(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】誘導システム、誘導方法及び計算機
(51)【国際特許分類】
G08G 1/005 20060101AFI20241022BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20241022BHJP
G08G 1/01 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G08G1/005
G01C21/26 P
G08G1/01 F
(21)【出願番号】P 2020130176
(22)【出願日】2020-07-31
【審査請求日】2023-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000233295
【氏名又は名称】株式会社日立情報通信エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】北野 佑
(72)【発明者】
【氏名】鍬本 賢志
(72)【発明者】
【氏名】淺原 彰規
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-173783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/005
G01C 21/26
G08G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導システムであって、
前記移動体の動線データを抽出する動線データ抽出部と、
前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する到着時刻推定部と、
前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出するグループ推定部と、
前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する誘導情報算出部と、
を有
し、
前記動線データから前記移動体ごとの属性情報を推定する属性情報推定部を、さらに有し、
前記誘導情報算出部は、
前記グループごとに算出した前記属性情報の比率を用いて前記誘導情報を算出することを特徴とする誘導システム。
【請求項2】
請求項1に記載の誘導システムであって、
前記属性情報推定部は、
前記移動体を誘導する領域ごと、前記移動体の行動ごと、予め設定された判定ルールごとのいずれか1つ以上に関する動線データの統計値を算出し、算出した統計値から前記移動体の前記属性情報を推定することを特徴とする誘導システム。
【請求項3】
プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導システムであって、
前記移動体の動線データを抽出する動線データ抽出部と、
前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する到着時刻推定部と、
前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出するグループ推定部と、
前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する誘導情報算出部と、
前記計算機に接続されて前記誘導情報を表示する誘導装置と、を有し、
前記誘導情報算出部は、
前記グループに割り当てられた前記移動体が、前記誘導装置から一定の距離以内に存在している際に、前記誘導装置に前記誘導情報を表示することを特徴とする誘導システム。
【請求項4】
プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導システムであって、
前記移動体の動線データを抽出する動線データ抽出部と、
前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する到着時刻推定部と、
前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出するグループ推定部と、
前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する誘導情報算出部と、
前記動線データに基づいて、前記移動体が向かう目的地を推定する目的地推定部と、
前記計算機に接続されて前記誘導情報を表示する複数の誘導装置と、を有し、
前記到着時刻推定部は、
前記推定された目的地に前記移動体が到着する時刻を推定し、
前記目的地推定部は、
前記移動体が向かう目的地として、前記複数の誘導装置のいずれかを推定し、
前記誘導情報算出部は、
前記グループに割り当てられた前記移動体が、前記推定された誘導装置から一定の距離以内に存在している際に、前記推定された誘導装置に前記誘導情報を表示することを特徴とする誘導システム。
【請求項5】
プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導方法であって、
前記計算機が、前記移動体ごとの動線データを抽出する第1のステップと、
前記計算機が、前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する第2のステップと、
前記計算機が、前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出する第3のステップと、
前記計算機が、前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する第4のステップと、
前記計算機が、前記動線データから前記移動体ごとの属性情報を推定する第6のステップと、を含み、
前記第4のステップでは、
前記グループごとに算出した前記属性情報の比率を用いて前記誘導情報を算出することを特徴とする誘導方法。
【請求項6】
請求項5に記載の誘導方法であって、
前記第6のステップでは、
前記移動体を誘導する領域ごと、前記移動体の行動ごと、予め設定された判定ルールごとのいずれか1つ以上に関する動線データの統計値を算出し、算出した統計値から前記移動体の前記属性情報を推定することを特徴とする誘導方法。
【請求項7】
プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導方法であって、
前記計算機が、前記移動体ごとの動線データを抽出する第1のステップと、
前記計算機が、前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する第2のステップと、
前記計算機が、前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出する第3のステップと、
前記計算機が、前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する第4のステップと、
前記計算機が、当該計算機に接続された誘導装置に前記誘導情報を表示する第7のステップと、を含み、
前記第4のステップは、
前記グループに割り当てられた前記移動体が、前記誘導装置から一定の距離以内に存在している際に、前記誘導装置に前記誘導情報を表示することを特徴とする誘導方法。
【請求項8】
プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導方法であって、
前記計算機が、前記移動体ごとの動線データを抽出する第1のステップと、
前記計算機が、前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する第2のステップと、
前記計算機が、前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出する第3のステップと、
前記計算機が、前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する第4のステップと、
前記計算機が、前記動線データに基づいて、前記移動体が向かう目的地を推定する第5のステップと、
前記計算機が、当該計算機に接続された誘導装置に前記誘導情報を表示する第7のステップと、を含み、
前記第2のステップでは、
前記推定された目的地に前記移動体が到着する時刻を推定し、
前記第5のステップでは、
前記移動体が向かう目的地として、前記複数の誘導装置のいずれかを推定し、
前記第4のステップでは、
前記グループに割り当てられた前記移動体が、前記推定された誘導装置から一定の距離以内に存在している際に、前記推定された誘導装置に前記誘導情報を表示することを特徴とする誘導方法。
【請求項9】
プロセッサとメモリを有して移動体の動線データを処理する計算機であって、
前記移動体ごとに前記移動体の動線データを抽出する動線データ抽出部と、
前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する到着時刻推定部と、
前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出するグループ推定部と、
前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する誘導情報算出部と、
前記動線データから前記移動体ごとの属性情報を推定する属性情報推定部と、を有し、
前記誘導情報算出部は、
前記グループごとに算出された前記属性情報の比率を用いて前記誘導情報を算出することを特徴とする計算機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人や車両などの移動体を誘導する計算機システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
空港や駅などの公共施設では、保安検査場や税関検査場や窓口の行列の混雑を緩和するため、検査台や窓口の数を適宜変更したり、旅客を適切な場所へ誘導する等、現場でのオペレーションを改善することが求められている。
【0003】
これに対し、レーザーレーダやカメラ等を用いて動線データを取得することにより、現状の旅客の利用状況等を管理者が把握することができる。管理者は現場の係員に対して、人流の誘導などを指示する、等の対応がとられている。
【0004】
人流の誘導を行うための機器制御に関する先行技術として、特許文献1に示すような技術が知られている。また車両を駐車場へ誘導するための先行技術として、特許文献2に示すような技術が知られている。
【0005】
特許文献1では、制御ルールに基づき、計測された動線データから機器制御を実施する際、制御ルールの設定変更を容易に行う技術について開示されている。
【0006】
特許文献2では、各車両の駐車場到着予定時刻から渋滞予測を行い、入場ゲートに関する案内情報を、該当車両に送信する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2019-186667号公報
【文献】特開2015-064719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
検査台や窓口などの通過時間は人の属性によって異なるため、待ち人数が一番少ない行列に人を誘導しても、必ず待ち時間が短くなるわけではない。またデジタルサイネージなどの誘導装置を用いて誘導する場合、一人ひとりに誘導の指示を出すのが困難である。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、効率よく人流の誘導を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、プロセッサとメモリを有する計算機が移動体の動線データを処理する誘導システムであって、前記移動体の動線データを抽出する動線データ抽出部と、前記動線データに基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する到着時刻推定部と、前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループを算出するグループ推定部と、前記グループごとに前記移動体の誘導情報を算出する誘導情報算出部と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、効率的に人流の誘導を行うことができる。それにより、施設内における行列や混雑を緩和させることができる。
【0012】
本明細書において開示される主題の、少なくとも一つの実施の詳細は、添付されている図面と以下の記述の中で述べられる。開示される主題のその他の特徴、態様、効果は、以下の開示、図面、請求項により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施例の人流誘導システムの基本構成を表すブロック図である。
【
図2】本発明の実施例の人流誘導システムで行われる処理を表すフローチャートである。
【
図3A】本発明の実施例の動線DBの動線テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図3B】本発明の実施例の地
図DBの壁テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図3C】本発明の実施例の地
図DBのチェックポイントテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図4A】本発明の実施例の行列DBの行列テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図4B】本発明の実施例の属性DBの属性テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図4C】本発明の実施例の属性DBの属性マスタテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図4D】本発明の実施例の判定ルールDBの判定ルールテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図4E】本発明の実施例のグループDBのグループテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施例の行列認識部で行われる処理のフローチャートである。
【
図6】本発明の実施例の属性情報推定部で行われる処理の説明図である。
【
図7】本発明の実施例のグループ推定部で行われる処理のフローチャートである。
【
図8】本発明の実施例の移動判定部、目的地推定部、到着時刻推定部で行われる処理の説明図である。
【
図9】本発明の実施例のクラスタリング部で行われる処理の説明図である。
【
図10】本発明の実施例の誘導情報算出部で行われる処理のフローチャートである。
【
図11】本発明の実施例の人流誘導装置に表示するインタフェースの説明図である。
【
図12】本発明の実施例の施設管理者の管理画面に表示するインタフェースの説明図である。
【
図13】本発明の実施例の人流誘導システムと人流計測システムのハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は移動中の人を誘導する人流誘導システムに関するものである。なお本人流誘導システムで誘導するのは人だけでなく、船舶や車両、航空機などの移動体であってもよい。本実施例では、人に焦点をあてて説明を行う。
【0015】
本実施例の人流誘導システムは、空港等の施設内で、移動している旅客等の人に対して、施設内に設置された誘導装置を用いることで、どこの場所へ向かえばよいか誘導するシステムである。
【0016】
例えば、空港内に複数の検査場が存在しており、それぞれに行列ができている場合、デジタルサイネージなどの誘導装置に、どの行列に並べば待ち時間が短くなるか等の誘導情報を表示することで、人流誘導を行う。
【0017】
この際、レーザーレーダやカメラ等のセンサを用いて計測された人の動線データ(時系列的な位置情報)から誘導情報を算出する。しかし、行列の先の検査台や窓口の通過時間は行列を構成する人の属性によって異なるため、動線データから移動中の人や行列に並んでいる人の属性情報を推定し、行列の待ち人数だけでなく、その属性情報も用いることで、誘導情報を算出する。
【0018】
なお、この際、誘導情報として、どの場所へ向かえばよいか等の情報ではなく、人の行動を変化させる類の情報であってもよい。例えば、電子化ゲート通過のため、スマートフォンなどでの操作を誘発するような指示であってもよいし、この先には向かわないように指示する等の内容であってもよい。
【0019】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、人流誘導システムの基本構成を表すブロック図である。
【0020】
本実施例の人流誘導システム(計算機)10は、人流計測システム11から計測データを受信し、計測データから抽出された動線データを用いて、移動中の各人が向かう人流誘導装置12等の目的地への到着時刻を推定する機能と、その推定到着時刻や目的地の場所等から各人をグルーピングしてグループ情報を生成する機能と、動線データから各人の属性情報を推定する機能と、グループ情報と属性情報から誘導情報を算出する機能と、を含み、算出された誘導情報は、人流誘導装置12に送信され、誘導対象の各人に対して表示される。
【0021】
上記機能を実現するために、人流誘導システム10は動線データ抽出部101と、行列認識部102と、属性情報推定部103と、グループ推定部104と、誘導情報算出部105と、行列DB(DataBase)106と、グループDB107と、動線DB108と、地
図DB109と、属性DB110と、判定ルールDB111と、を含む。
【0022】
動線データ抽出部101は、人流計測システム11にて計測されたデータから、動線データを抽出し、動線DB108に格納する。この際、人流計測システム11にて計測されるデータは、誘導対象領域の動画データでもよいし、レーザーレーダデータでもよい。
【0023】
動線データ抽出部101が、動画データから動線データを抽出する際は、周知又は公知の画像処理技術により人を認識し、人の座標を抽出してもよい。レーザーレーダデータから動線データを抽出する際は、また、動線データ抽出部101は、周知又は公知の技術を用いてレーザーレーダデータから距離が変化する移動体を人として抽出し、座標情報に変換してもよい。
【0024】
なお、本実施例では、人々を誘導する誘導対象領域としてひとつの領域の例を示すが、人流誘導システム10は複数の誘導対象領域を監視して人を誘導することができる。また、人流誘導システム10と人流計測システム11及び人流誘導装置12は、図示しないネットワークによって接続されている。
【0025】
行列認識部102は、動線DB108に格納された動線データと、地
図DB109に格納されたレイアウトデータと、を受信し、動線データに対する行列判定を行い、判定結果を行列DB106に格納する機能を含む。行列判定の具体的な処理については後述する。
【0026】
属性情報推定部103は、動線DB108に格納された動線データと、地
図DB109に格納されたレイアウトデータと、判定ルールDB111に格納されたルールデータと、を受信し、各人の属性を推定し、属性DB110に推定した属性情報を格納する。上記機能を実現するために、属性情報推定部103は、特徴量算出部1031と、属性判定部1032と、を含む。各部の具体的な処理については後述する。
【0027】
グループ推定部104は、動線DB108に格納された動線データと、地
図DB109に格納されたレイアウトデータと、を受信し、各人から移動中の人に関して、グループを推定し、グループDB107に格納する。
【0028】
上記機能を実現するために、グループ推定部104は、移動判定部1041、目的地推定部1042、到着時刻推定部1043、クラスタリング部1044と、を含む。各部の具体的な処理については後述する。
【0029】
誘導情報算出部105は、行列DB106に格納された行列データと、グループDB107に格納されたグループデータと、属性DB110に格納された属性データと、を受信し、グループごとに誘導情報を算出し、人流誘導装置12に送信する。
【0030】
人流誘導装置12は表示装置を有するデジタルサイネージなどで構成され、人流誘導システム10から受信した誘導情報をディスプレイ等の表示部に出力し、近傍の人へ誘導情報を提示する。
【0031】
上記機能を実現するために、誘導情報算出部105は、属性比率算出部1051、指標算出部1052、指標最適化部1053、スケジューリング部1054と、を含む。各部の具体的な処理については後述する。
【0032】
行列DB106と、グループDB107と、動線DB108と、地
図DB109と、属性DB110と、判定ルールDB111に格納されるデータについては後述する。
【0033】
なお、人流誘導システム10は、人流の位置情報を計測する計測部と、人流の位置情報から各人の動線データを抽出して、各人が目的地に到着する推定到着時刻を算出して、推定到着時刻に基づいて人のグループを生成し、グループごとに誘導情報を算出する演算部と、誘導情報を表示する誘導部で構成することができる。
【0034】
図2は、人流誘導システム10にて行われる処理を表すフローチャートである。以下に全体の処理について説明する。
【0035】
ステップ201は、人流誘導システムの処理開始を表す。ステップ202は、動線データ抽出部101にて行われる処理を表す。動線データ抽出部101は、人流計測システム11から受信した計測データを動線データに変換し、動線DB108に格納する。
【0036】
ステップ203は、行列認識部102にて行われる処理を表す。行列認識部102は、動線DB108から受信した動線データと、地
図DB109から受信したレイアウトデータを用いて、人が並んでいる箇所を検出する行列判定を行う。その後、判定結果を行列DB106に格納する。
【0037】
ステップ204は、属性情報推定部103にて行われる処理を表す。属性情報推定部103は、動線DB108から受信した動線データと、地
図DB109から受信したレイアウトデータと、判定ルールDB111から受信したルールデータを用いて、人の属性情報を推定する。その後、推定結果を属性DB110に格納する。
【0038】
ステップ205は、グループ推定部104にて行われる処理を表す。グループ推定部104は、動線DB108から受信した動線データと、地
図DB109から受信したレイアウトデータを用いて、行列に向かっている人をグルーピングし、そのグループ情報をグループDB107に格納する。
【0039】
なおこれらのステップ203~205は、順序を変えて実施されてもよい。
【0040】
ステップ206は、誘導情報算出部105にて行われる処理を表す。誘導情報算出部105は、ステップ203~205によってデータを格納された行列DB106、属性DB110、グループDB107から受信した各データを用いて、誘導情報を算出する。その後、算出した誘導情報を人流誘導装置12に送信する。
【0041】
ステップ207は、人流誘導システムの処理終了を表す。
【0042】
なおステップ201~207は一定の時間ごとに繰り返される。例えば1秒ごとにこれらの処理が繰り返されてもよい。またステップ203~206に関しては、定期的に処理をスキップしてもよい。例えば、ステップ202は1秒に1回行われ、ステップ203~206は10秒に1回行われてもよい。
【0043】
図3A~
図3Cは、動線DB108と地
図DB109のデータ構造例である。動線DB108には人流計測システム11によって取得された動線データが格納され、地
図DB109には事前に準備されたレイアウトデータ群が格納される。
【0044】
まずは動線DB108について説明する。
図3Aは、動線DB108の動線テーブル301の一例を示す図である。動線テーブル301は、動線データを格納するテーブルである。動線テーブル301には、人ごとに、また一定の時間ごとに、例えば1秒ごとに、動線データの座標をサンプリングしたような形で格納される。
【0045】
動線テーブル301は、START_TIME3011と、END_TIME3012と、PID3013と、ORIENT3014と、ACT3015と、WKT3016を一つのレコードに含む。
【0046】
START_TIME3011と、END_TIME3012は動線データをサンプリングする際の開始時間と終了時間を表し、PID3013は人のID(識別子)を表す。WKT3016は対応するPID3013の人が、START_TIME3011からEND_TIME3012までの間に動いた際の動線(時系列的な位置情報)のラインストリングに関するジオメトリ情報(動線データ)を表す。なおこのジオメトリ情報に関する座標系は周知又は公知のものでよく、例えば平面直角座標系などでもよい。
【0047】
ORIENT3014は、END_TIME3012においてPID3013の人が向いている方向を角度(又は方位)で表した情報を表す。この角度情報は、レーザーレーダを用いて人を計測した場合は、3D点群データに対し、Pose Estimation等の周知又は公知の技術を使って向きを検出した結果を格納してもよい。カメラを用いて人を計測した場合は、周知又は公知の画像処理技術を用いて向きを検出した結果を格納してもよい。
【0048】
あるいは、動線データから人の向き推定を行った結果を格納してもよい。動線データから向き推定を行う場合、PID3013の人のSTART_TIME3011からEND_TIME3012にかけての動いた座標の差分ベクトルを算出して向き検出を行った結果を格納してもよい。
【0049】
ACT3015は、対応するPID3013の人がSTART_TIME3011からEND_TIME3012までの間にどういう行動をとっていたかを表す。例えば、歩いている、走っている、立ち止まっている、しゃがんでいる、座っている、などの情報を表す。またこれらの組み合わせの情報が格納されていてもよい。
【0050】
ACT3015は、レーザーレーダを用いて計測した場合は、3D点群データに対し、Pose Estimation等の周知又は公知技術を使って得られた結果を格納してもよい。
【0051】
カメラを用いて計測した場合は、周知又は公知の画像処理技術を用いて得られた結果を格納してもよい。又は動線データを分析することで得られた結果を格納してもよい。例えば、動線データに対してHidden Markov ModelやLong Short Term Memory等、系列データに対応した機械学習の手法を適用することで得られてもよい。
【0052】
次に、地
図DB109について説明する。地
図DB109には、人が通行不可である壁などの領域(障害物)を表す壁テーブル302と、施設内のチェックポイントに関するチェックポイントテーブル303が格納される。
図3Bは、壁テーブル302の一例を示す図である。また、
図3Cは、チェックポイントテーブル303の一例を示す図である。
【0053】
チェックポイントは、誘導対象領域内で人が移動する際の立ち寄り場所や、何らかの属性が付加された通過場所を示す。例えば、誘導対象領域として空港施設の到着ロビーなどを考える場合、チェックポイントは出入口や行列、デジタルサイネージや、荷物の受け取りのベルトコンベアや検査台等の情報に相当する。
【0054】
壁テーブル302は、壁等のオブジェクトに関するIDであるWID3021と、オブジェクトの種別を表すKIND3022と、オブジェクトの位置情報や形状情報を表すWKT3023を一つのレコードに格納する。
【0055】
WKT3023は、オブジェクトの形状を表す座標を、ポリゴンやラインストリングといった形のジオメトリとして表したものである。WKT3016と同様に、WKT3023の座標系は任意のものでよい。
【0056】
チェックポイントテーブル303は、チェックポイントのIDを表すCID3031と、チェックポイントの種類に関するIDを表すKID3032と、チェックポイントの名前を表すNAME3033と、チェックポイントの位置情報や形状情報(ジオメトリ情報)を表すWKT3034を一つのレコードに格納する。WKT3016と同様に、WKT3034の座標系は任意のものでよい。
【0057】
図4A~
図4Eは、行列DB106と属性DB110と判定ルールDB111とグループDB107のデータ構造の一例を示す図である。
図4Aは、行列テーブル401の一例を示し、
図4Bは、属性テーブル402の一例を示し、
図4Cは、属性マスタテーブル403の一例を示し、
図4Dは、判定ルールテーブル404の一例を示し、
図4Eは、グループテーブル405の一例を示す。
【0058】
行列DB106には、行列認識部102にて判定された行列データが格納され、属性DB110は属性情報推定部103にて人(PID3013)ごとに推定された属性情報や、事前に準備された属性の詳細を表す情報が格納され、判定ルールDB111には事前に準備された判定ルールに関する情報が格納され、グループDB107にはグループ推定部104にて推定されたグループ情報が格納される。
【0059】
行列DB106について説明する。行列DB106は、誘導対象領域内で形成された各行列にどの人がどの順番で並んでいたかを格納する行列テーブル401を格納する。
【0060】
図4Aの行列テーブル401は、対応する行列の状態についての開始及び終了時刻を表すSTART_TIME4011及びEND_TIME4012と、当該行列が形成された位置をチェックポイントの識別子で指定する行列のCID4013と、対応する行列に並んでいる人のPID3013をサービス待ちの順番通りに並べたIDリストであるPID_LIST4014を一つのレコードに格納する。
【0061】
ここでCID4013は、チェックポイントテーブル303に含まれるCID3031と対応しており、チェックポイントテーブル303のKID3032が行列に対応するレコードのCID3031のみが行列テーブル401に格納される。
【0062】
属性DB110について説明する。属性情報推定部103にて人ごとに推定された属性テーブル402や事前に準備された属性マスタテーブル403が格納される。
図4Bの属性テーブル402は、PID4021と、そのPID4021に対応する人の属性のIDであるAID4022が一つのレコードに格納される。
【0063】
本実施例において、属性情報がまだ付与されていない場合や、推定しても属性IDを割り当てられなかった場合は、AID4022に「-1」や「NULL」などを格納してもよい。
図4Cの属性マスタテーブル403は、属性IDを表すAID4031と、その説明を記述したDESCRIPTION4032を一つのレコードに格納する。
【0064】
判定ルールDB111について説明する。
図4Dの判定ルールDB111は事前に準備された判定ルールテーブル404を格納する。判定ルールテーブル404は、属性IDを表すAID4041と、対応する属性を抽出する条件であるCONDITION4042を一つのレコードに格納する。CONDITION4042は判定ルールが格納されており、動線テーブル301に対して人の属性を判定する際のSQL(Structured Query Language)の条件を格納する。
【0065】
グループDB107について説明する。
図4EのグループDB107は、グループテーブル405を格納する。
【0066】
グループテーブル405は、グループのIDを表すGID4051と、対応するグループの人たちが目的地に到着し始める時刻であるARRIVAL_START_TIME4052と、到着が終了する時刻であるARRIVAL_END_TIME4053と、目的地のIDであるCID4054と、対応するグループに所属する人のIDリストであるPID_LIST4055を一つのレコードに格納する。この際、PID_LIST4055は目的地に到着する人の順番にソートされて格納される。
【0067】
図5は、行列認識部102で行われる処理の一例を示すフローチャートである。行列認識部102では、動線DB108に格納された動線テーブル301の動線データと、地
図DB109に格納された行列に関するチェックポイントや壁のレイアウトデータ(壁テーブル302、チェックポイントテーブル303)から、どの人が、いつ、どの行列にて、何番目に並んでいたか、を判定する。なおステップ501~505のフローチャートは一定時間ごとに行われる。
【0068】
ステップ501は、行列認識部102が処理を開始する。ステップ502は、行列認識部102が、各行列のチェックポイントにて先頭に並ぶ人を抽出する。この際、行列の先頭を示すWKT3034から、当該チェックポイントから一定の距離以内、かつ最近傍にいる人で移動速度が一定値以下となる人を行列の先頭として抽出する。
【0069】
ステップ503は、行列認識部102が、各行列のチェックポイントにて2番目以降に並ぶ人を抽出する。この際、行列認識部102は直前のステップにて抽出した人から、一定の距離以内かつ最近傍にいる人で移動速度が一定値以下の人を、次に並んでいる人として抽出する。
【0070】
行列認識部102は、直前のステップと本ステップで抽出された人達の位置情報を線分で結んだ際に、他の壁レイアウトのWKT3023やその他のチェックポイントのWKT3034のいずれとも交差しないような人を抽出する。
【0071】
ステップ504は、行列認識部102が、直前のステップで抽出した人から、一定の距離以内で、移動速度が一定値以下となり、直前のステップの人とその探索対象の人を線分で結んだ際に、他の壁レイアウトのWKT3023やその他のチェックポイントのWKT3034のいずれとも交差しない人がいるか否かの判定を行う。
【0072】
行列認識部102は、上記判定で該当する人がいない場合は終了条件を満たすとし、ステップ505に進む。終了条件を満たさない場合はステップ503に戻って上記処理を繰り返す。ステップ505は、行列認識部102が処理を終了する。
【0073】
なおこの行列認識処理に、各人の向き(ORIENT3014)の情報を用いてもよい。例えば、行列の先頭に並ぶ人を抽出する際に、ステップ502の判定条件を満たす人の中で、行列のチェックポイントの方へ向いている人のみを抽出してもよいし、2番目以降に並ぶ人を抽出する際に、ステップ503の判定条件を満たす人の中で、直前ステップで抽出された人の方を向いている人のみを抽出してもよい。
【0074】
図6は、属性情報推定部103で行われる処理の説明図である。属性情報推定部103では、動線DB108に格納された動線データと、地
図DB109に格納されたレイアウトデータと、判定ルールDB111に格納された判定ルールから、各人の属性情報を推定し、属性DB110に格納する。上記を実現するために、以下に詳細を説明する。
【0075】
画面601は動線DB108や地
図DB109のデータを可視化している図である。動線データ602は、動線DB108に格納されている動線データの例である。これらのデータと判定ルールDB111に格納されたルールから、特徴量算出部1031が属性の推定に必要な特徴量算出を行う。
【0076】
図示のテーブル603は、特徴量算出部1031で算出された特徴量の例である。特徴量算出の際、所定の領域ごと、行動ごと、判定ルールごとのいずれか1つ以上に関する動線データの統計値をPID604(=PID3013)ごとに特徴量として算出する。ここで所定の領域は事前に定義されたジオメトリを用いてもよいし、動線データ602の分布から決定してもよい。
【0077】
属性判定部1032は、所定の領域と動線データ602との交差判定を行い、各領域内に含まれる動線データ602を抽出し、特徴量算出部1031が特徴量の統計値を人ごとに算出する。この際、特徴量の統計値として、各人の移動速度や位置、加速度の平均値や分散、中央値、また各領域内に含まれる動線データ602のレコード数などを用いてもよい。
【0078】
カラム605は予め設定した領域ごとの統計値である。行動ごとの統計値は、動線テーブル301に格納されたACT3015の値ごとに算出する。統計値の種類は領域ごとの統計値と同様である。カラム606は行動ごとの統計値が格納される。
【0079】
なお、属性判定部1032の特徴量算出部1031が算出する領域ごとの特徴量の統計値(604)は、誘導対象領域を複数の小領域に分割し、動線データ602が通過した領域について統計値を算出することができる。
【0080】
判定ルールごとの統計値は、判定ルールテーブル404に格納されたCONDITION4042の条件を満たす導線データに関して統計値を算出する。統計値の種類は領域ごとの統計値と同様の方法で算出する。
【0081】
カラム607は判定ルールごとの統計値の例である。なお、本実施例では領域ごと、行動ごと、判定ルールごとに特徴量の統計値を算出しているが、これらの統計値を算出する条件を複数にしてもよい。例えば、ある領域内かつある行動をとるときの統計値なども算出してもよい。属性情報推定部103は、特徴量を算出した後、その特徴量を用いて人ごとの属性を推定し、属性DB110に格納する。
【0082】
この際、属性判定部1032は、特徴量に関して閾値処理を行うことで属性を推定してもよいし、Support Vector MachineやLogistic Regression、Gradient Boosting、Deep Learningなどの機械学習を適用することで属性情報を推定してもよい。
【0083】
上記処理により、属性情報推定部103は、動線データ602から算出した特徴量の統計値から、属性マスタテーブル403で設定された属性(AID4031)を各人ごとに推定することができる。
【0084】
図7は、グループ推定部104で行われる処理の一例を示すフローチャートである。グループ推定部104では、動線DB108に格納された動線データと、地
図DB109に格納されたレイアウトデータから、移動している人のグループを生成して、グループDB107に格納する。なおステップ701~706のフローチャートは一定時間ごとに行われる。
【0085】
ステップ701は、グループ推定部104が処理を開始する。ステップ702では、グループ推定部104が動線テーブル301の動線データから行列に向かっている人を抽出する。この際、グループ推定部104は、動線データの移動ベクトルを用いて、行列に向かう人の抽出処理を行う。この処理は移動判定部1041にて行われる。
【0086】
ステップ703では、グループ推定部104が、上記ステップ702にて抽出した人に対して、各人が行列に至るまでの経路をシミュレーションにより予測する。ステップ704では、グループ推定部104が、上記ステップ703にて予測した経路から各人が途中で立ち寄る人流誘導装置12を目的地として抽出し、抽出された人流誘導装置12へ立ち寄る時間を到着時刻として推定する。これらの処理は、目的地推定部1042と到着時刻推定部1043にて行われる。
【0087】
ステップ705では、グループ推定部104が、上記ステップ704にて推定した目的地と到着時刻の情報を用いて、到着時刻ごとの人数の分布に基づいて同一の人流誘導装置12に向かう人々のグループを生成する。この処理はクラスタリング部1044にて行われる。
【0088】
なお、ステップ702~705の具体的な処理は後述する。ステップ706は、グループ推定部104が処理を終了する。
【0089】
図8は、移動判定部1041と目的地推定部1042と到着時刻推定部1043にて行われる処理の説明図である。
【0090】
モニタに描画された画面801は動線DB108に格納された動線データと、地
図DB109に格納されたレイアウトデータの、ある時刻の誘導対象領域の状況を表示した画面である。領域802と、領域805、領域810は地
図DB109に格納されたチェックポイントテーブル303のジオメトリ情報(WKT3034)を誘導対象領域の地図に描画した図である。
【0091】
図中領域802-1~802-4は荷物受け取り場所であるベルトコンベアを示し、12-1~12-3は人流誘導装置を示し、領域810は行列の先の検査台を表す。なお、人流誘導装置を個々に特定しない場合には、「-」以降を省略した符号「12」を用いる。他の構成要素の符号についても同様である。
【0092】
線分809は、地
図DB109に格納された行列に関するチェックポイントのジオメトリ情報を地図に描画した図である。人803、人804、人807、人808は動線DB108に格納された動線データを描画したものである。
【0093】
人803は行列に向かっていない人を示し、人804は行列812-1に向かっている人を示し、人807は行列812-1に並んでいる人を示し、人808は行列812-1に並び終わってサービスを受けている人を示し、図示の例では検査台にて検査を受けている人である。
【0094】
領域806-2~806-3は、人流誘導装置12-2、12-3の近傍(所定の距離内)を示す領域である。経路811は、行列812-5に向かっている人の予測経路である。
【0095】
移動判定部1041では、行列812-1に向かっている人804を抽出する。この際、移動判定部1041は、各動線データの移動ベクトルから行列812へ向かう人を判別する。ここで移動ベクトルは、動線テーブル301に格納されているWKT3016のことである。
【0096】
移動判定部1041は、移動ベクトルの長さが一定以上あり、行列DB106の行列テーブル401に一回も存在していないPID(4014)であり、移動ベクトルの向いている方向に検査台(810)が存在しているような動線データを抽出する。
【0097】
その後、移動判定部1041にて抽出された人804に関して、動線シミュレーション等により、今後向かうと思われる行列812、もしくは検査台(810)に至るまでの経路811を予測する。
【0098】
この際、動線シミュレーションの方法として、Social Force Model等のような物理モデルに基づく周知又は公知のシミュレーション手法を用いてもよい。またSupport Vector RegressionやDeep Learning、Gradient Boosting等の機械学習で学習した人の移動モデルを適用して、シミュレーションを行ってもよい。
【0099】
機械学習を用いる場合、現在の速度ベクトル、様々な方向に関する周囲の障害物との距離、自分を中心とするグリッドを抽出し、グリッドに関する特徴量を算出して、1ステップ先の速度ベクトルを予測するような移動モデルを学習し、逐次的に速度を予測することで動線シミュレーションを行ってもよい。
【0100】
目的地推定部1042では、上記で得られた予測経路を用いることで、どの目的地に立ち寄るか、すなわちどの領域806の人流誘導装置12に立ち寄るかを推定する。ここで、目的地推定部1042は、経路811と領域806の交差判定を行うことで、目的地を決定する。
【0101】
目的地推定部1042は、各人流誘導装置12に関して近傍領域を示す領域806を定義し、経路811と最初に交差する領域806を抽出し、対応する人流誘導装置12を目的地として推定する。この際、目的地推定部1042は、交差する領域806が存在しない場合、経路811と領域806が最も近いものを算出し、同様のことを行う。
【0102】
到着時刻推定部1043では、目的地推定部1042で得られた目的地と経路811の情報を用いて、到着時刻を推定する。具体的には、到着時刻推定部1043がシミュレーション上で人が領域806の中に最初に入るタイミングを到着時刻として推定する。領域806と経路811が交差しない場合は、到着時刻推定部1043は、それらの距離が最も近くなるタイミングを人流誘導装置12への到着時刻として推定する。
【0103】
上記処理によって、グループ推定部104の到着時刻推定部1043は、領域802で荷物を受け取ってから、検査台(領域810)へ向かう途中で人流誘導装置12に到着又は接近する時刻を推定することができる。
【0104】
図9は、クラスタリング部1044にて行われる処理の説明図である。クラスタリング部1044では、移動判定部1041と目的地推定部1042、到着時刻推定部1043にて取得された移動中の人の到着情報を用いて、グループ情報を推定し、グループDB107に格納する。
【0105】
テーブル901は、移動判定部1041と目的地推定部1042、到着時刻推定部1043にて取得された移動中の人の到着情報である。このテーブル901にはPID911と推定された到着時刻912と、目的地として推定された人流誘導装置12のID913が一つのレコードに格納されている。クラスタリング部1044は、これらの情報から各時刻における各誘導装置に到着する人数の系列グラフ902を生成する。
【0106】
系列グラフ902からどのタイミングで何人ぐらいの人が各人流誘導装置12-1~12-3に到着するかを知ることができる。この系列データをクラスタリングすることでグループ情報を取得する。
【0107】
区間905は、人流誘導装置12-1(図中人流誘導装置#0)に到着する人をグループ化した場合の各グループの区間を表す。この系列グラフ902の山を公知の機械学習手法などによりクラスタリングを行い、区間905を生成する。
【0108】
ここで機械学習を用いる場合、Gaussian Mixture Modelやk-meansクラスタリングなどの手法を用いてもよいし、シンプルに系列グラフ902の累積値が一定の閾値以上になるところで、グループの境界を定義し、クラスタリングを行ってもよい。
【0109】
クラスタリング部1044は、クラスタリングを行い、各グループの時刻に関する情報を取得する。具体的には、そのグループの人たちが到着し始める時刻である時刻903と、到着を終了する時刻である時刻904を取得する。
【0110】
最後に、クラスタリング部1044は、取得されたグループにIDを付与して、当該IDと、時刻903、時刻904、区間905に入る人のIDのリスト(PID_LIST4055)をグループDB107に格納する。
【0111】
図10は、誘導情報算出部105にて行われる処理の一例を示すフローチャートである。誘導情報算出部105は、行列DB106に格納された行列データと、グループDB107に格納されたグループデータと、属性DB110に格納された属性データと、を受信し、グループごとに誘導情報を算出し、人流誘導装置12に送信する。以下に具体的な処理について説明する。なおこれらの処理フローは一定時間ごとに行われる。
【0112】
ステップ1001は、誘導情報算出部105が処理を開始する。ステップ1002では、誘導情報算出部105が属性DB110に格納された属性テーブル402やグループDB107に格納されたグループテーブル405、行列DB106に格納された行列テーブル401の情報を用いて、属性(AID4022)の比率を算出する。
【0113】
誘導情報算出部105は、グループに関しては、GID4051ごとに属性の比率を算出し、行列に関しては、CID4013ごとに属性(AID4022)の比率を推定する。この処理は誘導情報算出部105の属性比率算出部1051にて行われる。
【0114】
ステップ1003では、誘導情報算出部105が上記ステップ1002にて算出された属性比率の情報を用いて、各行列の待ち時間に関する指標を推定する。この際、行列に並んでいる人数をnとし、属性iの比率をr_iとすると、例えば、比率r_iに関する重みづけ和にnをかけた値を待ち時間として推定してもよい。
【0115】
又はこれらのパラメータを特徴量として、誘導情報算出部105は機械学習によって得られたモデルから、待ち時間を推定してもよい。各グループに関しても同様に待ち時間に関する指標を推定する。この処理は誘導情報算出部105の指標算出部1052にて行われる。
【0116】
ステップ1004では、誘導情報算出部105が上記ステップ1003にて算出されたグループごと、行列ごとの待ち時間と、各グループの到着タイミングの情報に基づき、各グループに関して、誘導先である行列812を決定する。この際、誘導情報算出部105は、各行列812の総待ち時間が均等になるように各グループを行列に割り当ててもよいし、グループ内に電子化ゲートの使用率が高い属性の人が多い場合であれば、電子化ゲートの行列812の方に割り当ててもよい。もしくは施設の管理者が人手で割り当ててもよい。この処理は誘導情報算出部105の指標最適化部1053にて行われる。
【0117】
ステップ1005では、誘導情報算出部105が誘導情報を表示する時刻や時間に関する情報を決定する。各誘導情報は誘導対象のグループの人が人流誘導装置12へ到着する時刻903から時刻905のまでの間、表示を実施するように設定する。
【0118】
又は、誘導情報算出部105が最初に人流誘導装置12に到着する人が、人流誘導装置12に到着する前に、人流誘導装置12から一定の距離内に場所に来た時点から誘導情報を表示してもよい。
【0119】
もしくは誘導対象のグループの人のうち、一定以上の割合の人が、人流誘導装置12から一定の距離内にいる場合に誘導情報を表示してもよい。この処理は誘導情報算出部105のスケジューリング部1054にて行われる。
【0120】
ステップ1006では、誘導情報算出部105が処理を終了する。上記処理によって、誘導情報算出部105は、誘導先である行列812を誘導対象のグループごとに決定し、誘導情報を出力する人流誘導装置12と誘導情報を表示するタイミングを設定することができる。
【0121】
図11は、人流誘導装置12に表示するインタフェースの説明図である。人流誘導システム10は人流誘導装置12の画面に誘導情報を表示することで人流の誘導を行う。
【0122】
画面1101は、人流誘導装置12の画面全体を表す。画面1102は、動線DB108に格納されている現在の動線データや地
図DB109に格納されているレイアウトデータを表示する画面である。図示の例では誘導対象領域を表示している。
【0123】
凡例1103は、人のグループ情報を表す凡例である。グループDB107に格納されたグループ情報に基づき、現在の表示されているPID3013の人が所属するグループ情報の色やマーカ等に関する判例情報を表示する。この凡例1103に基づき、画面1102に、人の動線データが表示される。なお、凡例1103にて、現在の誘導対象であるグループに関して、太文字や下線などの強調表示がされていてもよい。
【0124】
誘導表示1104は、現在の誘導対象であるグループに関する誘導先の情報(誘導情報)を表示したものである。具体的には誘導対象であるグループのIDと、誘導先である行列が並ぶ検査台のIDが表示されている必要がある。なおここで、指標算出部1052で算出された待ち時間の情報なども一緒に表示されていてもよい。
【0125】
乗り継ぎ情報1105は、空港から他の交通機関への乗り継ぎに関する情報を表示したものである。乗り継ぎ情報1105には交通機関の種類やその行き先、出発時刻だけでなく、空席情報なども表示してもよい。
【0126】
時刻1106は、現在の日時を表す。パネル1107は、施設の利用者が管理者や警備員などを呼ぶ際に押すパネルである。タッチパネルでもよいし、押下できるようなボタンでもよい。
【0127】
画面1102内に表示される人1108は、動線DB108に格納されている動線データである。凡例1103に従い、グループにより色やマーカ等の形式が異なって表示されていてもよい。ここで画面1101が表示されている人流誘導装置12に近づいている人に関して、マーカを大きくするなど強調して表示されていてもよい。
【0128】
人流誘導装置12は、画面1101が表示されている誘導装置である。他の人流誘導装置12区別するために、枠を太くするなど、強調して表示されていてもよい。
【0129】
検査台1110は、人流誘導装置12で人1108を誘導している誘導先の検査台である。他の検査台と区別するために、先ほどと同様に強調して表示されていてもよい。
【0130】
以上のように、誘導情報算出部105が算出したスケジュールで誘導情報を人流誘導装置12に出力することで、予測された経路を移動する人1108に対して誘導先を報知することができる。
【0131】
図12は、施設管理者が利用する人流誘導システム10の管理画面に表示するインタフェースの説明図である。この画面では、どのような属性の人がどのように分布しているか、今後の行列に関する待ち人数や待ち時間がどのように変化すると予測されるかなどを表示し、管理者の意思決定に繋げられるようにする。
【0132】
画面1201は、管理画面全体を表す。画面1202は、動線DB108に格納される動線データや、地
図DB109に格納されるレイアウトデータを表示する画面である。ここで動線データに関しては、属性DB110に格納される属性情報ごとに色やマーカを変えて表示してもよい。
【0133】
画面1203は、各検査台の前に並ぶ行列内の人の属性比率に関する情報を示す画面である。コンボボックス12031は現在表示されている検査台であり、円グラフ12032は属性比率の情報を表示したグラフである。
【0134】
画面1204は、動線DB108に格納された動線データと属性DB110に格納された属性データをもとに、管理者が記録した特定行動者のリストである。テーブル12041は特定行動者リストを表にまとめたものであり、人のIDや属性、管理者が追記するメモ、強調表示のフラグなどを含んでいてもよい。
【0135】
特定行動者リストは画面1202で対象となる動線データを選択し、追加、削除、更新できるようにしてもよい。ボタン12042は特定行動者の追加ボタン、ボタン12043は削除ボタン、ボタン12044は更新ボタンである。
【0136】
画面1205は、今後の行列の待ち人数の予測値を表示した画面である。コンボボックス12051は、現在表示されている検査台であり、折れ線グラフ12052は待ち人数予測値を系列データとして表示したグラフである。このデータは
図9に示した系列グラフ902と同様のものである。
【0137】
画面1206は、今後の行列の待ち時間の予測値を表示した画面である。コンボボックス12061は、現在表示されている検査台であり、折れ線グラフ12062は待ち時間予測値を系列データとして表示したグラフである。このデータは指標算出部1052にて算出された待ち時間である。
【0138】
画面1207は、航空機の到着状況の表を示す画面である。この画面1207には、便名や出発地、到着時刻、荷物がベルトコンベアに到着しているか、などの情報が含まれていてもよい。時刻1208は現在の日時を表す。
【0139】
図13は、人流計測システム11と人流誘導システム10を構成する各装置のハードウェア構成を示す。
【0140】
人流計測システム11は、レーザー計測システム1301、カメラシステム1302、端末測位システム1303のいずれか一つ以上の人流計測システム11から構成される。なお、人流誘導システム10と人流計測システム11は、ネットワーク5を介して相互に接続される。
【0141】
レーザー計測システム1301は、レーザー光を発振するレーザー発振器13011と、レーザーの反射光を読み取るレーザー受光器13012と、レーザーの発振、受光にかかった時間等からレーザー計測システム1301の周囲の物体までの距離を算出して点群データに変換する演算装置13013からなる。
【0142】
カメラシステム1302は、周知のカメラを含むシステムであり、イメージセンサ13021によって可視光を画像として取得して、周知又は公知の方法によりその画像の中から人を検知してその位置を推定することができる装置である。
【0143】
端末測位システム1303は、演算性能を有するプロセッサ13031と、高速に読み書きが可能な揮発性一時記憶領域であるDRAM13032と、HDDやフラッシュメモリなどを利用した永続的な記憶領域である記憶装置13033と、人の操作を受け付ける入力装置13034と、現在の端末の状況を提示するためのモニタ13035と、無線通信を行うためのネットワークインタフェースカードである無線通信ボード13036と、端末の位置を特定するためのGPS受信機13037を含んでおり、記憶領域に記録されたプログラムをプロセッサ13031が実行すると、GPS受信機13037等を用いて自己の位置を推定してNIC13046を経由して配信する。
【0144】
なお、端末測位システム1303は、車両等の移動体に搭載して、人流誘導システム10と接続することによって移動体の誘導を実現することができる。
【0145】
人流誘導システム10は、演算性能を有するプロセッサ13041と、高速に読み書きが可能な揮発性一時記憶領域であるDRAM13042と、HDDやフラッシュメモリなどを利用した永続的な記憶領域である記憶装置13043と、人の操作を受け付ける入力装置13044、情報を提示するためのモニタ13045と、通信を行うためのネットワークインタフェースカードNIC13046を有する計算機である。
【0146】
記憶領域に記録されたプログラムをプロセッサ13041が実行することによって、動線データ抽出部101、行列認識部102、属性情報推定部103、グループ推定部104、誘導情報算出部105を実現できる。また、行列DB106、グループDB107、動線DB108、地
図DB109、属性DB110、判定ルールDB111は記憶装置13043に記憶することによって実現できる。
【0147】
なお、
図12に示した画面1201は、人流誘導システム10のモニタ13045に出力することができる。
【0148】
上記実施例では、人流誘導システム10が複数の目的地(人流誘導装置12)を有する例を示したが、これに限定されるものではなく、目的地が単一の場合には、目的地への到着予測時間に基づいて人のグルーピングを行うことができる。
<結び>
【0149】
以上のように、上記実施例の人流誘導システム10は、以下のような構成とすることができる。
【0150】
(1)プロセッサ(13041)とメモリ(DRAM13042)を有する計算機(人流誘導システム10)が移動体(人804)の動線データ(WKT3016)を処理する誘導システムであって、前記移動体毎に動線データ(3016)を抽出する動線データ抽出部(101)と、前記動線データ(3016)に基づいて、前記移動体が目的地に到着する時刻を推定する到着時刻推定部(1043)と、前記推定された到着時刻に基づいて、少なくとも1つ以上の前記移動体から構成されるグループ(GID4051)を算出するグループ推定部(104)と、前記グループ(4051)ごとに前記移動体の誘導情報(誘導表示1104)を算出する誘導情報算出部(105)と、を有することを特徴とする誘導システム。
【0151】
上記構成により、人流誘導システム10は、人流の動線データに基づいて、効率的に人流の誘導を行うことができる。それにより、施設内における行列や混雑を緩和させることができる。
【0152】
(2)上記(1)に記載の誘導システムであって、前記動線データ(3016)に基づいて、前記移動体が向かう目的地を推定する目的地推定部(1043)を、さらに有し、前記到着時刻推定部(1043)は、前記推定された目的地に前記移動体が到着する時刻を推定することを特徴とする誘導システム。
【0153】
上記構成により、人流誘導システム10は、推定された目的地に前記移動体が到着する時刻を推定することにより、誘導情報を効率よく表示することができる。
【0154】
(3)上記(1)に記載の誘導システムであって、前記動線データ(3016)から前記移動体ごとの属性情報(4022)を推定する属性情報推定部(103)を、さらに有し、前記誘導情報算出部(105)は、前記グループ(4051)ごとに算出した前記属性情報(4022)の比率を用いて前記誘導情報(1104)を算出することを特徴とする誘導システム。
【0155】
上記構成により、人流誘導システム10は、行列の先の検査台や窓口の通過時間は行列を構成する人の属性によって異なるため、動線データから移動中の人や行列に並んでいる人の属性情報を推定し、行列の待ち人数や待ち時間だけでなく、属性情報も用いることで、グループに適した誘導情報を算出することができる。
【0156】
(4)上記(3)に記載の誘導システムであって、前記属性情報推定部(103)は、前記移動体を誘導する領域ごと、前記移動体の行動(ACT3015)ごと、予め設定された判定ルール(4042)ごとのいずれか1つ以上に関する動線データ(3016)の統計値を算出し、算出した統計値から前記移動体の前記属性情報(4022)を推定することを特徴とする誘導システム。
【0157】
上記構成により、人流誘導システム10は、動線データ602から算出した特徴量の統計値から、属性マスタテーブル403で設定された属性(AID4031)を各人ごとに推定することができる。
【0158】
(5)上記(1)に記載の誘導システムであって、前記計算機(10)に接続されて前記誘導情報(1104)を表示する誘導装置(人流誘導装置12)を、さらに有し、前記誘導情報(1104)算出部(105)は、前記グループ(4051)に割り当てられた前記移動体が、前記誘導装置から一定の距離以内に存在している際に、前記誘導情報(1104)を前記誘導装置(12)に表示することを特徴とする誘導システム。
【0159】
上記構成により、人流誘導システム10は、グループに割り当てられた人のうち閾値以上の割合の人が、人流誘導装置12から一定の閾値以内の距離に存在している場合に人流誘導装置12に誘導情報を表示することで、誘導対象のグループに誘導先を報知することが可能となる。
【0160】
(6)上記(2)に記載の誘導システムであって、前記計算機(10)に接続されて前記誘導情報(1104)を表示する複数の誘導装置(12)を、さらに有し、前記目的地推定部(1043)は、前記移動体が向かう目的地として、前記複数の誘導装置(12)(人流誘導装置(12)12)のいずれかを推定し、前記誘導情報算出部(105)は、前記グループ(4051)に割り当てられた前記移動体が、前記推定された誘導装置(12)から一定の距離以内に存在している際に、前記誘導情報(1104)を前記誘導装置(12)に表示することを特徴とする誘導システム。
【0161】
上記構成により、人流誘導システム10は、グループに割り当てられた人のうち閾値以上の割合の人が、複数の人流誘導装置12のうち前記グループが向かうと推定された人流誘導装置12から一定の閾値以内の距離に存在している場合に当該人流誘導装置12に誘導情報を表示することで、誘導対象のグループに誘導先を報知することが可能となる。
【0162】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、又は置換のいずれもが、単独で、又は組み合わせても適用可能である。
【0163】
また、上記の各構成、機能、処理部、及び処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、及び機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0164】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0165】
10 人流誘導システム
11 人流計測システム
12 人流誘導装置
101 動線データ抽出部
102 行列認識部
103 属性情報推定部
104 グループ推定部
105 誘導情報算出部
106 行列DB
107 グループDB
108 動線DB
109 地
図DB
110 属性DB
111 判定ルールDB
1031 特徴量算出部
1032 属性判定部
1051 属性比率算出部
1052 指標算出部
1053 指標最適化部
1054 スケジューリング部
1041 移動判定部
1042 目的地推定部
1043 到着時刻推定部
1044 クラスタリング部
1301 レーザー計測システム
1302 カメラシステム
1303 端末測位システム
13011 レーザー発振器
13012 レーザー受光器
13013 演算装置
13021 イメージセンサ
13022 演算装置
13031 プロセッサ
13032 DRAM
13033 記憶装置
13034 入力装置
13035 モニタ
13036 無線通信ボード
13037 GPS受信機
13041 プロセッサ
13042 DRAM
13043 記憶装置
13044 入力装置
13045 モニタ
13046 NIC