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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】放熱構造体
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20241022BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
H01L23/36 D
H01L23/36 Z
H05K7/20 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020153167
(22)【出願日】2020-09-11
(65)【公開番号】P2022047322
(43)【公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-07-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 充夫
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】三嶋 淳也
(72)【発明者】
【氏名】博田 知之
【審査官】庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/078788(WO,A1)
【文献】特開2020-129605(JP,A)
【文献】特開2018-134779(JP,A)
【文献】特開2009-004731(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/36
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱体と、前記発熱体で発生した熱を放熱する放熱部材との間に配置される放熱構造体であって、
前記発熱体が取り付けられる基板と、
前記基板と前記放熱部材との間に設けられ、前記基板に取り付けられた樹脂層と、
前記発熱体で発生した熱を前記樹脂層を介して前記放熱部材に伝熱する伝熱部と
を備え、
前記伝熱部が、
前記基板と前記樹脂層との間に設けられ、前記基板に沿って延びている板状の伝熱部材と、
前記基板と前記樹脂層との間でかつ前記基板と前記伝熱部材とに亘って設けられ、一部が前記伝熱部材と前記樹脂層との間に配置された導電層と
を有する、放熱構造体。
【請求項2】
前記導電層の弾性率に対する前記樹脂層の弾性率の比が、1/10,000以下であり、かつ、前記導電層の厚さに対する前記樹脂層の厚さの比が、80以上である、請求項1の放熱構造体。
【請求項3】
前記導電層が、前記伝熱部材の周縁全体を覆うように構成されている、請求項1または2の放熱構造体。
【請求項4】
第1の前記伝熱部と、第2の前記伝熱部とを備え、
第1の前記伝熱部の前記導電層は、前記基板に沿った方向における第2の前記伝熱部の前記伝熱部材に最も近い第1の前記伝熱部の前記伝熱部材の周縁を覆うように配置されている、請求項1から3のいずれか1つの放熱構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、放熱構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、半導体パッケージ等の発熱体と、ヒートシンク等の放熱体とを多層樹脂シートを介して密着させて、多層樹脂シートを介して発熱体から発生した熱を放熱する放熱構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-134779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記放熱構造では、例えば、凹凸が大きく電位の異なる複数のパターンが設けられた板面を有するプリント基板の前記板面に多層樹脂シートを取り付けると、プリント基板と多層樹脂シートとの間に空隙が形成される場合がある。このような空隙が形成されると、プリント基板と多層樹脂シートと間の絶縁性が低下する場合がある。
【0005】
本開示は、絶縁性の高い放熱構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の放熱構造体は、
発熱体と、前記発熱体で発生した熱を放熱する放熱部材との間に配置される放熱構造体であって、
前記発熱体が取り付けられる基板と、
前記基板と前記放熱部材との間に設けられ、前記基板に取り付けられた樹脂層と、
前記発熱体で発生した熱を前記樹脂層を介して前記放熱部材に伝熱する伝熱部と
を備え、
前記伝熱部が、
前記基板と前記樹脂層との間に設けられ、前記基板に沿って延びている板状の伝熱部材と、
前記基板と前記樹脂層との間でかつ前記基板と前記伝熱部材とに亘って設けられ、一部が前記伝熱部材と前記樹脂層との間に配置された導電層と
を有する。
【発明の効果】
【0007】
前記放熱構造体によれば、基板と樹脂層との間に設けられ、基板に沿って延びている板状の伝熱部材と、基板と樹脂層との間でかつ基板と伝熱部材とに亘って設けられ、その一部が伝熱部材と樹脂層との間に配置された導電層とを有する伝熱部を備えている。このような構成により、基板と伝熱部材と樹脂層とで形成される空隙を導電層で樹脂層側から覆うことができるので、例えば、発熱体が電子部品であった場合において、空隙に起因する部分放電の発生を抑制できる。その結果、絶縁性の高い放熱構造体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態の放熱構造体を示す側面図。
図2図1のII-II線に沿った断面図。
図3図2のIII-III線に沿った断面図。
図4】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第1の図。
図5】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第2の図。
図6】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第3の図。
図7】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第4の図。
図8】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第5の図。
図9】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第6の図。
図10】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第7の図。
図11】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第8の図。
図12】導電層および樹脂層の厚さおよび弾性率が、導電層および樹脂層と基板との間の密着性との関係に与える影響を説明するための第9の図。
図13図1の放熱構造体の変形例を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した本開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0010】
本開示の一実施形態の放熱構造体1は、図1に示すように、発熱体100と、発熱体100で発生した熱を放熱する放熱部材200との間に配置される。発熱体100は、例えば、半導体等の電子部品を含み、放熱部材200は、例えば、ヒートシンクを含む。
【0011】
放熱構造体1は、図1図3に示すように、基板10と、基板10に取り付けられた樹脂層20と、基板10と樹脂層20との間に設けられた伝熱部とを備えている。伝熱部は、発熱体100で発生した熱を樹脂層20を介して放熱部材200に伝熱する。本実施形態では、2つの発熱体100が基板10に取り付けられており、放熱構造体1は、各発熱体100に対応する2つの伝熱部(以下、第1の伝熱部30および第2の伝熱部40という。)を備えている。
【0012】
基板10は、例えば、50μm以上の厚さの銅箔を有するプリント基板であり、図3に示すように、発熱体100が取り付けられた第1面11と、厚さ方向において第1面11とは反対側に配置された第2面12とを有している。第2面12には、樹脂層20が取り付けられている。
【0013】
樹脂層20は、例えば、無機フィラーを含むシリコーンで構成され、400μm以上の厚さを有している。樹脂層20は、厚さ方向の一端が発熱体100に取り付けられ、厚さ方向の他端が放熱部材200に取り付けられている。
【0014】
各伝熱部30、40は、板状の伝熱部材31、41と、導電層32、42とを有している。
【0015】
伝熱部材31、41は、例えば、銅で構成され、エッチングにより形成されている。本実施形態では、伝熱部材31、41は、例えば、5μm以下の厚さを有する略矩形の膜状で、図3に示すように、基板10と樹脂層20との間に設けられ、基板10の第2面12に沿って延びている。伝熱部材31、41は、基板10を厚さ方向に貫通して延びる伝熱層33、43を介して発熱体100に接続されている。
【0016】
導電層32、42は、例えば、銅、銀または黒鉛で構成され、めっき、スパッタリングまたは積層により形成されている。本実施形態では、導電層32,42は、5μm以下の厚さを有し、図3に示すように、基板10と樹脂層20との間でかつ基板10と伝熱部材31、41とに亘って設けられ、その一部が伝熱部材31、41と樹脂層20との間に配置されている。導電層32、42は、図2に示すように、伝熱部材31、41の周縁全体を覆うように配置され、基板10と伝熱部材31と樹脂層20とで形成される空隙50を樹脂層20側から全体に亘って覆っている。
【0017】
ここで、本実施形態の放熱構造体1について、導電層32、42および樹脂層20の厚さおよび弾性率が、導電層32、42および樹脂層20と基板10との間の密着性に与える影響を調べた。具体的には、厚さが5μmで弾性率が16Gpaの導電層32、42と、厚さおよび弾性率の異なる樹脂層20とを備えた複数の放熱構造体1について、樹脂層20をその厚さが70%になるまで基板10に向かって押圧した状態で、導電層32、42および樹脂層20と基板10とが接触しているか否かを測定した。
【0018】
図4は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/100,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、160である場合の放熱構造体1を示している。図4の放熱構造体1では、導電層32、42および樹脂層20と基板10とが多くの部分において接触して、高い密着性が得られた。
【0019】
図5は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/100,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、80である場合の放熱構造体1を示している。図5の放熱構造体1では、導電層32、42および樹脂層20と基板10とが多くの部分において接触して、高い密着性が得られた。
【0020】
図6は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/100,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、40である場合の放熱構造体1を示している。図5の放熱構造体1では、導電層32、42と基板10とは多くの部分において接触して、充分な密着性が確保されていたが、樹脂層20と基板10との間には多くの部分において隙間60が形成されており、十分に高い密着性が得られなかった。
【0021】
図7は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、160である場合の放熱構造体1を示している。図7の放熱構造体1では、導電層32、42および樹脂層20と基板10とが多くの部分において接触して、高い密着性が得られた。
【0022】
図8は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、80である場合の放熱構造体1を示している。図8の放熱構造体1では、導電層32、42および樹脂層20と基板10とが多くの部分において接触して、高い密着性が得られた。
【0023】
図9は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、40である場合の放熱構造体1を示している。図9の放熱構造体1では、導電層32、42と基板10とは多くの部分において接触して、充分な密着性が確保されていたが、樹脂層20と基板10との間には多くの部分において隙間60が形成されており、高い密着性が得られなかった。
【0024】
図10は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/1,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、160である場合の放熱構造体1を示している。図10の放熱構造体1では、樹脂層20と基板10との間には多くの部分において隙間60が形成され、導電層32、42と基板10との間に隙間70が形成されており、十分に高い密着性が得られなかった。
【0025】
図11は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/1,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、80である場合の放熱構造体1を示している。図11の放熱構造体1では、樹脂層20と基板10との間には多くの部分において隙間60が形成され、導電層32、42と基板10との間に隙間70が形成されており、十分に高い密着性が得られなかった。
【0026】
図12は、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/1,000で、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、40である場合の放熱構造体1を示している。図12の放熱構造体1では、導電層32、42と基板10とは多くの部分において接触して、充分な密着性が確保されていたが、樹脂層20と基板10との間には多くの部分において隙間60が形成されており、高い密着性が得られなかった。
【0027】
前記調査結果から、導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000以下になり、かつ、導電層32、42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、80以上になるように、放熱構造体1を構成することで、導電層32、42および樹脂層20の基板10に対する密着性を高めることができることが分かった。
【0028】
放熱構造体1によれば、次のような効果を発揮できる。
【0029】
放熱構造体1では、基板10と樹脂層20との間に設けられ、基板10に沿って延びている板状の伝熱部材31、41と、基板10と樹脂層20との間でかつ基板10と伝熱部材31、41とに亘って設けられ、その一部が伝熱部材31、41と樹脂層20との間に配置された導電層32、42とを有する伝熱部30を備えている。このような構成により、基板10と伝熱部材31、41と樹脂層20とで形成される空隙50を導電層32、42で樹脂層20側から覆うことができるので、例えば、発熱体100が電子部品であった場合において、空隙50に起因する部分放電の発生を抑制できる。その結果、絶縁性の高い放熱構造体1を実現できる。
【0030】
導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000以下であり、かつ、導電層32.42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、80以上である。このように構成により、導電層32、42および樹脂層20の基板10に対する密着性を高めることができる。その結果、例えば、発熱体100が電子部品であった場合において、空隙50に起因する部分放電の発生が抑制され、絶縁性の高い放熱構造体1を実現できる。
【0031】
導電層32、42が、空隙50の全てを覆うように、つまり、伝熱部材31、41の周縁全体を覆うように構成されている。このような構成により、例えば、発熱体100が電子部品であった場合において、空隙50に起因する部分放電の発生をより確実に抑制できる。
【0032】
放熱構造体1によれば、次のように構成することもできる。
【0033】
伝熱部は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0034】
導電層32、42の弾性率に対する樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000よりも大きくなるように、導電層32、42および樹脂層20の各々を構成してもよいし、導電層32.42の厚さに対する樹脂層20の厚さの比が、80未満になるように、導電層32、42および樹脂層20の各々を構成してもよい。
【0035】
導電層32、42は、伝熱部材31、41の周縁全体を覆うように構成されている場合に限らず、図13に示すように、伝熱部材31、41の周縁の一部を覆うように構成してもよい。図13の放熱構造体1では、第1の伝熱部30の導電層32は、基板10に沿った方向における第2の伝熱部40の伝熱部材41に最も近い第1の伝熱部30の伝熱部材31の周縁を覆うように配置されている。このように、基板10に沿った方向において相互に最も近い空隙51を覆うように各導電層32、42を配置することで、空隙50に起因する部分放電の発生をより確実に抑制できる。
【0036】
つまり、放熱構造体1は、空隙50を導電層32、42で覆うことが可能な任意の構成を採用できる。
【0037】
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。なお、以下の説明では、一例として、参照符号も添えて記載する。
【0038】
本開示の第1態様の放熱構造体1は、
発熱体100と、前記発熱体100で発生した熱を放熱する放熱部材200との間に配置される放熱構造体1であって、
前記発熱体100が取り付けられる基板10と、
前記基板10と前記放熱部材200との間に設けられ、前記基板10に取り付けられた樹脂層20と、
前記発熱体100で発生した熱を前記樹脂層20を介して前記放熱部材200に伝熱する伝熱部30、40と
を備え、
前記伝熱部30、40が、
前記基板10と前記樹脂層20との間に設けられ、前記基板10に沿って延びている板状の伝熱部材31、41と、
前記基板10と前記樹脂層20との間でかつ前記基板10と前記伝熱部材31、41とに亘って設けられ、一部が前記伝熱部材31、41と前記樹脂層20との間に配置された導電層32、42と
を有する。
【0039】
本開示の第2態様の放熱構造体1は、
前記導電層32、42の弾性率に対する前記樹脂層20の弾性率の比が、1/10,000以下であり、かつ、前記導電層32、42の厚さに対する前記樹脂層20の厚さの比が、80以上である。
【0040】
本開示の第3態様の放熱構造体1は、
前記導電層32、42が、前記伝熱部材31、41の周縁全体を覆うように構成されている。
【0041】
本開示の第4態様の放熱構造体1は、
第1の前記伝熱部30と、第2の前記伝熱部40とを備え、
第1の前記伝熱部30の前記導電層32は、前記基板10に沿った方向における第2の前記伝熱部40の前記伝熱部材41に最も近い第1の前記伝熱部30の前記伝熱部材31の周縁を覆うように配置されている。
【0042】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本開示の放熱構造体は、例えば、パワーコンデショナに適用できる。
【符号の説明】
【0044】
1 放熱構造体
10 基板
11 第1面
12 第2面
20 樹脂層
30、40 伝熱部
31、41 伝熱部材
32、42 導電層
33、43 伝熱層
50 空隙
60、70 隙間
100 発熱体
200 放熱部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13