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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】受光装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/11 20130101AFI20241022BHJP
   H04B 10/67 20130101ALI20241022BHJP
【FI】
H04B10/11
H04B10/67
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022533701
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(86)【国際出願番号】 JP2021016471
(87)【国際公開番号】W WO2022004106
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】P 2020113680
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】▲今▼村 俊貴
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 紘也
(72)【発明者】
【氏名】奥村 藤男
【審査官】対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-258736(JP,A)
【文献】国際公開第2008/023583(WO,A1)
【文献】特開2016-201790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/00-10/90
H04J 14/00-14/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間光信号を集光するレンズと、
前記レンズによって集光された前記空間光信号を受光する複数の受光器を含むセンサアレイと、
前記複数の受光器の各々が受光した前記空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された前記電気信号の電圧値に応じて前記空間光信号を受光する前記受光器を選択する受信部と、を備え、
前記受信部は、
前記空間光信号に含まれる識別情報に基づいて前記空間光信号の送光元を判別し、
複数の前記受光器によって複数の前記送光元から送光された前記空間光信号が受光された場合、複数の前記受光器の各々が受光した前記送光元ごとの前記空間光信号の信号強度に基づいて、前記空間光信号を受光した前記受光器を前記送光元ごとに選択し、
前記送光元ごとの前記空間光信号の信号強度に基づいて前記空間光信号を受光した前記受光器を選択できなかった場合、複数の前記受光器における前記空間光信号の受信タイミングを前記送光元ごとに時分割する受光装置。
【請求項2】
前記複数の受光器の受光面が、同一方向に向けて、同一面上にアレイ状に配列され、
前記複数の受光器の前記受光面が、前記レンズの主面と焦点面の間に位置する請求項1に記載の受光装置。
【請求項3】
前記受信部は、
前記複数の受光器の各々に対応付けられ、前記複数の受光器の各々に受光される前記空間光信号に由来する前記電気信号を増幅するとともに、前記電気信号を積算する複数の第1処理回路と、
前記第1処理回路によって増幅された前記電気信号が入力され、入力された前記電気信号のうち少なくともいずれかを選択的に出力するセレクタと、
前記セレクタから出力された前記電気信号をデコードする複数の第2処理回路と、
前記複数の第1処理回路によって積算された前記電気信号の電圧値に応じて、前記空間光信号を受光する前記受光器を選択し、選択された前記受光器からの前記電気信号を前記複数の第2処理回路のうちいずれかに割り当てるように前記セレクタを制御する制御回路と、を有する請求項2に記載の受光装置。
【請求項4】
前記制御回路は、
互いに隣接する複数の前記受光器によって前記空間光信号が受光された場合、前記空間光信号を受光する前記受光器として、前記複数の第1処理回路によって積算された前記電気信号の電圧値が最大の前記受光器を選択する請求項3に記載の受光装置。
【請求項5】
前記制御回路は、
互いに隣接する複数の前記受光器によって複数の送光元からの前記空間光信号が受光された場合、前記複数の第1処理回路によって積算された前記電気信号の電圧値に応じて、前記空間光信号を受光させる前記受光器を前記送光元ごとに選択する請求項3に記載の受光装置。
【請求項6】
前記制御回路は、
前記複数の第1処理回路によって積算された前記電気信号の電圧値に応じて、前記空間光信号を受光させる前記受光器を前記送光元ごとに選択できない場合、前記空間光信号を受光している前記受光器において前記空間光信号を前記送光元ごとに時分割で受光する請求項5に記載の受光装置。
【請求項7】
前記センサアレイは、
前記複数の受光器の前記受光面の各々に対応付けられ、前記複数の受光器の前記受光面の各々に前記空間光信号を導光する複数のライトパイプを有する請求項2乃至6のいずれか一項に記載の受光装置。
【請求項8】
前記複数のライトパイプは、
前記空間光信号が入射する入射面と、前記入射面から入射されて導光された光信号を出射する出射面とを有し、前記入射面が隙間の無い同一面を形成するように配置され、
前記複数のライトパイプの各々は、
対応付けられた前記受光面に前記出射面を向けて配置される請求項7に記載の受光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光空間通信に用いられる受光装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
空間光信号を用いる光空間通信の要件の一例として、空間光信号の受光における集光効率が高いことや、多方向から到来する空間光信号を受光できることがあげられる。
【0003】
特許文献1には、光信号により、離れた地点間で通信を行う光通信装置の受光装置について開示されている。特許文献1の受光装置は、集光レンズの焦点距離よりも短い焦点距離を有するコリメートレンズによって、集光レンズで集光された入射光を平行光にする。特許文献1の受光装置は、フィルタ表面に対して垂直に入射された光の波長のみを透過させるバンドパスフィルタを有する。特許文献1の受光装置は、バンドパスフィルタによって、コリメートレンズからの平行光をフィルタリングする。特許文献1の受光装置は、バンドパスフィルタによってフィルタリングされた平行光を受光素子で検知する。
【0004】
特許文献2には、近接センサやジェスチャーセンサとして用いられる光センサ等について開示されている。特許文献2の光センサは、発光素子と、複数の第1受光素子とを備える。複数の第1受光素子は、発光素子からの出射光のうち、検知対象物によって反射された反射光が入射する領域の端部に環状に配される。複数の第1受光素子は、当該反射光を受光して光電流を発生する。特許文献2の装置は、第1受光素子から発生した光電流に基づいて、検知対象物の移動方向を検知する。
【0005】
特許文献3には、平面表示装置における方向特性や全体のムラなどの欠陥を検出する欠陥検査装置について開示されている。特許文献3の装置は、集光レンズと検出器ユニットによって構成される検出器ユニットを備える。集光レンズは、水平な状態に保持されている平面表示装置の検査対象面である表示面が前焦点位置に一致するように配置される。二次元センサアレイは、集光レンズの後方に配置され、複数のセンサ素子を二次元方向に配置して構成される。特許文献3の装置は、検出器ユニットを平面表示装置と相対的に平行移動して、表示面からの光を集光レンズで集光して二次元センサアレイに入射させる。特許文献3の装置は、二次元センサアレイから出力される信号を処理することにより、表示面における欠陥を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2019-186595号公報
【文献】国際公開第2014/119103号
【文献】特開2002-333407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の受光装置は、フィルタ表面に対して垂直に入射された入射光の波長のみをフィルタリングする。そのため、特許文献1の受光装置には、受光角が小さく、受光効率が小さいという問題点があった。また、特許文献1の受光装置には、光信号の到来方向を判別できないという問題点があった。
【0008】
特許文献2の光センサは、検知対象物によって反射された反射光が、複数の第1受光素子のうちいずれによって受光されたのかを判別することによって、検知対象物の移動方向を検知する。特許文献2の光センサは、検知対象物が遠方に位置する場合、外乱光の影響によって検知対象物の移動方向を検出できないため、遠方から到来する空間光を用いる光空間通信には適用することができなかった。
【0009】
特許文献3の装置は、平面表示装置の表示面が集光レンズの前焦点位置に一致するように配置されている場合、平面表示装置の表示面における方向特性等の欠陥を検出できる。特許文献3の装置は、平面表示装置の表示面が集光レンズの前焦点位置に一致するように配置されてない限り、平面表示装置の表示面における方向特性等を検出できない。そのため、特許文献3の装置は、空間光を用いた光空間通信には適用することができなかった。
【0010】
本発明の目的は、多様な方向から到来する空間光信号を効率的に受光し、複数の通信対象との同時通信を可能とする受光装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様の受光装置は、空間光信号を集光するレンズと、レンズによって集光された空間光信号を受光する複数の受光器を含むセンサアレイと、複数の受光器の各々が受光した空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された電気信号の電圧値に応じて空間光信号を受光する受光器を選択する受信部と、を備える。
【0012】
本発明の一態様の通信装置は、少なくとも一つの通信対象から送光される第1空間光信号を集光するレンズと、レンズによって集光された第1空間光信号を受光する複数の受光器を含むセンサアレイと、複数の受光器の各々が受光した第1空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された電気信号の電圧値に応じて第1空間光信号を受光する受光器を選択する受信部と、を備える受光部と、受光部によって受光された第1空間光信号に応じて、第2空間光信号を送光する送光部と、受光部によって受光された第1空間光信号に応じて送光部を制御し、第1空間光信号の送光元の通信対象に対する第2空間光信号を送光部に送光させる送光制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多様な方向から到来する空間光信号を効率的に受光し、複数の通信対象との同時通信を可能とする受光装置等を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1の実施形態に係る受光装置の構成の一例を示す概念図である。
図2】第1の実施形態に係る受光装置に含まれる受信部の構成の一例を示すブロック図である。
図3】第1の実施形態に係る受光装置の第1処理回路に含まれる積算回路の構成の一例を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態に係る受光装置の第1処理回路に含まれる積分器の動作について説明するためのグラフである。
図5】第1の実施形態に係る受光装置による空間光信号の方向検知の一例について説明するための概念図である。
図6】第1の実施形態に係る受光装置による空間光信号の方向検知の別の一例について説明するための概念図である。
図7】第1の実施形態に係る受光装置のレンズとセンサアレイの位置関係を示す斜視図である。
図8】第1の実施形態に係る受光装置のセンサアレイにおける空間光信号の受光の一例を示す概念図である。
図9】第1の実施形態に係る受光装置のセンサアレイにおける空間光信号の受光の別の一例を示す概念図である。
図10】第1の実施形態に係る受光装置のセンサアレイにおける空間光信号の受光のさらに別の一例を示す概念図である。
図11】第2の実施形態に係る受光装置の構成の一例を示す概念図である。
図12】第2の実施形態に係る受光装置のセンサアレイに含まれる受光器とライトパイプの配置について説明するための概念図である。
図13】第3の実施形態に係る通信装置の構成の一例を示す概念図である。
図14】第3の実施形態に係る通信装置に含まれる送光部の構成の一例を示す概念図である。
図15】第3の実施形態に係る通信装置に含まれる送光制御部の構成の一例を示す概念図である。
図16】第3の実施形態に係る通信装置の通信方式について説明するための概念図である。
図17】比較例の通信方式について説明するための概念図である。
図18】第4の実施形態に係る受光装置の構成の一例を示す概念図である。
図19】各実施形態の制御系統を実現するハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。また、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
【0016】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る受光装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の受光装置は、空間光信号を用いた光空間通信に用いられる。本実施形態の受光装置は、通信対象から送光された空間光信号を受光する。本実施形態の受光装置は、受光された空間光信号に基づいて、その空間光信号の送光元の通信装置を特定する。例えば、本実施形態の受光装置を搭載した通信装置は、空間光信号の送光元の通信装置を特定すると、特定された通信装置に対して空間光信号を送光する。以下においては、通信対象をサーチするための光や、通信対象とやり取りする情報を乗せた光を空間光信号と呼ぶ。以下において、空間光信号には、その送光元の通信装置を一意に特定するための識別情報が含まれるものとする。
【0017】
(構成)
図1は、本実施形態の受光装置10の構成の一例を示す概念図である。受光装置10は、センサアレイ11、レンズ12、および受信部13を備える。センサアレイ11は、複数の受光器110を有する。
【0018】
センサアレイ11は、複数の受光器110がアレイ状に配列された構造を有する。センサアレイ11が有する複数の受光器110は、レンズ12に受光面を向けて配置される。複数の受光器110の受光面は、センサアレイ11の受光面を形成する。センサアレイ11は、レンズ12の主面と、レンズ12焦点面との間に受光面が位置するように配置される。レンズ12の焦点面は、レンズ12から見てセンサアレイ11の向こう側に形成される。
【0019】
受光器110の受光面には、空間光信号が入射する。受光器110は、受光面で受光した空間光信号を電気信号(以下、信号ともよぶ)に変換する。受光器110は、変換後の信号を受信部13に出力する。
【0020】
例えば、受光器110は、フォトダイオード(PD:Photodiode)によって実現される。例えば、受光器110は、PN型フォトダイオードや、PIN型フォトダイオード、アバランシェフォトダイオードによって実現される。なお、受光器110は、受光した空間光信号を電気信号に変換できさえすれば、フォトダイオード以外の光検出器であってもよい。
【0021】
受光器110は、光空間通信に用いられる空間光信号の波長帯に感度を有する。例えば、受光器110は、可視領域の波長帯に感度を有する。例えば、受光器110は、赤外領域や紫外領域に感度を有してもよい。光空間通信に用いられる空間光信号の波長帯に応じて、受光器110が受光する波長帯が選択されればよい。
【0022】
レンズ12は、外部からの空間光信号を受光可能な位置に配置される。レンズ12は、その主面と焦点面の間に、センサアレイ11の受光面が位置するように配置される。レンズ12の焦点面は、レンズ12から見てセンサアレイ11の向こう側に形成される。レンズ12は、センサアレイ11の受光面に空間光信号を集束させる光学レンズである。レンズ12によって集束された空間光信号は、センサアレイ11の受光面に照射される。センサアレイ11の受光面がレンズの焦点面よりも手前に配置されるため、センサアレイ11の受光面には、広がりのある空間光信号が面で受光される。
【0023】
受信部13は、センサアレイ11を構成する複数の受光器110の各々から信号を受信する。受信部13は、受信された信号を積分する。受信部13は、積分された信号に基づいて、複数の受光器110が受光した空間光信号の到来方向を推定する。受信部13は、空間光信号の到来方向に通信対象が位置すると特定する。受信部13は、特定された通信対象と、その通信対象からの空間光信号を受光する受光器110とを対応付ける。受信部13は、通信対象に対応付けられた受光器110からの電気信号を増幅する。受信部13は、増幅された電気信号をデコードし、通信対象からの信号を解析する。
【0024】
〔受信部〕
次に、受信部13の構成の詳細について図面を参照しながら説明する。図2は、受信部13の構成の一例を示すブロック図である。受信部13は、複数の第1処理回路15-1~M、制御回路16、セレクタ17、複数の第2処理回路18-1~Nを有する(M、Nは自然数)。図2においては、複数の第1処理回路15-1~Mのうち、第1処理回路15-1のみ内部構成を図示しているが、複数の第1処理回路15-2~Mの内部構成も第1処理回路15-1と同様である。
【0025】
第1処理回路15は、ハイパスフィルタ151、増幅器153、および積分器155を含む。図2においては、ハイパスフィルタ151をHPF(High Path Filter)と表記し、増幅器153をAMP(Amplifier)と表記し、積分器155をINT(Integrator)と表記する。ハイパスフィルタ151を通過した信号は、増幅器153と積分器155に並列で入力される。受光器110と第1処理回路は、受光器110ごとの単位ユニットを構成する。
【0026】
ハイパスフィルタ151は、受光器110からの信号を取得する。ハイパスフィルタ151は、取得した信号のうち、空間光信号の波長帯に相当する高周波成分の信号を選択的に通過させる。ハイパスフィルタ151は、太陽光などの環境光に由来する信号をカットする。なお、ハイパスフィルタ151の替わりに、空間光信号の波長帯の信号を選択的に通過させるバンドパスフィルタを構成してもよい。また、強烈な太陽光で飽和してしまうと、空間光信号は読み取り不能となる。そのため、受光器110の受光面の前段に、空間光信号の波長帯の光を選択的に通過させる色フィルタを設置してもよい。ハイパスフィルタ151を通過した信号は、増幅器153および積分器155に供給される。
【0027】
増幅器153は、ハイパスフィルタ151から出力された信号を取得する。増幅器153は、取得された信号を増幅する。増幅器153は、増幅された信号をセレクタ17に出力する。セレクタ17に出力された信号のうち受信対象の信号は、制御回路16の制御に応じて、複数の第2処理回路18-1~Nのいずれかに割り当てられる。受信対象の信号は、通信対象の通信装置(図示しない)からの空間光信号を受光する受光器110からの信号である。空間光信号の受光に用いられない受光器110からの信号は、第2処理回路18に出力されない。
【0028】
積分器155は、ハイパスフィルタ151から出力された信号を取得する。積分器155は、取得された信号を積分する。積分器155は、積分した信号を制御回路16に出力する。
【0029】
積分器155は、受光器110が受光する空間光信号の強度を測定するために配置される。本実施形態では、ビーム径に広がりのある状態の空間光信号を、センサアレイ11の受光面において面で受光することによって、通信対象をサーチする速度を高速化する。ビーム径が絞られていない状態で受光される空間光信号は、ビーム径が絞られている場合と比べて強度が微弱であるため、増幅器153のみで増幅された信号の電圧測定は困難である。積分器155を用いれば、例えば、数msec(ミリ秒)~数十msec積分することによって、電圧測定できるレベルまで信号の電圧を大きくすることができる。
【0030】
制御回路16は、複数の第1処理回路15-1~Mの各々に含まれる積分器155から出力された信号を取得する。言い換えると、制御回路16は、複数の受光器110の各々が受光した空間光信号に由来する信号を取得する。制御回路16は、互いに隣接し合う複数の受光器110に由来する信号の読み取り値を比較し、信号強度が最大の受光器110を選択する。制御回路16は、選択された受光器110に由来する信号を、複数の第2処理回路のいずれかに割り当てるように、セレクタ17を制御する。
【0031】
制御回路16が受光器110を選択することは、空間光信号の到来方向を推定することに相当する。すなわち、制御回路16が受光器110を選択することは、空間光信号の送光元の通信装置を特定することに相当する。また、選択された受光器110に由来する信号を複数の第2処理回路のいずれかに割り当てることは、特定された通信対象と、その通信対象からの空間光信号を受光する受光器110とを対応付けることに相当する。すなわち、制御回路16は、センサアレイ11によって受光された空間光信号に基づいて、その空間光信号の送光元の通信装置を特定する。例えば、本実施形態の受光装置10を搭載した通信装置(図示しない)は、空間光信号の送光元の通信装置(図示しない)を特定すると、特定された通信装置に対して空間光信号を送光する。
【0032】
セレクタ17には、複数の第1処理回路15-1~Mに含まれる増幅器153によって増幅された信号が入力される。セレクタ17は、制御回路16の制御に応じて、入力された信号のうち受信対象の信号を、複数の第2処理回路18-1~Nのうちいずれかに出力する。受信対象ではない信号は、セレクタ17から出力されない。
【0033】
第2処理回路18には、制御回路16によって割り当てられた受光器110に由来する信号が入力される。第2処理回路18は、入力された信号をデコードする。第2処理回路18は、デコードした信号に何らかの信号処理を加えるように構成してもよいし、外部の信号処理装置等(図示しない)に出力するように構成したりしてもよい。
【0034】
制御回路16によって選択された受光器110に由来する信号をセレクタ17で選択することにより、1つの通信対象に対して1つの第2処理回路が割り当てられる。すなわち、制御回路16は、センサアレイ11が受光する複数の通信対象からの空間光信号に由来する信号を、複数の第2処理回路18-1~Nのいずれかに割り当てる。これにより、受光装置10は、複数の通信対象からの空間光信号に由来する信号を、個別のチャネルで同時に読み取ることが可能になる。一般的な手法では、複数の通信対象からの空間光信号を、1つのチャネルにおいて時分割で読み取る。それに対し、本実施形態の手法では、複数の通信対象からの空間光信号を、複数のチャネルにおいて同時に読み取るので、伝送速度が向上する。なお、本実施形態の手法においても、状況に応じて時分割で信号を受光するように構成してもよい。
【0035】
例えば、積分器155を用いる通信対象のスキャンを1次的なスキャンとして行い、空間光信号の到来方向を粗い精度で特定してもよい。そして、特定された方向に細かい精度の2次的なスキャンを行って通信対象のより正確な位置を特定してもよい。通信対象との間で通信可能な状況になれば、通信対象との信号のやりとりによって、その通信対象の正確な位置を確定できる。例えば、受光装置10を移動体に搭載する場合、通信対象の位置を正確に確定できれば、その通信対象との通信を介して、互いの移動方向や速度などを共有できる。互いの移動方向や速度などを共有できれば、互いの位置関係をより高精度で予測制御できる。
【0036】
〔積分器〕
次に、積分器155の回路構成の一例について図面を参照しながら説明する。図3は、積分器155の回路構成の一例(積分器155-1)である。積分器155-1は、抵抗器R、オペアンプOP、コンデンサC、およびスイッチSWを含む。図3において、抵抗器R、コンデンサC、およびスイッチSWに関しては、左側の端子を第1端と呼び、右側の端子を第2端と呼ぶ。オペアンプOPは、反転入力端子V-、非反転入力端子V+、出力端子を有する。
【0037】
抵抗器Rの第1端は、入力端Vinに接続される。抵抗器Rの第2端は、オペアンプOPの反転入力端子V-、コンデンサCの第1端、およびスイッチSWの第1端に接続される。オペアンプOPの反転入力端子V-は、抵抗器Rの第2端、コンデンサCの第1端、およびスイッチSWの第1端に接続される。オペアンプの非反転入力端子V+は、接地される。オペアンプOPの出力端子は、出力端Vout、コンデンサの第2端、およびスイッチSWの第2端に接続される。コンデンサの第1端は、抵抗器Rの第2端、オペアンプOPの反転入力端子V-、スイッチSWの第1端に接続される。コンデンサの第2端は、オペアンプOPの出力端子、スイッチSWの第2端、および出力端Voutに接続される。スイッチSWの第1端は、抵抗器Rの第2端、コンデンサCの第1端、およびオペアンプOPの反転入力端子V-に接続される。スイッチSWの第2端は、コンデンサCの第2端、オペアンプOPの出力端子、および出力端Voutに接続される。
【0038】
スイッチSWには、所定のタイミングでリセットパルスが印加される。スイッチSWは、リセットパルスが印加されてから所定期間(リセット時間Trst)の間だけ閉じた状態になる。スイッチが開いた状態の時間が積分時間Tintに相当する。リセット時間Trstは、積分時間Tintに比べて短い時間に設定される。
【0039】
図4は、積分器155-1の動作について説明するためのグラフである。図4は、オペアンプOPを含む積分器155-1の負帰還形のリセット動作を示す。積分器155-1は、一種のローパスフィルタとして機能する。積分器155-1は、積分時間Tintの間、コンデンサCに電荷を蓄積する。スイッチSWにリセットパルスが印加されると、コンデンサCに蓄積された電荷がリセットされる。例えば、リセット直前の電圧値を、AD(Analog-Digital)コンバータ(図示しない)で読み取れば、信号の電圧を測定できる。
【0040】
〔方向検知〕
次に、受光装置10による方向検知について図面を参照しながら説明する。図5および図6は、受光装置10に含まれるレンズ12に空間光信号が入射し、センサアレイ11によってその空間光信号が受光される様子を示す概念図である。レンズ12の主面と焦点面との距離が焦点距離fに相当する。図5および図6のように、センサアレイ11は、複数の受光器110の受光面が、主面と焦点面との間に位置するように配置される。
【0041】
図5の例では、空間光信号D1がレンズ12の下方から到来する例である。レンズ12を通過した空間光信号D1は、レンズ12の焦点面上の焦点F1に向けて集束する。空間光信号D1は、複数の受光器110のうち上方の受光器110の受光面において面で受光される。
【0042】
図6の例では、空間光信号D2がレンズ12の上方から到来する例である。レンズ12を通過した空間光信号D2は、レンズ12の焦点面上の焦点F2に向けて集束する。空間光信号D2は、複数の受光器110のうち下方の受光器110の受光面において面で受光される。
【0043】
図7は、センサアレイ11の受光面をレンズ12越しに見た斜視図である。図7の例では、センサアレイ11の下方の複数の受光器110に空間光信号D1が受光され、センサアレイ11の左上の複数の受光器110に空間光信号が受光される。図7のように、センサアレイ11の受光面において、空間光信号は、垂直方向のみならず、水平方向の到来方向に応じた位置で受光される。
【0044】
遠方から到達する空間光信号は、ほぼ平行光である。したがって、空間光信号が集光される位置をセンサアレイ11によって検知することにより、その空間光信号がどの方向から到来したのかを推定できる。レンズ12によって集光された空間光信号は、複数の受光器110の受光面において受光される。それぞれの受光器110によって受光された空間光信号の強度比から、空間光信号の到来方向を推定できる。空間光信号の到来方向に通信対象の通信装置を対応付ければ、受光器110と通信装置とを対応付けることができる。
【0045】
図8は、互いに隣接し合う、受光器110-A、受光器110-B、受光器110-C、および受光器110-Dの受光面に空間光信号D1が受光される例である。図8の例の場合、受光器110-Dの受光面積が最大である。そのため、空間光信号D1に関しては、受光器110-Dにおける信号強度が最大になる。この場合、受光装置10は、受光器110-Dが空間光信号D1を受光したと判定する。センサアレイ11とレンズ12の位置関係に基づいて、空間光信号の到来方向と受光器110とを対応付けておけば、信号強度が最大となる受光器110の位置に応じて、空間光信号の到来方向を推定できる。
【0046】
複数の通信対象が近接している場合や、受光装置10と通信対象との間に別の通信対象が位置する場合、複数の空間光信号が集光される位置が重なることがある。このような場合、状況に応じて、重なり合った複数の空間光信号を分離すればよい。なお、複数の空間光信号の各々は、それらの信号が含む識別情報等に基づいて、複数の空間光信号が受光されていることを判別できるものとする。
【0047】
図9は、空間光信号D1と空間光信号D2の受光領域の一部が重なる例である。図9の例の場合、空間光信号D1の信号強度が最大となるのは受光器110-Dであり、空間光信号D2の信号強度が最大となるのは受光器110-Aである。受光装置10は、受光器110-Dが空間光信号D1を受光したと判定し、受光器110-Aが空間光信号D2を受光したと判定する。図9の例では、受光領域の重なりの程度が軽微であるため、時分割せずに、空間光信号D1と空間光信号D2を分離できる。
【0048】
図10は、空間光信号D1と空間光信号D2の受光領域の大部分が重なる例である。図10の例の場合、空間光信号D1と空間光信号D2の信号強度に基づいて、空間光信号D1と空間光信号D2を分離できない。このような場合、空間光信号D1と空間光信号D2の受信タイミングを時分割することによって、空間光信号D1と空間光信号D2を分離できる。また、受光領域が重なる複数の通信対象のうち少なくともいずれかに対して、位置をずらすように通知するように構成してもよい。
【0049】
以上のように、本実施形態の受光装置は、センサアレイ、レンズ、および受信部を備える。レンズは、空間光信号を集光する。センサアレイは、レンズによって集光された空間光信号を受光する複数の受光器を含む。受信部は、複数の受光器の各々が受光した空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された電気信号の電圧値に応じて空間光信号を受光する受光器を選択する。
【0050】
本実施形態の受光装置は、レンズによって集光された空間光信号を複数の受光器の少なくともいずれかで受光する。本実施形態の受光装置は、空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された電気信号の電圧値に応じて、その空間光信号を受光する受光器を選択する。本実施形態の受光装置によれば、複数の通信対象からの空間光信号を一括して受光し、それらの空間光信号の送光元を一括して区別することができる。そのため、本実施形態の受光装置によれば、多様な方向から到来する空間光信号を効率的に受光できる。
【0051】
本実施形態の一態様において、複数の受光器の受光面は、同一方向に向けて、同一面上にアレイ状に配列される。レンズは、レンズの主面と焦点面の間に、複数の受光器の受光面が位置するように配置される。
【0052】
本態様によれば、空間光信号に由来する電気信号を積算することによって、空間光信号を面で受光しても、その空間光信号の電圧値を測定できる。そのため、本態様によれば、広い受光角で空間光信号を受光できるため、空間光信号を点で受光する場合と比較して光の利用効率が高い。
【0053】
本実施形態の一態様において、受信部は、複数の第1処理回路、セレクタ、第2処理回路、および制御回路を有する。複数の第1処理回路は、複数の受光器の各々に対応付けられ、複数の受光器の各々に受光される空間光信号に由来する電気信号を増幅するとともに、電気信号を積算する。セレクタは、第1処理回路によって増幅された電気信号が入力され、入力された電気信号のうち少なくともいずれかを選択的に出力する。第2処理回路は、セレクタから出力された電気信号をデコードする。制御回路は、複数の第1処理回路によって積算された電気信号の電圧値に応じて、空間光信号を受光する受光器を選択する。制御回路は、選択された受光器からの電気信号を複数の第2処理回路のうちいずれかに割り当てるようにセレクタを制御する。
【0054】
本実施形態の一態様において、制御回路は、互いに隣接する複数の受光器によって空間光信号が受光された場合、空間光信号を受光する受光器として、複数の第1処理回路によって積算された電気信号の電圧値が最大の受光器を選択する。例えば、制御回路は、互いに隣接する複数の受光器によって複数の送光元からの空間光信号が受光された場合、複数の第1処理回路によって積算された電気信号の電圧値に応じて、空間光信号を受光させる受光器を送光元ごとに選択する。例えば、制御回路は、複数の第1処理回路によって積算された電気信号の電圧値に応じて、空間光信号を受光させる受光器を送光元ごとに選択できない場合、同一の受光器において空間光信号を送光元ごとに時分割で受光する。
【0055】
本態様によれば、複数の受光器に受光された、単一の送光元からの空間光信号をいずれかの受光器に割り当てることができる。また、本態様によれば、複数の受光器に亘って受光された、複数の送光元からの空間光信号をいずれかの受光器に割り当てることができる。
【0056】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る受光装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の受光装置は、ライトパイプを含む点において、第1の実施形態とは異なる。ライトパイプは、センサアレイを構成する複数の受光器間の隙間に受光される空間光信号を、センサアレイを構成する複数の受光器の各々に導光する部材である。
【0057】
図11は、本実施形態の受光装置20の構成の一例を示す概念図である。受光装置20は、センサアレイ21、レンズ22、および受信部23を備える。センサアレイ21は、複数の受光器210と複数のライトパイプ211を有する。複数の受光器210の各々には、ライトパイプ211が配置される。センサアレイ21、レンズ22、および受信部23の主な機能は、第1の実施形態と同様である。以下においては、第1の実施形態の受光装置10には含まれない、ライトパイプ211に焦点を当てて説明する。
【0058】
センサアレイ21を構成する複数の受光器210の間には、受光器210の受光面の大きさに応じた隙間が生じる。受光面が大きい場合、隣接し合う受光器210の間の隙間は小さくなる。受光面が小さい場合、隣接し合う受光器210の間の隙間は大きくなる。センサアレイ21の受光面に空間光信号が直接入射する場合、受光面に集光される空間光信号のスポット径に比べて、隣接し合う受光器210の間の隙間が大きすぎると、隙間に入った空間光信号のスポットが検出されなくなる。また、センサアレイ21の受光面に集光される空間光信号のスポット径が大きすぎると、各受光器210が受光する空間光信号の強度が小さくなる。そのため、センサアレイ21の受光面に空間光信号が直接入射する場合は、隣接し合う受光器210の間の隙間の大きさと、空間光信号のスポット径を最適化する必要がある。
【0059】
図12は、複数の受光器210の受光面にライトパイプ211を設置した状態の斜視図である。ライトパイプ211は、複数の受光器210の各々に対応付けて設けられる。ライトパイプ211は、空間光信号が入射する入射面P1と、ライトパイプ211の内部で導光された光信号が出射する出射面P2とを有する。ライトパイプ211の出射面P2は、そのライトパイプ211が対応付けられた受光器210の受光面に接して配置される。なお、ライトパイプ211の出射面P2から出射される光信号が受光器210の受光面に入射しさえすれば、ライトパイプ211の出射面P2と受光器210の受光面が接していなくてもよい。
【0060】
隣接し合うライトパイプ211は、それらの入射面P1の間に隙間がないように配置される。レンズ22の焦点面は、ライトパイプ211の入射面P1よりもセンサアレイ21の側に形成されればよい。レンズ22の焦点面は、レンズ22から見て、センサアレイ21の受光面の手前側に形成されてもよい。図12には、入射面P1と出射面P2が平行になる例を示すが、入射面P1から出射面P2に向けて光信号を導光できさえすれば、入射面P1と出射面P2は非平行でもよい。
【0061】
例えば、ライトパイプ211は、一般的な光ファイバの素材で構成できる。ライトパイプ211は、空間光信号の波長帯の光を透過しやすい素材で構成することが好ましい。ライトパイプ211の内側面は、ライトパイプ211の内部で導光される光信号を反射させる鏡面である。ライトパイプ211の入射面P1から入射した空間光信号に由来する光信号は、ライトパイプ211の内側面で反射されながら、出射面P2に導光される。出射面P2に導光された光信号は、出射面P2から出射される。
【0062】
ライトパイプ211の入射面P1には、空間光信号の波長帯に応じた反射防止層を設けてもよい。入射面P1に反射防止層を設ければ、入射面P1で反射される空間光信号を低減できる。また、ライトパイプ211の入射面P1に、空間光信号の波長帯の光を選択的に通過させる色フィルタを設けてもよい。入射面P1に色フィルタを設ければ、空間光信号の波長帯の光が選択的に受光器210の受光面に導光されるため、空間光信号に含まれる雑音成分を除去できる。
【0063】
ライトパイプ211を用いる場合、受光器210の受光面を小さくすることができる。そのため、同じ受光効率でありながら、受光面の小さい受光器210を構成できる。そのため、ライトパイプ211を用いる場合、受光器210の選択肢が広がる。例えば、ライトパイプ211を用いれば、受光面は小さいが、感度の高い受光器210を採用できる。
【0064】
以上のように、本実施形態の受光装置のセンサアレイは、複数の受光器の受光面の各々に対応付けられ、複数の受光器の受光面の各々に空間光信号を導光する複数のライトパイプを有する。例えば、複数のライトパイプは、空間光信号が入射する入射面と、入射面から入射されて導光された光信号を出射する出射面とを有し、入射面が隙間の無い同一面を形成するように配置される。例えば、複数のライトパイプの各々は、対応付けられた受光面に出射面を向けて配置される。
【0065】
本実施形態の受光装置によれば、複数の受光部の受光面にライトパイプを設置することにより、隣接し合う受光部の間の隙間の大きさと、空間光信号のスポット径を最適化しなくても、空間光信号に由来する光信号を各受光部の受光面に導光できる。そのため、本実施形態の受光装置によれば、より効率的に空間光信号を受光できる。
【0066】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る通信装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の通信装置は、第1~第2の実施形態の受光装置(受光部とも呼ぶ)を備える。
【0067】
図13は、本実施形態の通信装置3の構成の一例を示すブロック図である。通信装置3は、受光部30、送光部35、および送光制御部37を備える。受光部30は、第1の実施形態の受光装置10または第2の実施形態の受光装置20に相当する。以下においては、受光部30の詳細については説明を省略する。
【0068】
受光部30は、通信対象の通信装置から送光された空間光信号を受光する。受光部30は、受光された空間光信号に基づく信号をデコードし、デコードされた信号を送光制御部37に出力する。送光部35は、送光制御部37の制御に応じて、空間光信号を送光する。送光制御部37は、受光部30から信号を取得する。送光制御部37は、受光部30からの信号に応じて送光部35を制御する。
【0069】
〔送光部〕
次に、送光部35の構成の一例について図面を参照しながら説明する。図14は、送光部35の構成の一例を示す概念図である。送光部35は、光源320、空間光変調器330、および投射光学系340を有する。なお、図14は、概念的なものであり、各構成要素間の位置関係や、光の進行方向などを正確に表したものではない。
【0070】
光源320は、出射器321とコリメータ323を含む。出射器321は、送光制御部37の制御に応じて、空間光通信に用いられる所定の波長帯のレーザ光301を出射する。コリメータ323は、出射器321から出射されたレーザ光301を平行光302に変換する。出射器321から出射されたレーザ光301は、コリメータ323によって平行光302に変換され、光源320から出射される。光源320から出射された平行光302は、空間光変調器330の変調部に向けて進行する。
【0071】
図14のように、平行光302の入射角は、空間光変調器330の変調部の被照射面に対して非垂直である。すなわち、光源320から出射される平行光302の出射軸は、空間光変調器330の変調部の被照射面に対して斜めである。空間光変調器330の変調部の被照射面に対して平行光302の出射軸を斜めにすれば、ビームスプリッタを用いなくても被照射面に対して平行光302を入射できるため、光の利用効率を向上させることができる。また、空間光変調器330の変調部の被照射面に対して、平行光302の出射軸を斜めに設定すれば、送光部のサイズをコンパクトにできる。
【0072】
空間光変調器330は、平行光302が照射される変調部を有する。空間光変調器330の変調部には、送光制御部37の制御に応じて、検出光に応じたパターンが設定される。例えば、空間光変調器330は、強誘電性液晶やホモジーニアス液晶、垂直配向液晶などを用いた空間光変調器によって実現される。例えば、空間光変調器330は、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)によって実現できる。また、空間光変調器330は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)によって実現されてもよい。
【0073】
投射光学系340は、空間光変調器330によって変調された変調光303を空間光信号305として投射する光学系である。図14のように、投射光学系340は、フーリエ変換レンズ346、アパーチャ347、および投射レンズ348を有する。
【0074】
フーリエ変換レンズ346は、空間光変調器330によって変調された変調光303を無限遠に投射した際に形成される像を、アパーチャ347の近傍の焦点位置に結像させる光学レンズである。
【0075】
アパーチャ347は、フーリエ変換レンズ346によって集束された光に含まれる高次光を遮蔽し、表示領域の外縁を制限する枠である。アパーチャ347の開口部は、アパーチャ347の位置における表示領域の外周よりも小さく開口され、アパーチャ347の位置における画像の周辺領域を遮るように設置される。例えば、アパーチャ347の開口部は、矩形状や円形状に形成される。アパーチャ347は、フーリエ変換レンズ346の焦点位置に設置されることが好ましい。なお、高次光を遮蔽でき、表示領域を制限できれば、アパーチャ347は、フーリエ変換レンズ346の焦点位置からずれていても構わない。
【0076】
投射レンズ348は、フーリエ変換レンズ346によって集束された光を拡大する光学レンズである。投射レンズ348は、空間光変調器330の変調部に設定された位相画像に対応する画像が被投射面において形成されるように空間光信号305を拡大する。
【0077】
〔送光制御部〕
次に、送光制御部37の構成の一例について図面を参照しながら説明する。図15は、送光制御部37の構成の一例を示すブロック図である。送光制御部37は、送光条件記憶部371、送光条件設定部372、変調器制御部373、および光源駆動部374を有する。
【0078】
送光条件記憶部371には、空間光信号305に応じたパターンが記憶される。空間光変調器330が位相変調型の場合、送光条件記憶部371には、空間光信号305に応じた位相分布が記憶される。また、送光条件記憶部371には、光源320を制御するための光源制御条件や、空間光変調器330を制御するための変調素子制御条件を含む送光条件が記憶される。変調素子制御条件は、空間光信号305に応じたパターンを空間光変調器330の変調部に設定するための制御条件である。光源制御条件は、光源320からレーザ光301を出射させるための制御条件である。
【0079】
送光条件設定部372は、空間光信号305を送光するための送光条件を設定する。送光条件設定部372は、変調器制御部373に変調素子制御条件を設定する。また、送光条件設定部372は、光源駆動部374に光源制御条件を設定する。送光条件設定部372は、変調素子制御条件を変調器制御部373に設定するタイミングと、光源制御条件を光源駆動部374に設定するタイミングとを合わせる。その結果、空間光信号305に応じたパターンが表示された状態の空間光変調器330の変調部に、光源320から出射されたレーザ光301に由来する平行光302が照射される。
【0080】
例えば、通信対象の通信装置をスキャンする期間(走査期間とも呼ぶ)の間、送光条件設定部372は、レーザ光301を継続して出射させるための光源制御条件を光源駆動部374に設定する。このとき、送光条件設定部372は、通信対象の通信装置をスキャンするために、第1投射パターンの空間光信号305を送光するための変調素子制御条件を変調器制御部373に設定する。その結果、通信対象の通信装置をスキャンするための第1投射パターンの空間光信号305が、送光部35から送光される。
【0081】
例えば、通信対象の通信装置と通信をする期間(通信期間とも呼ぶ)の間、送光条件設定部372は、通信対象の通信装置に送信する信号に応じた空間光信号305を出射させるための光源制御条件を光源駆動部374に設定する。このとき、送光条件設定部372は、通信対象の通信装置の方向に向けて、第1投射パターンよりも投影面積の小さな第2投射パターンの空間光信号305を送光するための変調素子制御条件を変調器制御部373に設定する。その結果、通信対象の通信装置と通信するための第2投射パターンの空間光信号305が、送光部35から送光される。
【0082】
例えば、送光条件設定部372は、空間光信号305が受光されたタイミングから所定期間、その空間光信号305の到来方向に向けて、選択的に空間光信号305を送光するための変調素子制御条件を空間光変調器330に設定する。空間光信号305の送光方向を制限すれば、通信対象の通信装置の位置に向けて送光する空間光信号305の出力を高く設定できる。
【0083】
変調器制御部373は、空間光信号305に応じたパターンと変調素子制御条件を送光条件設定部372から受信する。変調器制御部373は、送光条件設定部372から受信した変調素子制御条件に応じて、空間光変調器330の変調部に設定されるパターンを変更するドライバ(図示しない)を駆動させる。その結果、空間光変調器330の変調部には、空間光信号305に応じたパターンが設定される。
【0084】
光源駆動部374は、パルス発生器(図示しない)と駆動回路(図示しない)を含む。パルス発生器は、送光条件設定部372から受信した光源制御条件に応じて、送信する信号に対応するパルス列を発生させ、駆動回路を変調する。また、パルス発生器は、通信対象の通信装置が確定すると、その通信装置との通信内容に応じて、送信する信号に対応するパルス列を発生させ、駆動回路を変調する。例えば、通信装置との通信内容は、図示しない入力装置によって入力される。駆動回路は、パルス発生器が発生させたパルス列に合わせて変調された状態で、出射器321を駆動させる。すなわち、光源駆動部374は、送光条件設定部372から受信した光源制御条件に応じて、パルス列のパターンに合わせて出射器321を駆動させ、出射器321からレーザ光301を出射させる。その結果、空間光変調器330の変調部にパターンが設定されたタイミングに合わせて、レーザ光301に由来する平行光302が空間光変調器330の変調部に照射される。空間光変調器330の変調部に照射された平行光302は、空間光変調器330の変調部において変調される。空間光変調器330の変調部において変調された変調光303は、空間光変調器330の変調部に表示されたパターンに対応する空間光信号305として送光される。
【0085】
〔通信方式〕
次に、本実施形態の通信装置3による、複数の通信対象との通信方式について図面を参照しながら説明する。ここでは、本実施形態の通信装置3による通信方式と、その比較例の通信装置による通信方式とを比較しながら説明する。比較例の通信装置は、通信に用いられるチャネルが一つしかない。
【0086】
図16は、本実施形態の通信装置3による通信方式について説明するための概念図である。中央の太い矢印の左側は、走査期間における、通信装置3と、その通信対象である複数の通信装置300との間の通信の一例を示す。中央の太い矢印の右側は、通信期間における、通信装置3と、その通信対象である複数の通信装置300との間の通信の一例を示す。
【0087】
走査期間において、通信装置3は、第1投射パターンの空間光信号を送光する。通信装置3は、通信対象の通信装置300(T1~T4)からの空間光信号を受光すると、それらの空間光信号の到来方向に応じて、それらの通信装置300の各々の方向を特定する。通信装置3は、通信装置300の各々の方向を特定すると、それらの通信装置300(T1~T4)の各々からの空間光信号に由来する信号に、チャネル(ch1~ch4)の各々を割り当てて通信期間に移行する。
【0088】
通信期間において、通信装置3は、第1投射パターンよりも投射面積の小さな第2投射パターンの空間光信号を個々の通信装置300(T1~T4)に送光する。通信期間においては、送光方向が絞り込まれるので、送光する空間光信号のエネルギーを走査期間よりも大きくすることができる。通信装置3は、個々の通信装置300からの空間光信号に由来する信号を、個々の通信装置300に割り当てられたチャネルで処理することによって、複数の通信装置300の各々と通信し合う。
【0089】
図17は、比較例の通信装置390による通信方式について説明するための概念図である。中央の太い矢印の左側は、走査期間における、通信装置390と、その通信対象である複数の通信装置395との間の通信の一例を示す。中央の太い矢印の右側は、通信期間における、通信装置390と、その通信対象である複数の通信装置395との間の通信の一例を示す。
【0090】
走査期間において、通信装置390は、送光方向を変更させながら空間光信号を送光する。そのため、複数の通信装置395(C1~C4)の各々には、通信装置390からの空間光信号が順番に届く。同様に、複数の通信装置395の各々は、送光方向を変更させながら空間光信号を送光する。通信装置390は、複数の通信装置395の各々からの空間光信号を個別に受光する。通信装置390は、複数の通信装置395の各々からの空間光信号に基づいて、それぞれの通信装置300の位置を順番に特定する。この段階で、通信装置390と、複数の通信装置395(C1~C4)の各々との間の通信が確立され、通信期間に移行する。このように、比較例の方式では、個々の通信装置395(C1~C4)と順番に通信が確立されるため、本実施形態の通信方式と比較して通信の確立に時間がかかる。
【0091】
通信期間において、通信装置390は、個々の通信装置395(C1~C4)に対して順番に空間光信号を送光する。通信装置390は、個々の通信装置395(C1~C4)からの空間光信号に由来する信号を時分割で受光し、単一のチャネル(ch1)で処理することによって、複数の通信装置300の各々と通信し合う。そのため、比較例では、本実施形態と同程度の通信速度を得るために、非常に高速な伝送速度の系を構成する必要がある。
【0092】
以上のように、本実施形態の通信装置は、受光部、送光部、および送光制御部を備える。受光部は、センサアレイ、レンズ、および受信部を備える。レンズは、空間光信号を集光する。センサアレイは、レンズによって集光された空間光信号を受光する複数の受光器を含む。受信部は、複数の受光器の各々が受光した空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された電気信号の電圧値に応じて空間光信号を受光する受光器を選択する。送光部は、受光部によって受光された第1空間光信号に応じて、第2空間光信号を送光する。送光制御部は、受光部によって受光された第1空間光信号に応じて送光部を制御し、第1空間光信号の送光元の通信対象に対する第2空間光信号を送光部に送光させる。
【0093】
本実施形態の一態様において、送光制御部は、少なくとも一つの通信対象を走査する走査期間においては、第2空間光信号を第1投射パターンで送光部に送光させる。送光制御部は、少なくとも一つの通信対象と通信する通信期間においては、第1投射パターンよりも小さい第2投射パターンで第2空間光信号を通信対象に向けて送光部に送光させる。
【0094】
本実施形態の通信方式によれば、複数の空間光信号が到来した方向を瞬時に特定できるため、通信対象との間の通信を高速で確立できる。また、本実施形態の通信方式によれば、複数の通信対象と同時に通信できるので、通信系の伝送速度を低く設定することができる。
【0095】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る受光装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の受光装置は、第1~第2の実施形態の受光装置を簡略化した構成である。
【0096】
図18は、本実施形態の受光装置40の一例を示す概念図である。受光装置40は、センサアレイ41、レンズ42、および受信部43を備える。
【0097】
レンズ42は、空間光信号を集光する。センサアレイ41は、レンズ42によって集光された空間光信号を受光する複数の受光器410を含む。受信部43は、複数の受光器410の各々が受光した空間光信号に由来する電気信号を積算し、積算された電気信号の電圧値に応じて空間光信号を受光する。
【0098】
本実施形態の受光装置は、レンズによって集光された空間光信号を、複数の受光器のうち少なくともいずれかで受光する。本実施形態の受光装置は、複数の受光器の各々が受光した空間光信号に由来する電気信号を積算することによって、電気信号の電圧を測定可能なレベルにする。そして、本実施形態の受光装置は、積算された電気信号の電圧値に応じて空間光信号を受光する。
【0099】
本実施形態の受光装置によれば、多様な方向から到来する空間光信号を効率的に受光できる。
【0100】
(ハードウェア)
ここで、各実施形態に係る制御系統(受信部13、制御回路16、送光制御部37等)の処理を実行するハードウェア構成について、図19の情報処理装置90を一例として挙げて説明する。なお、図19の情報処理装置90は、各実施形態の制御系統の処理を実行するための構成例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0101】
図19のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95、および通信インターフェース96を備える。図19においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95、および通信インターフェース96は、バス98を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。
【0102】
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する。本実施形態においては、情報処理装置90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、本実施形態に係る制御系統による処理を実行する。
【0103】
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
【0104】
補助記憶装置93は、種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって構成される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
【0105】
入出力インターフェース95は、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
【0106】
情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続するように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示機器の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねる構成とすればよい。プロセッサ91と入力機器との間のデータ通信は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
【0107】
また、情報処理装置90には、情報を表示するための表示機器を備え付けてもよい。表示機器を備え付ける場合、情報処理装置90には、表示機器の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられていることが好ましい。表示機器は、入出力インターフェース95を介して情報処理装置90に接続すればよい。
【0108】
以上が、各実施形態に係る制御系統による処理を可能とするためのハードウェア構成の一例である。なお、図19のハードウェア構成は、各実施形態に係る制御系統による処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態に係る制御系統による処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、各実施形態に係るプログラムを記録した記録媒体も本発明の範囲に含まれる。記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。また、記録媒体は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体や、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現してもよい。
【0109】
各実施形態の制御系統の構成要素は、任意に組み合わせることができる。また、各実施形態の制御系統の構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよいし、回路によって実現してもよい。
【0110】
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0111】
この出願は、2020年7月1日に出願された日本出願特願2020-113680を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0112】
3 通信装置
10、20、40 受光装置
11、21 センサアレイ
12、22 レンズ
13、23 受信部
15 第1処理回路
16 制御回路
17 セレクタ
18 第2処理回路
35 送光部
37 送光制御部
110、210 受光器
151 ハイパスフィルタ
153 増幅器
155 積分器
211 ライトパイプ
320 光源
321 出射器
323 コリメータ
330 空間光変調器
340 投射光学系
346 フーリエ変換レンズ
347 アパーチャ
348 投射レンズ
371 送光条件記憶部
372 送光条件設定部
373 変調器制御部
374 光源駆動部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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図17
図18
図19