(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】運動補正のための画像識別および選択
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20241022BHJP
【FI】
A61B5/055 380
A61B5/055 383
(21)【出願番号】P 2021552583
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(86)【国際出願番号】 US2020022663
(87)【国際公開番号】W WO2020186175
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-02-07
(32)【優先日】2019-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501214292
【氏名又は名称】ホロジック, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Hologic, Inc.
【住所又は居所原語表記】250 Campus Drive, 01752 Marlborough, MA,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】カナトシオス, ニコラオス
(72)【発明者】
【氏名】リャン, ジアチャオ
【審査官】佐藤 賢斗
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0059841(US,A1)
【文献】特開2013-039147(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0091563(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0097187(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0121153(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
A61B 6/00 - 6/58
G06T 7/00 - 7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、前記方法は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける着目領域(ROI)の第1の場所を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの第2の場所を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの第3の場所を識別することと、
前記識別された場所間の複数の差異を決定することであって、前記複数の差異は、
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異、
前記第1の場所と前記第3の場所との間の差異、および、
前記第2の場所と前記第3の場所との間の差異
を含む、ことと、
前記決定された複数の差異に基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照
撮像
データを用いて、前記撮像データの組のための運動補正を実施すること
であって、前記運動補正は、前記選択された参照撮像データに合致するように前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、および前記第3の撮像データのうちの残りの撮像データのうちの1つをシフトさせることによって実施される、ことと
を含み、
前記ROIは、乳房の特徴を含む、方法。
【請求項2】
前記撮像データの組は、磁気共鳴画像法(MRI)データである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記撮像データの組は、2次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含む、請求項1-2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記撮像データの組は、3次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第3の座標とを含む、請求項1-4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第3の座標と前記第2の場所の前記第3の座標との間の差異を決定することと
を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、前記第1の場所と前記第2の場所との間の距離を決定することを含む、請求項1-6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
システムであって、前記システムは、
ディスプレイと、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶しているメモリと
を備え、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに動作の組を実施させ、前記動作の組は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける着目領域(ROI)の第1の場所を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの第2の場所を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの第3の場所を識別することと、
前記識別された場所間の複数の差異を決定することであって、前記複数の差異は、
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異、
前記第1の場所と前記第3の場所との間の差異、および、
前記第2の場所と前記第3の場所との間の差異
を含む、ことと、
前記決定された複数の差異に基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照撮像データを用いて、前記撮像データの組のための運動補正を実施すること
であって、前記運動補正は、前記選択された参照撮像データに合致するように前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、および前記第3の撮像データのうちの残りの撮像データのうちの1つをシフトさせることによって実施される、ことと、
前記運動補正された撮像データの組に基づいて、画像を前記ディスプレイ上に表示することと
を含み、
前記ROIは、乳房の特徴を含む、システム。
【請求項9】
医療撮像装置をさらに備え、前記動作の組は、前記撮像データの組を前記医療撮像装置から入手することをさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記医療撮像装置は、磁気共鳴画像法(MRI)機械であり、前記撮像データは、MRIボリュームを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記撮像データの組は、2次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含み、前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと
を含む、請求項8-10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記撮像データの組は、3次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第3の座標とを含み、前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第3の座標と前記第2の場所の前記第3の座標との間の差異を決定することと
を含む、請求項8-10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、前記第1の場所と前記第2の場所との間の距離を決定することを含む、請求項8-12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
方法であって、前記方法は、
複数の時点において入手された医療画像の組にアクセスすることと、
前記医療画像の組における複数の医療画像のうちの少なくとも半数の医療画像から着目領域(ROI)を識別することと、
前記医療画像の組における前記複数の医療画像のうちの前記少なくとも半数の医療画像から前記ROIの場所を識別することと、
前記医療画像の組のうちの少なくとも1対の前記医療画像における前記ROIの前記識別された場所を比較することと、
前記識別された場所の比較に基づいて、前記医療画像の組の前記医療画像のうちの1つを運動補正のための参照画像であるように選択することと、
前記選択された参照画像を用いて、前記医療画像の前記組の運動補正を実施すること
であって、前記運動補正は、前記選択された参照画像に合致するように前記医療画像のうちの残りの医療画像のうちの1つをシフトさせることによって実施される、ことと
を含み、
前記ROIは、乳房の特徴を含む、方法。
【請求項15】
前記比較する動作は、前記医療画像の組における複数の対の医療画像における前記ROIの前記識別された場所を比較することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の対の医療画像は、前記医療画像の組における全ての可能な対の医療画像を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記医療画像は、2次元医療画像であり、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記医療画像は、3次元医療画像であり、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第3の座標とを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
方法であって、前記方法は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける着目領域(ROI)の第1の場所を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの第2の場所を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの第3の場所を識別することと、
前記第1の場所と前記第2の場所との間の第1の差異を決定することと、
前記第1の場所と前記第3の場所との間の第2の差異を決定することと、
前記第2の場所と前記第3の場所との間の第3の差異を決定することと、
前記第1の差異および前記第2の差異を集約し、前記第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1の差異および前記第3の差異を集約し、前記第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させることと、
前記第2の差異および前記第3の差異を集約し、前記第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1の集約運動スコア、前記第2の集約運動スコア、および前記第3の集約運動スコアに基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照撮像データに基づいて、前記撮像データの組の運動補正を実施すること
であって、前記運動補正は、前記選択された参照撮像データに合致するように前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、および前記第3の撮像データのうちの残りの撮像データのうちの1つをシフトさせることによって実施される、ことと
を含み、
前記ROIは、乳房の特徴を含む、方法。
【請求項20】
前記第1の差異は、前記第1の場所と前記第2の場所との間の距離であり、
前記第2の差異は、前記第1の場所と前記第3の場所との間の距離であり、
前記第3の差異は、前記第2の場所と前記第3の場所との間の距離である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の差異は、前記第1の場所と前記第2の場所との間のエリアであり、
前記第2の差異は、前記第1の場所と前記第3の場所との間のエリアであり、
前記第3の差異は、前記第2の場所と前記第3の場所との間のエリアである、請求項19-20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
方法であって、前記方法は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける着目領域(ROI)の輪郭を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの輪郭を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの輪郭を識別することと、
前記第1の輪郭と前記第2の輪郭との間の第1のエリアを決定することと、
前記第1の輪郭と前記第3の輪郭との間の第2のエリアを決定することと、
前記第2の輪郭と前記第3の輪郭との間の第3のエリアを決定することと、
前記第1のエリアおよび前記第2のエリアを集約し、前記第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1のエリアおよび前記第3のエリアを集約し、前記第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させることと、
前記第2のエリアおよび前記第3のエリアを集約し、前記第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1の集約運動スコア、前記第2の集約運動スコア、および前記第3の集約運動スコアに基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照撮像データに基づいて、前記撮像データの組の運動補正を実施することと、
運動補正された撮像データの組の少なくとも一部を表示することと
を含む、方法。
【請求項23】
前記第1のエリアは、前記第1の輪郭と前記第2の輪郭との間の非重複エリアであり、
前記第2のエリアは、前記第1の輪郭と前記第3の輪郭との間の非重複エリアであり、
前記第3のエリアは、前記第2の輪郭と前記第3の輪郭との間の非重複エリアである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを前記運動補正のための前記参照撮像データとして選択することは、最低の集約運動スコアを伴う前記撮像データを選択することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のエリアは、前記第1の輪郭と前記第2の輪郭との間の重複エリアであり、前記第2のエリアは、前記第1の輪郭と前記第3の輪郭との間の重複エリアであり、前記第3のエリアは、前記第2の輪郭と前記第3の輪郭との間の重複エリアである、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを前記運動補正のための前記参照撮像データとして選択することは、最高の集約運動スコアを伴う前記撮像データを選択することを含む、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本願は、2020年3月13日にPCT国際特許出願として出願されたものであり、その開示が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2019年3月14日に出願された米国特許出願第62/818,449号の利益を主張する。
【0002】
医療撮像は、人体内の癌または他の条件等の異常を識別および診断するための広く使用されているツールとなっている。例えば、磁気共鳴画像法(MRI)は、医療用途のために使用され得る1つの撮像モダリティである。MRIでは、患者の身体領域の3次元(すなわち、ボリューム)撮像情報が、診断目的のために入手される。コンピュータ断層撮影(CT)、陽電子放出断層撮影(PET)、マンモグラフィ、およびトモシンセシス等の他の撮像モダリティも、医療撮像手技のために利用可能である。いくつかの撮像モダリティでは、画像は、複数の時点において入手され得、多くの場合、動的撮像と称される。例えば、MRI情報は、血液の移動等の動的プロセスの時間進行を研究するために、複数の時点において入手され得る。トモシンセシスは、複数の角度で、異なる時点において、患者の乳房等の患者の一部の画像を入手することを伴う。いくつかの事例では、コントラスト増強または二重エネルギーマンモグラフィも、複数の異なる時点において画像を入手することを伴い得る。画像が経時的に入手されるそのような動的撮像手技中、患者は、撮像手技を完了させるために要求される時間中、移動し得る。患者が、撮像手技中、移動する場合、入手された撮像データは、補正され、そのような患者の移動を考慮する必要があり得る。
【0003】
これらおよび他の一般的考慮点に対して、本明細書に開示される側面が、作製されている。比較的に具体的問題が議論され得るが、例は、背景または本開示内のいずれかの場所において識別された具体的問題の解決に限定されるべきではないことも理解されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の例は、撮像手技およびそのような撮像手技から結果として生じる画像の質を改良するためのシステムおよび方法を説明する。ある側面において、本技術は、方法に関し、方法は、第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることを含む。方法は、第1の撮像データにおける第1の着目領域(ROI)の場所を識別することと、第2の撮像データにおけるROIの第2の場所を識別することと、第3の撮像データにおけるROIの第3の場所を識別することとをさらに含む。方法は、識別された場所間の複数の差異を決定することも含み、複数の差異は、第1の場所と第2の場所との間の差異、第1の場所と第3の場所との間の差異、第2の場所と第3の場所との間の差異を含む。方法は、加えて、決定された複数の差異に基づいて、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、選択された参照画像を用いて、撮像データの組のための運動補正を実施することとを含む。
【0005】
ある例において、撮像データの組は、磁気共鳴画像法(MRI)データである。別の例では、撮像データの組は、2次元医療画像を含み、ROIの場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含む。なおも別の例では、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所の第1の座標と第2の場所の第1の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第2の座標と第2の場所の第2の座標との間の差異を決定することとを含む。さらに別の例では、撮像データの組は、3次元医療画像を含み、ROIの場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第2の座標とを含む。なおもさらに別の例では、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所の第1の座標と第2の場所の第1の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第2の座標と第2の場所の第2の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第3の座標と第2の場所の第3の座標との間の差異を決定することとを含む。別の例では、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所と第2の場所との間の距離を決定することを含む。
【0006】
別の側面において、本技術は、システムに関し、システムは、ディスプレイと、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、システムに動作の組を実施させる命令を記憶するメモリとを備えている。動作の組は、第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、第1の撮像データにおける第1の着目領域(ROI)の場所を識別することと、第2の撮像データにおけるROIの第2の場所を識別することと、第3の撮像データにおけるROIの第3の場所を識別することとを含む。動作の組は、識別された場所間の複数の差異を決定することも含み、複数の差異は、第1の場所と第2の場所との間の差異、第1の場所と第3の場所との間の差異、第2の場所と第3の場所との間の差異を含む。動作の組は、決定された複数の差異に基づいて、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、選択された参照撮像データを用いて、撮像データの組のための運動補正を実施することと、運動補正された撮像データの組の少なくとも一部をディスプレイ上に表示することとをさらに含む。
【0007】
ある例では、システムは、医療撮像装置をさらに含み、動作の組は、撮像データの組を医療撮像装置から入手することをさらに含む。別の例では、医療撮像装置は、磁気共鳴画像法(MRI)機械であり、撮像データは、MRIボリュームを含む。なおも別の例では、撮像データの組は、2次元医療画像を含み、ROIの場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含み、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所の第1の座標と第2の場所の第1の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第2の座標と第2の場所の第2の座標との間の差異を決定することとを含む。さらに別の例では、医療画像は、3次元医療画像であり、ROIの場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第2の座標とを含み、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所の第1の座標と第2の場所の第1の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第2の座標と第2の場所の第2の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第3の座標と第2の場所の第3の座標との間の差異を決定することとを含む。なおもさらに別の例では、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所と第2の場所との間の距離を決定することを含む。
【0008】
別の側面において、本技術は、方法に関し、方法は、複数の時点において入手された医療画像の組にアクセスすることを含む。方法は、医療画像の組における医療画像の少なくとも半分における着目領域(ROI)を識別することと、医療画像の組における医療画像の少なくとも半分におけるROIの場所を識別することと、医療画像の組のうちの少なくとも1対の医療画像におけるROIの識別された場所を比較することと、識別された場所の比較に基づいて、医療画像の組の医療画像のうちの1つを運動補正のための参照画像であるように選択することと、選択された参照画像を用いて、医療画像の組の運動補正を実施することとも含む。
【0009】
ある例では、比較する動作は、医療画像の組における複数の対の医療画像におけるROIの識別された場所を比較することを含む。別の例では、複数の対の医療画像は、医療画像の組における全ての可能な対の医療画像を含む。なおも別の例では、医療画像は、2次元医療画像であり、ROIの場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含む。さらに別の例では、医療画像は、3次元医療画像であり、ROIの場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第2の座標とを含む。
【0010】
別の側面において、本技術は、第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることに関する。方法は、第1の撮像データにおける第1の着目領域(ROI)の場所を識別することと、第2の撮像データにおけるROIの第2の場所を識別することと、第3の撮像データにおけるROIの第3の場所を識別することとも含む。方法は、第1の場所と第2の場所との間の第1の差異を決定することと、第1の場所と第3の場所との間の第2の差異を決定することと、第2の場所と第3の場所との間の第3の差異を決定することとをさらに含む。方法は、第1の差異および第2の差異を集約し、第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させることと、第1の差異および第3の差異を集約し、第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させることと、第2の差異および第3の差異を集約し、第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させることとも含む。方法は、加えて、第1の集約運動スコア、第2の集約運動スコア、および第3の集約運動スコアに基づいて、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、選択された参照撮像データに基づいて、撮像データの組の運動補正を実施することとを含む。
【0011】
ある例では、第1の差異は、第1の場所と第2の場所との間の距離であり、第2の差異は、第1の場所と第3の場所との間の距離であり、第3の差異は、第2の場所と第3の場所との間の距離である。別の例では、第1の差異は、第1の場所と第2の場所との間のエリアであり、第2の差異は、第1の場所と第3の場所との間のエリアであり、および第3の差異は、第2の場所と第3の場所との間のエリアである。
【0012】
別の側面において、本技術は、方法に関し、方法は、第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、第1の撮像データにおける着目領域(ROI)の輪郭を識別することと、第2の撮像データにおけるROIの輪郭を識別することと、第3の撮像データにおけるROIの輪郭を識別することと、第1の輪郭と第2の輪郭との間の第1のエリアを決定することと、第1の輪郭と第3の輪郭との間の第2のエリアを決定することと、第2の輪郭と第3の輪郭との間の第3のエリアを決定することと、第1のエリアおよび第2のエリアを集約し、第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させることと、第1のエリアおよび第3のエリアを集約し、第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させることと、第2のエリアおよび第3のエリアを集約し、第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させることと、第1の集約運動スコア、第2の集約運動スコア、および第3の集約運動スコアに基づいて、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、選択された参照撮像データに基づいて、撮像データの組の運動補正を実施することと、運動補正された撮像データの組の少なくとも一部を表示することとを含む。
【0013】
ある例では、第1のエリアは、第1の輪郭と第2の輪郭との間の非重複エリアであり、第2のエリアは、第1の輪郭と第3の輪郭との間の非重複エリアであり、第3のエリアは、第2の輪郭と第3の輪郭との間の非重複エリアである。別の例では、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することは、最低の集約運動スコアを伴う撮像データを選択することを含む。なおも別の例では、第1のエリアは、第1の輪郭と第2の輪郭との間の重複エリアであり、第2のエリアは、第1の輪郭と第3の輪郭との間の重複エリアであり、第3のエリアは、第2の輪郭と第3の輪郭との間の重複エリアである。さらに別の例では、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することは、最高の集約運動スコアを伴う撮像データを選択することを含む。なおもさらに別の例では、ROIは、乳房の皮膚線である。
【0014】
別の例では、本技術は、方法に関し、方法は、MRI撮像データの組にアクセスすることであって、MRI撮像データの組は、少なくとも、第1の時間に入手された第1のボリュームと、第2の時間に入手された第2のボリュームとを含む、ことと、第1のボリュームにおける少なくとも1つの局所コントラスト増強領域を識別することと、第2のボリュームにおける少なくとも1つの局所コントラスト増強領域を識別することと、第1のボリュームにおける局所コントラスト増強領域に関するコントラスト動態を評価することと、第2のボリュームにおける局所コントラスト増強領域に関するコントラスト動態を評価することと、第1のボリュームおよび第2のボリュームにおける局所コントラスト増強領域に関する評価されたコントラスト動態に基づいて、第1のボリュームまたは第2のボリュームのいずれかをピーク増強ボリュームとして選択することと、ピーク増強ボリュームに基づいて、MRI撮像データの組に関する着色化を実施することとを含む。
【0015】
本説明は、簡略化された形態において、下記の発明を実施するための形態にさらに説明される一連の概念を導入するために提供される。本説明は、請求される主題の重要な特徴または不可欠な特徴を識別することを意図するものではなく、請求される主題の範囲を限定するために使用されるように意図されるものでもない。例の追加の側面、特徴、および/または利点は、部分的に続く説明において記載され、部分的に説明から明白であり、または、本開示の実践によって習得され得る。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
方法であって、前記方法は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける第1の着目領域(ROI)の場所を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの第2の場所を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの第3の場所を識別することと、
前記識別された場所間の複数の差異を決定することであって、前記複数の差異は、
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異、
前記第1の場所と前記第3の場所との間の差異、および、
前記第2の場所と前記第3の場所との間の差異
を含む、ことと、
前記決定された複数の差異に基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照画像を用いて、撮像データの組のための運動補正を実施することと
を含む、方法。
(項目2)
撮像データの組は、磁気共鳴画像法(MRI)データである、項目1に記載の方法。
(項目3)
撮像データの組は、2次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含む、項目1-2のいずれか1項に記載の方法。
(項目4)
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと
を含む、項目3に記載の方法。
(項目5)
撮像データの組は、3次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第2の座標とを含む、項目1-4のいずれか1項に記載の方法。
(項目6)
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第3の座標と前記第2の場所の前記第3の座標との間の差異を決定することと
を含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、前記第1の場所と前記第2の場所との間の距離を決定することを含む、項目1-6のいずれか1項に記載の方法。
(項目8)
システムであって、前記システムは、
ディスプレイと、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶しているメモリと
を備え、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記システムに動作の組を実施させ、前記動作の組は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける第1の着目領域(ROI)の場所を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの第2の場所を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの第3の場所を識別することと、
前記識別された場所間の複数の差異を決定することであって、前記複数の差異は、
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異、
前記第1の場所と前記第3の場所との間の差異、および、
前記第2の場所と前記第3の場所との間の差異
を含む、ことと、
前記決定された複数の差異に基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照撮像データを用いて、撮像データの組のための運動補正を実施することと、
前記運動補正された撮像データの組に基づいて、画像を前記ディスプレイ上に表示することと
を含む、システム。
(項目9)
医療撮像装置をさらに備え、前記動作の組は、前記撮像データの組を前記医療撮像装置から入手することをさらに含む、項目8に記載のシステム。
(項目10)
前記医療撮像装置は、磁気共鳴画像法(MRI)機械であり、前記撮像データは、MRIボリュームを含む、項目9に記載のシステム。
(項目11)
撮像データの組は、2次元医療画像を含み、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含み、前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと
を含む、項目8-10のいずれか1項に記載のシステム。
(項目12)
前記医療画像は、3次元医療画像であり、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第2の座標とを含み、前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、
前記第1の場所の前記第1の座標と前記第2の場所の前記第1の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第2の座標と前記第2の場所の前記第2の座標との間の差異を決定することと、
前記第1の場所の前記第3の座標と前記第2の場所の前記第3の座標との間の差異を決定することと
を含む、項目8-11のいずれか1項に記載のシステム。
(項目13)
前記第1の場所と前記第2の場所との間の差異を決定することは、前記第1の場所と前記第2の場所との間の距離を決定することを含む、項目8-12のいずれか1項に記載のシステム。
(項目14)
方法であって、前記方法は、
複数の時点において入手された医療画像の組にアクセスすることと、
前記医療画像の組における前記医療画像の少なくとも半分における着目領域(ROI)を識別することと、
前記医療画像の組における前記医療画像の少なくとも半分における前記ROIの場所を識別することと、
前記医療画像の組のうちの少なくとも1対の前記医療画像における前記ROIの前記識別された場所を比較することと、
前記識別された場所の比較に基づいて、前記医療画像の組の前記医療画像のうちの1つを運動補正のための参照画像であるように選択することと、
前記選択された参照画像を用いて、前記医療画像の前記組の運動補正を実施することと
を含む、方法。
(項目15)
前記比較する動作は、前記医療画像の組における複数の対の医療画像における前記ROIの前記識別された場所を比較することを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記複数の対の医療画像は、前記医療画像の組における全ての可能な対の医療画像を含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記医療画像は、2次元医療画像であり、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標とを含む、項目14に記載の方法。
(項目18)
前記医療画像は、3次元医療画像であり、前記ROIの前記場所は、第1の次元に対応する第1の座標と、第2の次元に対応する第2の座標と、第3の次元に対応する第2の座標とを含む、項目14に記載の方法。
(項目19)
方法であって、前記方法は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける第1の着目領域(ROI)の場所を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの第2の場所を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの第3の場所を識別することと、
前記第1の場所と前記第2の場所との間の第1の差異を決定することと、
前記第1の場所と前記第3の場所との間の第2の差異を決定することと、
前記第2の場所と前記第3の場所との間の第3の差異を決定することと、
前記第1の差異および前記第2の差異を集約し、前記第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1の差異および前記第3の差異を集約し、前記第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させることと、
前記第2の差異および前記第3の差異を集約し、前記第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1の集約運動スコア、前記第2の集約運動スコア、および前記第3の集約運動スコアに基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照撮像データに基づいて、前記撮像データの組の運動補正を実施することと
を含む、方法。
(項目20)
前記第1の差異は、前記第1の場所と前記第2の場所との間の距離であり、
前記第2の差異は、前記第1の場所と前記第3の場所との間の距離であり、
前記第3の差異は、前記第2の場所と前記第3の場所との間の距離である、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記第1の差異は、前記第1の場所と前記第2の場所との間のエリアであり、
前記第2の差異は、前記第1の場所と前記第3の場所との間のエリアであり、
前記第3の差異は、前記第2の場所と前記第3の場所との間のエリアである、項目19-20のいずれか1項に記載の方法。
(項目22)
方法であって、前記方法は、
第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む撮像データの組にアクセスすることと、
前記第1の撮像データにおける着目領域(ROI)の輪郭を識別することと、
前記第2の撮像データにおける前記ROIの輪郭を識別することと、
前記第3の撮像データにおける前記ROIの輪郭を識別することと、
前記第1の輪郭と前記第2の輪郭との間の第1のエリアを決定することと、
前記第1の輪郭と前記第3の輪郭との間の第2のエリアを決定することと、
前記第2の輪郭と前記第3の輪郭との間の第3のエリアを決定することと、
前記第1のエリアおよび前記第2のエリアを集約し、前記第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1のエリアおよび前記第3のエリアを集約し、前記第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させることと、
前記第2のエリアおよび前記第3のエリアを集約し、前記第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させることと、
前記第1の集約運動スコア、前記第2の集約運動スコア、および前記第3の集約運動スコアに基づいて、前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを運動補正のための参照撮像データとして選択することと、
前記選択された参照撮像データに基づいて、前記撮像データの組の運動補正を実施することと、
運動補正された撮像データの組の少なくとも一部を表示することと
を含む、方法。
(項目23)
前記第1のエリアは、前記第1の輪郭と前記第2の輪郭との間の非重複エリアであり、
前記第2のエリアは、前記第1の輪郭と前記第3の輪郭との間の非重複エリアであり、
前記第3のエリアは、前記第2の輪郭と前記第3の輪郭との間の非重複エリアである、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを前記運動補正のための前記参照撮像データとして選択することは、最低の集約運動スコアを伴う前記撮像データを選択することを含む、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記第1のエリアは、前記第1の輪郭と前記第2の輪郭との間の重複エリアであり、前記第2のエリアは、前記第1の輪郭と前記第3の輪郭との間の重複エリアであり、前記第3のエリアは、前記第2の輪郭と前記第3の輪郭との間の重複エリアである、項目22に記載の方法。
(項目26)
前記第1の撮像データ、前記第2の撮像データ、または前記第3の撮像データのうちの1つを前記運動補正のための前記参照撮像データとして選択することは、最高の集約運動スコアを伴う前記撮像データを選択することを含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記ROIは、乳房の皮膚線である、項目22-26のいずれか1項に記載の方法。
(項目28)
方法であって、前記方法は、
MRI撮像データの組にアクセスすることであって、前記MRI撮像データの組は、少なくとも第1の時間に入手された第1のボリュームと第2の時間に入手された第2のボリュームとを含む、ことと、
前記第1のボリュームにおける少なくとも1つの局所コントラスト増強領域を識別することと、
前記第2のボリュームにおける少なくとも1つの局所コントラスト増強領域を識別することと、
前記第1のボリュームにおける前記局所コントラスト増強領域に関するコントラスト動態を評価することと、
前記第2のボリュームにおける前記局所コントラスト増強領域に関するコントラスト動態を評価することと、
前記第1のボリュームおよび前記第2のボリュームにおける前記局所コントラスト増強領域に関する前記評価されたコントラスト動態に基づいて、前記第1のボリュームまたは前記第2のボリュームのいずれかをピーク増強ボリュームとして選択することと、
前記ピーク増強ボリュームに基づいて、前記MRI撮像データの組に関する着色化を実施することと
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0016】
非限定的および非包括的例は、以下の図を参照して説明される。
【0017】
【
図1】
図1は、動的撮像手技中に入手された例示的画像の組を描写する。
【0018】
【
図2A】
図2Aは、動的撮像手技中に入手された別の例示的画像の組を描写する。
【0019】
【
図2B】
図2Bは、2つの画像内の着目領域(ROI)の差異を描写する。
【0020】
【
図2C】
図2Cは、乳房の皮膚線の2つの輪郭間の非重複エリアの例を描写する。
【0021】
【
図3】
図3は、医療画像の運動補正を実施するための例示的方法を描写する。
【0022】
【
図4】
図4は、医療画像の運動補正を実施するための例示的方法を描写する。
【0023】
【
図5A】
図5Aおよび5Bは、医療画像の運動補正を実施するための例示的方法を描写する。
【
図5B】
図5Aおよび5Bは、医療画像の運動補正を実施するための例示的方法を描写する。
【0024】
【
図6】
図6は、MRI画像の着色化を実施するための例示的方法を描写する。
【0025】
【
図7】
図7は、本明細書で議論される医療撮像技術のためのシステムの例を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
動的撮像は、複数の時点における医療画像を入手する有用なツールである。これらの医療画像は、患者の単一走査または撮像手技中に入手され得る。例えば、MRI画像は、血液の移動等の動的プロセスの時間進行を研究するために、連続して入手され得る。動的コントラスト増強(DCE)MRIは、動的MRI撮像の1つのそのような例である。DCE MRIでは、複数のMRIボリュームが、造影剤の静脈内注射に続いて入手される。各入手されたボリュームは、造影剤が、そのボリュームが入手されたそれぞれの時点において、患者を通して進行している程度を示す。トモシンセシスは、複数の角度で、異なる時点において、患者の乳房等の患者の一部の画像を入手することを伴う。そのような動的撮像手技中、患者は、撮像手技を完了するために要求される時間中、移動し得る。患者移動は、走査の持続時間がより長い場合、可能性がより高く、より長い走査は、より短い走査より多くの画像を入手し得る。各個々の患者は、その個々の走査中、異なる様式で移動し得る。しかしながら、任意の動的撮像手技中の患者移動は、多くの場合、撮像手技から生産される画像の最終的画質を劣化させる。例えば、DCE MRIでは、見られるように意図される動的プロセスは、複数の画像が患者の移動に起因して位置がずれているので、視認することがより困難であり得る。
【0027】
故に、動的撮像手技中に入手された画像が運動に関して補正されることを可能にするプロセスを有することが望ましい。いくつかの運動補正アルゴリズムでは、運動は、後続の画像をシフトさせ、第1の画像に合致させることによって、補正される。例えば、ある例示的MRI手技では、4つの画像が、異なる時点において入手され得る。手技中の運動を補正するために、最後の3つの画像は、第1の画像と整列するようにシフトさせられ得る。しかしながら、そのようなデフォルトプロセスは、患者の移動の広範な補正をもたらし得、患者の異なるタイプの移動を考慮することができないこともある。任意の画像に対する広範な運動補正は、特に、小病変を診断するとき、結果として生じる画質を低減させ、画像から利用可能な潜在的臨床正確度に影響を及ぼし得る。
【0028】
本技術は、撮像されている患者の特定の運動を考慮し、医療画像の組のために実施される必要がある運動補正の総量を低減させることによって、そのような運動補正プロセスを改良する。例えば、本技術は、動的撮像手技中に入手された画像の各々において識別されたマーカまたは着目領域(ROI)の場所を分析する。例として、第1の画像におけるROIの場所は、他の入手された画像の各々におけるROIの場所と比較され得る。同様に、第2の画像におけるROIの場所は、他の入手された画像の各々におけるROIの場所と比較され得る。ROI場所の比較は、各それぞれの画像内の相対的ROI場所間の距離を決定することを伴い得る。ROI場所の比較に基づいて、画像のうちの1つは、次いで、運動補正を実施するための参照またはベース画像として選択される。例えば、画像の組全体のための画像補正の総量を低減させるであろう画像が、運動補正のための参照画像として選択され得る。運動補正手技が、次いで、選択された画像を参照画像として使用して実施され、これは、動的撮像プロセスのために要求される全体未満の画像補正をもたらす。
【0029】
本技術は、複数の画像またはMRIボリュームを分析し、乳房等の撮像されている患者の部分の着色化のためにピーク増強ボリュームとして使用するための最も好適なボリュームを識別することも可能である。一般に、乳房MRI病変の着色化は、ピークの濃度コントラストが達成されることに先立って、撮像される乳房組織内のコントラスト動態を決定することに基づく。多くの現在のMRI着色化システムでは、120秒等の固定されたタイムアウト期間が、MRIボリュームを選択するために使用される。したがって、同一ボリュームが、常時、ピーク増強ボリュームとして使用されている。例えば、固定されたタイムアウト期間の最も近くで入手されたボリュームは、デフォルトによって、ボリューム自体の任意の分析を伴わずに、ピーク増強ボリュームとして選択されている。しかしながら、タイムアウト期間は、異なるタイプのMRI撮像装置間で異なり、異なるタイプのMRI撮像装置は、タイムアウト期間のための異なる設定を要求する。撮像装置間のその変動性も、特に、組織動態の変動性を考慮するとき、あるボリュームをピーク増強ボリュームとして誤って標識する潜在性を高めた。
【0030】
本技術は、DCE MRI手技中に入手された複数のMRIボリュームを実際に分析することによって、ピークボリューム選択プロセスを改良する。例えば、本技術は、各入手されたボリュームのコントラスト動態を評価し、ピーク増強特性を示すボリュームをより正確に選択し得る。したがって、MRIボリュームの組に関する着色化および濃度曲線は、デフォルト時点ではなく、ピーク増強ボリュームのより正確な選択に基づき得る。
【0031】
図1は、動的撮像手技中に入手された例示的画像の組100を描写する。画像の組100は、第1の時点において入手された第1の画像102と、第2の時点において入手された第2の画像104と、第3の時点において入手された第3の画像106と、第4の時点において入手された第4の画像108とを含む。組内の各画像は、乳房110の描写を含む。着目領域(ROI)112も、画像の各々において識別されている。描写される例では、ROIは、乳房110の重心である。しかしながら、ROIは、他の例では、異なり得、撮像されている患者の乳房または部分の任意の識別可能特徴であり得る。乳房が撮像される例では、ROIは、皮膚線、乳首、胸壁、または他の基点マーカであり得る。画像の組100から分かるように、乳房110および着目領域は、画像の各々において移動している。故に、患者は、第1の画像102が入手された時間と第4の画像108が入手された時間との間で移動しており、ある形態の運動補正が、所望される。
【0032】
本技術は、運動補正プロセスのための参照画像として使用されるための画像の組100のうちの最も適切な画像を識別する。例えば、参照画像は、残りの参照が、参照画像内の乳房110の位置に合致するように改変される、または少なくともそのより近くに移動させるように改変される画像である。参照画像を選択するために、ROI 112の場所の分析が、画像にわたって実施される。
【0033】
描写される例では、第1の画像におけるROI 112は、0のx-座標および0のy-座標に位置する。(x,y)の典型的座標表記が、本明細書で使用され得る。したがって、第1の画像102内のROI 112の場所は、(x1,y1)と称され得、(0,0)の値を有する。第2の画像104内のRO1 112の場所は、(x2,y2)として表され、(3,0)の値を有する。第3の画像106内のROI 112の場所は、(x3,y3)として表され、(2,0)の値を有し、第4の画像108内のROI 112の場所は、(x4,y4)であって、(4,0)の値を有する。故に、描写される例では、乳房112は、x-方向にのみシフトしている。
【0034】
画像の組100のうちの参照画像として選択されるために最も好適である画像を決定するために、各画像におけるROI 112の場所の比較が、残りの画像におけるROI 112の場所と比較される。比較は、画像の各々に関して、集約運動スコアを決定するために使用または集約され得る。画像の組100ののうちの最低の集約運動スコアを有する画像が、参照画像として選択され得る。
【0035】
第1の画像102に関する集約運動スコアを決定するために、第1の画像102内のROI 112の場所と残りの画像におけるROI 112の場所との間の差異が、決定される。例えば、第1の画像102に関する差異および集約運動スコアは、以下の通りである。
【表1】
【0036】
上記の表から分かるように、第1の画像に関する集約運動スコアは、第1の画像102と残りの画像との間のROIの場所112の差異の和または集約である。着目すべきこととして、描写される例では、乳房110のy-方向における移動が存在しなかったので、y-座標に関する計算は、差異の各々がゼロであったであろうから、省略されている。加えて、この例の差異は、概して、負の値が回避され得るように差異の絶対値として求められる。
【0037】
第2の画像104に関する差異および集約運動スコアは、以下の通りである。
【表2】
【0038】
【0039】
第4の画像108に関する差異および集約運動スコアは、以下の通りである。
【表4】
【0040】
以下の表は、集約運動スコアの各々の要約を提供する。
【表5】
【0041】
故に、第2の画像104および第3の画像106は、最低の集約運動スコア(5)を有し、7の集約運動スコアを伴う第4の画像108、9の集約運動スコアを伴う第1の画像102が続く。したがって、この例では、第2の画像104または第3の画像108のうちの1つが、運動補正のための代表的画像として選択される。この例等のいくつかの例では、最低の集約運動スコアに関して、2つの画像間に、同点が存在する。同点を破るために、任意の対間の最大差異が、利用され得る。例えば、この例では、第2の画像104に関して計算される差異は、3、1、および1であった。第3の画像106に関して計算される差異は、2、1、および2であった。したがって、第2の画像に関する最大差異は、3であり、第3の画像に関する最大差異は、2であった。最低の最大差異を有する画像は、運動補正のための参照画像として選択される。その結果、この例では、第3の画像106が、参照として選択される。集約運動スコアに基づいて、第1の画像の使用が、画像の組100にわたって最も多くの量の運動補正を要求するであろうから、第1の画像102は、参照画像として使用のための最悪選択であろうことは、着目に値する。したがって、画像の組100内の複数の対の画像の分析は、恣意的参照画像が選択される場合より少ない運動補正を要求する参照画像の識別を可能にし、該参照画像は、運動補正後、画像の組100の改良された画質をもたらす。より多くの対の画像の分析は、参照画像としての使用のための最も適切な画像の選択における改良された正確度ももたらし得る。
【0042】
図2は、動的撮像手技中に入手された例示的画像の組200の別の描写を描写する。画像の組200は、第1の時点において入手された第1の画像202と、第2の時点において入手された第2の画像204と、第3の時点において入手された第3の画像206と、第4の時点において入手された第4の画像208とを含む。組内の各画像は、乳房210の描写を含む。ROI 212も、画像の各々において識別されている。描写される例では、ROIは、乳房210の重心である。画像の組200から分かるように、乳房210および着目領域は、画像の各々において移動している。
図2に描写される例は、
図2における乳房210の移動が2つの次元におけるものであるという点で、
図2に描写される例と異なる。
【0043】
図2に描写される例では、第1の画像におけるROI 212は、(0,0)に位置する。第2の画像204におけるROI 212の場所は、(3,1)であり、第3の画像206におけるROI 212の場所は、(2,-2)であり、第4の画像208におけるROI 212の場所は、(-2、1)である。画像の組200における対の画像の各々間の差異を決定することは、画像の各々におけるROI 212場所からの計算される距離によって実施され得る。2つのROI 212場所間の距離を計算するための一例示的式は、以下の通りである。
【数1】
上記の式では、Dは、距離であり、x
1は、第1のROI 212場所のx-座標であり、y
1は、第1のROI 212場所のy-座標であり、x
2は、第2のROI 212場所のx-座標であり、y
2は、第2のROI 212場所のy-座標である。着目すべきこととして、上記の距離式は、
図1における例において距離を計算するために使用され得、同一結果が、達成されるであろう。
【0044】
第1の画像202に関する差異および集約された運動スコアは、したがって、以下の通りである。
【表6】
【0045】
第2の画像204に関する差異および集約運動スコアは、以下の通りである。
【表7】
【0046】
第3の画像206に関する差異および集約運動スコアは、以下の通りである。
【表8】
【0047】
第4の画像208に関する差異および集約運動スコアは、以下の通りである。
【表9】
【0048】
以下の表は、集約運動スコアの各々の要約を提供する。
【表10】
上記の表から分かるように、第1の画像102は、最低の集約運動スコアを有する。したがって、第1の画像102は、運動補正のための参照画像として選択される。
【0049】
図2Bは、2つの画像におけるROIの差異を描写する。特に、画像202からの乳房210の皮膚線216Aの輪郭は、
図2Aに描写される画像204からの乳房210の皮膚線216Bの輪郭の上にオーバーレイされて示される。いくつかの例では、本技術は、輪郭を有する乳房の皮膚線、胸壁、または他の識別可能マーカ等のROIの輪郭を使用し、画像の各々におけるROIの場所間の差異を決定し得る。2つの輪郭間の差異を決定することは、輪郭の両方に共通ではない、エリアを決定することを含み得る。
図2Cは、乳房の皮膚線の2つの輪郭間のエリアの例を描写する。共通ではない、または重複しないエリアは、ハッシュ線によって指定される。その非重複エリアは、画像の組内の各対の画像に関して、決定され得る。非重複エリアの決定は、2つの輪郭をオーバーレイし、重複しない、輪郭内のエリアを計算することによって行われ得る。そのような決定は、画像分析プロセスを通して行われ得る。エリアは、各輪郭を曲線または関数として表し、次いで、2つの曲線または関数の差異間の積分を求めることによっても決定され得る。例えば、
図2B-2Cに表される対の輪郭216A、216Bに関して、第1の輪郭216Aは、第1の関数f(x)として表され得、第2の輪郭216Bは、第2の関数g(x)として表され得る。2つの関数間のエリアは、
【数2】
等の2つの関数の差異の積分を求めることによって決定され得る。実装に応じて、積分は、総エリアを決定するために、2つの関数の各交点間で計算される必要があり得る。
【0050】
各画像に関して、各対の画像に関するエリアの差異の集約に基づく集約運動スコアも、計算され得る。そのような決定は、2つの点間の距離を決定することに関連する上で議論される集約運動スコアに類似する。ROIの輪郭が使用される例では、集約運動スコアは、2つの輪郭間のエリアに基づき得る。最低の集約運動スコアを伴う画像が、次いで、運動補正を実施するための参照画像として選択される。
【0051】
理解されるはずであるように、上記の例示的画像の組は、4つのみの画像を含むが、運動補正のための最も適切な参照画像を選択するためのプロセスは、より多いまたはより少ない数の参照を有する画像の組に適用され得る。例として、画像の組における各画像に関して(画像の数にかかわらず)、組における各可能な対の画像に関して、ROIの場所間の差異が、決定され得る。差異は、次いで、画像の組における各画像に関して、集約され、集約運動スコアを決定し得る。最低の集約運動スコアを伴う画像が、次いで、運動補正のための参照画像として選択される。
【0052】
加えて、
図1および
図2A-Cにおける上記の例では、画像の組は、2次元画像であった。例えば、画像は、MRIボリュームからのスライスを表し得る。第1の画像は、第1の時点において撮影された第1のMRIボリュームからのスライスであり得、第2の画像は、第2の時点において撮影された第2のMRIボリュームからのスライスであり得、第3の画像は、第3の時点において撮影された第3のMRIボリュームからのスライスであり得、第4の画像は、第4の時点において撮影された第4のMRIボリュームからのスライスであり得る。特定の画像が、参照画像として選択されると、対応するボリューム全体が、運動補正を実施するための参照ボリュームとして選択され得る。例えば、第3の画像が、参照画像として選択される場合、第3の時点において入手されたMRIボリュームが、運動補正を実施するための参照ボリュームとして選択され得る。
【0053】
他の例では、ROI場所の分析および比較が、3次元画像または画像データにわたって行われ得る。例えば、ROIの3次元の場所が、第1のボリュームにおいて識別され得、ROIの場所が、他のボリュームにおいて識別され得る。ROIの場所は、3次元デカルト座標(x,y,z)で表され得る。第1のボリュームにおけるROIの場所は、次いで、(x
1,y
1,z
1)として表され得、第2のボリュームにおけるROIの場所は、(x
2,y
2,z
2)として表され得る。2つのROIの場所間の距離は、以下の式を用いて決定され得る。
【数3】
上記の例におけるように、ROIの場所間の差異は、ボリュームの組における全ての可能な対のボリュームに関して決定され得る。各ボリュームに関する差異は、ボリュームの各々に関して、集約され、集約運動スコアを決定し得、最低の集約運動スコアを伴うボリュームが、運動補正のための参照ボリュームとして選択される。
【0054】
さらに、上記の例では、単一ROIのみが、識別されたが、他の例では、各画像における複数のROIが、識別され得る。例えば、各画像において、第1のROIが、識別され得、第2のROIも、識別され得る。第1のROIの場所間の差異の決定および場所の差異の計算のためのプロセスは、上で議論されるように決定され得る。同じプロセスが、次いで、第2のROIのために実施され得る。各画像に関する集約運動スコアは、したがって、第1のROIおよび第2のROIに関する決定された差異の組み合わせであり得る。
【0055】
図3は、医療画像の運動補正を実施するための例示的方法300を描写する。動作302では、撮像データの組が、アクセスされる。撮像データの組にアクセスすることは、画像を医療撮像装置から入手すること、および/または医療画像を別の記憶源から受信することを含み得る。撮像データの組は、第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含み得る。追加の撮像データも、撮像データの組に含まれ得る。撮像データの組は、例えば、MRIボリュームおよび/またはMRIボリュームのスライス等のMRI撮像データを含み得る。動作304では、第1の撮像データにおけるROIの第1の場所が、識別される。撮像データにおけるROIの識別は、撮像データを分析し、撮像データにおける特定のROIを識別し、その場所および座標を決定するコンピュータ補助検出を介して、実施され得る。動作306では、第2の撮像データにおけるROIに関する第2の場所が、識別され、動作308では、ROIの第3の場所が、第3の撮像データにおいて識別される。ROIの第2の場所は、第2の撮像データにおけるROIの場所である。同様に、ROIの第3の場所は、第3の撮像データにおけるROIの場所である。いくつかの例では、撮像データの組は、2次元医療画像を含み、ROIの場所は、第1の次元(例えば、x次元)に対応する第1の座標と、第2の次元(例えば、y次元)に対応する第2の座標とを含む。例えば、ROIの場所は、(x,y)等の座標として表され得る。他の例では、撮像データの組は、3次元医療画像を含み得、ROIの場所は、第1の次元(例えば、x次元)に対応する第1の座標と、第2の次元(例えば、y次元)に対応する第2の座標と、第3の次元(例えば、z次元)に対応する第2の座標とを含む。例えば、ROIの場所は、(x,y,z)等の座標として表され得る。決定された差異は、ある場所から別の場所までの距離であり得、そのような距離は、上記の距離式を使用して、計算または決定され得る。
【0056】
動作310では、ROIの識別された場所間の複数の差異が、決定される。例えば、(1)第1の場所と第2の場所との間の差異、(2)第1の場所と第3の場所との間の差異、(3)第2の場所と第3の場所との間の差異の全てが、決定され得る。例として、撮像データの組が、2次元画像を含む場合、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所の第1の座標と第2の場所の第1の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第2の座標と第2の場所の第2の座標との間の差異を決定することとを含み得る。ある例では、撮像データの組が、3次元画像を含む場合、第1の場所と第2の場所との間の差異を決定することは、第1の場所の第1の座標と第2の場所の第1の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第2の座標と第2の場所の第2の座標との間の差異を決定することと、第1の場所の第3の座標と第2の場所の第3の座標との間の差異を決定することとを含み得る。
【0057】
動作310において決定された複数の差異に基づいて、参照撮像データが、動作312において選択される。例えば、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのいずれかが、運動補正のための参照撮像データであるように選択される。決定は、撮像データの各々に関する集約運動スコアに基づき得、その集約運動スコアは、決定された複数の差異に基づく。動作314では、運動補正が、動作312において参照撮像データとして選択された撮像データに基づいて実施される。例えば、選択された撮像データ以外の撮像データは、選択された撮像データにより緊密に合致するように改変され得る。運動補正を実施することは、運動補正された撮像データの組をもたらし得る。動作316では、運動補正された撮像データの組の少なくとも一部が、表示され得る。運動補正された撮像データの組は、ローカルまたは遠隔で記憶されることもある。運動補正された撮像データの組は、それに関して撮像手技が実施された臨床タスクまたは精査を完了または実施することにおいて使用され得る。運動補正された撮像データの組は、MRIまたはトモシンセシス手技等における最終画像を算出または発生させるためにも使用され得る。例えば、トモシンセシスボリュームの再構成は、運動補正された撮像データの組から発生させられ得、および/またはトモシンセシススライスは、運動補正された撮像データの組から発生させられ得る。
【0058】
図4は、運動補正を実施するための別の方法400を描写する。動作402では、医療画像の組が、アクセスされる。医療画像の組は、複数の異なる時点において入手された医療画像を含む。動作404では、ROIが、医療画像の組における医療画像の各々において識別される。いくつかの例では、ROIは、医療画像の組における少なくとも大部分または約半分の医療画像において識別され得る。動作406では、医療画像の各々におけるROIの場所が、識別される。いくつかの例では、ROIの場所は、ROIが動作404において識別された各画像に関して識別される。ROIの識別およびROIの場所の識別は、コンピュータ補助検出を使用して実施され得る。
【0059】
動作408では、動作406において識別されたROIの場所が、比較される。例として、少なくとも1つの対の医療画像におけるROIの場所が、比較される。他の例では、ROIの場所は、医療画像の組における複数の対の医療画像に関して比較され得る。例えば、複数の対は、医療画像の組における全ての可能な対の医療画像を含み得る。動作410では、運動補正のための参照画像が、動作408におけるROIの場所の比較に基づいて選択される。動作412では、運動補正が、医療画像の組に基づいて、医療画像の組に実施される。運動補正を実施することは、運動補正された医療画像の組をもたらし得る。動作414では、運動補正された医療画像の組の少なくとも一部が、表示され得る。運動補正された医療画像の組は、ローカルまたは遠隔でも記憶され得る。運動補正された撮像データの組は、撮像手技が実施された臨床タスクまたは精査を完了または実施することにおいて使用され得る。運動補正された撮像データの組は、MRIまたはトモシンセシス手技等における最終画像を算出または発生させるためにも使用され得る。例えば、トモシンセシスボリュームの再構成は、運動補正された撮像データの組から発生させられ得、および/またはトモシンセシススライスは、運動補正された撮像データの組から発生させられ得る。
【0060】
図5Aは、運動補正を実施するための別の方法500を描写する。動作502では、撮像データの組が、アクセスされる。撮像データは、少なくとも第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む。動作504では、ROIの第1の場所が、第1の撮像データにおいて識別される。動作506では、ROIの第2の場所が、第2の撮像データにおいて識別される。動作508では、ROIの第3の場所が、第3の撮像データにおいて識別される。
【0061】
動作510では、第1の差異が、第1の場所と第2の場所との間で決定される。動作512では、第2の差異が、第1の場所と第3の場所との間で決定される。動作514では、第3の差異が、第2の場所と第3の場所との間で決定される。動作516では、第1の差異および第2の差異が、集約され、第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させる。動作518では、第1の差異および第3の差異が、集約され、第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させる。動作520では、第2の差異および第3の差異が、集約され、第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させる。
【0062】
動作522では、参照撮像データが、第1の複合運動スコア、第2の複合運動スコア、および第3の複合運動スコアに基づいて選択される。例えば、最低の集約運動スコアを有する撮像データが、運動補正のための参照撮像データとして選択され得る。したがって、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つが、動作522において、運動補正のための参照撮像データとして選択される。動作524では、運動補正が、選択された参照撮像データに基づいて、撮像データの組に実施される。運動補正された撮像データは、次いで、表示もされ得る。
【0063】
図5Bは、運動補正を実施するための別の方法550を描写する。動作552では、撮像データの組が、アクセスされる。撮像データは、少なくとも、第1の時点に関する第1の撮像データと、第2の時点に関する第2の撮像データと、第3の時点に関する第3の撮像データとを含む。動作554では、ROIの第1の輪郭が、第1の撮像データにおいて識別される。動作556では、ROIの第2の輪郭が、第2の撮像データにおいて識別される。動作558では、ROIの第3の輪郭が、第3の撮像データにおいて識別される。
【0064】
動作560では、第1のエリアが、第1の輪郭と第2の輪郭との間で決定される。決定されたエリアは、第1の撮像データおよび第2の撮像データがオーバーレイされるとき、第1の輪郭と第2の輪郭との間の非重複エリアであり得る。他の例では、決定されたエリアは、第1の撮像データおよび第2の撮像データがオーバーレイされるとき、第1の輪郭と第2の輪郭との間の重複エリアであり得る。動作562では、第2のエリアが、第1の輪郭と第3の輪郭との間で決定される。動作564では、第3のエリアが、第2の輪郭と第3の輪郭との間で決定される。動作566では、第1のエリアおよび第2のエリアは、集約され、第1の撮像データに関する第1の集約運動スコアを発生させる。動作568では、第1のエリアおよび第3のエリアは、集約され、第2の撮像データに関する第2の集約運動スコアを発生させる。動作570では、第2のエリアおよび第3のエリアは、集約され、第3の撮像データに関する第3の集約運動スコアを発生させる。
【0065】
動作572では、参照撮像データが、第1の複合運動スコア、第2の複合運動スコア、および第3の複合運動スコアに基づいて選択される。例えば、動作560-564において決定されたエリアが、それぞれの輪郭の非重複エリアである例では、最低の集約運動スコアを有する撮像データが、運動補正のための参照撮像データとして選択され得る。動作560-564において決定されたエリアが、それぞれの輪郭の重複エリアである例では、最高の集約運動スコアを有する撮像データが、運動補正のための参照撮像データとして選択され得る。したがって、第1の撮像データ、第2の撮像データ、または第3の撮像データのうちの1つが、動作572において運動補正のための参照撮像データとして選択される。動作574では、運動補正が、選択された参照撮像データに基づいて、撮像データの組上で実施される。運動補正された撮像データはまた、次いで、表示され得る。運動補正された撮像データの組はまた、それに関して撮像手技が実施された臨床タスクまたは精査を完了または実施する際に使用され得る。運動補正された撮像データの組はまた、MRIまたはトモシンセシス手技等における最終画像を算出または発生させるために使用され得る。例えば、トモシンセシスボリュームの再構成は、運動補正された撮像データの組から発生させられ得、および/またはトモシンセシススライスは、運動補正された撮像データの組から発生させられ得る。
【0066】
図6は、MRI画像の着色化を実施するための例示的方法を描写する。動作602では、MRI撮像データの組が、アクセスされる。MRI撮像データの組は、少なくとも、第1の時間に入手された第1のボリュームと、第2の時間に入手された第2のボリュームとを含み得る。追加のボリュームも、MRI撮像データの組に含まれ得る。動作604では、少なくとも1つの局所コントラスト増強領域が、MRI撮像データの組におけるMRI画像のうちの少なくとも2つにおいて識別される。例えば、局所コントラスト増強領域は、第1のボリュームおよび第2のボリュームにおいて識別され得る。動作606では、識別された局所コントラスト増強領域に関するコントラスト動態が、局所コントラスト増強領域が識別されたMRIボリュームに関して評価される。各MRIボリュームに関して、識別された局所コントラスト増強領域を評価することは、ピーク増強ボリュームであるかのように各MRIボリュームを処理することによって、各MRIボリュームの着色化を実施することを含み得る。例えば、第1のMRIボリュームの着色化は、第1のMRIボリュームをピーク増強ボリュームとして処理することによって実施され得、識別された局所コントラスト増強領域に関するコントラスト動態が、評価され得る。同じことは、第2のMRIボリュームに関しても行われることができる。
【0067】
動作608では、ピーク増強ボリュームが、局所コントラスト増強領域に関して評価されたコントラスト動態に基づいて選択される。例えば、ピーク増強ボリュームを選択することは、MRI撮像データの組における各MRIボリュームに関する局所コントラスト増強領域に関して評価されたコントラスト動態の比較を含み得る。動作610では、MRI撮像データの組の着色化が、動作608において選択されたピーク増強ボリュームに基づいて実施される。MRI撮像データの着色化された組は、次いで、表示され、および/またはローカルまたは遠隔で記憶され得る。
【0068】
図7は、医療撮像装置701と、医療撮像の本願の例のうちの1つ以上のものが実装され得る好適な動作環境703とを有するシステム700の一例を図示する。医療撮像装置701は、MRI装置等の動的撮像が可能な任意の医療撮像装置であり得る。医療撮像装置701は、動作環境703と通信し、医療画像を動作環境703に通信するように構成され得る。医療撮像装置701は、遠隔記憶装置705とも通信し、医療画像を遠隔記憶装置705に通信するように構成され得る。遠隔記憶装置705も、動作環境703と通信し、記憶される医療画像を環境703に送信するように構成され得る。
【0069】
動作環境703は、医療撮像装置701の中に直接組み込まれ得るか、または、本明細書に説明される撮像システムから別個であるが、それを制御するために使用されるコンピュータシステムの中に組み込まれ得る。これは、好適な動作環境の一例にすぎず、使用または機能性の範囲に関するいかなる限定も示唆することを意図していない。使用のために好適であり得る他のコンピューティングシステム、環境、および/または構成は、限定ではないが、撮像システム、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルドまたはラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、スマートフォン等のプログラム可能な家電製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、タブレット、上記のシステムまたはデバイスのうちのいずれかを含む分散コンピューティング環境等を含む。
【0070】
その最も基本的な構成では、動作環境703は、典型的に、少なくとも1つのプロセッサ702と、メモリ704とを含む。コンピューティングデバイスの厳密な構成およびタイプに応じて、メモリ704(とりわけ、本明細書に開示される画像入手および処理方法を実施するための命令を記憶する)は、揮発性(RAM等)、不揮発性(ROM、フラッシュメモリ等)、またはそれら2つのある組み合わせであり得る。この最も基本的な構成は、破線706によって
図7に図示される。さらに、環境703は、限定ではないが、磁気または光学ディスク、ソリッドステートデバイス、またはテープを含む記憶デバイス(リムーバブル708および/または非リムーバブル710)も含むことができる。同様に、環境703は、タッチスクリーン、キーボード、マウス、ペン、音声入力等の入力デバイス714および/またはディスプレイ、スピーカ、プリンタ等の出力デバイス716も有することができる。LAN、WAN、ポイントツーポイント、Bluetooth(登録商標)、RF等の1つ以上の通信接続712も、環境に含まれ得る。
【0071】
動作環境703は、典型的に、少なくともある形態のコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。コンピュータ読み取り可能な媒体は、処理ユニット702または動作環境を備えている他のデバイスによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。例として、動作環境は、少なくとも1つのプロセッサ702と、少なくとも1つのプロセッサ702に動作可能に接続されるメモリ704とを含み得る。メモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、システムに、上で議論される方法動作を含む本明細書に説明される動作等の動作の組を実施させる命令を記憶する。
【0072】
例として、限定ではないが、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を備えていることができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報の記憶のための任意の方法または技術において実装される揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶デバイス、固体記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用され得る任意の他の有形媒体を含む。通信媒体は、搬送波または他のトランスポート機構等の変調データ信号においてコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータを具現化し、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」は、その特性のうちの1つ以上のものが、信号内の情報をエンコードするような様式で設定または変更される信号を意味する。例として、限定ではないが、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続等の有線媒体および音響、RF、赤外線、および他の無線媒体等の無線媒体を含む。上記のうちのいずれかの組み合わせも、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。コンピュータ読み取り可能なデバイスは、コンピュータ記憶媒体を組み込むハードウェアデバイスである。
【0073】
動作環境703は、1つ以上の遠隔コンピュータへの論理的接続を使用するネットワーク化環境内で動作する単一のコンピュータであり得る。遠隔コンピュータは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードであり得、典型的に、上で説明される要素の多くまたは全て、およびそのように言及されていないその他を含む。論理的接続は、利用可能な通信媒体によってサポートされる任意の方法を含むことができる。そのようなネットワーク化環境は、オフィス、企業全体のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットにおいて利用可能である。
【0074】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される構成要素は、コンピュータ記憶媒体および他の有形媒体上に記憶され、通信媒体内で伝送され得るコンピュータシステム703によって実行可能なそのようなモジュールまたは命令を備えている。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ等の情報の記憶のための任意の方法または技術において実装される、揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含む。上記のうちのいずれかの組み合わせも、読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム703は、コンピュータシステム703による使用のために遠隔記憶媒体内にデータを記憶するネットワークの一部である。
【0075】
本明細書に説明される実施形態は、本明細書に開示されるシステムおよび方法を実装および実施するために、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを使用して採用され得る。具体的デバイスが、具体的機能を実施するものとして本開示全体を通して列挙されているが、当業者は、これらのデバイスが、例証目的のために提供され、他のデバイスも、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に開示される機能性を実施するために採用され得ることを理解するであろう。加えて、本開示のいくつかの側面は、本開示の側面による、システムおよび方法のブロック図および/または動作例証を参照して上で説明される。ブロックに記載される、機能、動作、および/または行為は、任意のそれぞれのフローチャートに示される順序外で生じ得る。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際に、関わる機能性および実装に応じて、実質的に並行して、または逆の順序において、実行または実施され得る。
【0076】
本開示は、可能な実施形態のうちのいくつかのみが示された、付随の図面を参照して技術のいくつかの実施形態を説明する。しかしながら、他の側面も、多くの異なる形態において具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、徹底的かつ完全であり、可能な実施形態の範囲を当業者に完全に伝えるように提供された。さらに、本明細書および請求項に使用されるように、語句「要素A、要素B、または要素Cのうちの少なくとも1つ」は、要素A、要素B、要素C、要素AおよびB、要素AおよびC、要素BおよびC、および要素A、B、およびCのうちのいずれかを伝えることを意図している。さらに、当業者は、「約」または「実質的に」等の用語が、本明細書で利用される測定値技法に照らして、伝達する程度を理解するであろう。そのような用語が、当業者によって明確に定義または理解され得る程度において、用語「約」は、±10のパーセントを意味するものとする。
【0077】
具体的実施形態が、本明細書に説明されるが、技術の範囲は、それらの具体的実施形態に限定されない。さらに、異なる例および実施形態が、別個に説明され得るが、そのような実施形態および例は、本明細書に説明される技術を実装する際に相互に組み合わせられてもよい。当業者は、技術の範囲および精神内である他の実施形態または改良を認識するであろう。したがって、具体的構造、行為、または媒体は、例証的実施形態としてのみ開示される。技術の範囲は、以下の請求項およびそれにおける任意の均等物によって定義される。