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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】突合せ溶接継手の製造方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/20 20060101AFI20241022BHJP
   F16L 47/02 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
B29C65/20
F16L47/02
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020168223
(22)【出願日】2020-10-05
(65)【公開番号】P2021062613
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-09-11
(31)【優先権主張番号】19202442
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520386567
【氏名又は名称】ヒューナー シュヴァイステヒニク ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レンツ ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】クラウス フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】アーリー リヒャルト
【審査官】岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-113633(JP,A)
【文献】特開2002-086569(JP,A)
【文献】特開平08-156102(JP,A)
【文献】特表2013-528516(JP,A)
【文献】国際公開第2016/145485(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0008558(US,A1)
【文献】中国実用新案第204585880(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/20
F16L 47/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接可能なプラスチック材料よりなるパイプ(27,28)の一対のパイプセグメント(38,39)の間に突合せ溶接継手を製造する方法であって、
ツール手段(11)を、一対の溶接接触面(40,41)を機械加工するため、分離面(37)において静止状態で配置し、
一対の把持手段(14,15)によって前記パイプ(27,28)を前記分離面(37)のツール手段(11)に対して移動させ、前記ツール手段(11)によって前記一対のパイプセグメント(38,39)を形成するための分離切断を行い、前記分離切断は、同時に前記一対の溶接接触面(40,41)を形成する役割を果たし、
前記一対の溶接接触面(40,41)は、加熱手段(12)によって溶融され、続いて、前記パイプセグメント(38,39)を接合面(42)において互いに接続する突合せ溶接を形成するための接合圧力によって互いに押し付けられ
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記一対の把持手段(14,15)が前記分離面(37)に平行な移動平面(33,34)内の円形移動経路上でハンドリング手段によって案内される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パイプ(27)は、前記分離切断が行われる前に、第1の把持手段(14)によって第1のパイプ端(29)で把持され、供給位置IIIから前記ツール手段(11)に隣接する加工開始位置IVに変位され、
第2のパイプ端(30)は、加工開始位置IVにおいて第2の把持手段(15)によって把持され、
前記一対の把持手段(14,15)は、前記パイプ(27)を、前記分離切断を行うための前記ツール手段(11)の切削工具の配置位置に配置する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記一対の把持手段(14,15)は、前記分離切断が実現された後、前記一対の溶接接触面(40,41)が、前記一対の溶接接触面(40,41)の間に配置された前記加熱手段(12)の加熱面(17,18)と接触するまで、前記一対のパイプセグメント(38,39)の各々を移動させる
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記一対の溶接接触面(40,41)が加熱された後、前記一対の溶接接触面(40,41)は、互いに対向し、互いに平行に配置され、互いに対して移動され、少なくとも1つの前記把持手段(14,15)によって実行される供給移動によって、前記接合面(42)内接続できるようにする
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記一対の溶接接触面(40,41)は、前記ツール手段(11)に隣接して静止状態で配置される前記加熱手段(12)によって加熱され、前記一対のパイプセグメント(38,39)が前記加熱手段(12)に隣接する接合位置VIIで接合される
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記ツール手段(11)を用いた機械加工による前記一対の溶接接触面(40,41)の形成、前記一対の溶接接触面(40,41)の加熱、及び前記一対の溶接接触面(40,41)の接合は、前記ハンドリング手段の間に配置される共通の加工平面内で行われる
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
一対のパイプセグメント(38,39)の間に突合せ溶接継手を製造するための装置であって、
それぞれ連結されるべき前記一対のパイプセグメント(38,39)の1つを保持するための一対の把持手段(14,15)と、
パイプ(27,28)を機械加工することによって、前記一対のパイプセグメント(38,39)のパイプ端断面よりなる溶接接触面(40,41)を形成するためのツール手段(11)と、
前記一対の溶接接触面(40,41)を溶融するための加熱手段(12)とを備え、
前記ツール手段(11)が静止状態で配置され、前記一対の把持手段(14,15)が静止状態にある前記ツール手段(11)に対して前記パイプ(27,28)から切断した前記一対のパイプセグメント(38,39)をそれぞれハンドリングするための空間軸の方向に互いに独立して移動できる
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
前記加熱手段(12)は、前記ツール手段(11)に隣接して静止して配置されている
ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記一対の把持手段(14,15)の各々が、複数の移動軸を有するハンドリング手段に配置される
ことを特徴とする請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記ハンドリング手段は、少なくとも5つの軸を有するロボットとして具現化される
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ツール手段(11)及び前記加熱手段(12)が、各静止して配置された前記ハンドリング手段の間の共通の処理面に配置されている
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記加熱手段が接触加熱器具として具体化される
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記加熱手段が放射加熱器具として具体化される
ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接可能なプラスチック材料よりなるパイプの2つのパイプセグメント間に突合せ溶接継手を製造する方法に関し、各パイプセグメントは把持手段によって保持され、パイプセグメントのパイプ端断面は、溶接接触面を形成するためのツール手段と協働して機械加工され、この溶接接触面は、加熱手段によって溶融され、その後、接合面においてパイプセグメントを互いに接続する突合せ溶接を形成するために接合圧力で互いに押し付けられるものに関する。さらに、本発明は、この方法を実施するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から、各々把持手段で保持されたプラスチックパイプの2つのパイプセグメント間に突合せ溶接継手を製造する方法及び装置が知られているが、この方法では、各々のパイプセグメントを把持手段で保持し、これら各パイプセグメントの把持手段は、それらが装置内に配置される前に分離切断する方法で製造され、且つ、溶接接触面を形成するためにツール手段を用いて、互いに切断されるパイプセグメントの対向するパイプ端断面を次々に機械加工する。ツール手段を採用するために、軸方向の供給移動を伴って把持手段によってパイプセグメントを供給したときに続いてパイプ端断面を処理するために、装置内の溶接接触面間に形成された隙間内に移動される。溶接接触面を作製するための機械加工が実施された後、ツール手段は接触加熱器具に置換され、この接触加熱器具は、ツール手段のようにパイプセグメント間に形成された隙間内に移動される。
【0003】
突合せ溶接を発生させるために、接触加熱器具によって溶融された溶接接触面は、接触加熱器具がパイプセグメント間に形成された隙間から取り除かれた後、接合圧力によって互いに最後に押し付けられる。次いで、完成したパイプ接続部は、それまでに行われた装置内のパイプセグメントの配置に対応して手動で取り外される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国特許第102012207098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公知の装置を使用する場合、突合せ溶接継手を製造するための条件としてパイプセグメントを準備することは、複数の製造又は操作ステップを必要とし、これは、しばしば複雑であり、複数のパイプ接続部を有するパイプシステムに関連して、特にプラント建設において、対応して長い建設期間をもたらすこととなり得、それは特に不利であることが判明している。
【0006】
そこで、本発明の目的は、プラスチックパイプのパイプセグメント間のパイプ接続部の製造工程を簡略化して製造及び運用工程の削減を図ることにより、プラント建設における施工期間の短縮を可能とする方法及び装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明による方法は、請求項1の特徴を有する。
【0008】
本発明に係る方法に対応して、ツール手段は、溶接接触面を機械加工するための分離面に静止して配置され、パイプセグメントを形成するために、分離面内で工具に対してパイプを移動させる把持手段によって分離切断が実現され、この分離切断は、同時に溶接接触面を形成する役割を果たす。
【0009】
本発明によれば、ツール手段は、パイプ端断面を機械加工することによって溶接接触面を生成し、パイプを貫通する分離切断によってパイプセグメントを形成する役割を同時に果たす。ここで、把持手段によって行われるツール手段に対するパイプの移動は、縦方向のパイプ軸に対する分離面の異なる向きを可能にして、縦軸に対して90°の角度で配置される分離面内の分離切断だけでなく、パイプがどのように把持手段に保持されるかを変更することなく、他のいかなる分離角度も設定することができる。
【0010】
また、溶接接触面を機械加工するためにツール手段を静止させて配置することは、1つの工程段階で溶接接触面を形成するためのパイプ端断面の分離面及び表面仕上げでパイプを分離することによってパイプセグメントを同時に生成するために、特にエンドミルとして形成されるフライス工具を採用することを可能にすることが特に有利であることが証明される。
【0011】
好ましい実施形態では、各把持手段は、相対移動を行うために、分離面に平行な移動平面内の円形移動経路上のハンドリング手段によって案内される。ここで、パイプの縦軸は、分離切断が実現されている間に分離面内でタンブリングし(ひっくり返り)、パイプの法線平面に対する分離面の傾きに対応したタンブリング角度となる。それによって、パイプセグメントが把持手段内に保持される方法を変更する必要なく、互いに対して180°斜めであるパイプセグメントの後続の接合プロセスにより、0°と90°との間の任意のパイプ角度を有するパイプ接続を可能にする分離切断を生成することができる。
【0012】
分離切断が実現される前に把持手段によってパイプ端部で把持され、ツール手段に隣接する加工開始位置に供給位置から変位され、この加工開始位置で第2把持手段によって把持された第2パイプ端部と両把持手段とが分離切断を実現するツール手段の切断工具の処分時に前記パイプを配置することが特に有利である。
【0013】
このようにして、把持手段によってツール手段に対してパイプをハンドリングすることができるだけでなく、供給位置に配置されたマガジン手段からパイプを加工開始位置に引き出す搬送手段として、把持手段の一方を用いることもできる。
【0014】
分離切断が実現された後、それらの溶接接触面が溶接接触面間に配置された加熱手段の加熱面に接触するまで、把持手段がパイプセグメントの各々を移動させると、特に有利である。
【0015】
接触加熱器具としての加熱手段の好ましい実施形態の場合には、溶接接触面は、それらが加熱面に対して静止するまで移動される。代替的に、加熱手段が放射加熱器具として具現化される場合、溶接接触面を、加熱面から離れた位置に配置することができる。
【0016】
静止状態で配置されたツール手段に関連して有利であることが既に強調されているように、溶接接触面が設けられたパイプセグメントを静止状態の加熱手段に供給することは、加熱手段を実現する際に単独で、すなわち、加熱手段を位置決めする管理可能性又は可能性を考慮する必要なしに達成可能な加熱時間に焦点を当てることができるので、有利であることも判明している。
【0017】
溶接接触面が加熱された後、溶接接触面が互いに向かい合って平行に配置され、少なくとも1つの把持手段によって実行され、接合面において材料接続を形成する役割を果たす供給移動によって互いに対して移動される場合、分離面及び/又は加熱手段に対する接合面の相対位置を自由に選択することが可能である。
【0018】
好ましくは、溶接接触面は、ツール手段に隣接して配置された加熱手段によって加熱され、パイプセグメントは加熱手段に隣接する接合位置で接合され、その結果、把持手段がパイプセグメントを移動させる経路を最小限に抑えることができる。
【0019】
また、溶接接触面を形成するためのパイプ端断面の機械加工、溶接接触面の加熱及び溶接接触面の接合が、ハンドリング手段間に配置された共通の加工面内で行われるとさらに有利である。
【0020】
本発明による装置は、上記目的を達成するために、請求項8の特徴を有する。
【0021】
2つのパイプセグメントの間に突合せ溶接継手を製造する発明の装置では、ツール手段は静止状態で配置され、把持手段は、ツール手段に対してパイプセグメントを取り扱うために空間軸の方向に互いに独立して移動させることができる。
【0022】
加熱手段がツール手段に隣接して静止して配置されていると、特に有利である。
【0023】
把持手段の各々は、好ましくは、複数の移動軸を有するハンドリング手段に配置され、ハンドリング手段が、少なくとも5つの軸を有するロボットとして形成される場合に特に好ましく、把持手段は、特に把持移動を実行するための第6の軸を有する。特に、ハンドリング手段を6軸のロボットとして実現することが好ましい。
【0024】
ツール手段及び加熱手段が、各静止して配置されたハンドリング手段の間に共通の処理平面内に配置される場合、ハンドリング手段の移動空間をできるだけ小さくして、比較的小さな可動範囲を有するロボットが、本発明による方法を既に実行可能にすることができるようにすることができる。
【0025】
加熱手段は、特に、接触加熱手段又は放射加熱手段として具体化することができると有利である。
【0026】
以下に、本方法を実施するための装置の好ましい実施形態の例示を含む本方法の好ましい実施形態を、図面を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】マガジン手段からパイプを引き出す前の突合せ溶接継手を製造するための装置を示す図である。
図2】パイプがマガジン手段から引き抜かれた後の図1の装置を示す図である。
図3】装置の2つの把持手段によってツール手段の加工位置に配置されたパイプを示す図である。
図4】パイプセグメントを形成するためのパイプの機械加工を示す図である。
図5】パイプセグメントを形成するためのパイプの機械加工を示す図である。
図6】パイプセグメントを形成するためのパイプの機械加工を示す図である。
図7】パイプセグメントを形成するためのパイプの機械加工を示す図である。
図8】接触加熱器具における、パイプセグメントに形成された溶接接触面の加熱を示す図である。
図9】パイプ接続を形成するための溶接接触面間の接合プロセスを示す図である。
図10】完成したパイプ接続の取り扱いを示す図である。
図11】パイプ接続の別の例示的実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、静止状態で配置されたツール手段11とは別に、ここで必須の構成要素として同じく静止状態で配置された接触加熱器具12を有する突合せ溶接装置10の実施形態を示す。さらに、突合せ溶接装置10は、互いに且つ作動ゾーン13内のツール手段11及び接触加熱器具12に対し、相対的に動かすことができる2つの把持手段14,15を有する。
【0029】
ツール手段11は、機械加工ツール手段として具体化され、エンドミル16として具体化されて作動ゾーン13内の規定された工具位置Iにある工具を有する。接触加熱器具12は、外面に接触加熱面17を有し、別の外面に接触加熱面18を有し、作動ゾーン13内に画定された加熱位置IIでツール手段11に隣接して配置されている。
【0030】
把持手段14,15の各々は、関節式ロボット20,51(ここでは6軸ロボットとして具現化されている)のハンドジョイント19に取り付けられ、把持ブラケット22を把持ベース23に対して旋回させることによって把持手段を開閉することを可能にする把持軸21を含む。多関節式ロボット20,25は、作動ゾーン13内の静止しているツール手段11及び静止している接触加熱器具12に対する把持手段14,15の規定された位置決めを可能にする。
【0031】
図1がさらに示すように、マガジン手段26は、ツール手段11及び接触加熱器具12に隣接して作動ゾーン13内に配置され、溶接可能なプラスチック材料から製造されたパイプ27,28は、パイプ27,28が把持手段14によって引き出されて図2に示す処理開始位置IVに移送される、供給位置IIIにある前記マガジン手段内に配置される。
【0032】
図2が示すように、パイプ27は、この場合、把持手段14によってマガジン手段26から引き出され、ツール手段11に直接隣接する処理開始位置IVに移送され、パイプ27は、図3に示すように、パイプ27が把持手段15によって把持可能なように、把持手段14によって把持され、把持手段15は、ツール手段11及び接触加熱器具12が配置される方法によって画定される処理平面の反対側に、その第2のパイプ端30に配置され、パイプ27がツール手段11の工具軸32に対して画定された角度αを有するようにパイプ27が配置される図3に示す加工位置Vに移送される。
【0033】
図4図7の一連の図から明らかなように、パイプ27は、パイプ27の加工位置Vでその縦軸31を中心に回転され、縦軸31は、水平hと縦軸31との間に形成されるタンブリング角度βと共に、工具軸32の交点を中心に同時にタンブリングする。このタンブリング動作を行うために、把持手段14,15が各々の場合に配置される多関節式ロボット20,25のハンドジョイント19は、互いに平行な移動平面33,34内の円形の経路上を移動する。分離面37は、工具軸32(図5)によってそれらの間の移動平面33,34に平行に画定され、パイプ27は、パイプ27(図7)の相対移動の進行の結果として2つのパイプセグメント38,39に分離され、その結果、把持手段14,15は、図8に示されるように、以下で関節式ロボット20,25によって作動ゾーン13を通って移動し、パイプセグメント38,39の溶接接触面40,41を位置決めすることができ、前記溶接接触面は、エンドミル16の分離切断によって形成され、それぞれの場合に接触加熱面17,18に対して形成され、溶接接触面40,41は、加熱位置VIで溶融される。
【0034】
続いて、パイプセグメント38,39は、接点加熱器具16に隣接した接合位置VII (図9に示す)に移送され、接合面41内に配置されたパイプセグメントの溶接接触面40,41は、この接合位置で互いに押し付けられ、パイプセグメント38,39から材料接続部及びパイプ接続部43を形成するために、分離切断が実現された後に、パイプセグメントが図6に配置される姿勢に対して180°ねじれている。
【0035】
材料接続が設定された後、把持手段15によって保持されている第2のパイプ端30が解放され、これにより、関節式ロボット20によって作動ゾーン13内を移動される把持手段14が、図10に図示されているように、パイプ接続部43を受け入れるために、パイプセグメント38,39から形成されたパイプ接続部43を別のマガジン手段(ここではより詳細には図示せず)へ搬送することができる。
【0036】
あるいは、把持手段14が、完成したパイプ接続部43を把持したままにするか、又はその把持を変更し、把持手段15によって解放され、次に、パイプ接続部43が、別の処理開始位置IV(図2に示す)に移送され、把持手段15が、図3に示す方法工程と同様に、パイプ接続部43の自由パイプ端44を把持することができるように、パイプセグメント39によって形成されたパイプ接続部43のパイプ脚部45においてパイプ27に関して前述した方法工程を再び実行するために、最終的に、図11の例として示され、3つのパイプセグメント38,46,47から構成されるパイプ接続部48が、別の接合プロセスが実行された後に製造されることができ、パイプセグメント46及び47が、元のパイプセグメント39から形成されるようにすることも可能である。
【0037】
以上のような手法の説明から明らかなように、互いに次々に配置され、互いに異なったパイプ角度で接続された複数のパイプセグメントを有する複雑なパイプ接続部δ,δを連続的に製造することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11