IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住友重機械搬送システム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-自動倉庫システム 図1
  • 特許-自動倉庫システム 図2
  • 特許-自動倉庫システム 図3
  • 特許-自動倉庫システム 図4
  • 特許-自動倉庫システム 図5
  • 特許-自動倉庫システム 図6
  • 特許-自動倉庫システム 図7
  • 特許-自動倉庫システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20241022BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
B65G1/04 521
B65G1/00 501D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020157754
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022051330
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【弁理士】
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】池田 幸信
(72)【発明者】
【氏名】藤井 直弘
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-088910(JP,A)
【文献】特開2019-210152(JP,A)
【文献】特開2020-142877(JP,A)
【文献】特開2014-54163(JP,A)
【文献】米国特許第6523045(US,B1)
【文献】国際公開第2015/015645(WO,A1)
【文献】特開2003-223217(JP,A)
【文献】特開2003-318845(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/04
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を保管可能な複数の保管部が行方向、列方向および段方向に沿って配置されてなる棚部と、前記荷を行方向、列方向および段方向のうち少なくとも一方向に移動させる移動手段と、を含む倉庫設備を備える自動倉庫システムであって、
前記倉庫設備に関する管理情報を表示する情報表示パートを含む第1表示画像と、前記管理情報に対応する複数の選択肢の画像を含む第2表示画像と、を表示する表示手段と、
を備え、
前記第2表示画像の前記複数の選択肢の画像の少なくとも一つを選択することにより、前記第1表示画像が変更され
前記表示手段は、前記第1表示画像および前記第2表示画像の一方を表示するとき、他方を表示せず、
前記情報表示パートは、前記管理情報を視覚的に示すリストの画像またはグラフの画像を複数含む、自動倉庫システム。
【請求項2】
前記倉庫設備の動作を制御する制御部を備え、
前記棚部、前記荷を入庫または出庫する入出庫部、前記移動手段の走行経路および前記制御部の少なくとも1つから得られたデータを収集する情報収集手段をさらに備え、
前記第1表示画像は、前記情報収集手段によって収集されたデータに応じた可視化情報画像を含む、請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
前記複数の選択肢の画像は、前記管理情報に対応する複数のシンボル画像であり、
前記複数のシンボル画像の少なくとも一つを選択することにより、前記第1表示画像は、当該シンボル画像に対応する前記管理情報を含むように変更される、請求項1または2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記第1表示画像は、前記情報表示パートに加えて、前記倉庫設備を操作するための操作表示パートを含む第1モードと、前記操作表示パートを含まない第2モードとを有する請求項1から3のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記第1表示画像および前記第2表示画像を同時に表示する、請求項1からのいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記複数の選択肢の画像は、前記管理情報に対応する複数のシンボル画像であり、
前記第2表示画像は、前記複数のシンボル画像を表示する第1エリアと、前記複数のシンボル画像のうち選択済みのシンボル画像を表示する第2エリアとを含み、
前記第1エリアおよび前記第2エリアの間で互いのシンボル画像を移動させる操作により、前記第1表示画像が変更される、請求項1からのいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の物品を収容可能な収容棚を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、保管棚の間で列方向に移動可能な搬送台車と行方向に移動可能な台車とを用いて物品を搬入・搬出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-160040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
システムの高度化に伴い、監視対象となる情報の種類や量が増えて作業が煩雑化し、システムの運用に多大な工数と高いスキルとが求められる。このことは、運用コスト抑制の障害になりうる。従来の自動倉庫システムには、これらの観点から改善の余地がある。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、容易に運用できる自動倉庫システムを提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、荷を保管可能な複数の保管部が行方向、列方向および段方向に沿って配置されてなる棚部と、荷を行方向、列方向および段方向のうち少なくとも一方向に移動させる移動手段と、を含む倉庫設備を備える自動倉庫システムであって、倉庫設備に関する管理情報を表示する情報表示パートを含む第1表示画像と、管理情報に対応する複数の選択肢の画像を含む第2表示画像と、を表示する表示手段と、を備える。第2表示画像の複数の選択肢の画像の少なくとも一つを選択することにより、第1表示画像が変更される。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、容易に運用できる自動倉庫システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。
図2図1の自動倉庫システムを示す側面図である。
図3図1の第1搬送手段の一例を概略的に示す側面図である。
図4図1の第2搬送手段の一例を概略的に示す正面図である。
図5図1の表示手段の第1表示画像の一例を概略的に示す画面図である。
図6図1の表示手段の第1表示画像の別例を概略的に示す画面図である。
図7図1の表示手段の第2表示画像の一例を概略的に示す画面図である。
図8図1の表示手段の第2表示画像の別例を概略的に示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者らは、自動倉庫システムについて考察し、下記の認識を得た。自動倉庫システムは、収容棚、搬送台車、入出庫部等の多数の要素により構成することが考えられる。この場合、システムの構成要素の一部にでも異常があると倉庫全体の稼働効率が低下することが考えられる。これらから、システムの効率的運用のためには、システムに関する各種の情報を監視して、異常または異常発生の予兆を早期に発見してリカバリすることが望ましい。これらから、本発明者らは、自動倉庫システムの運用を容易にすることができる技術に想到した。以下、実施形態を参照して詳述する。
【0011】
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0012】
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0013】
[実施形態]
図1図2を参照して実施形態に係る自動倉庫システム100の全体構成を説明する。本開示の自動倉庫システムは、荷(パレットと一体的に扱われるものを含む)を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムである。図1は、実施形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。図2は、自動倉庫システム100を示す側面図である。図2では、後述するエリア22-Bの記載を省いている。
【0014】
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。なお、X軸方向を「行方向」といい、Y軸方向を「列方向」といい、Z軸方向を「上下方向」ということがある。後述する第1搬送手段の進行方向を「前方」、「前」といい、その逆を「後方」、「後」ということがある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。
【0015】
図1に示すように、自動倉庫システム100は、棚部22と、移動手段14、16、20と、入出庫部40と、制御部48と、表示手段50とを含む倉庫設備10を備える。棚部22は、行方向および列方向に沿って配置された荷12を保管可能な複数の保管部24を有する保管棚である。荷12は、自動倉庫システム100において、入庫、保管、配替え、出庫される最小単位であってもよい。
【0016】
棚部22は、行方向および列方向に配列された複数の保管部24を複数段有する保管棚である。各保管部24は荷12を保管できる。移動手段14、16、20は、荷12を行方向、列方向および段方向のうち少なくとも一方向に移動させる。移動手段14、16、20は、第1搬送手段14と、第2搬送手段16と、昇降機構20とを含む。第1搬送手段14は、荷12を保持して棚部22を列方向に沿って移動可能な自走台車である。第2搬送手段16は、荷12を保持した第1搬送手段14を搭載して棚部22の側部を行方向に沿って移動可能な自走台車である。昇降機構20は、荷12を上下に昇降可能なリフターである。入出庫部40は、荷12を棚部22に入庫、または荷12を棚部22から出庫する手段である。この例の入出庫部40は、コンベア装置44を備える。コンベア装置44は、フォークリフトなどの外部搬送手段46により搬入された荷12を昇降機構20に移動させる。
【0017】
制御部48は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成される。制御部48は、オペレータからの操作結果に基づき、荷12を移送するために、第1搬送手段14、第2搬送手段16および昇降機構20の動作を制御する。
【0018】
棚部22を説明する。棚部22の構成は、複数の荷12を保管可能であれば、特に限定されない。本実施形態の棚部22は、第2レール28を挟んでY軸方向に離れて設けられる2つのエリア22-A、22-Bを有する。2つのエリア22-A、22-Bは、各保管部24に荷12を保管できる。
【0019】
本実施形態では、保管部24はY軸方向に複数連設されている。具体的には、保管部24は、Y軸方向に延びる後述する第1レール26上に連続的に設けられており、第1レール26の荷12が保管される箇所を保管部24としている。Y軸方向に複数連設された複数の保管部24を保管列23という。各保管列23の第2搬送手段16の走行路(第2レール28)に面する側には、第1搬送手段14が進入、退出して荷12を出し入れする間口23aが設けられる。間口23aは荷12の出入口として機能する。
【0020】
本実施形態では、上下に層状に配置されたN段(Nは、1以上の整数で、例えば3)の棚部22が設けられている。図1は、フロアFrに最も近い第1段の棚部22を示している。第2段以上において、第N段の棚部22は第N-1段の棚部22の上に配置される。各段の棚部22は、互いに同様の構成を備えてもよい。特に、各段の棚部22には、それぞれ1台以上の第1搬送手段14および第2搬送手段16のセットが設けられている。各段の棚部22を「棚段」ということがある。
【0021】
棚部22には、第1搬送手段14の走行路としての第1レール26が設けられる。第1レール26は、棚部22においてY軸方向に延設される。第1搬送手段14は、各保管部24の下部を走行可能な搬送手段である。棚部22の側部には、第2搬送手段16の走行路としての第2レール28が設けられる。第2レール28は、棚部22および昇降機構20に隣接してX軸方向に延設される。
【0022】
図3を参照して、第1搬送手段14を説明する。図3は、第1搬送手段14の一例を概略的に示す側面図である。第1搬送手段14は、車体14bと、モータ(不図示)と、複数の車輪14fと、載置台部14cと、リフト機構14dとを備える。第1搬送手段14は、モータによって複数の車輪14fを駆動し、荷12を搭載した状態で第1レール26をY軸方向に走行する。第1搬送手段14は、リフト機構14dによって載置台部14cおよび載置台部14c上の荷12を昇降させる。図3において、上昇状態の載置台部14cを破線で示し、降下状態の載置台部14cを実線で示す。
【0023】
第1搬送手段14は、保管部24に進入できる。第1搬送手段14は、第2搬送手段16および昇降機構20に乗降できる。第1搬送手段14は、荷12を保管部24および第2搬送手段16に降ろすことができる。第1搬送手段14は、荷12を保管部24および第2搬送手段16から持上げて保持できる。
【0024】
図4を参照して、第2搬送手段16を説明する。図4は、第2搬送手段16の一例を概略的に示す正面図であり、第1搬送手段14を搭載した状態を示している。第2搬送手段16は、搭載部16cと、ガイド部16jと、モータ(不図示)と、複数の車輪16fとを備える。第2搬送手段16は、モータによって複数の車輪16fを駆動し、第2レール28をX軸方向に走行する。第2搬送手段16は、搭載部16cに第1搬送手段14を搭載できる。第2搬送手段16は、荷12を搭載した状態または空荷の第1搬送手段14を移送できる。搭載部16cにはX軸方向に離れて配置される2つのガイド部16jが設けられる。2つのガイド部16jは、第1搬送手段14が搭乗する際に第1搬送手段14をガイドする。2つのガイド部16jには荷12を置くことができる。
【0025】
図1図2を参照して、昇降機構20およびコンベア装置44を説明する。昇降機構20は、荷12を各段の棚部22の間で昇降させる。昇降機構20は、一方の間口がコンベア装置44に面しており、他方の間口が第2搬送手段の搬送路(第2レール28)に面している。入庫の際、昇降機構20は、コンベア装置44から引き渡された荷12を目的の段に搬送する。出庫の際、昇降機構20は、対象の荷12を第1段に搬送し、コンベア装置44に引き渡す。昇降機構20は、第1搬送手段14に保持された状態の荷12を昇降させてもよいが、本実施形態では、第1搬送手段14に保持されていない単独状態の荷12を昇降させる。
【0026】
本実施形態のコンベア装置44は、ベルトコンベアである。入庫の際、コンベア装置44は、外部搬送手段46から引き渡された荷12を昇降機構20に移送する。出庫の際、コンベア装置44は、昇降機構20から引き渡された荷12を外部搬送手段46がピックアップ可能な位置に移送する。つまり、コンベア装置44は、入庫時と出庫時とで逆の方向に荷12を移送する。
【0027】
図1図2を参照して自動倉庫システム100の入庫動作および出庫動作を説明する。これらの動作は、制御部48によって制御される。入庫動作では、外部搬送手段46は、入庫する荷12をコンベア装置44に載せる。コンベア装置44は、荷12を昇降機構20に移送する。昇降機構20は、荷12を保管先の棚段に移送する。保管先の棚段で、第1搬送手段14と第2搬送手段16とは、昇降機構20から荷12を受け取って移動し、保管先の保管部24に降ろす。これらの動作により入庫が行われる。
【0028】
出庫動作では、第1搬送手段14と第2搬送手段16とは、荷12を搬送元の保管部24から昇降機構20の前に移動する。昇降機構20は、荷12を降下させてコンベア装置44に載せる。コンベア装置44は、荷12を外部搬送手段46の前に移送する。外部搬送手段46は、荷12をトラック(不図示)などに積み入れする。これらの動作により荷12の出庫が行われる。
【0029】
自動倉庫システム100のその他の構成を説明する。自動倉庫システム100は、撮像手段32、情報取得用のセンサ34、情報システム用のコンピュータ36および情報通信用のネットワーク38をさらに備える。
【0030】
撮像手段32は、移動手段14、16の走行路、昇降機構20の移動通路、入出庫部40、保管部24等に設置される。撮像手段32は、一例として、撮像対象に関する静止画、動画、サーモグラフィ等の物体から放射される所定成分の電磁波の分布を図として表した画像等を撮像結果として提供する。撮像手段32の撮像結果は、ネットワーク38または別の通信手段を介してコンピュータ36に送信される。
【0031】
センサ34は、移動手段14、16の走行路、昇降機構20の移動通路、入出庫部40、保管部24等に設置される。センサ34は、一例として、設置箇所における荷12の有無、移動手段14、16、20の傾斜、速度等に関する状態を検知した結果を提供する。センサ34の検知結果は、ネットワーク38または別の通信手段を介してコンピュータ36に送信される。
【0032】
コンピュータ36は、自動倉庫システム100の情報システムを制御するためのコンピュータである。コンピュータ36は、図示しないマウス操作、キーボード操作、タッチ操作等に応じて、表示手段50の表示を変化させる。
【0033】
ネットワーク38は、自動倉庫システム100の内部または内外部の情報伝達を行う情報通信手段である。ネットワーク38は、公知の通信プロトコルを用いて通信できる。
【0034】
表示手段50を説明する。図1に示すように、本実施形態の表示手段50は、コンピュータ36に接続され、コンピュータ36の制御に基づいて所定の画面を表示する表示端末である。表示手段50は、コンピュータ36とは別のコンピュータの表示端末であってもよい。表示手段50は、液晶ディスプレイであってもよいし、タブレット端末であってもよいし、スマートホン等の小型情報端末であってもよい。
【0035】
図5図8を参照する。表示手段50は、第1表示画像52と、第2表示画像60とを表示する。第1表示画像52は、倉庫設備10に関する管理情報Jmを表示する情報表示パート54を含む。第2表示画像60は、管理情報Jmに対応する複数の選択肢の画像Gsを含む。表示手段50は、第2表示画像60の複数の選択肢の画像Gsの少なくとも一つを選択することにより、第1表示画像52が変更される。つまり、第2表示画像60は、第1表示画像52の表示内容を設定するセットアップ画面図である。
【0036】
図5図6は、表示手段50の第1表示画像52の一例を示す画面図である。図5は、情報表示パート54に加えて倉庫設備10を操作するための操作表示パート56を含む第1モードの表示例である。図6は、情報表示パート54を含み、操作表示パート56を含まない第2モードの表示例である。この例の第1表示画像52は、情報表示パート54のみを含んでいる。
【0037】
図5図6に示すように、第1モードでの操作表示パート56の領域は、情報表示パート54の領域より大きい。この場合、操作者は入力操作や、指定を行いやすい。また、第2モードでの情報表示パート54の情報量は、第1モードにおける情報表示パート54の情報量よりも多い。情報表示パート54には複数の管理情報Jmを表示可能であり、これらの図では、複数の管理情報Jmの符号「Jm」の末尾に括弧付きの数字を付して区別している。
【0038】
本実施形態では、情報表示パート54の表示更新は、操作表示パート56の表示更新とは独立して行われる。例えば、操作表示パート56の表示更新は、操作者が入力等のイベントを起こして更新する。それぞれの表示パートの表示更新をそれとは独立して行うことで、操作者は自動倉庫システムの諸情報をタイムリーに得ることができる。情報表示パート54の表示更新は、操作表示パート56の表示更新とは独立して、例えば、予め決められた時刻に更新されてもよいし、所定の間隔ごとに更新されてもよいし、センサ情報に応じて更新されてもよい。
【0039】
図5に示す第1モードにおける、情報表示パート54をサブ画面といい、操作表示パート56を自動倉庫運用画面ということがある。図5の第1モードの情報表示パート54には、2種類の管理情報Jm(1)、Jm(2)が表示されている。
【0040】
図6の第2モードの情報表示パート54には、6種類の管理情報Jm(1)~Jm(6)が表示されている。図6に示す第2モードの第1表示画像52は、多種類の管理情報Jmの概要をまとめて一覧表示するダッシュボードとして機能する。
【0041】
これらの図で、管理情報Jmの一例を説明する。Jm(1)は、システムアラートに関する情報をリスト形式で示している。Jm(2)は、設備モニタに関する情報を棚部22の配置図上に示している。Jm(3)は、ショートカットに関する情報をアイコンで示している。Jm(4)は、プロセスモニタに関する情報をリスト形式で示している。Jm(5)は、作業モニタに関する情報を縦棒グラフで示している。Jm(6)は、システムモニタに関する情報を円グラフと横棒グラフで示している。
【0042】
図7図8は、表示手段50の第2表示画像60の一例を示す画面図である。図7は、第1モードの情報表示パート54(サブ画面)の表示内容を設定するセットアップ画面図であり、図8は、第2モードの情報表示パート54(ダッシュボード)の表示内容を設定するセットアップ画面図である。
【0043】
表示手段50は、第1表示画像52および第2表示画像60の両方を同時に表示してもよいが、本実施形態の表示手段50は、第1表示画像52および第2表示画像60の一方を表示するとき、他方を表示しない。つまり、第1表示画像52をセットアップするときは、図7図8で示すように、第1表示画像52を表示せず第2表示画像60を表示する。セットアップが完了したら、図5図6に示すように、第2表示画像60を表示せず第1表示画像52を表示する。
【0044】
情報表示パート54のセットアップを説明する。上述したように、表示手段50は、第2表示画像60の複数の選択肢の画像Gsの少なくとも一つを選択することにより、第1表示画像52が変更される。画像Gsに制限はなく、文字、記号、図形等を含む画像であってもよい。本実施形態の画像Gsは、管理情報Jmに対応する複数のシンボル画像Sjである。シンボル画像Sjは、管理情報Jmに関連する簡単な絵柄で記号化したアイコンであってもよい。本実施形態では、複数のシンボル画像Sjの少なくとも一つを選択することにより、第1表示画像52は、当該シンボル画像Sjに対応する情報を含むように変更される。
【0045】
シンボル画像Sj(選択肢の画像Gs)を選択する方法に制限はない。例えば、選択対象のシンボル画像Sjにカーソルを置いて所定回数クリックすることにより選択する方法であってもよいし、タッチパネルの場合は、選択対象のシンボル画像Sjを指先でタッチすることにより選択する方法であってもよい。本実施形態では、ターゲットのシンボル画像Sjをドラッグアンドドロップ操作することにより、当該シンボル画像Sjを選択する。
【0046】
図7のシンボル画像Sjの一例を説明する。シンボル画像Sj(a)は、システムアラート情報を示す。シンボル画像Sj(b)は、作業モニタに関する情報を示す。シンボル画像Sj(c)は、設備モニタに関する情報を示す。シンボル画像Sj(d)は、保全データに関する情報を示す。シンボル画像Sj(e)は、プロセスモニタに関する情報を示す。シンボル画像Sj(f)は、ショートカットに関する情報を示す。シンボル画像Sj(g)は、システムモニタに関する情報を示す。
【0047】
シンボル画像Sjを選択したときの第1表示画像52の変更方法に制限はない。本実施形態では、第2表示画像60は、複数のシンボル画像Sjを表示する第1エリア62と、複数のシンボル画像Sjのうち選択済みのシンボル画像Sjを表示する第2エリア64とを含む。第1、第2エリア62、64の間で互いのシンボル画像Sjを移動させる操作により、第1表示画像52が変更される。一例として、本実施形態における、第1、第2エリア62、64の間で互いのシンボル画像Sjを移動させる操作は、第1、第2エリア62、64の間で移動元のエリアから移動先のエリアにシンボル画像Sjをドラッグアンドドロップする操作である。
【0048】
図7の矢印Aで示す例では、第1エリア62のシンボル画像Sj(c)を第2エリア64にドラッグアンドドロップすることにより、シンボル画像Sj(c)が第2エリア64に移動する。この操作により、第1モードの第1表示画像52の情報表示パート54に、このシンボル画像Sj(c)に対応する管理情報Jm(設備モニタに関する情報)が表示される。シンボル画像Sj(c)を移動した後、第1エリア62のシンボル画像Sj(c)を消去してもよいし、消去せずに残してもよい。
【0049】
図7の矢印Bで示す例では、第2エリア64のシンボル画像Sj(a)を第1エリア62にドラッグアンドドロップすることにより、シンボル画像Sj(a)が第1エリア62に移動する。この操作により、第2モードの第1表示画像52の情報表示パート54から、このシンボル画像Sj(a)に対応する管理情報Jm(システムアラート情報)が消去される。
【0050】
図8の矢印Cで示す例では、第1エリア62のシンボル画像Sj(c)を第2エリア64にドラッグアンドドロップすることにより、シンボル画像Sj(c)が第2エリア64に移動する。この操作により、第2モードの第1表示画像52の情報表示パート54に、このシンボル画像Sj(c)に対応する管理情報Jm(設備モニタに関する情報)が表示される。シンボル画像Sj(c)を移動した後、第1エリア62のシンボル画像Sj(c)を消去してもよいし、消去せずに残してもよい。
【0051】
図8の矢印Dで示す例では、第2エリア64のシンボル画像Sj(b)を第1エリア62にドラッグアンドドロップすることにより、シンボル画像Sj(b)が第1エリア62に移動する。この操作により、第1モードの第1表示画像52の情報表示パート54から、このシンボル画像Sj(b)に対応する管理情報Jm(作業モニタに関する情報)が消去される。
【0052】
第1表示画像52の情報表示パート54を説明する。情報表示パート54に表示される管理情報Jmに制限はない。情報表示パート54は、情報収集手段42によって収集されたデータや情報に応じた可視化情報画像Viを含む。情報収集手段42は、棚部22、荷12を入庫または出庫する入出庫部40、移動手段14、16、20の走行経路および制御部48の少なくとも1つから得られたデータを収集する。情報収集手段42は、コンピュータ36とは別に設けられた装置であってもよいが、本実施形態ではコンピュータ36の一部として一体化されている。
【0053】
可視化情報画像Viは、例えば、センサの検知結果に応じた数値データを折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフ等で視覚化したグラフ画像であってもよい。可視化情報画像Viは、イメージデータに基づくイラスト、静止画、動画、アニメーション等であってもよい。可視化情報画像Viは、異常検知手段の検知結果を倉庫の構成図、配置図、俯瞰図等に重ねて画像化したものであってもよい。可視化情報画像Viは、作業状況を時系列の積上げ棒グラフで表した画像であってもよい。可視化情報画像Viは、異常が発生している箇所やエリアの色を変えて表示するものであってもよい。
【0054】
本実施形態の情報収集手段42は、一例として下記の情報の1つ以上を収集する。
(1)倉庫設備10の所定箇所に設置されたセンサ34から得られるセンサ情報
情報収集手段42は、移動手段14、16の走行路、昇降機構20の移動通路、入出庫部40、保管部24等に設置されたセンサ34の検知結果をデータとして収集できる。情報収集手段42は、センサ34の検知結果をネットワーク38または別の通信手段を介して収集できる。
【0055】
(2)倉庫設備10の所定箇所の画像情報
情報収集手段42は、移動手段14、16の走行路、昇降機構20の移動通路、入出庫部40、保管部24等に設置された撮像手段32の撮像結果をデータとして収集できる。情報収集手段42は、撮像手段32の撮像結果をネットワーク38または別の通信手段を介して収集できる。
【0056】
(3)倉庫設備10の所定業務の進捗情報
情報収集手段42は、所定業務の進捗情報をデータとして収集できる。この進捗情報としては、棚部22での荷12の配替え業務、荷12の出庫業務、荷12の入庫業務等が挙げられる。
【0057】
(4)倉庫設備10の所定プロセスを監視する監視情報
情報収集手段42は、倉庫設備10の所定プロセスを監視する監視情報をデータとして収集できる。この所定プロセスとしては、搬入プロセス、搬出プロセス、配替えプロセス等が挙げられる。
【0058】
(5)倉庫設備10に関連するコンピュータ36の状態情報
情報収集手段42は、コンピュータ36の稼働率等の状態情報をデータとして収集できる。この状態情報としては、CPUの使用率、メモリの使用量、ストレージ(ドライブ)の使用率等のリソース情報が挙げられる。
【0059】
(6)倉庫設備10のシステムアラート情報
本実施形態では、倉庫設備10のシステムアラートの発生状況に関する情報が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ(不図示)等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
【0060】
(7)ネットワーク38の遮断情報
本実施形態では、ネットワーク38の遮断情報が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
(8)センサ34の状態情報
本実施形態では、センサ34の異常の有無などの状態情報が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
【0061】
(9)移動手段14、16、20の状態情報
本実施形態では、移動手段14、16、20の、走行距離、異常の有無等の状態情報が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
(10)棚部22での荷12の配替え、荷12の出庫および荷12の入庫のいずれかのタスクに関する監視情報
本実施形態では、これらのタスクの進捗状況、当該タスクの異常の有無等の監視情報が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
【0062】
(11)倉庫設備10に設置されたコンベア装置44、移動手段14、16、20のアラート状態に関する情報
本実施形態では、コンベア装置44、移動手段14、16、20は、自らの状態をアラート情報として提供する。当該情報は、コンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該装置および手段のアラート状態に関する情報をデータとして収集できる。
【0063】
(12)第1モードのショートカットに関する情報
本実施形態は、使用頻度の高い操作表示パート56の表示を選択するための第1モードのショートカットを、コンピュータ36のメモリ、ストレージ等に予め登録できる。操作表示パート56に表示可能な画像は、例えば、商品の在庫情報を照会し出庫指示する画像、商品の在庫情報を確認し入庫指示する画像、設備の稼働を指示する画像、等である。情報収集手段42は、当該ショートカットに関する情報をデータとして収集できる。
【0064】
(13)第2モードのショートカットに関する情報
本実施形態は、使用頻度の高い管理情報Jmの画面表示を選択するための第2モードのショートカットを、コンピュータ36のメモリ、ストレージ等に予め登録できる。情報収集手段42は、当該ショートカットに関する情報をデータとして収集できる。
【0065】
(14)予め作成された動画に関する情報
本実施形態では、自動倉庫画面の操作説明等のオペレーション動画等、予め作成された動画が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
【0066】
(15)倉庫設備10の保守履歴に関する情報
本実施形態では、倉庫設備10の保守点検記録等の保守履歴に関する情報が、例えばコンピュータ36のメモリ、ストレージ等に格納されている。情報収集手段42は、当該格納情報をデータとして収集できる。
【0067】
以上のように構成された本実施形態の自動倉庫システム100の特徴を説明する。
【0068】
本実施形態の自動倉庫システム100は、荷12を保管可能な複数の保管部24が行方向、列方向および段方向に沿って配置されてなる棚部22と、荷12を行方向、列方向および段方向のうち少なくとも一方向に移動させる移動手段14、16、20と、を含む倉庫設備10を備える自動倉庫システムである。このシステムは、倉庫設備10に関する管理情報Jmを表示する情報表示パート54を含む第1表示画像52と、管理情報Jmに対応する複数の選択肢の画像Gsを含む第2表示画像60と、を表示する表示手段50とを備える。このシステムは、第2表示画像60の複数の選択肢の画像Gsの少なくとも一つを選択することにより、第1表示画像52が変更される。
【0069】
この構成によれば、表示手段50が管理情報Jmを表示するため、ユーザは、表示手段50から管理情報Jmを容易に読み取れる。システム運用の工数の削減を図れる。システ
ムの運用が容易になる。また、第1表示画像52で何を表示させるかを、その表示に対応した第2表示画像60の複数の選択肢の画像Gs決めるので、素早く画像変更できる。
【0070】
本実施形態は、倉庫設備10の動作を制御する制御部48を備え、また、棚部22、荷12を入庫または出庫する入出庫部40、移動手段14、16、20の走行経路および制御部48の少なくとも1つから得られたデータを収集する情報収集手段42をさらに備える。第1表示画像52は、情報収集手段42によって収集されたデータに応じた可視化情報画像Viを含む。この場合、第1表示画像52が可視化情報画像Viを含むため、ユーザは、表示手段50から収集されたデータを容易に読み取れる。また、自動倉庫システム100を構成する各部分で幅広く情報を得て、第1表示画像52とともに視認できるようになっているので、各部の状況に応じて管第1表示画像52で運用できる。異常がある場合の対応も管理に反映しやすい。
【0071】
本実施形態では、複数の選択肢の画像Gsは、管理情報Jmに対応する複数のシンボル画像Sjであり、複数のシンボル画像Sjの少なくとも一つを選択することにより、第1表示画像52は、当該シンボル画像Sjに対応する情報を含むように変更される。この場合、シンボル画像Sjを選択することで、第1表示画像52は、対応する情報を含むように変更されるため、ユーザは、簡単な操作により対応する情報を読み取れる。また、予めシンボル画像Sjに対して表示させる候補の管理情報Jmを紐づけておくことで、少ないスペースの第2表示画像60でも、多くの選択肢を表示可能で、選択肢が多くなっても、素早く表示内容を決められる。
【0072】
本実施形態では、第1表示画像52は、情報表示パート54に加えて、倉庫設備10を操作するための操作表示パート56を含む第1モードと、操作表示パート56を含まない第2モードとを有する。この場合、ユーザは、操作表示パート56を含む表示と含まない表示とに容易に切り替えできる。また、操作表示パート56を含まない第2モードは、待機中等の運用していない場合や、運用者でない人がチェックする場合の画面に対応する。この場合に、本人にとって不要なものを表示させないことができる。
【0073】
本実施形態では、第1モードでの操作表示パート56の領域は、情報表示パート54の領域より大きく、第2モードでの情報表示パート54の情報量は、第1モードにおける情報表示パート54の情報量よりも多い。この場合、ユーザは、情報表示パート54の情報量を容易に切り替えできる。また、第2モードでの情報表示パート54の情報量が多いので、人によっては操作表示パート56の代わりに別の情報を多く同時表示できる。
【0074】
本実施形態では、情報表示パート54の表示更新は、操作表示パート56の表示更新とは独立して行われる。例えば、操作表示パート56の表示更新は、操作者が入力等のイベントを起こして更新する。それぞれの表示パートの表示更新をそれとは独立して行うことで、操作者は自動倉庫システムの諸情報をタイムリーに得ることができる。
【0075】
本実施形態では、情報収集手段42は、倉庫設備10の所定箇所に設置されたセンサから得られるセンサ情報、倉庫設備10の所定箇所の画像情報、倉庫設備10の所定業務の進捗情報、倉庫設備10の所定プロセスを監視する監視情報、倉庫設備10に関連する所定コンピュータの状態情報、倉庫設備10の警報情報、ネットワークの遮断情報、倉庫設備10に設けたセンサの状態情報、移動手段14、16、20の状態情報、棚部22での荷12の配替え、荷12の出庫および荷12の入庫のいずれかのタスクに関する監視情報、倉庫設備10に設置されたコンベア装置44、移動手段14、16、20の異常状態に関する情報、ショートカットに関する情報、予め作成された動画に関する情報および、倉庫設備10の保守履歴に関する情報の1つ以上の情報を収集する。この場合、ユーザは、情報収集手段42と、表示手段50とを介して多様な管理情報Jmに触れることができる。
【0076】
本実施形態では、表示手段50は、第1表示画像52および第2表示画像60の一方を表示するとき、他方を表示しない。この場合、ユーザは、大きく視易い画像から情報を読み取れる。また、それぞれの画面での作業に特化するので表示スペースが多くなり、頻繁に表示内容を変更したい場合でなければ、管理時にも、表示画面を変更する場合にも、同時に視認できる情報量が多くなる。
【0077】
表示手段50は、第1表示画像52および第2表示画像60を同時に表示するようにしてもよい。この場合、頻繁に画面を変更したい場合に有利である。
【0078】
本実施形態では、複数の選択肢の画像Gsは、管理情報Jmに対応する複数のシンボル画像Sjであり、第2表示画像60は、複数のシンボル画像Sjを表示する第1エリア62と、複数のシンボル画像Sjのうち選択済みのシンボル画像Sjを表示する第2エリア64とを含み、第1エリア62および第2エリア64の間で互いのシンボル画像Sjを移動させる操作により、第1表示画像52が変更される。この場合、ユーザは、感覚的な操作により第1表示画像52を変更できる。また、第2表示画像60で、表示選択肢と、選択されている選択肢とを視認できるので、ユーザは、何が表示されるか、シンボル画像Sjを移動させる前に把握できる。
【0079】
本実施形態では、第1エリア62および第2エリア64の間で互いのシンボル画像Sjを移動させる操作は、第1エリア62および第2エリア64の一方から他方へシンボル画像Sjをドラッグアンドドロップする操作である。この場合、ユーザは、感覚的な操作によりシンボル画像Sjを移動できる。また、移動元のシンボル画像Sjをドラッグして移動先に移動させるので、ユーザは、何を何所に移動させるかを視認しながら作業できる。
【0080】
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。
【0081】
(変形例)
以下、変形例を説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0082】
実施形態の説明では、コンベア装置44を備える例を示したが、これに限定されない。例えば、コンベア装置44を備えず、外部搬送手段46は、昇降機構20に入庫する荷12を、直接置くようにしてもよい。
【0083】
実施形態の説明では、昇降機構20を備える例を示したが、これに限定されない。
例えば、外部搬送手段46が荷12を持ち上げた状態で各棚段に直接フォークを差し込んで荷12を出し入れするようにしてもよい。
【0084】
実施形態の説明では、第2搬送手段16が昇降機構を有しない例を示したが、これに限定されない。例えば、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を昇降する昇降機構を有してもよい。第2搬送手段16はスタッカークレーンであってもよい。
【0085】
実施形態の説明では、第2搬送手段16の走行路に第2レール28が設けられる例を示したが、これに限定されない。例えば、第2搬送手段16は、レールのない走行路を走行するものであってもよい。
【0086】
これらの各変形例は、実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0087】
上述した各実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0088】
10 倉庫設備、 12 荷、 22 棚部、 24 保管部、 34 センサ、 36 コンピュータ、 38 ネットワーク、 40 入出庫部、 42 情報収集手段、 44 コンベア装置、 48 制御部、 50 表示手段、 52 第1表示画像、 54 情報表示パート、 56 操作表示パート、 60 第2表示画像、 62 第1エリア、 64 第2エリア、 100 自動倉庫システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8