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特許7574524情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04895 20220101AFI20241022BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20241022BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G06F3/04895
G06F3/04886
G06F3/023 460
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022546966
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 JP2021032274
(87)【国際公開番号】W WO2022050344
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2024-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2020149607
(32)【優先日】2020-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520344486
【氏名又は名称】株式会社リベンリ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 康友
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-271225(JP,A)
【文献】特開平06-083554(JP,A)
【文献】特開2012-128547(JP,A)
【文献】特開2004-348085(JP,A)
【文献】特開2004-164517(JP,A)
【文献】米国特許第05157768(US,A)
【文献】岡 誠,“初心者から熟練者への移行を支援するGUIの提案”,電子情報通信学会技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,1999年03月04日,第98巻 第636号,pp.59-66
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
G06F 3/02-3/027
H03M 11/00-11/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
第1の取得ステップと、解析ステップと、提案ステップと、第2の取得ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成され、
前記第1の取得ステップでは、ユーザによる操作の履歴を含む操作情報を取得し、ここで、前記操作情報は、前記操作の履歴に含まれる特定の操作に要した第1の操作時間を含み、
前記解析ステップでは、前記操作情報を解析し、
前記提案ステップでは、前記解析の結果に基づき、前記操作に要する時間を減少させる改善案を提案し、
前記第2の取得ステップでは、前記改善案に基づき行われた前記操作のうち前記特定の操作に対応する操作に要した第2の操作時間を取得し、
前記表示制御ステップでは、前記第1の操作時間と、前記第2の操作時間とを表示するように制御する、
情報処理装置
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
第3の取得ステップをさらに実行するように構成され、
前記第3の取得ステップでは、予め定められたグループにおける前記第1の操作時間の合計と、前記第2の操作時間の合計を取得し、
前記表示制御ステップでは、前記第1の操作時間の合計と、前記第2の操作時間の合計とを表示するように制御する、
情報処理装置
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
前記操作情報は、前記操作の回数をさらに含み、
前記提案ステップでは、前記操作の回数が予め定められた回数を超えた場合、前記改善案を提案する、
情報処理装置
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め定められたショートカット操作に対応する操作が含まれる場合、第1の改善案を提案し、
前記第1の改善案は、前記ショートカット操作を示す、
情報処理装置
【請求項5】
請求項1~請求項の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め設定可能な機能に対応する操作が含まれる場合、第2の改善案を提案し、
前記第2の改善案は、前記機能の設定方法を示す、
情報処理装置
【請求項6】
請求項1~請求項のいずれか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め定められた操作が含まれる場合、第3の改善案を提案し、
前記第3の改善案は、前記操作に要する時間を減少可能なソフトウェアのインストール方法を示す、
情報処理装置
【請求項7】
請求項1~請求項の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、複数のショートカット操作が含まれる場合、第4の改善案を提案し、
前記第4の改善案は、前記複数のショートカット操作の組み合わせを示す、
情報処理装置
【請求項8】
請求項1~請求項の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、特定のショートカット操作が含まれる場合、第5の改善案を提案し、
前記第5の改善案は、前記特定のショートカット操作に対応する操作を示す、
情報処理装置
【請求項9】
請求項1~請求項の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め定められた操作の組み合わせが含まれる場合、第6の改善案を提案し、
前記第6の改善案は、前記操作の入力回数を減少させる改善案である、
情報処理装置
【請求項10】
請求項1~請求項の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記提案ステップでは、予め定められたワークフローに基づいて、前記ユーザに次の行動を提示する、
情報処理装置
【請求項11】
請求項1~請求項1のいずれか1つに記載の情報処理装置において、
前記操作情報は、前記操作の回数をさらに含み、
前記提案ステップでは、前記操作の回数が予め定められた回数を超えた場合、前記改善案を提案し、
変更ステップをさらに実行するように構成され、
前記変更ステップでは、前記予め定められた回数を変更する、
情報処理装置
【請求項12】
請求項1~請求項1の何れか1つに記載の情報処理装置において、
判定ステップをさらに実行するように構成され、
前記判定ステップでは、機械学習モデルを用いて、前記改善案を提案するタイミングを判定し、
前記提案ステップでは、前記タイミングで、前記改善案を提案する、
情報処理装置
【請求項13】
情報処理装置であって、
第1の取得ステップと、解析ステップと、提案ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成され、
前記第1の取得ステップでは、ユーザによる操作の履歴を含む操作情報を取得し、ここで、前記操作情報は、ショートカット操作の操作回数を含み、
前記解析ステップでは、前記操作情報を解析し、
前記提案ステップでは、前記解析の結果に基づき、前記操作に要する時間を減少させる改善案を提案し、ここで、前記操作の履歴に、予め定められたショートカット操作に対応する操作が含まれる場合、第1の改善案を提案し、
前記第1の改善案は、前記ショートカット操作を示し、
前記表示制御ステップでは、前記ショートカット操作の操作回数に基づき、前記ショートカット操作に対応する入力キーの表示態様が異なるように、文字入力キーボードを表示するように制御する、
情報処理装置
【請求項14】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記表示態様は、段階的に設定された前記操作回数の閾値に基づき変化する、
情報処理装置
【請求項15】
請求項1又は請求項1に記載の情報処理装置において、
前記第1の取得ステップでは、アプリケーション毎の前記操作情報を取得し、
前記表示制御ステップでは、前記アプリケーション毎の前記操作回数に基づき、アプリケーション毎に前記ショートカット操作に対応する入力キーの表示態様が異なるように、前記文字入力キーボードを表示するように制御する、
情報処理装置
【請求項16】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記表示態様は、段階的に設定された前記操作回数の閾値に基づき変化し、
前記閾値は、アプリケーション毎に異なる、
情報処理装置
【請求項17】
請求項1又は請求項1に記載の情報処理装置において、
調整ステップをさらに実行するように構成され、
前記調整ステップでは、前記閾値の設定間隔を、前記ショートカット操作の操作回数の最大数に基づいて調整する、
情報処理装置
【請求項18】
請求項1~請求項1の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記操作情報は、ショートカット操作に対応する操作の操作回数を含み、
前記表示制御ステップでは、前記ショートカット操作に対応する操作の操作回数が閾値以上である場合、前記ショートカット操作と対応する前記入力キーに、前記ショートカット操作の操作名称を示すアドバイス情報を重畳表示する、
情報処理装置
【請求項19】
請求項18に記載の情報処理装置において、
前記第1の取得ステップでは、アプリケーション毎の前記操作情報を取得し、
前記表示制御ステップでは、前記入力キーに、アプリケーション毎の前記アドバイス情報を重畳表示する、
情報処理装置
【請求項20】
請求項13~請求項19の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記操作の履歴は、前記ショートカット操作の使用回数を含み、
前記表示制御ステップでは、所定期間における前記使用回数が閾値以下の前記ショートカット操作と対応する入力キーを示すように制御する、
情報処理装置
【請求項21】
請求項1~請求項2の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記操作の履歴は、前記ショートカット操作に対応する操作を含み、
前記表示制御ステップでは、前記ショートカット操作に対応する操作全体における前記ショートカット操作の使用割合を表示するように制御する、
情報処理装置
【請求項22】
プログラムであって、
コンピュータを請求項1~請求項2の何れか1つに記載の情報処理装置として機能させる、
プログラム
【請求項23】
情報処理方法であって、
請求項1から請求項21のいずれか1つに記載の情報処理装置が実行する各ステップを備える、情報処理方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータプログラムは、さまざまな機能を有する。ユーザは、これらの機能を使いこなすために、その操作方法を身につける必要がある。特許文献1には、コンピュータのアプリケーションの実行に際してその操作を支援するアプリケーションの操作支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-112605号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザの使用頻度の高い操作については、一連の操作を1回の操作で済ますことができる時間短縮機能(例えば、ショートカットキー等)が備えられている場合がある。ユーザは、かかる機能を活用することで、操作の手間と操作に要する時間を削減し、効率よくコンピュータを操作することができる。
【0005】
しかしながら、時間短縮機能が数多く備えられている場合、ユーザがこのような機能の操作方法を全て覚えて使いこなすことは困難である。また、ユーザがかかる機能の存在を知らない場合もある。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、効率よくコンピュータを操作することを支援する技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、第1の取得ステップと、解析ステップと、提案ステップとを実行するように構成される。第1の取得ステップでは、ユーザによる操作の履歴を含む操作情報を取得する。解析ステップでは、操作情報を解析する。提案ステップでは、解析の結果に基づき、操作に要する時間を減少させる改善案を提案する。
【0008】
これにより、効率のよくコンピュータを操作することを支援する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係るシステム1の構成概要を示す図である。
図2】情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置3(制御部33)の機能を示す機能ブロック図である。
図4】情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5】操作情報4の一例を示す図である。
図6】改善案5の一例を示す図である。
図7】改善案5の一例を示す図である。
図8】表示部34に表示されるGUIの一例を示す図である。
図9】表示部34に表示されるGUIの一例を示す図である。
図10】文字入力キーボード6の一例を示す図である。
図11】閾値の一例を示す図である。
図12】アプリケーション毎の閾値の一例を示す図である。
図13】調整前後の閾値の一例を示す図である。
図14】アドバイス情報8の一例を示す図である。
図15】ショートカット操作42の使用率を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
第1節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。図1は、本実施形態に係るシステム1の構成概要を示す図である。
【0015】
1-1.システム1
システム1は、複数の情報処理装置2(情報処理装置2-1~情報処理装置2-N)と、情報処理装置3とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成されている。情報処理装置3は、情報処理装置2-1~情報処理装置2-Nのそれぞれと、インターネット等のネットワークを介して相互に通信可能となっている。これらの構成要素についてさらに説明する。
【0016】
1-2.情報処理装置2
情報処理装置2は、ユーザと同じグループ(会社、部署等の団体)に属する者が操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。情報処理装置2は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部と、表示部とを有し、これらの構成要素が情報処理装置2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。各構成要素の具体的な説明については、次に説明する情報処理装置3の記載を参照されたい。
【0017】
1-3.情報処理装置3
情報処理装置3は、コンピュータに専用プログラムがインストールされることによって実施される。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35とを有し、これらの構成要素が情報処理装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。図2は、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。各構成要素についてさらに説明する。
【0018】
<通信部31>
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0019】
<記憶部32>
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0020】
特に、記憶部32は、操作情報4、第2の操作時間45、削減時間46、改善案5等を記憶する。記憶部32は、これ以外にも制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶している。本実施形態では、第1の取得部331と、第2の取得部332と、第3の取得部333とが取得した種々の情報は、記憶部32に記憶されるものとして説明する。
【0021】
<制御部33>
制御部33は、情報処理装置3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部(図3参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0022】
<表示部34>
表示部34は、例えば、情報処理装置3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、情報処理装置3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。当該表示デバイスは、制御部33の制御信号に応答して、表示画面を選択的に表示しうる。例えば、第1の操作時間44、第2の操作時間45又は削減時間46等をユーザが視認可能に表示することができる。
【0023】
<入力部35>
入力部35は、情報処理装置3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部35がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介して制御部33に転送され、制御部33が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0024】
2.機能構成
第2節では、本実施形態の機能構成について説明する。図3は、情報処理装置3(制御部33)の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0025】
具体的には、情報処理装置3(制御部33)は、第1の取得部331と、第2の取得部332と、第3の取得部333と、解析部334と、提案部335と、変更部336と、判定部337と、表示制御部338と、調整部339とを備える。
【0026】
[第1の取得部331]
第1の取得部331は、通信部31又は記憶部32を介して情報を取得し、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、第1の取得部331は、第1の取得ステップを実行する。すなわち、第1の取得部331は、ユーザによる操作の履歴41を含む操作情報4を取得する。また、操作情報4には、複数のショートカット操作42が含まれてもよい。さらに、操作情報4には、操作の回数43が含まれてもよい。操作の履歴41は、複数の特定の操作が含まれてもよい。
【0027】
[第2の取得部332]
第2の取得部332は、通信部31又は記憶部32を介して情報を取得し、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、第2の取得部332は、第2の取得ステップを実行する。すなわち、第2の取得部332は、改善案5に基づき行われた操作のうち特定の操作に対応する操作に要した第2の操作時間45を取得する。
【0028】
[第3の取得部333]
第3の取得部333は、通信部31又は記憶部32を介して情報を取得し、これを作業メモリに読出可能に構成される。第1の取得部331は、情報処理装置2からネットワーク及び通信部31を介して種々の情報を取得するように構成される。特に、第3の取得部333は、第3の取得ステップを実行する。すなわち、第3の取得部333は、予め定められたグループにおける第1の操作時間44の合計と、第2の操作時間45の合計を取得する。
【0029】
[解析部334]
解析部334は、解析ステップを実行する。すなわち、解析部334は、操作情報4を解析する。操作情報4を解析することにより、操作の回数43、複数のショートカット操作42、操作のタイミング、操作の頻度等を取得する。
【0030】
[提案部335]
提案部335は、提案ステップを実行する。すなわち、提案部335は、解析の結果に基づき、操作に要する時間を減少させる改善案5を提案する。改善案5は、第1の改善案5と、第2の改善案5と、第3の改善案5と、第4の改善案5と、第5の改善案5と、第6の改善案5とうち少なくとも1つを含む。また、提案部335は、予め定められたワークフローに基づいて、ユーザに次の行動を提案してもよい。改善案5の例は、後述する。
【0031】
[変更部336]
変更部336は、変更ステップを実行する。すなわち、変更部336は、予め定められた操作の回数43を変更する。なお、変更されたかかる操作の回数43は、記憶部32に記憶される。
【0032】
[判定部337]
判定部337は、判定ステップを実行する。すなわち、判定部337は、機械学習モデルを用いて、改善案5を提案するタイミングを判定する。
【0033】
[表示制御部338]
表示制御部338は、記憶部32に記憶された種々の情報又はこれらを含む画面等の視覚情報を生成し、表示部34に視覚情報を表示するように制御する。あるいは、表示制御部338は、前記視覚情報を表示部34に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。特に、表示制御部338は、表示制御ステップを実行する。すなわち、表示制御部338は、第1の操作時間44と、第2の操作時間45とを表示するように制御する。ここで、第1の操作時間44と第2の操作時間45を同一画面の近傍に並べて表示させてもよい。
【0034】
[調整部339]
調整部339は、操作回数43の閾値を調整する。詳細は後述する。
【0035】
3.情報処理の詳細
第3節では、アクティビティ図を参照しながら、前述した情報処理装置3の情報処理について説明する。図4は、情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。図5は、操作情報4の一例を示す図である。図6及び図7は、改善案5の一例を示す図である。図8及び図9は、表示部34に表示されるGUIの一例を示す図である。
【0036】
まず、第1の取得部331は、ユーザによる操作の履歴41を含む操作情報4を取得する(A101)。図5で示されるように、操作の履歴41は、例えば、スタートメニューを左クリックする操作である。このとき、操作の履歴41には、予め定められたショートカット操作42(例えば、Windows(登録商標)キー)に対応する操作が含まれてもよい。また、操作情報4には、操作の回数43と、操作の履歴41に含まれる特定の操作に要した第1の操作時間44とが含まれてもよい。ここで、特定の操作に要した時間は、予め定められた期間における合計であってもよい。例えば、月曜日~金曜日の勤務中において実行された特定の操作の合計時間を表示させてもよい。図5の例では、スタートメニューを左クリックする操作に要する時間(第1の操作時間44)として、5.2分が操作情報4に含まれる。第1の取得部331により取得された操作情報4は、通信部31又は記憶部32を介して情報処理装置3に受け付けられ、作業メモリに読出可能に構成される。
【0037】
なお、このとき、情報処理装置3を操作するユーザによる操作に係る第1の操作時間44に加え、第3の取得部333は、ユーザと同じグループに属する者が操作する情報処理装置2-1~情報処理装置2-Nのそれぞれから、第1の操作時間44を取得してもよい。この場合、同じグループの特定の操作に係る第1の操作時間44それぞれが合計されたものが取得される。すなわち、第3の取得部333は、予め定められたグループにおける第1の操作時間44の合計を取得する。
【0038】
次に、解析部334は、操作情報4を解析する(A102)。具体的には、解析部334は、操作の履歴41に含まれる特定の操作の回数43を解析する。
【0039】
続いて、提案部335は、解析の結果に基づき、操作に要する時間を減少させる改善案5を提案する(A103)。具体的には、提案部335は、特定の操作の回数43が、予め定められた回数を超えた場合、改善案5を提案する。予め定められた回数は、具体的には例えば、10,9,8,7,6,5,4,3,2回であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、前記操作の回数43は、予め記憶部32に記憶されたものである。予め定められた回数が2回である場合、特定の操作が2回実行された場合、改善案5が提案される。なお、特定の操作が予め定められた回数連続して実行された場合、改善案5が提案されてもよく、所定時間内に特定の操作が予め定められた回数実行された場合、改善案5が提案されてもよい。このような構成により、ユーザが行った操作について、より効率のよい操作方法が提示される。操作情報4及び改善案5は、紐付けられて記憶部32に記憶される。なお、予め定められた回数は、変更可能でもよい。この場合、変更部336は、予め定められた回数を変更する。
【0040】
特定の操作の回数43が予め定められた回数を超えた場合、改善案5を提案する例を示したが、改善案5を提案するタイミングは、機械学習に基づいて決定されてもよい。すなわち、判定部337は、機械学習モデルを用いて、改善案5を提案するタイミングを判定し、提案部335は、かかるタイミングで、改善案5を提案してもよい。
【0041】
特に、提案部335は、操作の履歴41に、予め定められたショートカット操作42に対応する操作が含まれる場合、第1の改善案5を提案する。ここで、第1の改善案5は、ショートカット操作42を示す。予め定められたショートカット操作42とは、例えば、Windows(登録商標)キーを選択する操作であり、予め定められたショートカット操作42に対応する操作とは、スタートメニューを左クリックする操作である。このとき、提案部335は、操作の履歴41にスタートメニューを左クリックする操作が含まれる場合、図6に示されるように、Windows(登録商標)キーを用いた操作を第1の改善案50として提案する。表示制御部338は、これらの改善案5を表示部34に表示するように制御する。なお、図7に示されるように、ユーザが行った操作に対応するショートカット操作42(改善案51)とともに、ユーザが行った操作に関連する操作(改善案52)が提案されてもよい。
【0042】
また、提案部335は、操作の履歴41に、予め設定可能な機能に対応する操作が含まれる場合、第2の改善案5を提案する。ここで、第2の改善案5は、機能の設定方法を示す。予め設定可能な機能とは、例えば、プログラムの起動時にVPN(Virtual Private Network)に自動接続する機能である。このとき、提案部335は、操作の履歴41に、特定のVPNに接続する操作が含まれる場合、VPNに自動接続する設定方法を示す第2の改善案5を提案する。なお、第2の改善案5に係る機能の設定は、コンピュータに予めインストールされたプログラムに係るものでなくてもよく、専用プログラムがインストールされた後、コンピュータに新たにインストールされたプログラムに係るものであってもよい。さらに、SaaS(Software as a Service)形態のソフトウェアに係るものであってもよい。
【0043】
このような情報処理により、予め定められたショートカット操作42や、予め設定可能な機能が実行されておらず、前記操作や機能に対応する操作が操作情報4が実行されている場合には、かかるショートカット操作42や、かかる機能の設定方法が提案される。その結果、ユーザがより効率よくコンピュータを操作するための方法が提案されることとなる。
【0044】
また、提案部335は、操作の履歴41に、予め定められた操作が含まれる場合、第3の改善案5を提案してもよいここで、第3の改善案5は、操作に要する時間を減少可能なソフトウェアのインストール方法を示す。すなわち、提案部335は、操作の履歴41に、予め設定されたソフトウェアの機能に対応する操作が含まれる場合、かかるソフトウェアのインストール方法を提案する。
【0045】
さらに、提案部335は、操作の履歴41に、複数のショートカット操作42が含まれる場合、第4の改善案5を提案する。ここで、第4の改善案5は、複数のショートカット操作42の組み合わせを示す。例えば、複数のショートカット操作42を連続して行うことにより特定の機能を実行可能な場合において、提案部335は、操作の履歴41に、連続する複数のショートカット操作42に対応する操作が含まれる場合、かかるショートカット操作42の組み合わせを提案する。
【0046】
なお、上記においては、予め定められた回数を超えて、特定のショートカット操作42に対応する操作が行われた場合、ショートカット操作42を示す改善案5を提案する例を示したが、提案部335は、操作の履歴41に、特定のショートカット操作42が含まれる場合、第5の改善案5を提案してもよい。ここで、第5の改善案5は、特定のショートカット操作42に対応する操作を示す。例えば、予め定められた回数を超えて特定のショートカット操作42が行われた場合、特定のショートカット操作42に対応する操作を示す第5の改善案5が提案される。
【0047】
例えば、表に新しい列を挿入する操作を行う場合、列の挿入を実行可能なショートカット操作42を予め定められた回数を超えて繰り返し行われた場合、提案部335は、複数の列を選択し、新しい列を一括挿入する操作方法を第5の改善案5として提案してもよい。
【0048】
さらに、提案部335は、操作の履歴41に、予め定められた操作の組み合わせが含まれる場合、第6の改善案5を提案してもよい。第6の改善案5は、操作の入力回数を減少させる改善案5である。ここで、MICROSOFT EXCEL(登録)のシートにおいて、A列3行のセル位置で文字(4/2)が入力された後(図8の表61参照)、表62のように、B列3行のセルに数値(1,620)を入力する場合を例に説明する。例えば、特定のセル位置(例えば、A列3行)から同行右側の列のセル位置(B列3行)に移動する操作を行う際、(1)EnterKeyを押下して同列下行に移動し、(2)右方向キーを押下してさらに右の列に移動し、(3)上方向キーを押下してさらに同列上行のセル位置に移動することにより、元のセル位置から同行右側の列のセル位置(B列3行)に移動する操作を予め定められた回数を超えて繰り返し行われた場合、提案部335は、元のセル位置からTabキーを押下することで同行右側の列のセル位置に移動できる旨を提案する。つまり、上記の例では、元のセル位置から同行右側のセル位置に移動する操作を行う際、3ステップの操作を要していたところ、提案部335は、操作の入力回数を1ステップに減少させる改善案5を提案する。
【0049】
さらに、提案部335は、予め定められたワークフローに基づいて、ユーザに次の行動を提示してもよい。例えば、ユーザが属するグループ(会社、学校等の団体)で予めワークフローが定められている場合、提案部335は、かかるワークフローに基づいて、ユーザに次の行動を提示してもよい。次の行動とは、例えば、入力操作を行う場合には、提案部335は、ワークフローに基づき入力すべき事項、入力例、注意事項等を提示する。例えば、氏名の入力を行う場合、提案部335は、氏名の入力を促すメッセージを提示する。また、例えば、予め定められた入力操作が行われた場合、提案部335は、「登録した情報を人事部に報告しましょう」等のメッセージを提示してもよい。
これにより、ワークフローが定められている場合、これに基づいた操作をユーザが行うことができるように、アドバイスが示される。
【0050】
続いて、第2の取得部332は、改善案5に基づき行われた操作のうち特定の操作に対応する操作に要した第2の操作時間45を取得する(A104)。また、第3の取得部333は、ユーザと同じグループに属する者が操作する情報処理装置2(例えば、情報処理装置2-1~情報処理装置2-Nのそれぞれ)から、第2の操作時間45を取得してもよい。この場合、第1の操作時間44を取得する場合と同様、第3の取得部333は、予め定められたグループにおける第2の操作時間45の合計を取得することとなる。第2の取得部332及び第3の取得部333により取得された操作情報4は、通信部31又は記憶部32を介して情報処理装置3に受け付けられ、作業メモリに読出可能に構成される。
【0051】
表示制御部338は、第1の操作時間44と、第2の操作時間45とを表示するように制御する。表示制御部338は、第1の操作時間44の合計と、第2の操作時間45の合計とを表示するように制御する。図9に示されるように、第1の操作時間44及び第2の操作時間45は、情報処理装置3の表示部34に表示される。また、このとき、表示制御部338は、従来の操作方法から、改善案5に基づく操作方法に変更されたことによる削減時間46を表示するように制御してもよい。
【0052】
このような構成により、ユーザは、特定の操作を、従来行っていた操作方法から、改善案5に基づく操作方法に変更した場合、どれくらい操作時間が削減されたのかを把握することが可能となる。また、ユーザがグループに属している場合には、グループ毎において、改善案5に基づき操作方法が変更されたことによる操作時間の減少割合等が可視化され、グループ全体でどれくらい効率化されたのかを把握することができる。その結果、社内教育の実行の要否等についての意思決定が容易になる。
【0053】
なお、第1の操作時間44及び第2の操作時間45は、文字情報により示されてもよいし(例えば、第1の操作時間442及び第2の操作時間451)、棒グラフで示されてもよい(例えば、第1の操作時間443及び第2の操作時間452)。また、半円グラフで示されてもよい(例えば、第1の操作時間444及び第2の操作時間453)。なお、これに限らず、第2の操作時間45又は削減時間46だけが表示されてもよい。
【0054】
4.変形例
第4節では、図11を用いて、前述したシステム1の情報処理方法の変形例について説明する。
【0055】
4.1 変形例1
図10は、情報処理装置2の表示部に表示される文字入力キーボード6の一例を示す図である。以下、操作情報4は、ショートカット操作42の操作回数43を含むものとのとする。図10に示されるように、表示制御部338は、ショートカット操作42の操作回数43に基づき、ショートカット操作42に対応する入力キーの表示態様7が異なるように、文字入力キーボード6を表示するように制御する。例えば、ショートカット操作42の例が「コピー」であるときに、対応する入力キーが「Ctrl」及び「C」である場合、「コピー」の操作回数43が多いほど、「Ctrl」及び「C」の色が濃くなるように表示する。
【0056】
図11は、閾値の一例を示す図である。図11に示されるように、表示態様7は、段階的に設定された操作回数43の閾値に基づき変化する。例えば、操作回数43が3回以下である場合は表示態様7aで示され、操作回数43が4回以上6回以下である場合、表示態様7bで示される。具体的には、「コピー」操作の操作回数43が15回である場合、「Ctrl」及び「C」は、他の入力キーより濃い色である表示態様7dで示される(図10及び図11参照)。このとき、「Ctrl」は複数のショートカット操作42に用いられるため、「C」の入力キーのみ表示態様7dで示してもよい。
【0057】
特に、表示制御部338は、所定期間における使用回数が閾値以下のショートカット操作42と対応する入力キーを、他の入力キーと識別可能に示すように制御する。例えば、特定のショートカット操作42が0回で一度も使用されていない場合、そのショートカット操作42を実行するために押下する入力キーを、他の入力キーと異なる色で示したり、オブジェクトを付加したりすることによって目立たせる。
【0058】
また、A101において、第1の取得部331は、アプリケーション毎の操作情報4を取得してもよく、表示制御部338は、アプリケーション毎の操作回数43に基づき、アプリケーション毎にショートカット操作42に対応する入力キーの表示態様7が異なるように、文字入力キーボード6を表示させてもよい。この場合、操作回数43の閾値は、アプリケーション毎に異なる。図12は、アプリケーション毎の閾値の一例を示す図である。例えば、図12に示されるように、アプリケーションが「Word」である場合、表示態様7cで示される操作回数43の閾値は、7回以上9回以下である。一方、「excel」である場合、11回以上15回以下である。
【0059】
調整部339は、閾値の設定間隔を、ショートカット操作42の操作回数43の最大数に基づいて調整してもよい。図13は、調整前後の閾値の一例を示す図である。例えば、予め設定されたショートカット操作42のうち、いずれかの操作回数43が50回である場合、図13に示されるように、調整部339は、表示態様7dの閾値を50回以上とするように調整する。また、調整部339は、表示態様7dの閾値を基準に、表示態様7a、表示態様7b及び表示態様7cの閾値を段階的に設定する。
【0060】
なお、上述の例において、文字入力キーボード6は、情報処理装置2の表示部に表示される、いわゆるソフトウェアキーボードである場合を例に説明したが、これに限らず、ユーザが実際に操作入力可能なハードウェアとしてのキーボードであってもよい。
【0061】
4.2 変形例2
図14は、アドバイス情報8の一例を示す図である。表示制御部338は、ショートカット操作42に対応する操作の操作回数43が閾値以上又は閾値以下である場合、ショートカット操作42と対応する入力キーに、ショートカット操作42の操作名称を示すアドバイス情報8を重畳表示してもよい。この場合、操作情報4は、ショートカット操作42に対応する操作の操作回数43を含む。「Ctrl」及び「C」を同時に押下することで実行可能なショートカット操作42「コピー」を例とする。ショートカット操作42に対応する操作の操作回数43が5回以上である場合、すなわち、ショートカット操作42を行わずに、他の方法で「コピー」を実行した回数が5回以上である場合、表示制御部338は、入力キー「C」に、ショートカット操作42の名称である「コピー」を重畳表示する。
【0062】
また、A101において、第1の取得部331は、アプリケーション毎の操作情報4を取得してもよく、表示制御部338は、入力キーに、アプリケーション毎のアドバイス情報8を重畳表示させてもよい。これにより、ショートカット操作42に割り当てられた入力キーが異なる場合でも、アプリケーション毎に適切なアドバイス情報8を表示することができる。このような態様によれば、ユーザに対して、ショートカット操作42の使用促進を図ることができる。
【0063】
4.3 変形例3
図15は、ショートカット操作42の使用率を示す図である。図15で示されるように、表示制御部338は、ショートカット操作42に対応する操作全体におけるショートカット操作42の使用割合を表示するように制御する。このとき、アプリケーション毎の使用割合が表示されてもよい。これにより、ユーザは、自身がショートカットキーを使いこなせているかどうかを、客観的なデータに基づき把握可能となる。
【0064】
5.その他
本実施形態に係るシステム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0065】
(1)情報処理装置3は、SaaS(Software as a Service)形態により、ユーザが操作する端末(不図示)に種々の機能を提供してもよい。
(2)本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。プログラムは、コンピュータを情報処理装置3として機能させる。
(3)本実施形態の態様は、情報処理方法であってもよい。情報処理方法は、第1の取得ステップと、解析ステップと、提示ステップとを備える。第1の取得ステップでは、ユーザによる操作の履歴41を含む操作情報4を取得する。解析ステップでは、操作情報4を解析する。提案ステップでは、解析の結果に基づき、操作に要する時間を減少させる改善案5を提案する。
【0066】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記操作情報は、前記操作の回数をさらに含み、前記提案ステップでは、前記操作の回数が予め定められた回数を超えた場合、前記改善案を提案する、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め定められたショートカット操作に対応する操作が含まれる場合、第1の改善案を提案し、前記第1の改善案は、前記ショートカット操作を示す、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め設定可能な機能に対応する操作が含まれる場合、第2の改善案を提案し、前記第2の改善案は、前記機能の設定方法を示す、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め定められた操作が含まれる場合、第3の改善案を提案し、前記第3の改善案は、前記操作に要する時間を減少可能なソフトウェアのインストール方法を示す、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、複数のショートカット操作が含まれる場合、第4の改善案を提案し、前記第4の改善案は、前記複数のショートカット操作の組み合わせを示す、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、特定のショートカット操作が含まれる場合、第5の改善案を提案し、前記第5の改善案は、前記特定のショートカット操作に対応する操作を示す、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、前記操作の履歴に、予め定められた操作の組み合わせが含まれる場合、第6の改善案を提案し、前記第6の改善案は、前記操作の入力回数を減少させる改善案である、もの。
前記情報処理装置において、前記提案ステップでは、予め定められたワークフローに基づいて、前記ユーザに次の行動を提示する、もの。
前記情報処理装置において、第2の取得ステップと、表示制御ステップとをさらに実行するように構成され、前記操作情報は、前記操作の履歴に含まれる特定の操作に要した第1の操作時間を更に含み、前記第2の取得ステップでは、前記改善案に基づき行われた前記操作のうち前記特定の操作に対応する操作に要した第2の操作時間を取得し、前記表示制御ステップでは、前記第1の操作時間と、前記第2の操作時間とを表示するように制御する、もの。
前記情報処理装置において、第3の取得ステップをさらに実行するように構成され、前記第3の取得ステップでは、予め定められたグループにおける前記第1の操作時間の合計と、前記第2の操作時間の合計を取得し、前記表示制御ステップでは、前記第1の操作時間の合計と、前記第2の操作時間の合計とを表示するように制御する、もの。
前記情報処理装置において、前記操作情報は、前記操作の回数をさらに含み、前記提案ステップでは、前記操作の回数が予め定められた回数を超えた場合、前記改善案を提案し、変更ステップをさらに実行するように構成され、前記変更ステップでは、前記予め定められた回数を変更する、もの。
前記情報処理装置において、判定ステップをさらに実行するように構成され、前記判定ステップでは、機械学習モデルを用いて、前記改善案を提案するタイミングを判定し、前記提案ステップでは、前記タイミングで、前記改善案を提案する、もの。
前記情報処理装置において、表示制御ステップをさらに実行するように構成され、前記操作情報は、前記ショートカット操作の操作回数を含み、前記表示制御ステップでは、前記ショートカット操作の操作回数に基づき、前記ショートカット操作に対応する入力キーの表示態様が異なるように、文字入力キーボードを表示するように制御する、もの。
前記情報処理装置において、前記表示態様は、段階的に設定された前記操作回数の閾値に基づき変化する、もの。
前記情報処理装置において、前記第1の取得ステップでは、アプリケーション毎の前記操作情報を取得し、前記表示制御ステップでは、前記アプリケーション毎の前記操作回数に基づき、アプリケーション毎に前記ショートカット操作に対応する入力キーの表示態様が異なるように、前記文字入力キーボードを表示するように制御する、もの。
前記情報処理装置において、前記表示態様は、段階的に設定された前記操作回数の閾値に基づき変化し、前記閾値は、アプリケーション毎に異なる、もの。
前記情報処理装置において、調整ステップをさらに実行するように構成され、前記調整ステップでは、前記閾値の設定間隔を、前記ショートカット操作の操作回数の最大数に基づいて調整する、もの。
前記情報処理装置において、前記操作情報は、ショートカット操作に対応する操作の操作回数を含み、前記表示制御ステップでは、前記ショートカット操作に対応する操作の操作回数が閾値以上である場合、前記ショートカット操作と対応する前記入力キーに、前記ショートカット操作の操作名称を示すアドバイス情報を重畳表示する、もの。
前記情報処理装置において、前記第1の取得ステップでは、アプリケーション毎の前記操作情報を取得し、前記表示制御ステップでは、前記入力キーに、アプリケーション毎の前記アドバイス情報を重畳表示する、もの。
前記情報処理装置において、前記操作の履歴は、前記ショートカット操作の使用回数を含み、前記表示制御ステップでは、所定期間における前記使用回数が閾値以下の前記ショートカット操作と対応する入力キーを示すように制御する、もの。
前記情報処理装置において、前記操作の履歴は、前記ショートカット操作に対応する操作を含み、前記表示制御ステップでは、前記ショートカット操作に対応する操作全体における前記ショートカット操作の使用割合を表示するように制御する、もの。
プログラムであって、コンピュータを前記情報処理装置として機能させる、もの。
情報処理方法であって、第1の取得ステップと、解析ステップと、提案ステップとを備え、前記第1の取得ステップでは、ユーザによる操作の履歴を含む操作情報を取得し、前記解析ステップでは、前記操作情報を解析し、前記提案ステップでは、前記解析の結果に基づき、前記操作に要する時間を減少させる改善案を提案する、方法。
もちろん、この限りではない。
【0067】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0068】
1 :システム
2 :情報処理装置
2-1 :情報処理装置
2-N :情報処理装置
3 :情報処理装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
331 :第1の取得部
332 :第2の取得部
333 :第3の取得部
334 :解析部
335 :提案部
336 :変更部
337 :判定部
338 :表示制御部
339 :調整部
34 :表示部
35 :入力部
4 :操作情報
41 :履歴
42 :ショートカット操作
43 :回数
43 :操作回数
44 :第1の操作時間
442 :第1の操作時間
443 :第1の操作時間
444 :第1の操作時間
45 :第2の操作時間
451 :第2の操作時間
452 :第2の操作時間
453 :第2の操作時間
46 :削減時間
5 :改善案
50 :第1の改善案
51 :改善案
52 :改善案
6 :文字入力キーボード
61 :表
62 :表
7 :表示態様
7a :表示態様
7b :表示態様
7c :表示態様
7d :表示態様
8 :アドバイス情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15