(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241022BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020168272
(22)【出願日】2020-10-05
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠原 清志
【審査官】三吉 翔子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-073264(JP,A)
【文献】特開2019-070903(JP,A)
【文献】特開2016-153946(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設それぞれの空き状況
を示す混雑情報を表示する情報処理装置であって、
少なくとも1つの施設について、前記空き状況ごとの表現の個別設定を記憶し、
複数の施設について、施設ごとの空き状況を示す
混雑情報を取得し、
前記
少なくとも1つの施
設について、
第1の形式で前記混雑情報を表示する場合は、前記個別設定された前記空き状況ごとの表現を用いて前記混雑情報を表示し、前記第1の形式と異なる第2の形式で前記混雑情報を表示する場合は、他の施設における前記空き状況と同等の空き状況
については前記空き
状況を示す共通表現
を用いて前記混雑情報を表示する、情報処理装置。
【請求項2】
前記第2の形式は、地図上に複数の施設の混雑情報を表現する形式である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記共通表現は、地図上に配置する空き情報を表現するアイコンである、請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記
個別設定された混雑情報は、前記空き状況を示すテキストデータを含み、
前記情報処理装置は、前
記少なくとも1つの施設について、前記
混雑情報を共通表現に変換することなく、前記
混雑情報のテキストデータを含
む画像を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記
第1の形式若しくは前記第2の形式における前記表示、および前
記画像に基づいて統合画像を生成する、
請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1~
5のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。
【請求項7】
複数の施設それぞれの空き状況
を示す混雑情報を表示する情報処理装置が、
少なくとも1つの施設について、前記空き状況ごとの表現の個別設定を記憶するステップと、
複数の施設について、施設ごとの空き状況を示す
混雑情報を取得するステップと、
前記
少なくとも1つの施
設について、
第1の形式で前記混雑情報を表示する場合は、前記個別設定された前記空き状況ごとの表現を用いて前記混雑情報を表示し、前記第1の形式と異なる第2の形式で前記混雑情報を表示する場合は、他の施設における前記空き状況と同等の空き状況については前記空き状況を示す共通表現を用いて前記混雑情報を表示するステップとを実行する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗の空き情報をユーザがオンラインで確認できるようにするための技術は、例えば飲食店などの空き情報を提供するために用いられている。特許文献1には、「店舗の混雑状況に関する情報を、広域の地図上においてもユーザに容易に把握させる。」ことを課題として、「情報処理装置は、記憶部、通信部及び制御部を有する。記憶部は、複数の店舗の各所在位置情報を含む店舗情報を記憶する。通信部は、ユーザ端末及び上記各店舗に存在する店舗端末と通信可能である。制御部は、上記各店舗の混雑度を示す第1の混雑度情報を上記各店舗端末から受信し、受信した各第1の混雑度情報と、当該第1の混雑度情報に対応する店舗の所在位置情報とを基に、少なくとも2つの店舗の混雑度をまとめて示す第2の混雑度情報を生成する。」という技術を開示している(同文献の要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、各店舗が独自に空き情報の表現を設定している場合に、ユーザにおける視認性が低くなるという課題があった。
たとえば、空席が多い場合の表現として、各店舗が任意に「空きあり」、「空いています」、「待ちなし」、等、店舗ごとに様々に異なる文言を用いると、閲覧するユーザにとっては、文言が多種多様であるために、視認性が下がってしまう。
【0005】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、空席情報を提供する技術において、空き情報の表現に関する店舗の自由度と、ユーザにおける視認性とのバランスをよりよく実現するものを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置の一例は、複数の施設それぞれの空き状況を示す混雑情報を表示する情報処理装置であって、少なくとも1つの施設について、前記空き状況ごとの表現の個別設定を記憶し、複数の施設について、施設ごとの空き状況を示す混雑情報を取得し、前記少なくとも1つの施設について、第1の形式で前記混雑情報を表示する場合は、前記個別設定された前記空き状況ごとの表現を用いて前記混雑情報を表示し、前記第1の形式と異なる第2の形式で前記混雑情報を表示する場合は、他の施設における前記空き状況と同等の空き状況については前記空き状況を示す共通表現を用いて前記混雑情報を表示する。
【0007】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるものである。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法は、空き情報の表現に関する店舗の自由度と、ユーザにおける視認性とのバランスをよりよく実現する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る空席管理システムの構成例である。
【
図3】空席管理サーバの記憶装置に記憶される情報の例である。
【
図4】第1実施形態に係る店舗管理データベースの例である。
【
図5】第1実施形態に係る表現管理データベースの例である。
【
図8】第1実施形態に係る空席管理システムによる、表現管理データベースの更新処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図9】第1実施形態に係る空席管理システムによる、空きステータスの検索処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図13】第2実施形態に係る表現管理データベースの例である。
【
図14】第2実施形態に係る空席管理システムによる、空きステータスの検索処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図15】第2実施形態に係る地図形式の画像の例である。
【
図16】第1および第2実施形態の変形例に係るリスト画像の例である。
【
図17】第1および第2実施形態の変形例に係る空席管理システムによる、空きステータスの検索処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する場合がある。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
[第1実施形態]
<空席管理システムの構成例>
図1に、空席管理システム1の構成例を示す。空席管理システム1は、複数の施設について空き情報を管理するシステムである。空き情報とは、空いているか、混雑しているかなどの空きステータスを示す情報であり、混雑情報とも言いけることができる。施設は、空き情報が定義できる任意の施設を含み、たとえば飲食店(カフェおよびレストラン)等の店舗、スーパーマーケットや薬局などの小売店、駐車場、温泉等の入浴施設やスポーツジムなどの運動施設、自治体の窓口や避難所であってもよい。以下では、施設がなんらかの店舗である場合を想定して説明する。
図1に示すように、空席管理システム1は、空席管理サーバ10と、店舗管理端末20と、ユーザ端末30とを備える。空席管理サーバ10と、店舗管理端末20と、ユーザ端末30とは、通信ネットワーク50(たとえばインターネット)を介し、互いに通信可能に接続される。
店舗管理端末20は、たとえば店舗40ごとに設けられ、各店舗40の空き情報を空席管理サーバ10に送信する(詳細は後述する)。空き情報の送信はたとえばリアルタイムで行われ、各店舗の空き情報が随時通知される。
【0012】
空席管理システム1の動作の一例の概要を、以下に説明する。空席管理サーバ10は、各店舗管理端末20からの空き情報を記憶し、随時更新する。ユーザがユーザ端末30において空き情報を検索するための操作を行うと、ユーザ端末30は自身の位置を空席管理サーバ10に送信する。空席管理サーバ10はこれを受信し、当該位置周辺の店舗40の空き情報を取得してユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30はこれを受信して表示し、これによってユーザは近くの店舗40の空き情報を得ることができる。ここで、店舗40ごとに空き情報として設定された表現(テキスト)が異なる場合があるが、一例として、「空いています」という空き情報と「待ちなし」という空き情報については、いずれも空きがあることを示す。そこで本形態において、このような同一、あるいは類似する空きステータスを示す空き情報に関して、個別にユーザ端末30に表示する際にはそれぞれの店舗に対応して設定された表現を用いて表示が行われ、同時にユーザ端末30に表示する際には共通の表現を用いて表示が行われる。
【0013】
<空席管理サーバ10の構成例>
図2に、空席管理サーバ10の構成例を示す。空席管理サーバ10は、情報処理装置であり、たとえば公知のコンピュータを用いて構成することができる。空席管理サーバ10は、演算装置11と、記憶装置12と、通信装置13とを備える。演算装置11はたとえばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含む。記憶装置12は、たとえばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない(non-transitory)記憶媒体であってもよい。通信装置13は、たとえばネットワークインタフェースを含む。
【0014】
図3に、記憶装置12に記憶される情報の例を示す。記憶装置12は、たとえば店舗管理データベースD1および表現管理データベースD2を記憶する。記憶装置12は、さらに図示しないプログラムを記憶してもよい。本形態では、演算装置11がこのプログラムを実行することにより、空席管理サーバ10は本明細書に記載される情報処理装置として機能する。また、空席管理サーバ10または演算装置11は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0015】
図4に、店舗管理データベースD1の例を示す。店舗管理データベースD1は、各店舗40について、その店舗に関する情報を関連付ける。店舗40はそれぞれ店舗IDによって表される。店舗に関する情報は、名称と、ジャンルと、集合施設IDと、フロアIDと、空き情報と、緯度経度と、店舗紹介と、住所と、電話番号とを含む。店舗管理データベースD1は、各店舗の空き情報を記憶しているので、空き情報管理データベースであるということもできる。
店舗IDは、店舗管理データベースD1内で各店舗を識別するためのIDである。集合施設IDは、店舗が入居する集合施設(例えばビル、商業施設、駅など)を識別するためのIDである。フロアIDは、店舗が入居する集合施設においてその店舗が存在するフロアを識別するためのIDである。緯度経度は、店舗の位置を示す位置情報(施設位置情報)の例であり、緯度および経度を含む。同じ集合施設の同じフロアに複数の店舗が存在する場合であっても、店舗の位置が異なる場合には、緯度経度の値は異なり得る。住所は、店舗の住所又は店舗が入居する集合施設の住所を示す情報である。
【0016】
空き情報は、空き状況(空きステータス)を表す情報であり、各店舗によって設定された表現によって表されている。空きステータスは、たとえば、その店舗がどの程度空いているか、その店舗がどの程度混雑しているか、その店舗に空席がいくつあるか、その店舗の席がどの程度占有(使用または予約)されているか、等を表す情報であり、たとえば、店舗が満員であるか、混雑しているがある程度の空席があるか、または、多数の空席があるか、の3段階で表される。空き情報は、たとえば、「空きあり」、「混雑」、「満席」、等のテキストデータによって表される。
空き情報は、たとえば各店舗管理端末20から送信され、常に最新の空きステータスを示すように更新される。
【0017】
図5に、表現管理データベースD2の例を示す。表現管理データベースD2は、各店舗40について、空きステータスを表すN種類の共通表現(本実施形態ではN=3)のそれぞれに、当該店舗それぞれが設定した空き情報の表現を関連付ける。本実施形態では、共通表現はアイコンであり、空き情報はテキストデータである。
本形態で用いられる共通表現の解釈例として、アイコンI1は空席が多い状態を表し、アイコンI2は空席が存在しているが少ない状態を表し、アイコンI3は空席がない状態を表す、のように解釈することができる。なお各アイコンを示す具体的な情報(画像データ等)は、事前に空席管理サーバ10の記憶装置12に記憶しておくことができる。
たとえば、店舗ID001の店舗の空き情報は、空きステータスに応じて「空きあり」、「混雑」、「空きなし」のいずれかで表される。またそれぞれ「空きあり」「混雑」「空きなし」を共通表現に変換する場合にはどの共通表現を用いるかが対応づけられている。このように店舗は、複数の段階的な空きステータスそれぞれに対して、空き情報として好みの表現を登録することができる。
また、たとえば、同じアイコンI1に、店舗ID001の「空きあり」、店舗ID002の「空いています」、店舗ID003の「待ちなし」等が対応づけられている。これはアイコンI1が、十分な席数が空いている(あまり混雑していない)ことを意味するテキストデータを統一するために用いられる共通表現であることを意味している。つまり、同様のステータスに対して店舗ごとに異なる表現がなされた空き情報が対応する。このように、共通表現は、複数の店舗に対して個別に設定された空き情報のうち、類似の空き状況を表現する複数の異なる空き情報について同一となる表現を含む。
なお、
図5の例では共通表現はアイコンを表す画像であるが、実際に表現管理データベースD2に記憶されるデータは、アイコンを識別する識別番号であってもよく、アイコンを表す画像へのリンク(ファイル名等)であってもよく、テキストデータであってもよい。
【0018】
<店舗管理端末20の構成例>
図6に、店舗管理端末20の構成例を示す。店舗管理端末20は、情報処理装置であり、たとえば公知のコンピュータ(具体例としてスマートフォンやタブレット)を用いて構成することができる。店舗管理端末20は、演算装置21と、記憶装置22と、通信装置23と、表示装置24と、入力装置25とを備える。演算装置21はたとえばCPU等のプロセッサを含む。記憶装置22は、たとえばROM、RAM、HDD、等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない記憶媒体であってもよい。通信装置23は、たとえばネットワークインタフェースを含む。表示装置24はたとえば液晶ディスプレイを含む。入力装置25はたとえばキーボード、マウス、タッチパネル、等を含む。表示装置24および入力装置25が一体に構成されていてもよい。
記憶装置22は、図示しないプログラムを記憶してもよい。演算装置21がこのプログラムを実行することにより、店舗管理端末20は本明細書に記載される情報処理装置として機能してもよい。また、店舗管理端末20または演算装置21は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0019】
<ユーザ端末30の構成例>
図7に、ユーザ端末30の構成例を示す。ユーザ端末30は、情報処理装置であり、たとえば公知のコンピュータ(具体例としてスマートフォンやタブレット)を用いて構成することができる。ユーザ端末30は、演算装置31と、記憶装置32と、通信装置33と、表示装置34と、入力装置35とを備える。演算装置31はたとえばCPU等のプロセッサを含む。記憶装置32は、たとえばROM、RAM、等の記憶媒体を含む。記憶媒体の一部または全部が、過渡的でない記憶媒体であってもよい。通信装置33は、たとえばアンテナを含む。表示装置34はたとえば液晶ディスプレイを含む。入力装置35はたとえばタッチパネルを含む。表示装置34および入力装置35が一体に構成されていてもよい。
記憶装置32は、図示しないプログラムを記憶してもよい。演算装置31がこのプログラムを実行することにより、ユーザ端末30は本明細書に記載される情報処理装置として機能してもよい。また、ユーザ端末30または演算装置31は、本明細書に記載される各動作を実行する手段を備えるものとして解釈することができる。
【0020】
以上のように構成される空席管理システム1の動作を、以下に説明する。
<店舗管理データベースD1の生成処理>
空席管理サーバ10は、店舗管理データベースD1を生成する。空席管理サーバ10は、空席管理サーバ10の管理者が入力した情報や、または店舗管理端末20が送信した情報を店舗管理データベースD1に含まれる情報として登録することができる。
【0021】
<表現管理データベースD2の更新処理>
図8は、空席管理システム1による、表現管理データベースD2の更新処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。空席管理サーバ10および店舗管理端末20は、
図8に示す処理手順を実行し、これによって本実施形態に係る情報処理方法を実行する。
(ステップS1)
店舗管理端末20は、店舗40の管理者による操作を受け付け、対応する店舗40について、空き情報とアイコンとを関連付ける情報(関連付け情報)を取得する。店舗40は、店舗管理端末20を介して配信可能な店舗の空きステータスを意味するテキストデータを空き情報として設定することができ、かつ、空き情報を登録する際には空き情報それぞれを、共通表現であるアイコンのいずれかに対応づける設定をする。具体的にはたとえば、たとえば店舗ID001の店舗では、従業員等が、アイコンI1~I3それぞれに対応する空き情報として、「空きあり」、「混雑」、「空きなし」を選択または入力する。店舗管理端末20は、設定されたその対応関係を関連付け情報として取得する。選択でなく任意のテキストデータが入力された場合には、関連付け情報として任意のテキストデータを含んでもよい。
(ステップS2)
店舗管理端末20は、通信ネットワーク50を介して関連付け情報を空席管理サーバ10に送信する。空席管理サーバ10は、この関連付け情報を、通信ネットワーク50を介して受信する。このようにして、空席管理サーバ10は関連付け情報を取得する。
(ステップS3)
空席管理サーバ10は、受信した関連付け情報に基づいて表現管理データベースD2を更新する。
上記ステップS1~S3が各店舗について実行されることにより、表現管理データベースD2に各店舗の関連付け情報が記憶される。
【0022】
<空き情報の更新処理>
店舗管理端末20は、空き情報を取得して空席管理サーバ10に送信する。空席管理サーバ10は空き情報を受信し、これを店舗管理データベースD1の空き情報として記憶することにより、店舗管理データベースD1を更新する。
店舗管理端末20が空き情報を取得する処理は、任意に設計することができ、店舗管理端末20ごとに異なっていてもよい。たとえば、店舗の従業員が店舗の空きステータスを評価し、空きステータスに応じて適切なテキストデータを入力することにより、または、予め入力された複数のテキストデータのうち適切なものを選択することにより、空き情報を店舗管理端末20に入力してもよい。
または、店舗管理端末20は、空きステータス検出装置(カメラまたは人感センサ等)を備えてもよい。その場合には、空きステータス検出装置は、たとえば店内の顧客人数または店外の待ち行列人数等を検出し、店舗管理端末20は検出結果に基づいて自動的に空き情報を決定することができる。
【0023】
<空きステータスの検索処理>
図9は、空席管理システム1による、空きステータスを地図上で表示するための空きステータスの検索処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。空席管理サーバ10およびユーザ端末30は、
図9に示す処理手順を実行し、これによって本実施形態に係る情報処理方法を実行する。本実施形態では、とくに空席管理サーバ10が主な情報処理装置として動作する。
図9の処理の実行は、ユーザ端末30においてWEBブラウザまたは特定のアプリケーションが起動されることに応じて開始されてもよい。
【0024】
(ステップS11)
ユーザ端末30は、検索の基準となる位置(基準位置)を表す情報(基準位置情報)を取得する。基準位置は、たとえばユーザ端末30の位置であり、その場合には基準位置情報はたとえばGPSデータである。または、基準位置は、ユーザが任意に指定できる位置(たとえば特定の駅の位置等)を表してもよい。また、基準位置情報は、地図の拡大率を表す情報を含んでもよい。
【0025】
(ステップS12)
ユーザ端末30は、通信ネットワーク50を介して基準位置情報を空席管理サーバ10に送信する。空席管理サーバ10は、この基準位置情報を、通信ネットワーク50を介して受信する。このようにして、空席管理サーバ10は基準位置情報を取得する。この処理は、検索リクエストの送受信に対応する。
【0026】
(ステップS13)
空席管理サーバ10は、基準位置情報(および場合によっては地図の拡大率)に応じて、地図を表すデータ(地図データ)を取得する。地図データはたとえば画像(地図画像)である。
【0027】
(ステップS14)
空席管理サーバ10は、基準位置情報に基づいて店舗群(施設群)を取得する。たとえば、店舗管理データベースD1の緯度経度を参照し、基準位置から所定距離範囲(たとえば半径5km以下の範囲)に存在する店舗を決定し、これらの店舗を含む店舗群を取得する。
【0028】
(ステップS15)
空席管理サーバ10は、店舗群に含まれる各店舗の情報(店舗情報)を取得する。店舗情報は、たとえば店舗管理データベースD1の空き情報を含む。このように、空席管理サーバ10は、基準位置情報に応じた店舗群について、店舗ごとの空きステータスに関する空き情報を取得する。また、ステップS14で各店舗の緯度経度を取得していない場合には、緯度経度を取得する。
【0029】
(ステップS16)
空席管理サーバ10は、店舗ごとに、最新の空き情報を取得し、空き情報を共通表現に変換する。たとえば、店舗管理データベースD1の空き情報に基づき、表現管理データベースD2を参照し、現在の空き情報に対応する共通表現を取得する。具体例として、店舗ID001の店舗の空き情報が「空きあり」である場合には、アイコンI1を示す情報が取得される。
このステップS16の処理の具体的な実装は任意に設計可能であるが、たとえば、空き情報が必ず既定のパターンのうちから選択されるものである場合には、既定の各パターンについて一致判定を繰り返してもよい。具体的には、まず空き情報が「空きあり」であるか否かを判定し、空き情報が「空きあり」であればアイコンI1を取得し、そうでなければ次に空き情報が「空いてます」であるか否かを判定し、空き情報が「空いてます」であればアイコンI1を取得し、そうでなければ次に空き情報が「待ちなし」であるか否かを判定し、空き情報が「待ちなし」であればアイコンI1を取得し、そうでなければ次にアイコンI2に関する判定が同様に繰り返される、というようにしてアイコンを取得することができる。
【0030】
(ステップS17)
空席管理サーバ10は、ユーザ端末30において表示される画像データを生成する。画像データは、複数の店舗の空き情報が網羅的に閲覧可能な地図形式の画像(第1画像)を表すデータと、店舗の詳細を示すカード形式の画像(第2画像)を表すデータと、第1画像と第2画像を組み合わせることにより生成される統合画像(第3画像)を表すデータとを含む。第1画像及び第2画像の生成順序は任意に設計可能であり、同時または並列的に生成されてもよい。また、これらの生成タイミングはステップS16の後に限らず、ステップS12の後、必要な情報を取得した後であれば任意のタイミングとすることができる。
【0031】
図10に、地図形式の画像I4の例を示す。基準位置60に応じて、地図画像に係る地図画像の位置または範囲が決定されている。なお、地図画像と基準位置60との位置関係は任意に定義可能であり、たとえば地図画像の中央に基準位置60を設定してもよいし、中央以外の位置(
図10の例では中央やや上)に基準位置60を設定してもよい。
画像I4において、店舗群に含まれる各店舗のそれぞれについて、地図画像の上に共通表現(アイコン)が重畳されている。つまり、各店舗の空き情報を表現するアイコンとして、空きありを示すアイコン、やや混雑を示すアイコン、満席を示すアイコンのいずれかが用いられている。その結果地図上において、例えば、十分な席数が空いている類似のステータスが異なる文言で表現されていることが生じない。画像I4を表すデータは、ステップS13で取得した地図画像と、ステップS15で取得した各店舗の位置とに基づいて生成することができる。たとえば、空席管理サーバ10は、地図画像において、各店舗の緯度経度に対応する位置に、ステップS16で取得したアイコンを重畳させることにより、画像I4を生成する。
なお、
図10の例では、アイコンが店舗位置を示す(たとえばピン形状の根本が店舗位置に対応する)が、アイコンの他に店舗位置を示す画像が表示されてもよい。たとえば、アイコンを表す画像と、ピン形状を表す画像とが個別に定義されてもよい。その場合には、たとえばまず地図画像にピン形状を重畳させ、さらにアイコンを重畳させることにより、画像I4を生成することができる。
ここで、上述のように地図画像は基準位置情報に基づいて取得されているので、空席管理サーバ10は、基準位置情報および共通表現に応じた地図形式の画像I4を表すデータを生成するということができる。
【0032】
図11に、カード形式の画像I5の例を示す。店舗群に含まれる店舗のいずれかについて、詳細な店舗情報および店舗の空き情報(この例では「待ちなし」というテキストデータ)が示されている。このように、空席管理サーバ10は、特定の店舗の空き情報に応じた画像I5を表すデータを生成する。ここでは例えば、
図4や
図5に示された店舗ID003のコーヒーカフェCに対応するカード形式の画像を
図11に示している。コーヒーカフェCの空き情報として、地図形式の表示では「空きあり」のアイコンが対応づけて配置されるが、カード形式の表示においては店舗が設定した「待ちなし」が表示されている。このように空きステータスを示すために、画像I4では各店舗共通の共通表現(アイコン)が用いられるが、画像I5では店舗個別に設定された空き情報の表現(テキストデータ)が用いられる。
なお、空席管理サーバ10は、画像I5を2以上の店舗について生成してもよく、たとえば店舗群に含まれる各店舗について生成してもよい。また、店舗群のうちから所定の選択基準に基づいて1以上の店舗を選択し、選択された店舗のみについて画像I5を生成してもよい。選択基準の具体例として、基準位置に最も近い1つの店舗を選択するようにしてもよい。
【0033】
図12に、統合画像I6の例を示す。統合画像I6は、画像I4および画像I5に基づいて生成される画像である。たとえば、統合画像I6において、地図形式の画像I4に、カード形式の画像I5が重畳される。統合画像I6を表すデータは、たとえば画像I4を表すデータおよび画像I5を表すデータを含むものとして構成することができるが、そのようにする必要はない(たとえば画像I4のうち、画像I5によって隠れる部分のデータを含まないものであってもよい)。
【0034】
(ステップS18)
説明を
図9に戻す。ステップS18において、空席管理サーバ10は、通信ネットワーク50を介して、統合画像I6を表すデータを、ユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30は、通信ネットワーク50を介してこれを受信する。なお、ここで送受信されるデータは、画像そのものを表すデータ(たとえばjpg形式データ)であってもよいし、画像以外の情報を含み統合画像I6を間接的に表すデータ(たとえば、地図画像と、重畳される各アイコンの内容および位置と、空き情報のテキストデータとを含むHTMLデータ)であってもよい。
(ステップS19)
ユーザ端末30は、表示装置34に統合画像I6を表示する。統合画像I6の表示は、ユーザ端末30において適切なUI(ユーザインタフェース)を用いて行われてもよい。
【0035】
<第1実施形態のまとめ>
いずれかの店舗40を訪れようとしているユーザは、ユーザ端末30を介して、複数の店舗の空きステータスを空席管理サーバ10に対して照会する。空席管理サーバ10は、この照会に応じ、基準位置に基づいて店舗群を決定し、各店舗について空き情報および共通表現を取得する。そして、検索結果を表す各画像を生成して、ユーザ端末30に返送する。
図10に示すように、複数の店舗の空き情報が表示される地図形式の画像I4では複数の段階の空きステータスを示す表示として共通表現に統一されたアイコンが用いられるので、各店舗が類似の空きステータスに対してそれぞれ異なる表現の空き情報を設定している場合であっても、3種類のアイコンのいずれかが表示されることになる。一方、
図11に示すように、特定の店舗の詳細が表示されるカード形式の画像I5では、店舗個別に登録された空き情報が用いられるので、各店舗が任意に指定した表現が表示されることになる。このため、ユーザは多数の店舗の空きステータスを容易に比較することができ、店舗の自由度と、ユーザにおける視認性とのバランスがよりよく実現される。
【0036】
[第2実施形態]
第1実施形態では、空き情報が表し得る空きステータスのパターンは、常に固定数(
図5の例では3通り)である。第2実施形態は、第1実施形態において、配信可能な空きステータスの数を店舗ごとに可変とするものである。また、第2実施形態では、ユーザが指定する検索条件に応じて、空きステータスの表示態様が変更される。以下、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と共通する部分については説明を省略する場合がある。
【0037】
図13に、第2実施形態に係る表現管理データベースD3の例を示す。表現管理データベースD3は、各店舗40について、当該店舗の空き情報のそれぞれを、空きステータスを表す共通表現のいずれかに関連付ける。
たとえば、店舗ID001の店舗では、2パターンの空き情報が定義されており、空き情報「空きあり」はアイコンI1に関連付けられ、空き情報「満席」はアイコンI3に関連付けられる。また、アイコンI2には空き情報が関連付けられない。
また、店舗ID002の店舗では、実施形態1と同様に3パターンの空き情報が定義され、それぞれアイコンI1~I3に関連付けられる。
さらに、店舗ID003の店舗では、4パターンの空き情報が定義されており、空き情報「待ちなし」はアイコンI1に関連付けられ、空き情報「10分待ち」「20分待ち」「30分待ち」はいずれもアイコンI3に関連付けられている。また、アイコンI2には空き情報が関連付けられない。
このように、本実施形態では、アイコンの数が店舗ごとに異なり得る。そして、空き情報は、当該異なり得る数のアイコンのいずれかに選択的に対応する。
【0038】
図14は、第2実施形態に係る空席管理システムによる、空きステータスの検索処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。空席管理サーバ10およびユーザ端末30は、
図14に示す処理手順を実行し、これによって本実施形態に係る情報処理方法を実行する。本実施形態では、とくに空席管理サーバ10が主な情報処理装置として動作する。
【0039】
(ステップS11)
ステップS11は実施形態1(
図9)と同様に実行され、ユーザ端末30は基準位置情報を取得する。
(ステップS11b)
ユーザ端末30は、検索条件を示す情報(検索条件情報)を取得する。検索条件情報は、検索の対象となる店舗を限定するための条件であり、ユーザが任意に選択または入力できるように構成される。具体例として、店舗のジャンルを特定のもの(たとえば「レストラン」)に限定することができる。また、検索対象が店舗以外の施設を含む場合には、施設のカテゴリを特定する条件であってもよく、たとえば検索対象を「温泉」に限定するという条件や、検索対象を「自治体の窓口」に限定するという条件が入力できるように構成されてもよい。
【0040】
(ステップS12b)
ユーザ端末30は、通信ネットワーク50を介して基準位置情報および検索条件情報を空席管理サーバ10に送信する。空席管理サーバ10は、これらの情報を、通信ネットワーク50を介して受信する。このようにして、空席管理サーバ10は基準位置情報および検索条件情報を取得する。この処理は、検索リクエストの送受信に対応する。
【0041】
(ステップS13)
ステップS13は実施形態1(
図9)と同様に実行され、空席管理サーバ10は地図画
像を取得する。
(ステップS14b)
空席管理サーバ10は、基準位置情報および検索条件情報に基づいて店舗群(施設群)を取得する。たとえば、基準位置から所定距離範囲に存在する店舗のうち、検索条件に該当する店舗を含む店舗群を取得する。
【0042】
(ステップS15)
ステップS15は実施形態1(
図9)と同様に実行され、空席管理サーバ10は、店舗群に含まれる各店舗の情報(店舗情報)を取得する。
(ステップS15b)
空席管理サーバ10は、検索条件情報に基づき、地図形式の画像I4における表示態様を決定する。すなわち、画像I4において共通表現(たとえばアイコン)を用いるか、または空き情報(たとえば個別のテキストデータ)を用いるかを決定する。より厳密には、検索条件情報に基づき、基準位置情報および共通表現に応じた画像I4を表すデータを生成するか、または、基準位置情報および空き情報に応じた画像I4を表すデータを生成するかを決定する。
ステップS15bにおける判断基準は当業者が適宜設計することができるが、たとえば、検索条件として施設のジャンルが指定されているか否かを判定基準としても良い。この場合、施設のジャンルを指定している場合には、個別に設定された空き情報をそのまま用いて表示し、施設のジャンルを特定されていない(ジャンルの全てを検索対象としている)場合には、共通表現による空きステータスの表示とする。
【0043】
(ステップS16およびS17)
ステップS15bにおいて共通表現を用いると決定された場合には、ステップS16およびS17が実施形態1(
図9)と同様に実行され、空席管理サーバ10は共通表現を取得して各画像データを生成する。
(ステップS17b)
ステップS15bにおいて空き情報を用いると決定された場合には、空席管理サーバ10は共通表現を取得せずに各画像データを生成する。
【0044】
図15に、ステップS17bにおいて生成される地図形式の画像I4bの例を示す。画像I4bでは、店舗群に含まれる各店舗のそれぞれについて、地図画像の上に空き情報(個別のテキストデータ)が重畳されている。たとえば、空席管理サーバ10は、地図画像において、各店舗の緯度経度に対応する位置に、店舗位置を示す画像(たとえばピン形状を表す画像)を重畳させ、さらに空き情報を重畳させることにより、画像I4bを生成することができる。
ここで、本実施形態では検索条件情報に基づいて店舗が限定されているので、空き情報が表示される店舗の数は第1実施形態と比べて少ない。
カード形式の画像および統合画像の生成方法についてはとくに説明しないが、第1実施形態(ステップS17)と同様にして生成することができる。
【0045】
(ステップS18およびS19)
ステップS18およびS19は実施形態1(
図9)と同様に実行され、空席管理サーバ10は統合画像を表すデータを送信し、ユーザ端末30はこれを受信して表示する。
<第2実施形態のまとめ>
第2実施形態では、ユーザが店舗を限定せずに検索した場合には第1実施形態と同様に共通表現を含む画像(たとえば
図10の画像I4)が表示されるので、第1実施形態と同様にユーザの視認性が向上する。
一方で、ユーザが店舗を限定して検索した場合には、個別の空き情報を含む画像(たとえば
図15の画像I4b)が表示されるので、視認性の向上度は第1実施形態に比較すると劣る可能性がある。しかしながら、店舗の限定により表示される店舗の数が少なくなるので、従来技術による検索に比較すると、視認性が向上すると言える。
【0046】
[他の実施形態]
第1および第2実施形態において、以下のような変形が可能である。
例えば共通表現による空き情報をデフォルトの表現とし、店舗が個別に設定できる空き情報をデフォルト(共通表現)のまま登録されている店舗に関しては、S16における処理をスキップするようにしても良い。
アイコンI1~I3の内容は適宜変更可能である。第1および第2実施形態では、アイコンI1~I3はいずれも文字列を画像として含むが、文字列を含まない画像としてもよい。たとえば、空きステータスに応じた人数のシンボルを含む画像としてもよい(具体例として、混雑度が低い場合には1人のシンボルを含む画像、混雑度が中程度の場合には2人のシンボルを含む画像、混雑度が高い場合には3人のシンボルを含む画像、等)。または、たとえば、空きステータスに応じた色を表す画像としてもよい(具体例として、混雑度が低い場合には青い画像、混雑度が中程度の場合には黄色の画像、混雑度が高い場合には赤い画像、等)。
共通表現はアイコン以外の表現であってもよく、とくに画像以外の表現であってもよい。たとえばテキストデータであってもよい。同様に、空き情報はテキストデータ以外の表現であってもよく、たとえばアイコン等の画像であってもよい。
ステップS19の後、ユーザの操作に応じて画像I5の内容が変更されてもよい。たとえば、画像I4または画像I4bが表示された状態において、特定の店舗が選択されると、それまで表示されていた画像I5に代えて、選択された店舗に対応する画像I5が表示されてもよい。
また、画像I5を生成する処理は省略してもよい。たとえば、ステップS17では画像I4のみを生成してもよい。その場合には、図示しない別途の処理において画像I5が生成されてもよい。たとえば、当初は画像I4のみが表示され、画像I4において特定の店舗が選択されることに応じて、選択された店舗について画像I5が生成され表示されるようにしてもよい。ステップS17における画像I4bについても同様である。
逆に、画像I4および画像I4bを生成する処理を省略してもよい。たとえば、ステップS17およびS17bでは画像I5のみを生成してもよい。その場合には、たとえば統合画像I6に代えて、複数の画像I5を含むリスト画像を生成してもよい。
図16に、このようなリスト画像I7の例を示す。リスト画像I7において、店舗の表示順序は任意の基準に基づいて決定することができるが、たとえば基準位置に基づいて決定されてもよく、具体例として基準位置からの距離が最も小さい店舗の画像I5をリスト形式のトップに表示してもよい。また、
図16には示さないが、リスト画像I7に含まれる画像I5は、空き情報に代えて、または空き情報に加えて、共通表現(アイコン)を含んでもよい。
【0047】
第2実施形態において、ステップS15bの判断は検索条件情報に基づいて行われるが、この判断は他の条件に基づいて行われてもよい。たとえば、店舗群に含まれる店舗の数に基づき、店舗数が所定閾値以上である場合には共通表現を用い、店舗数が所定閾値未満である場合には空き情報を用いるようにしてもよい。このようにすると、店舗数が多く視認性が低下しやすい場合には共通表現を用いて視認性を維持し、店舗数が少なく視認性が高い場合には空き情報を用いて店舗の指定を優先することができる。
また、たとえば、空きステータスを、店舗位置を示す位置に表示する場合には共通表現を用い、店舗位置を示さない位置に表示する場合には空き情報を用いるようにしてもよい。たとえば、地図形式の画像I4では店舗位置を示す位置に空きステータスが表示されるので、共通表現が用いられ、カード形式の画像I5では店舗位置を示さない位置(カード内)に空きステータスが表示されるので、空き情報が用いられる。なお、この例では、第1実施形態と動作は異なるが、結果として表示される各画像は第1実施形態と同一となる。
【0048】
第1および第2実施形態では、とくに空席管理サーバ10が主な情報処理装置として動作するが、ユーザ端末30が主な情報処理装置として動作してもよい。
図17は、このような変形例に係る空席管理システムによる、空きステータスの検索処理に係る処理手順の例を示すフローチャートである。
【0049】
(ステップS11~S15)
ステップS11~S15は実施形態1(
図9)と同様に実行される。ユーザ端末30は、通信ネットワーク50を介して基準位置情報を送信する。また、空席管理サーバ10は店舗情報を取得する。
(ステップS15c)
空席管理サーバ10は、通信ネットワーク50を介して店舗情報をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30は、店舗情報を、通信ネットワーク50を介して受信する。上述のように店舗情報は空き情報を含むので、ユーザ端末30はここで空き情報を取得する。
【0050】
(ステップS16)
本変形例ではユーザ端末30がステップS16を実行し、店舗ごとに、空き情報に基づいて共通表現を取得する。なお、ステップS16の実行に必要な情報をユーザ端末30に記憶させるための処理は、当業者が適宜設計可能である。たとえば、店舗管理データベースD1に含まれる情報については、店舗群に含まれる店舗に係る部分のみステップS15cにおいて店舗情報とともに送受信してもよいし、事前にすべての店舗について空席管理サーバ10からユーザ端末30に送信しておいてもよい。アイコンI1~I3を表す画像についても同様である。
【0051】
(ステップS17)
本変形例ではユーザ端末30がステップS17を実行し、画像データを生成する。
ステップS18は省略される。
(ステップS19)
ステップS19は実施形態1(
図8)と同様に実行され、ユーザ端末30は、表示装置34に統合画像I6を表示する。
【符号の説明】
【0052】
1…空席管理システム
10…空席管理サーバ(情報処理装置)
20…店舗管理端末
30…ユーザ端末(情報処理装置)
40…店舗
50…通信ネットワーク
60…基準位置
D1…店舗管理データベース
D2,D3…表現管理データベース
I1,I2,I3…アイコン(共通表現)
I4,I4b…画像(第1画像)
I5…画像(第2画像)
I6…統合画像
I7…リスト画像