(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-21
(45)【発行日】2024-10-29
(54)【発明の名称】調香情報生成プログラム、方法、装置、香り放出器具、およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 5/222 20060101AFI20241022BHJP
G06T 7/90 20170101ALI20241022BHJP
【FI】
H04N5/222
G06T7/90 D
(21)【出願番号】P 2022516950
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 JP2021014880
(87)【国際公開番号】W WO2021215257
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2024-02-08
(31)【優先権主張番号】P 2020074939
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】久保田 俊
(72)【発明者】
【氏名】田中 啓太
(72)【発明者】
【氏名】庄司 健
【審査官】▲徳▼田 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-006443(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104678833(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222
G06T 7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調香情報生成装置を
画像内の各ピクセルの色情報を決定する色情報決定部、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、前記各ピクセルの色情報に対応する前記各ピクセルの香り情報を決定する香り情報決定部、
香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、前記ピクセルの個数が多い香り情報に基づいて、前記画像の調香情報を生成する調香部
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記調香情報生成装置を、前記画像の調香情報を香り放出器具に通知する出力部としてさらに機能させ、
前記調香情報は、前記香り放出器具にて用いられる香料の種類および前記香料の量である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記色情報は、色の色相および明度である、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記画像は、ユーザから指定された検索語に基づいて検索エンジンで検索された複数の画像の全画像または平均画像であり、
前記色情報決定部は、前記複数の画像の全画像または平均画像の色情報を決定する、請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
調香情報生成装置が実行する方法であって、
画像内の各ピクセルの色情報を決定するステップと、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、前記各ピクセルの色情報に対応する前記各ピクセルの香り情報を決定するステップと、
香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、前記ピクセルの個数が多い香り情報に基づいて、前記画像の調香情報を生成するステップと
を含む方法。
【請求項6】
画像内の各ピクセルの色情報を決定する色情報決定部と、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、前記各ピクセルの色情報に対応する前記各ピクセルの香り情報を決定する香り情報決定部と、
香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、前記ピクセルの個数が多い香り情報に基づいて、前記画像の調香情報を生成する調香部と
を備えた調香情報生成装置。
【請求項7】
調香情報生成装置と香り放出器具とからなるシステムであって、
前記調香情報生成装置は、
画像内の各ピクセルの色情報を決定する色情報決定部と、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、前記各ピクセルの色情報に対応する前記各ピクセルの香り情報を決定する香り情報決定部と、
香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、前記ピクセルの個数が多い香り情報に基づいて、前記画像の調香情報を生成する調香部と
を備え、
前記香り放出器具は、
前記調香情報生成装置から調香情報を取得し、
前記調香情報に含まれる香料の種類および前記香料の量に基づいて香りを放出する、システム。
【請求項8】
調香情報生成装置と製造装置とからなるシステムであって、
前記調香情報生成装置は、
画像内の各ピクセルの色情報を決定する色情報決定部と、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、前記各ピクセルの色情報に対応する前記各ピクセルの香り情報を決定する香り情報決定部と、
香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、前記ピクセルの個数が多い香り情報に基づいて、前記画像の調香情報を生成する調香部と
を備え、
前記製造装置は、
前記調香情報生成装置から調香情報を取得し、
前記調香情報に含まれる香料の種類および前記香料の量に基づいた香りを放出する製品を製造する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調香情報生成プログラム、方法、装置、香り放出器具、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人間が外界を感知するための視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五つの感覚機能(五感)のうち、視覚が大きな割合を占めることが知られている。そのため、種々の事象を記録に残す場合、写真やイラスト等の画像として記録しておくことが多い。
【0003】
画像に対して嗅覚的な効果を与えることに関し、特許文献1には、画像データを印刷する際に香りを付加することが記載されている。具体的には、特許文献1では、画像データに挿入される挿入画像や画像データから認識される画像情報に対応づけられた香りを付加している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、予め定められた画像(つまり、事前に香りと対応づけられている挿入画像と画像情報)にしか香りを付加することができない。
【0006】
そこで、本発明の一実施形態では、どのような画像であっても嗅覚で感知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様であるプログラムは、調香情報生成装置を、画像の色情報を決定する色情報決定部、色情報と香り情報との対応関係に基づいて、前記画像の色情報に対応する香り情報を決定する香り情報決定部、前記画像の色情報に対応する香り情報に基づいて、前記画像の調香情報を生成する調香部、として機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、任意の画像を香りとして表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】本発明の第1の実施形態に係るシステム全体の構成図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態に係るシステム全体の構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る調香情報生成装置の機能ブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る香り放出器具の機能ブロック図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る色情報について説明するための図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る香りの印象マップである。
【
図8】本発明の第1の実施形態に係る調香情報の生成処理のシーケンス図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態に係る調香情報の生成処理のシーケンス図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る調香情報の生成処理のフローチャートである。
【
図11】本発明の一実施形態に係る起動時の画面遷移図の一例である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る調香情報の生成の画面遷移図の一例である。
【
図13】本発明の一実施形態に係る調香情報の呼び出しの画面遷移図の一例である。
【
図14】本発明の一実施形態に係る調香情報生成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
<用語の説明>
・「色情報」とは、色を特定するための情報である。例えば、色情報は、色相と明度である。なお、本明細書では、色情報が色相と明度である実施形態を説明するが、色情報として、色相、明度、彩度を用いてもよい。
・「香り情報」とは、香りを特定するための情報である。例えば、香り情報は、香料の種類である。なお、香りは、良いにおいであってもよいし、悪いにおいであってもよい。
・「調香情報」とは、複数の香料を調合するために用いられる情報である。例えば、調香情報は、香料の種類と香料の量である。
【0012】
以下、
図1を参照しながら本発明のシステムの概要を説明し、
図2を参照しながら第1の実施形態のシステムについて説明し、
図3を参照しながら第2の実施形態のシステムについて説明する。
【0013】
<システム全体の構成>
図1は、本発明のシステム全体の構成図である。本発明のシステムは、調香情報生成装置10と調香情報利用装置20とを含む。以下、それぞれについて説明する。
【0014】
調香情報生成装置10は、画像から調香情報を生成する装置である。調香情報生成装置10は、1つまたは複数のコンピュータ(例えば、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、サーバ等)からなる。
【0015】
調香情報利用装置20は、調香情報生成装置10が生成した調香情報を利用するための装置である。なお、調香情報利用装置20は、調香情報生成装置10が生成した調香情報の一部が変更された調香情報を利用する構成とすることもできる。後段で、
図2および
図3を参照しながら、調香情報利用装置20の具体例を説明する。
【0016】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るシステム全体の構成図である。
【0017】
第1の実施形態では、調香情報利用装置20として、香り放出器具21が用いられる。香り放出器具21は、調香情報生成装置10が生成した調香情報を用いて香りを放出する(香りを発生させる)装置である。例えば、香り放出器具21は、エッセンシャルオイル(精油とも呼ばれる)等を噴射することによって、香りを発生させることができる。
【0018】
なお、第1の実施形態では、
図2の(a1)のように、調香情報生成装置10としてユーザ端末(スマートフォン等)12が用いられてもよいし、
図2の(b1)のように、調香情報生成装置10がサーバ(調香情報を生成するサービスを提供するサーバ等)11とユーザ端末(スマートフォン等)12とからなるようにしてもよい。
【0019】
図2の(a1)の場合、ユーザ端末12が、調香情報を生成する。
【0020】
図2の(b1)の場合、サーバ11が調香情報を生成して、ユーザ端末12は、サーバ11が生成した調香情報を取得する。なお、サーバ11が、調香情報の生成の処理のうちの一部の処理を行い、ユーザ端末12が、該一部の処理以外の処理を行い調香情報を完成させる構成とすることもできる。
【0021】
図3は、本発明の第2の実施形態に係るシステム全体の構成図である。
【0022】
第2の実施形態では、調香情報利用装置20として、製造装置22が用いられる。製造装置22は、調香情報生成装置10が生成した調香情報を用いた香りを発生する製品を製造する装置(例えば、化粧品、医薬部外品、飲料、雑貨等を製造する設備等)である。
【0023】
なお、第2の実施形態では、
図3の(a2)のように、調香情報生成装置10がサーバ(調香情報を用いた香りを発生する製品を製造するサービスを提供するサーバ等)11とユーザ端末(スマートフォン等)12とからなるようにしてもよいし、
図3の(b2)のように、調香情報生成装置10としてサーバ(調香情報を用いた香りを発生する製品を製造するサービスを提供するサーバ等)11が用いられてもよい。
【0024】
図3の(a2)の場合、ユーザ端末12が調香情報を生成して、サーバ11は、ユーザ端末12が生成した調香情報を取得する。なお、ユーザ端末12が、調香情報の生成の処理のうちの一部の処理を行い、サーバ11が、該一部の処理以外の処理を行い調香情報を完成させる構成とすることもできる。
【0025】
図3の(b2)の場合、サーバ11が、調香情報を生成する。
【0026】
<調香情報生成装置10の機能ブロック>
図4は、本発明の一実施形態に係る調香情報生成装置10の機能ブロック図である。
図4に示されるように、調香情報生成装置10は、画像取得部101と、色情報決定部102と、香り情報決定部103と、調香部104と、出力部105と、対応関係格納部106とを備えることができる。また、調香情報生成装置10は、プログラムを実行することで、画像取得部101と、色情報決定部102と、香り情報決定部103と、調香部104と、出力部105として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0027】
画像取得部101は、調香情報を生成するために用いる画像を取得する。以下、<音声入力による画像取得>と<画像入力による画像取得>とに分けて説明する。
【0028】
<音声入力による画像取得>
<音声入力による画像取得>では、調香情報を生成するために用いる画像として、ユーザから指定された検索語(なお、1つの検索語であってもよいし、複数の検索語(検索式ともいう)であってもよい)に基づいて検索エンジンで検索された複数の画像の全画像または平均画像が用いられる。
【0029】
具体的には、画像取得部101は、ユーザの音声の入力を受け付ける。また、画像取得部101は、入力を受け付けた音声のなかから検索語を抽出する。また、画像取得部101は、抽出した検索語をもとに検索エンジンに画像を検索させる。また、画像取得部101は、検索エンジンが検索した画像のうちの所定の個数の画像(例えば、100個の画像)を選び出す。
【0030】
<全画像の場合>
画像取得部101は、選び出した所定の個数の画像(例えば、100個の画像)の全ての画像(全画像ともいう)を、調香情報を生成するために用いる画像とする。
【0031】
<平均画像の場合>
画像取得部101は、選び出した所定の個数の画像(例えば、100個の画像)の平均画像を作成する。平均画像とは、各ピクセルの画素値が、所定の個数の画像(例えば、100個の画像)の各ピクセルの画素値の平均値である画像である。画像取得部101は、作成した平均画像を、調香情報を生成するために用いる画像とする。
【0032】
なお、画像取得部101は、調香情報を生成するために用いる画像を、所定の比率(例えば、短辺:長辺=9:16)に変換してもよい。また、画像取得部101は、調香情報を生成するために用いる画像を、所定のピクセル数(例えば、45×86=3600ピクセル)に変換してもよい。
【0033】
このように、画像取得部101は、ユーザによって入力された音声のなかから抽出された検索語をもとに検索エンジンが検索した画像の全画像または平均画像を、調香情報を生成するために用いる画像として取得することができる。なお、上記では音声入力による画像検索を説明したが、テキスト入力による画像検索でもよい。
【0034】
<画像入力による画像取得>
<画像入力による画像取得>では、調香情報を生成するために用いる画像として、調香情報生成装置10が撮影した画像、または、調香情報生成装置10に記憶されている画像が用いられる。
【0035】
具体的には、画像取得部101は、調香情報生成装置10(例えば、スマートフォン等のユーザ端末12)が撮影した画像、または、調香情報生成装置10(例えば、スマートフォン等のユーザ端末12)に記憶されている画像を、調香情報を生成するために用いる画像として取得する。なお、画像取得部101は、調香情報を生成するために用いる画像を、所定の比率(例えば、短辺:長辺=9:16)に変換してもよい。また、画像取得部101は、調香情報を生成するために用いる画像を、所定のピクセル数(例えば、45×86=3600ピクセル)に変換してもよい。
【0036】
以下、色情報の決定、香り情報の決定、調香情報の生成について説明する。先に概要を説明する。
【0037】
<色情報の決定の概要>
本発明の一実施形態では、画像内の各ピクセルの色を所定の色(例えば、所定の12色)のいずれかに割り当てて、その割り当てられた色(つまり、所定の12色のうちのいずれかの色)をそのピクセルの色とする。
【0038】
<香り情報の決定の概要>
そして、本発明の一実施形態では、所定の色(例えば、所定の12色)の色情報と香り情報(例えば、香料の種類)との対応関係に基づいて、各ピクセルの香り情報を決定する。
【0039】
<調香情報の生成の概要>
そして、本発明の一実施形態では、香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、ピクセルの個数が多い香り情報(例えば、上位3つの香り情報)に基づいて、画像の調香情報を決定する。例えば、上位の香り情報(例えば、香料の種類)の配合量を多くして、下位の香り情報(例えば、香料の種類)の配合量を少なくした調香情報を決定することができる。
【0040】
図4の説明に戻る。色情報決定部102は、画像取得部101が取得した画像の色情報を決定する。具体的には、色情報決定部102は、調香情報を生成するために用いる画像内の各ピクセルの色情報を決定する。
【0041】
上述したように、調香情報を生成するために、検索エンジンで検索された複数の画像の全画像または平均画像が用いられる。以下、<全画像の場合>と<平均画像>とに分けて説明する。
【0042】
<全画像の場合>
色情報決定部102は、全画像(つまり、検索エンジンが検索した画像のうちの所定の個数の画像の全て)内の各ピクセルの色情報を決定する。
【0043】
<平均画像の場合>
色情報決定部102は、平均画像(つまり、各ピクセルの画素値が、検索エンジンが検索した画像のうちの所定の個数の画像の各ピクセルの画素値の平均値である画像)内の各ピクセルの色情報を決定する。
【0044】
例えば、色情報決定部102は、調香情報を生成するために用いる画像内の全ピクセル(例えば、3600ピクセル)の各ピクセルの色情報(例えば、HSL色空間のH値(色相)、L値(明度))を決定する。また、色情報決定部102は、各ピクセルの色空間(例えば、HSL色空間)上での位置が、所定の色(例えば、所定の12色)のうちのいずれの色の位置に最も近いかを判定する。また、色情報決定部102は、所定の色(例えば、所定の12色)のうち、色空間(例えば、HSL色空間)上でピクセルの位置と最も近い位置にある色を、そのピクセルの色として決定する。以下、
図6を参照しながら、詳細に説明する。
【0045】
図6は、本発明の一実施形態に係る色情報について説明するための図である。本発明の一実施形態では、色を特定するための色情報として、HSL色空間の色相(H値)と明度(L値)を用いることができる。
図6の円柱は、HSL色空間を示している。色味を0~360度の範囲の角度(0度は赤、180度は青緑)で表すことができ(つまり、色が環状に並んでいる)、明度を円柱の高さ(0パーセントは黒、50パーセントは純色、100パーセントは白)で表すことができる。
【0046】
上述したように、本発明の一実施形態では、色情報決定部102は、調香情報を生成するために用いる画像内の各ピクセルのHSL色空間上での位置が、所定の色(例えば、所定の12色)のうちのいずれの色の位置に最も近いかを判定することができる。色情報決定部102は、各ピクセルのH値、L値をH'、L'とすると、所定の色(例えば、12色)の各色のH値、L値との差△H(つまり、H'と各色のH値との差)、△L(つまり、L'と各色のL値との差)について、下記の(式1)の値が最小となる色を、HSL色空間上でピクセルの位置と最も近い位置にある色として判定することができる。
【0047】
【0048】
図4の説明に戻る。香り情報決定部103は、対応関係格納部106に格納されている色情報と香り情報との対応関係に基づいて、色情報決定部102が決定した画像の色情報に対応する香り情報(例えば、香料の種類)を決定する。具体的には、香り情報決定部103は、対応関係格納部106に格納されている色情報と香り情報との対応関係に基づいて、調香情報を生成するために用いる画像内の各ピクセルの色情報に対応する各ピクセルの香り情報(例えば、香料の種類)を決定する。
【0049】
調香部104は、香り情報決定部103が決定した香り情報に基づいて、画像の調香情報を生成する。具体的には、調香部104は、香り情報ごとにピクセルの個数を算出(例えば、香り情報が香り情報Aであるピクセルは500個、香り情報が香り情報Bであるピクセルは400個、香り情報が香り情報Cであるピクセルは300個、香り情報が香り情報Dであるピクセルは200個、香り情報が香り情報Eであるピクセルは100個)し、ピクセルの個数が多い香り情報(例えば、上位3つの香り情報(先の例では、香り情報A、香り情報B、香り情報C))に基づいて、画像の調香情報を決定する。例えば、調香部104は、上位の香り情報(例えば、香料の種類)の配合量を多くして、下位の香り情報(例えば、香料の種類)の配合量を少なくした調香情報を決定することができる。
【0050】
出力部105は、調香部104が生成した調香情報を出力する。例えば、出力部105は、調香部104が生成した調香情報を、香り放出器具21あるいは製造装置22へ送る。
【0051】
なお、出力部105は、調香部104が生成した調香情報を調香情報生成装置10の記憶装置等に記憶させる構成とすることもできる。
【0052】
対応関係格納部106には、色情報と香り情報との対応関係が格納(記憶)されている。例えば、色情報と香り情報との対応関係は、所定の色(例えば、12色)の各色に、香り情報(例えば、香料の種類)が対応付けられた関係である。なお、
図7を参照しながら説明する色と香りとの関係に基づいて、色情報と香り情報とが対応付けられる。
【0053】
以下、
図7を参照しながら、色と香りとの関係について詳細に説明する。
【0054】
図7は、本発明の一実施形態に係る香りの印象マップである。被験者54人に24種類の香りを嗅がせて、その香りから被験者が想起する香りの印象を調べて、
図7が得られた。
【0055】
図7の横軸は、色の色相と香りとの関係を示している。すっとした香りは、色相が寒色である色を想起させた(つまり、色相が寒色である色は、すっとした香りと相関する)。一方、甘い香りは、色相が暖色である色を想起させた(つまり、色相が暖色である色は、甘い香りと相関する)。
【0056】
図7の縦軸は、色の明度と香りとの関係を示している。透明感のある香りは、明度が明るい色を想起させた(つまり、明度が明るい色は、透明感のある香りと相関する)。一方、濃厚な香りは、明度が暗い色を想起させた(つまり、明度が暗い色は、濃厚な香りと相関する)。
【0057】
なお、
図7に示されるように、香りと温冷感および重量感との間には、以下のような関係がみられた。
【0058】
すっとした香り(つまり、色相が寒色である色)は、冷たい感じを想起させた。一方、甘い香り(つまり、色相が暖色である色)は、温かい感じを想起させた。そのため、所定の画像から生成された調香情報を用いた香りを発生する化粧品を製造するときに、色相が寒色である色の場合には例えば冷感または実際に冷たい化粧品、色相が暖色である色の場合には例えば温感または実際に温かい化粧品を製造するようにしてもよい。
【0059】
透明感のある香り(つまり、明度が明るい色)は、軽い感じを想起させた。一方、濃厚な香り(つまり、明度が暗い色)は、重い感じを想起させた。そのため、所定の画像から生成された調香情報を用いた香りを発生する化粧品を製造するときに、明度が明るい色の場合には例えばのびが軽い化粧品、明度が暗い色の場合には例えばのびが重い化粧品を製造するようにしてもよい。
【0060】
<香り放出器具21の機能ブロック>
図5は、本発明の一実施形態に係る香り放出器具21の機能ブロック図である。
図5に示されるように、香り放出器具21は、調香情報取得部201と、放出部202とを備えることができる。また、香り放出器具21は、プログラムを実行することで、調香情報取得部201と、放出部202として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0061】
調香情報取得部201は、調香情報生成装置10から、調香情報生成装置10が生成した調香情報を取得する。
【0062】
放出部202は、調香情報取得部201から取得した調香情報に含まれる香料の種類および香料の量に基づいて香りを放出する。
【0063】
<方法>
以下、
図8を参照しながら第1の実施形態の調香情報の生成および利用の処理ついて説明し、
図9を参照しながら第2の実施形態の調香情報の生成および利用の処理について説明し、
図10を参照しながら調香情報生成装置10の調香情報の生成の処理について説明する。
【0064】
図8は、本発明の第1の実施形態に係る調香情報の生成処理のシーケンス図である。
【0065】
ステップ11(S11)において、調香情報生成装置10の色情報決定部102は、画像の色情報を決定する。
【0066】
ステップ12(S12)において、調香情報生成装置10の香り情報決定部103は、対応関係格納部106に格納されている色情報と香り情報との対応関係に基づいて、S11で決定された画像の色情報に対応する香り情報を決定する。
【0067】
ステップ13(S13)において、調香情報生成装置10の調香部104は、S12で決定された香り情報に基づいて、画像の調香情報を生成する。
【0068】
ステップ14(S14)において、調香情報生成装置10の出力部105は、S13で生成された調香情報を香り放出器具21へ送る。例えば、調香情報生成装置10の出力部105は、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等で調香情報生成装置10に接続された香り放出器具21へ、調香情報(例えば、香料の種類および香料の量)を通知(データ転送)することができる。
【0069】
ステップ15(S15)において、香り放出器具21は、S14で取得した調香情報を用いて香りを発生させる。例えば、香り放出器具21は、調香情報に含まれる香料の種類および香料の量に基づいて香りを発生させることができる。
【0070】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る調香情報の生成処理のシーケンス図である。
【0071】
ステップ21(S21)において、調香情報生成装置10の色情報決定部102は、画像の色情報を決定する。
【0072】
ステップ22(S22)において、調香情報生成装置10の香り情報決定部103は、対応関係格納部106に格納されている色情報と香り情報との対応関係に基づいて、S21で決定された画像の色情報に対応する香り情報を決定する。
【0073】
ステップ23(S23)において、調香情報生成装置10の調香部104は、S22で決定された香り情報に基づいて、画像の調香情報を生成する。
【0074】
ステップ24(S24)において、調香情報生成装置10の出力部105は、S23で生成された調香情報を製造装置22へ送る。
【0075】
ステップ25(S25)において、製造装置22は、S24で取得した調香情報を用いた香りを発生する製品を製造する。例えば、製造装置22は、調香情報に含まれる香料の種類および香料の量を用いた香りを発生する製品(例えば、化粧品、医薬部外品、飲料、雑貨等)を製造することができる。
【0076】
図10は、本発明の一実施形態に係る調香情報の生成処理のフローチャートである。
【0077】
ステップ101(S101)において、調香情報生成装置10の画像取得部101は、画像を取得する。
【0078】
ステップ102(S102)において、調香情報生成装置10の色情報決定部102は、S101で取得された画像の色情報を決定する。
【0079】
ステップ103(S103)において、調香情報生成装置10の香り情報決定部103は、対応関係格納部106に格納されている色情報と香り情報との対応関係に基づいて、S102で決定された画像の色情報に対応する香り情報を決定する。
【0080】
ステップ104(S104)において、調香情報生成装置10の調香部104は、S103で決定された香り情報に基づいて、画像の調香情報を生成する。
【0081】
ステップ105(S105)において、調香情報生成装置10の出力部105は、S104で生成された調香情報を出力する。例えば、調香情報生成装置10の出力部105は、S104で生成された調香情報を、香り放出器具21あるいは製造装置22へ送る。
【0082】
<ユーザインタフェース>
以下、
図11~
図13を参照しながら、調香情報生成装置10(例えば、スマートフォン等のユーザ端末12)に表示される画面について説明する。
【0083】
図11は、本発明の一実施形態に係る起動時の画面遷移図の一例である。
【0084】
ステップ1001(S1001)において、本発明の一実施形態に係るプログラム(例えば、スマートフォン等のアプリケーション。以下、調香情報生成アプリケーションとも呼ぶ)を起動させるための画面が表示される。ユーザが、調香情報生成アプリケーションを起動させる指示をする(例えば、ホーム画面で調香情報生成アプリケーションのアイコンをタップする)と、調香情報生成アプリケーションが起動して、ステップ1002の画面へ遷移する。
【0085】
ステップ1002(S1002)において、調香情報生成アプリケーションが起動中の画面が表示される。その後、調香情報生成アプリケーションの起動が完了すると、ステップ1003の画面へ遷移する。
【0086】
ステップ1003(S1003)において、調香情報生成アプリケーションの画面が表示される。例えば、調香情報生成アプリケーションの画面は、上述した<画像入力による画像取得>の画像を入力するためのボタン(S1003の中央下の"PICTURE UPLOAD")、記憶されている調香情報を呼び出すためのボタン(S1003の左下の"STORAGE")、各種設定を行うためのボタン(S1003の右下の"SETTING")を有することができる。また、調香情報生成アプリケーションの画面は、ユーザが生成した調香情報を用いて香りを発生させるよう香り放出器具21に指示するためのボタン(S1003の右上の"CREATE")、ユーザが生成した調香情報を記憶させるためのボタン(S1003の左上の"SAVE")を有することができる。
【0087】
図12は、本発明の一実施形態に係る調香情報の生成の画面遷移図の一例である。
【0088】
ステップ2001(S2001)において、調香情報生成アプリケーションの画面(
図11のS1003)が表示される。ユーザが、上述した<画像入力による画像取得>の画像を入力するためのボタン(S2001の中央下の"PICTURE UPLOAD")を選択すると、ステップ2002の画面へ遷移する。
【0089】
ステップ2002(S2002)において、画像を取得するための画面が表示される。ユーザは、調香情報生成装置10(例えば、スマートフォン等のユーザ端末12)が撮影した画像、または、調香情報生成装置10(例えば、スマートフォン等のユーザ端末12)に記憶されている画像を選択することができる。例えば、ユーザが、調香情報生成装置10(例えば、スマートフォン等のユーザ端末12)に記憶されている画像を選択すると、ステップ2003の画面へ遷移する。
【0090】
ステップ2003(S2003)において、画像へのアクセスの許可を求める画面が表示される。ユーザが、画像へのアクセスの許可を指示すると、ステップ2004の画面へ遷移する。
【0091】
ステップ2004(S2004)において、取得した画像から生成された調香情報の詳細が表示される。調香情報の詳細の画面には、画像に関する情報(例えば、日付、場所等)が表示される。また、調香情報の詳細の画面は、画像を再選択するためのボタン(S2004の"RESELECT")を有することができる。また、調香情報の詳細の画面は、ユーザが生成した調香情報を用いて香りを発生させるよう香り放出器具21に指示するためのボタン(S2004の右上の"CREATE")、ユーザが生成した調香情報を記憶させるためのボタン(S2004の左上の"SAVE")を有することができる。
【0092】
図13は、本発明の一実施形態に係る調香情報の呼び出しの画面遷移図の一例である。
図13に示されるように、ユーザは、画像から生成された調香情報を記憶させておき、記憶されている調香情報を呼び出して詳細を閲覧することができる。
【0093】
ステップ3001(S3001)において、調香情報生成アプリケーションの画面(
図11のS1003)が表示される。ユーザが、記憶されている調香情報を呼び出すためのボタン(S3001の左下の"STORAGE")を選択すると、ステップ3002の画面へ遷移する。
【0094】
ステップ3002(S3002)において、記憶されている調香情報が、上述した<音声入力による画像取得>によるもの(S3002の"VOICE MEMORY")であるか、<画像入力による画像取得>によるもの(S3002の"PICTURE MEMORY")であるかを選択するための画面が表示される。例えば、ユーザが、<音声入力による画像取得>を選択すると、ステップ3003の画面へ遷移する。
【0095】
ステップ3003(S3003)において、記憶されている調香情報が、保存されたデータ(S3003の"PERMANENT DATA")であるか、一時保存されたデータ(S3003の"TENTATIVE DATA")であるかを選択するための画面が表示される。例えば、ユーザが一時保存されたデータ(S3003の"TENTATIVE DATA")を選択すると、ステップ3004の画面へ遷移する。
【0096】
ステップ3004(S3004)において、一時保存されている調香情報の一覧が表示される。例えば、調香情報の一覧は、日付、ユーザにより入力された音声から抽出された検索語の情報を有する。ユーザが、調香情報の一覧のなかから調香情報を選択すると、調香情報の詳細が表示される。また、ユーザは、調香情報の一覧に含まれる調香情報を保存したり、削除したりすることができる。
【0097】
<効果>
このように、本発明の一実施形態では、ユーザが発した検索語をもとに検索された画像あるいはユーザが選択した画像から香りの調香情報を生成して、その香りを香り放出器具に発生させたり、その香りを発生する製品を製造したりすることができる。そのため、ユーザは、好みの香りやその香りを発生する化粧品を、好みの画像(ユーザが発した検索語をもとに検索された画像あるいはユーザが選択した画像)から容易に見つけることができるようになる。
【0098】
<ハードウェア構成>
図14は、本発明の一実施形態に係る調香情報生成装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。調香情報生成装置10は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。
【0099】
また、調香情報生成装置10は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有することができる。なお、調香情報生成装置10の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0100】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0101】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002はBIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0102】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0103】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0104】
表示装置1005は、調香情報生成装置10の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0105】
操作装置1006は、調香情報生成装置10の管理者が調香情報生成装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0106】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0107】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、EPROM (Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0108】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0109】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
<付記>
(項目1)
調香情報生成装置を
画像の色情報を決定する色情報決定部、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、上記画像の色情報に対応する香り情報を決定する香り情報決定部、
上記画像の色情報に対応する香り情報に基づいて、上記画像の調香情報を生成する調香部
として機能させるためのプログラム。
(項目2)
上記画像の色情報は、上記画像内の各ピクセルの色情報であり、
上記香り情報決定部は、上記色情報と香り情報との対応関係に基づいて、上記各ピクセルの色情報に対応する上記各ピクセルの香り情報を決定し、
上記調香部は、香り情報ごとにピクセルの個数を算出し、上記ピクセルの個数が多い香り情報に基づいて、上記画像の調香情報を決定する、項目1に記載のプログラム。
(項目3)
上記調香情報生成装置を、上記画像の調香情報を香り放出器具に通知する出力部としてさらに機能させ、
上記調香情報は、上記香り放出器具にて用いられる香料の種類および上記香料の量である、項目1または2に記載のプログラム。
(項目4)
上記色情報は、色の色相および明度である、項目1から3のいずれかに記載のプログラム。
(項目5)
上記画像は、ユーザから指定された検索語に基づいて検索エンジンで検索された複数の画像の全画像または平均画像であり、
上記色情報決定部は、上記複数の画像の全画像または平均画像の色情報を決定する、項目1から4のいずれかに記載のプログラム。
(項目6)
調香情報生成装置が実行する方法であって、
画像の色情報を決定するステップと、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、上記画像の色情報に対応する香り情報を決定するステップと、
上記画像の色情報に対応する香り情報に基づいて、上記画像の調香情報を生成するステップと
を含む方法。
(項目7)
画像の色情報を決定する色情報決定部と、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、上記画像の色情報に対応する香り情報を決定する香り情報決定部と、
上記画像の色情報に対応する香り情報に基づいて、上記画像の調香情報を生成する調香部と
を備えた調香情報生成装置。
(項目8)
調香情報生成装置から調香情報を取得し、上記調香情報は、画像の色情報に対応する香り情報に基づいて生成されており、
上記調香情報に含まれる香料の種類および上記香料の量に基づいて香りを放出する、香り放出器具。
(項目9)
調香情報生成装置と香り放出器具とからなるシステムであって、
上記調香情報生成装置は、
画像の色情報を決定する色情報決定部と、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、上記画像の色情報に対応する香り情報を決定する香り情報決定部と、
上記画像の色情報に対応する香り情報に基づいて、上記画像の調香情報を生成する調香部と
を備え、
上記香り放出器具は、
上記調香情報生成装置から調香情報を取得し、
上記調香情報に含まれる香料の種類および上記香料の量に基づいて香りを放出する、システム。
(項目10)
調香情報生成装置と製造装置とからなるシステムであって、
上記調香情報生成装置は、
画像の色情報を決定する色情報決定部と、
色情報と香り情報との対応関係に基づいて、上記画像の色情報に対応する香り情報を決定する香り情報決定部と、
上記画像の色情報に対応する香り情報に基づいて、上記画像の調香情報を生成する調香部と
を備え、
上記製造装置は、
上記調香情報生成装置から調香情報を取得し、
上記調香情報に含まれる香料の種類および上記香料の量に基づいた香りを放出する製品を製造する、システム。
【0110】
本国際出願は2020年4月20日に出願された日本国特許出願2020-074939号に基づく優先権を主張するものであり、2020-074939号の全内容をここに本国際出願に援用する。
【符号の説明】
【0111】
1 調香情報生成システム
10 調香情報生成装置
11 サーバ
12 ユーザ端末
20 調香情報利用装置
21 香り放出器具
22 製造装置
101 画像取得部
102 色情報決定部
103 香り情報決定部
104 調香部
105 出力部
106 対応関係格納部
201 調香情報取得部
202 放出部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体