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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】水処理装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/42 20230101AFI20241022BHJP
   B01J 39/04 20170101ALI20241022BHJP
   B01J 39/18 20170101ALI20241022BHJP
   B01J 49/12 20170101ALI20241022BHJP
   B01D 24/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
C02F1/42 A
B01J39/04
B01J39/18
B01J49/12
B01D29/08 520A
B01D29/08 530D
B01D29/08 540A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020117409
(22)【出願日】2020-07-07
(65)【公開番号】P2022014826
(43)【公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000148209
【氏名又は名称】株式会社川本製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】木谷 圭太
(72)【発明者】
【氏名】武田 賢治
(72)【発明者】
【氏名】川村 理桜
(72)【発明者】
【氏名】葛籠 佑斗
(72)【発明者】
【氏名】佐渡島 茂
【審査官】伊藤 真明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/019440(WO,A1)
【文献】特開2018-192459(JP,A)
【文献】特開2000-342947(JP,A)
【文献】特開平01-176878(JP,A)
【文献】特開2000-311018(JP,A)
【文献】特開2009-168639(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/42
B01J 39/00-49/90
B01D 24/00-41/04
G01N 9/12- 9/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプにより供給される源水に含まれる硬度成分を除去する陽イオン交換樹脂により形成される濾過材を収容する濾過槽と、
前記濾過材を再生する塩水を生成する再生塩を収容するとともに、前記濾過材で処理され、供給された処理水及び前記再生塩で生成される前記塩水を貯留する、前記濾過槽に接続された再生タンクと、
前記再生タンク内に設けられ、前記再生タンク内の前記塩水を前記濾過材に導入する再生処理において前記濾過材を再生できる前記塩水の濃度で浮上し、前記濾過材の再生リスクを判定できる前記塩水の濃度で沈降する浮き子、及び、前記浮き子の浮上又は沈降の信号を出力する検出部を有するフロートスイッチと、
外部に情報を報知する報知手段と、
前記再生タンク内の前記塩水に前記浮き子が沈降していることを、前記検出部から出力される前記信号に基づいて前記再生リスクを判定し、前記報知手段を制御し、前記再生リスクを報知する制御部と、
を備え、
前記浮き子は、浮き子本体と、前記浮き子の重量又は比重を変更でき、前記浮き子本体に着脱自在に設けられる錘と、を含み、棒状の基体に重力方向に移動可能に支持され、
前記錘は、座金であり、前記浮き子本体の上面に設けられる、水処理装置。
【請求項2】
前記錘は、比重が前記浮き子本体の比重より高い比重の材料により形成される、請求項1に記載の水処理装置。
【請求項3】
前記フロートスイッチは、前記再生タンク内に前記再生塩がない場合に前記再生タンク内に次回再生時に使用する前記塩水を生成するための所定の量の前記処理水を導入したときの水位よりも高い位置に、液面位置を検出する前記浮き子を有する、請求項1に記載の水処理装置。
【請求項4】
前記再生処理において前記再生タンクの前記塩水を前記濾過槽へ供給するインジェクタを備え、
前記制御部は、前記再生処理において、所定の時間t1経過後に前記フロートスイッチからの前記浮き子の沈降を所定の時間t2継続して検出されなかった場合に、前記インジェクタの不良と判定し、前記報知手段で外部警報を出力する、請求項1に記載の水処理装置。
【請求項5】
前記再生タンク内に次回再生時に使用する前記塩水を生成するための所定の量の前記処理水を導入するインジェクタを備え、
前記制御部は、前記再生タンク内に前記所定の量の前記処理水を導入するときに、前記所定の量の前記処理水が前記再生タンクに溜まり、前記塩水が生成されると推定される所定の時間t3経過後に前記フロートスイッチから前記浮き子の浮上を所定の時間t4継続して検出されなかった場合に、前記再生塩が前記再生タンク内に不足しているか、又は、前記インジェクタの不良と判定し、前記報知手段で外部警報を出力する、請求項1に記載の水処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記再生塩が前記再生タンク内に不足しているか、又は、前記インジェクタの不良と判定された回数をカウントし、カウントした前記回数が所定のn回連続して検出された場合に、再生が不十分で前記濾過槽で所望の濾過ができない処理不良と判定し、前記報知手段で外部警報を出力するとともに、前記ポンプを強制停止する、請求項5に記載の水処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陽イオン交換を行う水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水の軟水化や水から鉄やマンガンを除去する水処理装置が知られている。例えば、水処理装置として、処理槽に陽イオン交換樹脂を濾過材として用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。陽イオン交換樹脂を用いた水処理装置は、水を処理すると陽イオンが蓄積されることから、一定量の水を処理した後に、処理によって水から除去した陽イオンを排出する再生の工程が必要となる。このため、水処理装置は、再生タンクを有し、一定量の水を処理した後に、再生タンクから処理槽へ塩水を供給することで、陽イオン交換樹脂の再生を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-155882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した陽イオン交換樹脂を用いた水処理装置は、塩水を作るために定期的に再生タンクに再生用の再生塩を補充する必要がある。しかしながら、再生塩の補充を怠ると、再生が不十分となる虞がある。再生が不十分な陽イオン交換樹脂を用いると、水が処理されない虞や、水に鉄やマンガンがリークする虞があり、高い硬度の水が水処理装置の二次側に供給される虞がある。
【0005】
そこで、再生塩の残量を監視する手段として、人による定期的な監視や、塩水センサによる濃度監視、エジェクタやインジェクタの異常の監視が考えられる。しかしながらこれらの手段は、人件費や部品コスト等を要し、水処理装置の製造コストやランニングコストの増大となる。このため、これら手段に対して比較的安価に再生塩の残量を監視できる水処理装置が求められている。
【0006】
そこで本発明は、安価に再生塩の監視ができる水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る水処理装置は、ポンプにより供給される源水に含まれる硬度成分を除去する陽イオン交換樹脂により形成される濾過材を収容する濾過槽と、前記濾過材を再生する塩水を生成する再生塩を収容するとともに、前記濾過材で処理され、供給された処理水及び前記再生塩で生成される前記塩水を貯留する、前記濾過槽に接続された再生タンクと、前記再生タンク内に設けられ、前記再生タンク内の前記塩水を前記濾過材に導入する再生処理において前記濾過材を再生できる前記塩水の濃度で浮上し、前記濾過材の再生リスクを判定できる前記塩水の濃度で沈降する浮き子、及び、前記浮き子の浮上又は沈降の信号を出力する検出部を有するフロートスイッチと、外部に情報を報知する報知手段と、前記再生タンク内の前記塩水に前記浮き子が沈降していることを、前記検出部から出力される前記信号に基づいて前記再生リスクを判定し、前記報知手段を制御し、前記再生リスクを報知する制御部と、を備え、前記浮き子は、浮き子本体と、前記浮き子の重量又は比重を変更でき、前記浮き子本体に着脱自在に設けられる錘と、を含み、棒状の基体に重力方向に移動可能に支持され、前記錘は、座金であり、前記浮き子本体の上面に設けられる
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、安価に再生塩の監視ができる水処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る水処理装置の構成を示す説明図。
図2】同水処理装置に用いられる濾過装置の構成を示す正面図。
図3】同濾過装置の構成を一部断面で示す正面図。
図4】同濾過装置の構成を示す上面図。
図5】同濾過装置の構成を示す側面図。
図6】同濾過装置に用いられるフロートスイッチの構成を示す側面図。
図7】同濾過装置の構成を模式的に示すとともに、運転の一例を示す説明図。
図8】同濾過装置の運転の一例を示す説明図。
図9】同濾過装置の運転の一例を示す説明図。
図10】同濾過装置の運転の一例を示す説明図。
図11】同濾過装置の運転の一例を示す説明図。
図12】同濾過装置の運転の一例を示す説明図。
図13】再生塩の残量に対する塩水比重挙動の例を示す説明図。
図14】フロートスイッチの浮き子の比重に対する浮き子の動作の例を示す説明図。
図15】本発明の他の実施形態に係る水処理装置に用いられる濾過装置の構成を一部断面で示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る水処理装置10について、図1乃至図12を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る水処理装置の構成を示す説明図である。図2は、水処理装置10に用いられる濾過装置12の構成を示す正面図、図3は、図2と同じ方向から濾過装置12の構成を一部断面で示す正面図である。図4は濾過装置12の構成を示す上面図、図5は濾過装置12の構成を図2と異なる方向で示す側面図である。図6は濾過装置12の再生タンク23に用いられるフロートスイッチ45の構成を示す側面図である。図7乃至図12は、濾過装置12の構成を模式的に示すとともに、水処理装置10の動作を示す説明図である。
【0011】
図1に示すように、水処理装置10は、源水ポンプ11と、源水ポンプ11の二次側に配される濾過装置12と、濾過装置12の二次側に配される除菌器13と、除菌器13の二次側に配される処理水槽14と、処理水槽14の二次側に配される自動給水ポンプ15(給水ポンプ)と、所定の流路を形成する通水路16と、通水路16の流路の接続状態を切替える流路スイッチユニット17と、制御ユニット19と、を備える。
【0012】
源水ポンプ11は、モータと、モータに接続されたインペラを有する単段または多段のポンプ部を備える。源水ポンプ11は、源水源、例えば地中に設けられた井戸200に設けられる。源水ポンプ11は、源水L1である井戸水を増圧して二次側に圧送する。源水ポンプ11の吐出口は、通水路16によって濾過装置12に接続される。
【0013】
図2乃至図5図7乃至図12に示すように、濾過装置12は、源水L1中の硬度成分を除去するイオン交換式の濾過槽22と、濾過槽22を再生する再生処理を行う再生槽である再生タンク23と、を備える。また、濾過装置12は、例えば、流路スイッチユニット17のコントロールバルブ94を含む。また、濾過装置12は、図3に示すように、このコントロールバルブ94を覆う防滴カバー24を備える。なお、図2図4乃至図6において、防滴カバー24を省略して濾過装置12を示す。
【0014】
濾過装置12は、濾過槽22の後述する槽本体31や再生タンク23の後述するケース41を構成するタンク体21を含む。タンク体21は、例えば、内部空間が複数に仕切られた一つの部材であり、仕切られた内部空間によって、後述する濾過槽22の槽本体31、並びに、再生タンク23のケース41及び内ケース42を形成する。濾過装置12は、例えば、収容小屋300内に配置される。
【0015】
例えば、図2乃至図4に示すように、濾過槽22は、槽本体31と、濾過材32と、集水管33と、フィルタ34と、を備える。
【0016】
濾過槽22は、源水ポンプ11によって送られる源水L1が濾過材32を通過する際に、ナトリウムと源水L1中のカチオン、即ち鉄・マンガン・カルシウム・マグネシウムイオン等の陽イオンを交換することで、源水L1中の不純物を濾過材32に捕捉させて、源水L1を軟水化する処理を行う。例えば、本実施形態において、濾過槽22は、少なくとも鉄及びマンガンの陽イオンを交換する。濾過槽22は、源水ポンプ11、再生タンク23及び処理水槽14に接続される。
【0017】
槽本体31は、例えば、タンク体21の一部により形成される。槽本体31は、上部にコントロールバルブ94が設けられる。濾過材32は、イオン交換樹脂により構成される。具体的には、濾過材32は、粒状の多数の陽イオン交換樹脂により構成される。濾過材32は、槽本体31内に配置され、通水可能に構成される。濾過材32は、通水した源水L1を処理する。
【0018】
集水管33は、鉛直方向に延びる例えば円筒状の管である。集水管33は、濾過材32で処理された処理水L2を二次側に供給する。フィルタ34は、集水管33の下端に設けられる。フィルタ34は、集水管33の下端を覆う。フィルタ34は、濾過材32を構成する粒状の陽イオン交換樹脂が集水管33に侵入することを抑制する。例えば、フィルタ34は、陽イオン交換樹脂の粒子の粒径よりも小さい幅の開口を複数有し、通水可能であって、且つ、陽イオン交換樹脂の通過を防ぐ。
【0019】
再生タンク23は、上部開口を有するケース41と、ケース41内に設けられる内ケース42と、ケース41の上部開口を覆うカバー43と、内ケース42内に設けられる再生チューブ44と、内ケース42内に設けられるフロートスイッチ45と、ケース41に収容される再生塩46と、を備える。
【0020】
再生タンク23は、再生材である粒状の再生塩46が数回分収容された状態で、再生処理終了毎に濾過槽22で処理された所定量の処理水L2が補充されることで、再生塩46を処理水L2に溶解して所定量の塩水とする。すなわち、再生タンク23の内ケース42内に、再生処理毎に、一度の再生処理で使用される一定量の処理水L2が注水されると、注水された一定量の処理水L2に、ケース41内にある再生塩46の一部が溶解し、塩濃度が飽和状態の塩水Sになる。このように、再生タンク23は、塩水Sを貯留するとともに、塩水Sを生成する再生塩46を収容するタンクである。
【0021】
ケース41は、例えば、上部が円形状に開口する、有底矩形筒状に構成される。ケース41は、例えば、タンク体21の一部により形成される。ケース41は、所定量の処理水L2及び複数回分の再生塩46を収容可能な容積に構成されている。ケース41の周壁の所定高さ位置には、開閉バルブ付きのドレン口41aが設けられ、このドレン口41aから再生タンク23内の水を排出可能に構成されている。ケース41は、図3に示すように、再生塩46の嵩上げ用の部材41bを底面に有していてもよい。
【0022】
内ケース42は、ケース41と流体的に連続して設けられるか、又は、ケース41内に設けられる。本実施形態において、内ケース42は、例えば、タンク体21の一部により構成され、ケース41に隣接して設けられるとともに、ケース41と流体的に連続する。内ケース42は、ケース41よりも容積が小さく設定される。内ケース42は、フロートスイッチ45を収容可能に設定される。
【0023】
例えば、内ケース42は、自身を構成する壁の下端側の一部にケース41と連続する孔等が形成され、この孔を覆う例えば不織布で構成されたフィルタを有する。内ケース42は、孔及びフィルタを通じてケース41内との間で流体的に連続する。即ち、内ケース42は、ケース41内に供給され、ケース41内で生成された塩水が流入する。また、内ケース42は、フィルタによって固体である粒状の再生塩が内部に侵入することを抑制される。例えば、内ケース42は、再生塩46の残量を示す残量表示部としての指標部が設けられる。なお、内ケース42は、例えば、図7に示すように、ケース41とは別体に形成され、ケース41内に設けられる構成であってもよい。
【0024】
カバー43は、ケース41の上部の開口を覆う。
再生チューブ44は、一端が内ケース42内の底部近傍に配置され、他端が図7に示すように流路スイッチユニット17の後述するインジェクタ96を介して吸込部94a、槽本体31及び集水管33に接続される。再生チューブ44は、再生チューブ44の内ケース42内に配される一端に空気吸込防止用の樹脂製のチャッキ44aを有する。再生チューブ44は、内ケース42内に、処理水L2を供給する。また、再生チューブ44は、凍結防止用のヒータ等を有していても良い。
【0025】
フロートスイッチ45は、例えば、内ケース42内に設けられる。フロートスイッチ45は、所定の塩水濃度以上の塩水Sの水位を検出する。図6に示すように、フロートスイッチ45は、浮き子45aと、浮き子45aが液面に浮いたことを検出する検出部45bと、検出部45bが設けられ、浮き子45aを重力方向に移動可能な棒状の基体45cと、検出部45bから出力された信号を出力する信号線45dと、を備える。
【0026】
フロートスイッチ45は、浮き子45aが検出したい液面位置を検出可能な高さ位置で、内ケース42に配置される。具体的には、フロートスイッチ45は、再生タンク23のケース41内に再生塩46がない場合に、ケース41内に次回再生時に使用する塩水Sを生成するための所定の量の処理水L2を導入したときの水位よりも高い位置に、浮き子45aの動作点が設定される。より具体的には、フロートスイッチ45は、ケース41内に次回再生時の使用する塩水Sを生成するための所定量の処理水L2に一回分の再生塩46が溶解したときの水位で動作点として浮き子45aが浮上する位置に配置される。
【0027】
浮き子45aは、基体45cに移動可能に支持される。浮き子45aは、検出したい内ケース42内の水位において塩水Sに浮上する。浮き子45aは、少なくとも再生処理に用いる濃度の塩水によって浮上できる比重に設定される。なお、浮き子45aは、予め塩水濃度を考慮して比重が設定されてもよく、また、比重を変更可能な構成としてもよい。
【0028】
本実施形態において、浮き子45aの比重を変更可能な構成の例を、図6を用いて説明する。図6に示すように、浮き子45aは、所定の比重に設定された浮き子本体45a1と、浮き子本体45a1に着脱自在に形成された錘45a2と、により構成される。浮き子45aは、浮き子本体45a1に設ける錘45a2の数又は重量を変えることで、浮き子45aの比重を変えることができる。錘45a2は、浮き子本体45a1よりも高い比重の材料、例えば、金属材料で形成される。例えば、錘45a2には平座金が用いられる。錘45a2は、例えば、浮き子本体45a1の上面に設けられる。図6の例においては、錘45a2が1つ用いる例を示しているが、錘45a2の数は適宜設定可能である。
【0029】
検出部45bは、所定の水位及び所定の塩水濃度で浮上又は沈降した浮き子45aを検出し、検出した情報を信号として出力する。具体例として、検出部45bは、浮き子45aが浮上したときにON信号を出力し、浮き子45aが沈降したときにOFF信号を出力する。なお、ここで、ON信号としては、例えば、所定の出力電圧であり、OFF信号は、例えば、出力電圧が0Vとすることで、浮き子45aが沈降していることを判定する信号とする。なお、OFF信号は、ON信号と異なる電圧値を出力する構成としてもよい。なお、検出部45bが出力する信号は、浮き子45aの浮上又は沈降を検出できればよく、他の信号であってもよい。
【0030】
基体45cは、検出部45bを保持するとともに、自身の延設方向に沿って浮き子45aを移動可能に保持する。基体45cは、例えば、内ケース42内に保持される。また、基体45cは、浮上する浮き子45aの移動を所定の位置で規制する第1係止部45c1と、下方に沈降する浮き子45aの移動を所定の位置で規制する第2係止部45c2と、を含む。即ち、浮き子45aは、第1係止部45c1及び第2係止部45c2の間で移動できる。第1係止部45c1は、浮上した浮き子45aを検出部45bで検出可能な位置に設けられる。また、第2係止部45c2は、沈降した浮き子45aを検出部45bで検出可能な位置、即ち、浮き子45aが沈降したときに、検出部45bが浮き子45aの浮上した情報を誤って出力することがない位置に設けられる。
【0031】
信号線45dは、検出部45b及び制御ユニット19に接続される。信号線45dは、検出部45bから出力された信号を制御ユニット19に送信する。
【0032】
防滴カバー24は、槽本体31の上部に設けられる。防滴カバー24は、槽本体31上に設けられたコントロールバルブ94を覆う。
【0033】
除菌器13は、流路部51と、薬液タンク52と、薬液を流路部51に送る薬液ポンプ53と、流量検出部としての流量センサ54を備える。除菌器13は、流路部51に所定量の薬液を注入することで、流路部51を流れる処理水L2を除菌する。例えば、薬液は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液である。
【0034】
流量センサ54は例えばパドル式の流量センサであり、流体の流れによって回動可能なパドルと、パドルを回動可能に支持する支持構造部と、パドルに内蔵された磁石と、磁気センサと、を備えている。磁気センサは信号線を介して制御ユニット19に接続されている。流量センサ54は、除菌器13の流路部51を通る処理水L2の流れを検出し、制御ユニット19に信号を出力する。
【0035】
処理水槽14は、濾過槽22及び除菌器13を通過した処理水L2を貯留する。処理水槽14は、処理水L2を貯留する槽本体61と、液面位置を検出する液面センサ62を備える。液面センサ62は信号線62aを介して源水ポンプ11用の制御ユニット19に接続されている。液面センサ62は、槽本体61に貯留された処理水L2の液面位置を検出し、液位情報を信号として制御ユニット19に出力する。
【0036】
自動給水ポンプ15は、例えば、モータと、モータに接続されたインペラを有する単段または多段のポンプ部を有する複数のポンプユニット71と、ポンプユニット71の二次側の流路に設けられた圧力センサ72と、を備える。自動給水ポンプ15は、例えば2台のポンプユニット71を有する。自動給水ポンプ15は、制御ユニット19の制御により、処理水槽14からの水を増圧し、建造物等の給水先である二次側に水を圧送する。自動給水ポンプ15の吐出口は通水路16を介して濾過槽22に連通可能に接続される。
【0037】
圧力センサ72は、信号線72aを介して制御ユニット19に接続される。圧力センサ72は、ポンプユニット71の二次側の流路の圧力を検出し、圧力に基づく信号を、信号線72aを介して制御ユニット19に出力する。
【0038】
通水路16は、源水ポンプ11の吐出口から濾過槽22に至る管路で構成される第1流路81と、濾過槽22から除菌器13に至る管路で構成される第2流路82と、除菌器13の二次側から処理水槽14に至る管路で構成される第3流路83と、処理水槽14から自動給水ポンプ15の吸込口に至る管路で構成される第4流路84と、自動給水ポンプ15の二次側から第1流路81に至る管路で構成される第5流路85と、濾過槽22から排水部210へ至る管路で構成される第6流路86と、第2流路82から分岐して排水部210に至る管路で構成される第7流路87と、を備える。
【0039】
第1流路81、第2流路82、第3流路83及び第4流路84により、源水ポンプ11から濾過槽22、除菌器13及び処理水槽14を通って二次側の自動給水ポンプ15に至る送り流路が構成される。第5流路85と第1流路81の一部によって、自動給水ポンプ15から濾過槽22に至る戻り流路が構成される。また、第6流路86及び第7流路87によって、排水部210へ排水を行う流路が構成される。
【0040】
流路スイッチユニット17は、第1三方弁91と、第2三方弁92と、第1開閉弁93aと、第2開閉弁93bと、第3開閉弁93cと、第4開閉弁93dと、コントロールバルブ94と、を備える。流路スイッチユニット17は、各三方弁91、92の切り替え、各開閉弁93a~93cの開閉、並びに、コントロールバルブ94の制御により、通水路16の7つの流路81~87の流体的な接続又は非接続を切り換えることで、水処理装置10の複数の動作(処理モード)を切替える。
【0041】
第1三方弁91及び第2三方弁92は、例えば3つのポートを有する電磁式弁であり、制御部102aの制御に応じて複数の流路の接続状態を切替える。第1三方弁91は、第1流路81を介して源水ポンプ11に接続されるポートと、第5流路85を介して自動給水ポンプ15の吐出側に接続されるポートと、第1流路81及びコントロールバルブ94を介して濾過槽22の複数のポートに選択的に接続されるポートと、を有する。
【0042】
第2三方弁92は、第2流路82を介して除菌器13に接続されるポートと、第7流路87を介して排水部210に接続されるポートと、第2流路82及びコントロールバルブ94を介して濾過槽22の複数のポートに選択的に接続されるポートと、を備える。
【0043】
複数の開閉弁93a~93dは、例えば電動式の開閉弁である。複数の開閉弁93a~93dは、制御部102aの制御に応じて複数の流路の接続状態を切替える。第1開閉弁93aは、第1流路81であって、且つ、源水ポンプ11の二次側に逆止弁とともに設けられる。第2開閉弁93bは、第1流路81であって、且つ、第1開閉弁93aの二次側に設けられる。第3開閉弁93c及び第4開閉弁93dは、第5流路85に、自動給水ポンプ15から第1三方弁91に向かって、第4開閉弁93d、第3開閉弁93cの順で設けられる。
【0044】
本実施形態においては、第1三方弁91の開閉とコントロールバルブ94の切替えによって、源水ポンプ11側からコントロールバルブ94(濾過槽22)側へ連続する第1流路81を介した流路、及び、自動給水ポンプ15からコントロールバルブ94(濾過槽22)側へ連続する第5流路85を介した流路のいずれかが切替えられる。また、第2三方弁92の開閉とコントロールバルブ94の切替えによって、コントロールバルブ94(濾過槽22)側から処理水槽14側へ連続する第2流路82を介した流路、及び、コントロールバルブ94(濾過槽22)側から排水部210へ連続する第7流路87を介した流路のいずれかが切り換えられる。
【0045】
コントロールバルブ94は、例えば、インジェクタ96を有する。コントロールバルブ94は、吸込部94a、第1吐出部94b、第2吐出部94cを有し、内部の流路を切り換えることで、吸込部94a、第1吐出部94b及び第2吐出部94cと、槽本体31、集水管33及び再生チューブ44との接続を切り換える。
【0046】
また、例えば、コントロールバルブ94は、各三方弁91、92、第2開閉弁93b及び第3開閉弁93cの全部又は一部を一体に含む構成であってもよい。
【0047】
インジェクタ96は、再生チューブ44に接続される。また、インジェクタ96は、吸込部94a、槽本体31及び集水管33に接続される。インジェクタ96の接続先は、コントロールバルブ94によって選択的に制御される。インジェクタ96は、再生チューブ44を介して処理水L2の一部を再生タンク23のケース41へ供給する。また、インジェクタ96は、再生時に再生チューブ44を介して再生タンク23内の塩水を濾過槽22の槽本体31内へ供給する。
【0048】
制御ユニット19は、源水ポンプ11制御用の第1制御盤101と、濾過装置12及び通水路16制御用の第2制御盤102と、自動給水ポンプ15制御用の第3制御盤103と、を備える。制御ユニット19は、例えば、各制御盤101~103が別体に構成される。
【0049】
第1制御盤101は、源水ポンプ11を制御する第1制御部101aと、プログラムや各種データを記憶する第1記憶部101bと、を備える。例えば第1制御部101aは、各センサによって検出される検出値に基づき、各種の演算処理を行い、インバータの周波数制御により、源水ポンプ11のモータを変速運転または停止させる。具体例として、第1制御部101aは、各インバータに制御信号を送信し、所定のタイミングで源水ポンプ11に対応するインバータを制御することでポンプの動作を制御する。第1記憶部101bは、源水ポンプ11のモータを変速運転又は停止させるプログラム等を記憶する。
【0050】
第2制御盤102は、所定のプログラムに基づいて各部の動作を制御する第2制御部102aと、プログラムや各種データを記憶する第2記憶部102bと、外部に情報を報知する報知部(報知手段)102cと、を備える。第2制御盤102は、例えば、図2に示すように、濾過槽22の外面に設けられる。第2制御案102は、図4に実線及び二点鎖線で示すように、開閉可能に形成される。
【0051】
第2制御部102aは、コントロールバルブ94を制御することで、流路の接続状態を切替える。また、第2制御部102aは、各種センサによって検出される検出値や操作入力に基づき、各種の演算処理を行い、通水路16の各三方弁91、92の切り替え、各開閉弁93a~93cの開閉を行うことで流路の接続状態を切替える。また、第2制御部102aは、除菌器13の薬液ポンプ53を制御し、流路部51を流れる濾過槽22を通過した処理水L2に薬液を注入し、処理水L2を除菌する。なお、除菌器13の制御を第2制御盤102が行わず、除菌器13が薬液ポンプ53を制御する制御盤を有していてもよい。
【0052】
第2制御部102aは、これら各三方弁91、92及び各開閉弁93a~93cを制御することで、水処理装置10の各種動作(各処理モード)において、通水路16を切り換える。ここで、水処理装置10の各種動作としては、濾過処理、逆先処理、再生処理、洗浄処理、注水処理、変換処理等が挙げられる。
【0053】
濾過処理は、源水ポンプ11で源水L1を汲み上げて濾過槽22の濾過材32の上(一次側)から下(二次側)を通水させることで、源水L1から鉄やマンガン等の陽イオンをイオン交換により捕捉し、源水L1を軟水化し、二次側に処理した処理水L2を供給する処理である。
【0054】
逆洗処理は、集水管33から水を流し、濾過槽22の濾過材32の下(二次側)から上(一次側)を通水して排水することで、濾過材を逆洗し、濾過槽22の内部に溜まった酸化鉄や微粒子(不純物)を排出する処理である。また、逆先処理は、再生処理の前に濾過材をほぐすことを目的として行うこともできる。
【0055】
再生処理は、高濃度塩水を濾過材へ通水することで、源水L1から除去されて濾過材32で捕捉した鉄やマンガンを濾過材から分離させて排出させる処理である。例えば、再生処理は、濾過処理中にカチオン濃度が高くなった場合、再生材である高濃度の塩水Sを濾過材32に通水して、再度、樹脂及びカチオンとナトリウムとのイオン交換を行うために行われる。なお、塩水Sの通水が終了した後も、所謂押し出し工程として、例えば、定められた時間だけ源水L1の低速通水を継続し、濾過槽22の内部に残っている残留塩分を外部へ排出する。
【0056】
洗浄処理は、通常、ろ過流速で処理水を排水する、ろ過材馴致処理である。
【0057】
注水処理は、再生タンク23内に処理水L2を入れて貯めて、塩水Sを生成する処理である。
【0058】
変換処理は、濾過槽22内の滞留水を排出し、処理水槽14内の処理水L2を濾過槽22に送ることで、濾過槽22内の水を入れ替える処理である。
【0059】
また、第2制御部102aは、再生処理において、所定の時間t1経過後にフロートスイッチ45の検出部45bから、浮き子45aの沈降したことを検出するOFF信号を所定の時間t2継続して受信しなかった場合に、インジェクタ96の不良と判定し、報知部102cを制御して外部に警報を出力する。
【0060】
また、第2制御部102aは、再生処理を行った後に、注水処理を行い、再生処理を行う塩水Sを生成後、フロートスイッチ45の検出部45bから受信する信号が、ON信号であるか、OFF信号であるかを判定する。そして、第2制御部102aは、ON信号を検出部45bから受信している場合に、次回の再生処理を行う。
【0061】
また、第2制御部102aは、注水処理において、次回再生時に使用する塩水Sを生成するための所定の量の処理水L2を導入するときに、所定の量の処理水L2がケース41に溜まり、塩水Sが生成されると推定される所定の時間t3経過後にフロートスイッチ45の検出部45bからON信号を受信していない、即ちOFF信号を受信している場合には、再生タンク23の再生塩46が不足していると判定する。再生塩46が不足していると判定すると、第2制御部102aは、次回の再生処理を行わない。加えて、再生塩46が不足していると判定すると、第2制御部102aは、報知部102cを制御して、外部に警報を出力する。
【0062】
第2記憶部102bは、例えば、制御や再生塩46の不足を判定する情報として、各種プログラムや、各種基準値や閾値を記憶する。また、第2記憶部102bは、再生処理が行われた再生処理回数等を記憶する。また、第2記憶部102bは、所定の時間t1、所定の時間t2及び所定の時間t3を記憶する。
【0063】
報知部102cは、外部へ警報を出力する。具体例として、報知部102cは、例えば、報知処理として管理センターや外部端末へ再生塩46が不足している旨の情報を報知する外部信号を送信する通信部や、点灯することで外部へ再生塩46が不足している旨の情報を報知するランプやディスプレイ等の表示部や、音で情報を報知するスピーカーである。
【0064】
第3制御盤103は、自動給水ポンプ15を制御する第3制御部103aと、プログラムや各種データを記憶する第3記憶部103bと、を備える。例えば、第3制御部103aは、各センサによって検出される検出値に基づき、各種の演算処理を行い、インバータの周波数制御により、複数のポンプユニット71のモータを変速運転または停止させる。具体例として、第3制御部103aは、各インバータに制御信号を送信し、ポンプユニット71の二次側の圧力や流量、及び、処理水槽14の水位に基づいて、吐出圧力一定制御や推定末端圧一定制御等の目標圧力一定制御にて、ポンプユニット71のインバータを制御する。
【0065】
次に、本実施形態に係る水処理装置10の各種動作について図7乃至図12を参照して説明する。なお、図7乃至図12において、説明の便宜上、濾過槽22及び再生タンク23は別体で示すとともに、詳細な構成は省略して示す。また、図7乃至図12において、源水L1、処理水L2、塩水Sの流れを矢印で示す。
【0066】
図7は濾過処理を示す説明図である。図7に示すように、濾過処理として、第2制御部102aは、第1開閉弁93a及び第2開閉弁93bを開き、第1三方弁91、第2三方弁92及びコントロールバルブ94を制御し、吸込部94aと槽本体31とを接続し、そして、集水管33と第1吐出部94bとを接続し、第1吐出部94bを除菌器13側の第2流路82に接続する。さらに、制御部103aはインジェクタ96を制御し、再生チューブ44の流路を閉じる。
【0067】
この状態で、第1制御部101aは、所定のタイミングで源水ポンプ11を駆動する。第1制御部101aは、例えば液面センサ62で検出される槽本体61の液位情報に基づき、処理水槽14の液位が所定のポンプ起動基準値まで下がったことを検知すると、源水ポンプ11を駆動する。源水ポンプ11の駆動により源水L1が揚水され、濾過槽22に流入する。源水L1は、濾過槽22内に流入し、濾過されることで、除鉄、除マンガン及び固形物等の不純物が取り除かれた処理水L2となる。そして処理水L2はフィルタ34を通って集水管33に入り、集水管33から第1吐出部94b及び第2流路82を介して、除菌器13の流路部51へ送られ、流路部51で薬液が注入される。そして、除菌された処理水L2は、処理水槽14へ送られる。
【0068】
図8は逆洗処理を示す説明図である。図8に示すように、逆洗処理において、第2制御部102aは、第1開閉弁93a及び第2開閉弁93bを開き、第1三方弁91、第2三方弁92及びコントロールバルブ94を制御し、吸込部94aと集水管33とを接続し、そして、槽本体31と第2吐出部94cとを接続し、第2吐出部94cを排水側の第6流路86に接続する。この状態で、第1制御部101aは所定のタイミングで源水ポンプ11を駆動して源水L1を二次側へ送ると、源水L1が吸込部94aから集水管33に流れ、フィルタ34を通って槽本体31内へ流出し、槽本体31の下から上へ送られ、第2吐出部94cから排水される。また、濾過槽22を通過した源水L1は、第6流路86を通過して、排水部210から排水される。この逆洗処理によって、濾過槽22の下から上へ源水L1を流すことで、濾過材を洗浄し、濾過槽22内にたまった酸化物や微粒子を排出する。
【0069】
図9は再生処理を示す説明図である。再生処理として、第2制御部102aは、再生タンク23から、所定のタイミングで再生液としての高濃度の塩水Sを濾過槽22へ補充する。
【0070】
具体的には、図9に示すように、再生処理において、先ず、第2制御部102aは、検出部45bから浮き子45aが浮上しているON信号を受信しているか否かを判定する。第2制御部102aは、ON信号を受信していると判定すると、第1開閉弁93a及び第2開閉弁93bを開き、第1三方弁91、第2三方弁92及びコントロールバルブ94を制御し、吸込部94aをインジェクタ96に接続し、インジェクタ96を槽本体31に接続し、集水管33を第2吐出部94cに接続し、第2吐出部94cを排水側の第6流路86に接続する。この状態で第1制御部101aが源水ポンプ11を駆動し、そして、第2制御部102aがインジェクタ96を駆動することにより、再生タンク23からの高濃度の塩水S、及び源水ポンプ11からの源水L1をの混合水を生成し、混合水を濾過槽22の槽本体31内に送る。例えば源水L1及び高濃度の塩水Sの混合水は、8%~12%程度の塩水である。混合水は、濾過槽22内を上から下に流れ、フィルタ34を通って集水管33に流入し、第2吐出部94c及び第6流路86を通って排水部210へ排出される。再生処理を行った排水は高濃度の塩水及び鉄やマンガン等の陽イオンを含有している。この再生処理により、再生タンク23内の液位が低下する。なお、塩水Sの通水が終了した後も、押し工程として、所定の時間、源水L1の低速通水を継続し、濾過槽22の内部に残っている残留塩分を外部へ排出する。
【0071】
図10は、洗浄処理を示す説明図である。洗浄処理において、第2制御部102aは、第1開閉弁93a及び第2開閉弁93bを開き、第1三方弁91、第2三方弁92及びコントロールバルブ94を制御し、吸込部94aを槽本体31に接続し、集水管33を第2吐出部94cに接続し、第2吐出部94cを排水側の第6流路86に接続する。この状態で第1制御部101aにより源水ポンプ11を駆動することにより、源水L1が濾過槽22内を上から下に流れ、フィルタ34を通って集水管33に流入し、第2吐出部94c及び第6流路86を通って排水部210へ排水される。この洗浄処理により、ろ過材が馴致処理される。
【0072】
図11は注水処理を示す説明図である。注水処理において、第2制御部102aは、第1開閉弁93a及び第2開閉弁93bを開き、第1三方弁91、第2三方弁92及びコントロールバルブ94を制御し、吸込部94aを槽本体31に接続し、集水管33を第1吐出部94b及び再生チューブ44に接続し、第1吐出部94bを排水側の第2流路82に接続する。
【0073】
この状態で、第1制御部101aにより源水ポンプ11を駆動し、第2制御部102aによりインジェクタ96を駆動すると、源水L1が濾過槽22内を上から下に流れ、フィルタ34を通って集水管33に流入する。そして、濾過後の処理水L2は一部が第1吐出部94bから第2流路82、第3流路83を経て処理水槽14に送られるとともに、一部が再生チューブ44の流路を通って再生タンク23内に送られる。なお、再生チューブ44へ処理水L2を供給する流路は、インジェクタ96を通過せず、集水管33から再生チューブ44への流路を通過する構成としてもよく、また、集水管33からインジェクタ96を通過して再生チューブ44へ流路が通過する構成としてもよい。但し、いずれの場合においても、第2制御部102aは、インジェクタ96を含むコントロールバルブ94を制御し、集水管33から再生チューブ44への流路を切り換える。例えば、集水管33から再生チューブ44へインジェクタ96を通過しない流路とする場合には、集水管33から再生チューブ44へインジェクタ96を閉じ、例えば、インジェクタ96を通過する流路とする場合には、インジェクタ96を開く。
【0074】
第2制御部102aは、予め設定された一定時間経過後に、集水管33と再生チューブ44との間の流路を閉め、注水を停止する。この注水処理により処理水L2を再生タンク23に一定量の処理水L2が補充される。
【0075】
図12は変換処理を示す説明図である。変換処理において、第2制御部102aは、例えば流量センサ54に流量検知信号が入らない時間が一定時間以上継続した場合、あるいは定期的に、変換処理を行う。変換処理における一定時間は、例えば1週間または1か月などの所定の時間で設定され、第2記憶部102bに記憶される。流量センサ54に流量検知信号が入らない時間は、例えば、第2制御部102aが計時する機能を有し、流量検知信号が入らない時間の継続時間を計時して、該計時した時間が一定時間を超えたと判定したときに、変換処理が行われる。
【0076】
変換処理において、第2制御部102aは、まず、第2三方弁92を制御して吸込部94aを槽本体31に接続し、集水管33を第2吐出部94cに接続し、第2吐出部94cを第6流路86に連通させて、大気開放とし、濾過槽22内の滞留水の一部を排水部210に排出する。続いて、第2制御部102aは、第2開閉弁93bを閉じ、第3開閉弁93c及び第4開閉弁93dを開き、第1三方弁91を制御し、吸込部94aを第5流路85に連通させ、自動給水ポンプ15の吐出口に接続させる。
【0077】
このとき、排出側の大気開放により、通水路16内の圧力が下がり、ポンプユニット71の二次側の圧力センサ72で検出される圧力値が低下する。第3制御部103aは、吐出側の圧力が一定まで下がると、自動給水ポンプ15を駆動するため、第3制御部103aがポンプユニット71を駆動し、処理水槽14の処理水L2が自動給水ポンプ15の動作により汲み上げられ、第5流路85から濾過槽22内に送られる。そして、濾過槽22内に送られた処理水L2は、濾過槽22内を上から下に流れ、フィルタ34及び集水管33を通って、濾過槽22内の滞留水の残りとともに第2流路82及び第7流路87へ送られ、処理水L2及び滞留水が排水部210へ排水される。
【0078】
第2制御部102aは、変換処理を開始してから所定時間が経過すると、第3開閉弁93c及び第4開閉弁93dを閉じる。これにより、ポンプユニット71の二次側の圧力センサ72で検出される圧力値が上昇し、第3制御部103aは、吐出側の圧力が一定まで上がると、自動給水ポンプ15を停止する。また、第2制御部102aは、第2開閉弁93bを開き、第1三方弁91及び第2三方弁92を制御して、濾過処理の状態に戻し、変換処理を終了する。
【0079】
このように構成された水処理装置10によれば、処理水槽14の二次側を濾過槽22に連通可能に構成し、濾過槽22に処理水L2を補充することにより、所定のタイミングで濾過槽に滞留した水を交換することが可能である。したがって、濾過槽22内に水が長期間滞留することを防止でき、衛生状態を良好に保つことが可能となる。また、吐出側の圧力が一定値まで下がると駆動する自動給水ポンプ15を用い、流路の開閉調整により流路内の圧力を下げて自動給水ポンプ15を作動させる構成としたため、既存の駆動源を利用して変換処理を実現できる。このため、例えば濾過槽の一次側に砂濾過等の前処理装置を設置する場合と比べて、設置スペースやコストの増加を抑制できる。
【0080】
また、水処理装置10は、再生処理を行う塩水Sを生成する再生タンク23の内ケース42に再生に要する濃度の塩水Sで動作するフロートスイッチ45有する。即ち、フロートスイッチ45は、再生塩を生成する再生タンク23のケース41に設けられ、陽イオン交換樹脂の再生処理が可能な所望の塩水比重で浮上し、再生処理ができない再生リスクを判定できる塩水の濃度で沈降する浮き子45aを有する。
【0081】
よって、第2制御部102aは、フロートスイッチ45の検出部45bから出力されるON信号及びOFF信号に基づいて、再生塩46の不足を判定できる。水処理装置10は、再生塩46が不足して、所望の濃度よりも低い濃度の塩水又は処理水L2で再生処理を行う再生リスクが生じることを防止できる。これにより、水処理装置10は、濾過性能が低下した濾過槽22で濾過処理が行われることを防止できる。
【0082】
また、水処理装置10は、再生タンク23内に収容された再生塩46が減少し、次回の再生処理時に再生ができない再生リスクがある場合に、報知部102cにより外部に再生リスクを報知する。すなわち、水処理装置10は、報知部102cを制御して、外部に再生リスクの警報を行う。よって、水処理装置10は、容易に再生タンク23内の再生塩46の監視が可能となる。
【0083】
なお、再生タンク23内の再生塩46の残量によって、源水L1及び再生塩46により生成される塩水Sの濃度の低下について、図13を用いて説明する。図13は、再生塩の残量として、再生回数に対する塩水比重挙動の例を示す説明図である。なお、図13の例においては、ケース41内に6回分の再生塩46が収容される例を示す。
【0084】
再生処理後の注水処理において、塩水Sの生成回数が増加すると、塩水比重が漸次減少することになる。例えば、図13の例においては4回目以降の注水処理において塩水Sが生成されると、塩水Sの濃度である塩水比重が漸次減少することがわかる。そして、再生処理が6回目においては、塩水比重が最も低くなる。よって、7回目の注水処理が行われるときにケース41内に再生塩46が残存していても、6回目に生成された塩水Sの塩水比重よりも、7回目の注水処理により生成された塩水Sの塩水比重が低い値となる。
【0085】
このため、浮き子45aの比重を、6回目に生成される塩水の塩水比重と同程度とし、7回目の注水処理により生成される塩水Sの比重において、浮き子45aがサスペンド又は沈降、好ましくは沈降する比重に設定すれば、検出部45bにおいて浮き子45aの浮上が検出されない。このため、フロートスイッチ45は、再生処理に用いられる塩水濃度(塩水比重)においてのみ動作できるため、水処理装置10は、容易に再生タンク23内の再生塩46の監視が容易にできる。
【0086】
また、浮き子45aは、浮き子本体45a1に錘45a2を設けることが可能であることから、浮き子45aの比重を変えることができるため、所望の塩水比重で確実に浮上することが可能となる。このようなフロートスイッチ45は、比重を変更できる浮き子45aとすることで、浮き子45aが塩水濃度(wt%)に対して、沈降、浮上、及びサスペンドの調整が可能となる。ここで、サスペンドとは、浮き子45aが沈降及び浮上せず塩水S中に浮遊する状態である。よって、フロートスイッチ45は、浮き子45a本体に製造上の比重のばらつきがある等の場合であっても、所定の塩水濃度に基づいて浮上可能とできる。
【0087】
この効果について、図13を用いて説明する。図13は、フロートスイッチ45の浮き子45aの比重に対する浮き子45aの動作の結果の例である。
【0088】
図13において、浮き子45a(浮き子本体45a1+錘45a2)の比重に対する塩水濃度における浮き子45aの状態を示す。図13に示すように、浮き子本体45a1に取り付ける錘45a2の重量を変えて、浮き子45aの比重を変えると、浮き子45aが浮上する塩水濃度が変わることが分かる。
【0089】
例えば、図13の例においては、SUS316Lの平座金を錘45a2として用い、無作為に抽出した10個の錘45a2のうち最大重量となる3.48gの錘、最小重量となる3.32gの錘、そして、最大重量と最小重量との平均値に近い平均重量となる3.41gの錘を用い、浮き子45aの動作を確認した。最大重量の錘を用いた浮き子45aは、比重が1.054g/cm^3となり、塩水濃度が10wt%で浮き子45aが浮上した。最小重量の錘を用いた浮き子45aは、比重が1.039g/cm^3となり、塩水濃度が8wt%で浮き子45aが浮上した。平均重量の錘を用いた浮き子45aは、比重が1.048g/cm^3となり、塩水濃度が8wt%で浮上した。これらの結果からも明らかなように、実施形態のフロートスイッチ45は、再生処理に用いる濃度の塩水に応じて、錘45a2の数や重量を設定することで、浮き子45aが浮上する塩水濃度を調整できる。また、フロートスイッチ45は、錘45a2の数や重量を変えるだけでよく、容易に、浮き子45aが浮上する塩水濃度を容易に調整できる。
【0090】
上述したように本実施形態に係る水処理装置10によれば、安価に再生塩46の監視ができる。
【0091】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、上述した水処理装置10は、再生塩46によって生成された塩水Sの再生リスクをフロートスイッチ45に監視できる濾過装置12を有する構成であれば、他の構成は適宜設定できる。例えば、水処理装置10の各処理を行うことが可能であれば、通水路16や流路スイッチユニット17の構成は上記構成に限定されない。
【0092】
また、上述した例では、制御ユニット19は、第1制御盤101、第2制御盤102、及び第3制御盤103を有する構成を説明したがこれに限定されない。例えば、制御ユニット19は、例えば、除菌器13を制御する制御盤及びコントロールバルブ94を制御する制御装置等、さらに制御盤や制御装置を有する構成であってもよい。また、例えば、制御ユニット19は、一つの制御盤によって構成され、この一つの制御盤によって、源水ポンプ11、濾過装置12、除菌器13及び自動給水ポンプ15を制御する構成としてもよい。
【0093】
また、上述した例では、フロートスイッチ45の浮き子45aに用いられる錘45a2は、金属材料で形成された平座金により構成し、浮き子本体45a1の上面に設ける例を説明したがこれに限定されない。例えば、錘45a2は、樹脂材料であってもよい。また、錘45a2は、浮き子本体45a1の上面に設けず、外周面や下面に設ける構成であってもよい。また、錘45a2は、平座金でなく、螺子状、ピン状、ボール状、平板状等であってもよく、浮き子本体45a1のいずれかに設けられる構成であれば適宜設定できる。また、浮き子45aは、浮き子本体45a1の比重を所望の塩水比重と同じ値に設定し、例えば、製造した浮き子本体45a1の比重が設定値よりも低い場合にのみ錘45a2を用いる構成であってもよい。
【0094】
また、上述した例では、第2制御部102aは、注入処理において、注水終了後から所定の時間t3経過後に、フロートスイッチ45の検出部45bからOFF信号を受信している場合に、再生タンク23の再生塩46が不足していると判定し、外部に警報を行う例を説明したがこれに限定されない。
【0095】
例えば、第2制御部102aは、再生タンク23のケース41内に次回再生時に使用する塩水Sを生成するための所定の量の処理水L2を導入するときに、所定の量の処理水L2がケース41に溜まり、塩水Sが生成されると推定される所定の時間t3経過後にフロートスイッチ45の検出部45bから浮き子45aの浮上を検出したON信号を所定の時間t4継続して検出されなかった場合に、再生塩46がケース41内に不足しているか、又は、インジェクタ96の不良と判定し、報知部102cを制御して、外部に警報を出力する。なお、所定の時間t4は、第2記憶部102bに記憶される。このような構成とすることで、水処理装置10は、インジェクタ96の不良の判定も可能となる。
【0096】
また、例えば、第2制御部102aは、再生塩46がケース41内に不足しているか、又は、インジェクタ96の不良と判定された回数をカウントし、カウントした回数が第2記憶部102bに記憶された所定のn回連続して検出された場合に、再生が不十分で濾過槽22で十分な(所望の)濾過ができない処理不良と判定し、報知部102cで外部へ警報を出力するとともに、源水ポンプ11を強制停止する構成としてもよい。また、源水ポンプ11に加えて、または、源水ポンプ11に変えて、自動給水ポンプ15を強制停止する構成としてもよい。
【0097】
さらに、例えば、第2制御部102aは、注水処理を行った回数をカウントし、ケース41に収容した再生塩46の量から、再生塩46の残存量を求め、注水処理を行った回数を比較し、求めた再生塩46の残存量よりも注水処理を行った回数が少ない場合に、再生塩46がケース41内に不足しているか、又は、インジェクタ96の不良と判定したときには、インジェクタ96の故障と判定する構成であってもよい。なお、このような構成において、第2制御部102aは、再生塩46の残存量が最後の一回分であると判定した場合であって、再生塩46がケース41内に不足しているか、又は、インジェクタ96の不良と判定し場合には、再生塩46不足と判定する。
【0098】
また、上述した例では、再生タンク23は、ケース41内に再生塩46の嵩上げ用の部材41bを有していてもよい例を挙げたが、図15に示す他の実施形態のように、再生タンク23は部材41bを有さない構成であってもよい。
【0099】
即ち、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明と同等の記載を付記する。
[1] ポンプにより供給される源水に含まれる硬度成分を除去する陽イオン交換樹脂により形成される濾過材を収容する濾過槽と、
前記濾過材を再生する塩水を生成する再生塩を収容するとともに、前記濾過材で処理され、供給された処理水及び前記再生塩で生成される前記塩水を貯留する、前記濾過槽に接続された再生タンクと、
前記再生タンク内に設けられ、前記再生タンク内の前記塩水を前記濾過材に導入する再生処理において前記濾過材を再生できる前記塩水の濃度で浮上し、前記濾過材の再生リスクを判定できる前記塩水の濃度で沈降する浮き子、及び、前記浮き子の浮上又は沈降の信号を出力する検出部を有するフロートスイッチと、
外部に情報を報知する報知手段と、
前記再生タンク内の前記塩水に前記浮き子が沈降していることを、前記検出部から出力される前記信号に基づいて前記再生リスクを判定し、前記報知手段を制御し、前記再生リスクを報知する制御部と、
を備える水処理装置。
[2] 前記浮き子は、重量又は比重を変更できる、[1]に記載の水処理装置。
[3] 前記浮き子は、浮き子本体と、前記浮き子本体に設けられる錘と、を含む、[2]に記載の水処理装置。
[4] 前記フロートスイッチは、前記再生タンク内に前記再生塩がない場合に前記再生タンク内に次回再生時に使用する前記塩水を生成するための所定の量の前記処理水を導入したときの水位よりも高い位置に、前記浮き子の動作点が設定される、[1]に記載の水処理装置。
[5] 前記再生処理において前記再生タンクの前記塩水を前記濾過槽へ供給するインジェクタを備え、
前記制御部は、前記再生処理において、所定の時間t1経過後に前記フロートスイッチからの前記浮き子の沈降を所定の時間t2継続して検出されなかった場合に、前記インジェクタの不良と判定し、前記報知手段で外部警報を出力する、[1]に記載の水処理装置。
[6] 前記再生タンク内に次回再生時に使用する前記塩水を生成するための所定の量の前記処理水を導入するインジェクタを備え、
前記制御部は、前記再生タンク内に前記所定の量の前記処理水を導入するときに、前記所定の量の前記処理水が前記再生タンクに溜まり、前記塩水が生成されると推定される所定の時間t3経過後に前記フロートスイッチから前記浮き子の浮上を所定の時間t4継続して検出されなかった場合に、前記再生塩が前記再生タンク内に不足しているか、又は、前記インジェクタの不良と判定し、前記報知手段で外部警報を出力する、[1]に記載の水処理装置。
[7] 前記制御部は、前記再生塩が前記再生タンク内に不足しているか、又は、前記インジェクタの不良と判定された回数をカウントし、カウントした前記回数が所定のn回連続して検出された場合に、再生が不十分で前記濾過槽で所望の濾過ができない処理不良と判定し、前記報知手段で外部警報を出力するとともに、前記ポンプを強制停止する、[6]に記載の水処理装置。
【符号の説明】
【0100】
10…水処理装置、11…源水ポンプ、12…濾過装置、13…除菌器、14…処理水槽、15…自動給水ポンプ、16…通水路、17…流路スイッチユニット、19…制御ユニット、21…タンク体、22…濾過槽、23…再生タンク、24…防滴カバー、31…槽本体、32…濾過材、33…集水管、33a…分岐管、34…フィルタ、41…ケース、41a…ドレン口、41b…部材、42…内ケース、42a…孔、43…カバー、44…再生チューブ、44a…チャッキ、45…フロートスイッチ、45a…浮き子、45a1…浮き子本体、45a2…錘、45b…検出部、45c…基体、45c1…第1係止部、45c2…第2係止部、45d…信号線、46…再生塩、51…流路部、52…薬液タンク、53…薬液ポンプ、54…流量センサ、61…槽本体、62…液面センサ、62a…信号線、71…ポンプユニット、72…圧力センサ、72a…信号線、81…第1流路、82…第2流路、83…第3流路、84…第4流路、85…第5流路、86…第6流路、87…第7流路、91…第1三方弁、92…第2三方弁、93a…第1開閉弁、93b…第2開閉弁、93c…第3開閉弁、93d…第4開閉弁、94…コントロールバルブ、94a…吸込部、94b…第1吐出部、94c…第2吐出部、96…インジェクタ、101…第1制御盤、101a…第1制御部、101b…第1記憶部、102…第2制御盤、102a…第2制御部、102b…第2記憶部、102c…報知部(報知手段)、103…第3制御盤、103a…第3制御部、103b…第3記憶部、200…井戸、210…排水部、300…収容小屋、L1…源水、L2…処理水、S…塩水。
図1
図2
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図4
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