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特許7575385遠隔調整可能な機構ならびに関連するシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】遠隔調整可能な機構ならびに関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/06 20130101AFI20241022BHJP
   A61M 27/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
A61F2/06
A61M27/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021544633
(86)(22)【出願日】2019-02-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-25
(86)【国際出願番号】 US2019016345
(87)【国際公開番号】W WO2020159541
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-09-15
【審判番号】
【審判請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】エドワード エイチ.カリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ビー.ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーン エム.スコッティ
【合議体】
【審判長】井上 哲男
【審判官】栗山 卓也
【審判官】小河 了一
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-504166(JP,A)
【文献】国際公開第2013/096548(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F2/06
A61F2/04
A61M27/00
A61M1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経皮的に断面的に調整されるように構成されたメディカルデバイスであって、前記デバイスは、
管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構、
を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に対して前記管腔の第一の半径方向に外部調整力を加えることにより、第一の寸法から前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法に、そして、前記断面調整機構に対して前記管腔の前記第一の半径方向に直交する前記管腔の第二の半径方向に外部調整力を加えることにより、前記第二の寸法から前記第一の寸法に前記インプラント可能なメディカルデバイスを選択的に作動させるように構成されている、メディカルデバイス。
【請求項2】
前記断面調整機構は、前記外部調整力に応答して前記第一の寸法と前記第二の寸法との間を移動するように構成された形状記憶材料を含む、請求項1記載のメディカルデバイス。
【請求項3】
前記第一の半径方向の前記外部調整力は、前記断面調整機構を外側に反転させる、請求項1記載のメディカルデバイス。
【請求項4】
前記第二の半径方向の前記外部調整力は、前記断面調整機構を内側に反転させる、請求項1記載のメディカルデバイス。
【請求項5】
前記断面調整機構は前記管腔の内面に沿って配置されている、請求項1記載のメディカルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、一般に、インプラント可能なメディカルデバイス、より具体的には、インプラント可能なメディカルデバイスの断面及び流れ特性を遠隔調整するための機構ならびにその関連するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ステント、ステントグラフト、弁及び他の管腔内デバイスなどのインプラント可能なメディカルデバイスは、様々な体の通路又は体腔に関連する様々な医療処置で使用され、それを通る流体流を維持、防止及び/又は調整する。そのようなデバイスは、とりわけ、血管系、冠状動脈系、呼吸器系、尿路及び胆道を含む、体内の様々な場所にインプラントされうる。
【0003】
幾つかの例において、メディカルデバイスの必要なサイズは時間とともに変化する可能性がある。現在の慣行は、デバイスを新しい異なるサイズのデバイスと完全に交換することがしばしば必要である。これには、さらなる操作及び/又は侵襲的処置が必要なことがあり、患者にさらにリスク、ストレス及び不快感をもたらす。血液透析中の場合などの他の例において、デバイスは過剰なサイズであり、患者が治療を受けていないときに最適な性能に満たない治療となることがある(例えば、患者の心臓への過剰な血流を促進するなど)。
【発明の概要】
【0004】
要旨
1つの例(「例1」)において、遠隔作動式断面調整機構を含むメディカルデバイスは、管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に外部調整力を加えたときに、第一の寸法と前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法との間で前記インプラント可能なメディカルデバイスを作動させて、前記管腔を通過する流体流の量を調整するように構成されている。
【0005】
別の例(「例2」)において、経皮的に断面的に調整されるように構成されたメディカルデバイスは、管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に対して第一の半径方向に外部調整力を加えることにより、第一の寸法から前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法に、そして、前記断面調整機構に対して前記第一の半径方向とは異なる第二の半径方向に外部調整力を加えることにより、前記第二の寸法から前記第一の寸法に前記インプラント可能なメディカルデバイスを選択的に作動させるように構成されている。
【0006】
別の例(「例3」)において、例2のメディカルデバイスに加えて、前記断面調整機構は、前記外部調整力に応答して前記第一の寸法と前記第二の寸法との間を移動するように構成された形状記憶材料を含む。
【0007】
1つの例(「例4」)において、経皮的に断面的に調整されるように構成されたメディカルデバイスは、管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に対して体温を超える熱を加えることによって、第一の寸法から、前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法に、そして、体温以下の温度に戻ったときに、前記第二の寸法から前記第一の寸法に前記インプラント可能なメディカルデバイスを選択的に作動させるように構成されている。
【0008】
別の例(「例5」)において、例4のメディカルデバイスに加えて、前記断面調整機構は、前記インプラント可能なメディカルデバイスが体温にあるときに前記第一の寸法を維持し、そして前記インプラント可能なメディカルデバイスが体温を超えて加熱されたときに前記第二の寸法を維持するように構成された熱調整可能な材料を含む。
【0009】
1つの例(「例6」)において、経皮的に作動可能な断面調整機構を含むメディカルデバイスは、管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構を含み、前記断面調整機構は、外部調整力を加えたときに縮小寸法に移行し、そして前記外部調整力を除去したときに前記縮小寸法を維持するように構成されている。
【0010】
別の例(「例7」)において、例6のメディカルデバイスに加えて、前記断面調整機構は磁力により前記縮小寸法を維持するように操作する。
【0011】
1つの例(「例8」)において、制御血流のためのシステムは、管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構であって、外部調整力を加えたときに縮小寸法に移行し、そして、前記外部調整力を除去したときに前記縮小寸法を維持するように構成された断面調整機構、及び、患者の皮膚を通して前記断面調整機構に前記外部調整力を加えるように構成された外力アプリケータを含む。
【0012】
別の例(「例9」)において、例8のシステムに加えて、前記外力アプリケータは、前記断面調整機構に磁力を加えるように構成されている。
【0013】
別の例(「例10」)において、例8~9のいずれか1つのシステムに加えて、前記断面調整機構は、縮小寸法と公称直径との間での前記インプラント可能なメディカルデバイスの移行に応答して血栓形成又は狭窄を軽減するように構成されている。
【0014】
別の例(「例11」)において、患者の皮膚を通して作動されるように構成されたメディカルデバイスは、管腔及び壁を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、ここで前記壁は外面及び内面を含む、及び、リザーバ及び前記壁の外面と内面との間のポケットを含む断面調整機構、ここで、前記リザーバは流体で満たされ、前記断面調整機構は、外部調整力が前記リザーバに加えられて前記リザーバから前記ポケットに流体を移送するときに、前記管腔を通る流体流の量を調整するように、第一の寸法と、前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法との間で前記インプラント可能なメディカルデバイスを作動させるように構成されている、を含む。
【0015】
別の例(「例11」)において、例10のメディカルデバイスに加えて、前記流体が前記ポケットから除去されるときに、前記インプラント可能なメディカルデバイスは前記第一の寸法から前記第二の寸法に移動する。
【0016】
1つの例(「例12」)において、先行の請求項のいずれかのメディカルデバイスの断面を調整するための方法は、インプラント可能なメディカルデバイスを第一の寸法から第二の寸法に移動させるように断面調整機構を作動させること、及び、インプラント可能なメディカルデバイスを第二の寸法から第一の寸法に移動させるように断面調整機構を作動させること、を含む。
【0017】
別の例(「例13」)において、例12の方法に加えて、前記断面調整機構は患者の皮膚を通して作動される。
【0018】
別の例(「例14」)において、例12~13のいずれか1つの方法に加えて、前記メディカルデバイスは、患者の2つの管の間に吻合を形成し、前記方法は、前記インプラント可能なメディカルデバイスが前記第一の寸法にあるときに、前記吻合にアクセスするために患者の皮膚を通してメディカルデバイスにアクセスすること、及び、患者の皮膚を通してメディカルデバイスにアクセスした後に前記断面調整機構を前記第二の寸法へと作動させて、前記インプラント可能なメディカルデバイスを通る流れを減らすことをさらに含む。
【0019】
別の例(「例15」)において、例12~14のいずれか1つの方法に加えて、前記方法はまた、前記断面調整機構を前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合することを含み、前記インプラント可能なメディカルデバイスは、デノボグラフト又は以前にインプラントされたインプラント可能なメディカルデバイスのうちの1つである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図面の簡単な説明
添付の図面は、開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に取り込まれ、その一部を構成し、実施形態を示し、記載とともに、開示の原理を説明するのに役立つ。
【0021】
図1図1は、1つの実施形態による、患者の体内にインプラントされた制御血流のためのインプラント可能なメディカルデバイスを示す。
【0022】
図2A図2Aは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むインプラント可能なメディカルデバイスの端面図である。
【0023】
図2B図2Bは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むインプラント可能なメディカルデバイスの側面図である。
【0024】
図2C図2Cは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むインプラント可能なメディカルデバイスの端面図である。
【0025】
図2D図2Dは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むインプラント可能なメディカルデバイスの側面図である。
【0026】
図3図3A~3Bは、1つの実施形態による、インプラント可能なメディカルデバイスの側面図である。
【0027】
図4A図4Aは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むメディカルデバイスの側面図である。
【0028】
図4B-4C】図4B~4Cは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むメディカルデバイスの端面図である。
【0029】
図5図5A~5Bは、1つの実施形態による、遠隔作動式直径調整機構を含むメディカルデバイスの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
本開示の様々な態様は、インプラント可能なメディカルデバイスの断面積を遠隔調整するための調整機構に関する。インプラント可能なメディカルデバイスの例としては、とりわけ、ステント、ステントグラフト、弁、及び、閉塞及び/又は吻合のためのデバイスを挙げることができる。特定の例において、インプラント可能なメディカルデバイスは、特定の人工又は自然の体腔、通路及び/又は導管のサイズを調整(例えば、増加及び/又は減少)して、それを通る流体流を促進、制限又は調整するように構成されうる。そのような直径又はサイズ調整は、所望に応じて、治療の先駆として、治療中又は治療後に利用することができる。
【0031】
参考までに、「管腔」という用語は、血管系、胆道、尿路、リンパ系、生殖器系、胃腸管系又は他のものに関連するものなど、あらゆる様々な通路を含むように広く読まれるべきである。また、「断面積」、「直径」又は「直径の」という用語は、円形の断面を必要とするように読まれるべきではない。代わりに、そのような用語は、有効断面積又は直径、あるいは、幾つかの場合には、断面の最大横断方向寸法を意味するように読まれるべきである。したがって、「断面積」、「直径」又は「直径の」という用語は、特に明記しない限り、より一般的には「サイズ」を意味するものと読まれることができる。
【0032】
幾つかの例において、患者の体内にインプラントされた後に、インプラント可能なメディカルデバイスの直径又は断面積を一時的に調整することが有益であることがある。例えば、特定の医療処置(例えば、血液透析の場合)において、処置を行うときに、デバイスを通るより高い血流が必要又は望まれることがある。しかしながら、患者の心臓に血液がオーバーフローしないように、処置後にデバイスを通る血流を減らすことが有益なことがある。
【0033】
上記の例において、追加の侵襲的処置なしにインプラント可能なメディカルデバイスを調整できることも有益であることがある。これらのような侵襲的処置は、患者にさらなるストレス及び不快感を与えることがある。さらに、非侵襲的処置は、一般に、準備、治療及びフォローアップの取り組みに関して、医療提供者の負担が少ない。要約すると、様々な実施形態は、患者及び/又は医療提供者へのさらなる負担の可能性を低減しながら、優れた健康上の利益を達成するための解決策に取り組む。
【0034】
図1は、1つの実施形態による、患者の体Bの内部にインプラントされた制御血流のためのインプラント可能なメディカルデバイス100を示している。図1の例において、患者は、動脈と静脈との接続であって、図1に示されるように、患者の前腕に配置されたAV瘻を備えている。AV瘻が主要な例として使用されるが、本明細書に記載の本発明の概念に関連して、あらゆる様々な体腔及び導管は考えられることを理解されたい。
【0035】
メディカルデバイス100は、AV瘻に配置され、導管110と、前記導管110に結合された調整機構120とを含む。様々な例において、導管110は、内部流管腔を画定し、所望に応じて、体液(例えば、血液)を運ぶように構成されている。導管110には様々な形態が考えられるが、幾つかの例としては、グラフト、ステントグラフト、心臓弁、血管フィルタ又は他のインプラント可能なメディカルデバイスが挙げられる。有利な導管形態としては、グラフト、ステントグラフト、心臓弁、血管フィルタ又はW.L. Gore and Associates,Inc.から入手可能な製品などの延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)技術を活用する他のインプラント可能なデバイスの導管を挙げることができる。あらゆる様々な追加及び代替材料が考えられ、ePTFEの例を限定的な意味で読むべきではない。
【0036】
調整機構(例えば、直径の)120は、患者の皮膚に穴を開けることなく(例えば、創傷又は他の経皮的アクセスを作成することなく)、患者の皮膚を通る外部調整機構(例えば、物理力、エネルギー力、超音波力、熱力又はそれらの組み合わせ)を適用することにより、第一の寸法と第二の寸法(例えば、事前設定された断面積又は直径であることができる)との間で作動するように構成されている。次に、調整機構120は、導管110の流れ面積を調整することができ、したがって、デバイス100を直径又は断面積で調整することができる。このようにして、デバイス100の管腔のサイズ又は寸法、したがってデバイス100を通る流れは、(例えば、外部調整力を適用することにより)外部で調整されることができ、デバイス100を異なる流れ断面積を有する別のデバイスで置換する、又は、別の方法で侵襲的技術を使用してデバイス100の流れ断面積を変更することによる、侵襲的処置の必要性を低減又は排除する。
【0037】
上で参照したように、幾つかの例において、デバイス100は、患者の2つの管の間に吻合を形成する。デバイス100は、吻合を通る流れを調整又は変更するために、患者の皮膚を通してアクセスされうる。例えば、調整機構120を作動させて、デバイス100を第一の断面積A1から第二の断面積A2に移行させて、流れの変化(例えば、デバイス100を通る流れの増加)を可能にすることができる。幾つかの例において、調整機構120は、次いで、第一の断面積A1に戻るように作動されうる(例えば、デバイス100を通る流れを減少させる)。他の例において、調整機構120は、使用者による介入なしに、自己作動又は自己展開して、(例えば、一定期間が経過した後に)第一の断面積A1に戻る。
【0038】
図2A~2Dは、1つの実施形態による、内部流管腔230を有する導管210及び直径調整機構220を含むインプラント可能なメディカルデバイス200の端面図及び側面図である。インプラント可能なメディカルデバイス200は、場合により、図1のインプラント可能なメディカルデバイス100の一部として又はその一部のために利用され(例えば、2つの管間の吻合として)、上述のメディカルデバイス100に関連して記載された特徴のいずれかを組み込んでいる。示されるように、直径調整機構220は、導管210に結合されている。幾つかの例において、直径調整機構220は、一般に、直径調整機構220の直径の変化が導管210の内部流管腔230の断面積を変化させ、したがってデバイス200の内部流管腔も変化させるように、導管210の外面の一部の周りに配置される。
【0039】
1つの例において、直径調整機構220は、第一の断面積A1と、前記第一の断面積A1よりも大きい第二の断面積A2との間で、導管210、より一般にはデバイス200の内部流管腔を選択的に作動させるように構成されている。例えば、幾つかの例において、第一の断面A1は、管腔230を通る所望の流体力学に応じて、約2mm~約4mmであることができ、第二の断面A2は、約6mm~約8mmであることができる。第一の断面積及び第二の断面積A1、A2の間でデバイス200を調整することは、例えば、より小さな流れからより大きな流れへ又はその逆に、管腔230を通って流れる流体の量を調整する。他の例において、少なくとも2つの異なる寸法の間での作動であることができる。
【0040】
断面調整機構220は、所望に応じて、導管210のいかなる部分に配置されてもよい。一般に、断面調整機構220の長さは、デバイス200の全長よりも短い。例えば、断面調整機構220の長さは、所望に応じて、デバイス200の長さの80~90%、デバイス200の長さの70~80%、デバイス200の長さの50~70%又はデバイス200の長さの50%未満であることができる。例えば、幾つかの例において、断面調整機構220は、導管210の外面に結合されたリング又はカフ様構造を単に含むことができる。他の例において、断面調整機構220は、導管210の一部を覆う又は導管210の管腔230内に配置されたステント様構造であることができる。幾つかの例において、調整機構は、導管210の内面に沿っていることができる。
【0041】
図2A~2Dの例において、デバイス200の内部流管腔230は、断面調整機構220に外部調整力を加えることによって、第一の断面積及び第二の断面積A1、A2の間で調整される。参考のために、図2A及び2Cは、断面調整機構220におけるデバイス200の横断断面である。図2A及び2Bは、より大きな第二の断面積A2に移行したメディカルデバイスを示し、そして図2C及び2Dは、より小さな第一の断面積A1に移行したデバイスを示している。
【0042】
外部調整力は、メディカルデバイス200、特に断面調整機構220の物理的な半径方向の力(例えば、挟み込み)であることができる。特に、断面調整機構220は、第一の方向の半径方向の力F1(図2C及び2D)が断面調整機構を拡張又は外側に反転させ、第二の方向の半径方向の力F2(図2A及び2B)が断面調整機構を可逆的に反転させるか、又は内側に崩潰させて、図2C及び2Dに示される状態になるように構成されている。崩潰された又は「挟まれた」構成は、材料の弾力性により維持され、その逆も同様である。
【0043】
この挟まれた又は撓まれた位置において、メディカルデバイス210は、より小さな内部流管腔230を有する第一の(より小さな)断面積A1を画定する。調整機構220は、物理的な半径方向の力(例えば、挟み)を第二の方向(例えば、第一の方向に直交する)で調整機構220に加えることにより可逆的に拡張させて、メディカルデバイスがより大きな流管腔230を備えた第二の(より大きな)断面積A2を画定するように断面調整機構を拡張させることができる。
【0044】
例えば、断面調整機構220は、第一の半径方向に加えられた外部調整力F1に応答して、第一の断面積A1から第二の断面積A2に移動するように構成されることができ、第一の半径方向F1とは異なる第二の半径方向に加えられた外部調整力F2に応答して、第二の断面積A2から第一の断面積A1に戻るように構成されうる。
【0045】
幾つかの例において、断面調整機構220は、外部調整力が断面調整機構220に加えられたときに、第一の断面及び第二の断面積A1、A2の間で移行するように構成された弾性又は超弾性材料(例えば、形状記憶合金)を含むことができる。様々な例において、断面調整機構220は、2つの直径条件、又は断面積A1及びA2の間でめくり返し又は向きを反転させる。
【0046】
図3A及び3Bは、1つの実施形態による、導管310及び直径調整機構320を含むインプラント可能なメディカルデバイス300の側面図である。示されるように、直径調整機構320は、デバイス300の導管310に結合される。幾つかの例において、断面調整機構320は、一般に、断面調整機構320の断面積の変化が、導管310、したがってデバイス300の内部流管腔330の断面積を変化させるように、導管310の外面の一部の周りに配置される。
【0047】
断面調整機構320は、第一の断面積A1と、前記第一の断面積A1よりも大きい第二の断面積A2との間で、デバイス300の内部流管腔330を選択的に作動させるように構成されている。例えば、幾つかの例において、第一の断面A1は、内部流管腔330を通る所望の流体力学に応じて、約2mm~約4mmであることができ、第二の断面A2は、約6mm~約8mmであることができる。断面調整機構320、したがって第一の断面積及び第二の断面積A1、A2の間で内部流管腔330を調整することにより、内部流管腔330を通って流れる流体の量を、例えば、より小さな流量から、より大きな流量に、また、その逆に調整する。
【0048】
断面調整機構320は、導管310のいずれかの部分に配置することができる。幾つかの例において、直径調整機構320は、デバイス300の全長とほぼ同じ長さであることができるが、他の例において、直径調整機構320の長さは、デバイス300の全長の長さよりも短くてもよい。例えば、直径調整機構320の長さは、所望に応じて、デバイス300の長さの80~90%、デバイス300の長さの70~80%、デバイス300の長さの50~70%又はデバイス300の長さの50%未満であることができる。例えば、幾つかの例において、断面調整機構320は、デバイス300の外面に結合されたリング又はカフ様構造を単に含むことができる。他の例において、断面調整機構320は、デバイス300の一部を覆うステント様構造であることができる。
【0049】
デバイス300は、断面調整機構320に外部調整力を加えることにより、第一の断面積及び第二の断面積A1、A2の間で調整される。外部調整力は、様々なタイプの力のいずれかであることができる。幾つかの例において、断面調整機構320は、例えば、デバイス300が体温にあるときに第一の断面積A1を維持し、デバイス300が体温を超えて加熱されたときに、第二の断面積A2を維持するように構成されたヒート調整可能又は熱調整可能材料を含むことができる。例えば、断面調整機構320は、場合により、体温を超えると相を変化させるように構成されたニッケルチタン合金などの形状記憶材料から形成される。
【0050】
幾つかの例において、外部熱源(例えば、ヒートランプ、図示せず)を適用すると、形状記憶材料は、相を変化させ、断面調整機構300、したがって、導管310及びデバイス300の内部流管腔330を第一の断面積A1から第二の断面積A2に移行させる。外部熱源が除去されると、デバイス300の内部流管腔は、第二の断面積A2から第一の断面積A1に戻る。
【0051】
他の例において、熱エネルギーは、冷却(例えば、アイスパック)の形でデバイスに適用され、形状記憶材料に相を変化させ、デバイス300の内部流管腔330を第一の断面積A1から第二の断面積A2まで移行させる。熱エネルギー(例えば、アイスパック)が除去されると、患者の体は温まり、直径調整機構320、したがって、導管310及びデバイス300の内部流管腔330を、第二の断面積A2から第一の断面積A1に移行させる。
【0052】
適切な熱調整可能材料の例としては、とりわけ、ニッケルチタン合金形状記憶材料(例えば、ニチノール)を含み、ポリマー形状記憶又は相変化材料を含む、あらゆる様々な形状記憶材料が挙げられる。
【0053】
図4Aは、1つの実施形態による、導管410及び断面調整機構420を含むインプラント可能なメディカルデバイス400の側面図である。図4B及び4Cは、1つの実施形態による、断面調整機構420を含む図4Aのインプラント可能なメディカルデバイス400の端面図である。図4Aに示されるように、断面調整機構420は、導管410に結合されている。一般に、断面調整機構420は、導管410に沿った任意の位置(例えば、デバイス400の第一の端部402から第二の端部404)で導管410に結合されうる。
【0054】
断面調整機構420は、図4B及び4Cに示されるように、第一の断面A1と前記第一の断面A1よりも大きい第二の断面A2との間でデバイス400を選択的に作動させるように、特に、第一の断面及び第二の断面A1及びA2の間で導管410の内部流管腔430を調整するように構成されている。例えば、幾つかの例において、第一の断面A1は、管腔410を通る所望の流体力学に応じて、約2mm~約4mmであることができ、第二の断面A2は、約6mm~約8mmであることができる。第一の断面及び第二の断面A1、A2の間でデバイス400、特に内部流管腔430を調整することにより、内部流管腔430を通って流れる流体の量を、例えば、より小さな流れからより大きな流れに調整し、そしてその逆に調整する。
【0055】
図4B及び4Cに示されるように、幾つかの例において、断面調整機構420は、導管410の周囲に沿って互いに距離を置いて配置された第一の調整部分422及び第二の調整部分424を含むことができる。第一の調整部分及び第二の調整部分422、424は、一般に、デバイス400を挟むように互いに係合して、導管410、より一般的にはデバイス400の内部流管腔430を第一の断面A1で維持するように構成されている。第一の調整部分及び第二の調整部分422、424は、外部調整力が加えられるときに、互いに分離し、内部流管腔430を第二の断面A2に移動するように構成されている。例えば、幾つかの例において、断面調整機構420は、互いに相互作用してデバイス400の内部流管腔430を第一の断面A1に維持し、デバイス400を作動するように磁力を適用したときに互いに分離して、内部流管腔430が第二の断面A2に移行するように、そしてその逆になるように構成された磁石を含むことができる。
【0056】
幾つかの例において、外部調整力は、外力アプリケータ(図示せず)を用いて加えられることができる。例えば、外力アプリケータは、第一の調整部分及び第二の調整部分422、424の間の引力を打ち消して、第一の調整部分及び第二の調整部分422、424を互いに分離するのに十分強力な磁石であることができる。
【0057】
図5A及び5Bは、1つの実施形態による、導管510及び断面調整機構520を含むインプラント可能なメディカルデバイス500の側面図である。示されるように、導管510、したがってデバイス500は、内部流管腔530を画定し、内面532及び外面534を有する壁を含む。断面調整機構520は、壁の内面及び外面532,534の間に配置されたポケット540を含む。ポケット540は、流体(例えば、水、塩類溶液又は任意の他の適切な流体)を保持するように構成されたリザーバ550に流体的に接続されている。断面調整機構520に対して外部調整力を加えるときに、内部流管腔530の断面を第一の断面A1に維持するように流体をリザーバ550からポケット540に移動させ、デバイス500の内部流管腔530を第二の断面A2に維持するようにポケット540からリザーバ550に戻す。
【0058】
断面調整機構520は、第一の断面A1と、前記第一の断面A1よりも大きい第二の断面A2との間で、デバイス500の内部流管腔530を選択的に作動させるように構成されている。例えば、幾つかの例において、第一の断面A1は、管腔を通る所望の流体力学に応じて、約2mm~約4mmであることができ、第二の断面A2は、約6mm~約8mmであることができる。第一の断面A1と第二の断面A2との間でデバイス500を調整すると、例えば、より小さな流れからより大きな流れへ、又はその逆に、内部流管腔530を通って流れる流体の量が調整される。
【0059】
一般に、流体は、外部調整力がポケット540に加えられるまでポケット540内に維持される。幾つかの例において、外部調整力は、医師又は他の操作者によって患者の皮膚を通して加えられる力である(例えば、断面調整機構520の一部を圧迫又は挟むこと)。例えば、外部調整力はポケット540に加えられて、流体をポケット540からリザーバ550に押し込み、内部流管腔530、より一般的にはデバイス500を第一の断面A1から第二の断面A2まで作動させる。同様に、外部調整力をリザーバ550に加えて、流体をリザーバ550からポケット540に押し戻し、内部流管腔530、より一般的には、デバイス500を第二の断面A2から第一の断面A1に戻すことができる。
【0060】
幾つかの例において、流体は、例えば、生体適合性ポリマー又はゲル材料などの高粘度物質、又は、せん断減粘性流体であることができる。ヒドロゲルなどのせん断減粘性材料を使用することができる。この場合において、局所的な力が加えられると、粘性のある流体が薄くなり、流れる。せん断作用を引き起こす力がなくなると、別の力が加えられるまで、材料はすぐに粘性ゲル様状態に戻る。磁性液体又は「磁性流体」も考えられる。これらの材料は、磁場の存在下で形状を変化させる。これらの例において、外部調整力は、患者の皮膚を通して加えられる熱も含むこともできる。熱は、流体の粘度を低下させ、流体がポケット540とリザーバ550との間を流れることを可能にすることができる。熱が除去されると、流体の粘度は増加し、流体をポケット540又はリザーバ550内に維持し、続いてデバイス500、より具体的には、内部流管腔530を、それぞれ、第一の断面A1又は第二の断面A2に維持する。
【0061】
断面積A1はゼロに等しくてもよい。デバイス200、300、400、500などの本明細書で論じられるデバイスの作動は、完全に開いた状態(A2)と完全に閉じた状態(A1)との間であることができる。したがって、デバイス200、300、400、500が完全に閉じられるときに、血液は流れない。このような例で血液が凝固するのを防ぐために、透析アクセス針の1つを通して「ロッキング溶液」を注入することができる。ロッキング溶液又はヘパリンロックは、透析で使用される中心静脈カテーテルのデュアル管腔内で抗凝固剤として使用される。次の透析セッションが断面変化を引き起こし、透析プロセスが再び始まるまで、同溶液を使用して、閉じた瘻における凝固を防ぐことができる。さらに、デバイス200、300、400、500、より具体的には断面調整機構の作動は、縮小寸法と公称直径との間のインプラント可能なメディカルデバイス200、300、400、500の移行に基づいて、血栓形成又は狭窄の機会を低減することができる。調整は、特定の例において、日単位又は週単位で移行するならば、血液が停滞する機会を減らすことができる。
【0062】
デバイス200、300、400、500は、補綴グラフト又は天然瘻に追加される別個のデバイスであることができ、又は、デバイス200、300、400、500は、グラフトの一体構成要素部分として製造されることができる。断面調整機構(例えば、遠隔調整可能な機構)は、デノボグラフトに追加されうるか、又は、グラフトがインプラントされた後又は瘻孔が作成された後に追加されうる。インプラント処置は、外科的であることができ、又は、幾つかの実施形態において、血管内であることができる。幾つかの例において、遠隔調整可能な機構は、デバイスの管腔内に配置されうるが、他の例において、遠隔調整可能な機構は、管腔外に配置されるように設計されている。これらのデバイスの組み合わせを一緒に使用することができると考えられる。例えば、両端でAVアクセスグラフトをシャットダウンし、遠隔的に調整可能な機構の間のセグメントをヘパリンロックすることが望ましいことがある。
【0063】
上述のデバイス100、200、300、400、500をインプラントする様々な方法は、デバイスの内部流管腔のサイズを変更するための関連する断面調整デバイスを作動させるために有意な外傷(例えば、針穿刺)なしに経皮的にアクセス可能な部位にそれぞれのデバイスをインプラントすることを含む。当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を例示するために誇張されていることがあり、その点で、図面は限定として解釈されるべきではないことにも留意されたい。
(態様)
(態様1)
遠隔作動式断面調整機構を含むメディカルデバイスであって、前記デバイスは、
管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構、
を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に外部調整力を加えたときに、第一の寸法と前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法との間で前記インプラント可能なメディカルデバイスを作動させて、前記管腔を通過する流体流の量を調整するように構成されている、メディカルデバイス。
(態様2)
経皮的に断面的に調整されるように構成されたメディカルデバイスであって、前記デバイスは、
管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構、
を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に対して第一の半径方向に外部調整力を加えることにより、第一の寸法から前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法に、そして、前記断面調整機構に対して前記第一の半径方向とは異なる第二の半径方向に外部調整力を加えることにより、前記第二の寸法から前記第一の寸法に前記インプラント可能なメディカルデバイスを選択的に作動させるように構成されている、メディカルデバイス。
(態様3)
前記断面調整機構は、前記外部調整力に応答して前記第一の寸法と前記第二の寸法との間を移動するように構成された形状記憶材料を含む、態様2記載のメディカルデバイス。
(態様4)
経皮的に断面的に調整されるように構成されたメディカルデバイスであって、前記デバイスは、
管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構、
を含み、前記断面調整機構は、前記断面調整機構に対して体温を超える熱を加えることによって、第一の寸法から、前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法に、そして、体温以下の温度に戻ったときに、前記第二の寸法から前記第一の寸法に前記インプラント可能なメディカルデバイスを選択的に作動させるように構成されている、メディカルデバイス。
(態様5)
前記断面調整機構は、前記インプラント可能なメディカルデバイスが体温にあるときに前記第一の寸法を維持し、そして前記インプラント可能なメディカルデバイスが体温を超えて加熱されたときに前記第二の寸法を維持するように構成された熱調整可能な材料を含む、態様4記載のメディカルデバイス。
(態様6)
経皮的に作動可能な断面調整機構を含むメディカルデバイスであって、前記デバイスは、
管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構、
を含み、前記断面調整機構は、外部調整力を加えたときに縮小寸法に移行し、そして前記外部調整力を除去したときに前記縮小寸法を維持するように構成されている、メディカルデバイス。
(態様7)
前記断面調整機構は磁力により前記縮小寸法を維持するように操作する、態様6記載のメディカルデバイス。
(態様8)
制御血流のためのシステムであって、前記システムは、
管腔を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合された断面調整機構であって、外部調整力を加えたときに縮小寸法に移行し、そして、前記外部調整力を除去したときに前記縮小寸法を維持するように構成された断面調整機構、及び、
患者の皮膚を通して前記断面調整機構に前記外部調整力を加えるように構成された外力アプリケータ、
を含む、システム。
(態様9)
前記外力アプリケータは、前記断面調整機構に磁力を加えるように構成されている、態様8記載のシステム。
(態様10)
前記断面調整機構は、縮小寸法と公称直径との間での前記インプラント可能なメディカルデバイスの移行に応答して血栓形成又は狭窄を軽減するように構成されている、態様8~9のいずれか1項記載のシステム。
(態様11)
患者の皮膚を通して作動されるように構成されたメディカルデバイスであって、前記デバイスは、
管腔及び壁を画定するインプラント可能なメディカルデバイス、及び、
リザーバ及び前記壁の外面と内面との間のポケットを含む断面調整機構、
を含み、
前記壁は外面及び内面を含み、
前記リザーバは流体で満たされ、前記断面調整機構は、外部調整力が前記リザーバに加えられて前記リザーバから前記ポケットに流体を移送するときに、前記管腔を通る流体流の量を調整するように、第一の寸法と、前記第一の寸法よりも大きい第二の寸法との間で前記インプラント可能なメディカルデバイスを作動させるように構成されている、メディカルデバイス。
(態様12)
前記流体が前記ポケットから除去されるときに、前記インプラント可能なメディカルデバイスは前記第一の寸法から前記第二の寸法に移動する、態様10記載のメディカルデバイス。
(態様13)
先行の態様のいずれか1項記載のメディカルデバイスの断面を調整するための方法であって、前記方法は、
インプラント可能なメディカルデバイスを第一の寸法から第二の寸法に移動させるように断面調整機構を作動させること、及び、
インプラント可能なメディカルデバイスを第二の寸法から第一の寸法に移動させるように断面調整機構を作動させること、
を含む、方法。
(態様14)
前記断面調整機構は患者の皮膚を通して作動される、態様12記載の方法。
(態様15)
前記メディカルデバイスは、患者の2つの管の間に吻合を形成する、態様12~13のいずれか1項記載の方法であって、前記インプラント可能なメディカルデバイスが前記第一の寸法にあるときに、前記吻合にアクセスするために患者の皮膚を通してメディカルデバイスにアクセスすること、及び、患者の皮膚を通してメディカルデバイスにアクセスした後に前記断面調整機構を前記第二の寸法へと作動させて、前記インプラント可能なメディカルデバイスを通る流れを減らすことをさらに含む、方法。
(態様16)
前記断面調整機構を前記インプラント可能なメディカルデバイスに結合することをさらに含み、前記インプラント可能なメディカルデバイスは、デノボグラフト又は以前にインプラントされたインプラント可能なメディカルデバイスのうちの1つである、態様12~14のいずれか1項記載の方法。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B