IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通株式会社の特許一覧

特許7574683情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム
<>
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図1
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図2
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図3
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図4
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図5
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図6
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図7
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図8
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図9
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図10
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図11
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図12
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図13
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図14
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図15
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図16
  • 特許-情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、装置、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20241022BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241022BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20241022BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q50/10
G08G1/005
G01C21/26 P
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021019149
(22)【出願日】2021-02-09
(65)【公開番号】P2022122075
(43)【公開日】2022-08-22
【審査請求日】2023-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 展三
(72)【発明者】
【氏名】徳岡 基泰
(72)【発明者】
【氏名】蒲田 昌樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄大
(72)【発明者】
【氏名】末次 伸吉
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-275553(JP,A)
【文献】特開2001-175744(JP,A)
【文献】特開2006-134179(JP,A)
【文献】特開2019-040487(JP,A)
【文献】特開2013-167972(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G08G 1/005
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付け、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得し、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行うと共に、前記所在地に対する前記顧客の滞在状況を表示する
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【請求項2】
前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示は、前記顧客の情報及び前記条件に応じたランクで色付けしたマークであることを特徴とする請求項1の記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記顧客は休眠客であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記位置の情報と共に、前記条件を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在し、かつ前記顧客の情報が前記条件に合致する顧客の情報を取得する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記滞在状況は、前記顧客が前記所在地に滞在する時間帯毎の確率である請求項に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記確率は、過去の訪問時に登録された、前記顧客が前記所在地に滞在していたか否かを示す情報に基づいて更新される請求項に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記条件に対する前記顧客のランクに応じて、前記マークの色の濃淡を変化させる請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記条件として複数の条件を含む場合、前記マークの色として、前記複数の条件の各々に異なる色を割り当てる請求項に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記条件は、取引実績及び最終接触日からの経過日数の少なくとも一方を含む請求項1~請求項のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付ける受付部と、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得する取得部と、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行うと共に、前記所在地に対する前記顧客の滞在状況を表示する表示制御部と、
を含む情報処理装置。
【請求項11】
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付け、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得し、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行うと共に、前記所在地に対する前記顧客の滞在状況を表示する
ことを含む処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項12】
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付ける受付部と、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得する取得部と、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行うと共に、前記所在地に対する前記顧客の滞在状況を表示する表示制御部と、を含む端末と、
前記端末から送信された前記位置の情報に基づいて、顧客の所在地を含む情報を記憶した記憶部から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を抽出し、前記端末へ提供する提供部を含む管理装置と、
を含む情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、営業担当者が顧客を訪問するなどの営業活動に対する支援を行う技術が提案されている。例えば、営業社員の現在位置の周辺の顧客の所在地を営業社員に提供して営業支援を行う営業支援システムが提案されている。このシステムは、サーバから端末に営業支援に関する情報を送る営業支援システムである。サーバは、少なくとも顧客の所在地情報を含む顧客情報を記録する。サーバは、端末の現在位置情報又は指定位置情報と顧客の所在地情報とを用いて得られる、端末の現在位置又は指定位置と顧客の所在地間の位置関係に基づいて、端末の現在位置又は指定位置から所定範囲内に存在する顧客を周辺顧客として抽出する。サーバは、抽出した周辺顧客に関する顧客情報を周辺情報として設定し、設定した周辺情報を端末に送信する。
【0003】
また、不動産の営業活動に用いられる顧客情報を管理するための顧客情報管理システムが提案されている。このシステムにおいて、端末システムは各営業所に設置され、センターシステムは、特定の場所に設置され、これらはネットワークを介して接続されている。データベースには、顧客情報及び地図情報が格納される。端末装置は、予め設定された条件に基づき、データベースを検索し、地図上に顧客情報をシンボル化して表示する。
【0004】
また、外出先等において、複数の顧客の顧客情報を表示する営業支援端末が提案されている。この端末は、営業担当者が営業活動を行う対象とする1人以上の顧客の顧客情報を、営業担当者からの指示により切り替えて、個人情報をマスクした上で表示する。この端末は、表示対象とする顧客を営業担当者が指示するための識別表示として、当該顧客名の仮名の先頭1文字のみを表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-141590号公報
【文献】特開2001-175744号公報
【文献】特開2015-82136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
営業活動において、新規顧客の開拓の他に、既存顧客に対する営業活動への支援が求められる場合がある。例えば、所定期間以上営業担当者との接触がなく、取引がない既存顧客(以下、「休眠客」という)に対して、有効な営業支援を行うことが望まれている。
【0007】
一つの側面として、開示の技術は、休眠客への営業活動を有効に支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの態様として、開示の技術は、位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付け、受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得する。そして、開示の技術は、前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行う。
【発明の効果】
【0009】
一つの側面として、休眠客への営業活動を有効に支援することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理システムの概略を示すブロック図である。
図2】管理装置の機能ブロック図である。
図3】顧客DBの一例を示す図である。
図4】休眠客DBの一例を示す図である。
図5】滞在状況DBの一例を示す図である。
図6】担当者端末の機能ブロック図である。
図7】条件指定画面の一例を示す図である。
図8】地図画面の一例を示す図である。
図9】マークの色を説明するための図である。
図10】休眠客の顧客情報が表示される例を示す図である。
図11】滞在結果の登録を説明するための図である。
図12】管理装置として機能するコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
図13】担当者端末として機能するコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
図14】休眠客表示処理の一例を示すフローチャートである。
図15】提供処理の一例を示すフローチャートである。
図16】登録処理の一例を示すフローチャートである。
図17】更新処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、開示の技術に係る実施形態の一例を説明する。以下の実施形態では、投資家を顧客とする、証券会社の営業担当者に対する営業支援を行う場合を例に説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム110は、管理装置10と、複数の担当者端末30とを含む。管理装置10と担当者端末30の各々とはネットワークを介して接続される。なお、情報処理システム110に含まれる担当者端末30の数は図1の例に限定されない。
【0013】
管理装置10は、証券会社やデータセンタ等に配置されるサーバ装置やパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、又は、クラウド上の仮想サーバ等で実現される。担当者端末30は、証券会社の営業担当者が保持するパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等の情報処理装置である。なお、担当者端末30は、開示の技術の情報処理装置の一例である。
【0014】
管理装置10は、機能的には、図2に示すように、提供部12と、更新部14とを含む。また、管理装置10の所定の記憶領域には、顧客DB(Database)22と、休眠客DB24と、滞在状況DB26とが記憶される。
【0015】
顧客DB22には、各顧客についての各種情報(以下、「顧客情報」という)が記憶される。図3に、顧客DB22の一例を示す。図3の例では、顧客情報には、顧客の識別情報である「顧客ID」、その顧客の営業担当者の識別情報である「担当者ID」、「氏名」、「所在地区分」、「生年月日」、「年収」等が含まれる。「所在地区分」は、顧客が主に滞在する所在地の区分であり、図3の例では、所在地区分として、自宅、勤務地等がある。なお、所在地区分の数は図3の例に限定されず、自宅が複数あってもよいし、勤務地が複数あってもよいし、他の所在地が含まれていてもよい。また、顧客情報には、「投資目的」、預かり資産の評価額の合計である「預かり評価額」等の営業活動に有用な各種情報も含まれる。なお、これらの情報は、開示の技術の「取引実績」の一例である。さらに、顧客情報には、担当者がその顧客に最後に接触(訪問等)した日を示す「最終接触日」が含まれる。
【0016】
休眠客DB24には、顧客DB22に含まれる各顧客の顧客情報のうち、休眠客の検索に必要な項目を、検索に適した形式に変換した情報が記憶される。図4に、休眠客DB24の一例を示す。詳細は後述するが、休眠客DB24の各項目は、担当者端末30の表示部に表示する休眠客の条件として指定される項目である。図4の例では、休眠客DB24には、「顧客ID」、「担当者ID」、「誕生月」、「年代」、「預かり評価額」、「未接触期間」等の項目が含まれる。「顧客ID」及び「担当者ID」には、顧客DB22に記憶された「顧客ID」及び「担当者ID」がそのままコピーされる。「誕生月」には、顧客DB22の「生年月日」の月の情報が抽出されて記憶される。「年齢」には、顧客DB22の「生年月日」と現在日時との差から計算される年齢を、20代、30代等の年代別に変換した値が記憶される。「預かり評価額」には、所定金額毎に区切った価格帯のうち、顧客DB22の「預かり評価額」が属する価格帯が記憶される。「未接触期間」には、所定日数毎に区切った期間のうち、顧客DB22の「最終接触日」と現在日時との差から計算される未接触日数が属する期間が記憶される。
【0017】
休眠客DB24への情報の記憶は、上記のように、顧客DB22に記憶された顧客情報から必要な項目の情報を抽出及び変換して記憶する処理を、バッチ処理により所定期間毎(例えば、1日1回等)に実施するようにすればよい。このバッチ処理の際に、顧客DB22に顧客情報が記憶されている全ての顧客のうち、未接触期間が所定期間以上の顧客を対象として、休眠客DB24へ情報を記憶することで、休眠客DB24から休眠客の情報を検索することができる。
【0018】
滞在状況DB26には、顧客DB22の「所在地」の各々についての詳細な情報と、各所在地に対する顧客の滞在状況が記憶される。図5に、滞在状況DB26の一例を示す。図5の例では、「顧客ID」及び「所在地区分」で特定される所在地毎に、「住所」、「緯度・経度」、及び「滞在確率」が記憶されている。「滞在確率」には、顧客がその所在地に滞在する確率が時間帯毎に記憶される。滞在確率の計算及び登録方法については後述する。
【0019】
提供部12は、担当者端末30から、担当者端末30の表示部40に所定範囲の地図を表示する際の起点となる位置(以下、「地図表示位置」という)、及び、地図上に所在地を表示する対象とする休眠客の条件(以下、「休眠客の表示条件」という)を取得する。地図表示位置は、例えば、担当者端末30の現在位置、又は担当者が指定した位置の緯度及び経度の情報である。休眠客の表示条件は、休眠客DB24の項目のうち、少なくとも1つの項目の値を選択する形式で指定される。例えば、「未接触期間が3か月以上」かつ「預かり評価額が1,000万~3,000万円未満」のような形式である。
【0020】
提供部12は、滞在状況DB26の「緯度・経度」を参照して、地図表示位置から所定距離以内に所在地が存在する顧客を抽出する。また、提供部12は、地図表示位置に基づいて抽出した顧客のうち、休眠客の表示条件に合致する休眠客を休眠客DB24から抽出する。提供部12は、抽出した休眠客の顧客IDに紐づく顧客情報を顧客DB22から取得すると共に、抽出した休眠客の顧客IDに紐づく滞在状況を滞在状況DB26から取得し、担当者端末30へ送信する。
【0021】
更新部14は、過去の訪問時に登録された、顧客が所在地に滞在していたか否かを示す情報に基づいて滞在確率を計算し、滞在状況DB26の「滞在確率」を更新する。具体的には、更新部14は、担当者端末30から、所在地に対する顧客の滞在結果を取得する。滞在結果には、該当の顧客の顧客ID、所在地区分、営業担当者が顧客の所在地を訪問した訪問時間、及び滞在又は不在の滞在状況が含まれる。例えば、更新部14は、滞在状況が「滞在」である滞在結果を取得した場合、滞在状況DB26において、該当の「顧客ID」及び「所在地区分」に対応する、該当の時間帯の「滞在確率」を、所定パーセント(例えば、10%)プラスする。一方、更新部14は、滞在状況が「不在」である滞在結果を取得した場合、滞在状況DB26において、該当の「顧客ID」及び「所在地区分」に対応する、該当の時間帯の「滞在確率」を、所定パーセント(例えば、10%)マイナスする。
【0022】
なお、更新部14は、同一の顧客に対して複数の所在地が登録されている場合、各所在地についての滞在確率の合計が100%になるように、一方の所在地の滞在確率をプラスした場合には、他方の所在地の滞在確率をマイナスするようにしてもよい。また、更新部14は、「顧客ID」及び「所在地区分」で特定される所在地毎に、訪問回数及び滞在状況が「滞在」の回数を記憶しておき、訪問回数に対する「滞在」の回数の割合を滞在確率として計算して、更新してもよい。
【0023】
担当者端末30は、機能的には、図6に示すように、受付部32と、取得部34と、表示制御部36とを含む。
【0024】
受付部32は、担当者端末30を操作する営業担当者から、地図表示位置の指定を受け付ける。例えば、受付部32は、顧客DB22に記憶された顧客情報から生成された顧客リストを担当者端末30が備える表示部40に表示して、営業担当者が顧客リストから選択した顧客に紐付く所在地の緯度及び経度を、地図表示位置の指定として受け付けることができる。また、例えば、受付部32は、担当者端末30が備えるGPS(Global Positioning System)で測位された担当者端末30の現在位置を地図表示位置の指定として受け付けることができる。前者は、休眠客ではない通常の顧客(以下、「主顧客」という)への訪問予定を立てる際の地図表示位置の指定方法として想定され、後者は、主顧客の所在地に訪問している際の地図表示位置の指定方法として想定される。受付部32は、受け付けた地図表示位置を取得部34に受け渡す。
【0025】
また、受付部32は、営業担当者から、休眠客の表示条件の指定を受け付ける。具体的には、受付部32は、上記の地図表示位置を起点として含む所定範囲の地図を表示部40に表示する際に、休眠客の情報を表示するか否かの選択を受け付ける。休眠客の情報を表示する場合、受付部32は、表示部40に、例えば図7に示すような条件指定画面42を表示する。図7の例では、条件指定画面42には、管理装置10に記憶されている休眠客DB24の項目に従って休眠客の表示条件を指定するための条件指定領域44と、マップ表示ボタン46とが含まれる。条件指定領域44には、担当者IDを入力するためのテキストボックス、及び、項目毎の選択肢を選択するためのチェックボックスが含まれる。営業担当者は、自身の担当者IDをテキストボックスに入力し、各項目から条件として指定したい選択肢を選択する。図7の例では、「年齢が70代」かつ「預かり評価額が1,000万~3,000万円未満」という休眠客の表示条件が指定されていることを表している。受付部32は、マップ表示ボタン46が選択されると、条件指定領域44で指定されている休眠客の表示条件を受け付け、取得部34に受け渡す。
【0026】
なお、条件指定領域44で条件を指定可能な項目は図7の例に限定されず、未接触期間、年収、投資目的等、他の項目を含んでもよい。この場合、条件指定領域44で条件を指定可能な項目を、休眠客DB24に記憶しておくようにすればよい。
【0027】
また、受付部32は、営業担当者から滞在結果を受け付ける。滞在結果の受け付けについては後述する。受付部32は、受け付けた滞在結果を管理装置10へ送信する。これにより、上述したように、管理装置10の更新部14により、滞在状況DB26の滞在確率が更新される。
【0028】
取得部34は、受付部32から地図表示位置及び休眠客の表示条件を受け渡されると、地図表示位置及び休眠客の表示条件を管理装置10へ送信する。これにより、上述したように、管理装置10の提供部12から、休眠客の顧客情報及び滞在状況が担当者端末30へ送信され、取得部34が、この休眠客の顧客情報及び滞在状況を取得する。取得部34は、取得した休眠客の顧客情報及び滞在状況と、受付部32から受け渡された地図表示位置とを表示制御部36に受け渡す。
【0029】
表示制御部36は、地図表示位置を含む所定範囲の地図を表示部40に表示すると共に、休眠客の所在地に対応する地図上の位置に、取得した休眠客の顧客情報及び表示条件に応じたランクで色付けしたマークを表示する。
【0030】
具体的には、表示制御部36は、地図API(Application Programming Interface)等を利用して、地図表示位置を含む所定範囲の地図データを取得し、表示部40に、例えば図8に示すような地図画面48を表示する。上述したように、地図表示位置は、訪問予定又は訪問した主顧客の所在地が指定されている。したがって、地図画面48に表示される地図は、その主顧客の所在地周辺の地図ということになる。
【0031】
また、具体的には、表示制御部36は、表示条件として選択可能な項目の各々から選択された特定項目、及びその特定項目に対する、該当の休眠客の顧客情報に基づくランクに応じて、地図上に表示するマークの色を決定する。マークの色は、例えば図9に示すように予め設定されている。例えば、図9の例では、「預かり評価額」の項目に対して赤色が割り当てられており、預かり評価額が高いほど赤色の濃度が濃く、預かり評価額が低くなるにしたがって、赤色の濃度が淡くなるように段階的にマークの色が定められている。同様に、「未接触期間」の項目に対して青色が割り当てられており、未接触期間が長いほど青色の濃度が濃く、未接触期間が短くなるにしたがって、青色の濃度が淡くなるように段階的にマークの色が定められている。なお、図9では、赤色、青色等の色の違い、及び濃度の違いをハッチングの違いで表している。このように、マークの色として、複数の項目(表示条件)の各々に異なる色を割り当て、各項目に対する休眠客のランクに応じて、マークの色の濃淡を変化させる。
【0032】
例えば、特定項目として「預かり評価額」が設定されており、対象の休眠客の「預かり評価額」が1,200万円であったとする。この場合、図9の例に従う場合、表示制御部36は、「預かり評価額」に対応付けられた色(例えば、赤色)、かつ「1,000~3,000万円未満」に対応付けられた濃淡の色を決定する。表示制御部36は、図8に示すように、主顧客の周辺の休眠客の所在地の緯度及び経度が示す地図上の位置に、決定した色のマーク50を表示する。特定項目が変更された場合、表示制御部36は、変更された特定項目に応じて、マーク50の色を変更する。
【0033】
このように、地図上に表示されるマーク50の色に基づいて、営業担当者は、休眠客の情報を一目で把握することができる。一方で、マーク50の色が示す情報の意味を第三者は把握していないため、営業担当者が外出先で担当者端末30の表示部40に、図8に示すような地図画面48を表示する場合でも、盗み見等による情報搾取を防止でき、個人情報を保護することができる。また、特定項目を変更して、複数の条件についての休眠客の情報を確認することで、より有用な情報を提供することができる。例えば、「預かり評価額」及び「未接触期間」についての2種類のマーク50を切り替えて表示することにより、預かり評価額が高く、長期間接触していない休眠客を特定するなど、取引再開の可能性が高い休眠客を特定することができる。
【0034】
なお、複数の条件についての休眠客の情報を確認する方法は、マーク50を切り替えて表示する場合に限定されない。例えば、複数の条件を特定項目として選択可能とし、1つのマーク50に、選択された複数の特定項目に対応する色を割り当てるようにしてもよい。例えば、特定項目として「預かり評価額」及び「未接触期間」が選択された場合、マーク50の左半分を「預かり評価額」に応じた赤色の濃淡、右半分を「未接触期間」に応じた青色の濃淡で表示してもよい。
【0035】
また、表示制御部36は、図10に示すように、地図上に表示したマーク50のいずれかが選択された場合、そのマーク50に対応する休眠客の顧客情報を示すポップアップ画面52を表示する。図10の例では、ポップアップ画面52には、ルート検索ボタンが含まれている。ルート検索ボタンが選択された場合、表示制御部36は、ルート検索API等を利用して、地図表示位置(現在位置又は訪問予定地)から、選択中のマーク50に対応する休眠客の所在地までのルートを検索し、地図上に表示する。
【0036】
また、表示制御部36は、図8に示すように、地図画面48に、時刻を指定するためのタイムバー54を表示する。営業担当者は、主顧客への訪問予定時刻又は訪問終了予定時刻等の時刻を、タイムバー54を用いて指定する。表示制御部36は、取得部34から受け渡された滞在状況に基づいて、地図上に表示したマーク50の各々に対応する休眠客について、タイムバー54で指定された時刻を含む時間帯の滞在確率の表示56をマーク50の周辺に配置する。タイムバー54で時刻の指定が変更された場合、表示制御部36は、変更された時刻に応じて、滞在確率の表示56を変更する。
【0037】
また、表示制御部36は、いずれかのマーク50が選択された状態で、メニュー等から「滞在結果の登録」が選択されると、例えば図11に示すように、滞在結果を登録するためのポップアップ画面58を表示する。図11の例では、ポップアップ画面58には、選択中のマーク50に対応する休眠客を訪問した訪問時間を選択するためのプルダウンメニュー、滞在か不在かを選択するためのラジオボタン、登録を確定する際に選択される登録ボタン等が含まれる。登録ボタンが押下されると、選択中のマーク50に対応する休眠客の顧客ID及び所在地区分と、ポップアップ画面58で選択された情報とを含む滞在結果が受付部32により受け付けられ、管理装置10へ送信される。なお、滞在結果の登録は、休眠客への訪問だけでなく、主顧客への訪問時にも行ってもよい。
【0038】
管理装置10は、例えば図12に示すコンピュータ60で実現することができる。コンピュータ60は、CPU(Central Processing Unit)61と、一時記憶領域としてのメモリ62と、不揮発性の記憶部63とを備える。また、コンピュータ60は、入力部、表示部等の入出力装置64と、記憶媒体69に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するR/W(Read/Write)部65とを備える。また、コンピュータ60は、インターネット等のネットワークに接続される通信I/F(Interface)66を備える。CPU61、メモリ62、記憶部63、入出力装置64、R/W部65、及び通信I/F66は、バス67を介して互いに接続される。
【0039】
記憶部63は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部63には、コンピュータ60を、管理装置10として機能させるための管理プログラム70が記憶される。管理プログラム70は、提供プロセス72と、更新プロセス74とを有する。また、記憶部63は、顧客DB22、休眠客DB24、及び滞在状況DB26の各々を構成する情報が記憶される情報記憶領域80を有する。
【0040】
CPU61は、管理プログラム70を記憶部63から読み出してメモリ62に展開し、管理プログラム70が有するプロセスを順次実行する。CPU61は、提供プロセス72を実行することで、図2に示す提供部12として動作する。また、CPU61は、更新プロセス74を実行することで、図2に示す更新部14として動作する。また、CPU61は、情報記憶領域80から情報を読み出して、顧客DB22、休眠客DB24、及び滞在状況DB26の各々をメモリ62に展開する。これにより、管理プログラム70を実行したコンピュータ60が、管理装置10として機能することになる。なお、プログラムを実行するCPU61はハードウェアである。
【0041】
担当者端末30は、例えば図13に示すコンピュータ90で実現することができる。コンピュータ90は、CPU91と、一時記憶領域としてのメモリ92と、不揮発性の記憶部93とを備える。また、コンピュータ90は、入力部、表示部40等の入出力装置94と、記憶媒体99に対するデータの読み込み及び書き込みを制御するR/W部95と、インターネット等のネットワークに接続される通信I/F96とを備える。CPU91、メモリ92、記憶部93、入出力装置94、R/W部95、及び通信I/F96は、バス97を介して互いに接続される。
【0042】
記憶部93は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現できる。記憶媒体としての記憶部93には、コンピュータ90を、担当者端末30として機能させるための担当者端末プログラム100が記憶される。担当者端末プログラム100は、受付プロセス102と、取得プロセス104と、表示制御プロセス106とを有する。
【0043】
CPU91は、担当者端末プログラム100を記憶部93から読み出してメモリ92に展開し、担当者端末プログラム100が有するプロセスを順次実行する。CPU91は、受付プロセス102を実行することで、図6に示す受付部32として動作する。また、CPU91は、取得プロセス104を実行することで、図6に示す取得部34として動作する。また、CPU91は、表示制御プロセス106を実行することで、図6に示す表示制御部36として動作する。これにより、担当者端末プログラム100を実行したコンピュータ90が、担当者端末30として機能することになる。なお、プログラムを実行するCPU91はハードウェアである。
【0044】
なお、管理プログラム70及び担当者端末プログラム100の各々は、開示の技術の情報処理プログラムの一例である。また、管理プログラム70及び担当者端末プログラム100の各々により実現される機能は、例えば半導体集積回路、より詳しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で実現することも可能である。
【0045】
次に、本実施形態に係る情報処理システム110の作用について説明する。担当者端末30において、情報処理システム110により提供されるアプリケーションが起動され、地図表示のメニューが選択されると、担当者端末30が、図14に示す休眠客表示処理を実行する。また、管理装置10が、図15に示す提供処理を実行する。担当者端末30において、滞在結果の登録のメニューが選択されると、担当者端末30が、図16に示す登録処理を実行し、管理装置10が、図17に示す更新処理を実行する。以下、休眠客表示処理、提供処理、登録処理、及び更新処理の各々について詳述する。なお、各処理は開示の技術の情報処理方法の一例である。
【0046】
まず、図14に示す休眠客表示処理について説明する。
【0047】
ステップS10で、受付部32が、担当者端末30を操作する営業担当者から、訪問予定の主顧客の所在地、又は主顧客訪問時であれば現在位置を、地図表示位置として受け付ける。
【0048】
次に、ステップS12で、受付部32が、表示部40に、例えば図7に示すような条件指定画面42を表示する。そして、条件指定画面42のマップ表示ボタン46が選択されると、受付部32が、条件指定領域44で指定されている休眠客の表示条件を受け付ける。
【0049】
次に、ステップS14で、取得部34が、受付部32から地図表示位置及び休眠客の表示条件を受け取り、地図表示位置及び休眠客の表示条件を管理装置10へ送信する。これにより、取得部34が、管理装置10の提供部12から、主顧客の所在地周辺の休眠客の顧客情報及び滞在状況を取得する。
【0050】
次に、ステップS16で、表示制御部36が、地図API等を利用して、上記ステップS10で受け付けられた地図表示位置を含む所定範囲の地図データを取得し、表示部40に、例えば図8に示すような地図画面48の地図を表示する。
【0051】
次に、ステップS18で、表示制御部36が、選択された特定項目に応じた色、及びその特定項目に対する、該当の休眠客の顧客情報に基づくランクに応じた濃淡に基づいて、マーク50の色を決定する。なお、初回の本ステップにおける「選択された特定項目」は、営業担当者から明示的に選択された特定項目でもよいし、予め設定された初期の特定項目(例えば「預かり評価額」)でもよい。
【0052】
次に、ステップS20で、表示制御部36が、上記ステップS14で取得された滞在状況に含まれる休眠客の所在地の緯度及び経度が示す地図上の位置に、上記ステップS18で決定した色のマーク50を表示する。
【0053】
次に、ステップS22で、表示制御部36が、地図画面48に、時刻を指定するためのタイムバー54を表示する。なお、タイムバー54の初期表示では、現在時刻が指定された状態とすることができる。そして、表示制御部36が、上記ステップS14で取得された滞在状況に基づいて、地図上に表示したマーク50の各々に対応する休眠客について、タイムバー54で指定された時刻を含む時間帯の滞在確率の表示56をマーク50の周辺に配置する。
【0054】
次に、ステップS24で、表示制御部36が、営業担当者により、特定項目を変更するためのメニューが選択され、特定項目が変更されたか否かを判定する。特定項目が変更された場合には、処理はステップS18に戻り、表示制御部36が、変更された特定項目に応じたマーク50の色を決定する。特定項目が変更されていない場合には、処理はステップS26へ移行する。
【0055】
ステップS26では、表示制御部36が、営業担当者により、タイムバー54がスライドされて、時刻の指定が変更されたか否かを判定する。時刻の指定が変更された場合には、処理はステップS22に戻り、表示制御部36が、変更された時刻に応じて、滞在確率の表示56を変更する。
【0056】
特定項目及び時刻の指定が変更されることなく、アプリケーションの終了、他のメニューの選択等が行われた場合には、休眠客表示処理は終了する。
【0057】
次に、図15に示す提供処理について説明する。
【0058】
ステップS30で、提供部12が、担当者端末30から送信された地図表示位置、及び休眠客の表示条件を取得する。
【0059】
次に、ステップS32で、提供部12が、滞在状況DB26の「緯度・経度」を参照して、上記ステップS30で取得した地図表示位置から所定距離以内に所在地が存在する顧客を抽出する。また、提供部12が、休眠客DB24から、地図表示位置に基づいて抽出した顧客のうち、上記ステップS30で取得した休眠客の表示条件に合致する休眠客をさらに絞り込んで抽出する。
【0060】
次に、ステップS34で、提供部12が、上記ステップS32で抽出した休眠客の顧客IDに紐づく顧客情報を顧客DB22から取得すると共に、顧客IDに紐づく滞在状況を滞在状況DB26から取得する。そして、提供部12が、取得した休眠客の顧客情報及び滞在状況を担当者端末30へ送信し、提供処理は終了する。
【0061】
次に、図16に示す登録処理について説明する。
【0062】
ステップS40で、表示制御部36が、例えば図11に示すように、滞在結果を登録するためのポップアップ画面58を表示する。そして、ポップアップ画面58の登録ボタンが押下されると、受付部32が、選択中のマーク50に対応する休眠客の顧客ID及び所在地区分と、ポップアップ画面58で選択された訪問時間及び滞在又は不在の情報とを含む滞在結果を受け付ける。
【0063】
次に、ステップS42で、受付部32が、上記ステップS40で受け付けた滞在結果を管理装置10へ送信し、登録処理は終了する。
【0064】
次に、図17に示す更新処理について説明する。
【0065】
ステップS50で、更新部14が、担当者端末30から送信された滞在結果を取得する。
【0066】
次に、ステップS52で、更新部14が、上記ステップS50で取得した滞在結果に基づいて、滞在状況DB26において、該当の「顧客ID」及び「所在地区分」に対応する、該当の時間帯の「滞在確率」を更新し、更新処理は終了する。
【0067】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システムによれば、担当者端末が、表示対象の地図についての位置(地図表示位置)の指定、及び表示対象の休眠客についての条件(表示条件)の指定を受け付け、管理装置へ送信する。管理装置は、所在地が地図表示位置から所定距離以内に存在し、かつ表示条件に合致する休眠客の情報を取得し、担当者端末へ送信する。担当者端末は、地図表示位置を起点とする所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、休眠客の所在地に対応する地図上の位置に、取得した休眠客の顧客情報及び表示条件に応じたランクで色付けしたマークを表示する。これにより、主顧客への訪問予定を立てる際、又は訪問時に、主顧客の周辺の休眠客に対する営業活動に有用な情報を、個人情報を保護した状態で、営業担当者に提供することができる。営業担当者は、提供された情報に基づいて、主顧客への訪問時に、ついでに休眠客を訪問する等の予定を立てることができ、休眠客への営業活動を有効に支援することができる。
【0068】
また、地図上に表示されたマークが示す所在地に休眠客が滞在する確率をあわせて表示することで、訪問した休眠客が不在で、営業活動が空振りになることを抑制することができる。また、この滞在する確率を、実際の訪問時における滞在結果に基づいて更新することで、滞在する確率の精度を向上させることができる。
【0069】
また、地図上にマークを表示する対象の休眠客の条件の絞り込みを可能とすることで、取引再開の可能性が高い休眠客等、営業活動に有用な休眠客の特定が容易になる。
【0070】
なお、上記実施形態では、担当者端末が、地図表示位置の周辺に所在地が存在し、かつ休眠客の表示条件に合致する休眠客の顧客情報を管理装置から取得する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、担当者端末から地図表示位置のみを管理装置へ送信し、担当者端末は、管理装置から、地図表示位置の周辺に所在地が存在する休眠客の顧客情報を取得してもよい。この場合、担当者端末において、取得した休眠客の顧客情報から、営業担当者から指定された表示条件に合致する休眠客を抽出し、抽出した休眠客について、地図上にマークを表示するようにすればよい。
【0071】
また、上記実施形態では、証券会社の営業担当者に対する営業支援を行う場合を例に説明したが、開示の技術は、他の業種の営業支援にも適用可能である。その場合、業種に応じて、休眠客への営業支援として有用な情報となる項目を表示条件として管理すればよい。
【0072】
また、上記実施形態では、管理プログラム及び担当者端末プログラムが記憶部に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。開示の技術に係るプログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、USBメモリ等の記憶媒体に記憶された形態で提供することも可能である。
【0073】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0074】
(付記1)
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付け、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得し、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行う
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【0075】
(付記2)
前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示は、前記顧客の情報及び前記条件に応じたランクで色付けしたマークであることを特徴とする付記1の記載の情報処理プログラム。
【0076】
(付記3)
前記顧客は休眠客であることを特徴とする付記1又は付記2に記載の情報処理プログラム。
【0077】
(付記4)
前記位置の情報と共に、前記条件を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在し、かつ前記顧客の情報が前記条件に合致する顧客の情報を取得する付記1~付記3のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【0078】
(付記5)
前記所在地に対する前記顧客の滞在状況を表示する付記1~付記4のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【0079】
(付記6)
前記滞在状況は、前記顧客が前記所在地に滞在する時間帯毎の確率である付記5に記載の情報処理プログラム。
【0080】
(付記7)
前記確率は、過去の訪問時に登録された、前記顧客が前記所在地に滞在していたか否かを示す情報に基づいて更新される付記6に記載の情報処理プログラム。
【0081】
(付記8)
前記条件に対する前記顧客のランクに応じて、前記マークの色の濃淡を変化させる付記2に記載の情報処理プログラム。
【0082】
(付記9)
前記条件として複数の条件を含む場合、前記マークの色として、前記複数の条件の各々に異なる色を割り当てる付記8に記載の情報処理プログラム。
【0083】
(付記10)
前記条件は、取引実績及び最終接触日からの経過日数の少なくとも一方を含む付記1~付記9のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【0084】
(付記11)
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付ける受付部と、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得する取得部と、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行う表示制御部と、
を含む情報処理装置。
【0085】
(付記12)
前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示は、前記顧客の情報及び前記条件に応じたランクで色付けしたマークであることを特徴とする付記11の記載の情報処理装置。
【0086】
(付記13)
前記顧客は休眠客であることを特徴とする付記11又は付記12に記載の情報処理装置。
【0087】
(付記14)
前記取得部は、前記位置の情報と共に、前記条件を前記管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在し、かつ前記顧客の情報が前記条件に合致する顧客の情報を取得する付記11~付記13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0088】
(付記15)
前記表示制御部は、前記所在地に対する前記顧客の滞在状況を表示する付記11~付記14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0089】
(付記16)
前記滞在状況は、前記顧客が前記所在地に滞在する時間帯毎の確率である付記15に記載の情報処理装置。
【0090】
(付記17)
前記確率は、過去の訪問時に登録された、前記顧客が前記所在地に滞在していたか否かを示す情報に基づいて更新される付記16に記載の情報処理装置。
【0091】
(付記18)
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付け、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得し、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行う
ことを含む処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【0092】
(付記19)
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付ける受付部と、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得する取得部と、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行う表示制御部と、を含む端末と、
前記端末から送信された前記位置の情報に基づいて、顧客の所在地を含む情報を記憶した記憶部から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を抽出し、前記端末へ提供する提供部を含む管理装置と、
を含む情報処理システム。
【0093】
(付記20)
位置の情報、及び表示対象の顧客についての条件の指定を受け付け、
受け付けた前記位置の情報を管理装置へ送信し、前記管理装置から、所在地が前記位置から所定距離以内に存在する顧客の情報を取得し、
前記位置を含む所定範囲の地図を表示部に表示すると共に、前記顧客の所在地に対応する前記地図上の位置に、取得した前記顧客の情報及び前記条件に応じた態様の表示を行う
ことを含む処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムを記憶した記憶媒体。
【符号の説明】
【0094】
10 管理装置
12 提供部
14 更新部
22 顧客DB
24 休眠客DB
26 滞在状況DB
30 担当者端末
32 受付部
34 取得部
36 表示制御部
40 表示部
42 条件指定画面
44 条件指定領域
46 マップ表示ボタン
48 地図画面
50 マーク
52 休眠客の顧客情報を示すポップアップ画面
54 タイムバー
56 滞在確率の表示
58 滞在結果を登録するためのポップアップ画面
60、90 コンピュータ
61、91 CPU
62、92 メモリ
63、93 記憶部
69、99 記憶媒体
70 管理プログラム
100 担当者端末プログラム
110 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17