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特許7574645媒体、カートリッジ、および媒体作成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】媒体、カートリッジ、および媒体作成方法
(51)【国際特許分類】
   B41M 5/40 20060101AFI20241022BHJP
   B41M 5/41 20060101ALI20241022BHJP
   B41J 17/32 20060101ALI20241022BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20241022BHJP
   C09J 7/20 20180101ALI20241022BHJP
   C09J 7/38 20180101ALI20241022BHJP
【FI】
B41M5/40 210
B41M5/41 200
B41J17/32 A
B41J3/36 T
C09J7/20
C09J7/38
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020219199
(22)【出願日】2020-12-28
(65)【公開番号】P2022104164
(43)【公開日】2022-07-08
【審査請求日】2023-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】村上 幸子
(72)【発明者】
【氏名】寺田 宏平
(72)【発明者】
【氏名】西原 佳佑
【審査官】塚田 剛士
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-177438(JP,A)
【文献】特開2018-154099(JP,A)
【文献】特開2017-187592(JP,A)
【文献】特開2012-076312(JP,A)
【文献】特表2008-538332(JP,A)
【文献】特開2012-245769(JP,A)
【文献】国際公開第2017/170130(WO,A1)
【文献】特開2006-289954(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0154933(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41M 5/40
B41M 5/41
B41J 17/32
B41J 3/36
C09J 7/20
C09J 7/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感熱媒体と粘着媒体とを互いの厚み方向に重ねて貼り合わすことで構成され、サーマルプリンタによる印刷に用いられる媒体であって、
前記感熱媒体は、
透明性を有する感熱媒体基材と、
前記感熱媒体基材の第1面側に設けられ、透明性を有し、且つ所定の第1温度以上に加熱されることで透明性が低下して第1色に発色する第1発色層と
を備え、
前記粘着媒体は、
粘着媒体基材と、
前記粘着媒体基材に設けられる粘着層と
を備え、
前記粘着媒体は、前記感熱媒体の前記第1発色層の前記感熱媒体基材側とは反対側から前記感熱媒体に貼り合わされ、
前記感熱媒体基材の前記第1面には予め画像が印刷され
前記感熱媒体基材の前記第1面とは反対側の第2面は前記感熱媒体の最も外側の面である
ことを特徴とする媒体。
【請求項2】
前記画像は、前記第1発色層の発色部よりも光の透過性が低く印刷される
ことを特徴とする請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
前記感熱媒体基材は、前記第1発色層よりも水蒸気透過性が低い
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の媒体。
【請求項4】
前記画像は、バーコードであることを特徴とする請求項1~の何れか一つに記載の媒体。
【請求項5】
前記画像は、複数設けられ、所定の間隔ごとに印刷されている
ことを特徴とする請求項1~の何れか一つに記載の媒体。
【請求項6】
前記感熱媒体は、
前記第1発色層の前記感熱媒体基材側とは反対側に設けられ、前記第1温度と異なる所定の第2温度に加熱されることで透明性が低下して、前記第1色とは異なる第2色に発色する第2発色層と、
前記第2発色層の前記第1発色層側とは反対側に設けられ、前記第2温度と異なる所定の第3温度に加熱されることで透明性が低下して、前記第1色及び前記第2色とは異なる第3色に発色する第3発色層と
を含む
ことを特徴とする請求項1~の何れか一つに記載の媒体。
【請求項7】
前記第2温度は、前記第1温度よりも高く、且つ前記第3温度は、前記第2温度よりも高くなる
ことを特徴とする請求項に記載の媒体。
【請求項8】
前記第2温度は、前記第3温度よりも高く、且つ前記第1温度は、前記第2温度よりも高くなる
ことを特徴とする請求項に記載の媒体。
【請求項9】
請求項1~の何れかに記載の媒体を収納するカートリッジであって、
ケースと、
前記ケースの内部に設けられ、前記感熱媒体を保持する第1保持部と、
前記ケースの内部に設けられ、前記粘着媒体を保持する第2保持部と
を備えたことを特徴とするカートリッジ。
【請求項10】
感熱媒体と粘着媒体とを互いの厚み方向に重ねて貼り合わすことで構成される貼り合わせ媒体を作成する媒体作成方法であって、
前記感熱媒体は、
透明性を有する感熱媒体基材と、
前記感熱媒体基材の第1面側に設けられ、透明性を有し、且つ所定温度以上に加熱されることで透明性が低下して第1色に発色する第1発色層と
を備え、
前記粘着媒体は、
粘着媒体基材と、
前記粘着媒体基材に設けられる粘着層と
を備え、
前記感熱媒体基材の前記第1面には予め画像が印刷され、
前記感熱媒体基材の前記第1面とは反対側の第2面は前記感熱媒体の最も外側の面であり、
予め前記画像が印刷された前記感熱媒体基材に設けられた前記第1発色層を加熱することで印刷を行う印刷工程と、
前記印刷工程で印刷された前記第1発色層に対して、前記第1発色層の前記感熱媒体基材側とは反対側から前記粘着媒体を貼り合わせることで、前記貼り合わせ媒体を作成する貼り合わせ工程と
を備えたことを特徴とする媒体作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体、カートリッジ、および媒体作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1はカートリッジとサーマルプリンタと感熱媒体と粘着媒体とを開示する。感熱媒体および粘着媒体はカートリッジの中に収容される。感熱媒体は感熱層と第一保護層と第二保護層とを有する。感熱層は加熱されることで単色を発色する。第一保護層および第二保護層は媒体の厚み方向両側から感熱層を保護する。カートリッジはサーマルプリンタに装着可能である。サーマルプリンタはカートリッジが装着された状態で感熱媒体を第二保護層側から加熱することで発色させて印刷を行う。印刷された感熱媒体に粘着媒体が貼り合わされることで、単色で印刷された貼り合わせ媒体が作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-177438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記媒体で、定型フォーマットを予め印刷しておくことが考えられるが、定型フォーマットは、感熱媒体の経年劣化等により視認性が悪くなる可能性があった。
【0005】
本発明の目的は、予め印刷される画像の視認性を向上させることができる媒体、カートリッジ、および媒体作成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る媒体は、感熱媒体と粘着媒体とを互いの厚み方向に重ねて貼り合わすことで構成され、サーマルプリンタによる印刷に用いられる媒体であって、前記感熱媒体は、透明性を有する感熱媒体基材と、前記感熱媒体基材の第1面側に設けられ、透明性を有し、且つ所定の第1温度以上に加熱されることで透明性が低下して第1色に発色する第1発色層とを備え、前記粘着媒体は、粘着媒体基材と、前記粘着媒体基材に設けられる粘着層とを備え、前記粘着媒体は、前記感熱媒体の前記第1発色層の前記感熱媒体基材側とは反対側から前記感熱媒体に貼り合わされ、前記感熱媒体基材には予め画像が印刷されていることを特徴とする。
【0007】
媒体は、画像が感熱媒体基材に印刷されているので、ユーザによる画像の視認性が高い。故に、媒体は、予め印刷される画像の視認性を向上させることができる。
【0008】
前記画像は、前記感熱媒体基材の前記第1面とは反対側の第2面に印刷されてもよい。画像が感熱媒体基材の他方側の面に印刷されるので、ユーザは、画像を直接視認できる。
【0009】
前記画像は、前記感熱媒体基材の前記第1面に印刷されてもよい。媒体は、一方側の面に印刷された画像の視認性を確保しつつ、耐擦過性を高くできる。
【0010】
前記画像は、前記第1発色層の発色部よりも光の透過性が低く印刷されてもよい。画像は、第1発色層の発色部よりも光の透過性が低く印刷される。発色部の色は、例えば、金色や黒である。金色は、第1発色層では表現できない色である。黒色は、感熱層42で表現した場合、エッジがぼけやすい。故に、媒体は、光の透過性が低く画像の印刷をすることで、印刷される画像の品質を高めることができる。
【0011】
前記感熱媒体基材は、前記第1発色層よりも水蒸気透過性が低くてもよい。媒体は、第1発色層まで水蒸気が透過しにくいので、水分による色変化等の劣化を防ぐことができる。
【0012】
前記画像は、バーコードであってもよい。媒体は、例えば光学センサによるバーコードの読み取り精度が向上する。
【0013】
前記画像は、複数設けられ、所定の間隔ごとに印刷されてもよい。媒体は、所定の間隔で印刷される複数の画像の視認性が高い。
【0014】
前記感熱媒体は、前記第1発色層の前記感熱媒体基材側とは反対側に設けられ、前記第1温度と異なる所定の第2温度に加熱されることで透明性が低下して、前記第1色とは異なる第2色に発色する第2発色層と、前記第2発色層の前記第1発色層側とは反対側に設けられ、前記第2温度と異なる所定の第3温度に加熱されることで透明性が低下して、前記第1色及び前記第2色とは異なる第3色に発色する第3発色層とを含んでもよい。媒体は、第1発色層~第3発色層により、複数の色で印刷を実行できる。故に、媒体は、印刷画像の品質を高めることができる。
【0015】
前記第2温度は、前記第1温度よりも高く、且つ前記第3温度は、前記第2温度よりも高くてもよい。媒体は、異なる温度により第1~第3色に発色できる。また、サーマルヘッドから第3発色層までの距離が短いため、温度の順番が逆のときと比べて、第3発色層に高温の熱をかける必要がなくなる。これにより、媒体は、熱によるオーバーコート層の凹凸が小さく、且つ凹凸による光の乱反射が少ないので、視認性が良い。
【0016】
前記第2温度は、前記第3温度よりも高く、且つ前記第1温度は、前記第2温度よりも高くてもよい。媒体は、異なる温度により第1~第3色に発色できる。また、サーマルヘッドから第1発色層までの距離が長いため、温度の順番が逆のときと比べて、第1発色層に高温の熱をかける必要がある。これにより、媒体は、熱によるオーバーコート層の凹凸が大きくなるため、第1粘着層との接着性が向上する。
【0017】
本発明の第2態様に係るカートリッジは、第1態様に係る媒体を収納するカートリッジであって、ケースと、前記ケースの内部に設けられ、前記感熱媒体を保持する第1保持部と、前記ケースの内部に設けられ、前記粘着媒体を保持する第2保持部とを備えたことを特徴とする。
【0018】
カートリッジは、第1態様に係る媒体と同様の効果を得ることができる。
【0019】
本発明の第3態様に係る媒体作成方法は、感熱媒体と粘着媒体とを互いの厚み方向に重ねて貼り合わすことで構成される貼り合わせ媒体を作成する媒体作成方法であって、前記感熱媒体は、透明性を有する感熱媒体基材と、前記感熱媒体基材の第1面側に設けられ、透明性を有し、且つ所定温度以上に加熱されることで透明性が低下して第1色に発色する第1発色層とを備え、前記粘着媒体は、粘着媒体基材と、前記粘着媒体基材に設けられる粘着層とを備え、前記感熱媒体基材には予め画像が印刷され、予め前記画像が印刷された前記感熱媒体基材に設けられた前記第1発色層を加熱することで印刷を行う印刷工程と、前記印刷工程で印刷された前記第1発色層に対して、前記第1発色層の前記感熱媒体基材側とは反対側から前記粘着媒体を貼り合わせることで、前記貼り合わせ媒体を作成する貼り合わせ工程とを備えたことを特徴とする。
【0020】
貼り合わせ媒体は、第1態様に係る媒体と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】サーマルプリンタ1の斜視図である。
図2】テープカセット30および装着部8の斜視図である。
図3】テープカセット30が装着された装着部8の平面図である。
図4】感熱テープ4、粘着テープ7、および貼り合わせテープ9を示す斜視図である。
図5】予めバーコードImの画像が印刷された基材41とサーマルプリンタ1による印刷の流れを説明する平面図である。
図6】サーマルプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。
図7】貼り合わせテープ作成処理のフローチャートである。
図8】感熱テープ4への印刷時および貼り合わせテープ9の完成時のそれぞれにおける鏡像反転画像81の見え方を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<第1実施形態の印刷システム>
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成、制御等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0023】
以下では、図1の左下側、右上側、右下側、左上側、上側、および下側をそれぞれサーマルプリンタ1の前側、後側、右側、左側、上側、および下側とする。図2の右下側、左上側、右上側、左下側、上側、および下側を、それぞれ、テープカセット30の前側、後側、右側、左側、上側、および下側とする。図3では、理解を容易にするために、装着部8にテープカセット30が装着された状態を、上ケース312を取り除いて示している。
【0024】
本実施形態の印刷システムは、サーマルプリンタ1(図1参照)とテープカセット30(図2参照)とを含む。サーマルプリンタ1はテープカセット30を使用して、感熱テープ4に文字、図形、記号等を印刷できる。印刷された感熱テープ4に粘着テープ7が貼り合わされることで、貼り合わせテープ9が作成される。
【0025】
<サーマルプリンタ1の外観構成>
図1に示すように、サーマルプリンタ1は本体カバー2を備える。本体カバー2は箱状である。本体カバー2の上面前部にはキーボード3が設けられる。ユーザはキーボード3を操作することで各種情報をサーマルプリンタ1に入力する。キーボード3の後側にはディスプレイ5が設けられる。ディスプレイ5は入力された各種情報を表示可能である。
【0026】
ディスプレイ5の後側にはカセットカバー6が設けられる。カセットカバー6は後述の装着部8(図2参照)を上側から開閉可能に覆う。ユーザはテープカセット30(図2参照)の交換時にカセットカバー6を開閉する。本体カバー2の左面後部には排出スリット(図示略)が設けられる。排出スリットは貼り合わせテープ9をサーマルプリンタ1の外部に排出する。
【0027】
<サーマルプリンタ1の内部構成>
図2に示すように、カセットカバー6(図1参照)の下側には装着部8が設けられる。装着部8はテープカセット30に対応した形状で本体カバー2の上面から下方に凹む。装着部8にはテープカセット30が着脱可能に装着される。装着部8の前部にはヘッドホルダ19が設けられる。ヘッドホルダ19は板状であり、上下左右に延びる。ヘッドホルダ19の前面191にはサーマルヘッド10が設けられる。サーマルヘッド10は複数の発熱体11を備える。複数の発熱体11は上下方向に一列に並ぶ。サーマルヘッド10はテープカセット30が装着部8に装着された状態で後述の開口部341から露出した感熱テープ4を、複数の発熱体11によって加熱する。
【0028】
ヘッドホルダ19の左斜め後方には後述の感熱テープ4および粘着テープ7を搬送するための駆動軸18が設けられる。駆動軸18は装着部8の底面から上方に延び、搬送モータ95(図6参照)によって回転駆動される。
【0029】
図3に示すように、駆動軸18の左側には切断機構16が設けられる。切断機構16は切断モータ96(図6参照)の駆動により貼り合わせテープ9を切断する。ヘッドホルダ19の前側にはプラテンホルダ12が設けられる。プラテンホルダ12はアーム状であり、支持軸121によって上下方向の軸周りに揺動可能に支持される。支持軸121はプラテンホルダ12の右端に設けられる。
【0030】
プラテンホルダ12の先端側にはプラテンローラ15と可動ローラ14とが共に回転可能に支持される。プラテンローラ15はプラテンホルダ12の揺動に伴ってサーマルヘッド10に相対して接離可能である。可動ローラ14はプラテンローラ15の左側に設けられ、プラテンホルダ12の揺動に伴って後述の搬送ローラ33に相対して接離可能である。
【0031】
本実施形態では、カセットカバー6が開放されると、プラテンホルダ12が待機位置(図3の点線で図示する位置)に向けて移動し、カセットカバー6が閉鎖されると、プラテンホルダ12が印刷位置(図3の実線で図示する位置)に向けて移動するように構成される。待機位置では、プラテンホルダ12が装着部8から離れる方向に移動する。このため、ユーザはテープカセット30を装着部8に着脱できる。
【0032】
印刷位置では、プラテンホルダ12が装着部8に近付く方向に移動する。このため、装着部8にテープカセット30が装着されている場合には、プラテンローラ15が感熱テープ4をサーマルヘッド10に押圧し、可動ローラ14が感熱テープ4と粘着テープ7とを重ね合わせて搬送ローラ33に押圧する。
【0033】
プラテンローラ15は搬送モータ95(図6参照)によって駆動軸18と共に回転駆動される。なお、本実施形態では搬送による感熱テープ4の弛みを抑制するため、プラテンローラ15の回転速度が駆動軸18(搬送ローラ33)の回転速度よりも小さくなるように、プラテンローラ15および駆動軸18が複数のギア(図示略)を介して搬送モータ95に連結される。
【0034】
<テープカセット30の構成>
図2に示すように、テープカセット30はカセットケース31を有する。カセットケース31は略直方体状であり、下ケース311と上ケース312とが組み合わされることで構成される。
【0035】
カセットケース31の前面301にはアーム部34が設けられる。アーム部34はカセットケース31の右前部から左前方に延びる。アーム部34の左端には開口部341が設けられる。開口部341は上下方向に延びるスリット状に形成され、後述の第1供給ロール40(図3参照)から引き出された感熱テープ4をカセットケース31の内部から外部に排出する。これにより、感熱テープ4の一部がカセットケース31の外部に露出する。
【0036】
アーム部34の後側にはヘッド挿入部39が形成される。ヘッド挿入部39はカセットケース31を上下方向に貫通する。ヘッド挿入部39の左前部は前方に開口する。以下、この開口を「ヘッド開口391」という。ヘッド開口391は開口部341よりも感熱テープ4の搬送方向下流(左側)に位置する。ヘッド挿入部39には装着部8にテープカセット30が装着された状態でヘッドホルダ19が挿入される。
【0037】
ヘッド挿入部39の左側には搬送ローラ33が設けられる。搬送ローラ33は搬送方向(左右方向)において開口部341と後述のガイド部38との間に位置する。搬送ローラ33は筒状であり、上下方向に延びる。搬送ローラ33の前端部はカセットケース31から前方に露出する。搬送ローラ33は感熱テープ4と粘着テープ7とが重ね合わされた状態で粘着テープ7を支持する。搬送ローラ33は支持孔35によって回転可能に支持される。支持孔35はカセットケース31を上下方向に貫通する。搬送ローラ33の内側には装着部8にテープカセット30が装着された状態で駆動軸18が挿入される。搬送ローラ33は駆動軸18による回転駆動によって回転し、感熱テープ4および粘着テープ7を搬送する。
【0038】
カセットケース31の左前角部にはガイド部38が設けられる。ガイド部38は開口部341よりも搬送方向下流(左側)、詳細には搬送ローラ33よりも搬送方向下流に位置する。ガイド部38は上下方向に延びるスリット状に形成される。貼り合わせテープ9は搬送ローラ33を経て搬送されると、ガイド部38の内側を通過する。このとき、ガイド部38は貼り合わせテープ9を幅方向両側から支持する。これにより、貼り合わせテープ9の姿勢が保持された状態で貼り合わせテープ9がカセットケース31から排出される。つまり、ガイド部38は貼り合わせテープ9をカセットケース31の外部へとガイドする。
【0039】
図3に示すように、カセットケース31の内部には第1供給ロール40と第2供給ロール70とが収容される。第1供給ロール40は感熱テープ4の供給源であり、カセットケース31内の右後部に設けられる。第1供給ロール40は、感熱テープ4が第1テープスプール21の回転中心から離れる方向に向かって平面視で時計回り方向に第1テープスプール21に巻回されることで構成される。詳細には、感熱テープ4は後述の基材41(図4(A)参照)に対して複数の感熱層42(図4(A)参照)が内側になるように巻回される。第1テープスプール21は支持孔36によって回転可能に支持される。支持孔36はカセットケース31を上下方向に貫通する。
【0040】
第2供給ロール70は粘着テープ7の供給源であり、カセットケース31内の左後部、つまり第1供給ロール40の左側に設けられる。第2供給ロール70は、粘着テープ7が第2テープスプール22の回転中心から離れる方向に向かって平面視で反時計回り方向に第2テープスプール22に巻回されることで構成される。詳細には、粘着テープ7は後述の第1粘着層73(図4(B)参照)が第2粘着層74(剥離紙75、図4(B)参照)に対して内側になるように巻回される。第2テープスプール22は支持孔37によって回転可能に支持される。支持孔37はカセットケース31を上下方向に貫通する。
【0041】
<感熱テープ4の構成>
以下では、図4の上側および下側をそれぞれ各テープの上側および下側とする。図4(A)に示すように、感熱テープ4は長尺状の媒体であり、複数の層が積層されて構成される。詳細には感熱テープ4は基材41と複数の感熱層42と複数の遮熱層43とオーバーコート層44(以下、総称して「感熱テープ4の各層」ともいう。)とを有する。本実施形態では複数の感熱層42は第1感熱層421と第2感熱層422と第3感熱層423とを含む。複数の遮熱層43は第1遮熱層431と第2遮熱層432とを含む。
【0042】
基材41、第1感熱層421、第1遮熱層431、第2感熱層422、第2遮熱層432、第3感熱層423、およびオーバーコート層44は、この順で感熱テープ4の下側から順に感熱テープ4の厚み方向(図4(A)の上下方向)に並んで積層される。つまり、オーバーコート層44は複数の感熱層42に対して基材41とは反対側、詳細には感熱テープ4の上面に設けられる。なお、基材41、第1感熱層421、第1遮熱層431、第2感熱層422、第2遮熱層432、第3感熱層423は、透明性を有する。
【0043】
基材41は樹脂フィルムであり、詳細には無発泡樹脂フィルムであり、より詳細には無発泡ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである。つまり、基材41の内部には気泡が含まれていない。
【0044】
基材41の上面には、予めバーコードIm(図5(C参照)の画像が印刷されている。本実施形態では、複数のバーコードImが所定間隔毎に印刷されている。予め印刷されたバーコードImの画像は、感熱層42の各層の発色部よりも、光の透過性が低く設定されている。また、基材41は、第1感熱層421よりも水蒸気透過性が低く、基材41に貼り合わされる感熱層42の各層を水蒸気から保護する。
【0045】
複数の感熱層42の各層は、基材41の上面側に設けられ、各層に応じた発色温度に加熱されることで、各層に応じた色を発色する。複数の感熱層42には例えば特開2008-6830号公報に記載の薬品が用いられる。
【0046】
第1感熱層421は第1遮熱層431の下面に薬品が塗布されることで膜状に形成される。第1感熱層421は基材41の上面側に設けられ、所定の第1温度以上の温度に加熱されることで透明性が低下して第1色に発色する。本実施形態では第1色はシアンである。
【0047】
第2感熱層422は第2遮熱層432の下面に薬品が塗布されることで膜状に形成される。第2感熱層422は、第1感熱層421の基材41側とは反対側に設けられ、且つ第2温度以上の温度に加熱されることで透明性が低下して第2色に発色する。第2温度は第1温度よりも高い。本実施形態では第2色はマゼンタである。
【0048】
第3感熱層423は第2遮熱層432の上面に薬品が塗布されることで膜状に形成される。第3感熱層423は第2感熱層422の第1感熱層421側とは反対側に設けられ、且つ第3温度以上の温度に加熱されることで透明性が低下して第3色に発色する。第3温度は第2温度よりも高い。本実施形態では第3色はイエローである。
【0049】
複数の遮熱層43はシート状である。複数の遮熱層43の熱伝導性は低いので、複数の遮熱層43は熱伝導に対して抵抗として作用する。従って、複数の遮熱層43のそれぞれの内部には熱が伝わる方向に温度勾配が生じる。後述するようにサーマルヘッド10が感熱テープ4を図4の上側から加熱した場合には、各遮熱層43の下面の温度は、各遮熱層43の上面の温度よりも低くなる。これにより、各遮熱層43は、各遮熱層43の上下両側に隣接する2つの感熱層42の温度に、遮熱層43の熱伝導性に応じて所望の差をつけることができる。
【0050】
詳細には、第2遮熱層432は第2感熱層422の温度を第3感熱層423の温度よりも低くすることができる。第1遮熱層431は第1感熱層421の温度を第2感熱層422の温度よりも低くすることができる。このように、感熱テープ4は遮熱層43の作用によって、第1感熱層421の温度を第1温度より高く且つ第2温度よりも低い温度に、第2感熱層422の温度を第2温度よりも高く且つ第3温度よりも低い温度に、第3感熱層423の温度を第3温度よりも高い温度に、それぞれ意図的に制御することが可能となる。
【0051】
オーバーコート層44は第3感熱層423の上面にコーティングされることで膜状に形成され、黄色の可視光(例えば波長が約580nmの光)よりも青色(例えば波長が約470nmの光)の可視光を多く透過させる。つまり、オーバーコート層44の黄色の可視光透過率はオーバーコート層44の青色の可視光透過率よりも低い。オーバーコート層44は基材41とは反対側(つまり、感熱テープ4の上面側)から複数の感熱層42を保護する。
【0052】
感熱テープ4は全体として感熱テープ4の厚み方向に可視光透過性を有する。つまり、感熱テープ4の各層はいずれも可視光透過性を有する。基材41の可視光透過率(%)は、複数の感熱層42、複数の遮熱層43、およびオーバーコート層44の少なくともいずれかの可視光透過率と同じでもよいし、いずれの可視光透過率とも異なっていてもよい。感熱テープ4の各層の可視光透過率は例えば90%以上であり、好ましくは99%以上であり、より好ましくは99.9%以上である。感熱テープ4の各層の可視光透過性は、感熱テープ4の各層の可視光透過率が90%未満であったとしても、少なくとも感熱層42での発色を基材41を介してユーザが視認できる程度であればよい。感熱テープ4の各層はいずれも透明または半透明であり、好ましくは透明である。
【0053】
基材41の紫外線透過率(%)は第1遮熱層431の紫外線透過率よりも低く、詳細には複数の遮熱層43のいずれの紫外線透過率よりも低い。
【0054】
基材41の熱伝導性は第1遮熱層431の熱伝導性よりも低く、詳細には複数の遮熱層43のいずれの熱伝導性よりも低い。層の熱伝導性(W/K)は層の熱伝導率(W/(m・K))と層の厚み(m)との積である。
【0055】
基材41の厚みは第1遮熱層431の厚みよりも大きく、詳細には複数の遮熱層43のいずれの厚みよりも大きい。層の厚みは層の図4(A)の上下方向の長さに対応する。なお、図4(A)では理解を容易にするため、感熱テープ4の各層の厚みおよび各層の厚みの大小関係を模式的に示しており、実際の各層の厚みおよび各層の厚みの大小関係は図4(A)とは異なる場合がある(図4(B)、図5図8も同様)。例えばオーバーコート層44の厚みは複数の感熱層42の各層の厚みよりも大きくてもよいし、同じでもよいし、小さくてもよい。
【0056】
<粘着テープ7の構成>
図4(B)に示すように、粘着テープ7は長尺状の媒体であり、複数の層が積層されて構成される。詳細には粘着テープ7は両面粘着テープ71と剥離紙75とを備える。両面粘着テープ71は白色であり、シート72と第1粘着層73と第2粘着層74とを有する。シート72は白色である。なお、図4(B)ではシート72(両面粘着テープ71)が白色であることを斜線を用いて図示する(図4(B)、図5(B)、図8(B)も同様)。本実施形態ではシート72の可視光透過率は感熱テープ4の各層のいずれの可視光透過率よりも低い。
【0057】
第1粘着層73はシート72の下面に設けられる。第2粘着層74はシート72の上面に設けられる。つまり、両面粘着テープ71はシート72の上下両面に粘着剤が塗布されることで構成される。
【0058】
剥離紙75は第2粘着層74を介して両面粘着テープ71に貼り合わされる。剥離紙75には切れ目76が設けられる。切れ目76は粘着テープ7の長手方向に延び、剥離紙75を短手方向に2つに分断する。なお、切れ目76は両面粘着テープ71の一部にも入り込んでいるが、第1粘着層73には達していない。つまり、シート72は切れ目76を跨いで一続きに繋がっている。換言すれば、両面粘着テープ71は切れ目76を跨いで一続きに繋がっている。
【0059】
<貼り合わせテープ9の構成>
図4(C)に示すように、貼り合わせテープ9は、印刷された感熱テープ4の上面に粘着テープ7の下面が貼り合わされることで構成される。このため、貼り合わせテープ9では、基材41、第1感熱層421、第1遮熱層431、第2感熱層422、第2遮熱層432、第3感熱層423、オーバーコート層44、第1粘着層73、シート72、第2粘着層74、および剥離紙75が、この順で厚み方向に並んで積層される。
【0060】
ユーザは貼り合わせテープ9を基材41側(つまり、貼り合わせテープ9の下面側)から見る(目視方向Y1参照)。感熱テープ4が全体として可視光透過性を有するので、貼り合わせテープ9を基材41側からユーザが見ると、複数の感熱層42の各層の発色(つまり、印刷された画像)を基材41を介して見ることができ、且つ粘着テープ7が背景として見える。本実施形態では両面粘着テープ71が白色なので、貼り合わせテープ9を基材41側からユーザが見ると、背景が白色に見える。ユーザは例えば剥離紙75を両面粘着テープ71から剥離して所定の壁、台紙等に貼り付けて、貼り合わせテープ9を使用できる。
【0061】
なお、粘着テープ7側(つまり、貼り合わせテープ9の上面側)からでは、剥離紙75を両面粘着テープ71から剥離したとしても、両面粘着テープ71の方が複数の感熱層42よりも手前にあるので、ユーザは複数の感熱層42の発色(つまり、印刷された画像)を見ることができない。
【0062】
<感熱テープ4および粘着テープ7の搬送経路>
図3に示すように、感熱テープ4は第1供給ロール40の右端から下方に引き出され、カセットケース31の右前角部で左方に曲がる。感熱テープ4はアーム部34の内部を通過し、開口部341からカセットケース31の外部へ出る。
【0063】
ヘッド開口391では、図5(A)に示すように、感熱テープ4の複数の感熱層42側(感熱テープ4の上面側)がサーマルヘッド10に対向し、感熱テープ4の基材41側(感熱テープ4の下面側)がプラテンローラ15に対向する。つまり、サーマルヘッド10はテープカセット30が装着部8に装着された状態で複数の感熱層42に対して基材41とは反対側(つまり、感熱テープ4の後側)に位置する。このため、ヘッド開口391において感熱テープ4は基材41とは反対側からサーマルヘッド10によって加熱される(印刷方向Y2参照)。
【0064】
図3に示すように、感熱テープ4はヘッド開口391を経由して搬送ローラ33と可動ローラ14との間を通過する。このとき、図5(B)に示すように、感熱テープ4の複数の感熱層42側が搬送ローラ33に対向し、感熱テープ4の基材41側が可動ローラ14に対向する。
【0065】
図3に示すように、粘着テープ7は第2供給ロール70の左端から下方に引き出される。粘着テープ7は搬送ローラ33の外周のうち右前部に接触しながら左方に曲がる。このとき、図5(B)に示すように、粘着テープ7の剥離紙75側(粘着テープ7の上面側)が搬送ローラ33に対向し、粘着テープ7の両面粘着テープ71側(粘着テープ7の下面側)が可動ローラ14に対向する。このため、搬送ローラ33は、複数の感熱層42に対して基材41とは反対側から粘着テープ7が感熱テープ4に重ね合わされた状態で、粘着テープ7に対して感熱テープ4とは反対側から粘着テープ7を支持する。
【0066】
可動ローラ14は、感熱テープ4と粘着テープ7とが重ね合わされた状態で、搬送ローラ33との間で挟んで感熱テープ4と粘着テープ7とを貼り合わせる。これにより、貼り合わせテープ9が作成される。図3に示すように、貼り合わせテープ9はガイド部38の内側を通過してテープカセット30の外部に排出される。貼り合わせテープ9は切断機構16へと搬送されて、切断機構16により切断される。切断された貼り合わせテープ9は本体カバー2の排出スリットからサーマルプリンタ1の外部へと排出される。
【0067】
<サーマルプリンタ1の電気的構成>
図6に示すように、サーマルプリンタ1はCPU91を備える。CPU91はサーマルプリンタ1を制御し、プロセッサとして機能する。CPU91には、フラッシュメモリ92、ROM93、RAM94、キーボード3、ディスプレイ5、サーマルヘッド10、搬送モータ95、および切断モータ96が電気的に接続する。
【0068】
フラッシュメモリ92はCPU91によって実行されるプログラム等を記憶する。ROM93は各種プログラムの実行時に必要な各種パラメータを記憶する。RAM94は画像を形成するための印刷データ等、種々の一時データを記憶する。
【0069】
<サーマルプリンタ1による貼り合わせテープ作成処理>
ユーザはキーボード3を操作することで印刷開始指示をサーマルプリンタ1に入力する。CPU91は印刷開始指示を取得すると、フラッシュメモリ92からプログラムを読み出して貼り合わせテープ作成処理を実行する。貼り合わせテープ作成処理ではサーマルプリンタ1による印刷動作が制御されて、貼り合わせテープ9が作成される。
【0070】
図7に示すように、CPU91はユーザによって指定された画像を示す画像データを取得する(S1)。ユーザは貼り合わせテープ9に形成される画像をキーボード3を介してあらかじめ指定する。貼り合わせテープ9に形成される画像とは、ユーザが貼り合わせテープ9を目視方向Y1から見た場合に視認可能な画像である。以下では、ユーザによって「q」を示す画像が指定された場合を適宜例に挙げて説明する。
【0071】
CPU91は取得された画像データを鏡像反転させることで、鏡像反転画像を示す画像データを作成する(S2)。鏡像反転は、印刷方向Y2から画像を見て感熱テープ4の短手方向の中心を通り、且つ長手方向に平行な線85を対称軸として、画像の表示内容を対称移動させることをいう。具体的には、「q」を示す画像が指定された場合、CPU91は「q」を鏡像反転させることで、「d」(鏡像反転画像81、図8(A)参照)を示す画像データを作成する。
【0072】
CPU91は作成された鏡像反転画像を示す画像データに基づいて印刷制御を行う(S3)。S3では、CPU91は搬送モータ95を制御して駆動軸18を回転駆動する。これにより、搬送ローラ33と可動ローラ14との協働によって、第1供給ロール40から感熱テープ4が引き出され、且つ第2供給ロール70から粘着テープ7が引き出される。
【0073】
CPU91は搬送モータ95を制御しながらサーマルヘッド10を制御する。詳細には、CPU91は感熱テープ4を搬送しながら、作成された鏡像反転画像を複数の感熱層42に形成するように複数の発熱体11を選択的に発熱させる。このとき、上述したように、感熱テープ4は複数の感熱層42に対して基材41とは反対側からサーマルヘッド10によって加熱される。これにより、感熱テープ4への鏡像反転画像の印刷が行われる。
【0074】
図8(A)に示すように、ユーザによって画像「q」が指定された場合には鏡像反転画像81が複数の感熱層42に形成される。印刷方向Y2から見ると、鏡像反転画像81は「d」を示す。
【0075】
CPU91は印刷された感熱テープ4に、粘着テープ7を貼り合わせる制御を行う(S4)。具体的には、CPU91は搬送モータ95を制御して駆動軸18を回転駆動することで、印刷された感熱テープ4および粘着テープ7を搬送する。搬送ローラ33と可動ローラ14との間で、複数の感熱層42に対して基材41とは反対側から、印刷された感熱テープ4に粘着テープ7が貼り合わされる。これにより、貼り合わせテープ9が作成される。CPU91は切断モータ96を制御することで切断機構16によって貼り合わせテープ9を切断する(S5)。CPU91は貼り合わせテープ作成処理を終了する。
【0076】
図8(B)に示すように、目視方向Y1と印刷方向Y2とは感熱テープ4に対して反対方向である。このため、貼り合わせテープ9を基材41側からユーザが見た場合(目視方向Y1参照)、鏡像反転画像81は「q」を示す。つまり、ユーザによって指定された画像「q」に応じた貼り合わせテープ9が得られる。
【0077】
<第1実施形態の主な効果>
以上説明したように、粘着テープ7は、感熱テープ4の第1感熱層421の基材41側とは反対側から感熱テープ4に貼り合わされる。基材41には予めバーコードImが印刷されている。
【0078】
貼り合わせテープ9は、バーコードImが基材41に印刷されているので、ユーザによるバーコードImの視認性が高い。故に、貼り合わせテープ9は、予め印刷されたバーコードImの視認性を向上させることができる。また、貼り合わせテープ9は、例えば光学センサによるバーコードImの読み取り精度が向上する。
【0079】
バーコードImは、基材41の上面に印刷される。貼り合わせテープ9は、上面に印刷されたバーコードImの視認性を確保しつつ、耐擦過性を高くできる。
【0080】
バーコードImは、第1感熱層421の発色部よりも光の透過性が低く印刷される。発色部の色は、例えば、金色や黒である。金色は、第1感熱層421では表現できない色である。黒色は、感熱層で表現した場合、エッジがぼけやすい。故に、貼り合わせテープ9は、光の透過性が低くバーコードImの印刷をすることで、印刷される画像の品質を高めることができる。
【0081】
基材41は、第1感熱層421よりも水蒸気透過性が低い。貼り合わせテープ9は、第1感熱層421まで水蒸気が透過しにくいので、水分による色変化等の劣化を防ぐことができる。
【0082】
基材41に印刷されるバーコードImは、複数設けられ、所定の間隔ごとに印刷される。貼り合わせテープ9は、所定の間隔で印刷される複数の画像の視認性が高い。
【0083】
第2感熱層422は、第1温度と異なる所定の第2温度に加熱されることで透明性が低下して、第1色とは異なる第2色に発色する。第3感熱層423は、第2温度と異なる所定の第3温度に加熱されることで透明性が低下して、第1色及び第2色とは異なる第3色に発色する。貼り合わせテープ9は、第1感熱層421~第3感熱層423により、複数の色で印刷を実行できる。故に、貼り合わせテープ9は、印刷画像の品質を高めることができる。
【0084】
第2温度は、第1温度よりも高く、且つ第3温度は、第2温度よりも高い。感熱層42の各層は、異なる温度により第1~第3色に発色できる。この場合、サーマルヘッド10から第3感熱層423までの距離が短いため、温度の順番が逆のときと比べて、第3感熱層423に高温の熱をかける必要がなくなる。これにより、貼り合わせテープ9は、熱によるオーバーコート層44の凹凸が小さく、且つ凹凸による光の乱反射が少ないので、視認性が良い。
【0085】
テープカセット30は、カセットケース31、第1テープスプール21、第2テープスプール22とを備える。第1テープスプール21は、カセットケース31の内部に設けられ、感熱テープ4を保持する。第2テープスプール22は、カセットケース31の内部に設けられ、粘着テープ7を保持する。テープカセット30は、基材41に予めバーコードImが印刷された感熱テープ4と、粘着テープ7を収容できる。
【0086】
CPU91は、予め画像が印刷された基材41に設けられた第1感熱層421を加熱することで印刷を行う。CPU91は、印刷された第1感熱層421に対して、第1感熱層421の基材41側とは反対側から粘着テープ7を貼り合わせることで、貼り合わせテープ9を作成する。印刷システムは、予め基材41にバーコードImが印刷された貼り合わせテープ9を作成できる。
【0087】
<変形例>
本発明は上記実施形態から種々の変更が可能である。例えば上記実施形態において基材41は発泡PETフィルムでもよい。例えば、PETフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)で構成される。基材41は、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、延伸ポリプロピレン(OPP)、SiOxの蒸着膜、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMMA)、ポリブテン(PB)、ポリブタジエン(BDR)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ナイロン(NY)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、発泡ポリスチレン(FS/EPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、普通セロハン(PT)、防湿セロハン(MST)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ビニロン(VL)、ポリウレタン(PU)、およびトリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂フィルムであってもよい。この場合、基材41は発泡樹脂フィルムでもよいし、無発泡樹脂フィルムでもよい。
【0088】
基材41が発泡樹脂フィルムで構成されている場合、発泡樹脂の熱伝導率は、無発泡の同じ樹脂の熱伝導率よりも小さいので、本実施形態は簡易な構成で基材41の熱伝導性を低くできる。基材41の熱伝導性が低い場合、サーマルプリンタ1による印刷時には、感熱層42側から感熱テープ4に入力された熱が、基材41へと拡散しにくい。よって、本実施形態は感熱層42を発色させるために感熱テープ4に入力する熱量を簡易な構成で少なくできる。すなわち、本実施形態は基材41に発泡樹脂フィルムを用いることで、熱伝導性を低くするために特殊な材料を基材41に用いることなく、感熱層42を発色させるために感熱テープ4に入力する熱量を少なくできる。
【0089】
サーマルプリンタ1による印刷後、感熱テープ4に粘着テープ7が貼り合わされると、基材41は感熱層42を保護するラミネート部材として機能する。基材41の熱伝導率が低ければ、熱伝導率の高い素材を使う場合に比べて、基材41は基材41側から入力される熱に対して感熱層42の不要な変色を防ぐことができる。
【0090】
基材41が無発泡樹脂フィルムで構成されている場合、発泡樹脂フィルムの場合よりも基材41の可視光透過率が高くなりやすい。よって、貼り合わせテープ9は印刷された画像をユーザに綺麗に見せることができる。
【0091】
基材41は、用途に応じた程度の可視光透過性があれば、金属箔(アルミニウム箔、銅箔)、真空蒸着フィルム(VM)等であってもよいし、半透明紙、和紙、上質紙、無塵紙、グラシン紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、ラミネート紙(ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙等)、合成紙、クラフト紙等の各種紙でもよい。基材41は、不織布、ガラスクロス等でもよい。
【0092】
上記実施形態では、予め印刷される画像は、バーコードImであったがこれに限らない、例えば、画像は、その他の文字、図形、記号等であってもよい。例えば、2次元コード、QRコード(登録商標)、DataMatrix、MaxiCode、PDF417、Aztec、POSTNET等があげられる。上記実施形態では、予め印刷される画像は、基材41の上面に印刷されたがこれ限らない。予め印刷される画像は、基材41の上面とは反対側の下面に印刷されてもよい。画像が基材41の下面に印刷されるので、ユーザは、画像を直接視認できる。
【0093】
上記実施形態においてオーバーコート層44は青色の可視光よりも黄色の可視光を多く透過させてもよいし、半透明または不透明であってもよい。オーバーコート層44は例えば遮熱層43と同じ材質であってもよい。つまり、上記実施形態において第3遮熱層(図示略)がオーバーコート層44として設けられてもよい。オーバーコート層44は省略されてもよい。この場合、サーマルヘッド10から複数の感熱層42への熱伝達性が高くなる。よって、サーマルプリンタ1はサーマルヘッド10による加熱時間を短縮化できる。サーマルプリンタ1はオーバーコート層44にかかるコストを削減できる。
【0094】
上記実施形態において両面粘着テープ71は、透明であってもよい。また、両面粘着テープ71(シート72)は白色以外でもよく、1または複数の色に着色されて構成されてもよい。つまり、両面粘着テープ71(シート72)には図柄等が付されていてもよい。テープカセット30はシート72の色を変えることで、貼り合わせテープ9を感熱テープ4側からユーザが見たときの背景の色および柄を多様化できる。特に両面粘着テープ71を濃い色にする場合には、テープカセット30はシート72に着色する方が、第1粘着層73に着色するよりも粘着テープ7の厚みを小さくしやすい。
【0095】
両面粘着テープ71は不透明でもよいし、半透明または透明でもよい。シート72の可視光透過率は感熱テープ4の各層のいずれかの可視光透過率よりも低くてもよいし、感熱テープ4の各層のいずれの可視光透過率よりも高くてもよいし、感熱テープ4の各層のいずれかの可視光透過率よりも高くてもよい。両面粘着テープ71が透明または半透明の場合(つまり可視光透過性を有する場合)、例えば貼り合わせテープ9が所定の壁に貼り付けられると、貼り付けられた壁が背景となる。このため、ユーザは貼り合わせテープ9を貼り付ける壁に応じて背景を自由に変更できる。第1粘着層73および第2粘着層74の少なくとも一方が着色されていてもよいし、不透明であってもよい。
【0096】
上記実施形態において粘着テープ7はシート72と第1粘着層73とで構成されてもよい。この場合、例えば貼り合わせテープ9の完成後、シート72のうち第1粘着層73とは反対側の面(つまり、外に露出する面)にユーザが粘着剤を塗布してもよい。粘着テープ7は自己粘着性を有していてもよい。粘着テープ7の厚みが小さい場合、テープカセット30は第2供給ロール70の大きさを小型化できる。よって、テープカセット30はカセットケース31を小型化できる。
【0097】
上記実施形態において複数の感熱層42は2層で構成されてもよい。つまり、第3感熱層423は省略されてもよい。この場合、第2遮熱層432も省略されてもよい。この場合、第1遮熱層431の下面に薬品が塗布されることで第1感熱層421が形成され、第1遮熱層431の上面に薬品が塗布されることで第2感熱層422が形成されてもよい。つまり、感熱テープ4には少なくとも1つの遮熱層が設けられていればよい。
【0098】
上記実施形態において複数の感熱層42は4層以上で構成されてもよい。例えば第3感熱層423に対して第2感熱層422とは反対側に第4感熱層(図示略)が設けられてもよい。この場合、第4感熱層は例えば第4温度を超えた場合に第4色に発色する。第4温度は第3温度よりも高い。第4色は例えばブラックである。この場合、厚み方向において第3感熱層423と第4感熱層との間には第3遮熱層(図示略)が設けられる。
【0099】
上記実施形態において第1色、第2色、および第3色はそれぞれシアン、マゼンタ、およびイエロー以外の色でもよく、例えばそれぞれ同じ色でもよい。貼り合わせテープ9は同じ色の層を複数重ね合わせることで、形成された画像の奥行きを表現できる。
【0100】
上記実施形態において感熱層42の各層が発色する温度は、第2温度は、第1温度よりも高く、且つ第3温度は、第2温度よりも高く設定されていたが、これに限らず、第2温度は、第3温度よりも高く、且つ第1温度は、第2温度よりも高くてもよい。この場合、サーマルヘッド10から第1感熱層421までの距離が長いため、上記実施形態の場合と比べて、第1感熱層421に高温の熱をかける必要がある。これにより、貼り合わせテープ9は、熱によるオーバーコート層44の凹凸が大きくなるため、第1粘着層73との接着性が向上する。
【0101】
上記実施形態において複数の感熱層42はそれぞれ複数の遮熱層43の上面に薬品が塗布されることで形成されてもよい。複数の感熱層42はあらかじめシート状に形成され、複数の遮熱層43に接着されてもよい。
【0102】
上記実施形態において基材41の紫外線透過率は第1遮熱層431の紫外線透過率よりも高くてもよく、複数の遮熱層43のいずれの紫外線透過率よりも高くてもよい。基材41の熱伝導性は第1遮熱層431の熱伝導性よりも高くてもよく、複数の遮熱層43のいずれの熱伝導性よりも高くてもよい。基材41の厚みは第1遮熱層431の厚みよりも小さくてもよく、複数の遮熱層43のいずれの厚みよりも小さくてもよい。
【0103】
基材41の屈折率は第1遮熱層431の屈折率よりも低くてもよい。基材41の屈折率は複数の遮熱層43のいずれかの屈折率よりも低くてもよいし、複数の遮熱層43のいずれの屈折率よりも低くてもよい。基材41の屈折率が低い場合、基材41側から感熱テープ4に入射した外光は、基材41と複数の遮熱層43のいずれかとの間の界面で全反射を生じにくくなる。よって、テープカセット30は光沢感の小さいいわゆるつや消しの貼り合わせテープ9をユーザに提供できる。
【0104】
上記実施形態において切れ目76は直線でなくてもよく、例えば波線等でもよい。切れ目76は1本でなくてもよく、複数本の切れ目76が幅方向に並んで剥離紙75に設けられていてもよい。例えば長手方向に所定の間隔を空けて複数本の切れ目76が幅方向に延びてもよいし、幅方向および長手方向に対して斜めに延びていてもよい。
【0105】
上記実施形態においてカセットケース31には第1供給ロール40に代えて第1供給ファンホールドが収容されてもよい。つまり、第1供給ファンホールドは、感熱テープ4が折り畳まれた状態で感熱テープ4の供給部としてカセットケース31に収容されていてもよい。カセットケース31には第2供給ロール70に代えて第2供給ファンホールドが収容されてもよい。つまり、第2供給ファンホールドは、粘着テープ7が折り畳まれた状態で粘着テープ7の供給部としてカセットケース31に収容されていてもよい。
【0106】
上記実施形態において第1供給ロール40は第1テープスプール21が省略された、いわゆるコアレスタイプであってもよい。第2供給ロール70は第2テープスプール22が省略された、いわゆるコアレスタイプであってもよい。
【0107】
上記実施形態において搬送ローラ33はサーマルプリンタ1側に設けられていてもよい。つまり、搬送ローラ33は駆動軸18にあらかじめ装着されていてもよい。印刷された感熱テープ4および粘着テープ7はサーマルプリンタ1側の部材(駆動軸18にあらかじめ装着されている搬送ローラ33および可動ローラ14)によって互いに貼り合わされてもよい。
【0108】
上記実施形態においてCPU91はS2の処理を省略してもよい。つまり、CPU91は鏡像反転画像の画像データを作成しなくてもよい。この場合、ユーザは貼り合わせテープ9に形成される画像を自ら反転させてサーマルプリンタ1に入力してもよい。つまり、貼り合わせテープ9に形成される画像が「q」であれば、ユーザは「d」を指定すればよい。S1およびS2の処理はサーマルプリンタ1に接続された外部機器(パーソナルコンピュータ、スマートフォン等)で実行されてもよい。
【0109】
上記実施形態において貼り合わせテープ9の切断はユーザによって手動で行われてもよい。切断機構16は切断位置において粘着テープ7を長手方向に一続きに繋げたまま、貼り合わせテープ9のうち感熱テープ4を厚み方向に全部切断する、いわゆるハーフカットを実行できてもよい。
【0110】
ユーザが手作業で、印刷された感熱テープ4と粘着テープ7とを貼り合わせてもよい。この場合、サーマルプリンタ1には感熱テープ4と粘着テープ7とを貼り合わせる機構が設けられていなくてもよい。カセットケース31の上面、底面、側面の一部は省略されてもよい。搬送ローラ33は回転不能であってもよく、例えば固定された円柱体、板状体等であってもよい。この場合、例えば搬送モータ95の駆動力は可動ローラ14に伝達されてもよい。
【0111】
上記実施形態では感熱テープ4が複数の感熱層42を有する。これに対し、感熱テープ4は1つの感熱層のみを有していてもよい。この場合、例えば、基材41、第1感熱層421、第1遮熱層431、およびオーバーコート層44は、この順に並んで積層される。印刷後に切れ目76を有する粘着テープ7が感熱テープ4に対して基材41とは反対側から貼り合わされる。このため、テープカセット30は切れ目76による印刷品質の劣化を抑制できる。つまり、印刷された感熱テープ4に後から粘着テープ7が貼り合わされるので、テープカセット30は複数の感熱層42を有する感熱テープ4の場合のみならず、1つの感熱層を有する感熱テープ4であっても上記ホワイトライン現象の発生を抑制できる。
【0112】
なお、感熱テープ4が1つの感熱層を有する場合、第1遮熱層431およびオーバーコート層44の両方とも省略されてもよい。この場合、基材41の上面に薬品が塗布されることで上記1つの感熱層が形成されてもよい。
【0113】
上記実施形態においてCPU91は、S2の処理で印刷方向Y2から画像を見て感熱テープ4の長手方向の中心を通り、且つ短手方向に平行な線を対称軸として、画像の表示内容を対称移動させることで鏡像反転させてもよい。具体的には、「q」を示す画像が指定された場合、CPU91は「q」を鏡像反転させることで、上記実施形態の「d」の代わりに「p」を示す画像データを作成してもよい。
【0114】
CPU91の代わりにマイクロコンピュータ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等がプロセッサとして用いられてもよい。貼り合わせテープ作成処理は複数のプロセッサによって分散処理されてもよい。非一時的な記憶媒体は情報を記憶する期間に関わらず、情報を留めておくことが可能な記憶媒体であればよい。非一時的な記憶媒体は一時的な記憶媒体(例えば、伝送される信号)を含まなくてもよい。プログラムは例えばネットワークに接続されたサーバからダウンロードされて(すなわち、伝送信号として送信され)、フラッシュメモリ92に記憶されてもよい。この場合、プログラムはサーバに備えられたハードディスクドライブ等の非一時的な記憶媒体に保存されていればよい。なお、上述した変形例は矛盾が生じない限り、互いに組み合わされてもよい。
【0115】
<対応記載>
上記実施形態において貼り合わせテープ9が本発明の「媒体」に相当する。基材41が本発明の「感熱媒体基材」に相当する。第1感熱層421が本発明の「第1発色層」に相当する。基材41の上面が本発明の「第1面」に相当する。感熱テープ4が本発明の「感熱媒体」に相当する。粘着テープ7が本発明の「粘着媒体」に相当する。第1粘着層73が本発明の「粘着層」に相当する。バーコードImは、本発明の「画像」に相当する。基材41の下面が本発明の「第2面」に相当する。第2感熱層422が本発明の「第2発色層」に相当する。テープカセット30が本発明の「カートリッジ」に相当する。第1テープスプール21が本発明の「第1保持部」に相当する。第2テープスプール22が本発明の「第2保持部」に相当する。カセットケース31が本発明の「ケース」に相当する。図7のS3の処理が本発明の「印刷工程」に相当する。図7のS4の処理が本発明の「貼り合わせ工程」に相当する。
【符号の説明】
【0116】
1 サーマルプリンタ
4 感熱テープ
7 粘着テープ
8 装着部
9 貼り合わせテープ
10 サーマルヘッド
30 テープカセット
31 カセットケース
41 基材
42 感熱層
73 第1粘着層
74 第2粘着層
75 剥離紙
91 CPU
421 第1感熱層
422 第2感熱層
423 第3感熱層
Im バーコード
図1
図2
図3
図4
図5
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図8