(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成方法、システム、記録媒体、プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20241022BHJP
A61B 10/00 20060101ALI20241022BHJP
【FI】
G16H20/00
A61B10/00 H
(21)【出願番号】P 2021561873
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(86)【国際出願番号】 IB2020055301
(87)【国際公開番号】W WO2020250096
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-04-24
(32)【優先日】2019-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521555742
【氏名又は名称】キンドリル・インク
【氏名又は名称原語表記】Kyndryl Inc.
【住所又は居所原語表記】One Vanderbilt Avenue,15th Floor,New York,New York 10017,USA
(74)【代理人】
【識別番号】110000420
【氏名又は名称】弁理士法人MIP
(72)【発明者】
【氏名】ロドリゲス ブラボー、セザール アウグスト
(72)【発明者】
【氏名】ルーガー、エリック
(72)【発明者】
【氏名】トリム、クレイグ
(72)【発明者】
【氏名】アルピザー バレッラ、マリア ローラ
【審査官】鹿谷 真紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0105666(US,A1)
【文献】特開2019-020775(JP,A)
【文献】特開2007-282992(JP,A)
【文献】特開2017-217051(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
A61B 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成のための
コンピュータが実行する方法であって、
前記コンピュータが、
モバイル・コンピューティング・デバイス
に格納されたアクティビティ・データにアクセス
し、分析することと、
前記アクティビティ・データの少なくとも一部を表現
し、ユーザの過去の体験およびアクションにより前記ユーザに対して仕立てられたゲームとして設計されたコグニティブ質問のセットを生成することと、
前記コグニティブ質問のセットのコグニティブ質問ごとに回答セットを生成することであって、前記回答セットは正しい回答および複数の正しくない回答を含む、前記生成することと、
前記コグニティブ質問のセットから1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することと、
前記モバイル・コンピューティング・デバイスによって提示される質問インターフェースを生成することであって、前記質問インターフェースは前記1つまたは複数の選択されたコグニティブ質問を含む、前記生成することと、
前記1つまたは複数のコグニティブ質問からの選択されたコグニティブ質問を、前記モバイル・コンピューティング・デバイスに提示された質問インターフェース内に提示させることであって、前記選択されたコグニティブ質問
および関連する報酬に対応する
選択可能な回答セットを提示させることを含む、前記提示させることと
を
実行する、方法。
【請求項2】
前記アクティビティ・データが、前記モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる情報を含み、前記情報が、場所履歴およびカレンダ・データを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクティビティ・データにアクセスすることが、
前記モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションを判断することと、
前記モバイル・コンピューティング・デバイスに利用可能なアクティビティ・データのサブセットにアクセスすることであって、前記アクティビティ・データのサブセットが前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに対応する、前記アクセスすることと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つまたは複数のコグニティブ質問が、前記アクティビティ・データのサブセット、および前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて動的に選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することが、
前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションにアクセスすることと、
前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、好ましいアクティビティ・データのサブセットを決定することと、
前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、質問の頻度を決定することと、
前記質問の頻度および前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、前記1つまたは複数のコグニティブ質問の提示時間を決定することと
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記コグニティブ質問のセットが生成されたことに応じて前記コグニティブ質問のセットを暗号化することと、
各回答セットが生成されたことに応じて、コグニティブ質問ごとに前記回答セットを暗号化することと
をさらに含む、請求項2ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記選択されたコグニティブ質問に対する正しい回答の選択を決定することと、
前記正しい回答の選択に基づいて報酬を生成することと
をさらに含む、請求項2ないし6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成のためのシステムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサに連結されたコンピュータ可読記憶媒体とを備え、前記コンピュータ可読記憶媒体が、プログラム命令を記憶し、前記プログラム命令が、前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、
モバイル・コンピューティング・デバイス
に格納されたアクティビティ・データにアクセス
し、分析することと、
前記アクティビティ・データの少なくとも一部を表現
し、ユーザの過去の体験およびアクションにより前記ユーザに対して仕立てられたゲームとして設計されたコグニティブ質問のセットを生成することと、
前記コグニティブ質問のセットのコグニティブ質問ごとに回答セットを生成することであって、前記回答セットは正しい回答および複数の正しくない回答を含む、前記生成することと、
前記コグニティブ質問のセットから1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することと、
前記モバイル・コンピューティング・デバイスによって提示される質問インターフェースを生成することであって、前記質問インターフェースは前記1つまたは複数の選択されたコグニティブ質問を含む、前記生成することと、
前記1つまたは複数のコグニティブ質問からの選択されたコグニティブ質問を、前記モバイル・コンピューティング・デバイスに提示された質問インターフェース内に提示させることであって、前記選択されたコグニティブ質問
および関連する報酬に対応する
選択可能な回答セットを提示させることを含む、前記提示させることと
を含む動作を実施させる、システム。
【請求項9】
前記アクティビティ・データが、前記モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる情報を含み、前記情報が、場所履歴およびカレンダ・データを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記アクティビティ・データにアクセスすることが、
前記モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションを判断することと、
前記モバイル・コンピューティング・デバイスに利用可能なアクティビティ・データのサブセットにアクセスすることであって、前記アクティビティ・データのサブセットが前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに対応する、前記アクセスすることと
をさらに含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つまたは複数のコグニティブ質問が、前記アクティビティ・データのサブセット、および前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて動的に選択される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することが、
前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションにアクセスすることと、
前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、好ましいアクティビティ・データのサブセットを決定することと、
前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、質問の頻度を決定することと、
前記質問の頻度および前記1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、前記1つまたは複数のコグニティブ質問の提示時間を決定することと
をさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記動作が、
前記コグニティブ質問のセットが生成されたことに応じて前記コグニティブ質問のセットを暗号化することと、
各回答セットが生成されたことに応じて、コグニティブ質問ごとに前記回答セットを暗号化することと
をさらに含む、請求項9ないし12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記動作が、
前記選択されたコグニティブ質問に対する正しい回答の選択を決定することと、
前記正しい回答の選択に基づいて報酬を生成することと
をさらに含む、請求項9ないし13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成のための
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法をコンピュータが実行するためのコンピュータ・プログラムを記憶する、コンピュータ可読な記録媒体。
【請求項16】
コンピュータ可読媒体に記憶され、デジタル・コンピュータの内部メモリにロードすることができる、コンピュータ・プログラムであって、前記プログラムがコンピュータで実行される時、請求項1ないし7のいずれかに記載の方法を実施するためのソフトウェア・コード部分を含む、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にコンピュータ・ベースの質問生成システムに関する。より詳細には、本発明は、ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、モバイル・コンピューティング・デバイスにより、アプリケーション、データ・セットおよび他のモバイル・コンピューティング・デバイスとの対話が可能になる。モバイル・コンピューティング・デバイスと対話するユーザは、その対話に関連付けられるデータを生成することができる。
【0003】
特定の集団および年齢層が、急激に増加している。神経科学者および記憶の専門家は、しばしばそのような人たちに、記憶機能を支援するために、またいくつかの事例では特定の神経障害の発症を遅らせるもしくは低減するために、記憶訓練を検討するよう推奨する。そのような集団の必要性および状況に対処するための解決策が、ヘルス・ケア分野、デジタル・メディア、および他の異なるサービスなどの、様々な仮想および現実世界のセクタに影響を与える可能性がある。
【0004】
一部のモバイル・コンピューティング・デバイスのアプリケーションは、神経可塑性およびコグニティブ訓練を促進するように構成される。そのようなアプリケーションは、多数のユーザ向けに多様に工夫して作られることが多い。アプリケーションは、ユーザのコグニティブ能力を試験し、事前プログラミングされた刺激を与え、アプリケーションのユーザに関連付けられる人によるリマインダの作成および送信を可能にすることができる。典型的には、現在のアプリケーションは、一般的に、アプリケーションのすべてのユーザに共通する技術および刺激を使用して、一度識別された、神経可塑性およびコグニティブな懸念事項に対処することを目的としている。
【0005】
したがって、当分野において前述の問題に対処する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
第1の態様から考えると、本発明は、ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成のための方法であって、モバイル・コンピューティング・デバイスに関連付けられるアクティビティ・データにアクセスすることと、アクティビティ・データの少なくとも一部を表現するコグニティブ質問のセットを生成することと、コグニティブ質問のセットのコグニティブ質問ごとに回答セットを生成することであって、回答セットは正しい回答および複数の正しくない回答を含む、生成することと、コグニティブ質問のセットから1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することと、モバイル・コンピューティング・デバイスによって提示される質問インターフェースを生成することであって、質問インターフェースは1つまたは複数の選択されたコグニティブ質問を含む、生成することと、1つまたは複数のコグニティブ質問からの選択されたコグニティブ質問を、モバイル・コンピューティング・デバイスに提示された質問インターフェース内に提示させることであって、選択されたコグニティブ質問に対応する回答セットを提示させることを含む、提示させることとを含む、方法を提供する。
【0007】
さらなる態様から考えると、本発明は、ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成のためのシステムであって、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサに連結されたコンピュータ可読記憶媒体とを備え、コンピュータ可読記憶媒体が、プログラム命令を記憶し、プログラム命令が、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、モバイル・コンピューティング・デバイスに関連付けられるアクティビティ・データにアクセスすることと、アクティビティ・データの少なくとも一部を表現するコグニティブ質問のセットを生成することと、コグニティブ質問のセットのコグニティブ質問ごとに回答セットを生成することであって、回答セットは正しい回答および複数の正しくない回答を含む、生成することと、コグニティブ質問のセットから1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することと、モバイル・コンピューティング・デバイスによって提示される質問インターフェースを生成することであって、質問インターフェースは1つまたは複数の選択されたコグニティブ質問を含む、生成することと、1つまたは複数のコグニティブ質問からの選択されたコグニティブ質問を、モバイル・コンピューティング・デバイスに提示された質問インターフェース内に提示させることであって、選択されたコグニティブ質問に対応する回答セットを提示させることを含む、提示させることとを含む動作を実施させる、システムを提供する。
【0008】
さらなる態様から考えると、本発明は、ユーザ・アクティビティ・ベースのコグニティブ質問生成のためのコンピュータ・プログラム製品であって、コンピュータ・プログラム製品は、処理回路によって可読であるコンピュータ可読記憶媒体であって、本発明のステップを実施するための方法を実施するための処理回路による実行用の命令を記憶する、コンピュータ可読記憶媒体を含む、コンピュータ・プログラム製品を提供する。
【0009】
さらなる態様から考えると、本発明は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、デジタル・コンピュータの内部メモリにロード可能なコンピュータ・プログラムであって、前記プログラムがコンピュータ上で実行される時、本発明のステップを実施するためのソフトウェア・コード部分を含む、コンピュータ・プログラムを提供する。
【0010】
本明細書で説明される実施形態によると、コグニティブ質問生成のためのコンピュータ実装方法が提供される。コグニティブ質問は、モバイル・コンピューティング・デバイスに関連付けられるアクティビティ・データにアクセスすることによって生成することができる。アクティビティ・データは、モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる情報を含むことができる。いくつかの事例では、情報は、ソーシャル・メディア・データ、場所履歴、購入履歴、およびカレンダ・データのうちの少なくとも1つを含む。方法は、アクティビティ・データの少なくとも一部を表現するコグニティブ質問のセットを生成し、コグニティブ質問のセットのコグニティブ質問ごとに回答セットを生成することができる。回答セットは、正しい回答および複数の正しくない回答を含むことができる。方法は、コグニティブ質問のセットから1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択して、モバイル・コンピューティング・デバイスによって提示される質問インターフェースを生成する。次いで方法は、1つまたは複数のコグニティブ質問からの選択されたコグニティブ質問を、モバイル・コンピューティング・デバイスに提示された質問インターフェース内に提示させることができる。選択されたコグニティブ質問の提示は、選択されたコグニティブ質問に対応する回答セットの提示を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、アクティビティ・データにアクセスすることは、モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションを判断することをさらに含む。方法は、モバイル・コンピューティング・デバイスに利用可能なアクティビティ・データのサブセットにアクセスすることができる。アクティビティ・データのサブセットは、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに対応する場合がある。1つまたは複数のコグニティブ質問は、アクティビティ・データのサブセット、および1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて動的に選択することができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択することは、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションにアクセスすることをさらに含む。方法は、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、好ましいアクティビティ・データのサブセットを決定し、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、質問の頻度を決定する。次いで方法は、質問の頻度および1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、1つまたは複数のコグニティブ質問の提示時間を決定する。
【0013】
いくつかの実施形態では、方法は、コグニティブ質問のセットを生成したことに応じて、コグニティブ質問のセットを暗号化することをさらに含む。方法は、各回答セットが生成されたことに応じて、コグニティブ質問ごとに回答セットも暗号化する。方法は、コグニティブ質問および対応する回答セットを一緒に、または別個に暗号化することができる。
【0014】
本明細書で説明される本発明的な概念のいくつかの実施形態は、システムまたはコンピュータ・プログラム製品の形態をとることができる。例えば、コンピュータ・プログラム製品は、コンピューティング・システムの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、コンピューティング・システムに、コンピュータ実装方法に関して上述した動作を実施させる、プログラム命令を記憶することができる。さらなる例として、システムは、プロセッサおよびコンピュータ可読記憶媒体などのコンポーネントを含む場合がある。コンピュータ可読記憶媒体は、システムの他のコンポーネントと対話して、システムに本明細書で説明されるコンピュータ実装方法の動作を含むプログラム命令を実行させることができる。この説明の目的のために、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスと関連する使用のために、プログラムを記憶する、通信する、伝搬する、または移送するための手段を含むこともできる任意の装置であることができる。
【0015】
次に、単なる例として、以下の図面で図示されるような好ましい実施形態を参照して、本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】少なくとも1つの実施形態による、概念およびコンピュータ・ベースの方法を実装するためのコンピューティング環境のブロック図である。
【
図2】少なくとも1つの実施形態による、コグニティブ質問生成および提示のためのコンピュータ実装方法のブロック図である。
【
図3】少なくとも1つの実施形態による、コグニティブ質問生成および提示のための質問インターフェースの図である。
【
図4】少なくとも1つの実施形態による、コグニティブ質問生成および提示のためのコンピュータ実装方法のブロック図である
【
図5】少なくとも1つの実施形態による、コグニティブ質問生成および提示のためのコンピュータ実装方法のブロック図である。
【
図6】少なくとも1つの実施形態による、媒体をセグメント化および分散するためのコンピューティング・システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、一般的に、ユーザ・アクティビティを分析すること、およびその分析から質問を生成するための方法に関し、網羅的ではないが、より詳細には、モバイル・コンピューティング・デバイス内に提示される記憶ゲーム用のコグニティブ質問を生成するためのコンピュータ実装方法に関する。本開示は、コグニティブ質問を生成するための関連システムおよび記憶ゲーム環境、ならびにコンピュータ・プログラム製品にさらに関する。
【0018】
本開示の実施形態により、コグニティブ低下に対処する際の使用のために構成される記憶ゲームを生成するための、ユーザ・アクティビティおよび体験に基づいたコグニティブ質問の作成が可能となる。コグニティブ質問システムは、ユーザおよびデバイスのデータを複数の入力から集めることができる。ユーザおよびデバイスのデータから、コグニティブ質問システムは質問および回答の対を生成する。例えば、コグニティブ質問システムのコグニティブ・エンジンは、モバイル・コンピューティング・デバイスまたはウェアラブル・コンピューティング・デバイスからユーザ・データを集め、ユーザの日々のアクティビティに関連する質問を生成することができる。昨夜の夕飯もしくは駐車の場所、お気に入りのコーヒー・ショップを訪れた最後の時、またはユーザが最後に読んだ本などの質問は、ユーザ用に仕立てた細かな質問として生成することができる。コグニティブ・エンジンは、質問ごとに正しい回答、および正しくない回答を生成する。質問は、以前の体験およびアクションをゲーム設計して、記憶および全般的なコグニティブ・ヘルスを激励およびサポートするために、回答と共に表示することができる。
【0019】
コグニティブ質問システムには、報酬システムを組み込むこともできる。報酬システムは、コグニティブ質問システムとの対話を奨励するために、質問に回答したことに対するユーザ・スコアに基づいた報酬を提供することができる。報酬は、仮想ペット、アシスタントなど仮想的であってもよく、またはゲーム・ボーナスであってもよい。報酬は、有形で、現実世界でユーザに届けられるものであってもよい。コグニティブ質問システムおよび報酬システムは、ディスカウントまたは他のサードパーティの賞をユーザに提供するために、サードパーティのアプリケーション・プログラム・インターフェースに接続される場合がある。
【0020】
次に
図1を参照すると、例示的なコンピューティング環境100のブロック図が示されている。本開示は、例示的なコンピューティング環境100に実装することができる。いくつかの実施形態では、コンピューティング環境100は、以下で説明するコンピュータ・システム内に含めることができる、またはコンピュータ・システムによって具体化することができる。コンピューティング環境100は、コグニティブ質問システム102を含むことができる。コグニティブ質問システム102は、アクセス・コンポーネント110、生成コンポーネント120、インターフェース・コンポーネント130、選択コンポーネント140、提示コンポーネント150、報酬コンポーネント160、および暗号化コンポーネント170を含むことができる。アクセス・コンポーネント110は、モバイル・コンピューティング・デバイス内のアクティビティ・データにアクセスすることができる。生成コンポーネント120は、アクティビティ・データから、コグニティブ質問および回答セットを生成することができる。インターフェース・コンポーネント130は、選択されたコグニティブ質問および対応する回答セットを含む質問インターフェースを生成することができる。選択コンポーネント140は、質問インターフェース内の表示用に、コグニティブ質問のセットからコグニティブ質問を選択することができる。提示コンポーネント150は、選択されたコグニティブ質問および対応する回答セットを含む質問インターフェースを、モバイル・コンピューティング・デバイスの表示デバイス内に、提示または表示することができる。暗号化コンポーネント170は、コグニティブ質問および対応する回答セットを暗号化することができる。
【0021】
次に
図2を参照すると、コンピュータ実装方法200の流れ図が示されている。コンピュータ実装方法200は、コグニティブ質問生成および提示のための方法である。いくつかの実施形態では、以下でさらに詳細に説明するように、コンピュータ実装方法200は、コンピューティング環境100の1つまたは複数のコンポーネントによって実施することができる。
【0022】
動作210において、アクセス・コンポーネント110は、モバイル・コンピューティング・デバイスに関連付けられるアクティビティ・データにアクセスする。いくつかの実施形態では、アクティビティ・データは、モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザまたはモバイル・コンピューティング・デバイス自身に関連付けられる情報を含む。情報は、ソーシャル・メディア・データ、購入履歴、カレンダ・データ、および通信データのうちの少なくとも1つを含むことができる。通信データは、ユーザが最近通信した相手を示すメタデータを含む場合がある。情報は、場所データ、運動または移動データ、アプリケーション使用データ、およびモバイル・コンピューティング・デバイスの位置付けまたは使用に関する他の情報のうちの少なくとも1つを含むことができる。情報は、モバイル・コンピューティング・デバイスの使用または場所への参照を含むことができるが、個人的な、プライベートな、または重要な情報を除去するために、情報をサニタイジングすることが可能である。いくつかの実施形態では、以下でより詳細に説明するように、情報は、無認可のアクセスを防ぐために、モバイル・コンピューティング・デバイス内で暗号化することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、アクティビティ・データにアクセスすることは、アクセス・コンポーネント110が、モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザに関連付けられる1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションを判断することを含む。ユーザ・プロファイル・パーミッションが判断されてしまうと、アクセス・コンポーネント110は、モバイル・コンピューティング・デバイスに利用可能なアクティビティ・データのサブセットにアクセスする。いくつかの実施形態では、アクティビティ・データのサブセットは、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに対応する。
【0024】
動作220において、生成コンポーネント120は、アクティビティ・データの少なくとも一部を表現するコグニティブ質問のセットを生成する。いくつかの実施形態では、生成コンポーネント120は、テンプレート質問からコグニティブ質問のセットを生成する。例えば、生成コンポーネント120は、アクセスされたアクティビティ・データのタイプを識別し、テンプレート質問またはテンプレート・タイプを選択し、アクティビティ・データからの情報をテンプレート質問またはテンプレート・タイプに挿入することによってコグニティブ質問のセットを生成する。生成コンポーネント120は、アクティビティ・データの一部に自然言語処理技術を適用することにより、コグニティブ質問のセットを生成することもできる。例えば、生成コンポーネント120は、アクティビティ・データに関連付けられる語句を解析するために、自然言語処理技術を使用することができる。生成コンポーネント120が、アクセスされたアクティビティ・データについての語句を解析すると、生成コンポーネント120は、1つまたは複数の自然言語技術を使用して、ユーザまたはモバイル・コンピューティング・デバイスによって使用される言語の文法規則および構文規則に基づいて、解析された語句の少なくとも一部を含むコグニティブ質問を自動的に生成することができる。コグニティブ質問のセットを生成するための具体的な技術を参照して議論したが、生成コンポーネント120は、アクセスされたアクティビティ・データに基づいてコグニティブ質問を生成するために、任意の適切な技術を使用することができることを理解されたい。
【0025】
テンプレート質問は、完了した、自然言語文章または質問を生成するために挿入される、アクティビティ・データまたはアクティビティ・データに関連する情報の一部を受け入れるように構成される、部分的な文章であり得る。テンプレート質問は、異なるタイプのアクティビティ・データを受け入れるように、または異なるタイプのアクティビティ・データに適合するように構成された、様々なタイプまたはカテゴリのテンプレートを含むことができる。例えば、第1のテンプレート質問またはテンプレート質問のタイプは、直前のエクササイズのアクティビティ、直前の購入アクティビティ、または直前のアプリケーション使用に関する質問など、ユーザによって実施されるアクション用のコグニティブ質問を生成するために構成することができる。別のテンプレート質問またはテンプレート質問のタイプは、親戚への最近の訪問、エクササイズ場所、または移動ルートなど、ユーザまたはユーザのモバイル・コンピューティング・デバイスに関連付けられる場所についてのコグニティブ質問を生成するために構成することができる。他のテンプレート質問またはテンプレート質問のタイプは、アプリケーション使用、ソーシャル・メディア使用、アプリケーション使用のタイプ、またはカレンダ上のアポイントメントなどの、モバイル・コンピューティング・デバイスの使用に関連するコグニティブ質問を生成するために構成することができる。
【0026】
動作230において、生成コンポーネント120は、コグニティブ質問のセットのコグニティブ質問ごとに回答セットを生成する。回答セットは、正しい回答および1つまたは複数の正しくない回答を含むことができる。いくつかの実施形態では、回答セットは、複数の正しくない回答を含むことができる。生成コンポーネント120は、回答テンプレートまたは自然言語処理ツールのうちの1つまたは複数を使用して、コグニティブ質問ごとの回答セットを生成することができる。指定された技術を参照して説明したが、生成コンポーネント120は、任意の適切なやり方でコグニティブ質問ごとの回答セットを生成することができることを理解されたい。生成コンポーネント120が回答セットを生成すると、生成コンポーネント120は、回答セットを、回答セットが生成された対象のコグニティブ質問のセットのコグニティブ質問に関連付けることができる。いくつかの事例では、関連付けはメタデータ、参照、リンク、または関連付けられるコグニティブ質問が検索されるとコグニティブ質問システムの実施形態が回答セットを呼び出すことが可能な任意の他の適切な関連付けを通じて生成される。
【0027】
回答テンプレートの事例において、生成コンポーネント120は、コグニティブ質問の生成に使用されるアクティビティ・データのセットまたはテンプレートに関連付けられる回答テンプレートを選択することができる。生成コンポーネント120は、回答テンプレートの複数の事例は、アクティビティ・データからの、またはアクティビティ・データに関連付けられる1つまたは複数の語句でポピュレートすることができる。例えば、生成コンポーネント120は、コグニティブ質問用の語句、言い回し、または正しい値を表現する値を識別して、その語句、言い回し、または値を回答テンプレートの一部に挿入することができる。生成コンポーネント120は、1つまたは複数の語句、言い回し、または正しくない回答を表現する値を、識別、選択または生成して、その1つまたは複数の語句、言い回し、または値を、回答テンプレートのさらなる事例に挿入することができる。それにより、生成コンポーネント120は、動作220で生成されたコグニティブ質問用の回答セットに含めるための複数の回答を生成することができる。
【0028】
生成コンポーネント120が自然言語処理ツールを使用する事例では、生成コンポーネント120は、コグニティブ質問を生成する間に解析されたアクティビティ・データ内の語句、言い回し、または値を識別することによって、回答セットを生成する場合がある。語句、言い回し、または値は、コグニティブ質問に対する正しい回答を表現することができる。生成コンポーネント120は、1つまたは複数の構文規則および文法規則を使用して、語句、言い回し、または値を含む回答を生成するために、自然言語処理ツールを使用することができる。生成コンポーネント120は、回答セット用に、1つまたは複数の正しくない回答を生成することもできる。いくつかの事例では、正しくない回答は、正しい回答の語句、言い回し、または値を、別の語句、言い回しまたは値で置き換えることにより、生成される。生成コンポーネント120は、正しい回答とは異なる構文、文法、またはスタイル上の特性を有する、正しくない回答を生成することもできる。
【0029】
動作240において、選択コンポーネント140は、コグニティブ質問のセットから1つまたは複数のコグニティブ質問を動的に選択する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコグニティブ質問は、動作210のいくつかの実施形態でアクセスされた、アクティビティ・データのサブセット、および1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて動的に選択される。コグニティブ質問は、アクティビティ・データのサブセットの最新性、日時、アクティビティ・データの頻度、ユーザの好み、またはデータもしくはユーザに関連する他の適切な特性もしくはメトリックに基づいて選択することができる。いくつかの事例では、アクティビティ・データのサブセットは、遅延する場合がある。そのような事例では、アクティビティ・データによって説明されるアクティビティがあまりに最近起こった場合、アクティビティ・データは、アクティビティ・データのサブセットに含まれるように選択することができない。例えば、アクティビティ・データが指定の食事に関連付けられるレストラン名である場合、アクティビティ・データの選択は、24時間、48時間、または任意の他の適切な時間フレームの期間、遅延する場合がある。そのような事例では、アクティビティが現在実施されていない、またはアクティビティに関する詳細が短期記憶から長期記憶に渡されたため、アクティビティ・データが遅延する可能性がある。
【0030】
動作250において、インターフェース・コンポーネント130は、モバイル・コンピューティング・デバイスによって提示される質問インターフェースを生成する。いくつかの実施形態では、インターフェース・コンポーネント130は、モバイル・コンピューティング・デバイスの表示デバイスに提示される、1つまたは複数のユーザインターフェースの画面を生成する。
図3に示されるように、1つまたは複数のインターフェース画面300は、コグニティブ質問310および回答セット320を含むことができる。1つまたは複数のインターフェース画面は、回答セット内の対応する回答の選択を示すように構成される1つまたは複数の回答インジケータ330を含むことができる。
図3に示されるように、3つの回答が回答セット320に含まれる場合、1つまたは複数のインターフェース画面300は、3つの回答インジケータ330-1、330-2、および330-3を含むことができる。そのために各回答インジケータは、回答セットの単一の回答に対応することができる。いくつかの実施形態では、質問インターフェースは、1つまたは複数のコグニティブ質問の選択に先立って、予め生成される場合がある、またはインターフェース・テンプレートから生成することができる。質問インターフェースが予め生成される、またはテンプレートが使用される場合、インターフェース・コンポーネント130は、コグニティブ質問および回答セットのうちの1つまたは複数を、テキスト入力フィールドなどインターフェースの所定の部分に挿入することによって、質問インターフェースを生成することができる。
【0031】
動作260において、提示コンポーネント150は、1つまたは複数のコグニティブ質問からの選択されたコグニティブ質問を提示させる。選択されたコグニティブ質問は、モバイル・コンピューティング・デバイスに提示される質問インターフェース内に提示される。いくつかの実施形態では、選択されたコグニティブ質問の提示は、選択されたコグニティブ質問に対応する回答セットの提示を含む。いくつかの実施形態では、質問インターフェースは、1つまたは複数のコグニティブ質問および対応する回答セットと共に提示されるが、モバイル・コンピューティング・デバイスのユーザはコグニティブ・エンジンを含む指定されたアプリケーションと対話する。質問インターフェースは、1日のうちの所定の時間または所定の場所で提示される場合もある。いくつかの事例では、質問インターフェースの提示は、ユーザまたはモバイル・コンピューティング・デバイスの1つまたは複数のアクティビティに基づいてトリガされる場合がある。
【0032】
いくつかの実施形態では、提示コンポーネントが選択されたコグニティブ質問を提示して、ユーザが回答セットから正しい回答を選択すると、報酬システムがトリガされる。そのような実施形態では、インターフェース・コンポーネント130は、ユーザと質問インターフェースとの対話を検出する。ユーザの対話は、モバイル・コンピューティング・デバイスによって受信される入力として検出することができる。例えば、ユーザは、タッチ・スクリーンをタップすることによって;対話的要素をマウス、キーボード、または他の適切な入力デバイスを用いて選択することによって;正しい回答に対応する所望の対話的要素までスクロールすることによって;その組合せ;または任意の他の適切なユーザ選択方法によって、回答を選択することができる。ユーザの対話を検出すると、インターフェース・コンポーネント130は、ユーザ対話に対応する回答セットからの回答を決定する。インターフェース・コンポーネント130は、選択された回答が、選択されたコグニティブ質問のための回答セットからの正しい回答かどうかを判断する。インターフェース・コンポーネント130は、選択された回答を回答セットに関連付けられるメタデータと比較することによって、選択された回答が正しいと判断することができる。回答セットのメタデータは、正しい回答を示すことができる。例えば、回答セットのメタデータは、正しい回答についての数または他の指標を含むことができる。次にインターフェース・コンポーネント130は、選択された回答の指標を正しい回答の指標と比較することができる。
【0033】
インターフェース・コンポーネント130が選択された回答が正しい回答であると判断すると、インターフェース・コンポーネント130は成功回答のインジケーションを報酬コンポーネント160に渡すことができる。報酬コンポーネント160は、正しい回答の選択に基づいて報酬を生成することができる。いくつかの事例では、報酬コンポーネント160は、選択されたコグニティブ質問またはコグニティブ質問が生成された対象のアクティビティ・データに基づいて報酬を生成する。いくつかの事例では、報酬コンポーネント160は、コグニティブ質問システムとの対話を奨励するために、またユーザのアクティビティを奨励するために、質問に回答したことに対するユーザ・スコアに基づいた報酬を生成する。報酬は、仮想ペット、アシスタントなど仮想的であってもよく、またはゲーム・ボーナスであってもよい。報酬は、有形で、現実世界でユーザに届けられるものであってもよい。コグニティブ質問システムおよび報酬システムは、ディスカウントまたは他のサードパーティの賞をユーザに提供するために、サードパーティのアプリケーション・プログラム・インターフェースに接続される場合がある。報酬コンポーネント160が、選択されたコグニティブ質問またはアクティビティ・データに基づいて報酬を生成する場合、報酬コンポーネント160は報酬セットから報酬を選択することができる。報酬セットは、コグニティブ質問システム内の、およびサードパーティからの、複数の可能な報酬を含むことができる。例えば、選択された質問は、ランニングについてのアクティビティ・データに対応する場合があり、報酬コンポーネント160は、サードパーティのランニング用アパレル店からの報酬を選択することによって、報酬を生成することができる。
【0034】
図4は、コグニティブ質問生成および提示のためのコンピュータ実装方法400の実装形態のブロック図を示している。方法400は、コンピューティング環境100によって、またはコンピューティング環境100内で実施することができる。いくつかの実施形態では、方法400は、方法200の1つまたは複数の動作を含む、または組み込む。いくつかの事例では、方法400の動作は、方法200の一部として、または方法200のサブ動作として組み込むことができる。
【0035】
動作410では、アクセス・コンポーネント110は、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションにアクセスする。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションは、コグニティブ・エンジンに関連付けられるアプリケーションの最初の使用の際、ユーザによってセットまたは選択することができる。いくつかの事例では、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションが、ユーザ・プロファイル内でセットまたは選択され、それによりアプリケーションのタイプに基づいて、特定の好みの選択が、後にダウンロードされるアプリケーションに適用される。ユーザ・プロファイル・パーミッションは、入力、データ・タイプ、リンクされたアカウント、ならびにユーザ・プロファイルを生成することができる他の承認されたデータ、およびアクティビティ・データを導出または取得することができる他の承認されたデータを定義することができる。例えば、承認された入力およびデータ・タイプは、ソーシャル・メディア・アプリケーション、ソーシャル・メディア投稿、地図アプリケーション、場所および方向入力、購入履歴、購入用アプリケーション、運動データ、エクササイズ・データ、睡眠データ、健康および医療データ、ならびに任意の他の適切な情報などの、指定されたアプリケーションまたはアプリケーション・タイプに関連付けられるユーザ入力またはデバイス入力を含む場合がある。リンクされたアカウントは、購入用アカウント、ソーシャル・メディア・アカウント、健康用アカウント、および承認されたデータまたは入力が関連付けられる任意の他のアカウントなど、ユーザによって含められるように選択されたアカウント情報を含むことができる。
【0036】
本開示は、個人的なデータの収集を含むが、実施形態では、ユーザはシステムおよびデータの収集にオプトインすることに留意されたい。オプトインする際、ユーザは、どのデータが収集され、収集されたデータがどのように使用されるか、あらゆる収集された個人的なデータが使用される間は暗号化されること、ユーザはいつでもオプトアウトすることができること、そしてユーザがオプトアウトした場合、ユーザのあらゆる個人的なデータが削除されることを知らされる。さらには、本開示の実施形態は、コグニティブ質問を生成するためにデータが使用されてしまうと、またはデータがコグニティブ質問および回答生成における使用に適切ではないと判断されてしまうと、集められた個人的なデータを自動的に削除することができる。例えば、ユーザが、システムに含めるための特定の個人的なデータのみを選択する場合、他の個人的なデータは、そのデータがシステムによって使用されるために選択されないと判断されると捕捉から排除されるか、または削除される。
【0037】
動作420では、選択コンポーネント140は、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、アクティビティ・データの好ましいサブセットを決定する。いくつかの実施形態では、選択コンポーネント140は、ユーザ・プロファイル・パーミッションにアクセスすることによって、アクティビティ・データの好ましいサブセットを決定する。次に、選択コンポーネント140は、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションによって示されるアクティビティ・データの好ましいサブセットに対応するアクティビティ・データを取り込むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザ・プロファイル・パーミッションの選択は、アクティビティ・データの好ましいサブセットに含めることから特定のアクティビティ、入力、またはデータを自動的に除外する。そのような事例では、アクティビティ・データの好ましいサブセットは、選択コンポーネント140に自動的に提供することができる、または選択コンポーネント140からのアクセス要求に基づいて、選択コンポーネント140に利用可能になされる。例えば、ユーザ・プロファイル・パーミッションが購入履歴および場所データを排除するが、ソーシャル・メディア入力履歴および連絡先情報を含む場合、選択コンポーネント140は、アクティビティ・データの好ましいサブセットがソーシャル・メディア投稿および履歴ならびにユーザの連絡先に関する誕生日または他の情報に関連する情報を含んでいると判断する場合がある。この例では、選択コンポーネント140は、購入、ユーザ場所、その組合せ、およびあらゆる他の関連するアクティビティ・データに関連するアクティビティ・データの使用を禁止する、またはアクセスすることを禁止される場合がある。
【0038】
動作430では、選択コンポーネント140は、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、質問の頻度を決定する。いくつかの実施形態では、質問の頻度は、1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッション内での選択に基づいて、ユーザによって確立される。例えば、ユーザは質問頻度を、週ごと、日ごと、時間ごと、その組合せまたは任意の他の適切な時間フレームごとに選択することができる。同様に、ユーザは、尋ねられる質問の数または尋ねられる質問の範囲を含むように、質問頻度を選択することができる。例えば、ユーザは、任意の所与のセッションの間に、2から5の質問が尋ねられること、10以下の質問が尋ねられること、または1だけの質問が尋ねられることを示す頻度を選択することができる。いくつかの実施形態では、選択コンポーネント140は、コグニティブ質問エンジンにリンクされたアカウントに基づいて質問の頻度を決定する。そのような事例では、選択コンポーネント140は、ユーザ・プロファイル・パーミッションにより定義または示唆される質問の頻度を、医療記録アカウントなどのアカウントまたは医療記録アカウント内で処方された医療処置に基づいて特定することができる。具体的な例を用いて質問の頻度の好みを説明したが、ユーザ・プロファイル・パーミッションおよび選択コンポーネント140は、任意の適切な質問の頻度を定義または決定できることを理解されたい。
【0039】
動作440では、提示コンポーネント150は、質問の頻度および1つまたは複数のユーザ・プロファイル・パーミッションに基づいて、1つまたは複数のコグニティブ質問の提示時間を決定する。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のコグニティブ質問の提示時間は、毎週、毎日、毎時の質問など、質問の頻度によって定義される。提示コンポーネント150は、アクセス・コンポーネント110および選択コンポーネント140のうちの1つまたは複数と協力して、1つまたは複数のコグニティブ質問の提示時間を決定する場合がある。提示時間は、指定された1日のうちの時刻、1週のうちの時刻、時間間隔もしくは期間、または任意の他の適切な時間メトリックを使用して定義することができる。提示コンポーネント150は、1つまたは複数のコグニティブ質問を、提示時間に提示することができる。いくつかの実施形態では、提示コンポーネント150は、コグニティブ質問に関連する通知の提示を生成して提示させる。例えば、モバイル・コンピューティング・デバイスがロックされた場合、提示コンポーネント150は、通知を生成して、任意の適当な音または触覚的インジケーションと共に提示する可能性があり、1つまたは複数のコグニティブ質問の提示を開始するように、ユーザがコグニティブ質問システムまたは関連付けられたアプリケーションにアクセスするように要求する。
【0040】
図5は、コグニティブ質問生成および提示のためのコンピュータ実装方法500の実装形態のブロック図を示している。方法500は、コンピューティング環境100によって、またはコンピューティング環境100内で実施することができる。いくつかの実施形態では、方法500は、方法200または方法400の、1つまたは複数の動作を含む、または組み込む。いくつかの事例では、方法500の動作は、方法200もしくは方法400の一部として、または方法200もしくは方法400のサブ動作として組み込むことができる。
【0041】
動作510では、暗号化コンポーネント170は、生成コンポーネント120がコグニティブ質問のセットを生成したことに応じて、コグニティブ質問のセットを暗号化する。いくつかの実施形態では、コグニティブ質問のセットが生成されると、暗号化コンポーネント170がトリガされる。コグニティブ質問のセットが生成されると、暗号化コンポーネント170はコグニティブ質問のセットを暗号化する。そのような実施形態では、コグニティブ質問のセットは、第1の時刻に(例えば、アクティビティ・データの好ましいサブセットに対応するアクティビティが検出された後)生成され、第2の時刻に提示を指定される場合があり、この時、第1の時刻と第2の時刻との間には適切な遅延または指定された遅延がある。暗号化コンポーネント170は、コグニティブ質問のセットを第2の時刻まで暗号化することができ、第2の時刻において、コグニティブ質問のセットが提示用に指定されるか選択される。
【0042】
動作520では、暗号化コンポーネント170は、生成コンポーネント120が各回答セットを生成したことに応じて、コグニティブ質問ごとに回答セットを暗号化する。いくつかの実施形態では、コグニティブ質問ごとの回答セットは、動作510に関して上述したのと類似の、または同じやり方および時間で、暗号化される。暗号化コンポーネント170は、コグニティブ質問およびそのコグニティブ質問に対応する回答セットを共に暗号化することができる。いくつかの事例では、コグニティブ質問および対応する回答セットは、別個に暗号化される。暗号化コンポーネント170がコグニティブ質問および回答セットを別個に暗号化する場合、暗号化コンポーネント170は、マーカ、メタデータ、タグ、または暗号化されたコグニティブ質問と暗号化された回答セットとをリンクまたは参照する他の適切な情報を生成することができる。マーカまたは他のリンク情報は、コグニティブ質問および回答セットを初めに暗号化することなく、コグニティブ質問と回答セットとを関連付けまたはリンクすることができる。
【0043】
動作530では、暗号化コンポーネント170は、1つまたは複数のコグニティブ質問および1つまたは複数のコグニティブ質問に対応する回答セットを復号する。1つまたは複数のコグニティブ質問および関連付けられる回答セットの復号化は、選択コンポーネント140による1つまたは複数のコグニティブ質問の選択に応じて、実施される場合がある。いくつかの実施形態では、コグニティブ質問および対応する回答セットの復号化は、コグニティブ質問が提示を指定された第2の時刻に一致する現在時刻に基づいて自動的に実施される。暗号化コンポーネント170が、コグニティブ質問および対応する回答セットを自動的に復号する場合、暗号化コンポーネント170は、どのコグニティブ質問および回答セットが復号されるかを示すタイム・テーブルを参照(例えば、ファースト・イン/ファースト・アウトまたは暗号化されたファイル名および指定された時刻)することができる。
【0044】
本開示の実施形態は、プラットフォームがプログラム・コードを記憶するまたは実行するあるいはその両方に適切であることには無関係に、事実上任意のタイプのコンピュータと共に実装することができる。
図6は、例として、本明細書で開示される方法に関連するプログラム・コードを実行するために適切なコンピューティング・システム600を示している。
【0045】
コンピューティング・システム600は、適切なコンピュータ・システムの一例に過ぎず、コンピュータ・システム600が本明細書で上述した機能のいずれかを実装可能である、または実施可能である、あるいはその両方であるかどうかに関わらず、本明細書で説明される本開示の使用範囲または実施形態の機能性に関するいかなる限定を示唆することも意図されていない。コンピュータ・システム600には、多くの他の汎用または特殊目的の、コンピューティング・システム環境または構成で動作可能である、コンポーネントが存在する。コンピュータ・システム/サーバ600での使用に適切であり得る、良く知られているコンピューティング・システム、環境、または構成あるいはその組合せの例は、パーソナル・コンピュータ・システム、サーバ・コンピュータ・システム、シン・クライアント、シック・クライアント、ハンドヘルドまたはラップトップのデバイス、マルチプロセッサ・システム、マイクロプロセッサベースのシステム、セット・トップ・ボックス、プログラム可能家庭用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ・システム、メインフレーム・コンピュータ・システム、および上記システムまたはデバイスのいずれかを含む分散型クラウド・コンピューティング環境などを含むがそれに限定しない。コンピュータ・システム/サーバ600は、コンピュータ・システム600によって実行されるプログラム・モジュールなどのコンピュータ・システム実行可能命令の一般的なコンテキストで説明される。一般的に、プログラム・モジュールは、特定のタスクを実施するか、または特定の抽象的なデータ・タイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含むことができる。コンピュータ・システム/サーバ600、タスクが通信ネットワークを通じてリンクされたリモート処理デバイスによって実施される分散型クラウド・コンピューティング環境において実用化することができる。分散型クラウド・コンピューティング環境では、プログラム・モジュールは、メモリ記憶デバイスを含む、ローカルおよびリモート両方のコンピュータ・システム記憶媒体に配置することができる。
【0046】
図6に示されるように、コンピュータ・システム/サーバ600が汎用コンピューティング・デバイスの形態で示されている。コンピュータ・システム/サーバ600のコンポーネントは、1つまたは複数のプロセッサ602(例えば、処理ユニット)、システム・メモリ604(例えば、1つまたは複数のプロセッサに連結されるコンピュータ可読記憶媒体)、およびシステム・メモリ604を含む様々なシステム・コンポーネントをプロセッサ602に連結するバス606を含むことができるが、それに限定されない。バス606は、バス構造のいくつかのタイプのうちの任意の1つまたは複数を表しており、メモリ・バスまたはメモリ・コントローラ、周辺バス、アクセラレーテッド・グラフィックス・ポート、およびプロセッサまたは様々なバス・アーキテクチャの任意のものを使用するローカル・バスを含む。限定ではなく例として、そのようなアーキテクチャは、インダストリ・スタンダード・アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロ・チャネル・アーキテクチャ(MCA)バス、エンハンストISA(EISA)バス、Video Electronics Standards Association(VESA)ローカル・バス、およびPeripheral Component Interconnect(PCI)バスを含む。コンピュータ・システム/サーバ600は、典型的には様々なコンピュータ・システム可読媒体を含む。そのような媒体は、コンピュータ・システム/サーバ600によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であることができ、揮発性および非揮発性の媒体、ならびにリムーバブルおよび非リムーバブルの媒体の両方を含む。
【0047】
システム・メモリ604は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)608またはキャッシュ・メモリ610あるいはその両方などの揮発性メモリの形態のコンピュータ・システム可読媒体を含むことができる。コンピュータ・システム/サーバ600は、他のリムーバブル/非リムーバブルの、揮発性/非揮発性のコンピュータ・システム記憶媒体をさらに含むことができる。単なる例として、非リムーバブル、非揮発性の磁気媒体(典型的には「ハード・ドライブ」と称され、図示せず)からの読み取りおよびそれへの書き込みのためのストレージ・システム612を設けることができる。図示していないが、リムーバブル、非揮発性の磁気ディスク(例えば、「フロッピ・ディスク」)からの読み取りおよびそれへの書き込みのための磁気ディスク・ドライブ、CD-ROM、DVD-ROMまたは他の光学媒体などのリムーバブル、非揮発性の光学ディスクからの読み取りおよびそれへの書き込み用の光学ディスク・ドライブを設けることができる。そのような事例において、それぞれは1つまたは複数のデータ媒体インターフェースによってバス606へ接続することができる。以下でさらに描写され説明されるように、システム・メモリ604は、本開示の実施形態の機能を実行するように構成されるプログラム・モジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含むことができる。
【0048】
プログラム・モジュール616のセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティは、限定ではなく例として、システム・メモリ604に記憶することができ、オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データも同様である。プログラム・モジュールは、アクセス・コンポーネント110、生成コンポーネント120、インターフェース・コンポーネント130、選択コンポーネント140、提示コンポーネント150、報酬コンポーネント160、および暗号化コンポーネント170のうちの1つまたは複数を含むことができる。オペレーティング・システム、1つまたは複数のアプリケーション・プログラム、他のプログラム・モジュール、およびプログラム・データまたはそのいくつかの組合せのそれぞれは、ネットワーキング環境の実装を含むことができる。プログラム・モジュール616は、一般的に本明細書において説明されるような本開示の実施形態の、機能または方法あるいはその両方を実行する。
【0049】
コンピュータ・システム/サーバ600はまた、キーボード、ポインティング・デバイス、ディスプレイ620などの1つもしくは複数の外部デバイス618、ユーザがコンピュータ・システム/サーバ600と対話できるようにする1つもしくは複数のデバイス、またはコンピュータ・システム/サーバ600が1つもしくは複数の他のコンピューティング・デバイスと通信できるようにする任意のデバイス(例えば、ネットワーク・カード、モデムなど)あるいはその組合せと通信することができる。そのような通信は入力/出力(I/O)インターフェース614を介して行うことができる。さらになお、コンピュータ・システム/サーバ600は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、一般的なワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、またはネットワーク・アダプタ622を介するパブリック・ネットワーク(例えば、インターネット)あるいはその組合せなどの1つまたは複数のネットワークと通信することができる。描写されるように、ネットワーク・アダプタ622は、バス606を介してコンピュータ・システム/サーバ600の他のコンポーネントと通信することができる。図示していないが、他のハードウェアまたはソフトウェアあるいはその両方のコンポーネントは、コンピュータ・システム/サーバ600と併せて使用可能であることを理解されたい。例として、マイクロコード、デバイス・ドライバ、冗長化処理ユニット、外部ディスク・ドライブ・アレイ、RAIDシステム、テープ・ドライブ、およびデータ・アーカイブ・ストレージ・システムなどが挙げられるが、それに限定されない。
【0050】
例示を目的として本開示の様々な実施形態の説明を提示してきたが、網羅的であること、または開示された実施形態に限定することは意図されていない。説明された実施形態の範囲から逸脱することなく、多くの変更形態および変形形態が当業者にとって明らかとなろう。本明細書において使用される用語法は、実施形態の原理、実践的な用途もしくは市場で見られる技術に対する技術的な改善を最良に説明するため、または当業者の他の者が本明細書において開示される実施形態を理解できるように選ばれたものである。
【0051】
本開示は、システム、方法、またはコンピュータ・プログラム製品あるいはその組合せとして具体化することができる。コンピュータ・プログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令を有するコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。
【0052】
コンピュータ可読記憶媒体は、伝搬媒体が電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外、または半導体のシステムであってもよい。コンピュータ可読媒体の例としては、半導体またはソリッド・ステートのメモリ、磁気テープ、リムーバブルのコンピュータ・ディスケット、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、剛性の磁気ディスク、および光学ディスクを挙げることができる。光学ディスクの現在の例としては、読み取り専用コンパクト・ディスク・メモリ(CD-ROM)、読み取り/書き込みコンパクト・ディスク(CD-R/W)、DVDおよびBlu-Rayディスクが挙げられる。
【0053】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスによる使用のための命令を保持および記憶することができる有形のデバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子ストレージ・デバイス、磁気ストレージ・デバイス、光学ストレージ・デバイス、電磁気ストレージ・デバイス、半導体ストレージ・デバイスまたは前述の任意の適切な組合せであってもよいが、それに限定はしない。コンピュータ可読記憶媒体の、より具体的な例の非網羅的な列挙としては、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハード・ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュ・メモリ)、静的ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ポータブル・コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、メモリ・スティック、フロッピ・ディスク、命令が記録されてあるパンチカードまたは溝に刻まれた構造などの機械的にエンコードされたデバイス、および前述の任意の適切な組合せが挙げられる。本明細書において使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体は、電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路もしくは他の送信媒体を介して伝搬する電磁波(例えば、光ファイバ・ケーブルを通過する光パルス)、または電線を介して送信される電気的信号など、一過性の信号そのものであると解釈されてはならない。
【0054】
本明細書において説明されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から、個別のコンピューティング/処理デバイスに、あるいは、例えばインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワークもしくは無線ネットワークまたはその組合せなどのネットワークを介して、外部のコンピュータまたは外部のストレージ・デバイスに、ダウンロードすることができる。ネットワークは、銅の送信ケーブル、光学送信ファイバ、無線送信、ルータ、ファイヤウォール、スイッチ、ゲートウェイ・コンピュータまたはエッジ・サーバあるいはその組合せを備えることができる。それぞれのコンピューティング/処理デバイスのネットワーク・アダプタ・カードまたはネットワーク・インターフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、個別のコンピューティング/処理デバイス内のコンピュータ可読記憶媒体における記憶向けにコンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0055】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、あるいはSmalltalk(R)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語などの従来的な手続き型プログラミング言語もしくは類似するプログラミング言語、を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで記述された、ソース・コードまたはオブジェクト・コードのいずれかであってもよい。コンピュータ可読プログラム命令は、すべてユーザのコンピュータ上で、一部はユーザのコンピュータ上でスタンドアロンのソフトウェア・パッケージとして、一部はユーザのコンピュータ上かつ一部はリモートのコンピュータ上で、またはすべてリモートのコンピュータ上もしくはサーバ上で、実行することができる。後者のシナリオにおいて、リモートのコンピュータは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)もしくはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、または接続は外部のコンピュータ(例えば、インターネット・サービス・プロバイダを使用するインターネットを介して)に対してなされてもよい。一部の実施形態において、例えば、プログラマブルロジック回路、フィールドプログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、またはプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明の態様を実施するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用することによって、コンピュータ可読プログラム命令を実行して電子回路を個別化することができる。
【0056】
本発明の態様は、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャート図またはブロック図あるいはその両方を参照しながら本明細書において説明される。フローチャート図またはブロック図あるいはその両方のそれぞれのブロック、およびフローチャート図またはブロック図あるいはその両方におけるブロックの組合せは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装されることが理解されよう。
【0057】
これらのコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサを介して実行する命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/作用を実装する手段を作成すべく、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、または他のプログラマブル・データ処理装置のプロセッサに提供されてマシンを作り出すものであってよい。これらのコンピュータ可読プログラム命令はまた、命令が記憶されているコンピュータ可読記憶媒体が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/作用の態様を実装するための命令を含む製造物品を備えるべく、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラマブル・データ処理装置、または他のデバイスあるいはその組合せに特定のやり方で機能するように指示することができるものであってもよい。
【0058】
コンピュータ可読プログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブル装置、または別のデバイスで実行する命令が、フローチャートまたはブロック図あるいはその両方の1つまたは複数のブロックに指定される機能/作用を実装するべく、コンピュータ実装処理を作るために、コンピュータ、他のプログラマブル・データ処理装置、または他のデバイス上にロードされ、コンピュータ、他のプログラマブル装置、または別のデバイス上で一連の動作可能なステップを実施させるものであってもよい。
【0059】
図面中のフローチャートまたはブロック図あるいはその両方は、本発明の様々な実施形態にしたがって、システム、方法、およびコンピュータ・プログラム製品の可能な実装形態の、アーキテクチャ、機能、および動作を図示している。この点において、フローチャートまたはブロック図のそれぞれのブロックは、指定される論理機能を実装するための1つまたは複数の実行可能な命令を含む、命令のモジュール、セグメント、または部分を表現することができる。一部の代替的な実装形態において、ブロックにおいて示した機能は図面で示した順とは異なって行われてもよい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されてもよく、またはブロックは関与する機能によっては、時に逆の順で実行されてもよい。ブロック図またはフローチャート図あるいはその両方のそれぞれのブロック、およびブロック図またはフローチャート図あるいはその両方のブロックの組合せは、指定される機能もしくは作用を実施する、または特殊目的ハードウェアとコンピュータ命令との組合せを実行する、特殊目的ハードウェア・ベースのシステムによって実装されることにも留意されたい。
【0060】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明するためだけのものであり、本開示を限定することを意図されていない。本明細書で使用される場合、コンテキストが明確にそうではないと指示しない限り、単数形「ある(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は複数形を同様に含むように意図されている。用語「を含む(comprise)」または「を含んでいる(comprising)」あるいはその両方は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、またはコンポーネントあるいはその組合せの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、コンポーネントまたはそのグループあるいはその組合せの、存在または追加を排除しないことが、さらに理解されよう。
【0061】
以下の特許請求の範囲における、対応する構造、材料、作用、およびすべてのミーンズまたはステップ・プラス・ファンクション要素の均等物は、具体的に特許請求されるように、他の特許請求される要素と組み合わせて機能を実施するために、あらゆる構造、材料、または作用を含むことを意図されている。例示および説明を目的として、本開示の説明を提示してきたが、網羅的であること、または開示された形式の本開示に限定することは意図されていない。本開示の範囲から逸脱することなく、多くの変更形態および変形形態が当業者にとって明らかとなろう。実施形態は、本開示の原理および実践的な用途を説明するために選ばれ説明されたものであり、企図される特定の使用に適した様々な変更形態を伴う様々な実施形態のために、本開示を当業者の他の者に理解させることができる。