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特許7574946情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20241022BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20241022BHJP
   G06Q 50/14 20120101ALI20241022BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q30/0601 312
G06Q50/14
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023554232
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(86)【国際出願番号】 JP2022002663
(87)【国際公開番号】W WO2023062852
(87)【国際公開日】2023-04-20
【審査請求日】2024-04-10
(31)【優先権主張番号】P 2021167031
(32)【優先日】2021-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】黒野 菜美子
(72)【発明者】
【氏名】永倉 賢二
(72)【発明者】
【氏名】大島 悠
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-133165(JP,A)
【文献】特開2006-268793(JP,A)
【文献】特開2019-215679(JP,A)
【文献】特開平10-247213(JP,A)
【文献】特開2002-373194(JP,A)
【文献】国際公開第2021/130900(WO,A1)
【文献】特開2010-039710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報、および前記対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄に関する詳細情報を取得する取得手段と、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成する生成手段と、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する送信手段と、を備え
前記生成手段は、前記詳細情報に含まれる前記評価項目に関する第1の項目関連情報と、前記提案情報に含まれる前記評価項目に関する第2の項目関連情報とを用いて、当該評価項目に関する前記評価を行い、
前記対象事柄が複数ある場合、前記生成手段は、ある前記対象事柄を実現するための前記提案情報が前記ある対象事柄とは異なる前記対象事柄を、前記評価項目に含める、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、
前記第1の項目関連情報が示す前記評価項目の範囲が、前記第2の項目関連情報が示す前記評価項目の範囲を満たすか否か、または、前記第1の項目関連情報が示す前記評価項目は、前記第2の項目関連情報が示す前記評価項目を含むか否か、に基づいて前記評価を生成する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記第1の項目関連情報および前記第2の項目関連情報は、価格、他のユーザのレビュー、人気度に関する情報をそれぞれ含む、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記取得手段は、前記対象事柄に関する詳細情報を取得し、
前記詳細情報および前記少なくとも1つの提案情報は、いずれも、前記少なくとも1つの評価項目に関する項目関連情報をそれぞれ含み、
前記生成手段は、前記詳細情報および前記提案情報それぞれの前記項目関連情報を用いて、当該項目関連情報に対応する前記評価項目の評価を生成する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項に記載の情報処理装置において、
前記送信手段は、前記評価情報が、前記評価が基準を満たさない前記評価項目を含んでいる場合、前記詳細情報の更新を前記対象ユーザに促す情報を送信し、
前記取得手段は、前記対象ユーザにより更新された前記詳細情報を取得すると、その後に、少なくとも1つの新たな前記提案情報を取得し、
前記生成手段は、前記新たな提案情報の前記評価情報を生成し、
前記送信手段は、前記新たな提案情報を、当該提案情報の前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置において、
記提案情報に従って前記対象事柄を実行した対象ユーザによる当該提案情報に対する評価を示す評価結果情報の入力を受け付けて記憶手段に記憶させる記憶処理手段をさらに備え、
前記生成手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記対象ユーザの嗜好を判定し、
当該嗜好を用いて前記評価情報を生成する、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置において、
複数の前記対象ユーザが存在し、
記提案情報に従って前記対象事柄を実行した、いずれかの前記対象ユーザによる、当該提案情報に対する評価を示す評価結果情報の入力を受け付けて記憶手段に記憶させる記憶処理手段をさらに備え、
前記生成手段は、前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記評価情報を生成する、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1からのいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、前記対象ユーザの嗜好情報を用いて前記評価情報に含める評価項目を選択する、情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報、および前記対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄に関する詳細情報を取得し、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成し、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信し、
前記評価情報を生成する際、
前記詳細情報に含まれる前記評価項目に関する第1の項目関連情報と、前記提案情報に含まれる前記評価項目に関する第2の項目関連情報とを用いて、当該評価項目に関する前記評価を行い、
前記対象事柄が複数ある場合、ある前記対象事柄を実現するための前記提案情報が前記ある対象事柄とは異なる前記対象事柄を、前記評価項目に含める、情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報、および前記対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄に関する詳細情報を取得する手順、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成する手順、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する手順、を実行させ
前記評価情報を生成する手順において、
前記詳細情報に含まれる前記評価項目に関する第1の項目関連情報と、前記提案情報に含まれる前記評価項目に関する第2の項目関連情報とを用いて、当該評価項目に関する前記評価を行い、
前記対象事柄が複数ある場合、ある前記対象事柄を実現するための前記提案情報が前記ある対象事柄とは異なる前記対象事柄を、前記評価項目に含める、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
個々の顧客のニーズや好みを把握して個々の顧客の購買行動に結び付けるために、顧客の情報を収集したり分析したりすることは、個々の店舗にとってはハードルが高い。そのため、顧客と店舗の間を仲介する販売促進システムが様々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、一の店舗により登録された商品に関して、ユーザは所望の商品の購入意思を示す情報を、ユーザが希望する販売条件(例えば、商品の割引や値下げ)を含むウイッシュリスト(要求情報)として商取引管理装置に登録すると、商取引管理装置は、店舗側のユーザにウイッシュリストをディスプレイに表示させて提示し、ユーザが提示している販売条件の受諾の可否を店舗側ユーザに判断させ、その結果が入力されると、条件を受諾する場合は、販売条件により商品を販売する旨のクーポンを発行してユーザ端末に通知することなどが記載されている。
【0004】
特許文献2には、ESA(Electronic Shopping Agent)が顧客要求を受信すると、その要求は顧客データベースから得られた顧客プロフィールデータと照合され、提案要求(Request for Proposal)エンジンに転送され、RFPエンジンではESAは、要求された商品またはサービスを提供している小売業者を小売業者データベースから特定し、特定された小売業者に。顧客の購入要求とプロフィール情報を送信し、小売業者からの品目の提案を収集し、顧客に転送する電子ショッピングシステムが記載されている。
【0005】
特許文献3には、不動産情報提供装置が記載されている。この不動産情報提供装置は、ユーザへの質問を表示させて属性条件の入力と、ユーザの過去の経験と、将来の希望に分けて選択肢を提示して情緒情報の入力を受け付け、ユーザへの質問の回答を基に評価を行い、ユーザの回答から複数の機能的評価に対する属性評価点を算出してレーダーチャートを作成して提示する。
【0006】
特許文献4には、消費者がユーザ端末を用いて、購入予定の物、その予算、購入時期などの情報を入力すると、サービサーが個人情報を秘匿した状態でそれらの情報を収集および集計して、実店舗に集計結果を提供し、実店舗は集計結果に基づいて、消費者のニーズにあったクーポンや広告などの購買意欲を向上させる販促情報の送付をサービサーに依頼し、サービサーが代理で消費者に販促情報を送信することで、消費者に消費を促すシステムが記載されている。このシステムでは、サービサーは消費者からは料金を徴収せず、実店舗がサービサーに情報利用料を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2013-50815号公報
【文献】特開2001-56833号公報
【文献】特開2020-24642号公報
【文献】特開2014-170419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記文献記載の技術においては、顧客が現在持っている具体的な要求を取得して、当該要求を満たすサービスをある一定の店舗から取得して顧客に提案しているだけであり、当該顧客の直近の要望だけではなく顧客が潜在的に抱いている様々な要望を取得し、それらの要望を達成するために様々な異なる業種の事業者を含めて提案を収集して顧客に提案する行うことなどは想定されていない。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザの潜在的な様々な要望に応えて、当該ユーザの好みやニーズにあった提案を可能にする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の各側面では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
【0011】
第一の側面は、情報処理装置に関する。
第一の側面に係る情報処理装置は、
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報を取得する取得手段と、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成する生成手段と、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する送信手段と、を有する。
【0012】
第二の側面は、少なくとも1つのコンピュータにより実行される情報処理方法に関する。
第二の側面に係る情報処理方法は、
情報処理装置が、
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報を取得し、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成し、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する、ことを含む。
【0013】
なお、本発明の他の側面としては、上記第二の側面の方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。
このコンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されたとき、コンピュータに、情報処理装置上で、その情報処理方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0014】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0015】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0016】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施するときには、その複数の手順の順番は内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0017】
さらに、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0018】
上記各側面によれば、ユーザの潜在的な要望に応えて、当該ユーザの好みやニーズにあった提案を可能にする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための図である。
図2】情報処理装置を実現するコンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。
図3】本発明の実施の形態に係る情報処理装置の構成を論理的に示す機能ブロック図である。
図4】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図5】詳細入力画面の一例を示す図である。
図6】詳細情報のデータ構造の一例を示す図である。
図7】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図8】部分入力画面の一例を示す図である。
図9】部分情報のデータ構造の一例を示す図である。
図10】一覧画面の一例を示す図である。
図11】絞込設定画面の一例を示す図である。
図12】部分情報のデータ構造の他の例を示す図である。
図13】情報処理装置の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
図14】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図15】情報処理装置の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
図16】情報処理装置の要部構成を論理的に示す機能ブロック図である。
図17】提案通知画面の一例を示す図である。
図18】評価情報のデータ構造の一例を示す図である。
図19】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図20】申込受付画面の一例を示す図である。
図21】申込受付完了画面の一例を示す図である。
図22】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図23】情報処理装置の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
図24】評価受付画面の一例を示す図である。
図25】達成受付画面および一覧画面の例を示す図である。
図26】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図27】情報処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図28】ランキング一覧画面の一例を示す図である。
図29】閲覧画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0021】
実施形態において「取得」とは、自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータまたは情報を取りに行くこと(能動的な取得)、および、自装置に他の装置から出力されるデータまたは情報を入力すること(受動的な取得)の少なくとも一方を含む。能動的な取得の例は、他の装置にリクエストまたは問い合わせしてその返信を受信すること、及び、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等がある。また、受動的な取得の例は、配信(または、送信、プッシュ通知等)される情報を受信すること等がある。さらに、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、または、配信されたデータまたは情報を選択して受信することであってもよい。
【0022】
(第1実施形態)
<システム概要>
図1は、実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための図である。情報処理システム1は、情報処理装置100を備える。
情報処理装置100は、ユーザ10の直近の要望だけではなくユーザ10が潜在的に抱いている様々な要望に関する情報を収集し、ユーザ10の要望を形にするための提案を様々な事業者30から集めてユーザ10に提供する。ここで、ユーザ10の要望とは、ユーザ10が「叶えてみたいと思う事柄」であり、具体的な行動計画であってもよいし、漠然とした「夢」や「願い」であってもよい。ユーザ10の要望は、ユーザ10が今すぐに実行に移したいことや、具体的な実現時期が決まっていることであってもよいし、具体的な実現時期は決まっていない将来のいつか実現したいことであってもよいし、興味があることや気になっていることであってもよいし、将来的にチャレンジしてみたいことであってもよい。以下、ユーザ10の要望は、「ユーザ10が叶えたい事柄」、または、「ユーザ10のニーズ」とも呼ぶ。
【0023】
ユーザ10は、ユーザ端末20を用いて自身が叶えたい事柄(ニーズ)を発信する(ステップS1)。例えば、一般的なSNS(Social Networking Service)に投稿するような感覚でユーザ10はニーズを発信してもよい。情報処理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータなどにより実現される。ユーザ端末20は、例えば、ユーザ10が利用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータなどである。
【0024】
情報処理装置100は、ユーザ10から発信されたニーズを収集し(ステップS3)、分析を行い、必要に応じて情報を補完し(ステップS5)、事業者30に情報として提供する(ステップS7)。事業者30は、提供された情報を、サービスや商品などの開発や販売促進、イベントやキャンペーンの企画などに役立てることができる。ユーザ10は、他のユーザが発信したニーズの投稿を閲覧することができ、これらを真似することもできる。この段階では、発信するニーズは、ユーザ10が今すぐに実行に移したい事柄でなくてもよく、興味があることや将来的にチャレンジしてみたいことをニーズとして発信してよい。つまり、ユーザ10の潜在的なニーズの収集が可能になる。
【0025】
情報処理装置100は、データ連携プラットホーム50を介して収集したユーザ10の情報に基づいて、ユーザ10に関するライフイベントを検知し、ライフイベントに対応するユーザ10のニーズの実現時期を特定する(ステップS9)。そして、特定された時期に応じて、情報処理装置100は、ユーザ端末20にニーズの実現をレコメンドする通知を送信する(ステップS11)。
【0026】
ユーザ10は、通知を受けて叶えたい事柄の実現に向けて、具体的な内容を挙げてサービスの交渉を行うことができる(ステップS13)。ユーザ10は、ユーザ端末20を用いて叶えたい事柄に対する詳細内容を入力して情報処理装置100に送信すると、モデル処理部(図中、AI(Artificial Intelligence))60が詳細内容を分析し、事業者30からの提案(商品やサービスに関する情報)を収集し、ユーザ10のニーズに合わせてカスタマイズされたパーソナライズされたサービス内容生成する(ステップS15)。そして、パーソナライズドサービスをユーザ10のユーザ端末20に返信する(ステップS17)。
【0027】
このようにして、情報処理システム1は、ユーザ10の様々なニーズの中から適切なタイミングにユーザ10のニーズに合った内容で提案を行うことができる。
【0028】
<ハードウェア構成例>
情報処理装置100の各機能は、コンピュータ1000(図2)により実現される。ユーザ端末20もコンピュータ1000により実現される。また、情報処理システム1は、自治体、企業、SNS等に属する様々な事業者30のシステムと連携してユーザ10のニーズに応える仕組みを実現する。事業者30のシステムもコンピュータ(不図示)により実現されてよい。情報処理システム1は、事業者30のシステムの各種情報のデータベース40(ただし、データベース構造に限定されない。)とのデータ連携を実現するためのプラットホーム50を用いて事業者30のシステムとのデータ連携を図ることができてよい。
【0029】
事業者30とは、例えば、自治体や民間企業などからなるサービス事業者、並びに、観光業、運輸業、宿泊業、飲食業、および、販売業等を含むサプライヤーなどに関わる様々な事業者を含む。データベース40は、各企業やSNSで管理されているユーザ10の購買履歴や行動履歴を含んでもよい。
【0030】
上記したように、情報処理装置100は、モデル処理部60を用いてユーザ10に提供する提案を構築させてもよい。モデル処理部60は、機械学習によって生成されたモデルを用いて、提案を構築する。提案とは、例えば、ユーザ10の要望に応じた、商品またはサービスに関する情報であってもよいし、イベント、ライブ、集会、キャンペーンなどに関する情報であってもよい。また、ここで用いられる機械学習には様々なものがあり得る。
【0031】
モデル処理部60は、複数種のモデルを組み合わせて利用してよい。例えば、ユーザ10のニーズが旅行に関するものである場合、旅行のプラン提案に特化したモデルを用いて分析してよい。ニーズのカテゴリ別に特化されたモデルを用いてもよい。さらに、事業者30のうち、旅行関連のサプライヤー群に対応するモデル、つまり、ホテル、旅館、航空券、列車のチケットなどに関連するサプライヤーに特化したモデルを用いて、旅行プランの手配系に関する部分の提案の作成を行ってもよい。
【0032】
ユーザ端末20は、例えば、表示部と操作部の機能を兼ね備えたタッチパネルと、スイッチなどの操作受付部と、音声入出力部(スピーカとマイクロフォン)と、振動部と、カメラとを有する。
【0033】
情報処理システム1が提供するサービスを利用する前に、ユーザ10は予めユーザ登録を行う。ただし、ユーザ登録は、既存のSNSのユーザ10のユーザ情報と連携することであってもよい。また、ユーザ端末20を用いた情報処理システム1の利用方法は、例えば、アプリケーションを利用する方法と、ブラウザを利用する方法が考えられる。
【0034】
(アプリケーションを利用する方法)
ユーザ端末20に、情報処理システム1のサービスを利用するためのアプリケーションをインストールして起動し、起動時の画面から登録済みのユーザIDとパスワードなどのユーザ情報を入力することで、情報処理システム1にログインしてサービスを利用する。ただし起動時のユーザ情報の入力は省略できてもよく、自動ログインを設定できてもよい。
【0035】
(ブラウザを利用する方法)
ユーザ端末20において、任意のブラウザを起動し、ウェブサーバ(不図示)にアクセスし、ユーザ専用のウェブサイトにユーザ情報を用いてログインすることで、情報処理システム1が提供するサービスを利用できる。ウェブサイトへのログインも自動ログインを設定できてもよい。
【0036】
このように、情報処理システム1は、情報処理装置100とユーザ端末20とが協働して実現される。さらに、情報処理システム1は、上記したようにウェブサーバを有してよく、情報処理装置100は、ウェブサーバとも協働してその機能を実現させることができる。
【0037】
図2は、コンピュータ1000のハードウェア構成を例示するブロック図である。情報処理装置100は1つのコンピュータで実現してもよいし、少なくとも2つのコンピュータで実現してもよい。また、上記したように、ユーザ端末20、事業者30などのシステム、モデル処理部60、ウェブサーバなども同様なコンピュータにより実現されてよい。
【0038】
コンピュータ1000は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060を有する。
【0039】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0040】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0041】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0042】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は情報処理装置100の各機能(例えば、図3の出力処理部102、受付部104、提供部106など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は情報処理装置100の記憶装置200(図3)、またはユーザ端末20の記憶装置(不図示)の各データも記憶してもよい。
【0043】
プログラムモジュールは、記録媒体に記録されてもよい。プログラムモジュールを記録する記録媒体は、非一時的な有形のコンピュータ1000が使用可能な媒体を含み、その媒体に、コンピュータ1000(プロセッサ1020)が読み取り可能なプログラムコードが埋め込まれてよい。
【0044】
入出力インタフェース1050は、コンピュータ1000と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。入出力インタフェース1050は、ブルートゥース(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信を行う通信インタフェースとしても機能する。
【0045】
ネットワークインタフェース1060は、コンピュータ1000を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。この通信ネットワークは、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、携帯通信網等である。ネットワークインタフェース1060が通信ネットワークに接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。また、ユーザ端末20が、ウェブサーバにアクセスする場合は、通信ネットワークはインターネット等のネットワークを含む。
【0046】
そして、コンピュータ1000は、入出力インタフェース1050またはネットワークインタフェース1060を介して、必要な機器(例えば、ユーザ端末20の場合、タッチパネル、操作部、マイクロフォン、スピーカ、バイブレータ等)に接続する。
【0047】
<機能構成例>
図3は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置100の構成を論理的に示す機能ブロック図である。図3の情報処理装置100の各構成要素は、図2のコンピュータ1000のハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各実施形態の情報処理装置100を示す機能ブロック図は、ハードウェア単位の構成ではなく、論理的な機能単位のブロックを示している。
【0048】
情報処理装置100は、出力処理部102と、受付部104と、提供部106とを備えている。また、情報処理装置100は、記憶装置200を有している。記憶装置200は、記憶装置200は、情報処理装置100とは別体の装置であってもよいし、情報処理装置100の内部に含まれる装置であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。記憶装置200には、後述する部分情報210、詳細情報220、提案情報230、参考情報240、条件情報250、および評価情報260などが記憶される。
【0049】
出力処理部102は、ユーザ10が叶えたい複数の事柄の一つである対象事柄の詳細を示す詳細情報220の入力を受け付ける詳細入力画面350(図5)を、ユーザ10のユーザ端末20に出力させる。受付部104は、詳細入力画面350を介して入力された詳細情報220を受け付ける。提供部106は、詳細情報220を受け付けた後に、対象事柄に関する提案情報230をユーザ端末20に提供する。出力処理部102は、対象事柄とは異なる事柄に関する情報である参考情報240を含む詳細入力画面350を出力させる。
【0050】
ユーザ10が叶えたい事柄とは、例えば、ユーザ10がやってみたいこと、気になること、改善したいこと、満たしたい欲求、叶えたい夢や願望などを含んでよい。叶えたい事柄の例としては、「沖縄に行く」、「3キロ痩せる」、「英会話の勉強を始める」などである。これらの事柄は、フリーフォームのテキストデータで入力されてもよいし、予め準備された選択肢の中から選択されてもよい。
【0051】
提案情報230の詳細については、後述する実施形態で詳細に説明する。
【0052】
<動作例>
図4は、情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
本例は、既に登録されている、ユーザ10が叶えたい複数の事柄から、ある対象事柄を選択して、詳細情報220の入力を進めるための手順を示している。そのため、出力処理部102によりユーザ10が叶えたい複数の事柄を含む一覧画面320(図10)をユーザ端末20に表示させている状態で、本フローは開始する(ステップS101)。
【0053】
一覧画面320の詳細については後述する実施形態で説明する。そして、ユーザ端末20において一覧画面320に含まれている複数の事柄の中から今回公募する対象の事柄として一つの対象事柄が選択されると(ステップS103のYES)、出力処理部102は、詳細入力画面350(図5)をユーザ端末20に表示させる(ステップS105)。このとき、出力処理部102は、対象事柄とは異なる事柄に関する情報である参考情報240を含む詳細入力画面350を出力させる(図5の参考情報表示部360)。そして、受付部104は、詳細入力画面350に入力された対象事柄の詳細情報220を受け付ける(ステップS107)。つまり、参考情報240を含む詳細情報220を受け付ける。そして、提供部106は、詳細情報220を受け付けた後に、対象事柄に関連する提案情報230をユーザ端末20に提供する(ステップS109)。
【0054】
(詳細入力画面350について)
図5は、詳細入力画面350の一例を示す図である。
詳細入力画面350は、ユーザが叶えたい複数の事柄の一つである対象事柄の詳細を示す詳細情報の入力を受け付ける画面である。詳細入力画面350は、対象事柄表示部352に表示された対象事柄「沖縄に行く」について、詳細情報を入力するための入力フォームを含む。入力フォームは、例えば、対象事柄のカテゴリ毎に予め定められた入力項目を含むテンプレートが予め準備されていてよい。カテゴリに対応するテンプレートを選択してもよいし、対象事柄のカテゴリや内容に応じて、モデル処理部60が必要となる情報を取得するために必要な入力項目を含むテンプレートを選択してもよい。
【0055】
この例では、詳細入力画面350には、「沖縄に行く」という対象事柄のカテゴリである「旅」に関連付けられている入力フォームが含まれている。入力フォームは、例えば、旅行の申込に対応する入力項目として、出発地、到着地、人数(例えば、大人の子供別)、旅行の日程、予算範囲を含んでいる。さらに、この例では、入力フォームには、旅行に一緒に行く人物に関するアンケートの回答を受け付ける選択ボタンも含まれている。
【0056】
他の例では、入力フォームは、旅行の目的を尋ねる質問の回答を受け付ける選択ボタンを含んでもよい。さらに、入力フォームは、参加者の性別、年齢層(年代)、ユーザ10の旅行に対する希望、例えば、航空会社の指定、利用交通機関(旅客機、新幹線、夜行列車、旅客船、フェリー等)、宿泊施設の種類(リゾートホテル、ビジネスホテル、ペンション、民宿、民泊)、ホテルや部屋のグレードや広さ、設備の希望、食事の希望(朝食、夕食の有無や、食事毎の和食、洋食、中華、バイキング等の指定)、レンタルの利用の有無等の指定、その他の希望の自由記載入力等を受け付ける各種UI(User Interface)を含んでもよい。
【0057】
詳細入力画面350は、さらに、引用リンク354と、送信ボタン356と、参考情報表示部360とを含む。引用リンク354の押下を受け付けると、出力処理部102は、既に登録済みの他の詳細情報を参照する画面(不図示)を表示させ、引用する他の詳細情報の選択を受け付け、元の詳細入力画面350の入力フォームに自動的に入力させる機能を有してもよい。
【0058】
送信ボタン356の押下を受け付けると、詳細入力画面350で入力された詳細情報はユーザ端末20から情報処理装置100に送信され、受付部104は詳細情報を受け付け、詳細情報220としてユーザIDに関連付けて記憶装置200に記憶させる。
【0059】
図6は、詳細情報220のデータ構造の一例を示す図である。詳細情報220は、図5の詳細入力画面350に入力された詳細情報が、ユーザIDと、例えば、当該詳細情報220の受け付け毎に割り当てられる登録IDとに関連付けて記憶装置200に記憶される。
【0060】
詳細入力画面350で入力される詳細情報は、各種事業者30に対してサービスの提供を公募する条件を示す情報、所謂RFP(Request for Proposal)を示す情報とも言える。ただし、情報処理装置100は、詳細情報220を事業者30に提供するのではなく、例えば、モデル処理部60を用いて、事業者30が情報処理装置100に対して提供している消費者のための各種商品やサービスに関する情報や、イベント等に関する情報の中から、詳細情報220が示す条件に合うものを選び出させる。
【0061】
参考情報表示部360は、図4のステップS103で選択された対象事柄とは異なるユーザ10が叶えたい事柄に関する情報である参考情報240を表示する表示部364と、チェックボックス362とを含んでもよい。ただし、チェックボックス362は含まれなくてもよい。参考情報表示部360には、少なくとも1つの参考情報240が含まれる。ユーザ10は、当該詳細入力画面350で公募する対象事柄と一緒に実現したいと思う事柄のチェックボックス362にチェックを入力することができる。図4のステップS105では、受付部104は、チェックボックス362にチェックが入力された参考情報240を詳細情報220に含めて受け付けてもよい。
【0062】
以上説明したように、本実施形態によれば、出力処理部102は、ユーザ10が叶えたい対象事柄の詳細を示す詳細情報220の入力を受け付ける詳細入力画面350を、ユーザ10のユーザ端末20に出力させ、受付部104は、入力された詳細情報220を受け付け、提供部106は、詳細情報220を受け付けた後に、対象事柄に関する提案情報230をユーザ端末20に提供し、出力処理部102は、対象事柄とは異なる事柄に関する情報である参考情報240を含む詳細入力画面350を出力させる。
【0063】
この構成により、公募する叶えたい事柄とは異なる、ユーザ10が叶えたい他の事柄の参考情報240を含む詳細情報220を受け付け、提案情報230を生成してユーザ10に提供できるので、ユーザ10が叶えたい事柄を一緒に実現できる提案の作成も望める。また、ユーザ10がどのような嗜好の傾向を持っているのかを他の事柄の内容から推定することも可能となり、よりユーザ10のニーズに合った提案ができる可能性が高まる。
【0064】
(第2実施形態)
本実施形態では、上記したユーザ10が叶えたい事柄を受け付ける機能をさらに有する点以外は上記実施形態と同様な構成を有している。本実施形態の情報処理装置100は、上記実施形態と同様な構成を有しているので、図3を用いて説明する。
【0065】
<機能構成例>
出力処理部102は、ユーザ10が叶えたい事柄に関する一部の情報である部分情報210の入力を受け付ける部分入力画面300をユーザ端末20に出力させる。受付部104は、部分入力画面300を介して入力された部分情報210を受け付け、受け付けた部分情報210をユーザ10のユーザIDに関連付けて記憶装置200に記憶させる。
出力処理部102は、記憶装置200に記憶されているユーザ10の部分情報210の少なくとも一つを選択して参考情報240として詳細入力画面350に含めて出力させる。
【0066】
部分情報210は、例えば、ユーザ10が叶えたい事柄が「今年の夏休みに夫婦で沖縄旅行に行きたい」というものであった場合、その一部の情報として「沖縄に行く」という情報の入力を受け付けることができる。つまり、部分情報210は、ユーザ10が、思い付いた事柄を簡単なメモ形式で入力したものであってよい。
【0067】
<動作例>
図7は、情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、出力処理部102は、部分入力画面300(図8)をユーザ端末20に出力させる(ステップS121)。ユーザ端末20では、例えば、タッチパネルに部分入力画面300が表示される。そして、受付部104は、ユーザ10の操作により部分入力画面300に入力された部分情報を受け付けてユーザ10の部分情報210として記憶装置200に記憶させる(ステップS123)。出力処理部102は、記憶装置200に記憶された部分情報210(図9)を、一覧画面320(図10)に表示させる(ステップS125)。
【0068】
(部分入力画面300について)
図8は、部分入力画面300の一例を示す図である。
部分入力画面300は、ユーザ10が叶えたい事柄に関する情報の一部である部分情報の入力を受け付ける。部分入力画面300は、入力部302と、カテゴリ指定アイコン306と、送信ボタン308と、メニュー操作部310とを含む。メニュー操作部310は、ホームボタン312、検索ボタン314、追加ボタン316、通知アイコン318、および設定ボタン319を含む。
【0069】
入力部302には、テキストデータ、および画像データを入力できてよい。画像指定アイコン304の操作を受け付けると、所定の画像一覧画面を開き、一覧の中から叶えたい事柄に関連する画像として、ユーザ10が選択した画像を登録できてよい。選択される画像は、ユーザ端末20の記憶装置に格納されている画像であってもよいし、あるいは、ユーザ端末20のカメラを起動させて、例えば、パンフレットを撮像させて取得した画像であってもよい。
【0070】
また、音声入力アイコン305の操作を受け付けると、ユーザ端末20のマイクロフォン(ただし、ユーザ端末20外部のマイクロフォンであってもよい)から音声入力された音声データをテキストデータに変換し、入力部302に入力できてもよい。あるいは、入力された音声データそのものを登録できてもよい。
【0071】
図に示すように、入力部302には、ユーザがいつかりたいことを記入することを促すメッセージが表示されていてもよい。入力部302に記入される内容は、特に限定されない。
【0072】
叶えたい事柄は、具体例としては、「沖縄に行く」、「3キロ痩せる」、「英会話の勉強を始める」など、簡単なメモ形式で入力されるものであってよい。
【0073】
また、ユーザ10の叶えたい事柄を、コンピュータ(例えば、モデル処理部60)が理解しやすいように、モデル処理部60とのチャット形式で入力を受け付ける構成としてもよい。
【0074】
カテゴリ指定アイコン306は、入力部302に入力されたユーザ10が叶えたい事柄が属するカテゴリの選択を受け付ける。ユーザ10は、複数のカテゴリ指定アイコン306の中から、少なくとも一つのカテゴリのアイコンを押下することでカテゴリを選択できてよい。ただし、カテゴリの選択は必須でなくてよい。選択されたカテゴリのアイコンと選択されていないアイコンは、区別可能に表示されるのが好ましい。例えば、選択済みのアイコンは強調表示されたり、あるいは、選択済みカテゴリの表示欄(不図示)に表示させたりしてもよい。ユーザ10が入力できる、部分情報210は、特定のカテゴリに特化されたものではなく、様々なジャンルのものを横断的に登録できる。よって、情報処理装置100は、ユーザ10が叶えたい事柄を特定のジャンルのものに限定されずに、様々なジャンルの事柄を横断的に収集することが可能になる。
【0075】
部分入力画面300は、さらに、入力部302に入力された事柄を実現したい時期の入力欄(不図示)を含んでもよい。あるいは、入力部302に含めて、「今年の夏、沖縄に行く」、「夏までに3キロ痩せる」、「近いうちに英会話の勉強を始める」などのように入力されてもよい。
【0076】
部分入力画面300は、当該部分情報を、他のユーザに公開してよいか否かの指定を受け付ける受付部(不図示)を含んでもよい。
【0077】
送信ボタン308の押下を受け付けると、入力部302に入力された部分情報と、カテゴリ指定アイコン306で選択されたカテゴリが情報処理装置100に送信され、受付部104はユーザ端末20から送信された部分情報とカテゴリを受け付ける。受付部104が受け付けた部分情報とカテゴリは、ユーザ10のユーザ情報に関連付けて記憶装置200に部分情報210として記憶される(図7のステップS123)。あるいは、入力部302に入力された叶えたい事柄に対応するカテゴリは、モデル処理部60が、入力された叶えたい事柄の内容から自動的に選択して指定してもよい。
【0078】
カテゴリ指定アイコン306は複数表示させているが、部分入力画面300に表示させるカテゴリは、ユーザ10がよく使用するカテゴリを優先的に表示させたり、カテゴリを絞って表示させたりしてもよいし、ユーザ10が表示させるカテゴリを設定できてもよい。
【0079】
ホームボタン312の押下を受け付けると、出力処理部102は、情報処理システム1のアプリケーションのホーム画面(不図示)を表示させる。検索ボタン314の押下を受け付けると、出力処理部102は、自身または他のユーザの叶えたい事柄の検索画面(不図示)を表示させる。
【0080】
追加ボタン316の押下を受け付けると、出力処理部102は、部分入力画面300を表示させる。通知アイコン318は、情報処理システム1からユーザ10への通知の有無、あるいは、他のユーザからのコメントなどの有無などを含むユーザ10への所定の通知の有無を強調表示やマーク表示などで知らせるとともに、通知アイコン318の押下を受け付けると、出力処理部102は、通知内容を表示する画面(不図示)を表示させる。通知内容や通知の有無について、ユーザ10により選択および指定できてよい。設定ボタン319の押下を受け付けると、出力処理部102は、情報処理システム1の各種設定画面(不図示)を表示させる。
【0081】
(部分情報210のデータ構造について)
図9は、部分情報210のデータ構造の一例を示す図である。部分情報210は、ユーザ10のユーザ識別情報(以下、ユーザID)毎に、叶えたい事柄の内容と、対応するカテゴリと、登録日(あるいは、日時であってもよい)とを含む。上記したように、図4のステップS103で受付部104がユーザ端末20から受け付けた部分情報とカテゴリがユーザ10のユーザIDと関連付けて部分情報210として記憶される。
【0082】
部分情報210は、さらに、上記部分入力画面300で受け付けた、他のユーザに公開可否の指定を示す情報を部分情報毎に記憶してもよい。
【0083】
(一覧画面320について)
図10は、一覧画面320の一例を示す図である。一覧画面320は、例えば、情報処理システム1のホーム画面に表示されてよい。上記したように図4のステップS105において出力処理部102は、ユーザ10により登録された部分情報210を記憶装置200から読み出して一覧画面320を表示する。この例では、登録日の年で表示欄を上下に分けて登録日が新しい順に複数の事柄表示部330が並べられている。さらに、既に実行済みの過去の事柄を実行済み事柄表示部340に表示してもよい。実行済み事柄表示部340は、例えば、事柄表示部330と区別可能に表示されてよい。例えば、実行済み事柄表示部340は、事柄表示部330より薄く表示(例えば、非アクティブな状態の表示)されてもよい。
【0084】
各事柄表示部330は、事柄を実行したときにチェックを入れるチェックボックス332と、叶えたい事柄の内容と登録日の表示部334と、カテゴリアイコン336を含む。チェックボックス332にチェックが入力されると(図の338)、当該事柄表示部330の事柄は実行済みとなり、事柄表示部330から実行済み事柄表示部340に移行してよい。チェックボックス332のチェックが外されると実行済み事柄表示部340から事柄表示部330に移行してもよい。
【0085】
また、チェックボックス332で実行済みと指定されると、後述する実施形態で説明する、当該事柄を実行した感想などのコメントの入力のための達成受付画面450(図25(a))が表示されてもよい。達成受付画面450については後述する。
【0086】
一覧画面320は、表示させる事柄を絞り込むことができ、絞込ボタン342の押下を受け付けると、出力処理部102は、図11の絞込設定画面470を表示させる。
【0087】
(絞込設定画面470について)
絞込設定画面470は、登録日選択部472と、カテゴリ選択部474と、達成済み指定選択部476とを含む。
【0088】
事柄の登録日選択部472は、図のように年または月をリストなどから選択を受け付けてもよいし、他の例では、数字の入力を受け付けてもよい。選択部472は、図示されているように、登録日(この例では登録月)を選択しないことを受け付けることもできる。さらに、登録日の範囲(例えば、A年~B年、または、C月~D月、あるいは、A年E月~B年F月)の指定を受け付ける構成としてもよい。
【0089】
カテゴリ選択部474は、複数のカテゴリの中から絞り込むカテゴリの選択を受け付ける。達成済み表示選択部476のチェックボックスがチェックされると、出力処理部102は、達成済みの事柄を含む(実行済み事柄表示部340を含む)一覧画面320を表示させ、チェックが外されると、達成済みの事柄を除外した(実行済み事柄表示部340を含まない)一覧画面320を表示させる。
【0090】
<詳細入力画面350に表示させる参考情報240の選択方法>
図5の詳細入力画面350の詳細入力画面350に表示させる参考情報240の選択方法として、以下のA~Eの方法を例に説明する。以下の複数の選択方法は、例えば、部分情報210の登録数、登録時期、またはカテゴリに応じて、あるいは、所定の基準に従い、適宜変更して採用できてもよい。
【0091】
<選択方法A:登録されている部分情報210を全て選択>
出力処理部102は、記憶装置200に記憶されているユーザ10のすべての部分情報210を参考情報240として詳細入力画面350に含める。受付部104は、詳細入力画面350に含まれる部分情報210をすべて参考情報240として詳細情報220に含めて受け付ける。
【0092】
部分情報210の数が所定値より多く、すべての部分情報210を詳細入力画面350に参考情報240として表示することが困難な場合、所定数の部分情報210のみを参考情報240として詳細入力画面350に含め、さらに、他の部分情報210が存在することを示すリンクを詳細入力画面350に含めてもよい。例えば、「すべての部分情報を表示する」と示されるリンクを含める。当該リンクの押下を受け付けると、出力処理部102は、すべての部分情報210を含む一覧画面を表示させてもよい。
【0093】
<選択方法B:ユーザ10が選択>
出力処理部102は、ユーザ10による詳細情報220に含むべき部分情報210の選択を受け付ける詳細入力画面350を出力させる。受付部104は、ユーザ10により選択された部分情報210を詳細情報220の少なくとも一部として受け付ける。
【0094】
例えば、受付部104は、上記した図5のチェックボックス362のチェックの入力を受け付けることで、ユーザ10による選択を受け付けることができる。
【0095】
<選択方法C:最近登録されたものから選択>
受付部104は、部分入力画面300を介して入力された部分情報210を受け付けたとき、当該部分情報210を、その受付時刻と関連付けて記憶装置200に記憶する。出力処理部102は、記憶された部分情報210の中から、受付時刻が現在時刻から基準時間以内の部分情報210を選択して参考情報240として詳細入力画面350に含める。受付部104は、詳細入力画面350に含まれる参考情報240を詳細情報220の少なくとも一部として受け付ける。
【0096】
基準時間は、例えば、2ヶ月、半年、1年などである。つまり、この例では、古い部分情報210は除いて、最近の部分情報210を参考情報240として詳細情報220に含むことができる。受付時刻は、ユーザ端末20における部分情報210の入力時刻、情報処理装置100の部分情報210の受付時刻、記憶装置200への登録時刻のうち少なくともいずれか一つである。
【0097】
<選択方法D:カテゴリに基づいて選択>
図7に示すように、複数の叶えたい事柄は、当該部分情報210に応じて所定のカテゴリに分類されている。部分情報210は当該分類されたカテゴリに関連付けられて記憶装置200に記憶されている。
カテゴリは、互いの相関関係を示す相関情報が予め設定されている。例えば、「旅行」と「グルメ」は互いに相関関係を有することを示す相関情報が設定されている。
出力処理部102は、相関情報に基づいて、対象事柄を示す部分情報210のカテゴリとの相関関係が基準を満たすカテゴリに関するユーザ10の部分情報210を記憶装置200から選択して、参考情報240として詳細入力画面350に含める。受付部104は、参考情報240を詳細情報220の少なくとも一部として受け付ける。
【0098】
上記したように、各部分情報210のカテゴリは、図7の部分入力画面300においてユーザ10の指定を受け付けてもよいし、モデル処理部60が部分情報210に基づいて分類してもよい。1つの部分情報210は、複数のカテゴリに分類されてもよい。
【0099】
例えば、相関情報は、カテゴリ間の距離で示されてもよい。例えば、相関関係が強いカテゴリ同士の相関情報は、標準より短い距離で示され、相関関係が弱いカテゴリ同士の相関情報は、標準より長い距離で示されてもよい。例えば、出力処理部102は、対象事柄を示す部分情報210のカテゴリとの相関関係を示す距離が標準より短いカテゴリを、カテゴリ間の相関関係が基準を満たすカテゴリと判定して、当該カテゴリに関する事柄を示す部分情報210を記憶装置200から選択する。
【0100】
<選択方法E:実現希望時期に基づいて選択>
部分情報210は、叶えたい事柄を実行に移す希望時期が関連付けられて記憶装置200に記憶されている。
出力処理部102は、希望時期を用いて、記憶装置200に記憶されている部分情報210の少なくとも一つを選択して参考情報240として詳細入力画面350に含める。受付部104は、詳細入力画面350に含まれる参考情報240を詳細情報220の少なくとも一部として受け付ける。
【0101】
図12は、部分情報210のデータ構造の他の例を示す図である。図12の部分情報210は、上記した図9の詳細情報220のデータ構造に加え、さらに、事柄を実行に移す希望時期が関連付けられている。希望時期は、例えば、3ヶ月以内、今月中、今年中、コロナ後、5年後、10年後、いつか、将来等であってもよいし、具体的な日付であってもよい。部分入力画面300において、希望時期の複数の候補を含むリストの中から選択させてもよいし、自由記述を受け付ける入力欄を設け、「なるべく早く」、「来年」、「子供が成人したら」などユーザ10のテキスト入力を受け付けてもよい。上記したように、モデル処理部60がチャット形式で、「いつ実現したい?」などの質問をすることで、ユーザ10に希望時期を回答させてもよい。
【0102】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、受付部104は、所定の方法で選択された、またはすべての部分情報210を参考情報240として詳細情報220に含めて受け付けることができる。
この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、適切な方法で適切な部分情報210を選択して参考情報240として詳細情報220に含めることが可能になる。よって、より適切な提案情報230をユーザ10に提供できることになる。
【0103】
また、情報処理装置100では、部分情報210をユーザ10がメモ感覚で気軽に登録できるので、ユーザ10の潜在的なニーズを含むユーザ10のニーズを最大限に引き出して収集し、ユーザ10本人も気付いていないかも知れないニーズも含む真のニーズに迫るサービスや商品の提案を可能できる。
【0104】
(第3実施形態)
本実施形態は、部分情報210として登録されたユーザ10の叶えたい事柄の実行タイミングを特定し、ユーザ10に実行をリコメンドする構成を有する点以外は、上記いずれかの実施形態と同様である。さらに、本実施形態の構成は、後述する他の実施形態と矛盾のない範囲で組み合わせることもできる。本実施形態は、図1のステップS11のリコメンド通知の機能を実現する構成である。
【0105】
<機能構成例>
図13は、本実施形態の情報処理装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。情報処理装置100は、出力処理部102と、記憶処理部120と、特定部122と、提供部106と、を備えている。
【0106】
出力処理部102は、ユーザ10が叶えたい事柄に関する情報の一部である部分情報210の入力を受け付ける部分入力画面300を、ユーザ10のユーザ端末20に出力させる。
記憶処理部120は、部分入力画面300を介して入力された部分情報210を受け付け、当該部分情報210が示す事柄の実現に適したタイミングを特定するための条件を示す条件情報250と関連付けて記憶装置200に記憶させる。
特定部122は、ユーザ10に関する個人情報および条件情報250を用いて、事柄の実現に適したタイミングを特定する。
提供部106は、タイミングになったときに、事柄に関連する提案情報230をユーザ端末20に提供する。
【0107】
情報処理装置100は、図1のデータ連携プラットホーム50により連携される各種事業者30のデータベース40から、ユーザ10に関する個人情報を取得することができる。
【0108】
例えば、条件情報250は、ユーザ10の年齢を示す情報である。または、条件情報250は、ユーザの家族構成員の年齢、および、家族構成の変化の少なくとも一方を示す情報である。
【0109】
例えば、ユーザ10またはユーザ10の家族構成員の年齢は、自治体が管理している行政データ(住民情報)から取得してもよいし、企業が保有しているユーザ10の顧客情報から取得してもよいし、ユーザ10からの自己申告、あるいは、SNSに投稿されているユーザ10の記事の内容をモデル処理部60に分析させることで特定してもよい。
【0110】
条件情報250は、年齢以外にもユーザ10またはユーザ10の家族のライフイベントを示す情報を含んでもよい。ライフイベントとは、ユーザ10の子供が小学校、中学校、または高校に入学すること、大学に進学すること、大学を卒業すること、成人すること、あるいは、独立したこと、ユーザ10またはユーザ10の家族がマイホームを建てたこと、定年退職したこと、車またはバイクを購入したことなど様々なイベントを含んでよく、これらに限定されない。
【0111】
これらの情報は、行政データなどから取得したユーザ10またはユーザ10の家族の年齢から特定してもよいし、企業が保有しているユーザ10の顧客情報から取得してもよいし、ユーザ10からの自己申告、あるいは、SNSの投稿内容をモデル処理部60が分析して特定してもよい。
【0112】
ユーザ10またはユーザ10の家族構成の変化は、例えば、家族構成員の少なくとも一部が転出または転入したか否か、婚姻、出生、死亡等の届け出状況を、行政データ(住民情報)に基づいて特定してもよいし、ユーザ10からの自己申告、あるいは、SNSの投稿内容をモデル処理部60が分析して特定してもよい。
【0113】
条件情報250は、さらに、ユーザ10またはユーザ10の家族の就職や転職を示す情報を含んでもよく、これらの情報は、ユーザ10またはユーザ10の家族の税金に関する行政データに基づいて、特定してもよいし、ユーザ10からの自己申告、あるいは、SNSの投稿内容をモデル処理部60が分析して特定してもよい。
【0114】
条件情報250は、ユーザ10またはユーザ10の家族の入院または退院の状況、あるいは、疾病の完治などの状況を示す情報を含んでもよく、これらの情報は、ユーザ10からの自己申告、あるいは、SNSの投稿内容をモデル処理部60が分析して特定してもよい。
【0115】
例えば、図12の例では、「心理学の資格を取る」という部分情報210が示す事柄の実現に適したタイミングは、希望時期が示す「子供が独立した時」とすることができる。よって、記憶処理部120は、ユーザ10の子供の年齢が成人に達したこと、あるいは、子供が実家から転出したことを示す条件情報250を、当該事柄の実現に適したタイミングを特定するための条件として記憶装置200に部分情報210と関連付けて記憶装置200に記憶させる。
【0116】
<動作例>
情報処理装置100は、上記実施形態で説明した図7の手順で出力処理部102は、ユーザ10が叶えたい事柄に関する情報の一部である部分情報210の入力を受け付ける部分入力画面300を、ユーザ10のユーザ端末20に出力させる(ステップS121)。そして、受付部104は、ユーザ10の操作により部分入力画面300に入力された部分情報を受け付ける(ステップS123)。
【0117】
本実施形態では、図7のステップS123において受付部104が受け付けた部分情報210を、記憶処理部120が、当該部分情報210が示す事柄の実現に適したタイミングを特定するための条件を示す条件情報250と関連付けて記憶装置200に記憶させる。
【0118】
部分情報210が記憶装置200に登録されている状態において、図14のフローが開始される。図14は、本実施形態の情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0119】
特定部122は、ユーザ10に関する個人情報および条件情報250を用いて、事柄の実現に適したタイミングを特定する(ステップS201)。タイミングになったときに(ステップS201のYES)、提供部106は、事柄に関連する提案情報230をユーザ端末20に提供する(ステップS203)。事柄の実現に適したタイミングになるまでは(ステップS201のNO)、タイミング到来の監視を継続する。
【0120】
提案情報230は、部分情報210が示すユーザ10が叶えたい事柄が登録されていたことを示す情報を含んでもよい。
具体的には、提案情報230は、実現に適したタイミングとなった部分情報210をリマインドするメッセージを含んでもよいし、部分情報210を実行に移すために詳細情報220の入力を促すメッセージを含んでもよい。
【0121】
他の例では、特定部122は、ユーザ10に関する個人情報を用いて、他のユーザが登録した部分情報210が示す事柄の実現に適したタイミングを特定しもよい。提供部106は、ユーザ10は登録していないが、他のユーザが登録している部分情報210を、ユーザ10に置き換えてタイミングを特定し、ユーザ10にお勧めする提案情報230としてユーザ10に提供してもよい。
【0122】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、提供部106は、ユーザ10の以前登録していた部分情報210の実現に来ていたタイミングで提案情報230をユーザ10に提供できる。この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、ユーザ10のライフイベントに応じたタイミングで提案を行うためのトリガとなる通知を行い、部分情報210として登録していた叶えたい事柄の存在をユーザ10に思い出させ、実行に移させることができる。よって、情報処理装置100は、ユーザ10にタイムリーな提案が可能になる。
【0123】
(第4実施形態)
図15は、本実施形態の情報処理装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。情報処理装置100は、図13の出力処理部102と、記憶処理部120と、特定部122と、提供部106と、に加え、さらに、図3の受付部104を備えている。
本実施形態は、第3実施形態の情報処理装置100とは、提案情報230に関連する事柄の詳細を示す詳細情報220の入力をユーザ10に促し、新たな提案情報230をユーザ10に提供する構成を有する点で相違する。
【0124】
出力処理部102は、提案情報230に関連する事柄の詳細を示す詳細情報220の入力を受け付ける詳細入力画面350を、ユーザ10のユーザ端末20に出力させる。受付部104は、詳細入力画面350を介して入力された詳細情報220を受け付ける。提供部106は、詳細情報220を受け付けた後、新たな提案情報230をユーザ端末20に提供する。
【0125】
<動作例>
本実施形態では、情報処理装置100は、図4のステップS105からステップS109を実行する。図4を用いて説明する。まず、図14のステップS203で提供部106により提案情報230が提供された後、出力処理部102は、提案情報230に関連する事柄の詳細を示す詳細情報220の入力を受け付ける詳細入力画面350を、ユーザ10のユーザ端末20に出力させる(ステップS105)。図14のステップS203では、提案情報230は、実現するのに適したタイミングの部分情報210に関し、ユーザ10に実行を促す通知を含んでいる。よって、詳細入力画面350では、当該実現するのに適したタイミングの部分情報210に関する詳細情報の入力を促す。
【0126】
受付部104は、実現するのに適したタイミングの部分情報210に関して、詳細入力画面350を介して入力された詳細情報220を受け付ける(ステップS107)。提供部106は、詳細情報220を受け付けた後、受け付けた詳細情報220に基づき生成された新たな提案情報230をユーザ端末20に提供する(ステップS109)。この提案情報230は、部分情報210が示す叶えたい事柄を具体的に実現する少なくとも一つのプランを含む。
【0127】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、特定部122は、ユーザ10が登録している部分情報210を実現するのに適したタイミングを特定し、提供部106は、タイミングになると、部分情報210に関する提案情報230をユーザ10に提供する。
この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、適切なタイミングで部分情報210を実行することが可能になる。登録したまま忘れている部分情報210をリマインドにより思い出すこともできる。
【0128】
(第5実施形態)
本実施形態の情報処理装置100は、ユーザ10の部分情報210またはパーソナルデータをもとに、提案を選択する評価基準を生成し、基準に従い提案を選択してユーザ10に提供する構成を有する点で上記実施形態と相違する。本実施形態は、他の実施形態の構成と矛盾のない範囲で組み合わせてよい。
【0129】
<機能構成例>
図16は、本実施形態の情報処理装置100の要部構成を論理的に示す機能ブロック図である。情報処理装置100は、取得部130と、生成部132と、送信部134と、を備えている。ただし、図16には記載されていないが、情報処理装置100は、上記した図3の構成を少なくとも含む。ただし、送信部134は、図3の提供部106の機能も含んでいる。
【0130】
取得部130は、対象ユーザ10が叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報230を取得する。
生成部132は、取得した少なくとも1つの提案情報230のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報260を生成する。
送信部134は、少なくとも1つの提案情報230を、当該提案情報230についての評価情報260とともに対象ユーザ10のユーザ端末20に送信する。
【0131】
評価項目は、例えば、価格、他のユーザのレビュー、人気度などを含む。
【0132】
取得部130は、対象事柄に関する詳細情報220を取得する。
詳細情報220および少なくとも1つの提案情報230は、いずれも、少なくとも1つの評価項目に関する項目関連情報をそれぞれ含む。
生成部132は、詳細情報220および提案情報230それぞれの項目関連情報を用いて、当該項目関連情報に対応する評価項目の評価を生成する。
【0133】
評価項目は、ユーザ10が指定できてもよいし、モデル処理部60がユーザ10の嗜好やニーズを考慮して選択してもよい。カテゴリ毎に予め必須の評価項目が定められていてもよい。
【0134】
評価項目関連情報は、例えば、詳細情報220が示す希望価格帯および提案情報230の価格などを含む。
評価項目が価格の場合、生成部132は、対象ユーザ10の詳細情報220に含まれる予算の範囲と、提案情報230の価格に基づいて評価を生成する。例えば、生成部132は、提案情報230の価格が予算の上限に近い程、標準より低い評価、提案情報230の価格が予算範囲の中央に含まれる場合、標準より高い評価を生成してもよい。
【0135】
また、評価関連情報は、例えば、詳細情報220が示す、対象ユーザ10の詳細情報220に含まれるホテルの設備の要望を示す情報および提案情報230のホテルの設備を示す情報を含んでもよい。
【0136】
対象ユーザ10の詳細情報220でエステサービスを希望している場合、提案情報230のホテルにエステサービスがあれば、生成部132は最高の評価を生成し、提案情報230のホテルにエステサービスがなければ、生成部132は最低の評価を生成してもよい。
【0137】
対象事柄が複数ある場合、生成部132は、提案情報230の対象となっている対象事柄とは異なる対象事柄が当該提案情報230によってどの程度達成されるかを示す達成度合いを、評価項目に含めてもよい。
【0138】
例えば、評価項目は、対象ユーザ10が叶えたい事柄である対象事柄とは異なる対象ユーザ10が叶えたい事柄、つまり、記憶装置200に記憶されている部分情報210から少なくとも一つを含んでもよい。あるいは、詳細入力画面350の参考情報表示部360で対象ユーザ10により選択された参考情報240を評価項目としてもよい。
【0139】
評価項目が参考情報240の場合、生成部132は、提案情報230の中に、当該参考情報240を実現できる提案が含まれている場合、参考情報240も達成されているため、当該評価項目について最高の評価を生成し、一方、当該参考情報240を実現する提案が含まれていない場合、参考情報240は達成されていないため、当該評価項目について最低の評価を生成してもよい。
【0140】
図17は、提案通知画面370の一例を示す図である。少なくとも1つの提案情報表示部380を含む。
提案通知画面370は、提案タブ372と、お知らせタブ374と、を含む。この図の例では、提案タブ372が選択されている。お知らせタブ374には、情報処理システム1からの通知内容を示す情報が含まれる。
【0141】
提案情報表示部380は、提案情報230の内容が含まれるとともに、評価表示部390を含む。評価表示部390は、総合評価表示部392と、レーダーチャート表示部394とを含む。レーダーチャート表示部394は、上記した評価項目を軸として、各評価項目の評価をレーダーチャートで示す。総合評価表示部392は、複数の評価項目の評価の平均値を星の数で示している。色替えされている星の数が多い程、高い評価であることを示している。
【0142】
図18は、評価情報260のデータ構造の一例を示す図である。評価情報260は、ユーザ10毎に、当該提案情報230が関連する、記憶装置200に登録されている部分情報210の識別情報(登録ID)と、提案情報230の識別情報(提案ID)とに関連付けて、評価項目毎の評価値と、総合評価値とを含む。評価項目数は、レーダーチャートの軸の数を上限としてもよいし、上限を設けなくてもよい。総合評価は、例えば、全評価項目の評価値の平均を算出した結果を用いてもよいし、提案情報表示部380のレーダーチャートの軸に使用された評価項目の評価値の平均を算出した結果を用いてもよいし、モデル処理部60が総合的に評価した結果を用いてもよい。
【0143】
<動作例>
図19は、情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、取得部130は、対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報230を取得する(ステップS301)。具体的には、図1のモデル処理部60に対象ユーザの詳細情報220を受け渡し、提案情報230の生成を依頼する。詳細情報220は、上記実施形態で説明した記憶装置200に記憶されている複数の詳細情報220の中から対象ユーザに対応する詳細情報220を用いる。モデル処理部60は、対象ユーザの詳細情報220に基づいて、提案情報230を生成し、情報処理装置100に返信する。
【0144】
生成部132は、取得した少なくとも1つの提案情報230のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報260を生成する(ステップS303)。
送信部134は、少なくとも1つの提案情報230を、当該提案情報230についての評価情報260とともに対象ユーザ10のユーザ端末20に送信する(ステップS305)。
【0145】
そして、ユーザ10が、提案通知画面370の複数の提案の中から、申し込む提案を選択すると、出力処理部102は、申込受付画面400(図20)をユーザ端末20に表示させる。
【0146】
ステップS301において、取得部130は、対象事柄に関する詳細情報220をさらに取得する。詳細情報220および少なくとも1つの提案情報230は、いずれも、少なくとも1つの評価項目に関する項目関連情報をそれぞれ含む。
そして、ステップS303において、生成部132は、詳細情報220および提案情報230それぞれの項目関連情報を用いて、当該項目関連情報に対応する評価項目の評価を生成する。
【0147】
図20は、申込受付画面400の一例を示す図である。
申込受付画面400は、提案情報表示部410と、評価表示部390と、を含む。評価表示部390は、図17の提案通知画面370の評価表示部390と同じである。
【0148】
提案情報表示部410は、提案内容表示部412と、申込ボタン414と、含む。提案内容表示部412は、申し込みに選択された提案情報230の内容を含む。申込ボタン414の押下を受け付けると、受付部104は、申込受付画面400に含まれる当該提案情報230に対する申込を受け付ける。
【0149】
出力処理部102は、申込受付完了画面430(図21)をユーザ端末20に出力させる。
図21は、申込受付完了画面430の一例を示す図である。申込受付完了画面430は、提案情報230の申込の受け付けが完了したことを示す情報と、申込が完了した提案の内容を示す情報とを含む。情報処理装置100は、申込の完了をユーザ10が予め登録している宛先に電子メール、メッセージなどで送信してもよい。
【0150】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、生成部132は、モデル処理部60により提案された複数の提案情報230を取得し、それぞれについて評価情報260を生成し、送信部134は、評価情報260をユーザ端末20に送信する。
この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、提案される各提案情報230の評価情報260を参考にして実現する提案情報230をどれにするかユーザ10は決めることが可能になる。評価項目には、ユーザ10の部分情報210を含むこともできるので、ユーザ10がどの提案を受け入れるかの判断に、評価情報260を効果的に利用できる。
【0151】
(第6実施形態)
本実施形態の情報処理装置100は、図16と同じ構成を有するので図16を用いて説明する。本実施形態の情報処理装置100は、提案情報230の評価が基準を満たさない評価項目を含んでいる場合、対象ユーザ10に詳細情報220の更新を依頼、つまり、公募内容の緩和(調整)を依頼する構成を有する点で、図16の情報処理装置100と相違する。本実施形態の情報処理装置100は、他の実施形態の情報処理装置100と矛盾のない範囲で組み合わせることができる。
【0152】
<機能構成例>
送信部134は、評価情報260が、評価が基準を満たさない評価項目を含んでいる場合、詳細情報220の更新を対象ユーザに促す情報をユーザ端末20に送信する。
取得部130は、対象ユーザ10により更新された詳細情報220を取得すると、その後に、少なくとも1つの新たな提案情報230を取得する。
生成部132は、新たな提案情報230の評価情報260を生成する。
送信部134は、新たな提案情報230を、当該提案情報230の評価情報260とともに対象ユーザ10のユーザ端末20に送信する。
【0153】
例えば、評価が0~5段階の数値で示される場合、中央の2.5を基準とし、評価が2.5以上でない場合、効果が基準を満たさないと特定してもよい。例えば、評価項目の価格が基準の2.5を超えない場合、送信部134は、対象ユーザ10のユーザ端末20に、詳細情報220の予算の見直しを促すメッセージを含む情報を送信してもよい。送信部134は、具体的に予算の上限を、当該提案情報230の価格に変更することを促すメッセージを含む情報を送信してもよい。
【0154】
<動作例>
図22は、情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、送信部134は、評価情報260が、評価が基準を満たさない評価項目を含んでいる場合(ステップS311のYES)、詳細情報220の更新を対象ユーザに促す情報をユーザ端末20に送信する(ステップS313)。
そして、取得部130は、対象ユーザ10により更新された詳細情報220を取得する(ステップS315)。その後、第5実施形態の図19の手順と同じステップS301~ステップS305を実行する。
【0155】
以下、図19を用いて説明する。
取得部130は、図19のステップS301において、少なくとも1つの新たな提案情報230を取得する。そして、図19のステップS303において、生成部132は、新たな提案情報230の評価情報260を生成する。そして、図19のステップS305において、送信部134は、新たな提案情報230を、当該提案情報230の評価情報260とともに対象ユーザ10のユーザ端末20に送信する。
【0156】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、送信部134は、評価が基準を満たさない評価項目を含んでいる提案情報230について、ユーザ10に詳細情報220の更新を促す情報を送信する。この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、ユーザ10による詳細情報220の条件の緩和や変更を受け付け、提供部106は、新たな詳細情報220に基づく提案情報230を送信することができる。
【0157】
(第7実施形態)
本実施形態の情報処理装置100は、対象ユーザが提案情報230に従い、対象事柄を実行した場合に、対象ユーザ10の提案情報230に関する評価を取得し、対象ユーザ10の嗜好を判定し、次回からの提案情報230の評価に反映させる構成を有する点で上記実施形態と相違する。ただし、本実施形態の情報処理装置100は、他の実施形態と矛盾のない範囲で組み合わせることができる。
【0158】
<機能構成例>
図23は、本実施形態の情報処理装置100の論理的な構成を示す機能ブロック図である。
情報処理装置100は、図16の構成に加え、さらに、記憶処理部120を含む。
記憶処理部120は、対象ユーザ10が提案情報230に従って対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の当該対象ユーザによる評価を示す評価結果情報を取得して記憶装置200に記憶させる。
生成部132は、記憶装置200に記憶されている評価結果情報を用いて対象ユーザ10の嗜好を判定し、当該嗜好を用いて評価情報260を生成する。
【0159】
さらに、生成部132は、対象ユーザの嗜好情報を用いて評価情報260に含める評価項目を選択してもよい。対象ユーザの嗜好情報は、図1のデータベース40の中から、他の履歴情報(購買履歴、閲覧履歴等)を用いて、モデル処理部60が対象ユーザの嗜好を分析して特定してもよい。
【0160】
図24は、評価受付画面440の一例を示す図である。
評価受付画面440は、評価結果入力部442と、評価結果送信ボタン444とを含む。評価結果入力部442は、ユーザ10が実行した提案情報230に関する感想、意見、コメントなどの入力を受け付ける。評価受付画面440で受け付けた情報は、ユーザ10および他のユーザが閲覧できてもよい。ただし、閲覧の可否、つまり、公開の可否はユーザ10により設定できてよい。
【0161】
評価結果送信ボタン444の押下を受け付けると、記憶処理部120は、評価結果入力部442に入力された評価結果情報を取得し、記憶装置200に記憶させる。
【0162】
図25(a)は、達成受付画面450の一例を示す図である。
達成受付画面450は、記憶処理部120が評価結果情報を取得し、記憶装置200に記憶した後、出力処理部102によりユーザ端末20に出力されてもよい。達成受付画面450は、対象ユーザ10が達成した、叶えたい事柄が達成されたことを示す情報を含む。達成受付画面450は、達成を賞賛するメッセージを含んでもよいし、ユーザ10のモチベーションを向上させるメッセージを含んでもよい。
【0163】
情報処理装置100は、叶えたい事柄を実行すると、所定のポイントを付与してもよい。さらに、所有ポイント数に応じて、ユーザ10のランクが設定されていてもよい。ランク毎に所定の特典がユーザ10に提供されてもよい。
【0164】
また、実行された叶えたい事柄を示す部分情報210は、実行済みとなるので、図10の一覧画面320の状態から図25(b)に示す実行済み表示部454に変化する。チェックボックス452にもチェックが入力されて表示される。
【0165】
<動作例>
図26は、情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
記憶処理部120は、対象ユーザが提案情報に従って対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の当該対象ユーザによる評価を示す評価結果情報を取得して記憶装置200に記憶させる(ステップS341)。その後、図19のステップS303において、生成部132は、記憶装置200に記憶されている評価結果情報を用いて対象ユーザ10の嗜好を判定し、当該嗜好を用いて評価情報を生成する。
【0166】
対象ユーザが提案情報に従って対象事柄を実行したことは、評価受付画面440を介して実行報告として評価結果情報が入力され、受付部104が受け付けたとき、検出される。タイミングは、これら限定されず、評価受付画面440の評価結果送信ボタン444の押下を受け付けたとき、受付部104が受け付けた評価結果情報が記憶装置200に記憶されたとき、であってもよい。
【0167】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、記憶処理部120は、提案情報230に従いユーザ10が対象事柄を実行したとき、ユーザ10の提案情報230に対する評価を取得して記憶し、生成部132は、評価結果情報を用いてユーザ10の嗜好を判定し、当該嗜好を用いて評価情報260を生成する。
この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、ユーザ10の提案情報230に対する評価を用いて、ユーザ10の嗜好を分析して次回からの提案情報230の評価に反映させることができるので、ユーザ10の嗜好にあった評価を含む提案情報230を提供できる。
【0168】
(第8実施形態)
本実施形態の情報処理装置100は、他のユーザの提案情報230に対する評価を考慮して、対象ユーザ10の提案情報230の評価を生成する構成を有する点で、第5から第7実施形態のいずれとも相違する。本実施形態の情報処理装置100の構成は、他の実施形態のいずれかは、矛盾のない範囲で組み合わせることができる。
【0169】
本実施形態では、複数の対象ユーザが存在する。
記憶処理部120は、いずれかの対象ユーザが提案情報230に従って対象事柄を実行した場合に、当該提案情報230の評価を示す評価結果情報を取得して記憶装置200に記憶させる。
生成部132は、記憶装置200に記憶されている評価結果情報を用いて評価情報260を生成する。
【0170】
<動作例>
図27は、情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
記憶処理部120は、いずれかの対象ユーザが提案情報230に従って対象事柄を実行した場合に(ステップS351のYES)、当該提案情報230の評価を示す評価結果情報を取得して記憶装置200に記憶させる(ステップS353)。
そして、図19のステップS303において、生成部132は、記憶装置200に記憶されている評価結果情報を用いて評価情報260を生成する。
【0171】
第5~第7実施形態で生成された評価情報260に基づいて、出力処理部102は、ランキング一覧画面480(図28)をユーザ端末20に表示させてもよい。図28は、ランキング一覧画面480の一例を示す図である。
ランキング一覧画面480は、カテゴリ毎に、ランキング上位(例えば、1位~4位)の提案情報230を表示する。各提案情報230のランキング表示部482と、評価情報表示部484を含む。評価情報表示部484は、高評価を付けたユーザの人数が示されている。この例では、ランキングの順位に高評価を付けたユーザの人数を用いている。ただし、これに限定されず、評価情報260の総合評価の評価値を用いた順位のランキングであってもよい。
【0172】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、記憶処理部120は、提案情報230が実行されたとき、ユーザ10に評価受付画面440に提案情報230に対する評価を入力させ、受け付け、生成部132は、受け付けた評価結果情報も評価情報260に使用する。
この構成により、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、ユーザ10の評価を評価情報260に反映させることができ、ユーザ10の嗜好にあった評価に基づいた提案情報230を提供できる。
【0173】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0174】
(閲覧画面500)
たとえば、出力処理部102は、他のユーザの評価結果情報を示す閲覧画面500を記憶装置200に出力してもよい。図29は、閲覧画面500の一例を示す図である。
閲覧画面500は、参考情報表示部502と、高評価人数表示部504と、参考情報評価結果表示部510と、高評価人数表示部512と、追加ボタン506とを含む。
【0175】
参考情報表示部502は、他のユーザの叶えたい事柄を示す参考情報240の部分情報210を含む。この例では、参考情報240の部分情報210は、「地中海クルーズ」である。高評価人数表示部504は、この参考情報240に高い評価を付けたユーザの人数を示している。参考情報評価結果表示部510は、他のユーザがそれぞれ当該参考情報240を実行した評価結果情報を含んでいる。高評価人数表示部512は、他のユーザ毎の参考情報240を実行した評価結果情報に対して高い評価を付けたユーザの人数を示している。また、高評価人数表示部512は、ユーザ10の押下を受け付けるアイコンも兼ねていて、512のアイコンを押下することにより当該参考情報240に高い評価を付けることができる。
【0176】
追加ボタン506の押下を受け付けると、受付部104は、閲覧画面500に表示されている参考情報240を自分の部分情報210として受け付け、記憶装置200に記憶する。このように、他のユーザの部分情報210を参考情報240として閲覧し、自分もやってみたいと思ったとき、追加ボタン506を押下するだけで、自分の部分情報210として登録することができる。
【0177】
(実店舗への送客)
上記実施形態において、提供部106は、モデル処理部60から取得した提案情報230をユーザ端末20に提供していたが、モデル処理部60により適切な提案の作成ができない場合もあり得る。そのような場合には、情報処理装置100は、事業者30に対してユーザ10のニーズの詳細内容を送信して、ユーザ10のニーズに合った商品またはサービスの提案の作成を依頼したり、あるいは、ユーザ10に対象事柄の実現に適した事業者30を紹介し、直接事業者30との交渉を促したりしてもよい。
【0178】
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、本発明において利用者(ユーザ10)に関する情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
【0179】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報を取得する取得手段と、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成する生成手段と、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する送信手段と、を備える、情報処理装置。
2. 1.に記載の情報処理装置において、
前記取得手段は、前記対象事柄に関する詳細情報を取得し、
前記詳細情報および前記少なくとも1つの提案情報は、いずれも、前記少なくとも1つの評価項目に関する項目関連情報をそれぞれ含み、
前記生成手段は、前記詳細情報および前記提案情報それぞれの前記項目関連情報を用いて、当該項目関連情報に対応する前記評価項目の評価を生成する、情報処理装置。
3. 2.に記載の情報処理装置において、
前記送信手段は、前記評価情報が、前記評価が基準を満たさない前記評価項目を含んでいる場合、前記詳細情報の更新を前記対象ユーザに促す情報を送信し、
前記取得手段は、前記対象ユーザにより更新された前記詳細情報を取得すると、その後に、少なくとも1つの新たな前記提案情報を取得し、
前記生成手段は、前記新たな提案情報の前記評価情報を生成し、
前記送信手段は、前記新たな提案情報を、当該提案情報の前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する、情報処理装置。
4. 1.から3.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記対象ユーザが前記提案情報に従って前記対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の当該対象ユーザによる評価を示す評価結果情報を取得して記憶手段に記憶させる記憶処理手段をさらに備え、
前記生成手段は、
前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記対象ユーザの嗜好を判定し、
当該嗜好を用いて前記評価情報を生成する、情報処理装置。
5. 1.から4.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
複数の前記対象ユーザが存在し、
いずれかの前記対象ユーザが前記提案情報に従って前記対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の評価を示す評価結果情報を取得して記憶手段に記憶させる記憶処理手段をさらに備え、
前記生成手段は、前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記評価情報を生成する、情報処理装置。
6. 1.から5.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、前記対象ユーザの嗜好情報を用いて前記評価情報に含める評価項目を選択する、情報処理装置。
7. 1.から6.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記対象事柄が複数ある場合、前記生成手段は、前記提案情報の対象となっている前記対象事柄とは異なる前記対象事柄が当該提案情報によってどの程度達成されるかを示す達成度合いを、前記評価項目に含める、情報処理装置。
【0180】
8. 情報処理装置が、
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報を取得し、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成し、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する、情報処理方法。
9. 8.に記載の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
前記対象事柄に関する詳細情報を取得し、
前記詳細情報および前記少なくとも1つの提案情報は、いずれも、前記少なくとも1つの評価項目に関する項目関連情報をそれぞれ含み、
前記詳細情報および前記提案情報それぞれの前記項目関連情報を用いて、当該項目関連情報に対応する前記評価項目の評価を生成する、情報処理方法。
10. 9.に記載の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
前記評価情報が、前記評価が基準を満たさない前記評価項目を含んでいる場合、前記詳細情報の更新を前記対象ユーザに促す情報を送信し、
前記対象ユーザにより更新された前記詳細情報を取得すると、その後に、少なくとも1つの新たな前記提案情報を取得し、
前記新たな提案情報の前記評価情報を生成し、
前記新たな提案情報を、当該提案情報の前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する、情報処理方法。
11. 8.から10.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
前記対象ユーザが前記提案情報に従って前記対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の当該対象ユーザによる評価を示す評価結果情報を取得して記憶手段に記憶させ、
前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記対象ユーザの嗜好を判定し、
当該嗜好を用いて前記評価情報を生成する、情報処理方法。
12. 8.から11.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
複数の前記対象ユーザが存在し、
前記情報処理装置が、
いずれかの前記対象ユーザが前記提案情報に従って前記対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の評価を示す評価結果情報を取得して記憶手段に記憶させ、
前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記評価情報を生成する、情報処理方法。
13. 8.から12.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
前記対象ユーザの嗜好情報を用いて前記評価情報に含める評価項目を選択する、情報処理方法。
14. 8.から13.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記情報処理装置が、
前記対象事柄が複数ある場合、前記提案情報の対象となっている前記対象事柄とは異なる前記対象事柄が当該提案情報によってどの程度達成されるかを示す達成度合いを、前記評価項目に含める、情報処理方法。
【0181】
15. コンピュータに、
対象ユーザが叶えたい事柄である対象事柄を実現するための少なくとも1つの提案情報を取得する手順、
取得した前記少なくとも1つの提案情報のそれぞれについて、少なくとも1つの評価項目に関する評価を含む評価情報を生成する手順、
前記少なくとも1つの提案情報を、当該提案情報についての前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する手順、を実行させるためのプログラム。
16. 15.に記載のプログラムにおいて、
前記対象事柄に関する詳細情報を取得する手順、をコンピュータに実行させ、
前記詳細情報および前記少なくとも1つの提案情報は、いずれも、前記少なくとも1つの評価項目に関する項目関連情報をそれぞれ含み、
さらに、前記詳細情報および前記提案情報それぞれの前記項目関連情報を用いて、当該項目関連情報に対応する前記評価項目の評価を生成する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
17. 16.に記載のプログラムにおいて、
前記評価情報が、前記評価が基準を満たさない前記評価項目を含んでいる場合、前記詳細情報の更新を前記対象ユーザに促す情報を送信する手順、
前記対象ユーザにより更新された前記詳細情報を取得すると、その後に、少なくとも1つの新たな前記提案情報を取得する手順、
前記新たな提案情報の前記評価情報を生成する手順、
前記新たな提案情報を、当該提案情報の前記評価情報とともに前記対象ユーザの端末に送信する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
18. 15.から17.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記対象ユーザが前記提案情報に従って前記対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の当該対象ユーザによる評価を示す評価結果情報を取得して記憶手段に記憶させる手順、
前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記対象ユーザの嗜好を判定する手順、
当該嗜好を用いて前記評価情報を生成する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
19. 15.から18.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
複数の前記対象ユーザが存在し、
いずれかの前記対象ユーザが前記提案情報に従って前記対象事柄を実行した場合に、当該提案情報の評価を示す評価結果情報を取得して記憶手段に記憶させる手順、
前記記憶手段に記憶されている前記評価結果情報を用いて前記評価情報を生成する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
20. 15.から19.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記対象ユーザの嗜好情報を用いて前記評価情報に含める評価項目を選択する手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
21. 15.から20.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記対象事柄が複数ある場合、前記提案情報の対象となっている前記対象事柄とは異なる前記対象事柄が当該提案情報によってどの程度達成されるかを示す達成度合いを、前記評価項目に含める手順、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0182】
この出願は、2021年10月11日に出願された日本出願特願2021-167031号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0183】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
102 出力処理部
104 受付部
106 提供部
120 記憶処理部
122 特定部
130 取得部
132 生成部
134 送信部
200 記憶装置
210 部分情報
220 詳細情報
230 提案情報
240 参考情報
250 条件情報
260 評価情報
300 部分入力画面
320 一覧画面
350 詳細入力画面
360 参考情報表示部
370 提案通知画面
400 申込受付画面
430 申込受付完了画面
450 達成受付画面
470 絞込設定画面
480 ランキング一覧画面
500 閲覧画面
20 ユーザ端末
30 事業者
40 データベース
50 データ連携プラットホーム
60 モデル処理部
1000 コンピュータ
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース
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