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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】制御装置、制御システム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/43 20060101AFI20241022BHJP
   E02F 9/24 20060101ALI20241022BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
E02F3/43 B
E02F9/24 B
E02F9/20 M
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020186817
(22)【出願日】2020-11-09
(65)【公開番号】P2022076406
(43)【公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】太田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】角野 陽輔
(72)【発明者】
【氏名】豊嶋 利行
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/053105(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/189203(WO,A1)
【文献】特開2006-307436(JP,A)
【文献】特開2006-257724(JP,A)
【文献】特開2007-23486(JP,A)
【文献】特開2019-108722(JP,A)
【文献】特開2016-176289(JP,A)
【文献】特開2010-198519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/43
E02F 9/24
E02F 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動部を有する作業機械を制御する制御装置であって、
前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する取得手段と、
前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段と、
前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段と、
を備えている制御装置。
【請求項2】
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記特定手段は、前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定し、前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
距離センサによる検出値に基づいて、前記周辺情報として前記作業機械を含む3次元マップを生成する周辺情報生成手段を更に備えている、
請求項1から4の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記動作制御手段は、前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御する、
請求項1から5の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
可動部を有する作業機械を制御する制御システムであって、
制御装置と、
前記作業機械の姿勢を示す状態情報を取得する第1のセンサと、
を含み、
前記制御装置は、
前記状態情報と前記作業機械の動作を示す動作情報とに基づいて、前記可動部と周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段と、
前記安全距離と前記作業機械の前記周辺の物体の配置を示す周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段と、
を備えている、
制御システム。
【請求項8】
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、
請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、
請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記特定手段は、前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定し、前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定する、
請求項7から9のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項11】
前記周辺情報を取得する第2のセンサを更に備え、前記制御装置は、前記第2のセンサによる検出値に基づいて、前記作業機械を含む3次元マップを生成する周辺情報生成手段を更に備えている、
請求項7から10のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項12】
前記動作制御手段は、前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御する、
請求項7から11のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項13】
可動部を有する作業機械を制御する制御方法であって、
少なくとも1つのプロセッサが、
前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得すること、
前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定すること、及び
前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御すること、
を含む制御方法。
【請求項14】
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、
ことを特徴とする請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、
ことを特徴とする請求項14に記載の制御方法。
【請求項16】
前記安全距離を特定することは、
前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定すること、及び
前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定すること、を含む、
請求項13から15のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項17】
前記周辺情報を取得することは、
距離センサによる検出値に基づいて、前記周辺情報として前記作業機械を含む3次元マップを生成すること、を含む、
請求項13から16のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項18】
前記作業機械の動作を制御することは、
前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御すること、を含む、
請求項13から17のいずれか1項に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、制御システム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、労働者人口の減少や労働力不足による作業負荷の増大への対応として、ロボットの活用が注目されている。例えば建設業界においては、現場作業員の高齢化、若手就業者の減少等による労働力不足と技能の継承のため、自律型の建設機械を用いた施工の自動化が求められている。しかし、建設機械は大型であり、他の建設機械や設備との接触は大事故に発展する虞があることから、自動運転による操作においては、目的外の構造物(例えばダンプや柱等)への接触を回避する必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、障害物に対して設定された侵入不可領域にショベルが侵入した場合に、ショベルを減速または停止する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開WO2019/189203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のショベルにおいては、ショベルが動作している最中に侵入不可領域に侵入した場合は、センサ情報を取得して解析後に制御するまでの間に、ショベルが障害物に接触する可能性がある。そのような可能性を低減するために、例えば侵入不可領域を実際よりも広く設定するということが考えられる。しかし、侵入不可領域を広く設定すれば接触の可能性は低減するものの、侵入不可領域に侵入する可能性は増大するため、ショベルを減速または停止する必要が生じやすく、稼働率が低下する虞がある。
【0006】
本発明の一態様は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制する、作業機械の制御装置、制御システム及び制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る制御装置は、可動部を有する作業機械を制御する制御装置であって、前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する取得手段と、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段と、前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る制御システムは、 可動部を有する作業機械を制御する制御システムであって、制御装置と、前記作業機械の姿勢を示す状態情報を取得する第1のセンサと、を含み、前記制御装置は、前記状態情報と前記作業機械の動作を示す動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段と、前記安全距離と前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段と、を備える。
【0009】
本発明の一態様に係る制御方法は、可動部を有する作業機械を制御する制御方法であって、少なくとも1つのプロセッサが、前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得すること、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定すること、及び前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御すること、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制する、作業機械の制御装置、制御システム及び制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の例示的実施形態1に係る制御システムの構成を示すブロック図である。
図2】例示的実施形態1に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図3】例示的実施形態1に係る作業機械の制御方法のフローチャートである。
図4】本発明の例示的実施形態2に係る制御システムの構成を示す図である。
図5】例示的実施形態2に係る作業場所における侵入禁止エリアの設定例である。
図6】侵入禁止エリアを導出するための、可動部の形状を示す概略図である。
図7】例示的実施形態2に係るバックホウの制御方法の流れを示すフロー図である。
図8】本発明の例示的実施形態3に係る制御システムの構成を示す図である。
図9】例示的実施形態3に係るバックホウの制御方法の流れを示すフロー図である。
図10】ソフトウェアによって制御装置を実現するための構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔例示的実施形態1〕
本発明の第1の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本例示的実施形態は、後述する例示的実施形態の基本となる形態である。
【0013】
(制御システムの構成)
図1は、例示的実施形態1に係る制御システム1の構成を示すブロック図である。制御システム1は、可動部を有する作業機械を制御する制御システムであって、制御装置30と、作業機械の姿勢を示す状態情報を取得する第1のセンサ40と、を備える。具体的には、制御システム1は、状態情報を取得する第1のセンサ40と、状態情報と作業機械の動作を示す動作情報とに基づいて、作業機械の可動部と周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定部35と、安全距離と作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報とに応じて、作業機械の動作を制御する動作制御部36と、を備える。特定部35は、本例示的実施形態において特定手段を実現する構成である。動作制御部36は、本例示的実施形態において動作制御手段を実現する構成である。安全距離とは、バックホウの各部が、移動しうる領域を規定する距離である。具体的には、バックホウの各部と物体との距離がその安全距離以上となるように制御するための目標値である。なお、第1のセンサ40と制御装置30(特定部35と動作制御部36)とは、有線による接続のほか、4G、5G(ローカル5Gを含む)、WiFi(登録商標)、LTE等の無線により接続して通信してもよい。
【0014】
なお、図1に示す実施形態では、特定部35と動作制御部36が1つの制御装置30に組み込まれているように記載しているが、これらは必ずしも1つの制御装置に組み込まれる必要はない。例えば、特定部35と動作制御部36が異なる装置に配置されていてもよい。そして、これらが有線通信又は無線通信で接続されていてもよい。また、特定部35と動作制御部36がクラウド上に配置されていてもよい。
【0015】
(制御装置の構成)
図2は、例示的実施形態1に係る制御装置30の構成を示すブロック図である。制御装置30は、取得部31と、安全距離特定部(特定部)35と、動作制御部36と、を備える。取得部31は、作業機械の姿勢を示す状態情報、作業機械の動作を示す動作情報、及び、作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する。安全距離特定部35は、状態情報と動作情報とに基づいて、可動部と周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する。動作制御部36は、安全距離と周辺情報とに応じて、作業機械の動作を制御する。取得部31は、本例示的実施形態において取得手段を実現する構成である。安全距離特定部(特定部)35は、本例示的実施形態において特定手段を実現する構成である。
【0016】
(制御方法の流れ)
図3は、例示的実施形態1に係る可動部を有する作業機械の制御方法のフローチャートである。制御方法は、ステップS10において、少なくとも1つのプロセッサが、作業機械の姿勢を示す状態情報、作業機械の動作を示す動作情報、及び、作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する。次に、ステップS12において、状態情報と動作情報とに基づいて、可動部と周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する。次に、ステップS14において、安全距離と周辺情報とに応じて、作業機械の動作を制御する。
【0017】
上記の制御装置、制御システム、及び制御方法によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制する、作業機械の制御装置、制御システム及び制御方法を提供することができる。
【0018】
〔例示的実施形態2〕
(制御システムの構成)
次に、本例示的実施形態2に係る制御システム2の構成について、図面を参照して説明する。本実施形態2では、無人で作業するバックホウ100を制御対象とする制御システム2を例にとって説明する。図4は、本発明の例示的実施形態2に係る制御システム2の構成を示す図である。制御システム2は、制御装置30Aと、センサ40(第1のセンサ401,402,403,404)とを備える。以下、制御装置30とセンサ40について順に説明するが、その前に、バックホウ100について説明する。
【0019】
本実施形態に係るバックホウ100は、制御装置30Aから受信する制御指示に基づいて動作する。図4に示すように、バックホウ100は、走行部10と、走行部10に取り付けられた可動部20と、コントローラ80と、を含む。走行部10は、バックホウ100の前進、後進、右折、左折を可能とする走行装置である。走行部10は、例えば無限軌道ベルトを用いて走行する。可動部20は、旋回部21と、旋回部に取り付けられたブーム22と、ブーム22の先端部に取り付けられたアーム23と、アーム23の先端部に取り付けられたバケット24と、を含む。コントローラ80は、制御装置30Aから受信した動作制御信号に従って、バックホウ100を制御する。
【0020】
なお、以下の説明では、バックホウ100が制御装置30Aの指示に従って動作することを記載しているが、オペレータによる遠隔操作が行われてもよい。さらに、オペレータによる遠隔操作が作業プログラムとは異なる場合、又は操作ミス等の場合は、制御装置30Aが修正するようにしてもよい。なお、制御装置30Aは、バックホウ100に搭載されていてもよい。
【0021】
旋回部21は、走行部10の上で、図の紙面に垂直な平面内での旋回が可能である。なお、バックホウ100が水平な地面にある場合は、図4の紙面に垂直な平面は水平面となるため、以下ではこの面を便宜的に「水平面」と称する。ブーム22は、ブーム軸221を中心に、水平面に略垂直な平面内で往復旋回が可能である。アーム23は、ブーム22と同じ旋回面で、アーム軸231を中心に往復旋回が可能である。バケット24は、アーム23の旋回面と同じ旋回面で、バケット軸241を中心に往復旋回が可能である。
【0022】
バックホウ100は、制御装置30AからインターネットN1を介して動作制御信号を受けたコントローラ80によって制御される。バックホウ100は、無人で所定の作業範囲を走行部10で移動し、旋回部21とブーム22とアーム23とを操作してバケット24で土砂を掬い取り、その土砂を所定の位置まで運搬する作業機械である。
【0023】
なお、バックホウ100は、コントローラ80によって制御される場合のほか、操作レバーにアタッチメントを取り付けて、そのアタッチメントに動作制御信号を送ることで操作されてもよい。また、本実施形態では、コントローラ80がバックホウ100に搭載されている例を説明しているが、操作方法はこれに限らない。例えば、作業敷地内にサーバを配置して、サーバから動作制御信号を送信してバックホウ100を操作してもよい。また、サーバは、作業敷地内ではなく、クラウド上に配置してもよい。
【0024】
(制御装置の構成)
次に、制御装置30Aの構成について説明する。図4に示すように、制御装置30Aは、可動部20を有するバックホウ100を制御する制御装置であって、取得部31、安全距離特定部35、動作制御部36、記憶部38、及び通信部39を含む。取得部31、安全距離特定部35、動作制御部36、記憶部38、及び通信部39は、互いに電気的に接続されている。
【0025】
なお、図4に示す実施形態では、取得部31、安全距離特定部35、及び動作制御部36等が1つの制御装置30Aに組み込まれているように記載しているが、これらは必ずしも1つの制御装置に組み込まれる必要はない。例えば、取得部31、安全距離特定部35、及び動作制御部36等が別々に配置されていてもよい。そして、これらが有線通信又は無線通信で接続されていてもよい。また、取得部31、安全距離特定部35、及び動作制御部36等がクラウド上にあってもよい。
【0026】
取得部31は、バックホウ100の姿勢を示す状態情報を取得する状態情報取得部32、バックホウ100の動作を示す動作情報を取得する動作情報取得部33、及びバックホウ100の周辺の物体60の配置を示す周辺情報を取得する周辺情報取得部34を含む。状態情報取得部32は、本例示的実施形態において状態情報取得手段を実現する構成である。動作情報取得部33は、本例示的実施形態において動作情報取得手段を実現する構成である。周辺情報取得部34は、本例示的実施形態において周辺情報取得手段を実現する構成である。以下、各部について順に説明する。
【0027】
状態情報取得部32は、後述のセンサ401,402,403,及び404(これらを総称して「第1のセンサ40」と称する。)からの検出値(状態情報)を、インターネットN1を介して取得する。具体的には、第1のセンサ40での検出値は、例えば、コントローラ80に送られ、コントローラ80が取りまとめてインターネットN1を介して制御装置30Aに送信される。又は、第1のセンサ40での検出値は、コントローラ80を介さずに直接インターネットN1を介して制御装置30Aに送信されてもよい。
【0028】
さらに、状態情報取得部32は、取得した状態情報から、可動部20の形状を導出する。バックホウ100の状態情報とは、例えば、旋回部21、ブーム22、アーム23、及びバケット24のそれぞれの旋回角度であり、これらから可動部20の形状を導出することができる。形状とは、例えば、可動部20の特定点における3次元座標であってもよい。3次元座標は、後述する周辺情報に基づき生成される3次元マップの座標系と同じ座標系である。
【0029】
特定点とは、障害物に衝突する可能性が高い点である。可動部20の特定点は、例えば、ブーム22の先端部、アーム23の先端部、及びバケット24の先端部等としてもよい。また、走行部10の特定点は、例えば走行部10の左右の前端部及び左右の後端部としてもよい。
【0030】
なお、バックホウ100の状態情報として、バックホウ100の位置情報と向き情報を含めてもよい。位置情報は、例えばGPS(Global Positioning System)を用いて取得することができる。向き情報とは、走行部10の向きである。向き情報は、方位センサを用いて取得することができる。又は、バックホウ100の位置情報と向き情報は、作業開始前の停止位置である初期位置と向きを、記憶部38に記憶した周辺情報に記憶させ、作業開始後のバックホウ100の動作情報から移動方向と移動距離を導出し、移動先での位置と向きを随時更新し、位置情報と向き情報として利用してもよい。
【0031】
動作情報取得部33は、バックホウ100の動作情報を取得する。バックホウ100の動作情報は、例えば、バックホウ100の動特性を示す情報である。動特性を示す情報には、走行部10の動特性を示す情報又は可動部20の動特性を示す情報が含まれる。動特性を示す情報とは、バックホウ100の各部の動作の特性を示す情報である。具体的には、例えば、バックホウ100の各部が停止しているか、動いているか、又は動き始めようとしているか、の情報である。また、動いている、又は動き始めている場合は、その速度又は加速度等である。動特性には、例えば、可動部20の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる。なお、速度には、角速度が含まれ、加速度には角加速度が含まれる。
【0032】
バックホウ100の各部の動作の速度又は加速度が大きくなると、他の物体に衝突する危険度が大きくなる。また、速度又は加速度が大きいと、衝突時の衝撃が大きくなり、危険度も高くなる。つまり、動特性は、危険度を示す指標でもあり、動特性により危険度を推定することができる。また、このような危険度に応じて、バックホウ100の動作を制御してもよい。
【0033】
速度、加速度等の動作情報は、第1のセンサ40からの検出値から取得することができる。例えば、第1のセンサ40が、加速度センサなどのように、速度及び加速度を検出できる場合は、第1のセンサ40の検出値から速度及び加速度を直接導出することができる。また、第1のセンサ40が速度及び加速度を検出できない場合でも、バックホウ100の各部位の距離と第1のセンサ40が検出するバックホウ100の各部位の直近の旋回角度とから、単位時間あたりにバックホウ100の各部位がそれぞれどの程度動いたかの移動距離を計算し、その移動距離と単位時間とから速度や加速度を導出することができる。これにより、3次元座標における、走行部10を含めた可動部20の特定点の速度(又は角速度)、及び加速度(又は角加速度)を導出することができる。
【0034】
なお、動作情報は、例えば、動作制御部36が出力する動作制御信号から取得してもよい。例えば、動作制御信号に基づく走行部10と可動部20の各部の動きの速度及び加速度をデータベース化しておき、データベースを参照して動作制御信号から各部の動きの速度及び加速度を導出することができる。このデータベースは、動作制御信号に基づく走行部10と可動部20の各部の動きの速度及び加速度を予め観測して作成してもよい。また、動作制御信号に加え、バックホウ100の姿勢を示す状態情報も含めてデータベース化してもよい。
【0035】
周辺情報取得部34は、記憶部38に記憶された周辺情報を取得し、3次元マップを生成する。具体的には、周辺情報は、バックホウ100の作業場所に存在する物体の位置(表面)データを3次元的に記録した情報である。周辺情報は、後述する侵入禁止エリアを含んでもよい。
【0036】
安全距離特定部35は、状態情報と動作情報とに基づいて、可動部20と周辺の物体60との間に設定される安全距離を特定する。状態情報と動作情報は前述したとおりである。安全距離特定部35は、例えば、可動部20の速度又は加速度に応じて、安全距離を特定する。また、安全距離特定部35は、走行部10の速度又は加速度を加味した可動部20の速度又は加速度に応じて、安全距離を特定することが好ましい。
【0037】
安全距離とは、バックホウ100の各部(例えば、特定点)が、移動しうる領域を規定する距離である。具体的には、バックホウ100の各部と物体との距離がその安全距離以上となるように制御するための目標値である。安全距離特定部35は、バックホウ100の動作情報に応じて、安全距離を変化させる。安全距離の具体的な導出方法については後述する。
【0038】
動作制御部36は、周辺情報が示す物体60と、可動部20との間の距離が、安全距離未満となった場合に、当該物体60を回避するように可動部20を制御する。具体的には、動作制御部36は、物体60と、可動部20との間の距離が、安全距離未満となった場合に、旋回部21、ブーム22、アーム23、又はバケット24を移動させ、物体60との衝突を回避する。また、バックホウ100の各部の移動速度を低減してもよい。最終的には、動作制御部36は、バックホウ100を停止させてもよい。
【0039】
周辺情報は、バックホウ100が作業を行う作業現場に存在する物体60の3次元的配置を示す情報である。作業現場に存在する物体60は、「周辺の物体」とも称する。なお、周辺の物体60の位置に基づいて生成された、後述する侵入禁止エリア70も周辺情報の一部であってもよい。本実施形態においては、周辺情報は、記憶部38に予め記憶されている。具体的には、周辺情報は、作業を開始する前に記憶部38に記憶される。例えば、周辺情報は、作業を開始する前に、オペレータが入力してもよいし、制御装置30Aが、施設情報を集約するサーバ等から収集しても良い。
【0040】
記憶部38は、上述の周辺情報を予め記憶しているほか、ROM(Read Only Memory)に、状態情報取得部32、動作情報取得部33、周辺情報取得部34、安全距離特定部35、及び動作制御部36のプログラムを記憶していてもよい。このようなプログラムは、制御装置30Aの1又は複数のプロセッサにより、RAMに展開され、実行されてもよい。これにより、各プログラムを各部として機能させることができる。
【0041】
センサ(第1のセンサ)40は、例えば、旋回部21、ブーム22、アーム23、及びバケット24のそれぞれの旋回角度を検出するセンサである。具体的には、センサ401は、旋回部21の旋回角度を検出する、例えばジャイロセンサである。また、センサ401は、旋回部21を旋回させるモータの回転数を検出するエンコーダでもよい。センサ402は、ブーム22の水平面からの角度を検出する傾斜センサ又はジャイロセンサである。センサ402は、ブーム22を旋回させる油圧シリンダのロッドの移動距離を検出するエンコーダでもよい。センサ403は、アーム23の、ブーム22に対する角度を検出する、例えば傾斜センサ、ジャイロセンサ、又はエンコーダである。センサ404は、バケット24の、アーム23に対する角度を検出する、例えば傾斜センサ、ジャイロセンサ、又はエンコーダである。なお、センサ402~404は、それぞれ、バックホウ100の外部に設置されてもよいし、内部に設置されてもよい。外部に設置される場合、センサ402~404は、それぞれ、傾斜センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、ストロークセンサ、又はエンコーダ等である。また、内部に設置される場合、センサ402~404は、それぞれ、圧力センサ、流量センサ、シリンダセンサ、油圧センサ、又はストロークセンサ等である。
【0042】
(安全距離の設定)
次に、安全距離特定部35による安全距離の設定方法について説明する。まず、安全距離特定部35は、周辺情報に基づいて、侵入禁止エリア70を予め生成しておく構成としてもよい。侵入禁止エリア70は、バックホウ100が接触してはいけない物体、又は侵入してはいけないエリアを面で表したものである。
【0043】
侵入禁止エリア70は、物体60を取り囲む、所定の形状の面として設定してもよい。例えば、図5に示すように、作業場所にある資材置場の周囲に矩形状の面である侵入禁止エリア70Aを設ける。また、上方に通された梁の周囲に矩形状の面である侵入禁止エリア70Bを設ける。なお、可動部20が到達できる最大到達高さ以上の高さには、侵入禁止エリア70Bを設定する必要はない。つまり、侵入禁止エリア70Bを設定する上限は、可動部20が到達できる最大到達高さまででよい。また、バックホウ100が作業できない斜面がある領域の手前に、侵入禁止エリア70Cを設ける。侵入禁止エリア70Cの幅及び奥行はバックホウ100の到達範囲に合わせて設定可能である。
【0044】
侵入禁止エリア70A、70Bは、バックホウ100が資材置場及び梁等の物体60に接触しないための制限エリアである。一方、侵入禁止エリア70Cは、バックホウ100が作業できない斜面に侵入しないように規制する制限エリアである。このように、所定の面を設定することにより、接触防止のためだけでなく、転落防止のための侵入禁止エリアを設けることができる。
【0045】
以上のように、物体60を取り囲む規則的な形状の面を侵入禁止エリアとすることにより、不規則な物体60の表面を侵入禁止エリアとする場合に比べて、侵入禁止エリアのデータ量、及び安全距離の設定に必要なデータ量と計算量を低減でき、安全距離の演算速度を速めることができる。
【0046】
安全距離特定部35は、状態情報と、動作情報と、に基づいて、例えば可動部20の特定点の安全距離を特定する。より具体的には、安全距離特定部35は、可動部20の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定し、安全距離を、楕円体の半径として特定する。以下では、バケット24の先端部から物体60までの間の安全距離を特定する一例を説明する。
【0047】
図6は、可動部20の形状を示す概略図である。図6に示すように、バケット24の先端部の3次元座標を(x、y、z)とする。この3次元座標系は、周辺情報を表す3次元座標系と同じである。バケット24の先端部の3次元座標は、状態情報から導出することができる。例えば、ブーム軸221の中点を3次元座標の原点とすると、各座標は、下記式(1)のように表される。ここで、θはバックホウ100の向き、θはブーム角、θはアーム角、θはバケット角を示す。ブーム角θは、基準面(旋回部21の旋回面)からのブーム22の角度、アーム角θは、ブーム22に対するアーム23の角度、バケット角θは、アーム23に対するバケット24の角度である。
【0048】
【数1】
【0049】
安全距離は、バックホウ100の動作又はセンサ特性に合わせて、可変長の楕円体として表すことができる。つまり、物体60の任意の点(x、y、z)がバケット24の先端部に衝突するか否かは、以下の式(2)で算出することができる。
【数2】
【0050】
上記式(2)の等号が成り立つ(x、y、z)は、楕円体を形成し、それより外部の点であればバケット24の先端部に衝突しないと判定される。上記式(2)において、a,b,cは可変数であり、これらを変えることにより、それぞれ楕円体の3軸方向(x軸方向、y軸方向、z軸方向)の半径距離を変えることができる。
【0051】
例えば、可動部20の移動速度ベクトルが大きい軸方向には大きく安全距離を取るべきであることから、下記式(3)に示す移動速度ベクトルに合わせて楕円体の各軸半径を決定することができる。移動速度は、動作情報から導出することができる。
【数3】
【0052】
式(3)に示すf(v)は、可変数aを、x軸方向の速度vに応じて変化させる正の相関を有する関数である。つまり、速度vが大きいほど、可変数aは大きくなる。同様に、f(v)は、可変数bを、y軸方向の速度vに応じて変化させる正の相関を有する関数である。また、f(v)は、可変数cを、z軸方向の速度vに応じて変化させる正の相関を有する関数である。これにより、移動速度が大きい軸方向には大きい安全距離を取ることができる。
【0053】
また、例えば、下記式(4)に示すように、センサ40の誤差特性に合わせて楕円体の半径を変えることができる。
【数4】
【0054】
式(4)は、センサ404からの出力に誤差が含まれている場合に、その誤差を考慮して半径を決めるための計算式である。具体的には、検出されたバケット角θに、x軸方向の角度誤差Δθ3x、y軸方向の角度誤差Δθ3y、及びz軸方向の角度誤差Δθ3zが含まれている場合に、式(2)における可変数a,b,cをa’,b’,c’に置き換える。式(4)中のlは、バケット軸241からバケット24の先端部までの距離である。これにより、センサ404に誤差があっても、その誤差を考慮して安全側に安全距離を設定することができる。
【0055】
安全距離は、バックホウ100の状態情報と動作情報に応じて適時に変更される。例えば、可動部20の一部の速度が変化した場合は、安全距離特定部35が安全距離を再計算するように設定してもよい。これにより、バックホウ100が稼働中の場合は、短時間で安全距離が再計算され、更新されうる。
【0056】
以上のようにして3次元方向の安全距離が設定されると、動作制御部36は、設定された安全距離に応じて、バックホウ100の動作を制御することができる。例えば、動作制御部36は、物体60と、バケット24の先端部との間の距離が、安全距離未満となった場合に、当該物体60を回避するように可動部20を制御する。また、動作制御部36は、侵入禁止エリア70と、バケット24の先端部との間の距離が、安全距離未満となった場合に、当該侵入禁止エリア70を回避するように可動部20を制御してもよい。
【0057】
上述の安全距離の特定方法においては、バックホウ100、特に可動部20の動特性(例えば、移動速度ベクトル)を考慮して、速度が大きい方向については安全距離を大きく取り、速度が小さい方向については安全距離を小さく取ることができる。従って、安全距離を必要最小限の距離で特定することができる。
【0058】
(制御システム2の構成及び効果)
以上のように、本例示的実施形態2に係る制御システム2においては、可動部20を有する作業機械(バックホウ100)の制御装置30Aと、バックホウ100の姿勢を示す状態情報を取得する第1のセンサ40と、を含み、制御装置30Aは、状態情報と、バックホウ100の動作情報と、に基づいて、可動部20と周辺の物体60との間に設定される安全距離を特定し、安全距離と周辺情報に応じて、バックホウ100の動作を制御する構成が採用されている。このため、本例示的実施形態2に係る制御システム2によれば、バックホウ100の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0059】
なお、動作制御部36は、物体60とバックホウ100との間の距離が安全距離未満となった場合に、最終的にバックホウ100を停止させる場合がある。その場合は、動作制御部36は、バックホウ100の可動部20を折り畳んで衝突の虞がない安全な領域まで退避させ、予め設定されていた作業領域の別な場所に向けて移動させ、作業を再開させてもよい。
【0060】
(制御装置30Aの構成及び効果)
また、本例示的実施形態2に係る制御装置30Aにおいては、バックホウ100の状態情報、バックホウ100の動作情報、及び、バックホウ100の周辺の物体60の配置を示す周辺情報を取得する取得部と、状態情報と動作情報とに基づいて、可動部20と周辺の物体60との間に設定される安全距離を特定する特定部と、安全距離と周辺情報とに応じて、バックホウ100の動作を制御する動作制御部と、を備えている。このため、本例示的実施形態2に係る制御装置30Aによれば、バックホウ100の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0061】
(制御方法の流れ)
本例示的実施形態に係る制御方法S2の流れについて、図7を参照して説明する。図7は、バックホウ100の制御方法S2の流れを示すフロー図である。
【0062】
まず、ステップS20において、周辺情報取得部(少なくとも1つのプロセッサ)34は、記憶部38からバックホウ100の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する。次に、ステップS21において、状態情報取得部(少なくとも1つのプロセッサ)32は、センサ40からバックホウ100の姿勢を示す状態情報を取得する。次に、ステップS22において、動作情報取得部(少なくとも1つのプロセッサ)33は、動作制御部36からバックホウ100の動作を示す動作情報を取得する。次に、ステップS23において、安全距離特定部35は、状態情報と動作情報とに基づいて、バックホウ100の可動部20と周辺の物体60との間に設定される安全距離を特定する。次に、ステップS24において、動作制御部36は、安全距離と周辺情報とに応じてバックホウ100の動作を制御する。次に、ステップS25において、動作制御部36は、動作制御が終了したか否かを判定する。動作制御が終了した場合(ステップS25:Y)は、動作制御は終了する。動作制御が終了していない場合(ステップS25:N)は、動作制御はステップS21に戻る。動作制御が終了した場合とは、例えば、バックホウ100の作業が終了した場合、又は制御装置30Aが動作制御終了の指示を受信した場合等である。
【0063】
なお、ステップS22の動作情報はバックホウ100の動特性を示す情報であってもよいこと、動特性には、可動部20の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれることは、前述のとおりである。ステップS23の安全距離を特定することは、可動部20の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定すること、及び安全距離を、楕円体の半径として特定することを含むことは、前述のとおりである。ステップS24のバックホウ100の動作を制御することは、周辺情報が示す物体60と、可動部20との間の距離が、安全距離未満となった場合に、当該物体60を回避するように可動部20を制御することを含むことは、前述のとおりである。
【0064】
なお、バックホウ100の形状又は移動状態(移動又は旋回の有無、移動速度、加速度、角速度、角加速度等)が変わった場合は、新たに状態情報と動作情報を取得して、安全距離を特定し直し、新たな安全距離と周辺情報に応じて動作制御を行うことが好ましい。
【0065】
(制御方法S2の効果)
以上のように、本例示的実施形態に係る制御方法S2においては、状態情報と動作情報と周辺情報とを取得し、状態情報と動作情報とに基づいて安全距離を特定し、その安全距離と周辺情報とに応じてバックホウ100の動作を制御する、という構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る制御方法S2によれば、バックホウ100の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0066】
〔例示的実施形態3〕
次に、本発明の第3の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、例示的実施形態2にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0067】
図8は、本発明の例示的実施形態3に係る制御システム3の構成を示す図である。本実施形態3に係る制御システム3は、制御装置30Bと、距離情報を取得する距離センサ(第2のセンサ)50を備えている。制御対象であるバックホウ100は、例示的実施形態2に係るバックホウ100と同じ構成であるので、説明は省略する。
【0068】
距離センサ50は、例えば、レーザによって物体までの位置を計測する3DLidar(3D Laser Imaging Detection and Ranging)である。3DLidarは、作業場所の高所に配置され、レーザ光を出射して、周辺の物体60から反射波が戻ってくるまでの時間を計測する。なお、距離センサ50は3DLidarに限られず、周辺情報を取得可能なセンサであればよく、例えばToF(Time of Flight)カメラ等でもよい。ToFカメラは、光を出射してその反射光が戻ってくるまでの時間を計測して距離に換算することにより、周辺情報を取得する。周辺情報は、例えば、バックホウ100の起動時に取得されてもよい。また、周辺情報は、例えば、定時(7時、12時、20時等)に取得されてもよく、又は定期的(3時間毎等)に、現場に設置された距離センサ50によって取得されてもよい。
【0069】
図8に示すように、本実施形態3に係る制御装置30Bは、取得部31、安全距離特定部35、動作制御部36、周辺情報生成部37、記憶部38、及び通信部39を含む。制御装置30Bが実施形態2の制御装置30Aと異なる点は、制御装置30Bは周辺情報生成部37を備えていることである。
【0070】
周辺情報生成部37は、距離センサ50による検出値に基づいて、周辺情報としてバックホウ100を含む3次元マップを生成する。具体的には、周辺情報取得部34は、距離センサ50から検出値を取得して、周辺の物体60までの距離に換算する。そして、距離情報を周辺情報生成部37に送信する。周辺情報生成部37は、周辺情報取得部34から取得した距離情報から、周辺情報を生成する。生成する周辺情報は、物体60とバックホウ100を含む3次元マップである。周辺情報生成部37は、距離情報に基づいて、バックホウ100の位置と向きを特定することができる。
【0071】
バックホウ100の作業場所は、資材の搬入、搬出が頻繁に行われる。また、トラック等の他の作業車又は作業装置が頻繁に出入りする。そのため、障害物となる物体60の位置が刻々と変化する。つまり、周辺情報が刻々と変化する。前述の例示的実施形態2に係る制御システム2では、周辺情報は予め記憶部38に記憶されており、すぐには更新することができない。それに対して、本実施形態では、適時に周辺情報を最新のものに更新することができる。
【0072】
(制御システム3の構成及び効果)
以上のように、本実施形態3に係る制御システム3においては、距離センサ50を用いることにより、3次元の周辺情報を迅速に更新することができる。また、バックホウ100の位置と向きも迅速に更新することができる。従って、時々刻々と変化する物体60の状況、及びバックホウ100の移動に素早く対応して物体60の位置とバックホウ100の位置及び向きを更新することができる。そして、状態情報、及び動作情報から、安全距離を特定して、新たに構築された物体60に接触しないように動作制御を行うことができる。このため、バックホウ100の稼働時の不慮の接触をさらに低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0073】
(制御装置30Bの構成及び効果)
また、本例示的実施形態3に係る制御装置30Bは、距離センサ50による検出値に基づいて、周辺情報としてバックホウ100を含む3次元マップを生成する周辺情報生成部37を更に備えている。従って、バックホウ100の稼働時の不慮の接触をさらに低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0074】
(制御方法S3の流れ)
次に、制御システム3におけるバックホウ100の動作を制御する制御方法S3について、図面を参照して説明する。図9は、本実施形態3に係るバックホウ100の制御方法S3の流れを示すフロー図である。
【0075】
まず、ステップS30において、周辺情報生成部37は、距離センサ(第2のセンサ)50から取得した距離情報から周辺情報を生成する。次に、ステップS31において、状態情報取得部32は、センサ(第1のセンサ)40からバックホウ100の状態情報を取得する。次のステップS32からステップS35までは、実施形態2の制御方法S2で説明したステップS22からステップS25までと同様であるので、説明は省略する。
【0076】
(制御方法S3の効果)
制御方法S3においても、バックホウ100の稼働時の不慮の接触をさらに低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0077】
上記の例示的実施形態2及び3では、作業機械としてバックホウを例にとって説明した。しかし、本発明を適用できる作業機械はこれに限られない。例えば、建設機械、土木機械、運搬機械、工作機械、組立機械等の、可動部を有する機械であれば適用可能である。特に、位置を変えながら作業する、ロボットを含む作業機械全般に好適に適用可能である。
【0078】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御装置30,30A,30Bの一部又は全部の機能は、集積回路(ICチップ)等のハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0079】
後者の場合、制御装置30,30A,30Bは、例えば、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって実現される。このようなコンピュータの一例(以下、コンピュータCと記載する)を図10に示す。コンピュータCは、少なくとも1つのプロセッサC1と、少なくとも1つのメモリC2と、を備えている。メモリC2には、コンピュータCを制御装置30,30A,30Bとして動作させるためのプログラムPが記録されている。コンピュータCにおいて、プロセッサC1は、プログラムPをメモリC2から読み取って実行することにより、制御装置30,30A,30Bの各機能が実現される。
【0080】
プロセッサC1としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。メモリC2としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。
【0081】
なお、コンピュータCは、プログラムPを実行時に展開したり、各種データを一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)を更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、他の装置との間でデータを送受信するための通信インタフェースを更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、キーボードやマウス、ディスプレイやプリンタなどの入出力機器を接続するための入出力インタフェースを更に備えていてもよい。
【0082】
また、プログラムPは、コンピュータCが読み取り可能な、一時的でない有形の記録媒体Mに記録することができる。このような記録媒体Mとしては、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、又はプログラマブルな論理回路などを用いることができる。コンピュータCは、このような記録媒体Mを介してプログラムPを取得することができる。また、プログラムPは、伝送媒体を介して伝送することができる。このような伝送媒体としては、例えば、通信ネットワーク、又は放送波などを用いることができる。コンピュータCは、このような伝送媒体を介してプログラムPを取得することもできる。
【0083】
〔付記事項1〕
本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0084】
〔付記事項2〕
上述した実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載され得る。ただし、本発明は、以下の記載する態様に限定されるものではない。
【0085】
(付記1)
可動部を有する作業機械を制御する制御装置であって、前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する取得手段と、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段と、前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段と、を備えている制御装置。
【0086】
上記の構成によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0087】
(付記2)
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、ことを特徴とする付記1に記載の制御装置。
【0088】
上記の構成によれば、安全距離をより小さく特定することができる。
【0089】
(付記3)
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、ことを特徴とする付記2に記載の制御装置。
【0090】
上記の構成によれば、安全距離をより小さく特定することができる。
【0091】
(付記4)
前記特定手段は、前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定し、前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定する、ことを特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載の制御装置。
【0092】
上記の構成によれば、速度ベクトルの各成分に応じて安全距離を変更することができる。
【0093】
(付記5)
距離センサによる検出値に基づいて、前記周辺情報として前記作業機械を含む3次元マップを生成する周辺情報生成手段を更に備えている、ことを特徴とする制御装置。
【0094】
上記の構成によれば、作業機械を含む周辺情報を適時に更新することができる。
【0095】
(付記6)
前記動作制御手段は、前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御する、ことを特徴とする制御装置。
【0096】
上記の構成によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減することができる。
【0097】
(付記7)
可動部を有する作業機械を制御する制御システムであって、制御装置と、前記作業機械の姿勢を示す状態情報を取得する第1のセンサと、を含み、前記制御装置は、前記状態情報と前記作業機械の動作を示す動作情報とに基づいて、前記可動部と周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段と、前記安全距離と前記作業機械の前記周辺の物体の配置を示す周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段と、を備えている、制御システム。
【0098】
上記の構成によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減することができる。
【0099】
(付記8)
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、付記7に記載の制御システム。
【0100】
上記の構成によれば、安全距離をより小さく特定することができる。
【0101】
(付記9)
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、付記8に記載の制御システム。
【0102】
上記の構成によれば、安全距離をより小さく特定することができる。
【0103】
(付記10)
前記特定手段は、前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定し、前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定する、付記7から9のいずれか1つに記載の制御システム。
【0104】
上記の構成によれば、速度ベクトルの各成分に応じて安全距離を変更することができる。
【0105】
(付記11)
前記周辺情報を取得する第2のセンサを更に備え、前記制御装置は、前記第2のセンサによる検出値に基づいて、前記作業機械を含む3次元マップを生成する周辺情報生成手段を更に備えている、付記7から10のいずれか1つに記載の制御システム。
【0106】
上記の構成によれば、作業機械を含む周辺情報を適時に更新することができる。
【0107】
(付記12)
前記動作制御手段は、前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御する、付記7から11のいずれか1つに記載の制御システム。
【0108】
上記の構成によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減することができる。
【0109】
(付記13)
可動部を有する作業機械を制御する制御方法であって、少なくとも1つのプロセッサが、前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得すること、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定すること、及び前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御すること、を含む制御方法。
【0110】
上記の方法によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減するとともに、稼働率の低下を抑制することができる。
【0111】
(付記14)
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、ことを特徴とする付記13に記載の制御方法。
【0112】
上記の方法によれば、安全距離をより小さく特定することができる。
【0113】
(付記15)
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、ことを特徴とする付記14に記載の制御方法。
【0114】
上記の方法によれば、安全距離をより小さく特定することができる。
【0115】
(付記16)
前記安全距離を特定することは、前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定すること、及び前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定すること、を含む付記13から15のいずれか1つに記載の制御方法。
【0116】
上記の方法によれば、速度ベクトルの各成分に応じて安全距離を変更することができる。
【0117】
(付記17)
前記周辺情報を取得することは、距離センサによる検出値に基づいて、前記周辺情報として前記作業機械を含む3次元マップを生成すること、を含む付記13から16のいずれか1つに記載の制御方法。
【0118】
上記の方法によれば、作業機械を含む周辺情報を適時に更新することができる。
【0119】
(付記18)
前記作業機械の動作を制御することは、前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御すること、を含む付記13から17のいずれか1つに記載の制御方法。
【0120】
上記の方法によれば、作業機械の稼働時の不慮の接触を低減することができる。
【0121】
(付記19)
コンピュータを、可動部を有する作業機械を制御する制御装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する取得手段、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段、及び前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段、として機能させるためのプログラム。
【0122】
上記の構成によれば、付記1と同様の効果を奏する。
【0123】
(付記20)
前記動作情報は、前記作業機械の動特性を示す情報である、ことを特徴とする付記19に記載のプログラム。
【0124】
上記の構成によれば、付記2と同様の効果を奏する。
【0125】
(付記21)
前記動特性には、前記可動部の速度及び加速度のうちの少なくとも1つが含まれる、ことを特徴とする付記20に記載のプログラム。
【0126】
上記の構成によれば、付記3と同様の効果を奏する。
【0127】
(付記22)
前記特定手段は、前記可動部の速度ベクトルの各成分に応じた各軸半径を有する楕円体を設定し、前記安全距離を、前記楕円体の半径として特定する、ことを特徴とする付記19から21のいずれか1つに記載のプログラム。
【0128】
上記の構成によれば、付記4と同様の効果を奏する。
【0129】
(付記23)
距離センサによる検出値に基づいて、前記周辺情報として前記作業機械を含む3次元マップを生成する周辺情報生成手段を更に備えている、ことを特徴とする付記19から22のいずれか1つに記載のプログラム。
【0130】
上記の構成によれば、付記5と同様の効果を奏する。
【0131】
(付記24)
前記動作制御手段は、前記周辺情報が示す前記物体と、前記可動部との間の距離が、前記安全距離未満となった場合に、当該物体を回避するように前記可動部を制御する、ことを特徴とする付記19から23のいずれか1つに記載のプログラム。
【0132】
上記の構成によれば、付記6と同様の効果を奏する。
【0133】
(付記25)
コンピュータを、可動部を有する作業機械を制御する制御装置として機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、前記作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する取得手段、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する特定手段、及び前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する動作制御手段、として機能させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体。
【0134】
(付記26)
可動部を有する作業機械を制御する制御装置であって、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、作業機械の姿勢を示す状態情報、前記作業機械の動作を示す動作情報、及び、前記作業機械の周辺の物体の配置を示す周辺情報を取得する処理と、前記状態情報と前記動作情報とに基づいて、前記可動部と前記周辺の物体との間に設定される安全距離を特定する処理と、前記安全距離と前記周辺情報とに応じて、前記作業機械の動作を制御する処理とを実行する制御装置。
【0135】
なお、この制御装置は、更にメモリを備えていてもよく、このメモリには、前記各処理を前記プロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されていてもよい。
【符号の説明】
【0136】
1,2,3・・・制御システム
10・・・走行部
20・・・可動部
21・・・旋回部
22・・・ブーム
23・・・アーム
24・・・バケット
30,30A,30B・・・制御装置
31・・・取得部(取得手段)
32・・・状態情報取得部(状態情報取得手段)
33・・・動作情報取得部(動作情報取得手段)
34・・・周辺情報取得部(周辺情報取得手段)
35・・・安全距離特定部(安全距離特定手段)
36・・・動作制御部(動作制御手段)
37・・・周辺情報生成部(周辺情報生成手段)
38・・・メモリ
39・・・通信手段
40(401,402,403,404)・・・センサ(第1のセンサ)
50・・・距離センサ(第2のセンサ)
60・・・物体
70(70A,70B,70C)・・・侵入禁止エリア
80・・・コントローラ
100・・・バックホウ
図1
図2
図3
図4
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図7
図8
図9
図10