(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20241022BHJP
【FI】
G06Q50/26
(21)【出願番号】P 2022532920
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(86)【国際出願番号】 JP2020025821
(87)【国際公開番号】W WO2022003863
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】入江 富美
(72)【発明者】
【氏名】新粥 美涼
(72)【発明者】
【氏名】小久保 帆夏
(72)【発明者】
【氏名】田村 武夫
(72)【発明者】
【氏名】則松 香威
(72)【発明者】
【氏名】出雲 謙一
(72)【発明者】
【氏名】吉村 義崇
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-178346(JP,A)
【文献】特表2012-528379(JP,A)
【文献】特開2007-172078(JP,A)
【文献】特開2007-247346(JP,A)
【文献】特開2007-280250(JP,A)
【文献】国際公開第2017/212967(WO,A1)
【文献】特開2018-109935(JP,A)
【文献】特開2019-79264(JP,A)
【文献】特開2018-165941(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0392129(US,A1)
【文献】国際公開第2019/102619(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06T 1/00
G06T 7/00
G07C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報と、旅券または旅券に格納された記憶装置から読み取られた旅券情報と
、前記認証対象の顔画像と、を、取得する第1取得手段と、
前記非接触情報と前記旅券情報とに基づき、登録旅券情報と予め取得された第1登録非接触情報とが関連づいて登録されている第1テーブルに、取得した前記非接触情報に相当する第1登録非接触情報が登録されているか否かを判定する認証手段と、
前記認証手段の判定結果に基づき、前記第1テーブルから前記取得した前記非接触情報に相当する生体情報を取得する第2取得手段と、
前記顔画像が示す顔に装着物が装着されているかを判定する装着判定手段と、
予め取得された生体情報が記憶されている第2テーブルに、前記取得した第1登録非接触情報に相当する生体情報が記憶されているかどうか判定する照合手段と、
を備え
、
前記照合手段は、前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、少なくとも当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されている場合には、前記非接触情報に対応する前記顔の特徴情報を示す前記生体情報が前記第2テーブルに記憶されているかどうか判定し、前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されていない場合には、新たに撮影した前記認証対象の顔画像から取得した顔の特徴情報を示す前記生体情報が前記第2テーブルに記憶されているかどうか判定する情報処理システム。
【請求項2】
前記第1取得手段は、非接触で検出した前記非接触情報となる前記非接触指紋情報を取得し、
前記第2取得手段は、前記非接触指紋情報に紐づいて予め記録された前記認証対象の押捺指紋情報を前記生体情報として取得する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1取得手段は、非接触で検出した前記非接触情報となる前記虹彩情報を取得し、
前記第2取得手段は、前記虹彩情報に紐づいて予め記録された前記認証対象の押捺指紋情報を前記生体情報として取得する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記非接触情報に対応する前記顔の特徴情報は、前記認証対象が顔に装着物を装着していない前記認証対象の顔の特徴情報である
請求項
1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記照合手段は、前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されていない場合に、前記認証対象の顔画像を前記新たに撮影することを要求する撮影画像再送要求を送信する
請求項
1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
第1取得手段が、認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報と、旅券または旅券に格納された記憶装置から読み取られた旅券情報と
、前記認証対象の顔画像と、を、取得し、
認証手段が、前記非接触情報と前記旅券情報とに基づき、登録旅券情報と予め取得された第1登録非接触情報とが関連づいて登録されている第1テーブルに、取得した前記非接触情報に相当する第1登録非接触情報が登録されているか否かを判定し、
第2取得手段が、前記認証手段の判定結果に基づき、前記第1テーブルから前記取得した前記非接触情報に相当する生体情報を取得し、
装着判定手段が、前記顔画像が示す顔に装着物が装着されているかを判定し、
照合手段が、予め取得された生体情報が記憶されている第2テーブルに、前記取得した第1登録非接触情報に相当する生体情報が記憶されているかどうか判定
し、
前記照合手段が、前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、少なくとも当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されている場合には、前記非接触情報に対応する前記顔の特徴情報を示す前記生体情報が前記第2テーブルに記憶されているかどうか判定し、
前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されていない場合には、新たに撮影した前記認証対象の顔画像から取得した顔の特徴情報を示す前記生体情報が前記第2テーブルに記憶されているかどうか判定する
情報処理方法。
【請求項7】
情報処理システムのコンピュータを、
認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報と、旅券または旅券に格納された記憶装置から読み取られた旅券情報と
、前記認証対象の顔画像と、を、取得する第1取得手段、
前記非接触情報と前記旅券情報とに基づき、登録旅券情報と予め取得された第1登録非接触情報とが関連づいて登録されている第1テーブルに、取得した前記非接触情報に相当する第1登録非接触情報が登録されているか否かを判定する認証手段、
前記認証手段の判定結果に基づき、前記第1テーブルから前記取得した前記非接触情報に相当する生体情報を取得する第2取得手段、
前記顔画像が示す顔に装着物が装着されているかを判定する装着判定手段、
予め取得された生体情報が記憶されている第2テーブルに、前記取得した第1登録非接触情報に相当する生体情報が記憶されているかどうか判定する照合手段、
として機能させ
、
前記照合手段は、前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、少なくとも当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されている場合には、前記非接触情報に対応する前記顔の特徴情報を示す前記生体情報が前記第2テーブルに記憶されているかどうか判定し、前記認証対象の前記顔画像が示す顔に前記装着物が装着されていると判定された場合であって、当該認証対象の前記非接触情報が予め記録されていない場合には、新たに撮影した前記認証対象の顔画像から取得した顔の特徴情報を示す前記生体情報が前記第2テーブルに記憶されているかどうか判定するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、情報処理システム、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な場所で認証技術が用いられている。認証技術を用いて認証処理を行う認証システムは、一例としては認証対象の指紋情報を取得する。関連する技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
ところで特許文献1の技術では、出入国管理において入国者または出国者の指紋照合を行う技術が開示されている。特許文献1に記載の技術で用いる指紋を取得する装置は、所定の台に載せられた認証対象の指の指紋を、光学技術等を用いて読み取る。このような指紋を用いた情報処理システムは、予め登録された認証対象の指紋等の生体情報を記憶している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この開示は、特許文献1に開示されている技術を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、情報処理システムは、認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報を取得する非接触情報取得手段と、前記非接触情報に紐づいて予め記録された前記認証対象の照合に利用する生体情報を取得する照合用情報取得手段と、を備える。
【0007】
また情報処理方法は、認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報を取得し、前記非接触情報に紐づいて予め記録された前記認証対象の照合に利用する生体情報を取得する。
【0008】
またプログラムは、情報処理システムのコンピュータを、認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報を取得する非接触情報取得手段、前記非接触情報に紐づいて予め記録された前記認証対象の照合に利用する生体情報を取得する照合用情報取得手段、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この開示に係る情報処理システムの概要を示す図である。
【
図2】この開示に係る審査ゲート装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】この開示の第一実施形態に係る審査ゲート装置と認証装置の機能構成を示す図である。
【
図4】この開示の第一実施形態に係る審査ゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図5】この開示の第一実施形態に係る認証装置の処理フローを示す図である。
【
図6】この開示の第二実施形態に係る審査ゲート装置の処理フローを示す図である。
【
図7】この開示の第二実施形態に係る認証装置の処理フローを示す図である。
【
図8】この開示の第四実施形態に係る審査ゲート装置の処理フローを示す第一の図である。
【
図9】この開示の第四実施形態に係る認証装置の処理フローを示す図である。
【
図10】この開示の第四実施形態に係る審査ゲート装置の処理フローを示す第二の図である。
【
図11】この開示の第五実施形態に係る審査ゲート装置の処理フローを示す第一の図である。
【
図12】この開示の第五実施形態に係る認証装置の処理フローを示す図である。
【
図13】この開示の第五実施形態に係る審査ゲート装置の処理フローを示す第二の図である。
【
図14】この開示の情報処理システムの最小構成を示す図である。
【
図15】この開示の最小構成を示す情報処理システムの処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、特許文献1に開示されている技術を改善することを目的とする。
なお関連する技術では、衛生の観点から認証対象において生体情報を取得する対象の体の範囲を、情報処理システムの生体情報のリーダ等に触れさせることなく、予め記録した情報を用いた既存の認証処理を行うことが求められている。
【0011】
図1は本実施形態による情報処理システムの概要を示す第一の図である。
図1で示すように情報処理システム100は、審査ゲート装置1と認証装置2と登録装置3とを少なくとも含んで構成される。審査ゲート装置1と認証装置2とは通信ネットワークを介して接続されている。また登録装置3と認証装置2とは通信ネットワークを介して接続されている。
【0012】
審査ゲート装置1は、例えば空港の出入国手続エリアに設置されている。審査ゲート装置1は、空港のある国の国籍の人物や、当該国以外の国籍の人物の出入国を管理する際に、少なくとも、それら人物の出入国のための認証を行う。審査ゲート装置1は、指紋読取装置11、カメラ12、旅券情報読取装置13、ディスプレイ14、などハードウェアを備えている。
【0013】
指紋読取装置11は指紋を非接触で読み取る。指紋読取装置11は例えば光学スキャナであり、ユーザが指紋読取装置11に指を接触せずにその指の指紋情報を取得できるものとする。指紋読取装置11はカメラと同様の機能を有し撮影した画像から指紋情報を取得してもよい。指紋読取装置11は左右の両方の指の指紋を取得するために、審査ゲート装置1に2つ設けられていてもよい。なお、指紋読取装置11は、例えば、両手の人差し指2本の指紋それぞれを取得できるよう2つの指紋リーダを備えてよい。または指紋読取装置11は、4本の指の指紋を同時に読み取るなど、2本以上の指の指紋を読み取ることのできる指紋リーダを備えてよい。指紋読取装置11は、指の指紋を読み取ると共に、当該指の位置の情報(人差し指、中指など)とを検出し、それらを対応付けて登録することのできる機能を備えてよい。
【0014】
カメラ12は認証対象の人物の顔や眼の画像を撮影する。審査ゲート装置1は顔の画像から顔の特徴情報を取得する。また審査ゲート装置1は眼の画像から虹彩情報を生成する。審査ゲート装置1はカメラ12とは異なる虹彩情報を専用に取得できる虹彩読取装置を備え、当該虹彩読取装置から得られた虹彩画像に基づいて虹彩情報を生成してもよい。虹彩情報は虹彩画像に基づいて虹彩の特徴を数値化した情報である。これら顔の特徴情報や虹彩情報の生成は、公知の技術を用いる。
【0015】
旅券情報読取装置13は、旅券の個人情報が記載された面の情報や、旅券に格納される記憶装置の記憶する情報を取得する。旅券情報読取装置13は、例えば光学的に旅券の券面の情報を取得する。また旅券情報読取装置13は、旅券に埋め込まれたICチップ等記憶部を備えた回路から情報を読み取る機能を備えてもよいし、RFID(Radio Frequency Identification)の技術等を用いて、旅券に格納される記憶装置の記憶する情報を取得する機能を備えてもよい。
【0016】
ディスプレイ14は、認証結果等の情報を表示する。またディスプレイ14は審査ゲート装置1の制御に基づいて、指紋を読み取る際の案内、顔や虹彩を撮影する際の案内、旅券情報を取得する際の案内、所定の位置への移動を誘導するための案内などの案内情報を表示する。指紋を読み取る際の案内を示す案内情報には、指紋読取装置11の位置や、指の翳し方などの情報が表示されてよい。顔や虹彩を撮影する際の案内を示す案内情報には、立ち位置の誘導、顔の高さ、カメラ12との距離などを案内する情報が表示されてよい。旅券情報を取得する際の案内を示す案内情報には、旅券の読取対象のページの情報、旅券情報の翳し方、などの情報が表示されてよい。
【0017】
認証装置2は登録者テーブルを記憶する。登録者テーブルには、過去に登録装置を用いて利用者が登録した、旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報を紐づけて記憶している。旅券情報には、型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号、などの情報が含まれる。登録者テーブルに記録される押捺指紋情報や非接触指紋情報は、登録装置3により登録された情報である。
【0018】
認証装置2はさらにウォッチリストテーブルを記憶してよい。当該ウォッチリストテーブルには、その一例としてブラックリストなどが含まれ、犯罪履歴のある人物の情報や、他国から提供された危険人物などの情報が記録されている。犯罪履歴のある人物の情報、危険人物の情報は、当該人物の指紋情報、顔特徴情報、旅券情報などであってよい。ウォッチリストテーブルには、これら犯罪履歴のある人物の情報、危険人物の情報として、それら人物の指紋情報、顔特徴情報、旅券情報が紐づいて記録される。
【0019】
登録装置3は審査ゲート装置1の利用者が予め自身の旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報を登録するための装置である。登録装置3は、入国管理局や空港などに設定されてよい。または登録装置3は利用者が携帯するスマートフォンなどの携帯端末であってもよい。登録装置3には、接触面に接触した指の指紋情報を読み取る第一指紋読取装置、非接触により指の指紋情報を読み取る第二指紋読取装置、旅券情報を審査ゲート装置1と同様に取得する旅券情報取得装置の各機能を備えている。審査ゲート装置1を利用する利用者は、登録装置3を用いて旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報を登録する。登録装置3は、旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報を認証装置2へ送信し、登録者テーブルへ記録するよう指示する。これにより認証装置2は、旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報を紐づけて登録者テーブルにそれら情報を登録する。
【0020】
図2は本実施形態による審査ゲート装置のハードウェア構成を示す図である。
図2で示すように、審査ゲート装置1はさらに、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit),GPU(Graphics Processing Unit),FPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit)など)51、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、SSD104、通信モジュール105等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。なお、認証装置2や、登録装置3も同様のハードウェア構成を備えたコンピュータである。
【0021】
<第一実施形態>
図3は第一実施形態による審査ゲート装置と認証装置の機能構成を示す図である。
審査ゲート装置1は審査管理プログラムを実行することにより、制御部41、旅券処理部42、第一取得部43(非接触情報取得手段)、審査管理部44、通信部45の各機能を発揮する。
制御部41は、審査ゲート装置1を制御する。
旅券処理部42は、旅券情報を取得し失効旅券かどうかの判定を行う。
第一取得部43は、認証対象の非接触指紋情報(非接触情報)を取得する。
審査管理部44は、認証装置2における本人認証と審査処理(ウォッチリスト照合)との結果に基づいて、出入国に関する審査処理を行う。
通信部46は、認証装置2と通信を行う。
【0022】
認証装置2は、認証プログラムを実行することにより、制御部51、第二取得部52(照合用情報取得手段)、本人認証部53、審査部54、通信部55の各機能を発揮する。
制御部51は、認証装置2を制御する。
第二取得部52は、非接触情報に紐づいて予め記録された認証対象の照合に利用する生体情報を取得する。
本人認証部53は、本人認証処理を行う。本人認証部53は、少なくとも生体情報を非接触式の装置で検出した非接触情報を用いて認証対象を証明する認証を行う認証手段の一態様である。本人認証部53は、非接触情報を用いてゲート審査装置1を利用する認証対象が旅券を提示した本人であることの一致性を認証する。一例として本人認証部53は、認証対象の非接触情報と、認証対象の旅券情報との一致性を示すスコアを算出し、一致性を示すスコアが閾値以上の場合に、ゲート審査装置1を利用する認証対象が旅券を提示した本人であると認証する。
審査部54は、審査処理(ウォッチリスト照合)を行う。審査部54は、少なくとも接触式の装置で検出した生体情報を用いて認証対象に関する情報が登録されているかの照合を行う照合手段の一態様である。
通信部55は、審査ゲート装置1または登録装置3と通信を行う。
【0023】
図4は第一実施形態による審査ゲート装置の処理フローを示す図である。
図5は第一実施形態による認証装置の処理フローを示す図である。
次に第一実施形態による情報処理システムの処理の詳細について説明する。
一例として、入国しようとする審査ゲート装置1の利用者は、入国ゲート近傍に設置されているに審査ゲート装置1に近づく。審査ゲート装置1の制御部41は、カメラ12の撮影画像を繰り返し取得し、その撮影画像に映る人物の顔の位置や大きさに基づいて利用者が近づいたことを検知し、案内を開始する(ステップS101)。審査ゲート装置1の制御部41は、赤外線センサなどの人検知センサから取得したセンシング情報に基づいて利用者が近づいたことを検知して案内を開始してもよい。制御部41は、旅券情報を取得する際の案内情報をディスプレイ14に出力する。
【0024】
この案内情報には、旅券において利用者に関する属性情報が表示されているページを開いて、旅券情報読取装置13の所定の位置に配置、または旅券情報読取装置13の所定の位置に翳すよう指示する情報が表示されている。この案内情報を見た利用者は、所定のページを開いて、旅券情報読取装置13が旅券の所定のページを読み取ることができるように旅券情報読取装置13の所定の位置に旅券を配置する。
【0025】
旅券処理部42は、旅券が所定の位置に配置されたことなどのセンサ等による所定の検知に基づく所定のタイミングで旅券を撮影する指示を旅券情報読取装置13へ出力する。これにより旅券情報読取装置13は利用者の属性情報が含まれるページを撮影する。当該ページには属性情報として、利用者の旅券に関する情報(型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号)が含まれる。
【0026】
また旅券処理部42は、上記所定のタイミングで旅券に格納される記憶装置の情報(旅券情報)を読み取るよう旅券情報読取装置13へ指示する。旅券情報読取装置13は旅券に埋め込まれているICチップから旅券情報を読み取る(ステップS102)。当該旅券情報にも、どうように型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号などの情報が含まれてよい。さらに読み取った旅券情報には利用者の顔の特徴情報などの生体情報が含まれるとする。
【0027】
旅券処理部42は、旅券の撮影画像と、旅券情報とを一時記憶する。旅券処理部42は、旅券の撮影画像または旅券情報の少なくとも一方を用いて、失効旅券であるかどうかの判定を行う(ステップS103)。旅券処理部42の失効旅券であるかどうかの判定は、公知の技術を用いる。旅券処理部42は、旅券情報に基づいて旅券が失効旅券でないか、失効旅券かを示す情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券が失効旅券である場合には、入国審査官が管理する端末等に呼出情報を出力しもよい(ステップS104)。なお失効旅券であるかどうかの判定は、審査ゲート装置1が旅券の撮影画像や旅券情報を認証装置2に送信して認証装置2に問合せ、認証装置2が旅券の撮影画像や旅券情報を用いて審査ゲート装置と同様の処理により行うようにしてもよい。
【0028】
審査管理部44は、旅券が失効旅券でない場合には、審査処理を開始する(ステップS105)。審査管理部44は第一取得部43に処理の開始を指示する。すると第一取得部43は、指紋読取装置11に動作の開始を指示する。また第一取得部43は、指紋取得の開始を案内する案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、指紋読取装置11の位置、指紋読取装置11を用いて指紋を取得する際の指の位置などを案内する情報が表示される。利用者は、その案内情報を用いて指を所定の位置に移動させる。
【0029】
そして指紋読取装置11は、指が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで非接触により指紋情報を取得する(ステップS106)。指紋読取装置11は非接触指紋情報を生成する。指紋読取装置11は、生成した非接触指紋情報を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は非接触指紋情報を取得する。第一取得部43は、非接触指紋情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券処理部42が取得した旅券情報と、非接触指紋情報を含む認証要求を認証装置2へ送信する(ステップS107)。
【0030】
認証装置2は、認証要求を受信する(ステップS201)。認証装置2は、認証要求に含まれる旅券情報と非接触指紋情報とを取得する(ステップS202)。認証装置2は取得した旅券情報と非接触指紋情報とに基づいて本人認証を行う(ステップS203)。具体的には認証装置2の本人認証部53は、旅券情報と非接触指紋情報の関係が、登録者テーブルに記録されているかを判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と非接触指紋情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されている場合には本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と非接触指紋情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には本人認証不成功と判定する。認証装置2の本人認証部53は、他の処理により本人認証を行ってもよい。例えば本人認証部53は認証要求から旅券情報と非接触指紋情報とを取得し、非接触指紋情報に紐づいて予め登録者テーブルに記録されている押捺指紋情報や顔の特徴情報を取得する。そして本人認証部53は、これら押捺指紋情報や顔の特徴情報を用いて本人認証を行ってもよい。
【0031】
認証装置2は、本人認証において認証成功と判定した場合、ウォッチリスト照合を行う(ステップS204)。当該ウォッチリスト照合は、本人認証において特定された利用者の情報がウォッチリストテーブルに記録されているかを判定する処理である。より具体的には認証装置2の第二取得部52は、認証要求から取得した非接触指紋情報に紐づいて登録者テーブルに登録されている押捺指紋情報を取得する。第二取得部52は、押捺指紋情報を審査部54へ出力する。審査部54は、押捺指紋情報とウォッチリストテーブルに登録されている指紋情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定する。審査部54は、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれていないと判定した場合、審査適合を示す適合情報を生成する。審査部54は、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれていると判定した場合、審査不適合を示す不適合情報を生成する。認証装置2の通信部54は、本人認証による認証結果を示す情報(認証成功または認証不成功)と、ウォッチリスト照合による審査結果を示す情報(審査適合を示す適合情報または審査不適合を示す不適合情報)とを、審査ゲート装置1へ送信する(ステップS205)。なお、ウォッチリスト照合の一態様としてブラックリストのテーブルに利用者の情報が記録されているかを判定するブラックリスト照合が含まれてよい。
【0032】
審査ゲート装置1の審査管理部44は、認証結果と審査結果とを取得する(ステップS108)。審査管理部44は、認証結果が認証成功か認証不成功かを判定する(ステップS109)。審査管理部44は、認証成功である場合、審査結果が審査適合か審査不適合かを判定する(ステップS110)。審査管理部44は審査適合である場合、ゲート通過可と判定する(ステップS111)。他方、審査管理部44は認証成功が不成功である場合、また審査結果が審査不適合である場合、ゲート通過不可と判定する(ステップS112)。審査管理部44は、ゲート通過可である場合、例えばゲート装置へゲート通過可を出力する(ステップS113)。これによりゲート装置が開となり、利用者がゲートを通過することができる。審査管理部44は、ゲート通過不可である場合、ゲート装置へゲート通過不可を出力する(ステップS114)。これによりゲート装置は閉となり、利用者はゲートを通過することはできない。また審査管理部44は、ゲート通過不可である場合、入国審査官が管理する端末等に呼出情報を出力しもよい。
【0033】
以上の処理によれば、情報処理システム100において、利用者の非接触指紋情報から当該利用者の押捺指紋情報を特定し、その押捺指紋情報を用いてウォッチリスト照合が行われている。従って、情報処理システム100は、審査ゲート装置1において利用者から押捺指紋情報を取得しなくとも、ウォッチリスト照合を行うことができる。また情報処理システム100では、非接触指紋情報ではなく押捺指紋情報を用いてウォッチリスト照合を行う為、利用者から押捺指紋情報よりも情報量が少ない非接触指紋情報を取得したとしても、押捺指紋情報を特定して、精度の高いウォッチリスト照合を行うことができる。また審査ゲート装置1は利用者から押捺指紋情報を直接取得しないため、複数の利用者が押捺指紋情報を取得させるために同じ装置の部位に接触することが無くなる。これによりウィルス等の人から人への伝播の度合を軽減することができる。また上述の処理によれば、利用者は審査ゲート装置1に手を直接触れないため、手を介したウィルスの伝搬の度合いを軽減することができる。また上述の処理によれば、ウィルス伝搬の度合を軽減しつつ、非接触のような情報が少ない情報からでも、押捺指紋情報のような情報量の多い情報を用いて照合することが可能となる。
【0034】
なお上述のウォッチリスト照合においては、非接触指紋情報に紐づいて登録者テーブルに登録されている押捺指紋情報を取得し、その押捺指紋情報とウォッチリストテーブルに登録されている指紋情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定している。しかしながら、登録者テーブルに非接触指紋情報に紐づいて押捺指紋情報が登録されていない場合の処理において、審査部54は、非接触指紋情報を用いて直接、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定してもよい。つまり、審査部54は、非接触指紋情報が示す指紋特徴量と、ウォッチリストテーブルに登録されている指紋情報(押捺指紋情報)の指紋特徴量とを用いて、1対n照合アルゴリズムにより照合し、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定してもよい。以下の他の実施形態においても同様にウォッチリスト照合を行ってよい。
【0035】
<第二実施形態>
第一実施形態では審査ゲート装置1において利用者の非接触指紋情報を取得する場合を説明したが、第二実施形態では審査ゲート装置1において利用者の虹彩情報を取得する場合の例について説明する。第二実施形態による審査ゲート装置1と認証装置2の機能構成は、
図3で示した各機能構成を同様である。
【0036】
登録装置3は審査ゲート装置1の利用者が予め自身の旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報、虹彩情報を登録するための装置である。登録装置3は、入国管理局や空港などに設定されている。登録装置3には、接触面に接触した指の指紋情報を読み取る第一指紋読取装置、非接触により指の指紋情報を読み取る第二指紋読取装置、利用者の虹彩情報を取得する虹彩情報取得装置、旅券情報を審査ゲート装置1と同様に取得する旅券情報取得装置の各機能を備えている。審査ゲート装置1を利用する利用者は、登録装置3を用いて旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報、虹彩情報を登録する。登録装置3は、旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報、虹彩情報を認証装置2へ送信し、登録者テーブルへ記録するよう指示する。これにより認証装置2は、旅券情報、押捺指紋情報、非接触指紋情報、虹彩情報を紐づけて登録者テーブルにそれら情報を登録する。
【0037】
図6は第二実施形態による審査ゲート装置の処理フローを示す図である。
図7は第二実施形態による認証装置の処理フローを示す図である。
次に第二実施形態による情報処理システムの処理の詳細について説明する。
一例として、入国しようとする審査ゲート装置1の利用者は、入国ゲート近傍に設置されているに審査ゲート装置1に近づく。審査ゲート装置1の制御部41は、カメラ12の撮影画像を繰り返し取得し、その撮影画像に映る人物の顔の位置や大きさに基づいて利用者が近づいたことを検知し、案内を開始する(ステップS301)。審査ゲート装置1の制御部41は、赤外線センサなどの人検知センサから取得したセンシング情報に基づいて利用者が近づいたことを検知して案内を開始してもよい。制御部41は、旅券情報を取得する際の案内情報をディスプレイ14に出力する。
【0038】
この案内情報には、旅券において利用者に関する属性情報が表示されているページを開いて、旅券情報読取装置13の所定の位置に配置、または旅券情報読取装置13の所定の位置に翳すよう指示する情報が表示されている。この案内情報を見た利用者は、所定のページを開いて、旅券情報読取装置13が旅券の所定のページを読み取ることができるように旅券情報読取装置13の所定の位置に旅券を配置する。
【0039】
旅券処理部42は、旅券が所定の位置に配置されたことなどのセンサ等による所定の検知に基づく所定のタイミングで旅券を撮影する指示を旅券情報読取装置13へ出力する。これにより旅券情報読取装置13は利用者の属性情報が含まれるページを撮影する。当該ページには属性情報として、利用者の旅券に関する情報(型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号)が含まれる。
【0040】
また旅券処理部42は、上記所定のタイミングで旅券に格納される記憶装置の情報(旅券情報)を読み取るよう旅券情報読取装置13へ指示する。旅券情報読取装置13は旅券に埋め込まれているICチップから旅券情報を読み取る(ステップS302)。当該旅券情報にも、どうように型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号などの情報が含まれてよい。さらに読み取った旅券情報には利用者の顔の特徴情報などの生体情報が含まれるとする。
【0041】
旅券処理部42は、旅券の撮影画像と、旅券情報とを一時記憶する。旅券処理部42は、旅券の撮影画像または旅券情報の少なくとも一方を用いて、失効旅券であるかどうかの判定を行う(ステップS303)。旅券処理部42の失効旅券であるかどうかの判定は、公知の技術を用いる。旅券処理部42は、旅券情報に基づいて旅券が失効旅券でないか、失効旅券かを示す情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券が失効旅券である場合には、入国審査官が管理する端末等に呼出情報を出力しもよい(ステップS304)。なお失効旅券であるかどうかの判定は、審査ゲート装置1が旅券の撮影画像や旅券情報を認証装置2に送信して認証装置2に問合せ、認証装置2が旅券の撮影画像や旅券情報を用いて審査ゲート装置と同様の処理により行うようにしてもよい。
【0042】
審査管理部44は、旅券が失効旅券でない場合には、審査処理を開始する(ステップS305)。審査管理部44は第一取得部43に処理の開始を指示する。すると第一取得部43は、カメラ12(または虹彩読取装置)に動作の開始を指示する。また第一取得部43は、虹彩取得の開始を案内する案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、カメラ12(または虹彩読取装置)の位置、カメラ12を用いて虹彩を取得する際の利用者の立ち位置などを案内する情報が表示される。利用者は、その案内情報を用いて審査ゲート装置1の前の所定位置に立ち、顔の高さや眼の向きを、カメラ12(または虹彩読取装置)で虹彩が撮影できるよう調整する。
【0043】
そしてカメラ12(または虹彩読取装置)は、顔や眼が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで眼の撮影画像を取得する。カメラ12(または虹彩読取装置)は画像に基づいて虹彩情報を生成する(ステップS306)。カメラ12は、生成した虹彩情報を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は虹彩情報を取得する。第一取得部43は、虹彩情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券処理部42が取得した旅券情報と、虹彩情報を含む認証要求を認証装置2へ送信する(ステップS307)。
【0044】
認証装置2は、認証要求を受信する(ステップS401)。認証装置2は、認証要求に含まれる旅券情報と虹彩情報とを取得する(ステップS402)。認証装置2は取得した旅券情報と虹彩情報とに基づいて本人認証を行う(ステップS403)。具体的には認証装置2の本人認証部53は、旅券情報と虹彩情報の関係が、登録者テーブルに記録されているかを判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と虹彩情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されている場合には本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と虹彩情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には本人認証不成功と判定する。
【0045】
認証装置2は、本人認証において認証成功と判定した場合、ウォッチリスト照合を行う(ステップS404)。当該ウォッチリスト照合は、本人認証において特定された利用者の情報がウォッチリストテーブルに記録されているかを判定する処理である。より具体的には認証装置2の第二取得部52は、認証要求から取得した虹彩情報に紐づいて登録者テーブルに登録されている押捺指紋情報を取得する。第二取得部52は、押捺指紋情報を審査部54へ出力する。審査部54は、押捺指紋情報とウォッチリストテーブルに登録されている指紋情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定する。審査部54は、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれていないと判定した場合、審査適合を示す適合情報を生成する。審査部54は、押捺指紋情報を示す人物の指紋情報がウォッチリストテーブルに含まれていると判定した場合、審査不適合を示す不適合情報を生成する。認証装置2の通信部54は、本人認証による認証結果を示す情報(認証成功または認証不成功)と、ウォッチリスト照合による審査結果を示す情報(審査適合を示す適合情報または審査不適合を示す不適合情報)とを、審査ゲート装置1へ送信する(ステップS405)。
【0046】
審査ゲート装置1の審査管理部44は、認証結果と審査結果とを取得する(ステップS308)。審査管理部44は、認証結果が認証成功か認証不成功かを判定する(ステップS309)。審査管理部44は、認証成功である場合、審査結果が審査適合か審査不適合かを判定する(ステップS310)。審査管理部44は審査適合である場合、ゲート通過可と判定する(ステップS311)。他方、審査管理部44は認証成功が不成功である場合、また審査結果が審査不適合である場合、ゲート通過不可と判定する(ステップS312)。審査管理部44は、ゲート通過可である場合、例えばゲート装置へゲート通過可を出力する(ステップS313)。これによりゲート装置が開となり、利用者がゲートを通過することができる。審査管理部44は、ゲート通過不可である場合、ゲート装置へゲート通過不可を出力する(ステップS314)。これによりゲート装置は閉となり、利用者はゲートを通過することはできない。また審査管理部44は、ゲート通過不可である場合、入国審査官が管理する端末等に呼出情報を出力しもよい。
【0047】
以上の処理によれば、情報処理システム100において、利用者の虹彩情報から当該利用者の押捺指紋情報を特定し、その押捺指紋情報を用いてウォッチリスト照合が行われている。従って、情報処理システム100は、審査ゲート装置1において利用者から押捺指紋情報を取得しなくとも、ウォッチリスト照合を行うことができる。また審査ゲート装置1は利用者から押捺指紋情報を直接取得しないため、複数の利用者が押捺指紋情報を取得させるために同じ装置の部位に接触することが無くなる。これによりウィルス等の人から人への伝播の度合を軽減することができる。また上述の処理によれば、利用者は審査ゲート装置1に手を直接触れないため、手を介したウィルスの伝搬の度合いを軽減することができる。また上述の処理によれば、ウィルス伝搬の度合を軽減しつつ、非接触のような情報が少ない情報からでも、押捺指紋情報のような情報量の多い情報を用いて照合することが可能となる。
【0048】
<第三実施形態>
上述の第一実施形態や第二実施形態において、審査ゲート装置1は、非接触情報となる非接触指紋情報や、虹彩情報を取得する際に、認証対象の顔を含む撮影画像を取得してもよい。そして審査ゲート装置1は、認証対象の顔の特徴情報を生成し、その顔の特徴情報を、非接触情報として認証要求にさらに格納して認証装置2へ送信してもよい。そして、第一実施形態や第二実施形態において、認証装置2の本人認証部53は、認証要求に含まれる顔の特徴情報と、認証要求に含まれる旅券情報から取得した顔の特徴情報とが一致するかを判定し、一致する場合に、本人認証の成功を判定してもよい。本実施形態のように非接触情報が顔画像のような顔の特徴情報の場合であっても、第1実施形態や第2実施形態と同様に、認証装置2は非接触情報に関連づけて登録者テーブルに記憶された押捺指紋情報との照合を行ってよいし、審査ゲート装置1は同様にゲートの開閉等を制御してもよい。
【0049】
<第四実施形態>
図8は第四実施形態による審査ゲート装置の処理フローを示す第一の図である。
図9は第四実施形態による認証装置の処理フローを示す図である。
図10は第四実施形態による審査ゲート装置の処理フローを示す第二の図である。
第四実施形態では、認証対象が顔に、マスク、眼鏡、帽子などの装着物を装着している場合の例について説明する。
【0050】
次に第四実施形態による情報処理システムの処理の詳細について説明する。
一例として、入国しようとする審査ゲート装置1の利用者は、入国ゲート近傍に設置されているに審査ゲート装置1に近づく。審査ゲート装置1の制御部41は、カメラ12の撮影画像を繰り返し取得し、その撮影画像に映る人物の顔の位置や大きさに基づいて利用者が近づいたことを検知し、案内を開始する(ステップS501)。審査ゲート装置1の制御部41は、赤外線センサなどの人検知センサから取得したセンシング情報に基づいて利用者が近づいたことを検知して案内を開始してもよい。制御部41は、旅券情報を取得する際の案内情報をディスプレイ14に出力する。
【0051】
この案内情報には、旅券において利用者に関する属性情報が表示されているページを開いて、旅券情報読取装置13の所定の位置に配置、または旅券情報読取装置13の所定の位置に翳すよう指示する情報が表示されている。この案内情報を見た利用者は、所定のページを開いて、旅券情報読取装置13が旅券の所定のページを読み取ることができるように旅券情報読取装置13の所定の位置に旅券を配置する。
【0052】
旅券処理部42は、旅券が所定の位置に配置されたことなどのセンサ等による所定の検知に基づく所定のタイミングで旅券を撮影する指示を旅券情報読取装置13へ出力する。これにより旅券情報読取装置13は利用者の属性情報が含まれるページを撮影する。当該ページには属性情報として、利用者の旅券に関する情報(型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号)が含まれる。
【0053】
また旅券処理部42は、上記所定のタイミングで旅券に格納される記憶装置の情報(旅券情報)を読み取るよう旅券情報読取装置13へ指示する。旅券情報読取装置13は旅券に埋め込まれているICチップから旅券情報を読み取る(ステップS502)。当該旅券情報にも、どうように型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号などの情報が含まれてよい。さらに読み取った旅券情報には利用者の顔の特徴情報などの生体情報が含まれるとする。
【0054】
旅券処理部42は、旅券の撮影画像と、旅券情報とを一時記憶する。旅券処理部42は、旅券の撮影画像または旅券情報の少なくとも一方を用いて、失効旅券であるかどうかの判定を行う(ステップS503)。旅券処理部42の失効旅券であるかどうかの判定は、公知の技術を用いる。旅券処理部42は、旅券情報に基づいて旅券が失効旅券でないか、失効旅券かを示す情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券が失効旅券である場合には、入国審査官が管理する端末等に呼出情報を出力しもよい(ステップS504)。なお失効旅券であるかどうかの判定は、審査ゲート装置1が旅券の撮影画像や旅券情報を認証装置2に送信して認証装置2に問合せ、認証装置2が旅券の撮影画像や旅券情報を用いて審査ゲート装置と同様の処理により行うようにしてもよい。
【0055】
審査管理部44は、旅券が失効旅券でない場合には、審査処理を開始する(ステップS505)。審査管理部44は第一取得部43に処理の開始を指示する。すると第一取得部43は、カメラ12に認証対象の顔の撮影を指示する。また第一取得部43は、顔の撮影の開始を案内する案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、カメラ12の位置、カメラ12を用いて顔を取得する際の利用者の立ち位置などを案内する情報が表示される。利用者は、その案内情報を用いて審査ゲート装置1の前の所定位置に立ち、顔の高さや向きを、カメラ12で顔が撮影できるよう調整する。
【0056】
そしてカメラ12は、顔が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで顔の撮影画像を取得する(ステップS506)。カメラ12は、撮影画像を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は撮影画像を取得する。第一取得部43は、審査管理部44へ撮影画像を出力する。審査管理部44は、認証対象の顔の撮影画像に映る顔において認証対象が顔に装着物(マスク、眼鏡、帽子など)を装着しているかを判定する(ステップS507)。一例として、審査管理部44は、認証対象の顔の撮影画像に映る顔において認証対象がマスクを装着しているかを判定する。審査管理部44は、その判定結果に基づいて、マスク装着有り、またはマスク装着無し、の何れかを示すマスク装着判定結果を生成する(ステップS508)。なお審査ゲート装置1の審査管理部44は、顔画像が示す顔にマスクが装着されているかを判定するマスク装着判定手段の一態様である。
【0057】
審査管理部44は、予め記憶するマスクの形状や色などの情報に基づいてパターンマッチングにより顔の撮影画像に映る顔において認証対象がマスクを装着しているかを判定してよい。審査管理部44は、過去にマスクを装着した顔画像を入力として、マスクを装着していることの情報を出力とする、入出力の関係を機械学習により学習し、その結果生成したマスク装着判定モデルを用いて、撮影画像に映る認証対象の顔にマスクが装着されているかを判定してもよい。なお、この審査管理部44の処理は、顔画像が示す顔にマスクが装着されているかを判定するマスク装着判定手段を情報処理システム100が備える位置対象である。このマスク装着判定手段は、認証装置2が備えてもよい。
【0058】
審査管理部44は、マスク装着判定結果を生成すると、第一取得部43に非接触情報の取得処理の開始を指示する。審査管理部44は、撮影画像とマスク装着判定結果を審査管理部44へ出力する。第一取得部43は、指紋読取装置11に動作の開始を指示する。また第一取得部43は、指紋取得の開始を案内する案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、指紋読取装置11の位置、指紋読取装置11を用いて指紋を取得する際の指の位置などを案内する情報が表示される。利用者は、その案内情報を用いて指を所定の位置に移動させる。
【0059】
そして指紋読取装置11は、指が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで非接触により指紋情報を取得する(ステップS509)。指紋読取装置11は非接触指紋情報を生成する。指紋読取装置11は、生成した非接触指紋情報を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は非接触指紋情報を取得する。第一取得部43は、非接触指紋情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券処理部42が取得した旅券情報と、非接触指紋情報と、撮影画像と、マスク装着判定結果とを含む認証要求を認証装置2へ送信する(ステップS510)。
【0060】
認証装置2は、認証要求を受信する(ステップS601)。認証装置2は、認証要求に含まれる旅券情報と非接触指紋情報と撮影画像とマスク装着判定結果とを取得する(ステップS602)。認証装置2は取得した旅券情報と非接触指紋情報とに基づいて本人認証を行う(ステップS603)。具体的には認証装置2の本人認証部53は、旅券情報と非接触指紋情報の関係が、登録者テーブルに記録されているかを判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と非接触指紋情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されている場合には本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と非接触指紋情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には本人認証不成功と判定する。
【0061】
認証装置2の本人認証部53が本人認証において認証成功と判定した場合、審査部554がウォッチリスト照合を行う(ステップS604)。当該ウォッチリスト照合は、本人認証において特定された利用者の情報がウォッチリストテーブルに記録されているかを判定する処理である。より具体的には認証装置2の第二取得部52は、認証要求から取得した非接触指紋情報に紐づいて登録者テーブルに登録されている顔特徴情報を取得する。第二取得部52は、顔特徴情報を審査部54へ出力する。審査部54は、顔特徴情報とウォッチリストテーブルに登録されている顔特徴情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていないと判定した場合、審査適合を示す適合情報を生成する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていると判定した場合、審査不適合を示す不適合情報を生成する。認証装置2の通信部54は、本人認証による認証結果を示す情報(認証成功または認証不成功)と、ウォッチリスト照合による審査結果を示す情報(審査適合を示す適合情報または審査不適合を示す不適合情報)とを、審査ゲート装置1へ送信する(ステップS605)。
【0062】
以上の処理によれば、上述の情報処理システム100においては、認証対象がマスク等の装着物を装着しているか否かにかかわらず、非接触指紋情報に紐づいて登録者テーブルに認証対象の顔の特徴情報が記録されていれば、その顔の特徴情報と旅券情報に含まれる顔の特徴情報との比較によって、本人認証を行うことができる。さらにその顔の特徴情報を用いてウォッチリスト照合により審査処理を行うことができる。これにより利用者が、マスク等の装着物を顔に装着していても、マスク等の装着物を外すことなく認証や審査処理を行うことが可能となる。
【0063】
一方、本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と非接触指紋情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には他の実施形態では本人認証不成功と判定されるが、本実施形態においては、認証対象の撮影画像に映る顔の特徴情報に基づいて本人認証とウォッチリスト照合を行う。具体的には、本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と非接触指紋情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には、認証要求に含まれるマスク装着判定結果を取得する。本人認証部53は、マスク装着判定結果が「マスク無し」か「マスク有り」か、を判定する(ステップS606)。
【0064】
本人認証部53は、マスク装着判定結果が「マスク無し」を示す場合には、認証要求に含まれる撮影画像に基づいて顔の特徴情報を生成する(ステップS607)。本人認証部53は、旅券情報から顔の特徴情報を取得する。そして本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、旅券情報から顔の特徴情報とを比較して本人認証を行う(ステップS608)。本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、旅券情報から顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値以上であれば本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、旅券情報から顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値未満であれば本人認証不成功と判定する。
【0065】
本人認証部53は、マスク装着判定結果が「マスク有り」を示す場合には、撮影画像再送要求を審査ゲート装置1へ送信する(ステップS609)。審査ゲート装置1は撮影画像再送要求を受信する(ステップS701)。審査管理部44は撮影画像再送要求を取得する。すると審査管理部44は、第一取得部43に処理の開始を指示する。すると第一取得部43は、カメラ12に認証対象の顔の再撮影を指示する。また第一取得部43は、顔の再撮影の開始を案内すると共に、マスクを外すことを促す案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、カメラ12の位置、カメラ12を用いて顔を取得する際の利用者の立ち位置などを案内する情報が表示される。また案内画像には、マスクを外すことを促す文章などが表示される。利用者は、その案内情報を用いて審査ゲート装置1の前の所定位置に立ち、顔の高さや向きを、カメラ12で顔が撮影できるよう調整する。また利用者はマスクを外す。
【0066】
そしてカメラ12は、顔が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで顔の再撮影画像を取得する(ステップS702)。カメラ12は、再撮影画像を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は再撮影画像を取得する。第一取得部43は、審査管理部44へ再撮影画像を出力する。審査管理部44は、認証対象の顔の再撮影画像に映る顔において認証対象がマスクを装着しているかを判定する(ステップS703)。審査管理部44は、その判定結果に基づいて、マスク装着有り、またはマスク装着無し、の何れかを示すマスク装着判定結果を生成する(ステップS704)。審査管理部44は、マスク装着判定結果を生成すると、再撮影画像とマスク装着判定結果とを含む再認証要求を認証装置2へ送信する(ステップS705)。なお、上述したステップS702の処理によれば、所定のタイミングでカメラ12が撮影画像を取得しているが、カメラ12は繰り返し撮影画像を取得して第一取得部43へ出力してよい。そして審査管理部44は、カメラ12の出力した撮影画像を第一取得部43から順次取得し、取得した複数の撮影画像の比較に基づいてマスクが外されたことを検知して、その検知後に取得した顔を含む撮影画像を再撮影画像として自動的に取得してもよい。
【0067】
認証装置2は、再認証要求を受信する(ステップS610)。認証装置2は、再認証要求に含まれる再撮影画像とマスク装着判定結果とを取得する。認証装置2は取得した再撮影画像に基づいて認証対象の顔の特徴情報を生成する(ステップS611)。本人認証部53は、認証要求から既に取得した旅券情報から顔の特徴情報を取得する。そして本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、再認証要求から生成した顔の特徴情報とを比較して本人認証を行う(ステップS612)。
【0068】
本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、再認証要求から生成した顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値以上であれば本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、再認証要求から生成した顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値未満であれば本人認証不成功と判定する。
【0069】
認証装置2の審査部54は、再認証要求に基づいて行った本人認証において認証成功と判定した場合、ウォッチリスト照合を行う(ステップS613)。当該ウォッチリスト照合は、本人認証において特定された利用者の情報がウォッチリストテーブルに記録されているかを判定する処理である。より具体的には認証装置2の第二取得部52は、再認証要求に基づいて生成した顔の特徴情報を審査部54へ出力する。審査部54は、顔特徴情報とウォッチリストテーブルに登録されている顔特徴情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていないと判定した場合、審査適合を示す適合情報を生成する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていると判定した場合、審査不適合を示す不適合情報を生成する。認証装置2の通信部54は、本人認証による認証結果を示す情報(認証成功または認証不成功)と、ウォッチリスト照合による審査結果を示す情報(審査適合を示す適合情報または審査不適合を示す不適合情報)とを、審査ゲート装置1へ送信する(ステップS614)。
【0070】
以上の処理によれば、上述の情報処理システム100においては、最初の認証要求に基づく本人認証が出来ない場合であって、認証対象が顔にマスク等の装着物を装着していない場合にはその撮影画像を用いて生成した顔の特徴情報を用いて本人認証を行っている。また情報処理システム100は、認証対象が顔にマスク等の装着物を装着している場合には、撮影画像再送要求によりマスク等の装着物を外した撮影画像を再度取得して、その撮影画像を用いて生成した顔の特徴情報を用いて本人認証を行う。これによりマスク等の装着物の取り外しが必要な場合のみ、認証対象にマスク等の装着物を外すことを求めるシステムを提供することができる。また上述の処理によれば、利用者は審査ゲート装置1に手を直接触れないため、手を介したウィルスの伝搬の度合いを軽減することができる。
【0071】
<第五実施形態>
図11は第五実施形態による審査ゲート装置の処理フローを示す第一の図である。
図12は第五実施形態による認証装置の処理フローを示す図である。
図13は第五実施形態による審査ゲート装置の処理フローを示す第二の図である。
【0072】
一例として、入国しようとする審査ゲート装置1の利用者は、入国ゲート近傍に設置されているに審査ゲート装置1に近づく。審査ゲート装置1の制御部41は、カメラ12の撮影画像を繰り返し取得し、その撮影画像に映る人物の顔の位置や大きさに基づいて利用者が近づいたことを検知し、案内を開始する(ステップS801)。審査ゲート装置1の制御部41は、赤外線センサなどの人検知センサから取得したセンシング情報に基づいて利用者が近づいたことを検知して案内を開始してもよい。制御部41は、旅券情報を取得する際の案内情報をディスプレイ14に出力する。
【0073】
この案内情報には、旅券において利用者に関する属性情報が表示されているページを開いて、旅券情報読取装置13の所定の位置に配置、または旅券情報読取装置13の所定の位置に翳すよう指示する情報が表示されている。この案内情報を見た利用者は、所定のページを開いて、旅券情報読取装置13が旅券の所定のページを読み取ることができるように旅券情報読取装置13の所定の位置に旅券を配置する。
【0074】
旅券処理部42は、旅券が所定の位置に配置されたことなどのセンサ等による所定の検知に基づく所定のタイミングで旅券を撮影する指示を旅券情報読取装置13へ出力する。これにより旅券情報読取装置13は利用者の属性情報が含まれるページを撮影する。当該ページには属性情報として、利用者の旅券に関する情報(型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号)が含まれる。
【0075】
また旅券処理部42は、上記所定のタイミングで旅券に格納される記憶装置の情報(旅券情報)を読み取るよう旅券情報読取装置13へ指示する。旅券情報読取装置13は旅券に埋め込まれているICチップから旅券情報を読み取る(ステップS802)。当該旅券情報にも、どうように型、発行国、旅券番号、姓、名、国籍、生年月日、性別、発行年月日、有効期間満了日、旅券番号などの情報が含まれてよい。さらに読み取った旅券情報には利用者の顔の特徴情報などの生体情報が含まれるとする。
【0076】
旅券処理部42は、旅券の撮影画像と、旅券情報とを一時記憶する。旅券処理部42は、旅券の撮影画像または旅券情報の少なくとも一方を用いて、失効旅券であるかどうかの判定を行う(ステップS803)。旅券処理部42の失効旅券であるかどうかの判定は、公知の技術を用いる。旅券処理部42は、旅券情報に基づいて旅券が失効旅券でないか、失効旅券かを示す情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券が失効旅券である場合には、入国審査官が管理する端末等に呼出情報を出力しもよい(ステップS804)。なお失効旅券であるかどうかの判定は、審査ゲート装置1が旅券の撮影画像や旅券情報を認証装置2に送信して認証装置2に問合せ、認証装置2が旅券の撮影画像や旅券情報を用いて審査ゲート装置と同様の処理により行うようにしてもよい。
【0077】
審査管理部44は、旅券が失効旅券でない場合には、審査処理を開始する(ステップS805)。審査管理部44は第一取得部43に処理の開始を指示する。すると第一取得部43は、カメラ12に認証対象の顔の撮影を指示する。また第一取得部43は、顔の撮影の開始を案内する案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、カメラ12の位置、カメラ12を用いて顔を取得する際の利用者の立ち位置などを案内する情報が表示される。利用者は、その案内情報を用いて審査ゲート装置1の前の所定位置に立ち、顔の高さや向きを、カメラ12で顔が撮影できるよう調整する。
【0078】
そしてカメラ12は、顔が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで顔の撮影画像を取得する(ステップS806)。カメラ12は、撮影画像を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は撮影画像を取得する。第一取得部43は、審査管理部44へ撮影画像を出力する。審査管理部44は、認証対象の顔の撮影画像に映る顔において認証対象が顔に装着物(マスク、眼鏡、帽子など)を装着しているかを判定する(ステップS807)。一例として、審査管理部44は、認証対象の顔の撮影画像に映る顔において認証対象がマスクを装着しているかを判定する。審査管理部44は、その判定結果に基づいて、マスク装着有り、またはマスク装着無し、の何れかを示すマスク装着判定結果を生成する(ステップS808)。
【0079】
審査管理部44は、予め記憶するマスクの形状や色などの情報に基づいてパターンマッチングにより顔の撮影画像に映る顔において認証対象がマスクを装着しているかを判定してよい。審査管理部44は、過去にマスクを装着した顔画像を入力として、マスクを装着していることの情報を出力とする、入出力の関係を機械学習により学習し、その結果生成したマスク装着判定モデルを用いて、撮影画像に映る認証対象の顔にマスクが装着されているかを判定してもよい。なお、この審査管理部44の処理は、顔画像が示す顔にマスクが装着されているかを判定するマスク装着判定手段を情報処理システム100が備える位置対象である。このマスク装着判定手段は、認証装置2が備えてもよい。
【0080】
審査管理部44は、マスク装着判定結果を生成すると、第一取得部43に非接触情報の取得処理の開始を指示する。審査管理部44は、撮影画像とマスク装着判定結果を審査管理部44へ出力する。第一取得部43は、カメラ12に動作の開始を指示する。また第一取得部43は、虹彩取得の開始を案内する案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、カメラ12の位置、カメラ12(または虹彩読取装置)を用いて虹彩を取得する際の利用者の立ち位置などを案内する情報が表示される。利用者は、その案内情報を用いて審査ゲート装置1の前の所定位置に立ち、顔の高さや眼の向きを、カメラ12で虹彩が撮影できるよう調整する。
【0081】
そしてカメラ12は、顔や眼が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで眼の撮影画像を取得する。カメラ12(または虹彩読取装置)は画像に基づいて虹彩情報を生成する(ステップS809)。カメラ12(または虹彩読取装置)は、生成した虹彩情報を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は虹彩情報を取得する。第一取得部43は、虹彩情報を審査管理部44へ出力する。審査管理部44は、旅券処理部42が取得した旅券情報と、虹彩情報と、撮影画像と、マスク装着判定結果とを含む認証要求を認証装置2へ送信する(ステップS810)。
【0082】
認証装置2は、認証要求を受信する(ステップS901)。認証装置2は、認証要求に含まれる旅券情報と虹彩情報と撮影画像とマスク装着判定結果とを取得する(ステップS902)。認証装置2は取得した旅券情報と虹彩情報とに基づいて本人認証を行う(ステップS903)。具体的には認証装置2の本人認証部53は、旅券情報と虹彩情報の関係が、登録者テーブルに記録されているかを判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と虹彩情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されている場合には本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と虹彩情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には本人認証不成功と判定する。
【0083】
認証装置2は、本人認証において認証成功と判定した場合、ウォッチリスト照合を行う(ステップS904)。当該ウォッチリスト照合は、本人認証において特定された利用者の情報がウォッチリストテーブルに記録されているかを判定する処理である。より具体的には認証装置2の第二取得部52は、認証要求から取得した虹彩情報に紐づいて登録者テーブルに登録されている顔特徴情報を取得する。第二取得部52は、顔特徴情報を審査部54へ出力する。審査部54は、顔特徴情報とウォッチリストテーブルに登録されている顔特徴情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていないと判定した場合、審査適合を示す適合情報を生成する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていると判定した場合、審査不適合を示す不適合情報を生成する。認証装置2の通信部54は、本人認証による認証結果を示す情報(認証成功または認証不成功)と、ウォッチリスト照合による審査結果を示す情報(審査適合を示す適合情報または審査不適合を示す不適合情報)とを、審査ゲート装置1へ送信する(ステップS905)。
【0084】
以上の処理によれば、上述の情報処理システム100においては、認証対象がマスク等の装着物を装着しているか否かにかかわらず、虹彩情報に紐づいて登録者テーブルに認証対象の顔の特徴情報が記録されていれば、その顔の特徴情報と旅券情報に含まれる顔の特徴情報との比較によって、本人認証を行うことができる。さらにその顔の特徴情報を用いてウォッチリスト照合により審査処理を行うことができる。これにより利用者が、マスク等の装着物を顔に装着していても、マスク等の装着物を外すことなく認証や審査処理を行うことが可能となる。
【0085】
一方、本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と虹彩情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には他の実施形態では本人認証不成功と判定されるが、本実施形態においては、認証対象の撮影画像に映る顔の特徴情報に基づいて本人認証とウォッチリスト照合を行う。具体的には、本人認証部53は、認証要求から取得した旅券情報と虹彩情報とが、登録者テーブルに紐づいて登録されていない場合には、認証要求に含まれるマスク装着判定結果を取得する。本人認証部53は、マスク装着判定結果が「マスク無し」か「マスク有り」か、を判定する(ステップS906)。
【0086】
本人認証部53は、マスク装着判定結果が「マスク無し」を示す場合には、認証要求に含まれる撮影画像に基づいて顔の特徴情報を生成する(ステップS907)。本人認証部53は、旅券情報から顔の特徴情報を取得する。そして本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、旅券情報から顔の特徴情報とを比較して本人認証を行う(ステップS908)。本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、旅券情報から顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値以上であれば本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、旅券情報から顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値未満であれば本人認証不成功と判定する。
【0087】
本人認証部53は、マスク装着判定結果が「マスク有り」を示す場合には、撮影画像再送要求を審査ゲート装置1へ送信する(ステップS909)。審査ゲート装置1は撮影画像再送要求を受信する(ステップS1001)。審査管理部44は撮影画像再送要求を取得する。すると審査管理部44は、第一取得部43に処理の開始を指示する。すると第一取得部43は、カメラ12に認証対象の顔の再撮影を指示する。また第一取得部43は、顔の再撮影の開始を案内すると共に、マスクを外すことを促す案内画像をディスプレイ14に表示する。当該案内画像には、カメラ12の位置、カメラ12を用いて顔を取得する際の利用者の立ち位置などを案内する情報が表示される。また案内画像には、マスクを外すことを促す文章などが表示される。利用者は、その案内情報を用いて審査ゲート装置1の前の所定位置に立ち、顔の高さや向きを、カメラ12で顔が撮影できるよう調整する。また利用者はマスクを外す。
【0088】
そしてカメラ12は、顔が所定の位置にあることをセンサなどにより検知するなどの所定のタイミングで顔の再撮影画像を取得する(ステップS1002)。カメラ12は、再撮影画像を第一取得部43へ出力する。第一取得部43は再撮影画像を取得する。第一取得部43は、審査管理部44へ再撮影画像を出力する。審査管理部44は、認証対象の顔の再撮影画像に映る顔において認証対象がマスクを装着しているかを判定する(ステップS1003)。審査管理部44は、その判定結果に基づいて、マスク装着有り、またはマスク装着無し、の何れかを示すマスク装着判定結果を生成する。審査管理部44は、マスク装着判定結果を生成すると、再撮影画像とマスク装着判定結果とを含む再認証要求を認証装置2へ送信する(ステップS1004)。なお、上述したステップS1002の処理によれば、所定のタイミングでカメラ12が撮影画像を取得しているが、カメラ12は繰り返し撮影画像を取得して第一取得部43へ出力してよい。そして審査管理部44は、カメラ12の出力した撮影画像を第一取得部43から順次取得し、取得した複数の撮影画像の比較に基づいてマスクが外されたことを検知して、その検知後に取得した顔を含む撮影画像を再撮影画像として自動的に取得してもよい。
【0089】
認証装置2は、再認証要求を受信する(ステップS910)。認証装置2は、再認証要求に含まれる再撮影画像とマスク装着判定結果とを取得する。認証装置2は、再認証要求に含まれるマスク装着判定結果が、再度マスク装着有りである場合には、処理を停止して、本人認証による認証結果が認証不成功を示す情報を、審査ゲート装置1へ送信してよい。認証装置2はマスク装着判定結果が「マスク装着無し」を示す場合には、取得した再撮影画像に基づいて認証対象の顔の特徴情報を生成する(ステップS911)。本人認証部53は、認証要求から既に取得した旅券情報から顔の特徴情報を取得する。そして本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、再認証要求から生成した顔の特徴情報とを比較して本人認証を行う(ステップS912)。
【0090】
本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、再認証要求から生成した顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値以上であれば本人認証成功と判定する。本人認証部53は、認証要求に含まれる撮影画像から生成した顔の特徴情報と、再認証要求から生成した顔の特徴情報とを比較して一致度が所定の閾値未満であれば本人認証不成功と判定する。
【0091】
認証装置2は、再認証要求に基づいて行った本人認証において認証成功と判定した場合、ウォッチリスト照合を行う(ステップS913)。当該ウォッチリスト照合は、本人認証において特定された利用者の情報がウォッチリストテーブルに記録されているかを判定する処理である。より具体的には認証装置2の第二取得部52は、再認証要求に基づいて生成した顔の特徴情報を審査部54へ出力する。審査部54は、顔特徴情報とウォッチリストテーブルに登録されている顔特徴情報とを1対n照合アルゴリズムにより照合し、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれているかを判定する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていないと判定した場合、審査適合を示す適合情報を生成する。審査部54は、登録者テーブルから特定した認証対象の顔特徴情報を示す人物の当該顔特徴情報がウォッチリストテーブルに含まれていると判定した場合、審査不適合を示す不適合情報を生成する。認証装置2の通信部54は、本人認証による認証結果を示す情報(認証成功または認証不成功)と、ウォッチリスト照合による審査結果を示す情報(審査適合を示す適合情報または審査不適合を示す不適合情報)とを、審査ゲート装置1へ送信する(ステップS914)。
【0092】
以上の処理によれば、上述の情報処理システム100においては、最初の認証要求に基づく本人認証が出来ない場合であって、認証対象が顔にマスク等の装着物を装着していない場合にはその撮影画像を用いて生成した顔の特徴情報を用いて本人認証を行っている。また情報処理システム100は、認証対象が顔にマスク等の装着物を装着している場合には、撮影画像再送要求によりマスク等の装着物を外した撮影画像を再度取得して、その撮影画像を用いて生成した顔の特徴情報を用いて本人認証を行う。これによりマスク等の装着物の取り外しが必要な場合のみ、認証対象にマスク等の装着物を外すことを求めるシステムを提供することができる。また上述の処理によれば、利用者は審査ゲート装置1に手を直接触れないため、手を介したウィルスの伝搬の度合いを軽減することができる。
【0093】
<他の実施形態>
上述の処理において審査ゲート装置1は、取得した非接触指紋情報や虹彩情報や顔画像などの非接触情報を、最新の認証対象に関する情報として認証装置2や他のデータベースに登録するようにしてもよい。
また上述の処理において審査ゲート装置1は、ウォッチリスト照合処理において不適合と判定されたことを検出した場合には、認証対象の押捺指紋情報または非接触指紋情報の何れかを再取得して認証装置2や他のデータベースに登録するようにしてもよい。
上述の各実施形態においては、認証対象が人の場合を例にしているが、認証対象は他の動物であってもよい。
【0094】
<最小構成>
図14は情報処理システムの最小構成を示す図である。
図15は最小構成を示す情報処理システムの処理フローを示す図である。
情報処理システムは、非接触情報取得手段21と、照合用情報取得手段22とを備える。
非接触情報取得手段21は、認証対象の非接触指紋情報または虹彩情報の少なくとも一方を示す非接触情報を取得する(ステップS151)。
照合用情報取得手段22は、非接触情報に紐づいて予め記録された認証対象の少なくとも照合に利用する生体情報を取得する(ステップS152)。
【0095】
以上、この開示の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0096】
上述の各実施形態で説明した各装置は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0097】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0098】
1・・・審査ゲート装置
2・・・認証装置
3・・・登録装置
41・・・制御部
42・・・旅券処理部
43・・・第一取得部
44・・・審査管理部
45・・・通信部
51・・・制御部
52・・・第二取得部
53・・・本人認証部
54・・・審査部
55・・・通信部