(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】表示パネル及びそのアレイ基板
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20241022BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20241022BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G02F1/1368
G02F1/133 550
(21)【出願番号】P 2021550200
(86)(22)【出願日】2021-08-26
(86)【国際出願番号】 CN2021114759
(87)【国際公開番号】W WO2023019625
(87)【国際公開日】2023-02-23
【審査請求日】2023-09-22
(31)【優先権主張番号】202110948020.1
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515203228
【氏名又は名称】ティーシーエル チャイナスター オプトエレクトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TCL China Star Optoelectronics Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Rd,Guangming New District,Shenzhen,Guangdong,China 518132
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】弁理士法人IP-FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】厳 允晟
(72)【発明者】
【氏名】曲 凱莉
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲き▼
(72)【発明者】
【氏名】張 翼鶴
(72)【発明者】
【氏名】劉 菁
(72)【発明者】
【氏名】彭 坤煌
(72)【発明者】
【氏名】梁 楚尉
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-026069(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0351136(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112230484(CN,A)
【文献】特開2010-250323(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0118511(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0007257(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0302215(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0355970(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0111410(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105974702(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105353545(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133
1/136-1/1368
G09F9/30-9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ基板であって、
複数の走査線と、
複数の前記走査線と交差して設けられる複数のデータ線であって、隣接する二つのデータ線が電圧極性が異なるように配置される複数のデータ線と、
前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる複数のサブ画素群であって、各サブ画素群が行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素を含み、同一行における隣接する二つのサブ画素が異なる色を有するように配置され、同一列における隣接する二つのサブ画素が同じ色を有するように配置され、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、前記サブ画素群における目標列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される複数のサブ画素群と、を含
み、
前記サブ画素群の同一行におけるサブ画素のうち、隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端及び前記走査線に近接する一端から前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線にそれぞれ電気的に接続され、
前記サブ画素群の同一行における隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素は、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される、
アレイ基板。
【請求項2】
前記サブ画素群の同一列におけるサブ画素のうち、隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端又は前記走査線に近接する一端から前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される、
請求項
1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記目標列に隣接する一列の隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素は、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される、
請求項
2に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記目標列に隣接する一列の隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続される、
請求項
3に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記サブ画素群の同一列における隣接する二つのサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記データ線に電気的に接続される、
請求項
2に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記サブ画素群の同一列における隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端から延伸して直角折り曲げ導線又は鈍角折り曲げ導線を形成し前記データ線に電気的に接続される、
請求項
2に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記サブ画素群の同一行における隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続される、
請求項
1に記載のアレイ基板。
【請求項8】
行及び列に沿った隣接する二つのサブ画素は、いずれも電圧極性が異なるように配置される、
請求項1ないし7のうちのいずれか1項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
アレイ基板を含む表示パネルであって、
前記アレイ基板は、
請求項1ないし7のうちのいずれか1項に記載のアレイ基板である、
表示パネル。
【請求項10】
アレイ基板を含む表示パネルであって、
前記アレイ基板は、請求項8に記載のアレイ基板である、
表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に、表示パネル及びそのアレイ基板に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルにおいて、共有データ線アーキテクチャに代える場合、例えば、両側が隣接する二列のサブ画素に一つのデータ線が接続され、いずれかのサブ画素は、一方側のみにデータ線が接続され、他方側にデータ線が接続されていない場合、前記サブ画素と両側のデータ線とが結合コンデンサ効果を形成するため、垂直クロストーク(vertical crosstalk)の状況を起こしやすい。
【0003】
太陽光パネルの作業環境は、屋外に限られる。太陽光パネルの動作に影響を与える最大
の問題は、風雨雷ではなく、長年蓄積してきた粉塵である。太陽光パネルに付着した粉塵又はその他の付着物は、パネルの透過率に影響し、光電効率を妨げるため、パネルが太陽光を直接に取得する効率に深刻な影響を与え、パネルのエネルギー吸収及び変換効率を低下させ、発電効率を低下させる。色クロストークは、特殊な垂直クロストークとみなすことができ、アレイ基板配線アーキテクチャがよくない場合、色クロストークが発生するリスクが高くなる。
【0004】
そこで、従来技術に存在する問題を解決するための解決手段が提供される。
【発明の概要】
【0005】
本発明によれば、従来技術のカラー画面の表示に色クロストークのリスクが高いという問題の存在を解決するための表示パネル及びそのアレイ基板が提供される。
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の第1態様によれば、アレイ基板であって、
複数の走査線と、
複数の前記走査線と交差して設けられる複数のデータ線であって、隣接する二つのデータ線が電圧極性が異なるように配置される複数のデータ線と、
前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる複数のサブ画素群であって、各サブ画素群が行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素を含み、同一行における隣接する二つのサブ画素が異なる色を有するように配置され、同一列における隣接する二つのサブ画素が同じ色を有するように配置され、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、前記サブ画素群における目標列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される複数のサブ画素群と、を含み、
行及び列に沿った隣接する二つのサブ画素は、いずれも電圧極性が異なるように配置され、前記サブ画素群の同一列におけるサブ画素のうち、隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端又は前記走査線に近接する一端から前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続されるアレイ基板が提供される。
【0007】
本発明の一実施例によれば、前記目標列に隣接する一列の隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素は、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される。
【0008】
本発明の一実施例によれば、前記目標列に隣接する一列の隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続される。
【0009】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一列における隣接する二つのサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記データ線に電気的に接続される。
【0010】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一列における隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端から延伸して直角折り曲げ導線又は鈍角折り曲げ導線を形成し前記データ線に電気的に接続される。
【0011】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一行におけるサブ画素のうち、隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端及び前記走査線に近接する一端から前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線にそれぞれ電気的に接続される。
【0012】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一行における隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素は、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される。
【0013】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一行における隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続される。
【0014】
上記問題を解決するために、本発明の第2態様によれば、アレイ基板であって、
複数の走査線と、
複数の前記走査線と交差して設けられる複数のデータ線であって、隣接する二つのデータ線が電圧極性が異なるように配置される複数のデータ線と、
前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる複数のサブ画素群であって、各サブ画素群が行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素を含み、同一行における隣接する二つのサブ画素が異なる色を有するように配置され、同一列における隣接する二つのサブ画素が同じ色を有するように配置され、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、前記サブ画素群における目標列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される複数のサブ画素群と、を含むアレイ基板が提供される。
【0015】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一列におけるサブ画素のうち、隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端又は前記走査線に近接する一端から前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される。
【0016】
本発明の一実施例によれば、前記目標列に隣接する一列の隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素は、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される。
【0017】
本発明の一実施例によれば、前記目標列に隣接する一列の隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続される。
【0018】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一列における隣接する二つのサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記データ線に電気的に接続される。
【0019】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一列における隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端から延伸して直角折り曲げ導線又は鈍角折り曲げ導線を形成し前記データ線に電気的に接続される。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一行におけるサブ画素のうち、隣接する二つのサブ画素は、前記走査線から離間する一端及び前記走査線に近接する一端から前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線にそれぞれ電気的に接続される。
【0021】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一行における隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素は、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される。
【0022】
本発明の一実施例によれば、前記サブ画素群の同一行における隣接する二つのサブ画素のうち、一方のサブ画素は、前記走査線に近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線のうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続される。
【0023】
上記問題を解決するために、本発明の第3態様によれば、アレイ基板を含む表示パネルであって、
前記アレイ基板は、
複数の走査線と、
複数の前記走査線と交差して設けられる複数のデータ線であって、隣接する二つのデータ線が電圧極性が異なるように配置される複数のデータ線と、
前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる複数のサブ画素群であって、各サブ画素群が行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素を含み、同一行における隣接する二つのサブ画素が異なる色を有するように配置され、同一列における隣接する二つのサブ画素が同じ色を有するように配置され、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、前記サブ画素群における目標列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される複数のサブ画素群と、を含む表示パネルが提供される。
【発明の効果】
【0024】
本発明の表示パネル及びそのアレイ基板は、前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる複数のサブ画素群であって、各サブ画素群が行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素を含み、同一行における隣接する二つのサブ画素が異なる色を有するように配置され、同一列における隣接する二つのサブ画素が同じ色を有するように配置され、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、前記サブ画素群における目標列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される複数のサブ画素群を有する。例えば、隣接する二つのデータ線が電圧極性が異なるように配置され、偶数列における二つのサブ画素が前記奇数列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続されることにより、奇数列におけるサブ画素の両側からの結合コンデンサ効果のバランスをとることができ、結合電圧のアンバランスによるクロストークの状況を改善することができる。したがって、本発明の表示パネル及びそのアレイ基板によれば、他の基板レイアウト技術と比較して、表示画面におけるクロストークの発生リスクを効果的に低減させることができるなどの有益な効果を奏することができ、使用経験の最適化及び技術レベルの向上に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の実施例における技術的手段をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明において使用する必要がある図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0026】
【
図1】垂直クロストークが発生する表示画面を示す概略図である。
【
図2A】色クロストークが発生する表示画面を示す概略図である。
【
図2B】ドット反転モードに用いられるサブ画素とデータ線の接続を示す概略図である。
【
図2C】モノクロフレームを表示するデータ線の波形を示す概略図である。
【
図2E】モノクロフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図2F】モノクロフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図2G】カラーフレームを表示するデータ線の波形を示す概略図である。
【
図2H】カラーフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図2I】カラーフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るアレイ基板の構造を示す概略図である。
【
図4】本発明の一実施例に係るアレイ基板の異なる配線配置を示す概略図である。
【
図5】本発明の一実施例に係るアレイ基板の異なる配線配置を示す概略図である。
【
図6A】本発明の一実施例に係るモノクロフレームを表示するデータ線の波形を示す概略図である。
【
図6B】本発明の一実施例に係るモノクロフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図6C】本発明の一実施例に係るモノクロフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図6D】本発明の一実施例に係るカラーフレームを表示するためのデータ線の波形を示す概略図である。
【
図6E】本発明の一実施例に係るカラーフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図6F】本発明の一実施例に係るカラーフレームの異なる行のサブ画素がデータ線結合効果の影響を受ける画素電圧を示す概略図である。
【
図7】対照例とされる他のアレイ基板の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら本発明の実施例における技術的手段について明確かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施例は、本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者は、創造的な労働を払わないことを前提に得られる他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0028】
なお、本明細書の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」などの用語で示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明の便宜及び説明の簡略化のためであり、示される装置又は要素が特定の方位を有し、特定の方位で構成及び動作しなければならないことを示し、又は暗示するものではないため、本発明を限定するものとして理解することができない。
【0029】
なお、本明細書の説明において、「第1」及び「第2」という用語は、説明のみを目的としており、相対的な重要性を示し若しくは暗示し、又は示される技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解することができない。したがって、「第1」及び「第2」に限定される特徴は、一つ又はより多くの前記特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、「複数」とは、特に限定されない限り二つ又は二つ以上を意味する。
【0030】
本明細書では、本発明の異なる構造を実現するために多くの異なる実施形態又は例を提供する。本発明の開示内容を簡略化するために、以下、特定の実施例の構成要素及び設定について説明する。もちろん、それらは一例にすぎず、本発明を限定するものではない。また、本発明は、異なる例において符号及び/又は参照文字を繰り返すことができるが、このような繰り返しは、簡略化及び明確化の目的で、それ自体が議論される種々の実施形態及び/又は設定の間の関係を示すものではない。また、本明細書に提供される様々な特定のプロセス及び材料の例は、当業者であれば、他のプロセスの適用及び/又は他の材料の使用を認識することができる。
【0031】
液晶表示パネルでは、クロストーク(crosstalk)が発生する場合、使用体験がよくなくなる。
【0032】
例えば、
図1に示すように、表示領域A1が垂直走査方向dに沿ってグレースケール画像を表示する場合、例えば、中間フレームA2のグレースケールがL255(白)であり、その上フレームA3、下フレームA4のグレースケールがL127であり、周囲領域のグレースケールがL64である場合、垂直クロストークが発生する可能性がある。一方、表示領域A1が垂直走査方向dに沿ってカラー画像を表示する場合、例えば、中間フレームA2がカラーフレーム(単色又は混色)であり、上フレームA3及び下フレームA4のグレースケールがL127であり、周囲領域のグレースケールがL64である場合、色クロストーク(color crosstalk)が発生する可能性がある。
【0033】
例えば、
図2Aに示すように、垂直走査方向dに沿ってデータ線D1-D4(例えば、左から右に赤色、緑色、青色、赤色のために配置される)が中間フレームA2(例えば、白、グレースケールはL255、観測領域とする)を通過する場合である。
図2Bに示すように、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)列のサブ画素とデータ線D1-D4の接続アーキテクチャがドット反転(dot inversion)モードを実現するために用いられる場合、観察領域を例として、
図2Cに示すように、データ線D1(+)、D3(+)の波形が「L64+」と「L255+」との間にあり、データ線D2(-)、D4(-)の波形が「L64-」と「L255-」との間にある場合、
図2Dに示すように、二つの垂直データ線DL(+)、DR(-)間の単一のサブ画素等価回路は、例えば、走査線G(n)を含み、トランジスタ及びコンデンサCgsを介してp点に接続され、p点はコンデンサClc、Cstをグランドに接続し、p点とデータ線DL(+)、DR(-)との間には結合コンデンサCpdL、CpdRが存在する。クロストーク画面を表示する場合、
図2E及び
図2Fに示すように、サブ画素の両側におけるデータ線の電圧極性が逆であるため、波形は対称であり、例えば、(1)、(2)行赤色(r)サブ画素を例として、データ線DL(+)はコンデンサCpdLを介してD1(+)の波形に結合し、
図2Dのp点における画素電圧がプルアップされるとともに、データ線DR(-)はコンデンサCpdRを介してD2(-)の波形に結合し、
図2Dのp点における画素電圧がプルダウンされ、両側のデータ線の結合によって赤色サブ画素が互いに相殺される。
【0034】
一方、
図2Aに示すように、垂直走査方向dに沿ってデータ線D1-D4(例えば、左から右に赤色、緑色、青色、赤色のために配置される)が中間フレームA2(例えば、青色、観察領域とする)、上フレームA3(例えば濃い青色)及び下フレーム(例えば濃い緑色)を通過し、ドット反転モードを実現するために用いられる赤色(r)、緑色(g)、青色(b)列のサブ画素とデータ線D1-D4の接続アーキテクチャが変更されない場合(
図2B)、観測領域を例として、
図2Gに示すように、データ線D1(+)、D3(+)の波形が「L64」、「L0」及び「L255」の間にあり、データ線D2(-)の波形が「L64」と「L0」との間にあり、データ線D4(-)の波形が「L64」と「L255」との間にある場合、クロストーク画面を表示するとき、
図2H及び
図2Iに示すように、サブ画素の両側におけるデータ線の電圧極性が逆であるため、波形は非対称であり、(1)、(2)赤色(r)サブ画素を例として、データ線DL(+)はコンデンサCpdLを介してD1(+)の波形に結合し、(1)行赤色サブ画素の画素電圧がプルアップ(L64+に維持されない)されるとともに、データ線DR(-)がコンデンサCpdRを介してD2(-)の波形に結合し、(2)行赤色サブ画素の画素電圧がプルアップ(L64-に維持されない)され、(1)、(2)行赤色サブ画素が両側のデータ線の結合によって互いに重畳され、(1)行赤色サブ画素が明るくなり、(2)行赤色サブ画素が暗くなり、上下二行の画素の明暗相殺効果が目立たないため,クロストークリスクが増大することになる。
【0035】
なお、色クロストークは、特殊な垂直クロストークとみなすことができ、色クロストークが発生するリスクはアレイ基板配線アーキテクチャに関連する。
【0036】
本発明の実施例によれば、クロストークの状況を改善するために用いることができる表示パネル及びそのアレイ基板が提供される。以下に例示するが、これに限定されない。
【0037】
一態様において、本発明の実施例によれば、本明細書に記載される表示パネル、例えば液晶表示パネル又はその誘導体に設けられるように適用可能なアレイ基板が提供される。
【0038】
図3に示すように、本発明の一実施例に係るアレイ基板は、複数の走査線Gと、複数のデータ線Dと、複数のサブ画素群Uとを含む。以下、前記アレイ基板の実施例を例示するが、これに限定されない。
【0039】
ここで、各サブ画素の色、位置、電圧極性及び各データ線の電圧極性を当業者に明らかにするために、後述する例示では、括弧内にr、g、bなどの色記号、x、yなどの位置座標記号及び+、-などの電圧極性記号を付し、付された前記記号は補助説明情報として、本発明の限定とはみなされない。
【0040】
なお、前記電圧極性記号が示すのは、一動作サイクル内の電圧極性状態であり、前記電圧極性は実際の適用状況に応じて周期的に変化を繰り返すことができる。
【0041】
例えば、
図3に示すように、複数の前記サブ画素群Uを設けるために、複数の前記データ線Dと複数の前記走査線Gとが交差して設けられる。隣接する二つのデータ線Dは、例えば、電圧極性が正(+)又は負(-)など、電圧極性が異なるように配置される。複数の前記サブ画素群Uは、例えば、行及び列に沿って繰り返し配列されるなど、前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる。各サブ画素群Uは、行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素Sを含む。同一行(図の横方向)における隣接する二つのサブ画素Sは、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)などの異なる色を有するように配置されるが、これに限定されない。同一列(図の縦方向)における隣接する二つのサブ画素Sは、同じ色を有するように配置される。
【0042】
それに応じて、
図3に示すように、隣接する二行のサブ画素Sのうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、例えば、前記目標列における二つのサブ画素Sと、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素Sとは、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dに電気的に接続され、例えば、前記目標列における二つのサブ画素Sと、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素Sとは、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dに共通して電気的に接続される。例えば、前記データ線Dと、前記目標列における二つのサブ画素S及び前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素Sとの電気的接続方式は、ドット反転モード(
図3に示すように)を適用することができる。例えば、前記サブ画素群Uにおいて、隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置され、例えば、同一行における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置され、かつ、同一列における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置される。又は、前記走査線Gの一方側における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置され、前記データ線Dの一方側における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置される。これらに限定されず、例えば、前記データ線Dと、前記目標列における二つのサブ画素S及び前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素Sとの電気的接続方式は、非ドット反転モードを適用することもできる。例えば、前記サブ画素群Uにおいて、同一列における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置され、同一行における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が同じように配置される。
【0043】
なお、
図3に示すように、前記サブ画素群Uにおいて、同一行における隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が同じ又は異なるように配置されるにかかわらず、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素Sは、正(+)、負(-)又は負(-)、正(+)と電圧極性が異なるように配置されるため、前記目標列における二つのサブ画素Sは、コンデンサ結合効果により前記目標列の両側の異なる極性の電圧を導入することにより、前記目標列におけるサブ画素の両側からの結合コンデンサ効果のバランスをとることができ、結合電圧のアンバランスによるクロストークの状況を改善することができる。
【0044】
例えば、
図3に示すように、各サブ画素群Uは、前記走査線Gと前記データ線Dとの間に二行及び六列に沿って設けられる複数のサブ画素Sを含み、この例では、列番号xが左から右に漸増され、行番号yが上から下に漸増される。
【0045】
この実施例では、行及び列に沿った隣接する二つのサブ画素がいずれも電圧極性が異なるように配置される場合のみを例として説明する。
図3に示すように、前記目標列は、例えば、i=1、3、...などの奇数列を例として、第i列における二つのサブ画素S及び第i+1列における二つのサブ画素Sを前記目標列の両側におけるそれぞれ一つの隣接する二つのデータ線D(電圧極性が異なる)に共通して電気的に接続させるが、これに限定されず、前記目標列は、例えば、i=2、4、...などの偶数列を例とすることもでき、第i列における二つのサブ画素S及び第i-1列における二つのサブ画素Sを前記目標列の両側におけるそれぞれ一つの隣接する二つのデータ線D(電圧極性が異なる)に共通して電気的に接続させ、適切な配置により、隣接する二つのサブ画素Sは電圧極性が異なるように配置される。
【0046】
この実施例では、前記サブ画素群Uは、例えば、
図3の上方の第1行及び第2行における六つのサブ画素Sを例として定義されるが、これに限定されなく、必要に応じて、例えば、
図3の中間の第2行及び第3行における六つのサブ画素Sを別のサブ画素群として定義してもよい。
【0047】
例えば、
図3に示すように、同一行(図の横方向)における隣接する二つのサブ画素Sは、異なる色を有するように配置され、同一列(図の縦方向)における隣接する二つのサブ画素Sは、同じ色を有するように配置され、例えば、前記サブ画素群Uの第1行において、第1列~第6列のサブ画素S(1,1)、S(2,1)、S(3,1)、S(4,1)、S(5,1)、S(6,1)は、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)サブ画素に順次配置され、前記サブ画素群Uの第2行において、第1列~第6列のサブ画素S(1,2)、S(2,2)、S(3,2)、S(4,2)、S(5,2)、S(6,2)は、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)サブ画素に順次配置される。なお、横方向に配列される赤色(r)、緑色(g)、青色(b)サブ画素Sは、一つの画素Pとみなすことができる。
【0048】
例えば、
図3に示すように、各サブ画素Sは、複数の前記データ線Dのうちの一つのデータ線Dに電気的に接続され、隣接する二つのサブ画素Sは、電圧極性が異なるように配置される。例えば、前記サブ画素群Uの第1行において、第1列~第6列のサブ画素S(1,1)、S(2,1)、S(3,1)、S(4,1)、S(5,1)、S(6,1)の電圧極性は、それぞれ正(+)、負(-)、正(+)、負(-)、正(+)、負(-)であり、前記サブ画素群Uの第2行において、第1列~第6列のサブ画素S(1,2)、S(2,2)、S(3,2)、S(4,2)、S(5,2)、S(6,2)の電圧極性は、それぞれ負(-)、正(+)、負(-)、正(+)、負(-)、正(+)である。
【0049】
例えば、
図3に示すように、隣接する二行のサブ画素Sのうち、例えば、前記目標列は奇数列であり、前記奇数列における二つのサブ画素Sは奇数列の両側における隣接する二つのデータ線Dに電気的に接続され、偶数列における二つのサブ画素Sは奇数列の両側における隣接する二つのデータ線Dに電気的に接続される。例えば、前記サブ画素群Uの第1列(x=1)において、第1行(y=1)の赤色(r)サブ画素S(1,1)はデータ線D2(+)に電気的に接続され、第2行(y=2)の赤色(r)サブ画素S(1,2)はデータ線D1(-)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uの第2列(x=2)において、第1行(y=1)の緑色(g)サブ画素S(2,1)はデータ線D1(-)に電気的に接続され、第2行(y=2)の緑色(g)サブ画素S(2,2)はデータ線D2(+)に電気的に接続される。例えば、前記サブ画素群Uの第3列(x=3)において、第1行(y=1)の青色(b)サブ画素S(3,1)はデータ線D4(+)に電気的に接続され、第2行(y=2)の青色(b)サブ画素S(3,2)はデータ線D3(-)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uの第4列(x=4)において、第1行(y=1)の赤色(r)サブ画素S(4,1)はデータ線D3(-)に電気的に接続され、第2行(y=2)の赤色(r)サブ画素S(4,2)はデータ線D4(+)に電気的に接続される。例えば、前記サブ画素群Uの第5列(x=5)において、第1行(y=1)の緑色(g)サブ画素S(5,1)はデータ線D6(+)に電気的に接続され、第2行(y=2)の緑色(g)サブ画素S(5,2)はデータ線D5(-)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uの第6列(x=6)において、第1行(y=1)の青色(b)サブ画素S(6,1)はデータ線D5(-)に電気的に接続され、第2行(y=2)の青色(b)サブ画素S(6,2)はデータ線D6(+)に電気的に接続される。
【0050】
以上に説明したように、本発明に係るアレイ基板の多くの実施例は、以下の通り例示されるが、これらに限定されない。
【0051】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、一つの前記サブ画素群Uは、二行のサブ画素Sを含み、各行のサブ画素Sは、二つの画素Pが形成されるように配置され、例えば、各画素Pは、順次設けられる三色のサブ画素Sを含み、例えば、三色の前記サブ画素Sは、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)サブ画素として横方向に沿って配列される。
【0052】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記サブ画素群Uの同一列(例えば、前記目標列又はそれに隣接する一列)におけるサブ画素Sのうち、隣接する二つのサブ画素Sは、前記走査線Gから離間する一端又は前記走査線Gに近接する一端から、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dに電気的に接続される。例えば、前記サブ画素群Uの第1列において、第1行の赤色(r)サブ画素S(1,1)は、前記走査線Gから離間する一端からデータ線D2(+)に電気的に接続され、第2行の赤色(r)サブ画素S(1,2)は、前記走査線Gから離間する一端からデータ線D1(-)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uの第2列において、第1行の緑色(g)サブ画素S(2,1)は、前記走査線Gに近接する一端からデータ線D1(-)に電気的に接続され、第2行の緑色(g)サブ画素S(2,2)は、前記走査線Gに近接する一端からデータ線D2(+)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uにおける残りのサブ画素Sの接続方式は、これによって類推され、これ以上説明しない。
【0053】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記目標列に隣接する一列における隣接する二つのサブ画素Sのうち、一方のサブ画素Sは、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dのうちの一方のデータ線を跨いで他方のデータ線に電気的に接続され、他方のサブ画素Sは、跨いだ前記一方のデータ線に電気的に接続される。例えば、前記目標列(例えば、前記サブ画素群Uの第1列)に隣接する一列(例えば、前記サブ画素群Uの第2列)における隣接する二つのサブ画素S(2,1)、S(2,2)のうち、一方のサブ画素S(2,1)は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線D1、D2のうちの一方データ線D2を跨いで他方のデータ線D1に電気的に接続され、例えば、サブ画素S(2,1)は、前記走査線Gに近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成するとともに、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線D1、D2のうちの一方のデータ線D2を跨いで他方のデータ線D1に電気的に接続され、他方のサブ画素S(2,2)は、跨いだ前記一方のデータ線D2に電気的に接続される。
【0054】
これにより、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素を前記目標列の両側に隣接する二つのデータ線に接続させることができ、隣接する二つのデータ線は、電圧極性が異なるように配置され、前記目標列におけるサブ画素の両側の結合コンデンサ効果のバランスをとることができ、結合電圧のアンバランスによるクロストークの状況を改善することができる。
【0055】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記サブ画素群Uの同一列(例えば、前記目標列に隣接する一列)における隣接する二つのサブ画素Sは、前記走査線Gに近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記データ線Dに電気的に接続され、例えば、前記サブ画素群Uの第2列における二つの緑色(g)サブ画素S(2,1)、S(2,2)は、前記走査線Gに近接する一端からそれぞれ延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記データ線D1(-)、D2(+)に電気的に接続される。これにより、空間の適切な配線を有効に利用することにより、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素を前記目標列の両側に隣接する二つのデータ線に電気的に接続させることができる。
【0056】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記サブ画素群Uの同一列(例えば、前記目標列)における隣接する二つのサブ画素Sは、前記走査線Gから離間する一端から延伸して直角折り曲げ導線又は鈍角折り曲げ導線を形成し前記データ線Dに電気的に接続され、例えば、前記サブ画素群Uの第1列において、赤色(r)サブ画素S(1,1)は、前記走査線Gから離間する一端から延伸して鈍角折り曲げ導線を形成し前記データ線D2(+)に電気的に接続され、赤色(r)サブ画素S(1,2)は、前記走査線Gから離間する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記データ線D1(-)に電気的に接続される。これにより、空間の適切な配線を有効に利用することにより、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素を前記目標列の両側に隣接する二つのデータ線に電気的に接続させることができる。
【0057】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記サブ画素群Uの同一行におけるサブ画素Sのうち、隣接する二つのサブ画素Sは、それぞれ、前記走査線Gから離間する一端及び前記走査線Gに近接する一端から、前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dに電気的に接続される。例えば、前記サブ画素群Uの第1行において、第1列の赤色(r)サブ画素S(1,1)は、前記走査線Gから離間する一端からデータ線D2(+)に電気的に接続され、第2列の緑色(g)サブ画素S(2,1)は、前記走査線Gに近接する一端からデータ線D1(-)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uの第2行において、第1列の赤色(r)サブ画素S(1,2)は、前記走査線Gから離間する一端からデータ線D1(-)に電気的に接続され、第2列の緑色(g)サブ画素S(2,2)は、前記走査線Gに近接する一端からデータ線D2(+)に電気的に接続される。前記サブ画素群Uにおける残りのサブ画素Sの接続方式は、これによって類推され、これ以上説明しない。
【0058】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記サブ画素群Uの同一行における隣接する二つのサブ画素Sのうち、一方のサブ画素Sは、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dのうちの一方のデータ線Dを跨いで他方のデータ線Dに電気的に接続され、他方のサブ画素Sは、跨いだ前記一方のデータ線Dに電気的に接続される。例えば、前記サブ画素群Uの第1行における赤色(r)サブ画素S(1,1)、緑色(g)サブ画素S(2,1)のうち、緑色(g)サブ画素S(2,1)は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線D1(-)、D2(+)のうちの一方のデータ線D2(+)を跨いで他方のデータ線D1(-)に電気的に接続され、赤色(r)サブ画素S(1,1)は、跨いだ前記一方のデータ線D2(+)に電気的に接続される。また、前記サブ画素群Uの第1行における青色(b)サブ画素S(3,1)、赤色(r)サブ画素S(4,1)のうち、赤色(r)サブ画素S(4,1)は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線D3(-)、D4(+)のうちの一方のデータ線D4(+)を跨いで他方のデータ線D3(-)に電気的に接続され、青色(b)サブ画素S(3,1)は、跨いだ前記一方のデータ線D4(+)に電気的に接続される。また、前記サブ画素群Uの第1行における緑色(g)サブ画素S(5,1)、青色(r)サブ画素S(6,1)のうち、青色(r)サブ画素S(6,1)は、延伸して導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線D5(-)、D6(+)のうちの一方のデータ線D6(+)を跨いで他方のデータ線D5(-)に電気的に接続され、緑色(g)サブ画素S(5,1)は、跨いだ前記一方のデータ線D6(+)に電気的に接続される。
【0059】
任意選択的に、一実施例において、
図3に示すように、前記サブ画素群Uの同一行における隣接する二つのサブ画素Sのうち、一方のサブ画素は、前記走査線Gに近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線Dのうちの一方のデータ線Dを跨いで他方のデータ線Dに電気的に接続され、例えば、緑色(g)サブ画素S(2,1)は、前記走査線Gに近接する一端から延伸して直角折り曲げ導線を形成し前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線D1(-)、D2(+)のうちの一方のデータ線D2(+)を跨いで他方のデータ線D1(-)に電気的に接続され、例えば、前記データ線D2(+)と前記直角折り曲げ導線とは、互いに絶縁する二つの金属層にそれぞれ位置する。例えば、赤色(r)サブ画素S(4,1)、青色(b)サブ画素S(6,1)などの残りのサブ画素の接続方式は、これによって類推され、これ以上説明しない。
【0060】
これにより、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素を前記目標列の両側に隣接する二つのデータ線に接続させることができ、隣接する二つのデータ線は、電圧極性が異なるように配置されることにより、前記目標列におけるサブ画素の両側からの結合コンデンサ効果のバランスをとることができ、結合電圧のアンバランスによるクロストークの状況を改善することができる。
【0061】
例示的に、
図4及び
図5に示すように、本発明の上記アレイ基板の一実施例に係る第1の配線配置Y1及び第2の配線配置Y2が示される。異なるサブ画素の画素電極EのトランジスタTが異なるデータ線D1~D6に電気的に接続されるため、前記画素電極Eが異なる電圧極性を有するように配置され、トランジスタTの下方にあるのは横方向走査線Gであり、横方向走査線Gの近傍には、上述した本発明の多くの実施例を実現するための横方向共通配線Mもある。
【0062】
以下、本発明のアレイ基板の実施例が異なる画面を表示するための過程について説明するが、これに限定されない。
【0063】
例えば、本発明の上記アレイ基板の実施例の動作適用は、
図2Aに示すように、垂直走査方向dに沿ってデータ線D1-D4(例えば、左から右に赤色、緑色、青色、赤色のために配置される)が中間フレームA2(例えば、白、グレースケールはL255、観測領域とする)を通過し、赤色(r)、緑色(g)、青色(b)列のサブ画素とデータ線D1-D4の接続アーキテクチャがドット反転モード(
図3)を実現するために用いられる場合、観察領域を例として、
図6Aに示すように、データ線D1(-)、D3(-)の波形が「L64-」と「L255-」との間にあり、データ線D2(+)、D4(+)の波形が「L64+」と「L255+」との間にある場合、従来技術の垂直クロストークが発生する画面を表示するために用いられるとき、
図6B及び
図6Cに示すように、サブ画素の両側のデータ線の電圧極性が逆であるため、波形は対称であり、赤色(r)サブ画素を例として、赤色サブ画素の両側のデータ線が結合した後、赤色サブ画素は両側のデータ線の結合によって互いに相殺されるため、垂直クロストークは発生しない。
【0064】
一方、
図2Aに示すように、垂直走査方向dに沿ってデータ線D1-D4(例えば、左から右に赤色、緑色、青色、赤色のために配置される)が中間フレームA2(例えば、青色、観察領域とする)、上フレームA3(例えば濃い青色)及び下フレーム(例えば濃い緑色)を通過し、ドット反転モードを実現するために用いられる赤色(r)、緑色(g)、青色(b)列のサブ画素とデータ線D1-D4の接続アーキテクチャが変更されない場合(
図3)、観測領域を例として、
図6Dに示すように、データ線D1(-)の波形が「L64-」と「L0-」との間にあり、データ線D2(+)の波形が「L64+」と「L0+」との間にあり、データ線D3(-)の波形が「L64-」、「L0-」及び「L255-」の間にあり、データ線D4(+)の波形が「L64+」、「L0+」及び「L255+」の間にある場合、従来技術の垂直クロストークが発生する画面を表示するために用いられるとき、
図6E及び
図6Fに示すように、サブ画素の両側のデータ線の電圧極性が逆であるため、波形は対称であり、(1)、(2)行赤色(r)サブ画素を例として、赤色サブ画素の両側のデータ線が結合した後、赤色サブ画素は両側のデータ線の結合によって互いに相殺されるため、垂直クロストークは発生しない。
【0065】
本発明の他の態様によれば、上述したアレイ基板を含む表示パネルが提供される。例えば、前記アレイ基板とカラーフィルム基板との間に液晶材料及び関連部品を設けてもよく、前記表示パネルは、例えば、タッチパネルなどの液晶表示パネル又はその誘導体として配置されてもよいが、これに限定されない。
【0066】
このように、本発明の上記アレイ基板及び表示パネルの実施例によれば、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列を目標列として設定し、前記目標列における二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列における二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続されることにより、前記目標列におけるサブ画素の両側からの結合コンデンサ効果のバランスをとることができ、結合電圧のアンバランスによるクロストークの状況を改善することができる。従来技術において垂直クロストークや色クロストークが発生する状況を改善することができる。
【0067】
例示的に、従来技術の色クロストークが発生する画面の表示を試験ベースとする場合、上記実施例(
図3に示すように)アーキテクチャを採用しない対照例(
図7のアレイ基板9)と比較して、下記表1に示すように、(1)、(2)行の赤色(r)、青色(b)サブ画素結合結果を例として、本発明のアレイ基板及び表示パネルの実施例によれば、色クロストークの発生リスクを半分に低減させることができ、例えば、赤色、青色、緑色サブ画素の一部において色クロストークのリスクは全く発生しない。
【0068】
【0069】
本発明の表示パネル及びそのアレイ基板は、前記アレイ基板にマトリックス状に設けられる複数のサブ画素群であって、各サブ画素群が行及び列に沿って設けられる複数のサブ画素を含み、同一行における隣接する二つのサブ画素が異なる色を有するように配置され、同一列における隣接する二つのサブ画素が同じ色を有するように配置され、隣接する二行のサブ画素のうち、奇数列又は偶数列が目標列として設定され、前記サブ画素群における目標列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続され、前記目標列に隣接する一列の二つのサブ画素が前記目標列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続される複数のサブ画素群を有する。例えば、隣接する二つのデータ線が電圧極性が異なるように配置され、偶数列における二つのサブ画素が前記奇数列の両側における隣接する二つのデータ線に電気的に接続されることにより、奇数列におけるサブ画素の両側からの結合コンデンサ効果のバランスをとることができ、結合電圧のアンバランスによるクロストークの状況を改善することができる。したがって、本発明の表示パネル及びそのアレイ基板によれば、他の基板レイアウト技術と比較して、表示画面におけるクロストークの発生リスクを効果的に低減させることができるなどの有益な効果を奏することができ、使用経験の最適化及び技術レベルの向上に有利である。
【0070】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本明細書では、具体例を適用して本発明の原理及び実施形態を説明した。以上の実施例の説明は、本発明の技術的手段及びそのコア思想の理解を助けるためだけであり、当業者は、依然として前記各実施例に記載された技術的手段を変更したり、その技術的特徴の一部を同等に置き換えたりすることができ、これらの修正又は置換は、本発明の各実施例の技術的手段の範囲から対応する技術的手段の本質を逸脱させるものではないことを理解すべきである。