づいて、前記位置情報取得部により取得された前記時系列から、前記配達者が車両に搭乗していないと推定される区間を示す部分時系列を抽出する部分時系列抽出部と、
前記部分時系列抽出部により抽出された前記部分時系列と、前記配達者が配達した前記配達先の住所文字列とを対応付ける対応情報を生成して、前記データベースに格納する対応情報生成部と、
をさらに備える付記1に記載の提供装置。
【0089】
(付記3)
前記判定部は、前記取得部により取得された緯度経度情報が、前記抽出部により抽出された位置情報の分布に対する外れ値であるか否かを判定し、外れ値でないと判定した場合に前記緯度経度情報が正しいと判定し、外れ値であると判定した場合に前記緯度経度情報が正しくないと判定する、
付記1または2に記載の提供装置。
【0090】
(付記4)
前記対応情報生成部は、配達先毎に配達を完了した時刻を示す配達完了時刻を格納する配達完了リストを取得して、前記配達完了時刻ともっとも近い時系列を含む前記部分時系列を配達先毎に特定し、特定された前記部分時系列に含まれる各位置の位置情報と前記配達先の住所文字列とをそれぞれ対応付ける、
付記2に記載の提供装置。
【0091】
(付記5)
前記提供部は、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、地図上に、前記抽出部により抽出された位置情報の分布を重畳した配達先地図情報を提供する、
付記1から4のいずれか1つに記載の提供装置。
【0092】
(付記6)
前記提供部は、前記判定部により前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、前記抽出部により抽出された位置情報のうち、位置が検知された検知時刻が早い位置情報である先頭部分と、検知時刻が遅い位置情報である末尾部分と、に基づいて、前記配達先に荷物を配達する際に車両を駐停車した駐停車位置を特定し、特定された前記駐停車位置からもっとも遠い位置情報を前記配達先の位置として特定し、特定された前記駐停車位置と前記配達先の位置とをそれぞれ地図上に配置した配達先地図情報を提供する、
付記1から5のいずれか1つに記載の提供装置。
【0093】
(付記7)
前記提供部は、前記取得部により取得された緯度経度情報が地理的な範囲を示す領域情報であった場合、または、前記取得部により、前記住所文字列に対応付けられる前記緯度経度情報が取得されなかった場合、前記抽出部により抽出された位置情報に基づき、前記受付部により受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる地図情報を提供する、
付記1から6のいずれか1つに記載の提供装置。
【0094】
(付記8)
前記抽出部は、前記受付部により受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報の分布を抽出し、抽出された位置情報の中から外れ値を除去し、除去後の分布を前記判定部に送信する、
付記1から7のいずれか1つに記載の提供装置。
【0095】
(付記9)
前記所定の行動は、前記配達者が配達先毎の配達を完了した旨の完了報告をする行動であって、
前記配達者が荷物を配達する過程で検知された該配達者の位置の時系列を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部により取得された前記時系列の中から、前記完了報告をした時刻、または、前記完了報告にて入力された配達完了時刻ともっとも近い前記時系列を抽出し、前記抽出された時系列に含まれる位置情報と前記配達先の住所文字列とを対応付ける対応情報を生成して、前記データベースに格納する対応情報生成部と、をさらに備える、
付記1に記載の提供装置。
【0096】
(付記10)
コンピュータが、
荷物の配達先の住所文字列を受け付けるステップと、
受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得するステップと、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出するステップと、
取得された緯度経度情報と抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定するステップと、
前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、抽出された位置情報に基づき、前記受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供するステップと、
を実行する提供方法。
【0097】
(付記11)
コンピュータに、
荷物の配達先の住所文字列を受け付ける処理と、
受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得する処理と、
荷物の配達が完了した配達先を表す住所文字列と、前記配達先へ荷物を配達した配達者が所定の行動をしていたときに前記配達者が居た位置の位置情報と、を対応付けるデータベースから、受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出する処理と、
取得された緯度経度情報と抽出された位置情報とを比較することにより、前記緯度経度情報が正しいか否かを判定する処理と、
前記緯度経度情報が正しいと判定された場合、前記緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、前記緯度経度情報が正しくないと判定された場合、抽出された位置情報に基づき、前記受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供する処理と、
を実行させるプログラム。
【0098】
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、この開示の範囲内とみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、ジオコーディングによって配達先の正しい位置情報を得られなかった場合であっても、配達先の位置を提供することが可能な提供装置、提供方法、および、プログラムに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0100】
100 提供装置、200 配達者端末、300 通信ネットワーク、110 受付部、120 取得部、130 DB、140 抽出部、150 判定部、160 提供部、170 生成部、171 位置情報取得部、172 移動速度推定部、173 部分時系列抽出部、174 対応情報生成部、11 CPU、12 RAM、13 ROM、14 記憶部、15 入力部、16 表示部、17 通信部、99 内部バス、20 位置アイコン、30 駐停車位置アイコン、40 ポリゴン
【要約】
【課題】ジオコーディングによって配達先の正しい位置情報を得られなかった場合であっても、配達先の位置を提供することが可能な提供装置、提供方法、および、プログラムを提供する。
【解決手段】提供装置100は、住所文字列を受け付ける受付部110と、受け付けられた住所文字列に対応付けられる緯度経度情報を取得する取得部120と、データベース130から、受け付けられた住所文字列に対応付けられて記録された位置情報を抽出する抽出部140と、緯度経度情報が正しいか否かを判定する判定部150と、緯度経度情報が正しいと判定された場合、緯度経度情報により定まる位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供し、緯度経度情報が正しくないと判定された場合、抽出された位置情報に基づき、受け付けられた住所文字列の位置を地図上に表示させる配達先地図情報を提供する提供部160と、を備える。
【選択図】図2
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