(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】印鑑画像作成システム、印鑑画像作成方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20241022BHJP
【FI】
G06T7/00 590
(21)【出願番号】P 2023088659
(22)【出願日】2023-05-30
【審査請求日】2023-05-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】397038266
【氏名又は名称】株式会社スカイコム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】松浦 健斗
(72)【発明者】
【氏名】ブイヤンイムティアズエムディタフシル
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-209713(JP,A)
【文献】特開2004-214792(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印鑑の画像を作成する印鑑画像作成システムであって、
ユーザーから、前記印鑑の印影に関する情報と、前記ユーザーに関する情報とを取得する印鑑情報取得部と、
取得した前記ユーザーに関する情報に対するハッシュ値を生成するハッシュ生成部と、
取得した前記印鑑の印影に関する情報と、生成した前記ハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成する印鑑画像作成部と、
を備え、
前記ハッシュ値は、前記印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定する波動歪み関数の引数に与えるパラメータであり、当該パラメータは、波長、振幅、正弦波乗数、正弦波乗数、初期段階および波の角度をそれぞれ設定する6つのビット列を含み、
前記印鑑画像作成部は、前記パラメータを引数とした前記波動歪み関数を算出することによって設定される前記エフェクトを前記印鑑画像に付与することにより、前記印鑑画像を変形して作成することを特徴とする印鑑画像作成システム。
【請求項2】
前記印鑑画像作成部は、前記波動歪み関数により波形を算出し、当該波形を前記エフェクトとして前記印鑑画像の文字を変形させることを特徴とする請求項1に記載の印鑑画像作成システム。
【請求項3】
前記印鑑画像作成部は、前記印影に関する情報に応じて、前記印鑑画像の文字を前記印鑑画像の縁までストレッチさせることを特徴とする請求項1に記載の印鑑画像作成システム。
【請求項4】
前記印鑑画像作成部は、前記印影に関する情報と前記ユーザーに関する情報とを、前記印鑑画像に付加することを特徴とする請求項1に記載の印鑑画像作成システム。
【請求項5】
前記印鑑画像の認証に用いるための情報をさらに取得し、
前記印鑑画像作成部は、取得した前記印鑑画像の認証に用いるための情報を、前記印鑑画像に付加することを特徴とする請求項1に記載の印鑑画像作成システム。
【請求項6】
印鑑の画像を作成する印鑑画像作成システムが実行する印鑑画像作成方法であって、
ユーザーから、前記印鑑の印影に関する情報と、前記ユーザーに関する情報とを取得するステップと、
取得した前記ユーザーに関する情報に対するハッシュ値を生成するステップと、
取得した前記印鑑の印影に関する情報と、生成した前記ハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成するステップと、
を備え、
前記ハッシュ値は、前記印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定する波動歪み関数の引数に与えるパラメータであり、当該パラメータは、波長、振幅、正弦波乗数、正弦波乗数、初期段階および波の角度をそれぞれ設定する6つのビット列を含み、
前記印鑑画像を作成するステップは、前記パラメータを引数とした前記波動歪み関数を算出することによって設定される前記エフェクトを前記印鑑画像に付与することにより、前記印鑑画像を変形して作成することを特徴とする印鑑画像作成方法。
【請求項7】
コンピュータに、
ユーザーから、印鑑の印影に関する情報と、前記ユーザーに関する情報とを取得するステップ、
取得した前記ユーザーに関する情報に対するハッシュ値を生成するステップ、
取得した前記印鑑の印影に関する情報と、生成した前記ハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
前記ハッシュ値は、前記印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定する波動歪み関数の引数に与えるパラメータであり、当該パラメータは、波長、振幅、正弦波乗数、正弦波乗数、初期段階および波の角度をそれぞれ設定する6つのビット列を含み、
前記印鑑画像を作成するステップは、前記パラメータを引数とした前記波動歪み関数を算出することによって設定される前記エフェクトを前記印鑑画像に付与することにより、前記印鑑画像を変形して作成するコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印鑑画像作成システム、印鑑画像作成方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、日本の社会における役所の手続きや、企業内または企業間において、書類のやり取りをする際に、ユーザーオリジナルの印鑑または印章に朱肉を付けて書類に押印し、その印影を書類に残すことが必要な状態が、印鑑文化として定着している。
【0003】
一方、昨今の社会では書類の電子化が進められているなかで、印鑑文化が根強く残っており、ユーザーが直接紙の書類に押印する印鑑または印章に変わり、印影画像をパソコンなどから電子書類に挿入することによって押印される電子印鑑が普及しつつある。
【0004】
本来、印鑑や印章の印影は、印影の文字が同じであっても、一意性を有するべきであることから、印鑑スキャナからパソコン等に取り込まれて電子印鑑(PDF印鑑)が作成されている(特許文献1)。
【0005】
電子印鑑については、ユーザーが入力した名字等の文字に基づいて、ユーザーオリジナルの印影画像を簡易的に作成するシステムは既に存在しており、各種書類データに印影画像を挿入することによって、押印された書類を電子的に残すことが可能である(非特許文献1)。
【0006】
また、名字を示す文字または文字列による印鑑文字を印鑑画像に変換し、姓名の名前を示す付加文字と入力時の日時を付加データに数値変換し、この数値に基づいて印鑑画像に変化を与えることによって、複数名の同姓者によって作成された電子印鑑に明確な鑑別性をもたせる電子印鑑を作成することが可能である(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許6900567号公報
【文献】特開平10-055441号公報
【非特許文献】
【0008】
【文献】関戸,“無料で印鑑画像データを作成できるサービス”,[online],令和3年3月9日,株式会社トウサイ,[令和5年3月7日検索],インターネット <URL:https://www.enetworks.jp/tools/stamp>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1で開示されるシステムは、企業内で用いる場合、ユーザーである従業員各自が印鑑または印章を用意し、その印影画像を入力する必要があることから、企業内で書類をやりとりするための電子印鑑を作成するには、時間と手間がかかる。
【0010】
非特許文献1に記載のシステムは、例えば、同じ名字のユーザーである場合、同じような名字の印鑑画像となってしまう。また、これらのシステムで印影画像を作成した場合、印影の上下左右に余白ができてしまい、朱肉を用いる印鑑や印章に比べて、印影が劣化した印象を与えてしまう。
【0011】
また、特許文献2に記載のシステムは、印鑑文字を入力した際の日時データを用いて印鑑画像に変化を与えることから、一度作成した電子印鑑は再現することができない。また、印影画像の真正性を照合するための情報が関連付けられていないため、電子書類に押印された印影画像に対して、他人が不正に別の文書ファイルに印影を流用することを防止できない。
【0012】
そこで、本発明者らは、ユーザーから入力された印影情報と、ユーザー固有の識別情報をハッシュ化し、このハッシュ値を用いて印影画像に変化させることによって、さらに一意性の増した印鑑画像を作成できることに着目した。
【0013】
さらには、作成した印影画像の文字列をストレッチさせる変化を加えることによって、印影の上下左右の余白が極力減らした印鑑画像を作成できることに着目した。
【0014】
さらには、印鑑画像の作成時の情報を印鑑画像データに付与して関連付けることによって、押印された印影の真正性を確認可能な印鑑画像を作成できることに着目した。
【0015】
本発明は、これらの課題に鑑み、ユーザーから入力された印影情報と、ユーザー固有の識別情報を用いて見た目に一意的な印影画像を作成し、さらには、印影内の余白を極力減らした電子印鑑を簡易に作成し、押印後の印影の真正性を確認することが可能な印鑑画像作成システム、印鑑画像作成方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0017】
第1特徴に係る発明によれば、印鑑の画像を作成する印鑑画像作成システムであって、
ユーザーから、前記印鑑の印影に関する情報と、前記ユーザーに関する情報とを取得する印鑑情報取得部と、
取得した前記ユーザーに関する情報に対するハッシュ値を生成するハッシュ生成部と、
取得した前記印鑑の印影に関する情報と、生成した前記ハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成する印鑑画像作成部と、
を備え、
前記ハッシュ値は、前記印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定する波動歪み関数の引数に与えるパラメータであり、当該パラメータは、波長、振幅、正弦波乗数、正弦波乗数、初期段階および波の角度をそれぞれ設定する6つのビット列を含み、
前記印鑑画像作成部は、前記パラメータを引数とした前記波動歪み関数を算出することによって設定される前記エフェクトを前記印鑑画像に付与することにより、前記印鑑画像を変形して作成することを特徴とする印鑑画像作成システムを提供する。
【0018】
第1特徴に係る発明によれば、ユーザーから印鑑の印影に関する情報と、ユーザーに関する情報とを取得し、ユーザー情報に対するハッシュ値を生成し、取得した印鑑の印影関する情報と、生成したハッシュ値とに基づいて印鑑画像を作成することから、一意性の増したユーザーオリジナルの印鑑画像を簡易に作成することが可能である
【0020】
第1特徴に係る発明によれば、ユーザーに関する情報に応じて印鑑画像の文字を変形させることができることから、見た目にも一意性の増したユーザーオリジナルの印鑑画像を簡易に作成することが可能である。
【0021】
第3特徴に係る発明は、第1特徴に係る発明であって、
前記印鑑画像作成部は、前記印影に関する情報に応じて、前記印鑑画像の文字を前記印鑑画像の縁までストレッチさせることを特徴とする印鑑画像作成システムを提供する。
【0022】
第3特徴に係る発明によれば、印影情報に応じて、印鑑画像の文字を印鑑画像の縁までストレッチさせることによって、印影の上下左右の余白を極力減らした印鑑画像を作成することが可能である。
【0023】
第4特徴に係る発明は、第1特徴に係る発明であって、
前記印鑑画像作成部は、前記印影に関する情報と、前記ユーザーに関する情報とを、前記印鑑画像に付加することを特徴とする印鑑画像作成システムを提供する。
【0024】
第4特徴に係る発明によれば、ユーザーから取得した印影に関する情報とユーザーに関する情報とを、印鑑画像作成時の情報として印鑑画像に付加することによって、印鑑画像作成時の情報を関連付けた印鑑画像を作成することができることから、押印された印影の真正性を検証する際に、印鑑画像を再現して、押印された印影と比較することが可能となる。
【0025】
第5特徴に係る発明は、第1特徴に係る発明であって、
前記印鑑情報取得部は、前記印鑑画像の認証に用いるための情報をさらに取得し、
前記印鑑画像作成部は、取得した前記印鑑画像の認証に用いるための情報を、前記印鑑画像に、さらに付加することを特徴とする印鑑画像作成システムを提供する。
【0026】
第5特徴に係る発明によれば、ユーザーからさらに取得した印鑑画像の認証に用いるための情報を、作成した印鑑画像に付加することによって、押印者が押印する際に認証を求めることができるため、他人による押印を防止することが可能となる。
【0027】
本発明は、コンピュータシステムのカテゴリであるが、印鑑画像作成方法及びプログラム等の他のカテゴリにおいても、そのカテゴリに応じた同様の作用・効果を発揮する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、ユーザーから入力された印影情報と、ユーザー固有の識別情報を用いて見た目に一意的な印影画像を作成し、さらには、印影内の余白を極力減らした電子印鑑を簡易に作成し、押印後の印影の真正性を確認することが可能な印鑑画像作成システム、印鑑画像作成方法及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施形態である印鑑画像作成システム1の概要を説明するための図である。
【
図2】本実施形態の印鑑画像作成システム1の構成図である。
【
図3】本実施形態の印鑑画像作成システム1が実行する印鑑画像作成処理のフローチャートである。
【
図4】本実施形態の印鑑画像作成システム1における印影情報の例を示す図である。
【
図5】本実施形態の印鑑画像作成システム1における印影情報の別の例を示す図である。
【
図6】本実施形態の印鑑画像作成システム1における印影情報のさらに別の例を示す図である。
【
図7】本実施形態の印鑑画像作成システム1におけるユーザー情報の一例である。
【
図8】上記の印鑑画像作成処理において、ハッシュ値による印影に対するエフェクトを模式的に示す図である。
【
図9】上記の印鑑画像作成処理において、ハッシュ値が設定するパラメータについて説明する図である。
【
図10】本実施形態の印鑑画像作成システム1が作成する印鑑画像の例を示す図である。
【
図11】本実施形態の印鑑画像作成システム1における認証用情報の一例を示す図である。
【
図12】上記の印鑑画像作成処理において、エフェクトを設定する波動歪み関数の計算手順を説明する図である。
【
図13】上記の印鑑画像作成処理において、エフェクトを設定する波動歪み関数の計算手順を説明する図である。
【
図14】上記の印鑑画像作成処理において、エフェクトを設定する波動歪み関数の計算手順を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0031】
[印鑑画像作成システム1の概要]
本発明の一実施形態である印鑑画像作成システム1の概要について、
図1に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である印鑑画像作成システム1の概要を説明するための図である。印鑑画像作成システム1は、コンピュータ2から構成され、印鑑情報を作成するためのコンピュータシステムである。
【0032】
印鑑画像作成システム1のコンピュータ2は、例えば、デスクトップパソコンやノートパソコンやサーバ等のコンピュータ、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末、スマートグラス等のヘッドマウントディスプレイやスマートウォッチといったウェアラブル端末等である。
【0033】
また、印鑑画像作成システム1のコンピュータ2は、例えば、1台の端末装置で実現されてもよいし、複数の端末装置で実現されてもよいし、クラウドコンピュータのように仮想的な装置で実現されてもよい。
【0034】
また、印鑑画像作成システム1は、コンピュータ2の代わりに、上述した端末装置から構成されてもよい。
【0035】
コンピュータ2は、上述した端末装置、その他の端末や装置類等と、公衆回線網等を介して、データ通信可能に接続されており、必要なデータや情報の送受信を実行する。
【0036】
次に、印鑑画像作成システム1が実行する処理の概要について説明する。
まず、コンピュータ2は、ユーザーから、印鑑の印影に関する情報と、ユーザーに関する情報とを取得する(ステップS1)。具体的には、コンピュータ2は、印鑑画像作成システム1のユーザーから、印影に使用するテキスト、縁の形状、テキストの方向、テキストのフォント、サイズなどを含む印影情報と、氏名、ID、画像情報、自署情報などを含むユーザー情報とを取得する。ユーザーからの入力および取得方法については特に限定することなく、他の端末装置から公衆回線等を介して入力および取得してもよい。
【0037】
印影情報について、
図4および
図5に基づいて説明する。印影情報のテキストは、文字または文字列を意味するが、例えば、
図5に示すように、改行などの識別子を含めることができる。縁の形状には、例えば、丸印、角印などがあるが、これらに限定されない。テキストの方向は、例えば、縦書き、横書きなどがあるがこれらに限定されない。テキストのフォントは、紙面に印刷するためにコンピュータ上で一般に利用される書体データを指し、その種類については特に問わない。サイズは、印影の幅および高さである。なお、
図4および
図5に示すオプションについては後述する。
【0038】
ユーザー情報について、
図7に基づいて説明する。ユーザー情報の氏名は、ユーザーの氏名などを示すテキストデータである。IDは、ユーザーの識別子を一意のテキストデータである。画像情報は、ユーザーの顔などの画像データである。自署情報は、ユーザーが手書きで入力した自署の画像データである。ユーザー情報として取得するデータは、後述の処理においてハッシュ化できるものであれば、特に限定されず、その種類も数も特に問わない。
【0039】
次に、コンピュータ2は、取得したユーザーに関する情報に対するハッシュ値を生成する(ステップS2)。コンピュータ2は、取得したユーザー情報に含まれる氏名、ID、画像情報、自署情報に対して、32ビットのハッシュ値を生成する。ハッシュ値は、印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定するパラメータを含む。パラメータについては、後に詳述する。
【0040】
次に、コンピュータ2は、取得した印鑑の印影に関する情報と、生成したハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成する(ステップS3)。具体的には、コンピュータ2は、取得した印影情報に含まれるテキスト、縁の形状、テキストの方向、テキストのフォント、サイズなどと、ユーザー情報に含まれる氏名、ID、画像情報、自署情報などに対するハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成する。
【0041】
また、コンピュータ2は、取得した印影情報に応じて、印鑑画像の文字を印鑑画像の縁までストレッチさせた印鑑画像を生成してもよい。例えば、コンピュータ2は、印鑑画像作成システム1のユーザーから、
図6に示すように、取得した印影情報にオプションとして、「文字を印鑑の縁に合わせる」が選択されるなどの情報を印影情報にさらに含めて取得した場合は、印鑑画像の文字を印鑑画像の縁までストレッチさせた印鑑画像を生成してもよい。
【0042】
また、コンピュータ2は、印影に関する情報と、ユーザーに関する情報とを、印鑑画像に付加してもよい。具体的には、コンピュータ2は、ユーザーから取得した印影情報とユーザー情報とを印鑑画像に付加して関連付けてもよい。
【0043】
また、コンピュータ2は、印鑑画像の認証に用いるための情報をさらに取得し、印鑑画像の認証に用いるための情報とを、印鑑画像に付加してもよい。具体的には、コンピュータ2は、ユーザーから、認証用情報として印鑑画像を捺印時の認証のための情報をさらに取得し、認証用情報を印鑑画像に付加して関連付けてもよい。認証用情報には、「捺印時の自署」、「捺印時のPCのMACアドレス」、「捺印時の画像設定」などがあるが、これらに限定されない。
【0044】
以上が、印鑑画像作成システム1が実行する処理の概要である。
【0045】
[印鑑画像作成システム1のシステム構成]
図2に基づいて、本実施形態の印鑑画像作成システム1のシステム構成について説明する。印鑑画像作成システム1は、コンピュータ2から構成され、印鑑の画像の作成に利用するためのコンピュータシステムである。
【0046】
なお、印鑑画像作成システム1は、その他の端末や装置類等が含まれていてもよい。例えば、ユーザー毎に別のコンピュータ2を利用してもよく、この場合、印鑑画像作成システム1は、後述する各処理を、コンピュータ2と、その他の含まれる端末や装置類等との何れか又は複数の組合せにより実行することになる。
【0047】
コンピュータ2は、例えば、1台の端末装置で実現されてもよいし、複数の端末装置で実現されてもよいし、クラウドコンピュータのように仮想的な装置で実現されてもよい。
【0048】
コンピュータ2は、例えば、デスクトップパソコンやノートパソコンやサーバ等のコンピュータ、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末、スマートグラス等のヘッドマウントディスプレイやスマートウォッチといったウェアラブル端末等である。
【0049】
コンピュータ2は、制御部210として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。
【0050】
コンピュータ2は、記憶部220として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージを備える。データの保存先は、クラウドサービスやデータベース等であってもよい。
【0051】
コンピュータ2は、通信部230として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイスを備える。通信方式は、無線であっても有線であってもよい。
【0052】
コンピュータ2は、入力部240として、コンピュータ2を操作するために必要な機能を備えるものとする。入力を実現するための例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。入力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0053】
コンピュータ2は、出力部250として、印鑑画像作成システム1の管理者がコンピュータ2を操作するために必要な機能を備えるものとする。出力を実現するための例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の表示と音声出力等の形態が考えられる。出力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0054】
制御部210は、入力部240と協働して印鑑情報取得モジュール211を実現する。また、制御部210は、また、制御部210は、ハッシュ値生成モジュール213を実現する。また、制御部210は、記憶部220と協働して、印鑑画像作成モジュール221を実現する。
【0055】
以上が、印鑑画像作成システム1のシステム構成である。
【0056】
[印鑑画像作成処理]
図3に基づいて、印鑑画像作成システム1が実行する印鑑画像作成処理について説明する。
図3は、印鑑画像作成システム1が実行する印鑑画像作成処理のフローチャートを示す図である。上述した各モジュールが実行する処理について、本処理に併せて説明する。
【0057】
印鑑情報取得モジュール211は、ユーザーから、印鑑の印影に関する情報と、ユーザーに関する情報とを取得する(ステップS11)。例えば、印鑑情報取得モジュール211は、入力部240において、印鑑画像作成システム1のユーザーから、印影に使用するテキスト、縁の形状、テキストの方向、テキストのフォント、サイズなどを含む印影情報と、氏名、ID、画像情報、自署情報などを含むユーザー情報とを取得する。ユーザーからの入力および取得方法については特に限定することなく、通信部230を介して入力および取得してもよい。
【0058】
印影情報について、
図4および
図5に基づいて説明する。印影情報のテキストは、文字または文字列を意味するが、例えば、
図5に示すように、改行などの識別子を含めることができる。縁の形状には、例えば、丸印、角印などがあるが、これらに限定されない。テキストの方向は、例えば、縦書き、横書きなどがあるがこれらに限定されない。テキストのフォントは、紙面に印刷するためにコンピュータ上で一般に利用される書体データを指し、その種類については特に問わない。サイズは、印影の幅および高さである。なお、
図4および
図5に示すオプションについては後述する。また、このほかにも、印影の色やその種類(2値、グラデーションなど)余白の透過の有無などを印影情報として取得してもよい。
【0059】
ユーザー情報について、
図7に基づいて説明する。ユーザー情報の氏名は、ユーザーの氏名などを示すテキストデータである。IDは、ユーザーを一意に識別する識別子などのテキストデータである。画像情報は、ユーザーの顔などの画像データである。自署情報は、ユーザーが手書きで入力した画像データである。これらのデータを組み合わせることにより、取得したユーザー情報は、さらに一意性を増すことになる。ユーザー情報として取得するデータは、後述の処理においてハッシュ化できるものであれば、特に限定されず、その種類も数も特に問わない。
【0060】
次に、ハッシュ値生成モジュール213は、取得したユーザー情報に対するハッシュ値を生成する(ステップS12)。具体的には、ハッシュ値生成モジュール213は、取得したユーザー情報に含まれる氏名、ID、画像情報、自署情報などに対して、32ビットのハッシュ値を生成するが、画像情報および自署情報は、画像データであるため、バイナリデータからテキストデータに変換し、さらに氏名およびIDと組み合わせたテキストデータから32ビットのハッシュ値に変換する。ハッシュ値は、印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定するパラメータを含む。
【0061】
ここで、このパラメータについて、
図8に基づいて説明する。このパラメータは、印鑑画像の文字を変形させるためのエフェクトを設定する波動歪み関数の引数に与えるパラメータである。上述の32ビットのハッシュ値は、例えば、6つのパラメータに分解され、第1のパラメータを「波長」に設定し、第2のパラメータを「振幅」に設定し、第3のパラメータを「正弦波乗数」に設定し、第4のパラメータを「余弦波乗数」に設定し、第5のパラメータを「初期段階」に設定し、第6および第7のパラメータを「波の角度」に設定する。波動歪み関数については後述する。尚、ハッシュ値は32ビット以外のビット長で構成されてよい。また、パラメータの数や種類は、上述の例に限らない。
【0062】
図9に基づいて、上述のパラメータの設定例について説明する。第1のパラメータ「波長(λ)」は、5ビットで示す数値であり、波の長さを決定するものである。第2のパラメータ「振幅(A)」は、5ビットで示す数値であり、波の最大高さを決定するものである。第3のパラメータ「正弦波乗数(m
sine)」および第4のパラメータ「余弦波乗数(m
cosine)」は、現在の位相での標高を求めるのに用いる式(後述する数式7)の引数である。第5のパラメータ「初期段階(I)」は、6ビットで示す数値であり、波の開始条件を決定するものである。第6パラメータ「エフェクトの角度(θ)」は、8ビットで示す数値であり、波の方向を決定する角度となる。尚、各パラメータのビット長は、上述の例に限らない。
【0063】
次に、印鑑画像作成モジュール221は、取得した印影情報と、生成したハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成する(ステップS13)。具体的には、印鑑画像作成モジュール221は、取得した印影情報に含まれるテキスト、縁の形状、テキストの方向、テキストのフォント、サイズに基づいて、印鑑画像の印面に対して、各文字の幅、高さ、座標を計算し、印面に文字を配置して元画像となる印鑑画像を作成する。そして、印鑑画像作成モジュール221は、ステップS12で生成したハッシュ値のパラメータに基づいて、波動歪み関数を計算し、印面の文字にエフェクトを与えて、印鑑画像を作成する。
【0064】
ここで、波動歪み関数について、上述のパラメータが次の値で設定された場合を例に挙げて、説明する。
λ=7.5、A=5、msine=1、mcosine=1、I=0.4、θ=45°=0.79rad
【0065】
まず、以下の数式1および数式2に基づいて、θの傾きmと垂直勾配nを計算すると、m=1、n=-1となる。
次に、以下の数式3に基づいて、新規画像としてエフェクトを与えた後の印鑑画像の文字を構成する画素[x,y]の座標を、例えば(10,15)に想定した場合、y切片cを計算すると、c=5となる。
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
次に、以下の数式4に基づいて、直線y=mx+cと直線y=nxの交点(d
x,d
y)を計算し、数式5に基づいて、各画素[x,y]と交点(d
x,d
y)の2点間の距離x
eを計算すると、d
x=-2.5、d
y=2.5、x
e=17.68となる(
図12参照)。
【0070】
【0071】
【0072】
次に、数式6に基づいて、距離x
e、初期位相I、波長λから現在の位相φを計算し、数式7に基づいて、現在の位相での標高y
eを計算し、数式8に基づいて、交点x
eと標高点y
eとを結ぶ接続線の長さd
eを計算し、数式9に基づいて、接続線と直線「y=mx+c」のなす角度θ
eを計算し、数式10に基づいて、接続線とx軸のなす角度θ
tを計算すると、φ=8.66、y
e=-2.498、d
e=17.85、θ
e=-0.14rad、θ
t=0.65radとなる(
図13参照)。
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
次に、数式11に基づいて、ソース座標(x
s,y
s)を計算すると、x
s=11.77、y
s=13.23となる(
図14参照)。
【0079】
【0080】
印鑑画像の文字へのエフェクト付与は、例えば、上述の波動歪み関数に基づいて行われる。具体的には、上述の波動歪み関数から計算したソース座標(xs,ys)の画素値をコピーして、新規画像の座標(x,y)に貼り付ける。上述の計算例によれば、元画像上のソース座標(11.77,13.33)の画素値が、新規画像上の座標(10,15)にコピーされる。これにより、新規画像中の有効画素に対する元画像中のソース画素が求められる。これを、新規画像中の有効画素のみについて繰り返す。この結果、ユーザー情報に対して生成したハッシュ値が設定するエフェクトによって、印鑑画像の文字が変形され、この結果、印鑑画像の文字にエフェクトが付与される。
【0081】
さらに、新規画像を構成する画素が有効であるか否かを判断するために、元画像の全画素に対して、同様の処理を行って、各画素が新規画像のどこにコピーされるのかを確認してもよい。これにより、新規画像の範囲外にコピーされる画素や、座標の端数によってカバーされない画素や、上書きされる画素については、冗長画素として判断して排除することが可能となる。この結果、新規画像に描かれた波動と破壊的干渉を起こす波動(波の山と谷が等しく反転した波動)が得られることにより、新規画像中の有効画素のみについて処理を繰り返すことが可能となる。
【0082】
尚、波動歪み関数については、印鑑画像の文字へのエフェクト付与が有効にできればよく、その処理内容については、上述の例に示す通りでなくてもよい。
【0083】
また、印鑑画像作成モジュール221は、尚、各パラメータに対して基準値を設け、各パラメータの数値が一定の範囲内となるように調整して、調整後の数値が、調整前の数値とは異なる歪みを与えるように決定してもよい。これにより、各パラメータを設定するハッシュ値がどのような値であっても、各パラメータを一定の範囲内の数値を得ることが可能となる。また、印鑑画像作成モジュール221は、画像が認識できないほど歪まない値を最大値とし、明確な歪みが生じるようになる値を最小値とする範囲を設定してもよい。これらの調整値および範囲は、例えば、画像サイズ得られた印鑑画像の文字へのエフェクトに対して、取得した印影情報に含まれるサイズに応じて、明確な歪みが得られるように用いてもよく、これにより、サイズが小さい印鑑画像であっても、印影文字に明確な歪みを与えてユニークな印鑑画像を得ることが可能となる。
【0084】
図10は、本実施形態の印鑑画像作成システムが作成する印鑑画像の例を示す。
図10aには、
図4が示す印影情報(テキストが「山田」、縁の形状が「丸印」、テキストの方向が「横書き」、テキストのフォントが「游ゴシック」、サイズが「幅15.0mm」および「高さ15.0mm」、オプションとして「文字を印鑑の縁に合わせる」が非選択)に基づいた場合の印鑑画像の例を示している。また、
図10bには、
図5が示す印影情報(テキストが「山田¥太郎」、縁の形状が「角印」、テキストの方向が「縦書き」、テキストのフォントが「游ゴシック」、サイズが「幅25.0mm」および「高さ25.0mm」、オプションとして「文字を印鑑の縁に合わせる」が非選択)に基づいた場合の印鑑画像の例を示し、テキストに改行を示す「¥」が含まれているため、印影(b)のように「山田」の直後で改行されている。
【0085】
また、印鑑画像作成モジュール221は、取得した印影情報に応じて、印鑑画像の文字を印鑑画像の縁までストレッチさせた印鑑画像を生成してもよい。例えば、印鑑画像作成モジュール221は、
図6に示すように、取得した印影情報にオプションとして「文字を印鑑の縁に合わせる」が選択されるなどの情報が含まれている場合は、印鑑画像の文字を印鑑画像の縁までストレッチさせた印鑑画像を生成してもよい。
図10cには、
図6が示す印影情報(テキストが「山田¥太郎」、縁の形状が「角印」、テキストの方向が「縦書き」、テキストのフォントが「游ゴシック」、サイズが「幅25.0mm」および「高さ25.0mmに加えて、オプションが「文字を印鑑の縁に合わせる」)に基づいた場合の印鑑画像の例を示している。
【0086】
印鑑画像作成モジュール221は、作成した印鑑画像を出力部250に出力してもよい。これにより、作成した印鑑画像がユーザーによって視認可能となる。この場合は、印鑑画像作成モジュール221は、ユーザーが出力された印鑑画像を承認した際に、作成した印鑑画像を記憶部220に格納してもよい。
【0087】
また、印鑑画像作成モジュール221は、印影情報と、ユーザー情報とを、印鑑画像に付加してもよい。具体的には、印鑑画像作成モジュール221は、ユーザーから取得した印影情報とユーザー情報とを印鑑画像に付加して関連付けてもよい。
【0088】
また、印鑑情報取得モジュール211は、ユーザーから、印鑑画像の認証用情報をさらに取得し、印鑑画像作成モジュール221は、印鑑画像の認証に用いるための情報を、印鑑画像に付加して関連付けてもよい。認証用情報は、印鑑画像を捺印時の認証に必要とする条件に関し、例えば、
図11に示すように、「捺印時の自署を必須とする」、「捺印する際に、捺印に使用したPCのMACアドレスを印鑑情報に入れる」、「捺印時の画像設定を必須とする」などを含む。「捺印時の画像設定を必須とする」が含まれている場合は、画像の設定方法を含んでもよい。例えば、画像の設定方法には、「カメラ撮影」や「カメラ撮影またはファイル参照」などが含まれる。
【0089】
以上が、印鑑画像作成処理である。
【0090】
したがって、印鑑画像作成システム1によれば、ユーザーに固有のユーザー情報に対して、生成したハッシュ値を複数のパラメータに設定し、設定したパラメータに基づいて算出した波形を、エフェクトとして、ユーザーから取得した印影情報に基づく印影文字に与えて、印影文字を変形させることができることから、印影文字のテキストが同一であっても2億パターン以上の印鑑画像の作成が見込めるため、見た目にも一意性を増したユーザーオリジナルの印鑑画像を容易に作成することが可能である。
【0091】
また、印鑑画像作成システム1によれば、印影情報とユーザー情報が保持される限り、一度作成したユーザーオリジナルの印鑑画像を再現して作成することが可能である。
【0092】
また、印鑑画像作成システム1によれば、印鑑画像の文字を印鑑画像の縁までストレッチさせることができることから、印影の上下左右の余白を極力減らしたユーザーオリジナルの印鑑画像を作成することが可能である。
【0093】
また、印鑑画像作成システム1によれば、印影情報とユーザー情報とを、印鑑画像作成時の情報として印鑑画像に付加することによって、印鑑画像作成時の情報が関連付けられた印鑑画像を作成することができることから、押印された印影の真正性を検証する際に、印鑑画像を再現して、押印された印影と比較することが可能となる。
【0094】
また、印鑑画像作成システム1によれば、印影画像を作成する際に、印鑑画像を捺印時の認証に必要とする条件などの認証用情報を印鑑画像に付加して関連付けることから、押印者が押印する際に認証を求めることができるため、他人による押印を防止することが可能である。
【0095】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、単数又は複数のコンピュータからネットワーク経由で提供される(クラウドサービス、SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態で提供される。また、プログラムは、例えば、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0096】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0097】
1 印鑑画像作成システム、2 コンピュータ
【要約】
【課題】ユーザーから入力された印影情報と、ユーザー固有の識別情報を用いて見た目に一意的な印影画像を作成し、さらには、印影内の余白を極力減らした電子印鑑を簡易に作成し、押印後の印影の真正性を確認することが可能とする。
【解決手段】印鑑の画像を作成する印鑑画像作成システムは、ユーザーから、前記印鑑の印影に関する情報と、前記ユーザーに関する情報とを取得する印鑑情報取得部と、取得した前記ユーザーに関する情報に対するハッシュ値を生成するハッシュ生成部と、取得した前記印鑑の印影に関する情報と、生成した前記ハッシュ値とに基づいて、印鑑画像を作成する印鑑画像作成部と、を備える。
【選択図】
図1