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特許7574994バッテリー装置、バッテリー管理システム、およびプリチャージ期間設定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】バッテリー装置、バッテリー管理システム、およびプリチャージ期間設定方法
(51)【国際特許分類】
   H02H 9/02 20060101AFI20241022BHJP
   H02H 7/16 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
H02H9/02 D
H02H7/16 A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023527823
(86)(22)【出願日】2022-09-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 KR2022014260
(87)【国際公開番号】W WO2023075164
(87)【国際公開日】2023-05-04
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】10-2021-0147896
(32)【優先日】2021-11-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ホジョーン
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106100059(CN,A)
【文献】特表2009-532845(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2021-0107415(KR,A)
【文献】特開2008-005658(JP,A)
【文献】特開2013-205257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H 9/02
H02H 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置に連結される正極連結端子と負極連結端子を有するバッテリー装置であって、
バッテリーパックと、
前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結される正極メインスイッチと、
前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結され、前記外部装置のキャパシタのプリチャージ動作を制御するプリチャージスイッチと、
複数のサイクルそれぞれにおいてプリチャージ期間の目標時間を推定し、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間に基づいて前記複数のサイクルの次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間を設定するプロセッサーと
を含むバッテリー装置。
【請求項2】
前記プロセッサーは、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間のうちの最大値を前記次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間に設定する、請求項1に記載のバッテリー装置。
【請求項3】
前記プロセッサーは、各サイクルにおいて、
前記プリチャージ期間の間に前記プリチャージスイッチを閉じてプリチャージを行い、
前記プリチャージ期間以後に前記正極メインスイッチを閉じ、
前記正極メインスイッチを閉じる直前の前記正極連結端子の第1電圧と前記正極メインスイッチを閉じた直後の前記正極連結端子の第2電圧に基づいて前記目標時間を推定する
請求項1または2に記載のバッテリー装置。
【請求項4】
前記プリチャージスイッチが閉じられると前記正極端子と前記正極連結端子の間に連結されるプリチャージ抵抗をさらに含む、請求項3に記載のバッテリー装置。
【請求項5】
前記プリチャージスイッチと前記プリチャージ抵抗は直列に連結される、請求項4に記載のバッテリー装置。
【請求項6】
前記プロセッサーは
前記第1電圧と前記第2電圧に基づいて前記プリチャージ抵抗の抵抗値と前記キャパシタのキャパシタンスによって定義される時定数を推定し、
前記時定数の所定倍数を前記目標時間と推定する
請求項4に記載のバッテリー装置。
【請求項7】
前記所定倍数は5である、請求項6に記載のバッテリー装置。
【請求項8】
前記プリチャージ期間の時間が設定されていないサイクルにおいて、前記プロセッサーはプリチャージ期間で前記正極連結端子の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて当該サイクルの前記プリチャージ期間の時間を設定する、請求項4に記載のバッテリー装置。
【請求項9】
前記所定電圧は前記バッテリーパックの電圧の所定比率に該当する電圧である、請求項8に記載のバッテリー装置。
【請求項10】
前記所定比率は、前記プリチャージ抵抗の抵抗値と前記キャパシタのキャパシタンスによって定義される時定数の所定倍数に基づいて決定される、請求項9に記載のバッテリー装置。
【請求項11】
前記プリチャージ期間の時間が設定されていないサイクルにおいて、前記プロセッサーは前記プリチャージ期間で前記正極連結端子の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて前記時定数を推定し、前記時定数の所定倍数を当該サイクルの前記プリチャージ期間の時間に設定する、請求項6に記載のバッテリー装置。
【請求項12】
前記所定倍数は6である、請求項11に記載のバッテリー装置。
【請求項13】
前記プロセッサーは、前記複数のサイクルそれぞれにおいて前記正極連結端子の測定された電圧に基づいて前記目標時間を推定する、請求項1または2に記載のバッテリー装置。
【請求項14】
バッテリーパックおよび外部装置に連結される正極連結端子と負極連結端子を含むバッテリー装置のプリチャージ期間設定方法であって、
複数のサイクルそれぞれのプリチャージ期間でプリチャージ抵抗を通じて前記正極連結端子と前記負極連結端子に連結されるキャパシタをプリチャージするプリチャージ動作を行う段階と、
前記複数のサイクルそれぞれにおいて前記プリチャージ期間の目標時間を推定する段階と、
前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間に基づいて前記複数のサイクルの次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間を設定する段階と
を含むプリチャージ期間設定方法。
【請求項15】
前記プリチャージ期間の時間を設定する段階は、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間のうちの最大値を前記次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間に設定する段階を含む、請求項14に記載のプリチャージ期間設定方法。
【請求項16】
前記目標時間を推定する段階は、
前記プリチャージ動作を行った後に、前記正極連結端子に前記バッテリーパックの電圧を印加する段階と、
前記バッテリーパックの電圧を印加する直前に前記正極連結端子の電圧を第1電圧として測定する段階と、
前記バッテリーパックの電圧を印加した直後に前記正極連結端子の電圧を第2電圧として測定する段階と、
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて前記目標時間を推定する段階と
を含む、請求項14または15に記載のプリチャージ期間設定方法。
【請求項17】
前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて前記目標時間を推定する段階は、
前記第1電圧と前記第2電圧に基づいて前記プリチャージ抵抗の抵抗値と前記キャパシタのキャパシタンスによって定義される時定数を推定する段階と、
前記時定数の所定倍数を前記目標時間と推定する段階と
を含む、請求項16に記載のプリチャージ期間設定方法。
【請求項18】
プリチャージ期間の時間が設定されていないサイクルの前記プリチャージ期間で、前記正極連結端子の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて当該サイクルの前記プリチャージ期間の時間を設定する段階をさらに含む、請求項14または15に記載のプリチャージ期間設定方法。
【請求項19】
前記目標時間を推定する段階は、前記複数のサイクルそれぞれにおいて前記正極連結端子の測定された電圧に基づいて前記目標時間を推定する段階を含む、請求項14または15に記載のプリチャージ期間設定方法。
【請求項20】
バッテリーパックおよび外部装置に連結される正極連結端子と負極連結端子を含むバッテリー装置のバッテリー管理システムであって、
前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結される正極メインスイッチと、
前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結され、前記外部装置のキャパシタのプリチャージ動作を制御するプリチャージスイッチと、
複数のサイクルそれぞれにおいてプリチャージ期間の目標時間を推定し、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間に基づいて前記複数のサイクルの次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間を設定するプロセッサーと
を含むバッテリー管理システム。
【請求項21】
前記プロセッサーは、前記複数のサイクルそれぞれにおいて前記正極連結端子の測定された電圧に基づいて前記目標時間を推定する、請求項20に記載のバッテリー管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は2021年11月1日付大韓民国特許出願第10-2021-0147896号に基づいた優先権の利益を主張し、当該大韓民国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
開示内容は、バッテリー装置、バッテリー管理システム、およびプリチャージ期間設定方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
電気自動車またはハイブリッド自動車は主にバッテリーを電源として用いてモーターを駆動することによって動力を得る車両であって、内燃自動車の公害およびエネルギー問題を解決することができる代案という点から研究が活発に行われている。また、充電の可能なバッテリーは車両以外に多様な外部装置で使用されている。
【0004】
最近、高い出力と大きい充電容量を有するバッテリーが要求されるにつれて複数のバッテリーセルが直列または並列に連結されているバッテリーパックが使用されている。また、出力と容量が増えるにつれてバッテリーパックの潜在的な危険が増加している。特に、バッテリーパックに過電流が流れる時、これを診断できない場合、過電流によって外部装置に問題が発生することがある。
【0005】
このような過電流のうちの駆動初期に発生する突入電流(rush current)を防止するためにプリチャージ回路が使用されている。プリチャージ回路は、駆動初期にプリチャージ抵抗を通じて外部装置のインバータなどに連結されているキャパシタを先に充電することによって突入電流を防止することができる。しかし、キャパシタをプリチャージする時間が十分でなければ、キャパシタに電圧が十分に充電されていない状態でメインスイッチが閉じられることがある。この場合、バッテリーパックの電圧とキャパシタの電圧の間の差によってメインスイッチが損傷を受けることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一実施形態は、メインスイッチの損傷を最少化することができるバッテリー装置、バッテリー管理システム、およびプリチャージ期間設定方法を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によれば、外部装置に連結される正極連結端子と負極連結端子を有するバッテリー装置を提供することができる。前記バッテリー装置は、バッテリーパック、正極メインスイッチ、プリチャージスイッチ、およびプロセッサーを含むことができる。前記正極メインスイッチは、前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結できる。前記プリチャージスイッチは、前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結され、前記外部装置のキャパシタのプリチャージ動作を制御することができる。前記プロセッサーは、複数のサイクルそれぞれにおいてプリチャージ期間の目標時間を推定し、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間に基づいて前記複数のサイクルの次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間を設定することができる。
【0008】
一実施形態で、前記プロセッサーは、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間のうちの最大値を前記次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間に設定することができる。
【0009】
一実施形態で、前記プロセッサーは、各サイクルにおいて、前記プリチャージ期間の間に前記プリチャージスイッチを閉じてプリチャージを行い、前記プリチャージ期間以後に前記正極メインスイッチを閉じ、前記正極メインスイッチを閉じる直前の前記正極連結端子の第1電圧と前記正極メインスイッチを閉じた直後の前記正極連結端子の第2電圧に基づいて前記目標時間を推定することができる。
【0010】
一実施形態で、前記バッテリー装置は、前記プリチャージスイッチが閉じられる時、前記正極端子と前記正極連結端子の間に連結されるプリチャージ抵抗をさらに含むことができる。
【0011】
一実施形態で、前記プリチャージスイッチと前記プリチャージ抵抗は直列に連結できる。
【0012】
一実施形態で、前記プロセッサーは、前記第1電圧と前記第2電圧に基づいて前記プリチャージ抵抗の抵抗値と前記キャパシタのキャパシタンスによって定義される時定数を推定し、前記時定数の所定倍数を前記目標時間と推定することができる。
【0013】
一実施形態で、前記所定倍数は5であってもよい。
【0014】
一実施形態で、前記プリチャージ期間の時間が設定されていないサイクルにおいて、前記プロセッサーはプリチャージ期間で前記正極連結端子の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて当該サイクルの前記プリチャージ期間の時間を設定することができる。
【0015】
一実施形態で、前記所定電圧は、前記バッテリーパックの電圧の所定比率に該当する電圧であってもよい。
【0016】
一実施形態で、前記所定比率は、前記プリチャージ抵抗の抵抗値と前記キャパシタのキャパシタンスによって定義される時定数の所定倍数に基づいて決定できる。
【0017】
一実施形態で、前記プリチャージ期間の時間が設定されていないサイクルにおいて、前記プロセッサーは前記プリチャージ期間で前記正極連結端子の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて前記時定数を推定し、前記時定数の所定倍数を当該サイクルの前記プリチャージ期間の時間に設定することができる。
【0018】
一実施形態で、前記所定倍数は6であってもよい。
【0019】
他の実施形態によれば、バッテリーパックおよび外部装置に連結される正極連結端子と負極連結端子を含むバッテリー装置のプリチャージ期間設定方法を提供することができる。前記プリチャージ期間設定方法は、複数のサイクルそれぞれのプリチャージ期間でプリチャージ抵抗を通じて前記正極連結端子と前記負極連結端子に連結されるキャパシタをプリチャージするプリチャージ動作を行う段階、前記複数のサイクルそれぞれにおいて前記プリチャージ期間の目標時間を推定する段階、そして前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間に基づいて前記複数のサイクルの次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間を設定する段階を含むことができる。
【0020】
一実施形態で、前記プリチャージ期間の時間を設定する段階は、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間のうちの最大値を前記次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間に設定する段階を含むことができる。
【0021】
一実施形態で、前記目標時間を推定する段階は、前記プリチャージ動作を行った後に、前記正極連結端子に前記バッテリーパックの電圧を印加する段階、前記バッテリーパックの電圧を印加する直前に前記正極連結端子の電圧を第1電圧として測定する段階、前記バッテリーパックの電圧を印加した直後に前記正極連結端子の電圧を第2電圧として測定する段階、そして前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて前記目標時間を推定する段階を含むことができる。
【0022】
一実施形態で、前記第1電圧および前記第2電圧に基づいて前記目標時間を推定する段階は、前記第1電圧と前記第2電圧に基づいて前記プリチャージ抵抗の抵抗値と前記キャパシタのキャパシタンスによって定義される時定数を推定する段階、そして前記時定数の所定倍数を前記目標時間と推定する段階を含むことができる。
【0023】
一実施形態で、前記プリチャージ期間設定方法は、プリチャージ期間の時間が設定されていないサイクルの前記プリチャージ期間で、前記正極連結端子の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて当該サイクルの前記プリチャージ期間の時間を設定する段階をさらに含むことができる。
【0024】
また他の実施形態によれば、バッテリーパックおよび外部装置に連結される正極連結端子と負極連結端子を含むバッテリー装置のバッテリー管理システムを提供することができる。前記バッテリー管理システムは、正極メインスイッチ、プリチャージスイッチ、およびプロセッサーを含むことができる。前記正極メインスイッチは、前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結できる。前記プリチャージスイッチは、前記バッテリーパックの正極端子と前記正極連結端子の間に連結され、前記外部装置のキャパシタのプリチャージ動作を制御することができる。前記プロセッサーは、複数のサイクルそれぞれにおいてプリチャージ期間の目標時間を推定し、前記複数のサイクルにおいてそれぞれ推定された前記目標時間に基づいて前記複数のサイクルの次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間を設定することができる。
【発明の効果】
【0025】
一実施形態によれば、メインスイッチの損傷を最少化することができるプリチャージ期間を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】一実施形態によるバッテリー装置を示す図である。
図2】一実施形態によるバッテリー装置でのスイッチングタイミングを示す図である。
図3】一実施形態によるバッテリー装置でのプリチャージ期間設定方法の一例を示すフローチャートである。
図4】一実施形態によるバッテリー装置においてプリチャージ期間での等価回路の一例を示す図である。
図5】一実施形態によるバッテリー装置において正極連結端子の電圧の一例を示す図である。
図6】時定数の倍数による電圧比率を示す図である。
図7】他の実施形態によるバッテリー装置においてプリチャージ時間の初期値を設定する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図面で本発明を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分については類似の図面符号を付けた。
【0028】
ある構成要素が他の構成要素に"連結されて"いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならない。反面、ある構成要素が他の構成要素に"直接連結されて"いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されなければならない。
【0029】
以下の説明で単数として記載された表現は"一つ"または"単一"などの明示的な表現を使用しない以上、単数または複数に解釈できる。
【0030】
図面を参照して説明したフローチャートで、動作順序は変更でき、様々な動作が併合されるか、ある動作が分割されてもよく、特定動作は行われなくてもよい。
【0031】
図1は一実施形態によるバッテリー装置を示す図であり、図2は一実施形態によるバッテリー装置でのスイッチングタイミングを示す図である。
【0032】
図1を参照すれば、バッテリー装置100は、正極連結端子DC(+)と負極連結端子DC(-)を通じて外部装置10に電気的に連結できる構造を有する。外部装置が負荷である場合、バッテリー装置100は負荷に電力を供給する電源として動作して放電される。負荷として動作する外部装置10は例えば、電子装置、移動手段またはエネルギー貯蔵システム(energy storage system、ESS)であってもよく、移動手段は例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車またはスマートモビリティー(smart mobility)であってもよい。
【0033】
バッテリー装置100は、バッテリーパック110、スイッチ回路、プリチャージ回路、感知回路140、およびプロセッサー150を含む。
【0034】
バッテリーパック110は複数のバッテリーセル(図示せず)を含み、正極端子PV(+)と負極端子PV(-)を有する。一実施形態で、バッテリーセルは、充電可能な二次電池であってもよい。一実施形態で、バッテリーパック110において所定個数のバッテリーセルが直列連結されてバッテリーモジュールを構成して所望の電力を供給することができる。他の実施形態で、バッテリーパック110において所定個数のバッテリーモジュールが直列または並列連結されて所望の電力を供給することができる。
【0035】
スイッチ回路は、バッテリーパック110の正極端子PV(+)とバッテリー装置100の正極連結端子DC(+)の間に連結されている正極メインスイッチ121およびバッテリーパック110の負極端子PV(-)とバッテリー装置100の負極連結端子DC(-)の間に連結されている負極メインスイッチ122を含む。一実施形態で、スイッチ121、122はそれぞれリレーから形成されるコンタクタであってもよい。他の実施形態で、スイッチ121、122はそれぞれトランジスタなどの電気的スイッチであってもよい。一実施形態で、スイッチ回路はスイッチ121、122をそれぞれ制御する駆動回路(図示せず)をさらに含むことができる。
【0036】
プリチャージ回路はバッテリーパック110の正極端子PV(+)とバッテリー装置100の正極連結端子DC(+)の間に連結されており、プリチャージ期間の間に連結端子DC(+)、DC(-)に連結される外部装置10のキャパシタ11を先に充電することができる。一実施形態で、プリチャージ回路は、プリチャージ抵抗131と、プリチャージスイッチ132を含むことができる。プリチャージスイッチ132が閉じられる場合、プリチャージ抵抗131はバッテリーパック110の正極端子PV(+)とバッテリー装置100の正極連結端子DC(+)の間に連結できる。これにより、プリチャージ回路はプリチャージ抵抗131を通じて外部装置10のキャパシタ11を先に充電することができる。一実施形態で、プリチャージ抵抗131とプリチャージスイッチ132は、バッテリーパック110の正極端子PV(+)とバッテリー装置100の正極連結端子DC(+)の間に直列に連結できる。一実施形態で、プリチャージスイッチ132は、リレーから形成されるコンタクタであってもよい。他の実施形態で、プリチャージスイッチ132は、トランジスタなどの電気的スイッチであってもよい。一実施形態で、プリチャージ回路は、プリチャージスイッチ132を制御する駆動回路(図示せず)をさらに含むことができる。
【0037】
感知回路140は、バッテリー装置100で所定地点の電圧を感知する。一実施形態で、感知回路140は、バッテリー装置100の正極連結端子DC(+)の電圧を感知することができる。一実施形態で、感知回路140は、正極連結端子DC(+)と接地端子の間に直列に連結される複数の抵抗(図示せず)を含むことができる。この場合、感知回路140は、複数の抵抗によって正極連結端子DC(+)の電圧が分圧された電圧を正極連結端子DC(+)の電圧として感知することができる。一実施形態で、感知回路140は、複数の抵抗によって分圧された電圧をデジタル信号に変換してプロセッサー150に伝達するアナログデジタル変換器をさらに含むことができる。
【0038】
プロセッサー150は、スイッチ121、122、132の動作を制御することができる。また、プロセッサー150は、感知回路140に感知された電圧に基づいてプリチャージ期間を設定することができる。一実施形態で、プロセッサー150は感知回路140に感知された電圧に基づいてキャパシタ11のキャパシタンスを診断することができる。一実施形態で、プロセッサー150は例えばマイクロ制御装置(micro controller unit、MCU)であってもよい。
【0039】
一実施形態で、感知回路140とプロセッサー150はバッテリー装置のバッテリー管理システム(battery management system、BMS)に含まれる。
【0040】
図2を参照すれば、バッテリー装置の初期駆動時に、プロセッサー150は負極メインスイッチ122を先に閉じる。その次に、プロセッサー150は負極メインスイッチ122を閉じた状態でプリチャージスイッチ132を閉じる。これにより、バッテリーパック110からプリチャージ抵抗131を通じて外部装置10のキャパシタ11にプリチャージ電流が供給されてキャパシタ11が充電できる。プリチャージスイッチ132を閉じてキャパシタ11を充電する期間をプリチャージ期間といえる。
【0041】
その次に、外部装置10のキャパシタ11を充電した後に、プロセッサー150はバッテリーパック110の電圧を外部装置10に伝達するために正極メインスイッチ121を閉じる。この場合、プリチャージが完了したので、プロセッサー150はプリチャージスイッチ132を開けることができる。したがって、外部装置10のキャパシタ11に充電された電圧によって外部装置10にバッテリーパック110の電圧を供給する時に突入電流が発生するのを防止することができる。スイッチの閉鎖はスイッチオン(on)といえ、スイッチの開放はスイッチのオフ(off)といえる。
【0042】
次に、多様な実施形態によるプリチャージ期間設定方法について図3図6を参照して説明する。
【0043】
図3は一実施形態によるバッテリー装置でのプリチャージ期間設定方法の一例を示すフローチャートであり、図4は一実施形態によるバッテリー装置においてプリチャージ期間での等価回路の一例を示す図である。図5は一実施形態によるバッテリー装置において正極連結端子の電圧の一例を示す図であり、図6は時定数の倍数による電圧比率を示す図である。
【0044】
図3を参照すれば、バッテリー装置のプロセッサー(例えば、図1の150)は負極メインスイッチ(例えば、図1の122)を閉じ(S310)、プリチャージスイッチ(例えば、図1の132)を閉じる(S320)。これにより、プリチャージ期間が開始され外部装置のキャパシタ(例えば、図1の11)が充電できる。
【0045】
プリチャージ動作を行った後に(例えば、プリチャージ期間が終了する時)、プロセッサー150は正極メインスイッチ(例えば、図1の121)を閉じる(S340)。プロセッサー150は、正極メインスイッチ121を閉じて正極連結端子DC(+)にバッテリーパック110の電圧を印加することができる。正極メインスイッチ121を閉じる直前に(例えば、正極連結端子DC(+))にバッテリーパック110の電圧を印加する直前に)、プロセッサー150は感知回路(例えば、図1の140)が感知したバッテリー装置の正極連結端子(例えば、DC(+))の電圧を測定する(S330)。また、正極メインスイッチ121を閉じた直後に(例えば、正極連結端子DC(+)にバッテリーパック110の電圧を印加した直後に)、プロセッサー150は感知回路140が感知したバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧を測定する(S350)。一実施形態で、プロセッサー150は正極メインスイッチ121を閉じた後に、プリチャージスイッチ132を開けることができる(S340)。
【0046】
プロセッサー150は正極メインスイッチ121を閉じる直前に測定したバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧と正極メインスイッチ121を閉じた直後に測定したバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧に基づいてプリチャージ期間の目標時間(これから"目標プリチャージ時間"という)を推定する(S360)。一実施形態で、プロセッサー150は推定した目標プリチャージ時間を現在サイクルにおける目標プリチャージ時間として保存することができる。
【0047】
プロセッサー150は目標プリチャージ時間に基づいて次のサイクルにおけるプリチャージ期間の時間(これから"プリチャージ時間"という)を設定する(S370、S380)。一実施形態で、複数のサイクルにおける目標プリチャージ時間に基づいて次のサイクルにおけるプリチャージ時間を設定することができる。このために、プロセッサー150は所定回数のサイクルにおける目標プリチャージ時間がそれぞれ推定されたかを判断することができる(S370)。所定回数のサイクルにおける目標プリチャージ時間が推定されていない場合(S370)、プロセッサー150は次のサイクルが開始される時、S310からの過程を繰り返すことができる。所定回数のサイクルにおける目標プリチャージ時間が推定された場合(S370)、プロセッサー150は所定回数のサイクルにおいて推定された目標プリチャージ時間に基づいて次のサイクルにおけるプリチャージ時間を設定することができる(S380)。一実施形態で、プロセッサー150は所定回数のサイクルにおいて推定された目標プリチャージ時間のうちの最大値を次のサイクルにおけるプリチャージ時間に設定することができる(S380)。一実施形態で、所定回数は5回であってもよい。
【0048】
一方、図4に示したように、プリチャージスイッチ132を閉じると、バッテリーパック110、プリチャージ抵抗131、およびキャパシタ11によって形成されるRC等価回路が形成できる。そうすると、キャパシタ11の電圧、即ち、正極連結端子DC(+)の電圧VDCはRC等価回路410の時定数τに基づいて図5に示したように増加する。キャパシタ11の電圧VDCは例えば(数1)式のように変動できる。
【0049】
【数1】
【0050】
(数1)式中、時定数τはプリチャージ抵抗131の抵抗値Rとキャパシタ11のキャパシタンスCEXの積と定義される。
【0051】
図5に示したように、正極メインスイッチ121を閉じた直後に、正極連結端子DC(+)の電圧はバッテリーパック110の電圧VBATに変更される。正極メインスイッチ121を閉じた直後に測定した正極連結端子DC(+)の電圧はバッテリーパック110の電圧VBATに該当する。したがって、プロセッサー150は、正極メインスイッチ121を閉じる直前の正極連結端子DC(+)の電圧VDC(プリチャージ期間の終了時のキャパシタ11の電圧)と正極メインスイッチ121を閉じた直後の正極連結端子DC(+)の電圧VBAT(バッテリーパック110の電圧)に基づいて時定数を推定することができる。例えば、(数1)式でVDCを正極メインスイッチ121を閉じる直前の正極連結端子DC(+)の電圧に、VBATを正極メインスイッチ121を閉じた直後の正極連結端子DC(+)の電圧に、tを現在サイクルにおけるプリチャージ期間の時間に設定して、時定数τが計算できる。
【0052】
したがって、プロセッサー150は、時定数τに基づいて目標プリチャージ時間を設定することができる。一実施形態で、プロセッサー150は、時定数のn倍を目標プリチャージ時間に設定することができる(nは正の実数)。図6に示したように、図4に示した等価回路で、時定数の1倍(τ)でのキャパシタ11の電圧VDCはバッテリーパック110の電圧VBATの63%に該当し、時定数の2倍(2τ)でのキャパシタ11の電圧VDCはバッテリーパック110の電圧VBATの86%に該当し、時定数の3倍(3τ)でのキャパシタ11の電圧VDCはバッテリーパック110の電圧VBATの95%に該当し、時定数の4倍(4τ)でのキャパシタ11の電圧VDCはバッテリーパック110の電圧VBATの98%に該当し、時定数の5倍(5τ)でのキャパシタ11の電圧VDCはバッテリーパック110の電圧VBATの99%に該当する。例えば、プロセッサー150は、キャパシタ11の電圧VDCはバッテリーパック110の電圧VBATの99%になる時定数の5倍(5τ)を目標プリチャージ時間に設定することができる。時定数の5倍(5τ)を目標プリチャージ時間に設定する場合、正極連結端子DC(+)の電圧VDCがバッテリーパック110の電圧VBATの99%に到達する時に正極メインスイッチ121が閉じられるので、正極メインスイッチ121の損傷が最少化できる。また、一実施形態で、複数のサイクルの目標プリチャージ時間のうちの最大値が選択される場合、複数のサイクルにおける測定偏差を考慮して正極メインスイッチ121の損傷が最少化できる時間が選択できる。
【0053】
以上で説明した実施形態によれば、所定回数のサイクルにおいて推定した目標プリチャージ時間に基づいてプリチャージ時間に設定することによって、正確なプリチャージ時間を設定することができる。この場合、キャパシタのキャパシタンスが変わってもプリチャージ時間が適応的に設定できる。また、正極メインスイッチ121を閉じる直前と正極メインスイッチ121を閉じた直後に正極連結端子DC(+)の電圧を測定するため、二つの電圧測定時点の差を最少化することができる。即ち、二回の電圧測定が実質的に同一な環境で行われるので、電圧測定に関連する素子の誤差を最少化し、これにより、時定数が正確に推定できる。
【0054】
前述のように、プロセッサー150は、所定回数のサイクルにおいてそれぞれ推定された目標プリチャージ時間に基づいて次のサイクルにおいてプリチャージ時間を設定することができる。したがって、現在サイクルにおけるプリチャージ時間は、所定回数の以前サイクルにおいてそれぞれ推定された目標プリチャージ時間に基づいて設定できる。例えば、i番目サイクルにおけるプリチャージ時間は、(i-5)番目から(i-1)番目サイクルにおいてそれぞれ推定された目標プリチャージ時間に基づいて設定できる。一方、現在サイクルにおけるプリチャージ時間を設定するのに必要な所定回数の以前サイクルにおける目標プリチャージ時間が保存されていない場合が存在することがある。例えば、最初サイクルにおいては以前サイクルが行われなかったので、以前サイクルにおける目標プリチャージ時間が存在しないことがある。また、二番目から五番目サイクルにおいても所定回数の以前サイクルが行われなかったので、所定回数の以前サイクルにおける目標プリチャージ時間が存在しないことがある。この場合、現在サイクルにおけるプリチャージ時間が設定されないことがある。
【0055】
以下では、現在サイクルにおけるプリチャージ時間が設定されていない場合、プリチャージ時間を設定する実施形態について図7を参照して説明する。
【0056】
図7は、他の実施形態によるバッテリー装置においてプリチャージ時間の初期値を設定する方法の一例を示すフローチャートである。
【0057】
図7を参照すれば、バッテリー装置のプロセッサー(例えば、図1の150)は負極メインスイッチ(例えば、図1の122)を閉じ(S710)、プリチャージスイッチ(例えば、図1の132)を閉じる(S720)。これにより、プリチャージ期間が開始され外部装置のキャパシタ(例えば、図1の11)が充電される。一実施形態で、プロセッサー150は、プリチャージ期間が開始される時にタイマーを稼動してプリチャージ期間の経過時間を測定することができる。例えば、プロセッサー150は、プリチャージスイッチ132を閉じる時点からタイマーを稼動することができる。
【0058】
プロセッサー150は、現在サイクルにおけるプリチャージ時間が設定されているかを判断する(S730)。一実施形態で、プロセッサー150は、所定回数の以前サイクルにおける目標プリチャージ時間に基づいて現在サイクルにおけるプリチャージ時間が設定されたかを判断することができる(S730)。一実施形態で、プロセッサー150は、目標プリチャージ時間が推定された以前サイクルの数と所定回数を比較することができる(S730)。
【0059】
現在サイクルにおけるプリチャージ時間が設定されていない場合(S730)、プロセッサー150は感知回路(例えば、図1の140)を通じてバッテリー装置の正極連結端子(例えば、DC(+))の電圧VDCをモニタリングする(S740)。プロセッサー150は、正極連結端子DC(+)の電圧VDCをモニタリングしながら、正極連結端子DC(+)の電圧と所定電圧を比較する(S750)。所定電圧は、バッテリーパック(例えば、図1の110)の電圧VBATに基づいて決定された電圧である。一実施形態で、感知回路140がバッテリーパック110の正極端子PV(+)の電圧を感知してプロセッサー150がバッテリーパック110の電圧VBATを測定することができる。一実施形態で、所定電圧は、バッテリーパック110の電圧VBATと時定数のm倍に基づいて設定できる(mは正の実数)。一実施形態で、バッテリーパック110の電圧VBATに対する所定電圧の比率が図4に示した等価回路において時定数のm倍に該当するプリチャージ時間が経過した後のバッテリーパック110の電圧VBATに対するキャパシタ11の電圧の比率になるように所定電圧が設定できる。例えば、時定数の2倍に基づいて所定電圧がバッテリーパック110の電圧VBATの86%、即ち、0.86VBATに設定できる。
【0060】
正極連結端子DC(+)の電圧が所定電圧に到達する場合(S750)、プロセッサー150は、正極連結端子DC(+)の電圧が所定電圧に到達するのにかかった時間に基づいて現在サイクルにおけるプリチャージ時間(初期プリチャージ時間)を設定する(S760)。一実施形態で、プロセッサー150は、バッテリーパック110の電圧VBATが所定電圧に到達するのにかかった時間と所定電圧の設定に使用される時定数のm倍に基づいて初期プリチャージ時間を設定することができる(S760)。一実施形態で、プロセッサー150は、バッテリーパック110の電圧VBATが所定電圧に到達するのにかかった時間のk倍を初期プリチャージ時間に設定することができる(kは正の実数)。この場合、初期プリチャージ時間は時定数の(k*m)倍に設定できる。一実施形態で、(k*m)は、前述の目標プリチャージ時間の設定に使用される時定数の倍数(n)より大きく設定できる。例えば、目標プリチャージ時間が時定数の5倍に設定され(n=5)、所定電圧が時定数の2倍に基づいて設定される(m=2)場合、初期プリチャージ時間は時定数の6倍に設定できる(k=3)。このように、初期プリチャージ時間を長く設定することによって、電圧測定誤差による正極メインスイッチ(例えば、図1の121)の損傷を最少化することができる。
【0061】
初期プリチャージ時間を設定した場合(S760)、プリチャージ期間が開始された時点からS760で設定した初期プリチャージ時間が経過した後に、プロセッサー150は正極メインスイッチ121を閉じる(S770)。プリチャージ時間が既に設定されている場合(S730)、プリチャージ期間が開始された時点から設定されたプリチャージ時間が経過した後に、プロセッサー150は正極メインスイッチ121を閉じる(S770)。これにより、プリチャージ期間が終了する。一実施形態で、プロセッサー150は正極メインスイッチ121を閉じた後に、プリチャージスイッチ132を開けることができる(S770)。
【0062】
一実施形態で、プロセッサー150は、図3を参照して説明したように正極メインスイッチ121を閉じる直前にバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧を測定し、正極メインスイッチ121を閉じた直後にバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧を測定することができる。プロセッサー150は、正極メインスイッチ121を閉じる直前に測定したバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧と正極メインスイッチ121を閉じた直後に測定したバッテリー装置の正極連結端子DC(+)の電圧に基づいて現在サイクルにおける目標プリチャージ時間を推定することができる。
【0063】
以上で説明したように、以前サイクルにおける目標プリチャージ時間が推定されていない場合に初期プリチャージ時間を設定することができる。
【0064】
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7