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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04225 20160101AFI20241022BHJP
   H01M 8/0612 20160101ALI20241022BHJP
   H01M 8/04302 20160101ALI20241022BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20241022BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20241022BHJP
   H01M 8/0432 20160101ALI20241022BHJP
   C01B 3/38 20060101ALI20241022BHJP
   H01M 8/12 20160101ALN20241022BHJP
【FI】
H01M8/04225
H01M8/0612
H01M8/04302
H01M8/04746
H01M8/04 J
H01M8/0432
C01B3/38
H01M8/12 101
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021016424
(22)【出願日】2021-02-04
(65)【公開番号】P2022119360
(43)【公開日】2022-08-17
【審査請求日】2023-12-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 大河
(72)【発明者】
【氏名】堀内 幸一郎
【審査官】橋本 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-010944(JP,A)
【文献】国際公開第2014/115502(WO,A1)
【文献】特開2012-221934(JP,A)
【文献】特開2020-047400(JP,A)
【文献】特開2012-185924(JP,A)
【文献】特開2007-141772(JP,A)
【文献】特開2013-243060(JP,A)
【文献】特開2020-107401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00-8/2495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池スタックと、
原燃料ガスを水蒸気改質して前記燃料ガスを生成する改質部と、
前記原燃料ガスを前記改質へ供給する原燃料ガス供給ラインと、
前記原燃料ガス供給ラインに設けられ、前記原燃料ガスを圧送するポンプと、
前記原燃料ガス供給ラインにおける前記ポンプよりも上流側に設けられたガバナと、
燃焼熱により前記改質部を加熱する燃焼部と、
前記燃料電池スタックを通過した未使用燃料を前記燃焼部へ供給する未使用燃料供給ラインと、
前記未使用燃料供給ラインから分岐して前記原燃料ガス供給ラインにおける前記ポンプと前記ガバナとの間に接続され、前記未使用燃料の一部を前記原燃料ガス供給ラインへ還流させる還流ラインと、
前記還流ラインに設けられた電磁弁と、
前記電磁弁を制御する制御装置と、
を備え
前記制御装置は、前記燃料電池システムが起動中のときには、前記未使用燃料が前記燃焼部に供給されると共に前記原燃料ガス供給ラインに還流しないように前記電磁弁を制御し、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記未使用燃料が前記燃焼部に供給されると共に前記原燃料ガス供給ラインに還流するように前記電磁弁を制御する、
燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記制御装置は、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記燃料電池スタックの状態に応じて前記未使用燃料の還流量が変化するように前記電磁弁を制御する、
燃料電池システム。
【請求項3】
請求項に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタックの温度に相関する温度を検出する温度センサを備え、
前記制御装置は、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記温度センサにより検出される温度が所定温度以上となると、前記未使用燃料の還流量が増量するように前記電磁弁を制御する、
燃料電池システム。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料電池システムであって、
前記制御装置は、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記温度センサにより検出される温度が所定温度以上となると、前記未使用燃料の還流量が増量するように前記電磁弁を制御すると共にシステム全体の燃料利用率が増加するように前記ポンプを制御する、
燃料電池システム。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれか1項に記載の燃料電池システムであって、
前記未使用燃料供給ラインに設置され、前記未使用燃料に含まれる水蒸気を凝縮させて、前記改質部の改質に用いられる水を生成する凝縮器を備え、
前記凝縮器は、前記未使用燃料供給ラインにおける前記還流ラインへの分岐箇所よりも上流に設置されている、
燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の燃料電池システムとしては、原燃料ガスを水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器と、水蒸気改質に用いる水蒸気を発生させる気化器と、燃料ガスと空気中の酸素との反応により発電するセルスタックと、改質器の原燃料ガスを供給するための現燃焼ガス供給手段と、燃料オフガスを燃焼させる燃焼器と、セルスタックからの燃料オフガスを燃焼器に送給するための燃料オフガス送給流路と、燃料オフガス送給流路を流れる燃料オフガスの一部を燃料ガス供給手段の上流側に導くためのリサイクル流路と、を備える固体酸化物形燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この燃料電池システムでは、燃料オフガス中の一酸化炭素と水蒸気とが反応して二酸化炭素と水素とに変換する際の反応熱による温度変化を検知するための発熱検知手段を燃料オフガス送給流路に備え、システムのコントローラは、発熱検知手段の検知温度に基づいて燃料ガス供給手段を制御して燃料利用率を補正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-107401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、燃料オフガス送給流路を介して燃料オフガスの一部を燃料ガス供給手段に還流させることにより、システム全体の燃料利用率を高めて発電効率を向上させることができる。しかしながら、システムの運転を適正に行なう上で、常時、一定の燃料オフガスを還流させることが適切でない場合が生じる。例えば、システム起動時においては、燃料電池スタックや気化器、改質器を燃焼部の燃焼熱によって暖機するため、燃焼部には十分な燃料が供給されることが望ましい。しかしながら、システム起動時に燃料電池スタックを通過した燃料の一部が還流されると、燃焼部に供給される燃料が一時的に少なくなり、暖機が遅れてシステムの起動時間が長くなるおそれがある。
【0005】
本発明の燃料電池システムは、発電効率を向上させつつ、システムの運転を適正に行なうこと可能な燃料電池システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の燃料電池システムは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の燃料電池システムは、
燃料ガスと酸化剤ガスとの反応により発電する燃料電池スタックと、
原燃料ガスを水蒸気改質して前記燃料ガスを生成する改質部と、
前記原燃料ガスを前記改質器へ供給する原燃料ガス供給ラインと、
燃焼熱により前記改質部を加熱する燃焼部と、
前記燃料電池スタックを通過した未使用燃料を前記燃焼部へ供給する未使用燃料供給ラインと、
前記未使用燃料供給ラインから分岐し、前記未使用燃料の一部を前記原燃料ガス供給ラインへ還流させる還流ラインと、
前記還流ラインに設けられた電磁弁と、
前記電磁弁を制御する制御装置と、
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の燃料電池システムでは、燃料電池スタックを通過した未使用燃焼を燃焼部へ供給する未使用燃料供給ラインと、未使用燃料供給ラインから分岐して未使用燃料供給ラインを流れる未使用燃料の一部を原燃料ガス供給ラインへ還流させる還流ラインと、還流ラインに設けられた電磁弁と、電磁弁を制御する制御装置と、を備える。原燃料ガス供給ラインに還流させる未使用燃料を制御することで、発電効率を向上させつつシステムの運転を適正に行なうことが可能な燃料電池システムとすることができる。
【0009】
こうした本発明の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記燃料電池システムが起動中のときには、前記未使用燃料が還流しないように前記電磁弁を制御し、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記未使用燃料が還流するように前記電磁弁を制御してもよい。こうすれば、システム起動時において、燃焼部に十分な未使用燃料を供給することができるため、改質部などの暖機を促進させてシステムの起動時間を短縮させることができる。
【0010】
また、本発明の燃料電池システムにおいて、前記制御装置は、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記燃料電池スタックの状態に応じて前記未使用燃料の還流量が変化するように前記電磁弁を制御してもよい。こうすれば、燃料電池スタックの状態を良好な状態に維持することができる。この場合、前記燃料電池スタックの温度に相関する温度を検出する温度センサを備え、前記制御装置は、前記燃料電池システムが発電中のときには、前記温度センサにより検出される温度が所定温度以上となると、前記未使用燃料の還流量が増量するように前記電磁弁を制御してもよい。こうすれば、燃料電池スタックの温度を適正温度に維持することができ、燃料電池スタックの劣化を抑制することができる。
【0011】
さらに、本発明の燃料電池システムにおいて、前記未使用燃料供給ラインに設置され、前記未使用燃料に含まれる水蒸気を凝縮させて、前記改質部の改質に用いられる水を生成する凝縮器を備え、前記凝縮器は、前記未使用燃料供給ラインにおける前記還流ラインへの分岐箇所よりも上流に設けられてもよい。こうすれば、燃焼部には、水分が除去された未使用燃料が供給されるため、燃焼部での燃焼性をより向上させることができる。また、凝縮器において未使用燃焼に含まれる水分の凝縮により生成された水は改質部での改質に用いられるため、外部からの水の補給が不要な水自立を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図である。
図2】第1実施形態に係る燃料電池システムが備える還流装置を中心とした概略構成図である。
図3】第1実施形態に係る制御ルーチンを示すフローチャートである。
図4】他の実施形態に係る燃料電池システムが備える還流装置を中心とした概略構成図である。
図5】第2実施形態に係る燃料電池システムが備える還流装置を中心とした概略構成図である。
図6】第3実施形態に係る燃料電池システムが備える還流装置を中心とした概略構成図である。
図7】第3実施形態に係る制御ルーチンを示すフローチャートである。
図8】比例弁の開度Qと還流率との関係を示す説明図である。
図9】システム燃料利用率Ufsyと還流率との関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、第1実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図であり、図2は、第1実施形態に係る燃料電池システムが備える還流装置を中心とした概略構成図である。第1実施形態の燃料電池システム10は、図示するように、アノードガス(燃料ガス)中の水素とカソードガス(酸化剤ガス)中の酸素との電気化学反応により発電する燃料電池スタック21を含む発電モジュール20と、原燃料ガス供給管31を介して発電モジュール20にアノードガスの原料となる原燃料ガス(例えば天然ガスやLPガス)を供給する原燃料ガス供給装置30と、発電モジュール20に原燃料ガスからアノードガスへの改質(水蒸気改質)に必要な改質水を供給する改質水供給装置40と、発電モジュール20(燃料電池スタック21)にカソードガスとしてのエアを供給するエア供給装置50と、発電モジュール20において発生した排熱を回収する排熱回収装置60と、燃料電池スタック21において電気化学反応(発電)に使用されなかった未使用燃料の一部を原燃料ガス供給管31に還流させる還流装置80と、システム全体をコントロールする制御装置90と、を備える。
【0015】
発電モジュール20は、燃料電池スタック21や、気化器22、改質器23、燃焼器24、2つの熱交換器26,27を含み、これらは、断熱性を有するモジュールケース29に収容されている。
【0016】
燃料電池スタック21は、酸化ジルコニウム等の電解質と当該電解質を挟持するアノード電極およびカソード電極とをそれぞれ有し、図2中、左右方向(水平方向)に配列された複数の固体酸化物形の単セルを備える。各単セルのアノード電極内には、図示しないアノードガス通路が形成されている。また、各単セルのカソード電極内には、図示しないカソードガス通路が形成されている。更に、燃料電池スタック21の近傍には、温度センサ96が設置されている。温度センサ96は、燃料電池スタック21の温度に相関する温度(スタック相関温度)T4を検出する。
【0017】
発電モジュール20の気化器22および改質器23は、モジュールケース29内の燃料電池スタック21の上方に間隔をおいて配設される。また、燃料電池スタック21と気化器22および改質器23との間には、燃料電池スタック21の作動や、気化器22および改質器23での反応に必要な熱を発生させる燃焼器24が配設される。燃焼器24には、着火ヒータ25が設置されている。
【0018】
気化器22は、燃焼器24からの熱により原燃料ガス供給装置30からの原燃料ガスと改質水供給装置40からの改質水とを加熱し、原燃料ガスを予熱すると共に改質水を蒸発させて水蒸気を生成する。気化器22により予熱された原燃料ガスは、水蒸気と混合され、その混合ガスは、当該気化器22から改質器23に流入する。また、改質器23の入口付近には、当該改質器23に流入する混合ガスの温度(気化器温度)T1を検出する温度センサ95が設置されている。
【0019】
改質器23は、その内部に充填された例えばRu系またはNi系の改質触媒を有し、燃焼器24からの熱の存在下で、改質触媒による気化器22からの混合ガスの反応(水蒸気改質反応)によって水素ガスと一酸化炭素とを生成する。更に、改質器23は、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気との反応(一酸化炭素シフト反応)によって水素ガスと二酸化炭素とを生成する。これにより、改質器23によって、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の原燃料ガス等を含むアノードガスが生成されることになる。改質器23により生成されたアノードガスは、アノードガス配管71を通って各単セルのアノードガス通路へ流入し、アノード電極に供給される。
【0020】
また、カソードガスとしてのエアは、カソードガス配管72を介して各単セルのカソードガス通路へ流入し、カソード電極に供給される。各単セルのカソード電極では、酸化物イオン(O2-)が生成され、当該酸化物イオンが電解質を透過してアノード電極で水素や一酸化炭素と反応することにより電気エネルギが得られる。
【0021】
各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったアノードガス(以下、「アノードオフガス」という)は、アノードオフガス配管73を通って熱交換器62に供給され、熱交換器62により冷却させられてアノードオフガスに含まれる水分が除去された後、アノードオフガス配管74を通って燃焼器24に供給される。アノードオフガス配管73,74には熱交換器26が設置され、アノードオフガス配管74を流れるアノードオフガス(熱交換器62を通過した後のアノードオフガス)は、熱交換器26において燃料電池スタック21からアノードオフガス配管73を流れる高温のアノードオフガス(熱交換器62を通過する前のアノードオフガス)との熱交換により昇温させられる。また、各単セルにおいて電気化学反応(発電)に使用されなかったカソードガス(以下、「カソードオフガス」という)は、カソードオフガス配管75を通って燃焼器24に供給される。
【0022】
燃焼器24に流入したアノードオフガスは、水素や一酸化炭素等の燃料成分を含む可燃性ガスであり、燃焼器24に流入した酸素を含むカソードオフガスと混合される。そして、着火ヒータ25により点火させられて燃焼器24で混合ガスが着火すると、当該混合ガスの燃焼により、燃料電池スタック21の作動や、気化器22での原燃料ガスの予熱や水蒸気の生成、改質器23での水蒸気改質反応等に必要な熱が発生することになる。また、燃焼器24では、未燃燃料を含む燃焼排ガスが生成され、当該燃焼排ガスは、燃焼排ガス配管76を通り、熱交換器27および燃焼触媒28を経て外気へ排出される。燃焼触媒28は、燃焼排ガス中の未燃燃料を再燃焼させるための酸化触媒である。
【0023】
原燃料ガス供給装置30は、原燃料ガスを供給する原燃料供給源1と気化器22とを接続する原燃料ガス供給管31と、当該原燃料ガス供給管31に設置された開閉弁(2連弁)32,33、オリフィス34、ゼロガバナ(均圧弁)35、ガスポンプ36および脱硫器38とを有する。原燃料ガスは、ガスポンプ36を作動させることで、原燃料供給源1から脱硫器38を介して気化器22へと圧送(供給)される。脱硫器38は、例えば常温脱硫式の脱硫器として構成される。また、原燃料ガス供給管31のオリフィス34とゼロガバナ35との間には、原燃料ガス供給管31を流れる原燃料ガスの単位時間当りの流量(ガス流量Qg)を検出する流量センサ39が設置されている。
【0024】
改質水供給装置40は、改質水を貯留する改質水タンク42と、改質水タンク42と気化器22とを接続する改質水供給管41と、改質水供給管41に設置された改質水ポンプ43と、を有する。改質水タンク42内の改質水は、改質水ポンプ43を作動させることで、当該改質水ポンプ43により気化器22へと圧送(供給)される。
【0025】
エア供給装置50は、モジュールケース29内に設置されたカソードガス配管72に接続されるエア供給管51と、エア供給管51の入口に設けられたエアフィルタ52と、エア供給管51に設置されたエアポンプ53と、を有する。エアポンプ53を作動させることで、カソードガスとしてのエアは、エアフィルタ52を介してエア供給管51に吸引され、カソードガス配管72を通って燃料電池スタック21(カソード電極)へと圧送(供給)される。カソードガス配管72を流れるエアは、熱交換器27において燃焼排ガス配管76を流れる高温の燃焼排ガスと熱交換されて昇温させられる。
【0026】
排熱回収装置60は、湯水を貯留する貯湯タンク61と、燃料電池スタック21からアノードオフガス配管73を流れるアノードオフガスと湯水とを熱交換する熱交換器62と、貯湯タンク61と熱交換器62とに接続された循環配管63と、循環配管63に組み込まれた循環ポンプ64と、を有する。貯湯タンク61内に貯留されている湯水は、循環ポンプ64を作動させることで、熱交換器62へと導入され、熱交換器62でアノードオフガスとの熱交換によって昇温させられた後、貯湯タンク61へと返送される。
【0027】
また、熱交換器62のアノードオフガスの通路出口には、凝縮水配管44とアノードオフガス配管74とが接続されており、アノードオフガス中の水蒸気が貯湯タンク61からの湯水との熱交換により凝縮することにより得られた凝縮水は、凝縮水配管44を通って改質水タンク42内に導入される。また、上述したように、熱交換器62において水分が除去されたアノードオフガスは、アノードオフガス配管74を通って燃焼器24に供給される。
【0028】
還流装置80は、図2に示すように、アノードオフガス配管74から分岐すると共に原燃料ガス供給管31におけるゼロガバナ35とガスポンプ36との間に接続される還流配管81と、還流配管81に設置される第1開閉弁85(第1オンオフ電磁弁)および第2開閉弁86(第2オンオフ電磁弁)と、を有する。還流配管81は、アノードオフガス配管74に一端が接続された上流管部81aと、上流管部81aの他端と原燃料ガス供給管31とに対して互いに並列接続された2つの下流管部82a,82bと、を含む。第1開閉弁85は、常閉式の開閉弁であり、上流管部81aに設置されている。また、第2開閉弁86は、常閉式の開閉弁であり、一方の下流管部82bに設置されている。各下流管部82a,82bには、オリフィス83a,83bが形成されている。第1開閉弁85および第2開閉弁86が共に閉弁された状態において、アノードオフガス配管74から原燃料ガス供給管31へのアノードオフガスの還流ラインが遮断され、第1開閉弁85のみを開弁することにより、1つの下流管部82aを介してアノードオフガス配管74と原燃料ガス供給管31とが連通することで還流ラインが開放され、第1開閉弁85および第2開閉弁86を共に開弁することにより、2つの下流管部82a,82bを介してアノードオフガス配管74と原燃料ガス供給管31とが連通することで還流ラインが開放される。すなわち、第1開閉弁85および第2開閉弁86を共に開弁した場合、第1開閉弁85のみを開弁した場合に比して、アノードオフガスの還流量を増大させることができる。
【0029】
燃料電池スタック21の出力端子には、図示しないが、パワーコンディショナの入力端子が接続され、当該パワーコンディショナの出力端子には、リレーを介して電力系統から負荷への電力ラインに接続される。パワーコンディショナは、燃料電池スタック21から出力された直流電圧を所定電圧(例えば、DC250V~300V)に変換するDC/DCコンバータや、変換された直流電圧を電力系統と連系可能な交流電圧(例えば、AC200V)に変換するインバータを有する。
【0030】
制御装置90は、CPU91を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU91の他に処理プログラムを記憶するROM92と、データを一時的に記憶するRAM93と、図示しない入出力ポートと、を備える。制御装置90には、流量センサ39や、温度センサ95,96などからの各種検出信号が入力ポートを介して入力されている。また、制御装置90からは、開閉弁32,33のソレノイドや、ガスポンプ36のポンプモータ、改質水ポンプ43のポンプモータ、エアポンプ53のポンプモータ、循環ポンプ64のポンプモータ、着火ヒータ25、第1開閉弁85および第2開閉弁86のソレノイドなどへの各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。また、制御装置90には、無線式または有線式の通信回線を介して図示しないリモコンが接続される。制御装置90は、燃料電池システム10のユーザにより操作された当該リモコンからの信号に基づいて各種制御を実行する。
【0031】
次に、こうして構成された本実施形態の燃料電池システム10の動作について説明する。制御装置90のCPU91は、システムの起動が要求されると、各種の準備処理を実行した後、燃焼器24に原燃料ガスとエアとを供給して燃焼器24においてその混合ガスに着火して発電モジュール20を暖機する。そして、温度センサ96により検出されるスタック相関温度T4が予め定められた発電許可温度以上に至ると、システムの起動が完了し、原燃料ガスとエアの増量を開始して発電を開始する。
【0032】
発電を開始すると、要求される発電出力に応じた目標電流Itagが燃料電池スタック21から出力されるよう原燃料ガス、改質水およびエア(空気)の供給量を制御して発電を行なう。原燃料ガスの供給量の制御は、目標電流Itagと燃料電池スタック21からのアノードオフガスに対する原燃料ガス供給管31に還流されるアノードオフガスの比率である還流率Rとに基づいてシステム全体の燃料利用率(システム燃料利用率Ufsy)が設定された比率となるように目標ガス流量Qgtagを設定し、流量センサ39により検出されるガス流量Qgが設定した目標ガス流量Qgtagに一致するようガスポンプ36を制御することにより行なわれる。改質水の供給量の制御は、改質器23におけるスチームカーボン比SC(原燃料ガス中の炭化水素に含まれる炭素と水蒸気改質のために添加される水蒸気とのモル比)が予め定められた目標比SCtagに一致するように目標ガス流量Qgtagに基づいて目標改質水流量Qwtagを設定し、設定した目標改質水流量Qwtagの改質水が供給されるよう改質水ポンプ43を制御することにより行なわれる。エアの供給量の制御は、温度センサ96により検出されるスタック相関温度T4が予め定められた目標温度T4tagに一致するようにフィードバック制御により目標エア流量Qatagを設定し、設定した目標エア流量Qatagのエアが供給されるようエアポンプ53を制御することにより行なわれる。
【0033】
発電中にシステムの停止が要求されると、温度センサ96により検出されるスタック相関温度T4が予め定められた停止許可温度以下になるまで、高温雰囲気下で燃料電池スタック21(電極)が酸化劣化しない程度の流量(一定流量)を目標ガス流量Qgtagに設定してガスポンプ36を制御すると共に燃料電池スタック21を冷却するのに必要な流量(一定流量)を目標エア流量Qatagに設定してエアポンプ53を制御する。そして、スタック相関温度T4が停止許可温度以下になると、ガスポンプ36やエアポンプ53を停止して、システムを停止させる。
【0034】
次に、還流装置80の動作について説明する。図3は、制御装置90のCPU91により実行される制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、システムの起動が指示されたときに実行される。
【0035】
制御ルーチンが実行されると、制御装置90のCPU91は、まず、上述したシステム起動を開始する(ステップS100)。続いて、CPU91は、システム起動が完了したか否かを判定し(ステップS110)、システム起動が完了したと判定すると、発電を開始する(ステップS120)。上述したように、第1開閉弁85および第2開閉弁86は、常閉式の開閉弁であり、システム起動が完了するまでは、閉状態とされる。すなわち、燃料電池スタック21からの未使用燃料は、原燃料ガス供給管31へ還流されることなく、燃焼器24に供給される。これにより、システム起動時において、燃焼器24に十分な未使用燃料を供給することができ、燃焼器24での未使用燃料の燃焼により燃料電池スタック21や気化器22、改質器23の暖機を促進して、システムの起動時間を短縮することができる。
【0036】
発電を開始すると、第1開閉弁85を開弁する(ステップS130)。下流管部82aにより還流ラインが開放され、燃料電池スタック21からの未使用燃料(アノードオフガス)の一部が原燃料ガス供給管31に還流されることとなる。これにより、未使用燃料は再度、アノードガスとして燃料電池スタック21の発電に用いられるため、システム燃料利用率Ufsyを高めることができ、発電効率を向上させることができる。
【0037】
第1開閉弁85を開弁して未使用燃料の還流を開始すると、温度センサ96からのスタック相関温度T4を入力し(ステップS140)、入力したスタック相関温度T4が上限温度Tmax以上であるか否かを判定する(ステップS150)。ここで、上限温度Tmaxは、燃料電池スタック21の適正温度範囲における上限付近の温度に定められている。スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上でないと判定すると、ステップS140に戻る。一方、スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上であると判定すると、第2開閉弁86を開弁すると共に(ステップS160)、システム燃料利用率Ufsyを所定比率ΔUだけ増加させる(ステップS170)。上述したように、第2開閉弁86を開弁すると、2つの下流管部82a,82bを介してアノードオフガス配管74と原燃料ガス供給管31とが連通し、還流ラインが開放されるため、アノードオフガスの原燃料ガス供給管31への還流率Rを増大させることができる。そして、システム燃料利用率Ufsyが増加するようにガスポンプ36が制御されることで、燃料電池スタック21から燃焼器24へ供給される未使用燃料の量を少なくすることができる。これにより、燃焼器24での燃焼熱を低減させて、燃料電池スタック21の昇温を抑制することができる。
【0038】
第2開閉弁86を開弁すると共にシステム燃料利用率Ufsyを増加させると、燃料電池スタック21の温度状態が安定するのを待って(ステップS180)、温度センサ96からスタック相関温度T4を入力し(ステップS190)、入力したスタック相関温度T4が上限温度Tmax以上であるか否かを判定する(ステップS200)。スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上でないと判定すると、燃料電池スタック21の昇温は抑制されたと判断し、ステップS190に戻ってシステムの運転を継続する。一方、スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上であると判定すると、システム燃料利用率Ufsyが予め定められた上限値Umaxに達したか否かを判定する(ステップS210)。システム燃料利用率Ufsyが上限値Umaxに達していないと判定すると、ステップS170に戻って、システム燃料利用率Ufsyを更に所定比率ΔUだけ増加させる。一方、システム燃料利用率Ufsyが上限値Umaxに達したと判定すると、燃料電池スタック21の昇温が抑制できないと判断し、第1開閉弁85および第2開閉弁86を閉弁すると共に(ステップS220)、上述したシステム停止を行なって(ステップS230)、本ルーチンを終了する。
【0039】
以上説明した第1実施形態の燃料電池システム10では、燃料電池スタック21を通過した未使用燃料を燃焼器24へ供給するアノードオフガス配管73,74と、アノードオフガス配管74から分岐してアノードオフガス配管74を流れる未使用燃料の一部を原燃料ガス供給管31へ還流させる還流配管81と、還流配管81に設置された第1開閉弁85および第2開閉弁86と、を備える。燃料電池システム10の状態に応じて原燃料ガス供給管31に還流させる未使用燃料を制御することで、発電効率を向上させつつシステムの運転を適正に行なうことが可能な燃料電池システムとすることができる。
【0040】
また、第1実施形態の燃料電池システム10では、システム起動中のときには、未使用燃料が原燃料ガス供給管31に還流しないように第1開閉弁85を閉弁し、発電中のときには、未使用燃料が原燃料ガス供給管31に還流するように第1開閉弁85を開弁する。これにより、システム起動時において、燃焼器24に十分な未使用燃料を供給することができるため、燃料電池スタック21や気化器22、改質器23の暖機を促進させてシステムの起動時間を短縮させることができる。
【0041】
さらに、第1実施形態の燃料電池システム10では、燃料電池スタック21の状態に応じて未使用燃料(アノードオフガス)の還流量が変化するように第1開閉弁85および第2開閉弁86を制御する。これにより、燃料電池スタック21の状態を良好な状態に維持することができる。さらに、温度センサ96からのスタック相関温度T4が上限温度Tmaxとなると、未使用燃料の還流量を増量させる。これにより、燃料電池スタック21の温度を適正温度に維持することができ、燃料電池スタック21の劣化を抑制することができる。また、還流配管81は、アノードオフガス配管74に一端が接続された上流管部81aと、上流管部81aの他端と原燃料ガス供給管31とに並列に接続された2つの下流管部82a,82bと、を備え、第1開閉弁85が上流管部81aに設置され、第2開閉弁86が一方の下流管部82bに設置される。これにより、簡易な構成により、未使用燃料の還流率を変化させることができる。
【0042】
また、第1実施形態の燃料電池システム10では、未使用燃料に含まれる水蒸気を凝縮させて改質器23の改質に用いられる水を生成する熱交換器62を備え、熱交換器62を、アノードオフガス配管74の還流配管81への分岐箇所よりも上流に設置する。これにより、燃焼器24には、水分が除去された未使用燃料が供給されるため、燃焼器24での燃焼性をより向上させることができる。また、熱交換器62において未使用燃料に含まれる水分の凝縮により生成された水は改質器23での改質に用いられるため、外部からの水の補給が不要な水自立を実現することができる。
【0043】
上述した第1実施形態では、還流配管81として、上流管部81aと原燃料ガス供給管31とに並列接続された2つの下流管部82a,82bと、一方の下流管部82bに設置された第2開閉弁86と、を備え、第2開閉弁86を開閉することで、アノードオフガスの還流率を2段階に変更するものとした。しかし、図4の他の実施形態に係る燃料電池システムが備える還流装置80Bに示すように、下流管部として互いに並列に接続された3本の下流管部82a,82b,82cと、下流管部82bに設置された第2開閉弁86と、下流管部82cに設置された第3開閉弁87と、を備え、第2開閉弁86および第3開閉弁87の開閉の組み合わせにより、アノードオフガスの還流率を3段階に変更してもよい。この場合、制御ルーチンにおいて、第2開閉弁86を開弁しても、スタック相関温度T4が上限温度Tmax未満にならなかった場合には、第3開閉弁87も開弁するようにすればよい。また、下流管部として互いに並列に接続された4本以上の下流管部を備え、アノードオフガスの還流率を4段階以上に変更してもよい。
【0044】
第2実施形態の燃料電池システムが備える還流装置180は、図5に示すように、上流管部81aに接続された入力ポートと複数の下流管部82a,82b,82cに接続された複数の出力ポートと、を有し、入力ポートと出力ポートとの連通を遮断したり、入力ポートと連通させる出力ポートを切り替えたりする切替バルブ185(ソレノイドバルブ)を備える。この第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、切替バルブ185を制御することで、未使用燃料を原燃料ガス供給管31に還流させないようにしたり、未使用燃料の原燃料ガス供給管31への還流率を変更したりすることができる。
【0045】
第3実施形態の燃料電池システムが備える還流装置280は、図6に示すように、アノードオフガス配管74と原燃料ガス供給管31とに接続された分岐のない1つの流路からなる還流管281と、還流管281に設置された比例弁285(比例電磁弁)およびオリフィス283とを備え、比例弁285の開度Qを調整することによりアノードオフガスの還流率を変更する。図7は、第3実施形態に係る制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、図7の制御ルーチンの各処理のうち図3のルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付し、その説明は重複するから省略する。
【0046】
第3実施形態に係る制御ルーチンでは、システム起動が完了し、発電を開始すると、比例弁285を予め定められた初期開度Qiniで開弁する(ステップS130B)。そして、発電中に、スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上となると(ステップS140,S150)、比例弁285の開度Qを所定比率ΔQだけ増加させると共に(ステップS160B)、システム燃料利用率Ufsyを所定比率ΔUだけ増加させる(ステップS170)。また、スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上となると(ステップS180~S200)、比例弁285の開度Qが100%に達し且つシステム燃料利用率Ufsyが上限値Umaxに達したか否かを判定する(ステップS210B)。比例弁285の開度Qが100%に達していないと判定したり、システム燃料利用率Ufsyが上限値Umaxに達していないと判定すると、ステップS160Bに戻って、比例弁285の開度Qの増加やシステム燃料利用率Ufsyの増加を繰り返す。図8は、比例弁の開度Qと還流率との関係を示す説明図であり、図9は、システム燃料利用率Ufsyと還流率との関係を示す説明図である。図示するように、比例弁285の開度Qは、スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上となると、上限温度Tmax未満となるまで、所定比率ΔQずつ段階的に増加するように設定される。また、システム燃料利用率Ufsyも、同様に、スタック相関温度T4が上限温度Tmax以上となると、上限温度Tmax未満となるまで、上限値Umaxを限度に、所定比率ΔUずつ段階的に増加するように設定される。これにより、発電効率を高めつつ、燃料電池スタック21の昇温を抑制することができる。一方、比例弁285の開度Qが100%に達し且つシステム燃料利用率Ufsyが上限値Umaxに達したと判定すると、燃料電池スタック21の昇温を抑制することができないと判断し、比例弁285を閉弁すると共に(ステップS220B)、システム停止を行なって(ステップS230)、本ルーチンを終了する。
【0047】
上述した実施形態では、温度センサ96からのスタック相関温度T4に基づいてアノードオフガスの還流率を変更したが、気化器温度Tや、燃料電池スタック21の出力電圧()スタック電圧)などに基づいてアノードオフガスの還流率を変更してもよい。
【0048】
実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施形態では、燃料電池スタック21が「燃料電池スタック」に相当し、改質器23が「改質部」に相当し、原燃料ガス供給管31が「原燃料ガス供給ライン」に相当し、燃焼器24が「燃焼部」に相当し、アノードオフガス配管73,74が「未使用燃料供給ライン」に相当し、還流配管81が「還流ライン」に相当し、第1開閉弁85および第2開閉弁86が「電磁弁」に相当し、制御装置90が「制御装置」に相当する。また、切替バルブ185や比例弁285も「電磁弁」に相当する。また、温度センサ96が「温度センサ」に相当する。また、熱交換器62が「凝縮器」に相当する。
【0049】
なお、実施形態の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施形態が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施形態は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
【0050】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、燃料電池システムの製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 原燃料供給源、10 燃料電池システム、20 発電モジュール、21 燃料電池スタック、22 気化器、23 改質器、24 燃焼器、25 着火ヒータ、26,27 熱交換器、28 燃焼触媒、29 モジュールケース、30 原燃料ガス供給装置、31 原燃料ガス供給管、32,33 開閉弁、34 オリフィス、35 ゼロガバナ、36 ガスポンプ、38 脱硫器、39 流量センサ、40 改質水供給装置、41 改質水供給管、42 改質水タンク、43 改質水ポンプ、44 凝縮水配管、50 エア供給装置、51 エア供給管、52 エアフィルタ、53 エアポンプ、60 排熱回収装置、61 貯湯タンク、62 熱交換器、63 循環配管、64 循環ポンプ、71 アノードガス配管、72 カソードガス配管、73,74 アノードオフガス配管、75 カソードオフガス配管、76 燃焼排ガス配管、80,80B,180,280 還流装置、81 還流配管、81a 上流管部、82a~82c 下流管部、83a~83c オリフィス、85 第1開閉弁、86 第2開閉弁、87 第3開閉弁、90 制御装置、91 CPU、92 ROM、93 RAM、95,96 温度センサ、185 切替バルブ、281 還流管、283 オリフィス、285 比例弁。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9