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特許7574900映像共有システム、映像共有方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】映像共有システム、映像共有方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
H04N7/18 D
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023172988
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2022024642の分割
【原出願日】2016-11-29
(65)【公開番号】P2023174753
(43)【公開日】2023-12-08
【審査請求日】2023-10-04
(31)【優先権主張番号】P 2015256119
(32)【優先日】2015-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 美賀
(72)【発明者】
【氏名】猪田 健一朗
(72)【発明者】
【氏名】大網 亮磨
(72)【発明者】
【氏名】中川 淳子
(72)【発明者】
【氏名】山田 洋志
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-156571(JP,A)
【文献】特開2012-204991(JP,A)
【文献】特開2003-274360(JP,A)
【文献】特開2011-029732(JP,A)
【文献】特開2005-117141(JP,A)
【文献】特開平05-035974(JP,A)
【文献】特開2014-107831(JP,A)
【文献】特開2015-228615(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0141129(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00-1/40
G06T 3/00-5/50
G07G 1/00-5/00
G08B 23/00-31/00
H04B 7/24-7/26
H04M 3/00-3/58
H04M 7/00-7/16
H04M 11/00-11/10
H04N 5/222-5/257
H04N 7/12
H04N 7/18
H04N 19/00-19/98
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブルカメラにより撮像される映像を監視する監視装置と、
前記ウェアラブルカメラと接続される携帯端末と、を備え、
前記監視装置は、
複数のウェアラブルカメラから第1のウェアラブルカメラを選択する指示を受け付ける指示受付手段と、
前記指示を受け付けたことに応じて、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像を前記監視装置に送信する映像送信動作を前記第1のウェアラブルカメラに開始させる映像送信制御手段と、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が送信されている間、所定の通知を出力する通知出力動作を前記第1のウェアラブルカメラと接続されている第1の携帯端末に実行させる通知制御手段と、を備える、
映像共有システム。
【請求項2】
前記通知制御手段は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される前記映像の送信が開始されたことに応じて、前記第1の携帯端末に前記通知出力動作を実行させ、
前記所定の通知は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が現在送信されていることを示す、
請求項1に記載の映像共有システム。
【請求項3】
前記所定の通知は音による通知を含む、
請求項1または2に記載の映像共有システム。
【請求項4】
前記所定の通知はテキストによる通知を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の映像共有システム。
【請求項5】
前記映像送信動作は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像されているリアルタイムの映像を送信することを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の映像共有システム。
【請求項6】
ウェアラブルカメラにより撮像される映像を監視するコンピュータによって実行される映像共有方法であって、
前記コンピュータが、
複数のウェアラブルカメラから第1のウェアラブルカメラを選択する指示を受け付け、
前記指示を受け付けたことに応じて、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像を前記コンピュータに送信する映像送信動作を前記第1のウェアラブルカメラに開始させ、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が送信されている間、所定の通知を出力する通知出力動作を前記第1のウェアラブルカメラと接続されている第1の携帯端末に実行させる、
ことを含む映像共有方法。
【請求項7】
前記コンピュータが、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される前記映像の送信が開始されたことに応じて、前記第1の携帯端末に前記通知出力動作を実行させることを更に含み、
前記所定の通知は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が現在送信されていることを示す、
請求項6に記載の映像共有方法。
【請求項8】
前記所定の通知は音による通知を含む、
請求項6または7に記載の映像共有方法。
【請求項9】
前記所定の通知はテキストによる通知を含む、
請求項6から8のいずれか一項に記載の映像共有方法。
【請求項10】
前記映像送信動作は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像されているリアルタイムの映像を送信することを含む、
請求項6から9のいずれか一項に記載の映像共有方法。
【請求項11】
ウェアラブルカメラにより撮像される映像を監視するコンピュータを、
複数のウェアラブルカメラから第1のウェアラブルカメラを選択する指示を受け付ける指示受付手段、
前記指示を受け付けたことに応じて、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像を前記コンピュータに送信する映像送信動作を前記第1のウェアラブルカメラに開始させる映像送信制御手段、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が送信されている間、所定の通知を出力する通知出力動作を前記第1のウェアラブルカメラと接続されている第1の携帯端末に実行させる通知制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
前記通知制御手段は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される前記映像の送信が開始されたことに応じて、前記第1の携帯端末に前記通知出力動作を実行させ、
前記所定の通知は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が現在送信されていることを示す、
請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記所定の通知は音による通知を含む、
請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記所定の通知はテキストによる通知を含む、
請求項11から13のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記映像送信動作は、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像されているリアルタイムの映像を送信することを含む、
請求項11から14のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項16】
前記携帯端末と接続されるアイウェア型ディスプレイを更に備え、
前記通知制御手段は、前記第1のウェアラブルカメラと共に使用される第1のアイウェア型ディスプレイ上に前記所定の通知を出力する前記通知出力動作を前記第1の携帯端末に実行させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の映像共有システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視業務を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
監視業務の円滑化のために、監視カメラや警備員が装着するウェアラブルカメラなどで撮像された映像を共有するニーズがある。
【0003】
監視カメラや警備員が装着するウェアラブルカメラなどで撮像された映像を用いた監視システムに関する技術の一例が、下記特許文献1および下記特許文献2に開示されている。下記特許文献1には、監視カメラで撮像された映像を解析して不審者を検出し、その不審者が映っている映像を、警備員の情報表示端末に送信する技術が開示されている。また下記特許文献2には、店舗内の複数のカメラそれぞれに設定された優先度を、店員の位置情報によって変動させ、複数のカメラの中で優先度の高いカメラの映像を選んで監視員の表示装置に表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-018094号公報
【文献】特開2007-221693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1の技術では、不審者を検出する際に複数のカメラの映像を解析する必要があり、不審者が存在する映像を共有する機能を実現する装置にかかる負荷が高くなる可能性がある。また、上記特許文献2の技術では、カメラの優先度によって、複数の映像の中から共有する映像が選択されるため、必要な映像が必要なタイミングで共有できない虞がある。
【0006】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マシン負荷を抑えつつ、必要な映像を必要なタイミングで共有する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における映像共有システムは、
ウェアラブルカメラにより撮像される映像を監視する監視装置と、
前記ウェアラブルカメラと接続される携帯端末と、を備え、
前記監視装置は、
複数のウェアラブルカメラから第1のウェアラブルカメラを選択する指示を受け付ける指示受付手段と、
前記指示を受け付けたことに応じて、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像を前記監視装置に送信する映像送信動作を前記第1のウェアラブルカメラに開始させる映像送信制御手段と、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が送信されている間、所定の通知を出力する通知出力動作を前記第1のウェアラブルカメラと接続されている第1の携帯端末に実行させる通知制御手段と、を備える。
【0008】
本開示における映像共有方法は、ウェアラブルカメラにより撮像される映像を監視するコンピュータによって実行される方法であって、
前記コンピュータが、
複数のウェアラブルカメラから第1のウェアラブルカメラを選択する指示を受け付け、
前記指示を受け付けたことに応じて、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像を前記監視装置に送信する映像送信動作を前記第1のウェアラブルカメラに開始させる、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が送信されている間、所定の通知を出力する通知出力動作を前記第1のウェアラブルカメラと接続されている第1の携帯端末に実行させる、
ことを含む。
【0009】
本開示におけるプログラムは、
ウェアラブルカメラにより撮像される映像を監視するコンピュータを、
複数のウェアラブルカメラから第1のウェアラブルカメラを選択する指示を受け付ける指示受付手段、
前記指示を受け付けたことに応じて、前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像を前記監視装置に送信する映像送信動作を前記第1のウェアラブルカメラに開始させる映像送信制御手段、
前記第1のウェアラブルカメラによって撮像される映像が送信されている間、所定の通知を出力する通知出力動作を前記第1のウェアラブルカメラと接続されている第1の携帯端末に実行させる通知制御手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、マシン負荷を抑えつつ、必要な映像を必要なタイミングで共有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
図1】第1実施形態の映像送信装置の機能構成を概念的に示す図である。
図2】映像送信装置のハードウエア構成を例示する図である。
図3】第1実施形態の映像送信装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図4】撮像位置情報を記憶する記憶部の一例を示す図である。
図5】第1実施形態の映像送信装置が撮像装置を選択する流れを説明するための図である。
図6】警備員位置情報を記憶する記憶部の一例を示す図である。
図7】第2実施形態の映像送信装置の機能構成を概念的に示す図である。
図8】第2実施形態の映像送信装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図9】経路情報生成部が警備員経路情報を生成する処理の流れを説明するための図である。
図10】第3実施形態の映像送信装置の処理の流れを説明するための図である。
図11】第4実施形態で警備員が保持する通知装置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る映像送信装置は、監視対象エリア内で指定された位置に対応する映像を複数の人物の映像受信装置(映像共有装置)に送信して、その映像を複数の人物で共有させる装置である。以下の各実施形態において、本発明に係る映像送信装置、該映像送信装置としての役割を果たすコンピュータが実行する映像送信方法、コンピュータを本発明に係る映像送信装置として動作させるプログラムについて、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、ハードウエア構成図を除く各ブロック図において、各ブロックはハードウエア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表している。
【0014】
[第1実施形態]
〔機能構成〕
図1は、第1実施形態の映像送信装置10の機能構成を概念的に示す図である。図1に示されるように、本実施形態の映像送信装置10は指定位置情報取得部110及び映像送信制御部120を備える。
【0015】
指定位置情報取得部110は、複数の撮像装置の各々に対応する各撮像領域を含む監視対象エリアのうち、指定された位置を示す指定位置情報を取得する。監視対象エリアは、いわゆる雑踏警備などの警備計画で監視すべきエリアとして決定されるエリアである。監視対象エリアには、そのエリアに既に設置された監視カメラなどの撮像装置に加え、臨時の撮像装置(例えば、警備員が装着するウェアラブルカメラや、ドローンといった警備機器に搭載されるカメラなど)が配置されることもある。互いに異なる複数の撮像装置によって、監視対象エリア内の複数の領域の映像が撮像され、監視業務に活用される。監視対象エリアでの監視業務は、主に、監視業務を統括する監視センタからの指示に応じて遂行される。監視センタの監視員は、例えば、ある場所で想定外の事態が発生した旨の報告を、現場で監視業務を行っている警備員から受け付ける。監視センタの監視員は、この報告で示された位置を指定する入力操作を、映像送信装置10又は映像送信装置10と通信可能に接続された他の装置に対して行う。映像送信装置10の指定位置情報取得部110は、監視センタの監視員による入力操作に応じて生成される指定位置情報を取得する。また、指定位置情報取得部110は、重点的に監視すべき位置やリスク(犯罪又は事故)が発生する可能性の高い位置などに基づいて生成され、所定の記憶部に保持された指定位置情報を読み出して取得してもよい。但し、指定位置情報取得部110が指定位置情報を取得する方法は、これらの例に限定されない。
【0016】
映像送信制御部120は、複数の撮像装置それぞれの位置又は撮像範囲を示す撮像位置情報と、指定位置情報とを用いて、少なくとも1つの撮像装置を選択する。言い換えると、映像送信制御部120は、指定位置情報で示される位置に関連する映像を撮像する撮像装置を、その撮像装置の位置情報(撮像位置情報)を基に特定して選択する。さらに映像送信制御部120は、当該選択した撮像装置により撮像された映像を、当該映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信する。映像共有装置は、例えば、上述の監視センタに配置されている映像受信装置(映像送信制御部120から送信される映像を受信して表示装置に表示させる装置)、及び、警備員が保持している映像受信装置の中から選択される。
【0017】
〔作用・効果〕
本実施形態では、緊急性又は監視における重要性の高い場所が指定され、その場所に関連する映像、すなわち、共有すべき映像を撮像する撮像装置が選択される。また、選択された撮像装置の映像が、映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信される。これにより、本実施形態によれば、共有する必要性の高い映像を必要なタイミングで映像共有装置に送信することができる。また、選択された撮像装置の映像のみが共有されるため、共有する映像のデータ量を削減し、マシン負荷を低減させることができる。
【0018】
また、本実施形態によれば、緊急性又は重要性の高い場所の映像が、監視業務を遂行する人物で共有される。選択された撮像装置の映像が監視センタの映像共有装置で共有される場合、当該監視員は、共有される映像を確認して、現場の警備員に適切な指示を出すことができる。また、選択された撮像装置の映像が現場の警備員が保持している映像共有装置で共有される場合、当該警備員は、共有される映像を確認することで、その場にいなくても状況を把握し、現場到着時に迅速に対応することが可能となる。
【0019】
以下、本実施形態の映像送信装置10を更に詳細に説明する。
【0020】
〔ハードウエア構成〕
映像送信装置10の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、映像送信装置10の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0021】
図2は、映像送信装置10のハードウエア構成を例示する図である。映像送信装置10は、バス101、プロセッサ102、メモリ103、ストレージ104、入出力インタフェース105、及び通信インタフェース106を有する。バス101は、データを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ102、メモリ103、ストレージ104、入出力インタフェース105、及び通信インタフェース106は、バス101を介して相互にデータを送受信する。但し、プロセッサ102などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。プロセッサ102は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ103は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。ストレージ104は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はメモリカードなどの記憶装置である。また、ストレージ104は、RAMやROMなどのメモリであってもよい。
【0022】
入出力インタフェース105は、映像送信装置10と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース105には、マウス、キーボードなどの入力装置や、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置、入力装置と表示装置が一体化したタッチパネルなどが接続される。但し、これらの装置が接続されていなくてもよい。
【0023】
通信インタフェース106は、映像送信装置10をインターネットなどの様々なネットワークに接続させて、該ネットワークを介して外部の装置と通信させるためのインタフェースである。例えば映像送信装置10は、ネットワークを介して撮像装置20、監視センタ30の映像受信装置310、又は警備員40の映像受信装置410と接続される。
【0024】
ここで撮像装置20は固定型カメラであっても移動型カメラであってもよい。固定型カメラとは、例えば監視カメラなどの所定の位置に固定されたカメラなどである。移動型カメラとは、車両や警備用の機器(ドローンなど)に搭載されるカメラ、又は、警備員や警察官が身に着けるウェアラブルカメラなどである。移動型カメラは、自身の位置情報を取得する機能(例えば、GPS(Global Positioning System)情報や無線通信で帰属する基地局の情報を取得する機能)を備える。移動型カメラは、例えば所定の間隔で自身の位置情報を取得し、その位置情報を用いて各撮像装置の位置情報を記憶する記憶部(例:後述の図4)を更新する。これにより、映像送信制御部120は、移動型カメラを身に着けた人物や移動型カメラを搭載した機器が別の場所に移動したとしても、その移動型カメラの撮像位置情報を当該記憶部の情報を用いて把握できるようになる。なお移動型カメラの場合であっても、例えば、所定の場所に配置され、その場所から移動しない警備員(固定警備員)がその移動型カメラを保持する場合、その移動型カメラは位置情報を取得する機能を有していなくてもよい。その移動型カメラの位置は大きく変化しないからである。この場合、その固定警備員が配置される場所の位置情報が撮像位置情報として記憶される。
【0025】
監視センタ30は、監視対象エリアで遂行される監視業務を統括する場所である。監視センタ30の映像受信装置310は、映像送信装置10の映像送信制御部120から送信された映像を受信し、表示装置(図示せず)に表示することができる。監視センタ30の監視員は、その表示装置に表示された映像を確認し、現場で監視業務を遂行している警備員40に指示を出す。映像受信装置310は、監視センタに設置されている。現場で監視業務を遂行している警備員40の少なくとも1人が、映像送信装置10から映像を受け取る映像受信装置410を保持していてもよい。本実施形態では、映像受信装置310又は映像受信装置410のいずれか、若しくは、その両方が、本発明における「映像共有装置」の役割を果たす。
【0026】
ストレージ104は、映像送信装置10の上記各処理部の機能を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ102は、これら各プログラムモジュールを実行することにより、そのプログラムモジュールに対応する各処理部の機能を実現する。ここでプロセッサ102は、上記各プログラムモジュールを実行する際、これらのプログラムモジュールをメモリ103上に読み出してから実行してもよいし、メモリ103上に読み出さずに実行してもよい。
【0027】
なお、映像送信装置10のハードウエア構成は図2に示した構成に限定されない。例えば、各プログラムモジュールはメモリ103に格納されていてもよい。この場合、映像送信装置10はストレージ104を備えていなくてもよい。
【0028】
〔動作例〕
図3を用いて、本実施形態の映像送信装置10で実行される処理の流れを説明する。図3は、第1実施形態の映像送信装置10の処理の流れを示すフローチャートである。
【0029】
まず、指定位置情報取得部110は指定位置情報を取得する(S102)。そして、映像送信制御部120は、S102で取得された指定位置情報を用いて、撮像装置20を選択する(S104)。具体的には、後述の例で説明するような処理が行われる。
【0030】
<第1の具体例>
指定位置情報取得部110は、指定位置情報を監視センタ30から取得する。具体的には、監視センタ30の監視員が、監視センタ30の表示装置に表示された地図上で指定位置情報の入力操作を行う。監視センタ30の監視員は、例えば、現地の警備員40からの報告や所定のセキュリティプランなどに基づいて、監視対象エリアの地図上の位置をマウスやタッチパネルを用いて指定する。すると、ここで指定された位置に応じた座標情報が生成される。指定位置情報取得部110は、当該指定された位置の座標情報を指定位置情報として取得する。
【0031】
映像送信制御部120は、指定位置情報取得部110が取得した座標情報と、各撮像装置の撮像位置情報とを用いて、共有する映像の生成元である撮像装置20を選択する。各撮像装置の撮像位置情報は、例えば図4のような形式で、所定の記憶部に記憶されている。
【0032】
図4は、撮像位置情報を記憶する記憶部の一例を示す図である。図4の例では、各撮像装置20の識別情報と共に、撮像位置情報が記憶されている。撮像位置情報は、各撮像装置20が存在する位置を示す情報、又は、各撮像装置20の撮像範囲を示す情報を含む。図4に例示されるように、撮像装置20のアドレス情報(例えばIP(Internet Protocol)アドレスなど)が更に記憶されていてもよい。このアドレス情報は、映像送信制御部120が当該撮像装置20から映像を取得する場合などに使用される。図4に示されるような情報は、映像送信装置10のストレージ104などに備えられていてもよいし、映像送信装置10と通信可能に接続された他の装置のストレージ(図示せず)などに備えられていてもよい。
【0033】
映像送信制御部120は、地図上の座標系の位置情報を撮像位置情報が属する座標系の位置情報に変換する関数を用いて、指定位置情報取得部110が取得した指定位置情報(座標情報)を変換する。これにより、映像送信制御部120は、指定位置情報取得部110が取得した指定位置情報と、記憶部の撮像位置情報と比較することができる。映像送信制御部120は、各撮像装置20の位置情報と各撮像装置20の撮像位置情報との比較結果を基に、共有する映像の生成元である撮像装置20を選択する。
【0034】
以上の処理を、図5を用いて、より詳細に説明する。図5は、第1実施形態の映像送信装置10が撮像装置20を選択する流れを説明するための図である。図5では、監視センタ30の監視員が、現場の警備員から受けた報告を基に、表示装置に表示される地図上で点Pを選択した場合を例示している。この場合、指定位置情報取得部110は、指定された点Pの座標情報を指定位置情報として取得する。映像送信制御部120は、指定位置情報取得部110が取得した点Pの座標を、地図上の座標系の位置情報を撮像位置情報が属する座標系の位置情報に変換する関数を用いて変換する。そして、映像送信制御部120は、点Pを基準として所定範囲内に存在する撮像装置20を、共有する映像の生成元の撮像装置20として選択する。図5の例では、映像送信制御部120は、点Pを中心として所定の半径を有する円形のエリアAを、所定範囲として定義している。そして映像送信制御部120は、撮像位置情報が示す位置情報がその定義したエリアAの位置情報の少なくとも一部において重なる撮像装置20を、共有する映像の生成元の撮像装置20として特定する。図5の例では、映像送信制御部120は、撮像装置20A、20B、20Cの3つを、共有する映像の生成元の撮像装置20として特定する。なお、撮像装置20A、20Cは、いわゆる監視カメラなどの固定型カメラであり、撮像装置20Bは、警備員が身に着けるウェアラブルカメラなどの移動型カメラである。
【0035】
但し、図5の例に限らず、監視センタ30の監視員が、地図上の一点ではなく、撮像装置20を選択する位置を範囲指定し、その範囲の座標情報(指定位置情報)が指定位置情報取得部110に送信されてもよい。この場合、映像送信制御部120は、所定のエリアAの代わりに、監視センタ30で指定された範囲の指定位置情報を用いて、共有する映像の生成元である撮像装置20を選択する。また、指定位置情報は、例えば、住所や郵便番号などのテキストデータであってもよい。この場合、指定位置情報取得部110は、受け取ったテキストデータを基に、そのテキストデータが示すエリアの位置情報を取得する。そして、映像送信制御部120は、テキストデータから取得された位置情報と、各撮像装置20の撮像位置情報とに基づいて、共有する映像の生成元である撮像装置20を選択する。
【0036】
<第2の具体例>
予め決められた場所(例えば、セキュリティ上、監視の優先度が高い場所など)の位置情報が指定位置情報として所定の記憶部に格納されており、指定位置情報取得部110は、その記憶部から指定位置情報を読み出してもよい。この場合も、第1の具体例と同様に、指定位置情報と、各撮像装置20の撮像位置情報とに基づいて、共有する映像の生成元である撮像装置20が特定される。
【0037】
<第3の具体例>
指定位置情報取得部110は、監視対象エリア内でのリスク(事故や犯罪)を予測する情報(危険予測情報)を基に、リスクが発生する可能性が高い場所を特定し、その場所の位置情報を指定位置情報として取得することもできる。危険予測情報は、例えば、監視対象エリアにおける、過去の事故や犯罪の発生日時などの統計データから生成される。また、危険予測情報は、各撮像装置20の映像を基に、その映像の場所における人や車両の混雑度や、その映像の場所における人や車両の流量及びその流速などを解析することで生成されてもよい。指定位置情報取得部110は、危険予測情報から一定以上のリスクを有する場所を特定し、その場所の位置情報を指定位置情報として取得する。映像送信制御部120は、第1の具体例と同様に、危険予測情報を基に取得した指定位置情報と、各撮像装置20の撮像位置情報とに基づいて、共有する映像の生成元である撮像装置20を特定する。
【0038】
図3のフローチャートに戻り、映像送信制御部120は、S104で選択した撮像装置20の映像を取得する(S106)。映像送信制御部120は、例えば図4に示されるようなアドレス情報を用いて、S104で選択した撮像装置20と通信し、該撮像装置20から共有すべき映像を取得する。またこれに限らず、指定位置情報取得部110は、各撮像装置20の映像を収集及び管理する記憶部から、共有すべき映像を取得することもできる。この記憶部は、映像送信装置10に備えられていてもよいし、映像送信装置10と通信可能に接続された他の装置(例えば監視センタ30に設けられる装置など)に備えられていてもよい。以下では、監視センタ30に設けられる装置が、各撮像装置20の映像を収集及び管理しているケースを例に説明する。この場合、映像送信制御部120は、S104において撮像装置20を選択すると、当該選択した撮像装置20の識別情報を取得する。そして、映像送信制御部120は、当該取得した識別情報をキーとして上述の記憶部を検索し、S104で選択した撮像装置20の映像を取得する。なお、映像送信制御部120が取得する映像は、撮像装置20からリアルタイムで取得される映像であってもよいし、過去のある時点の静止画又は過去のある期間の動画であってもよい。
【0039】
次いで映像送信制御部120は、映像共有装置へS106で特定した映像を送信する(S108)。ここでは、監視センタ30の映像受信装置310が映像共有装置であることを示す情報が、予め映像送信制御部120に設定されているものとする。この場合、映像送信制御部120は、監視センタ30に配置されている映像受信装置310を、映像共有装置として選択し、S106で取得した映像を送信する。
【0040】
また映像送信制御部120は、警備員40が映像受信装置410を保持している場合、監視センタ30の映像受信装置310以外の映像共有装置として、その映像受信装置410を選択してもよい。この場合、映像送信制御部120は、次のように動作する。まず、映像受信装置410を保持する警備員40の位置を示す警備員位置情報と、S102で取得した指定位置情報とを用いて、監視対象エリア内に配備される警備員40の中から少なくとも1人の警備員40を選択する。そして映像送信制御部120は、当該選択された警備員40が保持している映像受信装置410を映像共有装置として選択する。
【0041】
具体的には、映像送信制御部120は、S102で取得した指定位置情報が示す位置と、警備員40の警備員位置情報が示す位置との間の距離を算出し、当該算出した距離が所定の閾値以下となる警備員位置情報を特定する。所定の閾値はメモリ103やストレージ104などに予め記憶されており、映像送信制御部120は記憶されている閾値を読み出して使用する。警備員位置情報は、例えば、図6のような形式で記憶部に記憶されている。
【0042】
図6は、警備員位置情報を記憶する記憶部の一例を示す図である。警備員の図6に示されるような情報は、映像送信装置10のストレージ104などに備えられていてもよいし、映像送信装置10と通信可能に接続された他の装置のストレージ(図示せず)などに備えられていてもよい。図6に例示される記憶部は、各警備員40の識別情報と紐付けて、警備員位置情報および映像受信装置410のアドレス情報(例えばIPアドレス等)を記憶している。
【0043】
映像送信制御部120は、各警備員40が映像受信装置410を保持しているか否かを、例えば、映像受信装置410のアドレス情報が設定されているか否かを確認することによって判断できる。図6の例では、ID001およびID002で識別される警備員40は映像受信装置410を保持しており、ID003で識別される警備員40は映像受信装置410を保持していないことが分かる。この場合、映像送信制御部120は、ID001およびID002で識別される警備員40の警備員位置情報を取得する。そして、映像送信制御部120は、取得した警備員位置情報の各々について、S102で取得した指定位置情報が示す位置との距離を算出する。ここで、映像送信制御部120は、好ましくは、102で取得した指定位置情報が示す位置と警備員40の警備員位置情報が示す位置との間の時間的距離を算出する。映像送信制御部120は、例えば、監視対象エリアに対応する地図情報を用いて、警備員位置情報が示す位置から指定位置情報が示す位置までの経路を特定し、その推定所要時間(時間的距離)を算出する。推定所要時間は、いわゆるナビゲーション装置の機能で実現することができる。ここで映像送信制御部120は、2点間を結ぶ経路の映像の解析結果から、その経路の混雑度合を推定し、時間的距離を算出する式のパラメータにその混雑度合を組み込んでもよい。
【0044】
そして、映像送信制御部120は、算出した距離を所定の閾値と比較し、その距離が所定の閾値以下となる警備員位置情報を特定する。そして、映像送信制御部120は、特定した警備員位置情報に対応する警備員40を、映像を共有する対象として選択する。詳細には、映像送信制御部120は、特定した警備員位置情報に対応する警備員40が保持している映像受信装置410のアドレス情報を取得することで、映像を共有する対象を特定する。そして、映像受信装置410は、S106で取得した映像を、ここで特定した映像受信装置410に送信する。
【0045】
本動作例では、指定位置情報が示す位置の近辺に存在する撮像装置の映像が、監視センタ30の監視員に共有される。ここで、指定位置情報は、例えば、現場で監視業務を遂行している警備員40から報告された緊急事態が発生した場所、重点的に監視すべき場所として指定される。すなわち、共有される映像は、監視業務において緊急性又は重要性が高い映像と言える。これにより、監視センタ30の監視員は、早急に状況を把握すべき映像、又は、重点的に監視すべき映像を確認し、現場の警備員40に適切な指示を行うことができる。また、指定位置情報で示される位置に向かう警備員40も、その映像を共有することができる。これにより、警備員40は、想定外の事態が発生した場所で何が起こっているかをその現場に到着するまでに把握し、迅速な対応をとることができる。
【0046】
〔変形例〕
上記では、映像送信装置10と撮像装置20とが別々の装置として存在するケースを例示したが、映像送信装置10の各機能(指定位置情報取得部110と映像送信制御部120)は撮像装置20(例えば、監視カメラなど)に組み込まれていてもよい。この場合、図2の撮像装置それぞれが、映像送信装置10の各機能を備える、所謂インテリジェントカメラとして構成される。また、この場合、図2において映像送信装置10が接続されていなくてもよい。
【0047】
指定位置情報取得部110は、監視対象エリアのうち指定された位置を示す指定位置情報を取得する。指定位置情報取得部110は、上記で説明したように、監視センタの監視員による入力操作に応じて生成される指定位置情報を取得することができる。また、指定位置情報取得部110は、重点的に監視すべき位置やリスク(犯罪又は事故)が発生する可能性の高い位置などに基づいて生成され、撮像装置20の記憶部に保持されている指定位置情報を取得することができる。
【0048】
また、映像送信制御部120は、監視カメラの位置又は監視カメラの撮像範囲を示す撮像位置情報と、指定位置情報取得部110が取得した指定位置情報とが所定の関係にある場合、撮像手段により撮像された映像を、当該映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信する。ここで、「所定の関係」とは、指定位置情報が示す位置と、撮像位置情報が示す位置又は範囲とから算出可能な距離が所定の閾値未満(つまり、指定位置情報および撮像位置情報によりそれぞれ特定できる2つ位置の距離が予め決められた距離未満)などである。映像共有装置は、監視センタに配置されている映像受信装置や、警備員が保持している映像受信装置の中から選択される。また、映像送信制御部120は、監視センタの端末などから、映像共有端末の識別情報(例えば、映像共有端末の宛先アドレスなど)を取得して記憶領域に保持しておくことで、当該記憶領域を参照して映像共有端末を識別することができる。
【0049】
以上で説明した変形例によっても、上述したような効果を得ることができる。
【0050】
[第2実施形態]
本実施形態は、以下の点を除き、第1実施形態と同様の機能構成及びハードウエア構成を有する。
【0051】
〔機能構成およびハードウエア構成〕
図7は、第2実施形態の映像送信装置10の機能構成を概念的に示す図である。図7に示されるように、本実施形態の映像送信装置10は、第1実施形態の構成に加え、経路情報生成部130を更に備える。実施形態の映像送信装置10は、後述する経路情報生成部130の機能を実現するプログラムをストレージ104に更に記憶している。プロセッサ102は、このプログラムモジュールを実行することにより、経路情報生成部130の機能を更に実現する。
【0052】
第1実施形態で説明したように、映像送信制御部120は、監視対象エリア内に配備される警備員40の中から少なくとも1人の警備員40を選択し、その警備員40の映像受信装置410を映像共有装置として特定することがある。本実施形態において、経路情報生成部130は、映像送信制御部120が選択した警備員40の警備員位置情報と、指定位置情報取得部110が取得した指定位置情報とに基づいて、選択された警備員40が移動すべき経路を示す警備員経路情報を生成する。また本実施形態の映像送信制御部120は、経路情報生成部130が生成した警備員経路情報を用いて、映像を共有する対象として選択された警備員が移動すべき経路を撮像範囲に含む撮像装置20を、更に追加で選択する。
【0053】
また、映像送信制御部120は、経路情報生成部130が生成した警備員経路情報に紐付けて、当該警備員経路情報を用いて追加で選択された撮像装置20の映像を、映像共有装置に送信してもよい。映像共有装置は、例えば、監視センタ30の映像受信装置310、又は、警備員40の映像受信装置410などである。
【0054】
〔動作例〕
図8を用いて、本実施形態の映像送信装置10で実行される処理の流れを説明する。図8は、第2実施形態の映像送信装置10の処理の流れを示すフローチャートである。以下で説明する各処理は、第1実施形態で説明した図3のS106に続けて実行される。
【0055】
まず、映像送信制御部120は各警備員40の警備員位置情報を取得する(S202)。映像送信制御部120は、例えば、図6に示されるような記憶部を検索して、各警備員40の警備員位置情報を取得することができる。
【0056】
次いで、映像送信制御部120は、S202で取得した警備員位置情報の示す位置から、指定位置情報の示す位置までの距離を算出する(S204)。そして、映像送信制御部120は、指定位置情報が示す位置から所定の閾値以下の距離にいる警備員40を特定し、当該警備員40の保持する映像受信装置410を映像共有装置として選択する(S206)。これは、第1実施形態で説明したとおりである。
【0057】
次いで、経路情報生成部130は、映像共有装置として選択された映像受信装置410を保持している警備員40が移動すべき経路を示す情報(警備員経路情報)を生成する(S208)。まず、経路情報生成部130は、図6に示されるような記憶部から取得できる警備員位置情報と、S102で取得した指定位置情報とを用いて、その2つ位置情報に対応する2つの地点を特定する。そして、経路情報生成部130は、その2つの地点を結ぶ少なくとも1つの経路を示す警備員経路情報を、例えば地図上の2点間の経路を算出するナビゲーション技術などを用いて生成する。そして映像送信制御部120は、経路情報生成部130が生成した警備員経路情報に基づいて、共有する映像の生成元である撮像装置20を更に追加で選択する(S210)。言い換えると、映像送信制御部120は、警備員が移動すべき経路を撮像範囲に含む撮像装置を更に追加で選択する。ここで、撮像装置は経路別に追加で選択される。
【0058】
この具体的な流れを、図9を用いて説明する。図9は、経路情報生成部130が警備員経路情報を生成する処理の流れを説明するための図である。図9では、指定位置情報が点Pの位置を示し、共有する映像を撮像装置20として、エリアAで示される範囲に存在する撮像装置20Iが選択されたものと仮定する。また、図9の中で、符号20D及び20Mの警備員は、持ち場から動かないタイプの警備員(固定警備員)であり、撮像装置20を保持しているものとする。また、符号40A及び符号40Bの警備員は、いわゆる監視対象エリアを巡回するタイプの警備員(巡回警備員)であるとする。
【0059】
経路情報生成部130は、点Pの座標(指定位置情報)と、警備員40A及び警備員40Bそれぞれの警備員位置情報とから、警備員毎に警備員経路情報を生成する。図9では、経路情報生成部130は、警備員40Aが移動すべき経路として、3つの経路(RA1、RA2、及びRA3)を生成する。また、経路情報生成部130は、警備員40Bが移動すべき経路として、2つの経路(RB1及びRB2)を生成する。
【0060】
映像送信制御部120は、S208で生成した警備員経路情報及び各撮像装置20の撮像位置情報を用いて、各経路に対応する(すなわち、各経路の少なくとも一部を撮像領域に含む)撮像装置20を特定する。図9の例では、映像送信制御部120は、経路RA1に対応する撮像装置20として、4つの撮像装置(20B、20A、20D、20G)を特定する。また映像送信制御部120は、経路RA2に対応する撮像装置20として、4つの撮像装置(20C、20F、20E、20G)を特定する。また映像送信制御部120は、経路RA3に対応する撮像装置20として、4つの撮像装置(20C、20F、20K、20J)を特定する。ここで特定された撮像装置の映像は、監視センタ30の監視員または警備員40Aで共有される。同様に、映像送信制御部120は、経路RB1に対応する撮像装置20として、2つの撮像装置(20L、20H)を特定する。また映像送信制御部120は、経路RB2に対応する撮像装置20として、2つの撮像装置(20M、20N)を特定する。ここで特定された撮像装置20は、共有する映像の生成元として追加で選択される。なお、映像送信制御部120は、経路上の全ての撮像装置を追加で選択しなくてもよい。映像送信制御部120は、各警備員40の位置から指定された位置までの間において、所定間隔で撮像装置を指定してもよい。撮像装置を選択する間隔は、例えば、ネットワークの通信状態などによって決定される。
【0061】
図8に戻り、映像送信制御部120は、S210において追加で選択された撮像装置20の映像を取得する(S212)。これは、第1実施形態と同様である。次いで、映像送信制御部120は、取得した映像を映像共有装置に送信する(S214)。
【0062】
〔作用・効果〕
以上、本実施形態では、警備員が移動すべき経路の少なくとも一部を撮像領域に含む撮像装置20が、共有する映像の生成元として追加で選択される、そして、追加で選択された撮像装置20の映像が映像共有装置(監視センタ30の映像受信装置310や警備員40の映像受信装置310)に送信される。この追加で送信される映像は、警備員が移動すべき経路の少なくとも一部の状況を示している。よって、ここで追加送信される映像を確認することにより、監視センタ30の監視員や警備員40が、いずれの経路を移動すべきかを適切に判断することができる。
【0063】
またS214において、映像送信制御部120は、S208で生成された警備員経路情報を更に送信してもよい。この場合、映像送信制御部120は、警備員経路情報が示す各経路と、S212において経路別に追加で選択された撮像装置20の映像とを対応付けて映像共有装置に送信する。これにより、監視センタ30の監視員や現場の警備員40が、経路別の映像を把握することができ、移動すべき経路を決定する際に情報を整理しやすくなる。
【0064】
また本実施形態において、図9に示されるように、警備員40が進むべき経路として複数の経路を示す警備員経路情報が生成された場合、警備員40が進むべき経路を監視センタ30の監視員が決定することもある。この場合、経路情報生成部130は、警備員40が進むべき経路として複数の経路を示す警備員経路情報を監視センタ30に備えられた装置に送信する。監視センタ30の監視員は、当該警備員経路情報が示す複数の経路の中から、警備員が進むべき経路を選択する。ここで、経路情報生成部130が送信する警備員経路情報に対して、上述したような、経路別の映像が対応付けられていてもよい。この場合、監視センタ30の監視員は、その経路別の映像を確認して、警備員が移動すべき経路を選択できる。映像送信制御部120は、ここで選択された経路の情報を受け取り、該受け取った経路に対応する撮像装置20を選択する。そして、映像送信制御部120は、選択した撮像装置20の映像を取得する。そして、映像送信制御部120は、取得した映像を、S206で特定された警備員が保持している映像受信装置に送信する。これにより、映像共有装置として選択された映像受信装置を保持している警備員40が、監視センタ30で指示された経路に対する映像を共有し、目的地への経路の状況を把握することができる。
【0065】
[第3実施形態]
本実施形態は、以下の点を除き、第1実施形態及び第2実施形態と同様の機能構成及びハードウエア構成を有する。以下では、第1実施形態の構成をベースとして説明するが、本実施形態の映像送信装置10は、第2実施形態の構成を更に備えていてもよい。
【0066】
〔機能構成及びハードウエア構成〕
本実施形態の映像送信装置10は、図1に示される機能構成と同様の構成を備える。本実施形態では、監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められている。そして、本実施形態の映像送信制御部120は、指定位置情報取得部110が取得した位置指定情報が示す位置よりも、上述の動線上において後方に位置する領域を撮像範囲に含む撮像装置20を更に追加で選択する。加えて(或いは代わりに)、本実施形態の映像送信制御部120は、指定位置情報取得部110が取得した位置指定情報が示す位置よりも、上述の動線上において前方に位置する領域を撮像範囲に含む撮像装置20を更に追加で選択する。
【0067】
〔動作例〕
図10を用いて、本実施形態の映像送信装置10の処理の流れについて説明する。図10は、第3実施形態の映像送信装置10の処理の流れを説明するための図である。図10では、点Pは指定位置情報が示す位置である。また図10において、線Lは、警備計画などで予め定められた動線である。動線Lの情報は、メモリ103やストレージ104に予め記憶されている。また、図10中の、A1、A2、及びA3は、それぞれ、撮像装置20Aの撮像範囲、撮像装置20Bの撮像範囲、及び撮像装置20Cの撮像範囲を示している。各撮像装置20の撮像範囲を示す情報は、例えば、図4に示されるような記憶部に記憶されている。
【0068】
映像送信制御部120は、図4に示されるような記憶部を参照して、撮像装置20A、20B、及び20Bの撮像範囲を示す情報(撮像位置情報)を取得する。映像送信制御部120は、撮像装置20A、20B、及び20Cの各々の設置位置の情報を、撮像範囲を示す情報として取得してもよい。そして、映像送信制御部120は、指定位置情報が示す位置(点P)よりも動線L上で前方(すなわち、動線Lの延伸方向)の領域を撮像範囲に含む撮像装置20Bを少なくとも選択する。映像送信制御部120は、点Pから所定の距離、又は、所定の数といった条件に応じて、動線Lの後方の領域を撮像範囲に含む、撮像装置20Cを更に選択してもよい。また、図10の例で、映像送信制御部120は、撮像装置20Bの代わりに、撮像装置20Cを選択してもよい。また映像送信制御部120は、指定位置情報が示す位置(点P)よりも動線L上で後方(すなわち、動線Lの延伸方向とは逆方向)の領域を撮像範囲に含む撮像装置20Aを更に選択する。ここで、映像送信制御部120は、動線L上で前方または後方の少なくともいずれか一方について、撮像装置を選択する。
【0069】
<作用・効果>
以上、本実施形態では、予め定められた動線の前方または後方の少なくとも一方の領域を撮像範囲に含む撮像装置20が選択され、その撮像装置20の映像が共有される。ここで、想定外の事態等が発生した位置の前後の領域も、想定外の事態の影響が及ぶ可能性が高いと考えられる。本実施形態の構成によれば、監視センタ30の監視員又は現場の警備員40が、想定外の事態等が発生した場合に影響のある可能性の高い位置の映像を共有することができる。そして、監視センタ30の監視員又は現場の警備員40が、想定外の事態等が発生した位置の周辺の状況を適切に判断することができる。
【0070】
例えば大規模イベントにおいては、イベント参加者を誘導する動線が予め定められていることがある。このように予め定められた動線に沿って群集が移動する状況において、想定外の出来事が発生した場合、その出来事によりイベント参加者が想定通りに進めず、その出来事が発生した場所の後方で滞留などが発生する可能性がある。そして滞留などが発生したことにより、想定外の出来事が発生した場所の後方において、2次災害が引き起こされる可能性がある。そのため、特に限定されないが、動線上で前方に位置する領域を撮像範囲に含む撮像装置20、又は、動線上で後方に位置する領域を撮像範囲に含む撮像装置20のいずれか一方を選択する場合は、後者を選択する方が好ましい。これにより、監視センタ30の監視員や現場の警備員40が、想定外の出来事が発生した場合に2次災害が発生し易いと推定される場所の映像を共有して、2次災害を防ぐ或いは被害を最小限に抑えるように適切に動くことができる。
【0071】
[第4実施形態]
本発明において、監視カメラの映像だけでなく、監視対象エリアに駐在する警備員の映像を共有するケースも考えられる。本実施形態の映像送信装置10は、警備員が保持している撮像装置の映像が共有される場合において、その映像の質を向上させる構成を更に備える。本実施形態は、以下の点を除き、第1乃至第3実施形態と同様の機能構成及びハードウエア構成を有する。以下では、第1実施形態の構成をベースとして説明するが、本実施形態の映像送信装置10は、第2及び第3実施形態の構成を更に備えていてもよい。
【0072】
〔機能構成およびハードウエア構成〕
本実施形態の映像送信装置10は、図1に示される機能構成と同様の構成を備える。本実施形態では、少なくとも1人の警備員40が撮像装置20を保持している。本実施形態の映像送信制御部120は、当該警備員40が保持している撮像装置20を、共有する映像の生成元である撮像装置20として選択した場合、映像が共有されていることを通知する通知情報を当該警備員40が保持する通知装置に出力する。
【0073】
通知装置は、映像を共有中であることを警備員40に知らせる通知機能(例:図11)を備える。図11は、第4実施形態で警備員が保持する通知装置の一例を示す図である。図11では、警備員40が身に着けるヘッドマウントディスプレイ50を通知装置とする例が示されている。図11では、警備員40が撮像装置20(ウェアラブルカメラ)を右肩に装着している例が示されている。映像送信装置10によって、図11の撮像装置20の映像が共有されると、映像送信制御部120は、該撮像装置20を保持している警備員40の通知装置(ヘッドマウントディスプレイ50)に通知情報を出力する。ヘッドマウントディスプレイ50は、この通知情報を受け取ると、図11の符号52で示されるような通知情報を表示する。図11の警備員40は、ヘッドマウントディスプレイ50に表示される「映像共有中」などのメッセージを確認することで、現在、自分が保持している撮像装置20の映像が共有されていることに気づくことができる。
【0074】
但し、図11の例に限らず、通知装置は任意の装置で実現できる。例えば、通知装置は、警備員40が耳に装着するイヤホンであってもよいし、警備員40が保持する携帯端末(例えばタブレット端末やスマートフォン)などであってもよい。通知装置の通知機能も任意であり、例えば、映像送信制御部120は、通知装置の音声出力部から映像を共有中である旨の情報を音声で出力させてもよい。また、警備員40の映像受信装置410が通知装置としての機能を兼ね備えていてもよい。
【0075】
<作用・効果>
以上、本実施形態によれば、ある警備員40が保持している撮像装置20の映像が共有されている場合に、映像送信制御部120からその警備員40が装着する通知装置に通知情報が出力される。この通知情報は、映像が現在共有されていることを示す情報である。この通知情報によって、自身が保持している撮像装置20の映像が現在共有中であることに警備員40が気付くことができる。自身が保持している撮像装置20の映像が現在共有中であることに気付いた警備員40は、警備に必要な映像を撮像するためにより注意して動くはずであり、結果として、より質の高い映像が取得できる。この映像を複数の人物で共有することで、状況をより性格に把握することができる。
【0076】
ここで、映像送信制御部120は、警備員40の通知装置に、現在共有中の映像を併せて表示させるようにしてもよい。このようにすることで、警備員40は、当該映像に問題点(ピントのずれ、撮像範囲又は撮像方向のずれ等)があった場合に、共有されている映像を確認しながらその問題点を修正することができる。
【0077】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記各実施形態の組み合わせ、又は上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0078】
以下、参考形態の例を付記する。
1.
複数の撮像装置の各々に対応する各撮像領域を含む監視対象エリアのうち指定された位置を示す指定位置情報を取得する指定位置情報取得手段と、
前記複数の撮像装置それぞれの位置又は撮像範囲を示す撮像位置情報と、前記指定位置情報とを用いて、前記複数の撮像装置の中から少なくとも1つの撮像装置を選択し、当該選択した撮像装置により撮像された映像を、当該映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信する映像送信制御手段と、
を備える映像送信装置。
2.
前記映像送信制御手段は、
映像受信装置を保持する警備員の位置を示す警備員位置情報と前記指定位置情報とを用いて、少なくとも1人の警備員を選択し、当該選択された警備員が保持している映像受信装置を前記映像共有装置として選択する、
1.に記載の映像送信装置。
3.
前記映像送信制御手段は、
前記指定位置情報が示す位置と前記警備員位置情報が示す位置との間の距離を算出し、当該算出した距離が所定の閾値以下となる警備員位置情報に対応する警備員を選択する、
2.に記載の映像送信装置。
4.
前記映像送信制御手段は、
前記指定位置情報が示す位置と前記警備員位置情報が示す位置との間の時間的距離を算出する、
3.に記載の映像送信装置。
5.
前記選択された警備員の前記警備員位置情報と、前記指定位置情報とに基づいて、前記選択された警備員が移動すべき経路を示す警備員経路情報を生成する経路情報生成手段を更に備え、
前記映像送信制御手段は、
前記警備員経路情報を用いて、前記選択された警備員が移動すべき経路を撮像範囲に含む撮像装置を、更に追加で選択する、
2.から4.のいずれか1つに記載の映像送信装置。
6.
前記映像送信制御手段は、
前記警備員経路情報を用いて選択された撮像装置の映像を当該警備員経路情報に対応付けて、前記映像共有装置に送信する、
5.に記載の映像送信装置。
7.
前記経路情報生成手段は、
警備員が移動すべき経路として複数の経路を示す前記警備員経路情報を監視センタに送信し、
前記映像送信制御手段は、
前記複数の経路の中から選択された経路の情報を前記監視センタから受け取り、
前記受け取った経路の情報を用いて選択された撮像装置の映像を、前記選択された警備員が保持している映像受信装置に送信する、
5.に記載の映像送信装置。
8.
前記映像送信制御手段は、
監視センタに配置されている映像受信装置を、前記映像共有装置として選択する、
1.に記載の映像送信装置。
9.
前記監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められており、
前記映像送信制御手段は、前記指定位置情報が示す位置よりも前記動線上において後方に位置する領域を撮像範囲に含む前記撮像装置を選択する、
1.から8.のいずれか1つに記載の映像送信装置。
10.
前記監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められており、
前記映像送信制御手段は、前記指定位置情報が示す位置よりも前記動線上において前方に位置する領域を撮像範囲に含む前記撮像装置を選択する、
1.から8.のいずれか1つに記載の映像送信装置。
11.
少なくとも1つの前記撮像装置は、少なくとも1人の警備員によって保持されており、
前記映像送信制御手段は、
前記少なくとも1人の警備員が保持している撮像装置を選択した場合、映像が共有されていることを通知する通知情報を、当該警備員が保持する通知装置に出力させる、
1.から10.のいずれか1つに記載の映像送信装置。
12.
コンピュータが、
複数の撮像装置の各々に対応する各撮像領域を含む監視対象エリアのうち指定された位置を示す指定位置情報を取得し、
前記複数の撮像装置それぞれの位置又は撮像範囲を示す撮像位置情報と、前記指定位置情報とを用いて、前記複数の撮像装置の中から少なくとも1つの撮像装置を選択し、当該選択した撮像装置により撮像された映像を、当該映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信する、
ことを含む映像送信方法。
13.
前記コンピュータが、
映像受信装置を保持する警備員の位置を示す警備員位置情報と前記指定位置情報とを用いて、少なくとも1人の警備員を選択し、当該選択された警備員が保持している映像受信装置を前記映像共有装置として選択する、
ことを含む12.に記載の映像送信方法。
14.
前記コンピュータが、
前記指定位置情報が示す位置と前記警備員位置情報が示す位置との間の距離を算出し、当該算出した距離が所定の閾値以下となる警備員位置情報に対応する警備員を選択する、
ことを含む13.に記載の映像送信方法。
15.
前記コンピュータが、
前記指定位置情報が示す位置と前記警備員位置情報が示す位置との間の時間的距離を算出する、
ことを含む14.に記載の映像送信方法。
16.
前記コンピュータが、
前記選択された警備員の前記警備員位置情報と、前記指定位置情報とに基づいて、前記選択された警備員が移動すべき経路を示す警備員経路情報を生成し、
前記警備員経路情報を用いて、前記選択された警備員が移動すべき経路を撮像範囲に含む撮像装置を、更に追加で選択する、
ことを含む13.から15.のいずれか1つに記載の映像送信方法。
17.
前記コンピュータが、
前記警備員経路情報を用いて選択された撮像装置の映像を当該警備員経路情報に対応付けて、前記映像共有装置に送信する、
ことを含む16.に記載の映像送信方法。
18.
前記コンピュータが、
警備員が移動すべき経路として複数の経路を示す前記警備員経路情報を監視センタに送信し、
前記複数の経路の中から選択された経路の情報を前記監視センタから受け取り、
前記受け取った経路の情報を用いて選択された撮像装置の映像を、前記選択された警備員が保持している映像受信装置に送信する、
ことを含む16.に記載の映像送信方法。
19.
前記コンピュータが、
監視センタに配置されている映像受信装置を、前記映像共有装置として選択する、
ことを含む12.に記載の映像送信方法。
20.
前記監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められており、
前記コンピュータが、
前記指定位置情報が示す位置よりも前記動線上において後方に位置する領域を撮像範囲に含む前記撮像装置を選択する、
ことを含む12.から19.のいずれか1つに記載の映像送信方法。
21.
前記監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められており、
前記コンピュータが、
前記指定位置情報が示す位置よりも前記動線上において前方に位置する領域を撮像範囲に含む前記撮像装置を選択する、
ことを含む12.から19.のいずれか1つに記載の映像送信方法。
22.
少なくとも1つの前記撮像装置は、少なくとも1人の警備員によって保持されており、
前記コンピュータが、
前記少なくとも1人の警備員が保持している撮像装置を選択した場合、映像が共有されていることを通知する通知情報を、当該警備員が保持する通知装置に出力させる、
ことを含む12.から21.のいずれか1つに記載の映像送信方法。
23.
コンピュータを、
複数の撮像装置の各々に対応する各撮像領域を含む監視対象エリアのうち指定された位置を示す指定位置情報を取得する指定位置情報取得手段、
前記複数の撮像装置それぞれの位置又は撮像範囲を示す撮像位置情報と、前記指定位置情報とを用いて、前記複数の撮像装置の中から少なくとも1つの撮像装置を選択し、当該選択した撮像装置により撮像された映像を、当該映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信する映像送信制御手段、
として機能させるためのプログラム。
24.
前記コンピュータを、
映像受信装置を保持する警備員の位置を示す警備員位置情報と前記指定位置情報とを用いて、少なくとも1人の警備員を選択し、当該選択された警備員が保持している映像受信装置を前記映像共有装置として選択する手段、
として機能させるための23.に記載のプログラム。
25.
前記コンピュータを、
前記指定位置情報が示す位置と前記警備員位置情報が示す位置との間の距離を算出し、当該算出した距離が所定の閾値以下となる警備員位置情報に対応する警備員を選択する手段、
として機能させるための24.に記載のプログラム。
26.
前記コンピュータを、
前記指定位置情報が示す位置と前記警備員位置情報が示す位置との間の時間的距離を算出する手段、
として機能させるための25.に記載のプログラム。
27.
前記コンピュータを、
前記選択された警備員の前記警備員位置情報と、前記指定位置情報とに基づいて、前記選択された警備員が移動すべき経路を示す警備員経路情報を生成する経路情報生成手段、
前記警備員経路情報を用いて、前記選択された警備員が移動すべき経路を撮像範囲に含む撮像装置を、更に追加で選択する手段、
として機能させるための24.から26.のいずれか1つに記載のプログラム。
28.
前記コンピュータを、
前記警備員経路情報を用いて選択された撮像装置の映像を当該警備員経路情報に対応付けて、前記映像共有装置に送信する手段、
として機能させるための27.に記載のプログラム。
29.
前記コンピュータを、
警備員が移動すべき経路として複数の経路を示す前記警備員経路情報を監視センタに送信し、
前記複数の経路の中から選択された経路の情報を前記監視センタから受け取り、
前記受け取った経路の情報を用いて選択された撮像装置の映像を、前記選択された警備員が保持している映像受信装置に送信する手段、
として機能させるための27.に記載のプログラム。
30.
前記コンピュータを、
監視センタに配置されている映像受信装置を、前記映像共有装置として選択する手段、
として機能させるための23.に記載のプログラム。
31.
前記監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められており、
前記コンピュータを、
前記指定位置情報が示す位置よりも前記動線上において後方に位置する領域を撮像範囲に含む前記撮像装置を選択する手段、
として機能させるための23.から30.のいずれか1つに記載のプログラム。
32.
前記監視対象エリアにおいて、群衆を誘導する動線が予め定められており、
前記コンピュータを、
前記指定位置情報が示す位置よりも前記動線上において前方に位置する領域を撮像範囲に含む前記撮像装置を選択する手段、
として機能させるための23.から30.のいずれか1つに記載のプログラム。
33.
少なくとも1つの前記撮像装置は、少なくとも1人の警備員によって保持されており、
前記コンピュータを、
前記少なくとも1人の警備員が保持している撮像装置を選択した場合、映像が共有されていることを通知する通知情報を、当該警備員が保持する通知装置に出力させる手段、
として機能させるための23.から32.のいずれか1つに記載のプログラム。
34.
撮像手段を有する撮像装置であって、
監視対象エリアのうち指定された位置を示す指定位置情報を取得する指定位置情報取得手段と、
当該監視カメラの位置又は撮像範囲を示す撮像位置情報と、前記指定位置情報とが所定の関係にある場合、前記撮像手段により撮像された映像を、当該映像を共有すべき装置である映像共有装置に送信する映像送信制御手段と、
を備える撮像装置。
【0079】
この出願は、2015年12月28日に出願された日本出願特願2015-256119号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
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