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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】保冷庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 11/00 20060101AFI20241022BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20241022BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20241022BHJP
【FI】
F25D11/00 101G
F25D23/00 301N
H01M50/20
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021024142
(22)【出願日】2021-02-18
(65)【公開番号】P2022126210
(43)【公開日】2022-08-30
【審査請求日】2023-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 篤
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特許第6769031(JP,B2)
【文献】特開2021-013156(JP,A)
【文献】特開平04-370659(JP,A)
【文献】特開2005-116237(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 11/00
F25D 23/00
H01M 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保冷室を有する本体容器と、
前記保冷室又は前記本体容器の側方に配置され、バッテリ室を有するバッテリ容器と、
前記バッテリ容器の下方に配置され、圧縮器及び凝縮器が収容される機械室と、
前記バッテリ室に配置され、第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着部を含むバッテリ装着セットと、を備え、
前記バッテリ装着セットにおいて、前記第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されているときに前記第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されず、前記第2バッテリ装着部に前記第2バッテリが装着されているときに前記第1バッテリ装着部に前記第1バッテリが装着されないように、前記第1バッテリ装着部と前記第2バッテリ装着部との相対位置が定められ
前記バッテリ室は、第1内側面と、前記第1内側面に直交する第2内側面と、前記第1内側面に対向する第3内側面と、前記第2内側面に対向する第4内側面と、上方を向く底面とにより規定され、
前記第1内側面、前記第2内側面、前記第3内側面、前記第4内側面、及び前記底面のうち、前記第1内側面が前記保冷室に最も近い位置に配置され、
前記第2バッテリ装着部は、前記第2内側面又は前記第4内側面に配置される、ことを特徴とする、
保冷庫。
【請求項2】
前記第1バッテリ装着部と前記第2バッテリ装着部とは、インタフェースが異なることを特徴とする、
請求項1に記載の保冷庫。
【請求項3】
前記第1バッテリ装着部に第1の定格電圧の第1バッテリが装着され、
前記第2バッテリ装着部に第1の定格電圧とは異なる第2の定格電圧の第2バッテリが装着されることを特徴とする、
請求項1又は請求項2に記載の保冷庫。
【請求項4】
前記第1バッテリ装着部に外形が第1の寸法の第1バッテリが装着され、
前記第2バッテリ装着部に外形が第1の寸法とは異なる第2の寸法の第2バッテリが装着されることを特徴とする、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の保冷庫。
【請求項5】
前記第1バッテリ装着部と前記第2バッテリ装着部とは、並列接続されることを特徴とする、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の保冷庫。
【請求項6】
前記第1バッテリ装着部は、前記第1内側面に配置される、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の保冷庫。
【請求項7】
前記バッテリ室の上部の開口を開閉し、ヒンジ機構を中心に回動するバッテリ室カバーを備え、
前記第1内側面、前記第2内側面、前記第3内側面、前記第4内側面、及び前記底面のうち、前記第2内側面が前記ヒンジ機構に最も近い位置に配置される、
請求項6に記載の保冷庫。
【請求項8】
前記バッテリ装着セットは、第1バッテリ装着セットと、第2バッテリ装着セットと、を含むことを特徴とする、
請求項6又は請求項7に記載の保冷庫。
【請求項9】
第1内側面に、前記第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部及び前記第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部のそれぞれが配置され、
前記第2内側面に、前記第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部が配置され、
前記第4内側面に、前記第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部が配置されることを特徴とする、
請求項8に記載の保冷庫。
【請求項10】
前記第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部及び前記第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部のそれぞれに第2バッテリが装着されない状態で、前記第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部及び前記第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部のそれぞれに第1バッテリが装着されることを特徴とする、
請求項9に記載の保冷庫。
【請求項11】
前記第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部及び前記第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部のそれぞれに第1バッテリが装着されない状態で、前記第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部及び前記第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部のそれぞれに第2バッテリが装着されることを特徴とする、
請求項9に記載の保冷庫。
【請求項12】
前記第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されず前記第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されない状態で、前記第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着され前記第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されることを特徴とする、
請求項9に記載の保冷庫。
【請求項13】
前記第1バッテリ及び前記第2バッテリの少なくとも一方の残量を表示する表示装置を備えることを特徴とする、
請求項8から請求項12のいずれか一項に記載の保冷庫。
【請求項14】
前記表示装置は、前記第1バッテリ装着セットに装着された前記第1バッテリ及び前記第2バッテリの一方の残量を表示する第1表示部と、前記第2バッテリ装着セットに装着された前記第1バッテリ及び前記第2バッテリの一方の残量を表示する第2表示部と、を含むことを特徴とする、
請求項13に記載の保冷庫。
【請求項15】
前記第1表示部は、前記第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に前記第1バッテリが装着されているときに前記第1バッテリの残量を表示し、前記第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に前記第2バッテリが装着されているときに前記第2バッテリの残量を表示し、
前記第2表示部は、前記第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に前記第1バッテリが装着されているときに前記第1バッテリの残量を表示し、前記第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に前記第2バッテリが装着されているときに前記第2バッテリの残量を表示することを特徴とする、
請求項14に記載の保冷庫。
【請求項16】
前記表示装置は、前記第1バッテリ及び前記第2バッテリが放電中か否かを表示することを特徴とする、
請求項14又は請求項15に記載の保冷庫。
【請求項17】
前記第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部と、前記第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部と、前記第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部と、前記第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部とは、並列接続されることを特徴とする、
請求項8から請求項16のいずれか一項に記載の保冷庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、保冷庫に関する。
【背景技術】
【0002】
保冷庫に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、電池パック(バッテリ)を電源とする温度調整容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6769031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
種類が異なるバッテリが市場で流通している。種類が異なるバッテリを保冷庫の電源として使用する場合、保冷庫の大型化を抑制できる技術が要望される。
【0005】
本開示は、保冷庫の大型化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、保冷庫を開示する。保冷庫は、保冷室を有する本体容器と、第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着部を含むバッテリ装着セットと、を備えてもよい。バッテリ装着セットにおいて、第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されているときに第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されず、第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されているときに第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されないように、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部との相対位置が定められてもよい。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、保冷庫の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る保冷庫を示す後方からの斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る保冷庫を示す前方からの斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る保冷庫を左方から見た図である。
図4図4は、実施形態に係る保冷庫を示す後方からの斜視図である。
図5図5は、実施形態に係る保冷庫を上方から見た図である。
図6図6は、実施形態に係る第1バッテリを示す斜視図である。
図7図7は、実施形態に係る第2バッテリを示す斜視図である。
図8図8は、実施形態に係る第1バッテリ及び第1バッテリ装着部を示す斜視図である。
図9図9は、実施形態に係る第2バッテリ及び第2バッテリ装着部を示す斜視図である。
図10図10は、実施形態に係る保冷庫を左方から見た一部破断図である。
図11図11は、実施形態に係る保冷庫を後方から見た一部破断図である。
図12図12は、実施形態に係る保冷庫を右方から見た一部破断図である。
図13図13は、実施形態に係るバッテリ室を上方からから見た図である。
図14図14は、実施形態に係るバッテリ室を上方からから見た図である。
図15図15は、実施形態に係るバッテリ室を上方からから見た図である。
図16図16は、実施形態に係るバッテリ室を上方からから見た図である。
図17図17は、実施形態に係る第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着部を示す模式図である。
図18図18は、実施形態に係る操作パネルを示す図である。
図19図19は、実施形態に係る表示装置の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、保冷庫は、保冷室を有する本体容器と、第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着部を含むバッテリ装着セットと、を備えてもよい。バッテリ装着セットにおいて、第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されているときに第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されず、第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されているときに第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されないように、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部との相対位置が定められてもよい。
【0010】
上記の構成では、保冷庫の大型化が抑制される。また、保冷庫の使用者が第1バッテリと第2バッテリとを所有している場合、第1バッテリと第2バッテリとのそれぞれが有効活用される。例えば、第1バッテリが保冷庫の電源として使用され、第1バッテリの残量が減少した場合、第1バッテリが第1バッテリ装着部から外され、第2バッテリが第2バッテリ装着部に装着される。これにより、保冷庫は作動し続けることができる。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部とは、インタフェースが異なってもよい。
【0012】
上記の構成では、種類が異なる第1バッテリと第2バッテリとのそれぞれが有効活用される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着部に第1の定格電圧の第1バッテリが装着されてもよい。第2バッテリ装着部に第1の定格電圧とは異なる第2の定格電圧の第2バッテリが装着されてもよい。
【0014】
上記の構成では、定格電圧が異なる第1バッテリと第2バッテリとのそれぞれが有効活用される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着部に外形が第1の寸法の第1バッテリが装着されてもよい。第2バッテリ装着部82に外形が第1の寸法とは異なる第2の寸法の第2バッテリが装着されてもよい。
【0016】
上記の構成では、外形の寸法が異なる第1バッテリと第2バッテリとのそれぞれが有効活用される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部とは、並列接続されてもよい。
【0018】
上記の構成では、保冷庫の作動可能時間が短くなることが抑制される。また、2つのバッテリ装着部のいずれか一方に1つのバッテリが装着されていれば、保冷庫は、1つのバッテリから供給される電力により作動することができる。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、保冷庫は、バッテリ室を有するバッテリ容器を備えてもよい。第1バッテリ装着部は、バッテリ室に面する第1面に配置されてもよい。第2バッテリ装着部は、バッテリ室に面する第2面に配置されてもよい。
【0020】
上記の構成では、第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着部のそれぞれは、バッテリ容器に保護される。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着部が配置される第1面と、第2バッテリ装着部が配置される第2面とは、直交してもよい。
【0022】
上記の構成では、バッテリ容器の大型化が抑制される。また、第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されているときに第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されず、第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されているときに第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されないように、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部との相対位置が適正に定められる。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、バッテリ装着セットは、第1バッテリ装着セットと、第2バッテリ装着セットと、を含んでもよい。
【0024】
上記の構成では、第1バッテリ装着セットのバッテリ装着部にバッテリを装着した状態で、第2バッテリ装着セットのバッテリ装着部にバッテリを装着することができる。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第2面は、第1面の一方側に配置されてもよい。第2面は、第1面の他方側に配置されてもよい。第1面に、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部のそれぞれが配置されてもよい。一方側の第2面に、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部が配置されてもよい。他方側の第2面に、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部が配置されてもよい。
【0026】
上記の構成では、保冷庫1の大型化が抑制される。また、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部との相対位置が適正に定められる。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部及び第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部のそれぞれに第2バッテリが装着されない状態で、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部のそれぞれに第1バッテリ61が装着されてもよい。
【0028】
上記の構成では、2つの第1バッテリが有効活用される。また、保冷庫の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部のそれぞれに第1バッテリが装着されない状態で、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部及び第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部のそれぞれに第2バッテリが装着されてもよい。
【0030】
上記の構成では、2つの第2バッテリが有効活用される。また、保冷庫の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されず第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されない状態で、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着され第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されてもよい。第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されず第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されない状態で、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着され第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されてもよい。
【0032】
上記の構成では、第1バッテリ及び第2バッテリが有効活用される。また、保冷庫の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、保冷庫は、第1バッテリ及び第2バッテリの少なくとも一方の残量を表示する表示装置を備えてもよい。
【0034】
上記の構成では、保冷庫の使用者は、第1バッテリ及び第2バッテリの少なくとも一方の残量を視認することができる。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、表示装置は、第1バッテリ装着セットに装着された第1バッテリ及び第2バッテリの一方の残量を表示する第1表示部を含んでもよい。表示装置は、第2バッテリ装着セットに装着された第1バッテリ及び第2バッテリの一方の残量を表示する第2表示部を含んでもよい。
【0036】
上記の構成では、第1バッテリ装着セットに装着される第1バッテリと第2バッテリとは、残量表示において1つの第1表示部を共用する。第2バッテリ装着セットに装着される第1バッテリと第2バッテリとは、残量表示において1つの第2表示部を共用する。これにより、表示装置の大型化が抑制される。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1表示部は、第1バッテリ装着セットに第1バッテリが装着されているときに第1バッテリの残量を表示し、第1バッテリ装着セットに第2バッテリが装着されているときに第2バッテリの残量を表示してもよい。第2表示部は、第2バッテリ装着セットに第1バッテリが装着されているときに第1バッテリの残量を表示し、第2バッテリ装着セットに第2バッテリが装着されているときに第2バッテリの残量を表示してもよい。
【0038】
上記の構成では、保冷庫の使用者は、第1バッテリ装着セットに装着されているバッテリの残量及び第2バッテリ装着セットに装着されているバッテリの残量を視認することができる。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、表示装置は、第1バッテリ及び第2バッテリが放電中か否かを表示してもよい。
【0040】
上記の構成では、表示装置は、第1バッテリ装着セットにバッテリが装着されているか否かを表示し、第2バッテリ装着セットにバッテリが装着されているか否かを表示する。これにより、保冷庫の使用者は、第1バッテリ装着セットにバッテリが装着されているか否かを視認することができる。また、保冷庫の使用者は、第2バッテリ装着セットにバッテリが装着されているか否かを視認することができる。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部と、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部と、第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部と、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部とは、並列接続されてもよい。
【0042】
上記の構成では、保冷庫の作動可能時間が短くなることが抑制される。また、4つのバッテリ装着部のいずれか一つに1つのバッテリが装着されていれば、保冷庫は、1つのバッテリから供給される電力により作動することができる。
【0043】
[実施形態]
実施形態について説明する。実施形態においては、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、保冷庫1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0044】
<保冷庫>
図1は、実施形態に係る保冷庫1を示す後方からの斜視図である。図2は、実施形態に係る保冷庫1を示す前方からの斜視図である。図3は、実施形態に係る保冷庫1を左方から見た図である。
【0045】
保冷庫1は、物品を冷たいまま保つ保冷機能を有する。実施形態において、保冷庫1は、物品を温かいまま保つ保温機能も有する。すなわち、実施形態において、保冷庫1は、保冷温庫として機能する。
【0046】
図1図2、及び図3に示すように、保冷庫1は、ハウジング2と、保冷室カバー3と、バッテリ室カバー4と、キャスタ5と、ハンドル6と、キャリーハンドル7とを備える。
【0047】
ハウジング2は、保冷庫1の外装部材である。ハウジング2は、前面2Aと、後面2Bと、左面2Cと、右面2Dと、下面2Eとを有する。ハウジング2の上部に開口が設けられる。下面2Eに脚部50が設けられる。脚部50は、下面2Eから下方に突出する。脚部50は、4つ設けられる。
【0048】
実施形態において、ハウジング2は、前ハウジング21と、後ハウジング22と、フレームハウジング23とを含む。後ハウジング22は、前ハウジング21の後方に配置される。前ハウジング21の後端部と後ハウジング22の前端部とが接続される。フレームハウジング23は、前ハウジング21の上端部及び後ハウジング22の上端部に接続される。前面2A、左面2Cの前部、右面2Dの前部、及び下面2Eの前部は、前ハウジング21に配置される。後面2B、左面2Cの後部、右面2Dの後部、及び下面2Eの後部は、後ハウジング22に配置される。
【0049】
保冷室カバー3は、ハウジング2の開口の一部を覆う。実施形態において、保冷室カバー3は、ハウジング2の開口の前部を覆う。保冷室カバー3は、ヒンジ機構8を介してハウジング2に連結される。実施形態において、ヒンジ機構8は、保冷室カバー3の右端部と前ハウジング21の右面2Dの上部とを連結する。ヒンジ機構8の回動軸AXは、前後方向に延伸する。保冷室カバー3は、ヒンジ機構8の回動軸AXを中心に回動可能である。保冷室カバー3の右端部は、保冷室カバー3の左端部が回動軸AXの周囲を旋回するように、ヒンジ機構8に接続される。
【0050】
バッテリ室カバー4は、ハウジング2の開口の一部を覆う。バッテリ室カバー4は、保冷室カバー3よりも後方に配置される。実施形態において、バッテリ室カバー4は、ハウジング2の開口の後部を覆う。バッテリ室カバー4は、ヒンジ機構9を介してハウジング2に連結される。実施形態において、ヒンジ機構9は、バッテリ室カバー4の右端部と後ハウジング22の右面2Dの上部とを連結する。ヒンジ機構9の回動軸BXは、前後方向に延伸する。バッテリ室カバー4は、ヒンジ機構9の回動軸BXを中心に回動可能である。バッテリ室カバー4の右端部は、バッテリ室カバー4の左端部が回動軸BXの周囲を旋回するように、ヒンジ機構9に接続される。
【0051】
実施形態において、ヒンジ機構8の回動軸AXとヒンジ機構9の回動軸BXとは、実質的に一致する。保冷室カバー3の回動方向とバッテリ室カバー4の回動方向とは、実質的に同一である。
【0052】
キャスタ5は、車輪又はコロを含む。キャスタ5は、ハウジング2の後部且つ下部に配置される。キャスタ5は、ハウジング2に回転可能に支持される。キャスタ5の回転軸CXは、左右方向に延伸する。
【0053】
ハンドル6は、保冷庫1の使用者に握られる。ハンドル6は、一対設けられる。一方のハンドル6は、前面2Aの上部に固定される。一方のハンドル6は、前面2Aから前方に突出する。他方のハンドル6は、後面2Bの上部に固定される。他方のハンドル6は、後面2Bから後方に突出する。保冷庫1の使用者は、一対のハンドル6を握って、保冷庫1を持ち上げることができる。
【0054】
キャリーハンドル7は、保冷庫1の使用者に握られる。キャリーハンドル7は、一対のアーム部7Aと、一方のアーム部7Aの先端部と他方のアーム部7Aの先端部とを繋ぐハンドル部7Bと、一方のアーム部7Aの中間部と他方のアーム部7Aの中間部とを繋ぐ連結部7Cとを有する。キャリーハンドル7は、ヒンジ機構10を介してハウジング2に連結される。実施形態において、ヒンジ機構10は、前面2Aの上部に固定されたハンドル6に設けられる。ヒンジ機構10の回動軸DXは、左右方向に延伸する。キャリーハンドル7は、ヒンジ機構10の回動軸DXを中心に回動可能である。アーム部7Aの基端部は、ハンドル部7Bが回動軸DXの周囲を旋回するように、ヒンジ機構10に接続される。
【0055】
図3に示すように、キャリーハンドル7は、回動することにより、収納位置Paと使用位置Pbとに配置される。収納位置Paは、ハンドル部7Bがヒンジ機構10よりも下方に配置され、アーム部7Aがハウジング2の前面2Aと対向する位置である。使用位置Pbは、アーム部7Aがハウジング2の前面2Aから離れ、ハンドル部7Bがヒンジ機構10よりも上方に配置される位置である。保冷庫1の使用者は、キャリーハンドル7を使用位置Pbに移動して、ハンドル部7Bを握った状態で、歩行することができる。保冷庫1の使用者は、キャスタ5が地面に接触し、脚部50が地面から離れるように、ハンドル部7Bを握った状態で、歩行することができる。これにより、キャスタ5が回転し、保冷庫1の使用者は、保冷庫1を簡単に移動させることができる。
【0056】
なお、後面2Bの下部且つ右部に、商用電源又はシガーソケットと接続可能な電源ジャック51が設けられる。電源ジャック51は、カバーで覆われる。電源ジャック51は、商用電源のACアダプタ又はシガーソケット用コードの接続プラグ52と接続可能である。保冷庫1の使用者は、カバーを開けることにより、電源ジャック51と商用電源のACアダプタ又はシガーソケット用コードの接続プラグ52とを繋ぐことができる。商用電源の場合、ACアダプタの電源プラグが電源コンセントに接続される。シガーソケットの場合、シガーソケット用コードのシガープラグがシガーソケットに接続される。左面2Cの前部に栓抜き53が設けられる。
【0057】
図4は、実施形態に係る保冷庫1を示す後方からの斜視図である。図5は、実施形態に係る保冷庫1を上方から見た図である。図4及び図5のそれぞれは、保冷室カバー3及びバッテリ室カバー4のそれぞれを右方に回動させた状態を示す。
【0058】
図4及び図5に示すように、保冷庫1は、保冷室11を有する本体容器12と、バッテリ室13を有するバッテリ容器14と備える。バッテリ容器14は、本体容器12の隣に配置される。実施形態において、バッテリ容器14は、本体容器12の後方に配置される。本体容器12は、前ハウジング21の内側に配置される。バッテリ容器14は、後ハウジング22の内側に配置される。
【0059】
本体容器12は、第1内側面12Aと、第2内側面12Bと、第3内側面12Cと、第4内側面12Dと、底面12Eとを有する。
【0060】
第1内側面12Aは、後方を向く。第2内側面12Bは、左方を向く。第3内側面12Cは、前方を向く。第4内側面12Dは、右方を向く。底面12Eは、上方を向く。第1内側面12Aと第3内側面12Cとは、対向する。第2内側面12Bと第4内側面12Dとは、対向する。底面12Eは、第1内側面12Aの下端部、第2内側面12Bの下端部、第3内側面12Cの下端部、及び第4内側面12Dの下端部のそれぞれと接続される。
【0061】
第1内側面12A、第2内側面12B、第3内側面12C、第4内側面12D、及び底面12Eのうち、第2内側面12Bが、ヒンジ機構8に最も近い位置に配置される。第3内側面12Cが、バッテリ室13に最も近い位置に配置される。
【0062】
保冷室11は、第1内側面12Aと第2内側面12Bと第3内側面12Cと第4内側面12Dと底面12Eとにより規定される。保冷室11の上部に開口15が設けられる。
【0063】
上述のように、実施形態において、保冷庫1は、保冷温庫として機能する。保冷室11は、保冷温室として機能する。保冷対象の物品又は保温対象の物品が、保冷室11に収容される。
【0064】
バッテリ容器14は、第1内側面14Aと、第2内側面14Bと、第3内側面14Cと、第4内側面14Dと、底面14Eとを有する。
【0065】
第1内側面14Aは、後方を向く。第2内側面14Bは、左方を向く。第3内側面14Cは、前方を向く。第4内側面14Dは、右方を向く。底面14Eは、上方を向く。第1内側面14Aと第3内側面14Cとは、対向する。第2内側面14Bと第4内側面14Dとは、対向する。底面14Eは、第1内側面14Aの下端部、第2内側面14Bの下端部、第3内側面14Cの下端部、及び第4内側面14Dの下端部のそれぞれと接続される。
【0066】
第1内側面14A、第2内側面14B、第3内側面14C、第4内側面14D、及び底面14Eのうち、第2内側面14Bが、ヒンジ機構9に最も近い位置に配置される。第1内側面12Aが、保冷室11に最も近い位置に配置される。
【0067】
バッテリ室13は、第1内側面14Aと第2内側面14Bと第3内側面14Cと第4内側面14Dと底面14Eとにより規定される。バッテリ室13の上部に開口16が設けられる。
【0068】
フレームハウジング23は、第1開口23Aと、第1開口23Aよりも後方に設けられる第2開口23Bとを有する。保冷室11の開口15は、第1開口23Aの内側に配置される。保冷室11の開口15と第1開口23Aとは繋がる。バッテリ室13の開口16は、第2開口23Bの内側に配置される。
【0069】
保冷室カバー3は、保冷室11の開口15を開閉する。保冷室カバー3の左端部がフレームハウジング23から離れるように保冷室カバー3が回動すると、保冷室11の開口15が開放される。保冷室カバー3の左端部がフレームハウジング23に近付くように保冷室カバー3が回動すると、保冷室11の開口15が閉鎖される。保冷室カバー3にラッチ機構3Lが設けられる。保冷室カバー3が保冷室11の開口15を閉鎖した状態で、ラッチ機構3Lは、保冷室カバー3の左端部に設けられる。ラッチ機構3Lにより、保冷室11の開口15を閉鎖した保冷室カバー3とフレームハウジング23とが固定される。
【0070】
実施形態において、保冷室カバー3は、断熱材を含む。保冷室カバー3の内面にシール部材3Cが設けられる。シール部材3Cは、リング状のゴムである。保冷室カバー3が保冷室11の開口15を閉鎖したとき、シール部材3Cがフレームハウジング23の上面に接触する。シール部材3Cとフレームハウジング23の上面とが接触することにより、保冷室11は密閉される。
【0071】
バッテリ室カバー4は、バッテリ室13の開口16を開閉する。バッテリ室カバー4の左端部がフレームハウジング23から離れるようにバッテリ室カバー4が回動すると、バッテリ室13の開口16が開放される。バッテリ室カバー4の左端部がフレームハウジング23に近付くようにバッテリ室カバー4が回動すると、バッテリ室13の開口16が閉鎖される。バッテリ室カバー4にラッチ機構4Lが設けられる。バッテリ室カバー4がバッテリ室13の開口16を閉鎖した状態で、ラッチ機構4Lは、バッテリ室カバー4の左端部に設けられる。ラッチ機構4Lにより、バッテリ室13の開口16を閉鎖したバッテリ室カバー4とフレームハウジング23とが固定される。
【0072】
図1及び図2に示すように、実施形態において、バッテリ室カバー4の表面に凹部4Rが設けられる。凹部4Rは、2つ設けられる。保冷庫1の使用者は、凹部4Rにカップを置くことができる。
【0073】
<バッテリ及びバッテリ装着部>
図4及び図5に示すように、保冷庫1は、第1バッテリ装着部81と、第2バッテリ装着部82とを備える。第1バッテリ装着部81及び第2バッテリ装着部82のそれぞれは、バッテリ室13に収容される。第1バッテリ61が第1バッテリ装着部81に装着される。第2バッテリ62が第2バッテリ装着部82に装着される。
【0074】
図6は、実施形態に係る第1バッテリ61を示す斜視図である。第1バッテリ61は、保冷庫1に電力を供給する。第1バッテリ61は、保冷庫1の電源として機能する。第1バッテリ61は、二次電池を含む。実施形態において、第1バッテリ61は、充電式のリチウムイオン電池を含む。
【0075】
第1バッテリ61は、スライド式のバッテリである。第1バッテリ61は、電動工具用のバッテリである。第1バッテリ61は、第1バッテリ装着部81に装着されることにより、保冷庫1に電力を供給することができる。
【0076】
第1バッテリ61は、装着面61Aを有するハウジング61Bと、一対のスライド部61Cと、ハウジング61Bに移動可能に支持される突起部61Dと、突起部61Dを操作するための解除ボタン61Eと、一対の電源端子61Fとを有する。ハウジング61Bは、内部空間を有する。ハウジング61Bの内部空間にバッテリセルが収容される。バッテリセルは、充電式のリチウムイオン電池である。スライド部61Cは、上下方向に延伸する。突起部61Dは、ばねにより移動可能に支持される。突起部61Dは、ばねの弾性力により、装着面61Aから突出する。電源端子61Fは、一対のスライド部61Cの間に配置される。一方の電源端子61Fは、正の電源端子である。他方の電源端子61Fは、負の電源端子である。
【0077】
図7は、実施形態に係る第2バッテリ62を示す斜視図である。第2バッテリ62は、保冷庫1に電力を供給する。第2バッテリ62は、保冷庫1の電源として機能する。第2バッテリ62は、二次電池を含む。実施形態において、第2バッテリ62は、充電式のリチウムイオン電池を含む。
【0078】
第2バッテリ62は、スライド式のバッテリである。第2バッテリ62は、電動工具用のバッテリである。第2バッテリ62は、第2バッテリ装着部82に装着されることにより、保冷庫1に電力を供給することができる。
【0079】
第2バッテリ62は、装着面62Aを有するハウジング62Bと、一対のスライド部62Cと、ハウジング62Bに移動可能に支持される突起部62Dと、突起部62Dを操作するための解除ボタン62Eと、一対の電源端子62Fとを有する。ハウジング62Bは、内部空間を有する。ハウジング62Bの内部空間にバッテリセルが収容される。バッテリセルは、充電式のリチウムイオン電池である。スライド部62Cは、上下方向に延伸する。突起部62Dは、ばねにより移動可能に支持される。突起部62Dは、ばねの弾性力により、装着面62Aから突出する。電源端子62Fは、一対のスライド部62Cの間に配置される。一方の電源端子62Fは、正の電源端子である。他方の電源端子62Fは、負の電源端子である。
【0080】
第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、種類が異なる。保冷庫1は、種類が異なる第1バッテリ61及び第2バッテリ62を電源とすることができる。
【0081】
第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、定格電圧[V]が異なる。第1バッテリ61の定格電圧は、第2バッテリ62の定格電圧よりも高い。一例として、第1バッテリ61の定格電圧は、36[V]である。第2バッテリ62の定格電圧は、18[V]である。なお、第1バッテリ61の定格電圧は、14.4[V]でもよい。第2バッテリ62の定格電圧は、10.8[V]でもよい。
【0082】
第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、容量[Ah]が異なる。第1バッテリ61の容量は、第2バッテリ62の容量よりも大きい。
【0083】
第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、重量[g]が異なる。第1バッテリ61の重量は、第2バッテリ62の重量よりも大きい。
【0084】
第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、外形の寸法[mm]が異なる。第1バッテリ61の外形の寸法は、第2バッテリ62の外形の寸法よりも大きい。
【0085】
図8は、実施形態に係る第1バッテリ61及び第1バッテリ装着部81を示す斜視図である。
【0086】
第1バッテリ装着部81は、バッテリ室13の第1内側面14Aに配置される。第1バッテリ装着部81は、2つ配置される。2つの第1バッテリ装着部81は、第1内側面14Aにおいて、左右方向に配置される。
【0087】
第1バッテリ装着部81は、装着面81Aと、ガイド部81Bと、ロック孔81Cと、電源端子81Dとを有する。
【0088】
装着面81Aは、第1バッテリ61の装着面61Aと対向する。
【0089】
ガイド部81Bは、第1バッテリ61を規定のガイド方向にガイドする。第1バッテリ61のスライド部61Cは、ガイド部81Bにガイドされる。ガイド部81Bは、左右方向に2つ設けられる。ガイド部81Bのガイド方向は、上下方向である。
【0090】
ロック孔81Cは、装着面81Aに設けられる。ロック孔81Cに、第1バッテリ61の突起部61Dが挿入される。突起部61Dがロック孔81Cに挿入されることにより、第1バッテリ装着部81と第1バッテリ61とが固定される。解除ボタン61Eが操作されることにより、第1バッテリ装着部81と第1バッテリ61との固定が解除される。
【0091】
電源端子81Dは、第1バッテリ61の電源端子61Fと接続される。第1バッテリ装着部81の電源端子81Dと第1バッテリ61の電源端子61Fとが接続されることにより、第1バッテリ61から保冷庫1に電力が供給される。
【0092】
第1バッテリ61を第1バッテリ装着部81に装着するとき、保冷庫1の使用者は、第1バッテリ61のスライド部61Cと第1バッテリ装着部81のガイド部81Bとを接触させた後、第1バッテリ装着部81に対して第1バッテリ61を下方にスライドさせる。第1バッテリ61は、ガイド部81Bにガイドされながら下方に移動する。第1バッテリ61の突起部61Dが第1バッテリ装着部81のロック孔81Cに挿入されることにより、第1バッテリ61は、第1バッテリ装着部81に固定される。これにより、第1バッテリ61が第1バッテリ装着部81に装着される。また、第1バッテリ61の電源端子61Fと第1バッテリ装着部81の電源端子81Dとが接続されることにより、第1バッテリ61から保冷庫1に電力が供給される。
【0093】
第1バッテリ61を第1バッテリ装着部81から外すとき、保冷庫1の使用者は、解除ボタン61Eを操作する。解除ボタン61Eが操作されることにより、突起部61Dがロック孔81Cから抜去される。突起部61Dがロック孔81Cから抜去されることにより、第1バッテリ装着部81と第1バッテリ61との固定が解除される。第1バッテリ装着部81と第1バッテリ61との固定が解除された後、第1バッテリ61が上方にスライドされることにより、第1バッテリ61は、第1バッテリ装着部81から外される。
【0094】
このように、第1バッテリ61は、上下方向にスライドして、第1バッテリ装着部81に着脱される。第1バッテリ61を第1バッテリ装着部81に着脱する場合、バッテリ室13の開口16が開放されるように、バッテリ室カバー4が回動される。
【0095】
図9は、実施形態に係る第2バッテリ62及び第2バッテリ装着部82を示す斜視図である。
【0096】
第2バッテリ装着部82は、バッテリ室13の第2内側面14B及び第4内側面14Dのそれぞれに配置される。第2バッテリ装着部82は、2つ配置される。1つの第2バッテリ装着部82は、第2内側面14Bに配置される。1つの第2バッテリ装着部82は、第4内側面14Dに配置される。
【0097】
第2バッテリ装着部82は、装着面82Aと、ガイド部82Bと、ロック孔82Cと、電源端子82Dとを有する。
【0098】
装着面82Aは、第2バッテリ62の装着面62Aと対向する。
【0099】
ガイド部82Bは、第2バッテリ62を規定のガイド方向にガイドする。第2バッテリ62のスライド部62Cは、ガイド部82Bにガイドされる。ガイド部82Bは、前後方向に2つ設けられる。ガイド部82Bのガイド方向は、上下方向である。
【0100】
ロック孔82Cは、装着面82Aに設けられる。ロック孔82Cに、第2バッテリ62の突起部62Dが挿入される。突起部62Dがロック孔82Cに挿入されることにより、第2バッテリ装着部82と第2バッテリ62とが固定される。解除ボタン62Eが操作されることにより、第2バッテリ装着部82と第2バッテリ62との固定が解除される。
【0101】
電源端子82Dは、第2バッテリ62の電源端子62Fと接続される。第2バッテリ装着部82の電源端子82Dと第2バッテリ62の電源端子62Fとが接続されることにより、第2バッテリ62から保冷庫1に電力が供給される。
【0102】
第2バッテリ62を第2バッテリ装着部82に装着するとき、保冷庫1の使用者は、第2バッテリ62のスライド部62Cと第2バッテリ装着部82のガイド部82Bとを接触させた後、第2バッテリ装着部82に対して第2バッテリ62を下方にスライドさせる。第2バッテリ62は、ガイド部82Bにガイドされながら下方に移動する。第2バッテリ62の突起部62Dが第2バッテリ装着部82のロック孔82Cに挿入されることにより、第2バッテリ62は、第2バッテリ装着部82に固定される。これにより、第2バッテリ62が第2バッテリ装着部82に装着される。また、第2バッテリ62の電源端子62Fと第2バッテリ装着部82の電源端子82Dとが接続されることにより、第2バッテリ62から保冷庫1に電力が供給される。
【0103】
第2バッテリ62を第2バッテリ装着部82から外すとき、保冷庫1の使用者は、解除ボタン62Eを操作する。解除ボタン62Eが操作されることにより、突起部62Dがロック孔82Cから抜去される。突起部62Dがロック孔82Cから抜去されることにより、第2バッテリ装着部82と第2バッテリ62との固定が解除される。第2バッテリ装着部82と第2バッテリ62との固定が解除された後、第2バッテリ62が上方にスライドされることにより、第2バッテリ62は、第2バッテリ装着部82から外される。
【0104】
このように、第2バッテリ62は、上下方向にスライドして、第2バッテリ装着部82に着脱される。第2バッテリ62を第2バッテリ装着部82に着脱する場合、バッテリ室13の開口16が開放されるように、バッテリ室カバー4が回動される。
【0105】
第1バッテリ装着部81と第2バッテリ装着部82とは、インタフェースが異なる。第1バッテリ装着部81のインタフェースの構造と第2バッテリ装着部82のインタフェースの構造とは、異なる。装着面81Aとガイド部81Bと電源端子81Dとの相対位置と、装着面82Aとガイド部82Bと電源端子82Dとの相対位置とは、異なる。例えば、一対のガイド部81Bの距離と一対のガイド部82Bの距離とは、異なる。一対の電源端子81Dの距離と一対の電源端子82Dの距離とは、異なる。装着面81Aの寸法と装着面82Aの寸法とは、異なる。装着面81Aの形状と装着面82Aの形状とは、異なる。
【0106】
第1バッテリ装着部81に第1の定格電圧の第1バッテリ61が装着される。第2バッテリ装着部82に第1の定格電圧とは異なる第2の定格電圧の第2バッテリ62が装着される。第1バッテリ装着部81に外形が第1の寸法の第1バッテリ61が装着される。第2バッテリ装着部82に外形が第1の寸法とは異なる第2の寸法の第2バッテリ62が装着される。
【0107】
上述のように、バッテリ室13は、第1内側面14Aと第2内側面14Bと第3内側面14Cと第4内側面14Dと底面14Eとにより規定される。図8及び図9に示すように、底面14Eは、第1底面141と、第1底面141よりも上方に配置される第2底面142とを含む。第1底面141は、第2底面142よりも前方に配置される。第1底面141と第2底面142との間に段差が形成される。第1底面141の後端部と第2底面142の前端部とは、段差面14Fを介して接続される。段差面14Fは、前方を向く。
【0108】
バッテリ室13は、第1空間131と、第2空間132とを含む。第1空間131は、第2空間132よりも前方に配置される。第1空間131は、第1内側面14Aと、第2内側面14Bの前部と、段差面14Fと、第4内側面14Dの前部と、第1底面141とにより規定される。第2空間132は、第2内側面14Bの後部と、第3内側面14Cと、第4内側面14Dの後部と、第2底面142とにより規定される。第1空間131の深さは、第2空間132の深さよりも深い。
【0109】
2つの第1バッテリ装着部81は、バッテリ室13の第1空間131に面する第1内側面14Aに配置される。1つの第2バッテリ装着部82は、バッテリ室13の第1空間131に面する第2内側面14Bに配置される。1つの第2バッテリ装着部82は、バッテリ室13の第1空間131に面する第4内側面14Dに配置される。
【0110】
第2内側面14Bは、第1内側面14Aの右方側に配置される。第1内側面14Aの右端部と第2内側面14Bの前端部とが結ばれる。第1内側面14Aと第2内側面14Bとは、実質的に直交する。
【0111】
第4内側面14Dは、第1内側面14Aの左方側に配置される。第1内側面14Aの左端部と第4内側面14Dの前端部とが結ばれる。第1内側面14Aと第4内側面14Dとは、実質的に直交する。
【0112】
第1バッテリ61は、第1バッテリ装着部81に装着された状態で、バッテリ室13の第1空間131に配置される。第2バッテリ62は、第2バッテリ装着部82に装着された状態で、バッテリ室13の第1空間131に配置される。
【0113】
図4図8、及び図9に示すように、バッテリ室13に出力端子19が収容される。出力端子19は、バッテリ室13の第2内側面14Bに配置される。実施形態において、出力端子19は、第2空間132の第2内側面14Bに配置される。出力端子19は、1つ設けられる。
【0114】
実施形態において、出力端子19は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)端子である。出力端子19は、第1バッテリ61及び第2バッテリ62の少なくとも一方からの電力を出力することができる。例えば携帯端末のような電子機器が充電池を有する場合、保冷庫1は、電子機器の充電池を充電することができる。電子機器と出力端子19とがUSBケーブルを介して接続されることにより、電子機器の充電池は、出力端子19を介して第1バッテリ61及び第2バッテリ62の少なくとも一方から出力された電力により充電される。保冷庫1の使用者は、充電中の電子機器の第2底面142に置くことができる。
【0115】
<冷却装置>
図10は、実施形態に係る保冷庫1を左方から見た一部破断図である。図11は、実施形態に係る保冷庫1を後方から見た一部破断図である。図12は、実施形態に係る保冷庫1を右方から見た一部破断図である。
【0116】
保冷庫1は、本体容器12を冷却する冷却装置30を備える。冷却装置30は、圧縮器31と、凝縮器32と、膨張弁(不図示)と、蒸発器33とを有する。圧縮器31と凝縮器32と膨張弁(不図示)と蒸発器33とにより、冷媒の循環システムが形成される。
【0117】
圧縮器31は、気体冷媒を圧縮する。圧縮器31は、圧縮器用コントローラ31Cにより制御される。圧縮器31により圧縮された高温高圧の気体冷媒は、凝縮器32に供給される。凝縮器32は、圧縮器31からの気体冷媒を冷却及び凝縮して、液体冷媒を生成する。凝縮器32において生成された液体冷媒は、膨張弁に供給される。膨張弁は、液体冷媒を減圧させ、液体冷媒の沸点を低下させる。膨張弁を通過することにより圧力が低下した液体冷媒は、蒸発器33に供給される。蒸発器33は、膨張弁からの液体冷媒を気化させ、気化熱により本体容器12を冷却する。蒸発器33を通過した気体冷媒は、圧縮器31に戻される。
【0118】
蒸発器33は、本体容器12に設けられる。蒸発器33は、本体容器12の周囲に配置されるパイプを含む。蒸発器33は、本体容器12を巻くように配置される。蒸発器33は、本体容器12の外面に接触する。
【0119】
圧縮器31及び凝縮器32は、本体容器12の側方に配置される。実施形態において、圧縮器31及び凝縮器32は、本体容器12の後方に配置される。
【0120】
第1バッテリ装着部81及び第2バッテリ装着部82のそれぞれは、本体容器12よりも後方において、圧縮器31及び凝縮器32よりも上方に配置される。
【0121】
バッテリ容器14の下方に、圧縮器31及び凝縮器32が収容される機械室40が設けられる。機械室40は、後ハウジング22により規定される。
【0122】
すなわち、実施形態において、バッテリ室13の下方に機械室40が配置される。バッテリ室13は、第1バッテリ装着部81及び第2バッテリ装着部82を収容する。機械室40は、圧縮器31及び凝縮器32を収容する。
【0123】
上下方向において、圧縮器31と凝縮器32とは異なる位置に配置される。機械室40において、圧縮器31は、凝縮器32よりも下方に配置される。左右方向において、凝縮器32は、機械室40の中心よりも左方に配置される。左右方向において、圧縮器31の一部は、機械室40の中心に配置される。
【0124】
また、冷却装置30は、吸気ファン34と、排気ファン35と、コントローラ36とを有する。
【0125】
吸気ファン34、排気ファン35、及びコントローラ36のそれぞれは、機械室40に収容される。機械室40において、圧縮器31は、吸気ファン34、排気ファン35、及びコントローラ36よりも下方に配置される。上下方向において、吸気ファン34の位置と、凝縮器32の少なくとも一部の位置と、排気ファン35の少なくとも一部の位置と、コントローラ36の少なくとも一部の位置とは、一致する。実施形態において、排気ファン35の回転軸FXは、吸気ファン34の回転軸EXよりも下方に配置される。
【0126】
吸気ファン34は、回転軸EXを中心に回転する。回転軸EXは、左右方向に延伸する。吸気ファン34は、機械室40の左部に配置される。吸気ファン34は、ハウジング2の外部空間の空気を機械室40に流入させるように回転する。吸気ファン34に吸気モータ(不図示)が連結される。吸気モータが発生する回転力により、吸気ファン34が回転する。図1等に示すように、後ハウジング22の左部に吸気口24が設けられる。吸気ファン34が回転することにより、ハウジング2の外部空間の空気が、吸気口24を介して、機械室40に流入する。
【0127】
排気ファン35は、回転軸FXを中心に回転する。回転軸FXは、左右方向に延伸する。排気ファン35は、機械室40の右部に配置される。排気ファン35は、機械室40の空気をハウジング2の外部空間に流出させるように回転する。排気ファン35に排気モータ(不図示)が連結される。排気モータが発生する回転力により、排気ファン35が回転する。図2等に示すように、後ハウジング22の右部に排気口25が設けられる。排気ファン35が回転することにより、機械室40の空気が、排気口25を介して、ハウジング2の外部空間に流出する。
【0128】
コントローラ36は、保冷庫1を制御する。コントローラ36は、少なくとも冷却装置30を制御する。コントローラ36は、複数の電子部品が実装された基板を含む。基板に実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、及び抵抗が例示される。
【0129】
左右方向において、吸気ファン34は、凝縮器32よりも左方に配置される。左右方向において、吸気ファン34は、吸気口24と凝縮器32との間に配置される。吸気ファン34は、凝縮器32と対向する。
【0130】
左右方向において、凝縮器32は、コントローラ36よりも左方に配置される。左右方向において、排気ファン35は、コントローラ36よりも右方に配置される。左右方向において、排気ファン35は、コントローラ36と排気口25との間に配置される。
【0131】
吸気ファン34は、凝縮器32及びコントローラ36のそれぞれに空気を供給する。吸気ファン34により凝縮器32に空気が供給されることにより、凝縮器32の気体冷媒が冷却され、液体冷媒に変化する。吸気ファン34によりコントローラ36に空気が供給されることにより、コントローラ36が冷却される。
【0132】
上述のように、実施形態において、保冷庫1は、保冷機能及び保温機能も有する。本体容器12の周囲に電熱線(不図示)が配置される。電熱線が発生する熱により、本体容器12に収容された物品が保温される。
【0133】
<バッテリの装着パターン>
図13図14図15、及び図16のそれぞれは、実施形態に係るバッテリ室13を上方からから見た図である。
【0134】
第1バッテリ装着部81は、バッテリ室13に面する第1内側面14A(第1面)に配置される。第1バッテリ装着部81は、2つ配置される。2つの第1バッテリ装着部81は、第1内側面14Aにおいて左右方向に配置される。
【0135】
第2バッテリ装着部82は、バッテリ室13に面する第2内側面14B(第2面)及び第4内側面14D(第2面)のそれぞれに1つずつに配置される。第1内側面14Aと第2内側面14Bとは、実質的に直交する。第1内側面14Aと第4内側面14Dとは、実質的に直交する。
【0136】
以下の説明においては、第1内側面14Aにおいて左右方向に配置される2つの第1バッテリ装着部81のうち右側に配置される第1バッテリ装着部81を適宜、第1バッテリ装着部81R、と称し、左側に配置される第1バッテリ装着部81を適宜、第1バッテリ装着部81L、と称する。また、第2内側面14B及び第4内側面14Dのそれぞれに配置される2つの第2バッテリ装着部82のうち、第2内側面14Bに配置される第2バッテリ装着部82を適宜、第2バッテリ装着部82R、と称し、第4内側面14Dに配置される第2バッテリ装着部82を適宜、第2バッテリ装着部82L、と称する。
【0137】
実施形態において、1つの第1バッテリ装着部81と1つの第2バッテリ装着部82とにより、1つのバッテリ装着セットが構成される。実施形態においては、第1バッテリ装着部81Rと第2バッテリ装着部82Rとにより、第1バッテリ装着セットが構成される。第1バッテリ装着部81Lと第2バッテリ装着部8LRとにより、第2バッテリ装着セットが構成される。第1バッテリ装着部81Rは、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81である。第2バッテリ装着部82Rは、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82である。第1バッテリ装着部81Lは、第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81である。第2バッテリ装着部82Lは、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82である。
【0138】
すなわち、第1内側面14Aに、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81R及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lのそれぞれが配置される。第1内側面14Aの右側の第2内側面14Bに、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rが配置される。第1内側面14Aの左側の第4内側面14Dに、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lが配置される。
【0139】
1つのバッテリ装着セットにおいて、第1バッテリ装着部81に第1バッテリ61が装着されているときに第2バッテリ装着部82に第2バッテリ62が装着されず、第2バッテリ装着部82に第2バッテリ62が装着されているときに第1バッテリ装着部81に第1バッテリ61が装着されないように、第1バッテリ61及び第2バッテリ62のそれぞれの外形及び寸法に合わせて、第1バッテリ装着部81と第2バッテリ装着部82との相対位置が定められている。
【0140】
すなわち、第1バッテリ装着セットにおいては、第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着されているときに第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されず、第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されているときに第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着されないように、第1バッテリ61及び第2バッテリ62のそれぞれの外形及び寸法に合わせて、第1バッテリ装着部81Rと第2バッテリ装着部82Rとの相対位置が定められている。
【0141】
第2バッテリ装着セットにおいては、第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着されているときに第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されず、第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されているときに第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着されないように、第1バッテリ61及び第2バッテリ62のそれぞれの外形及び寸法に合わせて、第1バッテリ装着部81Lと第2バッテリ装着部82Lの相対位置が定められている。
【0142】
図13に示すように、第2バッテリ装着部82R及び第2バッテリ装着部82Lのそれぞれに第2バッテリ62が装着されない状態で、第1バッテリ装着部81R及び第1バッテリ装着部81Lのそれぞれに第1バッテリ61が装着される。第1バッテリ装着部81R及び第1バッテリ装着部81Lのそれぞれに第1バッテリ61が装着されている場合、第2バッテリ装着部82R及び第2バッテリ装着部82Lのそれぞれに第2バッテリ62を装着することができない。第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着されている場合、第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62を装着しようとしても、第1バッテリ装着部81Rに装着されている第1バッテリ61に第2バッテリ62が当たるため、第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62を装着することができない。第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着されている場合、第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62を装着しようとしても、第1バッテリ装着部81Lに装着されている第1バッテリ61に第2バッテリ62が当たるため、第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62を装着することができない。
【0143】
図14に示すように、第1バッテリ装着部81R及び第1バッテリ装着部81Lのそれぞれに第1バッテリ61が装着されない状態で、第2バッテリ装着部82R及び第2バッテリ装着部82Lのそれぞれに第2バッテリ62が装着される。第2バッテリ装着部82R及び第2バッテリ装着部82Lのそれぞれに第2バッテリ62が装着されている場合、第1バッテリ装着部81R及び第1バッテリ装着部81Lのそれぞれに第1バッテリ61を装着することができない。第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されている場合、第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61を装着しようとしても、第2バッテリ装着部82Rに装着されている第2バッテリ62に第1バッテリ61が当たるため、第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61を装着することができない。第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されている場合、第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61を装着しようとしても、第2バッテリ装着部82Lに装着されている第2バッテリ62に第1バッテリ61が当たるため、第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61を装着することができない。
【0144】
図15に示すように、第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着されず第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されない状態で、第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着され第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着される。第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着され第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されている場合、第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61を装着することができず第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62を装着することができない。
【0145】
図16に示すように、第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着されず第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されない状態で、第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着され第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着される。第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着され第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されている場合、第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61を装着することができず第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62を装着することができない。
【0146】
図17は、実施形態に係る第1バッテリ装着部81及び第2バッテリ装着部82を示す模式図である。図17に示すように、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Rと、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rと、第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lと、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lとは、並列接続される。
【0147】
図13図14図15、及び図16に示したように、2つのバッテリ(61,62)が保冷庫1に同時に装着された場合、2つのバッテリ(61,62)は電気的に並列接続される。保冷庫1に搭載されている電子機器(負荷)は、2つのバッテリ(61,62)から供給される電力により作動することができる。2つのバッテリ(61,62)が並列接続されるので、保冷庫1の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0148】
また、2つのバッテリ(61,62)が電気的に並列接続されるので、1つのバッテリが保冷庫1に装着された場合でも、保冷庫1に搭載されている電子機器(負荷)は、1つのバッテリから供給される電力により作動することができる。
【0149】
<操作パネル>
図18は、実施形態に係る操作パネル70を示す図である。保冷庫1は、操作パネル70を有する。図1及び図3等に示したように、操作パネル70は、バッテリ室カバー4の左方且つ後ハウジング22の左面2Cの上方に配置される。操作パネル70は、電源ボタン71と、モード切換ボタン72と、温度設定ボタン73と、表示装置74とを有する。
【0150】
保冷庫1の使用者は、電源ボタン71、モード切換ボタン72、及び温度設定ボタン73を操作することができる。電源ボタン71が操作されることにより、バッテリ(61,62)から保冷庫1に電力が供給され、保冷庫1が起動する。モード切換ボタン72が操作されることにより、保冷モードと保温モードとが切り換えられる。温度設定ボタン73が操作されることにより、本体容器12の目標温度が設定される。温度設定ボタン73は、第1温度設定ボタン73Aと第2温度設定ボタン73Bとを含む。第1温度設定ボタン73Aが操作されることにより、本体容器12の目標温度が上昇する。第2温度設定ボタン73Bが操作されることにより、本体容器12の目標温度が下降する。
【0151】
表示装置74は、例えば液晶表示パネルを含む。表示装置74は、電源ボタン71の操作状態、モード切換ボタン72の操作状態、及び温度設定ボタン73の操作状態を表示する。
【0152】
また、表示装置74は、第1バッテリ61及び第2バッテリ62の少なくとも一方の残量を表示する。
【0153】
以下の説明において、第1バッテリ装着セットの2つのバッテリ装着部(81R,82R)のいずれか一方にバッテリ(61,62)が装着されることを適宜、第1バッテリ装着セットにバッテリが装着される、と称する。第2バッテリ装着セットの2つのバッテリ装着部(81L,82L)のいずれか一方にバッテリ(61,62)が装着されることを適宜、第2バッテリ装着セットにバッテリが装着される、と称する。
【0154】
表示装置74は、第1バッテリ装着セットの状態を表示する第1表示部741と、第2バッテリ装着セットの状態を表示する第2表示部742とを有する。第1表示部741及び第2表示部742のそれぞれは、フレーム状のシンボル画像743と、シンボル画像743の内側に配置される矩形状の複数のシンボル画像744を含む。
【0155】
第1表示部741は、第1バッテリ装着セットに装着された第1バッテリ61及び第2バッテリ62の一方の残量を表示する。第2表示部742は、第2バッテリ装着セットに装着された第1バッテリ61及び第2バッテリ62の一方の残量を表示する。バッテリ(61,62)の残量が多い場合、表示されるシンボル画像744の数が多くなる。バッテリ(61,62)の残量が少ない場合、表示されるシンボル画像744の数が少なくなる。
【0156】
第1表示部741は、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着されているときに第1バッテリ61の残量を表示する。第1表示部741は、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されているときに第2バッテリ62の残量を表示する。
【0157】
第2表示部742は、第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着されているときに第1バッテリ61の残量を表示する。第2表示部742は、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されているときに第2バッテリ62の残量を表示する。
【0158】
また、表示装置74は、第1バッテリ61及び第2バッテリ62が放電中か否かを表示する。バッテリ(61,62)が放電中であることは、バッテリ(61,62)から保冷庫1に電力が供給されていることを含む。第1表示部741は、第1バッテリ装着セットに装着されたバッテリ(61,62)が放電中か否かを表示する。第2表示部742は、第2バッテリ装着セットに装着されたバッテリ(61,62)が放電中か否かを表示する。バッテリ(61,62)が放電中である場合、少なくともシンボル画像743が表示される。
【0159】
図19は、実施形態に係る表示装置74の表示例を示す図である。図19は、第2バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されてなく、第1バッテリ装着セットに装着されたバッテリ(61,62)が放電中である状態を示す。第1バッテリ装着セットに装着されたバッテリ(61,62)が放電中なので、表示装置74は、第1表示部741のシンボル画像743を表示する。第2バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されていないので、表示装置74は、第2表示部742のシンボル画像743及びシンボル画像744を表示しない。
【0160】
なお、図示は省略するが、第1バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されてなく、第2バッテリ装着セットに装着されたバッテリ(61,62)が放電中である場合、表示装置74は、第2表示部742の少なくともシンボル画像743を表示し、第1表示部741のシンボル画像743及びシンボル画像744を表示しない。
【0161】
<使用方法>
次に、実施形態に係る保冷庫1の使用方法について説明する。バッテリ(61,62)をバッテリ装着部(81,82)に装着する場合、保冷庫1の使用者は、バッテリ室13の開口16が開放されるように、バッテリ室カバー4を回動させる。保冷庫1の使用者は、開口16が開放されている状態で、バッテリ装着部(81,82)に対してバッテリ(61,62)を下方にスライドさせる。これにより、バッテリ(61,62)がバッテリ装着部(81,82)に装着される。バッテリ(61,62)がバッテリ装着部(81,82)に装着された状態で、電源ボタン71が操作されることにより、バッテリ(61,62)から保冷庫1に電力が供給され、保冷庫1が起動する。保冷モードになるようにモード切換ボタン72が操作されることにより、冷却装置30が駆動する。保冷室11に収容されている物品は、保冷される。
【0162】
保冷庫1の使用者は、電子機器の充電池を充電する場合、電子機器と出力端子19とをUSBケーブルを介して接続する。これにより、電子機器の充電池は、出力端子19を介してバッテリ(61,62)から出力された電力により充電される。
【0163】
保冷庫1を移動させる場合、保冷庫1の使用者は、使用位置Pbに移動されたキャリーハンドル7のハンドル部7Bを握って、脚部50が地面から離れキャスタ5が地面に接触するように保冷庫1を傾斜させる。保冷庫1の使用者は、保冷庫1を傾斜させた状態で歩行することにより、保冷庫1を移動させることができる。また、保冷庫1の使用者は、一対のハンドル6を握って、保冷庫1を持ち上げることができる。
【0164】
<効果>
以上説明したように、実施形態において、保冷庫1は、保冷室11を有する本体容器12と、第1バッテリ装着部81及び第2バッテリ装着部82を含むバッテリ装着セットと、を備える。バッテリ装着セットにおいて、第1バッテリ装着部81に第1バッテリ61が装着されているときに第2バッテリ装着部82に第2バッテリ62が装着されず、第2バッテリ装着部82に第2バッテリ62が装着されているときに第1バッテリ装着部81に第1バッテリ61が装着されないように、第1バッテリ装着部81と第2バッテリ装着部82との相対位置が定められている。
【0165】
上記の構成では、保冷庫1の大型化が抑制される。また、保冷庫1の使用者が第1バッテリ61と第2バッテリ62とを所有している場合、第1バッテリ61と第2バッテリ62とのそれぞれが有効活用される。例えば、第1バッテリ61が保冷庫1の電源として使用され、第1バッテリ61の残量が減少した場合、第1バッテリ61が第1バッテリ装着部81から外され、第2バッテリ62が第2バッテリ装着部82に装着される。これにより、保冷庫1は作動し続けることができる。
【0166】
第1バッテリ装着部81と第2バッテリ装着部82とは、インタフェースが異なる。
【0167】
上記の構成では、種類が異なる第1バッテリ61と第2バッテリ62とのそれぞれが有効活用される。
【0168】
第1バッテリ装着部81に第1の定格電圧の第1バッテリ61が装着される。第2バッテリ装着部82に第1の定格電圧とは異なる第2の定格電圧の第2バッテリ62が装着される。
【0169】
上記の構成では、定格電圧が異なる第1バッテリ61と第2バッテリ62とのそれぞれが有効活用される。
【0170】
第1バッテリ装着部81に外形が第1の寸法の第1バッテリ61が装着される。第2バッテリ装着部82に外形が第1の寸法とは異なる第2の寸法の第2バッテリ62が装着される。
【0171】
上記の構成では、外形の寸法が異なる第1バッテリ61と第2バッテリ62とのそれぞれが有効活用される。
【0172】
第1バッテリ装着部81と第2バッテリ装着部82とは、並列接続される。
【0173】
上記の構成では、保冷庫1の作動可能時間が短くなることが抑制される。また、2つのバッテリ装着部(81,82)のいずれか一方に1つのバッテリが装着されていれば、保冷庫1は、1つのバッテリから供給される電力により作動することができる。
【0174】
保冷庫1は、バッテリ室13を有するバッテリ容器14を備える。第1バッテリ装着部81は、バッテリ室13に面する第1内側面14A(第1面)に配置される。第2バッテリ装着部82は、バッテリ室13に面する第2内側面14B(第2面)及び第4内側面14D(第2面)の少なくとも一方に配置される。
【0175】
上記の構成では、第1バッテリ装着部81及び第2バッテリ装着部82のそれぞれは、バッテリ容器14に保護される。
【0176】
第1バッテリ装着部81が配置される第1内側面14A(第1面)と、第2バッテリ装着部82が配置される第2内側面14B(第2面)とは、直交する。第1バッテリ装着部81が配置される第1内側面14A(第1面)と、第2バッテリ装着部82が配置される第4内側面14D(第2面)とは、直交する。
【0177】
上記の構成では、バッテリ容器14の大型化が抑制される。また、第1バッテリ装着部81に第1バッテリ61が装着されているときに第2バッテリ装着部82に第2バッテリ62が装着されず、第2バッテリ装着部82に第2バッテリ62が装着されているときに第1バッテリ装着部81に第1バッテリ61が装着されないように、第1バッテリ装着部81と第2バッテリ装着部82との相対位置が適正に定められる。
【0178】
バッテリ装着セットは、第1バッテリ装着セットと、第2バッテリ装着セットと、を含む。
【0179】
上記の構成では、第1バッテリ装着セットのバッテリ装着部(81R,82R)にバッテリ(61,62)を装着した状態で、第2バッテリ装着セットのバッテリ装着部(81L,82L)にバッテリ(61,62)を装着することができる。
【0180】
第2内側面14B(第2面)は、第1内側面14A(第1面)の一方側(右側)に配置される。第4内側面14D(第2面)は、第1内側面14A(第1面)の他方側(左側)に配置される。第1内側面14A(第1面)に、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81R及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lのそれぞれが配置される。一方側の第2内側面14B(第2面)に、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rが配置される。他方側の第4内側面14D(第2面)に、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lが配置される。
【0181】
上記の構成では、保冷庫1の大型化が抑制され、第1バッテリ装着部81(81R,81L)と第2バッテリ装着部82(82R,82L)との相対位置が適正に定められる。
【0182】
第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82R及び第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lのそれぞれに第2バッテリ62が装着されない状態で、第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81R及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lのそれぞれに第1バッテリ61が装着される。
【0183】
上記の構成では、2つの第1バッテリ61が有効活用される。また、保冷庫1の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0184】
第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81R及び第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lのそれぞれに第1バッテリ61が装着されない状態で、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82R及び第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lのそれぞれに第2バッテリ62が装着される。
【0185】
上記の構成では、2つの第2バッテリ62が有効活用される。また、保冷庫1の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0186】
第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着されず第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着されない状態で、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着され第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着される。また、第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lに第1バッテリ61が装着されず第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rに第2バッテリ62が装着されない状態で、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lに第2バッテリ62が装着され第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Rに第1バッテリ61が装着される。
【0187】
上記の構成では、第1バッテリ61及び第2バッテリ62が有効活用される。また、保冷庫1の作動可能時間が短くなることが抑制される。
【0188】
保冷庫1は、第1バッテリ61及び第2バッテリ62の少なくとも一方の残量を表示する表示装置74を備える。
【0189】
上記の構成では、保冷庫1の使用者は、第1バッテリ61及び第2バッテリ62の少なくとも一方の残量を視認することができる。
【0190】
表示装置74は、第1バッテリ装着セットに装着された第1バッテリ61及び第2バッテリ62の一方の残量を表示する第1表示部741と、第2バッテリ装着セットに装着された第1バッテリ61及び第2バッテリ62の一方の残量を表示する第2表示部742と、を含む。
【0191】
上記の構成では、第1バッテリ装着セットに装着される第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、残量表示において1つの第1表示部741を共用する。第2バッテリ装着セットに装着される第1バッテリ61と第2バッテリ62とは、残量表示において1つの第2表示部742を共用する。これにより、表示装置74の大型化が抑制される。
【0192】
第1表示部741は、第1バッテリ装着セットに第1バッテリ61が装着されているときに第1バッテリ61の残量を表示し、第1バッテリ装着セットに第2バッテリ62が装着されているときに第2バッテリ62の残量を表示する。第2表示部742は、第2バッテリ装着セットに第1バッテリ61が装着されているときに第1バッテリ61の残量を表示し、第2バッテリ装着セットに第2バッテリ62が装着されているときに第2バッテリ62の残量を表示する。
【0193】
上記の構成では、保冷庫1の使用者は、第1バッテリ装着セットに装着されているバッテリ(61,62)の残量及び第2バッテリ装着セットに装着されているバッテリ(61,62)の残量を視認することができる。
【0194】
表示装置74は、第1バッテリ61及び第2バッテリ62が放電中か否かを表示する。
【0195】
上記の構成では、表示装置74は、第1バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されているか否かを表示し、第2バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されているか否かを表示する。これにより、保冷庫1の使用者は、第1バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されているか否かを視認することができ、第2バッテリ装着セットにバッテリ(61,62)が装着されているか否かを視認することができる。
【0196】
第1バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Rと、第1バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Rと、第2バッテリ装着セットの第1バッテリ装着部81Lと、第2バッテリ装着セットの第2バッテリ装着部82Lとは、並列接続される。
【0197】
上記の構成では、保冷庫1の作動可能時間が短くなることが抑制される。また、4つのバッテリ装着部(81R,82R、81L,82L)のいずれか一つに1つのバッテリが装着されていれば、保冷庫1は、1つのバッテリから供給される電力により作動することができる。
【0198】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、バッテリ装着セットは、第1バッテリ(61)が装着される第1バッテリ装着部(81)と、第2バッテリ(62)が装着される第2バッテリ装着部(82)と、第3バッテリが装着される第3バッテリ装着部とを含んでもよい。バッテリ装着セットは、4つ以上の任意の複数のバッテリ装着部を含んでもよい。また、バッテリ装着セットに装着可能なバッテリの種類は、バッテリ装着セットを構成するバッテリ装着部の数に対応するように複数でもよい。バッテリ装着セットが第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部と第3バッテリ装着部とにより構成される場合、第1バッテリ装着部に第1バッテリが装着されているときに第2,第3バッテリ装着部に第2,第3バッテリが装着されず、第2バッテリ装着部に第2バッテリが装着されているときに第3,第1バッテリ装着部に第3,第1バッテリが装着されず、第3バッテリ装着部に第3バッテリが装着されているときに第1,第2バッテリ装着部に第1,第2バッテリが装着されないように、第1バッテリ装着部と第2バッテリ装着部と第3バッテリ装着部との相対位置が定められてもよい。また、第1バッテリの定格電圧が36[V]であり、第2バッテリの定格電圧が18[V]又は14.4[V]であり、第3バッテリ定格電圧が10.8[V]でもよい。
【0199】
上述の実施形態において、出力端子19は、記憶データを出力してもよい。上述のように、コントローラ36は、不揮発性メモリ又は揮発性メモリを含むメモリを有する。メモリに記憶データが記憶されている場合、メモリの記憶データが出力端子19を介して出力されてもよい。例えば保冷庫1の稼働履歴データが記憶データとしてメモリに記憶されている場合、出力端子19及びUSBケーブルを介して、パーソナルコンピュータに稼働履歴データが出力されてもよい。保冷庫1の使用者又は保守者は、稼働履歴データに基づいて、保冷庫1をメンテナンスすることができる。
【符号の説明】
【0200】
1…保冷庫、2…ハウジング、2A…前面、2B…後面、2C…左面、2D…右面、2E…下面、3…保冷室カバー、3C…シール部材、3L…ラッチ機構、4…バッテリ室カバー、4L…ラッチ機構、4R…凹部、5…キャスタ、6…ハンドル、7…キャリーハンドル、7A…アーム部、7B…ハンドル部、7C…連結部、8…ヒンジ機構、9…ヒンジ機構、10…ヒンジ機構、11…保冷室、12…本体容器、12A…第1内側面、12B…第2内側面、12C…第3内側面、12D…第4内側面、12E…底面、13…バッテリ室、14…バッテリ容器、14A…第1内側面、14B…第2内側面、14C…第3内側面、14D…第4内側面、14E…底面、14F…段差面、15…開口、16…開口、19…出力端子、21…前ハウジング、22…後ハウジング、23…フレームハウジング、23A…第1開口、23B…第2開口、24…吸気口、25…排気口、30…冷却装置、31…圧縮器、31C…圧縮器用コントローラ、32…凝縮器、33…蒸発器、34…吸気ファン、35…排気ファン、36…コントローラ、40…機械室、50…脚部、51…電源ジャック、52…接続プラグ、53…栓抜き、61…第1バッテリ、61A…装着面、61B…ハウジング、61C…スライド部、61D…突起部、61E…解除ボタン、61F…電源端子、62…第2バッテリ、62A…装着面、62B…ハウジング、62C…スライド部、62D…突起部、62E…解除ボタン、62F…電源端子、70…操作パネル、71…電源ボタン、72…モード切換ボタン、73…温度設定ボタン、73A…第1温度設定ボタン、73B…第2温度設定ボタン、74…表示装置、81…第1バッテリ装着部、81A…装着面、81B…ガイド部、81C…ロック孔、81D…電源端子、81L…第1バッテリ装着部、81R…第1バッテリ装着部、82…第2バッテリ装着部、82A…装着面、82B…ガイド部、82C…ロック孔、82D…電源端子、82L…第2バッテリ装着部、82R…第2バッテリ装着部、131…第1空間、132…第2空間、141…第1底面、142…第2底面、741…第1表示部、742…第2表示部、743…シンボル画像、744…シンボル画像、AX…回動軸、BX…回動軸、CX…回転軸、DX…回動軸、EX…回転軸、FX…回転軸、Pa…収納位置、Pb…使用位置。
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